2015年11月に視聴者から寄せられた意見

2015年11月に視聴者から寄せられた意見

パリの同時多発テロ事件で、民放各局がいまだに使っている「イスラム国」という呼び名は如何なものかという意見。BPO放送倫理検証委員会が出した意見書で、権力の番組への介入を批判したことに対して、「納得できない」といった反論や、「頑張ってほしい」といったエールまで、賛否両論の意見など。

2015年11月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,490件で、先月と比較して344件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール68%、電話29%、FAX2%、手紙ほか1%。
男女別は男性73%、女性25%、不明2%で、世代別では40歳代28%、30歳代24%、50歳代19%、60歳以上14%、20歳代13%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。11月の通知数は580件【44局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

フランスはパリで同時多発テロ事件が発生したが、民放局のニュースでいまだに「イスラム国」という呼び名を使っているが、如何なものかという意見などが寄せられた。
BPOの放送倫理検証委員会が出した意見書で、権力の番組への介入を批判したことに対して、「納得できない」といった反論や、「頑張ってほしい」といったエールまで、賛否両論様々な意見が多数寄せられた。
視聴者参加型のクイズ番組で、微妙な政治問題を賞金の出るゲームの対象にするのは、不謹慎だといった批判が寄せられた。
ラジオに関する意見は50件、CMについては41件あった。

青少年に関する意見

11月中に青少年委員会に寄せられた意見は113件で、前月から28件増加した。
今月は、「性的表現」が18件と最も多く、次に「暴力・殺人・残虐シーン」「報道・情報」がともに16件、「表現・演出」「視聴者意見への反論・同意」が14件と続いた。
「性的表現」は、子ども向けアニメ番組に登場するキャラクターの設定について多くの意見が寄せられた。「報道・情報」については、テロに関する報道が子どもに与える影響を懸念する声や、子どもへのインタビューについての意見が目立った。「視聴者意見への反論・同意」では、アニメ番組に残虐なシーンがあったとの視聴者意見について、「物語のテーマや背景を踏まえると必要なシーンである」「単なる残虐シーンではなく、命の尊さや平和を考える貴重な機会にもなり得る」などの意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • イスラム過激派ISについての報道だが、差別を助長するなどという理由でISもしくはISILという呼び方に改めるべきという国際的な風潮の中で、未だに民放各局が「イスラム国」という呼び名を用い続けているのはおかしい。そもそも、ISは表向きは過激な思想を持つイスラム教徒の集まりということになっているが、実際はイスラム教徒のふりをしているだけの人間が大半だ。その証拠にイスラム圏以外の国の人間もかなり多いらしい。差別を助長しかねない「イスラム国」という名称は使うべきではない。

  • パリのテロ現場に居合わせた当事者が携帯端末で撮影した動画を放送していた。その動画中、多数の亡骸が映っていた。亡骸の映像にはモザイクが施されていた。人が亡くなった現場の動画を、モザイク処理はしたとしても、簡単に放送してはいけないのではないか。

  • 欧州の移民問題についての報道で、移民や難民受け入れ制限を主張する政党を「極右」として報道していた。彼らの主張は自国の国益と相いれない犯罪者や、キャパシティーを超える移民や難民の大量受け入れを制限しようというものであり、主権国家としてごく当たり前のことだ。「極右」という表現を使うことは、印象操作だ。

  • ロシア軍機撃墜事件に触れた際に、有志連合によるISに対する連帯的な攻撃体制のことを指して「イスラム包囲網」という語を用いて解説を行っていた。「イスラム包囲網」という語は、ISとは関係のない無辜のムスリム国家に対する武力行使を連想させる。

  • 「BPOが政権の番組への介入を批判」というニュースを知った。私はBPOを強く支持する。そして政権による放送局への干渉を強く非難する。BPOはネット右翼や国粋主義者から多くの非難が来るだろうが、負けないでほしい。屈服しないでいただききたい。

  • NHK「クローズアップ現代」をめぐる意見書で、NHKを厳重注意した総務省を激しく非難したことについて、苦言を申し上げる。そもそも総務省および総務大臣は放送法の所管官庁であり、放送法に基づいてNHKを厳重注意したものであり、政府による個々の番組内容への介入という意見はお門違いと言わざるを得ない。総務大臣によるNHKへの行政指導は極めて適切な行為であった。NHK番組の問題発覚後に、BPOが即座に対応しなかったがために、総務省や政権が対応にあたったのであり、自らの責任を棚に上げて政府を批判することは、厚顔無恥な行為だ。

  • 「クローズアップ現代」について、BPOとして放送倫理違反があったとの見解をまとめて発表したこと自体は高く評価する。その中で政権による政治介入についての意見もしていたが、これについては全く納得できない。そもそも常日頃から、BPOがきちんとこういう放送倫理違反について厳しく各テレビ局に処分を出していれば、政治介入などが起きる余地もないはずである。各局の酷い偏向報道に関し、放置しているBPOの怠慢こそ非難されるべきだ。政府の批判をする前に、まずはテレビ局の身内の馴れ合い体質を厳しく律して、政治家から批判される余地を作らないことこそ、BPOがやるべきことではないのか。

  • 「クローズアップ現代~出家詐欺」報道に関する意見という、放送倫理検証委員会の決定内容について疑問を感じる。BPOというほぼ公的な機関が、決定内容の「終わりに」で突然「放送の自由」を盾に、政府や総務省からの批判を逆に非難しだすということは如何なものか。おかしい報道があれば、謙虚にききいれて是正するべきなのに、他者からの批判を受けつけないという姿勢は、BPOの存在意義を否定するものだ。マスメディアは普段より「報道の自由」を金科玉条のごとくかかげ、他者の非難ばかりしている傾向がある。外からの批判を「圧力」などと表現するようでは、BPOはマスメディアの手先だと言われても仕方がない。

  • 「委員長がんばれ」と言いたくてメールした。私は以前から政権が放送や新聞に圧力を掛けることは国家のあり方として極めて危険だと思っている。ましてや政党が何を言うかという怒りを覚える。放送内容についてはBPOに検証を任せるべきだ。BPOを応援している市民は沢山いる筈だ。政治家などに負けずに頑張ってほしい。

  • 先日発表されたBPOの意見書の内容を全面的に支持する。NHKの誤りをただすことは、BPOの本来の職責だと考える。また、放送の不偏不党を守る姿勢は、放送の本分であり、強いて言えば国民の「知る権利」を守ることに繋がる。その意味において、政権が行った諸々の所業に対して圧力そのものであると指摘したことは、まことに正当なものであった。この発表に対して、一部から批判する投稿があったと報道で知ったが、国民の大多数(サイレントマジョリティ)はBPOの理性ある見解を支持していると考えている。国民の「知る権利」を守るためにも毅然とした対応を堅持していただきたい。

  • NHK「クローズアップ現代」のやらせ指摘問題の意見書についてだが、BPOが設立して10年近くなるが、相変わらずやらせ、ねつ造が続いている。BPOがまったく機能していないと感じる。マスメディアは第4の権力であり、したがってBPOが政府を批判することは第4の権力であるマスメディアを援護していることにしかならない。権力内にいるBPOは今回の意見書をやり直し、政府・与党の部分を削除するべきだ。

  • 委員長の政権への反論はじつにまっとうだ。付記するものはない。委員長を非難する意見が多いそうだが、小生には理解できない。放送などのジャーナリズムは権力になびいてはならない。今のマスコミはおかしい。先の東日本震災後のマスコミは変質してしまった。BPOが権力からの壁になるようでは、日本のマスコミはジャーナリズムとは言えない。「BPOがんばれ」と言わねばならない現状は情けない。

  • ニュースを取り上げ、芸能人が論評する番組だが、維新の党分裂のニュースでは、一方的に大阪方に肩入れして、東京方を「おかげで復活当選できたくせに」などと罵っていた。この番組では、以前から大阪維新の会を擁護する意見やVTRしか放送されておらず、出演者も維新応援のメンバーで固められている。これから大阪W選挙まで時間のないなか、こんな番組が流れることは、公正な選挙に大きな影響を与える。

  • ニュースでドラマのように芝居じみた大袈裟なナレーションを映像に挿入する必要があるのか。ニュースはサスペンスドラマではない。事件・事故を大袈裟に誇張して報道することに、何の意味があるのか。アナウンサーが原稿を読み上げるだけで十分だ。物騒な事件をサスペンスドラマと一緒にしないでほしい。

  • 高齢者による交通事故の報道で、決まって「判断能力の低下」「認知症の可能性」について指摘している。しかし交通事故の要因は1件1件違っており、道路事情そのものが事故の引き金となることも少なくない。しかし実際の報道では他の要因を軽視して、事故をすべて年齢のせいにしてしまう。これは年齢ハラスメントと言えるのではないか。

  • 「流行語大賞」を紹介していた。候補は何十種類もあったにもかかわらず、「SEALDs」「戦争法案」「とりま廃案(とりあえずまあ)廃案)」など、反政府の意味合いを持つ言葉を強調していた。これ以上の偏向報道はやめるべきだ。

  • 男性が顔の皮を剥がされ殺害された事件で、通報した同居人が、逮捕や指名手配などを一切受けていないにもかかわらず、加害者であるかのような報道をしていた。「殺害された前日の晩、2人はケンカをしていた」や、コメンテーターの「顔の皮をはぐという行為は恐らく相手を独占したいという思いの表れ」などというコメントは、同居人が加害者であると断定しているようだ。不確定な要素と憶測で報道することは、報道番組としてあるまじき行為だ。

  • 女子高生殺害の事件で、容疑者の家宅捜査の際、「首絞めを題材にしたDVDが見つかった」などの情報とともに、「アニメキャラクターのフィギュアも発見」という、いかにもアニメオタクを犯罪者呼ばわりする放送があった。「アニメなんか見るような人間だから犯罪を犯すのだ」と言っているように見えた。

  • 「元議員、初公判欠席」を伝えていた。その際、世間を騒がせた前代未聞の「号泣会見」の映像をまたもや流し、映像の合間には彼の声を"効果音"のように使用していた。バカにしていることは明らかで、もはや"いじめ"とも受け取れるような演出だった。彼はすでにそれなりの世間的制裁を受けたはずだ。ニュースとして経過を伝えることは間違いではない。しかし必要以上に面白おかしく演出するべきではない。

【番組全般・その他】

  • 二択で多数派を選んで、多数派を選び続けて賞金を獲得するというゲーム番組だった。「飼うのは猫がいいか犬がいいか」程度の質問なら問題はない。しかし「改正安保法案が良いか、廃案か」という問いは問題がある。なぜ賞金を出すゲームに微妙な政治問題を入れたのか。何の疑問も持たず放送してしまうのは不謹慎だ。

  • "過激なペット"というコーナーで、中東の大富豪たちのあいだで猛獣をペットとして飼うことが流行していることを取り上げていた。猛獣を飼うことや密輸は、紹介された国でも違法であると述べた上で、このような深刻な問題を、おちゃらけた内容に仕上げていた。スタジオの司会者やゲスト達も、密輸ペット業者や猛獣をペットとして飼う大富豪たちが犯罪者であることを感じさせない笑顔やコメントだった。問題の重要さを軽視した内容となっており、不快だった。

  • 全てのスポーツ中継において言えることだが、人気が出てきたからといってマスコミによる取材が過熱しすぎている。フィギュアスケートやラグビー、テニス、高校野球、サッカーなど好成績をあげ人気がでてきた選手が出てくると、練習や試合直前の精神集中を行う大切な場所にまでカメラや取材陣が立ち入り、選手の妨害を行っている。選手達は練習不足や精神集中ができず、試合で好成績を出せない状態に陥いる。各スポーツの協会側の配慮が欠けている部分もあるかと思うが、せめて試合直前など、マスコミは選手に介入しないように心がけてほしい。

  • 10月末のハロウィーンで仮装した人が渋谷などの特定の地域に集中して、周辺の道路交通機関や利用者に迷惑をかけたが、テレビ局各社の取材が事態を悪化させていた。ハロウィーン前から「昨年はどうだった」等、「仮装して集まること」を呼びかけるような内容を放送していた。人が集まることで経済的な効果はあると思うが、混乱による怪我や揉め事、すりや痴漢など犯罪行為も比例して起こる。そういった事を局側は考えてほしい。

  • 埼玉県を題材にした漫画を取り上げていた。その中で「埼玉狩り」という言葉が使われていた。「ダさい」という言葉を「ダ埼玉」の略語として埼玉県を直接的に侮辱し嘲笑するために使用して以来、今日でも各局でこの言葉を使用している。このような特定の地域を侮辱し、嘲笑する言葉の使用は、当該地域に対する差別を助長するのみならず、そこに住む人の心を傷つけ、当該地域の出身者に対するいじめの原因にもつながる。

  • マイナンバー制度について「都市伝説をブッた斬る」として、副業が難しくなることに触れ、あたかも所得がバレないように副業する方法もあり、詳細については税理士などに相談するよう促す場面があった。ある意味、収入のごまかしや税法違反、更には詐欺の幇助ともとれる内容だった。

  • 岸和田市で暴走族が集まって暴走行為を繰り広げる事について取り上げていた。多数の警官が駆り出され、地元商店は迷惑行為を避けて店を閉めるという。それほど地元の人達に嫌われている暴走行為であるのに、出演者が「いいじゃないか、その日限りのことなのだし」「だんじりも同じようなものだ」などと擁護する発言をした。だんじり祭りと暴走行為を同列に論じるなどとんでもない。

  • 毎週楽しみに見ている。1時間があっという間に過ぎるほど、脚本もキャストも素晴らしい。久しぶりに、テレビドラマも捨てたものでないと思える作品に出会えた。これからも、このような質の高いドラマを制作して頂きたい。

  • 世の中には、病気と懸命に闘っている人がいる。その患者や家族は治療法がない病気に苦しみ、悲しみ、辛い思いを繰り返し、乗り越えながら1日を懸命に生きている。そういった病気をドラマに取り入れ、患者に対し誤解や偏見を招くようなフィクションとして放送し、患者や家族にさらなる精神的苦痛を与える。放送局からの患者家族に対する社会的いじめとしか思えない。制作者自身の家族がその病気だったとしても、素晴らしい作品だと家族に見せることができるのか。ドラマ制作に関わる方全員にお聞きしたい。

  • ディレクターのインタビューの模様が映されたが、一般の方に対してしつこい質問で相手の怒りを誘導し、自分の意見を押し通そうとする強引さだった。相手が喜んで質問に答えているならいいが、しつこさに辟易している様子も伺えた。このような手法でインタビューが行うのは如何なものか。一般の方の面白い意見を引き出すことが番組の主旨だが、相手を怒らせている様子、困っている様子さえも笑いに変えようとしている番組の作り方は問題がある。

  • 2歳児に喫煙をさせ、逮捕された親に関するニュースを放送していた。その後、他国で行われた児童虐待映像(親に無理やりタトゥーを掘られ泣き叫ぶ子どもの映像など)を次々に流した。日本以外の国の児童虐待の実態を報道する意図があったのかもしれないが、あまりにも痛々しい映像だった。そこまで放送する必要があるのだろうか。

【ラジオ】

  • 時事川柳のコーナーを楽しみにしている。毎回面白い川柳が披露され、笑ったり感心したりしている。しかしよく聞いていると、いつも同じ名前ばかりが読み上げられる。この日の放送では優秀作品の中から「大賞」が選ばれて賞金が贈られたが、受賞者はやはり常連の方だった。コーナーに投稿する人は限られていて、その中で上手な人は更に限られるのかも知れない。しかしコンクールならともかく、ラジオ番組である。優劣にこだわるあまり一部の熟練者の発表の場になっていることは残念だ。多少稚拙でも新しい投稿者の作品も紹介し、番組のフレッシュ化を図ってほしい。

  • この日のパーソナリティーは、まるでお酒を飲んでいるかのような口調で、他のメンバーとの会話もおかしかった。番組中に他のメンバーがたしなめる様子も聞いていて伝わってきた。酔った状態で進行してもいいのだろうか。

【CM】

  • 朝に子どもとテレビを見ていたら、いきなりホラー映画のCMが流れた。最新作らしい。恐ろしい台詞と最後のシーンは、大人としては怖くはないが、4歳と2歳の子ども達にはとても見せられなかった。小さい子達が見る時間帯に、何故あえてこのようなCMを流したのか。

  • 肺炎球菌の予防接種のCMが流れている。CMを見る限り、注射を打ちさえすれば全ての肺炎にかからないように受け取れる。しかし医師に聞いたところ、他の肺炎には効き目が無いとのことだった。視聴者に誤解を与えるようなCMは流すべきではない。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 子ども向けアニメ番組で、男性設定のキャラクターが女性化して、意味ありげにバナナを食べるシーンがあった。子どもには意味が分からないかもしれないが、親として非常に不愉快だった。

  • 日曜日昼のバラエティー番組における素人の出演者の「下ネタ」が度を越している。昔から家族で見ている番組であり残念だ。方向性を変えてほしい。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • バラエティー番組を見ていたところ、ドラマの番組宣伝スポットCMがあり、首を吊るシーンが放送された。視聴していたバラエティー番組は家族だんらんに適した番組であり、家族で見ていた人も多いと思われる。自殺シーンは青少年への影響が大きいので、過激な番組宣伝スポットCMを放送するにあたっては、時間帯や現在視聴者が見ている番組の内容などを踏まえた配慮をしてほしい。

【「報道・情報」に関する意見】

  • 東京都福生市で顔の皮膚がはがされた遺体が発見された事件の報道を見て気分が悪くなった。被害者の状態を詳細に伝える必要があったのか疑問だ。このような報道を子どもたちはどのように受け止めるのだろうか。大人の私でも具合が悪くなるような内容であり、成長過程の子どもたちの心に傷をつけてしまうのではないか。事実を伝えようとする報道の姿勢は分かるが、猟奇的な事件の殺害方法まで詳細に伝える必要はないと考える。

  • 老人が少女を自宅に連れ込んでいたずらしたニュースで、被害者である少女とその母親にインタビューしていた。顔は映さず、少女の音声は変えて放送していたが、事件内容を踏まえるとインタビューを放送したことが理解できない。

  • 糖尿病の児童に薬を与えないなど、適切な治療をさせずに死亡させたとして祈祷師が逮捕された事件のニュースで、亡くなった児童の同級生にインタビューしていた。インタビューを受けている児童は今にも泣きだしそうだった。同級生が亡くなってショックを受けている時に聞く必要があるのか疑問だ。亡くなった児童のことを聞くなら、担任や校長先生など、大人に聞けばいいのではないか。

2015年10月に視聴者から寄せられた意見

2015年10月に視聴者から寄せられた意見

TPPの大筋合意のニュースや番組に対して、是々非々の放送をしてほしいなどの意見や、ノーベル賞を受賞した2人の日本人科学者への質問が稚拙過ぎるといった意見。横浜市のマンションでのデータ改ざん問題に対する過剰な報道姿勢に、住人などから多くの批判が寄せられた。

2015年10月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,146件で、先月と比較して649件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール68%、電話29%、FAX1%、手紙ほか2%。
男女別は男性70%、女性27%、不明3%で、世代別では40歳代28%、30歳代28%、50歳代18%、20歳代14%、60歳以上10%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。10月の通知数は503件【46局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

環太平洋経済連携協定いわゆるTPPが大筋合意したが、それを報じたニュースや情報番組に対して、是々非々の放送をしてほしいなどの意見が寄せられた。
2人の日本人科学者がノーベル賞を受賞したが、生中継に出演してくれた受賞者に対する質問が、あまりに稚拙だといった批判などが寄せられた。
横浜市のマンションでのデータ改ざん問題が発覚したが、ヘリ取材をはじめとする過剰な報道姿勢に対して、住人などから多くの批判が寄せられた。
再びゆとり世代を扱った番組に対して、ゆとり世代のいい面も紹介するべきだなどといった意見が寄せられた。
ラジオに関する意見は36件、CMについては32件あった。

青少年に関する意見

10月中に青少年委員会に寄せられた意見は85件で、前月から、17件増加した。
今月は、「暴力・殺人・残虐シーン」が17件と最も多く、次に「性的表現」が12件、「表現・演出」が9件、「その他」が8件、「言葉」が7件と続いた。
「暴力・殺人・残虐シーン」は、少年が主人公のアニメ番組での射殺シーンなどについて多くの意見が寄せられたほか、ドラマの暴力シーンに関する意見も複数あった。
また、青少年委員会が深夜のバラエティー番組について審議することについて、賛否それぞれの意見があった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • TPPが大筋合意したが、デメリットばかり取り上げて政権批判しかしないことはおかしい。何故メリットも取り上げられないのか。もっと是々非々の放送をしてほしい。

  • TPPの報告の後に、政府の国内の農業支援策について論じていたが、農家のためになぜ税金を投入しなければならないのだとも受け取れる発言があった。これからの日本の農業の問題なのだから、もっと慎重にコメントしてほしい。

  • 物理学でノーベル賞を受賞した科学者に対しての生中継での質問が稚拙すぎる。また、全く関係のないことを言って笑いを取ろうとしていた。科学者に対して失礼だし、インタビューするならば、最低限の勉強をしてからにするべきだ。番組のレベルの低さを感じた。

  • データ改ざんの横浜市マンションの報道で、記者と名乗る人物がマンションの住民に声をかけ「説明会の資料がないか」と追いかけまわしているようだ。また、マンションの裏のお店の駐車場に中継車を置き、取材に応じるとも何も言っていないのに、いきなりカメラ数台に囲まれ、怖い思いをしたという話も聞いた。説明会の音声を入手し、巧みに編集して、あたかも説明会が大荒れだったかのような報道もしている。

  • 私は、今問題となっているマンションの住人である。建物を支える杭の一部が固い地盤に達してしないことが判明した後、ヘリコプターの騒音があったり、マンション前には多くの報道人が集まり、外出の際や子ども達の通学時に、インタビューを求められるなど、支障をきたしている。子ども達は集団登下校をせざるを得ない状況だ。また、連日、住民説明会が開催されているのだが、その様子を生中継する局もあり、夜間の騒音などの迷惑をこうむっている。私の所有している棟は何の問題もないし、また、傾きが確認された棟の住人も生活には全く支障がない。大げさに報道されることで、資産価値に影響を与えている。過剰な取材は控えていただきたい。

  • 横浜市の杭の問題が見つかったマンションについて、「今朝から杭の調査が始まった」と放送し、植木の撤去などの作業をする様子をヘリコプターで撮影していた。先週からヘリコプターの騒音でマンション住民だけでなく、地域住民全体が非常に迷惑している。マンション裏手のドラックストアに無断で中継車を停めたり、住民を追いかけまわして、いきなりカメラで撮影したり、取材のモラルを欠いている。子ども達は学校で「傾いたマンション」などと、言われて心を痛めている。

  • 横浜市内の大型マンションが傾く事態となっている件を取り上げた。その際、大阪の某マンションの雨漏りのことや、中国のマンションのドアが段ボールで出来ていることなど、今回の件に関係ないことまで例に出した。今一番不安な気持ちでいる横浜のマンションの住民の感情を逆なでするようなものだ。過剰な報道で、住民の感情を煽っているように思える。

  • 沖縄県の知事による「米軍基地移転承認の取り消し」について伝えていた。その際、男性キャスターが「知事は沖縄の民意を貫こうとしている」などと説明し、移転承認の取り消しが沖縄県民の総意であるかのように表現した。移転に賛成する県民もかなりいるそうなのだが、ニュースではそれらの人達の存在には触れず、反対派の主張だけを報道した。報道の偏りと言われても仕方がない。

  • 沖縄の辺野古基地問題を取り上げていたが、コメンテーターの男性が「地元の人のほとんどが基地に賛成」「知事の本音は辺野古基地建設反対ではなく、政府からの補助金を増やすための駆け引き」という趣旨の解説をした。さらに「現地で反対運動を行っているのはほとんどが本土の人か、日当をもらって出向いてきた人」などと述べた。そういった間違った情報をもとに出演者が議論していて、番組として酷かった。

  • 大阪では府知事、市長選挙まで1ヵ月を切っている。この状況で立候補を予定しているある政党の主たる代表を招き、放送することは、有権者に対しての投票誘導ともとれるのではないか。放送の公共性、公平性から見ても、重大な違反ではないのか。

  • 福島県内の放射線量に関する報道について疑問を持っている。報道では「風評被害」と言っているが、”風評被害”とは「根拠のない噂のために受ける被害」のことであって、今の福島の肉、魚、野菜などで基準値以上の数値が出ているといわれている。そのため”風評被害”という言葉はふさわしくない。地元のことを知らない人は報道を信じて、多量の放射線物質を含んだ食品を口にしてしまうだろう。いずれにしても、正しい情報を伝えてほしい。

  • 事件のニュースで気になる言葉がある。「全裸で」と「衣服を身に着けていない状態で」はどちらも嫌な言葉だが、どうしても報道の必要があるなら、「衣服を身に着けていない状態で」の方がまだ多少ましだ。「全裸で」という言葉は、あまりにも露骨だ。殺されただけでも気の毒なのに、顔写真とともに「全裸で」という言葉がつくと、自分が被害者だったら耐えられない。

  • 事件・事故の被害者や加害者の情報として、個人のブログやフェイスブック、街中の防犯カメラの映像を利用しているが、防犯カメラは法的にマスコミが安易に利用していいものなのか。また本人自ら行ったとはいえ、インターネット上に公開している個人情報をマスコミが公開していいものなのか。本人や親族、サイト運営者の同意等は必要ないのか。情報番組やワイドショー等で安易に扱っているように思える。

  • 女子高生殺害事件について、「現場周辺の地域はライトノベルや少女漫画、アニメの舞台になったことがある」などと報じられているが、この事件と一体何の関係があるのか。アニメや漫画の舞台になり、新聞や雑誌で取り上げられたことが事件のきっかけとでも言いたいのか。アニメや漫画が好きな人間を、犯罪と結び付けようとしているとしか思えない。

  • 私は福祉施設の職員だ。最近「下流老人」という言葉がよく使われるようになった。低所得者のことを言うようだが、差別的な表現だ。低所得者を見下しているようで問題だ。たとえ経済的にゆとりがなくても、心豊かに暮らしている人も多い。この言葉が定着し、その立場にいる人を見下す風潮が助長されないかと、危惧している。

【番組全般・その他】

  • 大反響と銘打ち、ふたたび「ゆとり世代」を扱っていたが、明らかにゆとり世代をバカにした番組構成だった。出演しているタレントやモデルのキャラが演出なのか、元々こういった方々なのかは不明だが、ゆとり世代のイメージを悪くさせる、悪者扱いにする演出は許せない。ゆとり世代という言葉はもはや差別用語では無いか。

  • 若者をゆとり世代と報道する番組を見かけるが、不愉快だ。今の若者は生まれた時から不況で、就職でも苦労をしており、必ずしも、ゆるい環境で生きたとは言えない。もっと、若者の頑張りやいい面を報道すべきではないか。今の報道はマイナスな部分ばかりを取り上げている。

  • 女優が亡くなって数日たつのに、未だに特集を組んでいる。現在、癌で治療中の患者やその家族は生きる望みが湧くどころか不安になる。このような特集番組は癌と戦っている人への配慮に欠けている。喜びの出来事なら何日も継続して特集を組むことはよいと思うが、不幸な出来事を繰り返し放送することはやめて頂きたい。

  • 「女性タレントの退院会見」を伝えている。その際、自身が明かした「医師から『(今後)5年の生存率は50%、と告げられた』」ということを、どの局も大きく取り上げている。この数字は、同じ癌に苦しむ一般視聴者にとって、あまりに衝撃的だ。人の生死にかかわる内容は、もっと慎重に扱って頂きたい。

  • 深夜番組のバラエティーなのは理解できるが、メンバーの中にAV女優が含まれている。職業に貴賤はないというが、如何なものか。先日も、MCからの「仕事は何?」の質問に対して、「○ックスです」と、恥じらいもなく回答するシーンがあった。公序良俗に反する内容を悪びれもなく語り、それを連呼する。放送内容の早急な改善を希望する。

  • 「天気予報」の中で、「爆弾低気圧」「ゲリラ豪雨」等、物騒な言葉が用いられることが多い。気象庁に問い合わせると「これらは”気象用語”ではなく、気象用語としては『集中的な豪雨、突発的な豪雨』等が該当する。しかしマスコミまではコントロールできない」とのことだった。本来の正しい言葉ではなく、インパクト勝負だけの言葉が氾濫することに危機感を覚える。

  • 深夜枠に放送しているアニメが現実で起こった殺人事件などの影響で放送休止になることがある。一方、ゴールデンタイムのドラマなどでは殺人事件や誘拐を連想させるような事件のシーンがあるが、放送休止にはならない。これは「表現の自由」における差別なのではないか。「アニメは行き過ぎた表現ばかりしているから教育に悪い」と言わんばかり報道しているが、如何なものか。

  • UFOや超常現象映像などを紹介していました。明らかにCGで製作された映像にもかかわらず、外国人が真剣にリアクションし感想を述べている姿がバカらしかった。「えーっ」などのスタジオ音声もわざとらしく思えた。映像が本当か嘘かは断言していないが、視聴者をバカにしているのではないのか。

  • 1分半もの間、画面全体が青色や赤色などに激しく点滅した。最近は規制も厳しいのでおそらく決められた時間を逸脱してはいないのだと思うが、いわゆる「ポケモンショック」のような症状を起こした。半日は目を閉じてもめまいと酔いが止まらず、しばらく嘔吐し続けた。少し短い時間であったなら、色も変化させれば大丈夫だろうと踏み切ったのだと思うが、ツイッターをはじめネットで検索した限り、気分を悪くしている方がたくさんいたようだ。留意してほしい。

  • 新番組や最終回が近い番組にかかわっている俳優や作家が、当日のバラエティー番組のゲストに出演していることが当たり前のようになっている。同じ人が終日顔を出すので、本当に不愉快だ。同様に、新番組やシリーズの放送日の前になると過去の同じ番組の再放送が必ずあるが、如何なものか。

  • 「ウンコ」「チンコ」という読みの名前の人はいるかを検証する企画だった。電話帳で探し「運子」「珍子」という名前を見つけ、アポなしで急に電話をかけ、「ウンコさんですか?」「チンコさんですか?」と聞く。実際には読み方は違っており、運子さんに関しては怒って電話を切ったようだった。彼女達はきっと今までの人生でひどい言われようをしてきたのだろう。それを考えず、面白がってテレビで扱うことは最低だ。

  • 最近よく見かける裸芸人は見ていて不愉快だ。パンツ一つで女性芸能人の前に出てくることは、セクハラだ。局側からすればちょっと話題になり、ギャラが安いから使いたいのだろうが、見ている側の中には不愉快に感じている人もいる。パンツ一つの芸人をテレビで取り上げることはいかがなものか。

  • 必要のない海外ロケが多い気がする。番組を盾にした海外旅行のように見える。スタッフ一行が泊まったホテルのタイアップ宣伝映像を長々流し、それで毎回宿泊代を浮かしているのか。電波の私的流用のような気がする。

  • 一般人の新婚夫婦を迎えトークをする長寿番組だが、この日出演した夫婦の妻が卑猥な単語を連呼する歌を歌っていた。字幕は伏せ字となっていたが、歌はカットされることなく放送された。気持ちが悪かった。一般人夫婦の「ぶっちゃけトーク」が人気な番組なのでカットしなかったのかもしれないが、日曜日の昼間はあらゆる世代が視聴可能な時間帯だ。

  • 地元の情報番組の再放送だった。放送時のテロップ表示で、初めて古い情報だとわかった。電話で確認すると、昨年迄で営業は終了しており、今年はやっていないとのことだった。情報番組の再放送であれば、放送する時点での情報の再確認が必要と考える。放送局に問い合わせしたが、放送にあたり情報の再確認はしないとの回答だった。あまりに安易な番組の2次利用であり、責任感に欠けるのではないのか。

【ラジオ】

  • 楽しいトークで聞きやすいのだが、「自腹で馬券買う」というコーナーが復活していた。「いくらで購入する」と発言していた。馬券を買うことは個人の勝手ではあるが、番組を通してやるのは倫理的にいいのか。賭けごとを推進しているかのようだ。

  • 深夜のコーナーで、「オレンジ色に光った人がいた」と言ったり、現実にはありえない話をした挙句、出演者の女性が突然ものすごい絶叫をした。うとうとしながら聞いていたが、深夜とはいえ如何なものか。

  • ラジオ番組で行われているスペシャルウィーク企画というのが腹立たしい。レーティングの数字を金銭やもので釣ることはいかがなものか。メディアとしては失格ではないか。

【CM】

  • 女性アイドルグループが消費者金融のCMに出演している。若い方でも気軽に借りられるというイメージを与えている。昔の消費者金融と比べてクリーンなイメージを持つ。しかし、いくらイメージがよくなったといっても、”お金を借りる=借金をする”ということは変わらない。現に、何気なく使っているキャッシングのせいでローンが組めない人が多いのだ。

  • 電力会社のCMがよく放送されているが、原発を再稼働させたいという意図がミエミエだ。福島の原発事故については住民の帰還や高濃度汚染水など問題が山積みであり、再稼働した鹿児島の川内原発についても地元の賛否は分かれている。このような状況で原発絡みのCMを放送することは、福島の人々の苦労を踏みにじるものではないだろうか。

青少年に関する意見

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • バラエティー番組で、司会のお笑いタレントが、過去に後輩お笑いタレントを何回ビンタしたかを面白おかしく特集していた。暴力行為を肯定・推奨しているように感じる。

  • 子どもが視聴する時間帯のアニメ番組で、主人公の少年が無抵抗の捕虜や敵兵を射殺するシーンがあった。タイトルを見て、子ども向け番組だと思って視聴した子どもも多いと思う。どうしても放送したいなら年齢制限を設けてほしい。

【「性的表現」に関する意見】

  • バラエティー番組で、司会の男性お笑いタレントが女性ゲストの胸を触ろうとするしぐさを何度もしていた。冗談であろうが、セクシャルハラスメントだと言われかねない行為であり、とても不快だ。

【「表現・演出」に関する意見】

  • 元暴走族の芸能人の実家をリフォームする企画で、昔の暴走族仲間が集まってリフォームを手伝っていた。暴走族は違法行為を繰り返す集団であり、近隣住民に多大な迷惑をかけている。このような人たちを「昔はやんちゃだったが現在は立派になった」として美談にする内容に嫌悪感を覚えた。

  • バラエティー番組で、お笑いタレントによる運動会を行っていた。進行役に小学生を起用したこと自体に問題はないが、現金を持たせてチラつかせたり、指でお金を表すしぐさをさせたりするのはいかがなものかと思う。

【「喫煙・飲酒」に関する意見】

  • バラエティー番組で、出演者がお酒を飲みながら本音を語るという企画があったが、一方のタレントがお酒に弱いタレントに強いお酒を勧めていた。お酒に弱い人に飲酒を強いるのは危険だ。若者が真似ることも考えられる。子どもも見るような時間帯に放送するような企画ではない。

【「委員会」に関する意見】

  • 最近、バラエティー番組の内容に関して、社会の目が厳しすぎるように思う。先日も深夜のバラエティー番組について、青少年委員会が審議入りしたとの報道を見た。私は我々が絶対にできないようなことをしてくれるバラエティー番組に面白さを感じている。何でも規制する方向に流れていくことを危惧している。

2015年9月に視聴者から寄せられた意見

2015年9月に視聴者から寄せられた意見

参院本会議で可決・成立した安全保障関連法案について、与野党の攻防や反対デモなどを報じた番組に対して、さまざまな意見。茨城県鬼怒川の洪水被害で取材体制のあり方や、行政の不手際を攻め立てる報道に、批判の声など。

2015年9月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,795件で、先月と比較して467件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール75%、電話23%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性73%、女性25%、不明2%で、世代別では40歳代28%、30歳代26%、50歳代19%、20歳代15%、60歳以上10%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。9月の通知数は916件【55局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

安全保障関連法案が参議院本会議で可決・成立したが、与野党の攻防や反対デモなどを報じた番組に対して、さまざまな意見が寄せられた。
茨城県鬼怒川の堤防が決壊し、洪水被害をもたらしたが、取材体制のあり方や、行政の不手際を攻め立てる報道に、批判の声が寄せられた。
ペルー人容疑者による殺人事件があったが、犯人がナイフを振り回すショッキングな映像を放送したことに対して、意見が寄せられた。
ドラマの中で、拉致被害者救出のシンボルであるブルーリボンを悪徳代議士役につけさせたことに対し、あまりに不適切な演出だといった意見が多く寄せられた。
ラジオに関する意見は66件、CMについては33件あった。

青少年に関する意見

9月中に青少年委員会に寄せられた意見は68件で、「視聴者意見への反論・同意」が増加した前月(141件)から、73件減少した。
今月は、「暴力・殺人・残虐シーン」と「性的表現」がともに13件と最も多く、次に「言葉」「低俗、モラルに反する」がともに8件、「表現・演出」が7件、「いじめ・虐待」が5件と続いた。
「暴力・殺人・残虐シーン」は、報道番組での衝撃的な映像の扱いに関する意見が多く寄せられたほか、アニメ番組の残虐シーンに関する意見も目立った。
「性的表現」については、CMやバラエティー番組の演出に関する意見が多かった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 安全保障法案が参議院本会議で可決・成立した。各局の報道を見ていると、野党寄りの偏向報道ばかりだ。公正・公平な報道ができない姿勢に疑問を感じる。

  • 「安保法案」が佳境に入っている。テレビで報道することは大切だ。しかし各局とも、反対派の意見ばかりを取り上げ、まるで日本国民全てが法案に反対しているかのように報道している。「SEALs」の学生の主張を長時間にわたって紹介するなど、最たる例だ。まさに世論誘導に等しい。

  • 安全保障法案について、過剰な報道が見られる。マスメディアは本来中立的立場をとるべきだと考えているが、安全保障法案の反対派の人数の多さ、過激な行動などを主に取り上げ、本来の安全保障法案の議論の中身に関して視聴者へ提供する様子が全く見られない。また、賛成派の人達への報道が反対派と比べて驚くほど少ない。私は安全保障法案賛成と言っているわけではないが、マスメディアとは視聴者に公平な目で考えさせることが本来のあり方だと思う。表面的な報道ばかりではなく、もっと中身に踏み込んでほしい。

  • 総理を迎えてのトークコーナーで、コメンテーターが、「安保法案が廃案にならないよう国民に説明をしてほしい」とコメントした。これだけ多くの国民が反対の意を表している中で、安保法案を応援しているかのようだった。バラエティー番組に出演してくれた総理へのサービストークかもしれないが、国民感情や意識が高い時だけに、発言には注意していただきたい。

  • 総理を出演させて一方的に安保法制の必要性などを語らせていた。法案については、国民の大多数と法律の専門家からも憲法違反だとの指摘があり、国会で野党が追及しているところだ。しかし政権は、戦争を抑止して国民の生命と財産を守るためには必要なのだ、と論理性のない主張を展開している。政権の宣伝のために「社会の公器」を政治利用させたといわれても仕方がない。

  • 男性司会者が、現在国会で審議中の安保関連法案に対し「メディアとして法案廃案を訴え続けるべき」との発言をした。メディアは公平・中立な報道をする義務がある。政党が言うならまだしも、メディアがそんなことを言っていいのか。不用意な発言に憤りを覚える。

  • 安保法案反対に偏った報道をしているように見える。「強行採決」などと事実でない表現を使い、反対派の行うデモを大きく取り上げるなど明かに偏っている。賛成派の意見や賛成派によるデモも報じるべきだ。デモの人数や参加者の主張だけが民意でない。「説明不足」などと報じているが、メディアが安保法案について詳しく説明したことなどあったのか。

  • 「安保法案に対する海外の反応」と言いつつ、中国の反応しか紹介していない。中国の反応が海外の反応を代表した意見なのか。東南アジア、アメリカ、ヨーロッパの反応も入れるべきだ。結果として賛成派の意見を黙殺する偏向報道となっている。

  • 一国の総理がこのような思想の偏った番組に出演することは異常である。また安保法案反対派を出演させず、「左翼くん」なる反対派を揶揄するキャラクターを登場させてバランスを取ったつもりかもしれないが、あまりにも稚拙だ。偏向報道と言わざるを得ない。

  • 左派のゆるキャラと番組出演者の対峙となり、全員が右派で、左派の意見を論破して喜んでいるという、中間派の私さえ違和感を覚える内容だった。面白ければなんでもありの関西ローカルらしい番組だったが、気分が悪かった。

  • 鬼怒川堤防決壊で救助を待っている人達を上空から撮影していたが、報道のヘリが邪魔で、救助ヘリが行きにくいのではないか。実況も事実だけをたんたんと伝えるなら良いが、リポーターやコメンテーターの中身のない発言に辟易した。3.11の震災、広島の土砂災害などの時も同じだった。こういった緊迫した事態のときほどスクープを狙うのではなく、救助の邪魔にならないように、報道のありかたを考えていただきたい。

  • 災害が起こると、必ずといっていいほど「行政の不手際」が報道される。しかも、鬼の首を取ったかのような論調である。確かに判断ミスや不手際は生じることもあるかもしれない。しかし、現場は精一杯の対応をしている。地震や災害の時に、対応に忙しい役場に真っ先に電話をかけてコメントをとろうとするくせに、自治体を糾弾するかのごとき報道は如何なものか。

  • 鬼怒川堤防決壊状況の伝え方が過熱していた。まるで芸能人の追っかけのように、被災している方をアップでとらえたり、自衛隊が助け出す様子を見て大げさにコメントしたりしていた。テレビ画面では、民放のヘリが自衛隊のヘリに接近しているかのようだった。災害時の報道なのに、各局視聴率を取ろうとしているのか。

  • 常総市の鬼怒川堤防決壊での洪水被害だが、報道番組を始めワイド系の情報番組で、はやくも行政サイドの対応が悪かったせいだという追及がされている。しかし気象庁が特別警報をだした時点で非常事態であることは、住民も知っていた筈だ。なかにはスマホなどで、のんびりと濁流を撮影していた者もいるという話ではないか。そうしたことをすべて棚上げして、行政だけを犯人に仕立て上げることは、マスコミの横暴に他ならない。

  • 「オリンピックエンブレム使用中止問題」を取り上げていた。その中で出演者一同が、デザイナーを非難していた。デザインについては"今回のようなケースも有り得る"とする肯定的な考え方と、"デザイナーとしてのあり方に問題がある"とする否定的な考え方の両方がある。"パクリである"とはっきりしたわけでもない。デザイナー本人や家族は、今回の件で"言われなき中傷"に相当傷ついているのではないか。ひとりの人間をおとしめるような放送はするべきではない。ただひとつ救いだったのは、女性の司会者が、公平な立場できちんとまとめていたことだ。

  • 東京オリンピックのロゴのデザインを扱った放送は過剰だ。過去に制作したデザインや写真が、他者のコピーかもしれないと疑われても仕方がないが、人格そのものを否定するような放送は如何なものか。個人をバッシングするような放送は、テレビを使ったイジメそのものだ。

  • JR沿線で起きた連続放火事件の話題で、使われたと思われる発火装置の作り方を説明していた。材料はペットボトル、ティッシュペーパー、それに針金といったごくありふれたものばかりで、簡単に組み立てられることを説明していた。ほとんどの視聴者はそれを見ても真似しようなどとは思わないだろうが、中には興味を引かれる者が出るかもしれない。そういう危険があることを踏まえて番組制作をしているのだろうか。

  • 携帯カメラのような画像の悪いカメラで中継している場面をよく見かけるが、そうした安易なカメラでの中継はやめてほしい。画質が急に悪くなったり、映像が乱れたりする。緊急時以外は、正規の中継カメラを使用するべきだ。

  • キャスターが、放火の容疑者の写真をみて「日本人なのかな?」という発言をしていた。使われた容疑者の写真は、鼻が高く彫りが深い容貌に見えたが、それを見ただけで「日本人なのか」という発言をするのは差別的だ。蔑視的表現に気が付いていないとしたら、今後留意するべきだ。

  • 阿蘇山の噴火が報道されているが、騒ぎ過ぎだ。私は熊本市内で観光旅館を営んでいるが、昨日から予約のお客さんからの問い合わせやキャンセルが相次いでいる。「噴火したといっても熊本市内全域に灰が降るわけではなく、観光に何ら支障はない」と、心配するお客さんには説明するのだが、簡単には納得してもらえない。「ニュースで大変だと言っているのだから」とキャンセルされることも多い。この程度の噴火でいたずらに不安を煽る報道はやめてほしい。

  • 「埼玉・熊谷で母娘など4人死亡、男の身柄確保」のニュースがトップで報道された。私は妻、子ども達と一緒に見ていたのだが、犯人が包丁で自分の手首を切りつけ、建物外壁に血痕が付くほど血しぶきが出ている映像と2階の窓から犯人が落ちていく姿の映像が、いきなり流された。しかも同じ映像が何回も放送された。視聴者からの投稿映像だったが、そういったショッキングな映像を修正するわけでもなく放送する神経が分からない。遅い時間なので、小さい子の目に入ることはないと思うが、同じ映像は朝のニュースでも流れると思う。ショッキングな映像はそのまま流すか否か、きちんと判断していただきたい。

  • 視聴者の投稿映像を募集しているが、事故や災害時の映像を「スクープ」と称して受け付けることは不謹慎ではないか。視聴率至上主義のいやらしさを感じて気分が悪い。先日、事故現場に遭遇した際、救急や警察が到着するまでの間、負傷者に声を掛けたり交通整理をしたりと多くの人が協力している中、ずっと無神経にスマホでムービーを回し続けている者が数人いた。事故を心配する素振りもなく、ひとしきり撮影すると笑顔で去って行った。腹立たしいことこの上ない。そんな「人の心を持たない」者の撮った映像も、「スクープ映像」として受け取るのか。

  • 看護師殺害事件で、被害者のツイッターが非公開状態であるらしいのに、放送していることに違和感がある。その人に関わる情報なら見境なく流していいのだろうか。例え取材としてツイッターの情報を入手していたとしても、報道すべき情報とそうではない情報は区別するべきだ。被害者にプライバシーはないのか、昨今の報道のあり方が不安になる。

  • 介護施設での利用者への虐待に関する報道で、繰り返し「虐待映像」を流すのは如何なものか。介護の場に身を置いている方々への社会的理解や環境が整備されていない中で、異常な映像を刷り込むような放送は、更なる差別意識を植え付けることになる。このような報道が、他の介護施設に勤める職員に対する社会的評価も下げる要因になっているのではないのか。介護職員の給与は一般社員の平均給与額よりも下回っていると言われている中で、介護に携わる人々のモチベーションを下げるようなことは慎んでいただけないか。実際に現場に携わっている方々の真の姿を紹介し、行政が描く介護の理想と現場の実情がどれだけ乖離しているかということを問題提起することが重要なのではないか。

【番組全般・その他】

  • ドラマの中で悪徳政治家役の人物がスーツの襟に拉致被害者救出活動のシンボルである"ブルーリボンバッジ"を付けていた。リアリティーを追求しての演出なのかもしれないが、ドラマという娯楽性の高い番組で小道具として軽々しく利用されたことに不快感を覚えた。拉致被害者の家族の方達はどう感じただろうか。あまりに安易な演出ではないのか。

  • ドラマの中で、犯罪行為をする悪徳代議士が、ブルーリボンバッジを胸につけて登場している。拉致問題に対し真摯に行動することを示すブルーリボンバッジを貶める行為であり、悪意しか感じられない。国民と拉致被害者、救う会を馬鹿にしている。

  • スポーツの大会なのに、テレビで3択クイズに投票させ、毎日50万円、大会期間中2千万以上の金をばら撒くやり方は、賭博行為以外の何ものでもない。かつてバレーボーラーの1人だった立場として、純粋にスポーツを楽しませることのできないテレビ局が情けない。選手達もいい気分はしないはずだ。視聴率が良ければいい的な発想をやめるべきだ。

  • 多くの外来語が放送で使われている。日本語に置き換えられない場合を除き、外来語の使用は極力避けるべきだ。特に高齢者にとって、報道番組は社会との大切な接点であるのに、外来語のせいで理解しにくくなっている。

  • 同性愛者への差別と偏見を助長するような内容で、同じ同性愛者として不快だった。今回は外国の"ハッテン場"とよばれるゲイの施設を紹介していたが、「ゲイはいかにセックスするのか」というデリケートな問題を矮小化しておもしろおかしく取り上げていた。理解のためどころか、誤解しか生まない。

  • 小学生役の子役に「おっぱい」と連呼させている。それが保健的な意味合いではなく、ただおもしろおかしくはやし立てるだけだった。小さな子どもに言わせるべき言葉だとは思えない。もっと朝のドラマらしく粛々とした内容にできないものか。

  • 災害等が発生すると、それらを連想させる場面がある映画やアニメ等が放送自粛されたり、内容を一部削除して放送することが多い。過剰な自粛ではないのか。表現の自由は最も尊重されるべきことであり、「放送自粛」によって歪められてはならない。

  • 欧州のある地方の旅番組を見た。とても素晴らしい内容だったので行ってみたくなり、旅券を準備した。放送した内容は録画しているので、それ以上の情報を得たいと思い局に電話をしたところ、不誠実な対応をされた。視聴者が行きたくなるように誘導しておきながら、その町に行くための詳しい情報を教えないということは理解できない。

  • 「大人のためのバラエティー情報番組」と銘打っているが、低俗な週刊誌のような内容で、下品なだけだ。天気予報では背景が女性のグラビア映像であったり、信じられないほど破廉恥で不快な内容だった。大人のための番組だから、卑猥な内容でもいいということはおかしい。

  • 女性お笑い芸人のお尻にグミを当てるという内容だった。Tバックを履いていて、しかもお尻のアップがあり、とても下品だった。時間帯的にもまずいのではないのか。笑いのためなら何をしてもいいとは思わない。

  • 祭りに来ていた海外の大統領に、男性芸人がアポなしで短時間の会談をした後、2人で写メを撮るというものだった。自爆テロにも狙われている緊張感のなかで真剣に公務を行っている大統領に対し、まったく非常識な企画だ。よくやったと共感を覚えることもない。「JAPAN」と書いたプラカードを掲げて、日本からのテレビであることを強みにごり押しした感じだった。同じ日本人として申し訳なく、不愉快だった。

  • 幼女・少女の誘拐事件が頻発しているこのご時世に、11歳の少女を誘拐する犯人の手口から、どのように洗脳していくかを詳細に再現したドラマを放送することは如何なものか。娘にどうしたら誘拐犯等から身を守れるかを教え、頭を悩ませている最中、このような犯人の犯行を煽る番組内容に怒りを覚えた。

【ラジオ】

  • "道路交通情報"で、番組の司会者が、担当者を「○○ちゃーん」と呼びかけていた。せめて「さん」づけ程度にするべきだ。

  • パーソナリティーとリスナーによる電話トークのコーナーがある。この日の放送で男性リスナーと電話がつながり、冒頭で「今何をしているの?」と問いかけると、男性は「車を運転中」と答えた。パーソナリティーは驚く様子もなく、平然と10分余り会話を続けた。運転中の電話は危険であるとして禁止されているはずだ。以前別の番組でも同様のことがあったが、その時のパーソナリティーは「それはだめです」と断り、電話を切った。それがまともな対応だ。

  • パーソナリティーの1人がミュージシャンの食事会にAV女優等を呼んで開催したことを話していた。いくら深夜帯とはいえ、AV女優のことを話す必要はない。話に出てくるミュージシャンやタレント全員にプライベートのことを話す了承をとったのか。AV女優との食事会の話を聞いて、その会に参加したとされるミュージシャンやタレントのファンは不愉快に思うはずだ。

【CM】

  • ジーンズのCMを見だが、女性を抱え上げて、男性がお尻を叩き、叩かれた女性が「あ~ん」と言う。男性が女性を叩くだけでも不快なのに、更にあえぎ声のような声だった。不愉快で仕方がない。

  • 「過払い金を取り戻そう」と呼びかけるCMが多くて不快だ。テレビでも放送されているが、ラジオで流れる頻度といったらその比ではない。昼夜の区別もなく絶えず耳に入ってくる。どうにかならないものか。

青少年に関する意見

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 子ども向け番組の直後に放送された報道番組で、刃物を持った殺人事件の容疑者や血だらけの壁が映されていた。子ども向け番組の終了後しばらくの間は、過激な映像などを放送しないでほしい。

  • 子どもが視聴する時間帯のアニメ番組での残虐な描写が多いと感じる。制作者はドラマと違い、アニメだから青少年への影響が少ないと考えているのだろうか。

【「性的表現」に関する意見】

  • 深夜のバラエティー番組で「育児教室」と称し、男性お笑いタレントを赤ちゃん役としておむつ交換をしていた。モザイクはかかっているものの性器が露出しており、割り箸でつまむシーンもあった。また、セクシーな格好をした女優が母親役となり、赤ちゃん役のお笑いタレントをマッサージするシーンでは、お笑いタレントの性器が反応したことを他の出演者たちが笑って見ていた。集団で性的ないじめをしているようで不快だ。子育てはとても大変なことであり、性的なことや下品なことに結び付けて放送してほしくない。

【「言葉」に関する意見】

  • 芸能人の乱れた言葉遣いが気になる。語尾に「させていただく」をつける人が多く、違和感を覚える。テレビから耳に入ってくる言葉を子どもはすぐに覚えて使用する。もう少し視聴者を意識して発言してもらいたい。

【「低俗、モラルに反する」との意見】

  • 旅番組で、出演者が会計前の商品を食べてしまうシーンがあった。「後で払う」と言ってはいたが、してはいけないことだ。法を順守し、ルールをきちんと守ってこそ楽しめる番組であり、猛省と再発防止を求める。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • バラエティー番組でのどっきり企画がひどかった。打ち合わせや収録と称してお笑いタレントを呼び出し、ラーメンや熱湯をかけるシーンがあり、皮膚が赤くなった人もいた。中高生のいじめや虐待が減らない中、このような悪ふざけを真似する人が出てくるかもしれない。笑いや視聴率のためとはいえ、悪ふざけが過ぎるのではないか。不快なら見なければいいとの意見もあるだろうが、やっていいことと悪いことの区別はしてもらいたい。

 

2015年8月に視聴者から寄せられた意見

2015年8月に視聴者から寄せられた意見

首相の戦後70年談話を報じた番組に対し、はじめから批判ありきの姿勢は如何なものかなど、様々な意見。大阪の中1死体遺棄事件で、容疑者のニヤけた顔を何度も放送したことに対し、違和感を覚えるといった意見。関東のサメ騒動の報道で、必要以上に恐怖心をあおっていたなどの意見。

2015年8月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,328件で、先月と比較して174件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール76%、電話22%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性74%、女性24%、不明2%で、世代別では30歳代27%、40歳代27%、20歳代17%、50歳代14%、60歳以上11%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。8月の通知数は591件【45局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、20件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

総理の戦後70年の談話が発表されたが、それを報じた番組に対し、はじめから批判ありきの姿勢は如何なものかなどといった、様々な意見が寄せられた。
大阪の中1死体遺棄事件で、容疑者のニヤけた顔を何度も放送したことに対し、違和感を覚えるといった意見や、容疑者の職業をことさら強調しているとの批判の声が寄せられた。
関東の海岸のサメ騒動を扱った番組に対し、「人食い鮫」などといったテロップを出すのは、いたずらに恐怖心を煽るものではないかといった意見が寄せられた。
バラエティー番組とはいえ、犯罪を犯した人たちを出演させ、面白おかしく過去の出来事を紹介するのは、不謹慎だといった批判が寄せられた。
ラジオに関する意見は52件、CMについては61件あった。

青少年に関する意見

8月中に青少年委員会に寄せられた意見は141件で、前月から44件増加した。
今月は、「視聴者意見への反論・同意」が38件と最も多く、次に「性的表現」が18件、「表現・演出」が17件、「危険行為」が12件と続いた。
「視聴者意見への反論・同意」は、アニメ番組に対する視聴者意見についての反論・同意、それぞれの意見が多く寄せられた。
「性的表現」については、アニメ番組に関して、一層の配慮を求める意見が目立った。「表現・演出」については、CMや番組宣伝に関する意見が多かった。
また、放送前の番組について、番組タイトルや番組宣伝での表現が不適切だとの意見も多く寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • この番組は以前、「首相の戦後70年談話は謝罪やお詫びなど4つのキーワードを継承しなければならない」と主張していた。今般の談話で4つのキーワードが盛り込まれ、また「次世代に謝罪する宿命を負わせてはならない」との文言があったが、批判を浴びせていた。批判ありきの姿勢が垣間見える。

  • 首相による戦後70年談話の内容を解説していた。画面の下のほうに"反省""お詫び"などのキーワードを表示し、その横には△印が並んでいた。この△印は一体何を意味するのか。○や×であれば各キーワードが盛り込まれたか否かの判定として理解できる。では△という微妙な判定は何だろうか。できればニュースを途中から見た人でもわかるように画面に△印の意味を明示してほしかった。

  • 首相が集団的自衛権について中国の脅威を例に答弁していたが、男性コメンテーターが「中国を引き合いに出すのは禁じ手だ。焦っている表れだ」などと発言していた。身近な脅威を説明したことが何故禁じ手であり、焦っているということになるのか。根底に集団的自衛権反対ありきの姿勢があるのではないのか。

  • 今日は広島の原爆投下から70年の日だが、記念式典の様子を伝える局は殆どない。それどころかある番組では"原爆投下"に触れることさえなかった。放送界全体がこのようなことでは子ども達が原爆について無知・無関心になってしまう。現に、若い人たちの何割かは「日本はアメリカに原爆を落とされた」ということを知らないそうだ。原爆投下は非人道的な行為として日本人が絶対に忘れてはならないことであり、マスコミにはそのために力をつくしてもらいたい。

  • 原爆忌のころになると特集が組まれ、被爆者の体験談などを放送する。被爆体験を伝えることはとても大切だが、そちらがメインになってしまい、開戦から原爆投下に至る経緯があまり取り上げられない。毎年、被爆者の悲惨な体験談はほぼ同じだ。マンネリそのもので、若い人たちに新たな発見や学びを提供するどころか、うんざりされかねない。原爆投下を被爆者側から「悲しく苦しい出来事」として感傷的に捉えるのではなく、一体何が原因であったのか、きちんと検証する必要がある。戦後70年という節目の今年こそ、それを期待している。

  • 日航ジャンボ機墜落から30年の企画放送の間に、画面の左上の小さい枠に映っている芸人のコメンテーターがずっと頬杖をついていた。腹立たしく、何様かと思った。社会にそれなりの影響を与えている自分を自覚してほしい。

  • 日航機事故から30周年の今日、各局は遺族が苦労したという情緒的な報道ばかりだ。事故当時は、亡くなった機長の妻に、機長の責任を追及するという馬鹿げたインタビューをした報道に憤りを感じた。そして一番重要な事故の原因については、当時の事故調査委員会が出した結論を鵜呑みにしただけの報道だった。事故の原因は、修理ミスによる隔壁の破損ではなく、同機のしりもち着陸事故による機体の歪みという説もあるそうだ。30年経った今でも、真の原因を追究することがメディアの役目だ。情緒的な報道はするべきではない。

  • 大阪府中1死体遺棄事件についての報道で、LINEのやり取りを全て公開していた。事件の詳細を報道することを目的としたのだろうが、個人の連絡のやり取りを、本人が亡くなり、なおかつ遺体が発見された直後にこうした形で報道することは如何なものか。報道の自由だけではなくプライバシーの保護という制限も必要なのではないか。

  • 大阪で起きた中1男女2人の死体遺棄事件を伝える際、容疑者の顔写真がふざけ過ぎている。残忍な事件の容疑者のニヤケタ顔やピースポーズなど見たくもない。しかもしつこいくらいに何度も使用していたが、何か意図があるのだろうか。

  • 寝屋川市中1男女遺体遺棄事件に関する情報の中で、容疑者の写真を何度もしつこく出し、アップにすることはとても気持ちが悪い。これに限らず殺人事件があると、マスコミは事件をおもしろおかしく捉えているように思える。BGMをつける過剰な演出にも悪意を感じる。マスコミにとって事件や事故で人が亡くなっても「ネタのひとつ」でしかないと、改めて感じた。

  • 私は福島県いわき市の住民だ。「寝屋川中1遺体遺棄事件」の報道は、容疑者の職業が「除染作業員」であること強調し「除染作業員」が犯罪者の集まりのような印象を与えている。事件と職業は何の関係もない。まじめに除染に取り組む地元の人は迷惑している。どうしても職業を必要とするなら「派遣作業員」「作業員」などで十分だ。

  • 茨城県沖合に出没したサメ騒動において、過剰な表現で必要以上に視聴者の恐怖心を煽っていた。安全対策をとっているにもかかわらず、繁忙期の海水浴場の集客を損ないかねない、風評被害を生む内容であった。沿岸で人が襲われていないのに、番組内で何度も「人食い鮫」と表現していた。適切な注意喚起の報道に努め、誤解のない情報を視聴者に提供することを強く要望する。

  • 女子高生が切り付けられる事件で、実際に切られている時の音声が入った映像が流れた。犯人は捕まっておらず、事件の解決に繋がるとも思えない映像だ。女子高生のただ悲痛な声は同じ女性として聞いていて不快だった。レイプ事件の音声かと思った程だ。しかも執拗に何度も流していた。衝動を持つ犯罪者を煽るような音声としか思えない。

  • 「土用の丑の日」に関して、ウナギの消費を煽る内容ばかり取り上げている。確かに土用の丑の日は昔から続く伝統だが、現在ウナギの数が減少しているのははっきりとしており、さらにはニホンウナギは絶滅危惧種となっているはずだ。ウナギの保護政策ではなく、どのように商売をしていくかという内容ばかりで、絶滅危惧などないかのようだ。あまりに滑稽だ。

  • 全国ニュースで、甲子園出場の新人選手について大きく取り上げている。1年生でレギュラーはすごいが、マスコミが異常に持ち上げて、過熱報道だとしか思えない。全国には他にも優秀な選手がいるにもかかわらず、彼にばかり集中している。高校生なのだから、平等に報道してほしい。

  • 「視聴者からの投稿」という動画や画像が多い。自然現象などを撮ったものであれば分かるが、事故現場や火事の現場、遺体を運んでいるところなどは、とても不快だ。動画サイトやニュース番組に売る為か、最近特に多くなってきた。局側がその動画を流すので、ますますみんながそういう場面を撮っている。局の放送姿勢が問われているのではないのか。

  • 猛暑やゲリラ豪雨の報道をする際に、海岸で過ごしている女性や公園の噴水などで遊んでいる幼児の水着姿を放送している。雨でずぶ濡れになって、場合によっては下着が透けている。またそれ以外でも性犯罪の報道などをする時に、イメージのような形で女性の脚を映したりする。このような映像は、肖像権侵害には当たらないのか。

  • 「お盆の帰省ラッシュ」の特集で、取材班が高速道路を走っていた。リポーターが中継していたが、この際、高速を走る他の車のナンバーが映っていた。一般車を映す時はナンバーにモザイクをかけるべきではないのか。

  • 車両暴走事故について、放送時点では被疑者の体調や精神状態などに関する情報が警察などから一切発表されていないにもかかわらず、司会者が「また脱法ハーブでしょうか」などと、憶測に過ぎない発言していたことは問題がある。

  • 乗用車が歩道に突っ込み、歩行者5人が死傷するという事故があったが、各局の報道で現行犯逮捕された医師が「てんかん患者」だったことを、ことさら強調しすぎている。私も「てんかん患者」だが、医師から治療をうけ、運転できる資格も持っている。そういったことをもっと明確に報道するべきで、いたずらに「てんかん」を煽るべきではない。一種の差別であり、車の運転は私にとって死活問題なのだ。自重をもとめる。

  • 桜島の噴火警戒レベルが高まったのを受け現地から中継をしていたが、冒頭でリポーターが爆笑しているシーンが映った。おそらく中継のタイミングを間違えたのだろうが、噴火は全く笑いごとではない。スタジオで「お見苦しい点がありました」と謝っていたが、放送を作る側に緊張感が足りないのではないのか。

  • 殺人事件の被害女性について、「全裸」であったという情報は必要なのか。ことさらそこを強調している場合もあり、不快だ。加害者のプライバシー保護に神経質なわりに、被害女性や被害女性の遺族に対する配慮に欠けているのではないのか。

【番組全般・その他】

  • 犯罪方法や前科、刑務所内生活をバラエティーとして扱うなど、極めて低俗だ。具体的な犯罪方法を紹介し、犯罪を助長する軽率な内容だ。犯罪には傷ついた被害者がいる。場合によっては人生が破壊され、生命にも関わっているはずだ。そのような被害者に対し、配慮がないにも程がある。ここ数年見た番組のなかで、もっとも不愉快な内容であった。

  • 刑務所はどうのこうのと聞く放送は、如何なものか。小さい時の家庭環境で仕方なく犯罪に走ったのであれば、100歩譲ってわからないでもないが、苦労もしないで楽な方の生き方をして、人間として犯していけない罪を何回も犯した人に「刑務所はどうでしたか」と聞くことは、公共の電波を使って流すべきではない。番組は何のメッセージを伝えようとしているのか。

  • 同性愛やトランスジェンダーに対する否定や偏見、無知をテレビで拡散することはやめてほしい。本来ならセクハラに該当するような質問を同性愛者やトランスジェンダーにぶつけていた。終始、同性愛やトランスジェンダーを一人の人間として見ず、笑われるべき存在であるかのように扱っていた。

  • クイズを出すお天気コーナーがある。しかしそのクイズが、お天気に関係ないことばかりだ。そのことで時間が費やされ、本来の天気予報が粗雑になっていた。最近はゲリラ豪雨などが発生しており、天気予報の詳細を知りたい。面白半分のコーナーは控えていただきたい。

  • ゲームショーで、入場に至るまで炎天下で長い行列待ちをするうち、熱中症により10人以上が救急搬送されたという話題を取り上げた。直接の原因ではないが、「主催者が会場入り口での手荷物検査の際、ペットボトルなどの飲み物を没収していた」と報じた。しかし、イベント主催者はネット上で「そのような事実はない」とはっきり否定しており、それに対してゲームショー参加者からの反論もないが、誤りならば速やかに放送で訂正すべきだ。

  • 画面を回すようなシーンがあり、画面を見ていると酔ったように気持ちが悪くなる。以前、他局のドラマでも、早く回転させるシーンがあったが、このような撮影方法は心身に影響がないのだろうか。

  • ニュースを見たかったのに番組表で確認したら、高校野球の中継が行われる予定になっている。平日のこの時間は多くの人が会社に行っているかと思われるが、それほど高校野球中継に需要があるのだろうか。また、今日は広島に原爆が投下された日でもある。私は広島平和式典についてのニュースが見たかったのに、通常のニュースは放送されない。私のようにスポーツに興味がない人もいるのだから、放送配分を勘案してほしい。

  • バラエティーというジャンルそのものが下品になったと思う。少なくとも昭和の芸人にパンツ1枚という芸風の人はいなかった。最近ではアイドルでさえ平気で下ネタを発言している。品位が低下しているのではないか。制作サイドの人間にエロとお色気の区別がついていない。芸人も体を張ることが人気につながると錯覚する風潮が生まれたのではないか。

  • あまりメジャーとはいえない「競歩」を取り上げ、女性選手と芸能人が競う企画を放送していた。今までじっくりとこの競技を見たことはなかったが、面白かった。次は、実際の競技を見てみたい。今回焦点を当てたことで、私のように「競歩」に興味を抱いた視聴者も他にいたのではなかろうか。とても良い企画だった。

  • バラエティー番組で芸人が吐くシーンが流れることが度々見られる。人が吐く姿は気分が悪くなる。特に食事時に流れるとこちらまで食欲が失せる。世の中には嘔吐恐怖症など精神疾患に悩まされる人もいる。放送の自粛を願う。

  • どこの局も同じような若いタレントが出演するトーク番組ばかりで、見る気にならない。昭和の人気芸能人たちもゲスト出演するような番組や、老若男女が共に見られるような番組、企画の面白さで見せる番組、うるさくない落ち着いた番組などを作ってほしい。子供の頃に見ていた番組は、必ず若い人向けのゲストと中高年向けのゲストが同じ番組に出演して、それぞれの見せ場を作っていた。

  • ラグビーのルール説明を行っている動画だが、ルール解説を行うことは、これからラグビーを始める子ども達には重要なことだと思う。しかし、なぜ「セクシー美女」と題してあのような恰好で行う必要があるのか。ラグビーワールドカップの日本開催で世界が注目する中で、あのような動画は残念でならない。

  • 男性芸人が女性タレントの家に押しかけ、勝手に部屋の中を物色する内容があり、男性芸人が女性タレントの下半身用下着を顔に近づけていて、気分が悪くなった。テレビ局は、誰もが俗にいう「下ネタ」を好きだという認識を改める必要がある。

【ラジオ】

  • その時の放送は「丁寧に敬語つけよう」ということで、とりあえず「お」や「ご」をつけてくれたらというようなことを、パーソナリティーの男性が言った。投稿者からのメールを読む時に、そのまま読んでいたら卑猥に聞こえる投稿をそのまま読んでいた。深夜放送でかつ生放送なので、「放送禁止用語」も無視している感じだった。とにかく最低だった。卑猥に聞こえる表現をそのまま流すことや、深夜だからいいという感覚で話すことは本当に止めてほしい。

  • パーソナリティーがよく卑猥な発言をする。今日の放送では冒頭、相手役の女性パーソナリティーに「オッパイもみたい」と連呼した。また、男性の局部をゴルフクラブに見立ててあれこれいやらしい話をしていた。昼間の時間帯にこういう話を聞かされるのは不快なので、やめてほしい。

  • コメンテーターの1人が安保関連法案に関して、アメリカの言いなりであることを「アメリカケツ舐め外交」と評し、その後も繰り返し同様の発言した。「アメリカ追従外交」と言うべきで、「ケツ舐め」は総理をおとしめる発言だ。公共の電波で使うべき言葉ではない。

【CM】

  • 女性が子どもを抱っこしながら、スマートフォンを操作するCMがあるが、如何なものか。本来、子どもとは愛情をもって接するものだ。片手で子どもを抱きながらスマホをいじるという、まるで"ついでに"子どもを抱くかのようだ。子どもの落下事故に繋がりかねないし、スマホのながら歩きの温床にもなる。

  • 昔ながらの玩具"黒ひげ危機一発"を真似たものが放送されている。「海賊が頭だけを出している樽に短剣を刺し、海賊を樽から飛び出させる」という遊びだ。この海賊役を"お父さん犬"にさせている。樽の外から短剣で攻撃され、お父さん犬はおびえて「やめてくれよ」と嘆願する。このCMに刺激され、真似をする者が出るかも知れない。動物虐待につながるのではないかと心配だ。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 深夜帯のバラエティー番組の番組宣伝を夕方にしていたが、女性の水着を脱がせるシーンがあった。子どもが見る可能性がある時間帯に放送すべきではない。

【「表現・演出」に関する意見】

  • 近年、特に深夜帯のアニメ番組で顕著だが、表現を自粛しすぎることで、本来の作品の魅力が落ちているように感じる。深夜帯の番組は子ども向けではない。子どもが見るのに適していないからといって規制を強化するのではなく、子どもの生活習慣を見直すことが大事なのではないか。

【「危険行為」に関する意見】

  • クライミングの日本代表である高校生を情報番組で取り上げた際、その高校生が出演するウェブCMを紹介していた。CMでは、学校に遅刻しそうな女子高生が素手で校舎をよじ登るという設定になっている。危険な行為であり、子どもが真似することも考えられる。

  • たき火の上を飛び越えようとした少年2人がぶつかってしまい、火の中に落ちる投稿動画を面白おかしく紹介していた。かなり危険な行為であり、本人たちもけがをしたと思われる。このような危険な行為を子どもたちに見せたくない。

【「報道・情報」に関する意見】

  • 大阪府で起きた中学生遺体遺棄事件の報道で、被害者から家に泊めてほしいと言われて断った子どもを取材していた。顔は映していなかったが、音声はそのままであり、配慮が欠けていると感じた。いじめにつながる可能性もある。思春期の子どもへのインタビューを放送する際には、より慎重な配慮が必要ではないか。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 子どもと一緒にニュースを見ようとテレビをつけたところ、第二次世界大戦に関する番組が放送されており、映像加工をしていない死体の映像を見てしまった。通常であればニュースを放送している時間帯である。放送時間帯に配慮するか、映像を加工するなどの配慮をしてほしかった。

【「差別・偏見」に関する意見】

  • まだ放送されていない番組だが、番組タイトルや番組紹介では女子高生を無知だと決めつけているように感じる。年齢差別、性差別ではないか。

2015年7月に視聴者から寄せられた意見

2015年7月に視聴者から寄せられた意見

国会での安全保障関連法案の審議について、国会中継をほとんどしていないとか、一方的な意見を紹介してばかりいるなど、様々な意見。岩手県の中2児童の自殺を扱った放送に対し、憶測で学校関係者を批判したりするのは如何なものかといった意見など。

2015年7月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,502件で、先月と比較して831件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話27%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性74%、女性24%、不明2%で、世代別では30歳代29%、40歳代27%、50歳代17%、20歳代14%、60歳以上11%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。7月の通知数は675件【43局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

安全保障関連法案が衆議院で可決されたが、国会中継を殆どしていないとか、一方的な意見を紹介してばかりいるなど、様々な意見が多数寄せられた。
議員らのマスコミ圧力発言をめぐり、番組で政治的な誘導はするべきではないなどといった声が寄せられた。
岩手県の中2児童の自殺を扱った放送に対し、まだ事実関係が明らかになっていないのに、憶測で学校関係者を批判したりするのは如何なものかといった意見などがあった。
恒例の夏の長時間番組の高級車を面白がって破壊する企画などに、いじめにつながるなどといった批判が寄せられた。
女性タレントの出産シーンを扱った番組に対し、視聴率狙いのあざとい演出ではないのかといった、批判が寄せられた。
ラジオに関する意見は35件、CMについては35件あった。

青少年に関する意見

7月中に青少年委員会に寄せられた意見は97件で、前月から18件減少した。
今月は、「性的表現」に関する意見が19件と最も多く、次に「いじめ・虐待」「表現・演出」がそれぞれ15件、「暴力・殺人・残虐シーン」が12件と続いた。
「性的表現」については、複数のアニメ番組について意見が寄せられている。「いじめ・虐待」については、じゃんけんに勝った人が他の参加者の分も含めて商品を購入するバラエティー番組の企画について、複数の意見があった。
「表現・演出」については、男性タレントが女性タレントの手をなめたシーンや、高級車を傷つける演出についての意見が目立った。「暴力・殺人・残虐シーン」については、お笑いタレントが番組内企画の参加者である子どもの頭を叩いたことについて複数の意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 「安保法案」が採決された。日本国民の理解が得られているとは言い難い状況の中、「国会中継」もあまりなければ、特別番組も殆ど作られていない。鉄道事故や殺人事件をウンザリするほど騒いでいるにもかかわらず、なぜもっと取り上げないのか。国民として嘆かわしい。報道のあり方を今一度考えて頂きたい。

  • 国会で重要な法案の審議が行なわれているのに、「国会中継」が放送されないことが多い。放送局に理由を尋ねたところ、「重要案件が審議される場合に放送する、という内規に従って編成で決めている」という答えだった。だが、現在審議されている安全保障関連などの審議は、「国民が知るべき重要な案件」だ。「重要でない」と判断したのであれば、一般常識からみてもおかしい。

  • 「安保法案」の委員会採決が行われた7月15日、採決の場面だけを生中継したが、それに至る締めくくり質疑を中継しなかった。国民的関心の深い重要法案の質疑を中継しないことは失格だ。高校野球やワールドカップでは、ほとんどの試合を完全中継しているのに、国会中継をおろそかにする姿勢はどうかしている。

  • 安保関連法案のニュースにおいて「強行採決」と非難しているが、単なるマスコミの勝手な考えではないのか。衆議院で政権党が多数を占めている状況は国民の投票によるものだ。「強行採決」とプラカードを挙げて非難した野党であるが、その党が与党時代には度々「強行採決」を行っていた。

  • 安保関連法案に反対する番組内容が圧倒的に多い。しかも戦争法案だとして、同法案が悪法であるかのような決めつけをしている。ニュースを見ていても反対のデモばかりで、公平性から逸脱しているものが多い。国民の多数が反対しているかの錯覚に陥ってくる。法案を強行に通すことに対する批判と、法案に対する偏見を助長することとは別問題である。反対行動を無批判に報道するよりも、国家の安全についての対案を出すことすらできない野党に対する批判に、時間を割くべきではなかろうか。

  • 集団的自衛権について私は反対の立場だ。この日、総理が出演していたが、「総理緊急出演」となっているのに、スタジオには集団的自衛権の説明をするために、家の模型が用意してあった。模型の家を使い、火事が起きたと設定し、集団的自衛権の比較をしていた。火事と戦争は、まったく別物だ。違和感を覚えた。

  • 安全保障関連法案について様々な意見はあるだろうが、今のメディアの報道は分かりづらいうえに偏っている。法案が可決されれば戦争になると言わんばかりだ。国防は学問で割り切れるものではない。どのような状態になれば日本は平和にやっていけるのか、報道するべきではないのか。

  • 安保関連法案について、テレビはおおむね批判的に伝えている。しかし法案成立によって、長い目で見ると国益に繋がることもある。特に日本の周辺にひしめく各国をけん制するという点だ。私も戦争には反対だが、戦争に巻き込まれず自国を守るために必要な法かも知れないと思うようになった。「戦争反対」を叫ぶ人たちにもこのことは考えてもらいたい。そのため、法案成立によって起きるであろう、メリット・デメリットをしっかりと視聴者に伝えてほしい。

  • 勉強会でマスコミ圧力発言があった。明らかに暴言であり、政権への批判を許さないという、一種の言論弾圧である。しかも、その議員は国会内で公式にも発言している。あまりにも問題があると言わざるを得ない。アナウンサーが議員の自宅に事情を聴きに行っていた。やりすぎだという声が出そうだが、私はむしろ敬意を表したい。こういう民主主義を危機におとしいれる国会議員について事情を聴かない理由はないではないか。

  • 「マスコミを懲らしめる」という発言があったことへの特集において、表現の自由を脅かされるとして、政権への痛烈な批判をしていた。憲法の表現の自由を言っているが、マスコミに関わる自分たちの権利や立場を守るための愚痴に他ならない。また、選挙の時に投票しないようにととれる発言があったが、政治的な意見を刷り込むようなことは情報操作である。

  • 岩手中2いじめ自殺のニュースを取り上げていた。今回の自殺の原因であるいじめた生徒に対し批判をせず、学校側、担任、教育委員会を責めるような放送だったが、そのようなことをしても一向にいじめはなくならいない。今は担任や周囲の生徒に聞き取りをしている最中で、事実がわからないまま推測で発言してほしくない。

  • 中2のいじめによる自殺をめぐり学校長が会見したが、なぜか映像を加工していた。ちなみに他局の放送では学校長の顔を隠すことはなかった。被害者はすでに亡くなっていて、実名で報道されている。何のための配慮なのか。映像の加工は最小限にとどめるべきで、会見した中学校の校長の顔を隠す理由はまったくない。

  • 新幹線「のぞみ」車内で起きた自殺事件で、コメンテーターは「新幹線も空港のように手荷物検査を実施すべき」と述べていたが、現在の新幹線は観光や出張だけでなく、通勤や通学でも日常的に使われている。駅に1時間前に到着すればという意見は、現実的でない。軽々しく手荷物検査という発言をしてほしくない。

  • 新幹線の車内で焼身自殺を試みた男の事件を、あたかもテロ行為に結びつけ、国や鉄道会社のテロ対策やセキュリティチェックの甘さを指摘したり、東京オリンピックまでのテロ対策と結びつけて視聴者の不安を煽っていた。新幹線の件は想定外の出来事で、テロ対策を報じる前に、もっと犯人を糾弾するべきではないのか。

  • 国会議員の1票の格差是正について、テレビなどで取り上げられている。都道府県の人口の差を比較して格差が大きいから是正しなければならないという捉え方をしている。しかし、人口の比率に応じたものだけでいいのだろうか。大都市圏は人口が多いのだから、それに見合った国会議員の数を出さなければならないということであろうが、地方は人口こそ少ないが、広大な県土をかかえて、インフラの維持整備、過疎地の生活に困窮している高齢者対策など、大都市にない大きな問題を抱えている。単に人口の多寡だけで国会議員の数を調整するということが、正しいのだろうか。

  • 「新国立競技場の費用があれば、5歳児までの保育料が無料にできる」と報じたが、競技場は簡易なものであっても必ず作らなくてはならない。また、2520億円すべてを別の費用に充てることはできない。5歳児までの費用の無料化は何年できるのか。単年度で終わりなのか。計算の根拠が示されていなかった。何年も使用する競技場と単年度の無料化の金額と比較するのは無理がある。思いつきの発言は控えていただきたい。

  • 新国立競技場の建設費が予定を大きく超えた問題を取り上げた各局の番組で、出演者たちは、デザインコンペで審査委員長を務めた建築家にも責任があるかのように発言していた。しかしながら、コンペ段階では設計図はないので、詳細の見積もりはできない。建設費は、選定案の決定以降の基本設計・実施設計を行う中で、構造や材料を検討しながら予算に合うように調整していく。コンペのシステムを知る専門家不在の中で番組を進行し、出演者たちが無責任に批判するのは如何なものか。

  • 川内原発の再稼働について、「避難計画の見直し」という表現があった。その表現は国民の不安をごまかしている。福島の原発事故でも分かるように、一時避難では済まない場合がある。事故が起きれば故郷に戻れない。国民を欺くような表現は看過できない。重要なことは移住計画の見直しだ。新たな視点で再稼働を考え、真実を偽りなく報道してもらいたい。

  • エレベーター事故を報じる際、犬のリードが挟まって犬が苦しむ場面が放送された。リードや紐ではエレベーターの安全装置が作動しないことを伝えたいことは分かるが、犬が苦しんでいる場面を、2例も放送する必要はない。イラストだけでよかったはずだ。

【番組全般・その他】

  • 1日中芸人がバカ騒ぎしているだけで見るに堪えなかった。芸人の高級車を壊して、周りで笑っている企画など、いじめ以外の何ものでもない。一般人がその車を購入するためにどれだけ汗水流して働かないといけないのか。それを壊して面白がるなど、最悪だ。

  • "バンジージャンプギネス挑戦!"という企画で、女芸人が何回もバンジージャンプをしていた。命に関わるかもしれないことを、無理やり本人に「やります」と言わせていた。これはパワーハラスメントだ。体に悪い影響が少なからず出るということは分かっているはずなのに、無謀な挑戦をさせるということはとても不快だった。

  • 女芸人の出産シーンが放送された。当人の頭に小型カメラ付きのヘルメットをかぶせ、様子を撮影する。これだけでも度が過ぎた演出だ。出産は子を産むための命がけの行為だ。流産や死産などもあり得る。番組内のネタとして放送して許されることではない。面白ければ何でも良いと考えて制作しているのだろうか。

  • 先天性の病気を治療中の女の子の顔が映ったが、私の子どもと同じ病気だった。個人差はあるものの、病気を治すには年数がかかる。我が娘は多少良くなったとはいえ、まだ治療途中であり、健常児とはやはり違いがある。番組の放送後に学校でいじめられるのではと思うと心配だ。このような病気を扱う際には、実際に苦しんでいる患者がいることも考慮して番組を作って頂きたい。

  • スポーツの国際試合をキー局が独占放送するケースがある。このため秋田県では見ることができない。福井県なども同様だ。青森県は他系列が見られないと思う。このように系列局がない県では独占放送が見られないことがあり、情報の格差を感じる。独占放送をするなら、ホームページ上でライブ放送するべきだ。

  • 芸能人が馬鹿みたいにお金を使いまくる様子を放送することは、一般人にとっては屈辱以外の何ものでもない。怒りがこみ上げるだけだ。貧困から新幹線で自分に火をつけて自殺する事件が世間の耳目を集めている今日この頃、こんなことが許されるのか。

  • 道行く若い女性の方々を捕まえては調理の下手さをあげつらい、スタジオで嘲笑するという下品さがあまりにもひどい。また、コーナー内で調理したものは、どうしているのか。食べ物を無駄にしているようにしか思えない。「スタッフが美味しくいただきました」というテロップも出てこないので、廃棄しているのだろうか。

  • バラエティーや情報番組で、「絶品グルメ」「B級グルメ」「下町グルメ」というように「グルメ」を「美味しい料理」であるかのような意味で使っている。「グルメ」は「食通」という意味だ。間違った使い方をひろめないでほしい。

  • カリスマパン職人が、自分で作ったバケットをバットにして野球をしていた。途中そのバケットが折れて下に落ちた。食べ物をおもちゃにし、粗末にする行為は許せない。

  • 番組によく前科者のタレントや元IT企業の社長などが出演しているが、犯罪者を美化することはやめるべきだ。彼らのしたことは重罪であり、決して許されない。なぜ当然のように出したり特集したりするのか。ほかの出演者たちも一緒になって笑っているが、視聴者を馬鹿にするのもいい加減にするべきだ。

  • 毎回意味もなく男性芸人を無理矢理脱がせたり、馬乗りになったりしている。今回も、お笑い芸人が、同じ芸人のズボンと下着を脱がせ、お尻を露出させていた。嫌がっているにもかかわらず、股間を見せようとしていた。不快であり、そうした演出が必要なのか理解できない。

  • 来日した中国人観光客によるいわゆる「爆買い」の取材の中で、リポーターが観光客に「財布の中身を見せてください」とお願いした挙句、財布の中身を映しながらはしゃいでいた。あまりのさもしさと情けなさにチャンネルを替えた。日本人が海外へ旅行に行ったときに、同じことをされたらどう思うだろうか。中国人観光客のマナーの悪さを批判する内容も過去にあったが、これでは目くそ鼻くその類だろう。海外から日本にやって来てくれた方々に、2度とこんな恥ずかしい取材はしないでほしい。

  • 最近はゲイやオネエなどのタレントが多く出演している。同性愛者の差別は良くないとはいえ、彼らは同性・異性問わずに共演者の体を触ったり、直接的な言動が多い。そういったタレントが深夜の番組を複数も抱えていて、不快極まりない。

  • 男性芸人らが海パン姿で押し相撲のようなことをした。押し出されると背後の熱湯風呂に転落するという仕掛けだ。出演者は何度も落ちてはその度に「あちち!」と悲鳴を上げていた。どうしてこのようないじめまがいの企画を放送するのか。今、学校でのいじめに起因する事件が問題になっているというのに、まるで無関係であるかのような姿勢に強く憤りを覚える。

  • ほぼ毎回、発展途上国のスラム街の危険な部分に"敢えて"踏み込んでいる。今回は、リポーターがジャマイカのスラム街に行き、マリファナや麻薬の密売人のところに行って麻薬を買ったり、拳銃の密売人に拳銃を見せてもらったりしていた。麻薬、拳銃、どれも犯罪だ。公共の電波を使って、このような放送をしても良いのか。

  • かつてテレビで心霊とかUFOをよくやっていたが、その後、出鱈目であることが証明された。それ以来、いかがわしい内容の放送は一切やらないようになった。しかし、久々に科学的根拠が全くなく、ほぼやらせに近いような番組を放送していた。昨今のテレビの低視聴率が、影響しているのだろうか。

  • 「4大都市激突」と題して、大阪、横浜、名古屋、福岡の各都市の特徴を比較していた。スタジオの出演者や街頭インタビューに答えた人が各都市に対し、「汚い」「うざい」「何もない」などと、終始悪口を言い合っていた。その他にも各都市の食文化を取り上げ、「食べたくない」「舌が馬鹿」などと、侮辱する場面も目立った。バラエティーだからといって何を言っても良いわけではない。

  • バラエティー番組が面白くない。放送倫理・人権などに慎重になりすぎている。以前は、バラエティー番組が楽しみだった。でも今は、見た時間がムダに感じる。もっとテレビで心の底から笑いたい。高齢の方々の意見のみならず、若者の意見なども取り入れてもらいたい。

  • 出演者だけが楽しんでいるという印象を受けた。視聴者を無視した番組だ。出演者にはギャラが支払われる上に、賞金も獲得というゲームを、わざわざテレビ番組にして放送する意図がわからない。芸能人の賞金を賭けたゲームを見せられても何も楽しくもない。

  • 「シニア世代の最新・恋愛事情」を取り上げた。その際、婚活パーティーで知り合った女性にストーカーをした男性や、優しくされた喫茶店の若い女性の店員にメッセ―ジやプレゼントを贈り、気持ち悪がられた男性の話が紹介された。その時、高齢者を「じじい」と言ったり、パソコンができる男性に対し「ネットじじい」と言っていた。高齢男性を侮辱するにもほどがある。

【ラジオ】

  • 10歳代の学生をメインターゲットにしている番組だが、パーソナリティーが逆電と称してリスナーへ電話をかけているコーナーがある。しかし、22時以降の時間帯に10歳代のリスナーを出演させることは如何なものか。ギャラは発生していないようだが、道徳的に不適切だと感じる。

  • 番組の至る所に通販の宣伝が入ることにうんざりしている。ラジオを聴いているのか通販番組を聴いているのかわからないくらいだ。大げさな宣伝とアナウンサーが「私も使っている」というアピールがしつこくて嫌になる。

  • ラップコーナーで投稿作品に"おつぼね"に対するラップがあった。最近の流行ではおばさんを「bba(ばばあ)」と表す。今回の投稿者作品の一つは悪口だ。悪口のようなラップを聴いて気分が悪くなった。ラッパーがそれをテーマに作ることは自由だが、それを放送局で流したり、巷で売る行為は如何なものか。

【CM】

  • 食品CMでの「ズルズル」「ジュルジュル」とすすり食べる音や、「クチャクチャ」という下品なそしゃく音、それに合わせて飲料CMの「ゴクゴク」と強調された耳触りな音など、生理的に不愉快だ。最近は特にそのような下品な表現を多用したCMがとても多い。話題になればいいのだろうか。

  • アニメ番組の途中で流れる「スクラッチ」宝くじのCMが気になる。最近の宝くじCMは高額当選金がもらえる可能性を訴えるものが多いが、人気アニメのキャラクターを使用したCMは、子どもの射幸心を煽ろうとしていると感じる。宝くじは子どもにも購入可能だ。宝くじ販売者は、子ども向けアニメキャラを使ったCMを作るべきではない。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 深夜のアニメ番組で、音声加工はしてあるものの、性器の俗称を想像させるせりふや、性行為を意味するしぐさが使われていた。子どもでも想像がつくような露骨な表現であり、度が過ぎている。
  • 子ども向けアニメ番組のエンディングシーンで、アニメキャラクターの少女たちが水着姿でポーズをとったり、肩ひもが片方だけの格好になっていたりする。子ども向けアニメでこのようなシーンが必要なのだろうか。子どもを持つ親としては違和感がある。子どもを狙った犯罪も多い中、配慮に欠けているのではないか。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • じゃんけんで勝った人が他の参加者の分も含めて商品を購入する企画があるが、無理に購入を押し付けているように見える。まるでいじめのようだし、子どもが真似しそうで怖い。
  • 子どものいじめが深刻な問題となっているが、お笑い番組でもそのようなシーンを見かけることがある。例えば大物タレントによる若手タレントへの理不尽な要求や罰ゲームなどだ。彼らは大人同士なので、度を越さないよう打ち合わせているのだとは思うが、それを知らない子どもたちは「テレビでやっていることだから大丈夫だ」と真似する心配がある。

【「表現・演出」に関する意見】

  • 男性お笑いタレントが、嫌がる若い女性タレントの手を無理やりつかんでなめるシーンがあった。面白くもなんともなく、ただ気持ち悪いだけだ。なめられている女性タレントも不快感を表しており、犯罪現場を見せられている気分になった。子どもに人気のある番組なので、演出にはもう少し気を使ってほしい。
  • 高級車を面白がって破壊するシーンがあった。メーカー名やエンブレムも隠しておらず、自動車メーカーや他の自動車オーナーに失礼だ。このような行為を子どもが真似したらどうするのか。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 若手お笑いタレントに他のお笑いタレントがドロップキックをしていた。このような危険なツッコミは一切禁止にしてほしい。

【「危険行為」に関する意見】

  • 深夜のバラエティー番組で、1つにだけ五寸釘が隠されている10個の紙袋を、1つずつ手のひらで勢いよく上から押し潰していくという企画があった。番組では「本気・真剣勝負」とうたっており、怪我することがないようトリックが用意されていたとしても、視聴者には分からない。子どもが真似したり、いじめに発展したりすることが想像される。
  • 生き物を取り上げるバラエティー番組で、カニなどのハサミを持つ生物に女性スタッフの指を挟ませて、その挟む力を測定していた。子どもが多く見る番組であり、子どもタレントも出演していた。挟む力は他の方法で測定できる。一定の配慮はあったが、あのような危険な実験をする必要があったのか疑問だ。

2015年6月に視聴者から寄せられた意見

2015年6月に視聴者から寄せられた意見

政府・与党が今国会での成立を目指す安全保障関連法案を扱った番組に、様々な意見。神戸市児童連続殺傷事件の元少年Aの手記出版を取り上げた放送に対し、如何なものかといった声。韓国を扱った番組で、字幕スーパーと実際にしゃべっている内容が違うといった批判が、多数寄せられた。

2015年6月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は2,333件で、先月と比較して489件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール80%、電話18%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性67%、女性32%、不明1%で、世代別では40歳代29%、30歳代28%、50歳代16%、20歳代16%、60歳以上7%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。6月の通知数は1,416件【51局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、23件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

政府・与党が今国会での成立を目指す安全保障関連法案について、参考人質疑で憲法学者たちが「違憲」としたことで、それを扱った番組にも様々な意見が寄せられた。
神戸市児童連続殺傷事件の加害者である元少年Aの手記出版の話題を取り上げた放送に対し、出版自体許せないのに、さらにそれをニュースなどで取り上げることは如何なものかといった声が寄せられた。
韓国を扱った番組で、字幕スーパーと実際に喋っている内容が違うといった批判が、多数寄せられた。
バラエティー番組の海外ロケで芸人の嘔吐シーンがあったが、映像処理をしているとはいえ、食事時に如何なものかといった批判があった。
ラジオに関する意見は57件、CMについては61件あった。

青少年に関する意見

6月中に青少年委員会に寄せられた意見は115件で、前月から22件増加した。
今月は、「表現・演出」に関する意見が29件と最も多く、次に「暴力・殺人・残虐シーン」が16件、「性的表現」が12件と続いた。
「表現・演出」については、お笑いタレントのお尻に吹き矢(プラスチック製のコーン)が刺さる瞬間の表情を海外の芸術家が撮影する企画について、複数の意見が寄せられた。
「暴力・殺人・残虐シーン」については、お笑い番組でのツッコミが暴力行為を肯定しているようで、いじめに繋がりかねないとの意見が複数の番組に対して寄せられている。
「性的表現」では、ラジオ番組での性的表現についての意見が目立った。
その他、バラエティー番組でお笑いタレントが他のタレントの新居を訪問した際に、壁に落書きしたり、魚を床に落としたことなどについて、多くの意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 安保法制について、論点が不明なわかりにくい報道が目立つ。法案のどこがどう問題なのかを、明確に議論してもらいたい。「誰かが違憲と言った」という風に放送するのでなく、視聴者に考えさせる放送を行ってもらいたい。

  • 3人の憲法学者が国会で安倍総理の集団的自衛権を「違憲」とした。ところが、政権サイドは合憲だと言う。しかし、そもそも自衛隊があることがおかしい。ましてや他国と戦争できるという論理は成り立たない。当然、憲法違反である。9条の解釈はさまざまあるが、この点では、ほぼ憲法の専門家の一致する見解である。ところが、これについて番組の中で鋭く指摘する声がない。憲法違反の法案が強行採決されそうなのに、なぜこんなのんきなことを言っているのか。もっと危機感を持って伝えるべきではないのか。

  • 『安保関連法案、与野党の重鎮4人が反対表明』と題して、4人の反対意見だけを報道していた。賛成する意見の報道は、番組の中でなかった。国論を二分する法案だから、賛成する意見も報道するべきだ。

  • 重要法案審議中にもかかわらず、国会中継の放送がない。局に理由を聞くと「総合的判断で放送せず」との回答を得た。大相撲も高校野球もない時期で、実際に放送されている番組は再放送ばかりだ。「総合的判断」の根拠が全く理解できない。

  • 国会中継をしないことは国民の知る権利を奪っている。さらにニュースでは与党の都合の悪い部分は削ってしまっているので、報道は危険な状態と言える。必ず国会中継をしてもらいたい。

  • テレビ番組表で「自衛隊が海外で人を殺す想定事例」というタイトルを見て驚いた。安全保障関連法案はまだ可決していないし、仮に可決しても「自衛隊が人を殺す」とは決まっていない。自衛隊が海外で人を殺すことを想定内と決めつけ、国民に不安と誤解を与えるタイトルはやめるべきだ。

  • ウクライナ訪問で総理は「力による現状変更は認めない」と言っていたが、政府・与党推薦の学者も含めた憲法の専門家が憲法違反とした安全保障法制を強引に進めようとしていることにはなぜ触れないのか。こちらも力による違法な現状変更ではないか。政権におもねるばかりなら、マスコミはいらない。

  • 自民党議員や作家から、マスコミや沖縄の新聞をつぶせという発言があったとのことだが、日本は中国や北朝鮮と同じになってしまう。このままでは本当に危険である。マスコミよ、すぐに立ち上がってくれ。

  • 自民党若手議員の勉強会でのマスコミ批判について、各マスコミは報道の自由・言論の自由の弾圧だと大騒ぎをしているが、果たしてそれは正しいのだろうか。他人がマスコミ批判をすると、その人々を糾弾する。マスコミは自分達に不都合なことを、報道の自由・言論の自由の名のもとに封じ込めいていないといえるのか。

  • 報道機関に圧力をかけようとする政権与党は「報道機関を潰す」とまで発言した。戦争法案を報道すれば、報道機関は政権によって潰されるという、はっきりとした言論弾圧である。この問題はマスコミ各社で協力し、政権与党に抗議文を届ける必要があるのではないか。今後も圧力に負けない公平な取材と報道を求めたい。

  • 神戸市児童連続殺傷事件の加害者である元少年Aの手記出版の話題が取り上げられた。出版自体許せないことだが、さらにそれをニュースで取り上げ、出版社や書店などの関係者と遺族にまでインタビューをしていた。その上、番組では本の一部を抜粋して朗読した。それも元少年Aが犯罪に傾く心理を描写する部分だった。テレビという場で、異常犯罪者の心理を本人が書いたものを通して読み解くのは、危険な行為だ。それによって本に興味をそそられる人が出るかも知れない。出版の事実だけを報道すれば十分だった。

  • 韓国でMERSコロナウィルスが蔓延しているが、テレビでの報道の少なさに恐怖を感じている。数年前に大して致死率も高くない新型インフルエンザの時は大騒ぎしたのに、致死率4割とも言われている恐ろしい病気が韓国で猛威を振るっているのだから、もっと時間をさいて報道するべきだ。

  • MERSの報道において、韓国への渡航は問題ないとしていた。しかし韓国の病院の対応は不十分で、MERS患者を家族が付き添い看護しているとも聞く。ウイルスの拡大を制御できている状態ではない。他の国は韓国への渡航を制限しているのに、なぜ日本は韓国への渡航を禁止しないのか。もっと国民の生命を重視した報道をするべきだ。

  • 私は福島県に住んでいる。東日本大震災で、東京電力福島原子力発電所から大量の放射性物質が排出された。福島県などの自治体は、住民県外流出を抑えたいがために、生活に影響がないとして地元に戻るように勧めている。しかし、実際に放射線物質量を計測すると、異常値を出す場所は多々ある。とてもではないが、まだまだ安心して住める状況ではない。これらについて、テレビで取り上げることはほとんどないので、地元民であっても被ばくリスクを考えずに行動している人々が非常に多い。放送で放射線物質による土壌汚染の問題をもっと取り上げ、福島の本当の状況を伝えてほしい。

  • お買い得情報などが満載の地元密着型情報番組だが、情報の度に「ピロピロン」という効果音が流れる。地震警報とそっくりで、数分に1回くらいの頻度で鳴る。電子音が聞こえると、反射的に「地震か!?」と身構えてしまう。あわてて画面を見ると「野菜の特売のお知らせ」といった具合だ。心臓にも悪いので、すぐにでもやめてほしい。

  • フィリピン大統領を歓迎する宮中晩さん会に皇室の若い女性がデビューしたという話題が大きく伝えられた。彼女の様子ばかりがクローズアップされているが、晩さん会の趣旨であるフィリピンと日本との友好について、過去の歴史も含めて伝えることのほうがはるかに大切だと思う。彼女のドレスやティアラばかりを取り上げることは如何なものか。

  • 殺人容疑で逮捕された僧侶の報道で、混乱しているであろう父親にインタビューしたあげく、司会者が「事の重大さが分かってないんでしょうか」と発言していた。子どもが逮捕され動揺している親が、きちんと理路整然と回答できるわけがない。精神的ダメージで参っているであろう親を責めたてることは止めてほしい。

  • 軍艦島に慰霊に来た韓国人団体のことを報じていたが、韓国市民団体の主張のみを取り扱い、地元の声は届けていないように思われる。中立・公正とはかけ離れた偏向的な報道だ。日本の放送局がなぜ韓国の立場に立って報道するのだろうか。

  • 障害者の福祉施設での暴力行為の映像だが、各局のニュースで繰り返し放送され、特に頭部を3度も連続して殴られ気絶したように倒れる場面は衝撃的だ。放送はある面必要だと思うが、繰り返し流すのは、再発防止の助けになるとはいえない。扇情的な報道に堕している。被害者の人権に対する冒涜にもなっており、障害者への暴力を助長する。

  • 群馬県で突風が発生し、建物の屋根などが飛ばされる被害があった。放送した局や番組は失念したが、リポーターが白いヘルメットをかぶって被害にあった家に入っていた。しかしその家の人はヘルメットを被っていなかった。自然災害の被害状況を中継する際、家の中まで案内させる以上、その家族のヘルメットも準備しておくべきだ。自分の身の安全だけを図っているようで、違和感を覚えた。

  • 災害や事件で「視聴者提供」の映像が流れるが、疑問に思う。常に現場にカメラマンがいるわけではないので、居合わせた人が撮った映像はありがたいとマスコミは使うのだろう。しかし「スクープだ」と民衆がこぞってスマホを向けることには首を傾げざるを得ない。なにより災害時には身の安全が第一ではないのか。視聴者提供の映像の採用にはもっと慎重であるべきではないのか。

  • 沖縄からの中継で、沖縄戦の惨劇を強調するあまり、「軍隊がそばにあると住民が犠牲になる」と、暗に現在の沖縄が同じ状況にあるかのような放送をしていた。今、沖縄から基地がなくなったら、どうなるのか。基地反対を煽るなど、活動家と同じではないか。

  • 公然わいせつ容疑で現行犯逮捕をされた男性をテレビカメラが待ち構えるようにして一挙手一投足を映し出した。確かに地域で以前から問題になっていた人物らしい。しかし、カメラマンが逮捕できるのか。もしかしたら知的障害などがある人かもしれないのに顔を公開してよいのだろうか。メディアに裁く権利があるのだろうか。

  • 日韓国交正常化50周年にあたり、メディアは韓国との友好ばかりを伝えているが、韓国の反日行動を見聞きすると友好の気持ちは持てない。韓国に歩み寄ろうとする姿勢は不愉快極まりない。メディアはもっと近代史を勉強するべきだ。

  • 日経平均株価が、ITバブルといわれた高値を上回って上昇した、とニュースで報じていた。この浮かれたようなコメントを流すのは、如何なものか。今は日銀が介入し、年金も郵貯の資金もつぎ込んで株価を釣り上げている。決して景気は良くない。さらに、円安で株価が上がっているようであってもドル換算すると決して上がっていない。それなのにメディアが、株価が上がり景気が安定している、と報道していることは看過できない。景気が良いと勘違いさせる報道は危険である。

【番組全般・その他】

  • 三重県で捕獲した野生のクマを、隣接する滋賀県内に放置した事件があった。その話題で、司会者が「笑っちゃいますね」と言った。そのクマで重傷を負った女性がいるのに驚くべき発言だ。私は三重県でそのクマの行方を追っており、女性の悲惨な傷の状態も知っている。男性司会者に憤りさえ覚えた。

  • 男性お笑い芸人が中学生によく見る番組を聞いたとき、その番組名を言わなかったので「気を使えよ」と頭を殴った。また、図に乗って事あるたびに殴っていた。このような行為はいじめや暴力につながりかねない。お笑い芸人が殴ることを"芸"と勘違いしているようで、不愉快極まりない。

  • 芸人が女性タレントのおっぱいを堂々と揉む様子が放送された。親告罪かもしれないが、これは一般社会では立派な犯罪行為だ。生放送でなければカットするべきだ。一般の地上波で、このようなシーンを平然と放送するテレビ局の異常さにあぜんとした。

  • 「関西の各府県の県民がお互いの県をどう思っているのか」ということを、街頭インタビューを交えて伝えていた。ところが私の住む奈良県については、「鹿と大仏」という紋切り型のイメージしか出ない上、「奈良には何も無い」とまで言い切った。すると他の出演者からも「奈良出身者はエイリアンをもじってナラリアンとばかにされる」など侮辱的とも思える発言が続いた。これらはステレオタイプ的とも言える極めて偏狭な捉え方だ。

  • 「芸能人のオネエ疑惑検証」という趣旨だった。タレントが「オネエじゃない」と否定しているのに、周りがそれを問いつめていた。テレビは面白おかしく、今世間が興味をもつ話題をとりあげるのはわかる。だが僕自身ゲイなので、すごく腹立たしい思いになった。自分たちにとっては当たり前のように人を好きになっているだけなのに、あたかもそれが病気であるかのように毛嫌いされ、否定される。悔しい気持ちで一杯だ。肩身の狭い思いをしながら生きているのに、テレビという影響力のある媒体で、世間の偏見を助長するようなことはやめてほしい。

  • 女性タレントがマラソンに挑戦するという内容で、その練習中のジョギングの様子を紹介し、インタビューしていたが、彼女に対して「ババア」と言い、わざわざ字幕まで出した。また、少し後には胸のなかに手を入れてもてあそぶような場面もあった。まさにパワハラそのもので、不愉快な映像だった。

  • 「知ってるようで知らない韓国の謎」を見た。まず感想としては非常に良いと思った。これからは定期的に日韓の学生なども交えて議論し、ただ単に侵略した・侵略されたではなく、もう少し深く高いレベルで理解を深め『共通の歴史認識』を持てるようになってほしいと思った。また、このような番組を日韓で共同制作して、互いの国で放送すれば、先入観や誤解が解けるのではないのか。ただ批判しあうのではなく、お互いに話し合いをする努力が、未来に向けて必要だと思った。

  • 韓国を扱った番組で、ソウルでの街頭インタビューに出てきた女子高生の発言に対する字幕が間違っていた。字幕では「嫌いですよ。だって韓国を苦しめたじゃないですか」となっているが、わずかに聞き取れる本人の声を聞くと、「文化がとても多いですよね。そして外国人が本当にたくさん訪れています」と言っているように聞こえる。日本を悪く言うような発言は全く聞き取れなかった。

  • 消費者グループが、「景品表示法に違反する」と指摘しているスポーツジムのビジネスを、一方的に賛美している内容だった。しかもその会社の立会外分売の取引開始前日の放送だった。何か意図的なものを感じた。

  • 面白くて大好きな番組だが、芸人が嘔吐するシーンは、モザイクなどで隠してはいるが気持ちの良いシーンではない。嘔吐に対しトラウマをもっている私からしてみれば、そんなシーンを放送するなんてとんでもない。ましてや食事をしている時間帯であり、食欲もなくなる。怒りさえ覚える。

  • ゴーストライター事件で有名になってしまった作曲家がゲスト出演していた。その彼の頭を後ろから芸人が思い切り叩くシーンが放送された。芸人なら慣れていることでも、異分野の彼にとっては、かなりの衝撃だったと思う。突然の一撃により頭に損傷を受けることも考えられる。こうした暴力的なやり取りを放送することは、やめるべきだ。

  • 朝の情報番組だが、他の民放局の同時間帯の情報番組よりもテンポがよく、しかも他局と違い、特定の性別・世代・趣味などをけなして面白おかしく仕立てるようなことは一切ない。スタジオの若いアナウンサーやコメンテーターも、軽い議論を交えつつわかりやすくコメントするため、好感を持った。今後も同じスタンスで番組を続けてほしい。

  • 薄毛、ブスなど自分ではどうしようもないことを嘲笑の対象にする放送があまりにも多い。薄毛は病気なのに、嘲りの対象にする放送に怒りを感じる。子どもの頃からそのような放送を見ていると、薄毛は気持ち悪い、馬鹿にされる対象なのだと教育されているようなものではないか。病に対して偏見を持たせる放送を流していいのか。芸人を起用した番組が多いため、他人を馬鹿にして笑いを取るということが多くなっている。人の気持ちを少しは考えた番組作りをすべきではないのか。

  • 「連続ハワイロケを慣行としている」と言っていた。しかし、そのハワイロケは、番組取材というよりも、出演者とスタッフの「毎年恒例のハワイ社員旅行・慰安旅行」が目的なのではないかと感じるような、内容の薄いものが多かった。番組ではハワイ以外にも、年間を通して不要な海外ロケを多用しており、番組を私物化する風潮があるように感じる。真摯な制作をお願いしたい。

  • どう見ても合成の映像か、心霊現象でも何でもない映像を、さも摩訶不思議な映像であるかのように放送していた。視聴者を馬鹿にしていて不愉快である。タイトルにも詐欺の要素が強く、内容もくだらない。例えば「南米の女性が妖怪に襲われ、その子を死産した」という話を放送していたが、赤ちゃんの遺体の映像を見る限り、障害を持ってうまれた未熟児にしか見えない。おそらく我が子がそういう状態でうまれた事実を受け入れられない母親が、地元に伝承される妖怪のせいにしてしまったのだろう。障害児である可能性にも一切触れず、面白おかしく放送するテレビ局側の姿勢に疑問を覚えた。

  • 「中年パラサイトシングル」について放送していた。論調は概して批判的で、中年パラサイトが「家事をせず、親のお金で楽をしている」などと、まるで年金泥棒のように扱っていた。しかし自立しない原因は本人の努力不足だけではない。彼らも好き好んで親と同居している訳ではないし、親の介護などの理由で同居している可能性がある。パラサイトなどと決めつけて、一方的に悪者扱いをすることはいかがなものだろうか。

  • ワイドショーの芸能ニュースで、人や事務所によって、態度をかえるテレビ局に理不尽さを感じている。昨今も週刊誌で女性アイドルと男性アイドルのスクープ写真が発表されたが、全局のワイドショーは、殆どこのニュースを取り扱わなかった。あきらかにテレビ局が何らかの力に屈していると察する。分け隔てない公平な放送を確保してほしい。

  • 野球中継だった。選手がボールを捕ろうとした時、実況か解説者が「落とせ、落とせ!」と叫んでいた。下品な野次のせいで、野球が浅ましいスポーツにみえた。球場やテレビの前で野次をとばすことはかまわないが、実況者・解説者たるものが、そのような発言をするものではない。

  • IT企業の元社長が出演していたが、まるで逮捕されたことがなかったように芸能人面していたことに違和感を持った。なぜ前科があるのに、それを良しとする風潮があるのか。芸能界は犯罪者に甘すぎる。過去のことになっているが、世間はこの人が逮捕されたことを忘れていない。犯罪者の顔など見たくない。バラエティー番組などもっての他だ。

  • 女性タレントが猛獣の世話を体験するという企画で、ワニの池の掃除やライオンの放し飼いエリアに入るというロケ映像が流れた。女性タレントはおそらく飼育員の資格や技術もなく、"棒一本でライオンの世話"など、無防備な状態で猛獣に近づくよう指示される。ライオンの放し飼いシーンでは、エリア内に入る際、書類に「何が起こっても一切責任は追及しない」という同意書にサインするシーンもある。一種のパワーハラスメントにも該当するのではないか。

  • 前回の放送での「ゆとり叩き」がひどく、SNSなどで炎上し、ネット新聞でも取り上げられるほど問題になった番組の第2弾だった。何も変わってない劣悪な番組だった。反省で出演させたという人物もどう見ても「ゆとり叩き」の為の、アホキャラ枠での出演で、酷さがました内容だった。

【ラジオ】

  • 店舗を紹介するコーナーであるパン屋を取り上げたが、「紹介するアナウンサーのいとこの店だ」と言っていた。身内の店を取り上げることは認められるのか。その店を取り上げるなとは言わないが、取り上げるならば身内の店だと言うべきではないのか。身内びいきしているようで面白くない。

  • 私は喫煙者だが、番組で喫煙者はまるで犯罪者のような扱いをしていて、憤慨している。我々喫煙者のほとんどは周りに気を使い、歩きタバコなどもせず肩身の狭い思いをしている。そのことについて一切の不満も言わない。喫煙者を馬鹿にするような発言は許せない。

  • 中高生らしき男子からの「恋愛ってどういう感じですか?」という質問に対し、出演者は「夢中になる」「高揚感がある」という説明に加えて「クスリを使った感じで興奮状態になります」と発言した。最初は聞き違いかと思ったが、その後も何度か"クスリの時のような"と説明していた。"クスリ"という言葉を持ち出すとは驚いた。

【CM】

  • 子ども達に支持された童話やアニメ作品が、CMでパロディー化されているのをよく目にするが、本来のイメージがCMに取って代わられ、純朴な感じが損なわれる。童話は子ども達の大切な宝なのだから、CMに利用する際は十分に配慮してほしい。

  • ホラー映画のCMがあまりにもひどい。幽霊が抱きつくなどの映像があるが、「心臓が弱い方は見ないでください」という注意が出ても対処できない。ホラー映画の予告の放送はやめてほしい。

  • スマホゲームのCMだが、アニメの女子学生が頭を撫でられ、「先生」ととても嬉しそうに顔を赤らめるシーンがある。昨今、実際に学校の先生からの性的な接触の問題も多々ニュースになっている中で、このような先生から体に触られ、それを少女が嬉しそうにしているような気持ちの悪いCMを、昼間から堂々と流すのは問題だ。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組で、プラスチック製の吹き矢で女性お笑いタレントのお尻を刺す瞬間を芸術家が撮影していた。芸術家は人が痛みを感じる瞬間の表情が芸術だと話していたが、子どもたちに人気のある番組であり、子どもたちが真似することを懸念している。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 商店街でのロケシーンで、お笑いタレントが後輩タレントのお尻を蹴飛ばしたり、頭を叩いていた。ツッコミのつもりだったのだろうが、度が過ぎていた。大人がこのような場面を平気で笑うことが、いじめに繋がっていくのではないか。

【「性的表現」に関する意見】

  • 若者向けのラジオ番組で、10代であるリスナーの性的経験をパーソナリティーが面白おかしく聞いていたが、未成年の性行為を正当化しているように感じる。

【「低俗・モラルに反する」との意見】

  • バラエティー番組で、複数のお笑いタレントが「新築祝い」と称して別のタレントの別荘を訪れた際の行動に唖然とした。壁に落書きする、裸で家具に座る、生きた鯛を畳や床に落としてふざける、飲み込んだ食べ物を床に吐き出すなどモラルがない。非常識かつ不愉快で、何が面白いのかわからない。非常識で迷惑な行動を面白いことと思い、真似する子どもが増えそうで嫌気がさす。

【「危険行為」に関する意見】

  • 海外の投稿ビデオを紹介する企画で、腋の下に制汗スプレーをかけている人の後ろからライターを近づけ、火が噴き出て驚いた様子を面白いことのように放送していた。危険な行為であり、子どもたちが見ている時間帯に放送するような内容ではない。

【その他】

  • 不登校の児童を「意識が高い」と紹介していた。当該児童は、いじめや家庭事情、身体の問題などのやむを得ない事情ではないのに義務教育を受けていない。こういった児童を安易に起用し、「意識が高い」と扱っていることにショックを受けた。未成年が法に則った生活をしていないことを取り上げるならば、保護者による説明が必要ではないか。

2015年5月に視聴者から寄せられた意見

2015年5月に視聴者から寄せられた意見

安全保障関連法案の国会審議について、政府批判ばかりの一方的な放送は如何なものか、「事実上の戦争法案」にもっと反対すべきだなど様々な意見。箱根の大涌谷近辺の火山活動活発化のニュースに、風評被害との指摘など。

2015年5月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,844件で、先月と比較して396件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール77%、電話21%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性77%、女性21%、不明2%で、世代別では40歳代30%、30歳代26%、50歳代18%、20歳代16%、60歳以上7%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。5月の通知数は754件【50局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

安全保障関連法案の国会審議が始まったが、政府批判ばかりの一方的な放送は如何なものかといった意見などが寄せられた。
アメリカ議会上下両院合同会議で総理が英語で演説したが、特定の国のリアクションしか紹介していない、などといった意見が寄せられた。
箱根の大涌谷近辺の火山活動活発化のニュースに、地元の商店街の人たちからあまりに煽りすぎではないのかといった、風評被害の指摘があった。
ゆとり世代に関する話題を扱った番組に対し、特定の年代の人を揶揄するものだといった批判が多数寄せられた。
ラジオに関する意見は45件、CMについては34件あった。

青少年に関する意見

5月中に青少年委員会に寄せられた意見は93件で、前月から1件増加した。
今月は、「性的表現」に関する意見が18件と最も多く、次に「表現・演出」が13件、「動物」が10件、「編成」が7件と続いた。
「性的表現」については、日曜夜の情報番組で、若者の間でキス動画を動画投稿サイトに公開することが流行しているとの話題を取り上げたことに対し、「不快」「もっと投稿サイトの危険性に触れるべき」など、多くの意見が寄せられた。
「表現・演出」については、幅広いジャンルの番組の演出方法について、意見が寄せられている。
「動物」については、少年による詐欺未遂事件の報道に際し、被害者が撮影してSNSに投稿した、飼い犬の虐待映像を放送したことに批判的な意見が集中した。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 普段から公平・中立ではないと感じていたが、国会における安保法制に関する放送は、明らかに異常だった。意見が対立するような事案に対して、一方的な報道を行うことは、放送法に違反しているのではないのか。偏った情報を流し、印象を操作するのは偏向報道そのものだ。

  • 今国会で審議されている安全保障法制は「事実上の戦争法案」と報道するべきではないのか。「安全」とか「平和」という言葉をつけてごまかそうとする政府のやることに、マスコミはもっと反対するべきだ。それともまた政府から陰に陽に圧力があるのだろうか。だとしたら、それも含めて報道してほしい。

  • 先日の首相の米議会での演説を取り上げたトピックスの中で、演説内容に対する評価にほとんど言及せず、総理を誹謗中傷するかの如く、英語力や演説原稿のメモをフューチャーするなどに、多くの時間を割いていた。世界情勢不安で危機管理に関心が高まっている昨今、呆れるばかりだ。

  • 首相の米議会での演説のニュースで、中国と韓国の2国の抗議のみを取り上げ、しかも「アジア各国が反論している」と言い切っていた。しかし、インドネシア、マレーシア、フィリピンやパラオ等の他の国や地域のコメントは全く取り上げていない。公平・中立を逸脱している。

  • 政権がやろうとしていることに追随するばかりの報道が増えて残念だ。視聴者は本当のことを知りたいのであって、政権が作る虚像を見たいわけではない。

  • 「箱根・宮ノ下温泉の人通りが火山活動風評被害でこんなに少なくなっている」とのリポートがあった。しかし、誰も歩いていないとして紹介された路地は、火山活動前でも人通りのない路地だ。箱根全体の取り組みとして、過剰報道による風評被害を最小限にとどめようと努力している。このような誤解を招くような報道は控えていただきたい。

  • 箱根の報道は毎日、不安を煽るかのようだ。実際、旅館のキャンセルが相次ぎ、死活問題だ。マスコミは「風評被害のおそれ」や「あまり怖がらなくても」などと述べつつ、「地震の回数が増えている」などと報じている。注意は必要だが、入山規制のレベルをマスコミが上げているのでないだろうか。箱根だけでなく、自然災害の今後の伝え方と、それによる風評被害を考えるべきだ。

  • 大阪都構想の結果に関する報道の中で、司会者が、賛成派の敗因について喋ったあと、手に持っていた指示棒をカメラ(視聴者)に向かって突き出すようにしながら「こういうことを言うと、おかしな反対派から電話が掛かってくるんだ!お前ら、いい加減にしろ!」と暴言を吐いた。視聴者を侮辱する行為だ。苦情の電話をする人のことを「おかしな反対派」とひとくくりにし、レッテルを貼っている。司会者のあるべき姿とはとても思えない。大阪都構想に反対する市民のことをあからさまに貶める発言で、司会者として不適格と言われても仕方がない。

  • 日本礼賛の番組が多すぎる。ちょっと日本の体制を批判すると、「反日」の烙印を押されて、ネットで炎上する事情は理解できるが、現代社会の問題点を指摘することこそ、日本という国家のためになることではないのか。幼児化しているネット世論に迎合しない、硬派で取材力のある番組を見たい。

  • 「やらせ問題」で、ドキュメンタリーはある程度演出をやらなければ作れないと言っていた。嘘がなければ問題ないとも言っていた。しかしこれはメディア側の都合のいい言い分だ。視聴者は作り物だと見ていない。作り物ならドキュメンタリーではない。演出なしの撮りためたものを編集することは分かるが、演出を入れてしまえばそうではない。自己弁護に終始しないでほしい。

  • 来日する外国人観光客が増えているという話題だったが、浅草や渋谷など東京の観光地ばかりを取り上げていた。外国人観光客たちは東京にしか興味がない、と伝えるような内容だった。実際には多くの外国人観光客が京都や奈良、大阪、広島、北海道、九州などにも来ており、彼らは国内の観光地では京都を最も高く評価している。在京の放送局が東京目線で番組制作をし、東京に都合がよいように放送をしているかのようだ。

  • 中国国内の合唱コンクールで可動式の舞台が落ちたというニュースを取り上げていた。舞台の上では多くの生徒たちが合唱をしていたのだが、落ちる瞬間の映像に「一糸乱れぬ様で落ちて行った」とナレーションが入り、同時に茶化すようなコミカルな曲をつけ、落ちたシーンを何度か逆再生していた。重傷者も出ている事故を、面白おかしく編集する放送局の倫理感を疑う。

  • 報道番組全般に対して、各放送局の主張が強すぎることを懸念している。事実のみ正確に報道するべきだ。各放送局の主張が反映された報道番組もどきが大変多い。自重してほしい。

  • 生放送中に東北地方で最大震度5強の地震があり、緊急地震速報が流れた。その後約数10分にわたって他の内容の報道を取りやめて、「繰り返しお伝えします」と何度も放送していた。公共放送の観点からの報道と思われるが、延々と同じ内容を繰り返されると、最初から見ている人は「いい加減にしてください」と言いたくなる。今は字幕放送もできるのだから、音声による放送は10分おきくらいに最新情報を伝えるようにして、あとは字幕放送に任せて他の内容も報道すべきではないのか。

【番組全般・その他】

  • 「ゆとり世代」を取り上げていた。ゆとり世代を馬鹿にした内容で、バラエティー的には面白いのだろうが、偏見に満ちていた。ゆとり世代代表として2人の芸能人が出演していたが、普通ではあり得ない言動が目立った。あまりにも揶揄しすぎだ。ゆとり世代の私としては胸が締め付けられる思いがした。

  • モノマネ芸人が有名人の身内に「オレオレ電話」をしていた。オレオレ詐欺で高齢者をはじめとする多くの方々が被害に遭い、重大な社会問題となっている中で、面白おかしく、このようなお笑い番組のネタにすることは如何なものか。

  • オレオレ詐欺で被害者がこれほど多く、社会問題化しているにもかかわらず、電話の声で人を騙すというお笑い企画を放送していた。笑いと倫理の境界を逸脱している。電話の声で人を騙すという行為は、今や犯罪だ。なぜこのような番組が放送されるのか。高齢者が電話で老後のお金を毎日騙し取られている現状を、この番組担当者は知っているのか。

  • 急増する「中高年ニート」について話していたが、年金不正受給者に結びつけるなど、あまりにも差別的な内容だった。私は親に面倒を見て貰っているが、家事などをやっているので引け目はない。働かない人たちに、あまりにも悪いイメージを植えつけるものだった。

  • 南米や中東、アフリカ諸国等を取り上げる際、距離感を表現するためか「日本の裏側」「地球の裏側」という表現が安易に使われている。惑星に表裏、上下左右はあるのか。差別表現の一つではないか。

  • 「母乳フェチ」や「女性を口説く」「ナンパ」「ED」に関する話題で盛り上がっていた。これはセクシャルハラスメントではないのか。いずれにしても、いつもこの番組は下ネタが多い。男女ネタを放送したいのなら、18禁のCS番組にするか、せめて深夜帯の番組にするべきではないか。ゴールデンタイムで家族で安心して見られる番組ではない。

  • カップルにインタビューし、彼氏の携帯を見せて浮気していないかどうかを調査する企画だった。最初に登場したペアルックのカップルの彼氏は19歳の未成年だったが、インタビューの中で、「中学生の同級生とお酒を飲み行った」という発言があった。未成年の飲酒が問題ないかのように話を展開していた。未成年の飲酒発言があったのに、平然と放送することにびっくりした。

  • 広島のある島が紹介された。外国人の女性が、木陰で休んでいるウサギを無理やり抱き上げていた。島では抱っこは禁止されており、至る所に注意書きが貼ってある。最近、島にもマナーを守らない人が増えているが、呆れと怒りを感じた。放送するときは、きちんとそういった島の規則があることを知らせるべきだ。マスコミの影響力は大きいのだ。

  • 日本に住んでいる国際結婚をしたお宅に訪問して話を聞いたり、その国の食事を食べたりするコーナーが面白い。海外に行き、その文化にふれるのも良いが、日本に住んでいる外国人の生活にふれるほうが子ども達にも身近に感じられる。オリンピックもあることだし、海外の文化の理解にも繋がるよい番組だ。これからも訪問のコーナーも含め、番組を続けてほしい。

  • 出演者による差別的な言動や過激な発言が多すぎる。子ども達がテレビを見ている日曜の昼間に、こんな番組をいつまでも放送していてよいのか。5年後にオリンピックを控えているというのに、日本のイメージダウンにもなりかねない。この番組がきっかけで、外国人に対するヘイトスピーチが起こったり、「ネット右翼」と呼ばれる若者が増加したのかもしれない。日本の政治や海外のお国事情を批評するのは自由だが、差別的な発言や過激な発言は慎むべきだ。

  • 猿がいる無人島の企画で、現地で料理を作る時に猿に材料を食べられるシーンがあった。そういうシーンは面白いのかもしれないが、野生の猿に人間の食べ物の味を覚えさせてしまう。専門家が指導すれば、番組はもっと良いものになるのではないのか。

  • 「中高年のニート」として、母子家庭の親子の特集をしていたが、彼はニートではなく舞台やテレビでも活躍している芸人だ。紹介の仕方があざとく、後半でネタばらしをしていたが、言い訳としか思えない。現実のニートで、その状況から抜けだしたくて苦しんでいる人が大勢いるのにもかかわらず、“ニート=堕落者”という構図を視聴者に印象づけているようにも思える。

  • 「現金を街角に放置し拾われるだろうか」という企画だが、なぜ街角に現金を放置するのか。持っていく人がいても不思議はなく、いろんな人に迷惑が掛かる。視聴率を稼ごうという魂胆が見え見えの下品な番組だ。

  • 情報系の番組で、出演者がお笑い芸人で固められている。特に4月から入れ替わった出演者にそうした傾向が強い。芸人のコメンテーターは面白いのだが、あまりにも多くて食傷気味だ。朝の放送で芸人に「おはよう」と言われ、夜の番組で同じ人に「こんばんは」と言われる。コメンテーターには色々な分野の人をバランスよく配置してほしい。

  • 食べ物や野菜などの健康効果を紹介するコーナーや番組があるが、ほとんどが「○○先生によると」「○○の効果が期待できる」など、放送側の無責任さが目立つ。問題があったら、「○○先生による見解」「効果があるとは言っていない」と逃げようとしているのか。「効果が期待できる」など噂話の延長のような事柄を、ありそうなこととして放送していいのだろうか。

  • 各局で「ゴミ屋敷」の特集を放送していたが、特にこの番組はひどかった。長々とインタビューを放送していたが、不愉快だった。ゴミ屋敷に住む人たちは、普通ではない、精神的に問題のある人が多い。そのような人にインタビューをして、まるで見世物のような感じだった。

  • 「オムライス日本一決定戦」の様子を放送していた。放送では、10種類のオムライスをディレクターが「全部食べて完食、お腹いっぱいだ」としていた。私はその日、偶然その場にいて一部始終を見ていたが、彼は10食のオムライスを全部は食べていなかった。1口ずつだけを食べて、残りはスタッフみんなで食べていた。「悪質なやらせ」とまでは言わないが、この程度の演出なら許されるだろうという甘えに他ならない。見たくはないテレビの裏側を目撃した思いがした。

  • 「葬式で焼きあがったお骨を見て職業病が出てしまった一言とは?」というお題があったが、あまりにも不謹慎だ。先日、私の祖父が亡くなり3日前に祖父の葬儀が行われたばかりだ。私以外にもこのような思いをした方もたくさんいると思う。なぜこのようなお題にしたのか不思議だ。

  • マラソンランナーとして走るかもしれない芸能人発表のやり方にとても憤りを感じている。私の息子は身体障害者だ。毎年24時間マラソンは楽しみのひとつだった。今回も誰が走者なのか期待していた。ところがあの発表のやり方は、まるでいじめで、悪意を感じた。あのような発表の仕方では、指名された人物は断る余地がない。決まった時点での発表では面白味にかけるのか。

  • マラソンランナーに男性のロック歌手が選ばれたが、テレビ局のゴリ押しで断れない状況を作り出していたように見えた。炎天下で24時間マラソンという企画が、どれ程の危険であるのか、テレビ局側は認識しているのだろうか。チャリティー番組というなら、人の命をもっと大切に考えるべきだ。

  • 私は脳神経外科医だ。男性の芸人が屋外で高速回転する椅子に座ったあと、泥沼にかかった一枚板の橋を渡り切れるかという難題に挑戦させられた。彼は泥に落ちてうずくまり、「クラクラする」「寒くて前が見えない」「気持ち悪い」などと訴えており、かなり重症に見えた。その様子を見たスタジオは大爆笑だった。しかし医師として、脳への損傷をきたす前段階の症状を疑った。回転速度がもう少しでも早かったり、回転時間が長いと頭部や呼吸器官を痛める危険性もある。事故にもつながる危険な仕掛けをしてまで番組を作る必要があるのだろうか。

【ラジオ】

  • 沖縄の基地反対に共鳴する9条の会の会員だという聴取者の「総理は怖い人」という手紙を、出演者が読み上げた後、女性アナも「怖い」と発言していた。同じ主義・主張をする出演者がいてもおかしくないが、局アナが安易に賛同するのはルール違反ではないのか。政治家を「怖い」などという個人的な感情で批判したいのなら、個人ブログやインターネット放送でやるべきだ。

  • 男性DJが「ファーストキスはいつだった?」という流れになり、周りにいるスタッフに次々と聞いていた。そして「僕は○才の時にした。相手は誰々さん(フルネーム)で具体的に、どの場所でした」と発言した。得意そうに話している様子が不快だった。DJとして配慮がなさ過ぎるのではないのか。

【CM】

  • 未成年の飲酒が問題とされるのに、未成年に人気のあるタレントがアルコール飲料のCMに起用されることはおかしい。海外ではアルコール飲料のCMに様々な規制があると聞いている。日本はあまりにもずさんでいい加減すぎる。

  • ドラマや映画等のCM中に暴言や暴力シーンがたびたび見受けられる。CMは番組と違い選択ができず、子どもの目にも触れる。このようなシーンを入れるべきではない。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 中高生のカップルが自分たちのキス動画を動画投稿サイトにアップする現象を特集していたが、幼い中高生の顔がインターネット上にキス動画という形で流される危険性を警告するのではなく、むしろ好意的に放送していた。一部、批判的な意見もあったが、「恥を知らないのか」など無難な意見ばかりで、インターネットに潜む危険性についての観点が欠落していたように感じる。

  • バラエティー番組で、男性お笑いタレントが女性お笑いタレントの胸を揉むギャグをしていた。青少年がまねするおそれもある。当該女性お笑いタレントは収録中だったので、自分の感情を押し殺していたように見えた。お笑いタレントだからといって許される行為ではない。

【「動物」に関する意見】

  • 少年がSNSを通じて知り合った会社員に対する詐欺未遂で書類送検された事件の報道に疑問を持った。少年たちは被害者である会社員を恐喝するために、会社員が自らの飼い犬を虐待する映像を撮影・投稿させていたのだが、その虐待映像を放送する必要があったのだろうか。私は極端な動物愛護精神を持っているわけではないが、非常に嫌悪感や不快感を覚えたし、子どもにも悪影響があるのではないかと思う。そもそも虐待動画はニュースの核心部分ではなく、詐欺未遂事件の手口や犯人と被害者の関係性などが注目すべき点ではないのか。

【「編成」に関する意見】

  • 土曜日の深夜に未成年のアイドルが出演するラジオ番組がある。当然、録音放送だとは思うが、当該アイドルのファンは青少年が多いと思われるので、青少年の健全な生活のためにも放送時間をもっと早めてほしい。

【「犯罪の助長」に関する意見】

  • お祭りの会場で「ドローン」を飛ばすと示唆した少年が逮捕された。逮捕前にも同少年に関する報道が行われていたが、これにより、少年が動画をアップしているサイトの視聴回数が増え、当該少年の広告収入を増加させることになってしまったのではないだろうか。逮捕前の報道が、少年の行動を煽る結果になったのではないかと感じる。

2015年4月に視聴者から寄せられた意見

2015年4月に視聴者から寄せられた意見

政権与党の調査会が、番組内容に問題があったとして放送局の幹部を事情聴取するということがあったが、表現の自由に対する圧力だといった意見や、報道機関は公平・中立を順守するべきだといった声など。

2015年4月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,448件で、先月と比較して63件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール66%、電話31%、FAX1%、手紙ほか2%。
男女別は男性70%、女性27%、不明3%で、世代別では40歳代28%、30歳代27%、50歳代17%、20歳代14%、60歳以上12%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。4月の通知数は590件【50局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、23件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

政権与党の調査会が、番組内容に問題があったとして放送局の幹部を事情聴取するということがあったが、表現の自由に対する圧力だといった意見や、報道機関は公平・中立を順守するべきだといった声など、様々な意見が多数寄せられている。
首相官邸の屋上にドローンが発見されたが、逐一屋上の様子を放送するのはセキュリティー上如何なものかといった声や、憶測に対して批判が寄せられた。
「やらせ」疑惑の番組に対して、調査報告が発表されたが、いずれにしても報道番組に演出は馴染まないといった意見などが寄せられた。
ラジオに関する意見は48件、CMについては48件あった。

青少年に関する意見

4月中に青少年委員会に寄せられた意見は92件で、前月から24件減少した。
今月は、「性的表現」に関する意見が19件と最も多く、次に「暴力・殺人・残虐シーン」が17件、「表現・演出」が12件、「言葉」が10件と続いた。
「性的表現」については、夕方のアニメ番組で性的な話題が取り上げられたことについて多くの意見が寄せられた。
「暴力・殺人・残虐シーン」は、情報番組で過激な映像が多く含まれるウェブサイトを特集したことについて、意見が数多く寄せられたほか、バラエティー番組の罰ゲームで、スタジオ観覧中の子どもの前で人を蹴ったことについても複数の意見が寄せられている。
「表現・演出」では、バラエティー番組で元受刑者が刑務所での実態などを紹介したことが不適切だとの意見が目立った。
「言葉」については、ドラマのタイトルにサディズムを意味するアルファベットが使用されていることについて、配慮が足りないとの意見が複数あった。
そのほか、「いじめ・虐待」に関する意見として、バラエティー番組の出演者が人の容姿を笑いのタネにしていることに対して、いじめのきっかけになりかねないとの意見が複数寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 政権与党が、放送局を聴取するとのことだが、如何なものか。まさしく、介入そのものではないのか。いまの政権は色々な所に口を出し過ぎだ。

  • 番組内でコメンテーターが、官邸の圧力を暴露した。これを受けて、政権与党が放送局を呼びつけている。これは明確な「圧力」である。しかし権力者はきっとこう言うだろう。「いいえ。圧力ではありません。公平・中立を求めたまでです」しかし、これは明確な介入だ。

  • 党の調査会が、放送局の放送について、局の幹部を呼びつけて聞き取りをすると聞いた。個別の番組内容に、政権政党が関与しようとすることは、明らかに政治的圧力ではないか。放送内容に政治が介入することは明らかに、言論・表現の自由への弾圧だ。視聴者、国民の知る権利の妨害だ。こういう時にこそ、第三者機関としてのBPOの存在意義が発揮されるのではないのか。

  • 放送局の番組について事情聴取をすることを取り上げていた。その際「この事情聴取は民主主義の根幹を揺るがす政府の圧力だ」と非難した。しかし、そもそも事の発端は番組のコメンテーターが一方的に政府を非難したものであり、その時点で公正さにかけていたことが問題なのだ。今回の事情聴取は「公平な放送をお願いする」というスタンスであるのに、明らかに誇張した解釈をしている。

  • 現政権による報道介入に対して抗議してほしい。最近どのテレビ局も政権批判ができなくなってきている感じがする。報道の自由に関し、特に健全な政権批判については放送業界全体で守ってほしい。またそのことと表裏一体の問題として、ヘイトスピーチをまき散らすような番組や、首相のお友達コメンテーターを平気で重用することはやめてほしい。

  • 「党が放送局を聴取したことは報道の自由の侵害だ」と手前勝手な視点からのみ報じているが、党の介入を招いた自らの反省はないのか。電波は公共のものだ。右も左も両方の意見を報じてこその報道だ。沖縄の基地、原発、安保法制といった国家的なテーマで、ただ反対する側の声だけを報じる。なんでも反対、声の大きな「弱者」の視点のみを報じるマスコミの姿勢は、もううんざりだ。

  • やらせ疑惑が問題になっているが、やらせの有無にかかわらず報道番組において演出があること自体問題ではないか。放送倫理として疑問を感じざるをえない。事実をありのままに報道するからこその、報道の自由ではないのか。

  • 「やらせ」疑惑が持たれている番組の調査報告が出たが、全く納得できない。あれが「やらせ」でないなら、なにが「やらせ」になるのか。あの人物は別の番組でも匿名の証言者として何回も出ていると聞いている。テレビ報道における匿名の証言をこのまま放置していいのか。

  • 統一地方選挙の開票速報だが、投票締め切りは20時なのに、20時ちょうどに「当確」と騒ぎ立てることはいかがなものか。「選挙管理委員会の公式な発表はありませんが」や「情勢取材をもとに」「明らかな場合は公式発表を待たずに」などと、以前にも増して言い訳めいたアナウンスが増えた。当選かどうかをきちんと発表することは選挙管理委員会であり、マスコミの仕事ではない。マスコミは結果を正確に伝えればいい。過去に"当確"が出ながら開票の結果、落選ということもあった。調査員のなかには「協力して当然」と無神経に聞いて来る輩もあり、不快なことこの上ない。

  • 女性の国会議員が国会を休んで旅行に行っていたことが取り沙汰されている。ところで今日、統一地方選挙の告示がされた。その時期に党の名前を出して彼女の行為を責めることはいかがなものか。選挙戦に入った以上、党のイメージダウンに繋がる内容は、節度をもって報道してほしい。

  • 福島県に開校した学校の開校式・入学式に、著名な若手の国会議員が出席した。彼の学園への尽力が詳しく紹介され、キャスターのインタビューもあり、功績をたたえる内容だった。彼は党の顔であり、強力な宣伝マンだ。選挙期間中に大きく取り上げるのは、如何なものか。

  • 「天皇陛下のパラオ訪問」を取り上げていた。その中でコメンテーターが「陛下の発言に政治的な意味をみるということは本当は良くない」と前置きをした後で「現在の安保法制は陛下の意思に反するのではないか」というニュアンスのコメントをしていた。世論誘導に等しく、目に余る。

  • 沖縄米軍基地について、沖縄の人は多くが反対している、賛成の人はいないと受け取れるような内容だった。番組では反対者の抗議の様子のみを映している。まるで沖縄に基地があることが悪のように感じた。私は米軍基地は必要だと考えている。同じ考えの人もいると思うが、ほとんどテレビで取り上げられることはない。

  • ニュース番組のタイトルに「沖縄VS日本政府」という表示があった。米軍基地の移転問題に関する話し合いを指すものだと思う。双方一歩も引かない厳しいやり取りを表現したかったのだろうが、まるで沖縄と日本が敵同士であるかのような言い方だ。沖縄県民の望むことが日本にとっては不利益になるとでも言いたいのだろうか。

  • アメリカ南部の警官による黒人射殺事件報道において、繰り返し射殺シーンを放送するのは、どのような必要性があってのことか。この件に限らず、殺人事件報道においてわざわざ現場の血痕をクローズアップにして流すなど、昨今の報道のあり方には疑問を感じざるを得ない。痛ましい事件を報じることと、血なまぐさい現場を大写しにしてセンセーショナルに煽ることは同義ではない。いつになったら自浄作用が働くのか。

  • プライバシーの保護の観点だと思うが、取材映像に個人、場所が特定されないようにモザイク処理、音声加工などが施されている。しかしこの手法だと、どこまでが真実なのか演出なのか、分からない。重要性は認識しているが、何か納得できない。

  • AIIBについて、"バスに乗り遅れるな"という論調を見るが、果たして本当に「行き先」を確認しなくても良いのか。この銀行の問題は、中国が総裁を決め、監査権も議決権もなくGDP比例で負担を求められる不透明な構造だ。さらに言えば日本は融資する側であり、融資基準も明らかになっていなく、不良債権化しかねない。なぜ問題点をなおざりにして、「孤立した」と大騒ぎするのか。

  • 「横浜市の元中学校長が買春」したことを伝えていた。どこのニュースでも「原因はストレスだったと供述」としているが、常識的に考えて、ストレスだけが原因だとは思えない。世の中にはストレスが溜まる仕事など山ほどある。ストレスがあったとしてもこのような犯罪に手を染めて良い訳はない。供述通りの報道は大切だと思うが、何か釈然としない。

  • 株価が2万円になったことについて、証券会社の人が「今後は2万2000円もありうる」と成果ばかりを取り上げていたが、国民の景気回復の実感のなさをあまり伝えていない。企業業績ばかりを強調していたが、明らかに不自然だ。実質賃金は上がってなく、むしろ不況という声は強い。雇用も非正規ならともかく、正規は減っていることが実態だ。

  • 96年発生の在ペルー日本大使公邸人質事件を扱い、ペルー軍救出部隊の突入時の状況について、スタジオに当時人質だった日本人を招き、話を聞くというくだりがあった。そこで、元人質の洒落の発言(麻雀をしていたのでテンパイになっていた人がいたことと、状況がテンパっていた事をかけたらしい)を出演者が爆笑した。しかし、当該救出作戦においては、まさに、当該人物をはじめとする日本人のために現地軍が命を賭して戦い、隊員も殉職している。その背景を知りながら、笑いにするとは如何なものか。

  • 「辺野古の基地建設に反対する運動に、中国からの資金援助があるというきな臭いうわさがある」というコメントがあった。反対運動の様子が「一部にきな臭いうわさも」というテロップ入りで放送された。沖縄県の方々の民意は先の選挙で示されており、反対運動がまるで中国の意を汲んだものであるかのような放送は、許しがたい。

  • 大阪都構想の議論で、MCとコメンテーターの発言が目に余る。市長は当然、賛同を得る立場から発言するが、番組ではそれが中立性を欠くという。反対を推奨する政策立案者はいない。市長は説明会を聞いた後で賛成・反対を決めてもらえばよいといっているのに、「賛成を押し付けている」との見解しか示さない。偏っているのは、番組そのものではないのか。

  • 「操作が簡単で軽量」であるとして、「無人飛行機ドローン」を紹介している。しかし利便性の高いドローンを個人が悪用すれば、犯罪につながる可能性もある。元々が軍事用であることを考慮し、これ以上テレビで紹介するべきではない。

  • 首相官邸屋上に"ドローン"が落下したというニュースで、屋上から邸内に落下物を運び出す様子を映していた。その際、屋上からの出入り口が開いている映像が流れた。開口部の位置や材質なども分かり、セキュリティー面で問題だと思った。取材ヘリが捉えたからといって、スクープ映像としてそのまま流すのは余りに無責任だ。

  • 総理官邸屋上にドローンが落ちた件を取り上げ、メインキャスターが「反原発派の仕業ですかね」という発言をした。それを受けてコメンテーターは否定していたが、発言は、反原発運動をしている人々は過激なことをするという印象を与える。また、福島原発事故で被災された方を侮辱するものだ。個人の憶測を安易に言うことはいかがなものか。

【番組全般・その他】

  • "美人なのに結婚できない女"という番組企画はセクハラに値するのではないのか。結婚するかしないかは、個人の意思に基づくものだ。また女性の品定めをするような放送内容は、時代錯誤そのものだ。

  • 癌などの死に至る病気の感動話を頻繁に放送している。人の死で感動の涙を誘って視聴率を稼いでいる。親しい友人を白血病で亡くした身としては、言葉には言い表せないほどの悲しみを、娯楽のように扱われていて不愉快だ。いまや癌は稀な病気でもないし、もう少し話題の取り扱いには慎重になるべきではないのか。

  • テレビ局のアナウンサーが、昨年自宅を購入した際に、スポンサー企業から無利子で多額の融資を受けたとして批判されている。本人からの反論がないところを見ると、おおむね事実のようだ。報道の第一線にいる者がそのような便宜を受けることは、重大な倫理違反だ。

  • 芸人達が色々なアクロバティックな体験をするコーナーがあった。そのなかで、火を付けたコートを着たまま自転車に乗って、水のなかに自転車ごと転落するという企画が気になった。他のアクロバティックなものとは異なり、身近にあるものなので、すぐに真似をできる危険性がある。この番組を見ている年代は若い方が多いと思う。だからこそ手の届く遊びとして、かなり危ないのではないのか。

  • 最近のテレビは同じような芸人が出る番組ばかりだ。特に番組の改編期であるせいか、だらだらと長時間に及ぶ番組が多く、うんざりする。今はちょうど春休みで、子どもたちは十分に時間がある。こういう時こそ面白くて、ためになる番組を放送してほしい。

  • 視聴率調査会社が1社しかなく、公平性が保たれない。いい作品でも視聴率が悪いと打ち切りになったりするが、視聴者のことを考えているのか。地デジになり、クイズなどに投票などできるのに、視聴率に関しては旧態依然としたモニター制度のままだ。放送関係者は、どう思っているのか。私の好きな番組は視聴率が悪いようで、打ち切りがささやかされている。勉強にもなっているので、放送を続けてほしい。

  • 若者の間で、カップルのラブラブ動画をSNSに公開することがブームになっているようだ。しかし、2人だけのことで済めば良いが、携帯の個人情報が漏れて、悪意で公開される可能性がある。また、今はラブラブであっても、別れた後に腹いせでその動画が公開されてしまうこともあり得る。安易に番組が紹介していい内容とは思えない。ネット動画のもつ危険性についても、もっと言及してほしかった。

  • 「男性芸能人3人が数時間の京都滞在中、約30万円の飲食費を使い切る」という企画だった。内容の馬鹿馬鹿しさにあきれた。最近の調査によると、貧困が原因で子どもの6人に1人が3食を食べられないそうだ。そのような社会にあって、貧しくもない芸能人が気持ち悪くなるまで食べ物を詰め込む様子を放送して何の意味があるのだろう。食材を育てた人や料理を作った人にも申し訳ない。このような飽食シーンを放送するのはやめてほしい。

  • タレントが世界の極限地で100時間サバイバルを行う番組だった。番組の終盤、手作りイカダで新たな島に渡るシーンがあった。途中で強い風によって進めなくなり、イカダも壊れかけた。そして夜になり、その場から進めないシーンで一旦CMに入った。そして、他のタレントの内容も伝えながら、番組のエンディングになった。100時間達成の瞬間をタレントに伝えるのだが、いつの間にか無人島に到達している場面になっていた。その間何が行われたのかカットされていた。あのイカダの状態からどうやって島に辿り着いたのか全く放送されていない。ドキュメンタリー番組ではなく、バラエティー番組なので、多少の演出によって番組を面白可笑しくすることは構わないが、あまりに不自然だった。

  • 元プロ野球選手の解説者が現役のサッカー選手に対して「引退したほうがいい」と発言していた。さらにサッカーの2部リーグを2軍と発言していたが、2軍で苦労しているクラブや2部を盛り上げている地元の人間に対して失礼だ。野球でもその選手と近い年齢で活躍している選手もいる。発言はほかの競技に対する侮辱でもある。

  • 母親たちを格付けする"春のママカースト"というコーナーがあった。夫の収入や学歴、持ち物などで母親たちにランクをつけるというもので、コーナー自体、差別的な内容だ。さらに差別の象徴である「カースト」という言葉を使い、より強調していた。なぜそんな言葉を使い、笑いをとろうとするのか。差別を肯定することはもちろん、助長するようなことがあってはならない。

  • 大阪は下品であるのが当たり前、大阪のおばちゃんは全て遠慮知らずだと言いふらす番組が、どうして許されるのか。どの街にもレベルの低い人間は沢山いる。それなのに大阪ばかりが品の悪い街として、テレビ番組で紹介されている。本質的特性でないことを、まるで地域の特性であるかのように言いふらすことは、ヘイトスピーチそのものだ。

  • 大阪人でも本物そっくりの拳銃でバーンとやられたら、さすがに「やられたー」とは言わないだろうという企画だった。バイト先に強盗が来るというドッキリは、他の客などは仕掛け人という設定だったが、やり過ぎなのではないか。最後に「ドッキリ」というボードを掲げれば何でも許されるというのは、如何なものか。

  • 「罰ゲーム」と表現し、同性愛者の憩いの場をアイドルが歩くことを、「檻に入れられた餌」と称することは、同性愛者への根強い偏見を再生産している。これを見た若い同性愛者は傷つき、異性愛者は「同性愛者は貶めて良い存在」という認識を植えつけられる。このような番組が、同性愛者へのいじめや偏見・差別を助長する。

  • トーク番組の、収録から10分後に放送する「ほぼ生放送」という企画で、出演者の不適切な発言に「ピー」という音がかぶせられていた。出演者の意見は意見として話してもらい、視聴者に判断をゆだねるべきだ。「ピー」という音は甚だ耳障りだし、不愉快だ。

  • 元IT会社の社長が、何事もなかったように、しれっとした顔で出演していた。刑期を終えたから良いのか。自分の体験談を笑い話にして「自分のようになるなよ」など、何様のつもりなのか。芸能人だから何でも許される風潮は残念だ。

  • 芸人数名が南房総を訪れ、レストランで料理を注文した。その際、男性タレントがウェイトレスに胸のサイズを尋ねた。はにかむ彼女に対し、「Dカップ?Cカップ?」などと迫り、周りの芸人はゲラゲラ笑い転げていた。これは明らかなセクハラだ。一般社会ではセクハラに対する厳しい対応が常識化しているというのに、芸能人による一般人への恥知らずな行為を見て、強い憤りを覚えた。

  • ボリビアの都市の映像の中で「野良犬の数、これは札幌市の人口と一緒です」というナレーションが入った。札幌市民は野良犬ではない。同じ扱いをするなと言いたい。しかも札幌市は、人口190万人と1桁違う。小学生でも知っている事実ではないか。非常に腹立たしい。

  • ホームチーム贔屓の実況・解説はいたしかたがないが、相手チームを批判したり、揶揄する発言があった。視聴しているのはホームチームのファンだけではなく、相手チームのファンも見ている。それを知っているはずなのに、そのような実況・解説は如何なものだろうか。

【ラジオ】

  • 沖縄の米軍基地移転に県知事が反対しているという話題で、男性司会者が首相の対応のまずさを批判した。その際「あのバカ野郎が、云々」と発言した。政治家批判は結構だが、暴言はよくない。

  • 番組ディレクターが結婚した際、MCが「彼はストーカー行為をして結婚してもらった。だからまだ結婚していない男性は、ストーカー行為をすると良い」と言った。お笑い芸人の冗談だとしてもストーカー行為は犯罪である。

  • 聴取率調査週間だからといって特別なことをしないでほしい。ラジオの聴取率調査週間になると、いつもより豪華なプレゼントをしたり、特別番組を編成することがある。聴取率調査週間以外の日は手を抜いているということなのだろうか。

【CM】

  • 料理の食事シーンのCMの音が不快です。「ズルッ」「ハフハフ」といった食事の際の音を、何故あんなに大音量で流しているのか。汚ならしくて、思わずチャンネルを替えてしまう。マナー上あんな音をたてて食べることは常識はずれだ。

  • スポーツジムのCMが頻繁に流れているが、いきなりメタボのだらしない腹のアップが画面に映し出され、不快になった。食事時の時間帯でもお構いなく頻繁に流しているが、如何なものか。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 夕方6時台のアニメ番組での性的表現がひどすぎた。疑似性交用の人形のようなものや、いわゆるSMプレイに使う道具などが露骨に描かれ、使用されていた。放送局はいったい何を考えているのか。まだ、小学生が視聴するような放送時間帯である。

  • バラエティー番組で、「熊と出会ったときに死んだフリをしても助からない」との説明をする際に、熊の交尾写真を複数回使用していた。子どもの見ている時間帯に不必要な映像をわざわざ使用しないでほしい。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 情報番組で、凄惨な殺害シーンや事故などの過激な映像を多く含むウェブサイトを特集していた。日曜夜9時台の放送であり、子どもも多く視聴していると思われる。番組内で引用した同サイトの動画は放送での許容範囲を逸脱しない程度の衝撃度だと感じたが、興味を持った子どもたちが同サイトにアクセスして、より過激な映像を視聴してしまう可能性が高い。結果的に同サイトの宣伝をする形になってしまったのは極めて遺憾である。

  • バラエティー番組の罰ゲームで出演者が足蹴にされたのだが、それを見ていた他の出演者は笑っていた。スタジオ観覧中の小学生の目の前で行われたことであり、このようなシーンを子どもたちが見ると、精神の成長に悪影響があるのではないかと危惧している。

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組に元受刑者が出演し、刑務所の実態などを面白おかしく話していた。ディレイ放送にすることによって、表現については一定の配慮がされているが、子どもが見ている時間にこのような放送をするのは不適切だ。話している内容も美化されているように感じる。

【「言葉」に関する意見】

  • ドラマのタイトルにサディズムを意味するアルファベットが使用されている。子どもが見る放送時間帯にこのようなタイトルをつけるのはいかがなものか。タイトルの意味について子どもに聞かれた場合、どのように答えればいいのだろうか。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • 私は生まれつき不正咬合で下あごが出ており、幼少期からからかわれてきた。最近、お笑い番組等でこのような容姿のお笑いタレントをからかって笑いを取ることが多く、それを見ると私も大変傷つく。生まれつきの身体的な問題を笑いのタネにしないでほしい。

2015年3月に視聴者から寄せられた意見

2015年3月に視聴者から寄せられた意見

東日本大震災から4年経過したが、この日だけを特別視するような報道姿勢に批判の声。オウム真理教の地下鉄サリン事件から20年、教祖の昔の説法を流すのは危険だといった意見や、出演した教祖の娘に謝罪を求めるような放送に対し、多くの批判意見など。

2015年3月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,511件で、先月と比較して290件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール70%、電話28%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性72%、女性26%、不明2%で、世代別では40歳代27%、30歳代24%、20歳代17%、50歳代17%、60歳以上10%、10歳代5%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。3月の通知数は677件【40局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

東日本大震災から4年が経過したが、この日だけを特別視するようなマスコミの報道姿勢に対し、批判が寄せられた。
オウム真理教の地下鉄サリン事件から20年がたち、報道番組や情報番組がさまざまな角度からオウム事件を取り上げたが、教祖の昔の説法を流したりすることは危険だといった意見や、出演した教祖の娘に謝罪を求めるような放送に対し、多くの批判意見が寄せられた。
チュニジアの博物館襲撃テロで日本人が死亡したが、被害者の卒業文集を放送することは如何なものかといった批判があった。
政務活動費問題で辞任した元県議への突撃取材に対して、まさにマスコミの横暴だという声が多数寄せられた。
ラジオに関する意見は63件、CMについては51件あった。

青少年に関する意見

3月中に青少年委員会に寄せられた意見は116件で、前月から35件減少した。
今月は、「言葉」に関する意見が20件と最も多く、次に「性的表現」と「暴力・殺人・残虐シーン」が15件、「表現・演出」と「いじめ・虐待」が11件と続いた。
「言葉」については、バラエティー番組でゲストが自分の妻に暴言を吐いたことについて、多くの意見が寄せられた。また、別のバラエティー番組の女性出演者の呼び方について、中高年の女性を侮辱しているようで不愉快だとの意見が複数あったほか、川崎市で中学生が殺害された事件に関連して、「殺す」などの言葉を安易に使用しないように求める声もあった。
「性的表現」については、複数の番組に対し、春休み期間中であることを踏まえ、番組内での表現に留意すべきとの意見が寄せられた。
「暴力・殺人・残虐シーン」については、ドラマにおける暴力表現が青少年に与える影響を懸念する声が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 3月11日の東日本大震災の日には、バラエティーやスポーツ観戦ではなく、震災のことや被害に遭われた方、今も懸命に復興に取り組まれている方などを考える番組をもっと放送してほしかった。震災の風化と言われているが、11日をみんなでいろいろ考える日にすることが大切だと思う。また逆なことを言うようだが、この日だけをお祭りのように報道するマスコミには、違和感を覚える。普段から震災に関する報道を地道に続けるべきだ。

  • 私は東日本大震災後、福島県から栃木県に移ってきた。震災から丸4年の今日の放送は、「"ここが福島だ"と実感できる場所がこちらです」との紹介で始まった。故郷の数々の名所などを期待していると、醜い除染廃棄物置場が映っていた。あまりの光景に心が張り裂けそうになった。いつか帰る日を夢見ている者には、「今の福島を象徴するのは、廃棄物の山」と言われることは耐えられない。現実は現実として受け入れるが、故郷を懐かしむ人の夢を打ち砕くようなことを言わないでほしい。

  • 東日本大震災から4年経ってもなかなか復興が進まない。原因はいろいろあるが、震災関連の報道にも一因があると思う。今までの報道番組では、明るく前向きな被災者や不平・不満を言わない被災者が主に取り上げられてきた。本当はそうした人たちばかりではない。失業や病気で困窮する人たちも多数いるのに、実態が報道されていない。今後、復興のスピードを上げるためにも、放送局には、たとえば「被ばく問題」「広域がれき処理」「「除染」「高い防波堤の建設」など、骨太の番組をどんどん放送してほしい。

  • 震災から丸4年となる今日、各局とも震災一色になっている。戦後の日本にとって未曾有の災害であったことは確かだが、どこの局も似たり寄ったりの放送をしている。同じような内容を放送するなら、1局くらい他の話題を提供しても良いのではないか。それに比べて太平洋戦争で日本が体験した苦しみ、特に3月の大空襲や広島・長崎の原爆については伝え方が足りない。このままでは若い人たちをはじめ、日本人の心から戦禍の記憶が消えてしまうのではないか。

  • 震災特集で、チェルノブイリと福島の原発事故を比較し、チェルノブイリと同様に放射線による甲状腺がんや新生児の障害が起こるのではないのかと思わせる放送をしていた。しかも不安をあおるような音楽まで入れていた。チェルノブイリと福島では、事故の性質がまったく違うことを説明していない。国連の専門機関が、日本では放射線に起因する障害が起こる可能性はほぼないと報告しているとも聞いている。「可能性はゼロではない」といったらどんな不安もあおることができる。風評被害は深刻だ。復興を支援すると言いながら、如何なものか。

  • 原発事故の汚染土が中間貯蔵施設に搬入できるというニュースが報じられた。その際、大臣が「福島の"除染"や復興の第一歩となる」と言ったのに、「福島の"汚染"」と間違ったテロップが表示された。局に電話をしたが訂正を入れるかどうか今決められないと言われた。訂正は直ぐにするべきである。

  • 「東北応援スペシャル」と称し、東北地方にある珍しい光景を取り上げていた。私の住む福島県では、よく東北を取り上げた番組が放送されるが、その大半は震災関連のニュースやドキュメンタリーといった硬派な番組だ。いくら震災が大切なこと、忘れてはいけないこととはいえ、東北を取り上げた番組となると、硬く暗い感じの番組ばかり放送されるので、見ていて疲れを感じていた。特にこの日は節目の日だったので、どの局も長時間にわたり震災関連の番組を放送していた。そんな中、この番組ではバラエティーの雰囲気で東北を取り上げ、暗い気持ちになることなく、東北の良さや面白さに改めて気づいた。本当に良かった。この番組のように、違った視点から物事を見る番組がもっと増えることを願っている。

  • オウム真理教の「地下鉄サリン事件」から丸20年経つということで、最近オウム関連の報道がとても多い。もちろん事件を風化させてはいけないが、だからといって教祖の説法のテープをそのまま流したり、過去の記者会見の映像を流すなど、オウムの宣伝のようなことをするのは非常に危険だ。一連の事件をよく知らない若い世代に興味を植え付けることになるのではないかと、心配している。

  • オウムの後継団体で配られているCDに教祖の肉声が含まれていると報じていた。しかし、肉声を放送するのは極めて不適切だ。教祖の声により元信者がオウムの思想に回帰したり、信者が更に洗脳されたりする可能性がある。それをテレビで放送するのは極めて危険だ。「肉声で修行するように促している」とナレーションで伝えるだけで十分なはずだ。テロを起こした宗教団体に関する報道手法についてのガイドラインを提示すべきではないのか。

  • 教祖の三女へのインタビューだが、インタビュアーの態度は主観的で、彼女を理解せずに言い返すという印象だった。まったく誠意が感じられず、とても不愉快だった。司会者、コメンテーターも「彼女も謝罪すべきだ」「謝罪する気持ちを感じない」と発言していた。彼女が犯罪者のような内容だった。もちろん、オウム真理教がしたことは許されないことで、裁判でも相応の結果が出ている。しかし、その娘に責任があるのだろうか。被害者は、犯人とその家族までも憎いのかもしれないが、報道者が一方的な立場にのみ偏り、報道してもよいのか。

  • チュニジアのテロで被害に遭った女性の顔写真や小学校の卒業文集を放送していたが、違和感を覚えた。犯罪者ならまだしも、全く罪もなく不運に命を落とした方のプライバシーを出すことは全く必要性を感じない。中学校の頃に卒業文集で書いた夢など今見たら赤面ものだし、その人の人間性を表すものとして取り上げるのは意味がない。

  • チュニジア襲撃事件で、ISILから声明発表があった件で「イスラム国」という語句を出していた。「イスラム国」との呼び名は誤解を与えかねないので「ISIL」という表現にしようという世界的な流れの中、未だに平然と使用する神経がわからない。手間を惜しまず、適切な措置をとるべきだ。

  • チュニジア襲撃テロ事件の被害者に対し、重傷を負っているにもかかわらず取材をし、なおかつ本人の承諾を得ないまま報道したといわれているが、もしそれが本当ならば言語道断であり、報道の暴走である。被害者の感情を意識し、配慮ある放送倫理を学んでほしい。

  • 「川崎市中1殺害事件」をはじめ、最近LINEに関連した青少年の事件が多発している。日本ではほぼ7割というダントツの普及率だが、他国ではそれほど普及していない。他国では、むしろその危険性を重視して"国として"普及させていないらしい。これは、発祥の国と言われている韓国でさえ、普及率が20%に満たないことからもわかる。このことを、どれほどの日本人が知っているのか。LINEの危険性も報道するべきではないのか。

  • 川崎市中1殺害事件に関し、最後に「殺される」という連絡をLINEを通じて友人の1人が受け取ったと話していた。自分が13歳の頃に同じ立場だったら、そうしたことを連絡されても戸惑っただろう。中学生の子どもにはメッセージを受け取っても、実際に救うための具体的な行動が出来なくて当たり前であることにも触れてほしかった。

  • ニュース番組はただ出来事を伝えるだけでなく、番組やキャスターなどの思いをきちんと示してほしい。批評性のないものは報道として不十分だ。その点、この番組は素晴らしい。番組としての批評・意見を示してくれることで、視聴者にも自分はどう思うか考えさせてくれる。その日の出来事に流されるだけでは、考えが深まらない。批判的な意見もどんどん放送して、考えるきっかけを与えてほしい。

  • 災害公営住宅での孤独死を取り上げた。本来、匿名で報道されるべきだが、個人情報や生前の部屋まで映像で流れた。いくら遺族が承諾したとしても、やり過ぎではないだろうか。本人のプライバシーを侵す行為である。孤独死のような報道は匿名性を重んじていただきたい。

  • 韓国で米国大使の頬が切りつけられた事件について報道していた。その際に大使の切れた頬が何の修正もなく、そのまま放送されていた。傷口はもちろん、血が出たままだった。画像を見せたい気持ちもわかるが、不快感を覚える視聴者もいる。

  • 大阪では統一地方選挙と大阪都構想住民投票という大きな政治的イベントが今後行われる。維新の党対他政党という構図のもと、あらゆる場面で政治的な議論が活発になると思われるが、反維新の政治活動などをしている学者コメンテーターが、「中立」を宣誓しながら、反維新的発言をしている。反対派・賛成派がともに、将来の大阪のあり方について議論することを視聴者としては期待しているが、片方の意見のみを公共の電波を使って垂れ流すのは如何なものか。

  • 集団的自衛権のシビリアンコントロールに関して、男性コメンテーターが「国民に理解が得られない」「国民に説明していない」など、常に「国民」を頭につけて、あたかも「国民の総意」であるが如く発言していた。少なくとも自分や周囲の半数は理解しているし、賛同している。自分の意見・考え方だけをもって「国民の総意」としていないか。

  • 政権の圧力を陰に陽に感じる番組が増えている。番組を仔細に見ると、言質を取られないように、微妙な言い回しに終始している。これは非常によくない。局や番組によっては政権の意向を忖度しているようなものもある。まれに政権に立ち向かっているような番組もあるが、コメンテーターを更迭するという噂も耳にする。いずれにせよ、権力に与せず、報道の基本を堅持してほしい。

  • イスラム国の人質事件にも関連して、「紛争地に行く人間もどうなのか」などといった報道がされているが、それなら一体誰が戦争の現状を人々に伝えるのか。「行く側にも責任がある」などという意見は、70年前の日本でどのようなことが起こっていたかを全く知らないから他人事のように言えるのだろう。紛争地に行くことを肯定する訳ではないが、今回殺害されたジャーナリストが、危険を冒してまで戦争の現状を報道しているからこそ、戦争や無差別テロがどれほど残虐で悲惨なのかを知ることができる。70年前の戦争を繰り返さない為にも、どんな形であれ、こういう戦争について報道していくべきだ。

  • 「少年法の適用年齢引き下げ」について、反対派の論客ばかりを集めていたが、一方向への誘導を目論んでいるとしか思えない構成だった。なにも予備知識がなく、テレビを信じ切っている人が見たら、簡単に思想を誘導できる。放送法を念頭に置いていると思えないものが多くあるので留意してほしい。

  • 北陸新幹線が長野駅と金沢駅の間で延伸開業する。多くの番組ではそのことに関する話題で盛り上がっている。列車が東京発のためかどうかは知らないが、内容を見ていると、あたかも今まで首都圏と北陸の間の移動手段が全く存在しなかったかのような報道内容だ。また連日のように新幹線と言っていることにしつこさを感じ、素直に開業を祝う気が無くなってくる。新幹線関連の話題に限らず、最近のテレビ番組は東京キー局の番組を中心に内容がマンネリ化したものが増えている。独自性のある番組を作ってほしい。

  • 北陸新幹線の開業で、首都圏から北陸へのアクセスが便利になったとの首都圏寄りの報道が気になった。北陸から首都圏へのアクセスも便利になったが、逆に富山県から関西・中京方面へのアクセスは不便になった。また、並行在来線として第三セクターへ移行された路線の報道が全くされていなかった。地域住民の足は新幹線というより、通勤や通学、通院や買い物などに使う在来線のはずだ。在来線の本数の減便や運賃の値上げなど、生活に直結した現状も伝えるべきだ。

  • 大阪の警官が起こした殺人事件について、その上司である署長の謝罪録音テープがテレビで流された。しかし犯罪者の勤務先の上司はどのような法的責任があるのか。道義的責任から謝りに行ったのに、録音され、放送され、世間のさらし者にされた。怒りをむけるべきは犯人である。テレビが自分勝手な正義の仮面をかぶり鉄槌をくだすことはメディアリンチだ。

  • 政務活動費の問題で辞めた元県議を執拗に追いかけ、無理矢理インタビューしようとしていた。映像を見る限り、あからさまな弱い者いじめで、吐き気がした。テレビ局のモラル欠如などですむ問題ではなく、マスコミによるリンチと言われても仕方がない。いじめの問題などを取り上げることの多いニュース番組でのこのような事態が残念でならない。

  • 民放の夕方のニュース番組に意見したい。長い時間を費やしているのに、グルメや芸能ニュースに力を入れている。それよりも国会での質疑や提言などを、詳細に放送してほしい。新聞を取らず、インターネットも使わない世代はテレビの情報がすべてだ。グルメもいいが、もっと大事な情報があるはずだ。

  • コメンテーターの1人が降板することが明らかになった。降板に際して、圧力に屈したテレビ局を批判するような発言をしていたが、私は彼を評価したい。新聞社の論説委員ばかりのコメンテーターの中で、彼が一番わかりやすく、本当のことを言ってくれているような気がした。彼を降板させるのは、報道の自由が侵害されたのも同然だ。

  • コメンテーターが番組降板に当たり、「圧力」や「それに屈したテレビ局が原因」など、私憤としか思えないことをとうとうと述べていた。こんな個人的な意見を放送するのは問題ではないのだろうか。確たる証拠も示さず公共の場で述べることは、名誉毀損に当たるのではないか。

【番組全般・その他】

  • 実際に発生した難解な殺人事件を題材にして、警察が如何にして容疑者を特定したのかをクイズにしていた。事件は海外で起きたもので、夫が若い不倫相手の女性に夢中になり、一家を惨殺するに至ったという凄惨な事件だった。幼い子ども達までもが無残に殺害された事件にもかかわらず、クイズ形式で出演者たちに出題して、正解すればプレゼントという演出に、倫理上とても違和感を覚えた。ちなみに出演者たちは正解することができ、上機嫌で笑っていた。番組制作者は、殺害された被害者や殺人に関することをクイズの題材にして放送することを、どう思っているのだろうか。

  • 関東近辺の情報ばかり全国に垂れ流している。関東以外の視聴者を完全に無視していることが許せない。嫌なら見なければいいと言っている次元ではない。昼休みや家事の合間など、全国の人が見る貴重な時間帯に、なぜ関東紹介だけをするのか。わざわざ全国ネットにする必要がどこにあるのか。どうせ視聴率も関東の数字なのだから関東ローカルにするべきなのではないか。

  • 犬の虐待動画の投稿が相次いでいるというニュースが流れた。原稿を読み上げるだけならまだしも、動画そのものを放送したことに強い憤りを覚える。そもそも個人が撮影した動画を本人の同意なしに放送することは、許される行為なのだろうか。また視聴者の中には、人間よりも動物が虐げられている映像の方が不愉快に感じる人もいる。映像を流す前にキャスターが一言断るか、テロップ等で注意を促すべきであった。

  • このほど渋谷区が同性婚のパートナーシップ証明を認めると発表したことを受け、討論していた。しかしゲストのレズビアンカップルは当然としても、レギュラー陣らがそろって同性婚を認める発言をしていた。わずかに国会議員だけが家族制度や伝統を重視する慎重な意見を言っていた。彼が一言発すると皆が一斉に反発し、多勢に無勢の構図だった。同性愛者の存在を認めるのは時代の流れかも知れないが、「婚姻」となると別次元の話だ。「討論番組」を謳うなら、反対派や慎重派などの出演者も揃えるべきだ。

  • 「番組をインターネットにアップロードするのは違法です」というテロップが頻繁に表示されるようになったが、目障りだ。映像よりテロップの方に目が行ってしまうことも多く、気が散って集中できない。いわゆるユーチューバーが必ずしもそういうことをやっている訳ではないし、テロップを表示したところで番組を動画サイトに投稿する人間がいなくなる訳ではない。

  • ここ数年のバラエティー番組の制作が横一列で呆れている。回答の直前にCMを入れたり、同じ場面を何回も繰り返す。このやり方はもうウンザリする。各局の個性溢れる番組制作に期待する。

  • 電車内で不快と思われる行為に、ベビーカーの使用が挙げられていた。不快に思うのは女性が多いという内容だった。その中で、ゲストが「女性のこの意見は子どもを産んでいない人が多いのではないか」という発言をした。何の根拠もなく、このような発言をすることは許せない。このような不適切で差別的な思い込みの発言を放送するテレビ局にも怒りを感じる。不妊で苦しんでいる女性や子どもに恵まれない方々を傷つける言葉の暴力だ。

  • 新聞の番組欄やHPに、例えば「今夜もスゲェの撮れてます」などという惹起文句が踊っている。ガラの悪い不良が使いそうな言葉で、なんとも品がない。深夜番組であればまだしも、ゴールデンタイムの番組として相応しくない。目立ちさえすれば良いという安易な発想はやめるべきだ。

  • 中国の挟まれ事故をパロディーにして、フェンスやロッカーに挟まれた人を救助隊が油を掛けて救出するコントをしていたが、JRの脱線事故を思いだし、大変不快に感じた。私はJRグループで働いており一部始終を知っている。損傷の激しかった車内で鉄製の手すりに挟まれ苦しみながら息絶えた方がいたことを思いだし、悲しかった。

  • 芸能コーナーで「ゆるキャラーの経済効果」についてテロップが出ていた。女性アナも「凄いですね」と言っていたが、どうなのだろうか。経済効果というのは「これぐらいの人がこれだけ買うだろうから、これぐらいの金額になる」といった憶測の金額だ。ある教授が「経済効果ほどデタラメな数字はない」と発言していたが、大げさな数字を言うだけのものになっている「経済効果」という言葉は禁止するべきではないだろうか。

  • 男性のお笑い芸人が、グラビアアイドルにした行為はセクハラではないか。テーブルに乗って足を組み、胸を突き出すポーズを取った彼女に対し、露出した太ももを叩き、さらに胸に手をやり、そのまま揉んだ。このようなことは深夜のバラエティー番組であるからといって容認することは、社会的影響を考えても害悪であり、立場の弱い人間に対しての人権侵害だと思う。

  • 3人の女性ゲストを呼んでいた。女性のうちの1人が大きい胸の人の感触を確かめるということをやっていたが、視聴率稼ぎにしか思えず下品だ。また女性タレントが、乳首の色や状態を暴露した。こんな下劣な番組は今すぐやめるべきだ。

  • 都内の神社での撮影だった。敷地内で若い女性をパンツ1枚にして、芸をやらせていた。乳首の部分は星印で隠していたが、如何なものか。神社や寺院ではマズイのではないのか。

  • 「世界最小」「ギネス認定」などと称して、身体の小さな方、大きな方を見世物にしていた。それぞれさまざまな身体の障害があって、自身の意思に反してこのような体格になっているのに、「超人」とはどういうことなのか。しかも海外からわざわざ呼び、日本で大勢の前で見世物にして、出演者は笑ってばかりいる。障害のある方々と接している私からすると、障害を笑いものにして放送することが信じられない。

  • 男性タレントと半同棲しているらしき男性についての特集だった。「国民的アイドルの同性愛疑惑」という演出の思惑がよく伝わってきた。「ゲイ疑惑」「禁断の関係」と、まるで同性愛が悪いものであるかのように取り上げ、実際はただの友達に過ぎない男性との交友関係を過剰な表現で盛り立てていた。「ゲイ疑惑」といった同性愛を斜めに見たテーマありきの番組だった。ゲイの親友がいる私にとっては涙が出るくらい辛かった。

  • 日本の評価されている部分の根底は各人の努力だけでなく、世界各国で産み出された技術や産物があってこそ成り立っている部分もあるといった「ものづくり」において大切な部分が繊細に描かれていて、大変良い番組と感じた。昨今は一方からの意見を鵜呑みにしたひどい企画や、タレントだらけでバカ騒ぎする情報番組にうんざりしているので、尚更だった。普段テレビをあまり見ないビジネスマンでも、ゆっくり腰を据えて見られる構成もよかった。

  • 海外での大食い対戦の様子を放送していたが、その国には食べることに窮する貧しい人々が大勢いるのに、嫌がらせのように感じた。食べ物に対する冒涜でもある。私の弟は難病指定の潰瘍性大腸炎を患い、手術後の経過も思わしくなく、満足に食事がとれない。全国にはいろいろな事情で十分に食事ができない人たちがいることに配慮せずに、このような番組を続けることは放送倫理に反するのではないのか。

  • 今日の日本のテレビの大きな問題の一つは、メディアの「総エンタメ化」「総バラエティー化」だと思う。どんな問題でも、面白おかしく取り上げ、エンタメ化することでしか視聴率や話題性が取れないと思い込んでいる。そういった「エンタメ依存」が今日のメディアの質的低下を誘発している。また政治家の言葉尻を捉え、面白おかしくあるいはスキャンダラスに紹介したりする。もっと放送に真摯に向かい合ってほしい。

【ラジオ】

  • 週刊誌の記事を紹介するコーナーで、川崎市中1殺害事件に関連して少年犯罪の実名報道について取り上げていた。この件では週刊誌が容疑者の少年の氏名と顔写真を公表しているが、当日の番組では番組パーソナリティーが記事を取り上げ、容疑者少年の氏名を読み上げて記事を紹介していた。少年法に関わる実名報道の是非は議論の別れるところであるが、現状は少なくとも放送においては公表しない取り扱いをしているものだと思っていたので、衝撃を受けた。また、他社の記事を紹介する形でこのような実名報道を安易に放送に乗せてしまうことにも違和感を覚えた。

  • パーソナリティーの対応だが、相手の素性によって差がありすぎる。番組内での暴言もひどい。例えば有識者や年配のゲストには媚びるように下手に出るが、若いゲストに向かっては「おまえ」「バカ」「帰れ」などと暴言を浴びせることが多い。聴取者として不快な気分になる。相手によって態度をこうも変えることは人間としていかがなものか。

【CM】

  • フリーターや就職浪人の自立支援を謳う企業のアニメ風CMが不快だ。企業と面接を受けるフリーターをそれぞれボクサーに見立て、"企業役"の巨漢ボクサーが「お前を雇う会社がどこにある」などと詰りながら、フリーター役の小柄ボクサーを叩きのめす。しかし、この企業で更生したフリーターが逆転勝ちをおさめ、決め台詞を吐くといった内容だが、フリーターはダメ人間と決めつけるのは、如何なものか。

青少年に関する意見

【言葉」に関する意見】

  • バラエティー番組でゲストが自分の妻に対して、「殺していい?」などの暴言を吐く場面が繰り返し放送された。当該タレントが日常生活でそのような発言をしているのだとしても、公共の電波を使って放送するレベルを超えている。この放送を人格形成中の子どもが見たらどう思うだろうか。なかには大人がこういう言葉を使うのだから、自分も使っていいと誤解する子どももいるかもしれない。

  • バラエティー番組で、ゲストが自分の子どもと電話している場面を放送していたが、「殺すぞ」といった言葉を多用していた。中学生が殺される事件があったばかりにもかかわらず、このような言葉を無神経に使っており腹が立った。テレビの影響で子どもたちがこのような言葉を安易に使用することも考えられるので、より一層の配慮が必要ではないか。

【「性的表現」に関する意見】

  • お笑いタレントが面白い体験談を話す番組で、あるタレントが、子どものときに姉の寝室に忍び込んで胸を触ったり、入浴シーンをビデオ撮影しようとしたことを話していた。これは性的いたずらであり、家庭内性暴力とも言えるのではないか。犯罪行為を面白い話として話すのは、青少年への悪影響が強いと思われる。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 人気アイドルグループが出演するドラマの暴力シーンが過激すぎる。川崎市で中学生が殺害され、世間がその悲惨な出来事に心を痛めている中、このような暴力シーンを放送すべきではない。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • バラエティー番組で、若手お笑いタレントに激辛食品を食べさせたり、唐辛子風呂に入れさせたりしていた。この番組に限らず、多くのバラエティー番組で若手や売れないタレントに過激な行為を強要して、その姿を司会者などが笑うという手法が使われているが、パワーハラスメントではないかと感じる。いじめに苦しんでいる子どもたちが見たら、どう思うだろうか。

【「表現・演出」に関する意見】

  • ハンター役から一定時間逃げ切ると賞金がもらえる企画に女児タレントが出演していた。悲鳴をあげながら逃げ回ったり、何度も怖いと言っており、幼い子どもをこのような企画に参加させるべきではないと感じた。

2015年2月に視聴者から寄せられた意見

2015年2月に視聴者から寄せられた意見

イスラム過激派組織「イスラム国」の報道で、残虐な映像を流しすぎるといった意見や、「イスラム国」という呼称はイスラムについて誤解を与えるものだなどといった意見が多数寄せられた。中1殺害事件で、被害者の少年の暴行をうけた顔写真を放送したことに対する批判意見など。

2015年2月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,801件で、先月と比較して106件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール69%、電話27%、FAX2%、手紙ほか2%。
男女別は男性69%、女性28%、不明3%で、世代別では30歳代26%、40歳代26%、20歳代16%、50歳代16%、60歳以上13%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。2月の通知数は794件【48局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、22件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

イスラム過激派組織「イスラム国」によって日本人人質が殺害されたが、残虐な映像を流しすぎるといった意見や、「イスラム国」という呼称はイスラムについて誤解を与えるものだなどといった、様々な意見が多数寄せられた。
中1殺害事件があったが、テレビゲームの影響だとするコメンテーターの意見や、被害者の少年の暴行をうけた顔写真を放送したことに対し、批判が寄せられた。
男性タレントが元相方の淫行騒動について、安易なコメントをしたことに対し、非難の声が寄せられた。
ラジオに関する意見は35件、CMについては54件あった。

青少年に関する意見

2月中に青少年委員会に寄せられた意見は151件で、前月から1件減少した。
今月は、「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見が26件と最も多く、次に「編成」が25件、「報道・情報」と「言葉」がそれぞれ19件、「表現・演出」が16件と続いた。
「暴力・殺人・残虐シーン」については、アニメ番組での殺人シーンや、アイドルグループが出演する深夜帯のドラマでの暴力シーンについての意見が複数寄せられている。
「編成」については、いわゆる「イスラム国」が後藤健二さんを殺害したことを受け、子ども向け番組を報道特別番組に差し替えたことについて、子どもが視聴している可能性を考慮した配慮を求める意見が多く寄せられた。
「報道・情報」については、いわゆる「イスラム国」関連の取り扱いについて、子どもへの悪影響を懸念する意見があったほか、和歌山県の小学生殺害事件に関する報道における、被害者の同級生へのインタビューのあり方についても意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 頻繁に「イスラム国」の映像が流れていた。宣伝映像まで流しており、これはテロリストの戦略に加担しているのに等しい行為である。ジャーナリストが殺されているにもかかわらず、こういった報道をすることは決して許されない。それこそ日本国民を危険に晒す行為である。

  • 「イスラム国」に拘束されていたジャーナリストが殺害されたニュースの報道の仕方に不快感を覚える。安倍総理や日本政府はなぜ助けられなかったのかと批判しているようだが、そもそも、このような状況を作ったのは誰なのか。危険だと分かっていながら現地に飛び込んだ本人たちではないか。その点には全く触れず、救出を成し遂げられなかった政府の責任のように報道することはおかしい。

  • 「イスラム国」での日本人誘拐事件が発生して以来、毎日このニュースでもちきりだ。日本人を殺害したことについて「言語道断の暴挙だ、許すことはできない。責任をとらせるために諸外国と協調する」ということをしきりに報道している。だが、元はといえば総理がイスラエルなどで「イスラム国と戦っている周辺諸国に2億ドル相当の援助を約束しました」と言ったことに端を発している。いたずらに対決姿勢を固持していては敵対するだけだ。政府の「許すことはできない、責任をとらせる」だけのでは、かえって日本がこれまで以上のテロの標的になる恐れがあるのではないか。

  • 「イスラム国」に捕まったジャーナリストが殺害される直前の画像が映し出された。オレンジの服を着せられてひざまずき、傍に黒服の「イスラム国」の人が立っている。そして、その画面の下の方に天気予報のテロップが映り始め、天気予報が始まった。あまりのことに目を疑った。この画像を、天気予報に使用する倫理感覚に驚いた。被害を受けた家族はどんな気持ちになるだろうか。国民も沈痛な気持ちでいる。ミスでは済まされない。感覚が麻痺しているのでないのか。

  • 「イスラム国」という表記を使うことを止めていただきたい。NHKは止めたのに民放は未だに使っている。この集団は「国家」ではなく、「国際的なテロ集団」であることは周知の事実だ。「イスラム国」と連呼し、「あたかもイスラム教を代表する国」と刷り込んでいるようだ。このままだと「イスラム国」が国家のように既成事実化していく。

  • 「日本メディアは『イスラム国』ではなく『ISIL』と表現してほしい」という要望が出ている。それでも、日本の各局は相変わらず、「イスラム国」と呼んでいる。番組のイスラム国特集では、「イスラム国ではイスラム教徒が誤解される」と説明しながらも、「イスラム国」と呼び続けた。政府も国連もISILと呼んでいるし、要請があるにもかかわらず、「イスラム国」と呼び続けることは、イスラム教徒全体への人権侵害や国際問題に発展する危険性があるのではないか。

  • 私は国際結婚をしてイスラム教徒になった。今回の事件により、"イスラム国=イスラム教徒全体を指す"という認識が日本の中でも強まり、ここ2週間、怖くてヒジャブをつけて外を歩けない。以前から日本のメディアに感じていたことだが、他の宗教では何かあると「暴動扱い」なのに、なぜイスラムだけ「イスラム過激派」と宗教名を付けるのか。それがこの国で普通に暮らすイスラム教徒にどのような影響をもたらすか考えないのか。オリンピック開催国と思えない鎖国思考にうんざりする。世界第2位の宗教を、きちんと理解してほしい。普通に暮らすイスラム教徒とISISを区別し、視聴者が区別・理解できるよう報道してほしい。

  • 「イスラム国」が今後日本人を標的にしたテロを行うと脅している。そのことを受け、何人の日本人が在住しているのかをフリップで示していた。それもご丁寧に「国別」である。わざわざテロ組織に日本人の居所を教えるようなものだ。また、カナダの国会議事堂のテロ事件を例にとり、日本の国会議事堂の警備がいかに手薄であるかを伝えていた。こちらも「イスラム国」にとっては興味をそそられる有益な情報に違いない。何が引き金になるかもわからない状況であるのに、こうした情報を流すのは極めて不適切だ。

  • 「イスラム国」がヨルダンのパイロットを殺害し、これに対してヨルダン側が死刑囚の刑を執行した。この件について、「暴力の応酬」と表現していた。テロリストが何の罪もない人間を残忍なやり方で殺すことと、囚人に刑を執行したことを、なぜ同じ土俵で扱うのか。この問題は非常にデリケートな問題だ。テレビの影響力を考慮し、慎重に言葉を選ぶべきだ。

  • ISILの公開した映像を流していた。内容は、少年兵の訓練の様子で、小学生ぐらいの年代の子どもが銃を持つ姿や、教官らしき大人に腹を蹴られたり、棒で殴られたりする姿だった。明らかに児童虐待の映像であり、全国放送で流すものとしては極めて不適切だ。そもそも、テロ集団の公開した映像を公共の放送で流すこと自体がテロリストに与する広報行為であり、メディアとしての良識を疑わざるを得ない。

  • 「イスラム国」の首謀者について、かつてイラクのアメリカ軍の刑務所に入れられており、そこではアメリカ軍による虐待が行われていたという。司会者たちは、そこで彼が憎しみを持ったとして、「アメリカが作り出した悪魔」などという意味のことを言い、テロはアメリカの責任のような印象を与えていた。しかしテロは、やった実行犯や命令した者に責任があるはずで、疑問を抱かざるをえない。

  • 川崎中1殺害事件を取り上げた際、テレビゲームを引き合いに出して、「バーチャル感覚でこのような罪を犯すのではないか」という信じがたい意見があった。この発言の真意は知らないが、テレビゲーム製作者や愛好者を侮蔑するものだ。

  • 川崎市中1殺害事件について、男子生徒が以前、殴られて、目を腫らしている写真が放送された。登校前の子どもも見ている時間帯で、我が家の子ども達はショックを受けて怯えていた。事件の悲惨さは言うまでもないし、報道として事実を伝えることの重要性は否定しない。ただあのような残虐な映像を、あの時間帯に流す無神経さが理解できない。過激派組織ISによる殺害映像を流すことと同じとすら思える。事件の背景をさぐって問題解決の糸口を示すことと、あのような映像を流すこととは、まったく別であり、なんら社会的な意義がない。

  • 川崎市中1殺害事件について、ネット上で犯人探しが流行っているようだが、視聴者が興味を引くようなメディアの伝え方に問題があると思う。例えば被害者と友人とのLINEやツイッターの書き込みを流すことで、誰もが興味本位でその内容を知りたがる。また一部の人間は手柄を取りたいと思うあまり、たまたま知っていた情報をネットに書きこむのではないのか。過熱した今の状況を考えると、メディアは少し冷静になってほしい。興味本位に報道を続けるべきではない。

  • 「大韓航空ナッツリターン事件」を報道している。どこも航空会社令嬢の非礼を取り上げ、韓国財閥の"お家事情"を面白がっているようにしか見えない。国際空港において、動き出した飛行機を止めるという行為は、他の飛行機への影響を考えると非常に危ない。こうした"国際運航上の問題が起きたかもしれない"という別の観点から伝えることも必要なのではないか。

  • 「ナッツリターン事件」のことで、司会者が出演者の在日韓国人ゲストに向かって、「韓国人は他人に責任を押し付けるのか」という趣旨の発言をした。またその後も返答に困る出演者に向かって差別的な発言をした。これは明らかに偏見、決めつけであり、ヘイトスピーチに他ならないのではないか。

  • 抗議が激しさを増しているようだが、謝罪すべきところはないと考える。報道の自由が脅かされているように思えてならない。抗議や批判に屈することなく、報道姿勢を維持してほしい。また、マスメディア全体が自由に政権批判するように戻ってほしい。メディアの力は大きい。政権に荷担せず自らの良心に従ってほしい。今屈していてはこれからもっと大変になるだろう。

  • 自分たちに都合の良い情報だけを流し、肝心な情報を流していない。例えば殺害された日本人ジャーナリストに外務省が渡航自粛を求めていたことを報道していなかった。その上、最終的には"安倍政権批判"を繰り返している。世の中には、"情報源=テレビのみ"で、テレビから流される情報を鵜呑みにしてしまう人間もいる。視聴者へ誤解を与え、印象操作を招くような報道はやめるべきだ。

  • 私は札幌に住んでいる。今朝から都内で雪がふると大騒ぎしているが、笑止千万だ。こちらではその程度の積雪など当たり前で、「イスラム国」関連や、台湾の飛行機事故などもっと報道すべきものがある。都内の大雪をトップニュースに持ってくる報道センスが信じられない。

  • 和歌山県の男児殺害事件に対するコメントは、容疑者否認の中、あたかも証拠などで容疑が固まっているかのような内容だった。一般の視聴者は逮捕され、報道に顔がさらされればこれで犯人だと思いがちで、かつそういう発言があると影響をうけやすい。もっと慎重に発言するべきだ。

  • 和歌山県の小5男児殺害事件を受け、子どもの防犯対策について伝えていた。番組では校門から出てくる子ども達の映像をモザイクなしで使い、その後、親に通知されたメールの画面を映していた。個人名にはモザイクがかけてあるのに、その下の学校名はモザイクがなくはっきりとわかる形で放送された。全国放送で、個人を特定できるような子ども達の映像を使い、学校名まで放送してしまうことはいかがなものか。保護者として不安で仕方がない。今後、このようなことがないようにしてほしい。

  • 福島県郡山に住んでいる。福島原発事故から丸4年になろうとしている。「復興」に力の入った原発報道が多くなっているが、残念なことに実際には復興とは名ばかりで、放射性物質の拡散の現実を知らしめている番組が少なくなっている。この番組のように原発を始めとして、諸問題に深く切り込み真っ向から取材し報道している番組を最近見かけない。このような番組こそが、今の日本に必要だ。

  • 番組収録中に事故が起こり、12歳の少女が重傷とのことだが、その後の経過の報道がほとんどされていない。決して小さな事故ではないはずなのに、放送関係者が起こした事故だから、あまり報道されないのか。この事故の原因をもっと追及するべきではないか。

  • コメンテーターが中国人旅行者について、「声が大きく不快だ」といっていた。一般人は公の報道に左右されることが多い。旅行者に侮蔑するような人が出てくるのではないのか。中国の方もさることながら、台湾、韓国の方も外見では区別がつかないし、軽蔑した接客や対応を受けないか心配だ。別のコメンテーターは反対意見で、「もう少し理解をしてあげるべきだ」というような温かい発言をしていた。春節で日本に来る方が多いので、先入観を植えつけないでいただきたい。

  • 無期懲役囚を扱った番組を見た。あたかも服役囚を被害者のように報じ、同情を誘う構成だった。彼らの犯罪によって、不幸に遭われた被害者の視点が欠けているのではないのか。一体なぜ彼らが服役しているのかと疑問に思わないのか。彼らによって一生、その楽しみすら奪われた者もいる。罪を犯し、罪を償っている人は、国家によって自由が奪われた被害者なのか。この放送に憤りを禁じ得ない。

  • 各局のワイドショーなどで「高齢者らをベッドで"拘束介護"都が改善勧告」というニュースを取り上げている。「高齢者への虐待だ。人権が」と一方的に介護者を批判しているが、ボケてしまった高齢者の介護がいかに大変であるか。介護者がいかに不足しているかなど、介護の現状がわかっているとは思えない。拘束しなければ、周囲の人間のみならず本人も怪我をしてしまう恐れもある。拘束するにはするだけの理由があるはずだ。一方的に批判するだけでは根本的な解決にはならない。無責任な正義感は世論をミスリードする。もっと事実を調査してほしい。

  • 株価が上がった時の街頭インタビューで、「嬉しいので今夜はおいしいものを食べたいと思います」といった意見を拾っているが、違和感を覚える。株式の保有者は国民の10%、程度だから、それ以外の国民の意見も拾わないと公平ではない。株式をもたない人の意見としては「株が上がっても自分には関係ない。それで経済が良くなったような報道はやめてほしい」「株が上がっても、給料があがらないと意味がない」が本音だ。"株の上昇=経済がよくなった"という間違ったイメージを国民に与えないような、公平な放送を望む。

  • 東京マラソンのニュースが放送されていた。内容としては、東京マラソンが開催されたという事実や、ランニングポリスが警備を行ったということであった。重要な行事であり、放送する価値はあると思う。一方、同じ日に兵庫県姫路市で、同じ市民参加型の姫路城マラソンが行われていたが、これについては全く取り上げていなかった。このマラソンは、市民ランナーが1万人以上参加する大きな大会であるのに、どうして東京マラソンのように取り上げないのか。さして重要ではないと判断したのだろうか。しかし、地方が重要と国も地方創生に取り組んでいる中、東京の情報ばかり全国に向けて放送していれば、地方の活性化が進まないのではないのか。

【番組全般・その他】

  • 出演者の男性タレントが、元相方の未成年への淫行トラブルについて「ただの条例違反」という発言をした。女性に人権など存在しないということだろうか。身体的にも精神的にも傷つけられ苦しんでも、「ただの条例違反」なのだろうか。日本はまだ、男尊女卑の世界なのだと痛感した。情報番組など、広く活躍する方からこういう発言が出ることに強いショックを覚えた。

  • 著名人の謝罪会見をパロディーにした内容だった。しかし、今回は「全く必要のない謝罪を要求すると、タレントがどういう反応をするのか」を放送した。何も落ち度のないタレントの困惑する様子を、面白可笑しく放送することに嫌悪感を抱いた。執拗に質問する様子はいじめのようにも見えた。

  • 番組で懸賞を扱う際に「当選発表は商品の発送をもって替える」という断りがあるが、改善してほしい。商品の発送はテレビ局側の都合によって早くも遅くもなり、いつ発送されるかわからない。当選者は届いた時にわかるが、そうでなければいつ届くかと待っている。せめて当選時期を明確にしてほしい。

  • 犬の帰巣本能を試すコーナーで、レトリバー種の大型犬を家から10km離れた知らない土地に連れて行き、帰巣本能で家に帰れるかという実験をしていた。しかし、その犬はシニア犬だった。それにレトリバー種は股関節が丈夫ではない犬も多い。そのような犬を7時間も歩き回らせたことは良くない。結局辿り着いてもいない。舗装道路を7時間も歩かせることは、関節や肉球を痛めてしまう恐れがある。

  • 40歳以上で未婚の女性は結婚出来る確率がとても低いといった放送をしていた。「政府が調査した内容だ」と言っていたが、女性の年齢差別だ。現時点で結婚予定がない女性は、40歳以上でなくても悲しい気持ちになる。ハラスメント行為をした人は罰せられたりする時代なのに、放送の世界では許されるのか。女性の結婚や妊娠などデリケートな問題は、年齢差別しないでほしい。

  • ゲストが貧乏時代に住んでいたという市営住宅を紹介していた。その頃の家賃は2Kで格安とのことだった。そこまではいいが、現在の収入別家賃を表にしていたことはやりすぎだ。まるで、県営住宅や市営住宅に住んでいる人はみな貧乏と思われる内容で、貶められているかのように感じた。私も兵庫県の県営住宅に住んでいるが、ここには阪神・淡路大震災の被災者も住んでいる。また、子どもが学校で「県営住宅に住んでいるから貧乏だ」と、いじめられる可能性もある。このような内容を扱うときは、細心の注意をしてほしい。

  • サッカー選手のゲストを高級時計店へ連れて行き、なんだかんだと理由をつけて高級時計を半ば無理やり購入させていた。このシリーズで購入金額1億円を超えたということだが、視聴者は何を楽しんで見れば良いのか。番組の制作意図が分からない。MCとレギュラーが内輪で楽しんでいるだけのように見えて不快だった。

  • 極寒のフィンランドで体をはった面白動画を撮影するコーナーで、芸人が極寒の海に落とされたり、マイナス数10度の部屋に入れられたりしていた。非常に危険な企画で看過できない。スタントマンや強靭なスポーツ選手ではなく、素人同然の芸人が無謀にも挑戦することが売りなのかもしれないが、いつかこの企画で死者もしくは重大な事故が起きるのではないのか。トランポリンに水をかけ凍らせ、背中から飛び込んでトランポリンが裂けて芸人が地面(雪)に落下したシーンなど、演出なのか事故なのか分からないが、下手したら首を骨折し、半身不随になる危険がある。

  • ゲイ向けビジネスの特集だった。私はゲイだが、当事者として番組に不快感を覚えた。社会的にも悪影響のある内容だった。リポーターが終始、嘲笑気味にインタビューを行なったり、BGM・効果音はコミカルで笑いを誘う選曲をしていた。スタジオのコメントも不適切で、例えば、ゲストに対しMCが「こんな回に出てしまって災難でしたね」と言ったりしていた。他にも同性愛者に対する偏見を助長する場面が多々あった。

  • 激安スーパーを取り上げていた。この店主は、昔暴走族だったらしく、番組内で「元暴走族リーダー」と何度もコメントしたり、キャプションまで入れていた。元暴走族のリーダーを賛美し持ち上げているようにしか思えず、違和感を覚えた。

  • この日の放送で、身の回りのちょっとした疑問を紹介するコーナーがあった。その中に「ペースメーカーが携帯電話などの電磁波の影響を受けるというのは本当か」というものがあり、実験していた。携帯電話やスマホをペースメーカーの近くで作動させるという内容で、結果として何ら影響は認められなかった。「優先席付近での携帯はOKです」とは結論付けなかったが、視聴者は「なんだ、大丈夫なのか」と受け取る可能性がある。「ペースメーカー」には多くの機種があるのに、実験で使ったのは1機種だけであった。電車と実験室が同じ環境であるはずもない。今回のいい加減な「検証」は迷惑以外の何物でもない。

  • 偽造した身分証明書で不法滞在している中国人がいるという内容だった。街中で中国人に証明書を見せるように言い、見せることを拒否した人たちがいかにも怪しい、不法滞在者であるかのようなつくりだった。街中で突然身分証明書を見せろと言われたら、私は確実に見せない。個人情報を警察官でも入管でもない一介のテレビリポーターに、なぜ提示しなければならいのか。そういう取材方法に何の問題意識も持たないのは如何なものか。

  • 番組の終了間際、突然女性タレントが後ろから出演者の胸を揉みだした。例え相手が女性であってもセクハラだ。司会や周りが止めるように言ったが笑いながらやめようとしなかった。明らかに度を越えた不愉快極まりない行為だ。

  • ハッカーとクラッカーの区別をしっかりとしていただきたい。「ハッカー」はコンピューター知識を生かして技術の発展に貢献する人で、「クラッカー」はコンピューター知識を生かして悪さを働く人だ。私はエンジニアとして働いている。優秀なハッカーになれるよう頑張っている中、番組は不愉快だった。数多くのハッカーのおかげで今の情報社会が成り立っている。なぜこんなひどい言葉の間違いを、公共の電波を使って堂々と伝えているのか。間違った認識が広まっている現状は、放送の責任である。

  • 数多くのバラエティー番組や情報番組で、お笑い芸人が司会や出演をしているが、ほとんどが他人を茶化して、自分たちで笑っているだけだ。程度が低すぎてあきれてしまう。番組の企画は良いものであっても、彼らによって内容が妙な方向に持って行かれてしまう。こんなことでは見る番組がますます少なくなる。各テレビ局は、出演者について再考していただきたい。

  • 自転車事故での賠償額で、これまでの判例ではありえないような金額を紹介していた。実話として放送したが、根拠の提示がなく、とても信じられない内容だった。自転車事故は当たり屋を助長しかねないので、留意してほしい。

  • 収入の多い妻が少ない夫を徹底的にバカにしていた。不愉快な気分になった。おそらく演出なのだろうが、それにしても悪趣味だ。全体的に「男は情けない。女は素晴らしい」と印象操作しようとしているように感じた。夫をバカにした挙句、追い打ちのようにタレントが説教するシーンもあり、これも不愉快だった。最終的には妻は何一つ糾弾されることはなく、モラハラ疑惑は晴れたなどと美談のように締めていた。とにかく妻の暴言、偉そうな態度、男性差別的な発言があまりにもひどかった。

  • オーストラリアの一部で雷が落ちやすいスポットで、女性芸人に骸骨姿のボディペイントをして、雷に打たれた感じにしたフェイクの写真を撮ろうという企画だった。上半身裸のボディペイントで危ないポーズで写真を撮っていた。全身黒く塗りつぶされて骨に見立てた絵が描かれているとはいっても、女性に破廉恥な格好をさせて、海外の土地で写真を撮らせることは女性軽視だ。結局、雷に打たれた映像は撮れないので、後から編集で雷撃たれたように見せかけた合成映像で締めていたが、そんな行動をマネしようとする人も出てくるのではないのか。

【ラジオ】

  • ゲストで来ていた女性フリーアナウンサーが「自分のクレジットカードを親に貸したままだったので買い物が出来なかった云々」と発言した。多くのクレジットカード会社は親族間であってもカードの貸し借りを禁止しているはずだ。言わば規約違反したであろうことを公共の場で話したのは、違法行為ではないにせよ問題がある。

  • 放送の予告があったが、「おっぱいを見せたい女性は、気づかれないように○○公園へ来てください。おっぱいを見せたい女性を探します」というものだった。公園でおっぱいを見せることは、公然わいせつになるかもしれないし、そうした破廉恥な行為を放送でそそのかすとは、どういう料簡なのだ。

  • アナウンサーが春で番組を卒業するということで、その話をし始めたら泣き出した。その泣いている時間が長すぎて驚いた。何かあったのかとびっくりした。自分の意志で卒業するにもかかわらず、あまりにも泣きながら話す時間が長すぎ、不快だった。プロとしてどうなのか。

  • 「バレンタインデーにはチョコレートはいらないので、商品券を送って下さい」と何度も言っていた。送り先まで指定するなど、不愉快だ。一般人からそこまでして商品券をもらい、チケット屋にでも売るつもりなのか。最初は冗談かと思ったが、最後までこの内容で引っ張っていた。

【CM】

  • 人気グループのゲームソフトの最新CMだが、非常に過激で、黒いマントに白い仮面を身につけた衣装は、思わず凄惨な事件の数々を彷彿とさせる。誰の目にも触れる可能性のある地上波のメディアで、過激な演出は控えてほしい。

  • ゲームソフトのCMで、小学生と思われる子がスマートフォンやタブレットで遊んでいる。課金など様々なトラブルに巻き込まれる可能性があるのに、子どもにスマートフォンやタブレットを持たせることは良くないのではないのか。また、アイテム購入などに年齢制限があるのに、未成年でも遊べると勘違いしてしまう。

青少年に関する意見

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 子どもも見るアニメ番組での、殺人事件などのシーンがリアルすぎる。アニメであっても、子ども達には刺激が強すぎると思う。描写にもっと注意したうえで放送すべきだ。

  • 深夜の時間帯に放送されているアニメが子ども達の中で話題になっているが、残虐なシーンが多い。深夜だからといってどのような内容でも放送していいというものではない。録画機器が発達していることも念頭に置いて番組を制作してほしい。

【「編成」に関する意見】

  • いわゆる「イスラム国」が後藤健二さんを殺害したことを受け、子ども向け番組が緊急特別報道番組に切り替わった。子ども向け番組の放送予定時間にテレビをつけたら、後藤さんがナイフを突きつけられている映像であり驚いた。番組が切り替えられたこと自体は仕方がないが、その旨をテロップで表示したり、アナウンサーが説明するなどの対応があってもよかったのではないか。

【「報道・情報」に関する意見】

  • 和歌山の小学生殺人事件の報道で、犯人がまだ捕まっていないにもかかわらず、小学校に迎えに来た親などにインタビューをしていた。その際、被害者の同級生にもインタビューしていたが、映像加工がされておらず、顔がはっきりと映っていた。

【「言葉」に関する意見】

  • 最近、特にバラエティー番組で、目上の人に対して敬語を全く使わなかったり、失礼な物言いをするタレントが多い。子ども達がまねするなど悪影響が大きい。

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組で出演者同士が罵倒しあう企画があった。シナリオがあるのかもしれないが、暴力を振るうシーンもあり、子どもが見る時間帯での放送には不適切だ。また、内容的にもただの罵倒であり、「芸」と呼べるようなものではなかった。青少年への悪影響を懸念する。

【「危険行為」に関する意見】

  • 出演者が割り箸やストローを鼻の中に入れているようにみせる手品をしていた。鼻から物を入れることは大変危険な行為で、実際にやった場合、脳が傷つくおそれもある。小さな子どもがまねをしないように、テロップなどでしっかりと注意喚起すべきだ。

2015年1月に視聴者から寄せられた意見

2015年1月に視聴者から寄せられた意見

イスラム過激派組織「イスラム国」による、日本人人質事件で、政府の対応や報道のあり方に対し、賛否両論の意見多数。年末年始の番組に対して、最近は良質なバラエティー番組が少なく、下品な内容の長時間番組ばかりだといった批判など。

2015年1月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,695件で、先月と比較して498件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール74%、電話24%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性73%、女性24%、不明3%で、世代別では30歳代26%、40歳代26%、20歳代17%、50歳代16%、60歳以上12%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。1月の通知数は892件【38局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

イスラム過激派組織「イスラム国」による、日本人人質事件が発生したが、政府の対応や報道のあり方に対し賛否両論、様々な意見が多数寄せられた。
フランスのテロ事件で、倒れた警官らしき人物が再度発砲されるシーンを過剰に使用した放送に対し、報道倫理を問う声があった。
年末年始の番組に対して、最近は良質なバラエティー番組が少なく、下品な内容の長時間番組ばかりだといった批判などが寄せられた。
ラジオに関する意見は43件、CMについては62件あった。

青少年に関する意見

1月中に青少年委員会に寄せられた意見は152件で、前月から77件増加した。
今月は、1月8日に"深夜帯番組の性的表現"に関する「委員長コメント」を公表したことなどから、BPOに関する意見が33件と最も多かった。次に「性的表現」が21件、「表現・演出」「暴力・殺人・残虐シーン」がそれぞれ15件、「いじめ・虐待」が12件と続いた。
「委員長コメント」ついては、「公共の電波での性的表現は慎重に行うべきであり、各放送局に議論を求めたことを評価する」などの意見があった一方、「少数の意見に過敏に反応しすぎている」などの否定的な意見も寄せられた。
「性的表現」については、アイドルグループが出演する深夜帯の番組で「へそ美人ランキング」を行ったことや、お笑いコンビが行うコントについての意見が複数寄せられた。
「表現・演出」については、怪奇現象を取り上げる番組の映像表現が過激すぎるとの意見が目立った。また、当該番組の番組宣伝の放送時間帯についても配慮を求める声があった。
「暴力・殺人・残虐シーン」については、子ども向けのアニメ番組で主人公が暴力を受けるシーンや、深夜帯のドラマでの暴力シーンについての意見がそれぞれ複数寄せられている。
「いじめ・虐待」については、年末のバラエティー番組での罰ゲームについての意見が多かった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 「イスラム国」による日本人人質事件のニュースで持ちきりだが、騒ぎ過ぎは何の利益にもならない。それどころか犯人の思うつぼだ。特に、「首相の対テロ支援発言が我々を身代金要求に駆り立てた」などとする犯人側の理不尽な言い分を鵜呑みにして、「首相の発言が彼らを刺激した」などと安易に伝えるのは愚かなことだ。軽率な報道をすればするほど、日本政府の足を引っ張ることにもなる。人質の解放に向けて難局が待ち受けているのだから、報道の仕方を改めるべきだ。

  • イスラム過激派組織「イスラム国」は、2人の日本人を拘束し、殺害を予告する映像をインターネットに公開した。番組ではそのことを取り上げ、何故日本人をターゲットにしたのかを分析した。周辺諸国に2億ドルの支援を首相が表明したことが「誤解された」というものだった。しかし私は、支援表明が「宣戦布告」と彼らに捉えられたと考える。2人の日本人解放に2億ドルを要求しているのも、支援の金額と合致している。日本からの周辺各国への支援が戦費にならないとも限らない。「誤解された」とする番組のとらえ方は政府を擁護するものではないのか。

  • 「イスラム国」の日本人人質の報道ですが、人質を座らせ声明を出している動画を見てしまい、不快な気持ちになった。なぜモザイクもかけず、放送で何度も垂れ流すのか。それこそテロリストの思う壺だ。見たい人だけユーチューブなどで見ればいい。テレビでは最小限にしてほしい。

  • 「イスラム国」による日本人の人質問題について、冒頭で声明を高らかに読み上げ、日本人がテロのターゲットになったという過度に恐怖を増長させる報道だった。恐怖の扇動をして何がしたいのか。彼らのような犯罪者は、こうしてメディアが大騒ぎし、自分達を恐れ、力の誇示をするのも目的の一つだと思う。日本のメディアは呆れるほどそれに乗っかり、大騒ぎしている。このような問題は、事実経過を淡々と伝えるだけでいい。

  • 各局がこぞって「イスラム国・日本人2人の身代金要求事件」を取り上げている。しかし正直なところ、複雑な中東情勢は理解が難しい。番組により、事件への見方が違うため余計混乱する。このような事件が起きた原因や背景等を公平・公正に説明する番組を作って頂きたい。

  • どこのニュースにもイスラム武装集団を「イスラム国」と呼んでいるが、「イスラム国」という武装組織を国として認める形になってしまうのではないのか。また「イスラム」という名称が「悪」であるかのような印象を植えつけることにもなるので、「ISIL」と呼ぶべきだ。いずれにしても、既成事実となる前にすみやかに呼称を変えるべきだ。

  • 「イスラム国」に拘束されている2人の日本人の話題を取り上げているが、「政府は2人の解放のために一生懸命やっている」というだけで、詳細は報道されていない。何をどのようにしているのか、裏付けや根拠もない報道ばかりで嫌気がさす。さらに首相の2億ドルの支援についても内訳すら発表しない。国民が知らないうちに首相が支援を表明しただけである。調べもしないでただ流すだけでは意見が深まらない。報道のあり方を今一度考えてほしい。

  • 「イスラム国」に人質の件について、各局の報道を見ていると「人質になってかわいそう」と言っているように思える。例えば海外に観光旅行に行き、理不尽にも拉致されたりするのであれば"かわいそう"とも思えるが、戦地に行くということはある程度のリスクは覚悟していたはずだ。人質となったことは自己責任でもあるのではないか。そのような人に身代金を支払うとなったら、当然、国民の納める税金で賄われるのだろう。今回のような行動には十分注意を払うべきだということも併せて報道するべきではないか。

  • フランス・パリで起こった新聞社へのテロ行為を報道していた。テロリストが既に倒れた警官に対し至近距離から頭部への銃撃を行ったシーンを、繰り返し放送した。ボカシの有無は関係ない。フランスはもちろん、他の国の放送局でも、この部分については、過激な映像につき放送を自粛している。すでに銃撃され倒れている段階で必要十分だ。頭部への銃撃まで放送する意味はどこにあるのか。

  • 仏週刊紙が過去に掲載した風刺画数点を手にした番組スタッフが日本にいるイスラム教徒に感想を聞く様子が放送されていた。過激派ではなくても、ムハンマドの風刺画を目にすることは一般的なイスラム教徒にとってもいい気持ちはしない。私はイスラム教徒であるが見ていて不愉快だった。なぜムスリムが偶像崇拝を禁止しているのか等といった宗教的背景を全く理解していない、非常識極まりない行為である。

  • イスラム過激派組織はイスラム教の預言者の権威を利用して権力をふるい、人の自由や命を奪うなど残酷なことをしている。それに対し風刺画であれ、批判できないということになれば誰もおかしいと思ったことを批判できなくなってしまう。マスコミは毅然としてほしい。

  • 「イギリスで高級車を積んだ大型貨物船が座礁」のニュースを伝えていた。この中で、コメンテーターが「だいたい岸壁には左舷付けするので、岸壁にいる時には左側に(船体を)固定している。ですから左側のロープが外れた後に右側に傾いている」と説明していた。しかし、自動車専用船は基本的に船体の右側を岸壁につける構造になっており、彼の解説は全く違っている。正しく説明するべきだ。

  • 各局で「アベノミクス」について報道しているが、どの政策のことを言っているのかよく分からない。3つの政策が掲げられているのだが、どの政策について、この言葉を使っているのか。「アベノクミス」という言葉を安易に多用することは無責任ではないだろうか。具体的な政策を言うべきであって、一つの言葉でくくるべきではない。

  • 大韓航空の前副社長が機内でのナッツの提供の仕方に問題があったとして、接客責任者を降機させ離陸を遅らせた事件で、テレビのテロップに「ナッツ姫」という表示があった。離陸を遅らせたことは言語道断だが、表現が不適切だ。

  • 昔は地震や大事故、天皇崩御などの重大な事柄のときしかニュース速報として報道されなかった。音が鳴ると、今すぐ知らなくてはならない何かが起こったに違いないとテレビに注目したものだ。しかし最近は、地方議員の当落やアイドルの離婚などどうでもいいニュース速報が流れ、うんざりする。音が鳴っても、どうせクダラナイことだろうと見向きもしなくなってきた。重大なこと以外での速報は、やめるべきだ。

  • 異物混入で特集を組んでいたが、なぜそんなに特定の企業ばかり特集するのか。異物混入というテーマで行うのであれば、様々な会社の比較や現状もしっかり放送してほしい。その企業の異物混入だけを取り上げても何の解決にもならない。また一方的なクレームだけを取り上げていて大丈夫なのか。相手がクレーマーだったら、テレビ局はどうするのか。

  • 特定秘密保護法についてコメンテーターの全員が「知る権利が損なわれる」「急ぎすぎだ」などと批判に終始していた。具体的にどの案件が知る権利にそぐわないのか、急ぎすぎなのかの説明がない。批判のための批判にしか聞こえない。具体的にきちんと示すべきだ。

  • 防災訓練のニュースで映像と共に緊急地震速報の通報音を流していた。実際の緊急地震速報と同等の音量レベルで流されていたため、ニュース画面を見ていない人や、見ていてもそれがニュースの音声なのか実際の通報音なのか、判別ができない状況になっていた。震度6以上を経験した人にはまさに恐怖を感じる音だ。通報音のボリュームを落としたり、通報音とともに「これは防災訓練です」というナレーションを流すなどして、実際の緊急地震速報ではない旨を強調する工夫が必要ではないのか。

  • 若い女性の殺害事件のニュースを見た。その中で、被害者女性が元交際相手に送った手紙の原本を読み上げていた。家族などに許可は貰っているとは思うし、元交際相手が情報提供したものを放送しただけなのかもしれないが、自分が好きな人に向けて書いたラブレターを公開されることは、亡くなったとはいえ屈辱的だと思う。死んだ人には個人情報はないのだろうか。

【番組全般・その他】

  • 恒例の年末のスペシャル番組だった。肛門に空気を入れる行為、股間の押しつけなど相変わらず下品で醜悪だった。もっと言えば公然わいせつに該当するのではないか。視聴率ということのみが最優先されている。

  • 大晦日に放送された民放各局の番組は、どの局も似たり寄ったりの長いだけのバラエティー番組で、これでは視聴者が離れるのも無理はない。民放各局に危機感はないのか。年が明けて1月1日の深夜、某民放局では人気討論番組の新年特番を組んでいた。昨年の総選挙についてその必要性があったのかなどについて熱い討論が繰り広げられていた。実に興味深い内容だった。大晦日の夜だからこそ、日本の行く末について考え、検証する番組を民放局は組むべきだ。

  • 正月番組で司会者がゲストの男性タレントと執拗に卑猥な話題を繰り返していた。主に男性器に関する下品な話題で、ゴールデンタイムとしてもお正月番組としても相応しくない最低の下ネタだった。幼い子ども達も起きている可能性の高い「お正月」に、このような深夜番組レベルの品性下劣な話題を公然と放送するということがあってよいのか。

  • 最近は家族向けの正月番組が少なくてさびしい。私が子どもだったころは、クイズ番組や良質のバラエティー番組が揃っていて、一日中見ても飽きなかった。今はテレビ局も手抜きをしているのか、駅伝やサッカーなどスポーツ中継に頼りきりのように見える。正月くらいは、家族みんなで笑える楽しい番組を放送してもらいたい。

  • 正月に大食いスペシャル番組を見たが、あまりに馬鹿げていて怒りが込み上げてきた。世界には飢餓で苦しむ人や病気で食べられない人が何億人といる。大食いを競うことは「食」に対する冒涜であり、弱者への思いやりがない行為である。このような番組を企画立案するテレビ局の神経を疑ってしまう。

  • バラエティー番組でタレントとプロ野球選手が野球のゲームをやっていたが、その際、試合延長を土下座でお願いする場面があった。昨今、巷ではクレーマーが店員などに土下座を強要する事件が増えている。もしかしたらこのような番組の影響が大きいのではないのか。土下座の頭の下げ方に対する嫌らしい文句といい、見ていて不愉快だった。

  • 不倫行為で世間を騒がせた女性タレントを起用していた。謝罪したからどんな番組に出るのも自由なのかもしれないが、家族で楽しむバラエティー番組に出演させることは、慎むべきではないのか。こうした番組のせいで不倫や離婚を面白がるような風潮が蔓延すると、両親が離婚した子ども達は一体どういう気持ちになるだろうか。

  • 雪山のリゾート地で落とし穴を作ってどっきりを仕掛けていた。以前、テレビ番組を真似して若い妻が夫を落とし穴に落とし、結局夫婦ともに亡くなるという痛ましい事故を思い出した。番組では専門家監修のもとにやっているのかもしれないが、素人が真似をしてまたあの事故のようなことになるかもしれない。

  • 連続幼女行方不明事件を取り上げていたが、"超能力"という科学的根拠のない内容だった。今後の捜査に影響を与えかねない内容で、不適切極まりない。この番組は報道番組なのか、娯楽番組なのか。仮に超能力捜査が有効な場合があるにしても、視聴者に誤解を与え、事件解決を遅らせることになりかねない。その場合、テレビ局としてどう責任を取るのか。関係者が了解の上とはいえ、幼女の事件を取り上げる姿勢としては納得がいかない。

  • セクハラまがいのドッキリコーナーにおいて、ふだんなら接触しないが、今回の3人の女優だけは触ってもよいというシーンがあった。「美女にはダメだが、彼女らは美女ではないから許される」といったニュアンスの理由だった。まさにこの理屈で痴漢は被害を訴えにくそうな相手を狙うことがあるのを知らないのだろうか。当然美女でなければ痴漢行為が許されるなどということはない。いくらバラエティーとはいえ、犯罪を助長するような演出で笑いを取ろうとすることは度が過ぎている。

  • 海外でぼったくりに遭うことを検証していたが、ぼったくりだと分かっていて誘いにのり、相手の言われるまま金額を払ってしまうことは、被害者を増やしてしまうのではないのか。本来ならば、海外でぼったくり被害に遭わないように注意してほしいという趣旨で取り上げるべきだ。ぼったくりしていると分かっていて金額を払ってしまう行為は、日本人なら騙せる、いくらでも払うと思わせてしまう。もう少し番組の作り方を考えてほしい。

  • タレントが水中ウォークをする際に空気の供給を遮るシーンがあった。実際は演出なのかもしれないが、危ないように見えた。悪ふざけが過ぎている。ダイビング等にかかわる者として、安全性を軽視する行為には著しい不快感を覚えた。

  • オタク文化を取り上げた番組だったが、丁寧な作りでとても良かった。昨今はオタクに対する偏見を煽るような放送が横行しているが、この番組は色々な生活を送る人たちの様子等を紹介したり、ルール順守の姿勢で楽しみの場を守ることなどが伝わって、素晴らしかった。

  • チャーハンの中にチェーンみたいなものが入っているシーンがある。テロップで「あり得ない混入」と出ており、昨今の混入事件を連想させる不快なシーンだった。混入事件は被害当事者にはトラウマになるほどだ。食べるという当たり前のことが、純粋に楽しめなくなる。事件や事故をおもしろおかしく茶化す演出は如何なものか。

  • 若者たちの恋愛観という話題の中で、「リア充」という言葉が飛び交っていた。若者には当たり前の言葉かもしれないが、50代の私には、何のことか全くわからない。同世代、あるいは上の世代の方の中には、他にも私のような感想を持った人間がいたのではないか。若者言葉には、せめてテロップできちんと説明をしていただきたい。

  • ドラマのなかで女性社員が多くの男性の前で全裸にさせられ謝罪するシーンがあった。ひどすぎて見ていることが辛く、気分が悪くなった。セクハラ描写が明らかに度を越している。このシーンを見た女性はほぼ間違いなく不快に感じるだろう。先進国諸国では、絶対に許されないドラマだ。不快な思いをした全ての女性へ謝罪していただきたい。

  • 深夜アニメだが、その内容に唖然とした。少女が軍艦に変身し、実際に戦闘行為を行うシーンがあり強い嫌悪感を覚えた。社会では「戦争」という言葉にぴりぴりしており、アニメというジャンルを考慮したとしても、不謹慎な番組内容に憤りを覚える。

  • "コンビニで芸能人がいたら気づくか"という内容だった。一般人が店内にいる芸能人になかなか気づかないため、タレントの1人が、おもむろにレジカウンターにあったおにぎりを掴み、隠れて食べ始めた。スーパーやコンビニで「実況Live」と称して、楊枝を混入したり、万引きする映像をユーチューブで流す事件が起きたのは、こうした番組のせいではないのか。

  • バラエティー番組でもシリアスな番組でもタレントが「土下座」をする映像を多々見かけるが、軽々に放送するべきではない。私も以前土下座しろと脅かされたことがあるが、どんなに嫌だったことか。まして写真まで取られネットに張られるなど、とんでもない。土下座謝罪は、遊びの番組でも見ていて不愉快だ。やめてもらいたい。

  • 芸能人のカラオケ番組だと思っていたが、心に染みる歌声が聞こえてきて感動した。舞台で仲良くなった2人だそうだか、ハーモニーは完璧で心がこもっていて、歌の素晴らしさを感じた。また2人の歌声を聞きたい。これからの番組作りに期待している。

  • 淫行騒動から復帰した芸人を取り上げていた。被害者が見たら嫌な記憶が蘇るのではないのか。女性に対しての配慮が足りない。いくら年月をかけて復帰するといわれても、如何なものか。

【ラジオ】

  • BPOで深夜番組の内容を指摘したことは大変良かったと思う。しかし、ラジオはもっとひどい。トーク番組が多くなり、友人と話している場合と同じ感覚で話している。日本中に流れている感覚はなく、当たり前に話している。ラジオの深夜番組を毎日のように聞いているが、野放し状態だ。ラジオ番組についても議論してほしい。

  • 現役の女子中学生や高校生が毎週金曜日に出演する番組だが、出演者たちのきわどい水着を着たDVDがビデオ会社から発売されているのを知った。さらに番組とタイアップしてライブイベントまでしていると聞く。私の友人は番組と連動しているので安心して自分の子どもにイベントに行くことを許可したようだが、DVDの内容に驚いている。

  • ラジオ離れを懸念する放送局が多いが、同じ投稿者のハガキや便りばかり読むのではなく、老若男女問わずに様々な人のネタや便りを読むべきではないのか。常連投稿者のお陰で成り立つ番組もあり、排除しろとは思わないが、あまりにも同じ人たちのネタで固まりつつあり、聴いていて苦痛だ。

【CM】

  • 「たった短期間でこの身体」と謳うダイエットジムのCMだが、誇大広告ではないか。同じ期間、同じことをやってもどのくらい痩せられるかどうかは人それぞれ異なるし、短期間で簡単に痩せられるなら、世の中肥満の人はいないだろう。また太っている人をないがしろにしていないか。

  • シャンプーのCMで、著名な外国のサッカー選手が出演している。彼の身体に刺青があるが、思春期の子どもが起きている時間帯に見せていいものではない。試合で一瞬見える刺青とは訳が違う。

青少年に関する意見

【BPOに関する意見】

  • 私は深夜だからこそ許される表現もあると考えている。ある程度の性的表現が含まれる番組は深夜に帰宅するサラリーマンの数少ない娯楽であり、番組を楽しんでいる視聴者は苦情を言うことはない。少数の苦情を基に表現を規制する方向で議論すべきではない。

  • 私の幼い頃は、親と一緒に性的なシーンを視聴する中で恥じらいの気持ちなどを覚えた。限度はあると思うが、性的なシーンがあれば見なければいいし、親が注意すればいいことだ。BPOの委員長コメントを受けて、各局が放送内容を規制する方向に進まないことを望む。

  • 放送番組での性的表現は不快である。公共の電波での性的表現は慎重に行うべきであり、青少年委員会が各放送局に議論を求めたことを評価する。

【「性的表現」に関する意見】

  • アイドルグループが出演する深夜帯の番組で、同グループメンバーの「へそ美人ランキング」を行っていた。いくら深夜帯だからといって、未成年のアイドルに大人向けDVDのようなインタビューをするのはいかがなものか。

  • 子どもにも人気が高い、お笑いコンビのコントのネタを子どもが演じていた。このネタは男性用性玩具を取り上げたものであり、子どもに演じさせるべきではない。

【「表現・演出」に関する意見】

  • 怪奇現象を取り上げるバラエティー番組の番組宣伝の映像と効果音があまりにも怖くて、子どもがショックを受けていた。突然、心霊映像が現れ、防ぎようがなかった。配慮が足りないのではないか。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 子ども向けのアニメ番組で、主人公がカードゲームの相手役に殴られたり蹴られたりするシーンがあった。審判役からの注意もなく、ゲーム中なら何をやってもいいとの間違ったメッセージを子どもに送ったことになったのではないか。

  • 深夜帯の学園ものドラマでの暴力描写が過激すぎる。青少年に人気のアイドルグループが多数出演しているので、深夜帯とはいえ、多くの青少年が視聴していると思われる。青少年に悪影響があるのではないか。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • 年末のバラエティー番組で、おしおきと称して暴力と体罰を正当化し、それを"笑い"として放送していた。青少年に極めて高い人気を誇る番組内で暴力を容認しているのは問題だ。

【「動物」に関する意見】

  • ドラマの中で、引っ越しをすることになり、犬を飼えなくなった子どもが、なつく子犬をわざと叩くシーンがあった。動物虐待ともいえる行為を、あそこまでリアルに表現する必要があったのだろうか。一緒に見ていた子どもはショックで泣き出してしまった。

2014年12月に視聴者から寄せられた意見

2014年12月に視聴者から寄せられた意見

衆議院選挙について、"民意を反映しない選挙結果"との印象を与える報道内容に疑問の声や、スポーツ新聞を巻き込んだドッキリ企画に対して、視聴率稼ぎの悪質なものだといった批判意見など。

2014年12月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,197件で、先月と比較して76件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話27%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性73%、女性24%、不明3%で、世代別では30歳代29%、40歳代24%、20歳代20%、50歳代15%、60歳以上10%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。12月の通知数は509件【41局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、22件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

第47回衆議院選挙で与党が圧勝し、第3次安倍内閣が発足したが、民意を反映していないといった報道などに対し、様々な意見が寄せられた。
アベノミクスの功罪を論じたニュース番組で、賃金の伸び率をグラフで示していたが、その誤謬に多くの批判が寄せられた。
スポーツ新聞を巻き込んだ大がかりなドッキリ企画に対して、視聴率稼ぎの悪質なものだといった批判意見が寄せられた。
ラジオに関する意見は48件、CMについては40件あった。

青少年に関する意見

12月中に青少年委員会に寄せられた意見は75件で、前月から7件減少した。
今月は、「性的表現」に関する意見が15件と最も多かった。次に「暴力・殺人・残虐シーン」が10件、「いじめ・虐待」「低俗・モラルに反する」がそれぞれ8件と続いた。「その他」は8件あった。
「性的表現」については、夕方のアニメ番組における主人公のヒロインに対する言動や、女性キャラクターの下着が見えるシーンがあることなどについての意見が複数寄せられた。また、バラエティー番組で不倫を話題にした際の性描写についても複数の意見があった。
「暴力・殺人・残虐シーン」については、バラエティー番組で動物や魚を捕えた際の映像、アニメ番組での戦いのシーン、報道番組での事件・事故現場の映像など、放送における血の表現についての意見が目立った。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 各局で衆議院選の各党獲得議席数の予測を立てている。これらの報道により若い人達は「決まっているならいかない」と投票意欲がなくなるかも知れない。予想によって投票率が下がるのであれば、そのような報道は控えるべきではないのか。まずは「投票に行くこと」が大切であることを全面に押し出すべきだ。

  • 衆議院選が始まっているが、政治に関するものをほとんど放送していないように感じる。放送局に圧力をかけているという記事を読んだが、その影響をうけているかのようにも思える。また、任期が残っているのに、700億円もかけて解散選挙をする理由が分からない。国民がきちんとした判断ができるように、各党の主張などを報道してほしい。政権に遠慮しているかのような放送は如何なものか。

  • 明日は投票日であるにもかかわらず、政権批判に偏っていた。マイナス面ばかりでなくプラス面も示すべきだ。また12月に選挙をするのは悪いといわんばかりのコメントは、如何なものか。

  • 全局で夜19時から朝方まで同じ選挙の内容で、テレビがつまらない。普通の番組が見たいのに、どこの局も"選挙"だ。何のための民放局なのか。視聴率争いをするなら普通の番組を流した方が何倍も視聴率かせげるはずだ。皆が皆、選挙に関心があると思ったら間違いで、大半は普通の番組が見たいのだ。

  • 特定秘密保護法案や集団的自衛権の解釈変更があり、マスコミは「国民の声を無視している」「政権の暴走」などと散々糾弾してきた。ところが、いざ解散となったら、途端に「大義なき解散」と言い出したのは一体どういうことか。自らの言論に責任を持てない、ジャーナリスト失格の発言だ。何より、拉致事件の解決が遅れていることを、なぜ誰も問わないのか。

  • 解散までの政府の功罪の検証や、複数の争点の提示など出来ることはあったはずなのに、選挙期間中の報道が極端に少なかった。これでは選挙があることを知らない人が出てくるのではないか。報道ではアベノミクスがことさら取り上げられ、秘密保護法や集団的自衛権といった国の根幹にかかわることの報道が極端に少なかった。メディアは政府を監視する役割があるはずなのに、全く果たしていない。

  • キャスターと3人の解説委員が出演し、アベノミクス叩きに終始した。特にひどかったのは、名目賃金と実質賃金の伸び率だ。グラフでは実質賃金が急降下したようになっていた。嘘を平気で流したことが許せない。番組の最後に訂正したが、どうにも釈然としない。

  • 折れ線グラフが映されたが、実質賃金のところが著しく下がっていた。同時期の名目賃金から大きく離れていた。番組が終わる直前に訂正して正しいグラフを出したが、先のグラフを出してから時間も経過しており、遅すぎた。今回の選挙で一部の野党が実質賃金の低下の件で政権与党を批判しているが、野党を支援するために実質賃金が落ち込んだと見せる印象操作をしたのではないか。

  • 選挙特番の画面の下で流れる視聴者のツイッターでの意見だが、まったく選挙と関係ないアニメに関する内容もあった。わざとやっているのか知らないが、もっとTPOをわきまえたツイートを取捨選択してほしい。何のためのツイッター意見なのか。

  • 選挙期間中にもかかわらず、元首相を父に持つ人物に密着取材し、持ち上げる報道をしていた。忘れてはならないことは彼も候補者の1人ということだ。党の代表でもなければ党の要職にもない、現役閣僚でもない、非改選の参議院議員でもない。従って、彼1人を詳細に報道してはいけないはずで、明らかな偏向報道に当たるのではないのか。

  • 男性俳優が亡くなったことを伝えていたが、「晩年は反戦争・反原発を訴えていた」などと紹介していた。偉大な俳優ではあったが、決して思想家でも政治家でもなかったので、違和感を覚えた。今日から衆議院議員選挙公示なので、ある政党の後押しでもしているかのように感じた。

  • 総選挙の結果について、過去最低となった投票率と関連付けて述べた上で、"民意を反映しない選挙結果"との印象を与える報道内容に疑問を感じた。数値を用いた説明については、数値の確かさ、正当な比較対象の明記などを各局では周知徹底していただきたい。送される情報によって視聴者が誤解することがないよう求める。

  • 衆議院選挙における現与党政権の大勝に伴う、海外メディアの反応を紹介していたが、与党に否定的な記事を引用していた。何故、あえて否定的な記事のみを紹介するのか。また、投票率が低いので民意を反映したと言い難い旨のコメントをしているが、投票しない者は現政権維持の意思表示とも考えられる。真に政権を代えたいのなら、投票に出向くはずだ。

  • 衆議院選の投票率が大変低かったが、テレビにも責任があるような気がする。選挙関連の番組が非常に少なく、普段通りのバラエティーを垂れ流すなどしていた。"中立"を意識するあまり、通り一遍のことしか伝えず面白みがなかった。これでは選挙に行きたいと思わせることはできない。若者の政治離れを改善するためにも、各局には頑張ってもらいたい。

  • 「はやぶさ2」の打ち上げの解説・中継をしっかり放送していた。前回の小惑星探査機「はやぶさ」の時は、打ち上げや小惑星「イトカワ」への着陸などテレビ報道が少なく、帰還の時に少し盛り上がった程度だった。科学は難しい話が多いので理解しづらいが、じっくりとした解説は良かった。今後も、小惑星への着陸、また帰還のときも良い解説を期待している。

  • 種子島から発射した「はやぶさ2」に多くの税金を費やしたそうだ。そのはやぶさの話題から、突然司会者が「今回の総選挙は700億円かかる」と言いだした。選挙に多額のお金を投入すべきでないという発想らしい。これは民主主義の否定だ。この司会者は個人的で、勝手なコメントが多い。思いつきの発言は慎んでほしい。

  • アメリカでエアバックを製造する日本の企業が訴えられている。事実は事実として報道されるべきだが、報道機関の中に、もう少し日本の企業を守るという姿勢がないものか。何が問題になっていてどのように展開するのか、これまでのアメリカの裁判はどうであったかなど、報道はできないのか。アメリカ側の論理で垂れ流されている気がする。

  • 大雪で孤立した徳島について、「"IP電話"が不通のため連絡できずに死亡した」と報じている。いまどきのほとんどの電話は電源がないと通話ができなくなることを知らないのだろうか。他局では「停電で連絡が取れない」としている。まるで"IP電話"だから連絡が取れず死亡者が出たかのような報じ方だった。

  • 自民党の幹部の発言について問題視していたが、文脈をとらえず言葉尻だけをとって非難するのはおかしい。この時期にそういう報道をするのは、印象操作による選挙妨害にもとれる。それだけでも不適切なのに、他の党の不適切な発言には全く触れていない。不公平だ。

  • ボーリング場の従業員に土下座を強要したことを報道する際、ツイッターに個人が投稿した画像を、モザイク処理をしているとはいえ、流していた。知っている人が見れば分かるのではないのか。イメージイラストで十分だ。映っている人に配慮するべきだ。

  • 南海地震についての報道がしつこい。いざというときのための心構えが必要であることは分かるが、それにしても頻度が高すぎる。不安を煽っているだけだ。地域のニュースをメインとするなら、もっと明るい話題にしてほしい。東日本大震災のトラウマが抜けきっていないのに、毎日のように南海地震と言われてつらい。

  • 即席麺にゴキブリが混入していた食品会社の対応を取り上げていた。この会社は商品の自主回収をしている。私は誠意をもって対応していると思うが、番組では批判的だった。いたずらに食品会社を貶め、誤解を与える発言は慎むべきだ。

  • メディアは批判することが仕事と思っているようだが、一番の仕事は真実を伝えることだと思う。例えば株が下落すると「経済政策は失敗だ」と批判し、株が上がると「株高など庶民には関係ない。円安が問題だ」という。株高と円安は基本的にセットである。また、「増税する」と言うと「国民の生活に影響が」と批判し、増税先送りを決めると「社会保障が」と非を鳴らす。どちらを選んでも批判するのは「批判のための批判」だ。世論に与える影響を熟慮し、責任の重さを自覚すべきだ。

  • 東京駅で100周年記念スイカを販売したニュースで、現場では販売中止に大混乱し罵声や暴動が起こっていたのに、「完売した」と何事もなかったかのように報道していた。また、徹夜は禁止されていたのに、徹夜して購入した人にインタビューしていた。

【番組全般・その他】

  • スポーツ紙がタレントの熱愛をスクープとして報じたが、しかし番組内のドッキリ企画だということが後で判明した。番組視聴率を獲得するために大掛かりにでっちあげるのは、放送局としてのモラルが欠落しているのではないのか。番組の中だけで驚かせるならまだしも、新聞に"スクープ記事"として掲載するということは笑って済ませられない。

  • ヘリコプターと新幹線がスピード対決するという企画だった。ヘリを飛ばすにもかなりの金額になると聞いたことがある。それを東京から仙台までの距離を、ヘリコプターがスピードを出して飛んでいた。周囲の住民にも騒音被害があったはずだ。

  • 今回のフィギュアNHK杯関係の放送には不満を感じる。特定の選手の話題があまりにも多すぎる。中国杯での怪我があって云々ということは分かるが、それにしても他の選手の話題はほとんどなかった。特に優勝した選手はあまり知られていないので、彼のことをもっと知りたかった。それなのにほとんど報じず、いかに話題の選手が大変な怪我を乗り越えて出場したかという、みんな知っていることばかりだった。

  • ロボットをバトルさせるという内容だったが、実際に相手ロボットを破壊し合っていた。ロボット兵器をも想起させ、バーチャルな殺戮兵器の問題が深刻化している現実の社会を見るようだ。競技のように見えるが、予算や重量、操作などの条件が不統一で公正さに欠け、単にロボットの激しい破壊攻撃を楽しんでいるにすぎない。ロボットのバトルを面白がる人間は、やがてロボット兵器に自らが脅かされることになるであろう。

  • 恋愛観を語る時、いままでつきあった人数や聞かれてもいない性的な話までぶっちゃけすぎるようなトークをしていた。不快だった。他人の性に関しての話や恋愛観などは聞きたいとは思わない。司会者に質問されなくても自らしゃべりだす人もいた。スポーツ選手は本来のスポーツを頑張り、その姿を視聴者や応援している人に見せることが本業ではないのか。最近のバラエティー番組は私生活の切り売りや暴露するような番組ばかりで低俗だ。

  • ブラジルの都市を紹介するにあたり、人口の多くが黒人である理由として「主な特産品はサトウキビであり、1970年代に収穫の労働力を確保するためにアフリカ人を奴隷として雇用した」というナレーションとともに、「1970年代、サトウキビ畑で働く労働力の為に多くのアフリカ人を奴隷として雇用」というテロップが表示されていた。疑問に思い調べたところ、ブラジルの奴隷制ははるか昔に廃止されている。番組で挿入された黒人労働者の姿も写真ではなく絵であることから、1970年代ではなく、1870年代の間違いだと思われる。単純な数字の間違いだと思うが、人権に関わる重要なものである。番組が放送されるまでに多くの人物が関わっていたと思うが、この問題に気づく人がいなかったのか。

  • 世界で特殊な障害を持っている人々を紹介するものだった。特殊な障害を負った人を、現代の医療技術で救済することを謳った番組だが、障害者を見世物のように扱う極悪番組だった。

  • 地震予測や対策の研究を紹介していたが、一部不安を煽る内容になっていた。科学的根拠や専門家の調査、研究結果を十分に踏まえている事は分かるが、煽る伝え方は良くないだろう。制作側は防災意識や災害対策の大切さをしっかりと伝えたいという意図があったのだと思うが、この内容ではかえって混乱を生じ、被害を拡大させるおそれがある。また、災害時にどのような行動を取ればよいかなども伝えるべきだ。しかし、災害対策などの研究を事細かに詳しく紹介している点は評価できる。防災意識の向上という観点でも、このような特集は今後も続けてほしい。

  • 大阪のおばちゃん風な姿をしてタレントであることを隠し、お店や露店でどこまで値切れるかをためす企画だった。店内で騒いだ結果、商品を安くしてもらったり、とにかくひどかった。若者であれば、その姿や近くにカメラの存在を感じたらテレビと気が付くかもしれないが、そうではない年配の方たちにも無茶と思われる値切り方をしていた。人の優しさに付け込んだ暴力に近い企画だ。同じテレビマンとしてとても残念でいらだちさえ感じた。

  • 年末のスペシャル番組で、男性タレントが巨大イノシシを捕獲するという企画を放送していた。しかし捕まえたのはあきらかにどう見ても家畜のブタのようだった。テロップでもイノシシと出ていた。スタジオトークでも一言も言及していなかったが、なぜ説明がなかったのか知りたい。

  • 不倫スキャンダルで世間を賑わせた女性タレントが出演していた。謹慎中に不倫ドラマにはまっていたそうで、「応援して見ていた」と発言していた。自分がしでかしたことの重大性がわからないのか。この発言を聞いた高校生の娘は「不倫って良いものなんだね」と言っていた。高校生にこのような感想を持たせてしまうことに、親として怒りを覚える。

  • 最近のドラマでの殺人や惨殺シーンは目を覆いたくなる残酷な表現が多い。いくら演出とはいえ、度が過ぎている。凶悪犯罪が相次いでいる今日、そういったドラマでの殺人や惨殺シーンに規制がないことは問題ではないのか。凶悪犯罪が相次いでいることを考えても、ドラマでの残酷な表現は規制されて然るべきだ。

  • 豪華アーティストが共演するクリスマスの音楽特別番組である。テレビのスポットやHPでの事前の宣伝では例年と同様とのことで、期待していた。ところが冒頭から番組を振り返る映像が流され、2時間の番組はほとんど過去の総集編で終わった。もし事前宣伝で「今年は総集編」となっていたらそのつもりで見たことであろう。騙されたような気分で不愉快であった。この番組は10年以上続く人気の番組で、固定ファンも多い。楽しみにしていた視聴者の気持ちを大事にして真摯に反省してほしい。

  • お笑い芸人が司会の番組で、お財布を竹藪に埋めて、1年後そのお財布の中身を回答者側の芸人さんたちに賞金として配るというものだった。竹藪からお財布を出してみたらお財布を包んでいた唐草模様の風呂敷は溶けていて、お財布も泥まみれ、お財布の中身の紙幣はぼろぼろ、貨幣も泥まみれといった状況だった。法律に抵触する恐れもあるし、何より大切な金銭を粗末に扱う神経に呆れた。

【ラジオ】

  • ラジオショッピングの、宣伝販売のやり口が汚い。『松前漬け3種』を購入したが、番組では「全てに相当な量数の子が入っており、お値打ちだ」と言っていた。確かに2種類はまともに入っていたが、あと1種類はほとんど入っていなかった。1万円近くも払ってしまった。1種類だけ返してやろうとしたが、それはダメとのこと。苦情は言ったが、「以後気をつけます」といわれた。明らかに誇大広告だと思う。

  • クライアントの商品を紹介をしているが、DJのトークがつまったり、ぎこちなくて品物のよさが伝わらない。聞いていると商品の魅力が半減する。プロのDJではないのかもしれないが残念でならない。大事な企業の紹介の時には、違う人に読んでもらうなどの対策をとってほしい。

  • 今回だけでなく非常に下劣だ。性に関する過激な内容が多い。小・中学生が聞ける時間帯なのでやめてほしい。ラジオなら許されると思っているのか。今日も「フェラ」や「死ね!」との発言もあり、毒舌で笑い飛ばしていることはいかがなものか。子をもつ母として悪影響どころではないと心配している。

  • メインパーソナリティーやリスナーまでも女子アナのバストの事を執拗に取り上げ、大喜利のコーナーでも、イジメに近いネタに終始していた。ヘラヘラ笑っている共演者や、ネタを選んでいるスタッフに悪意を感じる。下手すればパワハラやセクハラに抵触する、あるまじき行為だ。

【CM】

  • 「R15+」の映画の宣伝を突然見せられる。年齢制限のある映画だそうだ。映画やテレビドラマの宣伝は、どれも過激で全く見たくないが、時間帯も構わず流している。視聴者の心情も考えず何でも流すというのは、如何なものか。

  • 「パから始まる楽しい遊び」と言っているが完全にふざけている。パチンコはギャンブルであり、このような内容のCMでは、ギャンブルに興味をもつ子どもが出てもおかしくない。

  • 過払い金請求のCMが頻繁にながれているが、如何なものか。そのせいなのかどうか分からないが、ニセ司法書士が暗躍し、過払い金請求のセールス電話の被害に遭う人もいるようだ。CMが適切なのかどうか、疑問に思う。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 夕方の時間帯での放送にもかかわらず、主人公がヒロインのスカートをめくって下着が見えたり、女性キャラクターが胸を強調した服を着るなど、性的なシーンが多いアニメ番組がある。子どもの健全な成長に悪影響を及ぼすと思われるので自重してほしい。

  • 昼間の時間帯に放送されたバラエティー番組のテーマが不倫だったのだが、出演者たちが、性行為を思わせるような身振り手振りを交えてトークしていた。学校が冬休み期間中であり、子どもと一緒に見ていたので驚いた。子どもたちに言葉や身振り手振りの意味を聞かれても答えられない。昼間の時間帯に放送する番組は子どもと安心して見られる内容にしてほしい。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 様々な変わった動物などを捕獲する番組を見て心が痛んだ。巨大なイノシシが犬に噛みつかれて血を流したり、変わった魚を捕獲するために、その他のたくさんの魚が釣りあげられて、暴れているシーンがあった。意味のない殺生を子どもに見せるべきではない。

  • 殺人事件などのニュースで被害者の生々しい血痕を映すことがあるが、やめてほしい。食事中だったり、子どもと見ていることもある。

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組で、アイドルグループが解散するかのような"どっきり企画"があった。「解散する」と騙されたメンバーの中には未成年者も多くおり、人間不信に陥らないか心配である。

【「編成」に関する意見】

  • 素人の歌唱力を競う歌番組で、夜9時以降に未成年者が生出演していた。出演者について労働基準法上の問題がないことは承知しているが、番組を見ていた子どもたちが、夜の時間帯に出歩いてもいいと思ってしまうことも考えられるので、夜の遅い時間帯には未成年者を生出演させるべきではない。

2014年11月に視聴者から寄せられた意見

2014年11月に視聴者から寄せられた意見

突然の解散・総選挙に政権批判ばかりなのは如何なものかなどの意見。夫の毒殺容疑の女性を集団で執拗に追い回す取材は横暴ではないかといった声。練習中に他の選手と激突した著名なスケート選手の演技を称賛するかのような放送に対し批判の声など。

2014年11月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,121件で、先月と比較して140件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール74%、電話23%、FAX2%、手紙ほか1%。
男女別は男性66%、女性31%、不明3%で、世代別では30歳代33%、40歳代27%、20歳代15%、50歳代14%、60歳以上8%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。11月の通知数は527件【30局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

突然の解散・総選挙が発表され、政局が風雲急を告げたが、政権を批判するばかりなのは如何なものかなどといった意見が寄せられた。
青酸カリによる夫の毒殺容疑の女性を、集団で執拗に追い回す取材に対し、余りにも横暴ではないかといった声が寄せられた。
著名なスケート選手が練習中に他の選手と激突するという痛ましい事故があったが、本番で演技したことを賞賛するかのような放送に対し、批判の声が寄せられた。
大物芸能人の晩年の闘病を描いたノンフィクションを下敷きにした番組に対して、余りにも事実と違う、一方的な再現ドラマではないかといった意見が多数寄せられた。
ラジオに関する意見は30件、CMについては50件あった。

青少年に関する意見

11月中に青少年委員会に寄せられた意見は82件で、前月から32件減少した。
今月は、「表現・演出」に関する意見が22件と最も多かった。次に「いじめ・虐待」が9件、「編成」「性的表現」「暴力・殺人・残虐シーン」がそれぞれ7件と続いた。「その他」は9件あった。
「表現・演出」については、バラエティー番組の出演者がゲストの楽屋に入り込んで私物を損壊した行為について、「青少年が悪ふざけの範囲として許される行為だと思いかねない」など、複数の意見が寄せられた。
また、バラエティー番組のコーナー内で、子どもがタレントや自身の母親を叩いたことについて、「暴力的で不快だ」「子どもをたしなめるべきだ」などの意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 安倍首相が北京での会見で「解散は何ら決めていない」と発言したにもかかわらず、テロップでは「もう解散は止まらない」「政権与党が無駄な税金を使おうとしている。国民は怒るべきだ」と解散ムードを煽り、政権に対するイメージを少しでも悪くしようとしている。中立な報道をしなければならないテレビ局がこういう煽り方をすることは如何なものか。

  • 衆議院の解散が強まったことを受け、「年末の忙しい時期に冗談じゃない」「多額の費用をかけてやる必要があるのか」などと批判一辺倒だ。解散は意味があって総理が決断するもので、その判断は国民・有権者が下せばいい。選挙は国民の意思を示す大切な機会だ。

  • 前政権の時は散々政権のまずさを強調した報道があった。しかし今回の解散・総選挙の報道では総選挙に至る経緯を話題にしているだけだ。アベノミクスが失敗に終わったことは言うまでもない話だが、この点についてあまり話題にしない。放送局は現政権の権力をチェックする気があるのだろうか。国民は2年間の安倍政権で何が達成されたのかを知りたい。拉致、原発、広島の土砂災害の復興等々期待していたことは何も出来ていない。民主党政権の時に追及したように現政権の失態を非難するべきだ。

  • 選挙結果の報道でいつも違和感を覚えることがある。投票の締め切りが夜8時に終了すると、開票率0%の状態ですぐ「当選確実」と言い出す。出口調査の結果というが、本来は誰に投票したかは言いたくないはずだ。それを無理やりに聞きだし、選挙結果に利用することはおかしい。視聴者は深夜まで開票の結果を一喜一憂しながら見守っている。さらに付け加えたいことは過去に「当選確実」が間違いだったことがあった。そのような間違い起こさないためにも、開票途中の「当選確実」は不要である。

  • 福島の原発事故は災害ではなく人災だ。今もなお、東日本大震災による原発事故の放射能に脅え、帰宅できずにいる被災者がいることを忘れてはならない。それにもかかわらず、原発に携わった人間の責任を追及する番組は未だに放送されていない。二度と同じ過ちを起こさないよう、責任を徹底追及する番組を作るべきだ。

  • 閣僚の公選法違反や政治資金疑惑などを話題にする際、それらの追及のために国会の審議に遅れが生じ、重要法案が店ざらしになっているかのような論調が目立つ。しかしある野党議員の指摘によると、百十数時間の国会審議のうち、不祥事追及に割いた時間は数時間とのことだ。そもそもこれらは、「公選法違反問題」である。閣僚の資質が問われているのである。スキャンダルで野党が国政の足を引っ張っているかのような報道は、どうみても公正・中立でない。逆に閣僚の答弁こそ、不誠実で無駄な時間稼ぎをしている。政権のネガティブな面をなぜ伝えないのか。

  • "夫毒殺"容疑の妻を十数人で逮捕前に取り囲み、傘をどけながら強引に取材を行っていた。同じ質問を繰り返し行いながら、許可なく写真を撮り続けていた。あまりにも居丈高なモラルに欠けた取材に、不快な思いをした。

  • 各局とも「ハロウィンに渋谷交差点で騒ぐ若者達」の様子を報道していた。仮装とはいうものの、なかにはメークで、ゾンビになりきっている者もいた。アップに映し出された顔は、気持ちが悪かった。警察への届けも出さずに、大人数で勝手に道路を占拠することは違法行為でもある。テレビが「盛り上がっていますね」と面白おかしく取り上げることで、このような行為が正当化されてしまう。

  • 番組の意図に沿った意見のみを恣意的に拾うことは新聞の投稿欄も同様だとこれまで容認してきたが、最近は視聴者の公平な意見を取り入れているとは到底言い難い、スタッフの職権濫用が目に余る。毎回多くの投稿が来ているのにもかかわらず、一部の投稿が連日、採用されるということは統計的にも異常だ。常連らしき投稿者が採用されないことの不平を番組タグ付きでツイッター上でつぶやくと、異常なまでの反応の早さでの該当者のつぶやきが採用される。何千と投稿が来ている中で、このような不自然な事例は何度も確認している。明らかにスタッフによる番組の私物化だ。

  • 大阪の雑居ビルで女性を刺したということで、無職の男が殺人未遂で現行犯逮捕されたことを伝えていた。容疑者は6年前、女子高生殺害事件で起訴されたが、無罪が確定している。しかし番組のなかで、執拗にそのことを取り上げ、あげくにアナウンサーが死んだ女子高生の母親のコメントを読み上げる始末だった。誘導報道そのものの伝え方に、唖然とした。

  • 日中首脳会談の開催決定の紹介の後、中国人民への街頭インタビューと、中国の外相の記者会見の様子のみを報じていた。この報道姿勢に疑問を感じる。まず、日本国民の声を拾わなかったのはなぜか。また、日本側の政治学者の分析を紹介しなかったのはなぜだろうか。番組で紹介された中国政府の態度に、「日本が望んだから会談してやった」というよう印象を持った。日本側の様子が紹介されないことで、相対的に中国政府側の態度が強調される感じになっている。日本側の態度を一切報じず、中国側の態度に傾倒した報道姿勢は、「公正性」に著しく欠けるものではないか。

  • 国民の生活に直結する法案について、最近では"消費税増税"を取り上げることが多い。しかし出演者に偏りがあり、公平な議論がされていない。例えばある人物は番組に頻繁に出演して持論を展開しているが、彼は証券会社関連の人間である。つまり発言は証券会社の視点に立ったものであり、一般国民の生活には当てはまらない。しかも番組内では、誰も反論をすることがない。放送する以上、色々な意見を持つ人間を出演者として選び、公平な番組作りをするべきだ。

  • 沖縄県知事選の結果を受けて、県民の街頭インタビューを放送したが、選挙の争点だった基地移設に「反対」する意見のみだった。これでは県民がみな、辺野古移設に反対であるような印象を受ける。移設推進派の人の「賛成」意見もあったはずだ。賛否両方の意見を放送しないことは、世論誘導につながる。

  • テレビの出演者は政治に関して無責任な批判をする。今回の増税も「国民の生活が」と言い、先送りすれば「財政が」と言う。また「こんな忙しい時に解散」「税金の無駄」と解散も批判する。マスコミは政治に関して無責任な批判は慎むべきだ。政治報道のあり方を変えてほしい。

  • 長野県で震度6弱の大きな地震が起きた。しかし、その直後に地震速報の放送を開始した局は、2局だけだった。他のテレビ局は、番組を変えずに字幕速報だけだった。正直、ショックだった。震度6強の地震が起こっているのに、テレビ局の対応が悲しかった。東北大震災があってまだ3年半だ。それなのに、この反応の鈍さ。自分は福島在住だが、震災直後、やはりテレビでは地元の情報が得られなかった。当然、テレビはキー局が中心だから、地元の放送が流せなかったのだ。民放キー局は所詮、東京以外の災害は対岸の火事なのかもしれないが、キー局として、放送メディアとして、やるべきことはやってほしい。

  • 韓国人による対馬の仏像窃盗事件に対する司会者の言い分があまりにも不愉快だった。仏教の「執着を断つ」という話を絡めて、まるで盗まれた日本側が、お金の為に他人のものを平気で盗む犯罪者を許せと言っているようにも聞こえた。法治国家としてあり得ない考え方であり、唖然とした。

【番組全般・その他】

  • 脳震盪が疑われる状況で競技を行ったスケート選手は、他の競技であれば継続を停止させられたかもしれない。傍目には感動的かもしれないが、出場を強行したことは決して美談にはできない。今後の競技生命にすら影響が出かねない。中継も完全に感情移入してしまい、正常な判断ができていないように見えた。この状況が如何に重大であり、慎重に対処しなければならないかをしっかり伝えていただきたかった。いたずらに視聴者に「感動」を植え付け、今後似たような状況で、より重大な事故が起きるかも知れない。

  • 著名作家のノンフィクション作品が、事実であるかの如く感動の純愛ものとして放送された。しかしその放送は視聴者に誤解を与え、故人をはじめ、マネージャーや故人の親、娘を冒涜する内容だった。著書は、未亡人の証言のみに基づいて書かれており、事実と大きく異なっているらしい。未亡人以外の証言はほとんどない。こういった作品をさも事実であるかのように放送することは、著しく倫理を欠いているのではないのか。

  • ノンフィクション本に基づいての再現ドラマだった。私は関西在住で、彼の大ファンだったので楽しみに見た。番組が終わり、あまりにも美談で綴られた再現ドラマに、家族一同釈然とせず腑に落ちない気持ちになったが、壮絶な癌の闘病生活に涙せずにはいられなかった。しかし、この本は虚偽に塗り固められた取材によるものだといわれ始めている。真偽は今のところ定かでないが、仮に番組が虚偽の物語をノンフィクションと偽り放送したため、沢山の方が本を買ったとなると、責任問題になるのではないのか。

  • 急死した歌手の闘病生活と妻との出会い等を放送していましたが、虚偽の内容が多く、視聴者に誤解を与える内容だった。メモも、本人の筆跡ではない可能性が高く、またこの放送で紹介された著書はノンフィクションと語られていましたが、後日、ノンフィクションでないと分かりました。番組を信じて本を購入した方も多く、私も放送翌日に本を購入してしまいました。人を騙すような番組内容は問題ではないでしょうか。

  • "出稼ぎおじさん"という内容だった。福島から出てきているタクシードライバーのおじさんが「月に一度福島に帰るのが楽しみだ」ということでついて行った。家で家族との会話がないことを出演者一同が笑い、バカにする始末だった。たしかに「しゃべると家族で泣いてしまうのだろう」というフォローがあったが、見ていて腹立たしかった。未だに被災県から出稼ぎに来ている人がたくさんいるのに、何を考えているのか。

  • レギュラー出演者が、「アダルトビデオのナンパものが今は好きだが、数年後は痴漢ものに好みが変わっているだろう」と発言していた。痴漢は犯罪だ。苦しんでいる被害者がたくさんいる。冗談で口にすることではない。そういった種類のビデオが規制されない理由は知らないが、バラエティーのテレビ番組で取り上げる話ではない。犯罪に対する意識が低い。毎週楽しく見ていたが、がっかりした。

  • 一つのテーマについて専門家からじっくりと深い話を聞けるので、勉強になる。こういう骨太の番組は地上波にはない。男性司会者にバランス感覚があり、安定感と権力側に対しても厳しく切り込んでいく迫力がある。話を聞き出すことも上手い。ノートをとるぐらい価値がある哲学的な話が聞けたり、昭和天皇実録を特集した回では、戦争時の緊張感など、歴史が目の前に迫ってくるような心持ちがした。こういう良質な番組が制作できるところにこそ、BSの可能性がある。

  • ドラマの中で、実在する高校の名前を出して、"バカな学校"だと烙印を押した。在校生、卒業生、各関係者の思いを考えれば、いかに失礼なことであるかわかるはずだ。二度と同じ過ちを犯さぬよう、番組担当者に猛省を求める。

  • 実際に起きた殺人事件を取り上げてクイズにした。事件を再現ドラマにし、複数の容疑者から犯人を推理させる問題であった。しかし惨殺された被害者の家族や容疑者とされた人のことを考えると、クイズのネタにするようなものではない。

  • 水泳の選手が韓国の記者のカメラを盗んだとする事件を取り上げていた。彼が「やっていない」と言ったことに対し、出演者の精神科医が、「仮にやっていないなら、やったことの重大さにパニックになり、やっていないと信じたい思いから、やっていないと言っているのではないのか。そういった事は精神病のひとつの症例としてある」といったような説明した。「そのことが今回の事件に当てはまるということではないですよね」とフォローがあったことは救われるが、精神科医の発言は選手の人格を否定し、個人を攻撃するものなのではないのか。

  • 今回の女性タレントはマスコミが一丸となってバッシングし、大問題になったのに、それよりも長期的に不倫をしていた大物タレントには誰もバッシングしなかったことはおかしい。人によって態度を変えている。大概の人は不倫でテレビに出られなくなるのに、相手が芸能界で力があるからといって同じことをしても、「女遊びは芸の肥やし」で済まされるのは不公平ではないか。相手によって発言を変えるコメンテーターも情けない。弱いものいじめと変わりない。

  • 日本女性に乱暴なナンパを進めるとんでもない外人に対して「そんなやつは他にも沢山いる」という発言に怒りを感じた。確かに女性を軽視する人もたくさんいるが、それを安易に認めるとは何事か。女性の人権や名誉のため署名を集めている人にも大変失礼で、男性に暴力的なことをされた経験の方は恐怖すら感じる。海外で遊んでくる男の人たちと混同することもおかしい話だ。

  • 「呪い代行業者」について特集していた。代行会社という詐欺を行っている会社を追及するのかと思いきや、実際に呪いの代行を行っている人を登場させ、呪いが実際にあるのかどうなのか、討論するという内容だった。呪いは宗教とは違うが、信じるか信じないかは人それぞれであり、「あなたが知らない間に呪われているかもしれない」と不安を煽る番組を放送することはいかがなものか。

  • 小馬鹿にしたような内容が本当に不快だ。始まった頃はここまではなかった。特にMCの男性タレントへの執拗な、見ようによっては「いじめ」とも取れるいじり方は度を越えている。何故そこまでするのか理解できない。深夜帯のテレビの楽しみな番組の一つだったのに残念だ。初心に返って、番組の作り方を今一度考えてほしい。

  • 「セクシーな写真集に恥ずかしがる犬」というのを紹介していたが、たしかにセクシーな写真集を見せると前足で顔を隠し、恥ずかしがっているように見える。しかし、写真集を見せるときに、犬を抱いている飼主が後ろから意図的に息を吹いている様子が分かる。つまり、息を嫌がった犬が前足で頭を触る行動を、番組では"恥ずかしがる"としているのだ。もはや演出の範疇を超えている。

  • "高額宝くじに当選した人はどんな人?"というテーマがあり、実際に当選した人を取材するコーナーがあった。一軒家に住む高齢の男性だった。その時の取材の仕方に問題がある。一軒家のチャイムを鳴らすところから始まって、外観はモザイクなどの加工処理もなく、そのままだった。玄関から本人が出てきたので、そこの住人だということがわかった。最近では高齢の方を狙った詐欺が多発している。家の外観がそのまま放送されることで不利益になることもあり得る。一度、映像が流れればずっとそれを記憶する人もいるかもしれない。そういったことに配慮していないことが不思議だった。

  • 多くの番組で市民権を得たかのごとく、あたりまえにワイプが入るが、目障りだ。スタジオの芸能人の物欲しそうな顔や、つまらないリアクションなどはどうでもいい。「見たくなければ見なければいい」というかも知れないが、ひどいときは、画面の大事な部分にくだらない小画面がかぶってしまう。「ワイプ芸人」なる輩も存在するようで、いかに小画面で面白いリアクションをするか腐心しているとも聞く。あの「ワイプ」には作り手の良心が全く感じられない。「dボタン」で消せるようにしてほしい。

  • 女性作家と人気のゆるキャラが出るので見た。出演者の過去の仕事の経歴や内容が分かるおもしろい対談で、楽しかった。ゆったりとした進行で出演者と寛いでいるところがよい。これからも、内容の質のよい対談のテレビやラジオの番組を残してほしい。

  • 防犯についての番組だった。カギ番号から合鍵を作る事ができることを世間に知らしめる必要があるのか。紹介していた業者は「本人確認が出来なければ製作しない」と言っていたが、だから安心ではなく、放送することが問題だ。更にもっとひどいことは、U字のドアロックを開ける方法を、モザイクもなく放送した。このような内容を見て、まねる悪い人物がきっと出る。世の中に犯罪者を増やすつもりなのか。本当に見ていて不愉快になった。

【ラジオ】

  • 私は視覚障害者なので、「大相撲九州場所」をラジオで聞いている。音声だけでは、力士の大きさなどがわからないので、力士一人一人の年令や出身地、身長体重を言葉で紹介してほしい。

  • 円形脱毛症で悩む若手芸人の髪を抜く「いじめ」だった。本人が嫌がるのに強引に髪の毛を抜き、その場にいる人は「笑い」として処理しようとしていた。これは学校や社会で行われる「いじめ」の構図そのものだ。円形脱毛症はストレスや悩みが原因という見方があり、深刻な症状を抱える人も少なからずいる。デリケートに扱うべき話題だ。

  • 毎年、リスナーを集めて寺でお祭りを開催し、その様子を公開生放送している。私もお祭りに参加していたのだが、多くのリスナーを前に、落語家に袴と下着を脱がせて、お尻を出させていた。観客の前でお尻を見せる行為は、やられた人はもちろん、観客にも失礼だ。

【CM】

  • ラーメンのCMを見て家族で驚いた。面白さや怖がる度合いは、個人差があるのかもしれないが、こういった類のCMを放送する意図が分からない。実際に我が家の子どもも、大泣きして大変だった。CMの後で流れるメロディーを覚えていて「あれ、もうやだ!」「食べるとああなっちゃう」と言っている。

  • CMの途中で、「緊急地震情報」の一部と同じ音声が流れている。気をひかせようとしているのだと思うが、とんでもないことだ。「緊急地震情報」に類似した音声を流すことは、国民の安全のために絶対禁止するべきだ。

  • ゲーム会社のCMだが、レイプを連想させる内容だ。性犯罪を誘発するのではないか。このような内容が、青少年が視聴する時間帯に何回も放送されている。日本のマスメディアは青少年の健全な育成を考慮しているのだろうか。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組の出演者がゲストの楽屋に入り込み、ゲストの私物をハサミで切ったり、壊したりするシーンを放送していたが、そのような演出が許される時代ではない。使えるものを壊すような場面を子どもに見せたくないし、まねをしても困る。

  • 深夜のアニメ番組の表現規制が厳しいと感じている。少年剣士を主人公としたアニメなのに、斬られた箇所さえ分からず、違和感がある。幼い子どもが視聴する時間帯ではないし、原作の読者層から考えても善悪の判断がつく視聴者層であると思われる。不要・過剰な表現規制は作品の質の低下を招くので、やめてほしい。

【「いじめ」に関する意見】

  • バラエティー番組で、芸能人がそれぞれ自慢のオートバイを持ち寄る企画があったが、そのうちの1人のオートバイだけを他の出演者が馬鹿にしていた。また、スタッフがオートバイにわざと照明機器をぶつけたり、出演者がフェルトペンで落書きしていた。このような行為を学校で行えば「いじめ」になるのに、面白いこととして放送する考えが理解できない。

【「暴力」に関する意見】

  • バラエティー番組のコーナーをスタジオで観覧していた子どもが、ハリセンでタレントや自身の母親を叩いて暴れるシーンがあり、不愉快な思いをした。仮に演出であれば、そのような企画は許されるべきではないし、子どもが自ら暴れたのであれば、そもそも放送するようなシーンではない。

【「その他」】

  • 子どもに人気の高いアニメ番組に出てくる、猫の妖怪のキャラクター設定について懸念がある。当該キャラクターはチョコレート菓子が好きという設定だが、本物の猫にとってチョコレートは毒物である。子どもたちが「猫はチョコレートが好き」という誤った情報を基に、本物の猫にチョコレートを与えてしまうと猫の体調に重大な悪影響を与えることになってしまうので、注意を促すべきだ。

2014年10月に視聴者から寄せられた意見

2014年10月に視聴者から寄せられた意見

女性閣僚2人の辞任報道で一方的に政権を批判するばかりの姿勢は如何なものかといった声や、屋外でのリポートなど大型台風の取材のあり方や放送に疑問の声が寄せられた。

2014年10月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,261件で、先月と比較して40件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール67%、電話30%、FAX2%、手紙ほか1%。
男女別は男性70%、女性26%、不明4%で、世代別では30歳代27%、40歳代25%、50歳代19%、20歳代15%、60歳以上11%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。10月の通知数は569件【39局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

第2次安倍改造内閣の女性閣僚2人が早くも辞任したが、一方的に政権を批判するばかりの姿勢は如何なものかといった声が寄せられた。
大型台風が続けて週末の日本列島を縦断したが、取材のあり方や放送に疑問の声が寄せられた。
エボラ出血熱の感染が世界中に広がっているが、有効なワクチンも発見されていない現状で、むやみに煽り立てるのは不謹慎だという声があった。
安易に間違いをし、訂正を繰り返す情報番組に対して、現場に緊張感が足りないのではないのかという意見が寄せられた。
ラジオに関する意見は47件、CMについては39件あった。

青少年に関する意見

10月中に青少年委員会に寄せられた意見は114件で、前月から24件増加した。
今月は、「性的表現」に関する意見が26件と最も多かった。次に「低俗・モラルに反する」が17件、「編成」が14件、「いじめ」が9件、「言葉」が8件、「暴力・殺人・残虐シーン」が6件と続いた。「その他」は10件あった。
「性的表現」については、関東圏の独立局などで深夜に放送している音楽バラエティー番組で男性お笑いタレント同士が裸で行った行為について、「深夜番組とはいえ"限度"を超えている」など、複数の意見が寄せられた。
また、いわゆる「どっきり企画」で、男性お笑いタレントが裸になるシーンについても、「低俗・モラルに反する」との意見が複数寄せられるなど、男性の裸に関する意見が目立った。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 2人の女性大臣の辞任の報道が、偏向的だった。両大臣が辞任し、告訴され、今後は検察の調査の段階に入ったにもかかわらず、それだけでは飽き足らず野党は、国会審議を任命責任追及の場に利用している。土砂災害などに関する重要な法案の審議を止めて、国会を空転させる始末だ。国民の一人として野党の行動には大変怒りを覚える。その状況をきちんと紹介することもなく、安倍政権の緩みだなどと決めつけ、しかも海外の安倍政権に懐疑的な記事だけを紹介して「海外から信用されない政権は云々」等と伝えている。こうした報道は、一方的で気持ち悪さを感じた。

  • 大臣の不祥事に関して、「SMバーに政治活動費を支出していた」などとことのほか強調し、大臣がとんでもない悪事を犯し、鬼の首をとったように一方的に責めたてていた。聴いていてとても不愉快だった。大臣には確かに大きな落ち度があるが、それを茶化すようにSMバーのみを強調するのは、不適切だ。

  • 政権の閣僚の問題を取り扱った時、名を伏せた政治家の数々のコメントがテロップ付きで流された。色々な報道番組でも度々使われる手法だが、このような手法は大変問題がある。番組制作者の思惑で、内容の歪曲でも捏造でも何でもできる。不自然なコメントも結構あり、信頼感がない。事実の正確性・客観性が担保できない、真偽のわからない他者によるコメントは、安易に使うべきではない。

  • 台風や大雨の情報を、アナウンサーがヘルメットを被り、屋外からリポートする様子を放送する必要があるのか。雨や風の激しさは、カメラが映す海の波や木の揺れ方で十分伝わる。カメラをまわしている時だけ屋外にいることは分かるが、アナウンサーやリポーターを危険に晒すのは如何なものか。早く避難させてあげるべきだと腹がたつ。視聴者には「外出は控えて下さい」「早めに避難して下さい」などと注意を促すのに、矛盾している。

  • 台風が上陸するたびにでてくるL字画面についてだが、非常に邪魔だ。台風情報の必要性は否定しないが、折角地デジになったのだからデータ放送に送るなど、工夫できないのか。

  • 台風により、JR西日本が運行中止にした件を取り上げ「市民の足なのに、なぜこのような決断をしたのか」「徐行運転でも良かったのではないか」等と非難していた。台風が来る前に「史上最大級の台風が来る」とマスコミが大騒ぎしたことも、この決断を促した要因だと言える。にもかかわらず、台風が通り過ぎて被害が少ないとわかった途端、批判するテレビ局の姿勢は腹立たしい。被害が少ないとはいえ、犠牲者も出ているのだ。

  • 「日本にエボラ出血熱が上陸したら」というシミュレーションを放送した。ある日父親の具合が悪くなり、夕食で残したカレーを子どもに食べてもらったり、医師に診てもらった時に唾を吐いてしまったり、通勤中嘔吐した時に電車の手すりに触ってしまったりと、感染が拡大していく様子が描かれていた。描かれ方がリアルすぎて、あたかも今、エボラが上陸しているかのような恐怖感を覚えた。「専門家の意見をもとに制作」という注意書きのテロップが出てはいるが、ドラマ仕立てになりすぎていて、制作側の「いやらしい」意図が垣間見える。エボラの恐怖と対策に対し、きちんとナレーションを適宜入れていくならまだしも、何の解決策も提示しないままドラマを描く手法は納得がいかない。むやみに煽るべきではない。

  • エボラ出血熱を扱うコーナーで、「(2次感染が確認された)欧州から帰国した」と話したゲストに対し、「近くには寄りたくない」と席を離す行為があった。笑いを取るためのジョークのつもりだろうが、感染症患者を差別する極めて許しがたい行為だ。エボラ出血熱は日本にとっても対岸の火事ではない。ことさら恐怖をあおるのではなく、何が危険で、どう対処すればいいのか、きちんと放送してほしい。

  • 「御嶽山噴火」のニュースの中で、各局とも「心肺停止」という言葉を使っている。しかしこの言葉では、蘇生の可能性があるかのように聞こえてしまう。放送局に問い合わせたところ「警察発表によるもの」との回答だったが、納得できない。死亡が明らかであれば、他の言葉を使った方が良いのではないか。

  • 御嶽山噴火被害者への取材の仕方に疑問を感じた。結婚間近だったカップルの息子の父親に向けてインタビューしている様子が映された。息子が行方不明の父親が必死にインタビューに答えて涙を流す姿。それでも無理に質問を浴びせる取材陣は無神経だ。昔からだが、被災や被害に遭遇した人たちに対して、プライバシーへの配慮が足りない取材がとても多い。個人が悲しみに暮れ、涙を流して言葉に詰まっている時でも、無理に答えさせようとする取材陣。無神経で非常識だ。悲しんでいる状況で答えることも辛い心境なのに、無理に取材することは絶対に止めてほしい。このようなインタビューは必要ない。

  • 日本人3人がノーベル物理学賞受賞と報道している。しかし1人はアメリカ国籍であり、日本人ではない。それをないがしろにして日本人と言ってはばからないマスコミの人権感覚は、他の人権に対する考え方にも鈍感であるということだ。正確には日系アメリカ人だ。世界の報道では、日本人3人ではない。日本は二重国籍を認めていない。国籍を変えることは、当事者にとってかなりな決意を持つわけなのに、マスコミはそういう思いも無視してノーベル賞ではしゃぎまくっている。

  • 事件の容疑者が逮捕されても、冤罪や不起訴、無罪判決の可能性があるので、すぐに実名報道をすることは危険だ。その人が無罪であっても、いったん流出してしまった情報はネット上で拡散し、歯止めが効かなくなる。凶悪犯罪は別として、比較的軽い犯罪の場合は、判決が出るまでは実名報道を控えるべきだ。メディアがその指針となるようなルールを整え、ネット社会に対応すべきだ。

  • 「記事訂正問題」に関連して、あまりにその新聞社へのバッシングが多い。出演者全員が「潰れてしまえ」とでも言わんばかりの発言をしており、その姿は面白がっているようにも見える。偏った内容は世論のミスリードを招きかねない。公平・公正な放送を望む。

  • 男性歌手の愛人だった女性の覚せい剤取締法違反事件の公判の様子を詳細に報道していたが、女性は社会的地位があったわけではない。「歌手の愛人」だった一般人に過ぎない。この人物の覚せい剤取締法違反の公判の様子を詳細に報道することに何の価値があるのか。まして2人の間に性的関係があったかなどということは社会的に何の意味もなく、報道する価値など全くない。

  • 大学生がイスラム国へ戦闘員として参加しようとしていた、との報道があった。その求人チラシが秋葉原にあったのだが、その時「アニメ・ゲームで有名な」と話していた。このような表現ではあたかも「アニメやゲームを嗜む人が、イスラム国に対して肯定的」と捉える人が出てしまう。このような報道の仕方は、不適切ではないか。ただ「秋葉原にある古書店の店頭に提示されていた求人広告を見て」と報道すればいいだけの話ではないのか。

  • 「大学を休学中の大学生らが"イスラム国"に戦闘員として加わるためシリアに渡航する計画を立て、警視庁の事情聴取を受けた」というニュースを受け、コメンテーターが「参加する自由が認められてもいい。日本から応募ができないのなら国外ルートで応募することもできる。海外で戦闘員になった人もいる」と述べた。これは、テロ行為を肯定する過激思想であり、倫理に反する問題発言だ。しかし、スタジオではあまり否定もせず、そのまま番組は進行した。若者に強い影響力を持つコメンテーターの発言は、多くの青少年に悪影響を与える。司会者が何らかのフォローをするべきだった。

  • 「新幹線おめでとう!」といって新幹線50周年を報道していた。経済効果とか良いことしか言わず、沿線沿いに住む人間が、深夜の踏み固めや草刈の振動や音によって睡眠を妨害され、長年、迷惑していることを伝えることは一切しない。公害といっても過言でないのに、見向きもしない。少数だから切り捨てているのか。これが本当に公正な報道なのか、怒りを覚える。

  • 噴火が起きれば、「予知できなかったのか」と批難し、災害で人が亡くなれば、「未然に防げなかったのか」と言う。事件が起きれば、「もっと早く対策できなかったのか」などと言い募るマスコミにはもううんざりだ。「正義の味方」にでもなったつもりか。誰かを悪者にしなければ気が済まないのか。現場にヘリで真っ先に駆けつけたり、打ちひしがれた人たちに無神経にカメラやマイクを向けたり、マスコミの「正義」とはいったい何なのか。自分たちは安全で、何も傷つかない高いところから言いたいことを言う。「いったいどうなっているんでしょうかね」―それは、被害者の葬式に物見遊山感覚でズカズカ乗り込んでいくマスコミに対して投げつけたい言葉である。

  • 阪神タイガースがクライマックスシリーズを制し、日本シリーズ進出を果たしたことを取り上げていたが、道頓堀川への飛び込みのことを真っ先に取り上げていた。川への飛び込みは行政が厳しく規制する危険な行為であるのに、煽っているとしか思えない。阪神タイガースの日本シリーズ進出=道頓堀川への飛び込みという、短絡的な発想はやめるべきではないか。

  • 川内原発の再稼働の状況を報道していた。はじめに御嶽山の噴火の映像からはじまり、南九州における巨大噴火のイラスト、つぎは住民説明会で反対意見を紹介していた。あげくのはてに「住民の説明に対応していない」と断定した。一方的な見方で視聴者を洗脳しているとしか思えない。

  • 在特会と大阪市長の対談を取り上げた。私はインターネットでノーカットの対談の様子を確認している。在特会会長が「お前」を言ったことは何度も流れたが、大阪市長も同じように「お前」と言ったことは、ほぼカットされていた。編集の仕方が公平中立でない。これは放送局としての信頼を失墜し兼ねない危険な行為だ。

  • "地震予知は可能かどうか"というコーナーで、地震予知の研究者を登場させ、予測を発表していた。地震予知は確立された研究技術ではない。テレビは影響力が大きく、ことさら恐怖をあおることは風評被害以外の何ものでもない。番組内では、「あくまでもこの研究者によれば」や「諸説ある」などと繰り返していたが、そんなことで免責されるわけはない。また「諸説ある」というなら、反対意見も同時に紹介すべきだ。不確かで一方的な放送はやめてほしい。

【番組全般・その他】

  • この番組は間違いが多すぎる。毎日のように訂正が入る。今日はお店に関する情報を流していたが、結果的にその情報は間違いで、後半に訂正を出していた。間違わない努力はしないのか。訂正を最後に流せばそれでいいとでも思っているのだろうか。

  • 動物に関連する特集がよく放送されるが、正直なところ、理科の授業でやるようなことが多い。BSで放送されていた番組(海外のテレビ局制作)では、寒い地域に多く生息する狼と、暖かい地域に生息する虎の身体のつくりの違いを詳しく解説するために、X線で体を撮影したり、口から内視鏡を入れて胃や腸の内部を撮影したりと、かなり詳しく、分かりやすく生態や身体のつくりの違いを解説してくれていて、興味深かった。こういう風に、学校ではやらないようなことも放送してほしい。

  • お笑い芸人と女性タレントの水泳大会が行われていた。プール上に浮かべたマットの上で相撲をしていたが、公開リンチみたいに見えた。ベテラン芸人が対戦相手に首を絞められ、顔を赤くしていた。内容は面白かったが、危険な行為でもある。怪我でもしたらどうするのか。

  • 競馬の番組だが、出演者のトーク中にスタッフの高笑いが入り、耳障りだ。視聴者の中にはレースでスッて、がっかりしている人もいる。そのような時に馬鹿笑いを聞かされるのはたまらない。バラエティーやお笑い番組でスタッフの笑い声が入ることは番組の性質上かまわないが、競馬は一応スポーツであり、お金も絡むシビアな世界だ。もっと真剣にやってもらいたい。

  • ある医師に関して放送していた。主張にはさまざまな通常の医療とは異なる事柄が含まれており、批判の対象となっている。番組ではその事実に触れることはなく、持ち上げているような印象を受けた。科学の世界では多くの意見がある。その中で根拠もなく、いわゆる相場の逆張り的な主張で耳目を集め、利を得ているのが彼であると思う。その人物を、特定のテレビ番組が肯定し、宣伝するということは大きな問題ではないか。

  • 私はがん患者だ。去年肺転移を経験し、手術を受けた。癌を見つけても「癌もどき」と称し、手術や治療を一切しない「放置療法」というのが放送された。この番組によって、がん告知をされた患者が戸惑うのではないのか。治療は患者と主治医が決めることだが、放置療法などといういい加減なことを放送したことに、憤りさえ感じる。がんを甘く見ないでほしい。一生懸命に研究している他の医師に対しても失礼な内容だ。一人の患者として、とても傷ついた。

  • 出演者だけが楽しむ番組はもううんざりだ。ギャラだけでなく、クイズで勝ち残ると賞金が出るというシステムは視聴者向けの番組ではない。タレントが参加するリレーでは、誰が勝つかを他のタレントが賭け、そこでも賞金が発生するというギャンブルのような不愉快なゲームもあった。出演者だけで楽しむことを放送する必要があるのか。芸能人は高いギャラを貰っているのに、クイズは賞金だらけで、一般人への嫌みなのかと思う。

  • 芸能人にドッキリを仕掛けて笑いをとる企画だが、危険な内容であった。陸上競技で、芸人がゴールした途端、目の前で爆破させてみたり、熱湯が入った鍋を持たせてローションを塗った上をわざと走らせたりした。度が過ぎていて、笑うどころか不快感を覚えた。

  • レースの中で試合結果に大きく影響を及ぼす事故が起きた。しかし、事故の内容がひどかったのか、そのシーンは丸々カットされた。そのため優勝者のインタビューが意味のわからない内容になっている。生放送ではないので、字幕を入れるなど対処できたのではないだろうか。

  • ドッキリの域ではなくイジメとしか思えなかった。立場の弱い若手芸人をいたぶっている。お笑い芸人にとってはこのような番組でも出てナンボのところも理解しているが、今回の番組は見ていてあまりにもひど過ぎるし、逆らえない格下の芸能人に対して、一方的に容赦ない攻撃や精神的苦痛を与えることは如何なものか。あのような番組はイジメを助長するように思えた。

  • 「芸能人のCMのギャラ」について、クイズ形式で説明していた。番組によれば「20歳そこらの若手芸能人が、年間計1億円~4億円前後のCM出演料を稼いでいる」とのことだった。一般人が一生必死に働いても、これほどの金額は稼げない。全てを含めた金額であることは理解しているが、一般視聴者の感覚からあまりにかけ離れた内容は不愉快だ。

  • 番組内の天気予報を、アイドルが読んでいることに違和感を持つ。なぜ気象予報士ではなくアイドルが読む必要があるのか。アナウンサーならまだしも、気象予報士の資格も持たないアイドルが台本を渡され、天気を伝えるのではなく、ただ読むだけの天気予報など価値がない。天気予報というより「アイドルを映すためのコーナー」でしかない。ニュースを扱う番組で場違いだ。

  • 以前から、「ご当地問題を取り上げる」という趣旨で、日本各地の都市を取り上げては揶揄するといったことをしてきたが、私の出身地もこれまで度々取り上げられては揶揄され、不快だ。なかでも他都市の人々へのインタビューVTRで彼らに散々悪口を言われるシーンを見た後、番組MCが「自分も昔から嫌い」という論調でこき下ろし、スタジオ内の観客がそれを見て大笑いする様子を見ていると、出身地を人から聞かれることも嫌になるほどだ。一方的なネガティブキャンペーンに終始し、「ここの市民は皆お高く留まっていて他都市を下に見ている。実際は大したところじゃないのに」といった内容や、都市の多様な面、人々の意見、歴史や経緯などには一切触れず、いい所など一つもないといわんばかりの構成には疑問が残る。

  • お笑い芸人の出演番組が多い。ひな壇に芸人が何人も並んでトークをする番組をよく見かける。せっかく良いテーマであってもくだらないギャグで茶化して面白がったり、また、医者などが出演する番組ではゲストに偉そうな態度をとり、目上の人に対する言葉遣いも出来ていない芸人の司会者がいたりする。そもそもお笑い芸人はお笑いを披露する場所が他にあるはずだ。番組に起用することはやめてほしい。

  • "結婚式のお金のカラクリをバラす"というコーナーがあった。私は元ブライダル業界の者だが、その放送内容に納得が出来ない。「プランナーはお客様の見積もりを引き上げることばかり考えている」や「持込のアイテムに対して多額の持込料を請求している」「リサイクルショップで1万円で売っているドレスを高額でレンタルしている」など、そういった事実がある式場もあるかもしれないが、すべてがそうではない。この番組を見た限りでは、ほとんどの式場がそうであるといっているようだった。持込料に関しても、式場側にもその料金を頂く形にしなければならない事情がある。まるで、ブライダル業界自体が悪徳業者であるかのように放送され、必死に働いているプランナーやその他ブライダル業界の方々にかなり失礼な内容だった。

  • 外国で撮影した一部を紹介していた。女性芸人が上半身裸(胸も露出)になり、ペイントアートのような状態で公園へ出た。「私を食べて」と、公園にいる子ども達に声をかけるが、逃げられる。また、女性芸人に対して「ババア」等のアナウンスやテロップが何回も出る。侮辱の言葉を頻繁に聞くので不快だ。女性に対して侮辱的な言葉をテロップやアナウンス等で流すことはやめるべきだ。そして芸人に対して無理難題なロケをさせる「いじめ」のようなことは今すぐやめるべきだ。

  • 「おかえりスペシャル」と銘打ち放送されていたが、そもそも社会・倫理的に不倫問題で自粛していた女性タレントを出演させることは如何なものか。彼女だけではなく、不貞行為をしながら反省をしたらすぐ復帰できる芸能界の体質そのものは、一般社会に良い影響を与えるとは思えない。不貞行為以外も薬物使用など、社会通念上罰せられるべき人間は出演させないという厳しい基準の必要性を感じる。

  • ドラフト会議当日に、一部の放送局で指名選手(指名漏れもあるが)をピックアップする様子が放送されている。プロを目指す選手を追うというコンセプトは大変素晴らしいし、色々な人生を歩む選手を特集する点は評価出来る。しかし司会者やゲストが時折、耳障りな質問や笑い声、また明らかにどうでもいいプライベートな質問をぶつけることは、もう少し改善するべきだ。

【ラジオ】

  • 中継で、女性蔑視的発言をリポーターの男性がしていた。「本日は台風の後ということで風が強く、ミニスカートを穿いている女性が押さえて歩いている。男性は外に出よう。何故ならばお手軽な風俗状態であるから」という内容だった。深夜枠の放送なら多少の性的表現もあるかと思うが、老人や子どもが聞いている時間帯に、このような放送をしていた。以前も似たような不快な性的表現をしたことがあるリポーターなので、これからも発言することが考えられる。楽しい放送をすることは良いが、限度を考えていただきたい。

  • コメンテーターの女性が、御嶽山の救助に向かう自衛隊の捜索が天候不良のため中止になったことにふれて発言していた。様々な意見はあるだろうが、集団的自衛権と絡めて話をしていた。政権を批判したいだけの魂胆がみえみえで、精神の下劣さを感じた。

  • AV女優たちをゲストに呼んで、疑似SEX行為をしているという内容をラジオで放送していいのか。AV女優との会話も低俗で、深夜の放送だから許される内容ではない。性の隠語を何度も連呼して不快極まりない。誰でも聞くことが出来るラジオで、極めて不快な内容の番組は聞きたくない。

【CM】

  • ゲーム制作会社のCMが不快だ。以前は不倫を助長するかのようないかがわしい内容だったが、最近は、妖怪と女性との恋愛ゲームになっている。このCMも前回同様、アニメだが非常にいやらしく、下品なCMだ。なぜこの会社のCMが規制されないのか不思議でならない。

  • CMに、巨乳の外人女性が出ている。胸の大きさばかりが強調されており、女性蔑視にも受け取れる。また、女性に色気がありすぎて気持ちが悪い。確かこの女性は、下着のCMにも出ていたように思う。コーヒーのCMキャラクターとして合わないのではないか。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 音楽バラエティー番組で、男性お笑いタレント同士が裸で抱き合ったり、卑猥な行為を繰り返していた。深夜番組とはいえ"限度"を超えている。音楽バラエティー番組と称しているため、放送内容を知らずに見てしまう青少年がいるのではないかと危惧している。

  • ランドセルを背負った、体操着姿の女子中学生が「ツイスターゲーム」をしていた。子どもを性的対象として扱っているように感じる。

【「低俗・モラルに反する」との意見】

  • 芸能人をターゲットにした、いわゆる「どっきり企画」で、小便小僧から水を出してターゲットにかけたり、溶ける下着を履かせた男性お笑いタレントを水中に落として裸にさせるシーンがあった。下品で不快だ。子どもがこのような企画をまねするおそれもあるので、やめてほしい。

  • 子どもに人気がある番組に、刺青を入れたタレントが当該部位を隠さずに出演していた。子どもへの影響を考慮して、映像処理などの配慮をすべきではないか。

【「編成」に関する意見】

  • 夜遅い時間帯に放送されている音楽番組のMCに幼い子どもが起用されている。生放送ではないが、夜遅い時間帯の番組に子どもが出演することには違和感がある。

【「いじめ」に関する意見】

  • バラエティー番組で、司会者のお笑いタレントが若手のお笑いタレントを騙してブランドショップに連れて行き、高額商品を強引に買わせていた。いじめのように感じる。

【「表現・演出」に関する意見】

  • 深夜に放送されているアニメ番組の過激な格闘シーンなどで、薄墨のような色合いに修正していることがあるが、過剰な対応ではないだろうか。青少年に見せたくないのであれば、視聴制限などの方法を考えるべきである。見たい人にも配慮してほしい。

【「危険行為」に関する意見】

  • 中学生が主人公のアニメ番組で、自転車を2人乗りして坂道を蛇行するシーンがあった。アニメ番組とはいえ、子どもがまねするおそれもある。危険なシーンは放送してほしくない。

2014年9月に視聴者から寄せられた意見

2014年9月に視聴者から寄せられた意見

第2次安倍改造内閣発足について、今までの成果をきちんと検証してほしいといった意見。新聞社の記事訂正や誤報、謝罪会見などを扱った番組に対し賛否両論の意見多数。御嶽山の噴火報道で、取材のあり方について様々な意見。

2014年9月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,301件で、先月と比較して36件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール70%、電話28%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性71%、女性26%、不明3%で、世代別では30歳代26%、40歳代25%、20歳代19%、50歳代17%、60歳以上9%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。9月の通知数は688件【43局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、20件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

第2次安倍改造内閣が発足したが、今までの成果をきちんと検証してほしいといった意見や、番組のコメンテーターが女性の新閣僚に失礼なコメントをしているなどといった声が寄せられた。
新聞社の記事訂正や誤報、その後の謝罪会見などを扱った番組に対して、自分たちも今まで同じような報道をしてきたのに自省の姿勢が見られないなど、賛否両論さまざまな意見が多数寄せられた。
御嶽山の噴火報道で、取材のあり方について様々な意見が寄せられた。
アニメ問題を扱った番組に対して、多様な趣味を認めない、あまりに偏見的な制作姿勢だという批判的な声が多く集まった。
ラジオに関する意見は41件、CMについては30件あった。

青少年に関する意見

9月中に青少年委員会に寄せられた意見は90件で、前月の141件から大幅に減少した。
今月は、「性的表現」に関する意見が14件と最も多かった。次に「表現・演出」が13件、「言葉」、「暴力・殺人・残虐シーン」がそれぞれ10件、「低俗・モラルに反する」が9件、「編成」が5件と続いた。「その他」は10件あった。
「性的表現」では、音楽番組で人気バンドが歌った曲の歌詞や演出が卑わいであるとの意見が複数寄せられた。
「表現・演出」では、バラエティー番組で料理店を取材した際の、料理についての感想に関する意見が目立った。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 第2次安倍改造内閣が発足した。内閣改造を報じることは良いが、現政権の2年近くの成果をきちんと検証していない。中身のない内閣改造は意味がないと追及するべきだ。デフレは脱却したのか、被災地の復興は進んだのか、原発の再稼働はするのか、公約したことは実現したのか等々、説明を求めるべきだ。少なくとも、現政権に媚びを売る報道はやめていただきたい。

  • 組閣の話題の中で、女性の新閣僚の紹介VTRを見たコメンテーターの一人が「妖怪みたいな人がいた」と述べた。誰とは言っていなかったが、個人を誹謗するコメントだ。司会者や他のコメンテーターも笑っていた。

  • 新聞社の謝罪会見の内容を独自見解で歪曲している。放送局の自己弁護のために、新聞社が誰に何を謝罪しているのかをうやむやにしているとしか思えない。この姿勢のどこに公平性があるのか。今まで記事を利用してきた放送局自身の自戒と改革を求めたい。

  • 新聞社の原発関係の吉田調書、慰安婦問題の吉田証言の誤報に関して検証することは、勇気あることだと思った。政府と違うことを言おうとすると、今のメディアはつぶされるのではないかという危機感がある中で、命を懸けて報道している姿勢には感心する。これからも頑張って真実を伝えてほしい。

  • 新聞社の慰安婦問題の記事訂正について、ある別の新聞は「その時自社はどう報じたか」と検証している。しかしテレビ各局はその間違った記事を長い間垂れ流しておきながら、報道した責任を取ることもなく、検証さえしていない。メディアとしての責任を果たすべきだ。

  • 吉田調書と慰安婦報道での新聞の誤報問題について、取材した記者個人についての報道がないことに違和感がある。新聞社の社長とトップの記者会見のみで、記者個人の記者会見はない。個人を糾弾する報道は見たことがない。しかし、STAP問題の報道では、研究者への過激な報道が行われた。名前と顔写真入りで疑惑を追及し、メディアによるリンチという印象があった。新聞社による不祥事に対しては節度を守り、科学界の不祥事には過激な報道に走る。そのギャップに違和感を覚える。

  • 原発規制委員会とのやり取りを報じたニュースの中で、誤報があったとして謝罪した。その中身は、記者の質問に対して、質問とは違う別の回答をつけるというもので、1つのVTRに数カ所のそうしたミスがあった。単純なミスというより故意に近い悪意ある編集と見るべきだ。この番組は前から再稼働には反対を訴えているが、事実を捻じ曲げてまで再稼働反対に導くことは腹立たしい。

  • 川内原発の記者会見のニュースで、原子力規制委員会の委員長を貶める編集をしていた。司会者が後日「事実誤認と不適切な編集」をお詫びしたが、原発反対の主張に沿うように編集したとしか思えない。世論を誘導し、委員長の名誉を汚す偏向放送だ。

  • 御嶽山噴火に関するマスコミ報道についてだが、震災や広島土砂災害の時も言われたが、報道ヘリが上空を旋回したり、家族へのインタビュー、患者を乗せた救急車の周りに群がるなどの行為があった。もし、自分の家族が災害に遭って同じことをされたらどう思うのか。特に報道ヘリの上空への旋回は、墜落による2次災害、生存者の声が聞こえなくなるなど、大いに危険だ。今までの災害でも問題提起されてきたはずだ。どうしても取材したいのであれば、救助隊にカメラを持たせて映像を提供してもらう方法や、代表取材で十分ではないのか。

  • 御嶽山噴火関連のニュースの中で、ご主人の安否が不明だという女性のインタビュー映像があったのだが、かなり顔に近づいて撮影していることに違和感を覚えた。今にも泣き崩れそうな女性に対して、覗き込むようにして顔の間近までカメラを向けていた。ご主人のことが心配で心を痛めている方に対して、余りにもひどい。見ていて本当に辛く、腹が立った。

  • 御嶽山噴火を伝える報道を各局で取り上げている。テレビ局のリポーターは安全な場所でヘルメットをかぶりきれいな格好をしているが、その後ろを、着のみ着のままの泥だらけの被災者の映像が流れる姿には違和感を覚えるし、不愉快だ。

  • 府議会議員の名刺の携帯電話番号が分かる映像が放送され、いたずら電話が彼に殺到した。個人情報に対してモザイクなどの処理をせず放送したのは不適切だ。なぜそのまま放送したのか、不自然な感じがする。迷惑をかけたことに対して、番組及び放送局は責任を取るべきだ。

  • 国内で発生したデング熱感染についてニュースで取り上げているが、あまり騒いで不安を煽ることはよくない。デング熱に感染しても一定期間を経ると体内に抗体ができ、重症化する心配がなくなると知った。しかしそのことを一般のニュースではほとんど伝えていない。予防することも大切だが、万一感染した場合にはどう対処するかということを中心に、冷静な姿勢で報道するよう心がけてほしい。

  • デング熱について、正しく報道している局は皆無だ。「東京・代々木公園を封鎖したので大丈夫。人から人への感染はない」と報道しているが、厚生労働省は「人から人へは感染しないが、蚊を介して感染は広がっていく」との会見を行っている。各自が蚊に刺されないように予防する必要性を伝えるべきではないか。もっと危機感を持つように注意を促すことが、テレビ局の任務ではないのか。

  • 「小学生の女の子が不審者から貰った飴のようなものを口に含んだところ、意識をなくした」という事件報道の中で、その被害小学生に直接インタビューし、当時のことを直接説明させている映像が放送された。被害小学生の心情に全く配慮していない、このような報道姿勢はあってはならない。被害小学生の心のケア・トラウマの解消を第一に考えるべきではないのか。

  • ある会社の新型スマートフォンが発売され、マスコミのネタになっているが、全体でいえばごく一部の商品だ。それなのに長い時間、機能の説明までして大きく放送している。まるで放送局がPR会社になったかのようだ。

  • 県議会議員の政務活動費不正支出に関する過剰な取材が不快だった。数人で取り囲んでつきまとい、大きな機材をかついで公共の場所で追いかけ回すなど、危険を省みない傍若無人な取材は目を惹いた。これも"報道の自由"という言い訳で許されるのか。逃走する県議に向かって「県民は納得しませんよ」と叫んでいたが、あのような強引な取材こそ納得できない。各番組の出演者は、県議のドタバタを批判していたが、取材も含めてのドタバタ劇に見えた。

  • 神戸小1女児遺体遺棄事件の報道で、不快に思ったことがある。事件の詳細を読み上げる際、人型のイラストが表示され、アナウンサーの音声と共に、どこが切断され、どの部分が見つかっていないかなど、事細かに説明していた。不快で、不謹慎な報道の仕方だ。ご遺族はもちろん、視聴者が不快になる説明は必要ない。残虐な事件が起こると、どのようなやり方でどのような状態で見つかった等の詳細を伝えることが多いが、必要以上の情報を視聴者に伝える行為はおかしい。

【番組全般・その他】

  • 「アニメに規制は必要か?」と題した特集スペシャルだった。この中で、「アニメが好き」という特定の趣味を持つ人々に対し、差別的・偏見的とも取れる一方的な批判がされていた。多様な趣味がある中で、特定の趣味だけを徹底的に批判する構成は異常である。

  • アニメを規制すべきかどうかなど、オタクについての放送だったが、何の根拠も出さずに「アニメオタクから犯罪者が生まれるから規制すべきだ」や「アニメオタクには彼女がいない」など、さも全員がそうであるかのような発言が多く、差別的で気分が悪くなった。番組構成もオタクが悪く見えるようにゲストを選んでいて、公開処刑のようだった。趣味をバカにされて嫌だったし、そういうことは個人の自由だと思う。

  • 「アニメや漫画は規制すべきか?」などをテーマにしていた。私は美少女漫画業界で仕事をしている。そんな私から見て、「アニメや漫画にハマる男は犯罪者予備軍」や「アニメ好きは勉強もできず無職」「自衛隊募集のアニメ絵ポスターで入った人はへこたれる」という決めつけや、「フィギュアが好きな男はおかしい」という発言は短絡的な言い方で、見ていてとても不快だった。私はこの仕事をプライドを持ってやっている。この業界で仕事をしている人間の名誉を傷つけている。この業界に関わり家庭を養っている人間すべての人が、まるで犯罪者予備軍を作っているかの内容で、とても傷ついた。好きな番組だっただけに残念だ。まさか好きな番組を見て傷つくとは夢にも思わなかった。

  • 「シニアとの新つきあい方」だった。若い世代の大多数がシニアの言動にイライラした経験があるという。たとえば「公共の場などでシニアはモタモタしていて困る」など、年を取れば仕方がないことなのに、それを若い世代がツイッター感覚で言いたい放題言っていた。司会者も若いせいか、どうも若い世代に同調しがちで、シニア世代の私は見ていて不愉快だった。それをするなら、今度はシニア視聴者限定の「若い世代にモノ申す」といった特集を組み、井戸端会議感覚で我々にも言いたい放題言わせてほしい。

  • 美味い店を紹介するのはもう飽きたので不味いお店に訪問してみようという趣旨で、こそこそ隠れてひたすら「不味い」「クサイ」と料理を批判して、最終的には店長を出して、店の紹介をするといったものだった。この企画は問題があると思う。人の尊厳を貶めている。こういった趣旨の悪ふざけは真似をする人も出るので控えるべきだ。

  • 暴走族を取り上げていた。その映像はオートバイで爆音を出したり、警察の車に体当たりするものだった。私が住む地域は高速道路やパーキングに近いこともあって、暴走族の抜け道になっている。半年から1年かけて県警の協力のもと取り締まることが出来たばかりである。この放送をきっかけに、また爆音を出し蛇行運転をする暴走族が出始めた。暴走族対策をまた一からやり直しかと思うと腹立たしい限りだ。

  • テニスの男子選手が全米オープンで準優勝したことで大盛り上がりだ。確かに日本人選手が4大大会の決勝に進んだことはものすごい快挙だろう。しかし、同じ大会で車いすテニスの選手たちがシングルス、ダブルスの2冠に輝いたことはほとんど報道されていない。6年後には東京でオリンピック、パラリンピックも行われる。マスコミにはもう少し公平な報道をお願いしたい。

  • 元受刑者が服役中のことを語るという特集があった。罪名の記述はなく、顔も声も隠されることもなく、普通にインタビューに答えていた。年齢様々だったが、どの人も淡々と話し、時折笑いながらインタビューに答える姿が放送され不快だった。元受刑者という立場の人が、なぜ堂々とバラエティー番組のVTRに出演しているのか。服役後だからいいと考えたのか。罪を犯したということは何らかの形で被害に遭った人がいる。被害者がこの番組を見たらどう思うのか。バラエティーの「ネタ」として異色の人のインタビューを放送したのかもしれないが、不愉快だった。

  • 救急医療を特集していた。そのVTRの中の、ある女医の発言にショックを受けた。真偽はともかく、バラエティー要素の多い番組の中で、生死にかかわるような"深刻な病気"の話題を取り上げてほしくない。もっときちんとした番組で扱ってほしい。

  • 男性タレントが、女性の漁師がタコを採った際、タコが体に張り付いた写真を見て「タコがレイプしている」と発言していた。スタジオにいた女性出演者はたしなめるようなことを言っていたが、朝の番組にふさわしくないコメンテーターは勘弁してほしい。

  • インターネット上で行われる「児童買春」の取り引きの実態について取り上げていたが、小学生児童が買春をもちかける際に使われる「隠語」を、番組出演者にクイズ形式で答えさせながら、おもしろおかしく放送していた。放送された番組の雰囲気は、児童買春の危険や撲滅を訴えるものではなく、むしろ助長させる方向性を感じた。また、世界的に有名な「不倫サイト」を取り上げ、日本国内でそのサイトの会員数が「100万人突破した」などと、全く真偽が不明な情報を伝えていた。

  • 特定の女性タレントに向かって「ババア」という名前をつけ、ずっと番組のなかで「ババア」と呼び続けている。「ババア」とは人をバカにした呼び方であり、また年齢の高い女性への侮辱だ。同じ女性として、またその女性タレントと同年代の友人を持つものとして不快である。

  • 沖縄と北海道の出身タレントがご当地自慢で対決するという企画だった。北海道出身の男性芸人が「北海道の人の方が巨乳が多い」と言い出した。番組は北海道と沖縄県のどちらが巨乳が多いのかを検証するために、一般女性への街頭インタビューを行ない、顔にモザイクなどを入れないで放送した。女性が胸のサイズを回答後、顔と胸の横のアップ映像も映し出されていた。女性への配慮がなさすぎる。最近はネットに動画がアップされ、恥ずかしい映像が流れ続けることもある。検証するなら、アンケート結果を発表するだけでも良いのではないか。

  • "不倫ドラマに主婦が共感"というテーマで、ドラマを絡めながら主婦の不倫についてトークしていた。「主婦の不倫の殆どが夫には気づかれない」という話や、視聴者の不倫体験を取り上げるなど、あたかも不倫が普通のことであるかのような展開だった。これに影響されて、不倫行為に罪悪感を持たなくなる人が増えるのではないか。実際には、不倫によって裁判で苦しんだり、自分や家族に悲惨な結果を招いたりする人も少なくない。こうした現実についてももっと言及するべきだ。

  • スポーツはリアルタイムで見たい。現在進行中の複数の試合の映像を編集することが大変なことは理解できるが、余りにもひどい。なぜ生で見られる競技を中継せず、録画した試合を放送するのか。せっかく楽しみにしていたスポーツの大会なのに、見ていてストレスが溜まる。

  • 大量殺人を取り上げ、殺人シーンや"再現VTR"、実際の映像などが多く紹介された。嫌なら見なければ良いのだが、まさかここまでグロテスクな内容だとは思わず見てしまい、凍り付いたままチャンネルを替えることができなかった。番組を見た後は、その凄惨な内容に気分が悪くなってしまった。殺人への興味と助長につながるのではないかと心配になった。

  • 高級料理を食べる合間に、過去の映像をふりかえるという演出があった。その映像のひとつに、男性タレントが屋外に設置された簡易トイレに入った瞬間、トイレが爆破されるシーンがあった。トイレから出てきた彼の姿を見て食事中の私の手が止まった。茶色の汚物にまみれ、ひきつった笑顔のアップ、トイレの部屋の中は飛び散った汚物まみれだった。食事をしながら汚物まみれの姿を見せられる視聴者のことをどう思っているのか。

  • 公共の電波を使って、女性アナウンサーの結婚という、個人的なことを放送していた。単なる社員の結婚を、朝の情報番組で取り上げる必要があるのか。"卒業"と表現しているが、単なる異動ではないのか。周りがちやほやするから、アナウンサーがタレント化するのではないか。アナウンサーという立場を自覚していただきたい。

【ラジオ】

  • 安倍内閣の改造人事で、街の意見として女性の活用をほめる声しか紹介していなかった。そうでない意見も放送するべきだ。多様な角度からの意見がないと、マスコミの意味がない。

  • 街中で見かけた迷惑な人を報告するコーナーがある。最近は、「電車内で座っていた女子高生のパンツが見えていた」や「外で生着替えをしていた」などと、迷惑な人を投稿するというより、お色気系の投稿や単なる会社の上司や先輩に対しての悪口の投稿が多い。明らかに下ネタの投稿が目立つ。

  • サンマ漁の話で「めくらめっぽう」と言っていた。リポートをしていた男性は放送に携わる者ではないので、不見識と責めることはできない面がある。しかし、番組を担当するアナウンサーやキャスターは、表現者だ。しかし訂正をするでもなく、そのまま放置していた。速やかに訂正をし、フォローするのがプロではないのか。十年一日がごとく、漫然と仕事をしているから、不適切表現があっても、プロとして速やかな対応を取れないのでないのか。

  • 各ラジオ局とも夜の時間帯(午後9時くらい~)の番組は、10代の学生をターゲットに絞りすぎているのではないのか。もう少し上の年代の社会人でも楽しめるような番組を作って頂きたい。

【CM】

  • インスタントラーメンのCMで"日本の文化"を伝えたい気持ちは理解できるが、「日本の若者はインスタントラーメンとアイドルが好き、漫画が好き」等、"日本の若者文化=オタク文化"であるかのような作りになっている。これでは、日本の若者=バカばかりということになってしまう。CMによって、日本の若者への間違った印象がつき、世論をミスリードすることにもなる。

  • あるコンビニのCMで、「近くて便利」というキャッチコピーを使っているが、店舗が1件もない鳥取、青森、高知の3県にとっては「遠くて不便」でしかない。「近くて便利」というキャッチコピーは間違っている。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 人気の高いバンドが音楽番組で新曲を披露していたが、性行為を思わせるような歌詞であり、卑わいなしぐさも多かった。若い視聴者も多いと思われる番組なので、子どもたちに悪影響を与えないか心配だ。

  • 盗撮事件などを報道する際に、スカート丈の短い女性の下半身を資料映像として使用しているケースを散見するが、即刻やめるべきだ。青少年への悪い影響が懸念されるほか、顔は映っていないとはいえ、下半身を撮影する行為そのものが盗撮と捉えられかねない。

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組で料理がおいしくない料理店を取材し、出演者が食事しながら「まずい」「臭い」などと言っていた。店主を嘲笑するような内容であり、出演者に嫌悪感を抱いた。子どもにいじめをしてもいいと言っているようなものだ。

【「言葉」に関する意見】

  • 最近、テロップの脱字や送り仮名の間違いが多いように感じる。子どもが間違って覚えてしまう可能性もあるので、制作時の確認を徹底してほしい。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 「イスラム国」に関する報道で、ジャーナリストなどが殺害される直前の映像が流されることがある。実際に殺害されるシーンではないが、ひざまずかされた人の横に刃物を持った兵士が立っている映像は、その後を想像させ、恐怖を感じる。そのような映像を子どもたちが繰り返し見ることの悪影響を危惧している。報道の重要性は理解しているが、もっと違った伝え方はできないものだろうか。

【「編成」に関する意見】

  • 不倫をテーマにしたドラマが昼間の時間帯に再放送されている。子どもたちが見る可能性のある時間帯に放送すべきではない。深夜に放送すべきだ。また、番組宣伝も昼間の時間帯には頻繁に行わないでほしい。

【「報道・情報」に関する意見】

  • 神戸の女児遺体遺棄事件の報道で、被害女児の同級生にまでインタビューするのはいかがなものか。ただでさえ、同級生の子どもたちは心に傷を負っており、心のケアが必要な状況だ。近隣の大人へのインタビューにとどめるべきではないか。

2014年8月に視聴者から寄せられた意見

2014年8月に視聴者から寄せられた意見

研究所の副センター長自殺に対し、過剰報道も原因の1つではないか、などの批判意見。慰安婦問題に関する新聞社の記事訂正を、あまり取り上げていないのではないか、といった声。広島の土砂災害で取材ヘリの騒音が救助の邪魔になるのではないかなどの、批判意見多数。

2014年8月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,265件で、先月と比較して124件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話27%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性71%、女性26%、不明3%で、世代別では40歳代30%、30歳代26%、50歳代16%、20歳代15%、60歳以上9%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。8月の通知数は676件【42局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、23件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

STAP細胞の関係者である副センター長が自殺するという痛ましいことがあったが、マスコミによる過剰報道も原因の1つではないのかといった批判が寄せられた。
従軍慰安婦問題で新聞社の記事訂正があったが、各放送局はそのことをあまり取り上げていないのではないのか、「報道しない自由」の傘に身を隠しているのではないのかといった声が寄せられた。
広島で大規模な土石流による災害が発生したが、相変わらず取材ヘリを飛ばして、騒音による救助の邪魔をしているのではないのかといった意見や、心無い報道や放送にたいして、批判が多く集まった。
情報番組での、女子中学生とのLINEで物議をかもした府議会議員を揶揄したコメンテーターの発言に、賛否両論の様々な意見が寄せられた。
ラジオに関する意見は51件、CMについては61件あった。

青少年に関する意見

8月中に青少年委員会に寄せられた意見は141件で、前月より14件増加した。
今月は、「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見が20件と最も多かった。次に「性的表現」が18件、「報道・情報」が15件、「言葉」が13件、「低俗・モラルに反する」および「編成」がそれぞれ11件と続いた。「その他」は19件あった。
「暴力・殺人・残虐シーン」では、人気アイドルが出演するドラマでの自殺や殺人シーンへの意見が複数あったほか、映画やゲームのCMについて、恐怖を感じるとの意見も寄せられている。
「報道・情報」では、広島市の土砂災害の報道で被害者の同級生にインタビューしたことなどについての意見が目立った。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • STAP細胞の関係者が自殺したことを報道していた。この件は、異常なお祭り騒ぎとなったが、誹謗中傷をエスカレートさせていたのはマスコミである。しかし司会者は「報道をやりすぎてしまったかもしれない」というような意味のことを何度も繰り返した。マスコミが殺したと言われることを危惧し、あらかじめいいわけしている。ワイドショー的にどうでもいいことまで持ち出して無理矢理悪い印象を植え付けるなど、尋常でなかった。きちんと番組として謝るべきだ。

  • 研究所の副センター長が自殺をはかった。STAP細胞存在の可能性を主張し続けたが、心労がたたったことは想像できる。また、数日前には、この問題のドキュメンタリー番組が放送されている。STAP細胞の論文をめぐる研究所の対応にも問題はあったのだろうが、追い詰めたメディアに責任はないのだろうか。メディアの行き過ぎた取材は、こういった悲劇をうむということを肝に銘じてほしい。

  • 副センター長の自殺について各局で取り上げている。どの番組でも各界著名人のコメントを紹介しているが、「惜しい方を亡くしてしまった」「今後の日本の科学界に支障が出る恐れがある」等、いかに彼が優秀な人間であったかのコメントが多い。しかし、どれほど功績のある博士であろうと貧しい人間であろうと、命の重さに変わりはない。自殺者を美化するのではなく"自殺はするべきではない"ことを強調するべきだ。

  • 番組は「検証」となっていたが、これまで出てきた情報を一方の見解で集約しただけで、不快だった。STAP細胞について検証実験中のこの段階で、あらためてこの程度の内容の放送を行う必要があったのか。番組中で公表されたメールの内容についても、本人の了解が得られていたのだろうか。

  • 「あの戦争」を思い出す時期がやってきた。番組は沖縄戦の特集を放送していた。詳しく戦争の事について教えてくれ、分かりやすかった。また、戦争での痛みや悲しみなども伝えていた。沖縄でも、戦争や復帰前の時代を知らない世代が増えている。今の政権が集団的自衛権を進めている時に、意義ある番組だと思う。

  • 新聞の慰安婦問題の記事訂正の問題で、ある政治家が、「国会に召致する」と発言したようだが、政治はメディアに介入するべきではない。政治家の発言でメディアが委縮してしまう。「慰安婦問題」をきちんと取り上げ解説する責任は、メディアにある。

  • 新聞が従軍慰安婦報道を訂正したことは、大ニュースだ。にもかかわらず、まともに報道する局が少ないことに呆れ果てている。あるテレビ局は、新聞の解説員を出演させながら、番組で一言も言及していない。まさに「報道しない自由」ではないか。視聴者は、こういったテレビ局の手前勝手な姿勢をよく見ている。特定秘密法案の際には、国民の知る権利を声高に訴えていたはずだ。

  • 地方が台風の影響で驚異的な雨が降り続き大変な状況にあるのに、東京圏に影響がないからか、通常放送のみということは、おかしい。東京圏のゲリラ豪雨や地震ならば、大袈裟に中継したり、専門家を呼んだり、視聴者提供の映像を流すなどばか騒ぎをする。あまりにも、地方と都市圏の災害時の温度差がありすぎる。

  • 視聴者に対して豪雨等の情報について、携帯の動画や写真で投稿を呼び掛けている。今年からの企画だが、未曾有の災害になるかもしれない映像を募集することはマスコミとしておかしいのではないか。現場を伝えるために、もしかしたらその人は死ぬかもしれない。本来ならマスコミが率先して避難を呼び掛けないといけないはずだ。

  • 台風接近に伴い、各局でL字の表示で台風情報が報道されていた。確かに必要な情報ではあるかもしれないが、番組を視聴する上では邪魔でしかない。台風情報のL字での表示を是とした場合でも、CM中にはそれが解除されている。スポンサーに対する配慮ばかりで視聴者への配慮は微塵も感じられない。必要な情報であると判断しているのならば番組とCMを分け隔てなく常に表示するべきである。スポンサーに配慮しCM放送中には表示しないなどというスタンスであるならば、もとより表示などすべきではない。

  • 放送ヘリから撮影した映像が頻繁に中継されていた。災害発生後72時間はサイレントタイムに指定されている。放送ヘリが救助活動の支障になっている事が問題視されている中で、今回も飛んでいるマスメディアの姿勢に疑問を覚える。

  • 広島の土砂災害ですが、子どもが土砂に埋れて亡くなったニュースで、捜索中のお母さんの悲痛な叫び声を放送する必要があったのだろうか。無事に助かったのであれば、放送しても構わないかもしれないが、「どこにいるのー?」「返事しなさーい!」そんな女性の呼び声を聞いた後に、子どもが亡くなったと伝える。事実ではあるが、その叫びは必要なのだろうか。心ない報道に思えた。

  • 各局で「広島土砂災害」を報道しているが、どこの局も「避難指示を出すのが遅かった」「過去の教訓が生かされなかった」等、いかにも全ての責任が自治体にあるかのように報道している。自治体が避難指示を早く出したとしても、災害が起きなければ今度は「大げさ、騒ぎ過ぎ」と批判するではないか。テレビはどちらに転んでも批判するだけだ。各自が的確に判断することの重要性を伝えるべきだ。

  • 土砂崩れのニュースで、土砂に埋まっている友人を探す女子高校生に対し、マイクを向けて「友人が埋まっているんですか?」と聞き、うなずいただけではっきりと言葉を言わなかったためか、執拗にもう一度「埋まっているんですか?」と聞き、「埋まっています」と言わせていた。その後、その子は泣き崩れ、その姿も映像に収めていた。友人が埋まってしまっているという事実があったとしても、悲しみのなかにいる人に対して、わざわざそれを言葉にさせる仕打ちは酷だ。心身共に傷を負っている被害者、被災者、特に未成年に対する取材は慎重になるべきだ。

  • 広島土砂災害のニュースのコーナーで、司会者とゲストが一部大笑いしながら進行していた。笑っていたのはゲストの家の冠水のエピソードだったが、そんな話は別のトーク番組でしてほしい。広島の土砂災害では死者・不明者が多く出ている。今も消防や自衛隊、ボランティアなどによる懸命の救助や遺体の捜索が行われている。そんな捜索が行われている最中、なぜ大笑いができるのか。不謹慎というより絶対やってはいけない。

  • 大阪の府議会議員の問題で、コメンテーターの一人が、府議会議員の見た目に対して「キモい」と発言した。今回の問題とは関係のない、このような人格攻撃は許されるべきではない。これを許してしまっては、相手に非があれば何をしてもいいということになってしまう。これがいじめの構図で、それを放送で行うということは大きな問題だ。

  • 府議会議員がタレントの発言に対して人権侵害を申し立てたというニュースを見た。私自身、ニュースを見た際「この人、気持ち悪い」と思った。タレントの発言はとても真っ当で正直なものだ。番組内での謝罪は「必要ない」と思う。

  • 40年ぶりの国産旅客機開発にゼロ戦の技術が活かされたというニュースで、ゼロ戦の映像が流れたが、なぜか太平洋戦争で米空母に突っ込む、特攻するゼロ戦だった。どうしてその映像が必要なのか。この時期ゆえ、印象操作でもしているように感じた。特攻する同じ映像が2度も繰り返されこともおかしい。このニュース映像に神風特攻の映像が適切とは到底思えない。

  • 日本の若い世代は、隣国である韓国や北朝鮮との歴史的関係を理解していない。番組で両国を取り上げるたびにナショナリストは両国を忌み嫌うようになっている。昭和の時代の人は、両国に対して行った行為に引け目を感じて過ごしてきた。しかし平成の若者は歴史を知らないため、韓国・北朝鮮の話題を取り上げると、かえってナショナリスト的風潮を助長する結果になっている。両国のことはニュースで事実を伝えるだけにするべきである。

  • エボラ出血熱について特集が組まれていた。その際、「咳やくしゃみでは感染しない」などと伝えていたが、疑問だ。エボラ出血熱は、国家存続の危機にもなり得る、感染した後の生存率の低い、しかも治す方法がない、WHOで非常事態宣言まで出してる病気だ。どう対策を講じるべきか全国民が知っておくべきだ。

  • 古物商の窃盗事件(万引き)が発生し、防犯カメラに映っていた犯人の映像を公開すると店が告知した問題で、マスコミは事の本質を掘り下げるでもなく、やみくもに「煽る」ことに終始していた。結局、警視庁の要請に従い、公開中止となったが、もっと客観的かつ冷静に報道してほしい。

  • 代理出産ビジネスと題して、オーストラリア人夫婦がタイ人の女性に代理出産を頼み双子が生まれたのだが、1人はダウン症のため、引き取りを拒否したことを紹介していた。このようなデリケートな問題はそっとしておくべきではないだろうか。軽々しく取り上げていいのか。今後、障害を持った子を拒否する親が増えるのではないかと危惧している。我が家にも障害を持つ子がいるので、悲しい気持ちになった。

  • 私が住んでいる海老名市上空は連休には東名と圏央道の渋滞状況を空撮しようと、ヘリがバカの一つ覚えのように飛び回る。厚木飛行場の米軍機も飛び回る地域だが、ヘリの騒音は米軍機のそれよりもホバリングや小旋回でタチが悪く、かなりうるさい。騒音問題への報道は盛んだが、自分たちの騒音の方がうるさい事実を知っているのか。

  • ニュースコーナーで、窃盗犯から押収された女性用下着がこれ見よがしに陳列されていた。被害者の下着をなぜわざわざ公衆の面前に晒す必要があるのか。警察も警察だが、それをそのまま撮影し全国に流すテレビ局も、何と無神経で愚かなのか。このような放送が被害者をさらに傷つけ、辱めてしまうということがなぜわからないのか。

  • 迷惑行為やマナー違反を取り上げるコーナーがよくあるが、顔にモザイクをかけていることがほとんどだ。撮影されている方は、自分が行っている行為を普通だと思い、ポーズをとったり、ピースサインをしたりしている。悪いことをしているという自覚を持っていない人たちなのに、なぜモザイクをする必要があるのか。必要以上にモザイクをかけるのは良くない。

【番組全般・その他】

  • 毎年疑問に思っているのだが、チャリティー番組と銘打ち、視聴者に募金を募っている。出演者のギャラが高額とも聞いている。そもそもチャリティーと謳うならば、ノーギャラが当たり前で、自発的に参加する出演者を探せばいいのではないのか。発生するギャラを各団体に寄付したほうが遥かに慈善事業になると思う。慈善事業を名目に、視聴率を稼ぐ為に行っているような気がしてならない。高額といわれるギャラをもらってる人達が私たちから募金を募るという構図が、どうにも釈然としない。

  • ALSについて特集していた。支援運動として「アイスバケツチャレンジ」の賛否が騒がれている中、番組の冒頭でいきなり氷水をあびる海外セレブたちの動画が流されていた。「氷水をあびるか、100ドルを寄付するのがルール」とナレーションでの説明だったが、実際は氷水も寄付もどちらも行い、次の3名を指名するというもので、番組の説明とは異なる。病気の知識を持つことや寄付には賛同だが、氷水をあびるという危険でパフォーマンスまがいの行為を話題にすることで、本来の主旨から離れたただの悪ふざけ好きな人たちの「ネタ」になってしまっているのではないか。海外ではこの氷水をあびた消防士が重体になったと記事にもなっていたが、テレビではそのようなことは一切触れず危険だという注意もしていなかった。

  • バリ島の借地権付き物件が買えると紹介していたが、基本的にインドネシアの不動産を外国人(日本人含む)は買えないはずだ。買うにしてもリタイアメントビザの取得等の条件が必要だと思うが、番組内では一切その件に触れてはいなかった。また借地権はあくまで借地権であり、買えるというよりも借りるものだ。その辺りの説明もなく、素晴らしい物件が格安で買えるという無責任、不確かな番組の情報は問題がある。

  • 男性タレントが街角でナンパ対決をしていた。ロケの車内から物色していて、女性に対するそれぞれの感想を述べていた。テレビ番組でナンパ対決をすることは、見ていて不快に感じる。女性を軽視する発言や、どちらがモテるのかという対決をして、それをただ流しているだけだ。最近のバラエティー番組や、お笑い番組は低俗なものが多く楽しめない。モラルがない番組が多いので、もう少し常識があるバラエティーを考えてほしい。

  • 近頃の朝のニュースは芸能ネタの話題が多すぎる。朝は地元のニュースや天気予報を知りたいのに、芸能ネタの話題ばかり放送している。地元のニュースや天気予報などが後回しにされており、視聴者を馬鹿にしているようで腹立たしい。

  • 若者のテレビ離れについて懸念する話題をテレビやネットでよく見かける。しかし、連日のように毒舌家や、女装家タレントが出演をしていたら、若者のテレビ離れが加速するのは当たり前ではないのか。バラエティー番組を低俗だと非難する人や、パソコンやスマホの普及率を理由にする人もいるが、違うと思う。

  • 「脱法ハーブ」による事件が多発し、「ハーブ」のイメージが悪くなってしまった。今は「危険ドラッグ」に変更されたはずだが、マスコミは未だに「危険ハーブ」と言っている。ハーブがすべて危険なのではない。からだや心をリフレッシュするハーブ本来の効用もきちんと放送してほしい。

  • 一般人へのドッキリ企画を放送していた。整骨院での施術中、こっそり整体師とプロレスラーが入れかわり、プロレス技をかけて気付くかどうかという内容だ。スタジオでは、出演者がVTRを見ながら大爆笑していた。芸能人同士であればまだしも、一般人にこのようなドッキリを仕掛けるとは許しがたい。一歩間違えれば怪我にもつながる。

  • また夏になり、高校野球放送が完全中継されるわけだが、夏休みこども電話相談室や子ども番組の枠を潰してまで放送する必然性がどこにあるのか。また、わざわざ猛暑の時間に試合をすることは高校生にとっても酷だろうし、特に電力需要が逼迫する時間帯はテレビ放送を自粛すべきである。

  • 深夜番組だったが、女芸人がTシャツを着たままブラを外して、乳首に洗濯ばさみをつけてもう1人に引っ張ってもらうという芸をやっていた。1つのパンツを2人で履くというものもやっていた。ズボンの中に肌色の下着をつけていたようだが、2人で無理に履こうとしたので、きわどかった。いくら子どもが寝ている時間帯でも、やって良いことと悪いことがある。

  • ゆとり世代の学力を検証する企画があった。偏差値40以下の学生を集めクイズを競わせ、その珍回答をスタジオの出演者がモニタリングし、笑いものにするという企画だった。そのVTRが終わり、出された結果が、「ゆとり世代の学力はヤバイ」というものだった。バラエティー番組とはいえ差別を助長するものであり、到底許せるものではない。

  • 終電を逃した人(しかも酒が入っている)に声を掛けて、タクシー代をエサに家まで押し掛けるという番組だった。1人暮らしの若いOLなんかは、何か間違いやトラブルがあったらどうするのだろう。今の時代、何があるのかわからない。犯罪の助長につながるのではないのか。素人相手はウケるかも知れないが、放送内容を検討するべきだ。

  • MCの男性が、ユルキャラを殴るシーンが放送された。着ぐるみに対する暴力行為はキャラクターイベント等でも問題になっているが、一般的に着ぐるみの演者は形式上自分で喋ることができない。また視界が限られているため、不意の事態には危険が伴う。夏休みの期間中で、多くの子どもたちが視聴していたかも知れない。教育上不適切だ。

  • 前回ほどひどくはなかったものの、地上波で放送するのは相応しくない。下品で低俗だ。とにかく、セックスという言葉はおろか他の性的な言葉を多用しすぎだ。前回はAVかと見間違うようなシーンもあった。

  • 糖尿病で透析をしている元芸人を取り上げた。透析患者は旅行にも行けないし、仕事も出来ない。透析を休めば死の危機だと言っていた。私は20年間同じように透析をしているが、仕事もしてきたし、海外旅行も出来ている。このような放送があると、透析患者は何も出来ないという目で見られる。透析をしたからといって人生が終わりではない。もっと広く透析患者の実態を調べて放送するべきだ。透析患者への配慮がなく、悲惨さを強調し過ぎていた。

  • 中堅の男性芸人の家にアポなしでゲストを引き連れて突撃訪問。両親もいる中でベテラン芸人2人の暴走がひどかった。家の壁にサインをペンで書いていたほか、床に水をこぼしながら流しそうめんをやっていた。中堅芸人の両親は芸人たちの暴走を止められず、流しそうめんも一緒になってやっていた。そして、鰻と一緒に蛇を混ぜ、故意に床に置いて「つかまえろ!」と命令していた。言われた人はつかもうとするが、凶暴な蛇を使った演出は不快だった。この番組は、自分たちよりも年齢が低い芸能人に高額な時計を買わせたり、数名の芸能人引き連れて全員の勘定を1人に払わせたりするなど、パワハラ的な企画が多いが、如何なものか。

  • 猛暑で蚊が消えたというコーナーで、蚊の数を検証すると称し、担当ディレクターがわざわざ藪に入り、足を蚊にさされるという人体実験をしていた。だが蚊の数を確認するなら専門家とともに補虫するなど、ほかの方法があるはずだ。おりしもこの日はデング熱の数十年ぶりの国内感染を厚労省が発表した日だ。ディレクター自身がデング熱に感染する危険もあるし、感染を拡大させる可能性だってある。ただ面白そう、というだけで蚊に刺される人体実験は、後先を考えない不適切な取材だと思わざるを得ない。

  • 芸人へのどっきりは、濡れ衣を着せられて最後は逮捕されるという内容だったが、仕掛け人、出演者全員に悪意を感じた。警察官の挙措がとてもリアルで、本人は事情を知らずにいたから、本当に捕まったと思ったのだろう。それをみて出演者が笑っているという趣味の悪い企画だった。本当にかわいそうだった。テレビであってもやって良いことと悪いことがあると思う。これは公開いじめにほかならない。

【ラジオ】

  • 内容が下ネタばかりで聞くに堪えない。今は夏休みで子どもが聞いているのに「女の子をラブホテルに誘う『名ゼリフ』」を募集している。青少年の非行を助長する内容だ。その上、芸人のリポーターが毎回酒を飲んでリポートしている。共演者から「酒臭い」などの苦情もあるのに、改善されない。飲酒をやめさせるか、番組を降板させるべきだ。

  • パーソナリティーの落語家が、「銭湯に行ったとき、後ろ姿で知り合いかと思って頭を叩いたら、知らない怖そうな人だった。とっさにアウアウアーって言いながら蛇口をペロペロ舐めたら知的障害者だと思って許してくれた」と笑いながら話していた。たとえ作り話だったとしても、あまりにも障害者をバカにした心無い話なので怒りを覚えた。

【CM】

  • パチンコ店のCMだが、誇大広告だ。普通に見れば誰もが大当りを出してハッピーになれるような感じにとれる。全ての人がパチンコで勝てるものではない。負ける人だっている。いや負ける人の方が多い。「勝てる」イメージを出さなければいけないので、ああいうCMになったのだと思うが、あまりにも酷すぎる。

  • ゲーム会社のCMだが、地下鉄サリン事件を連想させ、違和感を覚えるゲームのCMだ。また、会社の上司と女性が2人で暮らし始め、「男と暮らす意味わかってる?」といったり、キスをしたりする不謹慎なゲームのCMもある。CMは予期しない時に流れるので防ぎようがない。衝撃的で、行き過ぎたものはやめてほしい。

青少年に関する意見

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 子どもに人気のあるアイドルが出演するドラマで、首つり自殺のシーンが必要以上に映し出されていた。テレビをつけた瞬間にこのような映像が目に飛び込んでくると、子どもが驚いてしまう。子どもに人気がある番組であることを考慮した番組作りをしてほしい。

  • 生放送のバラエティー番組で、男性司会者が女性出演者を押し倒し、馬乗りになっていた。放送内容にも全く関係がなく、公然と暴力的なセクハラを行ったに等しい。一緒に視聴していた子どもたちに説明できないような愚行だった。笑いをとろうとしたのだろうが、許される行為ではない。

【「性的表現」に関する意見】

  • 4コマ漫画が原作の深夜帯のドラマが下品で卑猥だ。卑猥な行為の再現VTRはポルノさながらだった。昔より青少年が深夜番組を簡単に見ることができる状況なので、深夜番組であっても配慮が必要だろう。

  • 不倫を取り上げたドラマを見ていた孫が、自分の母親に「ママは大丈夫?」と聞いていた。性的なシーンが多いドラマは深夜に放送すべきだ。

  • "どっきり企画"で、お笑いタレントに水に溶けるパンツを履かせ、水に落としたり、ローションをかけたりしていた。放送上は画像処理しているが、スタジオにいる女性タレントや観客は露出した陰部を目撃していると思われる。放送で陰部を隠せばいいという問題ではない。

【「危険行為」に関する意見】

  • 世界中で起きたハプニング映像を取り上げた番組で、偶然カメラが捉えたほのぼのとした映像も、一歩間違えば命が失われるような行為も、単なるハプニング映像として放送していた。危険な行為を単なる笑いの一部として放送しているように思える。視聴者の中には、あえて危険な行為を行い、映像をインターネット上にアップして注目を集めようとする人もいるのではないか。また、小さな子どもは善悪の区別ができず、人や動物に危害を加える可能性もある。どこまでが危険で、どこまでが安全なのかを判別できない視聴者がいることも考えて放送してほしい。

【「その他」の意見】

  • 若年層の聴取者が多いラジオ番組の女性パーソナリティーが、不良を称賛するかのような発言をしていた。不良の行動が社会問題視されている中、「元不良には経営者が多い」「不良はかっこいい」などと発言したことに悲しみを覚えた。子どもたちが夏休中であることも考慮してほしかった。

2014年7月に視聴者から寄せられた意見

2014年7月に視聴者から寄せられた意見

集団的自衛権の行使容認の閣議決定に対し、賛否の両論を併記すべきとの意見や、県議会議員の「号泣会見」を繰り返し流すのは如何なものかといった意見、同級生殺害事件で被害者の名前や写真ばかり放送することに批判的な声など。

2014年7月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,389件で、先月と比較して53件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール69%、電話28%、FAX2%、手紙ほか1%。
男女別は男性71%、女性25%、不明4%で、世代別では40歳代28%、30歳代24%、20歳代19%、50歳代15%、60歳以上10%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。7月の通知数は612件【42局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、20件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

集団的自衛権の行使容認が閣議決定されたが、それを扱った報道・情報番組に対して、賛否両論を併記すべきだといった意見などが寄せられた。
県議会議員の「号泣会見」が耳目を集めたが、あまり何度も繰り返し流すのは、如何なものかといった意見が寄せられた。
小学生の監禁事件が発生したが、逮捕された容疑者の家に「美少女ポスター」が多数貼られていたという報道に対し、アニメ・漫画ファンを誹謗中傷するものだといった批判が多く寄せられた。
同級生殺害事件の報道に対しては、被害者の名前や写真ばかり放送するのはおかしいといった声や、猟奇的なことを詳しく報じる必要はないといった意見が多数あった。
夏期恒例の長時間番組が放送されたが、出演者をあまりに酷使しているといった意見などが寄せられた。
ラジオに関する意見は38件、CMについては48件あった。

青少年に関する意見

7月中に青少年委員会に寄せられた意見は127件で、前月より15件減少した。
今月は、「暴力・殺人・残虐シーン」および「性的表現」に関する意見がそれぞれ27件と最も多く寄せられた。次に「低俗・モラルに反する」との意見が13件、「表現・演出」に関する意見が8件と続いた。「その他」は15件あった。
「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見では、長崎県佐世保市で起こった、高校生殺害事件に関する報道への意見が多く寄せられたほか、小説を原作としたドラマの番組宣伝についての意見もあった。
「性的表現」に関する意見では、高校を舞台にしたドラマでの女子高生役の下着シーンのほか、夕方の情報番組での出演者の発言について複数の意見があった。また、複数のラジオ番組について、それぞれ、内容が卑猥であるとの意見も寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 本日夕方に、集団的自衛権の行使容認が閣議決定されるようだが、新聞などでは集団的自衛権の危険性について書かれていた。しかし、メディアでの報道が少なすぎる。政権は年金の財源問題にしても株式などへの投資を拡大するなど、国民のためにならないことをしている。テレビ局は政権の言いなりの放送しかしていない。国民に事実を知らせることが、メディアの役割ではないのか。

  • 集団的自衛権行使の閣議決定に関する報道の中で、50代自衛隊幹部とされる人物の電話インタビュー(音声のみ、変換あり)として、「集団的自衛権が推し進められたら自衛隊員は辞めて行き、後に徴兵制が始まる」との趣旨のコメントが放送された。報道番組においては、発言の人物、内容について視聴者が検証できるよう、顔出しが原則だ。政策への是非はともかくとして、報道は公平・公正であるべきで、どこの誰なのか検証不可能な人物を自衛隊幹部だとして放送することは、報道による印象操作に繋がるのではないか。

  • 「集団的自衛権によって徴兵制ができるのではないか」という放送があった。非常に不愉快な内容で、この制作者側の悪意を感じる。「徴兵制」をつくるのであれば、改憲が必要になる。しかし、視聴者が憲法を十分知らないと思っているのか、「徴兵制」と簡単に口にしている。集団的自衛権とは何かということを正しく報道せず、不安ばかり煽る報道姿勢に怒りを感じる。報道各社は国民に正しい情報を提供する義務があると思う。しかし、国民の不安を煽るばかりで、正しい情報を提供していない。

  • 各局のニュース番組で「街角アンケートの結果」と称して、一般人の意見を出すことがある。しかし"いつ、どこで、どれくらいの年齢層の人に聞いた結果なのか"明確にしていないので、真実かどうかわからない。テレビで報道することにより、不確かな情報が正しい情報であるかのように受け取られてしまう。アンケート結果を伝えるのであれば、情報を詳細に公表するべきだ。

  • 今日の新聞の番組ラテ欄を見て驚いた。昼前後の民放テレビの情報番組で、「歌手の保釈」や「日朝協議」がトップ扱いになっており、「集団的自衛権の行使容認」を政府が昨日、閣議決定したことについては、全く触れていないか、最後に記されているかであった。戦後、集団的自衛権を否定してきた憲法解釈を一挙に変更した今回の閣議決定と、覚せい剤で捕まった芸能人の話とでは、どちらが重要なニュースであるのかは明白だ。情報番組とはいえ、戦後史を揺るがすこの問題を避けて通るべきではない。ラテ欄にしろ、こんな扱いをしているようでは番組の内容もうかがい知れる。放送局が政治権力に対して自立しているのか、疑いたくなった。

  • 集団的自衛権に関する報道スタンスは偏りすぎている。日本の国防力や抑止力を高めるための方策であるのに、執拗に官邸前の異様なデモ映像を流し、憲法の破壊だというコメンテーターばかりにしゃべらせる。そのくせ、日本を取り巻く国際情勢を真面目に取り上げようとしない。せめて両論併記の原則を徹底できないのか。去年の特定秘密の時もそうだが、マスコミは特定の思想を視聴者に押し付けようとしている。

  • 日朝協議について、経済制裁や人と船舶の往来制限の解除といった政治的駆け引きの問題ばかりが放送されている。だが、拉致被害者は今も祖国からの救いの手を待っている。北朝鮮が、拉致という無法かつ人の尊厳を踏みにじるやり方で連れ去った人々を、全員帰国させなければならないはずだ。メディアもそのような視点に立って伝えるべきである。

  • "号泣会見"を開いた兵庫県の県議会議員について取り上げた。外信部の記者が出演し、「変わっているけど面白い。たたき上げで、味のある議員に化けていったらよかった」と言った。議員が面白いかどうかの問題ではない。政務活動費の使い道、税金の無駄遣いを追及するべきだ。"面白い"では済まされない。

  • メインキャスターの態度が気になった。兵庫県議会議員の釈明会見のVTRを流している時に、ワイプに映された表情がまるでお笑いでも見ているようだった。事の重大さがまるで分かってないのか。税金の横領という犯罪を笑って放送する番組、キャスターを見ていて、とても不快だった。テレビキャスターの社会への影響力というものは絶大だということを、もう少し理解して行動、発言してほしい。

  • 兵庫県議会議員のニュースが連日報道されていますが、同じ映像ばかり流しています。会見での号泣などインパクトがあるからでしょうが、こうも連日放送されるとさすがに辟易します。兵庫県議会ばかり批判していますが、こういった問題は全国全て(国会含む)でしっかりと調査されるべきではないでしょうか。

  • 各局の台風報道について疑問を持っている。今回の台風は今までにないほど大型とのことだったが、現地へリポーターを派遣して屋外から中継させる放送局が多い。「危険だから屋外には出ないでください」と屋外から言われても何の説得力もない。実際に風に飛ばされて事故寸前だった事例もあるようだ。さらに大型の台風も懸念される中で、こうした放送が続けば、いずれ犠牲者が出るだろう。実際に危険な目に遭わなくても緊迫した状況を伝えることはできるはずだ。それこそが映像のプロたるテレビマンの仕事なのではないか。

  • テレビの台風情報がほとんどアテにならなかった。東京については区ごとの情報を全国に放送していたのに、ウチの地域は「四国」とひとくくりにされた。愛媛県だけでも東京より広いのに、ひとくくりにすることは、"田舎なんてどうでもいい"と思っているのか。

  • 東京・池袋で脱法ハーブを吸った男が車を暴走させた事件で、犯人が酩酊状態で警察官とやりとりをする映像が繰り返し使用されていた。よだれを垂らし朦朧としている姿が不快でならない。事件直後は、実情を報道するために仕方ないのかと思ったが、それ以外でも脱法ハーブによる事故が続き、そのようなニュースが流れるたびに、池袋での映像が使用されている。通常、汚物が映る場合はモザイク処理などして報道すると思う。また、「脱法ハーブ」という表現もやめるべきだ。

  • 小学生誘拐事件の容疑者の部屋の説明で、「容疑者の家にはアニメのポスターが貼られていた」などという全く事件との関係のないことを報道した。これは明らかな印象操作だ。まるでアニメや漫画が好きな人間全てが犯罪に手を染める、そのようなイメージを植えつける根拠の無い報道でしかない。

  • 岡山県女児監禁事件の報道について、「アニメのポスターを貼っていた」など、無理矢理アニメと絡めて報道していた。このような事件が起こるたびに、何故どのマスコミもアニメや漫画と絡めて報道するのか。「アニメや漫画が好きな人は犯罪者予備軍で気持ち悪い」というレッテルでも貼り付けたいのか。「アニメや漫画は日本が誇る文化」と持ち上げておきながら、このような事件が起こると「アニメや漫画の好きな人は犯罪者予備軍だ」のような二枚舌の報道姿勢は心底不快だ。このような事件で漫画・アニメ・ゲームと結びつけ、レッテルを貼る報道はやめていただきたい。

  • 同級生殺人事件についてですが、「人を殺してみたかった」という加害者の供述とともに被害者の子どもの写真や映像を放送するのはやめてほしい。被害者の人権を全く無視した心無い行為だと思う。家族や親せきの方は見ているどころではないと思うが、大事な子どもの姿を心無い言葉とともに流してほしくないはずだ。彼女の姿がテレビに流れることを、誰が必要としているのだろう。そのことで、誰が救われたり、助かったりするのだろう。加害者のことを流せない代わりの情報として流しているように思える。遺族は2次被害を受け、被害者は亡くなってからもなお人権侵害を受けているようだ。

  • 佐世保市の女子殺害事件の報道についてだが、「首を絞めて殺害し、頭部を何度も殴り付け、遺体の一部を切断」など、猟奇的で残忍な内容なのに、何度も放送している。夏休みが始まり、子どもたちもテレビを見ている朝や昼の時間帯に、この残忍な事件を無神経に繰り返し流すのは、ショービジネスとしての"魅せる"報道番組のように思えてならない。

  • STAP細胞をめぐる論文不正について極めて丁寧に、多面的に、客観的に検証していた。誤った情報に踊らされた報道機関として真っ当な責任の果たし方だ。科学に限らず、ある疑惑に対する丁寧な検証番組は、国民の利益になる。国民が正確な情報を得られなければ、民主主義は機能しない。その意味で、このような調査報道は大いに賞賛されるべきだ。

  • 渦中の女性研究者のトイレにまで押しかけ、相手に怪我を負わせた強引な取材を恥じるべきだ。プライバシーの侵害も甚だしい。しかも白黒のはっきりしていないことを検証するがごとき内容だった。不適切な取材が明らかになった時点で、放送を保留すべきであった。

【番組全般・その他】

  • 30時間以上不眠不休の出演者に、高温の舞台で45分ほど激しいダンスをさせた。そこまではまだウリの一つだからとも言えるが、疲労困憊の状態で歩かせるなど全体的に演出が行き過ぎていた。明らかに熱中症で意識が朦朧としている出演者にまともな水分補給をさせず、このような行動を強いるのは如何なものか。

  • 市長を出演させ、一方的に特定の政策を応援するかのような放送だった。この番組は、以前から特定の新聞社や特定の政党を一方的に、中傷といってもよい言葉で罵倒する放送を行ってきた。局としてはあくまで「バラエティー番組」扱いのようだが、内容が時事問題を扱っている以上は、報道の中立性というものを意識し公平な番組作りに留意すべきだろう。以前の司会者が健在だったころは、バランスの取れた企画内容とコメンテーター陣だったが、最近は特に、偏りが目立つ。視聴率ほしさで、主張を先鋭化させているのではないのか。

  • 女性タレントがニューヨークに行き、現地で出されるクイズに答えるという内容だった。クイズが不正解だと顔面に向けて生クリームのような白いクリームが飛んでくる仕組みだ。何度も不正解を出して、顔面にクリームが飛んでいた。最後にはサプライズで誘拐されて、とある場所で顔面にクリームが飛んだ。演出方法に問題があることと、食べ物を粗末にしているので、不快に思った。

  • 最近のバラエティー番組を見ていると、一部の出演者の言葉遣いが悪く、「マジで?」や「超半端ねえ」「激やば」「まいうー」などの若者言葉丸出しだ。また、「うざい」「キモイ」「死ね」「ぶっ殺す」というような暴言を吐く芸人も少なからずいる。日本人のくせに正しい日本語が話せないとはどういうことか。見ている方が恥ずかしい。近頃の芸人は何故まともに正しい日本語が話せないのか。正しい日本語を一から教え込む必要があるのではないか。

  • 出演者が問題で回答ミスをした時の、他の出演者のヤジや罵声が不快だ。ちょっと答えを間違えたくらいで、そこまで言う必要があるのか。特に、あるお笑い芸人の2人は、出演者が問題でミスをするたびに、ヤジや人を馬鹿にするような発言をしており、言葉遣いも悪く不快になる。芸人とはいえ、言って良いことと悪いことの区別くらいつくはずだ。

  • 物語の舞台として想定された都市の地図が、アメリカのコミックの作中の地図に似ている。インターネットでは、「コラボだ」などの無責任な意見が出回っているが、番組サイドからの説明はまだない。他国の有名コンテンツを真似し、そのまま釈明もしないのは、子どもたちに誤った倫理観を植え付けることになる。

  • 男性タレントが全裸の仙人と一緒に素っ裸で生活するというものだったが、見ていて不愉快であった。全裸で、股の部分をパンツの絵で隠して放送していたが、露出狂まがいとしか受け止められず、気持ちが悪かった。このような内容を面白いと思って放送しているのなら大間違いだ。

  • 今は梅雨の時期なので天気が悪く不安定であることは誰でも分かっている。それをわざわざ毎日、気象予報士を呼んできて説明させている。そしてちょっとでも気象予報士の予報が外れると司会者がそれを吊し上げて笑いを誘う。見ていて気象予報士が気の毒になる。

  • 街頭インタビューで顔出しできない人の胸のアップを映していた。女性の場合、胸が目立つ人もいる。ただのインタビューといっても、胸をアップにしすぎて、それだけ映し出すことはいかがわしく見える。顔を映さないでインタビューをする時、いかがわしくみえる箇所だけ映して放送することはやめてほしい。

  • ドッキリ系の番組が増えてきて嬉しい。この種の番組は、「道徳心に欠ける」や「危険」などといった苦情が付きまとう。しかし、人を驚かせるということは良くも悪くも人間の本質的な快楽である。海外では、一般人の人生を変えてしまうほどのドッキリ番組もある。日本のドッキリは良心的で、純粋に楽しめる範囲におさまっている。どんどんこのような番組を制作し、新たな騙しのパターンも考案してほしい。

  • 番組タイトルと番組内容が全く違う。内容はサッカーをネタにした低俗なバラエティーであり、ハイライトをいつかやってくれると期待しているうちに番組は終了した。本日はW杯準決勝が行われた日であり、そのような日に思わせぶりなタイトルで視聴者を誘導する手法は如何なものか。

  • 番組HPには40代、50代からの視聴者の感想や意見も多く寄せられているが、放送で観客席を見ると、20代30代ばかりで、差別的な意図を感じる。人気番組でファンクラブの観覧募集に応募しても、20代30代ばかりを多く当選させ40代以上はことごとく落選させているという話もよく聞く。こういうことも差別ではないだろうか。高齢の視聴者を馬鹿にしている。

  • 北海道の飲酒運転者の悲惨なひき逃げ事件を報じた直後にウィスキーのCMが放送され唖然としました。まるで事件を煽っているような感じで、とても残念です。CM放送においてこのようなタイミングは許されるのでしょうか。

  • 酔った男性が番組制作者や出演者側の意向で、深夜にもかかわらず、奥さんに電話をさせられていた。寝ていた夫人は起こされて電話にイヤイヤ応答していたが、生活のペースというものがあり、気の毒に思った。ウチの家族はじめ、大勢の方は番組を喜んで見ているようなので、私のような意見はマイノリティーなのかもしれないが、このような細かいところに配慮が欠如しているマスコミの横柄さを感じる。

  • 毎年楽しみにプロ野球のオールスターゲームを観戦していますが、今年の中継には落胆した。1戦では放送の延長もせず、試合途中で打ち切った。2戦目では番組の延長はしたものの、延長終了時刻を明記せず、いきなり試合中継が終わるという無責任な放送だった。来年のオールスターでは選手と選手の真剣勝負が最後までじっくりと見られる中継を期待したい。

  • イギリス王室の話題の中で、コメンテーターが、女子アナに対し「まだ赤ちゃんいないのか」と言っていた。そのような個人的なことなど、テレビで聞くべきではない。ぞんざいな言い方も、視聴者としては不愉快だった。朝の番組くらい、爽やかな発言のできる出演者を選んでもらいたい。

【ラジオ】

  • 職場でラジオがかかっているので、毎日聞いている。パーソナリティーが9時や11時などの区切りの時間にマイクに向かって叫んでいるが、不快だ。ある日の放送ではワールドカップを想定した内容になっていて、パーソナリティーが何度も「ゴール」と絶叫を続け、仕事にもならないし、不快でストレスが溜まった。リスナーのことを考えて放送してほしい。パーソナリティーの感情のおもむくままにマイクで叫び続けられていたら、たまらない。

  • 司会があらゆるテレビ番組を批評するコーナーの中で、毎回最後にラジオのリスナーに意見の募集を告知するが、これまで一度も番組内でそれが読まれたことがない。本当に一通も来ていないのか、それとも来ているのに無視しているのか。もし後者なら募集する意味がない。なぜ読むつもりもないのに、意見を募集するのか。読む気が全くないのなら募集をやめるべきだ。

  • リポーターの女性が持参した納豆を食べ、残った藁づとで、リポーターが個人的な念を込めて藁人形を作っていた。WEBでアップされた写真には、リポーターの女性が額に鉢巻でロウソクを挟んだ姿が写っており、丑の刻参りをする様相そのものだった。このような行為は、一般的に呪殺的なものとして知れ渡っており、殺人などの実行行為ではないにしろ、犯罪的な行為を思わせる。また、そのような企画自体、極めて低俗で問題な上に、意義がわからない。番組の途中で、中継を挟み、メインパーソナリティーと進捗を確認する場面もあったが、メインパーソナリティーは、笑いながら行為を煽る感じで、とても気分が悪かった。

【CM】

  • "小さい男の子がやけどをするが、生命保険会社へ電話をして的確な指示を受けたことで、やけどの跡も残らなかった"というCMを見た。伝えたいことは理解できるが、映像もCMの作りもリアル過ぎる。同じような経験のある中学生の妹が、このCMを見て怖がっている。もう少しオブラートに包んだ作り方をしてもよいのではないか。

  • 車用ワックスのCMがあった。「1回塗ったら3年間無用」という。そこで、メーカーに電話をしたところ、「できれば半年に1回は塗ってほしい」と言われた。これは事実と反した過大広告にあたる。放送する以上CMの中身も精査してほしい。

  • 男女の電話のやり取りが、ストーカー犯罪を想起する。男性「僕の気持ちはもう分かっているよね?」、女性「あなたとは無理なの。聞いている?」のやり取りを繰り返している。このCMを見ると、ストーカー被害に遭っている女性を思い起こす。また、現在ストーカーを行っている男性が「自分だけではない」とストーカー行為を正当化しそうで、犯罪幇助に繋がるのではないか。危険で不愉快なCMだと感じる。

青少年に関する意見

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 佐世保市で起こった高校生殺害事件の報道で、被害者の殺害状況や凶器を詳細に伝える必要があるのか。あまりにも残酷な内容に、子どもがショックを受けている。何から何まですべてを報道すればいいというものではない。

【「性的表現」に関する意見】

  • 高校を舞台にしたドラマで、女子高生役が下着姿で監禁されるシーンがあった。ドラマとはいえ、青少年の視聴者が多いと思われる時間帯で許される演出ではないと考える。

  • 性表現や性にまつわる話が過激すぎる深夜帯のドラマがある。ドラマを放送している放送局は、独自の視点を持った素晴らしい番組を今まで多数生み出しているのに、なぜこのような番組を放送するのか、理解に苦しむ。小学生でも簡単に深夜番組を録画視聴できる時代であり、深夜帯だからといって過激な表現が許されるわけではない。

  • 夕方の放送にもかかわらず、必ず性的な話を盛り込もうとする情報番組がある。夏休み期間中でもあり、子どもたちが視聴してしまうことを危惧する。

  • 深夜帯のラジオを聴取したが、あまりにも卑猥な内容で驚いた。青少年が聴取している可能性を考慮し、内容を精査すべきだ。

  • 青少年に人気が高いアイドルグループが司会をする番組で、ゲスト出演者が自分の出演する舞台の告知をしていた。当該舞台はアダルトビデオの世界の裏側を取り上げたものであり、未成年者が多く視聴している番組での告知はふさわしくない。

【「低俗・モラルに反する」との意見】

  • 子どもの登校前の時間帯に、不倫をテーマにしたドラマの番組宣伝があり、不快な思いをした。肉体関係を伴う不倫は民法上の不法行為であり、このような行為を当たり前のように放送することに憤りを感じる。

【「報道・情報」に関する意見】

  • 岡山県倉敷市で発生した女児誘拐事件の被害者の写真と名前が、事件解決後にも報道されている。無事に親元に戻ったものの、誘拐事件ということもあり、女児は心無い好奇の目に晒されることが考えられる。必要のない情報は報道すべきではない。

2014年6月に視聴者から寄せられた意見

2014年6月に視聴者から寄せられた意見

集団的自衛権の問題に対し、論点を明らかにし、客観的かつ公平な報道をしてほしいといった意見。都議会の女性議員に対するセクハラまがいの野次の問題について、謝罪会見の議員を一方的に攻め立てていたが、もっと根本的なことを議論してほしいといった意見など。

2014年6月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,336件で、先月と比較して105件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール69%、電話28%、FAX2%、手紙ほか1%。
男女別は男性71%、女性25%、不明4%で、世代別では30歳代26%、40歳代27%、20歳代17%、50歳代16%、60歳以上10%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。6月の通知数は582件【43局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、20件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

先月に引き続き、集団的自衛権の問題を取り扱ったニュース番組に対して、多くの角度から論点を明らかにし、客観的かつ公平な報道をしてほしいといった意見が寄せられた。
都議会の女性議員に対するセクハラまがいの野次の問題について、謝罪会見に臨んだ議員を執拗に攻め立てていたが、もっと根本的なことを議論してほしいといった意見があった。
サッカーのワールドカップが開催されたが、放送が過剰すぎるといった意見や、あまり興味を示さない人たちを揶揄する番組企画に対し、批判の声などが寄せられた。
人気女子アイドルグループの選抜総選挙が行われたが、それを長時間生放送する事や、報道番組で扱うことに対し、疑義が呈された。
ラジオに関する意見は30件、CMについては51件あった。

青少年に関する意見

青少年委員会に寄せられた意見は142件で、前月より35件増加した。
今月は、「表現・演出」に関する意見が52件と最も多く、次に「性的表現」に関する意見が21件、「低俗・モラルに反する」との意見が17件、「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見が16件と続いた。
「表現・演出」に関する意見では、日曜日の昼間の時間帯に放送されている番組で、子どもたちが出演者の車に落書きなどをしたことに関する意見が目立った。「性的表現」に関する意見については、女性タレントの臀部を"お尻パーカッション"と称して叩いたシーンや、子ども向けアニメ番組のキャラクターの台詞について、複数の意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 集団的自衛権に反対するために全く関係のない湾岸戦争の特集をし、集団的自衛権を認めれば戦争に参加するのではないのかというニュアンスの放送をしている。これはあきらかに国民をミスリードする報道である。こんないい加減な報道を許していては、国民が正しい情報を知ることができない。

  • どの局も集団的自衛権行使の報道は、「今国会で決議する」や「公明党は難しいと言っている」と報じるばかりで、その詳細を説明する番組が少ない。マスコミは政府への批判精神を忘れず、国民の目線で報道してほしい。

  • 拉致問題を取り上げた。安倍首相が以前からこの問題に力を注いできたと強調していた。安倍政権を称えるような番組内容で、政権の危うさを指摘する人はいなかった。まさに偏向報道である。公正中立であるべき公共の放送にあってはならない。

  • 「ワールドカップ」が話題になり、各局で取り上げている。そのために、集団的自衛権についての放送が少ない。安倍総理は「日本の国民を守るために自衛隊が出ていく」と良いことばかり言っている。しかし相手国があるので、戦争になる可能性がある。集団的自衛権について、国民が良く理解できる番組をもっとテレビで放送してほしい。

  • 都議会にて女性議員に対し、セクハラととらえかねない野次を飛ばした議員の謝罪会見には違和感を覚えた。議員の一連の発言は許せないが、他の野次を飛ばした議員もいるはずで、当の議員だけを一方的に責め立てるのはいかがか。テレビは肝心の晩婚化、少子化問題をもっと大いに議論するべきだ。

  • 東京都議会での野次発言問題を各局で大きく取り上げている。議員がセクハラ発言をしたことが問題なのか、セクハラ発言自体が問題なのか分からないが、都議会でのセクハラ発言を問題視するならば、各局のバラエティー番組でのセクハラ発言も問題にするべきではないか。放送局と関係のないところで起きた事柄については大騒ぎするのに、放送絡みになると全く触れないのは、笑止千万だ。

  • 阪神・淡路大震災の時から、聴覚障害者・外国人に必要な情報が届かず困ったと言われているにもかかわらず、何の改善もされないのはなぜか。緊急災害時にはアナウンサーの隣に手話通訳者を、字幕テロップで英語をと、テレビ局に再三にわたり要求しているが、予算がない・瞬時に正確な英語放送を出来ない・手話ができる人材確保ができない等といった言い訳ばかりだ。阪神・淡路大震災の時点で官民一体で動いていれば、東日本の時には何人もの人命が救われていたはずだ。人の命に関わることを分かっていながら放置することは人災に他ならない。

  • 栃木の女子児童殺害事件について報道していたが、番組の構成に強い違和感を覚えた。在日外国人による犯罪は他にもあると思うのだが、容疑者が台湾出身であることを強調していた。ビデオの中で、容疑者が幼少期に書いた文集についても触れていたが、文字の書き間違いや誤用を指摘しており、不快だ。あたかも日本語が不自由だったので周囲から孤立していたかのような報道だった。

  • 新国立競技場の問題提起については非常に分りやすくて良かった。この問題については話題になっていたが、どこの局も詳細に報道しなかった。オリンピックの巨大利権に伴うスポンサーや広告代理店の意向を忖度していると思っていたが、この番組はそうでないことを示してくれた。オリンピックで東京が生まれ変わるような、光の面だけを報道することはいい加減にやめてもらいたい。

  • ワイドショーなどで、事件や事故を報じる際に流す音楽が気になる。殺人事件が起きたときは恐ろしさを増長させる音楽だ。音楽で事件の印象も操作される。現実に起こっていることは映画ではない。サウンドトラックはいらない。音楽で事件や事故に対する事実を装飾することはやめてほしい。

  • 記者会見で、質問者である記者の顔が映らないことが多いが、公の場で質問をしているのだから、記者の顔と名前、報道機関名、会社名は放送されるべきだ。また私見のような質問をすることも考えものだし、質問される側への失礼な攻撃的質問も多々見受けられる。責任ある言動が求められる。

  • 「日本企業が海外での防衛装備の展示会に初めて出典した」というニュースだったが、"防衛装備品の販売=死の商人"と言わんばかりの放送だった。取材に対して顔出しを拒んだ社員に対し、「(顔出しをしないのは)お父さんは武器を売っていると子どもが言われるからか」という趣旨の質問を記者がしていたが、まるで脅しではないのか。

  • サッカーワールドカップ日本戦のあとの渋谷スクランブル交差点でのサポーターの大騒ぎについてだが、公道上でのあのような行為は危険で迷惑な不法行為であるにもかかわらず、各社の報じ方を見ると、逆に騒ぎを助長しているのではないのか。幼稚な若者が騒ぎ立てることは仕方がない面もあるが、危険で迷惑な行為であることを伝えずに、煽るばかりの姿勢は極めて問題だ。万一大きな怪我や混乱が生じた場合、その責任は軽くない。

  • 脱法ハーブという呼び名は、何となく「法に触れていないのではないのか」という印象を与える。また、食品などに使われる安全なハーブと混同されてしまうので、ハーブを使う方々に嫌な思いをさせている。「依存性植物」や「幻覚性植物乾燥粉」など、何か違う言い方を考えてほしい。

【番組全般・その他】

  • ここ数日、「ワールドカップ開幕まであと○日」という内容が目立っている。ニュースでもトップで紹介し、番組表を見てもサッカー中継が多い。日本人が出ていない試合も生中継するようだ。これはやりすぎではないか。すべての国民がサッカーに興味があるわけではない。

  • サッカーワールドカップの話題ばかりで辟易する。特に、放映権を持っている局のワールドカップへの肩入れは呆れるほどだ。情報番組・報道番組までも総動員してワールドカップというコンテンツの番宣をし、視聴率を稼ぎたいという欲望が透け見える。大会前は予選リーグを「全勝できる」と言い、初戦を負けると「ギリシャには勝てる」などと、無理矢理に大会を盛り上げている。

  • 「サッカーワールドカップ」で盛り上がる日本列島を特集していたが、その中でサッカーを見ずに趣味や習い事などをしている人たちを取り上げて「なんでサッカー見ないんですか?」ときいていた。国民全体の関心が高い出来事であることは確かだが、全員が全員サッカーに興味があるわけではない。なんだか"サッカー中継を見ていない=変わった人、おかしい人"とでも決めつけるようで、心地のいい特集ではなかった。

  • 番組表でのタイトルは「直前スペシャル」となっているが、他の番組内の番宣では、5時50分からギリシャ戦の放送が始まるようにアナウンスしていた。それでは6時から試合開始と勘違いする人がいる。私はその一人である。5時50分からは「直前スペシャル」であることをもっと明示するべきだ。試合だけを見たい視聴者に勘違いさせる表現は控えるべきだ。スポーツ番組全般での改善を要望する。

  • 人気女性アイドルグループの選抜総選挙やメンバーの卒業式などを地上波で放送することはいかがなものか。有料放送であれば視聴者の選択になるが、地上波で無理やりに見せられることは不愉快だ。世の中の人すべてがグループのファンではない。また先月、メンバーの襲撃事件が繰り返し放送された。その影響で別のアイドルグループのイベントが中止になった。しかし、どの局もそのことは取り上げない。人気女子アイドルグループ中心の放送は明らかに度を越えている。

  • 報道番組でありながら、人気女性アイドルグループのことを、他の事柄と同様な扱いにしていることに違和感を覚える。「集団的自衛権」や「環太平洋パートナーシップ」、「住民税の増税」のことが気がかりでテレビを見ているのに、やたらと芸能的なことをキャスターやアナウンサーがあれこれ言うことに嫌悪感を覚える。硬派な報道番組であってほしい。

  • 元サッカー選手をコメンテーターとして座らせ、どう考えても専門外の憲法とか安全保障のコメントをさせているが、単なる素人発言であり見るに耐えない。視聴者をバカにしているし、元サッカー選手も気の毒だ。

  • 日本の人口減少問題で、移民の受け入れについて言及していた。オーストラリアの移民政策を例示し、成功したと言っていたが、移民のメリットのみを伝えデメリットを一切伝えていない。欧州各国では、移民受け入れによる急激な犯罪の増加や治安の悪化、貧富の差の拡大等が発生しており、政策は失敗であったとも言われている。このような負の部分を放送しないことに疑問を感じる。できるだけ多くの角度から論点を明らかにすべきではないか。

  • 「レンタル彼女」が大きく取り扱われていた。今週は「レンタル彼氏」も登場した。人間を商品に見立ててレンタルと呼ぶことは、極めて非人間的で差別的だ。また、「レンタル彼女」という言葉は、女性を性の商品として扱うことを示唆する。刺激的であり、悪影響が大きいことは明らかだ。

  • 番組出演者の出ているドラマの宣伝を無理やり入れている情報番組が目立つ。解説者等にも失礼だし、番組出演者にも良いイメージを与えない。宣伝はその番組のエンディングで流せば良いことだ。他の番組や出版物の宣伝を無理やり入れたところで、見ない人は見ない。不愉快になるばかりではなく、スポンサーにも失礼だ。

  • この番組では「気象」について取り上げる際、模型を使いながら解説している。視聴者へ"わかりやすく解説しよう"という姿勢は評価できる。しかしそれも状況次第だ。今、四国や九州では、大雨のために避難する深刻な事態になっている。このような時に、おもちゃのようなパネルが「動いた、動かない」と、出演者皆ではしゃぎながら番組を進めることは、不謹慎ではないのか。

  • カウンセリングの権威と称される人が、病院で"前世療法"なるものを行っていた。その患者は、驚くべきことに前世の記憶が蘇り、「前世の名を名乗り、エジプト人男性だ」と語っていた。日本の医療現場でそのようなことが行われていること自体が驚きだが、あれは本当なのか。そもそも、前世などというものがあるなど、何の根拠もないことではないのか。

  • バラエティー番組に対しての風当たりが強すぎる。ごく一部のクレームで、純粋にバラエティー番組を見たい人はテレビをつまらなく感じている。自分たちの教育不足から目を背けている親が「罰ゲーム等で起きたことがイジメや虐待につながる」とテレビのせいにしている。悪い意見がちょっとでもあれば謝罪や放送中止となるのでは、番組を楽しみにしているファンとしてはたまらない。ビビらないで面白い番組を制作し、放送してほしい。

  • 頑張っている人やその道のプロに対する芸能人の接し方が目に余る。そもそも己の芸が中途半端でありながら、「芸人」と名乗る輩どもに何が言えるというのか。謙虚な姿勢がまるでなく、他人様に意見するなどもってのほかだ。昔のようにインタビューでその人の魅力を引き出すことができる人が少なくなった。チャラチャラと現場に土足で踏み込む暇があったら、己の技量を磨けと声を大にして言いたい。

  • タレントと番組ディレクターが、あるスポーツバーに行き「W杯で日本が勝ったら」と言っていた。その際ディレクターは"妻と離婚"という条件を出し、離婚届にサインまでしていた。ふざけた話だ。更に「スポーツバーはナンパし放題、新しい妻がすぐにみつかる。離婚、離婚」等と笑っていた。私は500人規模のサッカーサポーターの団体に所属している。私達の団体では、他人に迷惑をかけるような行為は慎むよう声を掛け合い、真面目に日本代表を応援している。この番組のように軽く取り上げられては不愉快だ。

  • 関西の女性に対する差別的な内容だった。十把一からげに関西女性についてタレントが口々に悪口を言っており、偏見でしかない。女性差別が問題になっている昨今、テレビ番組での女性差別をやめるべきだ。ましてや女性タレントが嬉々として関西女性への悪口を繰り広げる様は異常でしかない。また関西女(かんさいおんな)という表現も気になった。関西女性ではないのか。

  • 元警察官が数名出演し、実際に経験した事例などを面白おかしく語っていた。そのエピソードの中で、"管轄の境界線を流れる川に水死体が流れてきた場合、所轄の仕事を減らすために遺体が他の管轄に流れていくよう棒を使って川の流れを操作した"というものがあった。番組を盛り上げようという演出の可能性もあるが、本当の話であれば警察官の職業倫理に抵触するような行為である。この遺体のご遺族の気持ちを考えるととても許される内容ではない。まるでご遺体がモノ扱いである。不愉快極まりない。

【ラジオ】

  • 「おもしろ外国人」と称して、キャスターが変なアクセントをつけて外国人の不十分な日本語をまねをして笑っている。また、そのような事例の紹介を視聴者から募集している。たとえ外国人であっても、しゃべる言葉が変だからといって笑いの対象にすることは、如何なものか。

  • ゲストの歌手が、ダメ夫大賞の企画で、「奥さんのタンス預金をギャンブルに注ぎ込み使い果たしたこと」を自慢げに話し、笑いながら「女房の金は俺の物」と発言した。"女房の金は俺の物"はDVの一種だと感じる。世間一般に誤解を招く放送だ。

【CM】

  • 携帯電話会社のCMだが、他社を意識し過ぎた内容にうんざりする。また攻撃的な文言が目立つ。あまりにも対抗心むき出しのCMは如何なものか。またここ最近のCMは、商品名やキャッチフレーズを何度も繰り返し流して、うるさい。商品の良さをアピールする方法は他にもあるのではないか。

  • 美容外科のCMが目につく。また"ビフォーアフター"を見せては、テロップ等で「必ずしも効果を補償するものではありません」としながらも、結局は宣伝している。放送各局は公共の電波を使っていることにもっと留意するべきだ。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • 日曜日の昼間に放送されたバラエティー番組で、子どもに出演者の愛車に落書きをさせていた。出演者本人の了承は得ていないようであり、パワーハラスメントやいじめのように感じた。子どもがまねするおそれもあり、教育上よくない。

【「性的表現」に関する意見】

  • 海外の男性打楽器奏者が、露出度の高い下着を履いた女性タレントの臀部を"お尻パーカッション"と称して叩くシーンがあった。打楽器奏者は"芸術"であると主張していたが、とてもそうは見えない。子どもが視聴する時間帯の放送でもあり、配慮が必要であろう。また、女性蔑視、女性への暴力を肯定しているようにも感じる。

  • 子ども向けアニメ番組で、臀部を刀で刺されたキャラクターが喜ぶシーンがあった。ギャグ要素が盛り込まれている番組であることは理解しているが、今回のシーンは過激な下ネタであり不快だ。普段は家族一緒に楽しめる番組内容なので、極めて残念だ。

  • 深夜帯の放送ではあったが、出演者に女子中学生がいるにもかかわらず、番組内で放送したVTRで性的な発言があった。このようなVTRを少女に見せるべきではない。放送時間帯だけではなく、出演者の年齢も考えた番組構成にすべきではないか。

【「低俗・モラルに反する」との意見】

  • 出演者に重い樽を壁越しに投げさせ、その樽が人にあたったかのように見せて、出演者の驚いた反応を見る、いわゆる"どっきり企画"があった。生死にかかわることを"楽しむ"かのような企画は、倫理上も子どもの教育上もよくない。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 日曜日午前の情報番組で、中国のテロに関する報道があり、人が車にはねられるシーンが何度も繰り返し放送されていた。ショッキングな映像であり、気分が悪くなった。子どもも見ている時間帯であり、配慮を求めたい。事前にショッキングな映像が流れる旨を表示してくれれば、チャンネルを変えることもできたと思う。

2014年5月に視聴者から寄せられた意見

2014年5月に視聴者から寄せられた意見

集団的自衛権の問題に対し、はじめから結論ありきで放送するのは如何なものか、報道番組は公平であるべきなどの意見。福島舞台の漫画の描写について、"風評被害を助長""真実に迫るべき"など様々な意見。

2014年5月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,231件で、先月と比較して28件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話25%、FAX2%、手紙ほか1%。
男女別は男性71%、女性26%、不明3%で、世代別では30歳代27%、40歳代27%、20歳代17%、50歳代 16%、60歳以上9%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。5月の通知数は559件【44局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、16件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

集団的自衛権の問題を取り扱ったニュース番組に対し、はじめから結論ありきで放送するのは如何なものか、是々非々の報道をしてほしいといった意見などが寄せられた。
福島を舞台にした漫画の描写について報じていたが、漫画同様に風評被害を助長するものだといった意見や、マスコミはこれを契機に真実に迫るべきだといった様々な声が寄せられた。
一般人である女性研究者をパロディーにしようとした番組予告や、笑いのネタにしたバラエティー番組に対して、人権を無視したものだといった多くの批判意見があった。
ラジオに関する意見は42件、CMについては63件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は107件で、前月より17件減少した。
今月は、「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見が22件、次いで「低俗・モラルに反する」との意見が21件、「性的表現」に関する意見が16件と続いた。
「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見では、21時台に放送されているドラマの残虐なシーンや、「世紀の瞬間」を取り扱った番組での遺体映像について、配慮を求める声が複数寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 各局で、安倍総理の集団的自衛権についての記者会見を放送していた。新聞各社ではこの件について「危険だ」という論調で批判している。しかし、民放各局ではこの件について、問題提起する番組が少ない。安倍政権を支持し、集団的自衛権に賛成している人もいるだろうが、反対している人も多いと思う。公共の放送として、国民に集団自衛権に危険な内容もあることを問題提起するべきではないか。

  • 集団的自衛権については賛否両論あるはずだが、キャスターと専門家両方が集団的自衛権反対の意見や政府批判を一方的に述べ、賛成派や保守派の意見は紹介しようとしなかった。主観的で結論ありきの偏向報道になっている。報道番組は公平であるべきはずだ。

  • マンガ本の福島の放射線被害についての報道だったが、「鼻血と放射線との関係性は全く存在しない」との結論に帰結するかのような内容であった。しかし果たして、十分に多角的な調査に基づいたものだったのだろうか。御用報道でないと自信をもっていえるのかどうか、問い質したい。

  • 漫画本をめぐるタレントの発言ですが、「漫画は作品で、その作品を作っているのは作者なので、作者が何を言おうが問題ない」と言っているが、その作品において風評被害を受けた福島県についての配慮が著しく欠けている一方的な意見でしかない。撤回と謝罪を強く希望する。

  • 漫画の描写に批判が出ていることを番組で取り上げた。全体として番組自体がこの漫画を応援しているかのような印象だった。低線量被ばくの影響や人々の不安な気持ちを考えるきっかけにしたい、との発言もあった。しかし、「この漫画は福島への風評被害、偏見を助長するものである」という多くの批判も出ている。漫画の内容を肯定するかのような放送は慎むべきだ。

  • "東京電力福島第一原発を訪れた主人公が鼻血を出す"などの描写が問題視された漫画について、各局ともワイドショー等で「このような漫画は良くない」等と批判をしていた。これにより件の漫画は休載に追い込まれてしまった。勇気をもって「福島の放射能汚染」に言及した作者の思いが踏みにじられたということだ。各放送局は、本当に福島が安全だと言い切れるのか、疑問に感じる。

  • サッカー中継の放送中に大きな地震があり、都内では震度5弱だった。他局では地震速報に切り替えて放送をしていた。しかしこの局はサッカー中継のまま、テロップで震度を示しただけだった。震災時の教訓が生かされていない。大きな地震の時ですら庶民の感覚と大きく異なるテレビ局に存在意義はあるのか。

  • 地震のニュースで、わざわざ路上で生中継をおこなう理由が分からない。最大震度は5弱である。騒ぎすぎである。電車が何分遅れなどの報道は東京ローカルのニュースとして放送するべきだ。東京の話題を大きく報道することに他の地方の人々は腹が立っている。なぜなら、他の地方では同じような災害が起ころうが、東京のように詳しく報道しないからだ。

  • 刑事事件の被疑者などに対する取材や報道の仕方が腑に落ちない。被疑者であっても人間であり関係者や家族がいる。一定の人権が保障されるべきである。何でも根掘り葉掘り調べ上げ報道すれば良いというものではない。最近の報道番組は異常に思える。過熱報道は冤罪を作り出す可能性がある。プライバシーよりも知る権利が優先されるのか。もっと報道のあり方を慎重に考えた方が良い。

  • ストーカー絡みの殺人事件があったが、またしても警察批判に偏った報道をしている。犯人に関する情報よりも警察の対応について論じているばかりで、見ていて不快だ。以前の三鷹の事件の時も警察批判に終始していたが、こういった事件を警察批判の道具に使うことは最低だ。公務員(警察や教師など)に何かあれば鬼の首を取ったように批判する報道が多いが、報道関係者が起こした事件などは殆ど取り上げない。

  • かなり前から気になっているが、ここ数年は各局ともニュースで事件現場の血痕を平気で放送している。被害者とその家族の心情はまるで無視されている。無関係な人が見ても気分が悪くなるし、子どもの教育にもよくない。事件が起きた場所を伝えることが目的の映像に「血痕」の必要はない。昔はこのような映像はなかったと思う。改善されることを強く希望する。

  • 韓国旅客船が沈没していから1カ月経つが、毎日放送している。まだ行方不明の方もいるが、日本の事故でもないのに報道しすぎではないか。このままでは、年末まで放送するのではないかと思われる勢いだ。この話題に関してもうやめてもいい時期ではないのか。

  • 札幌市の連続爆破事件は、直接証拠もないとされ、逮捕された主婦は否認していると報道されている。それにもかかわらず、逮捕の主婦についてまるで犯人扱いしていた。あたかも真犯人であるかのように皆が話すと、聞いている方も犯人だと思ってしまう。この番組はニュースも扱うのにふざけたリポートはするし、いい加減だ。公共の電波を使ってこんな放送をしていいのか。

  • ニュース等で"節電"や"原発反対"と言いながら、放送局は電気を無駄に使っている。例えばBSで一晩中ショッピング番組を放送しているが、深夜の放送は止めて節電してほしい。局はニュースで放送していることと、実際やっていることが違い過ぎて、不愉快だ。

  • 先日、サッカー日本代表のメンバー発表の記者会見が生放送された。ある局以外全てのテレビ局が放送していたが、おかしい。みんながサッカーに興味があるわけではないし、全てのテレビ局が放送するほどの話題でもない。サッカーだけ特別扱いされている気がする。

  • サッカーの日本代表が決まったニュースを取り上げているが、スポーツという取り上げ方ではない。スポーツ選手はアイドルではない。写真を街行く人に見せて、「かっこいい」や「結婚相手は」などのインタビューは全く試合には関係ないし、選手に失礼である。スポーツ選手をバラエティーアイドルのような扱いをすることはスポーツに対する侮辱である。まして、団体スポーツは選手個人の技量もあるが、戦術上どういうフォーメンションかなどが重要である。そのようなことには触れないか、触れても言い訳程度だ。きちんとスポーツはスポーツとして、競技として放送するべきだ。

  • Internet Explorerの脆弱性に関する注意喚起があった。テロップに「エクスプローラー」と誤った略称を使ったり、あたかも全ての環境でIE以外のブラウザーを使わなければならない状況であると誤認させるような報道が散見された。マイクロソフトの公表した対策が少し難解であったことも一因となった可能性はあるが、結果的に視聴者の恐怖心を無用にあおるだけとなっていたのではないか。注意喚起を行うことはごもっともなことだが、冷静さを欠いてはいけない。

  • ニュースやワイドショーで、政治家の発言を紹介することがある。その際に、「某自民党関係者」や「元○○議員」などと、発言者が特定できないようにしているが、なぜ名前を明かさないのか。また、どのような場面で、どのような話の流れでその発言があったかも知らされない。発言者も番組コメンテーターも、自身の発言に責任を持ってもらうために、誰の発言かをぜひ公表してほしい。

  • 憲法改正をテーマに出演者の持論を展開しているが、殆どが改正には反対の立場で意見を述べている。世論を意図的に誘導しようとする意図を感じる。ある事柄について議論をする場合、とくに意見が別れる場合には、その両方の意見を持つ人間をゲストやコメンテーターとして出演させなければならないはずだ。また自国の安全保障を他国に委ねている現状を無視し、戦争放棄は世界に誇るものだと、偽善的で非現実的な主張はもう通用しないことを真摯に考えてほしい。

  • 各局とも、朝から芸能人の薬物所持逮捕を取り上げている。しかも、わざわざ誰も出て来ない自宅前からの中継や何年も会っていないような学生時代の友人のインタビューなど、どうでもいいような内容まで放送している。現在、日本では国民が知るべき問題が山積みである。芸能人の薬物所持問題など騒ぐほどのことではない。今、テレビは何を報道するべきか、冷静に考えて頂きたい。

  • メディアにとって、芸能人・音楽関係者が起こす犯罪は、例えそれが重大な事件であっても全て微罪の範囲なのか。今回の容疑者の覚醒剤事件は、容疑を否認しているものの、尿検査から陽性反応も出ている。最近は、芸能界に限らず、覚醒剤など薬物所持で検挙される人物の中には教師など、本来、子ども達に尊敬されるべき人間も多く含まれている。それと今回の事件もそうだが、芸能人が罪を犯した時、罪よりも当事者の経歴ばかりを放送し、亡くなった著名人と同等の報道をすることは控えるべきではないのか。

  • PC遠隔操作事件のコーナーで、被告を取り上げた際、ナレーションで「(偽装メールが発覚したのは)オウンゴールのような失策」、文字スーパーで「自ら招いた失策」としていた。偽装メールがばれて被告の犯罪がわかったことは、真実がわかり良かったことだ。「失策」とすることは、被告側に立っていると言わざるを得ない。

  • 中国で起きた事件を取り上げていた。小学校に刃物を持った男が押し入り、子ども達を切りつけている映像が流れた。中国の社会情勢を知らせたいのだろうが、このような恐ろしい映像を流す意味が解らない。事件があったことを知らせるだけで十分である。行き過ぎた報道に不快感を覚えた。

  • 人気アイドルグループの握手会でメンバーが切りつけられたが、犯人だけを悪者にし、事件を終わりにしてはいけない。諸悪の根源は、CDの付録に「握手券」や「投票券」を付けて、ファンを煽る「商法」にある。「会いに行けるアイドル」と謳うなら、煽られたファンが興奮しても仕方がない。徹底されていなかった手荷物検査やスタッフの未熟さ、何より「デート商法」を問題にするべきだ。

  • 人気アイドルグループの襲撃事件について、犯人が「だれでもよかった」と話していたと報じた直後、握手会はCDに封入された握手券を買えば参加でき、それを目当てに1人で何枚も同じCDを買うファンが少なくないことを放送し、あるファンの家を取材していた。大量に買われたCD入りの段ボールが部屋に山積みにされている様子が映されていたが、違和感を覚えた。今回のような無差別的傷害事件と、一部の異常な買い方をしているファンと何の関係があるのか。熱狂的なファンが起こした事件と受け取られかねない。そもそも犯人はファンですらない可能性もある。また今回の事件と結び付けて、まったく別問題であるCDの売り方そのものの印象を悪くさせているかのようだった。肝心の犯人についての情報はあっさりしていた。問題の本質が見えない歪んだ報道だった。

  • 人気アイドルグループの握手会の事件について、加害者の母親への取材があったが、行きすぎている。実家に押しかけ加害者家族を報じる必要性はどこにあるのか。本件に限らず、成人している加害者の家族に対してよく取材しているが、地元の人間には分かるし、ネットが発達した時代だから、映像や音声を加工したところでそれほど効果はない。にもかかわらず報道で加害者家族を取り上げ、晒すことに何の意味があるのだろう。加害者家族は時に自殺にまで追い込まれるほどの社会的制裁を受けるが、テレビ局はそれを煽り立てているように思う。正義を振りかざし加害者家族を責める番組も少なくない。被害者家族は当然のこと、加害者家族を含めた家族報道のあり方を検討していただきたい。

【番組全般・その他】

  • STAP細胞騒動をパロディー化したものを放送した。女性研究者は権力者だろうか。芸能人だろうか。犯罪者だろうか。そういう立場にない人をパロディーの素材として扱って良いのか。彼女は自分の所属する機関から「不正認定」をされてしまい、そのことに対して不服申し立てをしている最中であり、科学コミュニティーという閉鎖社会で孤立無援の弱い立場にある。立場の弱い者を笑いにしていいのか。そんな人を嘲り笑う構造はイジメそのものだ。意識の低いタレントは仕方ないにしても、その「悪ふざけ」をそのまま番組として制作するスタッフの知性のなさには呆れるばかりだ。テレビでは何でもありなのか。

  • テレビ局の公式サイトに「○○さんが緊急会見涙目で、○○はあります」との一文が掲載された。4月の記者会見で涙を見せながら「細胞はあります!」と断言した女性研究者のパロディーとみられ、芸能人でもない人の名前に"アホ"を付けて全国放送で晒し者にしようとした。多数の批判が寄せられたようで、「○○さん」の部分が「渦中の女性」に修正された。だが、ネット上にはコピー画像が出回っていて、確認できる状態だ。バラエティーなら何でも許されると考えているのか。

  • 視聴者のツイッターとの連動が売りのようだが、ツイッターのコメントがひどい。なかには評論家気取りの無責任で上から目線の素人意見や、出演者の服装・髪型に関する、おおよそニュースとは関係のない意味不明なツイートなどもある。日々のニュースに真剣に向き合おうとしているのか、はなはだ疑問なものが垂れ流されている。幼稚なネットユーザーが増えた原因はこの番組ではないか。ツイートを選んで番組にアップするスタッフもスタッフだ。あんな誰が見てもくだらないと思われるものを垂れ流すくらいなら、募集しないほうがましだ。

  • 私は漁師で、命を賭けて海に出て魚を取っている。その魚たちも人間に命を与えてくれる。ところがこのコーナーはそんなことも知らずに料理方法を知らないギャルに調理をさせて、その調理ができないことをネタにして笑いを取っている。そしてその魚を捨てる。こんな番組を平気で放送する局の意図が分からない。私たち漁師や食料となっている魚たちのことを考えてほしい。

  • ドッキリ企画だった。3Dプリンターで人の驚き顔を作っておき、本人を特定の楽屋に呼び出し、それを突然目の前に出して、どちらの顔が面白いかを検証するというものだった。本人の承諾なしに顔を再現したことは問題だし、事務所に承諾を得ているのかもしれないが、人の顔を3Dで再現ということが気持ち悪い。番組は、これからもシリーズにするらしい。気持ち悪いと感じている人が多いと思う。止めてほしい。3Dプリンターは注目されているが、同時に問題も起きている。間違った使い方を推奨する例にもなると思うので、こんなコーナーは作るべきではない。

  • 絶叫マシンに乗せる企画があった。女芸人数名が挑戦する。そこに出演していた40歳代位の女芸人の絶叫の表情のことを「ババア」などと言って、馬鹿にしているので不快だった。最近は、女性お笑いタレントをエベレストに登山させようとする企画があったが、結局、企画中止に至ったようだ。視聴者として不安になった。命の危険が及ぶかもしれないものをタレントに無理に挑戦させることは、如何なものか。このようなバラエティーは止めるべきである。

  • 年金問題に対するネット上の意見として、ある著名なHPを転載したまとめサイトでのコメントを掲載していた。運営者によって望むように編集したサイトは、まとめてあって見やすい反面、都合のいい記事だけを抽出している。スレッド内の本当の意見や一部の人の意見を無視し、都合のいいレス内容だけを挙げ、時には部分的な切り取りにより、本当の意味と真逆な解釈をされる編集も見られる。ニュースで扱うのは、不適切ではないのか。

  • 生き物の研究という名目の番組のようですが、これは生物虐待ではないのか。アリの巣を立体化するとして、800度以上の高熱で溶かしたアルミをアリの巣に流し込んでいた。巣の入り口に小さな植木鉢を伏せて、巣に住んでいたアリを引越しさせたと断っているが、植木鉢の中に入っていたアリは数十匹程度しかおらず、まだ巣の周辺にも沢山のアリがうろうろしており、どう見ても全てのアリを巣から出したようには見えなかった。にもかかわらず、熱したアルミを巣に流し込み、焼き殺してしまうのはいかがなものか。その前には、アリを親しみやすい生き物として紹介しており、それだけにショッキングだった。番組のために生き物を無駄に殺し、偉業を達成したかのように盛り上げる内容に、うすら寒さを覚えた。

  • バラエティー番組で生活保護不正受給の芸人をなぜ使うのか。不愉快で笑えない。使わないでほしい。あの出来事は忘れようとしても忘れることが出来ない。真面目に働いている私たちを愚弄したからだ。放送局も毅然とした態度をとらないといけない。

  • バラエティー番組での罰ゲームで、苦い、酸っぱい飲料やいわゆる「ゲテモノ」といわれる食べ物を飲食させるシーンをよく見る。今までは嫌がったりする様子を面白く見ていたが、昨今の学校でのアレルギーに関する事故を見て笑えなくなった。アレルギー物質は多種多様で本人も気付いていないものも多い。テストをしているのかも知れないが、体の中に物質を入れるという罰ゲームは止めるべきだ。

  • 「出演者の持論を発表する」というコーナーで、"新潟出身の女性は○○"であるかのように取り上げていた。繁華街近くでそのような子に声をかけて平均人数などを出し、"新潟の女のはかなり遊んでいる"かのように伝えていた。放送が関西圏だけなので、悪質なやり方をしているのではないか。私も新潟出身だが全然遊んでいない。地元の友達も、とっかえひっかえ遊んでいる子はいない。もう明日から出身地を偽りたくなった。こんな放送をみんなが見ていると思うと悲しくなる。こんな悪質な番組は早くなくしてほしい。深夜だからといって、偏見を生むような番組作りは問題だ。

【ラジオ】

  • 童謡を流すコーナーだが、ある男性が出てきて、自分で作ったデタラメな内容の童謡を不真面目に歌い、茶化していた。童謡が児童の唱歌として歌われてきた時代の人間から言うと、不真面目にもほどがある。先人の作詞・作曲家に対する侮蔑としか思えない。このようにくだらない歌を作って笑いはやし立てることは不快で、放送局の品位を疑う。

  • 番組の内容が、パーソナリティーが好きな話題である相撲・ボクシングなどに偏りすぎだ。他の話題はできないのか。聞いていて「また?」「朝刊の話題をもっとできないのか?」といつも思う。

  • 何かと視聴者を煽る発言が多い。今日は「街には監視カメラがあふれている」と発言したが、防犯カメラの間違いではないか。監視カメラと防犯カメラとでは、全く受け取り方が違う。

  • 聴取者が投稿した「電車の中が"わきが"の臭いでくさかった」という内容を読み上げていた。パーソナリティーが「自分も経験ある。誰かは言えないけど」と言い、犯人捜しのようなことをして盛り上がっていた。"わきが"は遺伝体質によるもので疾患の一種だ。それを笑いのネタにすることはいかがなものか。

【CM】

  • 財布を作る会社を経営している。1週間位前から流れているCMについて抗議したい。このCMは、"携帯を使用することでお財布を使わなくなる"ことをテーマにしているようで、お財布をぞんざいに扱う内容になっている。我々、財布を作ることで生計を立てている人間にとって許しがたく、営業妨害と言っても過言ではない。

  • CMで白人のエキストラばかり登場する風潮が不快です。非白人の外国人はあまり雇わないので、一種の人種差別だと感じます。

  • SNSゲームのCMを多数見かけるが、美少女ものなどが多く、見ているほうはとても不快だ。子供への教育にも良くないと思うし、スマホ課金を助長しているように思える。

  • シリーズ化されているCMだが、父親が犬であったり、息子が黒人であったり、何だか日本人が馬鹿にされているようで気色悪い。穿った見方をすれば慰安婦問題と同様、このCMは日本を貶めるための謀略の一環ではないのだろうか。

青少年に関する意見

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 21時台のドラマでの暴力や殺人シーンの演出が過激すぎる。特に、子どもが殺人を犯すシーンは非常にショッキングである。青少年が見ることができる時間帯であることを踏まえ、更なる配慮をすべきではないか。

  • 世界の「世紀の瞬間」を伝える番組で、ルーマニアの小児エイズで亡くなった赤ちゃんの映像が画像処理なしで放送された。非常に鮮明な映像であり、ゴールデンタイムに子どもを含む家族で見ていて、大変驚いた。報道したいという姿勢は評価したいが、衝撃映像の前にはナレーションやテロップなどを用いて視聴者に案内して欲しい。

【「低俗・モラルに反する」との意見】

  • 落語家が司会役の落語家に対して、死ぬことを期待しているかのようなネタで笑いをとることがある。これは毎回恒例のことであり、視聴者はこの程度のことは許容しているのかもしれない。しかしながら、数十年前、学校で「いじめ」問題が深刻化する先駆けとなった「お葬式ごっこ」を連想させる内容であり、子どもが真似ることも考えられる。笑いのネタにすることは控えて欲しい。

【「性的表現」に関する意見】

  • 夕方の情報番組で、出演者が男性器の呼称を具体的に発言していた。この番組は子どもが見ている時間帯に、出演者が平然と下ネタトークばかりしている。司会者もその会話をとがめることなく、下ネタに持っていこうとしている。深夜でもどうかと思うような内容を、子どもが見られる時間帯に放送するのはいかがなものか。

【「犯罪の助長」に関する意見】

  • 覚せい剤所持の疑いで有名歌手が逮捕されたが、同歌手を擁護しているように受け取られかねない放送が多いと感じる。「苦悩はわかる」などのコメントは、「苦しかったら薬に逃げてもいい」と受け取られかねない。覚せい剤使用は、芸能人だろうが一般人だろうが許していいことではない。視聴者の中には、「つらかったら覚せい剤をやってもいい」と勘違いする青少年が出てくる可能性もある。もっとしっかり、いけないことはいけないと言い切るべきだ。

【「報道・情報」に関する意見】

  • 東京都が改正青少年育成条例に基づき、ある漫画本を不健全図書に指定し、当該漫画本が数日後から区分陳列の対象になる旨の報道があった。報道では、当該漫画本の表紙を映したり、内容を紹介していた。同報道を見て興味を持った小学生が、区分陳列される前に当該漫画本を購入し、他の子どもに見せていた。子どもも起きている時間帯のニュースで、不健全図書として指定されるような漫画本の詳細を報道する必要はない。報道するなら簡単な紹介だけでいいのではないか。

2014年4月に視聴者から寄せられた意見

2014年4月に視聴者から寄せられた意見

STAP細胞の研究者の記者会見があったが、真偽はともかく、現在のマスコミの取材状況が「メディアスクラム」ではないかなどの批判意見。消費税8%の事前報道が過熱し、いらぬ購買をあおった、などの意見。

2014年4月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,203件で、先月と比較して26件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール70%、電話28%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性69%、女性28%、不明3%で、世代別では30歳代27%、40歳代27%、20歳代16%、50歳代17%、60歳以上9%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。4月の通知数は528件【53局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、22件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

消費税が5%から8%に引き上げられたが、事前の煽るような報道のせいで、いらぬ出費をさせられたなどといった声が寄せられた。
STAP細胞について当事者たちの記者会見が開かれたが、マスコミの無責任な報道姿勢に対し、批判意見が多く寄せられた。
韓国の旅客船の海難事故の報道に対して、日本人の犠牲者がいないのに、なぜ長い時間を割いて報道するのかといった声が寄せられた。
ラジオに関する意見は38件、CMについては47件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は124件で、前月より10件増加した。
今月は、「性的表現に関する意見」が27件、次いで「暴力・殺人・残虐シーンに関する意見」が15件、「低俗・モラルに反する意見」と「言葉に関する意見」がそれぞれ10件と続いた。
「性的表現に関する意見」では、中高生向けのラジオ番組で、パーソナリティーがリスナーに性的な経験を聞いたことに対し、未成年に興味本位で聞くべきことではないとの意見が複数寄せられている。
「暴力・殺人・残虐シーンに関する意見」では、高校生が主人公の漫画を原作とした映画について、暴力シーンが過剰であり、不良少年を美化しているとの意見があった。なお、同映画については、青少年の喫煙を助長するとの意見も寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 消費税が4月1日に8%になったばかりだが、あるタレントが他番組で「いいよ10%で」と発言したことから、来年は消費税が10%になる話になった。番組に同席していた出演者も10%になることを何だか肯定しているような雰囲気だった。生活に困っている我々は消費税の再度の値上げは阻止したい。庶民への配慮が感じられず、不愉快であった。

  • 消費税について様々なことが報道されているが、あまりの過熱報道のために、いらぬ出費をする人が大勢出た。食材やトイレットペーパーなど、以前の税率アップのときと大差のないような物まで買いあさる人もいた。消費税にかかわらず、食物が不作の時や異常気象などが起きると、必ずといって良い程マスコミは国民に不安を与えるような報道をするが、影響力を真摯に考えてほしい。

  • STAP細胞の報道がひどい。今日は本人の会見があったが、記者の上から目線の言葉遣いや涙を流したところで一斉にフラッシュをたくなど、見ていて吐き気がした。30歳前半の女性が一人で大勢の記者に囲まれ激しいフラッシュを浴びる。その上で上から目線や強い口調で言われて、どんなに心の負担になるだろうか。アナウンサーやテレビ出演者には嘘つき呼ばわりする人もいて、気分が悪い。視聴者から意見を募集しても、批判の意見しか読まないなど、平等ではない。

  • STAP細胞疑惑で現在、女性研究者が全マスコミの標的になっているが、マスク姿まで撮って、彼女を追い詰めることは如何なものなのだろうか。自殺のおそれもあるというのに、執拗に追いかけることは考えた方がいい。もともとマスコミがよく知らないで、大々的に報じ、そのせいで、渦中の人になってしまったのだ。虚偽・捏造があったのかどうか知らないが、いまの状況はまさに「メディアスクラム」ではないのだろうか。

  • 女性研究者の他者からの引用・盗作ということについて、中学校生の時に書いた読書感想文を「アニメの文から盗作した」などと決めつけたような報道があった。アニメの原作者のところまでいって「これは盗作ではないか」などと取材する。本題のSTAP論文の問題から大きく逸脱していて、女性研究者本人を中傷するネタを集めているようにしか思えなかった。

  • 韓国の客船事故が連日大きく報道されている。大変痛ましい出来事ではあるが、日本人が巻き込まれたわけでもない海外の事故である以上、ここまで時間を割く必要性があるとは思えない。海外のニュースならウクライナ情勢のような日本に影響するものを詳しく取り上げるべきだ。

  • 韓国の沈没した船のニュースを未だに取り上げている。番組の内容が野次馬根性的で不愉快だ。自国でこのような悲劇が起こらないためには、または、海外で事故に遭遇したときに自分の命をどのように守るか、そのことをテーマにしてほしい。興味本位や揚げ足取りではなく、悲劇を繰り返さないための教訓を学ぶ番組にしてほしい。事故が落ち着いてからの検証番組で十分だ。

  • 韓国で起きた旅客船沈没事件に関して、いまだ修学旅行生が数多く行方不明になっている。捜索によって見つかった修学旅行生の発見について「遺体が回収された」と報じたが、耳を疑った。「遺体が収容された」なら分かるが、人を「回収」などと聞いたのは初めてだ。事故そのものに対する悲しみと憤りが続く中で、「遺体を回収した」との伝え方が、更なる悲しみと憤りを生んだ。このような言葉の表現に問題を感じた。

  • 韓国船の沈没事故の報道では、船から見つかった水死体を男性キャスターが「ご遺体」と伝え、北海道のOL殺人事件の報道では、路上で発見された焼死体を女性キャスターが単に「遺体」と伝えた。「ご遺体」と「遺体」と、伝え方に差をつける理由は何なのか。

  • チリで起きた地震による津波の画像情報を流しているが、CMになると表示しない。注意警報を出すなら、スポンサーに配慮などせずにCM中も表記すべきではないか。また「10cmの津波」などといった表記が出ているが、私は津波を体験したことがないので、危険性を全く感じない。低い津波でも危険であるなら、それをきちんと伝えるべきではないか。

  • チリの大地震による津波注意報が発令され、日本地図のテロップを表示していたが、録画にとっては邪魔なものだ。データ放送を生かし、表示を消すことができる技術を取り入れてほしい。

  • 「国際司法裁判所が日本の調査捕鯨に中止命令」と判断したことを取り上げていた。この中で男性キャスターが「日本は(鯨を)年間何百頭も殺している」という発言をしていた。いくらなんでも「殺している」という言い方は不適切だ。情報番組の司会者として相応しい発言を心がけるべきだ。

  • 記者会見でのカメラのフラッシュなどで、映像が激しく点滅・変化することがある。NHKは画面を暗く処理して、きちんと対応ができているが、民放は各局とも一部の例外を除いて、相変わらずそのままの映像で、フラッシュ注意を促すテロップを出しているだけだ。画面を暗く処理することを義務付けるべきだ。

  • 四国遍路の巡礼者が利用する徳島県の休憩所に「大切な遍路道を守りましょう」と印字し、外国人排除を訴える紙が貼られていたという報道があった。四国八十八ケ所霊場会は「差別は許されない。ほかにも貼っているようであればやめさせたい」と話したとのこと。しかし、もともと韓国の人が、外国人が迷わないよう、矢印やイラストで道順を示すハングル語ステッカーを貼る活動をしたからで、貼り紙はこうした行為を中傷したためとみられる。無神経にハングルステッカーを貼りまくる行為も、問題ではないだろうか。是々非々の報道を期待したい。

  • 「憲法改正国民投票」また「憲法改正案」などの報道がされているが、この「改正」という言葉は、不適当なところや、不備な点を改めることであり、「改正」自体が正しいものであるとの印象を与えるものである。潜在的イメージを作り上げる「改正」という表現は避けるべきである。今回の国民投票は憲法を改正すべきか否かの判断が国民に委ねられている。それにもかかわらず、安易に「改正」という言葉を用いることは国民の判断を左右しかねないばかりか、マインドコントロールの危険性を孕んでいる。各報道機関は「改正」に代わって「変更」という言葉を使用するべきだ。言葉を慎重に選んでほしい。

  • 報道系の情報番組は現在、玉石混交状態だ。たとえば過激な発言を売りにする大阪の有名な番組は、出演者をはじめあまりに右翼的で、見るに堪えないし、そうかといえば先日のある番組では、メディアの使命として、政治の監視、視聴者に知らしめる役割、示唆する役割などをあげ、見ていて非常に役にたった。番組制作者にはこれからの日本のため、ぜひとも頑張ってほしい。

【番組全般・その他】

  • 過去に付き合っていた元彼がどのくらい危ないかを判定するという内容だった。女性タレントそれぞれがVTRに出演していた。過去の恋愛事情を持ち出してそれを公にさらして暴露する番組が多いが、これもまさにそうだった。タレントや芸人は芸を見せるのが本業だと思うが、最近は公に恥さらしするようなプライベートの切り売りが目立つ。業界内の暴露や個人のプライバシーを切り売りする放送は不快だ。

  • 「通勤途中の人に声をかけ、仕事場にお邪魔してよいか」という内容だった。通勤時間帯に会社に向かう方々に声掛け、場合によっては体をつかみ無理やりその場に引きとめていた。これから職場に向かう方々に対して失礼極まりない行為だし、その場でいきなり「仕事場におじゃましてよいか」とは、仕事を軽んじているような行動だと思う。私は専門職なので、この発言を聞いて、プロの仕事をナメているのではないかと思った。

  • 番組の放送時間の変更の理由が知りたいと思い、地元の系列局に問い合わせをした。しかし「編成上の問題ですから」と面倒くさそうに何度も繰り返すばかりで、何の回答にもなっていなかった。我々一般視聴者は"編成上"などと言われてもピンとこない。素人にもわかるように丁寧に説明してくれても良いのではないか。"売り言葉に買い言葉"で最終的には口論となってしまった。電話応対の仕方をもっと勉強するべきだ。

  • 最近のゴールデンタイムでは、別々の番組がひとつになる、いわゆる「合体スペシャル」がある。しかし、その多くが結局のところ、いつもの内容を別々でやっているので、単体の番組でもいいと思う。録画もしづらいし、本当に見たい番組が見られなくて迷惑だ。時間ごとに区切って、単体番組として放送してほしい。

  • 深夜のバラエティー番組で、美女と不細工な女性の対決をやっていたが、不快だった。バーでは、美女は可愛らしいカクテルを作ってもらっていたが、不細工な女性は見た目も悪く、名前も悪意のあるカクテルをバーテンダーが出していた。出演者は笑いながら見ていたが、容姿を笑いにするなんて、やっていいわけがない。最近のバラエティー番組の容姿差別は目に余る。

  • 番組のメイン出演者がホームレスと思われる人を指さして大笑いしていた。その人自身は、モザイクによって隠されていたが、話の内容からおそらくホームレスがゴミ箱か何かを漁っていたのだろう。高額の収入を得ている人間が、社会的弱者を見て大笑いしていたのだとすれば、これほどの偏見はない。

  • パネルボードを読みながら説明したり、新聞記事の部分を隠して剥がしながら読んでいく方法がある。隠すことによってその部分に興味を集中させたいのだろうが、隠す部分が多すぎてかえってわかりにくい。読みながら剥がしていくなら、隠さない方が理解しやすい。

  • ネット上の面白動画を紹介するテレビ番組だが、他人が作ったものを流すだけで、放送する理由がよく分からない。ただのハプニング映像で画質が悪い場合も多い。なぜ、工夫もなにもないインターネットで拾ってきただけの動画を見なければならないのか。

  • 最近のゴールデンタイムに放送されているバラエティー番組は芸人がツルんでバカ騒ぎしているだけの内容のないものが多いが、この番組は様々な物を作る職人に密着したり、我々が知っているようで、じつは意外に知られていない、外国で使われている日本にまつわる物などを取り上げており、大変良いと思った。どれも大変良いと思うが、特に気に入っている内容は、半年ほど前に放送されたものだ。外国からの取材班に密着するという特集は、外国人の視点で各地を回ることで、日本の良さを改めて再発見させてくれる。この特集はどうやら不定期の放送らしいが、是非とも続編の放送を期待したい。

  • 「霊園での花見の禁止はやりすぎ」という論調で取り上げていた。しかしおかしいのは霊園内で花見という名の飲酒・飲食の方ではないだろうか。しかも近距離には有名な花見の名所がある。このような見解とはあきれた。しかも安易に来年の宴会再開を強要するような締め方をしていた。ゆっくり永住の地で魂を休めている先人の眠る墓所で、飲酒飲食をしたいと考える浅はかさを責めるべきではないか。

  • 音信不通になった子を探してほしいと親が番組に依頼して、親子の再会を企画する内容だった。しかし、親と絶縁したことによって平穏を得られ、子が新しい人生を歩んでいることもある。決心した子にとって、親に自分を探されているということ自体が脅迫になる可能性もある。それほど、家庭内暴力の親が子に与える心理的破壊力は甚大であり、それについて親が反省の意を示したとしても時間は巻き戻せないし、恐怖は時間では癒せない。私自身は被虐待児ではないが、親の支配から必死に逃がれた人たちを知っている。彼らの平穏を破らないでほしい。

  • 3年前の流行というテーマの回で、東日本大震災を「懐かしく感じる」か、それとも「最近のこと」と感じるか、二者選択のアンケートを実地していた。これは公式ホームページで確認できる。凄惨だった震災を「懐かしく」感じるとはどういうことか。アンケート対象者である中高生が疑問に思わなかったことも不思議だが、それ以上に番組スタッフが、なぜこのような馬鹿げたことに気付かなかったのか不思議でならない。

【ラジオ】

  • 今日のテーマは「密かにあだ名を付けていた、あの人のお話し」だった。男性パーソナリティーが学生時代の話として、「同じクラスにいた女性の○○さんは"個性的な顔立ち"で、"ミックスピザのような顔"、サラミが目で・・、だから、本人に内緒のあだ名は『ピザ』だった」と実名を出していた。公共のラジオで個人名を出すことは問題ではないか。もしも本人が聞いていたら、自分のことであることに気付くだろうし、また、ネット時代なのだから、すぐに本人を探し出すことができる。

  • ヤンキーの話題から、女性パーソナリティー(シンガーソングライター)が「ヤンキーが好みで、A型かO型のヤンキーが良い」と、ヤンキーを持ち上げる発言と血液型差別とも受け取れる発言をした。放送終了間際までヤンキーの話題で引っ張り、ヤンキーを美化する発言が目立った。不快に感じる人もいるだろうし、影響力のあるパーソナリティーがヤンキーを持ち上げる発言をすることは如何なものか。

【CM】

  • CMで、若い男女がキスをする場面が昼夜構わず流されるのは不快だ。町中でカップルがキスをしていることも余り良いものではないが、テレビで次々と若いカップルがキスをすることを見せられて気持ちが悪い。やめてほしい。

  • ネットスラングの「w」を乱用してある文章が出てくるが、不愉快極まりない。しかも、若者言葉丸出しで鬱陶しい。気持ちが悪い。一刻も早く放送中止にしてほしい。

青少年に関する意見

【性的表現に関する意見】

  • 夕方に小学生の子どもとテレビを見ていたところ、新番組の"番組宣伝スポット"があり、出演者の性的な発言がテロップ付きで放送された。番組であれば、注意して見ないようにすることも可能だが、"番組宣伝スポット"はそうはいかない。子どもの目に触れる時間帯にふさわしい内容かどうか、精査してから放送すべきである。

  • 中高生向けのラジオ番組で、パーソナリティーが未成年者に対して、興味本位と思われる性的な質問をしていた。未成年者への質問としては不適切であり、不快である。

【飲酒・喫煙に関する意見】

  • 春休み期間の昼帯の生放送番組に、司会者が二日酔いだと公言したうえで出演し、反省する様子もなく、開き直りととらえられるような発言を繰り返していた。一般社会ではこのような状態で仕事をすることは許されない。子どもが見ている可能性があるにも関わらず、このような放送を行うのは無神経だ。

  • 高校生が主人公の映画で、不良学生が制服姿でタバコを吸うシーンがあった。未成年者がタバコを吸うきっかけになりかねないので、放送にあたっては配慮してほしい。

【言葉に関する意見】

  • バラエティー番組で、お笑いタレントの薄毛をテロップでからかうシーンがあった。人の容姿を"笑い"のネタにすべきではない。

【危険行為に関する意見】

  • 工場で完成した新幹線を車両基地まで輸送する作業を紹介するシーンで、車道で鉄道写真を撮っている人を取材・紹介していた。車道での撮影は交通事故の危険性が高い。子どもが真似しないよう、安全な場所で撮影をしている人だけを取材・紹介してほしい。

  • 子ども向けの番組で、ドライアイスを使用して飛翔能力を高めたペットボトルロケットを作成していた。ドライアイスの使用は危険を伴うので、子どもたちにも危険性が伝わるよう、もっと注意文言を分かりやすく表示すべきだ。

【暴力・殺人・残虐シーンに関する意見】

  • スクープ映像を紹介する番組で、死体などについてはモザイクがかけられていたものの、大量の血痕などの過激な映像はそのまま使用されていた。子どもが視聴する時間帯での放送であり、さらなる配慮を求めたい。

2014年3月に視聴者から寄せられた意見

2014年3月に視聴者から寄せられた意見

画期的な発見と大騒ぎしたSTAP細胞について、一転非難するメディアの姿勢が無責任、との批難の意見。ソチのパラリンピックの放送時間が少なすぎる、せめて日本人選手が出場する競技ぐらい中継してほしい、との意見など。

2014年3月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,177件で、先月と比較して366件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話24%、FAX2%、手紙ほか2%。
男女別は男性71%、女性25%、不明4%で、世代別では30歳代27%、40歳代25%、20歳代16%、50歳代18%、60歳以上10%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。3月の通知数は496件【49局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

東日本大震災からまる3年がたつが、そうした節目のときは番組として取り上げるが、ふだんあまり報道しないのは如何なものかといった、疑問の声が寄せられた。
画期的な発見と大騒ぎされたSTAP細胞だが、疑惑が持ち上がると、一転非難するメディアの無責任な姿勢と科学報道の在り方に、批判的な意見が寄せられた。
ソチのパラリンピックに関して、オリンピックに比べて格段に放送が少ないことは、身体障害者に対する差別そのものだといった声が寄せられた。
情報番組のインターネット上の真偽の定かではない画像の使用に対して、制作体制を疑問視する声が寄せられた。
ラジオに関する意見は46件、CMについては48件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は114件で、前月より69件減少した。
これは、2013年の年末に放送されたバラエティー番組について、青少年委員会が審議を行うとしたことに対する意見が減少したことなどが理由となっている。
今月は「性的表現に関する意見」が16件、次いで「いじめ・虐待に関する意見」が15件、「BPOに関する意見」が10件と続いた。
「性的表現に関する意見」では、21時台のドラマにおける、非道徳的な性的関係を肯定するかのようなセリフについて意見が寄せられているほか、今後、放送が予定されている、ライトノベルを原作としたアニメについて、その内容や放送時間への配慮を求める意見があった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • まもなく東日本大震災が発生した3月11日を迎える。NHK・民放を問わず、3月11日前後の週などでニュースの枠拡大や震災特番を放送するだろうが、また視聴率主義のお涙頂戴的な内容になると思う。津波の場面が出てくる可能性もある。津波の映像は見たくない方が沢山いるので配慮していただきたい。

  • 「東日本大震災」からまもなく3年、今朝のニュースで、復興が遅々として進まない現状が紹介され、暗い話題ばかりがクローズアップされた。私は「阪神淡路大震災」を経験したが、3年経った頃はもっと前向きだった。被災状況が違っても、明るい話題があるはずだ。暗い話題ばかりを放送しても、被災者は元気にならない。涙だけの追悼番組はやめてほしい。

  • 各局とも改めて「震災」を取り上げる番組が、ここ数日増えている。しかし、どの番組を見ても「除染の現状と被曝の実態」について、正面から触れていない。「放射能汚染をどのように捉えるか」が復興のキーワードになるはずだ。視聴者へ真実を伝えて頂きたい。

  • 震災イベントのコンサートを見た。コンサート終了まで放送すると思っていたら、「続きはBS放送でご覧下さい」となった。地上波しか見られない被災地の人々は不快な気持ちになったはずだ。最後まで地上波で放送してほしかった。また、3月11日が近づくにつれ駆け込みで震災を取り上げる番組が多かったが、被災地を忘れないための放送をし続けてほしい。

  • 東日本大震災から3年が過ぎた。被災地の現状は節目になると、ここぞとばかりテレビで報道されるが、それ以外ではほとんど報道されない。被災者の生活は安定してきたものの、被災地の復旧に関してはほとんど進んでいない地域が多々ある状態なのに、日常的にテレビでは報道をしなくなった。目にする機会がなければ関心が薄れていくことは自然なことだ。テレビは、毎日、報道して被災地の現状を知らせることが必要ではないだろうか。また、福島第一原発の報道も少なくなっている。知りたいことは現状だ。福島第一原発には、経験豊富な作業員はほとんど残っていないそうだ。過酷な労働環境に耐えかねて辞めたり、年間被曝線量が上限に達したためだ。現在の作業員の多くは失業者やホームレスなどで、2次災害の発生が懸念される。これらについても報道はほとんどない。もっと、本質的な番組作りをしてほしい。

  • 新しい万能細胞「STAP細胞」に関して理化学研究所の女性研究者の論文取り下げが話題となっている。ところが、検証もせず大々的に報道したマスコミには責任は無いのか。マスコミに持ち上げられて、突き落とされるのでは、可哀相だ。その前の週は、謝罪会見を行った全ろう疑惑のにせ作曲家をマスコミが叩いていた。次は彼女が標的なのだろうか。「iPS細胞」で虚偽発表を行った人物の例など、今までにもマスコミ自身が多角的な取材や十分な検証を行わず、その後にバッシングを行ったことがあったが、自重してほしい。

  • 全ろうのにせ作曲家の件やビットコインの件で特集を組んだ番組で、トラブルが続出している。真偽が確かでないものを、煽るような形で特集番組を組むのは本当に問題だ。詐欺の片棒を担ぐようなことを放送がしていては、被害が拡大する。

  • 代作騒動の全ろうのにせ作曲家をもてはやしたテレビ局の罪は大きい。長時間の密着取材で、その人物に違和感を覚えなかったことが不思議だ。スタッフの目は節穴なのか。「盗作」「全ろう詐欺」などを糾弾する前に、自分たちが真摯に反省し、真実を放送するべきだ。

  • 中立な立場での報道が義務付けされているにもかかわらず、放送内容に偏りが著しかった。元議員が「割合から言うと○○氏を支持した世代は20~30代の若い世代、私たちのような70~80代からの支持は少ない」と言っていた。自らは健全で若者は不健全であるかのような印象操作だ。立候補者を非難するならまだ理解出来るが、投票権を持つ若い世代の国民を公共の電波で非難することは問題ではないか。

  • "サービスエリア内で夜行バスがトラックに衝突した事故"を取り上げていた。事故に遭った運転手へのインタビューの後ろで、キャスターが「この人○○さんに似ていますね」と言う"小さな声"が流れた。事故の被害者へ失礼ではないか。聞こえないと思ったのかもしれないが、本番中に言うことでもない。発言には十分気をつけるべきだ。

  • 「気象予報士逮捕」を伝えていた。この中で「放送局の社長が『遺憾です』と述べた」というナレーションに合わせて(社長が)頭を下げる映像が流れ、画面左上に「映像、去年11月」と出た。これは、今回の気象予報士の事件とは全く関係のない映像だ。"度を越えた作り物"という感じがして、不快感を覚えた。

  • 報道番組やニュースで、コメンテーターや解説者が、アンネフランク本切り裂き事件について「日本の右傾化」や「ヘイトスピーチ」といったキーワードを使って、そういった傾向が事件の背景にあると無責任な発言をしていた。捜査当局でもないのに、どこにそんな証拠があるというのか。憶測をばらまくことは、日本をおとしめようとする勢力に協力しているようなものだ。留意してほしい。

  • 通り魔事件の報道で、犯人と被害者のやりとりを、逐一声優を使って演じていたが、そんなことをする必要があるのか。報道は正確、簡潔、迅速であるべきだ。事件が起きて、犯人も捕まっていないというのに、ドラマまがいの恐怖心や嫌悪感を煽る演出は不適切だ。

  • 通り魔事件の報道をしていたが、車内カメラがとらえた犯人と被害者がもみあっている映像と、タクシー運転手の話が放送された。運転手の目撃談はさておき、もみあっている映像は、入手したとしても流すべきでない。巻きこまれた人が殺されている瞬間だ。血の流れた地面の映像ですら不愉快なのに、人が殺されている瞬間を放送する神経が分からない。ありのままを伝えるという大義名分なのか。そうだとしたら、勘違いも甚だしい。

  • ニュースやワイドショーは、容疑者の学生時代の卒業文集を取り上げる傾向が多いようだが、それが本当に必要なのか。容疑者がある程度の年齢に達しているのならば、昔とは考え方も変わっているだろうし、卒業文集の文章が今の人格や考え方を説明できるとは思えない。また、容疑者が学生であったとしても、卒業文集を本心から書いているという保証はない。人物像の説明として報じることは適切でない。

  • 福島の甲状腺ガンについて放送していたが、事故当初の放射線量が訂正もないままテロップ付きで放送されていた。福島は県民を始め、行政も一丸となって復興に心血を注ぐ3年間だったが、このような誤った情報を精査することなくイタズラに放送されてしまっては、全てが水の泡だ。放送内容は震災と原発事故で苦しんでいる福島県民にさらに追い打ちをかける、メディアの暴力である。

  • 特集「わが子が甲状腺がんに…原発事故との関係は」はすばらしい内容だった。まだ遠慮して正確に暴いていないところがあることは残念だったが、これからどんどん暴いてもらえればと思う。また放射能によるガン化については遺伝子マーカーをいわゆる放射線指紋として用いることで、自然に発症した癌と放射能汚染に起因する癌を区別することが可能となっていることを報道してもらいたい。今回はとにかくすばらしかった。

  • 天気予報に加えて花粉飛散状況予報を放送しているが、大気汚染状況として黄砂やPM2.5の飛散予報も伝えてほしい。PM2.5については刻々と変化しているので、天気予報に併せて情報を流してほしい。大げさと思うかもしれないが、命や健康に関わることだ。

【番組全般・その他】

  • パラリンピックの放送時間があまりに少なすぎる。オリンピックは各局アナウンサーやタレントを滞在させてまで取材、放送していたのに、パラリンピックではそれが全くといっていいほど無い。なぜ差をつけなければならないのか。せめて、日本人が出る競技ぐらいは中継してほしい。パラリンピックこそ本当の五輪の姿なのだと思う。メダルを獲れなくても、一生懸命な姿を見ているだけで感動するのに、残念でならない。

  • 最後にプレゼントがあるのだが、応募する場合、ツイッターでフォローしている人限定となっている。ツイッターをしないと応募出来ないのである。一種の差別であり、公平性に欠く。子どもの場合はトラブルもあるし、高齢者ではツイッターへの登録方法も分からない。この応募要項は、問題がある。

  • 日本に来た外国人の旅行に同行する番組だが、多種多様な目的で日本に来ていることが分かり、面白い。日本にいると分からない事柄が多いことに、あらためて気付き感心している。嫌がっている人に無理強いすることだけは絶対やめてほしいが、このような良質の番組は今後も続けてほしい。

  • バッグの上手な使い方や今年の流行の紹介ということで楽しみにしていたのだが、VTRで紹介している間、ずっと画面上にワイプが出ていて、しかも出演者が反応する声が流れており、せっかくの解説が聞きとりにくかった。仕方なく番組の公式サイトで内容をおさらいしたが、もっと見やすい番組を作ってほしい。

  • 葬儀費用のことを取り上げていたが、その内容に違和感と不快感を覚えた。人の死に対する尊厳が全く感じられず、まるで品物を買うかのような表現が多々あった。不透明な業界に切り込む姿勢は評価できるが、葬儀は、お金がなくても生前故人にゆかりがあった方々に最期のお別れをしていただく場である。穏やかに送ってあげたいと思うのが遺族だ。それなのに、人の死に関わる儀式を商品のように扱うことは、人の死を軽んじる風潮を誘っているかのように思えた。

  • 「東北復興への思いを乗せてSLが走り抜きます」という触れ込みの企画で、確かにところどころ中継が行われた。しかし実際にSLで牽引したのは最初と最後だけで、途中の区間は電気機関車で牽引していた。番組を仔細に見ると、SLの走る区間を表示しているが、触れ込みが過剰で、最初から最後までSLが牽引すると見ている人は思ってしまう。詐欺とまでは言わないが、楽しみにしていた被災地の人達や子供たちを逆に落胆させるような企画、番組構成には問題がある。

  • 女性の芸人が極寒の北欧地域に行き、雪の中、薄着で、氷の張った湖の中に入るという内容だった。氷の張った湖の中にからだを入れるということは、危険そのものだ。日本から行って「根性」「芸人魂」という、そんな言葉で追い詰めてさせて良いことではない。女性は子を産む性だ。このような内容を放送することで、女性の体に対する思いやりや気遣いがなくなるように思えて仕方ない。

  • 洋画を放送していた。各局が追悼式を生中継する中、14時46分から1分間の黙祷では、衝撃的なシーンが流れた。「てめぇなんか、ぶっ殺してやる!」という台詞だ。震災から3年経って、誰もが悲劇的なことを思い出したくないというのに、残虐的な映画をこの時間に放送することはいかがなものか。日にちと時間を考えたうえで放送してほしい。

  • 高校の吹奏楽部がコンクールで日本一になるまでを密着取材した一連の放送内容は素晴らしかった。青春時代の全てを吹奏楽に費し、真摯に部活に打ち込む生徒の姿や、厳しくも暖かい先生の指導は、「やればできる」ことを視聴者に適切に伝え、感動を呼ぶものだった。特定の生徒ばかりを追っていた点など構成上の工夫を要する場面はあるものの、青春時代を過ごす学生や生徒の頑張りを伝える特集は今後も続けてほしい。

  • 最近、差別を助長するようなネタで番組作りをしているものが多い。例えば、「○○の格付け」と称して年収等でランク付けしたり、「ママカースト」を話題にしたりしている。一昔前は「負け犬」という言葉もあった。今、いじめによる子どもの自殺が増えている。社会全体が差別を助長していては問題である。

  • インターネットの依存についての特集で、少年がパソコンに向かって叫びキーボードを叩き壊すという大変ショッキングな映像が流された。ここで使われた少年の映像は、何年も前からインターネット上で公開されているもので、映像に映る少年自身も演技であるということを明かしているらしい。演技で人を楽しませようとしたジョーク映像であるにもかかわらず、それを現実にインターネット依存になり発狂してしまった人間のように見せかける構成は、視聴者に誤解を与えるものだ。いずれにしても怪しいネット上の映像は使用するべきではない。

  • 地上波のゴールデンタイムに、芸能人の私生活やスキャンダルなどふざけた内容のバラエティーが増えて、テレビが楽しめなくなった。そのような内容は視聴者にとって興味はなく、不愉快だ。20代~40代の人や子持ちの主婦がテレビ離れをしている原因はテレビ局にある。

  • お笑い芸人にドッキリを仕掛けるという企画だった。スタジオ全員が仕掛け人になり、内緒で打ち合わせもしていた。そして収録の開始時間をわざと違えて伝え、収録開始に遅れさせた。また、格闘家たちが喧嘩をしている場面もあった。それを見て芸人はあまりにも驚き、呆然としていた。そんな状態の芸人に罰として、皆がギャグを披露するようにしつこく要求していた。これではドッキリではなく度を超えたいじめだ。一緒に見ていた子どもが「かわいそう」と言っていた。

  • 特集コーナーで、探偵業者が車で対象者の女性を待ち伏せし、携帯電話を無くしたように装い、女性の携帯番号を調べ、本人の同意なしに、依頼人にその情報を渡すという一連の過程が、一部映像を含め流れていた。アシスタントの女性が「これは探偵なのでストーカーとは違う」と発言し、共演者も反対することなく、そのまま番組が進行し、終了した。ストーカーや個人情報流出が社会問題になっているのに、非常識さ・無責任さを改めて感じた。影響力の大きさを自覚していないのではないのか。

【ラジオ】

  • DJが、リスナーに電話をかけるコーナーで、高校生のリスナーに対しての質問の仕方や対応が、上から目線的な感じに聞こえ、良い印象ではなかった。いくら年下だからといっても、丁寧な対応をするべきだ。また、他の企業のコマーシャルを読み上げる際に、毎回棒読みだ。もう少し考えてもらいたい。

  • 最近、東日本大震災の経験から、ラジオ各局で防災に関する番組や情報が目立っている。防災意識を高めることは決して悪くはないが、あまりにも東南海地震(南海トラフ等)の可能性を煽る報道が多い。自然災害に関する情報は大切かも知れないが、ラジオを聴く聴取者をいたずらに煽ることは如何なものか。

【CM】

  • 携帯アプリのCMだが、小中学校の携帯電話持ち込みが原則禁止されている地域がほとんどなのに、このCMは中学生が学校の教室でプレイしている。真似する子どもが出てきて、教育的にも宜しくないのではないのか。

  • このCMの表現は、気分が悪くなる。意味は考えればわかるが、表現がストレートではなく、消費税が5%から8%になることを、音楽で煽るのは、如何なものか。

青少年に関する意見

【性的表現に関する意見】

  • 午後9時台のドラマを中学生の娘と一緒に見た。「セフレ」という言葉が飛び交い、キスシーンはもちろんのことベッドシーンなども多く、目のやり場に困ってしまった。これほどまでの性描写が必要なのか。アイドルグループの一員が主演ということで、中高生も多く見ていると思われる。安心して子ども達に見せることができる内容にしていただきたい。

  • 温泉のシーンで、何回も女性のきわどい裸が出た。休みで、子どもも見ているのに不快であった。時間を考えて放送してほしい。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • 出演者が、妻であるお笑いタレントについて、「小さい頃にいじめられていたことがあり、そのことは大人になった今でも心の傷になっている。仕返しとして、いじめられた相手の家に、自分のつばをつけた食べ物を持って行ったことがある」と話していた。子ども達にも人気があるお笑いタレントであり、影響力もあるだろう。公共の電波で"大人になって復讐する"等ということは、話すべきことではない。子ども達にいじめの復讐をすることを勧めているように感じた。

  • 女性お笑いタレントコンビのコントにおいて、太っている相方のことを「ブタ」と呼ぶなど、容姿をバカにするネタがあった。子ども達も見るお笑い番組だからこそ、他人の容姿を中傷するようなネタは放送するべきではない。いじめが大きな社会問題となっている昨今、テレビ番組が子ども達に与える影響力の大きさを認識するべきだ。

  • お笑いタレントを「どっきり」という名目において集団でだまし、恫喝するような内容の番組があった。「どっきり」ということにすれば何をやってもいいのか。これを面白いものだと見せることは、子どもなどのいじめを明らかに助長させる。子ども達が一人をだまし、最後に「どっきりでした」と言えば何をやってもいいということになる。

【BPOに関する意見】

  • 少数意見は尊重すべきだが、それを鵜呑みにするから年々規制がキツくなりどんどんテレビが面白くなくなる。

  • 子どもが主役になった話題のドラマについて、審議入りしないことになったようだが、スポンサーの対応を含め、世の中を混乱させた番組だった。審議入りをしないということは、BPOが局側の意向を汲んだことになり、存在意味がなくなる。

【風俗・モラルに関する意見】

  • 毎度整形手術の特集を行う番組がある。視聴者に整形の礼賛や推奨をしており、不快である。テレビはとても影響力が強いメディアであり、その影響力を使って整形手術の宣伝をするなど、とんでもない。不謹慎で不道徳な番組である。整形マニアの気味悪いタレントを出演させることも止めてほしい。夜7時は子どもがテレビを見る時間帯である。子どもに悪影響だし、不道徳である。

【表現・演出に関する意見】

  • 子どもの糖尿病について、大人の生活習慣病と同じことが原因であるかのように決めつけたり、子どもの糖尿病患者が増えている原因として「子どもでも太っている子が増えているから」等の発言をする医師がいた。糖尿病の発症は原因不明な部分もあり、小さな子どもが発症する場合も非常に多い。闘病中の子ども達に対して、全く配慮のない内容であった。

【言葉に関する意見】

  • 出演者がもう一方の出演者に向かって「てめえ殺すぞ」と暴言を吐いた。近頃は安易な動機から殺人事件が起きている。タレントの軽はずみな発言は青少年に悪影響を与える。

2014年2月に視聴者から寄せられた意見

2014年2月に視聴者から寄せられた意見

STAP細胞について、女性研究者のプライバシーの報道が多いとの批判意見。五輪より大雪情報を、という意見の一方で、大雪情報が関東圏中心であるとの批判意見あり。また、"全ろう"作曲家のゴーストライター発覚に、報道した放送局が気付かなかったのかなどの疑問の声。

2014年2月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,543件で、先月と比較して766件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話26%、FAX1%、手紙ほか2%。
男女別は男性72%、女性26%、不明2%で、世代別では30歳代27%、40歳代25%、20歳代19%、50歳代16%、60歳以上9%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。2月の通知数は708件【53局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

STAP細胞という発見を若い女性研究者が発表したが、肝心の研究内容ではなく、プライバシーばかり紹介する報道姿勢に疑問が寄せられた。
東京都知事選挙が投開票されたが、選挙中の番組の司会者の進行について疑問を呈する意見などが寄せられた。
記録的な大雪が日本列島の週末を2週に渡って直撃したが、首都圏ばかり重点的に取り上げる報道姿勢に対して、地方をないがしろにするものだとといった批判や、オリンピックばかり放送しないで、もっと大雪に関する情報を流してほしかったといった切実な声が寄せられた。
ソチオリンピックの報道に関しては、メダル獲得ばかりに力点を置く放送に対して、オリンピック精神に反するといった非難や、特定の選手ばかりにスポットを当てるのは如何なものかといった声が寄せられた。
全ろうの作曲家の欺瞞が発覚したが、今まで彼を持ち上げてきた番組に対して、検証番組を作るべきだといった反省を促す意見が多数寄せられた。
ラジオに関する意見は49件、CMについては52件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は368件で、前月より185件大きく減少した。これは、先月多く寄せられた「児童養護施設(グループホーム)を舞台にしたドラマ」への意見が落ち着いたことなどが理由となっている。
今月は、「委員会に関する意見」が48件、「表現・演出に関する意見」が25件、次いで「性的表現に関する意見」が23件、「要望・提言」が17件と続いた。
「委員会に関する意見」では、前述の「児童養護施設(グループホーム)を舞台にしたドラマ」への意見のほか、委員会が年末のバラエティー番組とアニメ番組の2件の審議入りを決めたことに対し、賛否両論の意見が多く寄せられている。
そのほか、"字幕放送・手話放送"について紹介・説明した番組を評価する意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • STAP細胞研究の女性研究者に対する報道だが、研究内容よりも個人のプライバシーに関するものが多すぎる。過去の読書感想文を紹介したり、サークルの話や、個人の過去や趣味の話ばかりだ。海外メディアはしっかりと研究内容とその重要性を伝えているのに、日本のメディアは低俗すぎる。

  • STAP細胞の作製に成功し、世界から注目を集める理化学研究所の女性研究者が、過熱するマスコミの取材攻勢により研究活動に支障が出ているとする文書を、所属する研究ユニットの公式サイトに掲載した。業績には関係のない情報は控えめにして、もっと本質的な番組作りをしてほしい。

  • 都知事選がテーマで、主要候補者に司会者が一人一人に意見を聞くという内容だったが、特定の候補者にだけ都政と関係あることを多く聞き、他の候補者には、都政に対する姿勢や具体策あまり聞かず、国政に関する質問をしていた。司会者の進行の仕方が相手によって変わる、公平性を欠いた内容だった。都知事選の候補者を呼んだのだから、もっと都政に関する質問をしてほしかった。

  • 大雪に関するニュースの中で、渋谷駅前からの中継リポートがあったが、その際、翌日に投開票の都知事選挙の候補者と思われる街頭演説が付近で行われており、演説の声がリポーターの声に交じって聞こえた。ビラを配る選挙運動員の姿も画面に映っていた。選挙期間中は、もっと慎重に取材するべきではないのか。

  • テレビの政治的偏向は大問題です。リベラル色が強く、同じ思想の人が同じことを言う報道番組も多く、洗脳のように感じる。例えば、選挙結果に関して、制度なのに「これが民意だ」と言う時と「細かい分析すると民意ではない」と言う時がある。また「民意だから政府はいうことを聞け」と「少数意見を無視するな」も使い分ける。国会でもリベラルの政治家の意見は、さも正義のような報道をするが、保守政治家の発言は黙殺するか、批判する。「公平」を守ることを強く望む。

  • 全国放送の番組で東京の雪のニュースを長時間扱うべきではない。雪国の人たちや、雪が降っていない地方の人たちにはどうみえるだろうか。そんな時間があるならば、他のニュースを放送していただきたい。年に数回は降るだろうから、特別なことでもない。ローカルの話題は、ローカルニュースでのみやっていただきたい。東京中心の報道をほかの地方の人々はうんざりしていることに気づくべきだ。

  • 関東の雪が大変であることは理解できるが、関東圏ばかりの雪の情報を長時間放送しないでほしい。北陸から北海道などでは、過去に例を見ない降雪量を観測して、今夜の雪でどうなるか分からず、不安に過ごしている方はたくさんいるはずなのに、全くと言っていいほど扱っていない。そして首都圏の交通情報を画面の上にスクロールで出すことはやめてほしい。関東在住の方には重要かもしれないが、それ以外の地域に住む人には全く関係のない話である。新宿駅前での街頭インタビューも悪意を感じる。地方には積雪により鉄道路線がストップし、交通手段がない方もいるのに、どうしてあんなにわざとらしくインタビューするのか理解できない。報じることも自由だが、全国ネットの番組である以上、公平性に欠ける報道姿勢はやめていただきたい。

  • 今回の大雪の影響で、私たちの車は17号線を高崎に向かう途中で立ち往生をした。ワンセグやカーラジオで情報を得ようとしたが、オリンピックの放送のみで十分な情報が得られなかった。前方の状況を早めに知ることが出来ていればUターンができ、被害は少なくて済んだ。止まった場所がコンビニに近かったことと、大人だけのグル―プであったため一昼夜の立ち往生に耐えられた。オリンピックも大事だろうが、今回の大雪の情報はもっと流すべきであった。

  • 「ソチオリンピック」がまだ始まってもいないのに、テレビ全局が浮足立った放送の仕方で、腹が立つ。著名な有力選手について、日本出発からソチ到着までの様子を大きく取り上げていた。このような取り上げ方は選手に対してプレッシャーを与える。もっと自粛するべきだ。「ソチオリンピック」が始まるまでは通常の放送をしてほしい

  • 冬季オリンピックが開催される中、10代の若い選手が活躍して、視聴者としても嬉しい限りである。そんな中、テレビ局は「メダル、メダル」と連呼しているように見える。なんだかメダル獲得が視聴率アップにつながるのではないかと妄想しているのではないのか。

  • オリンピック報道の過熱がひどすぎる。朝から地上波の全チャンネルでオリンピックしかやっていないのは異常である。もう少し時間をずらすとか、やりようがないのか。スポーツに全く興味のない人には大変苦痛である。編成をもう少し考えてもらいたい。また、選手の過去のプライベートなどを取材することもあるが、見ていて不愉快である。

  • ソチオリンピックのフィギュアスケートの女子選手の報道が過熱しており、その他の競技選手の報道がおざなりになっていた。メダリストが誕生しているにもかかわらず、彼女の特集ばかりで、その他に関しては半分の時間も放送していなかった。たしかに彼女のフリーの演技はみんなに感動を与えたが、他の競技の結果も仔細に知りたい。もっと客観的に、かつ公平に報道してほしい。

  • 札幌女児誘拐監禁事件において、不自然に少女漫画を強調していた。当時、容疑者が所持していたものの一つだけを繰り返し取り上げていた。明らかにオタクをおとしめようとする悪質な印象操作である。

  • ニュース速報や緊急放送はその時に必要な情報で、録画再生には不要な情報だ。地デジになったのだから、放送のオリジナル画面に速報文字などが録画映像に混入しないようにしてほしい。オリジナル画面信号の前後にニュース速報など付加情報の信号を付け、録画ではこの信号帯を取り込むか、排除するか選択できるようにすれば良い。最近のテレビでは、速報が出る部分にタイトルや天気など色々な情報が入っており、情報を受け取る側の取捨選択ができるようにしてほしい。

  • "現代のベートーベン"と称されていた男性の「代作騒動」と、フィギュアスケートの選手を結びつけた報道はやめてほしい。選手は、ショートプログラムに疑惑の曲を使用しているが、振付師が提案した数曲の中から、滑りやすさなどを重視して選んだだけだ。作曲者が誰かは選手には関係ない。オリンピック前に動揺させるような報道はやめてほしい。

  • 全ろうの作曲家のゴーストライターが記者会見を行った。長年にわたって問題の人物に代わりに作曲を行っていたという。全ろうもウソだとも言われている。各放送局は様々な番組を制作したが、本当にだまされていたのか。不思議でならない。日本の報道機関は音楽に対する知識も取材力もないのか。

  • 私は"全盲"ではないが、かなり見ることに不自由をしており、視覚障害者2級の認定を受けている。今回の問題で、ゴーストライターが「自分は彼の耳が聞こえないという認識はなかった」と発言したことを受けて、色々な番組で"専門家"を語る人間が「障害者申請は本人の申請によるものだから、実際に聞こえないかどうかわからない」などと発言している。確かにその通りかもしれないが、私のように"見えない(あるいは聞こえない)"という障害で、実際に苦しんでいる人間もいる。障害者申請に対する不信が生まれる放送の仕方はやめて頂きたい。

  • 予算を若年失業者や就職活動に失敗した人たちを救済するための機関にも利用することを報じていたが、そういう方たちの蔑称、差別的表現である「ニート」という言葉が使用されていた。まったくひどい表現だ。貧困や格差をまったく無視したうえ、そういう人たちを見下しているように思えた。

  • ニュース番組でカメラマンや記者がフラッシュを焚いて撮影していることが不快だ。まぶしくて仕方がない。中には会場に「フラッシュ撮影は御遠慮願います」という貼り紙がされているにもかかわらず、堂々とフラッシュ撮影しているカメラマンもいる。そもそも公共の場でフラッシュを焚いて撮影すること自体マナー違反ではないのか。

【番組全般・その他】

  • ソチ五輪に関する話題で、野良犬を退治する内容だった。ロシアでは避妊という制度がないので野良犬が多く、五輪の会場周りで対策を講じていた。毒入りの餌をまき殺害しているようだが、毒を飲んで足腰が立たず震えが出て「ヒクヒク」している犬をぼかしもしないで、鮮明に放送していた。ロシアがどのような対策をしているかが伝われば良いのではないか。このような状態の犬を写し、放送する必要性はまったくない。

  • オリンピック関連報道で「メダル確実」など、「メダル」ありきでの報道及びメダル取れなかった時のメディアのバッシングが不愉快だ。「確実」の根拠はどこにあるのか。過去の成績からすれば取れるかも知れないが、当日のことなど誰も分らない。選手だって精一杯プレーしている。ミスもある。メダルを目指していても獲得できないこともある。オリンピックは出ることに意義があるのではなかったのではないのか。メダルにこだわった報道をなくしていただきたい。

  • ソチ五輪のニュースで、ジャンプやモーグル、スケートの転倒シーンで「珍シーン」とのテロップが出ていた。特にモーグルでは頭を打っており、大変危険な状態だった。幸いその後ゴールはしたが、「珍シーン」とは何事だ。素人のおもしろハプニングビデオと勘違いしているのか。全力でプレーしている選手に対して余りにも失礼だ。

  • この番組は、毎回、楽しみにしており、秘境の国々の家族が日本の家族との交流を深めながら、それぞれの夢を実現する。子供が何度もカルチャーショックを受けるが、1週間という短い時間の流れの中で、日本の文化と自分の国の文化を分かち合い、それぞれの大切さを受け入れる気持ちが垣間見られ、印象的だった。日本では、ヘイトスピーチが問題となっているが、他国の人間との交流が大切ではないのか。これからも、交流をテーマにした国際的な番組をやってもらいたい。

  • 「あの人は今」のコーナーで、昔の男性歌手を取りあげていた。コーナー冒頭で「人気歌手から居酒屋の皿洗いに転落」とテロップが出た。皿洗いのどこが悪いのか。職業差別も甚だしい。かつて芸能人だった人間が、普通の社会で働くことを"転落"という言葉で表現すること自体も問題だ。過去の栄光があっても、地道に、真面目に働いていることを応援するべきではないのか。

  • 喫煙をしているだけで犯罪者だと述べているというセリフがとても不愉快だ。喫煙自体は法令で禁止されているものではなく、モラルやマナーといった題材で扱われるべきである。非喫煙者が一方的に喫煙者を犯罪者と決めつけ、喫煙者を迫害するように先導する内容は人権侵害ではないのか。

  • バラエティー番組での街頭インタビューで、東北の方言を絵文字や記号を用いて「&%、$#~だべ」などと表記することは不適切ではないのか。ただでさえ東北の方言は何を言っているのかよくわからないのに、このような表記をされると余計に訳が分からなくなる。

  • 高齢の女性がスーパーで万引きをした。万引きGメンが事務所に女性を連れて行き、問いただした。その後、女性を部屋に残して2人は出ていった。その部屋には隠しカメラが設置されていた。そして1人になった女性が盗んだものを靴下に隠したところを撮影した。戻って来たGメンが、女性をまた問いただすのだが、まるで"ショー"のようになっていた。また、警察でもないのに女性を仔細に取り調べるような行為は行き過ぎだ。

  • 職場のゆとり世代ランキングという企画を行っていたが、同じ世代として激しい憤りを感じる。ゆとり世代の中でも非常識な行動をとるマイノリティーな人間を取り上げ、さもそれがゆとり世代の常識であるかのように構成していた。同じ世代を生きる者として、あのようなおかしな行動をする人たちを見たことも、他者からそのような人の話を聞いたこともない。このようなネガティブな事象ばかりでゆとり世代が取り上げられることで、番組視聴者が「この世代は皆こういう思考なのか。だからゆとり世代はダメだ」というステレオタイプな批判をする人たちが増えることを危惧する。常識的な行動ができる人間ももちろんいる。むしろそちらの方が大多数である。しかしそのようなフォローは一切なく、ただただゆとり世代に対して非常識のレッテルを貼り付けるだけの内容であった。

  • 名古屋問題という内容だったが、名古屋出身の元スケート女子選手がVTRを見て「なんか悪いイメージばかりですね」というほど、偏った編集になっていた。専門家まで出てきて「排他的な結婚をした結果、名古屋はブスしかいない」と結論づけていた。その土地出身の者として不快に思った。名古屋めしも批判的な意見だけ取り上げ、「どうしてこんなに人気無いの」とコメントしていた。名古屋への観光業界、名古屋めし産業界にも悪影響を及ぼすのではないのか。一方的な見方だけを取り上げて、その土地への偏見を植えつけてしまう番組作りはいかがなものか。

  • 番組が用意した人物が助けを求め、一般人が協力する姿を撮影し放送することは、一般人の親切を悪用しているだけだ。また、何故か東京を基準とし、大阪を嘲笑の対象として取り上げている。長時間収録し、編集すれば、いくらでも印象操作が出来る。また、大阪で過ごしたことのある司会のお笑い芸人は、明らかに話を誇張している。この番組だけではないが、東京を基準とし、地方(特に大阪)を嘲笑する下品で低俗な番組や芸能人が多い。

  • 「別人が作曲していた全ろうの人物」について取り上げていた。「東京オリンピック招致にも影の存在はあった」「ケネディー大統領もゴーストライターを使っていた」など、映像を使って紹介していた。今回の問題と"スピーチアドバイザー"とでは全く別次元のものである。いっしょくたに紹介するようなことではない。"影の存在"ということを言いたかったのかもしれないが、問題のすり替えも甚だしい。

  • 田舎暮らし芸能人という企画で、しきりに県の奥地などと紹介されて不愉快に思った。紹介された芸能人のように牧場で馬を飼育する人など稀だ。また電気や水道などのインフラすら装備されていないかのような放送のされ方に憤りを覚えた。マキストーブなどの道具を使用していることも、一部の好事家だけだろう。田舎であることに違いはないが、それでもそれを強調する番組の演出の仕方に疑問を抱いた。このような番組はその自治体やそこに暮らす人々に何の配慮もしないのか。番組の構成上の演出もあるだろうが、興味本位でこのような番組を作る前に、どうかその「田舎」に暮らしている人がいることを忘れないでほしい。

  • 「流行っているから」という理由で不愉快な発言や言葉を平気で放送する風潮に怒りを感じる。特に「美味しい」を「やばい」「ヤバッ」で表現することは料理の作り手に対して失礼であり、そもそも「やばい」という言葉の成り立ちから、表立って使ってはならない。一部の若者が意味も分からず使い始めたのだろうが、それをとがめるどころか番組内で煽るような使い方をしていることは問題だ。2020年の五輪に向けて外国語を話せる子どもを育成しようとしているようだが、まずは正しい日本語からだ。

  • 最近はバラエティー番組などでの出演者による暴力的な行為や不適切な発言などが非難されるが、この番組はいじめや差別につながるような表現や演出がほとんどなく、大変良い番組だと思う。先週は日本製の様々な物が外国で大切に使われていることを紹介していたが、日本の技術の精度の高さを改めて実感されられるものだった。

  • 一般人に迷惑をかけ、それで笑いを取ろうとする番組が増え、不快だ。タレントが故意に我がままを言ったり、旅行に来た外国人に執拗に迫り、不快にさせて怒らせるなど、ひどい演出が増えている。各局へ苦情を入れても、改善するどころかエスカレートするだけで嫌になる。一般人を巻き込むことで視聴者との距離を縮めたいのかも知れないが、留意してほしい。

  • バラエティー番組で、わざとらしく「わー」や「えーっ」という観客の声が入ることがあるが、観客の声に気持ちがこもっていない。番組スタッフが観客にそういう芝居をやるように指示しているのではないのか。面白くもないような場面では声を入れないでほしい。

【ラジオ】

  • ADを逃走者に仕立て上げ、捕まえたリスナーは賞金をもらえる企画だった。どんな手口で捕まえても良いとはいえ、祝日の街中は混雑する上に、繁華街で行われたら危険だ。通行人に迷惑がかかることを考慮しないのか。現金がらみのおふざけ行為は即刻中止すべきだ。

  • 時事問題についてフリートークをしていた。男性アナがある大臣のものまねをした際、女性アナが「唇の曲がり具合がよく似ていますね」と発言し、笑っていた。アナウンサーともあろうものが、他人の身体的な特徴をからかうとは何たることか。母が身体障害者なので笑うどころではなかった。発言には十分気をつけるべきだ。

  • リスナーに募ったテーマを、パーソナリティーが日本道路交通情報センターの職員にも訊き、毎度、職員が困惑している。道路交通情報とは無関係な、私的な質問は、迷惑行為だと思わないのか。

【CM】

  • 子どもがよく見る時間帯に、CMが放送されるが、キスシーンがあるので困る。CMなので突然始まるし、終わるまで家族は無言になる。CMにキスシーンは必要なのか。年配者や子どもが見ていることを意識して制作してもらいたい。

  • 「お金が大好き~」と歌っているCMがある。3歳の息子がすぐ真似していた。CMだと知っている人から見れば「真似をしている」で済むが、何も知らない人が見ると、親が教えているのではないか、とんでもない教育しているのではないかと、思われてしまう。あまりにもストレートすぎる表現にいら立つ。

青少年に関する意見

【委員会に関する意見】

  • 審議入りしたアニメ番組は、放送している両局とも放送時間を深夜に枠移動した。元の時間帯の差し替え番組放送時、番組ホームページ、各局ホームページにも説明があり、両局が意見を十分認知し自主的に対応したことは評価できるのではないか。

  • 性的表現が過激なアニメ番組が審議入りしたと聞いて、部分的に賛成、総合的に反対している。中高生が視聴可能な時間帯に性表現のあるアニメを放送したことは、咎められても仕方のないことだが、中高生には十分判断できる内容だと思う。そして、審議の結果によっては、深夜の時間帯でも放送が禁止、抑制、自主規制され、メディアが本来求めていくべき重要な表現の自由が無くなってしまうのではないかと危惧している。放送が権力によって統制される可能性があることも認識していただきたい。

  • 年末のバラエティー番組の審議入りについて、ある程度の規制が倫理上必要なことは分かるし、もっともだと思う。しかし、あまり窮屈に縛らないでもらいたい。バラエティーというひとつのカテゴリーの中にもいろんな笑いがあって、幅広い視聴者のニーズに応えている。笑いが一辺倒だと、6時間近くも視聴者に笑いを届けることができない。もちろん、快く思わない人もいるかと思う。それと同じくらい求めている人もいることを、頭に入れて審議を行っていただけないだろうか。

  • 年末のバラエティー番組について、審議に入っていただいたことは大変有難い。紅白を見ていたにもかかわらず、中学生の息子が見たいというのでチャンネルを替えたが、お尻の穴から白い粉を出し顔で受けることはテレビで放送するには全くふさわしくない内容であり、見ていて不愉快になった。全体的に風俗を連想させる下品な罰ゲームもあり、健全な中高校生にいじめを誘発させるような、悪影響を与えるものだと思った。

  • 年末のバラエティー番組が審議入りしたことについて、「今までにも同じようなことをしてきていたのに、どうしていまさら」という人もいるが、時代の変化に合わせて人々の考え方や価値観は変化する。企業であっても人々の動向に合わせてサービスを新しく企画したり、逆になくしたりする。そういった意味でも「今までは許されていた」ということは、今回審議入りした内容を正当化する理由にはならない。そもそも股間にロケットを当てたり、局部をさらすことのどこが面白いのか理解できないし、本人たちが面白いと思い込んで勝手に盛り上がっているだけではないか。

  • やり過ぎてしまうシーン多々あるが、それも引っくるめてバラエティーだと思う。芸人たちは視聴者のために自分の身や羞恥心を犠牲にしてお笑いを追求し、日夜努力して視聴者を一番に楽しませることをモットーにやっているので、問題にすることはおかしい。いろんな配慮もしていると思う。あれこれ言っていたらテレビがつまらなくなり、逆に視聴者がテレビから離れしまう。暖かい目で見守る努力をしていただきたい。

【表現・演出に関する意見】

  • 実在の地方都市を舞台にしたアニメ番組の中で、中高生の少女が温泉施設の宴会場で、コンパニオンのように水着姿でビールの提供をしたりセクハラを受ける場面があった。更にエンディングのクレジットで実在の温泉施設が掲載されており、この都市では1店舗しか該当せず、そのうえ外観や内装が一致している。アニメとはいえ、実在する店があたかもこのような営業を行っているような印象を与えるのは、問題はないのだろうか。

【要望・提言】

  • ドラマに対して、内容変更や謝罪の要求は明らかにやりすぎだ。抗議が多かったことは確かだろうが、それ以上に楽しみにしていた視聴者がいることを忘れていないか。「施設出身の子どもや養子縁組を受けた子どもが学校でからかわれて問題になっている」という記事を読んだが、からかわれた子どもは気の毒で、抗議する気持ちも分かるが、悪いのはからかった子どもであって決してドラマではない。ドラマに抗議することは責任転嫁だ。このドラマを駄目と言ったら、その他の多くのドラマやバラエティー、アニメも駄目になってしまうような気がする。抗議者以外にも視聴者がいることを忘れないでほしい。

  • 放送局の活動を紹介する番組で、字幕放送、手話放送について特集していた。制作の裏側や実際に使っている人達を見て、とてもためになり、また驚きもあった。このような内容をもっと放送すれば、人々に広く知れ渡り、障がい者について理解できると思う。また、字幕放送、手話放送の番組を、もっと広げてほしい。そうすれば、何を言っているかがよく分かり、また、これが手話、字幕だということを子ども達にも分かってもらえると思う。

【差別・偏見に関する意見】

  • このドラマは悪意を持って作られたのではないだろうが、決して善意ではない。何も知識の無い立場からすると、確かに、施設の生活はこんなにすさんでいるのか、だからこんなに不幸な育てられ方でひどい言葉遣いになるのかと勘違いさせられる。番組もあえて暗く希望の無い作りになっている。施設などから苦情があって当然だ。施設の子どもや演じている子役が可哀想でならない。偏見や差別を助長するものだ。

【性的表現に関する意見】

  • 祝日なので子どもがテレビを見ていたところ、情報番組の中で、不倫の具体的な内容を書いた視聴者投稿を読み上げていたので、すぐにテレビを消した。休日の昼間に放送すべき内容とは到底思えず、制作者の品性、常識を疑う。大勢の人間が目にする時間帯に、堂々と放送して平気な内容ではない。放送したいのなら、深夜12時過ぎにずらしてもらいたい。

  • バラエティー番組で、女性芸人の裸に人体模型のような絵を書くというコーナーが見るに堪えなかった。小学生も見ている。卑猥な感じもするし、写し方などもこの時間帯にはふさわしくない。深夜ならまだしも、笑いを通り越し、節度がない。

  • このラジオ番組は、いつもは中高生の悩み相談などをよくやっているが、昨晩の放送は内容がきわどく、非常に不愉快になった。いろんな世代の人が聴くだろうし、小学生なども聴いているはずだ。「どんな性生活をしているか」といった内容などは話すべきではない。

2014年1月に視聴者から寄せられた意見

2014年1月に視聴者から寄せられた意見

児童擁護施設を舞台にしたドラマで、人権を踏みにじるものだ、という意見の一方、現代の問題を捉えていて考えさせられると、賛否両論。また、大晦日のバラエティー番組で、お尻から他人の顔に粉を吹きかけるなどのいくつかのシーンに批判の意見が多数あった。

2014年1月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は2,309件で、先月と比較して991件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール76%、電話21%、FAX1%、手紙ほか2%。
男女別は男性62%、女性35%、不明3%で、世代別では30歳代29%、40歳代28%、20歳代18%、50歳代16%、60歳以上7%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。1月の通知数は1,467件【45局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

東京都知事選挙が告示されたが、特定の候補者ばかり取り上げ、他の候補をないがしろにしているといった声や、ある政策ばかり俎上にのせるのは偏っているのではないかといった批判が寄せられた。
自衛隊の輸送艦と釣り船との海難事故が発生したが、まだよく分らない状況で輸送艦に落ち度があるかのように決めつける論調は、如何なものかといった声が寄せられた。
児童養護施設を舞台にしたドラマに対し、施設で実際に生活している子ども達の人権を踏みにじるものだといった意見がある一方、フィクションなのだし、ドラマのなかの言葉尻を捉えるのではなく、もっと大きな視点でみるべきだといった意見も寄せられた。賛否両論、多くの声が寄せられた。
早朝の子ども番組の出演者の衣服に卑猥な英語表記があったことに対し、批判が殺到した。
ラジオに関する意見は57件、CMについては48件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は368件で、前月より267件増加した。これは、「子ども番組の出演者の衣装に英語で性的な言葉が書かれていたこと」「児童養護施設(グループホーム)を舞台にしたドラマ」へ多くの意見が寄せられたことが主な理由となっている。
今月は、「性的表現に関する意見」が96件、「表現・演出に関する意見」が62件、次いで「要望・提言」が46件、「いじめ・虐待に関する意見」が39件と続いた。
「性的表現に関する意見」では、前述の出演者の衣装の件のほか、22時台に放送されているアニメの表現が過激だとの意見が多く寄せられている。「表現・演出に関する意見」では、年末のバラエティー特番の中で、お尻から他人の顔に粉を吹きかけるシーンなどに多数の意見が寄せられた。
そのほか、前述のドラマに関して、賛否両論、多くの意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 東京都知事選について、特定の候補予定者ばかり扱っていた。なかには、他にまともな候補予定者がいないかのような印象を与える発言を行ったコメンテーターもいた。全体を通し一貫して特定の候補者を持ち上げ、他の候補予定者の印象を損なう放送が流された。

  • 都知事選について取り上げていた。その内容が明らかに元総理の立候補を批判し、原発即時ゼロの公約が非現実的であると結論付け、また、原発問題というシングルイッシューで立候補することがけしからんという内容であった。一方、自民党が支援する元大臣が正統な候補者であることをことさら印象付け、原発即廃止という政策を批判する同氏の主張に時間を割き、同氏が離党した政権党から支援を受けることに対して何ら問題点も指摘しなかった。

  • 海上自衛隊の輸送艦と釣り船が衝突した事故について報道していたが、まだ事件の詳細がわからないにもかかわらず、キャスターはまるで輸送艦側に大きな責任があるかのように同席した専門家に対して問いただしていた。専門家は「どちらにも落ち度がある」と返答していたが、キャスターは輸送艦に非があると専門家に発言させようと誘導しているかのようだった。放送法の「中立性」に反するのではないか。

  • 冷凍食品から農薬が検出された問題で、商品の回収について、司会の男性が「輸送費をかけて送るのは面倒くさい」と発言した。コメンテーターも「私も捨てちゃう」と同調した。商品回収は「安全確保」や「返金」だけが目的ではなく、農薬混入の手がかりになる情報収集の意味もある。発言は「情報提供は面倒だからしなくていい」と言っているようなものだ。報道機関なら逆に積極的に返品を呼び掛けるべきだ。

  • 農薬混入問題に関するニュースの中で工場に勤める人のインタビューが流れた。仕事を終え自転車で帰宅する人を走って追いかけて取材していたため、自転車に乗っている人は柵がある方へ追い込まれ、怪我をする可能性があるほど危険な状態であった。取材を受ける側がけがをするかも知れない状況で取材を強行するのは、問題があるのではないだろうか。

  • 「安倍首相の靖国参拝支持率の電話アンケート」をとっていたが、支持が多かったと発表されると、司会をはじめ皆で「同じ人が何度も電話しているに違いない」「こんな調査は統計的に意味がない」と言い出した。自分たちでアンケートをお願いしておきながら、望んだ結果とは違ったから、それを否定するとは、視聴者を馬鹿にしているのではないのか。それに、1人で何度も投票できたのならば、それは不支持の集計にもいえることなのではないか。始めから答えありきならば、わざわざアンケートを取る必要はない。

  • 安倍総理の靖国参拝について、各メディアは「日本は世界から孤立した」などと報道している。しかし実際に批判しているのは、中国と韓国の2カ国だ。韓国は前大統領が竹島に不法上陸している上、中国も防空識別圏を勝手に設定したりと、やりたい放題だ。

  • 静岡でのことだった。テレビ局の車が3台ほど路肩に停車し、撮影していた。救急車がサイレンを鳴らして走って来たが、関係者は車を移動させることなく撮影を続けていた。そのため救急車がしばらくその場で立ち往生していた。1分の遅れが命取りになるような緊急事態だというのに、いつまでも撮影を続けている関係者の常識のなさにはあきれた。スクープ映像を撮るためなら人命救助を妨害しても良いと思っているのか。

  • 高齢の夫がこれまた高齢の妻に暴行を加え亡くなる事件があった。妻は長年にわたり認知症を患っており、夫が介護をしていた。この日のニュースでは、その事件現場の自宅が大きく映し出されていた。いかなることがあっても、人が人の命を奪うことは絶対に許されない。しかし、高齢の老人が1人で介護し、愛すべき妻を自ら殺害してしまう状況は、社会のひずみのように思える。夫も精神的に追い詰められていたのではないのか。事実を放送することは当然だが、わざわざ自宅のアップまで放送する必要があるのか。

  • 特集コーナーで、わいせつな成人向けビデオに出演していたことで有名な女性が美化されて取り上げられていた。病気の特集ではあるが、この女性の活躍ぶりや健闘ぶりなどが美化されて放送していたため、見ている一般的な女性の性道徳に悪影響が出る恐れがある。病気の特集は評価出来るが、出来るならば一般的な女性を取り上げるようにしてほしい。

  • 強盗・強姦の容疑者の逃走事件があった近所の者だが、昨日も今日も複数機のヘリコプターが上空を飛び大きな騒音に迷惑している。事件発生当初ならいざ知らず、翌日の空撮など意味がない。近くには病院もある。報道機関のヘリコプターの騒音をもっと真剣に考えるべきだ。

  • NHKの新会長の発言は、視聴者として看過できない。戦前は、軍人や政治家が国民を扇動する風潮が日本を席巻していた。そして、マスコミがこぞって戦意を高揚し、若者を戦場へ送り込む手足となった。そういった国を復活させたいのだろうか。記者の質問の仕方を問題視する向きもあるようだが、何だか報道機関が政権の意向に迎合しているようで、日本の将来に危惧の念を抱かざるを得ない。

  • 「警察24時」などと称して、警察が犯人を逮捕する瞬間を放送しているが、テレビなどのマスコミは、「警察がいきすぎた捜査をしていないか」など、権力を監視して報道することが役目ではないのか。警察を一方的に持ち上げることはおかしい。きちんと批評する番組も放送するべきだ。

  • 気象予報と併せてPM2.5と黄砂の拡散状況を随時流してもらいたい。公共の電波の趣旨と国民の命を守る観点からお願いしたい。刻々と状況は変化するので、きめ細かに報道してほしい。

  • 成人式の時期になると、「いつから若者は成人式で暴れるようになったのか?」といった話題をどこの局でも報道するが、元をたどれば、マスコミが取り上げ始めた十数年前からではないのか。更に「このような行為をする子は、逆に社会で成功するタイプだから」などと、ボケたことを言うコメンテーターもいる。

  • 神奈川県での行方不明女児が無事保護されたというニュースが放送された。行方がわからなくなったポイントをスタートとし、発見・保護された市の交番までの道程をグーグルアースを使い再現していたが、スタート地点である場所の映像は明らかに「女児の家」を含む数件に絞った表示のされ方だった。グーグルアースはインターネット環境があれば誰でも利用できるため、該当位置を容易に調べることが出来てしまう。プライバシー侵害に繋がるのではないか。

  • 女子児童がわいせつ被害を受けた事件について、被害者に対する配慮を欠く報道があった。NPO職員の男が、学童保育の送迎車の中で小学生の女児の下半身に触るなどのワイセツ行為を働き、逮捕された事件だ。学校の特徴のある窓の映像とともに「小学5年生の女子児童」「知的障害がある」などと、本人が特定されやすい情報を明らかにした。さらに、容疑についても「下着の中に携帯電話を入れて撮影した」ことまで詳細に報じていた。本人や家族のことを思うと、せめて「小学高校学年の女子児童」などと、ぼかして伝えるなどの配慮をすべきだし、犯行内容もここまで明らかにするべきではない。

【番組全般・その他】

  • 年末の長時間バラエティーを見た。出演者の汗から塩を取り出し、大福に混ぜ合わせて食べさせるという、見ていて不愉快なことをやっていた。笑いのために食べ物を粗末にするということは多々あるが、今回の件はその範囲を明らかに超えている。

  • 年始のバラエティー番組だった。芸人がゲームを行う段階で、数名の芸人の母親が出てきて息子(芸人)のために(息子に100万円を払うとウソをつき)ゲームを行うという企画だったが、内容があまりにもひどかった。芸人の母親にワサビを食べさせたり、顔に落書きをさせたり、最後には鼻にフックをかけ鼻がちぎれそうになるまで引っ張ったりしていた。母親たちは「息子のためにがんばる」と半泣きになりながらゲームを行っていた。初老の母親にあんなことまでさせるのは、笑いどころか不快感しか残らない。これは問題ではないか。配慮のかけらもなく、出演後の母親たちの体調に問題はなかったのか。

  • 児童養護施設に入っている子たちを馬鹿にした、差別的ドラマだと感じた。これは明らかに、児童養護施設のことすら知らない作家や局側が、あからさまに養護施設の子ども達を偏見の目で見たうえでのドラマだと思う。おそらく今後、学校などでドラマの主人公のあだ名を使って、いじめなどが起きるだろう。そもそも養護施設には、本当に訳ありで入所している子たちがいるわけで、その子たちがこのドラマをみたらどんなに悲しむだろうか。

  • 番宣を見た当初から不快だった。母も同様に不快だと言っていた。私の地区には身寄りのない子どもが通う児童施設があり、私の友人も多数そこに住んでいた。彼らは児童施設の職員の方々を「兄さん、姉さん」と言って慕っていた。様々な事情で預けられ辛いはずなのに、逞しく生きる彼らを私は尊敬し、応援していた。この番組はそんな彼らに対する冒とくだ。まだ考えの浅い、若い世代にこんな番組を見せたら、いじめを助長し彼らが生きづらい世になってしまう。今回の題材だけは許すことができない。

  • 1回目の放送から差別や偏見を生むと中止を求める騒ぎに発展しているが、私や周りの母親たちの1話を見ての感想は違うものだ。物語の初めでの施設や施設長の描き方は少し極端ではあったが、愛情が全く感じられないというものでもない。誰か特定の人を指してさげすんだり偏見をもたせるものというよりは、多くの人々に問題提起をしている秀逸なドラマだ。辛い立場に今いる子ども達には、きっと励ましや勇気を与える展開になってくれるものと信じて、最後まで見たい。

  • 番組の放送中止に対して反対する。私には娘がいる。子育てに苦悩することもある。第1話を見て、私は子どもとはなんなのか、考えさせられた。「人権侵害」という意見も分かるが、厳しいことを言わせてもらえばそれが現実だと思う。何度も何度も繰り返して見た。親として人間として教えられることが多いドラマだと思う。子ども目線からの世界や大人の身勝手さがきちんと出ている。現代の問題をこのドラマは伝えている。この番組を楽しみにしている人もいる。

  • 養護施設のドラマを放送することで、関係者の人権が傷つけられるというが、ドラマの表現に極端な意見を出すということは、如何なものか。人は誰もが"いい人"とは限らないし、暴言を吐くことも人格の一つだ。悪い意味でドラマと現実が一緒になってしまう人をこそ、問題視すべきだ。これでドラマが打ち切りになることがあれば、抗議をした人達は「一つの側からでしか見ることができない人」と見られ、支援もされなくなるだろう。だから、昔の番組はある意味良かったのだ。一部の側の人間の意見を聞くことなく番組を作れた。今の番組は周囲に流され過ぎている。今の番組をつまらなくしたのは、こういう意見を平気でいう視聴者だと思う。

  • 子ども番組の出演者の衣装に、卑猥な意味の不適切な英語が書かれていた。着用は一度ではなく、数回にわたっているようだ。誰かが意図的に選んだのなら悪質だし、まったくの不注意ならば、番組を制作する資格がない。子どもを対象にした番組だけに、責任は重い。改善を強く希望する。

  • 年末恒例の音楽番組で、アイドル女子グループのメンバーの1人が突然、「グループを卒業する」と発表した。そのような発表は、自分たちのライブやイベントですればいいことだ。公共の電波で放送されている番組を私物化すべきではない。個人的な発表に過ぎないことを報告するために番組を利用するなど、非常識極まりない。売名行為と捉えられても仕方がない。

  • 芸人の寝起きに、逆バンジーを仕掛けるという企画をやっていた。人間が寝ている状態では循環機能が低下しており、意識も消えている。この状態で逆バンジーをすると、心停止などの危険性が考えられる。また、就寝中の芸人のベッドにバンジー装置を仕掛けるために、「普段飲めないお酒を飲ませ、無理やり寝かせていること」が2番目の問題点だ。飲めないお酒を飲んで就寝し、横になったままの寝起きで逆バンジー。大丈夫と考えたのかもしれないが、人間は驚くと何が起こってもおかしくない。事故があったらどうするのか。

  • グラビアアイドルのマッサージのシーンが最悪だった。彼女が悪いというより、時間帯も考えず演出をした制作スタッフが悪いと思うが、それにしてもいやらしい表現が不快だ。ゴールデンタイムにふさわしくない。

  • 年始のバラエティー番組だったが、家族で楽しめる内容でとても良かった。特に冒頭のアイドルグループの寝起きドッキリは、メンバーが用意された仮設の小屋に宿泊し、翌朝に小屋の壁が倒れ小屋の前で待機しているファンの前でコンサートをするという内容だったが、正月のだんらんの場にふさわしい、グループのメンバーにも好印象を与える、いい番組だと思った。来年も期待したい。

  • 12月30日は、地上波が年末特番の編成の時期だが、あるBS局は、夜9時から11時まで通常放送だった。そのおかげで、好きなレギュラー番組を見ることができた。地上波の民放テレビ局も通常編成の良さを見直してほしい。

  • 最近話題の女性テレントの背中の大きな刺青を、子ども達が見ている時間帯に放送した。「タトゥ」と言っていたが、普通の人は、反社会的な組織を連想する。話題作りなのかもしれないが、放送対象にすることはおかしい。刺青を見たことのない多くの純粋に育った子どもがいるという事実も考えてほしい。子どもに見せたくない番組を新春早々流された。子どもが家族と見ている時間帯に反社会的組織を連想させる画像は流さないでほしい。

  • "世の中の要らない人間"を取り上げるコーナーがあり、「4人競技のボブスレーの真ん中の2人の選手や、オーケストラの指揮者が要らない」などと言っていた。深夜帯のバラエティー番組だとしても、その分野に携わる人間の必要性を否定する放送は、問題だ。各分野のプロを目指す人間にとっては、生きがいにしている方々もいるだろう。

  • 「エベレスト登頂プロジェクト始動」を見た。素人のエベレス挑戦は危険すぎる。この挑戦は、仕事を選べない女性のタレントの弱みにつけ込んだ一種のパワハラだ。お笑い芸人が気の毒であると同時に、登山を愛する者として「世界最高峰」を甘く見ないでほしい。やらせで登りきるということもあるのかもしれないが、それこそ一般の人達が簡単にエベレストに登れると誤解も生み、危険なのではないか。芸人の「エベレスト挑戦」はバラエティーのレベルを超え、登山家を侮辱することにもつながる。挑戦を中止すべきだ。けが人や死者が出てからでは遅い。

  • 番組のなかで中卒をバカにしていた。私と妻は共に団塊世代で、妻はこの歳になってもいまだにコンプレックスを感じている、妻の同期の友人(中卒)も同じで、そのような話題になると顔が暗くなる。中卒はバカなのか。出世出来ないのか。私は高卒だが、今では妻のおかげで幸せに暮らしている。普段愚痴も言わない妻が、一言「ヒドイ」と寂しそうに呟いた。今の日本を築いた団塊世代のなかには高校にいけない人達もいた。その心情を察していただきたい。

  • 途中まで楽しく見ていたが、男性タレントの話で一変した。何の脈略もなく怖い話をした。怖い話の番組はもちろん、お化け屋敷、ホラー映画、CMですら、子どもの頃から苦手なので、ホラーは一切見ない。しかし不意に話を始めたので聞いてしまった。いまでも頭から離れない。なぜあの話をあのタイミングでオンエアしたのか。テロップで注意喚起したり、「CMの後」などの予告をすることができたはずだ。あの話を誰が喜ぶのか。記憶を消すことはもちろんできず、この先一生つきまとうだろう。

  • 俳優の「実子騒動」は放送しないでほしい。世の中には養子縁組の親子もいる。テレビで「実子」「DNA鑑定」「親子関係不存在」などといった言葉が飛び交ってはいい気はしないだろう。知らない方がいい場合もある。また、当事者はまだ未成年だ。海外にいるとはいえ、未成年者を巻き込んだ泥沼騒動は放送するべきではない。

  • 1週間のうちに何度も訂正が入る。今日もあったが、同じ週に数回「先程の○○は××でした」と訂正が入る。あまりにも多過ぎる。訂正を流せばいいという適当な姿勢が見て取れる。苦情を言っても「担当部署に伝えます」の一言で、改善される気配がない。

  • 「新幹線の中で泣く子に対し、舌打ちをするのはどうか」というテーマの企画があった。その議論には疑問もあったものの、考え方は人それぞれで別に構わない。問題は男性アナが「子どもがいる人といない人では考え方が違う」と発言したことだ。私は子が出来ない体だが、小児のいる親の気持ちは理解できるつもりだ。放送のプロである局アナの差別的発言、見識の低さに憤りを禁じ得ない。

  • 放送のなかで「勝ち組」「負け組」という表現がよく出てくるが、もし、稼げる人間が「人生に勝った」、そうでない人間が「人生に負けた」という意味なら、これは差別用語に当たる。簡単に「勝った」「負けた」などという言葉は使わない方が良い。同じように、人生の「成功者」という表現も、何をもって「成功」と言うのか、意味不明だ。これも主観的な言葉であり、差別用語に当たるのではないのか。

  • 番組の中でスポーツ新聞の記事を取り上げた。外国の女子高生の「処女権」がオークションにかけられたというものだった。過去には高額で落札されたこともあったという。女性を差別する内容であり、子どもにも有害である。この番組の不適切な内容は他にもある。以前には、アメリカで麻薬が合法化されたということが放送された。放送の時間帯も、放送の内容も問題が多い。改善してほしい。

  • この番組を毎週見ている。見ていて気分が和む。ただ、字幕放送に対応しておらず、聴覚障害など耳の不自由な方には会話の内容が確認できない。この番組に限らず、BSでの字幕放送対応番組が少ないと思う。BSの字幕放送の充実を望む。

  • 地方都市を舞台にしているアニメで、キャラクターの制服は実在の学校などの制服をモデルにしている。地元の人間が見たらすぐにそれと分かるデザインだ。その制服で、スカートをまくりあげ、下着を見せて踊るシーンがあった。私はモデルになった学校の卒業生だが、母校らしい制服が下品な演出に使われていて、不快になった。また、実際に同じ制服を着て通う後輩たちがいる。アニメのせいで彼女たちが変な目で見られてしまうのではないかと心配だ。

【ラジオ】

  • 正月の帰省渋滞中のドライバーに向けて、「オンエア曲に合わせてクラクションを鳴らす」ことを促すような発言が数回あった。みだりに警笛を鳴らすことは道路交通法で禁じられている。仮に、出演者が道路交通法を知らなかったとしても、実際に一部のドライバーがこのようなことを行えば、周囲に対して迷惑や交通上の異変と誤解を与えるなど混乱を招く。良識を欠いた放送だ。

  • 音楽を紹介する番組のいくつかで、唐突に彼らの政治的思想を一方的に述べる場面があり、違和感を覚える。とくに最近は政権に対する批判的な主張が繰り返されて、聞くに堪えない。音楽番組を装いながら一般のリスナーに向けて特定の政治主張を吹き込むことは不適切ではないのか。

  • パーソナリティーが「バスに乗ったとき、停車ボタンを押しても知らんぷりをして降りないという"軽いいたずら"をしてみてはいかが」と楽しそうに話していた。とんでもない話だ。私のような地方の高齢者にとって、バスは大切な移動手段なのだ。こんないたずらなどされては迷惑だ。公共放送が、なぜこのような内容を放送するのか。断固抗議する。

  • びっくりした出来事を投稿するコーナーの中で、「自販機でジュースを買ったら、買った金額以上のお釣りが出てきた」という投稿が採用されていた。投稿者は、この行為を何度も繰り返したという。警察に届けるわけでもなく、お金を取得したらしい。これは自販機の故障に乗じた「つり銭詐欺」であり、刑法の詐欺罪に該当する。お金を儲けたと自慢するかのようなこの投稿に対して、出演者の一人は「こういうことをやっちゃだめ」と軽く注意していたが、それならはじめからこの投稿を紹介するべきではない。

【CM】

  • 冷凍食品やインスタント食品や酒類のCMで、わざとらしく音を立てて食べたり飲んだりすることが不快だ。逆に食欲がなくなってしまう。和食で音を出しても良いものは、うどんや蕎麦などの麺だけだ。食品などのCMでこのような過剰な演出は必要ない。

  • 近頃の携帯ゲームのCMは「スマートフォン限定」ばかりだ。PHSなどを利用する人も多く存在するのに悪意を感じる。また、ある携帯ゲームのCMでは、歩きながらスマートフォンを操作する場面があった。「歩きスマホ」といわれるこの行為は非常に危険であるにもかかわらず、当たり前のように放送することは法令を無視している。

青少年に関する意見

【性的表現に関する意見】

  • 出演者の衣装に視聴者を不快にさせる英語が描かれていた。子ども向けの番組でこのようなことはあってはならない。

  • 高校生のラブコメディーアニメかと思っていたら、下着姿の女子高生にアダルトグッズ(のような物)をつけさせたり、いわゆるアダルト描写が多い"大人のアニメ"のようだった。22時半からの放送ということもあり、我が家の子ども(中学生)は、普通のアニメくらいのつもりでチャンネルを合わせてしまったようだが、過激な内容に驚いていた。何も知らない子ども達への悪影響を考えてほしい。

  • 小3の息子と見ていたバラエティー番組の間に、恋愛ドラマの番宣が流れた。その中に、ベッドシーンや子どもに聞かせたくないようなセリフ、キスシーンがあった。これは、多くの子どもが見ている21時前の時間帯に流すべき内容の宣伝ではない。このドラマ以外にも最近のドラマ番宣は子どもに見せたくないようなものばかりだ。もっと配慮ある編成を強く希望する。

【表現・演出に関する意見】

  • このバラエティー番組は全体的に下品極まりない。大晦日は子どもも遅くまで起きてテレビを見ている。常識のある番組づくりをしてほしい。某漫画家の汗から精製した塩を大福餅に混ぜ他人に食べさせたり、芸人の顔に向けてお尻から粉を噴出させていた。不快極まりなくチャンネルを替えた。最近は下品ネタやいじめに繋がりかねないネタが多い。

  • ドラマの役名は、養護施設で育った子どもにとって大変心の傷になる。ドラマの内容に対して関連機関が抗議を出したことも当たり前のことだし、それに対する放送局の対応は的を射ていない。「最後まで見てほしい」とは宣伝効果をねらって発言しているようにしか思えない。子どもを産む、育てるとはどういうことなのかを訴えるドラマかもしれないが、養護施設で過ごしている子ども達に対する配慮がなさすぎる。

  • ドラマの過剰演出に違和感を覚えた。おそらく第1話ということも加味した演出であり、回が進むにつれてドラマの雰囲気も良くなるだろうという予測は、大人であれば可能だ。しかし、子どもには無理だろう。社会的影響の大きいテレビ放送で、なぜ子どもの成長を阻害することをするのか理解に苦しむ。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • 暗いところが嫌な人を閉じ込めて、最後は泣き叫んでドアを蹴破るほど立腹するという内容だったが、スタジオでビデオを見ている人達が心配をせずに、むしろ悪口を言っていた。これでは、イジメビデオではないか。中に入れられた人が演技ならいいというものではない。

【要望・提言】

  • このドラマは最後まで是非放送してほしい。その後に、親の責任、社会のあり方、放送、報道のあり方、視聴者としてのドラマの見方など、各自の立場から考えること多くあると思う。ある意味、今回のドラマは「ドラマなどでは人権をどう配慮すべきか」を考え話し合ういい機会ではないだろうか。ドラマの途中ではなく、最後まで視聴した上で、良し悪しを議論するべきだ。大人の都合で犠牲になった子ども達を受け入れる機会と感じている。

  • 子ども達の愛を伝えていくドラマだ。絶対に中止しないでほしい。最後まで放送していただきたい。中止しては、すべてのドラマが、事実に基づいたものでなければならなくなる。このドラマはフィクションだ。

【低俗、モラルに反する意見】

  • 女性タレントが背中のタトゥーを公開した。これはファッションなどのレベルではない。刺青である。子どもも見る時間帯に公共の電波で公開するような内容ではない。また、彼女は頑張っているシングルマザーとして、番組にも出演したことがあり、その影響は大きい。タトゥーをファッション感覚でいれる若い人が増えていることを考えると、今回のタトゥー公開はいかがなものか。

【人権に関する意見】

  • 私は児童養護施設職員だ。あまりにもひどい内容に絶句した。ドラマだから誇張されているだろうとは思うが、誤解を与える内容だ。職員が暴力をふるうのか。子どもをペット扱いするのか。とても傷ついた。もっと児童養護施設や子どものことに関心を持ってもらいたいとは思うが、この作品は子ども達や私たち職員の気持ち、人権をあまりにも考えていない。改善していただきたい。

【差別・偏見に関する意見】

  • ドラマで児童養護施設の職員が子ども達に罵声を浴びせたりペット扱いしたりと、事実と異なる内容に怒りを覚えた。私は、訳あって子どもを施設に預けている身なので、今後子どもが学校で差別に遭うのではないかと心配だ。

【委員会に関する意見】

  • 審議入りしたアニメについて、放送内容自体は、視聴者が分別をわきまえて視聴できる大人に限定される深夜帯で放送していれば、特に問題がなかったと感じている。今回の件は青少年向けでない内容を早い時間に流してしまうという、放送局のあまりの配慮のなさに問題があったのではないか。放送局側も、既に放送時間を改めて反省している。アニメ制作側の責任が問われ、制作の際に萎縮してしまい表現の自由や創作意欲が失われることがないように配慮願いたい。

2013年12月に視聴者から寄せられた意見

2013年12月に視聴者から寄せられた意見

「特定秘密保護法案」などの重要法案審議に国会中継が少ないなどの批判意見。女性芸人の海外での過激アトラクションのロケが危険すぎるとの意見など。

2013年12月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,318件で、先月と比較して10件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール76%、電話22%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性67%、女性30%、不明3%で、世代別では30歳代33%、40歳代22%、20歳代18%、50歳代15%、60歳以上9%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。12月の通知数は625件【32局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

特定秘密保護法が可決・成立したが、国会中継が少なかったといった声や、報道番組や情報番組で批判ばかりしているといった声などが寄せられた。
また資金提供問題で都知事が辞任したが、資金提供を受けたほかの人物もいるのに、報道の矛先が彼にばかりに向かうのは、一種の「叩き」ではないかといった意見も寄せられた。
海外ロケで女性芸人たちに過激なことをやらせていたが、一歩間違えれば大事故につながるといった非難の声などが寄せられた。
また恒例の年末編成に対して、通常の番組を放送するべきだといった意見が寄せられた。
ラジオに関する意見は32件、CMについては36件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は101件で、前月より60件減少した。
今月は「表現・演出に関する意見」が29件、「低俗、モラルに反する意見」が14件、次いで「いじめ・虐待に関する意見」と「性的表現に関する意見」が8件と続いた。
「表現・演出に関する意見」では、バラエティー番組の中でタレントに離婚届にサインをさせたことに対し、「離婚を軽々しく扱っていて不愉快だ」「子どものことを考えているのか」という内容の意見が複数寄せられた。
そのほか、年末にスペシャル版などが多く放送されたバラエティー番組について、多くの意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 臨時国会の中継があまり放送されていない。今国会は日本版NSC、社会保障改革プログラムなど重要な法案審議が目白押しな上に、特定秘密保護法という国の根幹に関わる法案が審議されているにもかかわらず、放送されていない。問い合わせても「ご意見としてうかがいます」と言われるだけで、中継しない理由を明確に答えない。公共性のある情報を提供する義務を負う報道機関として責務を放棄することと同義だ。ある種の疑念を抱かざるを得ない。

  • 特定秘密法案に反対する輩ばかりクローズアップしていた。賛成派も多数いるにもかかわらず、その人たちは登場させず、あたかも国民の大多数が反対であるかのような編集をしていた。更に、その番組の中に登場していた一般人にインタビューをするシーンがあったが、その人物は反対派NPOの代表だ。放送局側は当然、この人物を知っているわけだし、明らかに偏向報道を助長させる意図で登場させたとしか思えない。こんなことが許されて良いのか。

  • ニュースキャスターが同じ番組の中でスポットCMに出ている。局アナではないにしろ、そのようなことは前代未聞だ。放送倫理に反している。タレントをニュースキャスターに使うほど視聴率がほしいテレビ局なのか。ニュースの信ぴょう性すら疑いたくなる。

  • ニュース番組でツイートを流すのだが、明らかにおかしいものを表示させている。例えば、「○○さんこんばんは」であったり、まじめなニュースをやっている最中に絵文字を使ったツイートを表示させていたりする。こういうツイートを表示させることはやめていただきたい。

  • 内閣の支持率等のアンケートを報道しているが、電話によるアンケートしか行っていないことは、問題ないのか。テレビ・ラジオ・電話などは概ね50代以上の方が利用しており、40代以下はインターネット・スマートフォン・タブレットなどを使用している。また、それらを合算した普及率は少なくとも50%、は超えている筈だ。したがって、今後の世論調査はインターネット・スマートフォン・タブレットなども活用するべきだ。

  • 知事の5000万円の資金提供問題を都議会が追及する場面が報道されたが、この報道からは資金提供自体が問題なのか、借用書がないことが問題なのか、それともそれ以外が問題なのか、全く理解できない。資金提供の流れでどういうことが起こっていたとしたら違法であるのか、明確な報道がなされていない。何となく知事の様子や借用書の体裁が「怪しい」から「これは追及しなければ」という雰囲気さえ感じる。確かに政治資金や選挙に関し違法行為を政治家がしていたとすれば、報道機関はこれを追及するべきであるし、民意も同じであろう。しかし、違法性が明確に視聴者に伝えられない中で追及している状況があるとすれば、それは単なる「叩き」でしかない。現在の知事の表情を画面を通じて見ると、明らかに尋常ではなく、このままでは病気や死に至るのではないか。報道機関には人をそこまで追い詰めるだけの「力」があることを念頭に置いて、報道のあり方を考えてほしい。

  • 連日、都議会から追及される都知事の話題を取り上げているが、そもそもこの件はある組織絡みで出てきたニュースである。他にもその組織絡みの問題を抱えた議員がいるではないか。なぜ都知事の話題だけにスポットを当てるのか。テレビは偏ることなく、色々な側面からニュースを伝えるべきだ。

  • ツイッターで、悪ふざけをしている写真を投稿した人間を非難することはともかく、野球選手や大学教授など、口を滑らせてツイッターが炎上した人まで、あたかも犯罪者のように晒し者にすることはいかがなものか。抑止のために、炎上行為に加担したりせず、犯罪行為などを見かけたら警察や管理者に通報するように呼びかけるべきではないのか。他のSNSでも、炎上行為に便乗することはマナー違反だ。なぜ、それをマスコミはもっと報道しないのか。

  • 衆議院議員を辞職した元県知事について盛んに報道していたが、いかにも都知事選出馬ありきの話題に終始していた。まだ都知事は辞任していないのに、世論を誘導するような危険な報道はやめてほしい。

  • 街の声で公務員のイメージは「楽をしている」「クビにならないから」といった意見を流していた。家に帰ってニュースを見ている公務員の方々を苛めるような放送をして何が楽しいのか。こんな放送を認めることは、サービス残業が当然だという風潮を作りかねない。私企業のサービス残業問題、いわゆる「ブラック企業」の批判もできなくなる。その論法であらゆる公益企業もそのような批判に晒される危険がある。

  • 容疑者のプロフィールを報道するときに「派遣社員」と表現することがある。どうして「会社員」と言わないのか。正規社員を「会社員」と表現し、派遣と区別するが、なぜなのか。派遣社員だから罪を犯す、派遣社員は信用のできない犯罪を起こしやすい人と報道機関は見下しているのか。

  • 「日本メディアこそが取り上げるべき事件だ」「日本の芸能界は本当に汚い。女性の夢を奪うのか」――これは、日本のミスインターナショナルが「芸能事務所幹部にいやがらせをされた」と訴えた問題への海外の記者の反応だ。疑惑の段階だが、普通であれば大々的に報道されるだろう。しかしこれがあまり報道されないのは、「男性が芸能事務所の幹部であるため」ともいわれている。マスコミはこのように、報道したくないものは「報道する価値がない」という建前で国民から隠す。「大事件ではない」「確実ではない」と理屈はあろうが、報道しないことが不自然なケースも多い。この件は海外では大きく報道されている。日本のマスコミも正しく報道し、いやがらせや脅迫を容認しない風土をつくるべきである。相手によって対応を変えているのはおかしい。

【番組全般・その他】

  • 女性芸人4人が海外で過激なアトラクションを強引にやらされていた。橋の欄干に立たせ、背中に火を付け、そこから川に飛び込ませる。訓練を受けたスタントマンがやるようなことを素人にやらせるのか。また高温に設定したサウナ小屋に4人をおしこめ、クレーンで高く吊り上げる。我慢できなくなった者から川に飛び込むなど、心臓麻痺を起こしてもおかしくない状況で、彼女たちの苦痛に満ちた表情や仕草をおもしろがる演出だった。子ども達や家族と一緒に見られる番組だったのに、過激ないじめを見せられた思いだ。

  • "ひな壇にお笑い芸人が並ぶバラエティー番組"は、身内で喜んで騒いでいるだけで、面白くもなんともない。昔の芸人は、自分の芸で笑わせた。こんな"ひな壇話術"ではなく、真の芸で見せてほしい。また、最近は余りにも日本の時代劇が少なくなっている。若い人たちの多くは、大げさな顔付や大声を出す韓流のような表現こそが演技だと勘違いするのではないか。日本の時代劇は、抑えた声、静かな声で演技することが本来の演技だったはずだ。これからは、時代劇を増やして、"ひな壇方式のバラエティー"はなくしてほしい。奥ゆかしい日本人の心が取り戻されることを願っている。

  • 最近のテレビ番組は「ホームページ」や「ツイッター」などで意見を募集することが当たり前になっているが、インターネットや携帯電話を持たない人の意見は無視するのか。郵送やFAXの意見や情報も並行して募集するべきだ。

  • ボクシングの王座統一選で、負けたら「王座陥落」と説明し、危機感を煽ったが、負けたにもかかわらず「王座防衛」という、番組の説明と違う結末になった。翌日の会見によると、事前の「ルールミーティング」で、負けでも「防衛」できると決まっており、本人も承知していたそうだ。陣営が知っていて、中継の放送局が知らないはずがない。負けても防衛すると知りながら「負けたら王座陥落」と、危機感を煽ったのは詐欺に近いのではないのか。

  • 片田舎の数軒のみがメニューのひとつとして出しているものを、県民誰もが食べている郷土料理であるかのように錯覚させる内容だった。20年も前からこのあたりに勤めているが、そんな料理は見たこともない。不愉快だ。同じようなことが別の回でもあった。たった1軒のみが扱っているものを、県民全員が愛しているような誇大な放送が行われていた。

  • 開局55周年記念で「55時間テレビ」と題してスペシャル番組を連日多数放送しているが、一部の番組が録画できないという不具合が生じている。これは、DVDデッキの機種によって正確な番組名を把握できず、予約録画などが難しくなっているためではないのか。他局の「24時間テレビ」などではこのようなことがあったとは過去に聞かない。年の瀬が近づいており、年末年始は長時間番組が多く放送されるので、各局気をつけてほしい。

  • アメリカで起きた事件を流すコーナーで、警察官が一般市民を殴り殺したときの防犯カメラの映像を放送していた。映像は白黒ではあるが鮮明で、音声(殴る音や、助けを求める声や悲鳴)も生々しく、見た後から吐き気と頭痛が起きた。あそこまでの暴力的な映像を、朝の情報番組で流す必要はあるのか。あまりにもやり過ぎだ。不特定多数の人間が見ていることを考えてほしい。

  • 男性芸人が肛門に指を入れられて性的興奮を感じるかどうかを試していた。よつんばいになって大きな声で叫んでいた。深夜番組とはいえ、あんなおぞましいことを公共の電波にのせるなら、そのうち男性同士や男女のセックスも放送しそうだ。

  • 一般の男性をゲストに呼んで、タレントたちが彼らの「今まで交際した人数当てクイズ」なるゲームをしていた。年齢や職業、出身校、果ては容姿まで見て、「この人は多そう」「この人は少なさそうだ」と言い合うことはいかがなものか。揚げ句には一人の男性に向かい「この人は絶対0人だよ」などと、ひどい意見を述べていた。決めつけも甚だしく、内容自体もくだらない。こんな番組を作ったスタッフの神経を疑った。タレントたちの笑い声も不愉快でしかなく、怒りを覚えた。

  • 北国の温泉から中継があった。「気温はマイナス1度」と伝えたすぐ後のことだった。雪の中、リポーターは衣服を脱いでリポートを始めた。早く温泉に浸かりたいと言うリポーターに対し、司会者はその様子を楽しむかのように、あれやこれやといじり始めた。寒さに震えている相手を、である。しかも一度温泉に浸かった後で、もう一度(温泉から)出てリポートするように言っていた。度を越えた"いじり"は、番組のための"味付け"ではなく"悪ふざけ"にすぎない。

  • 東京出身の女性の地方都市での奮闘記に、たくさんの人たちが励まされたと思う。家族や結婚、仕事について、考えさせられた。押しつけられることなく胸に温かい感情が湧いた。できればもっと長い時間の特集をしてほしかった。

  • タレント夫婦の「離婚」を笑いのネタにした。女性タレントは明らかに嫌がっているのに、番組内で離婚届に判を押させるという暴挙だった。彼女がずっと出演している番組なので、「いや」と言えないことを逆手に取った卑劣な行為である。例え、数日後に離婚届に判を押すという約束を夫婦間でしていたとしても、衆人環視の中で、さらには公共の電波に乗せるということはあまりにもひどい。見るに堪えなく、不快な気持ちにさせられた。

  • 埼玉県民を面白おかしくいじるような内容だった。最初はネタとして笑って許せたのだが、最近はエスカレートしてきている。今回は「東横線・副都心線の直通でオシャレな街に田舎者の埼玉県民が入ってくる」と、県民に対し害虫のような扱いだ。ここまで蔑むことが出来るものなのかと驚いた。他県の視聴者は面白のかもしれないが、埼玉で生まれ育った私としてはとても不快だ。番組の影響かはわからないが、街中やSNSでも埼玉県民を馬鹿にする発言や書き込みも多く見られるようになった。今後、埼玉に限らず、様々な都道府県民を馬鹿にするコーナーはやめてほしい。

  • フィギュアスケートのソチオリンピック代表選手6名が決定したが、ある選手ばかり特集し、男子優勝者と2位の選手にはほとんど触れなかった。メダルが期待できる2人を無視した内容で、まるでその3位の選手が優勝したかの番組構成に憤りしか感じない。優勝者と準優勝者をおざなりにした内容は決して許せない。

  • 年末になり通常の番組を打ち切って、特別番組が放送されるようになった。せめて27日(金)までは通常の番組を放送するべきだ。毎週楽しみにしている番組に代わり、くだらない芸人が出演する下品で低俗な番組が多くなる。これからお正月過ぎまでこの状態が続くかと思うと不愉快だ。

  • 男性タレントが、突如「この話を聞いた人(視聴者)は、霊がドアをノックしにくるので、その際、一切声を出さず、心の中でとある呪文を唱えなければ、その人に不幸が訪れる。実際、自分も話を聞いたときにノックがあり、思わず声を出してしまった友人は、とんでもない不幸にみまわれた」という話をした。何の前触れもなく、聞いた人が不幸になる、というような話を公共の電波で流すことは、例え冗談でも不愉快だ。マンションなど、隣の部屋をノックするなどのイタズラも出ている。世間には不安神経症を患っている方、一人暮らしで心細い方など、いろいろな事情の方がいる。気をつけてほしい。

  • 年末のバラエティー番組だが、低温花火を芸能人に打ち付ける場面があった。花火は簡単に子どもでも手に入るものだ。このような行為は、低温花火だから安全なのか。果たして、笑いとは危険を投げかけたときのリアクションで取るものなのか。火花が出るものが顔に当たった場合、例えば目に入ったらどうなるのか。それでも安全と言えるのか。安全な花火はこの世の中にあるのか。このような番組が全ていらないとは思わないが、もう少し演出を考えるべきだ。

【ラジオ】

  • タイについての観光番組だった。タイは政情が不安定だが、この日の番組では、現地在住の方に電話を繋いで「今、どんな状況ですか?」と聞いていた。しかし、その状況は、どう考えていても当日とは違ったものだった。事前に録音したものだったのだろうか。それなら、電話で「今の状況」を聞くという演出はおかしいのではないだろうか。この週は、特に状況が刻々と変わっていて、テレビなどでは生中継で現状を伝えていたから、違和感があった。政治的に混乱している国の情報は、たとえ観光番組でも正しく伝えてもらいたい。

  • "今日が何の日なのか"を解説するコーナーで、日本が国連に復帰した日について「大きな戦争をしでかした日本が、国際社会に復帰した日」というコメントをしていた。このような個人の考えを言うことはいかがなものか。「戦争をしでかした」という発言は、自虐史観に基づくものであり、放送法の「中立性」に反するのではないか。特定の思想を刷り込もうとしていると言われても仕方がない。

【CM】

  • CMの途中で出て来るバニーの格好をした中年のおじさんを差して「変態」と言うのがすごく不快だ。中高年の人や、中高年の人のコスプレを馬鹿にしたような内容が気になる。誰が何を着ようが、犯罪になる格好でないなら勝手だと思う。ウケ狙いにしても、差別的だ。

  • 携帯ゲームのCMが最近やたらと放送される。子ども向けの番組でも放送している。朝から晩までずっと放送している局もある。最近は携帯ゲームなどで無料のはずが高額の料金を請求されるトラブルが増えており、消費者センターも注意を呼び掛けている。このようなCMは深夜だけにしてほしい。

青少年に関する意見

【表現・演出に関する意見】

  • タレントに離婚届を書かせるという企画は見ていて不愉快だった。結婚ならまだしも、離婚を番組のネタにして、しかも笑いをとるためにということはいかがなものか。「役所に出していないのだから」や「所詮番組のネタだから」などのレベルではない。子どもでも見る番組だ。離婚届を書くということが、笑いやゲームのようなイメージを植え付けかねない。

  • 「世界の怖い話」を集めたスペシャル番組を見たが、青少年の恐怖や不安を煽る番組は徹底的な検証をすべきである。このような番組により、オカルトめいた宗教に興味を持つ人々もいるだろう。オウム事件をマスコミは忘れないでほしい。

  • 料理の金額を推理し、負けた人が全額を払うという企画は、賭け事と何が構造的に違っていると言えるのか。子ども達が成長していく過程の中で、こうした軽々と賭け事を楽しむ映像を身近に感じることは、公共の放送としての基本姿勢に疑問を持つ。

【低俗、モラルに反する意見】

  • 各局とも「景気回復」という浮ついた話題ばかりが目立つ。この番組の特集では、景気回復で中古の高級ブランドが売れる様子などを映していた。ある女性が全く同一の高級バッグを8個も買い取り業者に持ち込み、50万円近い現金を受け取ったが、「このバッグは水商売でお客さんから貰ったものだ」と平然と言っていた。敢えて同じバッグをねだったらしい。このような特殊な方法で安易にお金を手にする様子を放送することは、青少年に対して楽をしてお金は儲けられるという印象を与えるので有害だ。

【動物に関する意見】

  • ドラマの中で、金魚鉢を割るシーンがあった。まさか生きた金魚が本当に入っているとは思わなかったが、その直後に床をペタペタしている金魚の姿があった。昼間、子どもも見る可能性がある時間帯の演出としていかがなものか。

【要望・提言】

  • テレビドラマの新作が発表されたが、また刑事物だ。午後の再放送から夜まで、殺人事件の起こる刑事ドラマばかりだ。刑事物のアニメもあり、死体を見ない日はない。こんなテレビドラマの状況は正常なのだろうか。「しょせんテレビドラマ」といってしまえばそうかもしれないが、こんな状況で育つ青少年の今後が心配だ。もう少しドラマで扱う職業に変化をつけて、死体の出ないドラマを多く制作してほしい。

【危険行為に関する意見】

  • バラエティー番組で、芸人と女優が、釣った魚を屋外でフライにするシーンがあった。熱い油が入っている鍋に、魚を勢いをつけて投げこんでいた。もしコンロのガスに引火したらどうするのか。子どもも見ている番組であり、危険極まりない。キャンプ場や河原で悪ふざけして真似したらどうするのか。

2013年11月に視聴者から寄せられた意見

2013年11月に視聴者から寄せられた意見

「特定秘密保護法案」をめぐる報道・議論に、様々な意見。業界の裏側がテーマの深夜のバラエティーで"枕営業"との発言があり、働く人間は死活問題だ、などの苦情。

2013年11月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,328件で、先月と比較して411件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話25%、手紙ほか2%、FAX1%。
男女別は男性62%、女性35%、不明3%で、世代別では30歳代26%、40歳代29%、50歳代20%、20歳代13%、60歳以上11%、10歳代1%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。11月の通知数は704件【47局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、19件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

特定秘密保護法案について様々な報道番組や情報番組で取り扱っていたが、批判ばかりしているといった声や、いまこそメディアの発信力が問われているなどといった意見が寄せられた。
相次いで食材の偽装疑惑が報じられたが、「誤表示」といった曖昧な表現ではなく、もっと的確な言葉を使うべきだという意見や、行き過ぎた報道は見直すべきだといった声などが寄せられた。
深夜のバラエティー番組で、「枕営業」といった不穏当な発言があり、そのお陰で嫌な目にあっているという視聴者の声などが寄せられた。
ラジオに関する意見は78件、CMについては37件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は181件で、前月より60件増加した。
今月は「いじめ・虐待に関する意見」が69件、「性的表現に関する意見」と「低俗、モラルに反する意見」が20件、次いで「表現・演出に関する意見」が12件と続いた。
「いじめ・虐待に関する意見」では、バラエティー番組の中で"人間縄跳び"を行ったことに対し、「子どもが真似をするので危険だ」「いじめに繋がる」という内容の意見が多く寄せられた。
そのほか、ラジオの深夜番組での性的な表現や、ドラマの残虐シーンに関する意見などが寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 参院議員が秋の園遊会で天皇陛下に手紙を渡した行為について、閣僚や与野党幹部から"議員を辞職すべき"と批判されていることが報道された。皇室を政治やスポーツに利用するべきではないというが、しかし考えてみれば、国賓をお迎えすることも政治的行為であり、オリンピック招致でも皇室が参加している。議員が天皇に手紙を直接渡したのはルール違反であり、宮内庁に渡すべきだったと思うが、今回のことだけ取り上げて、議員が皇室を政治に利用したと批判することはいかがなものか。

  • 「特定秘密保護法案」に関して、テレビで極端な例を挙げ、世論を反対へ誘導しようとしている。悪用されればどんな法律も危険である。マスコミは自分たちが罰せられるのが嫌で、電波を使い国民を洗脳しようとしているのか。

  • 最近の政権は横暴をきわめている。以前の政党に政権担当能力が無かったから、国民は消去法で選んだのだが、「特定秘密保護法案」を通そうとするなど、危険な領域に突き進もうとしている。それなのにマスコミの発信力というものが低下しているのではないのか。このままでは戦前と同じ道を歩んでいくのではないかと危惧している。マスコミが愚民化政策を止めないで、誰が止めるというのか。

  • メニュー偽装に関して関西のホテルが公表してからどさくさ紛れに他のホテルが公表している。最初に公表したホテルがマスコミの槍玉にあがり、あとから公表しているホテルが謝罪して終わりということは、おかしい。マスコミは行き過ぎた報道を見直すべきで、ホテルが自主的に公表したことは自浄作用が働いているということなのだから評価してもいい。

  • 報道で、ホテルのメニュー表示について「誤表示」と言っているが、「虚偽表示」「適切な表示でない」「偽った表示」と表現すべきではないか。「誤表示」という表現では、事の本質が曖昧になってしまう。

  • 今回の食材偽装問題について、色々な放送がされているが、決めつけたような報道は止めてほしい。何も知らない視聴者の誤解を招く。問題を起こした飲食業界でも、真面目に食材を取り扱っている飲食店はある。各社の過剰な報道で、真面目に営業している店舗にも被害が出ている。冷静な放送をしてほしい。

  • プロ野球日本シリーズで東北楽天イーグルスが初の日本一になった。しかし、東日本大震災の被災地の球団が日本一になったということで「美談化」する報道に違和感を覚える。災害とスポーツをごっちゃにするような報道姿勢は慎むべきだ。このような平和ボケのような番組作りが、東北地方の復興の妨げの一部になっていることに気づいたほうが良い。

  • 芸能人がイベントなどに参加している映像がワイドショーで流される際、一般の観客の顔をモザイクで隠すことがよくある。しかし、周りの全員にモザイクをかけることはいささか過剰ではないのか。「プライバシー保護の観点」からモザイクをかけているようだが、やみくもにモザイクをかければいいということではない。

  • ホストの男性が殺された事件で、リポーターが地元の年配と思われる女性に、被害者がホストだったこと、殺されたことを明らかににして、「ご存知ですか?」と聞いていた。何の権利があって、被害者や遺族の隠しておきたいことをわざわざ触れ回っているのだろうか。被害者とその家族の気持ちを考えると、嫌な気分になった。

  • 放送中に強い地震があったが、中断したり、テロップを出していなかった。報道番組としてはいかがなものか。生でなく収録した番組だと思った。

  • 大阪市のある地区周辺の小学校への通学路を「浮浪者がいて怖い」「こんな怖い所を平気で通っているのは感覚がマヒしている」等、児童の保護者の感想を流していた。また路上生活者が道路で寝ている姿を「夕方、浮浪者が道路にいて危険である」とコメントし、何度も「危ない」「危険」等と言っていた。その地区を「危険な場所」と呼び、地区周辺の小学校への登校に「危険な地区を通らなければならない」と、地名や小学校の名前を表示した地図を出していた。これらの報道は、危険な街であるとの印象を与え、地区に住む人を差別する内容だ。また、路上生活者を「浮浪者」と呼んだ事や、経済的に困窮し、路上で生活せざるを得ない人々を「危険」と表現したことも明らかな差別・偏見だ。

  • 小泉元総理の「原発反対」の発言を受けて、コメンテーターの一人が、「無責任だ」といっていたが、原発促進派だけを出演させることは偏っている。原発賛成派だけではなく反対派も出演させるべきだ。

  • 小泉元首相の原発即時ゼロ発言について、局の解説委員が「世論調査で6割の人が賛成と出ているが、これはふわっとした答えであって実際選挙になれば、おそらく国民はそんなに賛成しないと思うので、小泉さんには晩節を汚すようなことはしてほしくない」と言った。世論調査は局が調べた数字なのに「ふわっとした」という表現はおかしい。「晩節を汚す」という日本語の使い方もふさわしくない。福島の状況を考えてほしい。

  • 経団連から「冬のボーナス平均額がアップした」という発表があり、あたかも景気がよくなってきたような報道ばかりしている。この数字は一部大手企業の正規社員だけのもので、非正規を大量雇用している大手企業のパイには非正規の数が入っていないことや、この数字があまりにも一般社会とかけ離れていることを報道する局がないことに呆れる。最低限、「一部大手企業のみの平均です」などと補足する義務はないのか。テレビでこのニュースを見たほとんどの人は、自分とは違う世界の話だと感じたと思う。

  • キャロライン・ケネディ駐日大使が着任されて、歓迎の気持ちで楽しみにして番組を見ていた。ところが、大使の父親が銃で撃たれ大量の血が出た同じシーンを、繰り返し流した。暗殺当時のことを振り返ることに、何の気配りも感じられなかった。大使は着任早々である。日本のメディアの取り上げ方を興味深く見ているはずだ。配慮が足りない番組構成に憤りを覚えた。

  • 金銭の提供を受けていた知事の件を取り上げていた。この中で、司会の男性が「他の人はわかりませんけど、僕だったら5000万円貰ったら何でもしますよ」と発言していた。"5000万円貰ったら誘拐でも何でもする"とでもいうのか。番組のメイン司会者の発言として不適切だ。冗談で済まされる話ではない。

  • 「生活保護不正受給問題」を各局で取り上げているが、どの番組も"生活保護を受けること自体が悪い"とでもいうような内容ばかりだ。やむにやまれず、生活保護を受けなければならない人間もいる。「不正受給者」の話だけではなく、こうした現実も詳しく取り上げてほしい。

【番組全般・その他】

  • 「若い女性が怖いお兄さんに絡まれている場面に出くわしたらどうするか」という企画だった。"怖いお兄さん"という設定だったが、服装や言葉遣いから見て"暴力団"を意識していたことは明らかだ。一般人に対して、このような仕掛けをするとはいかがなものか。午後7時台のバラエティー番組の内容として不適切だ。

  • アメリカで起きた事件の容疑者が14歳の少年だった。彼の名前・顔写真まで出た。日本人の未成年者が事件を起こした場合は、名前や顔写真は出さない。たとえ日本の法律の適用外としても、このニュースは日本国内で放送している。未成年者の顔や名前を出すべきではないと思うが、どうなのだろうか。

  • "食わず嫌い"で、タレントの嫌いなものは「カニ」としていたが、食べた後の様子を聞く限り、好き嫌いではなくアレルギーだと思った。本人も「甲殻類を食べると口の中がイガイガしてきて顔が赤くなってくる」と言っていた。私の子どもは食物アレルギーがあり、学校に対して「アレルギーと、好き嫌いは違う」ということを訴えている。アレルギーを好き嫌いと同様に考えてもらっては困る。アレルギーは命に関わることもあるのだから、お笑いの題材にしないでいただきたい。

  • プロ野球の日本シリーズの中継について、片方のチームばかり依怙贔屓した内容が目につく。相手チームの攻撃中にでさえ、ファンが試合を見守っている姿が何回も映る。中継を見ている全ての人達がファンではないのに、偏った中継をすることはいかがなものか。また、試合結果を伝えるニュースでも、偏っていることには、正直ウンザリしている。

  • バラエティー番組や情報番組で「間違った使われ方をしている日本語」という企画が放送されることがある。しかし、プロ野球日本シリーズに関するニュースで、「日本一に逆王手」と報じているのを目にした。「逆王手」とはどういう意味なのか理解していないのではないか。それとも知っていながら「勢いがある感じがする」といった短絡的な発想で使っているのか。自分たちで間違った使い方を広めておいて、それを指摘する番組をつくることはおかしい。

  • 「生命保険業界の裏側」として、"枕営業をしている"等の発言内容により、番組自体が放送休止になったことは知っている。番組は放送休止で済むかもしれないが、そこで働く人間にとっては死活問題だ。私は保険業界で働いているが、昨日も「おまえもいやらしい営業をしているのか」と顧客から言われ、大変嫌な思いをした。真面目に働く人間にとって不愉快極まりない。もっときちんと謝罪するべきだ。

  • 老人ホームを、要らない人を入れる(「捨てる」と言っていた)場所であるかのような表現があった。その発言は「老人ホーム」にいる人達は「捨てられてしまった人」だと思っていることを公の場で発表したことになる。それをなんとも思わず放送していることは問題だ。またこれは、現在老人ホームに入所している人達だけでなく、働いている人、将来働こうとしている人に対しての侮辱でもある。今、老人ホーム業界では働く人が減っている。この先働き手が不足していく現状を分った上での放送なのか。大変憤りを感じる。今回の放送は公共の電波に相応しいものとは言えない。訂正していただきたい。

  • アフリカで子どもを襲った未確認生物が捕獲され、その映像が流れた。ヨーロッパの民間伝承やその流れを汲むフィクション(主としてファンタジー)に登場する伝説の生物"ゴブリン"ではないかと興味本位に放送された。過去に「エレファントマン」という、病気で象のような肌になった人が紹介されたことがあるように、今回の「未確認生物」も「人間」ではないのか。何らかの病気や生まれつきの障害者である可能性がある。血まみれの映像はかわいそうだったが、気持ちが悪く、放送するのはいかがなものか。笑いながらその映像にコメントする出演者にも憤りを感じた。

  • 長時間のニュース番組は必要ない。他局より1分でも早くスタートしたいだけで、ニュースの質は何も変わっていない。相変わらず同じニュースの繰り返しと、「グルメ」と「密着」だ。そのうちネタ切れになるのではないのか。内容が伴わなければ、無意味だ。

  • 「盗聴特集」をやっていたが、興味本位で恐怖を煽る内容だった。特集をやるならば、盗聴されていると偽って老人から金をだまし取る悪徳盗聴業者も取り上げるべきだった。また、無線マニアに対する偏見と思われる内容もあった。無線マニアは全員が盗聴をしているわけではない。無線の趣味を持つ人間を不当に差別している。

  • 私は団塊の世代です。若者と違い、必ずテレビをつける習慣があります。ところが今は、テレビをつけてもおもしろい番組が皆無です。近い将来、65歳以上が人口の3分の1を占める時代なのに、高齢者を無視した番組作りは納得できません。大人の鑑賞に堪える番組を作ってください。

  • 動物番組で司会者や出演者が柴犬、秋田犬を「しばけん、あきたけん」と言っているが、これは明らかな間違いで、正式には「しばいぬ、あきたいぬ」である。「柴犬」「秋田犬」の呼び名は江戸時代よりも古い時代から使われていることが当時の文献から明らかになっており、その後現在に至るまで数百年もの長きにわたって受け継がれてきた。日本人なら知っていて当たり前のことだ。バラエティー番組などの出演者の言葉遣いの乱れがこういう細かい点に現れている。

  • バラエティー番組等での、スタッフや観客の「ワー」や「キャー」という声や笑い声がうるさくて仕方がない。そのため司会者や出演者の声がかき消されてしまう。ある番組では、VTRが流れた途端、いきなり嬌声が聞こえてきたので驚いてしまった。面白いときに笑うことはいいが、もう少し場をわきまえるべきだ。

  • この6~7年、前半のコーナーで落語をめっきりやらなくなった。この番組は、落語家が司会役や後半のコーナーのレギュラーでありながら、皮肉なことに落語家が落語を披露する機会がほとんどない。司会者が交代する前は時々落語をしていた。放送時間が30分という時間的な理由もあると思うが、短い落語ならばできると思う。

  • 相変わらず2つか3つの番組を合わせただけの番組を「合体スペシャル」と銘打って放送している。いつ改善されるのか。また最近は他局でも同じように「コラボスペシャル」などといって放送している。複数の番組をつなぎ合わせただけの番組を、そのように放送することは、一種の詐欺ではないのか。

  • 「年末年始に行きたい海外旅行のお勧め人気ランキング」でソウルが第3位と伝えていた。いったい何を根拠にこのような結果を出したのか。ほんの僅かな調査で、あたかも全てであるかのような伝え方はするべきではない。色々な角度からトータルに判断するべきではないか。因みに私が見たサイトでは、第9位だった。テレビの影響力を考慮し、正確な調査結果を伝えるべきだ。

  • 番組での同性愛者への扱いが、卑劣で屈辱的、かつ怪物のように仕立て上げられていた。それで笑いをとろうとしていることに怒りを感じた。同性愛者たちの心を踏みにじり、世間への誤解を助長させる内容だった。異性愛者にとっては面白いと思えるかもしれないが、同性愛者にとってはメディアを通した差別だ。テレビを作る人間はどう考えているのか。スターのゲイ疑惑のときの観客の反応、MCの言動すべてが不快であった。

  • 私は地方在住で、土日も仕事に追われている。病気の予防と健康増進を促すことは大変良いことだが、時間がなく加工食品に頼らざるを得ないこともある。また毎日決まった運動をすることは困難で、健康的な生活を営むことは到底難しい。お金と時間さえあれば健康になれることは当たり前だ。不安を煽らないでいただきたい。もっと多くの人にとって可能でコストもかからない予防法を番組のなかで広めてほしい。

  • 人間縄跳びという遊びを女性グループがやってみせた。遊びのように見えるが、いじめにつながりかねないものだった。縄にされた男性は「怖い」と何度も言ったが、危険だと止める人はいなかった。遊びなら全員が楽しいはずで、一人が苦痛や嫌な思いをするなら、それは遊びではなく、いじめだ。

  • 洋楽の歌詞が日本語に聞こえることを紹介するコーナーはなかなか良い。とても面白かった。このコーナーを見るまで、洋楽の歌詞が日本語に聞こえることは気にしたことがなかった。こういう楽しみ方も良いものだ。ただ、最近はスペシャル等の特別企画があまりにも少ない。毎年、年間の最優秀作品を決める企画があるが、10年近く前はこれとは別に不定期ではあるものの「名作100選」的なものが年に1~2回ほど放送されていたが、現在はほとんどなくなってしまった。20年以上も続く名物コーナーだけに、スペシャル等が以前よりも少なくなっていることは残念だ。不定期でも構わないので、また放送してほしい。

  • ゴルフ中継を通し、画面右上に「○○が大会連覇へ」というテロップが延々と出続けていた。なぜ、「筋書きのないドラマ」であるはずのスポーツに勝手に希望的観測を入れるのか。まだ「○○~大会連覇なるか」なら許容範囲内だが、「連覇へ」ではまるで、赤絨毯の花道が敷かれ、そこを選手が歩いているかのようだ。ハリウッドの大スターではない。また、きっと○○が断然長く画面に映っていたのではないか。トップならまだしも、終始2位や3位だった。トップは番組を通じて違う選手だった。視聴率ほしさは分かるが、民放地上波のゴルフ中継は、有名選手、人気者を余りにも持ち上げ過ぎている。これは他の選手や、選手の関係者にも大変失礼にあたるのではないか。

  • 旅番組で、お笑い芸人がステーキを食べながらワインを飲んだようなシーンがあり、その後、運転して宿に向かっていた。演出上のことであり、実際には飲酒運転をしていないと思うが、その旨を番組で明記したほうが誤解を招かなかったのではないのか。

  • 私の夫は「精神疾患」で、昔から世間の好奇の目にさらされ、嫌がらせにあってきた。「精神疾患」は脳の病気で、他の臓器と同じように身体の一部の病気だ。病院で適切な治療を受ければ改善し、受けなければ悪化する。しかし、現代社会ではまだ精神科通院に偏見があり、適切な治療を受けないばかりに、不幸な事件が起きることもある。不幸な事件や世間の偏見をなくすためにも「精神疾患」を理解してもらえる番組を作ってほしい。社会の理解があれば、家族も救われる。

  • 人気男性芸人が「生き別れた母に逢いたい」という企画だったが、数年前まで母親の所在は分っていたらしい。また以前ブログにも、母親の写真を掲載していたとの話だ。そのような状況で「生き別れ」とは、あまりにも誇大な表現だ。再現ドラマを交えながらドキュメンタリー風に番組を作っていたが、あまりにいい加減だ。どこまでがホントでどこがウソなのか、釈然としなかった。

【ラジオ】

  • いまだに平然と大物司会者を出演させ続けている常識のなさに呆れる。女性歌手が亡くなった件で、彼女の葬儀に参列すると話し、「私のカムバックにふさわしい舞台を用意していただいた」と番組で言った。全く信じられない感覚だ。人の葬式を自分の復帰の舞台と公共放送で発言する感覚は、一般人には全く理解出来ない。なぜこんな司会者をいつまでも使い続けているのか。

  • アナウンサー同士の"なれあい"かもしれないが、女性アナウンサーに対して「おばちゃん」などと言っている。とても聞き苦しいだけでなく、世の中のセクハラを推進することになる。公共の放送を利用して、ある年齢以上の女性を「おばちゃん」などと呼ぶべきではない。

【CM】

  • "デビルマンのように隈取りをして、黒いコートをまとった男性がビルの屋上から飛び降りる"というCMを見た。飛び降り自殺を連想させる内容で気持ちが悪い。BGMに"デビルマンのテーマ曲"が使用されていることも、いっそう不気味な雰囲気を醸し出している。自殺者が後を絶たない昨今、テレビCMとして不適切ではないか。

  • きのこメーカーのCMが卑猥で、青少年の教育によくない。卑猥な隠語らしきことばも品位がなく、主婦の購買意欲を低下させる。きのこは健康食品だ。もっと健康的なCMにしてほしい。

青少年に関する意見

【いじめ・虐待に関する意見】

  • "人間縄跳び"という、人間を縄に見立てて手足をそれぞれ持って振り、人が次々に縄になっている人を飛ぶという行為があった。子ども達が真似をした時に事故が起こる可能性もあるし、遊びの感覚でいじめに繋がりやすいとも思える。

【性的表現に関する意見】

  • ラジオを聞いていて、あまりに下劣な話の内容に驚いた。深夜放送とはいえ、男女間の性の話ばかりを放送して許されるのか。マスコミの影響力は大きい。出演者が青少年に人気のある芸人であれば尚更だ。

【暴力・殺人・残虐シーンに関する意見】

  • ドラマの中で、余りにも残虐なシーンが多すぎて困っている。小学生の子ども達が毎週見ていて、学校でも沢山の児童が見ているようだ。頭を撃ち抜かれるシーンや頭に弾痕が付いた死体を見せる場合、最低でも放送前に注意文を付け加える処置が必要だと思う。

【表現・演出に関する意見】

  • "子どもにお金の稼ぎ方を考えさせる"というコンセプトで、良い番組だと思った。しかし、番組の最後に登場した弁護士が挙げた具体例に疑問を覚えた。痴漢行為という実証が非常に困難な犯罪について、「相場は50万円だが私なら300万円取れる」と豪語していた。子どもを相手にしてそのようなことを言うと、相手を陥れて儲けることを教えることになる。下品な例えであり、もう少し考えてもらいたい。

  • 穀物酢の早飲みゲームを行っていたが、危険なので非常識としか言いようがない。酢が好きで挑戦していた女性タレントは自分の責任かもしれないが、他のタレントたちは「大丈夫なの?」と言いながらも無理にやらされた感じであった。彼らは胃や腸に炎症が起きているかもしれない。好きでやる人はともかく、芸人だからといってこういった危険なことを強要されることは、「体をはる芸」の域を超えている。また、子どもや若者が真似をする可能性もあるので、常識のある番組づくりをしてほしい。

【言葉に関する意見】

  • 多くのバラエティー番組に共通して言えることだが、出演者の言葉遣いが良くない。「マジっすか」や「超激ヤバ」「マジで超ハンパない」など、乱れた日本語を話す出演者がいる。ひどい場合は「死ね」や「殺す」と何度も発言したり、性的な発言や下ネタを言っている。ゴールデンタイムに放送している番組の場合、子どもが見ることもあるので、出演者の言葉遣いには十分注意してほしい。

2013年10月に視聴者から寄せられた意見

2013年10月に視聴者から寄せられた意見

被災現場の取材ヘリが救助の妨害になるなどの、批判意見多数。真剣勝負を謳ったバラエティー番組の不適切な演出の発覚に、残念、謝罪を行うべきなどの意見。

2013年10月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,739件で、先月と比較して108件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール73%、電話24%、FAX1%、手紙ほか2%。
男女別は男性71%、女性26%、不明3%で、世代別では30歳代31%、40歳代27%、20歳代16%、50歳代14%、60歳以上9%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。10月の通知数は782件【48局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

来年4月から消費税が5%、から8%、に増税されることが、正式発表されたが、「上がった」かのような印象ばかり先走りして、増税の時期を勘違いする可能性があるといった意見が寄せられた。
伊豆・大島で台風26号による大規模な災害が発生したが、取材ヘリによる騒音で救助活動の妨げとなっているといった切実な声や、災害対応に忙しい行政の担当者を生出演させるのは、如何なものかといった批判が多く寄せられた。
ストーカー殺人事件については、被害者の写真や動画を興味本位に掲載しているのではないのか、容疑者を「アニメオタク」とレッテルを貼っているが、ステレオタイプな報道姿勢だという声などが寄せられた。
過激な発言を売り物にしているトーク番組で、コメンテーターの発言が甚大な民族差別に当たるのではないのかといった声も寄せられた。
真剣勝負を謳い文句にしていた番組にヤラセ疑惑が発生したが、いままで楽しみにしていただけに裏切られた気持ちだといった批判意見が多数寄せられた。
ラジオに関する意見は45件、CMについては48件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は121件で、前月より12件減少した。
今月は「性的表現に関する意見」が27件、「表現・演出に関する意見」が19件、次いで「委員会に関する意見」が16件、「低俗、モラルに反する意見」が12件と続いた。
「低俗、モラルに反する意見」では、女性タレントへの"ドッキリ企画"で、下着姿の男性タレントが悪戯をする企画を問題視する意見が複数寄せられている。また、演歌歌手が歌っている前で無視して宴会をするというバラエティー番組の企画について、「いじめに繋がる」という意見のほか、「制作者の意図が理解できない」と放送局の見識を問う意見が寄せられている。
そのほか、「委員会に関する意見」では、フジテレビ『27時間テレビ 生爆烈お父さん』について「委員会の考え」を示したことに対する意見が多く寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 安倍総理が来年2014年4月から消費税8%、への増税を発表した。テレビ局には、消費税が現在の5%、から8%、に上がるのだから、わかりやすい説明をしてほしい。また、消費税増税に至った経緯をしっかりと報道して頂きたい。

  • 「消費税8%、決定」の記事を紹介する際、来年4月からの増税にもかかわらず、「予定通りあがりました」と煽り、CMを挟んでもう一度「消費税あがった」と言った。「あがった」という印象だけが残り、もう8%、に増税されたと誤解してしまう人もいるのではないのか。高齢者は増税されたと勘違いし「増税詐欺」に引っかかってしまうかもしれない。増税決定を報道することはいいが、来年4月からの実施であることをしっかり伝えるべきだ。

  • 私は伊豆大島に住んでいるのだが、台風26号の影響で土砂崩れが発生した。各放送局の報道ヘリコプターが大きな音を立てて被災現場上空を旋回している。騒音で小さな声が聞こえず、助けられるものも助けられない。ヘリコプターでの取材は即刻止めてほしいと、各局に電話をしたが状況は変わらない。何とかしてほしい。

  • 災害時のマスコミの取材ヘリが救助を妨害するという問題が何度も話題になっているのに、一向に改善しない。「報道の自由」が人命より優先するのか。ショッキングな映像をとるために、取材ヘリが周辺を飛ぶことは妨害以外の何ものでもない。こういう時のために取材協定などを結ぶべきではないか。災害を見世物にしながら、妨害までして、マスコミはきれいごとを話す。人命に関することだけに怒りの声は強い。せめてヘリは共同などにできないのか。

  • 台風26号で被害を受け、犠牲者を多数出した伊豆大島の町長を吊るし上げていた。見苦しい番組だった。町長の対応の不手際は否めないが、自然災害であることをマスコミ各社は理解していないのであろうか。現地の指揮官が対応に当たっている最中、早朝から番組に縛りつけ作業の妨害をし、相手が反論できないのを良いことに無責任に叩くことはやめるべきだ。公開裁判のような感じだった。番組出演より現場での仕事を優先させるべきなのに、長時間拘束することは報道機関の横暴ではないだろうか。視聴率狙いや話題性だけで大衆心理に迎合した放送スタイルは、反省して貰いたい。

  • 台風が来ていて地元の情報が知りたいのに、テレビではキー局のニュースしかやってなく、主に関東ばかりが取り上げられている。震災の時もそうだが、災害の可能性がある時は、地元のニュースも放送してほしい。キー局とは違ってお金がないことはわかるが、このような状況の時くらい、地元の災害情報を出さないと地元局の意味がなくなる。地元の情報が知りたいのに、それが地元局で得られないことは問題だ。

  • 先日発生した、横浜線踏切人身事故に関する報道だが、昼から夜のニュース番組で紹介していたが、いずれも配慮を欠く内容だった。遺族へのインタビューや、そもそも助けに入る行為が本来あってはならないことを一切報道せず、美談に持って行こうとする姿勢を感じた。この手の事故は、非常ボタンを押す、赤い服や布を振るか発煙筒などがあればそれも使用するなど、列車に対して、まずは止めるということをするべきである。マスコミとしては、広く事故を防ぐ方法や列車に対しての知らせ方や、安易にホームから降りる、踏切に入っての救助はしてはならないことを報道すべきだ。

  • 「横浜の踏切人身事故」のニュースが各局で多く取り上げられた。助けた女性の行為は素晴らしいが、あまりにも美化しすぎではないか。周辺住民や親族に対する取材のあり方も考えるべきだ。

  • 事件や事故で亡くなった方のご遺族へのインタビューは、止めるべきだ。事件や事故で亡くなった方の遺族へのインタビューは非常識だと常々感じている。家族が亡くなって辛い中、気持ちの整理がつかない遺族の方に「どんなお気持ちですか?」と尋ねることは、あまりにも無神経ではないか。自分が遺族の立場に立った時、マイクを向けられコメントを求められてどう思うか。絶対にいい気分ではないはずだ。亡くなられた方のご遺族にコメントを求めて、いったい何をどうしたいのか。どんなコメントを引き出せば、満足するのか、いつも不思議でならない。

  • 東京電力福島第一原発の汚染水問題を取り上げていた。現在進行形で起きている汚染水問題を知ることの出来る内容で、日本全国の方にぜひ見て頂きたい番組だと思った。解決が見えない汚染水問題を「モグラたたき」に例えることはわかりやすい表現だが、「東京電力福島第一原発汚染水」のことを「モグラ」と比喩するのは、如何なものか。報道番組であり、バラエティー番組のお笑いのネタではない。ボカしたり、暗号化したりせずに、きちんと「汚染水」と表現してほしい。「東京電力福島第一原発の汚染水」とはっきり表現するべきだ。

  • 「氾濫する土下座」というテーマの放送をしていた。客の女性が某衣料品販売店の店員にクレームをつけ、土下座を強要し、逮捕されるという事件があった。その土下座している様子の写真をぼかしながらも放送していた。インターネットのみならずテレビでもその姿を晒されてしまった店員やその家族、関係者はどういう気持ちだろうか。一種のハラスメントと言えないだろうか。この写真のほかにも別件の写真や動画を流しており、もっと配慮してほしい。

  • 衣料品の店員に土下座を強要したとされる事件で、微罪逮捕であるにもかかわらず、あたかも凶悪犯罪を起こしたかのように大々的にセンセーショナルに報道するマスコミの姿勢は、興味本位としか思えない。報道機関としての本来の役割を放棄しているのではないのか。

  • 高3年女子ストーカー殺人で、亡くなった方のブログから大量の本人写真を必要以上に転載し紹介しているが、必要なのか。両親の承諾はとっているのか。事件の内容よりも「話題のあるニュース」として面白半分に放送しているように思える。あまりにも非道徳的な行為だ。

  • 三鷹市女子高生刺殺事件で、犯人の素性をリポートする際に「アニメオタクである」ということを放送した。オタクという趣味は、直接的な動機には当たらないと思われるが、オタクであることが悪ととらわれかねない差別的な報道だった。アニメファンにとって誤解と不安を与える間違った報道だ。また、こういう犯罪が起こると、ブログやツイッターなどのSNSや学生時代の文集などを報道各局が引っかきまわす傾向にあるが、いくら犯罪を起こしたからといって、事件とは直接的な関係のない個人情報まで流す必要はあるのか。

  • 10月から年金支給額が減額されるが、消費増税については大きく報道されたが、年金支給減額についてはあまり報道されなかったのではないのか。消費増税を隠れ蓑にして、年金減額といったトピックを隠蔽したとしか思えない。年金生活者にとっては大問題だ。年金生活者の身になって報道してほしい。

  • 三鷹市で女子高生が殺害される痛ましい事件があったが、報道の仕方がおかしい。責められるべきは犯人なのに、「警察の対応が悪かったのではないのか」「防げたのではないか」など、警察批判に偏っている。以前からストーカーが絡んだ犯罪があると、何かにつけて警察のせいにして報道する番組ばかりで嫌になる。いくら警察でも常に市民につきっきりはできないし、今回の対応も決して間違ってはいないのに、わざわざ批判的なコメンテーターばかり揃えて執拗に批判している。これでは殺された女子高生を警察批判のために利用しているだけではないか。

  • ニュースや情報番組で、ツイッターによせられた視聴者の個人的なつぶやきが放送中に画面上で流される。なかには、ある思想に基づくような意見もある。他人の意見を見たいわけではないのに、ニュースを見ると個人的意見が垂れ流されている。テレビ報道として、起こった事実のみ報道してほしい。

  • 10月に真夏日の記録を更新したニュースで、埼玉県の熊谷市より暑い土地がいくつかあるのにもかかわらず、さも熊谷が一番暑かったような放送に違和感を覚えた。熊谷よりも暑かった土地がいくつもあり、マスコミにだまされているという思いが強い。"暑い=熊谷"は、マスコミが勝手につけたイメージであり、熊谷だけが暑いのではない。

  • 「ヘイトスピーチ」に関する議論の中でコメンテーターの一人から「在特会は在日特権を白日に晒した」という発言があった。この「在日特権」という言葉は、在日韓国・朝鮮人を差別する理由としてまことしやかに囁かれているキーワードだが、実際には納税、生活保護などいろいろな面で在日韓国・朝鮮人が「特権的に」扱われている事実はない。差別を助長する表現がさも事実であるかのように放送されるのは、問題だ。

  • コメンテーターが「在特会が活動したおかげで在日の特権の問題が明らかになった」と、国民の知らないことを知らせてくれた。大変よいことだ。引き続き詳しく知りたい。在日特権の特集を組んでほしい。

  • 台風が接近すると、ヘルメットを被った記者やアナウンサーが海岸から中継し「危険なので海岸には近づかないでください」と警告するが、人がそこにいれば、人は行きたがるものだ。海岸に記者が立たなくても、海の映像だけで危険なことはわかる。人も立てないほど危険なところだと分かれば人は行かない。

【番組全般・その他】

  • 「絶対に○○なもの」同士を戦わせて決着をつける、真剣勝負をうたい文句にし、その道のプロ同士の対決を売りにしている番組で、今まで楽しみに見ていた。しかし、スナイパー軍団VSラジコン軍団にラジコン・カーで出演した人のブログにヤラセに関する告発が載っていて、正直がっかりした。おまけに過去に動物虐待と思われるヤラセ対決があったとのことで、番組内で謝罪などを行うべきだ。

  • 大変に興味深く素晴らしい番組と信じていたのに、出演していた方より信じられないような証言が公表されている。手口があまりにも悪い。真実だとすれば完全に視聴者を裏切る内容であり、恐らく今回だけではないのではないかとの疑問すら感じさせ、今までの放送内容が信じられなくなった。視聴者はテレビ局側で勝手に編集されてしまっては、どうしようもない。素晴らしい番組であったからこそ、残念でならない。

  • 有名司会者の記者会見が報道されたが、あまりのフラッシュの光の強さに最初から最後までみる事はできなかった。「フラッシュに注意してください」というテロップはあるが、最初から最後までもの凄いフラッシュを焚いて撮影していた。私の息子は幼いころ強い光を目に浴びて、てんかんにかかってしまった。十数年前もあるアニメをみていた子供たちが具合を悪くしたという事件が起きた。テレビ局はてんかん患者を増やしたいのか。もう少し考えて、放送してほしい。テレビで強い光は放送しないでいただきたい。

  • 大食い番組が復活した。以前、番組をまねて、パンの早食い競争をした男子中学生がのどにパンを詰まらせて死亡した事故が起き、一時は下火になっていたのに、またこういった番組が増えている。今後この種の番組を放送するのであれば、せめてひと言「まねをしないよう」呼びかけるテロップなどを入れるべきだ。

  • 料理の紹介などで魚等の活き作りの様子が放送される。この日は、海老の活き作りを紹介していたが、活きた海老をさばき、盛り付けするシーンで、その海老が動き、まだ活きていることを示していた。残酷に思えた。人間は何かの命を犠牲にして食を摂り生きている。それならば少しでも苦痛のない方法で命を頂き食して、感謝することが犠牲にした命に対しての礼儀のように思う。とくに活き造りは、命を弄んでいるように感じてならない。

  • 改編時になると、各局とも色々な番組に新ドラマの出演者が出ている。ひどい局になると、番組の中身とは無関係に一日中出ずっぱりだ。視聴率を取りたい気持ちはわからないでもないが、視聴者もバカではない。見たいと思うような良質のドラマであれば、自然と見るものだ。宣伝に時間を費やすよりも、番組の中身の充実に時間を割いて頂きたい。

  • 物騒なニュースばかりが放送されるが、このようなひどい日本になったのはテレビの影響が大きい。例えば、お笑い芸人が簡単に相方の頭をたたいて笑いを取るような番組が多い。放送界が利益のみを追求していては良い番組は出来ない。気分が悪くなるような、くだらない番組は止めて、子ども達に良い影響を与える優れた番組を放送をするべきだ。

  • バラエティー番組全般に言えることだが、VTRが流れている間、スタジオの出演者の喋る声がうるさくて仕方ない。また、全然面白くもないことを出演者が言った後、わざとらしくスタッフの大きな笑い声が入るが、耳障りだ。

  • ミステリードラマで、必ずといってもいいほど、男子高校生が粗暴な罪を犯すシーンが出てくることはいかがなものか。あからさまな偏見や悪意を持っているとしか思えない。ネットのニュースや警察の検挙率データなどを見ていると、粗暴な傷害事件や暴行事件を犯す率が高い世代は、少年でなく30~40代が明らかに多い。しかも少年が被害者になるケースもかなり多い。少年という弱者を、わざと悪者・有害な存在として描くことで、いい大人が勝手な優越感・満足感に浸っているとしか思えない。

  • 民放は朝から晩まで同じ放送をしている。ワイドショーやニュースは多少の時間差はあっても、切り口や解説まで同じで、「警察24時」や「海外の日本人」など、タイトルが違うだけでやっていることは同じだ。もっと放送局のカラーを出した個性のある番組を放送をしてほしい。

  • 体罰についてのコーナーで、出演したタレントが体罰を肯定し、「今後も限定的に体罰を取り入れるべきだ」とコメントしていた。それ自体、公序良俗に反することを推奨する不適切な言動だと思うが、もう1つの問題は、「番組での発言は出演者個人の見解によるものです」というテロップを表示したことだ。番組を制作する以上、出演者の意見にも責任を持ってほしい。スーパー1枚で責任の所在をあいまいにすることなく、真摯な番組作りを目指してほしい。

  • プロ野球選手の戦力外通告のニュースが出てくると、「待っていました」と言わんばかりに「戦力外通告を受けた選手達」のような番組が放送される。不謹慎すぎると思う。言い方は悪いが、「人の不幸は蜜の味」と言わんばかりの、番組の作り方に嫌悪感を抱く。

  • 直前に援助交際の絡んだ犯罪を報道しておきながら、その直後に女性が料金を払ってデート相手の男性を求めるという行為を「レンタル彼氏」などと言い、好意的に伝えていた。援助交際まがいだと思うのだが、買う主体が女性であれば問題ないという歪んだ倫理観が透けて見える。

  • 新聞のラテ欄に最終回ということだったのだが、番組の最後に、「次回の放送は」というテロップが表示されていた。番組ホームページにも「次回の放送は」と書いてあった。今回の放送が最終回とあるのに、一体何なのか。「今回は最終回スペシャル」は嘘だったのか。放送局はいい加減な情報を流さないでほしい。

  • 旅行中に見学した包丁の工場で、承諾もないままにマイクを向けられた。その後、友人から私のインタビューが放送されたことを聞いたので、放送局に苦情を言うと「マイクを向けられ、答えた時点で了解したことになる」と、高圧的に言われた。しかし、番組名や番組の趣旨など伝え、了解を得てから質問するのが礼儀ではないか。騙して録るような取材は納得できない。番組名はわからないが、改めるべきだ。

  • 観光名所や高速道路、鉄道の路線、工業地帯を空から見るという他局にはないようなユニークな番組だが、なぜかBSでしか放送されていない。数年ほど前に中断されるまでは普通に放送していたが、現在はBSのみでの放送となっている。BSと地上波の両方で放送することは出来ないのだろうか。

  • 過剰な煽りで期待感を持たせておいて本人が登場せず、しかも長時間の番組の15分程度の放送だった。まるでシリーズ復活を思わせる宣伝を行い、この内容はあまりにもひどすぎる。かって占い師が登場すると煽った他局の手法を思い出すほど、不快なやり口だ。コーナーの1つとしてミニドラマをやると言えば良いのに、この内容は誰がみても詐欺だ。

  • 特定の番組という訳ではないが、最近はBSのみでしか放送されていない番組が多い。一部の番組はBSと地上波の両方で放送されているが、このような番組はごく僅かしかない。中には人気が高いにもかかわらず、BSのみでの放送となっている番組もある。これではBS契約者かBSアンテナを持っているものしか番組を見ることができず、不公平である。

  • 女性タレントが、コンビニの肉の加工工場を取材していた。工場が稼働中で、働いている全員が作業服にマスクをするなど衛生に配慮しているのに、彼女だけがマスクもせずに加工している肉に触ってペラペラ喋っているシーンが流れていた。衛生的にいいのか。この工場は本当に衛生に気を使っているのか。なぜマスク無しの取材を許可したのか。当然その時の肉は製品になって消費者の口に入っているわけで、もっと衛生に配慮した取材をするべきだ。

  • ご当地キャラへの爆破どっきりをやっていたが、火の粉などが飛んできたら、火だるまになる可能性さえあった。しかも、着ぐるみは視野が狭いので、普通の服を着た人間とは違う。転んで火だるまになってしまうのではないかと、見ていて恐怖を感じた。バラエティー番組で大怪我をしている人のニュースを過去に何回か見たことがある。笑えるジョークではなかった。他のご当地キャラも、爆発のすごさに本気で震えていた。人が恐怖で震え逃げまどうシーンを、何故爆笑して見られるのか。そのようなシーンが番組に必要なのか理解できない。

  • 色使いが独特で、見ていると気分が悪くなった。テレビの基準を超えた目を悪くする映像で、心配だ。私は映画「タイタニック」を劇場で見た際に具合が悪くなり倒れた経験がある。このアニメも「ポケモン」現象と同じような事象がおきるのではないのか。

  • お笑い系の方が何人かで宿泊する場面があった。CPAP(睡眠時無呼吸症候群の治療器具)をつけて寝るのだが、そのスイッチを切って、呼吸困難になることを面白がっていた。スタジオで見ていた女性タレントも「こんな器具をつけた彼氏はいやだ」と言っていた。これのどこが面白いというのか。私自身がこの治療を受けている身なので、怒りが込み上げてきた。

【ラジオ】

  • ラジオショッピングで、「印鑑を変えたら金運が上がった」という放送をしているが、規制されるべきではないか。ラジオショッピング自体が聞くに堪えず、「歯が白くなった」や「体臭が爽やかになった」なども真偽が定かではないが、「印鑑を変えたらお金が貯まるようになった」などということは明らかなデマだ。こうした放送を流し続けることは、詐欺行為ではないのか。番組のパーソナリティーもそれに合わせて「なるほど」や「お金が貯まるのはいいですね」などと詐欺行為に加担しており、悪質である。

  • 大学教授の舌禍に絡めツイッターの件に触れていた。教授を庇護する訳ではないが、女性アシスタントが述べていた「人に直接言えない気の弱い人が気が大きくなって呟いている」という見解は間違いだと思う。ツイッターは、つい口を滑らせて炎上したり、著名人というだけで炎上するケースもある。ツイッターのあり方を番組のなかで考え直すべきだ。

【CM】

  • グラビアアイドルがCMに出ているが、グラビアに出る人は食べ物の宣伝にふさわしくない。いやらしい雰囲気と食べ物はミスマッチングのような感じがする。番組は見たくなければ、チャンネルを替えればいいが、CMは突然放送されるので、止めることもできない。

  • テレビで放送されるコマーシャルには見るに絶えないものが多々ある。今のテレビは日本人だけでなく外国人も沢山みているので、間違ったことでも外国人にそれが日本の文化だと思われてしまう。テレビでコマーシャルを放送する企業のホームページに、自分のところのCMに関する視聴者意見を聴く窓口を開くことが必要ではないのか。

青少年に関する意見

【低俗、モラルに反する意見】

  • 下着姿の男性タレントによる女性タレントへの悪戯が、セクハラにしか見えない。こんな内容を子どもに見せていいのか。秩序やモラルが崩壊する。即刻、やめてもらいたい。

  • 演歌歌手をばかにした扱いは、度を越したもので不快だった。メインの芸人の悪ふざけに出演者ばかりかスタッフまでが便乗し、放送する意図が全く理解できない。「自分たちが楽しければ何をやっても良い」というメッセージを伝えたいのか。成人式で馬鹿騒ぎをする連中と相通じるものを感じた。この放送局のテレビ放送に対する考え方の甘さ、見識の欠如が感じられる。「おもてなし」を世界に発信した国の国民として、このような番組が放送されたことをたいへん恥ずかしく思う。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • 演歌歌手が一所懸命歌っているのに、みんなで無視をすることがとても感じが悪かった。何も面白くない。笑えないし気分が悪くなった。張り切って演歌歌手が歌っているのに、年下の人達がよってたかって馬鹿にすることは良くない。青少年に、いじめの方法を公共の電波を使って教えているようなものだ。

【食べ物に関する意見】

  • ドッキリ企画で食べ物を粗末にするようなことはやめてほしい。子どもがテレビを見る時間帯なのに、そういうことは、いい大人なのだから考えれば分かると思う。人を楽しませるだけでなく、常識や知識を与える番組作りをしてほしい。

  • 男性お笑い芸人と女性タレントによるお寿司屋さんのリポートで、海鮮丼が爆発して驚かされるシーンがあった。いくらドッキリでも、食べ物の中に爆発物を仕掛けることはいかがなものか。「安全に配慮した上で行っています」と表示はあったが、安全であればいいのか。食べ物となって出されたものを、粗末にしているように感じた。しかも小さい子も見るような時間での番組で、食べ物を粗末にしていたことは残念だった。

【言葉に関する意見】

  • ドラマで「殺す」「死ね」という言葉が連発され、命が軽く扱われているように感じた。子ども達がこの番組を見て、このような言葉を気軽に口にしてしまうのではないかと思い、わが子には見てほしくない。ドラマの内容は「大切な人を守る」という筋書きのようだが、セリフが過激すぎるように思う。休日の夜、しかも人気のある俳優を使っているので、子ども達もたくさん見ていると思う。このドラマの影響で、「殺す」「死ね」などという言葉を気軽に口にする世の中にはなってほしくない。

【委員会に関する意見】

  • 『生爆烈お父さん』のコーナーについて。汗まみれになって、若い女性アイドルをもてあそぶ行為がお笑いなのか。不愉快極まりない。青少年を健全に育成することが、大人の責任だ。放送関係者には、文化の向上につながる番組を放送していただきたい。

  • 『生爆烈お父さん』の件で発表があったが、疑問を抱いた。あの内容はコントだ。私の周囲の人に聞いても、ネット上の意見を見ても面白いと思った人ばかりだし、お笑いを制限したらテレビはもっと面白くないものになる。BPOは意見があるから制限するのではなく、否定する意見も肯定する意見も聞いた上で判断していただきたい。好きな番組が制限されることは嫌だ。

  • 『生爆烈お父さん』への「委員会の考え」を読んだ。番組も見ていたが、BPOからこのような意見が出たことに驚いた。放送倫理上問題があるような内容だったが、このレベルで問題があるとしたら、何も放送できないと思う。われわれ30歳代が子どもの時代は、もっと過激な内容が放送されていたが、変な妄想も持たず社会人として社会に貢献している。このまま、このような意見が通り、規制ばかりでテレビが縮小をたどると、若者はネットへ依存し、より偏屈な世界へとのめり込む人が増えるのではないか。

2013年9月に視聴者から寄せられた意見

2013年9月に視聴者から寄せられた意見

2020年東京五輪決定のニュースが過剰との意見。竜巻被害の報道で、ヘリ取材が救助活動の妨げになる、危険を冒して撮影された一般人の映像使用に疑問などの意見。

2013年9月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,631件で、先月と比較して65件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話26%、FAX 1%、手紙ほか1%。
男女別は男性71%、女性26%、不明3%で、世代別では30歳代31%、40歳代26%、20歳代16%、50歳代16%、60歳以上9%、10歳代 2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。9月の通知数は772件【41局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、19件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

2020年のオリンピックとパラリンピックの開催地が東京に決まったが、どこもその話題に浮かれているばかりで辟易するといった意見などが寄せられた。
台風や竜巻の被害状況があちこちで報じられたが、騒音を撒き散らすヘリコプター取材が救助の妨げになるのに、相変わらず是正されていないといった批判の声や、災害時の危険な映像入手について疑念が寄せられた。
また事件や事故のあと、子供たちにインタビューしている様子が放送されたが、配慮が足りないのではないのかといった批判や、人気司会者の次男逮捕の取材の仕方が、あまりに過激ではないかといった声もあった。
ラジオに関する意見は34件、CMについては39件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は133件で、前月より14件減少した。
今月は「委員会に関する意見」が36件、次いで「性的表現に関する意見」と「いじめ・虐待に関する意見」がそれぞれ12件、「報道・情報に関する意見」が11件と続いた。
「委員会に関する意見」では、フジテレビ『27時間テレビ 生爆烈お父さん』の審議入りに関する意見が多く寄せられている。
そのほか、「報道・情報に関する意見」では、事件・事故の報道にあたって、子どもへの取材について配慮が欠けているという意見や、有名人の自殺報道に関する意見など、取材方法に関する意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 朝から晩までオリンピックの話題ばかりで、不愉快だ。決まったことは喜ばしいが、他にもTPP、シリア問題、福島第一原発など重要なことが沢山ある。また、汚染水問題は政府も乗り出すといっているが、どういう対策を今後とっていくのか等、仔細に報道してほしい。決まったことに浮かれすぎている今の報道のあり方は危うい。

  • 竜巻の報道を見た。各社がヘリコプターを飛ばして取材していたが、何機も飛ばさず1社にして、映像を各社で共有したらいいのではないか。災害によっては、ヘリコプターの音で被災者の声が聞こえず、救助できない事態にもなりかねない。

  • 栃木地方で発生した竜巻の映像だが、現地の学生から投稿されたものを放送していた。竜巻は前日も発生していて、危険であること、如何に身を守るべきかを再三にわたり放送していた。教室から撮影したらしいが、この映像を採用した意図が理解できない。撮影者には撮影するよりまず逃げることが最優先であることを諭し、映像は採用すべきものでない。もし映像がほしいのであれば、自社の責任において危険な場面でも取材すべきである。そういったことを真剣に考慮したのだろうか。

  • 終戦日や原爆の日に関連して、一部メディアでは一斉に「記念日」というが、この表現はおかしくないか。今年は関東大震災から90年の節目の年だが、悲劇を忘れない日ではなく、おめでたい日と勘違いするような表現は改めるべきだ。当時、幼少で現在100歳近い関東大震災を生き抜いた高齢者の方の証言は凄く胸に迫ったが、多くの死傷者、行方不明者、被害を出した戦争、災害が起きた日を「記念日」とすることは遺族や犠牲者を冒涜する行為に思える。

  • 三重県で起きた女子中学生の事件の被害者実名報道だが、この地域に住んでいる者としてひと言、言いたい。過去にも何度か未成年者が殺害された際、実名報道がされてきたが、ご遺族の方々のお気持ちを考えると心が痛む。それと同時に加害者の人権ばかり配慮して実名を出さないこともいかがなものか。しかも、マスコミという大きな存在により被害者家族だけでなく近隣住民も巻き込まれている。たとえば子ども達へのインタビューは考えてほしい。事実を伝えないといけないマスコミの立場も分かるが、あまりにも人の立場になって考えていない。報道の自由の裏には配慮する義務もある。

  • 「三重・女子中学生殺害事件」で、被害者の中学生は「衣服をつけていない状態で発見された」と報道していた。この表現では「わいせつ行為」を連想してしまう。残された家族の気持ちと、殺された少女の名誉のためにも、着衣に関するの報道は配慮してほしかった。

  • 首相や官房長官の記者会見で、横にいる手話通訳の画像がカットされていることを残念に思う。字幕があれば充分と考えているのだろうが、字幕の日本語を理解できない聴覚障害者もたくさんいる。ぜひ、カメラアングル等の工夫で、ニュースの画面に手話通訳が映るようにして貰いたい。手話通訳がいるにもかかわらず映さないことは、聴覚障害者にとって情報を得る機会を奪われることと同様だ。

  • テレビのコメンテーターはリベラルと呼ばれる人たちばかりで偏っている。報道もリベラル支持の内容が多く、その反対である保守の人たちを「右翼」と呼び、レッテルを貼り、批判する。「リベラルと保守」「左翼と右翼」というのがバランスの取れた呼び名なのに、「リベラルと右翼」という形になっている。バランスよくコメンテーターを配置してほしい。

  • オリンピック開催地決定に関して、9月7日時点で各社とも、「どこに決まるのやら」という内容で放送している。あと数時間で結果が出るのだから、そんなことよりマスコミとして扱うべき事柄を取材し、放送すべきではないだろうか。各社横並びの無思考的な報道が近年は多い。こういった楽なネタに飛びつく姿勢を続けていれば、確実にテレビ報道は国民の信頼をなくしていくであろう。

  • 野生動物による農作物の被害やトラブルが増えているが、野生動物を悪者扱いし過ぎだ。この問題は、近年のダムや高速道路などの建設を始めとする森林開発による自然破壊も原因の一つである。こうした中、多くの野生動物が有害鳥獣として駆除されている。しかし、そのように駆除されたことが原因で数が減り、絶滅あるいは絶滅寸前になってしまった動物も多い。今まで多くの野生動物を有害鳥獣として駆除することで絶滅させてきたということも、視聴者に知ってもらうべきだ。

  • 「福島の汚染水」という表現がされていることに意見したい。「福島の汚染水」では決してない。福島県から出されている汚染水ではない。「東京電力の汚染水」、または「東京電力福島第一原発の汚染水」だ。「福島の汚染水ではなく、正しくは東京電力福島第一原発の汚染水だ」と訂正が必要だ。正しく表現していただきたい。

  • 東京にオリンピックを招致、開催することの是非について、賛成、反対の両意見が存在する筈だが、まったく反対意見を報道していない。世論調査でも8割は超えていなかった。連日の報道を見ても、反対意見が存在していないかのようである。イスタンブール、マドリードの反対運動は報道しておいて、である。別に反対意見を国内で報道したからといって、開催地の決定に影響があるとは思えないが、報道しないということは問題だ。最近の報道は、言論機関が反対意見を封じて、言論を抹殺しているように思えてならない。

  • 私の知人は、2001年に9.11を経験したが、あの事件では多数の人々が亡くなった。今年も、全世界で9.11の慰霊行事が行われるが、日本ではオリンピックの開催決定で盛り上がっている一方で、9.11に関する話題は少ししか取り上げられていなかった。日本人もあの事件で犠牲となった。あの事件を風化させないように、放送局も取り上げるべきだ。

  • 「有名司会者の次男逮捕」の話題に意見したい。司会者の自宅に突撃するなど、過剰な取材があった。有名人の息子でも、31歳の成人だ。悪いことをしたのは司会者ではない。父親の自宅にまで押しかけ、司会者の夫人の葬儀の映像まで引用し、出棺風景まで映していた。コメントも「ズバッと発言する人なのに、これからは難しくなる」などと、逮捕された本人ではなく父親を批判していた。

  • 報道番組の司会者やコメンテーターの上から目線は不快だ。マスコミは当初「アベノミクス」は「ハイパーインフレ」になると批判していた。テレビは批判のための批判をする「批判屋」の集団になっている。賛否の分かれる事案でも自分の意見と違うと、問答無用に切り捨て、政治家を憶測で批判したりしている。事実誤認のときすらある。テレビは今「消費税でアベノミクスが駄目になるかも」と心配している。無責任な批判のために潰される政治家、政党、政策があるかもしれない。誰しも批判屋でいることは快感だが、メディアには責任もあることを自覚してほしい。

  • 台風情報コーナーで、女性リポーターに暴風雨の中、レポートさせていたが危険であり、全く必要性を感じない。カメラからの映像で十分状況は伝わる。コーナーの終わりにキャスターが「早く安全なところへ」などと言っていたが、その時にはすでにヘルメットが飛ばされ、女性リポーターの足が震えているのが見て取れた。いつまでこういった取材をするのだろうか。

  • 消費税増税を来年4月に8%へ引き上げることについて、出演者の一人が「まだ固まったわけではない」と言ったのだが、増税が固まったものと視聴者に受け止められる番組の進行をしていた。見ていて公平性を欠く偏向報道に、気分が悪くなった。

  • 「引きこもり」が社会問題になっているが、若者や子どもだけの問題ではない。高齢者の引きこもりも存在している。配偶者の死や家族や知人などとのトラブルが原因で自宅に籠ってしまうケースもある。青少年が引きこもりで学校に登校しない、会社に出勤しないことが問題視されているが、お年寄りがひきこもりで町内会の会合や敬老会に顔を出さないということもある。実は引きこもりの問題は青少年の事例より、高齢者の事例の方が昔から指摘されている。マスコミはこの点を見逃しがちで、なかなか取り上げない。

  • 大学教授が起こした死亡交通事故のニュースがあった。死亡事故は年間数千件あることを考えると、今回の事故の加害者が特に実名報道されているのは、なぜなのか。大学教授であるという理由で、全国に報道されることを甘んじて受けなければならないのか。本件に限らず、報道機関は特定の職業の人間を(正当な理由なく)攻撃する傾向が見られるが、厳格なガイドラインはあるのだろうか。

【番組全般・その他】

  • 若い女性に性的な表現をさせるなど、女性軽視もはなはだしい。放送されること自体ありえない。未成年の少女から20代前半の女性に、アイドルになりたいことを餌にして、アダルトビデオみたいな性的な行動をさせている。いくら深夜だとしても、あまりにも酷い。下劣だ。

  • 生放送中にちょんまげにするというだけの内容なのだが、インパクトが強すぎる。本当に応募によるものだろうか。バリカンで髪を刈る方は、理容師か美容師の免許を持っているのか。若者のおふざけ行為が社会問題されているが、これを流すことは問題がないのか。

  • 番組に洋楽の歌詞が日本語に聞こえるというコーナーがあるが、見ていて興味深い。こういうものは普通に聞いているだけだと気がつかないものだが、日本語に聞こえる曲は意外と多いことが分かる。3曲しか紹介しないので少し物足りない。たまには、4曲か5曲に増やしても良いのではないか。

  • ADを過剰に弄ぶ行為に不快感を覚える。過去にも、出演者がADの顔やTシャツに絵の具で落書きをしたり、格闘技のジムでスパーリングをさせたりしていた。今回は、出演者が「着替えがない」ということで、汚い川でADにパドルサーフィンをさせていたが、可哀相だった。イジメを助長するつもりはなくとも、イジメのヒントを与える行為は如何なものか。芸人なら「おいしい」かもしれないが、ADにやらせて誰が得するのか。素人を弄ぶ行為はやめたほうがいい。

  • 実際に起こった殺人事件の血痕の映像を流したり、殺人事件をクイズ形式にしたりと、故人への配慮が欠けている。面白くするためにミステリードラマ風に仕立てているが、人間の死を興味本位に軽んじることは不謹慎だ。また死んだ米国の有名歌手については、今現在裁判が進行しているのだが、憶測でVTRを構成している。故人やその親族、関係者、ファンらを侮辱した番組作りは許されるものではない。こういった番組はやめてほしい。

  • 番組には様々なことがあっていいと思う。視聴は本人の自由であり、保護者の責務でもある。なんでもかんでも教育番組にしようとしてはいけない。いまやインターネットで様々な動画も見ることができる。私の周りでもテレビがつまらなくなったという意見が多い。テレビ番組を面白く、楽しく、いつも見ていたいものに変えてほしい。

  • ドッキリ企画で、包丁が複数刺さったままの人がクローゼットから転げ出てくるという大変ショッキングな映像が流されていた。心臓の弱い方はご遠慮下さいとの前フリもなく、いまでも脳裏に焼きついて離れない。いくら冗談とはいえ、やりすぎだ。バラエティーを見ている最中に突然このような惨殺シーンが出てきてしまい、ショックで仕方ない。もう二度とこんな思いはしたくない。

  • 開催地が決まってもいないうちから、「東京に決定おめでとう」特集のようなことをやっていたが、その中で「オリンピック」や「五輪」の名前を持つ店に対し、東京に決まったら記念セールや記念商品を出すように依頼していた。まだ決定もしていないのに、東京に決定したかのようにはしゃぐ姿や、街の普通の店に対し値引きや特別商品を「おねだり」する礼儀のなさにあきれた。

  • 知っておかないといけない、忘れてはいけない出来事を、テーマを毎日決め放送している。知っている人も、若くて知らない人でも見やすいように工夫されている。怖い、つらいニュースや面白い出来事を混ぜていて、飽きずに見ることができる。ローカルならではの話題や関西の視点、テレビ局の歴史や裏話などいろいろとあり面白い。ローカルの良さが出たいい番組だ。

  • アナウンサーの言葉がはっきりしない。特に「さ行」の言葉にかすり音があり聞き難い。アナウンサーは正確に言葉を話してほしい。またコメントの初めに「いわゆる」というアナウンサーがいるが、どうなのだろうか。「いわゆる」の意味は「何々の別の言い方を」という意味だと思う。今のアナウンサーは、流行語に流されている。もっと、プロ意識を持ってほしい。

  • 一部のバラエティーで、他局の人気番組にあやかりたいという意図が見え見えの企画が放送されている。自局の他番組ならまだしも、他局の番組に頼らないと番組を作れないのか。優秀な人材が減っている証であるが、コント自体も内容によっては本家からのクレームにつながりかねない。もっと独自性を持ってほしい。

  • グーグルやラインなどの発音を、わざと間違えて「ギャル語」のように後ろに発音のアクセントを置くことは、おかしいのでやめるべきである。海外でこのような和製英語を正しいと思って使えば、恥をかくのは国民である。

  • 横断歩道上で役者数十人がしばらくの間立ち止まり、一般の横断者がどういう行動をとるかなど、公道上での秩序を乱す内容が放送された。道路交通法上も問題であることはもちろん、同様な行動を模倣する人が現れる可能性がある。影響力が大きいテレビ番組でこのような秩序を乱す企画は止めてほしい。

  • 大食い女性タレントがサービスエリアの人気グルメを食べつくす企画だが、驚くほどの量を食べつくすのは、見ていて吐きそうになる。世の中には満足に食事をとることができない人が大勢いるのに、あれほどの量を食べる番組に何の意味があるのか。

  • 出演者が半裸で尻を出して調理していた。コーナーは数分間にわたって続き、その間、尻を出したままだった。社会通念に照らして著しく性的に逸脱した行為で、不快になった。深夜だから何をやってもいいというわけではない。公の場所で男女を問わず尻を出せば逮捕される。それなのになぜ、子どもも見るテレビで、尻を出すのか。許されるべきではない。「笑いのためなら何をやってもいい」や「苦情のひとつやふたつは勲章だ」などと考えているなら大間違いだ。

  • 私は「統合失調症」の息子を持つ母親だ。長年息子の病気と闘ってきたが、昨日の放送を見た息子がフラッシュバックしてしまった。「俺にあんな世界はない」と言い出し、幻聴幻覚が始まり大騒ぎになった。時間をかけて病気と向き合い、やっと平和になりかけていたのに、最悪の状態に戻ってしまった。当事者が番組を見ることを想定して作ったのか。精神学会や専門家の意見を聞いて企画構成したのか。当事者とその家族の気持ちに配慮したとは思えない。抗議したが「放送中しか意見は受け付けない」と言われ、受けつけてもらえなかった。興味本位の放送はやめてほしい。

  • 朝の情報番組を久しぶりに見たが、まだ、新聞記事に線を引いて、あたかも自分が取材しているかのように報道するコーナーがあることに驚いた。まだこんなことをやっているのか。スタッフはさぞ楽だろう。「視聴者提供」映像もそうだが、もっと自分の足で取材するという考えはないものか。

  • 番組を見たが、クイズ選手権と言えるのだろうか。久しぶりに見るので楽しみにしていたのだが、全くクイズが出てこない。殆どバラエティー番組だ。ましてや開始10分ほどで参加校の殆どが放送されずに敗退している。これほど番組名と内容が一致しないことは、いかがなものか。何よりこの為に頑張ってきた高校生を馬鹿にしてはいないだろうか。是非とも番組とこの大会を今後も楽しむためにも、視聴者の意見として耳を傾けてほしい。

  • 一部の動物番組で、動物虐待に見えるようなシーンが見られる。嫌がっているのに出演者が子犬を無理やり抱き上げたり歩かせたりしている。今年から動物愛護法が見直され、動物愛護に関する規制が厳しくなる。動物番組でのこういった行為が動物愛護法に抵触しないか心配だ。テレビ局はそれを分かってやっているのか。こういった行為が動物虐待と見なされて、動物番組の制作や放送が規制されてしまうことになってほしくない。改善を望む。

  • ワシントン条約で厳しい規制対象となっている絶滅危惧種の、イッカクの「つの」に対し、高価格な評価をつけ、さらに、成分のカルシウムが風邪等に効くなどと、鑑定士のコメントをそのまま放送していた。この動物に限らず、絶滅危惧種に対して「高価格」のイメージを出すことは、密猟・違法取引を誘発することから、報道機関に対して、国際的に厳しく自粛、規制が提唱されている。しかもこの放送は、再放送とのことであり、社内の倫理機能が全く働いていないと思われる。

  • 一つの局に限ったことではないが、視聴者の意見や要望が番組の制作や企画に活かされていない。番組に関して意見や要望をしても、全く相手にされず、挙げ句の果てには「私どもには分かりかねます」や「意見や提案は一切受けつけておりません」というような、責任逃れを言われたこともある。番組の意見や提案をメールで送っても、ナシのツブテだ。もっと視聴者に対する応対を根本から考えるべきだ。

  • アルバイトや学生のツイッターでの問題行為を、若者の悪ふざけとして苦言を呈するコメンテーターの意見だけを紹介する番組が目立つ。若者に問題を矮小化するより、世代関係なく群集心理から来る、気が大きくなって調子に乗るグループや個人を批判すべき事例ではないのか。ピントがずれている気がする。メディアは、都合のいい時だけツイッターなどでの連動企画などを試みるが、こんな事件が起きると、突き放す。ツイッターやフェイスブックやLINEといったSNSに、メディアが過剰反応している気がする。

  • この放送日に限らず毎日なのだが、出演者がマイクを気にすることなく、咳をしている場面が不愉快でならない。全国放送でこのような不快な音を聞くことはないように思うのだが、配慮の問題なのだろうか。それとも技術的な問題なのだろうか。

  • 人気アイドルグループのじゃんけん大会が放送された。歌を歌うことがメインのアイドルが延々とじゃんけんをするだけの番組は放送する意味があるのか。じゃんけんという運任せの競技で、同じ手ばかり出し続けて勝つことは何万分の一の確率だろう。ましてや有名なメンバーが優勝することは、ほぼ奇跡に近いだろう。もしヤラセだとしたら、余計に長い時間を割いてまで放送するものではない。次回同じ大会があるのなら、せめて放送だけはやめていただきたい。

  • 過去の殺人事件を取り上げていたが、被害者女性を「美人姉妹」と銘打って顔写真を出した上で、「性的暴行」という言葉を繰り返し、スキャンダラスに伝えていた。被害者のご家族や関係者が見ていたらどう感じただろうか。死んだ人間に配慮は不要なのか、甚だ疑問だ。過去の事件を振り返ったり、追跡報道する意義は大きいと思うが、せめて顔写真は使用しないという選択肢はなかったのか。

  • SNSに芸能人の来店情報などが投稿され、プライバシーが侵害されたという報道がされているが、普段芸能人などの言動を根掘り葉掘り詮索しているワイドショーが他人に言える立場であろうか。他人にマナーを求める報道をされても説得力がない。マスコミに言われたくない。

  • スポーツ中継にお笑いタレントやアイドルグループが起用される傾向がある。近頃ではニュース番組にも顔を出す。さすがにニュース原稿を読ませてはいないが、彼らを起用する意図が理解できない。プロのアナウンサーよりも、タレントの言葉の方が政治、経済、事件、事故のニュースで重みがあるとでもいうのか。視聴率至上主義に毒されていないのだろうか。

【ラジオ】

  • コメンテーターがコンビニで酒、タバコを購入する際に、客に年令確認のボタンを押すことを求められることについて、「おもてなしの心に反するやり方だ」「このようなことをやっているのは日本だけで外国に対して恥ずかしい」と述べた。年令確認は法律に基づいたルールだ。法令順守の立場から見て、どうしてこのような発言を許したのか、局の考えを聞きたい。それらの購入の際に身分証明書の提示を求められることは当然のことだ。外国について分かったようなことを言うべきではない。

  • パーソナリティーの若者批判が目立つ。根性論から来る批判が多い。「今時の若者は根性がない」「会社も直ぐに辞める」「体力が無い」と、論拠のない決めつけを述べている。また番組はメールを募りながら、読まれる数が少ない。面白いメールや感動したメールに1万円をプレゼントしているが、何を基準に現金をプレゼントしているのか。

  • 職場では、朝からラジオをかけながら仕事をしている。穏やかな内容の番組ならいいのだが、ある番組は、下ネタばかりで、放送が始まると職場が凍り付いてしまう。仕事の手を止めてダイヤルを替えることも非効率なため我慢しているが、苦痛だ。深夜番組ならいざ知らず、夕方の時間帯の番組として下ネタはやめるべきだ。

【CM】

  • 最近のCMで、細かい字の注意書きが短い時間表示されることが気になる。デジタル化で細かい字の表示が可能になったこともあると思うが、録画して静止でもさせないと確認できない画面表示はとても不誠実だ。普通に見ていて読めない注意書きを表示することは規制してもらいたい。文字の大きさや、文字数と表示時間の関係など規定してほしい。

  • 同じ時期に同一のタレントをCMで起用しているのでタレントは覚えるが、CMの商品やサービス、会社名が全く記憶に残らない。何故スポンサーはそれを許しているのだろうか。商品名が記憶に残らないCMなど意味がないではないか。最近ではある女優をよく見かけるが、彼女のイメージビデオを見ているかのようだ。以前は違う若手女優が出ていて、売り出し用ビデオを見ているかのようだった。同じタレントのCMは記憶に残らない。

青少年に関する意見

【委員会に関する意見】

  • 何でもかんでも審議等に持ち込み過ぎだ。面白味のない番組ばかりになってしまう。「テレビの影響でいじめ等が起こる」などと言われているが、確かに100%ないかと言われればそうではないが、そのような行動を起こす子どもはテレビの影響より親や学校の教育に問題がある。

  • "生爆烈お父さん"をBPOで審議するそうだが、審議するほどの案件とは思えない。蹴られたアイドルも納得の上の演出で、一部の熱狂的ファンが騒ぎ立てているだけだ。

  • "生爆烈お父さん"で、男性タレントが女性アイドルグループのメンバーに、両足を持って振り回すプロレス技をかけた後、頭を踏んだり蹴ったりする場面が複数回あったが、同じ世代の子を持つ親として憤りを感じる。あれが面白いネタだという意見もあるが、そのようなことは断じて許されてはいけない。委員会には毅然とした態度で臨んでいただくことを切に望む。あれほど不快感を覚えた番組はない。

  • 男性タレントが女性アイドルの頭を足で蹴ったことは、テレビでは絶対にやっていけない。私も、親には人の頭や顔を蹴ってはいけないと強く言われた。しかも、男が女の人の頭を蹴るなんてもってのほかだ。あんなことを平気で簡単にやっていては、子ども達の教育に良くない。いじめにもつながるのではないか。

  • 顔を蹴ることは決していいことではないと思う。しかし、最近のバラエティー番組は笑う部分が減っている。それは芸人や出演者のせいではなく、社会が「あれはダメこれもダメ」と様々な規則や社会的意見を優先するようになったからだと思う。実際に番組は盛り上がったし、面白かったという人も沢山いると思う。顔を蹴ることはしてほしくない。しかし、これだけで番組やコーナーを打ち切ることはやめてほしい。せめて、生放送を中止してほしい。

【報道・情報に関する意見】

  • 登校児童に車が突っ込み、負傷者が出た事故に巻き込まれ、心身傷ついていると思われる子どもへ、事故当日にインタビューする姿勢は異常と言わざるを得ない。事故のショックも癒えず、恐怖におののいているであろうに、子どもを守るべき大人が、子どもの心に土足で入り込むとは言語道断だ。PTSDにでもなったら、マスコミはどう責任を取るのか。無責任な報道この上ない。

  • 集団登校事故の報道など、多くの番組で小学生にインタビューを行っている場面を目にする。これはデリカシーに欠けた行為なのではないか。学校側や保護者が子どもの心のケアなどを考えていたとしても、インタビューでそのことを思い出して話しているとすれば、それは無意味になるのではないか。何より子どもに話させていることが気になる。

  • 未成年者に対する取材が多すぎるような気がする。学校の暴力やいじめによる自殺は仕方がないかもしれないが、行方不明者が遺体で発見された際の同級生への取材や交通事故の被害者、その周囲の児童等に取材することは控えるべきではないか。いじめによると思われる自殺が多発し児童に取材機会が増える中で、保護の概念が崩れてきているのではないか。

  • 有名人の自殺報道は行き過ぎだ。有名歌手の母親で元歌手ではあるが、今は芸能活動をしていない一般人だ。いじめ自殺が増加する今、過剰に自殺報道すると、青少年の自殺を助長する恐れがある。

【食べ物に関する意見】

  • 朝食時という設定のコントの中で、お味噌汁や納豆に入れた靴下を箸でつまんで持ち上げ、それを身につけて笑いを取っていた。笑いを取るための手段として食べ物を使うなど言語道断、センスの無さに呆れ果てる。子ども達にも人気のある番組だ。テレビの影響力を考え、健全な笑いを取れる番組にしてもらいたい。

  • 「大食い」「早食い」は食べ物を粗末にしているようにしか見えず、子どもにも悪影響だと思われます。こうした番組の放送を終了するか、子どもが見ない時間帯(深夜等)に放送すべきです。

2013年8月に視聴者から寄せられた意見

2013年8月に視聴者から寄せられた意見

有名な元演歌歌手の自殺報道がWHOのガイドラインを無視しているなどの意見。女性アイドルグループにプロレス技をかけた後、頭を蹴ったりしたことに対する批判の意見など。

https://www.bpo.gr.jp/wp/wp-admin/edit.php

2013年8月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,696件で、先月と比較して432件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール73%、電話24%、FAX1%、手紙ほか2%。
男女別は男性71%、女性26%、不明3%で、世代別では30歳代27%、40歳代29%、20歳代16%、50歳代17%、60歳以上8%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。8月の通知数は813件【42局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、19件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

麻生副総理の「ナチス発言」に様々な意見が寄せられた。連日の猛暑や豪雨があったが、お天気の報道に関して、東京偏重ではないのかといった、様々な角度から視聴者意見が寄せられた。
恒例の長時間のテレビ番組に対しては、内容がくだらない上、女性を侮蔑するものだといった声や偽善だといった意見が多く寄せられた。
元有名歌手の死亡報道について、WHOの自殺報道のガイドラインを無視した、興味本位の伝え方だといった批判が寄せられた。
ラジオに関する意見は47件、CMについては76件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は147件で、前月より14件増加した。
今月は「暴力・殺人・残虐シーンに関する意見」が48件、次いで「低俗、モラルに反する意見」が11件、「性的表現に関する意見」が10件と続いた。
「暴力・殺人・残虐シーンに関する意見」では、バラエティー番組の中で男性タレントが女性アイドルグループのメンバーに、両足を持って振り回すプロレス技をかけた後、頭を踏んだり蹴ったりした場面について、"暴力的で、限度を超えている"などの意見が多く寄せられている。
その他、銭湯を描いたドキュメンタリー番組の中で男児の性器が映ったことへの意見や、未成年者が殺害された事件の報道のあり方についての意見などがあった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 麻生副総理の「ナチス発言」における野党側の動きばかり報道していた。臨時国会で何が決まったかを流していない。国民の「知る権利」をないがしろにしているのではないのか。

  • ここのところ、各局とも朝から晩まで「暑さ」の話題で持ち切りだ。しかも「暑い、暑い」、「○×市は最高気温が何度にまで上がった」等と騒ぐので、余計に暑く感じる。他に話題はないのか。

  • 私は神奈川県川崎市に在住の者です。関東で大規模のゲリラ豪雨が発生し、様々な被害が出ました。私が住んでいる近くでも雷が落ち、電線が切れ電車が止まるという被害が発生し、乗客が最寄の駅まで線路を歩いて避難せざるを得ない状況になりました。その避難する模様を番組内でヘリコプターから生中継していたのですが、付近には病院や学校もあるのに、1時間半も上空を低空飛行で旋回し、撮影していたのです。それも、付近のタワーマンションに激突するのではないかというぐらいの低空で飛行し続けており、墜落したら大惨事になる所でした。騒音も1時間半以上続きました。番組の内容だけではなく、取材方法等についてもきちんとしたルール作りや配慮が必要だと感じます。

  • 高校野球を中継する際、あわせて「高温注意情報」を報じていた。今年は異例の暑さで熱中症による死者や搬送者が急増している。高温の日は野外などでの運動を避けるように連日呼びかけている。気象庁も同様の呼びかけをしている。それなのに炎天下の高校野球を中継していいのか。視聴者に向けては「炎天下で運動するな」といい、一方で中継することは矛盾している。選手は未成年の高校生で、重大な健康被害が出てからでは遅い。また応援の人たちの中には熱中症になる人も少なくないという。時間を午前中に限定したり、地方ごとに分散開催するなど、見直しが必要ではないのか。

  • 「ゲリラ豪雨」という表現をやめていただきたい。ただの夕立も、家が押し流される豪雨も全て「ゲリラ豪雨」と表現していたのでは、その雨にどのくらい注意すべきなのか、視聴者に伝わらない。

  • 全国ネットにおける、今年の夏の暑さについての報道や情報について、もう少し公平に扱っていただきたい。今年は例年になく暑い日々が続き、国内最高気温が更新されたこともあったから、大きく報道し、熱中症への対策などを伝えることは大切なことだと思う。ただ、暑さを取り上げた情報番組でいつも強調されるのは、「東京が暑かった」といったものだ。東京の情報が中心になることは、気候に限らず、他のジャンルについても同じことを感じる。ある程度仕方のないことかもしれないが、もう少し偏りをなくしてほしい。

  • 「麻生ナチス発言」を取りあげていた。ゲストが「ナチスなんて言葉が出てくるのは、党の中にナチスに憧れや称賛があり、研究会などで勉強しているのかも」と発言していた。何を根拠に、このような発言ができるのか。失礼だ。テレビという公の場で、偏見に満ちた発言をすることは許しがたい。

  • 連日、山口連続殺人放火事件の報道をしているが、番組内でのコメンテーターの発言はあまりにも勝手で無責任なものばかりではないか。今回の事件は特異なもので、事件に至るまでに複雑な要素が含まれていると思う。原因究明はこれからなのに、一方的に容疑者を非難するばかりだ。容疑者を擁護するわけではないが、容疑者が「村八分にあっていた」等の報道もある。コメントをすることは言論の自由があるので良いとしても、報道する以上は何事も公平にしなければならないのではないか。偏った報道で大変な誤解を生じさせたことは過去いくつもあった。責任を持って慎重に報道してほしい。

  • テレビで散々「LINE」が流行っていると特集し、番組中では「ツィッター」で意見を募集し、四六時中ネットゲームのCMを流している。しかし中高生の多くがネット依存していると報じられると、一転「依存は危険」「依存は病気」「ネット依存はアルコール・タバコ依存と同じ」などと報じている。メディアはいつもこうだから信用できない。

  • 生活保護の引下げ問題について報道していましたが、受給者の目線に立ち、弱者視点を考慮した内容に、前向きな評価をします。生保を取り巻く現況は、著しい攻撃を受けており、その動きに惑わされず、本質に向き合う姿勢に好感を覚えました。原因は昭和から現在までの経済・産業・労働政策に在ります。その根底には、失策と無策と問題の先送りが共通項としてあると思います。

  • 朝の生番組について、意見をFAXで局に送っている。「FAXは24H受付」とのことなので、朝の放送中も送っている。ところが最近2回、送信ができないことが続いた。局の視聴者センターに問い合わせたところ「紙づまり」だと言われた。今日も送ったが、また送信不能だった。電話したが視聴者センターの業務開始前だったので、警備に繋がった。FAXの不具合ならすぐに直してもらいたい旨伝えたところ、「(警備なので)事件などでない限り対応できない」と言われた。24HFAX受付としながら、意見を受け付けないのはおかしいではないか。

  • 福島第一原発で高濃度汚染水が海洋に漏れ出している事故について報道しているが、何ベクレルを高濃度といい、それはいったいどのぐらいの危険があるのか、また、どのような放射能なのか、どのぐらいの量が漏れ出しているのか、今後続いた場合にどのような被曝の影響があるのか、全くわからなかった。福島の漁協だけが怒っているイメージを受けたが、一般庶民の私も海が汚されていることには怒りを感じる。国際社会からも海の汚染は問題になっていないのだろうか。もっと庶民にわかりやすいように、放送をしてもらいたい。

  • CM前にあえてスキャンダラスな海外のニュース映像を見せ、CM後まで引っ張るという事が毎日のようにある。どこで起こったかをCM前には伏せておき、国内のニュースに巧妙に紛れこませて流すということは悪質だ。この日は「法の番人が買春」などという映像を出し、CM後には「中国で~」といったものだった。あの手この手で視聴者をひきつけたい気持ちはわかるが、見る側としては身近な問題かと思ってしまう。海外だから何があってもいいということではないが、弄ばれているような不快な気分になる。堂々と国名を告げてからCMをまたいでいただきたい。

  • 終戦記念日が近づき、今年も「靖国参拝問題」が取りざたされるだろう。毎年思うことだが、日本のマスコミは「靖国参拝」の海外の反応について大げさに報道し過ぎる。「近隣諸国は」「アジアは」と、アジアの多くの国が反発しているような表現するが、敏感に反応しているのは「中国」と「韓国」の2国だけだ。「中国」「韓国」2国側に立った報道はやめてほしい。

  • 「世論調査」が固定電話を対象に行われていることは不公平だ。携帯電話しか持たない若者が増えている時代に、ツールが固定電話では本当の「世論調査」にならない。テレビ局の調査なら、テレビの「相互通信」を使って、新しい世論調査をするべきだ。地デジになったのに「相互通信」が生かされないことはテレビ局の怠慢なのではないのか。

  • 外国の内戦やテロの映像が流れる際に、群衆や担架に運ばれる人などがモザイクなしで流れる。その一方で、国内の事件などでモザイクが使用されている。中には公務中の警察官や消防署員などもモザイク処理されている。モザイクをかける必要のない人にまで及んでいるが、どういう基準があるのだろうか。日本人は保護する、外国人は構わないという理由だろうか。

  • 8月は広島・長崎の原爆投下や終戦など戦争関連の出来事が多い月である。にもかかわらず、民放はそんなこと全く感知しないといわんばかり、相変わらず芸人のバカ騒ぎ番組ばかりだ。1年に1回くらいまともな番組を流せないものか。

  • 今年で終戦68年を迎えた。私が幼い時は毎年8月上旬からお盆にかけて戦争の内容の番組が始まり、連日家族揃って視聴し、日本人なら忘れてはならないことを身に染みて痛感する期間だったが、最近は番組数が少ないと感じている。終戦68年を迎えて体験を話せる方達は年々減ってきており、いかに戦争が悲惨で繰り返してはならないことかが、希薄になってしまう。テレビでもっと戦争のドラマや映画を流せば、大人が子どもに戦争のことを話すきっかけになったり、一人一人が戦争と平和について考えるきっかけができるのでいいと思う。

  • 毎日のように「日常生活で持っていると便利なグッズ」を紹介するコーナーがあり、メーカー名を伏せてはいるが、一目見れば企業名が容易に分かるため、宣伝に繋がるのではないか。また、購入した(とされる)人が実際にその商品を使用したり、使用の感想を述べるシーンがある。「〇〇市にすむこの女性は商品を購入して」などとナレーションが入るが、どういった経緯でその利用者を見つけるのか。番組内で紹介した商品を利用している人がそう都合よく見つかるものなのか。

  • この番組の出演者は「言論の自由」をはき違えている。韓国や中国をバカにし、差別的な表現をする。「韓国・中国のアホが」「韓国なんてサムスンだけだからすぐ潰れる」「慰安婦なんて日本には関係ない。韓国が嘘をついているのだ」などと聞くに堪えない発言ばかりで、見識を疑う。日本在住の韓国人や中国人もこの番組を見ているだろう。先日、日本人であるかどうかを尋ねた上で切りつける通り魔事件が大阪で起こったが、このような番組を見て日本人への憎悪を募らせる外国人がいてもおかしくない。特定の民族に対して差別的な番組を放送することは、日本の恥だ。

  • 有名な元演歌歌手の死亡に関する報道ですが、WHOの自殺報道のガイドラインに従わず、ワイドショーが自殺報道を扇情的に行っていました。結果的に他の自殺を誘発するとされているのに、必要最低限の情報ではなく、遺族や関係者への執拗なインタビューなどが放送されていました。意識の低さ、文化の低さを感じます。

【番組全般・その他】

  • 「1億3千万人が選ぶ不朽の名作」という内容でした。"1億3千万人が選ぶ各部門賞、それぞれのベスト10を発表"との、大文字でのテロップ表記がされていましたが、実際のアンケートの集計方法は男女各年代で2000人ずつ合計1万2千人でした。差異が大きすぎます。

  • 食べ物のリポートや料理番組の試食時、一口食べた後で口に物を入れたまましゃべる人が多いが、クチャ、ペチャという咀嚼音までマイクが拾うので、気持ちが悪い。口に物を入れたまましゃべらないということは、基本的なマナーのはずだ。飲み込んでからしゃべれないのなら、試食などするべきではない。

  • 毎年この季節になると「24時間テレビ」「27時間テレビ」と称した、一昼夜垂れ流しの番組が放送されるが、24時間放送が当たり前となった時代に、これらの番組は時代にそぐわないのではないのか。一昼夜とおしで出演する出演者や、夜通しテレビを見続ける視聴者の健康を損ねる恐れもあるし、節電時代に反する企画でもあると思う。

  • あまりにも下品で醜悪で、明らかに女性に対する蔑視が見て取れる。こんなものが公共の電波で放送されているのかと思うと、吐きそうになる。若い女性タレントの頭を蹴ったり、転がしてミニスカートの両足を無理矢理開かせて、プロレス技をかけ、下着が見えるほど振り回したり、水の中に叩き込んだり、みるに堪えない場面が続いた。なぜこのような下品で醜悪なものを平気で放送するのか。放送界全体に対する不信感がいっそう増すことになった。

  • 女性の臀部を晒したり、叩いたり、また女性芸人に生卵を飲ませるなどといった演出だったが、演者の中には明らかに嫌がったり、困った顔をしている方もいた。こういった日本の品位のない番組について海外で取り上げられることも多く、世界に配信されているのを知らないのか。こういった演出について改善をしていただきたい。

  • 低俗な内容を長時間放送しており、社会の癌のように思えました。23時頃から深夜3時頃までは下ネタばかりで、最後はお決まりのように女性お笑いタレントが胸を出していました。ただバカ騒ぎをしているだけの番組で、害にしかならないと思いました。

  • 出演タレントの高額ギャラが話題になっているが、真偽はどうであれ、善意ある募金~チャリティー活動が、いつしか違う方向性に行ってしまった感がある。タレントが24時間かけダラダラ走ったり、障害者が何かに挑戦したり、決して悪い内容ではないが、ワンパターン化し面白味はない。また、集めたお金の使途の明細を番組で公表しないのは、どういうことなのだ。

  • 深夜の企画は、エスカレートしすぎではないか。チャリティーの本質はどこへという感じで、下品な暴露ばかりだ。あれが何か募金につながるのだろうか。深夜で視聴率が低いからなんでもできるというなら、もっと地味でも人が見て楽しめる企画ができるはずだ。下品な内容の途中に募金のお願いが出るが、何か意味があるのだろうか。お笑いは好きだが、この番組でしなくてはいけないのか。障害者の人も楽しみに夜更かしできる企画を24時間通して放送して、初めて24時間チャリティーが成立するのではないのか。

  • 小型ヨットで6月に太平洋横断中、遭難事故を起こし謹慎中のニュースキャスターがレギュラー復帰するという。「自らを省みる時間がいる」としてレギュラー番組の出演を控えていたのだが、約1ヵ月で復帰するという期間の短かさに、本当に自らを反省したのか、疑問を感じる。

  • 「旅番組」は興味があるのでよく見ている。ゲストが商店街で「つまみ食い」をしているが、代金を支払っているのだろうか。そうでなかったら、まさしく「食い逃げ」だ。商店はいかに1円を稼ぐか努力しているのだから、慎重に放送してほしい。

  • この番組は長年視聴してきた数少ない優良なバラエティー番組だと信じていたのに最近、一部地域だろうか次週予告のテロップが流れない状態が続いている。昨今はインターネットも普及しているが、この番組のファン層は幅広く、ネットを活用できない年齢層もいることも配慮し、字幕テロップの次週予告を流してほしい。

  • 幼児向けのアニメ番組だが、国会でも番組名が出るほど、公共性・文化貢献度が高く、再放送を望む声が今も続いています。しかし、再放送はされず、番組の公式サイトのご意見コーナーも停止したままです。どうかまた放送をしてください。

  • あたかも鯖を食べていればダイエットできると勘違いするような放送だった。摂取して痩せるのであれば世の中、肥満の人はいない。視聴者を侮っているのだろうか。実際、鯖の缶詰が売れているそうだ。ダイエット目的で購入している人は本当に愚かだ。テレビとはいったい何なのか。まともなテレビ番組を制作することを願う。

  • いわゆる一般人のお見合い企画だが、今回は特に不快だった。シングルマザーという事情だが、女性側の意見が一方的に反映されているのではないのか。別れた夫などのプライバシーの問題はないのだろうか。今回は「元夫が逮捕」などという内容もあった。視聴率狙いもあると思うが、簡単に個人を検索出来るネット社会なのだから、危険ではないだろうか。一般視聴者参加の企画は慎重にするべきである。

  • AV女優まがいのグラビアタレントが、卑猥な下ネタを連発するなど過激なことをしている。このようなタレントを午前中の番組に出演させるとは、もってのほかだ。ましてや今は夏休み中だ。子ども達が影響を受ける恐れがある。既に子ども達が変なしぐさを真似しはじめているので心配だ。

  • フルマラソンの日本の選手と外国の選手が3位争いをしていました。その後その争いをしていた外国の選手が不調でリタイアしてしまったとき、その選手の脱落を実況者が拍手で喜ぶようなシーンがあり、不快でした。相手の不幸を喜ぶようなことが、スポーツ放送において起きたことは残念です

  • 競歩で、日本人選手は6位なのにインタビューでは「5位おめでとう」と言っていた。その選手も信じてしまっていたが、テロップにはきちんと6位と明示されていた。その後も間違いを訂正することなく放送していたが、如何なものか。スタッフ間の意思の疎通に問題があるのではないのか。とにかくみっともなかった。

  • あるタレンントだが、「ブスは外に出るな」等、勘違いも甚だしい。「美人が好き」とプライベートで発言するならともかく、テレビでこうした発言をすることは遺憾だ。ブスであろうと美人であろうと外に出て堂々と歩いていい筈だ。「ブスの女はブスである事が周りに迷惑だから、一生引きこもって誰ともかかわらずに亡くなれ」と言っているようにも聞こえる。大勢の人が不快になることをテレビで平然と言うのは、精神か何かの病気なのかもしれない。国会議員の失言よりも腹が立った。

  • パンツ(下着)1枚の体にボディーペイントをして街に出てもばれないかという企画だった。男性・女性の芸能人や評論家などがやっていたが、公然わいせつにならないのか。不快な番組だった。

  • 3人の女性タレントの話は楽しいが、彼女たちの会話を聞きづらくする男性スタッフの笑声が騒音のようで不愉快だ。番組のやわらかいイメージをこわしている。不愉快で番組を見なくなった。久しぶりに見たら、まだその男性の笑い声がかなり大きく響いていた。昔はスタッフの笑い声がなくて静かだった。番組イメージが落ちるのではないのか。女性タレントもかわいそうだ。あの品の悪い笑い声を出すスタッフはやめてほしい。昔のような静かで楽しい番組にもどってほしい。

  • プロゴルフ選手権の番組を見ていた。生中継していたのに、結果も出ないまま、たくさんのホールを残したまま中継をやめた。楽しみにしていたのにまことに残念だ。局の都合で勝手なことをしないでほしい。ほかでもみられるようなニュースと1年に1回しかないメジャー選手権なら、どちらが大切かわかるだろう。ゴルフに対する愛がない。こんなことなら、中継権を放棄して、ほかの局にやってもらいたい。

  • 薬物と飲酒運転の解釈について、視聴者に誤解を与えかねない発言があった。タレントが「もし芸能人でなかったら、薬物に手を染め、飲酒運転もするだろう」というようなニュアンスのことを言った。この発言が薬物と飲酒運転を正当化するように聞こえ、不快だった。薬物の乱用を助長するだけでなく、飲酒運転による交通事故被害者への配慮を全く欠いていて、多くの被害者の心情を害するものだ。社会的影響力のある芸能人が、このような発言はすることは如何なものか。

  • 不倫を推奨するような内容の、昼顔妻や近距離恋愛などの特集は、あまりにもモラルに欠けている。見ていてすごく気分が悪くなる。「皆やっている」「こんなにいいことがある」と煽るような取り上げ方は、テレビ番組をつくる者としてあまりに無責任すぎる。視聴率さえ取れれば、日本の倫理が崩れても関係ないのか。他にも見ていて吐き気のする企画ばかりだ。こんな低モラルな番組ばかり作っていたら、テレビの質はどんどん下がり、視聴者が離れる。テレビを楽しみにしているだけに、最近の番組のモラルの無さ、質の低下にはガッカリする。お願いだから、同じ主婦として、不倫を推奨するような内容の特集だけでもやめてほしい。

  • 「史上初の重大発表」と公式サイトや、いくつものニュースサイトに表示し、元メンバーの復帰や話題となった事件の謝罪などではないかとネット上を騒がせ、番組を見たら何と自社商品(DVD)の宣伝という、重大でもなんでもない発表だった。ニュースサイトや公式サイトを見て、何人の視聴者が裏切られたと思ったことだろう。

  • 10から20歳代の女子に料理をさせて、とんでもない調理をみて笑いを取るのだが、もはや企画として時代遅れだ。料理は女子がつくる時代は終わった。また食べられない料理を作って捨てることは、いかにも飽食の時代を象徴しているようで気分が悪い。いかに飽食の時代であっても食べ物を粗末にしてはいけない。

  • 人の顔のアップ映像について考えてほしい。バラエティーに限らずニュースのインタビューなどでもアップが多過ぎる。タレント、素人、老若男女問わず、人の顔が画面いっぱいに映ることは気持ち悪くて仕方がない。画質が良くなり、大画面化が進んでいる今、画面に収まりきらないアップが必要なのか。以前はタレントがわざとやっていたことが多かったが、最近は普通のインタビューでもそんなに寄って映す必要があるのかと感じるものが多い。

  • タレントたちが中心になって番組を進めているが、彼らは政治の専門家ではない。したがって中国人や韓国人との討論になると、知識が浅いため到底太刀打ちできない。お粗末すぎる。政治を扱う番組である以上、きちんと勉強をした"相応しい専門家(日本人)"を出すべきだ。

  • 人を騙すことを何度も行い、騙される人をみて出演者があざ笑うという、悪趣味な番組だとは思っていたが、今回は特にひどかった。富士山に「何も持たずに腹を空かせた人」「ランニングに短パンの人」「厚底サンダルの女子」の仕掛け人を用意し、登山客がどのような反応をするかの観察を行っていた。登山は危険が伴う行為で、生命にかかわるのに、「いたずら」「どっきり」を仕掛けるのは不快である。腹を空かせた仕掛け人は、しきりに「おなかがすいた」などと口にし、見かねた登山客は菓子を分け与えていたが、真似をしてそのような物乞いする人が出てきたらどう責任をとるつもりなのか。また、スタジオの芸能人も下品に笑うばかりで、たしなめるような声が上がらなかったのも不快だった。

  • 他局の人気ドラマのパロディだった。面白さはどこにもなく、ただ下品で不愉快な気分にさせられただけだった。これが「健全な娯楽」といえるのか。深夜枠ならまだしも、この時間帯で放送する内容ではない。これを「面白い」と思う制作サイドの感性が理解できない。もっと楽しい番組を提供してほしい。

  • 最近のドラマは「人気作家の小説」か「人気コミック」が原作のものばかりで、テレビ局と脚本家が作りあげたオリジナルドラマが少ない。原作ものならリスクが少ないかもしれないが、結末がわかってしまう。他力本願の番組作りで面白いドラマができるわけがない。わくわくするようなドラマを放送してほしい。

  • 芸能人を落とし穴に落として、その落ち方でランキングをつけるという企画だった。数年前に、夫の誕生日にサプライズで砂浜に掘った落とし穴で脅かそうとして、結果的に夫婦ともに生き埋めとなり死亡するという痛ましい事故があったのに、不謹慎だ。子ども達は大笑いしていたが、その映像の後、事故のことを話すと「テレビはおかしい」と、子ども達ですら言っていた。番組の悪ふざけには、うんざりしている。

  • この番組は整形手術の宣伝番組なのだろうか。美容整形のネタばかり放送して不快です。いい加減に止めてほしい。この番組が過剰に整形手術を煽り、視聴者に整形を推奨、宣伝していることは問題にならないのだろうか。今回は整形依存症の女に憧れて自分も整形するという女性が登場し、整形するという内容だった。なぜそんなことをバラエティー番組でやるのか。視聴率が取れれば何をやってもいいのか。整形手術や倫理的に問題のあることを、番組で宣伝することは止めてほしい。

  • ニートに対して偏見と差別的、無理解でバカにした放送に終始していた。ニートにも、なった原因や状態など様々な人がいるにもかかわらず、ただ「楽をしている」「甘えている」など、まるで生きている価値がないとでも言っている感じだった。苦しんで悩み、もがいている私にとって本当にショックだった。社会の無理解や敵意が怖い。ニート当事者の様々な意見など知りもせず、一方的に侮辱するだけの番組は、ニートや引きこもりで悩んでいる人たちを傷つけるだけでなく、社会の無理解を助長するだけだ。公平な放送をしてほしい。

  • 番組のメイン司会者が女性アナウンサーのお尻あたりを触って、その女性が手で振り払っているようなのが一瞬確認された。これはセクハラ及びパワハラではないのか。このような人物が国民の財産である電波を通してニュースを流していることは、倫理的に問題である。この事件のさらなる問題点は、CM開けの映像であったということである。CM開けということは少なくともCM中に幾度もセクハラ行為を働いていたと想像できる。司会者と女性だけの問題ではなく、この事実を知りながら隠蔽していたほかの出演者、コメンテーター、カメラマンなどテレビ局そのものの責任といえるのではないのか。こういう人物が今後も政治家を招いて能弁を垂れるなど、許されることではない。

【ラジオ】

  • 少しふくよかな女性パーソナリティーに対し、アシスタントの男性が「デブ」「ブタ」「おすもうさん」などと、たとえ冗談とはいえ、不適切な発言をすることを不快に感じることが多々ある。痩せ身で男性の私でも、この男性アシスタントがあまりにも「デブ」や「ブタ」などと執拗に発言すると不快になるのに、ふくよかな人からすれば不快に感じないわけがない。例え女性パーソナリティーの方が軽く受け流していても、リスナーの気持ちも考慮した方がいいかと思う。少しは慎むべきだ。

  • お便りのコーナーで「あるスーパーで『3000円以上のレシートで抽選が1回できる』という催しをしていた。私の子どもが何回も抽選に参加していたので不思議に思って尋ねると『ゴミ箱にレシートがいっぱい捨ててあるから、それを拾って抽選した』と子どもが言った」という母親からの投稿が紹介された。司会者やコメンテーターが「この子は将来有望で素晴らしい」などと絶賛していたが、違和感を覚えた。子ども達によくない影響を与えるので、紹介するお便りも選んでほしい。

【CM】

  • 携帯ゲームのCMに度肝を抜かれた。アニメだが、女性がカバンから刃物を取り出し男性に突きつけ、男性の「君になら殺されてもいい」というセリフが続く。あまりの驚きに、思わず「信じられない!」と声を上げてしまった。このようなゲームを作る会社も会社だが、それを流す放送局の神経も疑う。スポンサー収入さえあれば、どのようなCMでもいいのか。すでに色々なところで流れていて、ネット上でも問題になっているようだが、ゲーム会社だけではなく、ぜひともCMを放送した放送局の見解も聞きたい。

  • 生理用品のCMは、商品説明の表現が露骨すぎて不快だ。生理用品を画面いっぱいに表示したり、液体を吸水させた映像を流したり、挙げ句の果てにはガラス面に商品を貼りつかせて、商品の特性を紹介するCMまである。中でもソフトタンポンのCMの表現は不愉快極まりない。男性や子どもが目にする公共のCMであるにもかかわらず、配慮が欠落している。デリカシーのないCM作りは、やめてほしい。

青少年に関する意見

【暴力・殺人・残虐シーンに関する意見】

  • この男性タレントの態度はひどい。女性アイドルの頭を蹴る、顔や首を踏みつける、持ち上げて床に叩きつける、嫌がる女性芸人の臀部を強くつねる、ズボンを下着ごと上に強く引っ張り身体に食い込ませる、床に落ちた生卵を食べさせる等、常軌を逸した行動があった。バラエティー番組にありがちな演技ではなく、本気で嫌がっている表情も散見され、非常に不愉快だった。青少年も多く見ていたであろう時間帯に、このような番組を放送したことはあまりにも軽率ではないか。

  • この男性タレントの行為は許されるのか。アイドルが倒れているところで、頭を足蹴にすることはお笑いとして許されるのか。子どもが見ている時間帯であること、子どもが視聴を欲するであろうと思われる出演者群であること、内容がお笑いを逸脱していること、未成年が真似をする懸念があること、他人の頭を蹴ることがお笑いであると誤認しかねないこと……。暴力行為で笑いが取れるという考えそのものが時代錯誤も甚だしく、以前から不快に思っていた。

  • 女性タレントに対する暴力行為があまりにひどく、見るに堪えないものだった。悪ふざけも度を超したもので、頭を足で踏みつけたり、あげくのはてに顔を蹴ったり、やりたい放題、女性タレントも泣きそうな顔をしていた。子どもにこのような番組を見せても良いのか。いじめ、校内暴力が問題視されている昨今、非常識極まりない番組だ。

  • 罰ゲームと称し、バズーカ砲を連想させる空気銃で、未成年者を含む女性アイドルの顔面へ至近距離からクリームを浴びせていた。その演出方法は明らかに暴力的、暴力行為であり、見るに堪えない。テレビはこういう女性や未成年に対する暴力行為を許容するのか。

【人権に関する意見】

  • ドキュメンタリー番組で、いきなり銭湯で入浴中の男児が映り驚いた。男児の全裸を公共の電波で流すことは、人権的配慮に欠け、不愉快だ。一度放送された映像はインターネットで世界に拡散し消すことができないので、特に一般人の裸を電波にのせることには注意してもらいたい。他の先進国では、いかなる理由があっても児童ポルノに抵触するような番組は制作しないだろうし、人権侵害のおそれのある番組制作はやめてもらいたい。

【報道・情報に関する意見】

  • 有名人の自殺報道について、過去の自殺報道すべてに言えることでもあるが、内閣府ホームページ掲載の「自殺予防・メディア関係者のための手引き」に著しく反している。青少年のイジメ、それによるとみられる自殺が絶えない中、このような形の報道は不適切だ。

  • 女子中学生が殺害され放置された事件で、被害者本人の身元が判明するや否や顔や実名を報道していたが、何処の誰がどんな悲惨な状態で亡くなっていたか事細かく視聴者に知らせることは如何なものか。視聴者の好奇心を煽るだけで、遺族や身内の悲しみの気持ちを考えたことはあるのか。たしかに、子どもを持つ親や、ある年齢に達した子ども達には「夜遅くに外出することは危険、いつどこで事件に巻き込まれてもおかしくない」と危機感を喚起する必要はある。しかし、被害者のプライバシーにまで及ぶ報道は避けるべきであろう。

【低俗、モラルに反する意見】

  • バラエティー番組で、芸能人を落とし穴に落として、その落ち方でランキングをつけるという企画があった。数年前に、夫の誕生日にサプライズで、砂浜に掘った落とし穴に落として脅かそうとして結果的に夫婦ともに生き埋めとなり死亡するという痛ましい事故があったのに、不謹慎だ。子ども達は大笑いしていたが、その映像の後、この事故のことを話すと「テレビはおかしい」と、子ども達ですら言っていた。この番組の悪ふざけには、うんざりしている。

【性的表現に関する意見】

  • 深夜のバラエティー番組で、ローションまみれの未成年のアイドルに対して、下着姿の司会者が性的な接触を装うようなプレッシャーをかけてゲームをやるという、卑猥で下品な内容があり、不快で見るに堪えなかった。即刻やめさせるべきだ。

【要望・提言】

  • 夏休み期間なので、多くの子ども達がテレビを見ていると思う。テレビでは連日、殺人ドラマや刺激的な宣伝などが多く、子ども達に悪影響を与える。せめて夏休みの間だけでも子ども達に良い影響を与えるような放送を心がけてほしい。

2013年7月に視聴者から寄せられた意見

2013年7月に視聴者から寄せられた意見

第23回参議院選挙関連の意見多数。「ネット選挙」という表現が勘違いを与える、世論調査の正確性・投票前の発表に疑問など。女子スケート選手の出産報道が過剰で、人権侵害ではないかなどの批判意見。

2013年7月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,264件で、先月と比較して54件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話25%、FAX1%、手紙ほか2%。
男女別は男性67%、女性30%、不明3%で、世代別では30歳代27%、40歳代28%、20歳代17%、50歳代17%、60歳以上9%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。7月の通知数は450件【38局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、19件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

7月の視聴者意見は1,264件と先月より54件増えた。
はじめて、ネットでの選挙活動が可能となった第23回参議院選挙が行われた。自公が圧勝し、衆参のねじれ状態が解消されたが、報道や番組に対して、様々な意見が寄せられた。
女子スケート選手の出産報道で、取材・報道が過剰で、個人の人権やプライバシーを侵害しているのではないか、といった批判の声が多く寄せられた。
バラエティー番組で、出演者同士が罵り合っていたが、演出であれなんであれ、そういった言動を放送するのは如何なものかといった意見が寄せられた。
ラジオに関する意見は33件、CMについては141件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は133件で、前月より28件増加した。
今月は「低俗、モラルに反する意見」と「表現・演出に関する意見」が26件、次いで「性的表現に関する意見」が13件、「暴力・殺人・残虐シーンに関する意見」と「要望・提言」が5件と続いた。
「低俗、モラルに反する意見」では、美容整形を特集したバラエティー番組について、"お金さえあればきれいになれる"と子どもが考えてしまうのではないか、との意見が寄せられている。また、学校が夏休みに入る時期であることから、子ども向け番組の放送を要望する意見が複数寄せられている。
なお、不倫を肯定するような内容だとして、スマートフォン向けのゲームのCMについて多くの意見が寄せられているが、その多くは"倫理観に欠けていて不快""子どもが見るような番組・時間帯ではCMを流さないで欲しい"という内容となっている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 「ネット選挙」という言葉を当たり前に使っているが、一般人からすれば「ネットで投票できる」と勘違いしている人が多々いることを、放送局は認識しているのか。「ネット選挙」と一方的に煽る報道は避けていただきたい。「ネット選挙活動」と少し言葉を変えるなどしてもらいたい。また、どの局も有力候補者のことばかり報道し、諸派などのあまり実力がない者の報道は短い。国民の代表を決める選挙なのに、このような偏った報道をしていいのか。

  • 全キー局が長時間、選挙関連の報道をする必要があるのか。選挙に関心があることはいいことだが、これではチャンネルがたくさんある意味はなく、似た番組の乱立にうんざりする。放送事業者にとっては、視聴率で"共倒れ"したり、局のイメージダウンに繋がったりする可能性もある。選挙は重要なことだが、大震災に匹敵する緊急事態ではない。各局の番組編成は様々な視聴者の要望に寄り添ったものにしてほしい。

  • 政治関連で政策の欠点を殊更強調し、「世論誘導」と受け取られても仕方がない表現が時々見られる。特に原発やTPPの問題などにおいて顕著だ。地元や地方、農業などの一部業界の損得が強調され、まるで地方、農家の応援団かと思われる論評も一部にある。都市と地方、工業と農業、資本家と労働者などの小さな視点でなく、大きな視点で政治を語り、政治家にも未来の日本像を聞いてほしい。

  • 各局の報道番組で政権などの世論調査の結果を伝える場合、「他より良さそうだから」や「どちらともいえない」といった消極的な内容が意外に多い気がする。実際、調査にそう回答している人達がいるのだろうが、テレビで見ていて、あまり気持ちの良いものではない。今後は各局とも回答例の表現により一層の注意を払っていただきたい。今般の参院選を契機に、たとえば、「他より良さそう」を「他党よりも政策等が具体的で期待を持てるから」や「どちらとも言えない」を「迂闊に回答できないから」などと工夫し、改めることを検討してほしい。

  • 連日猛暑日を重ねているが、男性出演者の厚着は見ていて実に不快だ。朝から30度に到達しようとする中、ジャケットにネクタイとはあまりに暑苦しい。高温多湿の国で「真夏でもそういう格好が礼儀だ」といった誤った意識はいい加減改めるべきだ。

  • 全国的に大変な猛暑になっている。しかし、この暑さの中で持久走を行った学校がある。そのせいで熱中症になった生徒が複数いる。天気予報で「屋外での運動は原則不可」の熱中症の危険レべルになっていたにもかかわらず、猛暑の中で長時間走る行為は殺人的である。そもそもマラソンや持久走は「休憩しない運動」なので、体に水をかけ、飲むことをしないと体温が上がりすぎてしまう。再発防止のため、夏場の高温時はニュースキャスターが「熱中症の恐れがあるのでマラソンなどの運動は自粛してください」と、視聴者に呼びかけてはどうか。

  • 各局で「内閣支持率」や「比例でどこの政党に投票しますか?」と世論調査をおこない発表している。結果は各局バラバラであったが、国政の投票直前にこのような世論調査を発表することは適正なのか。また調査方法に、誘導はなかったのか、回答の有効・無効の評価は適正だったか、サンプル数は十分あったのか等々、疑問に思う。

  • この日のトップニュースで、小学校の正門前で男が小学生3人に切りつけ重軽傷を負わせたことを伝えていた。このニュースについてある局は一貫して男の実名を報道しているが、他局は匿名で伝えている。一体なぜ放送局によって実名と匿名といった違いがあるのだろうか。実名で伝えた局、匿名で伝えたそれ以外の放送局の言い分を聞きたい。

  • 日本にいるウィグルの人の中国に対する抗議活動があった。「テロと中国側が発表しているが殺戮」と主張するもので、大変な人権問題だ。テレビは人権をうるさく言うのに、こういったことはあまり報道しない。これで本当に良いのか。何十年も前の戦時中の慰安婦のことを「人権」と大騒ぎしながら、今起こっている中国の人権蹂躙には何も言わないのは、偽善そのものだ。

  • 世論が二分しているような事柄でも、テレビは自分たちの主張に沿ったコメンテーターを使う。また、街頭インタビューでも、「世論はこうだ」と決めつけて報道する。街頭インタビューなどではやらせが見つかった過去もあるが、自分たちの都合よいものを選び出している気がしてならない。

  • 「食品への針混入事件」のニュースで、キャスターがパン(模型)と針を手に、事件の一例を再現した。安易に再現すると真似をする輩が出てくる。消費者に注意を促すつもりかもしれないが逆効果だ。

  • 女子スケートの選手が極秘に出産していたというニュースで、父親は誰かという推測をしていた。その中で、ロシア人の元コーチにわざわざ電話をかけ「子供の父親か」と聞いていた。またもう一人、父親と疑われる日本人スケート選手も実名を挙げ紹介していた。女子選手は父親を隠したいと思っているのだろう。それにもかかわらず、父親を暴くようなことをする必要があるのか。またあろうことか、子供の名前まで公開していた。父親のいない子供は、テレビで名前をさらされたことで、今後、一生、不利益を背負っていくかもしれない。人権やプライバシーの侵害がはなはだしい。

  • フィギアスケートの女子選手が「子供の父親は誰かなどの詮索はやめてください」とFAXで各メディアに通達しているのに、選手や周辺の方々のところに押し掛けたうえ、報道してもいいのか。選手のフィギアスケートに関する報道ならばまだしも、また罪を犯している訳でもないのに、プライバシーを探り、放送することはいいのか。

  • 記者会見で、回答者だけにテレビカメラが向けられ、質問する記者の所属や名前、顔が隠されていることはおかしいと思う。質問者がどのような顔つきで、どのような思いで、何を聞こうとしているのか、記者の表情も含めて視聴者は知る権利がある。公共の電波の使用が、国民の利益につながるよう指導願いたい。

  • 放送局が取材拒否されていることが報じられた。6月の通常国会閉会に関する報道内容に問題があったとのことのようだ。どんな立場からみても公平な報道などありえず、この主張が通ってしまうなら、報道番組など全て偏向していることになる。評論の域を出ないものを、自分たちに不利だからといって、取材拒否するなど許されないことだ。報道の自由にかかわる重大事であり、この件で放送局を孤立させてはいけない。放送界のみならず、マスコミ全体の問題だと思う。

  • 放送局に対する取材拒否は当然だ。テレビは報道する内容を選択する権利を持っている。事実誤認による誹謗中傷を流して相手がそれに反論しても、その情報を流さないということができる。または編集で切り貼りしたりして、捻じ曲げたり、テロップをつけて反対の内容にして放送することも可能だ。こうして事実でないものが事実として世の中に広まり、人権が奪われる。本人がうるさい時はこっそりと謝罪するが、広がったものは消えない。今回の件も「報道の自由への侵害だ」と言っているが、権利には義務がある。電波使用という権利を得ながら国民の非難を無視し、政党の非難も無視し、権利だけを声高に言っても、思い上がっているとしか言いようがない。

  • 私には43才のダウン症の息子がいる。出生前診断の最近のニュースでは、なぜ強調して「この検査はダウン症などの」と表現するのか。以前書道家の母親はインタビューで「もし当時そのような検査があれば中絶していたでしょう」などと答えていたが、がっかりした。息子が生後1ヵ月で「ダウン症」と宣告されたときは、ショックを受けた。しかしここまで社会人として立派に生きている。おそらく全国のダウン症児の親、家族達は、ダウン症という言葉だけを強調する報道に無念さを感じていると思う。

  • 中国官僚の腐敗を伝えることはいいが、現地のインターネット映像に紹介されていたベッド上の男女の画像を昼間から流すとは、放送人としての倫理観はどうなっているのか。ぼかしを入れる訳でもなく、本当にそういった映像が必要なのか。テレビはネットとは違う。視聴者に見せて良いもの、見せる必要があるものを、高い倫理観をもとに判断しなくてはならないのではないだろうか。

  • 民放各局の時代遅れな対応にガッカリです。ネットとテレビの融合が普及すると視聴率が取れなくなるからといって、電気メーカーのネットテレビのCMを拒否するのはいかがなものか。悪あがきにしか見えません。いくらCMを流さなくても、時代の流れで、自然とそのようなテレビが普及して、民放各局の恐れている時代が確実に来るのですから、潔くこのCMを流して、ネットに負けない魅力的な番組作りに励んだ方が、視聴者の印象は良くなります。便利な21世紀型テレビの存在を知らせないことに民放全局が賛同したとは、マスメディアによる言論統制の匂いすらする。このような取り決めは国民の知る権利に対する妨害といっても過言ではない。

  • どの局もオリンピック東京招致を応援していると言い、コメンテーターが誰一人として反対意見を言わないのは何故か。スポンサーの関係からどうしても言えないのなら、招致によるメリット・デメリットを挙げることぐらいしたらどうか。招致によって都の積立金以外に税金はいくらかかるのか。オリンピックを名目にした公共工事にいくら使うのか。何一つ事前説明せずに、盲目的に「賛成」と叫ぶマスコミの存在意義は何だろうか。

  • 「今の若者は政治に関心がない」などとニュース番組でコメンテーターが言っているが、当のニュース番組にも原因があるのではないだろうか。夕方のニュース番組などは、ニュースの看板を掲げながら、ラーメン屋やケーキ屋の情報ばかり放送している。どこがニュースなのだろう。そういう企画は別にやればいいことで、ニュースの時間くらいは純粋にニュースだけを放送するべきだ。

  • どんな小さな犯罪に於いても捜査が終わって犯人がとっくに検挙されているのに、毎回「無職の」という言い方をするが、それが捜査の役にたつのか。犯人にも人権がある。関係ないことまで毎回取り上げることはいかがなものか。「無職イコール犯罪者予備軍」という不当な刷り込みをしているようにも思う。精神障害・知的障害がある犯人についても、必ず「通院歴が」や「入院歴が」などと付け足す。私のような知的障害のある身にとって、それがどれだけ社会の偏見を招き、傷つけられるのか考えたことはあるのか。

  • 局地的豪雨の外での取材で「危険だから避難してください」との発言があるが、矛盾している。危険なら外での取材はやめるべきだ。外での取材をすることで、「取材が出来るくらいなのだからまだ大丈夫だ」と思い、外に出て怪我をする人が出るように思える。わざわざ外に出なくても、お天気カメラなどの映像があるのだから、その映像を見せて放送するべきではないのか。

  • 「ビッグデータ活用で経済効果は」といったように、マスコミは次から次へと横文字を使うが、理解できないのでやめてほしい。ジャーナリストは新しい言葉を作って、自分たちの知識を誇示しているかのようだ。一般の視聴者の視点が欠けているのではないのか。

  • スマートフォンアプリのLINEを介して知り合った高校生達による少女殺害事件が発生した。そのニュースを扱う際、どのニュース番組もあたりまえに必ずLINEと連呼していた。しかし、LINEはソーシャルネットワークの一つであり、特定の企業で開発されたアプリケーションの商品名である。特定の商品名を連呼する必性はないと感じた。特に今回のような殺害事件において、商品名を連呼することは、殺害事件と当該商品が結びつけられる印象を持つ。今回、彼らはLINEを使用していたが、LINE自体が犯罪に加担しているわけでも、犯罪を侵しているわけではない。こういった報道により反社会的なイメージが企業や商品に定着するのは報道による暴力だと感じる。どんな商品であれ開発者の苦労はあるものだ。ヒット商品であればなおのことだ。

  • 私は宿泊業を営んでいる。大雨の情報を放送する時は「被害がひどい」というが、被害は県全部に出ているのではなく一部の地域に出ていることが多い。また「通行止め」の放送はされるが、「解除になった」という放送はされない。南海トラフ地震についても、防災上データ発表は必要だと思うが、津波の被害の恐れのない地域について放送する必要があるのか。報道されると、宿の予約がキャンセルされることがある。観光業に携わっている者としては、最後まで責任を持って放送してほしい。

  • 今回の参院選の投票率は戦後3番目の低さだという。実に問題だ。総務省や選挙管理委員会にも電話をしたのだが、国もメディアももっと投票率を上げるために努力するべきだ。特にテレビの影響力は大きいのだから、各局とも国民に「選挙に参加しよう!投票しよう!」と、どんどん呼びかけてもらえないだろうか。

  • 選挙期間中に調査を行うことは構わないが、その結果を「圧勝」などと発表することは、いかにも特定の党を利する行為に見えて仕方がない。現にその発表を鵜呑みにする人が多かったらしく、投票率も低くなっていた。まるで各局が、特定の党を応援しているのではないかと勘繰ってしまう。このように国民がしらけて投票率が下がってしまうような事態を起こす報道は如何なものか。

  • 選挙が終わったが、テレビは自分たちの望む結果なら「民意だ」といい、そうでないとあれこれと理由をつけて「民意でない」と言う。投票しなかった人がすべて選挙結果に不満であるかのようにまで言っていた。そのようにテレビ局の電波の私物化が目に余る。民意を都合よく使いすぎだ。世論が割れている場合でも、自分たちの意見は「民意だ」といい、それ以外は「思慮の足りない考え」と決めつける。如何なものか。

【番組全般・その他】

  • 1時間放送の2つの番組をあわせただけで、2時間スペシャルとしている。通常の放送と何も変わっていないのに、「スペシャル」や「緊急企画」など、視聴者を騙す表現ばかりであきれる。番組タイトルをこういう形で表記することに対して罰則規定はないのか。

  • 福島県の被災者を呼んでの議員との討論だった。感情を煽るような誘導で、見るに堪えない番組だった。未だに「政治家が悪い」という思考停止的な、ただ不満をぶつけるだけの展開にうんざりした。そのような不毛な場面をわざわざテレビで流す意味があったのか。これで被災者の溜飲が下がったのか。その他の被災者の方に、失礼ではなかったのか。確かに復興は大事だし、政治の至らなさもあるが、政党や政治家に対して憎悪をぶつけるだけの番組は見たくない。

  • この番組は以前も美容整形を何度も繰り返し化け物みたいになった女性を取り上げていた。前回多くの批判があったはずなのに懲りずにまた同じネタをやっている。女性たちはもはや精神的にも正常とはとても思えなく、見ていて気持ち悪くなったし、嫌悪感を覚えた。この番組はそういう「病人」を出演させておもしろがるという悪趣味な番組だ。こういった依存症や異常性のある「病人」を「見せ物」のようにしておもしろがる番組作りは止めるべきだ。

  • 様々な分野の相談員の方の話が聞けて毎回楽しんで見ているが、番組に出演しているヤンキー界の重鎮と言われている方の発言や言葉遣いはとても不快になる。女性タレントがそのことについて指摘している場面があったが、本人は「頭に血がのぼって、売り言葉に買い言葉で」と言っていた。番組自体は面白いが、その方が発言する場面だけチャンネルを替えたくなるほど不快なので、言葉遣いには気をつけてほしい。

  • 出演者が激しく言い合うところは、放送してはいけないと思う。だんだん発言がエスカレートし、ケンカになりそうだった。子どもが見たら精神的ショックを受けるし、これを平気で放送する放送局もいかがなものか。心が傷つくような場面を放送するならば、番組をやる資格はない。

  • 毎日、ワイドショーでどうでもいい芸能人の話題につき合わされて、うんざりする。見たくなくても、メディアが強引に一斉に取り上げる状態はおかしくないか。冷静に考えてほしい。これらは必要な情報なのか。他に役立つ情報を割いてまで知りたいことだろうか。ワイドショー好きの人たちを私は全く理解出来ない。

  • 危険な動物に遭遇した時の対応として、熊、小型のサメなどに、タレントが軽装で接していた。その際、熊とサメの実験では、実際に噛まれていた。しかし、「大事には至らなかった」とのナレーションで撮影を続けていた。怪我の程度の確認などの場面はなかった。私が心配したのは、むしろ動物だ。タレントは納得してそれで利益を得ているからいいが、動物は興奮するようにたきつけられて、もし事故になったら、タレントを助けるために攻撃され、又、殺されたりするのだろう。タレントも撮影を中止したくても言い出せないことは容易に想像できる。こういった番組は如何なものか。

  • キー局の生放送の歌番組が、地方のローカル局では数日も遅れて放送されるが、臨場感にかけてしまう。昔と違って、現在はネットが発達している。"番組を見ながらネットに書き込んで、遠くの友達と一緒に楽しむ"という視聴方法もあるのだ。時代にあった放送を求める。そんな具合に地方局は日にちがずれることが多い。プレゼント企画がある番組などは応募さえできない。放送局には何度も言っているが改善されない。

  • スポーツ中継で、女性アナウンサーが実況をやることがほとんどない。というのも、野球なら「女性の視聴者は野球や選手に詳しくないので、女性を起用しない」という固定概念を、テレビ局が勝手に持っているからだろうか。女子サッカーの「なでしこジャパン」の試合中継くらいなら、女性アナウンサーが実況してもいいのではなかろうか。

  • バラエティー番組の女性アイドルの態度が腹立たしい。人気があり、金持ちでチヤホヤされるからといって、「自分は偉い」とエツになっているのではないのか。そのくせ義務教育レベルのクイズ問題や漢字・常識問題をよく間違え、平然としている。最近はもっとひどい。言葉遣いも荒っぽい。アイドルは「偶像」の意味である。昔から少年少女の憧れの存在である。その点をもっと自覚し、節度のある行動をとってほしい。

  • ドッキリ企画で、ターゲットであるタレントの頭に覆面をかぶせ、仕掛け人のおばさん達が股間を叩いていた。こんなものはドッキリでも何でもなく、ただ下品なだけである。もし小学生や中学生が同じことをしていたら明らかな「いじめ」である。男性の股間をたたくことは今後やめていただきたい。同じ男性として不愉快だ。子どもが真似して他の子の股間をたたいて何かあったらどうするのか。テレビがいじめや男性へのセクハラなどを推奨しているようにしか思えない。テレビの影響力の大きさ等を改めて認識し、今一度よく考えていただきたい。

  • 料理をする際に、アクセサリーや腕時計をした料理人を出すことはやめてもらいたい。衛生観念が欠落しているとしか思えず、不快感しか残らない。真面目に料理に取り組んでいる多くの職業人に対して失礼だ。それを見て、騒ぐだけの女性タレントも、考えがなさすぎて呆れるばかりだ。

  • 番組で「ある言葉」を大阪府民は使うと述べていたが、大阪府出身者に聞いたところ知らない人のほうが多数だった。「根性が悪い」といった意味で、20年以上前の一時期に使われていたそうだが、現在はほぼ衰退しているらしい。なぜこの言葉をあたかもすべての大阪府民が知っているように放送するのだろうか。明らかに不適切ではないか。大阪府民への偏見を助長する放送ではないのか。

  • TPPにより自由診療と保険診療が行われた場合、病院は利益のある自由診療の患者を優遇し、保険診療の患者は後回しにしたり、雑に扱うようになる可能性があるという内容だった。医療従事者として憤りを感じた。ただの可能性の話かもしれないが、病院で働く職員が利益優先で患者を差別すると誤解されても仕方のない内容に感じた。現場では患者には平等に接している。大半の医療従事者は患者のことを第一に考えて、厳しい状況のなか頑張っている。番組を見て、悲しい気持ちになった。

  • 独身実家族というニートのような存在をたたいていた。私の息子は27歳で就職できずに、週3回アルバイトをしている。息子は生まれながらに障害がある。見た目には健常者で、視覚、聴覚、話すことも問題ないが、あきらかに健常者に比べ、考えてから話す、考えてから行動するので全てが遅い。その為、専門学校に行っても就職できずに悩んでいて、現在はアルバイトをしている。それでも前向きに生きているのだが、テレビを見ていると、「ニート」「働かない」「結婚しない」「自立しない」等と並べ立て、何の配慮もなく叩きのめしていた。人にはそれぞれ事情があるのだから、ひとくくりにしてバッシングするのは止めてほしい。

  • 毎回、動物(特に小動物や赤ちゃん動物)が出てくるたびに、足跡の効果音がある。実際の動物に、テレビのような効果音があるのか。動物が歩くたびに、効果音が鳴るので気になって仕方ない。たまにはいいかもしれないが、ずっとこの効果音があると、見ていて不快になる。

  • 内容が視聴者を不快にさせるものだった。出演者の方々の暴言や不愉快な発言が目立ち、イジメの問題にも繋がりかねない。討論することは悪いとは思わないが、政治的な話題や視聴者のニーズに沿ったものならまだしも、この番組はゲストに対してのみならず、そこに出演していない人物を批判するような発言もみられ、不愉快だった。これは間接的なイジメと変わらない。

  • 街中にいる女性がインタビューされて答える場面がよくあるが、不特定多数の目に触れる場で下劣な言葉を恥じらいもなく話している。中には「友達をいじめた」と得意気に話す人がいたり、「不倫をしている」「パートナーを騙している」等、背徳的な答えを出す人もあり、これを見た本人の身内はどう思うのだろうか。赤の他人である私が見ても不愉快なので、深く傷つく人もいるだろう。面白可笑しくするためにわざとこういう質問をして、それに応じた受け答えをした人を選んで編集しているのだろうが、聞いていて気持ちの良いものではない。質問内容をもっと健全、且つ前向きになれるものに改めることは出来ないのか。

  • 番組の途中で入るVTRの編集の仕方がおかしい。芸能人の恋愛や政治のこと等、面白おかしくしようとやり過ぎだ。週刊誌ではないのだから、内容を誇張しようとするナレーションとテロップには強烈な違和感を覚える。週刊誌であれば買うか買わないかを自分で選択できるが、テレビはリモコンをつければ情報が強制的に表示される。それも全国区で。VTRの編集の仕方が「週刊誌と同等」ではおかしい。視聴率稼ぎも程々にしてほしい。

  • プロ野球のオールスターゲームが3戦放送されたが、全てにおいて「ある選手」を過剰に取り上げすぎていて、苛々した。ベンチにいる所を度々映すし、全打席や投げる所、ファインプレーやヒットを打つ瞬間のスロー再生等、その選手オンリーのダイジェストVTRを何度も流していた。その選手以外のほかの選手が好きで、期待していたファンの方も沢山いるのに、その選手が「今年のオールスターの主役。みんな注目しています」と言わんばかりの取り上げ方は、不愉快だった。

【ラジオ】

  • 準レギュラーコメンテーターが、特定の野球チームに対して、執拗で異常なバッシング発言をしていた。配慮がなく、聞き苦しかった。仲間内で話す内容を不特定多数が聞いているラジオでやるべきではない。

  • 「洋楽の熱を伝える」が番組のコンセプトらしいのだが、洋楽知識は出鱈目だし、勝手な解釈を垂れ流している。批判してきたリスナーにケンカ腰になったり、ろくな曲がかからない。邦楽は批判ありきで、こちらも解釈が出鱈目だ。また特定の歌手にばかり特化し、気持ち悪いぐらい持ち上げる。こうした偏向番組はいかがなものか。

  • 水曜日パーソナリティーの女性は、放送中に「CMに出ているからチェックしてください」と言っていたが、商品名をあげて自分が出ているCMを宣伝するということはいいことなのか。普通なら商品名などは伏せて伝えると思う。また以前から無神経な発言や下ネタ発言が目立ち不愉快だ。昼間の番組だし、それ相応の発言というものがある。この日も自ら「下ネタになりますが…」と故意に性的な方向に持っていこうとしていた。女性パーソナリティーがすすんで下ネタを言うことはどうなのだろうか。

【CM】

  • 食事時のCMのなかで、トイレや衣類用洗剤が目立つ。その内容は「汚い」「くさい」などを前面にだして、飲食をする時間帯にふさわしくない。そのような時間帯にはもっと適切な配慮がほしい。

  • スマートフォンアプリのCMの内容は、不倫容認のような印象を受ける。放送時間も朝から晩まで流れていて、現在結婚生活を営んでいる夫婦に影響は多分にあると感じる。CMを中止せよとは言わないが、幾らスポンサーに名前を連ねている企業が提供している携帯アプリとはいえ、社会風潮を悪しき方向へ向けるような内容のCMを流すことは、倫理観に欠けると言わざるを得ない。

青少年に関する意見

【低俗、モラルに反する意見】

  • 「美容整形スペシャル」と題して、2時間も整形の特集を放送していた。美容整形は色々と問題があるのに2時間も費やす必要があるのか、疑問を感じた。ゴールデンタイムだし、子どもも見るだろう。今の子どもは小学生の時から容姿をとても気にしており、化粧をしたり、無理にダイエットしたり、ファッションにお金をかけたりする。怖いことはこのような番組の影響で、子どもや若い子が「お金さえあれば、整形してきれいになれる」と思うようになることで、整形するお金が欲しいから援交や犯罪に走ることにもなりかねない。

【暴力・殺人・残虐シーンに関する意見】

  • 殺人事件のドラマが多すぎる。特に昼間の再放送は夏休みの子ども達も見てしまう。絞殺や刺殺シーンは青少年に影響だ。命の大切さを教えるドラマを放送してほしい。

【性的表現に関する意見】

  • バラエティー番組の中のコントで、生々しい性描写を含む表現が使われていた。大人が見ていても不快だし、何よりも子どもが視聴する日曜日の昼に、このような内容を平然と放送する局の姿勢に怒りを覚える。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • ドラマの影響で、小学校5年生の息子がクラスメイトからいじめを受けている。このドラマから影響を受けたクラスメイトのリーダー的な子が、クラスメイトに一軍二軍と順位をつけたり、脅迫、クラス崩壊まで行っている。イジメをテーマにした内容にするのはわかるが、イジメを受けている側は命がけだ。

【編成に関する意見】

  • 夏休みに入りました。昔の記憶では、午前中に子ども向け番組やアニメの再放送などが放送されていたと思います。最近はそのような番組編成がされていないようです。子ども向けの番組、時間帯等への配慮がもっとあってもよいのではないかと思います。

【言葉に関する意見】

  • バラエティー番組の中で、出演者が軽い気持ちやノリで「死ね」「死ねばいいのに」と発言して笑いを誘うことがみられます。「死ね」という言葉は、テレビの世界であっても軽い気持ちで発してはいけないと思います。ましてや、それで笑いをとることはいかがなものでしょうか。バラエティー番組を見た子ども達が、同じノリで「死ねばいいのに」と相手に対して発言したら、深い意味がなく軽い気持ちだったとしても、中には深刻に受けとめる子どももいるでしょう。メディアが社会に与える影響は大きいので、芸能人はその事を自覚してほしいです。

【委員会に関する意見】

  • 北海道の暴風雪取材に対して「配慮がなされた」という結論は、一視聴者として甚だ疑問に思う残念な判断であった。異常事態で親を亡くした直後の、大勢による取材に対してはどうしても「配慮」が欠けていたと思わざるを得ない。BPOは「放送による人権侵害の救済」を謳っていながら、視聴率重視の興味本位ともとれるマスコミの横暴を深く掘り下げることなく「なきもの」にしてしまうのか。このままでは災害時にまっさきに轟音を轟かせヘリを飛ばしたり、葬式に土足で乗り込む無神経な取材が今後も平然と行われることになるだろう。「知る権利」のもとであれば何をやっても許されるのか。報道各社にあっては、このことについてもっとよく考えてほしい。

【CMに関する意見】

  • スマートフォン向けのゲームのCMは、どれも苦々しい思いで見ている。中でも女性向けの恋愛ゲームのCMは、不快の一言だ。こんなCMは深夜だけにしてほしい。子どもと一緒にテレビを見ているときにこのCMが流れると、「今夜は帰したくないってどういうこと?」などと騒ぐ。番組なら嫌なら見ないという選択があるが、CMはこちらの意図と関係なく見せられることが不愉快だ。

  • このゲームのCMは、不倫を推奨するようで、見ていて不快だ。公序良俗に反する。いつ放送されるか分からないので、やめてほしい。子どもも目にする昼間や、ゴールデンタイムでの放送は避けてほしい。このような内容のCMを公共のテレビで放送することは、この国の品位を下げる。目にするたびに恥ずかしい。低俗だ。

2013年6月に視聴者から寄せられた意見

2013年6月に視聴者から寄せられた意見

株価上昇や円安に、株の投資を煽るような特集が目立つなどの批判の声。
過激なシーンを含む、夜のドラマの番宣スポットは、放送時間帯に配慮が必要ではとの意見など。

2013年6月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,210件で、先月と比較して69件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール70%、電話27%、FAX2%、手紙ほか1%。
男女別は男性70%、女性27%、不明3%で、世代別では30歳代29%、40歳代27%、20歳代20%、50歳代13%、60歳以上8%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。6月の通知数は523件【47局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、19件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

6月の視聴者意見は1,210件と先月より69件減った。
参議院選挙の前哨戦といわれる東京都議選挙で、自公が圧勝したが、政権の掲げる政策を扱った報道や番組に対して前月同様、様々な意見が寄せられた。
ワールドカップ予選で、サッカー日本代表が来年の本大会出場を決めたが、熱狂的なファンの大騒ぎを紹介する放送姿勢に対し、批判の声が寄せられた。野球では統一球問題が発覚し、球界を揺るがしたが、無責任な推測を放送するべきではないといった意見があった。
芸能関係では、人気女子グループの恒例の「選抜総選挙」が生中継され、そういったものを長時間も放送するのは如何なものかといった批判などが寄せられた。
ラジオに関する意見は34件、CMについては39件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は105件で、前月より8件減少した。
今月は「いじめ・虐待に関する意見」が26件、次いで「性的表現に関する意見」が14件、「表現・演出に関する意見」が13件と続いた。
「いじめ・虐待に関する意見」では、"タレントを落とし穴に落とす"というバラエティー番組での企画について、怒っているのにさらにしつこく行う演出がいじめに繋がるのではないか、との意見が複数寄せられている。
また「性的表現に関する意見」では、深夜アニメの中の表現が過激だという意見や、夕方の情報番組の中でのコメンテーターの発言を問題視する意見が寄せられている。
また、少年犯罪の報道に関して、更生の妨げとならないよう映像の使用などに注意すべきとの意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • アベノミクスと浮かれた挙句、株が上がり、高級品の消費が増えた等と報道し、いかにも実体のない景気回復を真実であるかのように伝えていた。また、あろうことか、株の投資を煽るかのような、「バスに乗り遅れるな」的な特集も目立った。このまま株価は2万円まで行くのではないかという人もいた。その直後の急落である。報道の責任をどのように考えているのか。急落すると、報道内容は一転し、これまでの株高は行き過ぎで、どこかで必ず調整する局面がくることはみんな分かっていたなどと、したり顔で語る。分かっているのなら、株高で浮かれているときに言うべきだ。

  • 「円高だ、円安だ、株価が上がった、下がった」と一喜一憂しないでほしい。「冷静な対応が求められる」と専門家は言うが、一番冷静さを欠いているのは、浮かれているマスコミではないのか。軽率な報道は、厳に謹んでほしい。

  • イスタンブールを含めトルコの多数の都市で反政府デモがあった。このデモに対するテレビ局の姿勢、出席者のコメントは、オリンピックの招致問題が現在進められていることに充分配慮すべきだ。IOCがオリンピック招致に治安面を重視していることはいうまでもないが、今回のトルコのデモを東京有利の視点からみる番組の進め方には注意が必要だ。多数の日本人観光客がトルコを訪れている。私もトルコファンだ。テレビ局はトルコの失点を強調するのではなく、抑えた賢い放送をしてほしい。イスラム問題はデリケートであり、又、トルコ人は非常に親日的であり、親日トルコの国民等に配慮した報道と批評がある筈だ。オリンピック開催国の問題は他国の非難ではなく、自国の長所を宣伝していくのがフェアーなやり方だと信じている。

  • 上野動物園のパンダに妊娠兆候が見られたようで、そのことに時間を割いていた。パンダの妊娠それ自体は、おめでたいことであり明るいニュースだが、伝え方が問題だ。日本国内では、既に和歌山県の白浜アドベンチャーワールドで何度も出産に成功しているにもかかわらず、それを一切取り上げない。上野動物園の出来事だけ、しかも今回は妊娠の兆候が見られるというだけで、貴重な放送時間を割いて取り上げることは、公正な放送であるとは言えない。和歌山をはじめとした地方をバカにしているとしか思えない。

  • 先日のロト7の1等8億円2口が、ある町の売り場で発売されたという話題を取り上げ、番組リポーターが売り場や市内を聞き込み、「追跡調査」と銘打って、くじ当選者を特定しようと大騒ぎしていた。地方の一都市、小さな町で、16億円もの当選者が特定されてしまったら、一体どうなるだろうか。その人は町にいられなくなるはずだ。いや、まずその方の身に危険が迫る。それだけの財産があるということが知れ渡ってしまったら、犯罪に巻き込まれる可能性が高まる。転居を余儀なくされることも考えられる。犯罪を誘発する可能性が高い当選者特定調査を、番組を挙げて行っていることが信じられない。

  • サッカーワールドカップアジア予選でオーストラリアと引き分け、日本が出場を決めた日の夜のニュースで、渋谷のバカ騒ぎの模様を報道していた。あのようにテレビで煽るから、バカ騒ぎをする人たちが増えるのではないのか。周辺で仕事をしている人にとっては、あのような輩が出てくることは迷惑だ。今後こういう連中を煽る報道はやめてもらいたい。

  • 日本の少子高齢化が進む中、経済や財政も、日常生活自体もガラリと変わっていくだろう。高齢化により、医療費や介護費用も増え、これまで経験したことのない日本になって行かざるをえないだろう。メディアもそういうことを踏まえ、如何に不安なく日本で日常生活を過ごしていけるか、健康や食事、医療、介護、制度や仕組みに関する番組を増やしてほしい。そういうものを通じて今後の日本を少しでも良くしていく番組は、必要だと思う。

  • 首都高や橋などの老朽化対策を紹介していたが、インフラへの財政支出・公共投資の国民的理解を得るための誘導ではないのか。老朽化が問題なのはわかるが、ガードレールの無いスクールゾーンなども問題であり、全てを安全にするには膨大な金が必要だ。

  • 主張に一貫性がなさすぎる。例えば円高だったころ「円高で苦しむ企業を取材しました」と輸出産業の企業の経営実態を特集で放送していた。ところが政権が変わり、円安になった途端、次は「円安で苦しむ企業を取材しました」と円安で苦しんでいる漁業や輸入企業の経営実態を、全く同じ時間帯の特集で放送していた。円高になろうが円安になろうが苦しむ企業が出てくるのは当たり前のことで、ただ単に批判したいだけなのかと感じた。またコメンテーターの質もあまりに低すぎる。批判しかできないコメンテーターは出演してほしくない。

  • しばしば紙芝居を使って福祉関係の解説をしています。しかし残念ながら、紙芝居からは、命にもかかわる切実な問題を抱えた弱者に対する思いが、全く伝わってきません。それどころか、紙芝居のふざけた仕立てと、司会者のちゃらんぽらんさが相俟って、弱者をいたぶる結果にさえなっています。問題の一例を挙げれば、支給金額や時期を説明する場面で、司会者が散々じらした挙句、いざボードのシールをはがすと「答えはCMのあとで」と出たりします。ここで出演者一同の笑いがありますが、一体この人たちに、本当に福祉を云々する資格があるのでしょうか。分りやすく解説する方法はいくらでもあるはずです。食い入るように画面を見ているお年寄りを思うと、この種の問題を、このような悪ふざけで視聴率の具にする姿勢は許せません。

  • 議員のブログの騒動の際、敷地の奥まで勝手に入り込む。そして何時間もそこに留まり、インターフォン越しに家族までも追及する。VTR明けにはリポーターのバカにしたような表情。確かにこの議員の言動は大問題だし、不快極まりない。しかし、ここまでくるとやりすぎだ。このような報道の仕方がいいのかどうか、考えてほしい。

  • 批判を浴びた県議が自殺したのではないか、と伝えられている。そもそもこの問題は、自らのブログがきっかけでネットが炎上したことが原因だが、大きく伝えたのは情報番組だった。県議の自宅まで追いかけて半ば強引にインタビューを申込み、厳しく糾弾していた。県議の死は放送が直接の原因ではないと思うが、ネットの話題をテレビの全国で放送する「正義」はどこにあったのか。県議は公金を横領したわけでも、政治的な失敗をしたわけでもない。番組の姿勢に疑問を覚える。

  • 「DJポリス、警視総監賞受賞」について放送していた。本人たちは仕事で交通整理をやっただけなのに、「DJポリス」とどこのメディアでも言う。警察官がDJをしているわけではないのに、「DJポリス」などというふざけた名称は、受賞した警察官を侮辱することにならないのか。

  • 復興庁職員のツィッター投稿に関する報道について、コメンテーターのほぼ全員が「100%職員が悪い」というニュアンスの発言をしていた。確かに、公の立場にある人として投稿内容は好ましくないが、何故このような行動に至ったのかを考える必要があると思う。過剰に行政担当者を追いつめてはいないか。このような経緯に至った背景も報道するべきだ。

  • 調剤薬局に関する特集だった。コメンテーターがコメントしていたが、薬剤師・調剤薬局ひいては医療全般に関する間違った情報を流布しているのではないのか。悪意に感じる内容で、極めて不適切である。医療費の削減というテーマを持って特集を組むのならいざ知らず、憤りしか感じなかった。

  • 「日本の政治は三流」「日本人は政治に興味がない」と言われるが、テレビの責任も大きい。政治家が何をしたかよりも、失言や私生活のスキャンダルを大々的に騒ぎ立て、辞任まで追い込む。しかも、自分たちの思想と合う政治家には甘く、問題発言があっても報道しないが、合わない政治家なら、勝手に悪意にとって報道する。そして「責任をとれ」と迫る。今は選挙が近い。テレビ局には選挙を左右する言葉狩りなど、絶対にやめてほしい。起きてからでは、流布された言葉は取り消せない。

  • ゲストコメンテーターがコメント中にスタッフからメモ書きが差し入れられ、司会者が「○○を言ってほしいみたい」とコメンテーターに発言の内容変更を求めるかのような場面があった。失言であれば謝罪があるはずだが、謝罪がないということはあのメモはいったい何なのか。言論の誘導ではないのか。スタッフからの指示でコメンテーターの発言がその場で変更させられてしまうことが、公平な報道といえるのだろうか。

  • 番組冒頭からオリンピック招致のニュースをやっていたが、招致賛成の意見だけしか報じておらず、招致に反対する意見はないかのようだった。市民の街頭インタビューも、全て招致賛成の意見だけだった。オリンピック招致のお金があるなら、震災復興や原発事故収束や、来るべき震災への防災や、福祉などに使うべきとの意見もあるはずだが、一切触れていなかった。あまりにも偏ったものだ。

  • フリーキャスターと盲目セーラーの海難事故について放送していた。救助費用が税金でまかなわれることについてどう思うか、街で一般の人に「賛成か反対」の意見を求めていたが、遭難したら救助するのは当たり前である。このような放送は、言語道断だ。人に対する配慮がなく、見ていて不快だった。

  • タレントの父親が詐欺容疑の疑いで国際手配された。タレントには全く関係ない事件なのに「○○の父親・国際指名手配」と大々的に報道された。普通なら報道されないようなニュースでも、有名人の父親だから大きく扱われ、誹謗中傷されてタレント生命を失うかもしれない。家族の事件であっても、タレント本人に関係ない場合は、タレント名を出して報道するべきではない。

【番組全般・その他】

  • アイドル女子グループの「選抜総選挙」は、ファンだけが興味のあるものだと思う。わざわざ特番で生中継するのか意味が分からない。日本代表のサッカーなど国民全体で興味のあるものなら分るが、若者だけしか興味のないものを、あたかも「国民の関心事」であるかのように放送することはおかしい。ニュースで舞台裏を報道したり、特番直前SPなどを放送したりするのも、如何なものか。

  • アイドル女子グループの「選抜総選挙」は何種類かの投票方法があるようだが、CDを買って行う場合だと、大量のCDを買い込んでその枚数分を投票する者がいるだろうし、立候補者やその関係者が大量買いすることも可能だろう。ネット投票だと、コンピューター知識にたけた者が投票サイトのソースコードを解析するなどして仕組みを解き明かし、同一立候補者に複数投票してしまうかもしれない。こんなことが本当の「選抜総選挙」と言えるだろうか。

  • 多くの動物バラエティー番組では、動物を見世物のように扱っているものが多い。一方、こちらは自然の生き物の姿をわかりやすい解説で紹介してくれるので、とても良いと思う。以前に比べ、動物番組の枠が減って残念である。もっと動物モノの良質な番組を放送してほしい。

  • 3~4年前に比べると、お笑いと演芸番組が減少しているように感じる。こういうご時世だからこそ、お笑いと演芸番組をもっと放送してほしい。

  • 「スマホ盗撮の実態」として、スマートフォン用のアプリケーションに、シャッター音を消すことが出来るものがあることを紹介していた。これを使った盗撮が広まっているという。盗撮が卑劣な犯罪だと認識しているのであれば、こういう手口があることを不特定多数の視聴者に教唆してはいけない。

  • 女性ADを暴走族から救うのは誰かというドッキリ仕立ての企画で、スタジオの出演者が回答するというものだった。女性ADが暴走族グループに絡まれ出したら、出演者が車の中で携帯電話をいじりだし、110番に電話した。そのときテロップに「事前に警察とは相談の上で撮影しています」と表示されたが、事前に警察に相談していたとしても、公的機関に迷惑がかかるのではないのか。ドッキリ企画そのものが問題ではないのだろうか。

  • 自称霊能力者が出演しているが、霊能力のたぐいを肯定的に扱う番組は放送しないのではなかったのか。番組を見る限り、霊能力を科学的には検証していない。霊能力を肯定しているとしか思えない。批判的な検証をせずに、霊能者のいうことをそのまま放送することに強く反対する。霊や超能力を騙った詐欺に加担しているとしか思えない。教訓を忘れたのだろうか。

  • 「ハッカーVS最強のセキュリティー」という企画でした。ハッカーとクラッカーの違いを伝えないことはもとより、内容が現実的ではありませんでした。ルールは特定の画像ファイルを取得すればハッカーの勝ちというものでした。ハッカーは30分程度で1台目のPCへの侵入に成功しました。この時点で全ての情報は盗まれたことと同義です。ですが、セキュリティー側は、このルールでしか意味の無い対策を行っていました。ハッカーチームはこれを発見できず、制限時間前にギブアップしました。ルール的にはハッカーは負けましたが、現実的に考えれば侵入された時点で全ての情報は盗まれるわけです。このような内容は、個人や企業の情報教育やセキュリティー意識に誤解を与えます。

  • 女子アナの態度に嫌気がさしている。競争率が何千倍という超狭き門から勝ち上がり、晴れて女子アナになる。高給取りで周囲からチヤホヤされる。「自分は偉いのだ」とお姫様気分である。しかし、漢字をよく間違える。バラエティー番組では共演する人気芸能人とともにバカ丸出しをする。ど派手な衣装を着る。女子アナは芸能人ではないのだ。もっと自覚のある行動をとり、本当の意味で視聴者から愛される存在になってほしい。

  • 冒頭のナレーション部分で、中卒や高校中退者を「落ちこぼれ」と一括りに表現し、社会や組織から取り残された落伍者のように表現した。私は家庭の経済事情で中卒だが、格差社会と闘いながら、頑張っているつもりだ。テレビで中卒や高校中退者を「落ちこぼれ」と表現すると、社会の偏見や差別が益々助長されてしまうのではないのか。

  • 「秘境飯」という企画で紹介された店舗は、実際には駅からバスで10分ほどの距離の国道沿いの場所なのに、わざわざ遠い駅から歩き、秘境であるかのように演出している。バスの本数についても店がアナウンスしているバス停とは別の場所を使って1日1本しかバスが通っていないとの演出だ。その他の店舗についても、バス等が通っているにもかかわらず「知らなかった」ということで芸人を歩かせている。あまりにも酷いではないのか。

  • かわいい動物を毎回紹介しているが、動物には命があり、飼うには大きな責任が伴う。ぬいぐるみのような感覚で考えられては困る。動物を飼う場合、世話やしつけ、病気など大変なことがたくさんあるという現実も、また、毎日多数の動物が殺処分されているという現実も伝えるべきだ。安易に動物を飼う人がこれ以上増えないよう、番組制作者も気をつけてほしい。

  • 海女さん特集で「昔の海女さんは上半身裸で漁をしていた」と紹介し、その当時の様子として上半身裸の女性の写真を出していた。昔だからという理由で、女性の裸の写真を公共の電波で流すことは不愉快だ。同じ居間という空間に、男である父といるときにその写真を出され、嫌な気持ちになった。

  • 現在のテレビドラマは、「マンガ原作」が多すぎだ。漫画に依存することが増加している。マンガ原作の場合、書いてある通りに脚色し、演出、演技をすればよいので演技力、創造力、読解力は低下する。さらに人気漫画のドラマ化によって、オリジナル作品や小説・伝記を原作にした作品が駆逐される。マンガ原作が増えたことで脚本家が育たなくなり、テレビ局員の読解力がなくなった。目先の高視聴率、利益、話題のみを追求するのは止めてほしい。

  • 人々が遭遇する可能性のある様々な極限状態を再現ドラマ風に紹介する番組なのだが、描写方法や再現VTRが、あまりにもリアルで過激だ。このような番組を見た人は子どもに限らず、人間不信や過度のストレスなどを感じ、人間関係の悪化に影響があると思う。なぜこのような番組が放送されるのか理解できない。

  • おむつを履かせて、羞恥のなか一日赤ちゃんになってもらおうという企画である。その中で下の処理の話があった。いい年をした大人に、企画とはいえ、おむつを履かせ、体調不良を訴えているのに、小をしているところだけは収録させるよう迫り、それをスタジオで出演者が喜んでいた。不愉快だった。公の電波で流すにはあまりにも不適切だ。

  • 毎日この番組を見ているが、他人の話が終わる寸前に重ねて話す司会者の癖が気になる。お天気コーナーでも気象予報士がいるのに、毎回ことばをかぶせている。聞き苦しいし、気象予報士の方も話しにくいと思う。ずっと話し続ける司会者は疲れる。間を取らないし、台本や、フロアの合図ばかり見ていることがわかりすぎて、嫌になる。

  • 「○○イジリ旅」という内容が放送された。ちょっと騒がしく旅をするという微笑ましい場面を想像していたが、内容はイジリではなく、イジメそのものだった。バナナボートのくだりはひどかった。言語道断で、命に関わることだ。タレントはイジられることに慣れているのだろうが、あの仕打ちはどんな人間でも精神的苦痛を伴う。精神的苦痛を相手に味あわせるようなことをした時点で、イジメは成立する。スタッフや出演者は「笑いが分かってない」と反論するだろうが、視聴者が分かる笑いを届けるのがバラエティー番組であろう。自己満足の笑いに視聴者を付き合わせないでほしい。

  • 物まねタレントが子役の女の子の物まねをしていた。本人が絶対言わないような言動を誇張して物まねするという、不快極まりないものでした。それを見て爆笑しているレギュラー出演者、調子にのって次々に悪意ある物まねを連発する芸人。問題は物まねされている対象者が子供だということです。いい大人が寄ってたかって小さな子供を食いものにしていることに、日本のテレビ番組もここまで落ちたのかと、情けない気持ちになりました。視聴率のためなら子供を犠牲にしても構わないという下劣な番組は放送するべきではない。

  • 人気グループが再結成するという話題を取り上げた際、渋谷のスクランブル交差点から中継していた。5時半の中継は「7時半過ぎから渋谷駅周辺のどこかで号外が出る」というものだった。W杯予選では危険を回避するため警察が警備にあたったように、駅周辺は混乱が起きがちな地域だ。それにもかかわらず「号外が出る」とインフォメーションすることは、危険や混乱を招くおそれがある。しかもスタジオでは、「このあと渋谷は盛り上がりそうですね」と煽っていた。テレビは混乱を避けるよう、伝えるべきではないのか。

【ラジオ】

  • プロ野球の「統一球問題」を取り上げていたが、証拠や根拠もないだろうに、裏である人物が変更を指示したとの一方的な推測を展開していた。個人的な話題や週刊誌ならいざ知らず、証拠や根拠がどこにあって、悪者扱いしているのか。そんな根も葉もない根拠をもとに、誹謗中傷する放送があってよいものか。

  • 不適切な内容があった。番組のツイッターアカウントのフォロワー数が1000を超えたら、番組の女性アシスタントの水着写真を公開するという話をしていた。アシスタントの女性は躊躇していたが、番組司会の男性ミュージシャンに説得され、最終的には了解した。この番組内容は、女性の尊厳を損ねるものであり、また、パワー・ハラスメントやセクシャル・ハラスメントを許容し、誘発しかねないものだと考える。司会の男性ミュージシャンが中高生にも人気のバンドのメンバーであることから、青少年への悪影響も懸念される。

【CM】

  • サプリメントや化粧品のCMが多いが、化粧品に関していうと、使用後の画面が急に明るくなって、いかにも効果があるような演出をしている。これは一種の詐欺的な宣伝方法ではないのか。

  • 携帯やスマートフォン、SNSのCMが不快だ。恋愛ゲームが多く、そうしたゲームに若者がはまって、ひいては日本の少子化につながっているのではないのか。

青少年に関する意見

【いじめ・虐待に関する意見】

  • バラエティー番組の企画で、タレントが何度も落とし穴に落とされて憤慨していた。実際には"前もっての打ち合わせ"があったのかもしれない。しかし素人の私には、度を越えたいたずらにしか見えず後味が悪かった。子ども達への影響も気になる。

  • バラエティー番組で、複数のタレントがひとりをいじるという企画があった。しかし"いじり"というよりは、放送という公の場を借りての"いじめ"でしかなかった。青少年が見る可能性もある時間帯の放送だった。いじめを助長するような内容は放送するべきではない。

【性的表現に関する意見】

  • 深夜帯のアニメであり視聴者層は限られているが、未成年者の性交の描写があった。アニメとはいえ、地上波でのこうした描写は控えるべきではないか。性交描写を含めたものは、18歳未満禁止の別媒体で販売するなどの方法がある。

  • 子ども向けアニメの途中で、性的シーンを含む大人向けのドラマの番宣CMが放送された。当家では子どもが毎週このアニメを見ている。今回のようなCMを、休日の午前中、さらにアニメ番組に組み込む放送局の倫理観には、親として対処できない。非常識だ。

  • 情報番組の中の新聞記事を抜粋して紹介するというコーナーで、コメンテーターが下ネタを連呼していた。司会者が発言を制止しようとしていたが、スタジオのスタッフの笑い声などで逆に助長するかのような状況となり、番組終了まで発言を止めることはなく、気分を害する内容だった。夕方の子どもが見る時間帯のテレビ番組にしては、限りなくひどい内容だった。

【暴力・殺人・残虐シーンに関する意見】

  • 最近、子どもが出来てテレビの見方が変わり、異常だと感じたことがある。「人が殺されるシーン」を放送するドラマは不快だ。それも、再放送も含めれば朝から晩まで人が殺され続けている。せめて子どもが起きている時間には、このような放送は控えるべきではないか。人格形成の大事な時期に悪影響がでないか、とても心配だ。

【報道・情報に関する意見】

  • 男子高校生が同級生を刺して逃走した後逮捕された事件で、加害者の少年の映像を流していたが、少年の風体やバッグの柄などが確認できるほど鮮明だった。たぶん、同じ学校や地域の人が見たら誰なのかがわかると思う。逮捕されたのは16歳の少年で、少年法はプライバシーの保護を求めている。こうした映像はインターネットにアップされ、いつまでも記録が残る可能性があり、少年の更生の妨げになる。今回のような少年の映像は、使うべきではない。

【要望・提言】

  • 相変わらずアニメの表現に対しての批判的な意見が多いが、自分が嫌い、苦手だからといって、なんでも「規制しろ!」と言うのは違うのではないか。むしろ、保護者が殺人や暴力はいけないことだと子どもに教えるべきではないのか。深夜に放送しているものに関しては、そもそもターゲットとしている年齢層が違うし、小さい子どもが見ようと思えば録画することになるのだから、保護者が対応するべきだ。なんでもかんでも批判するのではなく、もう少し自分たちで対処することも必要だと思う。

  • BSの番組は民放でも質が高いものが多い。各局で放送している世界を旅する番組などは、子ども達に見せるべき番組だ。地上波でも皆で楽しめる番組もある。テレビ局は目先の利益や高視聴率、話題作りではなく、質の高い・良い番組を放送してほしい。

2013年5月に視聴者から寄せられた意見

2013年5月に視聴者から寄せられた意見

慰安婦発言に対し、賛否両論とも様々な意見を紹介するべきだといった声や
バラエティー番組のドッキリ企画に対して、子どもたちの「いじめ」につながるとの批判意見など。

2013年5月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,279件で、先月と比較して8件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール69、電話27%、FAX2%、手紙ほか2%。
男女別は男性68%、女性29%、不明3%で、世代別では30歳代29%、40歳代28%、20歳代15%、50歳代15%、60歳以上10%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。5月の通知数は428件【35局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

5月の視聴者意見は1,279件と先月より8件増えた。
ロシア・中東を歴訪した安倍総理のトップセールスが耳目を集めたが、相変わらずアベノミクスに対して様々な意見が寄せられた。
憲法96条の先行改正など、憲法改正論議がかまびすしいが、反対意見だけではなく、賛成意見も紹介するべきだといった意見も寄せられた。
慰安婦発言に対し、波紋が国内外でひろく広がったが、これについても賛否両論、様々な意見を紹介するべきだといった声が寄せられた。
バラエティー番組のドッキリ企画に対して、子どもたちに「いじめ」の格好のネタを提供するものだといった批判が多く寄せられた。
ラジオに関する意見は14件、CMについては80件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は113件で、前月より7件減少した。
今月は「いじめ・虐待に関する意見」が21件、次いで「性的表現に関する意見」が14件、「低俗、モラルに反する意見」と「暴力・殺人・残虐シーンに関する意見」が13件と続いた。
「いじめ・虐待に関する意見」では、バラエティー番組での芸能人への"ドッキリ企画"について、長期間にわたってしつこく行う嫌がらせがいじめに繋がるのではないか、との意見が寄せられている。
「暴力・殺人・残虐シーンに関する意見」ではアニメの殺人・残虐シーンに関する意見があり、特に休日の午前中に放送している番組について、内容がグロテスクだとの意見が複数あった。
また、ホラー映画のCMについて、突然目にするので子どもが怖がってしまう、との意見が多数寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 閣僚の靖国神社参拝問題について、コメンテーターの殆どが参拝反対の観点からコメントを述べており、参拝賛成からの意見が全く示されなかった。国連の核不使用共同声明に日本が賛成しなかったことに関しても、コメンテーターが日本政府の姿勢を批判していた。一方的過ぎるのではないのか。

  • 大学の教授が「円安で損をしている人たちの話をあえて取り上げて不安感を煽る報道は問題」と発言した。これは多くの国民が思っていることだ。「円安は日本に有利だ」と海外では報道している。日本のテレビは円安のデメリットばかり強調する。円高放置で日本を苦しめた民主党の経済政策は非難せず、対策を講じた安倍政権に対しては、「これは失敗するだろう」「効果がでない」などマイナス報道が先行している。夏の選挙へ向けての誘導報道のように思う。

  • 円安になり始めた頃、マスコミはこぞって「アベノミクスで暮らしが大変になる」「円安でガソリンの値上がりが起きている」と騒いでいた。しかし、ここしばらくのガソリン価格を見ていると、円安傾向にもかかわらず、価格が安くなっている。この理由をマスコミはきちんと説明する義務がある。経済の知識がないにもかかわらず、適当なことを言っていただけだろうか。経済は為替だけでなりたっているとでも思い込んでいるのだろうか。

  • 「小田原の学校荒らし事件」のニュースで、コメンテーターの一人が「カッコいい」「ロックを感じる」「尾崎豊みたいでカッコいい」と、中学生の破壊行為を称賛するような発言をした。これでは英雄扱いだ。小田原市では学校荒らしが頻発し、まだ検挙されていない事件もある。子ども達がそんな発言を聞いたら、大人が破壊行為を理解してくれたと誤解してしまう。学校を破壊する行為はあってはならないし、称賛すべきではない。

  • テレビの報道は脱原発、反原発一色です。国民の世論が割れていることや経済を無視して、脱原発・反原発を正義のように謳っています。しかし、少し前までは「原子力は安全でクリーンなエネルギー」というテレビCMをやっていました。無責任にCMを流し、そこから莫大な料金を取っていたテレビ局が、反省もなしに「脱原発、反原発は正義」というのは厚顔無恥です。もし政治を責めるのなら、テレビ局は自分たちも責めるべきです。

  • 憲法改正が悪だと取れる一方的な報道姿勢に呆れている。護憲派ばかりのコメンテーターを座らせ、憲法改正の反対のインタビューばかり集めている。このような議論の時は改憲派の意見も求めないといけない。改憲派のインタビューも流さないといけない。報道とは、中立であり、どちらかに偏った意見ばかり伝えるものではない。両方の意見をぶつけ合い、議論してほしい。

  • 憲法問題を伝えるニュースで、国会の議決で草案の提出が認められ、簡単に憲法改正ができるかのような話が取り上げられています。しかし本来国会で議決されたあとに、国民投票があることを伝えないことは、護憲派のイメージ操作に加担しているようにも感じます。憲法問題を取り使う際には、改正に必要な手続きを視聴者に丁寧に説明しなければ、公平で正しいニュースにはならないのではないでしょうか。

  • 従軍慰安婦の問題についての報道があったが、放送局は中立の立場で放送すべきなのに、批判の意見ばかり放送していた。現在はあってはならないが、過去の歴史のなかで各国の軍隊がそういうことを行っていたかも知れない。日本のメディアならば、日本だけがなぜ批判されるのか、検証してほしい。

  • 政治家の発言が問題になることが多いが、質問の部分をカットして、発言の一部のみをクローズアップして放送するから問題になる。今回の日本維新の会共同代表の発言も、質問と前置きした部分がカットされたために、多くの誤解が生じたようだ。今後は質問と答えをカットせず放送してほしい。悪意を持った意図的な編集は、国際問題をも引き起こす恐れがある。

  • 内閣官房参与の訪朝のコーナーで、「独占舞台裏」という特集をしていましたが、内容に具体的なものは一切なく、情報もこれまで報じられていることでした。たとえば司会者は「電撃訪朝に至る人脈がわかってきました。独占取材です」といって、独占を強調したものの、登場したのはレギュラーコメンテーターでした。「独占」や「舞台裏」という言葉を使うならそれなりに、当事者に取材するとか、具体的なことがあってしかるべきです。

  • 憲法96条を先行して改正することについて、反対意見の特集をしていたが、最後にゲストが「憲法改正の要件を3分の2から2分の1にすることが、他の法律より下(簡単)になる」と説明していた。憲法96条の改正については、「発議」だけで憲法改正が成立するのもではないにもかかわらず、「すばらしいご意見を伺いました」と言って締めていた。このような場合、キャスターが補足説明をしないことは、番組としていかがなものなのか。正確な情報ではなく、公正・中立な番組とは言えない。96条の改正については、他番組でも紛らわしい情報が多く、テレビ報道の偏りを感じている。今後の放送で同じようなことが起こらないようにしてほしい。

  • 政治関係の事柄を報道するときに、賛成と反対の意見を平等な比率で扱っていないが、如何なものか。調査結果がどうであれ、インタビューなどの意見は平等に扱うべきだ。また、発言などの一部内容を執拗以上に繰り返したり、文字スーパーで強調することも、誘導や扇動に思える。

  • 昨年から「振り込め詐欺」の被害が増加している。警察などが注意を呼び掛けているが、民放局は振り込め詐欺の「撲滅CM」をもっと流してほしい。以前あるドラマで振り込め詐欺の対策を流していたが、大いに参考になったので、また放送してほしい。

  • 子どもを連れた女性が、元夫に路上で刺されたというニュースで、女性が刺されて流れた血が路面に広がっている様子が映された。何ヵ所も映し、リポーターが垂れた血の跡を追っていたが、そこまでやる必要はない。この番組に限らず、生々しい血の現場を平気で映すことがあるが、報道の本質とは関係ない。子どもには見せたくない場面だ。実際の血の場面を映さないことは、視聴者にとってもまた被害に遭われた方への配慮としても必要かと思う。

  • 女性が元夫に刺された事件について、パネルを用いて詳しく伝えていた。この元夫は暴力を振るういわゆる「DV夫」で、女性はシェルターを利用し、子どもにも偽名を使わせるほどの生活を送っていたようだ。番組では、元夫が女性の居場所を突き止めた方法として「探偵を雇って調べさせる」などの例を挙げていたが、これでは「相手の居場所を突き止める方法」を教えているようなものだ。シェルターに入ってからの生活についても実に詳しく伝えており、「こんなに詳しく報道されたら、安心してシェルターにいられない」と感じた。事実を報道しなければならないのは理解できるが、あまりにもDV被害者への配慮に欠ける内容だ。

  • 福島のテレビ局はつまらない。以前からバラエティー番組に及び腰だったが、カラオケ番組など少しはバラエティーと呼べる番組はあった。しかし、震災後はバラエティーを作る気がないようで、福島のどの局も真面目なドキュメンタリーが増えた。それはそれで重要だと思うが、テンションが下がる。全国の人に震災を忘れてほしくないという制作側の思いと、震災を忘れたこともなく、常に震災をテレビでも見させられる福島県民。この不一致が歯がゆく、気分が落ちる。「もっと、県民が笑える番組も作ってください!」と福島のテレビ局に伝えてほしい。

【番組全般・その他】

  • GWが終わり通常に戻った。GWに限らず、夏休みや年末年始は、帰省やレジャーの話題ばかり取り上げている。しかしそうした時期にも、働かなくてはいけない人や、就職活動に明け暮れる人たちもいる。放送はそうした人たちの存在を忘れるべきではない。

  • 各局で番組改編期等に放送されている大家族物の番組にはウンザリする。下劣な言葉遣いを駆使する子どもや、幼少の頃で感性が止まっていそうな人の夫婦喧嘩を見て、なにが楽しいのだろうか。最近は放送枠を拡大し、子どもを育てる気もない親の家庭を、古きよき日本の風景などと伝えているが、うっとうしく感じる。

  • アラフォー女だけをターゲットにした嫌がらせのような番組だった。人の価値に値段をつける、とても横暴で世間の偏見を助長する内容だった。こうやって一方的にカテゴライズして笑い者にするから、今の社会の「いじめ」がなくならない。アラフォー女はテレビの視聴率のために笑いながら遊ばれる玩具ではない。

  • 最近のモノマネ芸人は、本人が困惑していても、似ているからという理由でどんどん出てきている。また本人が言ったことのないことも言ったかのようにすることは、もはやモノマネとは言えないのではないか。本人の迷惑も考えず、最近人気があるからといって、番組に呼んだりすることは、やめるべきではないか。

  • あるタレントにドッキリを仕掛けていた。実は本人も事前に内容を知っていたのかも知れないが、靴に水を入れておき、履くと足が濡れるという内容で、スタジオのタレントたちのリアクションを見て笑うという低俗極まりない番組だった。一般社会で言えば「いじめ」そのものだ。このような番組を放送していいのか。

  • いじめでの自殺のニュースが増加しているなか、ドラマなどで「いじめ」を題材にした番組がよく見受けられる。次第に過激なものになっていき、自殺のシーンもあるドラマも少なくはない。「いじめをなくす」ということが世間でいわれる中、頻繁にいじめを題材にしたものをドラマ化させることはいかがなものか。

  • 回転寿司で、自分の食べた皿を隣の人の食べた皿の上に、隣の人がわかるように置いて、その人がどんな反応をするかを見ていた。皿を突っ返す人、そのまま他人の皿を受け入れて代金を払おうとする人などが放送されていた。その光景を出演者の芸能人が笑いながら見ていた。中には激怒してトラブルになったことも予想できるが、そのような映像はなかった。気の弱い人につけ込む、卑劣な行為を助長する内容だった。

  • アメリカで実際に起った殺人事件をもとに事件を解決する過程を追っていく内容だった。出演者が殺人の方法などを推理するコーナーがあるのだが、回答者はバラエティー番組のように笑いながら答えていた。実際に人が亡くなっているのに、クイズのような構成になっていて、人の命をどう考えているのかと、気分が悪くなった。殺人事件を笑いながら放送するということについて、根本的に考え直していただきたい。

  • 最近の民放の番組は、お笑い芸人を使ったバラエティー番組ばかりが多く、面白い番組がない。そのため、韓国の番組を見る機会が多くなっている。コストを安くするためと推測するが、放送局としての使命感がうかがえない。

  • 情報番組とバラエティーでの「ワイプ」が邪魔だ。「出演者の表情」を何故見せられなくてはならないのか。旅番組では綺麗な映像がワイプで邪魔をされることがよくある。テレビの情報は「映像」と「音声」だ。「映像」に邪魔なワイプが入り込むことは、視聴者に完全な情報を届けていないことになる。映像に無関係のタレントや司会者が映り込む理由は何なのか。出演者が映像を見ている顔も必要な情報だとでも言うのだろうか。制作者はどれだけ勘違いをしているのだろうか。

  • アナウンサーやナレーターの単語のアクセントが平板というか語尾上げに近い感じになっていることに疑問を感じる。言葉は生き物なので発音が変化することは仕方ないと思うが、最近のなんでも平板に発音する風潮には違和感を覚える。英語のアクセント通りに発音するほうが、英語が苦手な日本人にとっても合理的だ。

  • スポーツコーナーで始球式の放送があった。子役タレントが出ていたが、字幕で名前とスリーサイズが出ていた。まだ小学生のスリーサイズを、あえて流す必要がどこにあるのか。デリカシーのない放送に疑問を覚えた。報道に携わる人たちはもう少し考えてほしい。

  • この番組ほど、個人のプライバシーを考えていないものはない。確かに、番組スタッフと“ビッグダディ”と称される男はいいかもしれないが、その家族はずっと振り回され続けている。最近では元妻がマスコミに取り上げられ、写真を披露する始末だ。さらには、曝露本まで出版されるという。家族の人の今後10年、20年の人生を考えると、誹謗中傷やイジメを受ける危険があるのではないのか。

  • 偶然見てしまったが、あまりに卑猥な内容に驚いた。スポーツ新聞のいやらしい記事やAVの話を生々しく紹介していたのだ。出演者も、夕方のテレビ番組とは思えないほど卑猥な言葉を吐いていた。こんな番組を放送しても良いのか。

  • どこの局も、サスペンスや推理作家ドラマ等が活況のようだが、日に何回、殺人事件のドラマが放送されているのだろうか。「人を殺す」「殺人」ということがテレビを通してあまりにも簡単に放送されている現状を憂えている。人殺し事件を取り扱う番組を、どの放送局も減らしていくということに向かわなければならない。殺人事件をドラマにするよりも、人間の生命の尊厳という題材を探し、番組にしてほしい。

  • 女性芸能人や政治家、中には長年の不妊治療の末にやっと念願の子を授かった方が、誇らしげにテレビに出ている。さぞかし嬉しいのだろうが、高額な治療費が払えず、子を諦めざるを得なかった者もいる。女性芸能人にも、出産ギリギリまで大きなお腹を抱えてテレビに出演している人がいるが、ずっと不妊治療をしている方、子供を授からなかった者がどんな気持ちで見ているのか、分かっているのだろうか。少しは人の気持ちも考えてほしい。

  • 番組へのツイッター募集は本当に必要なのか。見ていると、思いつきや的外れ、くだらないものが多い。もっと内容を吟味して載せてほしい。リモコンで消せるので、最近はすぐ画面を消す。ついでにワイプの芸能人のくだらないリアクションも消せるようにならないだろうか。

  • 以前から気になっていたのだが、アニメやドラマの方言の扱いがひどい。変なアクセントや、イントネーションなど、関西弁を知らない人(子ども等)に間違った印象を植えつけてしまっているのではないか。関西人をバカにしているのではないかと思うことも度々ある。制作側の無知と怠慢ではないのか。他の方言も似たようなものだと思う。

  • 30歳代前半の女性に向けて「子供が欲しいなら人生設計をしなさい」「35歳が女性のタイムリミット」と言っていた。妊娠をしない人は甘えているかのような言い方だった。「晩婚化は恐ろしい」と30歳代の人に向け「35歳までに」などと言っていたが、当然35歳以上の人もテレビを見る。テレビを見て傷つき、泣いたのは初めてだ。人は衰えていく。色々な事情の人がテレビを見ていることを忘れないでほしい。

  • 改編期ではないのにもかかわらず、レギュラー番組の拡大版が目立つ。経費削減が目的なのだろうか。またある局は、ほぼ毎週のように合体スペシャルを放送しているが、録画予約をするときに、大変困る。放送局側に改善をお願いしたい。

  • 「日本観光中」」というテロップが書かれていた人物は、日本でタレント活動をしている。彼は日本語も上手だが、番組の中では笑っているだけで、言葉を発することはなかった。しかし彼を知っている人には、観光客という紹介は明らかな嘘ということが分かる。知らない人には、観光客に見えてしまう演出だった。どこからどこまでが嘘で、どれが本当のことなのか。バラエティー番組とはいえ、ドキュメントタッチの企画だったため、視聴者が混乱する嘘を混ぜ込むことは止めてほしい。

  • ゴールデンタイムに見ることが出来るアニメが少ない。ほぼ毎日放送しているのは1局のみだ。芸人やタレントがからかわれたりするような番組を子どもたちに見せるよりも、アニメを見せた方が良いと思う。私は地方に住んでいるのだが、子どもに見せる気が起きない番組ばかり放送している。視聴率や制作費などを考えると、バラエティー番組のほうが番組を作る側としては良いのかもしれないが、ゴールデンタイムにテレビを見ている人は大人だけではないということも分ってもらいたい。

  • 某都市銀行の協力で、現金の在りかや金庫の開け方、コンビニのATMに入っている金額や店舗のATMに貯蓄されている金額を放送していた。防犯を意識せずに、銀行強盗に「どうぞ我が銀行を狙って下さい」と言わんばかりの内容で、あそこまで放送して良いものなのかと思った。

  • ランニングマシンを使う場面で、あまり経験のない他のメンバーのスピードをどんどん上げて行き、「大丈夫~、まだいける~」と楽しそうにしていた。やられた方はとても速いスピードで苦しそうに走っており、「スピードを下げて」と懇願していた。一歩間違えば大怪我をする。子どもたちにも人気あるグループの番組なので、録画で見ている子も多いのではないのか。いじめのようにも見える行為を面白おかしく放送するスタッフは感覚が鈍いのではないのか。

【ラジオ】

  • 知人を車に乗せた際、ある番組を聞きたいと言うのでラジオをつけた。すると、県内のFM局のパーソナリティーを罵倒する旨の発言をしていた。以前この番組を聞いた時も、麺類を大きな音を立てて食べたり、放送禁止用語を口に出したりと、聞くに堪えなかった。このような放送局がある事自体、県民として恥ずかしい。

  • ラジオの生放送中にレイヴという、突然の体を張った無茶ぶりがあった。この手のものは、最初は軽いイタズラで笑えるものが多かったのだが、放送回数を重ねるごとに内容が過激になり、聞いていられなくなった。いつか司会に支障が出るほどの大きな怪我や事故につながるのではないかと、ひやひやして聞いている。なにが面白いのかまったくわからない。

【CM】

  • ホラー映画のCMを何か分らずに見てしまい、突然アップで不気味な女性の顔が映り、心臓が凍った。番組ならばチャンネルを避ければいいが、CMだといつ目にはいるか分らず、CMに入るたびにびくびくしている。ホラー映画のCMはやめてほしい。

  • 国民保護サイレンの音に極めて似ている音を使っているCMがある。北朝鮮の攻撃予告もあって、初めて聞いたときは驚いた。しかしそのCMの放送回数が多いので、最近では国民保護サイレンに慣れてしまった。国民保護サイレンは、注目を集め、不安と緊張感を刺激するように制作されていると思うが、CMに応用することは、モラルがない

青少年に関する意見

【いじめ・虐待に関する意見】

  • タレントに対して行なっていた"ドッキリ"と称した、しつこい嫌がらせ行為を見た。大変不快で、ドッキリさせるというよりも個人に対する嫌がらせ行為だと感じた。他人を"いじる"という行為と嫌がらせは、紙一重なのではないのか。こういった行為からエスカレートして始まる、苛烈なイジメや暴力が存在することを覚えておくべきだ。

【暴力・殺人・残虐行為に関する意見】

  • 休日の午前中に放送されるアニメということで、小学生の子どもが見ていたが、内容があまりにグロテスクなものなので驚いた。大人でも目を背けたくなる映像だった。その時間帯に放送するアニメとしては、相応しくない。

  • 残酷描写がひどい。たとえ深夜であっても、それをアニメで克明に見せることは、あまりにもひどすぎはしないか。見ている若い人の感想の多くが「すげえ」と「やばい」しかない。これは、人の死を軽んじる結果に繋がらないだろうか。こんなものにカタルシスを感じているような、まだ精神の幼い子どもに見せるべきものではない。

【要望・提言】

  • 最近「○ヵ月で○kgダイエットに成功した」等、若者の痩せ願望を煽る番組が多く、どうかと思う。どの番組も「痩せている人は美しい」という内容ばかりで、私の高校生の娘が最近テレビの真似をして「周りの皆もこうしている」と無理なダイエットをして体を壊した。痩せ願望を煽る番組だけではなく、外見にコンプレックスを持つ人が整形するといった内容も見ていて不愉快である。コンプレックスを見せ物にする番組よりも、もっと個人の良さを尊重する番組作りを行ってほしい。

  • 最近、ゴールデンタイムに見ることが出来るアニメが少ない。ほぼ毎日放送しているのは1局のみ、しかも地方では見ることができない放送局で放映している。芸人やタレントがからかわれたりするような番組を子ども達に見せるよりも、アニメを見せた方が良いと思う。子どもに見せる気が起きない番組ばかり放送している曜日もある。視聴率や制作費などを考えるとバラエティー番組の方が番組を作る側としては良いのかもしれないが、ゴールデンタイムにテレビを見ている人は大人だけではないということもわかってもらいたい。

【CMに関する意見】

  • ホラー映画等のCMは、子ども向け番組のすぐ後や朝の情報番組等、子どもが目にしてしまう時間帯に放送することを避けてもらうことはできないのか。スポンサーの関係等があることは承知しているが、幼稚園児の子どもが泣き出してしまった。それからは、いつそのCMが入っても良いように、リモコンを片手に家事をしたり、なるべくテレビをつけないようにしている。せめて時間帯を限定してもらいたい。

2013年4月に視聴者から寄せられた意見

2013年4月に視聴者から寄せられた意見

淡路島での地震で、電話取材が配慮に欠ける、ニュースの扱いが小さいなどの批判意見。ボストンのテロで、爆弾の造り方の詳細報道に疑問の声。ドラマでは設定が性的に過激すぎるといった声も寄せられた。

2013年4月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,271件で、先月と比較して30件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話23%、FAX3%、手紙ほか2%。
男女別は男性66%、女性31%、不明3%で、世代別では30歳代30%、40歳代26%、20歳代17%、50歳代17%、60歳以上8%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。4月の通知数は523件【46局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、20件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

4月の視聴者意見は1,271件と先月より30件増えた。
北朝鮮の挑発的行動が連日起き、朝鮮半島をめぐる地政学的リスクがかってないほど高まったが、その伝え方に関して、様々な意見が寄せられた。
黒田日銀総裁の「異次元」金融緩和策が発表されたが、安易にアベノミクスという言葉を使うべきではないといった声が寄せられた。
地震が淡路をはじめ全国で多発したが、配慮に欠ける電話取材など、報道のあり方ついて批判があった。
ボストンで爆発テロがあったが、爆弾の造り方を詳細に紹介する報道の姿勢に、疑問の声が多く上がった。
バラエティー番組では、食べ物を無駄に使った番組に対して、如何なものかといった批判のメールが多数寄せられ、ドラマでは設定が性的に過激すぎるといった声も寄せられた。
ラジオに関する意見は26件、CMについては58件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は120件で、前月より16件増加した。
今月は「性的表現に関する意見」が23件、次いで「低俗、モラルに反する意見」が21件、「いじめ・虐待に関する意見」が19件と続いた。
「性的表現に関する意見」では、ゴールデンタイムのバラエティー番組で"不倫"や"性生活"について取り上げることや、22時台のドラマの内容だけでなく、その番宣スポットについても、子どもの視聴に考慮して欲しいとの意見が寄せられている。
また、報道・情報番組において暴風雪で父親を亡くした少女へのインタビューを放送したことや、子役の使い方への意見が複数寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 北朝鮮のミサイル関連のニュースだが、日本政府が迎撃ミサイルを設置したり、警戒している状況なのに、韓国旅行は安全と受け取れる放送をしている。むやみに不安感をあおる必要はないが、不測の事態が起こる可能性があるのに、安全と感じさせる放送に違和感を覚えた。北朝鮮と緊張状態にある今はリスクがあり、安全と受け取れる放送は控えてほしい。

  • 「北朝鮮ミサイル発射」に備えて、防衛省に配備された迎撃システム「PAC3」の映像が生中継された。日本の国防にかかわる映像を安易に放送していいのか。朝霞・習志野などに配備されているとの発言もあり、映像も含めて、日本の国防情報は放送するべきではない。

  • 「アベノミクスがこんなところに影響」と、市役所の停電騒動を取り上げ、「アベノミクスのせいで銅価格が上昇し、泥棒が銅線を盗もうと切断したため、停電した」と報じていた。どう考えても悪いのは泥棒なのに、なぜ安倍首相のせいにするのだろうか。銅線の盗難は何年も前から世界各地で発生している。そのことに触れないと公正な報道とはいえない。何でもかんでも現政権の政策を悪い方へつなげたいという意図があるとしか思えない。

  • 「アベノミクス」という言葉を多用しているが、高齢者にはよくわからない。日本語の意味も表記するべきだ。何でも「アベノミクス」で片づけられると、ごまかされているような気がする。

  • ニュース番組が、アベノミクスで景気が回復しているとして、富裕層がデパートで高級品を買いあさったり、マンションが売れ切れたり、豪華な旅行の計画をしていると特集している。これらの人は、最近の株高で儲けた人が多いなどとして、株への投資を煽る報道まである。一部の富裕層は確かに、消費を増やしているのかも知れない。しかし、そんなニュースを毎日見せられたら、年金生活で細々と暮らしているお年寄りや、ワーキングプアの人はどのように感じるだろうか。マスコミは、景気が悪いといえば景気の悪い特集ばかり報道し、景気が回復すると景気の良い話ばかりを特集する。しかし報道の本当の役割はそれらの「流れ」から取り残された、声なき声を拾うことにあるはずだ。

  • 大きな地震があり、役場に電話をかけて状況を確認していた。相手が対応で大変な時間帯であるにもかかわらず、アナウンサーが色々と質問をしていた。忙しい現場のことを考えて、端的に質問をするべきだ。

  • 早朝、大きな地震があったが、相変わらず配慮に欠けたマスコミの報道が目立った。地震直後の役場や事業所への無神経な電話取材。事務所には電話が鳴り響き、情報をまとめている最中だというのに「状況はいかがですか」「被害の連絡は入っていますか」など、無神経にも程がある。取材やコメントは一段落してからでもいいのではないか。落ち着いた行動を呼びかけるとか、現地放送局とのやりとりで進めるなど、優先させることはいくらでもあるだろう。

  • ゴルフ中継を見ていた。この日の5時33分に淡路島を震源とする震度6弱の地震が起きて、岡山は震度3、香川県は震度5の地震が起きていたのに、途中少しの臨時ニュースをはさんだだけで、ゴルフを延々と流し続けた。岡山・香川でも地震の影響を受けているのに、地元の局は、途中でも切り替えて地震情報を放送してほしかった。ずっとゴルフを流しているということは、どういう神経をしているのか。被害は少なかったから良かったようなものの、これからも緊急の事態が起こった時でも、ゴルフ中継を優先するのか。

  • 淡路島の地震の時、最新の情報がほしくてテレビ局をいろいろ見比べた。特別番組を放送する局、下側に字幕が出続けている局など、対応は様々だった。しかしある局は、「ゴルフ中継」をのんきに放送し続けていた。地震・津波発生時における報道の重要性というものをまったく無視した対応で、放送局として如何なものか。

  • 阪神・淡路大震災で多くのマスコミがヘリを飛ばし、その爆音で家屋の下で助けを求める人の声がかき消されてしまったことは有名な話だが、それ以降、報道姿勢は何ら変わっていない。被災地や被災者を見世物にし、BGMつきで「お涙頂戴物語」に仕立て上げる。確かに「震災を語り継ぐ」ことは大事だ。しかし、被災地が望んでいることは、あんな残し方ではない。このような報道しかできないのなら、むしろやらないでほしい。書籍があるし、語り部だっている。視聴率のネタにしか考えていないのだろうか。視聴者から寄せられた多くの意見を、もっとマスコミは真摯に受け止めるべきではないのか。

  • 三宅島で震度5強の地震があったことを受け、番組のなかで三宅島の群発地震を取り上げた。気象庁も解説者も「火山活動とは関係ない」と言っているにもかかわらず、三宅島からの中継でも、それとなく火山活動と関連づけようしていた。司会者は常に冷静に対応すべきなのに、率先して島民や視聴者の不安を暗に煽っていた。

  • ボストン・マラソン同時爆発事件だが、相も変わらず興味本位の報道である。圧力鍋を使った爆弾の作り方など詳細に報道する必要はないのに、専門家まで呼んで解説する始末だった。爆弾の作り方はインターネットで分かることかも知れないが、あれでは世の中の人たちにいらない知恵をつけるようなものではないか。亡くなった人の生前のプライバシーを暴きたて、お涙頂戴にしていることも相変わらずだ。

  • ボストン・マラソン同時爆発事件のニュースで爆弾の作り方を解説する番組が多いことに驚く。中には参考となるサイトのURLが分かる状態で放送した上に、丁寧に解説までつける始末だった。以前、硫化水素自殺の件で作り方などを放送し、それを真似して硫化水素による自殺が激増したことを忘れたのだろうか。空き巣の手口を放送し、空き巣が増えたことを忘れたのだろうか。模倣されるかも知れないと、報道各社で論議していないのだろうか。

  • 関東地方の強風を取り上げたニュースで、子ども達にインタビューをしていたのだが、今にも転びそうで見ていられなかった。インタビューをする前に、子ども達を安全な場所に避難させることが、大人の常識ではなかろうか。この番組に限ったことではなく、強風等で避難勧告の出ている地域から中継したりすることは、住民たちの意識を逆に低くしてしまう要因にもなりかねない。

  • 北海道の吹雪が原因で、親が子を抱き寒さを凌いで子どもだけが生き残った事故があった。各局が群がるように、生き延びた子にズケズケとインタビューをしている。あれは如何なものか。亡くなってからそんなに時間も経っていないのに、どうして、そっとしてあげられないのか。どうして子どもの心を踏みにじる行為をするのか。大体の子どもは親の死に関して、受け止めることは出来ない。

  • ニュース番組などでは、インタビュー映像を加工したり、文章を繋げたりして、放送している。放送に携わる方々は「報道の自由、視聴者に分かり易くするため」と言うかもしれないが、インタビューを「加工された人」の「言論」は軽んじていいのだろうか。

  • 番組中に愛知・稲沢市立てこもり事件を生LIVEで放送し、警察が考えているだろう作戦を生放送でペラペラと喋っていた。スマホを持っているかも知れない犯人に、それをリアルタイムで知らせることはどうかと思う。

  • 靖国神社参拝について報道していた。この件についての報道姿勢に憤りを感じる。コメンテーターが「北朝鮮問題で中国、韓国と協力すべき問題があるときにこんなことをやるなんて。中国、韓国とのFTAを控えた重要な時期なのに」と発言していたが、靖国参拝を否定する一方的な報道だ。そもそも世界の例を見ても英霊に参拝することは自然なことだ。隣国側の方が挑発的な行為を行っていると思う。

【番組全般・その他】

  • 整形依存症の女性を取り上げていたが、手術の様子やグロテスクな外観、その精神性、全てが気持ち悪かった。美容整形医にも疑問を感じた。精神的に常軌を逸している「患者」に対し、リスクを説明する責務以外に、医療従事者としてのフォローはしているのだろうか。そんな「患者」をバラエティー番組に引っ張り出してきて見せ物にすることは異常だ。美容整形手術は、肉体的にも精神的にも金銭的にもトラブルが多い。危険性のあるものを番組で取り上げるべきではない。

  • 整形モンスターというタイトルを見てびっくりした。生身の人を「モンスター」と言っていいのだろうか。スタジオにいた出演者が「命に影響してもいいというのか」「キレイだけど美しくはない」と本人の目の前で切り捨てることは、同じ日本人として恥ずかしくなった。見ていて救いがなく、息苦しくなった。整形手術を受けた人を失格者として見下し、「モンスター」と化け物にしている。テレビに出たことが彼女の新たなトラウマにならないかと心配だ。

  • 女性タレントグループに時速165kmのマシュマロを口で受け止めさせていた。それを笑って見ている他の出演者もおかしいのではないか。"お笑い芸人=イジメて良い人種"という誤解、勘違いだ。

  • 色々なバラエティー番組で、"セクシー系"と呼ばれる女性タレントらが、一年中下着と区別がつかない衣装を着てテレビに出演している。これは視聴者、特に青少年のモラルの低下につながる。これから暑くなれば、肌の露出が多い洋服を着る出演者が増えてくる。テレビに出る以上、出演者は青少年への影響も考慮し、無駄な露出は極力控えて頂くようお願いしたい。

  • 私の住んでいる地方では、テレビ画面の片隅にある局の「ウォーターマーク」が大きい。例えば、4月1日から始まった新番組の宣伝なのか、画面右上に番組の文字が大きく出ている。また他の局では、変な生き物のマークが出ている。番組に集中できず、目ざわりだ。出さなければならないのであれば、もっと小さいマークにしてほしい。他の地域のことはわからないが、「ウォーターマーク」そのもののあり方について一考願いたい。

  • 動物が経営する喫茶店を描いたアニメが3月で終了し、残念である。「ロハス」をテーマとした番組で登場人物に癒やされるばかりでなく、友情や家族愛、望郷の念を描いた場面もあり、今を生きる現代人が忘れがちなものを思い起こさせてくれる、自信をもって人に薦められる番組であった。続編の放送を期待したい。

  • 何故24時過ぎの時間を「25時」や「26時」などと言うのか。「土曜26時」を「日曜午前2時」と言ったら、「頭がおかしい」と言われた。日付が変わっている以上は「日曜」と言っても何もおかしくない。日本語として考えておかしなことを言っていないのにバカにされる。時間軸を24時区切りにすることはできないのか。

  • 芸能人がホテルで過ごす様子を隠し撮りしたところを放送していた。最近、隠し撮りするものをよく見かけるが、倫理上良くない。見るたびに不快になる。他にも芸能人の自宅の様子を隠し撮りしたりする場面も見かける。プライベート空間に立ち入りすぎる隠し撮りは、人格権の侵害につながる。規定を作った方が良いのではないか。

  • テレビ画面上で見られる各局の番組表だが、現在どこの誰が作ったものなのか表示されていない。キー局が作ったものなのか、系列局が作ったものなのか、明示してもらいたい。

  • 巨大なお好み焼きを作るという内容が放送されていた。何気なく見ていたが、その内容があまりにひどかった。通常のお好み焼きのサイズの6000倍のものを作るという企画だったが、挙げ句の果てには生地の水分量を間違えたとかで作り直しをし、6000倍の食材を無駄にする内容だった。たくさんの芸人が参加していたが、見ていて気分が悪くなった。世の中には満足にご飯を食べられない子どもがたくさんいる。このような内容のものがまかり通ることはあってはならない。

  • クレーン車で人を吊ることは禁止されているのではないですか。大量の食べ物をネタにすることもやめた方がいいのではないですか。6000倍のお好み焼きは、一人で3枚食べても2000人必要です。そんなに現場に人はいるのですか。「残りはスタッフでおいしく食べました」と言っていますが、本当とは思えません。

  • 通信販売やテレビショッピングが多すぎる。通販は他のCMと違って、強引な手法で視聴者を引きつけ、その場で購入させるキャッチセールスに似ている。放送局はあざとい通販に加担するべきではない。

  • 「どの番組が」ということではなくて、どうしてお笑い芸人や、オカマやニューハーフなどといった、男なのか女なのか分らない人達がたくさん出てくるのか。視聴者がそれを本当に望んでいるのか。また、わけの分らないカタカナを用いて、ひたすら差別用語を作り出しては番組を作っている。ただ面白ければいいのだろうか。

  • "ちょっとエッチな大人の恋愛ドラマ"ということだが、中年の独身女性が、若い男性を飲み屋や合コン会場のトイレに誘い、行為をするという考えられない設定が放送された。あまりに安易な設定で、コメディドラマなので、なおさら不快な気持ちになった。22時台のドラマで、若い方をターゲットにしているドラマなら、もう少し節度があっても良いのではないか。

  • 春と秋、年末年始のみだった長時間特番が最近では1年中やっている。しかも長時間特番の放送時間は長すぎる上、中身は薄く、同じ事務所所属の芸能人ばかりの内輪話だ。衝撃映像といっても同じ映像の使い回しだ。どのチャンネルに替えても同じ内容でマンネリ化している。長時間特番の影響で、後続の深夜のニュース・スポーツニュースや深夜の番組が繰り下げられる。視聴率対策だろうが、長時間特番のレギュラー化は止めていただきたい。

  • ツイッターなどで、視聴者の声を番組に同時進行で反映させる番組が増えてきたが、客観性は疑問だ。試みは斬新だが、ネットを頻繁に使う層に限られるため、世論を客観的に反映しないという決定的な陥穽がある。組織的世論操作に利用される恐れが高く、客観性を担保する放送基準策定と各局の遵守は必須だ。憲法改正、消費税、社会保障、雇用、TPP、教育などで組織的書き込み工作があり得るから、注意が必要だ。

  • 女子スケート選手に対するコメンテーターの発言は、放送の公共性を著しく欠いていた。主観的な好悪での物言い、表層的な見地からの決めつけは、一般人の井戸端会議ならいいかもしれないが、公共の電波を使っての発言としては、如何なものか。マスコミは個人攻撃の場でも、揶揄する場でもない。

  • 人混みの観光地で芸能人4、5人が歩きながら箸と茶碗でご飯を食べていた。転んだらどうするのか。何かの拍子に箸で子どもの目を突くようなことがないと言い切れるのか。箸や棒を口に入れて歩くな、と躾ける立場の大人の行為とは思えない。礼儀作法もここまで落ちるものだろうか。本当に情けなく、怒りがこみ上げてきた。

  • 両腕がどんどん巨大化する女性の映像が番組の冒頭に流されました。世界に約500例しかない難病で、体の一部が大きくなる病に侵されている人の映像でした。その人は苦しみながらも、かすかな希望を持って生きています。このシーンをほかの巨大なものとして放送された「怪物・巨大ダコを追え」や「大きなスケートボード」などと横並びに流していいものでしょうか。小学生の二人の子どもに、この映像をどう説明したらいいのでしょうか。小中学校で、イジメの事件が連日報道される昨今、身体的な特徴が少しでもあればイジメの対象になる。こんな「イジメ」「差別」を助長しかねない映像を流していいのでしょうか。

  • 今期のドラマには色々なところで生々しいいじめシーンや犯罪に近い暴力シーンが数多く放送されています。人気の俳優や女優が出演していることもあり、真似をするようなことが起こりそうで、とても心配です。いじめを紹介するような放送の仕方に疑問を感じます。

  • AD一人をプールや海へ突き落として笑い者にしている点に、疑問を覚えた。稼働中の電源機材と共に背中から不自然な体勢で落水させ、命の危険を感じさせるものだった。何より、特定の個人に対するこのように暴力的な行為は、「いじめ」を彷彿とさせる内容であり、それを笑い者にして視聴者の笑いを得ようとする行為もまた、「いじめ」の助長につながるのではないのか。

【ラジオ】

  • DJが「歯並びが悪い人は口が臭そう」などと、人を見た目で判断する発言をしていました。その事にコンプレックスを持つ方がいます。このDJは過激な発言が多く、起用し続ける局の姿勢にも疑問があります。

  • 出演者が食べ物を食べながらしゃべることがあります。音をさせながら話すのを聞くのは、かなり不快ですし、公共のマナーとしても良くないことです。番組内では出演者が道徳やマナーについて語っていますが、矛盾しています。

  • 日頃から、下ネタや卑猥な発言が多いが、リスナー宅にかけた電話に、たまたま子どもが出た。しかし、パーソナリティーは面白がって電話を続行し、子どもに卑猥だと思われることを言わせようとした。幸い子どもは答えなかったが、親の承諾もなく子どもを番組に出し、卑猥な発言を強要するのに驚いた。子どものトラウマになったらどうするのだ。

【CM】

  • ある会社のCMだが、テレビ番組との音量の差がありすぎて不快である。家族の体調が悪く、テレビの音量を小さくして見ているにもかかわらず、大きな音が流れてストレスを感じている。CMは見たくなくても強制的に見させられているものなのに、視聴者を不快にすることは、如何なものか。強く改善を求める。

  • 子ども向けの番組が始まるので、小学校1年の子と10分程前から見ていたところ、ホラー映画のCMが2度放送された、子どもは怖がり、大人が見ても気持ち悪いと思った。心に傷を受けかねない。子どもが目にする可能性がある時間に、刺激のある映像を放送するのは、悪質ではないか。

青少年に関する意見

【性的表現に関する意見】

  • バラエティー番組の中の夫婦のダブル不倫の話題で、性生活について取り上げられていた。夜の遅い時間なら分かるが、小さい子どもがまだ起きているゴールデンタイムにわざわざ取り上げなくてもいいのではないか。

  • 番組を見てもらおうと宣伝を流すことは理解できる。しかし、このドラマは性についての内容が多いらしく宣伝でもベッドシーンが流れる。番組内ならまだ分かるが、勝手に流れる宣伝にベッドシーンを入れることはいかがなものか。宣伝は選ぶことも出来ないし、子どもが見ることを考えた内容にしてほしい。これからますます過激な内容が放送されるのかと思うとヒヤヒヤする。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • 最近のモノマネ番組は、された側の事を考えていない。良いところを真似るならいいが、本人が言わないようなことややらないようなこと、本人が嫌がることをするのは、モノマネではなく嫌がらせだ。子どものいじめなどの問題で、相手が嫌がることをするのが、問題になっている。どうせやるなら、ちゃんとしたモノマネをして認められるべきだ。

  • アイドルグループの学力テストをバラエティー化していたが、番組内容は、学校の雰囲気作りをした中で、バカのランキングもして、バカをつるしあげるような企画であった。似たようなことを現実の世界でもやってみようと思わせる内容であり、憤りを感じた。子ども達に誤解させる恐れがあり、このような番組内容は、いじめを助長する。

  • イジメを題材にしたドラマだった。私は学生時代に5年間イジメを受けていた。過去に傷を負い、大人になっても傷を思い出すことは多々ある。極力忘れようとしているのに、まさかテレビドラマで、ここまでフラッシュバックさせられるとは思わなかった。こんなものを流しても、イジメなど減ることなどない。現実は甘くないと伝えたいのか。これが現実だと伝えたいのか。そんなことをテレビドラマで表現しないでほしい。

【報道・情報に関する意見】

  • 吹雪でお父さんが亡くなってから3ヵ月も経っていないのに、9歳の女の子にインタビューをしていた。自分をかばって父親が死ぬという異常事態を経験した子に対して配慮がなさすぎる。不愉快だった。

【表現・演出に関する意見】

  • 子役の女の子が芸人を殴ったり、ののしったり罵声を浴びせたりという内容だった。いくら企画とはいえ、子どもにこういうことをさせるのはおかしいし、面白いを超えて不快。こんな時間(注:深夜2時過ぎからの放送)に子どもを出すべきではない。この子自体にも問題はあると思うが、夜中に子どもを出すことはやめてほしい。

2013年3月に視聴者から寄せられた意見

2013年3月に視聴者から寄せられた意見

東日本大震災から2年、震災をイベントにしないでほしいといった声や、この時期の娯楽番組に、疑問の意見。また、バラエティー番組では、女性蔑視の発言を繰り返す男性タレントに批判の声など。

2013年3月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,241件で、先月と比較して92件増加。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話25%、FAX2%、手紙ほか2%。
男女別は男性67%、女性28%、不明5%で、世代別では30歳代27%、40歳代28%、20歳代18%、50歳代17%、60歳以上8%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。3月の通知数は446件【43局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

3月の視聴者意見は1,241件と先月より92件増えた。
これにより2012年度の視聴者意見の総数は前年度より186件減少し、19,022件となった。
東日本大震災から2年が経ち、各放送局で追悼番組や検証番組が制作されたが、震災をイベントにしないでほしいといった声や、被災者の気持ちを考慮しない娯楽番組などに対し、疑問を投げかける意見があった。
また安倍内閣がTPPの交渉参加を表明したが、参加した場合のデメリットばかり強調しているといった批判的な意見や、特定の分野ばかり取り上げているといった声も寄せられた。
バラエティー番組では、女性蔑視の発言を繰り返す男性タレントのコーナーに対して、あまりに下品な演出だといった意見や、通常の1時間番組を合体させているだけのSP番組の手法に対し、安易すぎるといった批判があった。
ラジオに関する意見は30件、CMについては53件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は104件で、前月より14件増加した。
今月は「低俗、モラルに反する意見」が24件、次いで「いじめ・虐待に関する意見」が13件、「表現・演出に関する意見」と「性的表現に関する意見」がそれぞれ8件と続いた。
「低俗、モラルに反する意見」では、春休みの時期であるため、日中の時間であっても子どもが見ることを考慮した内容を求める意見が寄せられている。「いじめ・虐待に関する意見」では、バラエティー番組内での言動が"いじめ"に繋がってしまうことを危惧する意見が多く寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 東日本大震災から2年が経ち、各局で特番が放送された。主な被災地からアナウンサーなどが中継を行っていたが、どの局も被災者にマイクを向け「復興が遅い」と言わせ、コメントでそれを煽り、さらにはつらい当時の話を蒸し返し、最後は得意の「感動物語」でまとめている。視聴者が知りたいことは現状や今後の展望などであり、2周年記念のイベント企画ではない。いい加減に被災者を追い掛け回すようなことはやめてほしい。

  • 東日本大震災以降被災地で様々な支援活動をしています。とても気になるのは、東日本大震災を「サンテンイチイチ」、阪神・淡路大震災を「イチテンイチナナ」などと表現することです。これらの災害は事件ではなく天災であり、亡くなられた方も多数います。略数値ではなく阪神・淡路大震災、東日本大震災などと丁寧かつ正しい表現に出来ないのでしょうか。

  • 「震災から2周年」に関連して、キャスターが福島第一原発の建屋に入り、中の様子を伝えていた。細部まで見せてくれるのはいいが、セキュリティー面を考えると、そこまで公開することに疑問も感じた。建屋内部の詳細を知ったことで、犯罪者がその知識を悪用し、テロなど原発施設を標的にしないとも限らない。情報公開に関し、昔とは別のレベルで慎重さが求められる時代になっている。報道する側はそのことを忘れないでほしい。

  • 震災関係の番組で、自主避難した人を大きく取り上げていたが、それより福島に残って頑張っている人を応援してほしい。

  • 東日本大震災関連で"被災地の今"を特集していたが、被災地の防潮堤建設を巡る現地住民の取り上げ方や報道姿勢が偏っていて、中立性に欠け、被災地の事や今を本当に取り上げているとは思えなかった。防潮堤建設に反対の住民の意見を取り上げ、公共事業は悪と言わんばかりの内容に不快感を覚えた。命を守る為の防災減災対策の公共事業やそれとセットの復興計画がそんなにいけないことなのか。

  • ニュースでTPPをやっていた。参加した場合どうなるか。農家のインタビューや交渉の条件に特化して、報道されている印象があった。ミクロな話になっている。TPPは国際自由貿易の話だ。非常にマクロな話のはずだ。農家のインタビューや交渉の条件などメインで流すことは本題から明らかに外れている。マクロな話として、参加した場合どうなるか、参加しなかった場合はどうなるのか。本当に報道しなければいけないことは、問題の本質だ。一部の業界の利権でなく、より多くの国民の損得、より影響の大きい方ではないだろうか。

  • 一票の格差がここまで広がったのは今に始まったことではない。徐々に不平等感を解消させることは必要だが、報道姿勢が、司法を盾にした政治運動としか思えない。ついこの前までメディアは「選挙はお金もかかるし、有権者に負担もかかる」と言っていた。そもそも違憲判決が出ても、放置してそのまま解散したのは民主党だ。しかしテレビのネガティブキャンペーンは自民党に向けられている。以前から指摘されているが、なぜ偏向報道は直らないのか。テレビはこの前の選挙のみを問題にして叩くが、民主党の勝った選挙も違憲だとはっきり言うべきだ。安倍政権成立の選挙のみを、違憲で民意でないと主張するのは、明らかにおかしい。

  • 民主党を小馬鹿にした内容を見て、憤りに変わった。民主党の欠席に対し、「欠席裁判」といった言葉で揶揄していた。報道機関の中立性の放棄と言える。政治的にもいかがなものか。行き過ぎた場合、報道機関による独裁につながる。早急に対策を練るべきであり、放置するべきことではない。真実を曲げずに伝える、公正なテレビの実現をお願いしたい。

  • 北海道東部で発生した暴風雪に関する各局のニュース報道で、暴風雪で命を落とした父親や生存した娘のプロフィールを詳細に取り上げていた。死者を美談化する報道が目立つ一方、暴風雪警報発令中の外出を控える呼びかけ、もし車で立ち往生した場合の対処法など、生活に重要な情報を流したニュースは皆無に近かった。市民の防災意識を喚起するという責任を自覚し、生存者を根掘り葉掘りいじりまわす報道は控えていただきたい。

  • 為替の変化によるメリット・デメリットは中学で勉強するような基本なのに、円安で燃料や小麦があがることばかり強調することは、報道の公平さを無視している。メリットが多い株価の上昇すら「一般国民には関係ない」と平気で言う。政府は景気をよくするために頑張っているのに、また臨時ボーナスや、昇給など明るい話題も結構あるのに、景気が悪くなるかのような印象を与えるテレビの番組には、違和感を覚える。

  • マスコミは自分たちの結論を決めて、それに合わせて報道している。自分たちの都合のよい結論のためには、指示通り話すコメンテーター、編集されたインタビュー、都合のよいデータ、これまたうまく編集された取材ビデオ、都合の悪いことは言わないという方法でゴリ押しする。たとえば少子化問題では必ず「移民」の話をするが、世界でこの移民問題は深刻なことは語らない。国民の世論を恣意的に誘導しないでほしい。

  • 「PM2.5」についての各局の報道だが、もう少し客観的な内容にしてもらいたい。「PM2.5」は日本にも以前からある物質で、既に吸い込んでいる。中国の大気汚染がひどいからといって騒ぐのはおかしい。

  • ツイッターの意見が表示される、いわば「今時」の構成だが、多くの人の考えを知ることができる反面、くだらないつぶやきも多い。たとえば天気コーナーで気象予報士の髪型や服装にいちいちコメントする輩がいる。「○○さん(気象予報士)、元気ですか?」「床屋行きましたか?」そんなことはどうでもいいではないか。程度の低さにあきれることがしばしばある。ニュースの本筋に関係ないような、どうでもいい低レベルのつぶやきはカットしてほしい。

  • 各地の学校で体罰の発覚が後を絶たないが、報道番組のほとんどが「体罰は絶対にいけない」と決めつけている。確かに体罰は悪いことだが、中には仕方のないケースもある。たとえば、他の生徒の学校生活に害を及ぼすような非行があった場合、阻止するために手を上げた教師を批判することはおかしい。個々の事情に踏み込まず、単純に体罰そのものを批判する報道が多く、どうも納得が行かない。

  • ニュース解説番組や情報番組で、大きなパネルやモニターを目隠しの状態からめくっていく手法がとられるが、めくる度、モニターが変化する度に一々「デデン」や「シュイーン」の効果音が付く。何枚も連続してめくる時も「デデン」「デデン」「デデン」と耳障りで、見ることが苦痛だ。

【番組全般・その他】

  • 東日本大震災で被災して、いまだに幸せを感じることなく生きている人がたくさんいる。復興も進まず不便な生活をしている人がいるのに、何不自由なく生きているセレブを取り上げる番組が跋扈している。被災者のことを考慮した番組を作ってほしい。

  • WBC野球放送についてですが、民放はCM収入により成り立っていることは分かるが、試合開始時間があいまいで「まもなく、まもなく・・」という言葉で約40分もCMにつきあわされた。視聴者を翻弄する番組の進め方にはいつもあきれる。「まもなく」の基準は、10分以内であると思う。

  • WBCを扱ったコーナーで、台湾対韓国戦の試合の解説が韓国側からの目線のみで、解説者からは「韓国が決勝に進出していればもりあがったのに」等の発言もあった。台湾側からの発言が全くなく、著しく公平性を欠いたものだった。自国の選手の話題が中心になってしまうことは仕方がないが、せっかくの国際大会なのに参加各国を平等に扱えないのでは、国際大会を放送する資格はない。

  • WBCが開催されました。どうしてアスリートの真剣勝負に芸能人が必要なのでしょうか。芸能人を公認サポーターにする必要がどこにあるのでしょうか。主役はアスリートのはずです。またタレントは解説者気取りに、いちいち情報を入れなくていいです。

  • チョコレートがやめられない女性の悩みを解決しようといった趣旨だったが、一緒に出演した友達の女性への扱い方があまりにひどく、見ていて不愉快だった。「イジり」の一言で片づけてしまえばそこまでかもしれない。番組側もツイッターの中で、「〇〇さん(友達の女性)を活用して、チョコレートをやめさせようとします」と内容を説明しているが、「活用」という表現も気になる。結局、その友達はタレントの真似を強制的にさせられてしまうことになるのだが、涙を流してまで嫌がっていた。まさに「イジメ」そのものなのではないか。このようなことは芸能人だから許されるのか。テレビだから許されるのか。

  • ある男性タレントが「ブスは家から出るな」などの発言をしたことで、女性芸能人と議論になった。発言は、他人、しかも不特定多数の人間を傷つけることが明らかであり、さらには本人がそれを「売り」にしているという、下劣極まりない手法だ。そんな人間を平気で出演させるこの番組は許せない。これからも、女性の不細工さを貶めることで人気を上げる芸人は多々出てくると思われる。そういった趣旨の番組はやめてほしい。

  • 海外の文化を知ることが出来る良い番組で、毎週楽しみに見ている。今回の「流氷の上でイナバウアー」も大変良かった。企画に関わる方々の苦労や一生懸命さが画面を通して伝わって来た。とても感動的だった。是非、今後も楽しい番組を続けて頂きたい。

  • クイズのチームの分け方で、ブサイク軍団イケメン軍団と、大の大人が笑いながら差別的な放送をしている。子どもも見る番組で、堂々と容姿で人を判断していることは如何なものか。素直に物事を受け止める子どもが見たら、いじめも深刻化するだろう。家族団欒の時間帯なのだ。即刻チーム分けを改善するか、せめて"さえない"など、もっとましな表現にするべきだ。

  • 小学生向け工作番組が3月末をもって終了することが決まった。放送期間が長期間であるため、親子2代で番組を見ていた視聴者も多いと思う。番組開始当時、私は小学生だった。前番組も長寿番組だったが、この番組も20年を超える長寿番組になった。2番組とも放送期間が20年を超えて、合計でも40年を超えたことはすごい。4月からの新しい工作番組も人気を得て長く続いてほしい。

  • 段ボールに猫を閉じ込めている映像が虐待にしか見えなかった。段ボールに入れて入口をガムテープでふさいでしまえば、小さな穴をかじって出るしかないのに、さも猫が自らやりたがっている言い方だった。それを喜ぶスタジオの人たちも理解できない。映像を見ていると一部段ボールを食べてしまっているようなので、今すぐにでもやめてもらいたい。

  • 内容としては悪くなかったが、スタジオの芸能人の顔がワイプで常に映ったり、安っぽいコメントで台無しになっていた。出演者をもっと選べといいたい。また、数も多すぎる。視聴者が見たいものは「内容」であって、リアクションをとる芸能人の顔ではない。いい場面でCMを長々とはさんでいたこともどうかと思う。CMまたぎやワイプに関する苦情は多いと思うが、なぜ改善されないのか。改善されるどころか、以前に比べひどくなっている。

  • 毎週のように大阪の県民性を取り上げているが、信憑性に欠ける情報が多い。街頭インタビューなどを情報の根拠としているが、制作者がいくらでも操作できる。バラエティー番組の情報に明確な根拠を求めるつもりはないが、あることないことを放送し、大阪への偏見を助長させることはやめてほしい。血液型差別と同じで、ひどい場合は人権侵害に当たるのではないのか。

  • 朝の情報番組の占いコーナーはいらない。占いが好きな人もいるだろうが、目障りに思っている人の方が多いと思う。なにしろ根拠がない。百害あって一利なしだ。子どもが信じることも変だし、大人が信じることはもっと変だ。では一体、誰が信じるというのか。

  • 2つの番組の合体2時間SPと銘打っている番組を見た。地デジテレビの番組表や新聞のラテ欄にもそのように表記されている。しかし、「SP」となっていたが名ばかりで、実際には元々1時間の番組を合体して表記しているだけだった。このように繋げて表記されると、別々に録画予約が出来ず迷惑だし、何だか視聴率狙いで浅ましい。

  • 芸人に不意に投げ技をかける。転がって来る玉にぶつける。坂道からボーリング玉を転がした結果、芸人が玉の上に乗ってしまいそのまま後ろへ転倒するなど、安心して見ていられないだけでなく、不愉快だった。安全を考慮してある旨があったが、具体的にどう考慮してあるのか、それではわからない。騙して笑いをとることは構わないが、芸人に怪我を負わせる可能性のあることはしないでほしい。芸人だから怪我をしてでも笑いをとればいいという考えは間違っている。

  • 子ども達とテレビを見ていたところ、番組の宣伝スポットが突然流れた。眼球のない赤ちゃんの映像で、子どもが大変ショックを受けた。チャンネルはすぐに替えたが、大人でもショッキングな映像を、なんの前触れもなく突然放送することはいかがなものか。以前も同様に番組宣伝としてショッキングな映像を見せられ、驚いたことがある。衝撃映像の類の見せ方がエスカレートしている感がある。

【ラジオ】

  • ラジオニュースで「世論調査によれば"TPPに不安や懸念が8割超"」と言っていた。しかしよく聞いてみると「TPPへの参加については賛成が50%、反対が26%で、賛成が大きく上回っている」ということだった。これでは最初の言葉と矛盾が生じるように聞こえてしまう。ラジオは耳だけが頼りなので、聴取者の誤解を招きやすい。報道の仕方には充分気をつけてもらいたい。

  • いわゆる下ネタがとても多く、下品極りない。また、MCの芸人は他人への誹謗中傷発言が毎回多く、不愉快だ。ブス、ハゲ、デブ等の他人の容姿を馬鹿にする発言も多い。10代のリスナーも多く、暴力的な言葉遣いは少なからず影響があると思う。

  • リスナーと電話で繋いでリスナーがモノマネをするコーナーがあり、実際エントリーがあるにもかかわらず、「今日はエントリーしている人がいない」と言って、ほぼ毎週のように何度も出ているリスナーに電話をしている。他の応募しているリスナーは蔑ろにされているのではないのか。

【CM】

  • 携帯ゲーム各社のCMについて疑問に思う。どのCMもゲームへの参加をよびかけるものばかりで、興味本位で子どもがアクセスし、多額な通信料を請求されているという。ゲームに没頭させて情報通信量やアイテムの購入によって収益を上げているのだろうが、少しはゲームへの依存性に警鐘を鳴らしたらどうか。

  • 最近のCMでは同じタレントが採用されるケースがあまりにも多く、タレントの売り出しだけを優先しているように感じる。企業や商品、サービスが印象に残らず、タレントのプロモーションビデオを見させられている気分になる。

青少年に関する意見

【低俗、モラルに反する意見】

  • 午前中の番組で、「夫以外の男性とキスするのはありか」と問題提起をしつつ、一部の出演者やゲスト等が不倫を肯定するような発言をしていた。見ていて不愉快だ。今は春休み時期なので、子どもに見せられるような内容ではない。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • タレントが「ブスは家から出るな」と発言していた。いくらバラエティー番組でもひどすぎるとは思ったが、それ以上は感じずに見ていた。しかし今日、偶然に小学校3・4年生くらいの女の子が男の子たちにとり囲まれ「昨日テレビを見ただろう。おまえブスなんだから外に出るなよ」といじめられているのを見た。子どもは何の迷いもなく、すぐに真似をするという典型的な例なのかもしれない。テレビの影響力の大きさに愕然とした。発言には気をつけていただきたい。

  • バラエティー番組の中で、出演者のひとりを邪魔者みたいな扱いをしていた。いじめが社会問題化している中、いじめを助長するようなことをしてよいのか。子どもが見ていたら、どう思うだろうか。

  • 番組上の演出とはいえ、出演者やスタッフを池に落としたり、後輩芸人に高額なものを買わせたりすることは、一種のパワハラにあたるのではないか。子どもが真似をしだすと、いじめの原因にもなりそうな気がする。もう少し放送内容を見直したほうが、番組もより良くなると思う。

【要望・提言】

  • どこの局も、金持ちやセレブなどを話題にした内容が多すぎる。世の中、就職難で働きたくても働けない人もいれば、何十年頑張っても報われないで苦労している人もいるのに、あのように物事を軽く言うような人は、今の子どもたちにも悪影響だ。もっと頑張っている人もたくさんいるのだから、テレビではそういう人を取りあげて欲しい。

【性的表現に関する意見】

  • このラジオ番組は、とにかく卑猥な話が多すぎる。パーソナリティーのタレントが暴走している時はたしなめる立場にある女子アナまでもが、一緒になって朝っぱらから下ネタをするとは、何を考えているのか。今は春休みなので、子どもたちが偶然聞いてしまう可能性もある。即刻、改善するべきだ。

【言葉に関する意見】

  • 「すごい」という言葉遣いは、聞いていて気になる。「すごい大きい」や「すごいビックリした」「すごい美味しい」など明らかに間違った日本語だ。バラエティー番組やドキュメンタリー、インタビューなどでは仕方がないとしても、CMやドラマのように台本があるものにまで使用している。こういう所から日本語が乱れ、本当に正しい日本語はなくなってしまう気さえする。テレビは大きな影響力がある。それを考えて制作していただきたい。

【委員会に関する意見】

  • 今回の『幸せの時間』についてのBPOの判断に疑問を感じた。私が子どもの頃は、子どもが起きている時間のドラマなどに過激な性的シーンがあれば「子どもは見てはいけません」と親が諭していたはずだ。それをなぜ制作サイドに苦情を言い、BPOが介入するのだろうか。放送倫理も度をこせば表現の自由を奪い、無責任な親の言いなりになるだけだ。なんでもかんでも「倫理に反する」と押さえつけてしまうことは反対だ。

2013年2月に視聴者から寄せられた意見

2013年2月に視聴者から寄せられた意見

遠隔操作ウイルス事件の「猫カフェ」の容疑者映像が隠し撮りであり、容疑段階での報道のあり方を問う意見。視聴者の電話投票で温泉宿の一位を選ぶ番組で、投票結果が公表されず不自然という意見など。

2013年2月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,149件で、先月と比較して219件減少。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話24%、FAX2%、手紙ほか3%。
男女別は男性68%、女性28%、不明4%で、世代別では30歳代32%、40歳代25%、20歳代19%、50歳代13%、60歳以上9%、10歳代2%の順になっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。2月の通知数は400件【37局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、17件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

2月の視聴者意見は1,149件と先月より219件減った。
グアム無差別殺傷事件の空港での取材殺到についてメディアスクラムではないかといった批判的な意見が寄せられた。遠隔操作ウイルス事件の容疑者逮捕の報道では、「猫カフェ」で戯れる容疑者の映像撮影は、事前に隠し撮りされたもので、人権侵害ではないかといった声や、容疑段階での報道のあり方に疑問を投げかける意見もあった。
バラエティー番組では、温泉宿の人気ナンバーワンを視聴者の電話投票で決めるという番組で、投票の内容も公開されず、結果に不自然さが残るといった不満があった。
少女アイドルが丸坊主になって泣く映像や、グラビアアイドルの女性がテレビでもてはやされていることにも多くの視聴者からの意見があった。
ラジオに関する意見は28件、CMについては36件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は90件で、前月より12件増加した。
今月は「性的表現に関する意見」が20件、次いで「表現・演出に関する意見」が12件、「低俗、モラルに反する意見」が11件と続いた。
「性的表現に関する意見」では、最近人気のセクシーさを売りにしたグラビアアイドルについて、コメントや格好、態度が過激だとして、子どもが見る番組への出演を控えてほしいとの意見が複数寄せられている。また、東海テレビ放送のドラマ『幸せの時間』について、青少年委員会で審議入りしたことに関する意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • グアム無差別殺傷事件の遺族への取材について。成田空港ターミナルで遺族へのカメラのフラッシュ、ビデオ撮りが凄かった。俗にいう「メディアスクラム」ではないだろうか。まるで、被疑者か容疑者のようだ。どうして代表取材で済まないのか。テレビだと二局ないし三局で済むし、新聞とも歩調を合わせて自重してもらいたい。遺族の立場に立って考える"アタマ"はないのか。

  • グアム無差別殺傷事件の報道は、どの局もやりすぎだ。事件現場の映像や写真を繰り返し流し、憶測にもとづくコメントをしたり、野次馬が撮った写真や映像音声の提供を求めたりしている。私は被害者となってしまった方々とは何のつながりもないが、遺族がこれを目にしたらどう思うかと胸が痛くなる。報道は慎重に扱ってほしい。

  • グアム無差別殺傷事件のリポートで、犠牲になられた方の自宅が映されていた。その映像の中に、玄関のガラス部分から内部を映した映像があった。ブーツが乱雑に散らかった映像。今回のリポートでそんな映像が必要だろうか。勝手に映されてご家族はどのように思うだろうか。盗撮と一緒ではないのか。本当に不愉快だった。

  • 遠隔操作ウイルス事件で、容疑者の男とされる人物が「猫カフェ」で遊ぶ映像をニュースで流していた。それは隠し撮りされたと思われる映像だった。容疑者として逮捕されたのが10日、この映像は少なくとも逮捕の数日前に撮影されたものだ。テレビ局がこのように一般人を隠し撮りすることが許されるならば、報道の自由といいつつ一般人の生活を付回し調査することも可能といえるのか。この映像が何時どのような経緯で撮影されたのか。なぜそのようなことが可能だったのか。

  • 遠隔操作ウイルス事件で容疑者逮捕のニュース。逮捕されたとたんに、それ以前の画像がこれでもかと各局で流されているが、人権侵害ではないのか。本人は否認しているし、あくまで容疑者なので推定無罪だ。逮捕情報が、マスコミに事前に流れていたという情報漏えいの疑いさえ感じる。起訴されて被告となっても推定無罪だ。きちんと法律を理解し人権を守る報道姿勢をもってほしい。報道するためには何をしてもいいという感覚は、恐ろしい。

  • 現段階では「容疑者」であり、真犯人かどうか未確定であるにもかかわらず、卒業文集を晒したり、行きつけのお店の店員に「気持ち悪い客」と言わせたりと、個人の人権を無視した報道をしているが、いかがなものか。過去にいじめられていたから性格が歪んで今回の事件を起こしたかのように説明するアナウンサーもおかしい。テレビの持つ影響力の大きさと、報道のあり方について考えていただきたい。

  • 各局のニュース番組でAKBのメンバーの丸坊主謝罪のニュースを報道していた。事件や事故を起こしたのならまだしも、週刊誌に色恋沙汰で記事が載ったことに対してのタレントの謝罪会見を、ニュース番組でニュースとして取り上げる必要があるのか。まったく呆れる。

  • AKBのことが連日のようにニュースになっている。最近は内容が過激になってきた。児童に胸を隠させた写真集だったり、泣いて丸刈り動画だったり。特に丸刈りする動画はユーチューブにあげられており、世界の人が目にする。ナチスのユダヤ人への迫害を連想する人もいて不快に思うだろう。知名度を上げるためのパフォーマンスの一つだと思うが、やりすぎだ。AKBは違法すれすれの問題を起こして話題性をアピールしているだけで、不快でしかない。

  • 「警察密着24時」のような番組は、風景にボカシが入り過ぎていて、見ていて何が何だかわからない。個人情報やプライバシーへの配慮なのだろうが、いくらなんでも過剰すぎる。表札やナンバープレートのように個人が特定できるものを修正することはまだ理解できるが、公共の場所は誰もが目にするわけだから修正する意味がわからない。そこまでしなければ放送できないのなら、最初から放送しない方が良いのではないか。

  • ツイッターの意見が表示される、いわば「今時」の構成。多くの人の考えを知ることができる反面、くだらないつぶやきも多い。たとえば天気コーナーで気象予報士の髪型や服装にいちいちコメントする輩がいる。「○○さん(気象予報士)、元気ですか?」「床屋行きましたか?」そんなことはどうでもいいではないか。一部だろうが、程度の低さにあきれることがしばしばある。以前「偏った情報ばかりが表示される」という指摘があった。情報が偏ることは問題だろうが、逆に、ニュースの本筋に関係ないようなどうでもいいような低レベルのつぶやきはカットしてもいいと思う。

  • ニュース解説番組や情報番組で、大きなパネルやモニターを目隠しの状態からめくっていく手法がとられるが、めくる度、モニターが変化する度に一々「デデン」や「シュイーン」の効果音が付く。何枚も連続してめくる時も「デデン」「デデン」「デデン」と耳障りで、見ることが苦痛だ。

【番組全般・その他】

  • 全国の温泉宿を紹介し、視聴者の電話投票で一位を選ぶという番組だったが、不自然な点が多かった。電話投票の内容が全く公開されない。集計すらも発表されない、すごく不親切な終わり方だった。1位だけではなく、せめて上位ベスト3位までは数字を示して発表してほしかった。エンディングの粗末さと、視聴者の気持ちを踏みにじった番組制作に落胆した。電話をかけて投票した側の気持ちを大切にしていない、視聴者の気持ちを無視した構成だった。生放送ということだったが、本当に生放送だったのか?電話投票は結果にきちんと反映されていたのか?テレビを見ていた視聴者側からは全く分からず、不本意な結果に、憤りと不信感を覚えた。

  • 依存症や摂食障害など、何かに病んでいる人を見せ物にしている悪質な番組だ。見ていて気分が悪いし、社会に悪影響だ。この間の放送では整形依存症の女性を出演させて見せ物にしていた。病んでいる人たちには医療機関の診療が必要であって、タレントが何か忠告しても意味がない。番組のテーマは「女性」などと謳っているが、何故、整形手術や依存症などの暗いことばかりなのか。そういう下衆な企画で視聴者の関心を引き、視聴率を稼ごうとするやり方が不快だ。

  • 「身体中から爪が生えた女子大生」という内容を番組予告に取り上げていた。その宣伝の映像は作り物、再現だとは思うが、身体からたくさんの白いイボのようなものが生えた映像だった。とても気持ち悪く、不快だった。宣伝を見た瞬間から全身に鳥肌が立ち、嘔吐感に襲われた。放送されている番組を見たくないのなら、その時間他の番組を見れば良いが、番組予告の宣伝では否応なく見てしまう。とても腹立たしい。

  • 容姿に対する差別発言を平然とする人は、テレビやラジオに出さない方がいい。性別・学歴・職業・障がいの有無、そして容姿などの"差別"を助長するのは放送による影響が大きい。海外では、特に人種差別の発言や態度について、放送で物議を醸したり、改善したりしている。視聴者の心に潤いを与えるのも、深い傷を負わせるのも、放送だという自覚を、制作スタッフと出演者が持った方がいい。

  • 体罰問題などをニュースで伝えている。その一方、バラエティー番組などで普通に罰ゲームなどをしている。苦いお茶を飲ませたり、ケツバットをしたりと体罰を普通にやっている。また、芸人が出る番組などでは芸を見せるのでもなく、上の人間が逆らえない後輩に、無理やり買い物をさせるなどしている様子を企画し、放送している。パワハラであり、いじめにつながる体罰だと思う。メディアはニュースで体罰禁止などと言いながら、一方ではパワハラや体罰に類似する行為を放送している。おかしくないか。

  • 生活保護の不正受給、詐欺オークションなどにかかわっていた芸能人がいまだにテレビに出ていることが不愉快だ。所属事務所が大きいから守られているのか知らないが、どうであれ悪いことをしたのならきちんと何らかの制裁を受けさせるべきだ。覚せい剤を使用した芸能人も短期間で復帰するなど、とにかく芸能界は甘すぎる。

  • 人気の商品を比較して順位をつける番組。普段から企業タイアップが過剰に盛り込まれ、本末転倒が目に余る。今回はタイアップ企業のCMに出演しているタレントを使うなど、一線を越えた演出が目立った。これで当該企業から何らかの金銭授受があった場合、倫理だけではなく、放送法にも抵触する可能性が高い。

  • 「エッチなお姉さん」などと、いやらしさを売りにしている女性がテレビでもてはやされている。この番組でも、胸元の大きく開いた衣装を身にまとい、いやらしい目線を投げかける映像が何度も流れていた。時間的に、子どもの目に触れる可能性もある。昼間の番組で、このようなタレントを取り上げることはやめて頂きたい。

【ラジオ】

  • 我が家は惣菜店を営んでおり、一日中ラジオを流している。この日は夕方の番組で、二人の出演者の会話がひどかった。「ストリップ劇場」の話題で盛り上がり、その大半が女性についての過激トークだった。当時、店は買い物客で賑わっていたが、あまりの内容に一瞬店内が凍りついた。深夜放送ならいざ知らず、夕方の番組の内容として相応しくない。

  • リポーターが市中の商店などから中継するコーナーで、いつも同じような商店ばかりから中継している。極端な例では、特定の同じ商店が月に2~3回以上取り上げられるケースもある。同じ商店ばかりからの中継では、その商店の広告的な中継の利用と思われてしまう。様々な業態や業種の商店から中継したほうが、より旬の情報を伝えられ、取者の役に立つのではないか。

【CM】

  • テレビ、ラジオを問わずローカル局ではほとんど無制限にパチンコCMを流している。パチンコは依存性の高いギャンブルであり、親のパチンコ中、車内で子どもが死亡する事故が後を絶たない。タバコや酒のCMでは、「健康を損なう恐れがある」「二十歳未満の飲酒は禁止」などの警告が出るが、パチンコに関しては何の注意告知もない。せめて「子どもを巻き込むな」とか「お金の使いすぎに注意」などの警告を出してほしい。

  • 大げさに食べる音を強調したCMは何とかならないか。イギリス人の友人が「ぞっとする」と顔をしかめ、耳をふさいでいる。日本以外の国で音を立てて食べることは厳禁だ。日本でも蕎麦以外は厳禁である。日本の恥だし、下品極まりない。

青少年に関する意見

【性的表現に関する意見】

  • バラエティー番組で、グラビアアイドルが肌を露出した衣装で、卑猥なことを連想させるようないやらしい発言をしていた。他の出演者もかなり調子に乗っていた。この番組は、わが家の小学生の子どもも楽しみにしている。今後こういった内容はやめてもらいたい。

  • 最近人気のセクシータレントのコメントやパフォーマンス、出演ビデオの映像などが、子どものいる朝の情報番組の芸能コーナーで放送されている。子どもには絶対目に触れさせたくないので、時間帯をわきまえてほしい。

【表現・演出に関する意見】

  • 「先輩格の芸人が年下の芸人に無理やり高価な買い物をさせる」というコーナーがある。威嚇し、強制的に何かをさせるというのは法律違反であるし、子どもたちが真似ていじめにつながる心配もある。この企画をすぐにやめさせてほしい。

【低俗、モラルに反する意見】

  • 「ひな壇に飾られたひな人形を的にして、扇を投げつけて倒す」というゲームをしていた。紙で模したものとはいえ、おひなさまを飾っている家庭が多い時期でもあり、小さな子どもが真似をしないか心配だ。

【喫煙・飲酒に関する意見】

  • アニメの中で喫煙シーンが出てくるが、子どもの教育上良くないので、やめたほうがいいと思う。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 番組内容が「いじめにつながる」との意見が多数寄せられているが、本当にいじめにつながるのか。最近の未成年者はテレビだけが全てで、テレビだけから全ての情報を得ていると思っているのか。小学校高学年にもなれば物事の分別はできると思う。わかっている子なら、テレビでやっていたからと言い訳をしても、実際に傷害事件は起こさない。「子どもが孫が・・・」と、それを盾にしないでほしい。

【委員会に関する意見】

  • 『幸せの時間』の性的表現に関して苦情が多いという話を聞いた。確かに過激ではあるが、一方でこれを取り除いてしまってはドラマの面白みの一端を削ぐと思う。視聴者は、必ずしもあの映像を見て性的興奮をしているわけではないし、昼の時間は子どもが見る可能性も低い。一方で、ドラマの開始時や新聞予告に性的な表現に関する注意や、そういった表現もあることを暗に読み取れる表現をしていたから良いのではないか。

  • 『幸せの時間』は多くの批判が寄せられているが、本編の放送以外の宣伝でも、どぎつい場面をつなげて編集していた。目を覆いたくなるような宣伝だった。子どもが学校から帰宅している時間帯などにも、頻繁にこの宣伝が流れていた。ドラマ本編はもちろん、ドラマの宣伝についても節度を求めてほしい。

2013年1月に視聴者から寄せられた意見

2013年1月に視聴者から寄せられた意見

アルジェリア人質殺害事件について、報道のあり方に批判的な意見が数多く寄せられた。大半は実名報道に疑問を呈するものだが、被害者家族への取材や報道の仕方に反発もあった。大阪市立桜宮高校の体罰による生徒自殺問題では、キャスターや出演者の発言に、「公正ではない」といった抗議が多かった。

2013年1月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,368件で、先月と比較して110件増えた。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話24%、FAX2%、手紙ほか2%。
男女別は、男性67%、女性29%、不明4%で世代別では30歳代30%、40歳代24%、20歳代18%、50歳代16%、60歳以上9%、10歳代3%の順になっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。1月の通知数は593件《46局》だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、27件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

1月の視聴者意見は1,368件と先月より110件増えた。
アルジェリア人質殺害事件について、報道のあり方に批判的な意見が数多く寄せられた。大半は実名報道に疑問を呈するものだが、被害者家族への取材や報道の仕方に反発もあった。大阪市立桜宮高校の体罰による生徒自殺問題では、キャスターや出演者の発言に、「公正ではない」といった抗議が多かった。
バラエティー番組などでのCMへの入り方、特にむやみに引っ張るやり方に強い反発があった。誤字脱字など間違いの多さや、アナウンサーがタレントのようにふるまっているという意見もあった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は78件で、前月より2件減少した。
今月は、「いじめ・虐待に関する意見」が12件、次いで「性的表現に関する意見」が11件、「低俗、モラルに反する意見」が10件と続いた。
バラエティー番組における“罰ゲーム”について、いじめだけでなく体罰を連想させるとの意見が寄せられているほか、子どもたちの”言葉遣い”に放送が与える影響に関する意見が複数寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • アルジェリア人質事件において、政府と会社から「遺族への配慮もあり被害者の氏名公表は控える」とのことだったのに、実名報道した。これは問題ではないのか。キャスターが弁明していたが、「無念を晴らすための実名報道」なんて聞いたことがない。自分たちの立場を上手く利用した言い訳でしかない。もちろん遺族が公表を望んでいるならよいと思うが、望んでいないことをなぜ報道機関の勝手な言い分だけで報道するのか。
  • 遺族へのインタービュー取材を控えるべきだ。政府や会社が被害者家族のことを考え、名前を公表しなかったのに、すぐにマスコミは報道する。現地の状況が分からないまま発言を求め、亡くなっていたことが分かるとすぐ、「今の心境は?」などと馬鹿な質問をする。傷口に塩を塗りつける質問をすることが、遺族の為になるのだろうか。
  • アルジェリア人質事件では日本人を含め多くの人命が失われたが、相変わらず「興味本位」の報道で呆れた。ドラマであるかのようにBGMをつけて放送していた。コメンテーターは憶測混じりの無責任な発言、政府や会社の記者会見における記者の幼稚な質問。おそらく遺体が日本に到着すれば、また土足で葬儀に殺到するのだろう。マスコミは「知る権利」を盾にどれほど無礼な振る舞いをしてきたか。今もって自らの非礼を自覚する気配が見られない。事件は「エンターテインメント」ではない。猛省を促したい。
  • キャスターは「無念を伝えるために、数だけで表現するのではなくお名前をお伝えさせていただく」と言った。名前を言わなければ無念は伝わらないとでもいうつもりか。どれだけ遺族、視聴者を馬鹿にしているのか。遺族の感情を無視し、報道の自由の名の下に、勝手に報道する。放送倫理はどうなっている。
  • 報道の自由は、突然のテロで家族を失い苦しんでいる遺族の願いより優先されるべきものではない。この事件だけではなく、犯罪被害者の実名報道にきちんとしたルールを設け、実名報道は被害者遺族が望む場合だけにするよう徹底してほしい。
  • 大阪市立桜宮高校の体育科入試中止のニュースで、「市長の独断だ」と言っているが、それはおかしい。この学校は以前から体罰が問題になっていたのに、調査や改善もせず、体罰はないと嘘の報告をしていた。体罰問題の情報を隠匿したのはこの学校の責任者ではないか。生徒の為、受験生の為というのであれば、ちゃんとした情報を出すべきだ。「体罰があり、自殺者が出た」だけで、入試の中止が決まったように報道しているところもあるが、根本的な問題に触れもせず、市長の独断という批判はあたらない。
  • 桜宮高校で生徒が自殺した事件で、生徒が顧問に宛てて書いた手紙の内容が紹介された。それによると、生徒は「なぜ自分だけが暴力を振るわれるのか」と苦しんでいたようだ。それについてキャスターは「昔からキャプテンは怒られ役で、褒められることは稀だった。生徒はキャプテンとしての重責と体罰の辛さに耐えられなかったのだろう」とコメントした。「自殺したのは生徒が精神的に弱かったから」という意味に取れる。「精神的な弱さ」といった単純な理由で事件が起きたのではない。教育現場において、自殺者が出るほどの恒常的な暴力が黙認されてきたことが問題なのだ。生徒の資質に原因があるという考え方は間違っている。
  • 桜宮高校生自殺事件が報じられているが、マスコミの無節操さに憤りを覚える。つい数週間前までは、若者を体罰で指導する学校や団体を取材した番組を放送したり、「体罰やいじめは子どもが強くなるために必要」などという持論を展開する学習塾の代表を”カリスマ教育者”として取り上げたり、概して「今どきの若者はひ弱になった」と結論付けていたではないか。ところが、生徒の自殺が報じられて以降、まるで流行りものに飛びつくように「体罰は問題だ!」と騒ぎ始めた。マスコミが真に体罰を問題視しているようには感じられない。
  • 退職金の減額による年度途中の教師の退職が問題になっている。「職務への自覚がない」や「無責任」という公務員叩きのような論調が多い。しかし、公務員も労働者であり、退職金を計算してローンや退職後の人生設計をしている人も多いはずだ。民間も苦しい、その中で「公務員が?」という気持ちも分からないではない。しかし問題は、実施時期は適切かなど十分な議論もせずに条例を施行する国や行政にある。一方的に公務員を叩くことはおかしい。
  • 私は県の福祉部門で働いている。生活保護の申請に通らなかった方からは罵声を浴びせられ、「一家まるごと死ねというのか!」と怒鳴られる。そういった方々にとって、5000万円もの年収があったり、マンションの高額なローンを返済していたりと報道された芸人が今もテレビに平然と出ていることは、いかがなものか。「芸人の○○はいいのに、おれは駄目なのか!どっちが貧窮していると思っているのだ」と、あの事件以来何度も言われた。社会的な倫理からしても、ああいった方がテレビに出て、社会に容認されたような態度をとっていると、とても我慢ならない。どうかテレビに倫理観を取り戻してほしい。
  • 私は関西圏に住んでいるが、首都圏での大雪報道にうんざりしている。大雪も天災だから、何が起きたのか、これから何が起こる可能性があるのか、インフラの状況、交通規制、人的被害等は全国放送で報道すべきことと理解する。しかし、わざわざ報道すべき内容でもない些細なことも全国放送で延々と報道している。何年かぶりの大雪の苦労を楽しんでいるかのような、半分笑いながらの報道もある。沖縄の人も北海道の人も東北の被災地で避難生活をしている人にも、その報道が伝わっているという自覚があるのか。
  • 「爆弾低気圧」という言葉は、不適切な言葉だと思う。この言葉は避けるべきだ。理由は、低気圧は「爆弾」ではないし、その言葉が連想させるものは穏やかでない。頭上に爆弾があると連想させることは、戦争を経験した人たちへの配慮に欠ける。世界で紛争が絶えない中、爆弾という言葉を軽々しく使うべきではない。どこで誰が言い出した言葉かわからないが、正式な気象用語でないのであれば、使用は避けるべきだろう。
  • 元局アナウンサーが起こした死亡交通事故について、テレビの扱いが甘すぎないか。一般人が同様な事故を起こせばワイドショーでも徹底的にプライバシーを暴いて吊し上げるのに、この人に限っては完全に扱うことも憚られる雰囲気だ。この事故を取り上げたワイドショーでも、女性キャスターが元アナウンサーに同情して涙ぐんでいた。なんだか遠慮しているようだ。ただでさえこのような事故が多いのに、有名人に限ってこのような扱いでは示しがつかないだろう。
  • 昨年末、由布院でテレビ番組の取材と遭遇した。のんびり温泉に浸かっていると、数人のカメラクルーが入ってきて、断りもなくカメラを回し出した。リポーターも放送局もわからないし、私が写ったかどうかもわからないが、傍若無人さに呆れた。自分が写らなくても、異様な集団が入ってくればかなりのストレスだ。温泉取材の時は、一般客のいない時間か、貸し切りで収録すべきだ。客がいる時は事前に了解を得るなど、最善の配慮をすべきではないか。

【番組全般・その他】

  • ホームビデオの映像をまとめた「決定的瞬間」系の番組や、整形手術で大変身したというような番組で、よく使われる引っ張りの手法にうんざりしている。「その映像がこちら」と言った後で、「3・2・1」といった無意味なカウントダウンが入る。時には「その映像がこちら」と言ってカウントダウンが始まったものの、その映像が流れる直前でCMに入ることもある。さらにひどい場合にはCMをまたいでなおかつカウントダウンに入り、再度の直前の停止で別のコーナーに行き、番組の最後まで引っ張られたりすることもある。
  • バラエティー番組等でのCMへの入り方を不快に感じる。視聴者が待ち望む瞬間に突然CMになることが多い。スポンサーありきの民放だから、CMに入るタイミングを制作者なりに追求した手法なのだろうが、気持ちよくCMも見ようとは思えず腹立たしい。CMの後に同じシーンを繰り返すことも多く、イライラさせられる。最近では番組とCMとの区別がつかない時がある。同じタレントが出ている場合もあり、突然CMに入ることも如何なものかと感じる。制作者は、本当に自信のある番組を視聴者に届けようと思っているのか。番組を丁寧に作る意識に欠けるように思えてならない。
  • 最近のアナウンサーはたるんでいる。事実を正確に、聞き取りやすく伝えることが本来の使命であるにもかかわらず、漢字の読み間違えや誤った内容の報道が後を絶たない。政治家が同じことをしたら、鬼の首を取ったように何度も問題の場面を報道して笑うくせに、自分たちの時は何事もなかったかのように開き直っている。お笑い芸人と一緒になってバカ騒ぎをし、クイズ番組で無教養さを晒しては、へらへら笑っている。アナウンサーはタレントではない。自分の社会的な使命・役割をしっかり自覚して仕事をしてほしい。
  • 最近、テレビの番組宣伝で、やたらと字幕テロップを入れる。そのたびに「キーン、ピュー、ビュー、ボコボコ」等、変な擬音を使っているが、耳障りだ。何故あんな無駄なことをしているのか。視聴者がその番組を心地よく見続けたいと思うだろうか。すぐ真似をして、どの局も番組も「キーン、ビュー、ビュー」。実に不愉快だ。

【ラジオ】

  • その日のニュースをランキングするコーナーを聴いていて、気になることがある。リスナーからの意見を紹介する際、特に政治関係のニュースとなると、毎回といっていいほど「横浜市在住の40代男性」という人の意見が紹介される。それも何年も前からだ。こう毎回同じ肩書の人物の意見ばかり紹介されるのは変な感じがする。同一人物の意見なのか否かは不明だが、毎回「横浜在住の40代男性」とは不自然だし、関係者によるヤラセではないかとの疑いも出てくる。しかもその意見の内容が常に同じ方向を向いているから尚更ヤラセ臭い。
  • 女性出演者への出題として、「虫を食べる」「美味しそうに虫を食べる」というのがあった。ラジオならではのリスナーの想像をかきたてるところだが、その期待されるリアクションが案の定、極度に嫌がる女性喚き声だった。番組の企画を逸脱したディレクターのパワハラ=イジメ・虐待にも等しい行為を聞かされた。ネタバレ的にはこの虫はイナゴだったようだが、大津イジメ自殺追い込み殺人の虐待を連想させる。

【CM】

  • 汚い食べ方をするCMが多い。パンを目の前にぶら下げ、魚がエサに食いつくように下から食べる、わざと口の中に食べ物が入る様子を見せる、指をベチャットなめてみせる、汁物や茶漬けをズルズル音立てて吸い込むなど、表現が目に余る。そんなCMを見せられてもおいしそうだとは思わないし、購買意欲もわかない。
  • 最近の番組は、CMの時間が以前に比べて増えていると思う。番組の時間に対してCM時間の比率のルールなどはないのか。特に一時間番組の後半では、番組内容を細切れにしてCMが入っており不快に感じる。例えば、1分のCMの後10秒ほどの放送、そしてまた1分のCM、最後に30秒程度で番組が終了となっている。CMの時間配分等について改善する気はないのだろうか。

青少年に関する意見

【いじめ・虐待に関する意見】

  • 始まった当初は面白かった番組だが、だんだん身体をいたぶったり、なぐったり、股間をみんなの前で連打する、などを行うようになった。いじめに直結するようなお仕置きが、平然とお茶の間に流れていて唖然とした。いじめ撲滅をしているのに、あれでは、いじめのヒントを得て、やりかねない子どもたちもいるかもしれない。あんな番組をだれもおかしいと感じずに見ていることに、恐ろしい感覚の麻痺を感じる。
  • “けつバット”は体罰だ。年々エスカレートしている。ニュース番組で体罰を批判しながら、バラエティー番組は体罰で笑いをとる。放送局として矛盾している。こんな番組が続いたら、イジメや体罰が後を絶たない。

【性的表現に関する意見】

  • 日曜のお昼の時間帯に、ラブホテルの話題を取りあげていた。”ある芸能人がラブホテルで浮気”との情報で、それを茶化しながらラブホテルの紹介(休憩○○円、宿泊○○円、浴室テレビなど)をし、出演者たちが「休憩ってなにするの?」などと言っていた。子どもと一緒の日曜の昼に流すような番組構成ではない。

【表現・演出に関する意見】

  • 小学生の孫と一緒にこの番組を見た。お笑い芸人が次々に卑猥な言葉を連呼し、その度に孫から「どういう意味か」と聞かれ困ってしまった。小学生も見るような時間帯に、このような出演者は出さないで頂きたい。また、出演者は”時間帯や番組内容”を考えてから発言していただきたい。

【言葉に関する意見】

  • 最近高校生の孫が「全然だいじょうぶ」や「全然おいしい」などと話している。テレビでもアナウンサーが「全然○○」と言っていた。「全然」は打消しや否定的な表現で「大丈夫」や「おいしい」などの肯定表現には不適切だ。テレビに出る表現者が日常的に使うと、子ども達に悪影響だ。放送で使うことをやめてほしい。
  • 「取らさせて頂きます」などの、聞いていて気持ち悪い誤用を平気で使うタレントがいる。この変な日本語が普通になってしまうのではないか、と怖い。影響力のあるテレビ番組で間違った日本語が多いということは、それこそ子どもの日本語に対して悪影響があると思う。

【動物に関する意見】

  • お笑い芸人が、水槽に顔を入れて金魚の入った水を入れるシーンは、動物虐待だと思う。見ていて不快だった。床にも金魚がこぼれていた。子ども達への悪影響にもなると思う。笑いを取るために、動物や生き物を使わないでほしい。

2012年12月に視聴者から寄せられた意見

2012年12月に視聴者から寄せられた意見

衆議院選挙の結果、自民党が政権を取り戻し、第2次安倍内閣がスタートした。選挙にかかわる報道では、出演者の発言が公平でない、ツイッターなどの利用も悪くないが、意見の選択に片寄りがあるなどの意見があった。
年末恒例の長時間特番への批判もあった。お笑いタレントの内輪話や、いじめにつながるようなドタバタばかりでうんざりするといった意見が多かった。

2012年12月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,258件で、先月と比較して338件減った。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話24%、FAX2%、手紙ほか2%。
男女別は男性67%、女性29%、不明4%で、世代別では30歳代30%、40歳代30%、20歳代15%、50歳代15%、60歳以上8%、10歳代2%の順になっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。12月の通知数は535件【35局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、22件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

12月の視聴者意見は1,258件と先月より338件減った。4ヵ月にわたって減少傾向が続いている。
衆議院選挙の結果、自民党が政権を取り戻し、第2次安倍内閣がスタートした。選挙にかかわる報道では、出演者の発言が公平でない。ツイッターなどの利用も悪くないが、意見の選択に片寄りがあるなどの意見があった。
年末恒例の長時間特番への批判もあった。お笑いタレントの内輪話や、いじめにつながるようなドタバタばかりでうんざりするといった意見が多かった。
またペニーオークション詐欺に関連して、問題になった芸能人の出演に厳しい批判があった。
ラジオに関しては27件、CMに関する意見は43件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は80件で、前月より26件減少した。
今月は、「表現・演出に関する意見」と「低俗、モラルに反する意見」が18件、次いで「性的表現に関する意見」が14件と続いた。
年末の特別編成のため長時間の番組が多く放送されており、それに関する意見が多く寄せられている。その中でも特に、バラエティー番組における"罰ゲーム"について、いじめを連想させる内容だったとの意見が複数あった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 批判ばかりでうんざりする。つい先日国民が選んだわけだから、しばらく見守っていてはどうか。魔法使いでもあるまいし、今日、明日に結果が出るわけがない。なにも重箱の隅をつつくことばかりがメディアの仕事ではない。メディアにしか出来ない、被災地の実情や、福島第一原発の現状など、国民はそちらのほうが知りたい。

  • 民主党が政権を取ったときは「民主主義が機能した」と言っていた人たちが、自民党が政権を取り返すと、「ほとんど支持されていない自民党が政権を取った」と耳を疑うような発言をしていた。いくら自分たちの考え方と違う選挙結果になったからといって、まるで選挙に不正でもあったかのような発言はいただけない。選挙民を馬鹿にしすぎだ。

  • 偏った報道が多い。どうしてあれほどまでに批判的な報道ができるのか不思議だ。民主党政権下に引き起こされた問題を、当時野党の自民党に問題があったように感じさせる報道内容などは、度が過ぎる。消極的な理由かもしれないが、自民党は民意によりこれだけの議席を獲得した。意図的に印象を悪くするような報道をしているようにしか思えない。

  • 「新政権に問う」という形で、番組への意見をツイッターで募集していたので、ツイッターを見ながら番組も見ていた。番組中の画面下にメールやツイッターへのコメントが紹介されていたが、投稿コメントの中で少数意見と思われるコメントばかりを選び出していた。ある一定の方向へ誘導するようなコメントの選択は、公平な放送とは言えないのではないか。

  • 池上彰さんには感心した。ジャーナリストとして政治家や政党に鋭く切り込んでいた。久しぶりに気骨のあるジャーナリズム精神を見せてもらった。今の日本の放送局には発信者としてのメディア・リテラシーが欠けている。メディアはプレスリリースや記者会見を垂れ流すだけでなく、「権力の監視」として機能しなければならない。その為には鋭く深く切り込み、情報を日の当たる場所まで引きずり出さなければならない。そこに、遠慮や恐れが存在してはならない。この点は海外の放送局に比べ日本は劣っていると思う。この番組には失われつつあるメディアの理想の姿が反映されていた。

  • iPS細胞移植、尼崎事件写真取り違え等、報道のいい加減さが露呈しているが、今回の北朝鮮のミサイル発射前日の解体中の報道もそうである。軍事問題だけに規制や難しいことがあるのは理解できるが、ほぼ全ての局が「解体中、しばらく発射はない」と報じた。これも大誤報ではないのか?バラエティー番組にしても「決定的瞬間」系の番組はほぼ動画共有サイトからの寄せ集めだ。どの局もそうだから結局同じ映像が各局で順番が違うだけで流れる。テレビの存在意義自体が薄れてしまっているのではないか?

  • 「世論調査」に意見したい。一般的に「世論調査」は全国津々浦々、電話による調査だと思うが、被災者の仮設住宅に固定電話はない。選挙の争点である「原発」に関する世論調査に、被災者が含まれないことはおかしい。電話以外の手段で、被災者の意見も世論調査に汲み上げてほしい。

  • トンネル事故で命からがら逃げてきた人が、「助けて」という声が崩落した中から聞こえてきたと話した。これに対して、記者が「どのような声で助けを求められましたか?」と聞いていた。何を考えているのか。常識で考えてものを言え。他の記者も「どんな声でしたか?」などと無神経に聞いていた。取材を受けた方達と閉じ込められた方達は、ほんの何秒かの運命の違い。その上、助けを求める声を聞いてしまったことを考えると、PTSDが心配だ。もう少し配慮した取材ができないものか。

  • 西成区の女医怪死事件を取り上げた中で、生活保護受給者の処方薬の不正転売を取材していた。不正転売が悪いことは当然だが、デタラメな処方を書く医師やバンバン薬を出す薬局がなければ転売しようにもできないわけで、より強く医師や薬局が非難されるべきだ。問題の本質と公平な報道を望む。また国民医療費の一覧を表示して、生活保護受給者が突出して医療費が高いと言っていたが、高齢者や疾病者が多い訳だから高いことは当然ではないのか。そうした背景説明もなしに数字だけを出すと、生活保護受給者の全てが転売予備軍のように勘違いするひとが出てくるのではないか。巷に溢れている生保叩きを助長しかねない。

  • 地震があり津波の可能性がある時にはテレビ画面に日本地図と警報のある地域が表示される。先日地震があり、テレビを見ていたらその警報を邪魔するような番組がほとんどだった。主にバラエティーだが、無駄にワイプを出していたり、出演者が話している内容と同じコメントをテロップとして出していたりしているせいで、地震の警報を見づらくしていた。このワイプとかテロップは必要ない。むしろ禁止にするくらいでいいのではないか?地震があった時に画面が見辛くなるような、今の番組のあり方を変えてほしい。

  • 私の家族には難聴者がいる。テレビの字幕表示について申し上げたい。画面に不要な字幕やテロップがたくさん出ていて、本来の字幕が読みにくい。これは一緒に見ている家族も不快に感じている。特にバラエティーはひどい。字幕を必要としている人間もいる。「読めれば良いだろう、敬語や丁寧語でなくても何を言っているのかさえわかれば良いだろう」という難聴者を軽視しているような字幕の出し方はやめてもらいたい。

  • 現地に行かず、スタジオで「プロ野球中継」をするのは、臨場感がなく面白くない。球場での実況なら、打球が飛べばすぐわかるはずだ。ところが、モニターで試合を見ているので、打球がどこに飛んだか分からず実況が遅い。海外の試合なら仕方がないが、国内の試合で、手抜きすることは視聴者をバカにしている。球場からの実況放送にすべきだ。

  • 星占いは捏造報道ではないのか。朝夕の情報番組の最後に必ず星占いのコーナーがあり、着る服の色、食べる物の種類、その日の行動まで指定する。カルト宗教紛いのものだ。科学的根拠もないのに、あたかも証明された事実のように報道する。これは洗脳であり捏造報道ではないか。バラエティー番組でお遊びとして星占いをすることと、情報番組でニュースの後に毎日星占いを報道することとは意味合いが違う。

【番組全般・その他】

  • 毎年この季節になると3時間を超える長時間番組が多くなる。過去に放送された長時間の特別ドラマの再放送はまだ良いが、バラエティー番組で3時間超という番組が多い。これらの番組のほとんどがタレントの内輪話ばかりで、視聴者としては面白くもなんともない。くだらない内容をだらだらと流さないで、中身が濃いまともな特別番組を制作できないのだろうか。

  • 2~3時間の特番的な番組が多い。それもお笑いタレントの集団的番組、食べ物を無駄にするといった低俗な番組、人をこけおろす番組など、とても見るに堪えない。警察ものの特番もあるが、「いかにも頑張っているんだぞ」のようなアピールものばかり、警察なら当たり前ではないのか。家族や高齢者の時間帯に、このような低俗な番組ばかりでは、憩いを得られない。地デジになったのに何の意味があるのか。もっと楽しみや興味をもてる番組を制作してほしいものだ。

  • 美容整形を過剰に取り上げている。「若返り整形」や「声の整形」「歯の整形」など、とにかく様々な整形手術を取り上げている。一度やった特集と同じような特集を何度も繰り返し放送するのでタチが悪い。"整形でこんなに得をする"という感じで美容整形を宣伝しているようなものだ。テレビはとても影響力がある。度々美容整形を特集して視聴者の気持ちを煽るような番組作りは放置されるべきではない。

  • ペニーオークション詐欺が問題になっている。芸能人が自分のブログで、「私もオークションで落札した」とファンをだました女性タレントがワイドショーに出演していたので驚いた。録画なら仕方ないが、生放送なのに、何故、問題になっている人間を出すのか。この放送局の考え方が理解出来ない。金を貰ってファンをだますという行為は許されない。ブログを見ていたファンはもっと腹が立っていると思う。

  • 昨今のドラマ番組は高齢者に優しくない。「ひそひそ話」「つぶやき話」などの低い音量の台詞の場面で、かなり高い音量でBGMや効果音が流れることがある。強調することはわからないではないが、肝心の台詞が聞き取れない。高齢者にとってはとても聞き取りにくい。かといって音量を上げると、CM等で急に音量が上がる。もう少しBGMや効果音の音量を下げて、「ひそひそ話」「つぶやき話」等の場合は台詞の音量レベルを上げていただくとありがたい。

  • 生きた金魚を口ですくうという場面があった。案の定そんなことは出来ず、用意された金魚たちは床に散乱、粗末に扱われていた。不愉快極まりなかった。度が過ぎている。一瞬の笑いをとる為だけにこんな形で命を利用することは如何なものか。金魚の命を軽視しているとしか思えない。二度と見たくない。

  • 大量の香辛料を入れたカレーを芸人に食べさせ、口もきけないほど苦しむ姿を見て、平然と笑っている出演者を映している。もはや暴行の域であり、公然といじめをエンターテインメントとして披露し「いじめは楽しい」「ヒトを苦しませることはゲーム」と教える俗悪な番組だ。いくら何でも度が過ぎている。こんなものを平気で放送する放送局の低俗さに怒りを覚える。

  • 「ゆとり教育」の影響で、だらしない人間ができてしまったかのような描写に気分を害した。同じ教育を受け今必死に真面目に生きている人間も数多くいるのに、一部のだらしない人間を取り上げることはおかしい。だらしない人間は「ゆとり世代」に限らず、どの世代にも存在する。「ゆとり」と言われて馬鹿にされながらも、真面目に生きている人たちのことを考えてほしかった。「ゆとり教育」やそれによって生み出された「ゆとり世代」を擁護する気は全くない。しかし、「ゆとり教育」を生み出した政治家を選出したのは今「ゆとり世代」を馬鹿にしている大人たちだということを忘れてほしくない。

【ラジオ】

  • ラジオショッピングの手法は、殆んど"やらせ"に近く許しがたい。例えば「これだけのカニが入って1キロ1万1500円のご案内になります」と最初のコメントが入る。するとパーソナリティーがすかさず「もう少し何とかならないですか」と言うと、「わかりました。では更にもう1キロ、合計2キロのカニでいかが」、「いやもうちょっと」という掛け合いの後、「じゃあ、カニ2キロ8900円で」、となる。最初からそのつもりではないのか。お客の購買意識を煽る"詐欺まがい"の商法が見え見えで腹立たしい。

  • キャスターが、「選挙中なので、どの政党とは言いませんが」と言いながら、特定政党の公約の批判ばかりしていた。誰が聞いてもわかる内容で、選挙中に公共の電波を使って政治に関して偏った意見を言うことは許されない。マスコミの影響力を自覚すべきだ。公平な放送を望む。

CM

  • 平日朝の情報番組の途中や前後に地元パチンコ店のCMが入る。深夜であればともかく、朝の時間帯にパチンコCMを放送するのはいかがなものか。パチンコ依存症の人たちを刺激することにもなる。放送局というものは、お金になりさえすれば何の業種でもスポンサーとして受け入れるのだろうか。

  • マヨネーズのCM。女優さんは可愛いが、内容がひどい。胡坐をかいて、マヨネーズを床に乱暴にドンと打ちつけ、袋を破り、ジャガイモにマヨネーズをこぼれそうなほどかけ、ガシャブッというかヒャゴブッというか、なんともいえない不愉快な音を立ててかぶりつく。しまいには口に物が入った状態で、マヨネーズを口の周りにつけながら「ぶっかけうまい!」という、品のない台詞で締めくくる。

青少年に関する意見

【表現・演出に関する意見】

  • 毎年、この特番の放送を楽しみにしていた。だが近年、最後に行われている罰ゲームが、見ていてつらく感じるようになった。今回は、タレントを宙吊りにしてペンキの中に落とすということを何度も行っていた。その時、このタレントは呼吸ができずに苦しい表情を浮かべており、その様子を見て、周りが笑っていた。この場面を見て、実際に真似してしまう子どもが出てきてしまうのではないか、と感じた。

  • 罰ゲームとして、番組ディレクターにバンジージャンプをさせるという内容だった。ディレクターは無理をして笑顔を作っているように思えた。スタジオではその様子を見て笑っている。これらのことは中学生のいじめにも繋がるのではないかと不安に思う。

【低俗、モラルに反する意見】

  • 大家族の暮らしぶりを紹介する番組で、当初は楽しく見ていたが、今では不快な番組になった。この父親の身勝手さは、ひどすぎる。子ども達が犠牲になっていることが可哀想でならない。こんなひどい状況をテレビで放送することはおかしい。

  • 覚せい剤で捕まったタレントが、こんなに早く復帰するのは信じられない。なぜテレビで対談などのコーナーを設けるのか。テレビに出演して、ニコニコ笑顔で笑っているのを放送するとは、テレビ局の倫理感を疑わざるを得ない。

【性的表現に関する意見】

  • ラジオ番組の中のあるコーナーには、性的な内容や冗談が多すぎて、あまりにも下世話でくだらなく、聴くに堪えない。ラジオはテレビと比べて若年層の聴取者が多いためか、限度を超えた会話が多いように思う。「表現の自由」や「聴かなければいい」という意見もあるかと思うが、公共の電波だ。ファンにとってはいいかもしれないが、一般の人が耳にした時は充分に不愉快に感じる内容だ。もう少し改善していただきたい。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 11月の視聴者意見を読んだ。なるほど多くの人が「この番組を子どもに見せていいのか?」と思っていることが分かる。確かに「やりすぎではないか」と言いたくなる番組もあるが、それを放送したとして、子どもがすぐ真に受けるものか。そんなことはないだろう。そもそも子どもの価値観の形成は、テレビだけの仕事ではない。そこをわきまえて意見を言うべきだ。

2012年11月に視聴者から寄せられた意見

2012年11月に視聴者から寄せられた意見

選挙報道に関するものが増えた。ワイドショーなど情報系番組についての偏向批判や、キャスター、出演者の発言に関する意見が多数。信用金庫の立てこもり事件では、現場からの中継報道に、人質の安全への配慮が足りないとの批判も。昼の連続ドラマで過激な性的シーンが多いとして、放送時間を配慮するべきだとの声もあった。

2012年11月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,596件で、先月と比較して303件減った。
意見のアクセス方法の割合は、メール70%、電話26%、FAX2%、手紙ほか2%。
男女別は男性62%、女性34%、不明4%で、世代別では40歳代31%、30歳代27%、20歳代13%、50歳代18%、60歳以上10%、10歳代1%の順になっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。11月の通知数は779件【30局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、22件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

11月の視聴者意見は1,596件と先月より303件減った。
総選挙に向けて走り出した。視聴者からの意見も、選挙報道に関するものが増えた。ワイドショーなど情報系番組についての偏向批判や、キャスター、出演者の発言に関するものが多い。文字の間違いの多さや、放送事故などへの対応のまずさを指摘する声もあった。
信用金庫の立てこもり事件では、現場からの中継報道に、人質の安全への配慮が足りないとの批判があった。
バラエティー番組では、食べ物を粗末にすることや出演者の食べ方が汚いなどの批判が多かった。ドラマでは、昼の連続ドラマで過激な性的シーンが多いとして、放送時間を配慮するべきだとの声もあった。
ラジオに関しては30件、CMに関する意見は33件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は106件で、前月より10件減少した。
今月は、性的表現に関する意見が33件、次いで表現・演出に関する意見が12件、いじめ・虐待に関する意見が11件と続いた。
バラエティーの演出に関して、罰ゲームの内容や、いわゆる"いじり""ふざけ"などの行為および言葉について"いじめを想起させる"との意見のほか、番組内での飲酒に関する意見があった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • ワイドショーなど情報番組での偏向が激しい。番組中、○○党も駄目だが△△党も駄目と断定するものがあまりにも多い。素直に聞いている人は影響を受けるだろう。誘導し決めつけることは一種の洗脳ではないか。「今のような状況になったのは有権者のせい」とも言っていた。正論だが、それをマスコミが言う資格はない。正しい選択をするためには、できる限り多角的な情報が必要だが、マスコミは恣意的で偏った情報しか流さない。

  • 各局とも「ニュース番組」と位置づけながら"ワイドショー化"している番組が多すぎる。しかも、公平であるべきキャスターが個人的な意見を押し通そうとする姿には疑問を感じる。「ニュース番組」として、公平・公正であるべきだ。

  • 情報番組にコメンテーターとして出演する人物に、芸能人や芸人を多用し、政治などについて意見を言わせる意味がわからない。テレビ局の意向に沿ったことしか言わない芸能人の意見を、まるで"世論"であるかのように放送している。いつも反対意見の人はおらず、公平な放送とは思えない。せめて、専門的知識のある人を出すべきだ。

  • 田中文科相の大学認可のニュースについて、どの局も大臣の個人的資質のみにスポットを当てている。あまりにも低レベルで、公平性を欠く。そもそも、大臣の認可前に事務レベルで進め、巨額の投資が終わった後にお飾りの大臣が判子を押すだけというシステムに問題があるのではないか。この点をどの局も触れていない。テレビ局もお上の意向をくんで偏向していると国民に思われても仕方がない。

  • 豊川市の信金立てこもり事件の現場を中継していたが、銀行裏だと思われる場所に待機している警察(映像が鮮明でないので断定しかねるがSATのようだった)を望遠で撮影していた。これはやってはいけないことではないか。犯人が情報収集をしていないとでも思っているのだろうか。人質の命を軽視し、犯人逮捕を妨害しているとしか思えない。リスクを考えたら許されない行為だ。

  • 情報番組において、氏名や数値の間違い、誤字脱字が目立つように思う。後日に訂正とお詫びをしているが、放送前に原稿やテロップを精査するシステムが甘いのではないか。氏名を間違えるなどもってのほかだ。些細なことであっても、放送に携わる者にとって、恥ずべきことだ。その感覚が尼崎変死事件の写真の件など、大きな誤報に繋がるのではないか。スピードや話題性よりも、正確さを大切にしてほしい。

  • 朝のワイドショーだが、時刻を"赤"で表示しているテレビ局が増えた。白のテレビ局は少数だ。この番組ではやたらと"赤文字"を使っていて見づらい。そもそもテロップや文字表示は目の不自由な人の為にあるものだという認識を持っているが、最近は色が派手になっている。なぜ"赤"を使っているのか聞きたくてテレビ局に電話をしたが、答えてもらえなかった。

  • 台湾電力が少数民族の住む孤島に原発由来の低レベル廃棄物の保管場を作ったことについて伝えていた。日本の研究者の調査で、ずさんな保管状態が明らかになり、万一漏れればそれは潮流に乗って日本にも流れてくる恐れがあることもわかり興味深かった。原発で儲ける人たちだけが、「原発は安全ですよ」と言っているように思う。メディアは今後ともこのような現実を伝え、原発を使い続けていくべきなのかどうか視聴者に問題提起してもらいたい。

【番組全般・その他】

  • 1ヵ月を1万円で生活する企画で、女性タレントが5日間で逃げ出した。東日本大震災の被災地では今も大勢の人が不自由な生活を強いられている。昨年の台風で被災し、いまだに避難所生活をしている人もいる。そういった人々に娯楽を提供する使命を負っているテレビ番組が、電気・ガス・水道完備のマンションでの生活を5日間で逃げ出すという茶番を放送する。逃げ出した女性タレントは社会人としての自覚がない。仕事ができることへの感謝が微塵も感じられない。このタレントを起用したテレビ局にも非があると思う。

  • 俗に昼ドラと言われるドラマは人間関係がドロドロしているイメージがあるが、このドラマは初回から人間関係の描写よりも露骨な性行為の描写が多く、見ていてとても不愉快になった。俳優の演技が良くてもそのようなシーンばかりが印象に残ってしまう。深夜番組ならともかく昼なので子どもも見ることもあるので、ドラマの中止、もしくは内容を見直す必要があるのではないか。

  • 「番組内容が過激すぎる」と一部の視聴者から抗議が来て、内容を変更したという記事を見た。しかし、そんなに騒ぐような内容でもないので、このまま制作者の意図通りに放送していただけるようお願いしたい。抗議にいちいち対応していたら表現の自由が損なわれ、まともな番組作りが出来なくなる。見る、見ないは視聴者の判断に委ねるべきだ。

  • 巨額横領事件を起こした公社職員の元チリ人妻を取り上げていた。彼女は無罪になったのではなく、罪に問えるだけの証拠や、二国間での法的整備がなされていなかっただけである。事実が明らかになるや直ちに帰国するなど、初めからこの種の犯罪を起こすことを意図していた悪質性がある。犯罪によって得た金銭で母国に豪邸を建設するなどして、マスコミの注目を浴びた。盗っ人猛々しいにも程がある。世間の注目を集めているからといって、面白おかしく取り上げるテレビ局の感覚が非常識である。

  • 「お見合い」の企画がある。地方の農家では嫁不足が深刻で、農家では結婚相手を探すにも一苦労である。「地元だと嫁になってくれる人との出会いがない」というセリフをよく聞く。嫁さがしは知人の姉妹が相手ではお互いに遠慮があるのか、違う町の出身の女性を望むことが多い。農家の1人娘も婿探しは大変だ。この番組がきっかけとなり結婚できた男性も既に数人いる。番組に出る男性の両親や兄弟などの結婚に期待する思いは視聴者にも伝わってくる。最近は都会の男女の「婚活」も話題になっているが、他の局も率先してこういった企画を行い、地方の農家の嫁不足(婿不足)の解消に一役買ってほしい。

  • お笑い芸人が刺し身の船盛を無理やり食べ尽くすという企画だった。震災の傷痕も未だ癒えず、また、現下の経済情勢の中、生活保護受給世帯も増え続けているというのに、こんな低レベルな番組を放送できる神経が理解できない。常識的な感覚が麻痺しているとしか思えない。このような低俗な番組のスポンサーになっている企業の倫理観も疑われる。

  • 食べ物を粗末にするパフォーマンスが嫌だった。男気じゃんけんもいじめに繋がりかねない。買った物をすぐにゴミに出したということも気になった。トラの剥製も、ただ殺され捨てられたということになる。食べられないという人もいるのに、大量の食品を買ってただゴミにしているかと思うと心苦しい。お金を払っていれば何でもいいというものではない。「こんなもんいらねー」など、それを作っている人に対しての批判的な言葉も不快だった。

【ラジオ】

  • キャスターとゲストの会話の中で、「やばい」の言葉が多くて、聞くに堪えない。「馬鹿笑い」も不愉快だ。最近のテレビ・ラジオ放送等マスコミで使われる言葉の汚さが、世の中の乱れやイジメに通じるものがあるのではないかと危機感を抱いている。

  • 食べ物や飲み物を紹介する際、口に含んだままアナウンスすることが多いが、耳障りだ。食べ物を口に入れたまま話さないことは、世界のマナーだ。ラジオなので何とかおいしさを表現したいのだろうが、聞きたくない。

CM

  • 最近、R15指定の映画の宣伝を目にするが、過激な内容が多い。未成年への視聴を制限する映画なら、テレビでCMを流すことは疑問に思う。子どもがその映画を見ないように注意喚起するなら、保護者が分かるように、R15の意味を画面上で伝えてほしい。

  • ドロリッチのCMは、おかしい。若い女の子がヒップパングのショーツをはいて、トップスはおへそが見えるくらいのチビTに胸の谷間が見えるような穴を開けていやらしい。若い男性にはいいかもしれないが、女性から見ると不愉快だ。制作側は、インパクトを狙ったとかいって、罪の意識が皆無だ。いつ見ても不愉快だ。

青少年に関する意見

【性的表現に関する意見】

  • タイトルからほのぼのとした心温まるドラマであろうと思っていたら、とんでもない内容だった。大人のドロドロとした性描写ばかりで、とても正視できなかった。何故こんなドラマを昼間から放送するのか。テレビにおける「表現の自由」は大切だが、この番組はそれ以前の問題だ。昼間なので、偶然青少年が目にする可能性もある。

  • 裸体の描写こそ露骨にならないよう配慮されていたが、このドラマの破廉恥な性描写の連続はアダルトビデオと大差なく、公共の電波に載せて発信して良い内容ではない。不快感とともに青少年への影響を危惧せざるを得ない。性行為のような秘め事は、ストーリーや演出の工夫によって慎重に扱っていただきたい。

  • 18歳未満の女性の出演者が男性出演者の前で性的な感情を刺激させるように衣服を脱いだり、男性出演者に尻を触らせるなど、このドラマは児童ポルノ法に触法するのではないだろうか。

【表現・演出に関する意見】

  • バラエティー番組等の罰ゲームで、熱いものを食べさせたり、冷水の中に落とすなど、人の嫌がることをさせるのはやめてほしい。また、その様子を見て笑う人の気が知れない。こうした番組の影響で、いじめを見ても痛みを感じず笑っているような子どもが育つのではないかと心配だ。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • バラエティー番組の中で、お酢を無理やり飲ませたり、作ってきたクッキーを投げて壊したり、顔をテープでぐるぐる巻きにし、バリカンで髪を刈るという行為を平然とやっていた。司会の2人はそれを見て笑うだけだった。いじめを助長する内容で、子ども達の間で模倣されかねない。

  • 女性アナウンサーがバラエティー番組の中で、男性出演者を拳で殴ったり、熱した耳あてを相手の頭部や顔につけ、笑いを取ろうとしていた。こうした行為は、子どもへの虐待を連想させる。また、アナウンサーはそのような事件をニュースで伝えるはずであり、冗談でもしていいわけはない。

【言葉に関する意見】

  • 番組内で発言をいじられたタレントが「殺すよ~」と叫ぶシーンが何度かみられた。子どもも見ている時間に不適切ではないか。笑いながらとはいえ、人の命を軽く見ている感じがした。テレビ局側も、わざわざ字幕までつけて強調していることに疑問を覚える。

【喫煙・飲酒に関する意見】

  • 出演者に酒を飲ませる番組が多い。いくら芸能人とはいえ、仕事中に飲酒とはいかがなものか。子どもに「芸能人は仕事していてもお酒を飲めるのに、何で普通の人はダメなの?」と聞かれた。ゴールデンタイムのバラエティー番組は子どもも見ているので、番組内での飲酒は禁止してほしい。

【報道・情報に関する意見】

  • 有名スポーツ選手の裁判について、連日、法廷内でのやり取りを非常に具体的に紹介している。性犯罪ということで、どうしても興味本位の伝え方になりがちだが、この番組は特に面白半分の表現に終始している。昼間からこのようなものを放送されては、中学生の娘がたまたま見てしまうことも考えられ、とても心配だ。

2012年10月に視聴者から寄せられた意見

2012年10月に視聴者から寄せられた意見

ニュース報道に関する批判意見が多かった。「尼崎連続変死事件」の報道では、事件の中心人物とみられる被告の顔写真を、取り違え、数日間使用し続けたことに、人権侵害だとの意見が寄せられた。また、iPS細胞を使って心臓手術を行ったという報道について虚報に踊らされたマスコミのあり方を問う声があった。

2012年10月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,899件で、先月と比較して827件減った。
意見のアクセス方法の割合は、メール69%、 電話26%、 FAX3%、手紙ほか2%。
男女別は男性62%、女性33%、不明5%で、世代別では30歳代33%、40歳代30%、 20歳代 18%、50歳代12%、 60歳以上5%、10歳代2%の順になっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。10月の通知数は863件【41局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、19件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

10月の視聴者意見は1,899件と先月より827件減った。
ニュース報道に関する批判意見が多かった。「尼崎連続変死事件」の報道では、事件の中心人物とみられる被告の顔写真を、まったく別人のものと取り違え、数日間にわたって使用し続けたことに、人権侵害だとの意見が寄せられた。また、iPS細胞を使って米国で心臓手術を行ったと嘘の記者会見をした人物への取材についても、批判が多かった。虚報に踊らされたマスコミのあり方を問う声があった。遠隔捜査ウィルス事件で誤認逮捕が相次いだことにも、厳しい意見が多かった。警察・検察の自白強要などに対するマスコミのチェック機能への不信の声があった。
ラジオに関しては47件、CMに関する意見は80件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は116件で、前月より21件増加した。
今月は、いじめ・虐待に関する意見が30件、次いで低俗・モラルに反する意見が18件、性的表現に関する意見が10件と続いた。
バラエティー番組の中の「川柳」のコーナーで、女性アイドルの容姿を笑いのネタにした内容に関して、いじめではないかという意見が複数寄せられている。また、子どもが見る可能性がある午後の時間帯でのサスペンスドラマなどの再放送について、配慮を求める意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 「尼崎連続変死事件」の角田美代子被告の顔写真が別人のものだったという。これは「松
    本サリン事件・犯人誤報」以来の大問題だ。いずれの局も謝罪はしていたが、散々この事件についてあれこれ報道した後に、「すみません、間違っていました」の一言で終わらせていた。これは人権侵害であり、一言謝って済まされる問題ではない。なぜこんなことが起きたのか、各テレビ局で検証し、視聴者に説明するべきだ。倫理観を疑う。
  • 「iPS細胞を使った手術」が捏造だと分かったとたん、今度は手のひらを返したようにバッシングが始まった。そもそも、虚言癖のある人物の言葉に惑わされ、ウラを取らないまま報道してしまったのは自分達マスコミである。それを反省するどころか本人バッシングにすり替えるとは報道者の風上にも置けない。
  • iPS細胞の移植で問題になっているMさんの報道に関して疑問を持っている。本人の話が正しいとも思っていないし、擁護しているわけではない。しかし、元はといえば新聞社が情報の裏を取らずに、いい加減な記事を載せてしまったことだ。世紀の大誤報ではないか。しかし記者会見では、記者が責め立てるような口調で質問したり、バカにしたような笑い声が聞こえたりと聞くに堪えない。報道の誤りを認めずに、スキャンダルを得たとばかりに執拗に1人を責めるような報道は放送倫理が守られていると言えるのか。
  • 沖縄で起きたアメリカ兵によるレイプ事件で、「代わる代わる暴行をした」と女性キャスターが読み上げていた。1人の女性を集団でレイプすると聞くだけでも、彼女がどれほど傷ついたことか。それを更に「代わる代わる」と表現する必要があるのだろうか。彼女は米兵にレイプされただけではなく、テレビからも犯されたようなものだ。こんなデリカシーのない、心ない報道がジャーナリズムなのか。複数の人の手を渡ったはずの記事をチェックする機能はないのか。真摯に反省すべきだ。
  • 「週刊朝日と橋下徹大阪市長」について、各局の情報番組は“単なる興味本位”で取り上げているように感じられる。「同和問題」は非常に微妙な問題だ。知らない世代が増えていることを考えれば、正確な知識、情報もなく、ただテレビで騒ぐことが必要だとも思えない。また、橋下氏が記事を掲載した週刊朝日について「ペンの力での家族抹殺だ」と発言したことを、面白おかしく紹介していることに危機感を覚える。マスコミは「同和問題」という“事の重大性”を今一度認識して頂きたい。
  • 近隣トラブルから、元警視の男性が女性を日本刀で刺し殺したという事件があった。その報道の中で、救急車が報道陣の前を通る際に、某テレビ局の記者が、「今、救急車が」と救急車の前に立ちふさがりリポートし、救急車が徐行せざる得なくなった。救急車はわずか数秒でも人の命を左右する緊急車両だとわかっているのに、自分たちの都合で邪魔をする。こんな行為は許されない。
  • 遠隔操作ウィルス事件のマスコミの報道について。無実の人が、“自白の強要”により犯人にされてしまった事実をしっかり検証するべきだ。検察や警察の捜査、取り調べの問題点を追及するべきだ。誤認逮捕された人たちの生活はその後どうなったのか。またマスコミ自身で調査もせずに検察や警察の発表通りに報道した責任を感じてほしい。
  • 誤認逮捕された人を、テレビや新聞でも最初は完全に犯人扱いで取材、報道していた。今になってテレビも、誤認逮捕と報道や解説をしているが、犯人扱いで報道していたテレビや新聞の責任は重大である。逮捕された段階で実名報道することは、推定無罪の原則をないがしろにするものではないか。こうした場合のテレビや新聞の反省を一度も聞いたことがない。報道の自由の拡大解釈であり、自らの責任を放棄している。
  • お笑い芸人や芸能人をコメンテーターとして個人的な意見を言わせることはいかがなものか。特定の政党や政治家を批判するのならば、自分はどの政党や政治家を支持しているのか、明確に表明してからにすべきだ。批判だけ垂れ流すことは世論誘導だ。
  • 最近、通行人などにボカシが入っている映像をよく見るが、気持ち悪い。肖像権を気にしているのかと思うが、そもそもテレビに映り込む通行人や野次馬などは雑観だ。通行人が自身の肖像権侵害に関して新聞社やテレビ局を抗議したとか訴訟を起こしたなどという話も聞いたことがない。自主規制なのだろうが、それなら生放送もぼかしたらどうか?

【番組全般・その他】

  • とても良い番組だ。毎週見ている。地方の素朴な産品を使って一流の料理人が素晴らしい料理を作ってみせる。それと同時に地方の産品の紹介、風光明媚な田舎を紹介していることはとてもすばらしい。こんないい番組ができるのであれば、ぜひ地方の山間僻地や離島へも出掛けてほしい。私の妻は島根県の隠岐島の出身だが、一時期沢山来ていた観光客も今は少なくなり、人口は昭和40年代に比べると3分の2に減っている。こんなところへも是非一流料理人に来ていただき、地域の産品の生かし方と風景などの紹介をしていただきたい。
  • 北極でシロクマを探すというコーナーで、あたかも偶然見つけたような放送だったが、その後接近しての映像を見ると、母熊の首に首輪のようなものがついていた。GPS機能がついていて、場所を特定出来るものではないのか。やらせにあたるのではないか。
  • 視聴者の質問に対する男性アナウンサーの答え方に違和感があった。筋力の衰えの自己チェック方法が紹介されていたが、その結果をもう一度知りたいという要望に、「番組のホームページを見るように」との返答であった。スタジオの壁に貼り出されたその方のFAXは手書きのものであった。もしかしたらインターネットを使う方ではないのかも知れない。日々、インターネット環境にどっぷり浸かった生活をしていると気がつかないのかもしれないが、放送に携わる側は、こうした人々にこそ配慮する想像力が必要ではないのか。
  • なぜ最近の番組は、「ワイプ」と称する小窓を出すのだろう。出演者の反応やリアクションを映したいのだろうが、不要だし邪魔だ。そんなものは必要ない。中にはそれを意識して過剰ともいえる反応をする出演者もいる。どんな反応をしようが、視聴者には関係ない。わざとらしいリアクションなどみたくもない。

【ラジオ】

  • 1日4回も同じラジオショッピングを放送しているが、発毛剤やダイエット商品の効能が「ほぼ100%」や、使用した人の「96%に効果があった」など、誤解を生みかねない表現が多用されている。番組のホームページを見ても、効能や効果の出典の明記がなく、「景品表示法」で定める不当な表示に反する恐れがある。

【CM】

  • CMに胸を打たれた。幼い兄弟が、田舎のおじいちゃんの家ではしゃいで虫捕りをするうちに暗くなってしまい、お兄ちゃんが健気に弟を励ましながら真っ暗な道を歩くという内容だ。最後にはおじいちゃんが普段給油をするスタンドの明かりがついているのを見て、ほっとすると同時に母親に見つけてもらい、思わずそれまで泣かなかったお兄ちゃんが泣いてしまうというもの。自分の子供時代を思い出し、いつもけんかをしていても困った時には姉妹で助け合ったこと、迷子になった時に母親に会えた時は心から安堵し、やはり泣いたことを思い出した。離れて暮らす両親に親孝行したいと思った。
  • 自動車のCMで、女性歌手が歌う「Waiting for  you」という曲が、どうしても「うぇいちん、うぇいちん、うぇいちんぽ~」と歌っているようにしか聞こえない。家族と一緒にテレビを見ていて気まずくなる。先日母が同じように聞こえたと言ったので、インターネットで検索したら何件か似たような書き込みがあった。おそらく他の人にもそう聞こえているのだと思う。女性歌手も商品の車も嫌いなわけではない。そういう風に聞こえないように改善していただけないか。

青少年に関する意見

【いじめ・虐待に関する意見】

  • バラエティーで、女性アイドルの容姿を馬鹿にする川柳を放送していた。子どもたちも見る番組なのに、本人のいない所で容姿を馬鹿にして笑うのは、まるでいじめではないか。それを見て育つ子どもたちに、どんな影響があるだろうか。こんな内容を公共の電波を使って発信するなんて、とても疑問に思う。
  • ドラマの番組宣伝の最後に「頼むから死んでくれ」と言っていたが、今問題になっているいじめの最たる言葉ではないか。今現在、いじめを受けている子どもたちは、この言葉によって深く傷つくかもしれない。「頼むから死んでくれ」などという言葉は、軽々しく使う言葉ではない。

【低俗・モラルに反する意見】

  • バラエティー番組で、“ドッキリ”をやっていた。芸能人が驚いたり、怒ったり、よくある構成だった。しかし、ドッキリを仕掛けられるのが芸人だったら面白いが、今回、芸能人の5歳の子どもに“ドッキリ”を仕掛けていた。いくらなんでも良くない。

【暴力・殺人・残虐シーン関する意見】

  • 7歳と9歳の子どもがこのアニメを予告で知り、楽しみにしていたので見ているが、あまりにも残虐なシーンが多くて見せるべきか迷っている。悪者が味方の脇腹を何度も刃物で刺す、悪者が味方の少女を何度も踏みつけるなど、恐ろしい。それ以外の主人公達が冒険しているシーンは楽しいが、無駄な暴力シーンに違和感がある。

【編成に関する意見】

  • 午後の再放送枠で放送中のサスペンスドラマは、夜9時以降に放送する内容だ。同居している姑が見ているので、不可抗力で小学生の子どもが見てしまう。殺人やレイプなど、子どもに見せられる内容ではない。サスペンスの再放送は、昼間は放送しないでほしい。

【CMに関する意見】

  • サスペンスや刑事ドラマのスポットCMは殺人のシーンが多い。番組は選んで見られるが、スポットCMは突然流れてくるので選べない。特に刃物で殺害する場面や、刃物のアップはインパクトが強い。簡単に手に入る刃物での殺傷シーンは、青少年に悪影響だ。

2012年9月に視聴者から寄せられた意見

2012年9月に視聴者から寄せられた意見

「尖閣問題」をめぐる政府の対応や、マスコミの報道に対する厳しい批判意見があった。自民党総裁選について、ワイドショー番組などの出演者による発言が、安倍総裁の首相辞職時の病気を揶揄する表現が多いと批判する声もあった。

2012年9月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は2,726件で、先月と比較して1,024件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール83%、電話15%、FAX1%、手紙ほか1%。 男女別は男性62%、女性36%、不明2%で、世代別では30歳代33%、40歳代30%、20歳代18%、50歳代12%、60歳以上5%、10歳代2%の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。9月の通知数は1,673件【33局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、19件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

9月の視聴者意見は2,726件と先月より1,024件増えた。

「尖閣問題」をめぐる政府の対応や、マスコミの報道に対する厳しい批判意見があった。また、自民党総裁選について、ワイドショー番組などの出演者による発言が、安倍総裁の首相辞職時の病気を揶揄する表現が多いと批判する声もあった。

昼間のメロドラマで、子どもも見る時間帯なのに表現が過激すぎるといった意見や、昨年実際に起きた落とし穴生き埋め事件を彷彿とさせるシーンなどに批判が多かった。
お笑いタレントのスギちゃんが、番組収録時に重症を負った件では、無理をさせてしまうプレッシャーが問題だといった制作サイドへの批判が多かった。
ラジオに関しては73件、CMに関する意見は37件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は95件で、前月より25件減少した。
今月は、低俗・モラルに反する意見が18件、次いでいじめ・虐待に関する意見が13件、暴力・殺人・残虐シーンに関する意見が12件と続いた。
バラエティー番組の中で歴史上の著名人を侮辱しているという意見のほか、外国から嫁いできた女性が”セミを食べる”という食文化の違いに関する意見も複数寄せられている。また、バラエティー番組だけでなく、報道・情報系番組における「いじめ」の扱いについても、意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 尖閣問題で、漁船1000隻が尖閣諸島へ向かっていると伝えていた。これはあたかも尖閣諸島の政府国有化に対する大規模な抗議活動であるかのように連想させているが、他の報道では禁漁期間明けに見られるいつもの光景に尖閣問題の時期が重なっただけとのこと。伝え方を見ていると、大げさに煽っているように感じた。番組では最終的には冷静に行動するよう求めていたが、背景を説明するとしないでは受ける印象に大きな違いがある。国際紛争に直結しかねない場面において、このような演出方法は好ましくない。
  • ワイドショーの「中国尖閣問題」の取り上げ方に疑問がある。中国における「デモ行進」や日本企業に対する「破壊行為」、日本大使館への過激な「抗議活動」などを延々放送されると、仕返しをしろとけしかけられているような気がする。いくら日本人が冷静で規律正しい民族でも、連日中国人の不条理な行動を見せられれば洗脳されてしまう。ひとつ間違えば戦争になりかねない国際問題を、芸能情報と同列に興味本位で放送するワイドショーは「中国尖閣問題」を取り上げるべきではない。
  • 自民党新総裁に決まった安倍晋三氏について、各局のワイドショーで「お腹が痛くて総理大臣の座を投げ出した」などと否定的な批評をしている。安倍氏は「潰瘍性大腸炎」という難病が原因で辞めたのであって、それを無責任な辞め方と批判することは、同じ難病で苦しむ患者たちをも批判することになる。/li>
  • 電車脱線事故についての報道だが、取材時のモラルの欠如や、事実誤認が多いのが気になる。担架で運ばれる負傷者に無理な取材をしていた。避難用の梯子として使うため外されていた座席を、脱線の衝撃で外れたと誤認していた。運転士を専ら批判し、事故当時の対応等に一切触れない。どれを取っても裏取りが浅く、とても中立的な報道とは思えない。また、国道16号沿いに放送局の車両が路上駐車し、渋滞を引き起こしている。緊急取材の場合の駐車は認められているとはいえ、ただでさえ交通量の多い2車線の道路を平然と塞いで駐車するのは問題がある。
  • 名古屋女児監禁事件について。被疑者が勤めていたアルバイト先から入手した履歴書をモザイク付きで放送していた。そもそも履歴書は個人情報で、報道陣に履歴書を提供した会社は被疑者の住所・氏名・電話番号・学歴などをそのまま開示しており、個人情報保護法に違反しているのではないか。テレビ局も違法とみなされる行為により入手した情報をモザイク付きとはいえ、世間に晒すということは事件報道の域を逸脱しているのではないか。被疑者のプライバシーがある程度制限されても仕方がないという見方はあるかもしれないが、同様の取材行動がより軽微な事件にも適用される、あるいは取材元に強要される恐れがある。
  • 広島女児監禁事件の報道に関連して、アニメやインターネットなどを好きな人間はコミュニケーション能力が不足しており、仮想現実に浸って相手を人間と感じないという趣旨の発言があった。このような発言には根拠がないばかりか、創作物の及ぼす影響については、否定する学説の方が有力だ。アニメを見て罪を犯すのではなく、犯罪者がただアニメを見ていただけではないか。漫画やアニメのファンとして、このような差別発言に非常に傷つく。
  • 食品製造や調理場などでのリポート番組で、従業員は、帽子やマスクなど、衛生に配慮した恰好をしているのに、リポーターは髪の毛そのまま、マスクなしで喋りまくる等、不適切が散見される。視聴者も不愉快だが、完璧な衛生管理を推進している現場も不愉快を感じていることだろう。食品事故をおこせば即営業停止だ。

【番組全般・その他】

  • 湘南のビーチギャル300人に調査「もっとも抱かれたくないのは誰?(1)福沢諭吉(2)新渡戸稲造(3)野口英世」という問いだった。いずれもお札の肖像画を見せて聞いているようで、ギャルたちは「気持ち悪い」「名前が読めない」「脂っぽい」「ほくろが・・・」などと言っていた。スタジオのパネラーが笑っていたが、これはひどい。実在した偉人で、子孫もいるだろう。偉人として教科書に載っていて、尊敬するようにと教えているはずだ。自国出身の偉大な人物を辱める国があるだろうか。
  • スギちゃんが、10メートルの飛び込みをして胸椎骨折で大怪我をしたそうだ。以前から、バラエティー番組で、芸人に危険なことをさせることを不快に思っていたが、今回の事件でますます嫌な気持ちになった。芸人はなんとしても売れたいから、危ないことや嫌なことも頼めばするだろうが、そんなことをさせることは間違っている。いわゆるハラスメントだと思う。スギちゃんが不憫だ。
  • “土下座めし”という企画に憤りを感じた。内容は予約しないと中々手に入らない食べ物を、土下座して購入者から手に入れるというものだが、テレビなら何でも許される、何でも通用すると考えていることが伝わり、またスタジオでのADの態度、「土下座までして取ってきたのに」のような態度が許せない。テレビ局の傲慢さ、何でもできると思い込んでいるスタッフの考えに、怒りを抑えられなかった。
  • わらしべ長者と称して、「わら」から高価な物へと次々交換していく企画だった。まるで、おいはぎだ。最初の若い男の子は、ただの「わら」と1万円以上する時計を交換させられている。強引に奪われたとしか思えない。テレビカメラに撮られている状況であれば、断りにくいのは当然だ。見るに堪えない。意思確認の言葉が「いいじゃん」ではないだろう。
  • 番組にずっと出演していた人気者チンパンジーが、研修生に重傷を負わせたとのニュースを聞いた。長年人間の都合で振り回された挙げ句、本来の姿が出てしまったことで、悪者に見られてしまうチンパンジーが気の毒だ。引退間近だったそうだが、今までの番組内容を見る限り、猛獣であるチンパンジーを軽く見ていたのではないかと思う。そもそもこの番組は、動物をただ可愛いだけのぬいぐるみのような扱いをしていて、不愉快だった。子どもの頃は可愛くても、成長したらクマや猿はどれだけ危険な動物なのかなど、もっと動物本来の姿を伝えていかないと、動物による同じような事故が今後も起こりかねない。
  • 犬の尻尾にリボンをくくりつけたり、鳩を仰向けにして何分ひっくり返ったままでいられるかなど、動物を虐待しているとしか思えなかった。嫌がっている動物たちを面白がって撮影し、「面白いですね~」「可愛いですね~」と言っている。スタジオ内のタレントやナレーターに唖然とした。そのVTR内には「※専門家の許可の下、撮影を行っています」という文字が小さく入っていたが、放送しているテレビ局スタッフは、この映像を見て何とも思わなかったのか。
  • 主人公の友人が、結婚パーティーで海岸に掘った穴に生き埋めになるシーンが不謹慎だ。昨年石川県で同様の事件が起きており、その事件がモチーフとされているようだ。三回忌も済んでいない遺族の感情は全く考えておらず、人権を甚だしく侵害しているドラマだと思う。このドラマの放送中止を求める。
  • これだけ世間でいじめ問題が出ているにもかかわらず、いじめを助長するようなことばかりしている。ある芸能人の家にとんねるずを泊めようという企画だったが、家の中やその家にある物をめちゃくちゃにしたりしている。テレビで何をやってもいいということはおかしい。この番組は後輩芸能人などに高額のものを買わせたり、いじめを生み出すようなことばかりしている。

【ラジオ】

  • リスナーが投稿する川柳のコーナーでのこと。病気を理由に総理大臣を辞任した国会議員が、今回の総裁選に意欲を示していることに懸念する川柳をリスナーが読み上げたところ、司会者がその国会議員をバカにするような発言を繰り返した。「あのときのことを思い出しましたよ」だとか「診断書を提出して立候補してほしい」だとか。この議員の病気は難病に分類されているという報道もあり、あまりにも配慮に欠けた発言だ。

【CM】

  • ゲオのCMです。携帯買取り宣伝で着信音を鳴らしているのがとても不愉快。職業柄、緊急出動がある身なので、あの着信音を聞くと寝ているときでも条件反射で起きてしまうことが頻繁にある。疲れていても起されてしまうし、起きていても音を聞いたら非常に不愉快になる。同じ境遇の方は少なくないかと思いますので着信音だけでも消してもらいたい。
  • テレビでもラジオでも、コマーシャルに子どもの出演が多すぎる。子ども言葉で聞き苦しく不愉快極まりない。子どもが偉そうにしている国は、日本ぐらいだろう。特にラジオは言葉だけで子ども言葉のしゃべり方は聞き苦しく堪えがたい。広告会社にも猛省を促してほしい。これ以上の低下は避けてほしい。

青少年に関する意見

【低俗・モラルに反する意見】

  • 若い女性に対して、「福沢諭吉、新渡戸稲造、野口英世の中で最も抱かれたくないのは誰?」という質問を行うコーナーがあった。偉人を侮辱するような内容で、見ていて不愉快だった。バラエティー番組とはいえ、子ども達も見る時間帯であり、偉人を馬鹿にして笑いを取るような番組内容は即刻改善していただきたい。
  • ここ数年来のアニメ番組の内容はあまりに低俗ではないか。昔なら夕方やゴールデンタイムには子ども向けのアニメがあり、内容も教育的なものや夢のあるものが多かった。しかし、最近はゴールデンタイムからアニメは消え去り、深夜にばかり放送され、その内容といえば下ネタを扱ったものばかり。深夜に放送されているから問題ないように思われるが、録画機があることを思えばそれは何の意味もない。一概に犯罪と低俗アニメを結びつけることはできないが、成人男子が見るような内容を、子どもでも見られるアニメとして垂れ流すことは非常識だ。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • 朝の情報番組の中で、海外で起こったいじめの現場を録画した動画を放送していた。このような動画でいじめについて知ってもらい、いじめをなくすために放送したのだと思う。しかし、このような放送を見た子ども達は「自分も」と、さらにいじめが深刻化していくのではないかと感じた。なにより、あのような残虐的な動画を流すことがどうかと思う。
  • 22時過ぎであったが、バラエティー番組の中で、集団で芸人を殴ったり蹴ったりする部分があり、学校などでのいじめにつながる光景で、テレビ的に好ましくないと思われる。本人たちは冗談でやっていても子どもにとっては冗談では済まされず、いじめなどにつながるものと思われる。ここ数年同じことを行っており、放送局に反省の態度がなく、本当に自分たちが放送を行うものとしてのスタンスを分かっているとは思えない。
  • 人間観察と称して、一般人に対して様々な仕掛けを行い、その反応を芸能人たちがあげつらうことで笑いを誘うという趣旨の番組だった。その一例として、飲食店(回転すし)で他人に勘定を押し付けられそうになった場合の反応を見るという場面があったが、詐欺罪が適応されるような反社会行為であるのに、それを楽しむかのような姿勢は疑問である。さらに、気が弱いために、勘定を押し付けられても泣き寝入りした一般人がいたが、それを嘲笑の対象として扱っており、いじめ問題が重大な社会問題となっている昨今、子ども達への影響が心配だ。

【暴力・殺人・残虐シーン関する意見】

  • 外国人の主婦からの依頼で、彼女が子どものころ故郷で食べていたセミを食べるというものがあった。あらかじめ用意されたセミを調理して食べることを想像していたが、実際は生きたセミを公園で捕まえ、その場で食べるというものであった。そのやり方があまりに残酷である。捕まえたセミの羽を引きちぎり、火で炙り、身をほじくり食べるというのだ。その様子を見ただけでも気分が悪くなった。外国の食文化を否定するつもりはないが、それを知らない人々に向けてこうした食べ方を突然見せるのはいかがなものか。

【食べ物に関する意見】

  • タレントの一家が「食べ放題を食べ尽くす」という企画に出演していたが、子どもの前で「もとを取るため、高い物を選ぶ」「炊き込みご飯の具材のみを食べるように指示する」「試飲の飲み物を飲みつくす」等、食べ物への感謝、食事をする意味、ものを味わう、ということが欠如していた。見ている子どもへの悪影響が著しい。

【要望・提言】

  • お笑いタレントが収録中に大けがをした。近年のお笑いタレントは、落語や漫才など話術や身振りではなく体を張ることで笑いをとる傾向があるが、一部にタレントに無茶な要求をしたりウソを信じ込ませたりして、怖がったり怯えている場面を皆で笑う番組が増えている。人が嫌がることをしてそれを皆で笑うという構図は、今の子ども達のいじめそのものであり、これらのタレントいじめ番組が子ども達のいじめを助長し、正当化、日常化してしまっているのではないか。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 視聴者意見を読んだ。最近の大人は自分の子どもに対してどのような教育をしているのだろうか。お笑い番組を例にあげて、子どもが真似していじめを助長させているなどの批判があったが、あくまでもお笑い番組はお笑いのひとつだ。子どもに対して、こういうことをしてはいけないと教えてあげることは親の仕事でありメディアの仕事ではない。特にお笑いに関しては、あれは駄目これも駄目などと批判され、結局は番組作りを制限され、身内だけの盛り上げり番組で終わるか、マンネリのクイズ番組になってしまう。

2012年8月に視聴者から寄せられた意見

2012年8月に視聴者から寄せられた意見

ロンドンオリンピックに関する意見が多かった。尖閣諸島に香港の活動家が上陸したことや、竹島での韓国大統領の発言など、領土をめぐるニュース報道についての意見も多かった。テレビ局が、韓流ドラマや韓国人アイドルを使いすぎだといった意見もあった。

2012年8月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,702件で、先月と比較して397件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール73%、電話23%、FAX2%、手紙ほか2%。 男女別は男性68%、女性28%、不明4%で、世代別では330歳代30%、40歳代26%、20歳代22%、50歳代11%、60歳以上7%、10歳代4%の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。8月の通知数は666件【41局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、24件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

8月の視聴者意見は1,702件と先月より397件増えた。
ロンドンオリンピックに関する意見が、約150件と多かった。時差の関係から放送が深夜におよび、日本人選手がいつ出てくるか分らないなどの苦情や、芸人やタレントをインタビュアーに使うことへの批判もあった。マラソン中継では、CMが入りすぎて競技の展開が分らないとの不満も多かった。
尖閣諸島に香港の活動家が上陸したことや、竹島での韓国大統領の発言など、領土をめぐるニュース報道についての意見が多かった。テレビ局が、韓流ドラマや韓国人アイドルを使いすぎだといった意見もあった。
恒例の長時間特番では、台風が近づいているのに足が不自由な少女を無理に登山させたなどの批判があった。
ラジオに関しては40件、CMに関する意見は50件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は120件で、前月より35件減少した。
今月は、表現・演出に関する意見が25件、次いで低俗・モラルに反する意見が17件、編成に関する意見が9件と続いた。
夏休みということもあり、子どもがテレビを見る機会が増えたことから、放送する時間帯と内容を考慮するよう望む意見が多く寄せられている。また、事前の告知やタイトルから受けたイメージと、放送されたドラマの内容との違いに戸惑う意見も、複数寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • ロンドンオリンピックで、日本人選手の登場を待っていると、テレビ画面に「もうすぐ」「まもなく」といった字幕が出て、視聴者をさらに待たせる。やめてほしい。実況アナウンサーが「このあと何番目に」と具体的に言ってくれたほうが見やすくていい。字幕で「もうすぐ」などの過剰な演出はいらない。
  • テレビのEPG画面からオリンピックの好きな競技だけを録画したいと思っても、ひとつの枠として記載されている為にできない。その結果、何時間も録画しなければならず、非常に不便だ。競技の放送時間を表示するか、競技ごとに区切って表示してもらいたい。
  • 速報のテロップと効果音が鳴ったので、災害や大きなニュースかとテレビを見たが、「オリンピックのメダル獲得」のニュースだった。ニュースかと思って肝を冷やしたし、そもそもオリンピック中継番組内だったのでテロップの意味はまったくなく、馬鹿にされたような気分になった。メダル獲得は確かに大きなニュースなのだろうが、「ニュース速報」とするには違和感がある。
  • マラソン中継に大量のCMが入っていて不快だ。民放はスポーツ番組をバラエティー番組と同じ感覚で作っているのではないか。マラソンやサッカーなどは刻一刻と状況が変化する競技だ。CMの入れ方が異常で、マラソンがどんな展開をしたのか全然わからない。
  • オリンピックの放送で、芸能人や芸人を起用することに違和感がある。インタビュアーにアイドルグループの芸能人を起用していたが、質問の仕方や内容が素人レベルだ。なぜアナウンサーを起用しないのか。芸能人にインタビューさせるということは、選手に対しても失礼だ。ある芸人は、つまらないコメントに終始し、とても見るに堪えない。また、別の芸人は金メダルを獲得した柔道選手に、「顔が怖い」などの失礼な言葉を投げかけただけでなく、くわえタバコでのやり取りと、見るに堪えない振る舞いだった。
  • オリンピックのメダリストを番組に呼ぶのはいいが、オモチャにするのは如何なものか。日本のテレビでしか通用しないタレントたちの、メダリストに対する敬意のなさ。それほどテレビは偉いのか。真剣勝負の世界に生き、実績をあげたメダリストに対して尊敬の対象であるのに、テレビは馬鹿にすることしか考えていない。
  • 日本人選手の活躍がめざましい。特に、女子選手のひたむきさ、素顔の美しさには心を打たれる。それに引き替え、テレビに出る女性芸能人の姿はどうだろう。容姿はけばけばしく、態度は品がない。オリンピックを機会に、みんなが日本女性本来の美しさを再認識し、テレビ出演者を選ぶ際の参考にしてくれることを願う。
  • 日本人女性ジャーナリストが、シリアで亡くなった。紛争地帯を女性が取材していたことにも驚いたが、女性ならではの視点での取材もあり、一つの国の中の痛ましい現実を私達が知ることが出来ていることを痛感した。日本の倫理観を、そのまま外国に持ち込むことは危険だろうが、人の命の重さに地域や人種、性別や年齢に差があってはならない。安易に外国人ジャーナリストの情報だけに頼れとは言わないが、何度も聞くジャーナリストの悲報は大変悲しい。戦争という不条理の、一つの現実として語り継いでほしいし、悲劇が繰り返されないように願わずにはいられない。
  • 「池上彰の戦争を考えるSP~戦争を起こした独裁者と熱狂~」を見た。池上彰さんが、日本が戦争に走った背景や戦争反対の思想が消された事実、戦中の暮らし、ユダヤ人と白人の対立が生んだアウシュビッツの悲劇やその収容所の跡地の取材、中東で紛争が絶えない理由や現状などを分かりやすく解説していて、よい番組だった。ゲスト出演していた方もアイドルや女子アナ、女優、タレントと様々な世代の方が出演していたにもかかわらず、番組の雰囲気を崩さないように発言していてよかった。この番組のおかげで視野が広がった。
  • 連日報道されているいじめ事件だが、火のついたタバコを押し付ける”根性焼き”、赤くはれあがった肌に言葉を失った。せめてモザイクをかけるか、もう少し配慮がほしかった。今日一日、チャンネルを替えるたびに、あの痛々しい”根性焼き”の映像を目にしてしまうのではないかとビクビクしてしまった。全ては加害者が悪い。被害者への同情ももちろんある。目にしてショックというか、人間はなんと残酷なのだろうと、とても嫌な気持ちになった。

【番組全般・その他】

  • 韓国大統領の竹島不法入国、天皇陛下侮辱発言、オリンピックサッカーでの政治パフォーマンスと、韓国の日本への非礼ぶりは常軌を逸している。ここまで緊迫した状況であるのに、テレビでは未だに韓国アイドルを出演させ、韓流ドラマを流し続けている。どう考えても異常だ。
  • 地上波・BSともに、韓国のドラマが多すぎる。竹島問題で揺れる中、反日の国のドラマの放送はやめてほしい。日本の昔のドラマの方が社会問題や、恋愛をち密な脚本や俳優の迫真の演技など胸を打つものがあり、考えさせられることが多い。大人も子どもも楽しめる良質なドラマを放送してほしい。
  • 毎年チャリティーをテーマにした長時間番組が放送されているが、そんな単発的なものよりニュース番組の中で定期的に福祉の現状や介護や福祉職で頑張る人たち、困難に負けずにたくましく生きる障害者、社会復帰に向けてリハビリに励む人、東日本大震災から復興に向かう被災地の人々など「頑張っている人」を取り上げてほしい。見た人が勇気や感動を与えられるような番組を放送してほしい。
  • 北海道で深夜に最大震度5の地震が起こった。それなのに生放送の「24時間テレビ」は地震速報をやらずに、お笑い芸人のおふざけをやっていた。生放送なのに地震速報をやらないのはどうしてか。どこかで震度5の地震があった時は、番組を一時中断しても地震速報を流すべきだ。
  • 番組の看板犬が飼い主の不注意で死んでしまった。テレビ局は打ち合わせの段階で飼い主と何度も接触しているだろう。生き物を商品としか思っていない儲け主義の飼い主であることをなぜ見抜けなかったのか。制作者としての能力もモラルも足りないのではないか。テレビ局はひたすら「飼い主が死なせた」というニュアンスを強調し、飼い主だけの責任にしているようだが、生き物を大切にする意識が欠けているという意味では、飼い主もテレビ局も同じだ。
  • 北海道について、嘘や誤解を受けるような表現があった。昼食にとうもろこしの塩ゆでだけを食べることはあり得ない。北海道出身の俳優が、三食とうもろこしを食べると言っていたが、実際にそのようなことは聞いたことがない。以前、美唄のことを放送していた時にも、有名な焼き鳥をシメで蕎麦に入れて食べるという放送があった。美唄に住んでいる兄弟に聞いたところ、そのような食べ方は初めて聞いたと言っていた。また、北海道は標準語に近いイントネーションなので、テレビでやっているような訛りはない。見ていて不愉快だった。
  • 「もらえるものはもろとけ」発言で問題になった芸人がまだ出演しており、不快な思いをした。目立とうと必死でやっていたが、彼を見るだけで嫌な気持ちになる。どうして最近のテレビはモラルが低いのか。謹慎もなく、平然とテレビに出続ける神経が理解できない。出演させ続けるテレビ局に倫理観はないのか。法に触れなければ、何をしてもいいということではない。
  • 出演者二人が顔を突っ込んでぐちゃぐちゃになったケーキについて、「スタッフがおいしくいただきました」とテロップが出ていた。少なくともぐちゃぐちゃになったところを食べているとは思えない。バラエティーでも視聴者向けに出す連絡事項のテロップは真実であるべきではないか。責任逃れのための真実味のないテロップを出すのをやめてほしい。
  • 傾けたアングルの映像は見るに堪えない。歩行を表す撮影でカメラをわざと斜めに動かす表現や、映像を早送りし時間短縮の映像表現なども含め、カメラを左右に振り過ぎだ。アングルをわざと斜めに固定したのもとても見にくい。何の目的でななめアングルを多用するのか理解できない。体幹機能障害3級の僕は、ななめアングルを見ることが堪えられない。めまいが起きる。おしゃれを演出するつもりでななめアングルを多用するのかと思うが、できるだけ水平アングルで撮影してほしい。

【ラジオ】

  • ラジオ各局の「オリンピックハイライト」について。同じ内容の放送を別の局が時間をずらして放送するので2回聴かされ不快である。内容が異なっていればいいが、録音だから同じ内容だ。オリンピックの結果などテレビやインターネットでも入手することができるので、何のありがたみも、有用性も感じられない。この放送自体をやめて、通常通りの放送に戻してほしい。
  • 番組で「女医」をゲストに呼んで性行為の話題を延々と話していた。内容は恥ずかしくて言えない。ゲストの芸人の風俗での体験など、本当に低俗なものだった。あのような放送は、放送コードとして許されるのか。深夜番組とはいえ、公共の電波を使い、このような低俗な放送はやめていただきたい。

【CM】

  • 「ぷっちょ」の新CMが完成したようだが、そのCMの内容が不快だ。AKB48のひとりが歌のお姉さんの役になり、その他のメンバーが子どもの役となっているが、子ども役のメンバーは身体だけ子どもで、メンバーの顔で合成されている。違和感もあり生理的に受け付けない。毎回AKBのプロモーションCMのような出来になっている。
  • 「CookDo」のCMは、出演者が箸の音をカチャカチャさせて食べるときの音もはしたなく、不快だ。これまで他の商品やCMでこのような印象を抱いたことはなかった。演出過剰ではないか。

青少年に関する意見

【表現・演出に関する意見】

  • 過去の世界にタイムスリップした兄妹の冒険ストーリーかと思って見たが、まったく違っていた。近親相姦一歩手前の行為や売春などが露骨に描かれており、題名のイメージとはかけ離れた路線のドラマである。中学・高校生の子どもたちも気まずく感じたようで、じきに一緒には見なくなった。夜遅い時間に放送するならともかく、夏休みの子どもが見るような時間に放送する内容ではない。
  • テレビによく子役が出ているが、番組側がわざとやらせているのか知らないが、大人びたようなコメント等を子役にやらせていて不快だ。子どもに毒舌コメントをさせて何が面白いのか。そもそも子役をテレビに出しすぎだ。特に子役が主役でない場合は出さなくてもいいのではないのか。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • 大津いじめ自殺事件以来、報道番組でいじめ問題を取り上げ、再発防止のための検証や議論をしている。しかし、その一方で、同じ放送局のバラエティー番組では、大人数で一人のタレントをいじめて笑い者にしている。いじめられキャラのタレントはそれを「芸」としているかもしれないが、見ている子どもにはそんなことはわからない。いじめが社会問題になっている今、放送局をあげていじめ防止対策に取り組むべきだ。

【暴力・殺人・残虐シーン関する意見】

  • 日曜日の午前中に放送するアニメにしては、暴力的な表現が直接的だ。人の頭を後ろから殴り殺すところや、どす黒い血の色や首がぽっきり折られるシーンなど。もう少し別の見せ方もあるように思う。子どもが対象のアニメのようだが、疑問だ。

【編成に関する意見】

  • 子ども向けのアニメで大津波により甚大な被害を受けるシーンを描いていた。東日本大震災による大津波被害を受けてから、たった1年程度しか経過していないのに、このアニメを放送することは間違っている。被災した子どもたちもこのアニメを見ていた可能性があると考えると、あまりにも酷な話だ。アニメを放送するなとは言わないが、もう少し放送するアニメを考えるべきだ。
  • 8月6日は「広島原爆の日」である。にもかかわらず、朝から各局とも「オリンピック」ばかりだ。若い世代へ「戦争の悲惨さ」を伝えるためにも、各局で特集を組むべきだ。

【報道・情報に関する意見】

  • アイドルグループのメンバー脱退について、その脱退理由が飲酒・喫煙であったとして、まるで犯罪者であるかのように報道された。報道されたメンバー全員が未成年者であり、中には14歳の女子中学生も含まれているにもかかわらず、実名・顔写真を晒されて犯罪者のように報道された。報道された内容に確固たる証拠はなく、単にネット上での噂をあたかも事実であるかのように報道した。地上波の影響力がどれほど大きいものか理解しているのか。

【その他】

  • いじめの助長になるバラエティー番組が多い中、フジテレビ『ほこ×たて』は素晴らしい番組だ。日本は「技術立国」であり、高い技術力と勤勉な日本人の性格で「経済立国」といわれるまでに成長した。その日本の技術を知る機会がないなか、バラエティー番組でそれを紹介するという新しい試みに感動した。日本が豊かな状態も、技術者のおかげだ。技術者の仕事を知るということは、若い世代にも勇気と元気を与えられる。理系離れが問題になっているが、この番組を見て技術者になりたいと思う若者が増えたら、日本もよくなると思う。

2012年6月に視聴者から寄せられた意見

2012年6月に視聴者から寄せられた意見

地下鉄サリン事件以来、17年間にわたって逃亡を続けていた最後のオウム指名手配犯2名が、相次いで逮捕された。大阪心斎橋では白昼通り魔殺人事件が発生、2人が殺された。報道に関連して、防犯カメラや市民提供の映像の扱いについて疑問や意見が寄せられた。

2012年6月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,573件で、先月と比較して202件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話24%、FAX2%、手紙ほか2%。 男女別は男性69%、女性27%、不明4%で、世代別では30歳代31%、40歳代28%、20歳代18%、50歳代14%、60歳以上6%、10歳代3%の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。6月の通知数は676件【44局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、33件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

6月の視聴者意見は1,573件と先月より202件減った。
地下鉄サリン事件以来、17年間にわたって逃亡を続けていた最後のオウム指名手配犯2名が、相次いで逮捕された。大阪心斎橋では白昼通り魔殺人事件が発生、2人が殺された。報道に関連して、防犯カメラや市民提供の映像の扱いについて疑問や意見が寄せられた。国会では消費税増税法案が衆議院を通過、採決に反対した小沢一郎氏らは民主党を離党した。政局本位の報道という批判も多かった。
バラエティー番組について厳しい意見が多かった。バラエティーならなんでも許されるのか。せっかくの料理を食べずに、洋服のポケットやカバンに隠したりしていた。「食べ物を粗末にして、どう笑えというのか、稚拙で笑えない」。出演者全員で、酒の飲み比べをするというのも芸がない。「自由な発想、表現ではなく、単に常識やモラルに欠けているだけだ」などの意見があった。
先月来、視聴者の興味を煽り、むやみに期待させた上で、”登場”させずに裏切るという制作手法が、過剰な演出として問題となったが、今回も”このあと・・・””CMのあと・・・”と字幕を提示しながら、結局来週の話だったりする引っぱり手法に対し、「視聴者を馬鹿にした詐欺的方法だ」と厳しい批判があった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は133件で、前月より9件増加した。
今月は、表現・演出に関する意見が33件、次いで低俗・モラルに反する意見が21件、視聴者意見への反論・同意が11件、編成に関する意見と言葉に関する意見がそれぞれ5件と続いた。
表現・演出に関する意見では、アイドルグループのメンバーに生放送で騒動の内容を尋ねたことへの意見や、食べ物の扱い方について配慮を求める意見が複数あった。
また、言葉遣いに関する意見や、子役の出演について番組内容との適性を考慮してほしいとの意見も寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 消費税増税問題が報道されているが、政局の行方に関する論評ばかりだ。確かに面白いことだろうが、消費税増税の必要性や課税方法、内容などについても含めて報道しないと今の状況ではおかしいのではないか。どのテレビ番組も新聞各紙の取材記事を元にアレンジしながら、面白可笑しくしているとしか思えない。
  • 情報番組にコメンテーターとして出演する人物に、芸能人や芸人を多用して、政治などについて意見を言わせる意味がわからない。テレビ局の意向に沿ったことしか言わない芸能人の意見を、まるで”世論”であるかのように放送している。いつも反対意見の人はおらず、公平な放送とは思えない。せめて、専門的知識のある人を出すべきだ。なぜ浮気を自慢するような芸人に事件や事故、政治について語らせるのか。
  • オウム手配犯の取材で、川崎駅の防犯カメラなどを放送していたが、タクシーの防犯システムのスイッチの位置を放送したことはいかがなものか。タクシートラブルが多い中、防犯システムの存在を知られたくないタクシー会社もあると思う。これでは犯人が車載カメラのついていない車を選んで乗るのではないか。逃走手段をアドバイスしているように感じた。
  • 先日逮捕された菊地直子容疑者の潜伏先周辺からリポートしていた。同容疑者の地元での日常生活について、焼き鳥店の店員が取材に応じていた。リポーターは「菊地容疑者は何を食べていたか?」という質問に続き「タレ?それとも塩で?」と尋ねた。この状況で聞くようなことだろうか。菊地容疑者は殺人カルト教団の広告塔であり、サリン製造にも関わった特別指名手配犯だ。潜伏生活の様子を伝えるのはよいが、「焼き鳥の味付け」を聞いて何になるというのか。いくら何でもふざけており、真剣味に欠ける。
  • AKB48の総選挙は、ファンだけが興味あるものだと思う。彼女たちのための番組をわざわざ特番で生中継する意味がわからない。日本代表のサッカーなど国民全体で興味のあるものならわかるが、若者だけしかほとんど興味のないものを、あたかも「国民の関心事」であるかのように放送するのはおかしい。ニュースで舞台裏を報道したり、特番直前SPなどを放送したりして1日中AKBになっている。
  • 生活保護の話題で、受給そのものが悪いというような報道が多い。私の近所には生活保護受給者が数人いるが、皆それぞれ必要があって受給している。その人達が最近のテレビで受給者が批判されているのを見て、「自分は生活保護が打ち切られるのではないか」と不安がっている。弱い立場の人達をいたずらに不安に陥れることに憤りを感じる。朝の情報番組で「隣人が不正受給しているようだ。行政に報告したいが匿名でも可能か?」という視聴者からの質問を紹介していた。それに対し「匿名でも大丈夫です」という答えだった。番組を挙げて「告げ口」を奨励しているようで、不快極まりない。
  • お笑い芸人の母親らの生活保護不正受給だが、お金を返し、テレビで謝罪すれば許されるというものではない。今回発覚しなかったなら、そのまま受給させ続けていただろう。生活保護そのものに対する信頼を大きく損なった張本人であるから、テレビに出すべきではない。
  • 昔なら常識的なラインがあったと思うが、最近のテレビはそれさえない。お笑い芸人生活保護不正受給の問題で「どうしてこれが問題なのか」という意見を、出演者ほぼ全員がしていた。吉本が株主の制作会社の番組らしいが、公共のテレビで流して良いのだろうか。今回の問題は、それが法的にどうとかいう問題とは違う。有名人のあまりのモラルの低さにあきれた。
  • 「学校の節電対策が難しい」という話の流れの中で、女子高生が学校のトイレで携帯電話を充電するという話をしていた。節電とは何の関係もないばかりか、電気の受給契約者以外の者が、契約者に無断で電気を使用することは窃盗行為に当たる。もしその映像を学校側が確認すれば、彼女たちが学校から何らかの処分を受ける可能性は十分にある。盗電行為の模倣を誘発する結果にもつながる。視聴者に対する配慮、取材対象に対する配慮、社会に対する配慮のいずれをも欠いた放送だ。

【番組全般・その他】

  • 最近のテレビを見ているとあまりにも常識のない番組が多く、テレビ業界への不信感を持つ。どのテレビ局にも倫理観など存在しないようだ。芸能人が反社会的なことをしても、罪を犯しても、テレビ局は弁護士まで連れて来て正当化する。一般社会だとそのような言い訳は通用しない。あまりにも視聴者とかけ離れた感覚ではないか。
  • “ネコババ王決定戦”は、相手にばれないうちに物や食べ物を盗むという企画だった。盗むということ自体がよくないのに、店で注文した食べ物を服やかばんの中に入れて隠す。後でスタッフが食べられる状態でもなく、ただ食べ物を粗末にしているだけだ。店は汚すし、せっかくの食べ物は食べずにグチャグチャにされて本当に失礼なことだ。不愉快でチャンネルを替えた。なぜあれで笑えるのか。
  • 自分の目を疑った。出された食事を洋服のフードの中に詰め込んだり、カバンの中に流し込んだりしていた。子を持つ芸人までもが食べ物を粗末に扱うなんて、親としての神経を疑う。公共の電波で放送して良い内容かどうか、よく考えてほしい。
  • 酒を飲んで酔っ払った芸人がトークをしている。酒を飲んで仕事するなんてあり得ない。バラエティーならなんでも許されるのか。番組最後に、芸人が酔っ払って全裸になり、女性芸人もいる中、前転などして騒いでいた。モザイクがあれば何をやってもいいのか。裸になってしか笑わせることができないような番組はやめてほしい。
  • 楽しく見た。新聞によると、暴飲の助長につながると、視聴者や団体から抗議が殺到しているそうだ。ちょっと古臭い発想だが、メンバー同士がお酒を飲んで本音を話す企画はよかったと思う。新メンバーが涙を流し、酔いに任せて本音を吐露するシーンもよかった。規制してばかりでは、テレビがつまらなくなる。
  • 「芸人が芸人に強制的に高価な商品を買わせる」というコーナーがあるが、そのような無駄遣いをして何になるのだろう。特に、震災で何もかも失った人達がその企画を見たら一体どう感じるだろうか。ちなみに、以前そのコーナーで高価な時計を買った芸人が、母親に生活保護を受けさせていたことが分かり批判された。テレビは、倫理というものを失っているのではないか。
  • 海外を体当たりで体験しようという主旨の番組が多い。内向きになりがちな日本人の目を海外に向けるという点では良いことだと思うが、いくつか気になることがある。お笑い芸人などが内輪のノリをそのまま海外に持っていくことで、現地の人が当惑している。時には笑いをとろうと必死になるあまり、かなり失礼なことをしているケースも見られる。「旅行者一人一人が外交官」という言葉があるが、外国での一人の行動が、他の日本人にも多大な迷惑を及ぼす。よく考えて行動してほしい。
  • 「ワイプ」の小窓が邪魔だ。今のテレビ界の主流なのかもしれないが視聴者にとってはストレスだ。だから「リモコンdボタン」で「ワイプ選択消去システム」を作ってくれとテレビ局に問い合わせているが、一向に動いてくれない。タレントの顔色なんて見たくない。リアクション取ろうと無駄にうるさいし、みんな映りたくて前に出ようと必死に喋っている。見ている側には不愉快でしかない。消せるように「選択制」にしてほしい。
  • 最近のテレビ番組は開始時間も終了時間もまちまちで中途半端なものが多いため、録画する際に不便だ。たとえば番組Aの終了が19時57分、他局の番組Bの開始が19時56分であると、一部重なってしまい、最初の番組が終わるまで後の番組は録画できない。こうした番組同士の重なりは特にゴールデンタイムに多い。視聴率を効果的に稼ぐための手段なのかも知れないが、視聴者の都合も考え、各局が足並みを揃えて番組の開始と終了の時間は合わせるようにしてほしい。
  • デジタル放送になり間もなく1年になる。地震、気象情報やニュース速報等、未だにテロップが流れるが、必要か?番組参加などでdボタン利用などが多くなっている現在、アナログ当時のテロップは不必要ではないか。dボタンで詳細が分かるし、速報として流しても、発生後であれば発生地区の人がテレビで確認出来ないのが実情ではないか。

【ラジオ】

  • 生放送の10時からの聴取者参加型クイズコーナーで、リスナーが「工事現場のクレーンを操縦中」と話し、片手で携帯電話をつなぎ会話していた。「ベテランだからクレーン操縦中であっても電話できる」と豪語し、「現在24メートルの高さまで物を吊り上げ中」とまで話している。電話をやめるなり作業を中断させるなりするのが番組進行者の役目だと思うが、パーソナリティーの発した言葉は「片手間で余裕ですね」だった。たとえ目に見えない相手の言動でも、真偽のほどがわからないのに危険を放置するような言動は相応しくないのではないか。
  • 番組中に下ネタを言ったり、大声で叫んだり、不適切な内容が多い。公共の電波で放送を行うのだから考えて貰いたい。リスナーからの下ネタ投稿を、番組内で放送する。最低なラジオ番組だ。我々、サラリーマンは不祥事を起こすと処分される。彼らにも一度ペナルティーを与えるべきではないか。このまま放置すると日本社会がバカになる。
  • 夕方のラジオ番組だが、下ネタが多い。この日はリスナーの悩み相談で、題材は「セックスレス」だった。いくら性にオープンになった今の世でも、時間帯に節度があっても良いのではないか。会社でFMがBGMになっている場合もある。不愉快な番組だ。

【CM】

  • 問題になった「ぷっちょ」の続編が放送された。CMの最初の部分は前回の実写のままで、後半は粘土でアニメ化したメンバーに差し替えている。これは批判を無視し、馬鹿にした態度だ。視聴者をどういう流れでどの程度にすれば丸め込めるかというものだ。内容はなにも変わっておらず、卑猥で不衛生であり不快である。とても商品を買う気にはならない。
  • 多くの番組で、「このあとすぐ登場」といってCMに入り、CM明けはただの次週の予告で、実際に登場するのは次週であるといった手口が多発している。これは視聴者を欺く行為であり、許されるものではない。

青少年に関する意見

【表現・演出に関する意見】

  • 最近、週刊誌で過去の恋愛報道が出たアイドルグループのメンバーに、「本音を聞く為」と称して”ドッキリ企画”を仕掛けていた。週刊誌で叩かれ、バッシングされ、傷ついているであろう19歳の女の子に、ここまでする必要があるのか。明らかに公開イジメではないか。彼女の特別なファンではないが、非常に腹が立った。今後、視聴率稼ぎのこうした企画はやめるべきだ。
  • 映画番組で、3月から有名な子役がナビゲーターを担当しているが、彼はまだ10歳だ。映画には大人向けの内容の映画もあるのに、10歳の子役からその映画を勧められるということはどうも納得できない。この番組は楽しみにしている番組の一つだ。それなのに、子役のナビゲーターが気になってしまい、気分を損ねてしまう。子ども向けの映画のみのナビゲーターなら、まだ納得もする。
  • 色々な店を紹介する際、芸人が店の人には内緒で店の中を物色し、商品をつまみ食いすることがよくある。大人には演出だと理解できるが、純粋な青少年にはわかりにくい。テレビの影響力を考え、こうした行為は放送するべきではない。

【低俗・モラルに反する意見】

  • 20時台の子どもも楽しめる番組であるのに、最後に男性芸人たちが風俗の話をしていたのが不快だった。「××あたりの店に行った」とか「××マッサージ云々」などと平気で話すのにはあきれた。せっかくの良い番組が台無しだ。子どもが見ているということを忘れないでほしい。

【食べ物に関する意見】

  • 料理ができない若いタレントに、料理ができる人が目隠しして指示をだし、料理を作る番組だった。あからさまに食材を無駄に使って、遊んでいる様を面白おかしく放送していた。子どもが食べ物を投げたりして、食べ物を粗末にする、教育上よくないものだと思う。子供が目にする時間帯に放送していいのか。

【編成に関する意見】

  • 日曜日の朝、子どもが楽しみにしている番組があるが、この日は海外のゴルフ大会を放送していた。致し方ないが、もう少し子どもに配慮したプログラムを組めないものか。土曜日と日曜日の午前中の他局(BSも) の番組編成も、政治の話や通販番組などばかりで、家族で楽しむ番組がないように感じる。

【言葉に関する意見】

  • 最近の子どもたちは、かわいそうだ。民放での子ども向け番組が少ない。関東では民放での朝の子ども向け番組はテレビ東京だけ。でも、他の地方ではEテレだけで、他は全てニュース。もし、自分が今の時代の子どもだったら、間違いなく朝はテレビを見なくなる。それどころか、大人向けの番組ばかりで見たい番組がない。テレビは目先の視聴率競争ばかり。各局で、子ども向け番組の放送をしてほしい。

【その他】

  • 最近BS放送をよく見ているが、民放局でも自然環境や世界の国々のドキュメンタリーを放送するなど、質の高い番組が多い。まさに子どもにとって、うってつけの番組をやっている。子どものいる前では、BS放送にチャンネルを合わせるよう薦めたい。

2012年7月に視聴者から寄せられた意見

2012年7月に視聴者から寄せられた意見

ロンドン五輪が開幕した。日本人選手の活躍に声援を送る意見がある一方、どこの放送局も五輪の放送ばかりで、他の情報・ニュースが報道されないといった批判もあった。また、滋賀県大津市で発覚した中学生いじめ自殺事件では、教育委員会や学校、教師の対応をめぐって多くの意見が寄せられた。

2012年7月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,305件で、先月と比較して268件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話26%、FAX1%、手紙ほか2%。 男女別は男性72%、女性24%、不明4%で、世代別では30歳代32%、40歳代26%、20歳代16%、50歳代14%、60歳以上9%、10歳代3%の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。7月の通知数は535件【38局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、28件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

7月の視聴者意見は1,305件と先月より268件減少した。
ロンドン五輪が開幕した。日本人選手の活躍に声援を送る意見がある一方、どこの放送局も五輪の放送ばかりで、他の情報・ニュースが報道されないといった批判もあった。また競技中継がLIVEなのか、録画なのか判然としないので、画面に字幕などで明示してほしいという要望もあった。時差の関係で深夜にわたる放送も多く、「まもなく××選手登場」といった、今にも登場するような表現にも、多くの批判が寄せられた。
滋賀県大津市で発覚した中学生いじめ自殺事件では、教育委員会や学校、教師の対応をめぐって多くの意見が寄せられた。自殺直後におこなわれた生徒へのアンケート調査結果をあいまいにし、真剣に対応しなかったというもので、被害届を三度も受け付けなかった警察も批判の対象となった。報道の過程で、いじめたとされる加害少年らの名前の消し方不十分だったため、ネット上に流出し、問題になった。
バラエティー番組では、長時間の特番に、「節電の夏にやることか」「身内ばかりで騒いでいるだけだ」などの批判や、芸人に生中継で”プロポーズ”させた演出などに反発があった。
また親族の生活保護費受給が問題になったお笑い芸人がテレビに出演し続けていることにも、テレビ業界の倫理観を疑うといった厳しい意見があった。
ラジオに関しては34件、CMに関する意見は43件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は155件で、前月より22件増加した。
今月は、一連の大津いじめ自殺事件の報道の影響もあり、いじめ・虐待に関する意見が44件、次いで表現・演出に関する意見と低俗・モラルに反する意見がそれぞれ22件と続いた。
いじめ関連では幅広い視点から意見が届いており、特にバラエティー番組の中の企画がいじめを連想させるとの意見が多いほか、ドラマや報道・情報番組内での扱いについても、複数意見が寄せられている。
また、子どもが見る時間帯における番組や映画の宣伝の内容について、配慮を求める意見が恒常的に寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 大津いじめ自殺事件について。確かに教育委員会や学校それに警察の対応には問題があったと思う。報道では、学校や役所をスケープゴートにして叩いているが、そういう報道のみで良いのだろうか。家庭や地域、社会やテレビ番組に問題はないのだろうか。大人の社会でも毎年3万人の自殺者が出ている。いじめとは直接関係ないが、そういうことが子供社会にも影響しているのではないか。
  • 私は40年近く教師をしていた。大津いじめ自殺事件の教師や教育委員会の態度に腹を立てていたので、厳しく追及する報道姿勢に感謝している。現場の教師が見て見ぬふりをしなければ、最悪の事態は防げたはずだ。今後も教育現場が改善されるような報道をお願いしたい。
  • 他人事のように弁解する教育委員会や学校を批判するのではなく、今もいじめに苦しんでいる子どものための報道をしてほしい。自分も同様のことをされるかもしれない恐怖、自分がされていることのフラッシュバックなど、彼らは今も怯えているに違いない。一部の番組では24時間対応の「いじめ相談窓口」を紹介していたが、画面下に電話番号などを表示して、今いじめに苦しんでいる子どもを救う報道をしてほしい。
  • 大津いじめ自殺事件の報道で、加害生徒の名前を不十分な塗りつぶしをした状態で放送したため、名前が判明してしまった。そのため、ネット上では生徒や家族への嫌がらせが行われている。十分な配慮がなされていたとは思えない。今後同様のことがないように注意すべきだ。
  • 大津いじめ自殺事件は、本当に心が痛む。もちろん加害生徒や教育委員会、学校の責任を追及していただきたいが、それらを放送するテレビ局はどうなのか。直接関係なくても、日ごろからいじめや罰ゲームをお笑いとしているテレビ番組のあり方も見直していく必要がある。テレビで放送される罰ゲームやお笑い受けするいじめギャグを日常的に見ることによって、正義の感覚が麻痺するのではないだろうか。
  • ロンドン五輪中継で、「この後すぐ」の字幕や司会者が「もうすぐ」と同じセリフを連呼するが、すぐに日本人選手が登場することはない。バラエティー番組でも同じような手法がとられるが、こういったやり方は過剰演出だ。日本人選手を中心に見ようとしても不可能で、テレビ画面ではこの後すぐといった字幕スーパーに踊らされてしまう。
  • ロンドン五輪の放送について、「LIVE」と「録画」の違いをはっきりさせてほしい。時差のある海外での放送だし、録画放送を知らずに見続けさせられているのではと勘ぐってしまう。安心して応援できない。
  • 米海兵隊のオスプレイ配備報道について。どの局も「オスプレイには墜落する危険性がある」「オスプレイ配備反対の主張と市民団体の主張」という報道ばかりだ。重要なことが無視されている。「オスプレイは日本の国防にとって役に立つのか」という検証報道が少ない。そのために、結果的には「オスプレイ配備にとにかく反対」という一方的な報道ばかりがされており、国民がこの問題に関して冷静に判断する機会を奪っている。
  • 上野動物園のパンダが出産し、朝から晩までそのニュースを報じていた。確かに珍しいこと、おめでたいことではあると思うが、出産のニュースを伝える際に交尾中の映像が必ずといっていいほど使われているのはいい気分がしない。一日中各局で交尾の映像を見せられても困る。
  • ワイドショーのテーマの取捨選択に疑問を感じる。大きな話題なのにテレビで取り上げないケースがある。最近では、プロ野球監督の女性問題だ。事件の発端は80年代のようだが、反社会的人物との金品授受は数年前であり、時効ではないはず。その金額も尋常でない金額なのに、どのテレビ局も追随して独自の追加取材や事件の真相を調べようとしていない。うやむやのまま終わらせようとしている感じだ。テレビ界には、情報を操作することや、圧力などがあるのか。

【番組全般・その他】

  • 昨年もそうだったが、身内だけが盛り上がるだけのくだらない番組を延々とやっていた。節電が叫ばれている中で、このような番組を長時間放送する意味があるのか?各地からアナウンサーを集めてのど自慢をやる意味があるのか?被災地の人間からみれば、そのようなことに費やす時間とお金があるなら、復興に取り組んでいる団体や、被災地にやってきているボランティアの活動に焦点をあてて紹介するなど、良質な番組を作ろうと思えばいくらでも出来るはずだ。
  • 男気じゃんけんなる企画で、出演者がスーツ姿で同じバッジを付けている。過去の優勝者は金バッジで幹部だそうだ。デザイン、制度からも明らかに暴力団の代紋のバッジ・金バッジを真似したものだ。近年暴力団と芸能界の関係が厳しく問われているのに、この程度の認識だ。あきれたことにそのバッジを子どもが中心のテレビ局のイベントでも販売するそうだ。出演者、スタッフだけでなく、局までこの程度の認識かと思うと情けない。
  • お笑い芸人に無理やりプロポーズさせていることが、とても気の毒で不快だった。生放送だからしないわけにはいかず、時間が迫っているから考える時間を与えない。台本があったのかはわからないが、本来喜ばしいプロポーズという行為なのに、不快になった。何の心構えもなく無理やりさせられたプロポーズで、幸せな結婚ができるのか。不幸な結果になったときテレビ局は責任をとれるのか。
  • クイズの王様を決める企画。当初はそれぞれの番組優勝者を集めることに意味はないと思っていた。しかし見てみると、さすがに実力者と思わせる知識量、実力者同士の駆け引きはスポーツ観戦よりも見応えがあった。やはりクイズ番組は一般参加型がよいと感じた。ここ何年も、クイズ番組といえば芸能人が回答者であるものばかりだったが、無能な出演者の稚拙な回答には呆れていた。有名人でなくても、勉強を積んだ、本当に一流の人々の振る舞いを見ていると、それだけでも見本になる。
  • 整形手術の繰り返しにより容姿が変形してしまった韓国女性が登場し、日本で最終的な治療を受ける様子を放送していた。しかし過剰な演出でショー化し、彼女の異様な姿を見世物にしているとしか思えなかった。また、隣り合わせの話題が「アメリカ発、浮気現場映像」など低俗な内容であったため、韓国女性の話題も同じく興味本位のネタとして扱われているように思え、本人がかわいそうだった。
  • 生活保護不正受給問題で、悪質な行為をはたらいていたお笑い芸人が毎日のようにテレビに出続けることが不思議だ。番組で馬鹿笑いし、何事もなかったかのようにしゃべり続けている。笑えないばかりか心底不快だ。彼らの言い訳を擁護し、起用し続けるテレビ局の常識を疑う。罪にならなければ何をしてもいいと言っていることと同じだ。テレビ業界は倫理観がまるでない。
  • 秋公開予定のアニメ映画劇場版の未公開映像が放送されるという触れ込みだったが、実際放送されたのは前作のダイジェスト映像と作りかけのピアノのCGを背景にしたタイトルロゴだけであった。確かに初公開映像には違いないが、これでは詐欺もいいところだ。最近、こういう不愉快な告知が多すぎる。業界として改善に取り組むべきではないか。
  • モラルの低さを露呈したような番組ばかりが目立つ。常識もなければ秩序もなく、テレビ業界への不信感が募る。芸能人が脱法的なことをしても、罪を犯しても、テレビ局は弁護士を盾に正当化し、さも世論だといわんばかりの偏向報道を平気でしている。テレビが嫌いになった。
  • 各局で、「衝撃映像」などといって海外の映像を集めた番組を放送している。映像を見せる番組なのに必ずワイプで芸能人の顔を映すことは邪魔だ。なぜ映像の邪魔をするのかわからない。大げさな「このあとすぐ!」などのコメントを画面の上の方に出していることも邪魔だ。なぜ普通に映像を見せないのか。
  • ツイッターなどと連動させて、画面下部に視聴者のリアルタイムの感想を表示させる手法の番組が多い。生放送ならではのライブ感ということなのだろうが、目がチラチラして見辛いし、そちらを読んでしまって、放送内容をほとんど見聞きしていないことも多い。自分と異なる意見を見てしまい、無意味に腹が立つこともある。意図は分かるが、皆が皆、他人の感想を眺めつつテレビを見たいわけではない。
  • 「東南アジアのアイドル、ヘビロテを歌う」という字幕を見た。「ヘビ=蛇」の話ではない。「ヘビロテ」とは「ヘビーローテーション」という曲の名前だが、こうした表現を理解しろというのは無理である。日本人が作ったとは思えないニュース原稿であった。自分はわかっているから視聴者は理解すると思っている独善的な態度では、マスコミに携わる資格はない。「コミュニケーション能力」が退化しているという自覚すらないようだ。
  • 最近の民放の女性アナウンサーはいわゆるキャピキャピギャルばかりだ。それでもアナウンサーとして「正しい日本語で分かりやすく伝える」ことが出来ていれば良いのだが、それすら怪しい。少々のことには目をつぶるが、厳しい選抜を経て採用された人達にしてはあまりにもお粗末なのではないか。

【ラジオ】

  • 「顔を美容整形している人と話したい!」を聞いた。「美容整形によって人生が変わった」「きれいになった方がいいじゃない」など、美容整形を推奨する意見ばかりで、リスクの説明が全くなかった。これでは、未熟な若者が安易に飛びついてしまう。美容整形は医療行為で、失敗もあれば、思った通りにならないこともある。賛否両論を紹介し、慎重な判断を促すべきだ。
  • 他人を口汚く罵倒すれば批判になると勘違いしている「自称」批評家や「独自」ジャーナリストを、午前および昼過ぎから夕方のバラエティーにゲストやコメンテーターとして多数採用しているが、昨今のネット世論に迎合した偏向報道であり著しく中立性を欠く。
  • 大人の女性に対し、「なぎさちゃん」と言っている。放送局は、キャバレーじゃない。こういう女性蔑視発言を公共の電波で流すのは、放送局の社会的責任としていかがなものか。相手が良いと言ったとかそういう問題ではない。きちんと対処してほしい。

【CM】

  • 番組の山場になると、必ずCMが入るのでイライラする。正解や得点、料理や変身後など挙げればきりがない。これではCMの商品を買う気がしない。CMをはさまず、そのまま見せてくれたら良いのに逆効果だ。民放はみな同じ手法で視聴者をイライラさせる。改善してほしい。
  • CMになると普通の番組との音量差が大きい。CMの度に、ボリュームを小さくしなければならない。CMの音量に合わせると一般番組の音が聞こえづらく、ボリュームを大きくしなければならない。病人や乳幼児のいる家庭では、健康面にも多大な影響を与える。

青少年に関する意見

【いじめ・虐待に関する意見】

  • 芸人同士が悪ふざけで殴り合うシーンがあった。先日、中学生が小学生を暴行している動画がインターネットに公開される事案があったが、放送されたシーンはその動画を彷彿とさせるものだった。テレビ局は「これは演出」と言うかもしれないが、放送を見た子ども達がそんな区別をできるだろうか。世間でこれだけいじめの問題が取りざたされ、自身の局でも「いじめはいけない」と報道している今、あまりにも配慮にかける放送だったのではないか。
  • 子どもが深夜の時間帯の番組を録画して翌日見ていたが、その中でお笑い芸人が生きた蟹を口移しでリレーしていき、はさまれたら負けというゲームが唐突に始まった。大津いじめ自殺事件で、死んだ蛙や蜂を食べさせられたとの報道があったが、それを連想させる上、やらされている芸人を囲んでみんなが笑って見ている構図はどう見てもいじめにしか見えなかった。毎日報道でいじめを非難しているテレビ局が、同じ構図のいじめを垂れ流している。いくらバラエティーで、お笑い芸人が参加しているとはいえ、こういうことを企画するべきではない。同じゲームがいじめで使われることを危惧している。
  • お笑いタレントによるゲームのコーナーで、「一人が口にゴム状のものをくわえ、その端っこをもう一人が持ったまま数メートル離れ、一気に離す」というゲーム(ゴムパッチン)をやっていた。ゴムは顔面を直撃し、当てられた方は痛さに声をあげ、顔をゆがめていた。その様子にスタジオ内からは爆笑が沸き起こった。子どもを対象とした番組で、いじめのヒントを与えるような内容を放送するとはとんでもない。また、テレビ局に電話で抗議したが、横柄な対応をされた。
  • 最近、いじめている状況を携帯で撮った動画をテレビで放送しているが、やめてほしい。考えが未熟な子ども達は真似をする。ニュースで流すこと自体がいじめを誘発しているのではないか。いじめをすることは間違いなくいけないことだが、それをそのまま放送するマスコミも感覚がおかしくなっているのではないか。

【表現・演出に関する意見】

  • 大津いじめ自殺事件を扱っていた番組を見ていて、気になったのはBGMだ。ホラービデオのようなおどろおどろしい音楽を用いていたからだ。怨念や呪いを感じるような気持ちの悪いBGMだったので、青少年、特にいじめのあった中学校に通っている生徒がこの番組を見た場合、強い不快感を覚えるだろう。配慮を求めたい

【低俗・モラルに反する意見】

  • 子役タレントに、男性芸能人のファッションをチェックさせて「辛口」という名目で毒舌(時に大変失礼)な意見を言わせていた。子役自身は要望を受けて仕事の上で行ったことだとしても、視聴者の子どもたちにはそのような割り切りは存在しない。ましてやネットユーザのように子役よりも年上の視聴者であっても、「生意気」「失礼」といった印象を強く持つ。そもそも他人を罵るような内容で笑いをとる姿勢が問題だが、子どもにまでそれをさせる番組制作者のモラルについて問いたい。

【性的表現に関する意見】

  • 衛星放送の「韓流ラブストーリー特集」の宣伝を、子どもが見る午前7時30分頃に放送していた。何回もの執拗なキスシーンは、朝の時間帯に相応しくない。子どもの見ない深夜にしてほしい。

【要望・提言】

  • この番組に限ったことではないかもしれないが、収録とはいえ、深夜番組に小中学生のアイドルを出すことはどうかと思う。

【暴力・殺人・残虐シーンに関する意見】

  • 司会のタレントは、毎回出演者の芸人を叩いている。時にはカツラがズレるほど強く叩いている。子どもに「どうしてあんなに叩くの」と聞かれたが、理由が分からなかった。大した理由もなしに人を叩くことは子どもに悪影響だ。

【犯罪の助長に関する意見】

  • 脱法ハーブの取材内容を放送していたが、購入の様子や、販売のやり取りなどが含まれていた。こうした内容は購入方法を安易に知ってしまい、少年や興味を持つ人は、これを見て真似をするのではないか。また、麻薬類の取り引き現場を放送することも、買い方を知ってしまう等の弊害も多いと思う。

放送人権委員会、新委員長に弁護士の三宅弘委員

第78回 – 2007年4月

フジテレビ『はねるのトびら』に関する審議
中学生モニターについて …など

議事の詳細

日時
場所
議題
出席者

フジテレビ『はねるのトびら』に関する審議

フジテレビ『はねるのトびら』での、顔にシリコンゴムを巻くシーンをビデオ視聴のうえ審議、委員からは次の意見が出された。

  • 見ていてグロテスクとしか言いようがなく、どうしてああいったことを思いつくのかわからない。
  • すべてのバラエティー番組が子どもに悪影響を与えると言うのは短絡的だと思うし、この番組も子どもが真似をするほどインパクトがあるとは思えない。しかし、このゴム巻きを見たかぎり、判断力がない子どもにとっては危険な行為だと感じた。放送局や制作者はどう判断しているのか知りたい。
  • この番組は視聴率も高く、人気もあるようだが、若い人たちが本当に面白がって見ているのかどうか。バラエティー番組はいつくかのコーナーで構成されていて、ほかのコーナーが面白いから見ているかもしれない。
  • 最近のバラエティー番組では、危険と思われるようなことをお笑い芸人たちにやらせているが、その中でも子どもに与える影響を考えると、このゴム巻きは簡単に真似をすることができ危険だと思う。
  • シリコンゴムはそんなに危険ではないかもしれないが、それがない時は手近なビニール紐などを使う可能性もあって、その場合、首に巻きつけたら危険度は高くなる。

以上の審議の結果、委員会として当該局に対し、子どもが簡単に真似をする危険性への配慮、危険予告のテロップが入ってなかったがなぜか、などについて回答を求めることとした。

次に、視聴者意見の審議では、いくつかのバラエティー番組で、男性芸人が裸に近い格好で出てくることに対し、「わいせつ行為ではないか」といった視聴者意見が寄せられ、委員からは「路上で裸の男性が女性に抱きつく様子をテレビで放送するのは、法律的にどうなのか」「公の場所では犯罪となる行為がテレビだと許されると思っていること自体が問題だ」といった発言があった。

また、前回委員会から議論している青少年委員会のあり方について、引き続き意見交換を行った。

各委員の意見は、次のとおり。

  • 今のテレビは視聴率戦争という厳しい状況の中で数字を取るために番組を作っているので、現場の意識や制作会社との関係、制作費など、現在の放送局の仕組みを整理して考えていかなくてはいけない。その中で、委員会としてどう対応していくかが問題ではないか。
  • 最近ではBPOのHPでの視聴者意見に対する反論が増えていて、委員会での視聴者意見の取り上げ方も注目されている。視聴者がテレビに対して何か言いたいということを委員会として真摯に受け止めるべきだ。テレビは視聴者のものと考え、委員会としては視聴者と制作者の回路となり、双方向で話し合える場を提供することも役目ではないか。
  • 子どもたちの中には、テレビで放送されることすべてが本当だと思っている子どももいる。制作者たちは、テレビには免罪符があって、テレビの枠の中ではなんでも許される、という潜在意識を持っているのではないか。委員会としては、そのことに警鐘を鳴らしたい。
  • 今までもバラエティー番組については、いじめにつながるなど子どもへの影響を考え、放送局に対し配慮を望んできたが、やはり視聴率が優先されるようだ。スポンサーにとっては視聴率のいい番組にお金を出すのは当たり前だが、委員会として、質の高い番組を提供することがテレビ文化を向上させ、企業の社会的な信用につながる、とスポンサーに働きかけていくことも必要ではないか。
  • 問題があると指摘された番組は、提供しているスポンサーにも責任があることを認識してもらうため、情報としてスポンサーに知らせることを検討してはどうか。またBPOのHPなどで公表すれば、企業としても提供する番組を選別していくのではないか。
  • 供スポンサーに知らせることですぐに効果があるとは思えないが、その番組を提供しているスポンサー全社に責任の一端があることを認識してもらうことが大切だ。

以上の意見交換の結果、委員会審議で回答を求める番組については、当該局に対してだけでなく、番組を提供しているスポンサーにも知らせることについて、今後も継続して検討することとした。

中学生モニターについて

中学生モニター制度2年目の今年は、全国から公募し、31人採用した。今月は、そのうち29人から41件(1人で複数件の報告有)のレポートが寄せられた。対象はすべて全国放送の番組で、バラエティー番組についてが一番多く17件、ドラマが12件、アニメ番組5件、情報・討論番組3件、ニュース・映画・音楽番組・スポーツ番組が各1件だった。系列別ではフジテレビ系が16件、日本テレビ系11件、テレビ東京系5件、テレビ朝日系4件、NHKとTBS系が2件ずつだった。

  • バラエティー番組では、2件意見が寄せられたのは『めちゃ×2イケてるSP』と『志村けんのバカ殿様』。両番組とも賛否両論があり「ドッキリという事を忘れてしまうぐらい感動しました」、「いつも、大笑いして、みんなが明るくなり、楽しいです。小さな子にも、分かりやすい内容です」という好評意見と、「ドッキリですが、騙されていても笑っていられるような方が見て楽しい」、「たまにですが、少し”エロッポイ”ところが…。ほどよい”エロさ”で、ほどよい”おもしろさ”でよいと思います」という批判意見があった。
    他の番組は概ね好評だったが、『はねるのトびらSP』には「罰として、いすをグルグル回す事自体いい事ではないのに、ましてや人によってえこひいきまでしていて、とてもがっかりしました」、『タモリのジャポニカロゴス ナヌッ!日本語のゆかいなマチガイSP』には「外国人を侮辱しているように見えるコーナーがあるので、これからはやめてほしいと思いました」などの批判があった。またバラエティー番組全般について「若手お笑い芸人が出演する番組で、一部の芸人さんをいじめる番組がとても多いことが気になります」という意見も寄せられた。
  • ドラマでは、2件ずつ報告があった『喰いタン2』と『東京タワー オカンとボクと時々オトン』は好評で、「『喰いタン』の時よりも、もっともっと面白いストーリーでした」、「親子愛や母の寛大さを感じさせるものがあって、見ていて心が熱くなるものがありました」などという意見だった。
    ほかに『1リットルの涙 特別編~追憶~』には「主人公の亜也がどれだけ必死で病気になってからの10年間を生きたのか分かった」、『花嫁のパパ』にも「親子のスキンシップの大切さだったり、大切なことを言っていて見たあとスッキリして気持ちが良い」など、共感する意見が寄せられた。
    また『風林火山』には「ちょっと暗いトーンなので、甲州弁とコミカルさもほしい。政略結婚させられた女性の心の動きもしっかり描いてほしい」という要望があった。
  • アニメ番組では『Yes!プリキュア5』『ケロロ軍曹』『おとぎ銃士赤ずきん』『アイシールド21』は好評。『名探偵コナン』には「一日で物語を終わらすか、前編を見てない人にもわかるように、後編のときに、これまでの流れを紹介してほしい」という意見が寄せられた。
  • その他、情報・討論番組『今、日本がおかしい!!?教育再生?直談判スペシャル』には「イジメを受け止めない教師、子供を叱れない教師など。その様な教師は約2割。失望しました」という意見も寄せられた。

24日(火)に開かれた青少年委員会では、本田委員長から「全体として以前より幅広い意見が寄せられ今の中学生の考えが良く伝わる」という感想が述べられた。委員の発言は以下のとおり。

  • 『”教育再生”直談判スペシャル』への意見は鋭く、子どもが先生をあまり信頼していない現状が見えてくる。
  • 『志村けんのバカ殿様』に対する”ほどよいエロさでよい…”という意見は中学生の本音が出ている、制作者も考えるべきだ。
  • “『ビートたけしのTVタックル』の討論が私達より下手だ”という意見があったが、良し悪しは別にしてあれは番組の演出だということは知っておいてほしい。

調査・研究活動について

橋元委員から「小中学生はテレビをどう見ているか?―36人インタビュー調査」について、次のとおり調査企画チーム(第13、14回会合)の報告があった。

  • 今回の調査は、質的調査に重点をおくため、対象者36人ひとりひとりの面接に時間をかけた深層インタビューを行った。
  • インタビュー調査と併用してテレビについての事前アンケートと1週間の日記式生活行動調査も行った。
  • 生活行動調査では、1日の行動を15分ごとに記録してもらい、テレビ視聴に関しては、テレビ番組表をもとにどの番組をどのように見ていたかを記入するといった調査も行った。
  • 事前アンケートや生活行動調査からだけでも、子どものテレビ視聴時間には読書時間や母親との関係が大きく影響していることがわかった。
  • 報告書のメインとなるところはインタビュー調査なので、これから8月を目途にまとめていく。9月中旬ごろには、調査報告の発表を含めた

2012年5月に視聴者から寄せられた意見

2012年5月に視聴者から寄せられた意見

バラエティー番組で、「あの占い師がついに登場」と過剰に煽っておきながら、最後まで視聴者が期待していた人物は出てこず、別の占い師がでてきたことに視聴者から「詐欺だ」と、批判が集中した。情報番組では、若手俳優の二股騒動をめぐって、「バッシングが過ぎる」「大騒ぎしすぎだ」などの批判が寄せられた。

2012年5月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,775件で、先月と比較して345件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール75%、電話22%、FAX2%、手紙ほか1%。 男女別は男性74%、女性23%、不明3%で、世代別では30歳代33%、40歳代28%、20歳代17%、50歳代13%、60歳以上6%、10歳代3% の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。5月の通知数は839件【41局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、34件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

5月の視聴者意見は1,775件と先月より345件増えた。
バラエティー番組で、「あの占い師がついに登場」と過剰に煽っておきながら、最後まで視聴者が期待していた人物は出てこず、別の占い師がでてきたことに視聴者から「詐欺だ」と、批判が集中した。このほか「CM明けすぐ」などの引っ張り手法や、不必要に視聴者をじらしたりする番組制作のありかたに苦情が多かった。
また、最近増えている画面上のワイプの多用にも否定的な意見が多かった。
情報番組では、若手俳優の二股騒動をめぐって、「バッシングが過ぎる」「大騒ぎしすぎだ」などの批判が寄せられた。
お笑い芸人の母親の生活保護費をめぐる”不正受給”騒動では、賛否さまざまな意見が寄せられたが、お笑い芸人を一方的に擁護し、すぐ復帰させる番組やテレビ局の姿勢に、「倫理観を疑う」という厳しい批判意見があった。
ラジオに関しては22件。CMに関する意見は67件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は124件で、前月より36件減少した。
今月は、表現・演出に関する意見が31件、次いで低俗・モラルに反する意見が17件、視聴者意見への反論・同意が11件、同じく要望・提言が11件と続いた。
表現・演出に関する意見では、ホラー映画のCM・宣伝の扱いについて配慮を求める意見もあった。
深夜アニメに関して、内容に配慮を求める意見とともに、戦争や暴力の恐ろしさをきちんと伝えているものもある、との意見も寄せられた。
また、編成に関する意見として、子ども向け番組をもっと放送してほしい、との要望も寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 数千万円の年収がありながら母親を扶養せず、生活保護を受給させていたことが問題となり、お笑い芸人が謝罪会見を行った。番組では、今回のケースが厳密には不正受給にあたらないとして、「お金を返す必要はない」「問題を追及したほうが悪い」という内容だった。公序良俗に反し、「貰えるものは貰っとけ」と、ふざけた発言をした芸人を擁護する番組は問題だ。
  • 母親が生活保護不正受給の疑惑を受けているお笑い芸人が生放送に出ていた。とても不快だ。謝罪会見は開いたが、不正受給についての疑惑は一切晴れておらず、犯罪者といっても過言ではない。出演させるテレビ局の神経が信じられない。何の疑問も持たないようなテレビ業界は異常だ。
  • 芸人達が口をそろえて「彼は人柄が良くて優しい。ちょっとした勘違いで、故意ではない」というコメントを流していた。こんな仲間内の擁護コメントばかり流すのはおかしい。生活保護は本当に困った人を救うための制度で、数千万円の所得がある人の家族を養うものではない。仲間だからという理由で会社ぐるみ、芸能人ぐるみで不正受給擁護の発言をしていることはモラルがなさすぎる。
  • テレビに出ている人は何をやってもあっさり許される。世の中はそんなに甘くないはずだ。みんな必死に働いて生活して、税金を払っている。その税金をお笑い芸人の親・姉・叔母たちの生活保護につかわれてきた。自分たちは豪邸マンションに住み、この正月にはビジネスクラスでハワイ旅行までしているという事実。ここ5年間の返還など、何のペナルティーにもなっていない。二度とテレビに出演させないでほしい。
  • テレビで、「一緒に生活していない子どもはどんなに収入があっても、扶養を必ずしなければならないということではない。お笑い芸人の母親には受給資格があった」といった説明をしていたが、福祉の現場で働いている者として納得できない。生活保護受給をいたずらに推奨するような説明であると感じた。この説明では世帯を分離し1世帯一人の単位になれば、現在の日本では誰でも生活保護が受給できる条件が整うことになる。このような説明は誤った認識を広めることにつながる。
  • 私は病気でやむなく生活保護を受けているが、月に10万円程度の支給がやっとの苦しい生活をしている。働ける身体であればすぐにでも働きたいが、それができないから仕方なく生活保護を受けている。お笑い芸人のようなケースが報道されることで、今後生活保護者への風当たりは益々強くなる。テレビの影響力の大きさを認識してもらいたい。
  • 小沢一郎氏に無罪判決が下った。昨年1月、石川元秘書と建設元社長の現金の受け渡しがCGで再現され、小沢氏の不正献金を裏付ける証拠としてテレビで放送された。しかし、小沢氏に「無罪判決」が出たということは、この証言は否定されたわけだ。他の報道番組でも同じ再現CGを使い、放送局をあげて小沢氏への不正献金を訴えていた。多くの不明な点はもちろんあるが、少なくともあの再現CGは誤りだったわけだ。放送局はなぜ間違ったか、説明し謝罪すべきだ。
  • 関越道でのバス事故について。テレビ局は、「激安運賃の裏側で安全性が軽視されていたのではないか」と報道している。それはもちろん正しい。しかし、この事故が起こる以前には、どこのテレビ局も激安ツアーの報道をしていた。一般に、価格破壊の裏側には、何らかのしわ寄せがあるわけだから、激安等の報道をする際には、そうした点にも視聴者の注意を喚起すべきである。テレビ局による激安価格報道は、消費者を刺激する広告の役割をはたしている。その点について反省すべきではないか。
  • 茨城県筑波市で発生した竜巻について各局こぞって被害状況を報道しているが、事が終わってから偉そうに解説しても何の役にも立たない。当日、竜巻注意報が出ていたようだが、その時点で竜巻発生の徴候の見きわめ方と、防御方法を具体的に知らせて注意を促すことが重要ではないか。視聴者からの映像や、被害の状況から、竜巻であることは明白なのに、報道機関は「竜巻と思われる突風」や「竜巻らしいもの」などと言っている。はっきり「竜巻」と表現すべきだ。
  • 民放のニュースは、取り上げる内容、話題の掘り下げ方もワイドショーと同じだ。ニュースとバラエティーの線引きはできないのか。ニュース番組で自局の番宣をしている。取材に関しても答えを誘導するような質問しかなく、偏った考え方や見方を助長している。事件の遺族への取材に関してはやりすぎと取れるものが多い。すぐに「表現の自由だ」という話になりそうだが、テレビ局は本当におかしい。
  • きちんとしたニュース番組ではなく、情報番組の中でニュースを挿し込んで放送するような場合、ニュースを読むナレーションの後ろに流れる音がとても不快だ。”ズン、ズン”や”チャカ、チャカ”といったリズム音のみの場合でも、メロディーがある場合でも、いずれにしても耳障りだ。

【番組全般・その他】

  • 新聞のテレビ欄や番組宣伝で「あの女性タレント騒動の占い師が出演」と紹介していた。番組内でも何度もアピールしていた。騒動になった占い師がついにテレビ出演するのかと思って真剣に見ていたら、出演したのはその占い師と以前同居していたことのある女性だった。女性は現在占い師をしているとのことで、テレビ局としては「あの占い師」だから嘘ではないと主張するかもしれないが、「あの占い師」では、誰が見ても明らかに女性タレントと同居していた占い師と考える。以前からテレビ局の手法に怒りを覚えていたが、今回はあまりにもひどい。
  • 番組放送中、ずっとテロップで「あの女性占い師スタジオへ」と流れていたのに、最後まで出ずに終わった。視聴者が一番知りたいネタを、番組中ところどころでちらつかせ最後まで引っ張るということはあるが、結局出ないというのは、あまりにもひどい。テレビ局のモラルの低さに唖然とした。何かあれば謝ればいいと、いつまでも視聴者を馬鹿にするからテレビ離れが起きているのだ。
  • CM前とCM明けで同じ内容を反芻するという手法は、15年ほど前からよく見られるようになった。「しつこい」「視聴者をバカにしている」などという声も多い。同じVTRを何度も繰り返すという手法は、まるで制作側の手抜きのように見える。最近のテレビ番組は、煽るだけ煽り、次週に持ち越しということが多い。視聴者をなめているとしか思えない。
  • 一番盛り上がる場面でCMを挟むような、視聴者を苛立たせる行為が多い。以前は番組コーナーのちょうどいい区切りでCMを挟んでいた。視聴者をCM後までひっぱるような番組作りはやめてほしい。「答えはCMのあと」や、そんな場面でCMを見てもそのCMが腹立たしいだけで、宣伝効果はない。なぜこんな変なことが、テレビの標準になってしまったのか。視聴者を馬鹿にした今のテレビは見ていて気分が悪い。
  • 日本人のマジシャンが外国人マジシャンのネタをばらすという企画だった。マジシャンはネタがあることを前提として商売している。そのマジックの最中に「バラし人マジシャン」と称する人物が「チョット中を見せろ!」と飛びかかってネタをばらそうとすることは、マナー違反もいいところだ。マジックのネタをばらすことは死活問題である。エンタテインメントとしてマジックをやっているのであり、心霊商法のように欺業で詐取をしている悪徳業者でもあるまい。他のマジシャンのネタをばらして、さも「いんちき」であるなどとする番組作りには呆れた。
  • 二股愛は許されないことだが、当事者同士が納得するように解決すればいいのではないか。必要以上にメディアが叩くような報道をし、誰に向けたのかわからない公開謝罪をさせている。メディアによるリンチのようだ。文化人気取りのタレント、落ち目のタレントまでもがここぞとばかりにコメントし、演技が下手だの生い立ちがどうだなど、関係ないことばかり喋っている。もっと他に報道すべきことがあるのではないか。
  • タレントのプライベートやスキャンダルを、暴露したり白状させたりする番組が、あちこちで見られる。ある番組では、タレントの所持金を暴露させるなど、ひどいものであった。”芸のない芸人”がごまんといるが、プライベートの切り売りはやめて、きちんと芸を売ってほしい。放送局も情けない。
  • 画面下に、複数のタレントの顔が帯状のワイプで出ていた。テロップを読もうとしても、タレントの顔が邪魔になって読めない。左右や上下に2人位のワイプは我慢するが、帯状に9人のワイプは気分が悪くなるのでやめてほしい。放送局に抗議したら「局の勝手だ」と言われた。
  • 情報番組やバラエティー番組を見ていると、観客の「おおー」や「エー」などの声が入っている。観客がいたとしても、大勢の人が同じ場所で同じような声を揃えてあげるわけがない。たいして驚く内容でもないのに、後付けで声を足している。「ここは驚く場所」とテレビ局に無理矢理押し付けられているようで、腹が立つ。
  • 歯に矯正装置が装着されているにもかかわらず、わざわざメガネをはずさせて頬を平手打ちする場面があった。歯列矯正を行っている人は、歯が歯槽骨中を移動しているため、骨の支えを失っており、装置や針金で固定している状態だ。口の周りに強い打撲を受けると、内側の唇や頬が切れることがあるし、歯根にダメージを受けることもある。歯科医としては、配慮のない放送にあきれている。笑いながらあのような場面が流されるのを見て、黙って見過ごせない。
  • やたら食べるだけの番組が多い。気になるのが、女性のタレントやアイドル、女性芸人たちが、「うまい」という男言葉を使っていることだ。一般人にまで飛び火して、最近の女性は「おいしい」と言わずに「うまい」と平気で言っている。品のかけらもない。テレビでみんなが言うからそれがいいことだと勘違いしている。女性の言葉を使ってほしい。

【ラジオ】

  • 昼間の放送なのに男性器の俗称を軽々しく口にして、下品極まりない。私もいわゆる下ネタは嫌いではないが、こんな下品な放送が続いているとは信じられない。女子アナや女性リポーターに夜の生活のことをしつこく聞くことも日常茶飯だ。聴取率が1位とのことで、あぐらをかいているのではないか。開始当初はこんなことはなかった。この下品さにはガッカリする。

【CM】

  • CMの音量が大きすぎる。CMになると音量が急激に上がり、耳が痛い。CMの音量は放送する番組と同程度の音量にしてほしい。いくらCMを見てほしいとはいえ、限度がある。
  • OLを馬鹿にしている。あんな派手な制服などないし、上司に「頑張ってほしいの」と言う馬鹿な女性社員はいない。男性社員の缶コーヒーを回し飲みするなんて不衛生なことは会社でもありえない。
  • 殺虫剤のCMで、蚊の音をリアルに流している。私は蚊の音を聞くと全身がかゆくなる体質なので、テレビから不意に聞こえ大変困っている。聞くたびにじんましんのような症状になり不快だ。本物の蚊なら仕方ないとしても、テレビCMのせいで、こうなることは心外だ。

青少年に関する意見

【表現・演出に関する意見】

  • 怖い映画の宣伝を流されると子どもが泣き出してしまい、悪影響だ。全ての年代の方々が安心して見ることができる宣伝を流してほしい。宣伝が流れることにビクビクし、テレビが見られなくなってしまう。
  • 芸人の実家にアポなしで御飯を食べにいくという企画があった。親に御飯を作らせておきながら、「人の家で食べるのは嫌い」などとひどい言葉を芸人の親に言っていた。また別の日の放送も、芸人の親に「あっちの親の料理の方が美味しかった」と言っていて、芸人の親は悲しそうな顔をしていた。子どもが見る番組でありながら、他人の親を罵倒することは見ていて不愉快だ。

【低俗・モラルに反する意見】

人気の深夜アニメらしいが、強姦・絞殺と見るに堪えない。こういった”倫理以前”の描写を誰でも受信できる地上波で放送することは許されるべきではない。アニメは子どもも見るものだし、大人が全てチェックできるものではない。

【視聴者意見への反論・同意】

深夜アニメの暴力的シーンを批判する意見があったが、私は子どもに悪影響を与えるとは思わない。アニメの中には戦争を題材にしたものも多く、その中には死体や暴力的なシーンがどうしても出てくる。しかし、そのような表現を避けてばかりでは、戦争の恐ろしさやむなしさは伝わってこない。戦争物のアニメにはそういったことを訴えかけるようなものが多く、ただ単に子どもに暴力を教えているわけではない。

【要望・提言】

  • 日本テレビ『THE!鉄腕!DASH!!』は批判の対象となるいじめや悪ふざけなどがほぼ皆無の状態であり、一部の企画を除いて番宣絡みのゲストも少ない。そして、実生活でも役立ちそうな企画を数多く取り上げているなど、自然体的な印象がある。全部をそうしろとは言わないが、この番組のような感じのバラエティーが増えれば、批判も最小限に抑えられるのではないか。
  • 普段は健康や美容の情報を扱うことが多い番組のようだが、今回のスペシャルでは芸能人の浮気事情を取り上げていた。この番組の前に子ども向けアニメ番組が放送されているのだが、その放送終了直後にこの番組の番宣が流れ、その中に下品な発言があった。見せたくなければチャンネルを変えろという意見もあるが、アニメの直後に流れてしまっては回避の仕様がない。番組内容が放送時間に適しているかということと、番宣を流す時間をよく考えてほしい。

【編成に関する意見】

  • 最近の子どもたちは、かわいそうだ。民放での子ども向け番組が少ない。関東では民放での朝の子ども向け番組はテレビ東京だけ。でも、他の地方ではEテレだけで、他は全てニュース。もし、自分が今の時代の子どもだったら、間違いなく朝はテレビを見なくなる。それどころか、大人向けの番組ばかりで見たい番組がない。テレビは目先の視聴率競争ばかり。各局で、子ども向け番組の放送をしてほしい。

2012年4月に視聴者から寄せられた意見

2012年4月に視聴者から寄せられた意見

報道姿勢、取材方法についての意見が多数、被害者や加害者の家族らへの無神経なインタビューを批判するものや、取材時のマナーの悪さを指摘する意見があった。バラエティー番組では、大御所タレントが代役の司会者を罵倒しいじめる内容に不快を訴える意見など。

2012年4月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,430件で、先月と比較して239件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール74%、電話23%、FAX2%、手紙ほか1%。 男女別は男性66%、女性30%、不明4%で、世代別では30歳代31%、40歳代23%、20歳代21%、50歳代12%、60歳以上8%、10歳代5% の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。4月の通知数は581件【34局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、25件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

4月の視聴者意見は1,430件と先月より239件増えた。
前年4月とくらべて同水準の件数である。
各地で交通事故が相次いだ。いずれも多数の死傷者が出る悲惨なもので、事故の特異さなどから視聴者の関心も高かった。報道姿勢、取材のやり方などについての意見が多く、被害者や加害者の家族らへの無神経なインタビューを批判するものや、取材時のマナーの悪さを指摘する意見があった。
花見のニュースに津波の映像を出してしまった映像の取り違えには、「緊張感が足りない!」との厳しい批判があった。
大飯原発再開問題や小沢元代表の無罪判決などの報道についても、キャスターや出演者の発言に不注意なものがあるとの指摘があった。
春の改編をめぐる長時間の特番は、テレビ局の都合だけを優先し、視聴者を無視しているとの声が強かった。
バラエティー番組では、大御所タレントが代役の司会者を罵倒し、いじめる内容に不快を訴える意見や、お笑い芸人たちの内輪話や下ネタにピー音を入れてごまかす手法に批判が多かった。
これまでもよく言われているが、本編とCMの音量が違いすぎて視聴に困難をもたらすとの意見があった。
ラジオに関しては32件。CMに関する意見は66件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は160件で、前月より36件減少した。これは、前月はアイドルグループのメンバーがお菓子を口移しで渡すCMへの意見が多かったことによる。
今月は、表現・演出に関する意見が76件、次いで視聴者意見に対する反論・同意が20件、同じく低俗・モラルに反する意見が20件と続いた。
視聴者意見への反論・同意では、テレビ番組やCMの内容への批判の前に、親が子どもにきちんと教育することが必要ではないか、という主旨の意見が複数寄せられている。
また、深夜帯からゴールデンタイムに放送時間を移したバラエティー番組の内容が時間帯に相応しくないなど、子どもが視聴する時間帯に関する意見や、深夜アニメについて配慮を求める意見が見受けられる。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 京都府亀岡市で、18歳の少年の無免許運転の自動車が登校途中の子どもの列につっこみ10人が死傷した。死亡した妊婦の夫を大勢の記者がとり囲んでインタビューしていたが、目を覆いたくなった。こういう無神経な取材はやめてほしい。被害者や遺族がどれだけ悲しく悔しいか、聞かなくてもわかる。視聴者もそんなわかりきった映像やコメントを求めてはいない。ただでさえ事件に巻き込まれて苦しんでいるのに、さらに苦しめるようなことをなぜするのか。第二の加害者になっていることをもっと自覚するべきだ。
  • 関越高速道バス事故に関するディレクターの取材姿勢が不適切だと感じた。事故を起こした会社の社長が取材陣の前で時間を割いて取材に応じたのに、その後車に押し掛け、更には会社社長が被害者に会うために訪れた病院内にまで入り込んで廊下で「何か一言コメントを」と付きまとうことは、良識ある大人の行動とは思えない。取材方法に問題があると思う。
  • 最近の報道は行き過ぎではないか。加害者の家族、親族の家まで押し掛け、あたかも正義の味方然として詰問する。加害者は当然責められるべき、罰せられるべきだが、果たして家族、親族をそのように晒し者にして、テレビ局は何が満足なのだろう。いくら加害者の家族、親族とはいえ、それは常軌を逸した行動だ。声を変え、モザイクを入れれば何をしても良いと考えているのであれば、それは報道の思い上がりであり、傲慢さの表れだ。自分たちの行動が、恥ずかしくないのか。
  • 京都・祇園の交通事故の報道で、「加害者がてんかん持ちであった」と繰り返し強調されている。事故原因もはっきりしないのに、そこだけが一人歩きしており、結果的にてんかん症への偏見を生んでいる。テレビのニュースは瞬時にネットにアップされることが多い上、テレビと違って長く残ることもある。事故発生直後の「てんかん原因説」も、1度ネットに出てしまうと広まるのは簡単だが、削除するのは不可能に近い。こうしたネットの特性にも配慮して、テレビで流す情報は慎重に選んでもらいたい。
  • 花見のニュースで、「たくさんの人でにぎわいました」というコメントとともに”津波に町が襲われる映像”が流れた。中継と津波の録画映像を間違えるわけはないだろう。悪意で遊んでいた「セシウムさん」と同じではないのか。テレビ局には緊張感が感じられない。「セシウムさん」で再発防止策は立てられていないのか。映像を間違えた経緯を説明してほしい。
  • 「車で自転車を追い回す」事件の報道で、オリジナルではなく、音声が編集された動画サイト上の映像をテレビ局が使用した。視聴者はマスコミに対し、正しい情報を伝えてほしいと思っている。事件のドラマ性を高めるために動画の音声を切り貼りする必要はないし、バラエティーのような効果音を足す必要もない。事件の善悪は視聴者が判断するので、伝える側で意図的な工作をしないよう徹底するべきだ。テレビ局は「既に編集されていた動画を誤って使用した」と説明したが、「既に編集されていた動画」が放送日よりも前にネット上に本当に存在したのかどうか、BPOで確認して頂きたい。ここ数年、テレビ局があまりにも無責任な放送をしていて不快に思う。
  • 最近各局で”首都圏直下型地震”を取り上げる番組が多くなった。しかし今もなお、東日本大震災による福島原発事故の放射能に脅え、帰宅できずにいる被災者がいることを忘れてはならない。福島原発による被害は災害ではなく人災だ。それにもかかわらず、原発に携わった人間の責任を追及する番組は未だに放送されていない。二度と同じ過ちを起こさないよう、その責任を徹底追及する番組を作るべきだ。
  • 北朝鮮からミサイルが発射された。まだ政府の正式な発表はないが、情報が錯綜している中で、司会者が「なんか拍子抜けですね」と発言していた。発射数分で墜落もしくは空中分解らしいが、その「拍子抜け」は何に対する拍子抜けなのか。日本領空内や本土に飛来しなかったから拍子抜けと聞こえる。沖縄に飛来しPAC3が発射されることを期待していたのか?不謹慎極まりない。
  • 民放番組の天気予報コーナーで、最近「ステルス雷雨」「爆弾雨」「ゲリラ豪雨」といった新しい表現がよく使われている。いずれも戦争に関連した言葉で、単なる受け狙いの奇抜な表現に過ぎない。気象庁に確かめても、「正式にはそのような表現はない」と言われた。気象予報士の仕事は、正確な天気予報を提供することに尽きる。大衆向けの新奇な言い方ばかりに気を取られているようでは困る。

【番組全般・その他】

  • お笑いタレントがテレビを席巻している、というより侵食している。どのチャンネルをつけてもお笑いタレントの姿が飛び込んでくる。しかも低俗でくだらない。人の失敗や欠点を嘲笑したり、自分たちの身内話で盛り上がったり、視聴者はすっかり蚊帳の外である。低俗番組だけではない。俳優や司会者、コメンテーター、リポーター等にもお笑いタレントが進出していて、もはやお笑いタレントの出ていない番組の方が珍しいくらいだ。
  • 最近のバラエティー番組は人をけなして笑いをとるような手法ばかりで、不愉快極まりない。「ブス」「デブ」「馬鹿」などと言って内輪で大笑いしているのを見ていると気分が悪い。人を不愉快にさせることが最近のお笑い芸人というものなのか。お笑い芸人がシモネタや具体的な人物名を発した時などに、音声を加工して放送しているが、そこまでしなければならない内容なら放送しないでほしい。
  • 「嫌いな人物」や「付き合った人物」などを話す時に、ピーという音が入ることに腹が立つ。そもそも視聴者に内容が伝わらないのにその場の盛り上がりだけを見せるという手法が卑怯だ。ピー音を入れるなら最初からそんな話題をするべきでない。言いたいなら堂々と言うべきだ。守られることを前提に悪口を言うなんて卑怯なバラエティーは不愉快だ。ピー音が当たり前のテレビの傲慢さに腹が立つ。情報が伝わらない内容を平気で放送する志の低さにあきれる。
  • 何かを紹介する時や正解を表示する時に、画面をモザイクなどで隠して、CMに切り替わるパターンが横行している。あたかもカッコイイかのように取り扱われている。もっと視聴者にやさしい番組編成をしてほしい。モザイクをかけなくても、チャンネルは替えない。
  • フィギュアースケートなどを見ていると、画面に映っている選手たちの演技の映像が、「今の演技」なのか、「以前の演技(参考VTR)」なのかが、画面のどこにも記されていないので、とても戸惑う。「今回の演技だ」と思って見ていたのに、演技の最後に「さあ先日の演技を見て頂きました」というアナウンスが入ったりするから、ガッカリする。視聴率対策でわざと分かりにくくしているのだろうが、「今の演技」か「以前の演技」かをはっきり明示しないことは怠慢であり、姑息だ。
  • 料理の値段を当てるコーナーで、MCの代役として出演した兄に対するゲストの大御所タレントの態度がひどかった。登場していきなり「熊本に帰れ」と罵倒、その後も何か話すと罵倒し、喋らずにいれば「何か喋れ」と言う。間に「あたしの一日の稼ぎはお前の年収だ」などの暴言。それが笑いになっていればいいが、兄も委縮してしまった。他の共演者も大御所タレントに媚びて兄を嘲笑していた。まさにイジメの構図だ。このように大御所タレントとそれに媚びる連中との集団で一人を執拗にからかう構図は大変不愉快だ。これが演出だとすればスタッフの神経を疑う。
  • アイドルを壊れたイスに座らせて尻もちをつかせていた。お笑い芸人を押さえつけて鼻の穴に金具をつけて引っ張ったり、大きな真空パックに入れて空気を抜いたりしていた。スタジオの人間が大笑いしていたが、私は気分が悪くなってチャンネルを替えた。「危険なので真似をしないでください」「呼吸できるように、安全対策をしています」とテロップが入るが、番組自体が安全対策を行っているかどうかより、それを見て短絡的に真似をしたりする人間が事故を引き起こしかねないのであれば、そういった行為は慎むべきである。
  • 最強のドリル(矛)と最強の金属(盾)の対決が名物だが、地味なものづくりの技術に光を当てる企画で素晴しい。日本の製造業の高い技術は長年培われたもので、経済成長を支えてきた。コスト面では有利な新興国には、まだ追い越されていない技術が多く、その多くを地味な中堅企業や町工場が継承し発展させている。一方で、大企業はコスト重視で日本の技術を軽視し海外移転をはかり、若い世代はものづくりの現場に興味を持たなくなっている現象もある。日本のものづくりの力を維持するにはこういう番組がもっとあって良いはずだ。
  • 毎日、女子アナが「食事」をしているが、アナウンサーが生放送中に朝食をすることは、モラルの欠如としか言いようがない。視聴者は女子アナの女子会や、身内だけで面白おかしく騒いでいる場面を見たいと思わない。報道と情報が知りたいだけだ。早朝から騒ぐだけのバラエティー番組なら放送してほしくない。報道のあり方、伝え方を真剣に考えて頂きたい。

【ラジオ】

  • 以前はテレビを見ていたが、本編とCMの音量の違いに我慢ができず、テレビをやめてラジオに転向した。ところがラジオもやはりCMの音量が大きく、その度にボリュームを絞らなければならない。スポンサーの意向もあってそうした演出をするのかも知れないが、リスナーすなわち消費者の立場から言えば、それこそ逆効果だ。印象的なCMが適切な音量で流れた時に、リスナーは思わず耳を傾ける。
  • DJの反社会的な暴言や行き過ぎた性的表現、番組内でのイジメを公認する表現があり、とても不愉快だ。こうしたラジオ番組が日本において当たり前のように公共電波で放送されていることに疑問を感じる。放送倫理観に問題がある。

【CM】

  • 食べ物のCMにもかかわらず、そのスナック菓子をお尻のあたりに巻きつけ、そのお菓子はむき出しのままお尻をくねくね回すことは、下品だし、見ているこっちが恥ずかしい。子どもに見せたくないし、真似されたら困る。ふざけたCMづくりで、食べ物を粗末にしている。

青少年に関する意見

【視聴者意見への反論・同意】

  • 最近は何かと批判的な意見が多いようだが、テレビの番組内容やCMの内容の前に、きちんと教育していないことが問題ではないか。時代の流れはあるだろうが、昔はもっと卑猥な表現や危険な行為の映像は多数存在した。しかし家庭のあり方がしっかりとしていれば何の問題も起きなかった。しかし現代は人に対する痛みや、やってはいけない行為を親が教えず、何かあれば「テレビが悪い」「ゲームが悪い」等、疑問に思う点もある。テレビ等で多大な影響が考えられる映像が流れた場合、まずは親が子どもに対し教えるべきだ。意見している方の中には、昭和のバラエティーを笑って見ていた方も多くいるはずだ。意見者に、子どもの頃、昭和のバラエティーを見て悪影響を受け問題を起こしたのかと聞きたい。
  • 「子どもが真似するからテレビで放送するな」「子どもに悪影響だから放送するな」というような意見が多いが、必ずしもそのテレビを見たからといって子どもに真似や悪影響を与えるものだろうか。それは親の育て方次第ではないか。私にも1歳の子がいるが、テレビは自由に見せるつもりだ。その代わり、いけないことはきちんと「いけない」と教える。親が子どもの教育をきちんとすれば真似や悪影響は与えないと思う。何でもかんでもテレビのせいにするものではない。
  • 深夜の番組やアニメの内容が卑猥・猟奇的だなどという指摘は違うと思う。そういった内容だからこそ昼間ではなく深夜に放送しているのではないだろうか。夜中にテレビをつけるなら、それなりに理解しているはずだ。ただ、そういった番組の番宣では、あえてそういったシーンを選んでいるのではないかと疑うこともある。番宣やCMはどんな番組を見ていても目に入ってしまうのだから、もう少し考えてほしい。

【表現・演出に関する意見】

  • 元ヤンキーの芸能人、力士などが過去の振舞を反省するという体裁をとっているが、実際には、やくざに一目おかれた自慢話など、悪事を面白おかしく紹介する内容となっている。本人にとっては過ぎ去った話であっても、被害を受けた人、あるいは現在も暴走族などの迷惑を被っている人々にとっては、笑って聞き流せることではない。また、青少年には決して薦められる話ではないので、このような扱い方をする番組は倫理上問題があると考えられる。オムニバスドラマの中の一話についてだが、フィクションとはいえ教師が生徒の靴をヒールで踏みつける場面や、子ども二人のうち片方を施設、片方を親が育て7歳のときに審査をし、優秀なほうを選び、選ばれなかったほうはトラックに積まれて運ばれ、最後は夢落ちで終わるというもので、あまりにもひどすぎる。とても不快に思った。虐待や親のスパルタ教育等も現実にあるので、少なからず影響されると思う。最近、アニメやドラマなどを含め殺人シーンなど不適切と思われる表現のある番組についての意見が増加傾向にある。私自身もそのようなシーンは苦手だ。ストーリーの特性上やむを得ない部分もあると思うが、見ていて良い気分にはなれない。遺体に関しては演出方法の工夫をしたり、放送時間に関しては特に未成年者に配慮するなどの工夫が必要と思われる。

【低俗・モラルに反する意見】

  • 3月まで深夜の時間帯に放送していたものを、子どもが見られる時間帯に移動したにもかかわらず、コントの中身が全く変わっていない。下品でいやらしい。男性芸人が股間を押さえて「痛てて」を連発し、男性が男性を背後から抱き締めワイシャツのボタンを引きちぎって胸毛を露出させる。男性2人の何とも言えない、情事に酔ったようないやらしい表情もあった。こんな下品でいやらしいコントをゴールデンタイムに流すことはやめてほしい。ゴールデンタイムに移した責任をもう少し自覚し、放送内容を変更するなど、もう少しきちんと考えてほしい。

【編成に関する意見】

  • 年齢制限のある映画をテレビで放送することはよくない。放送された映画はPG12だが、12歳未満が見てしまった可能性がある。
  • 深夜アニメに視聴制限がないことに疑問を感じる。今回見たアニメは、武器商人をテーマに傭兵出身の子どもも銃を持ち、人を撃ち殺すシーンがある。原作の漫画は大手出版社から出版されているので、おそらく掲載雑誌も小学生が自由に買えるし、深夜アニメを録画して見ることも可能。原作漫画もアニメも年齢制限に関するルールが曖昧。ゲームや映画には年齢制限があるのに、深夜アニメは暴力的でも性的表現が多くてもそういう規制が全くない。この作品に限らず深夜アニメ等に関して、各局とも野放しになっているようで驚く。テレビ局にも視聴者年齢制限のルールが必要ではないのか。

2012年3月に視聴者から寄せられた意見

2012年3月に視聴者から寄せられた意見

東日本大震災から1年が経過し、各放送局が特別番組を報道したことへの反響、意見が多かった。CMでは女性アイドルグループが飴を口移しでリレーしていく製菓会社のCMに、「不衛生」だとの強い批判が多数あった。

2012年3月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,191件で、2月と比較して93件増加した。
意見のアクセス方法の割合はメール66%、電話30%、FAX2%、手紙ほか2%。性別は男性66%、女性29%、不明5%。年代は30歳代33%、40歳代20%、20歳代22%、50歳代12%、60歳以上8%、10歳代5%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。3月の通知数は388件【31局】であった。

このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、31件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

3月の視聴者意見は1,191件と先月より93件増えた。
これにより2011年度の視聴者意見の総数は前年度より1,211件減少し、1万9,208件となった。
東日本大震災から1年が経過し、各放送局が特別番組を報道したことへの反響、意見が多かった。津波被害の映像など、被災者に過剰な心的負担を与えかねないとして映像の使用に注意が払われたが、それでも被災者からは「もう見たくない」という声が、少なからず寄せられた。取材対象地域も被害の大きかった一部地域にかぎられ、表面的なショーアップが不愉快だとの声や、被災地で苦労を重ねる人々の現状を、もっときめこまかに報道してほしいとの意見もあった。
番組制作上の安全管理の問題では、疑惑が指摘されたら、過去の番組でも調査しなおすべきだなど、放送局への不信の声も多かった。
ワイドショーなどで、女性タレントの引きこもりが話題となったが、本人や同居する”自称占い師”への取材のあり方をめぐって、「やりすぎ」「非常識」だとの批判が多かった。
放送上の問題では、春の改編特番が長時間すぎることや、肝心のところでCMになる「CMまたぎ」に対する反発が強かった。
CMでは女性アイドルグループが飴を口移しでリレーしていく製菓会社のCMに、「不衛生」だとの強い批判が多かった。
ラジオに関しては30件。CMに関する意見は190件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は196件で、前月より86件増加した。
今月は、CMに関する意見が116件、次いで低俗・モラルに反するとの意見が17件、表現・演出に関する意見が16件と続いた。
CMに関する意見が突出した数となったが、これはアイドルグループのメンバーがお菓子を口移しで渡すシーンへの嫌悪感を示す意見がほとんどであった。低俗・モラルに反する意見では、子どもが見る時間帯への配慮を求める意見が寄せられた。表現・演出に関する意見では、バラエティー番組の中で、座ろうとする人の椅子を引いて転ばせる場面について危険だとする意見が複数寄せられた。その他、津波映像の取り扱いに関する意見も複数寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 震災1年の特別番組が各局で放送された。有名人が被災地に出向いたり、バラエティー番組でも被災者に私物をあげたりしている。それらは放送局の自己満足であり、私はただの偽善行為だと思う。どの番組も被害が大きかったことで有名になってしまった市町村から中継する。限られた地域の方のみがイベントに参加でき、買い物もろくにできないような本当に支援の必要な山奥の小さな村や集落、身体の不自由な方、お年寄りの方々は参加すらできないし、見向きもされない。お笑い芸人が大挙して押し寄せイベントを行うくらいなら瓦礫撤去でもしたほうが多くの方々のためになるはずだ。
  • 各局とも終日震災特集を組んでいた。しかしどの番組も、震災の物凄さをあらためて強調することにこだわり過ぎている。津波によるショッキングな映像をまるでショーのように繰り返し流されるのは被災地住民として耐えられない。節目の日の放送なのに、「これからの展望」というもっとも大切な視点がなおざりになっていたことが残念だった。
  • 被災地での卒業式の模様を報道していた。子どもが無事に卒業した家庭なら嬉しいことだろうが、私のように妻や子供3人を津波にさらわれた者としては辛すぎる。そういう場面を自粛してほしい。何かというと直ぐ東北の震災地域を意識してか、その地域だけがピックアップされた報道が目立つ。被災地が他地域から差別化されたようにさえ感じる。
  • 震災をエンターテイメントとして扱っている。災害としてありのまま報道することは理解できるが、民放がしていることは芸能人を多数使い、泣いていたり、叫んでいたりする映像を垂れ流している。災害を警告するというより過剰に煽って、全局で自分のところが大きな災害に見えるだろうと競争しているように見える。番組宣伝を連発で流す必要もないのに、どの局も競うように惨い映像を使って宣伝している。モラルがない。
  • ドキュメンタリー、ニュースなどでも「震災1年」と題して、集中的に被災地のものものしい映像が目立つ。日本は地震国であり、大きな被害をもたらす災害が起こり得ること、また原子力発電の事故により甚大な被害が起こることを伝えきれなかったこと、津波の警報が適切でなかったこと等、報道のあり方が問われているのに、「震災1年だ」と興味本位のものものしい映像を流すことは倫理に反している。
  • 津波のショッキングな映像が放送された。私は被災者だが、もう見たくない。衝撃的な映像を使うことは、制作者の自己満足としか思えない。誰のための放送なのか。被災者の気持ちを考えたことがあるのか。
  • 芸能人や会社社長をしている人たちが、自宅や私物を見せている番組があるが、どれも高級品だし、靴やバックなどの小物類を数十個も持っている人もいる。その使っていない物や見せびらかしている品物を売って、被災地の支援にまわせないものかと不快に思う。被災地では今でも仮設住宅で暮らし、地方に移り住んだとしても、震災前の生活に経済的にも精神的にも戻れない人たちが居ることを、本当にわかっているのだろうか。
  • 「東日本大震災」から一年、ことあるごとに日赤を通じて義援金を送ってきたが、義援金が被災者に届かない報道が相次いだ。最近はその報道もなくなり、義援金がどうなったか気になる。特に有効に使われた情報を知りたい。お金の問題ではなく、気持ちが届いたかを具体的に知りたい。義援金を募った放送局には報告する義務があると思う。芸能人の洗脳騒動や幼稚なバラエティー番組はもうたくさん。義援金の使われ方の番組を放送すべきだ。
  • 震災について、被災地の妊婦が腕時計型の線量計をつけていることや、番組スタッフがチェルノブイリまで取材に行っていたことなど、私の知らなかった事実をたくさん放送していた。スタッフの「政治家なんかに任せてはおけない」という気持ちを感じ取れる、とても興味深い内容だった。
  • お笑いコンビ・オセロの中島知子さんについて、民放は連日報道している。いずれの報道も、カルトや洗脳の危険を煽り、おためごかしに粉飾しているが、全くの欺瞞だ。自宅に張り付いて出入りを監視し、昼夜を問わず実家に押しかけて居座っている。無関係の芸能人の葬儀の場にまで押しかけて、中島さんの件についてコメントを求めるなど、もはやメディアによる迷惑行為と人権蹂躙だ。カルトや洗脳の危険についての啓蒙は、まず民放のあらゆる番組が占いやオカルト、風水や手相、超能力や疑似科学などに関する情報の垂れ流しをやめることから始めるべきだ。

【番組全般・その他】

  • 芸人を並べただけのつまらない番組ばかりで、見たいものがない。あのような番組ばかりでは馬鹿になる。スポーツもろくに放送しないし、時代劇もついになくなった。そういう番組は有料放送で見なさいということらしい。しかしそう言われても、見たいチャンネルを選んでいちいち契約するのは、私のような年齢の者には大変面倒くさい。せっかく地上波があるのだから、そちらの内容を充実させ、無料でいろいろな種類の番組を楽しめるようにしてほしい。
  • 最近、オネエといわれるタレントが男性タレントに抱きつきキスをねだる行為が、バラエティー番組でよく見受けられる。小学生が見るような時間帯にも多く見られ、保護者としてはとても不快だ。セクシャルは多種多様だし、犯罪でない限り尊重されるべきだが、男性タレントが女性タレントにしたら、訴えられるようなことを、笑えるからという理由で公共の電波で放送するべきではない。
  • 改編期のスペシャル番組を見たが、「CMまたぎ」はもちろんのこと、各編を1部ずつ完了させず、別のエピソードでつなぎ、また本編に戻るという込み入った手法で構成していた。内容を引っ張り、視聴率を稼ごうという狙いだろうが、視聴者は不自然な演出に翻弄され、番組を楽しむ余裕もなくただ疲れた。通常の1時間番組であればまだしも、4時間半にわたる放送だったので、うんざりした。
  • 「続きはCMの後で」という、いわゆる「CMまたぎの手法」が増えているが、見ていてイライラする。制作者は、視聴者の思いをどこまで理解しているのだろうか。視聴率だけが目的の番組作りは、放送局の傲慢以外の何ものでもない。視聴者目線に立って”番組作りそのもの”について考え直してもらいたい。
  • 妻がBSの通販番組を見て「包丁セット」を購入した。「すごく良く切れる」「素人でもプロ並みの切れ味」等の謳い文句で、出演者が大げさに紹介していた。しかし手元に届いた商品はあまりにお粗末で、とても使えるような代物ではなかったので消費者センターに訴えた。この番組に限らず、通販番組での”誇大な謳い文句”や大袈裟なリアクションは迷惑だ。通販番組として放送する以上、テレビ局にも責任はある。
  • 最近の番組で疑問と不快に思うことは、アナウンサーやキャスターの「原稿読みの間違いの多さ」と「原稿の見すぎ」だ。たとえば、商品の名前、価格や人物名の読み違いと文字違い。最近のアナウンサー・キャスターは原稿読みの教育や事前読みなどしていないのか。謝罪しておしまいでは、「プロ意識」がなさ過ぎる。報道・情報の「信頼性」がなくなる。今一度「アナウンサー」としての職業意識を持って伝えてほしい。

【CM】

  • アイドルの宣伝にしか見えず何を伝えたいのかわからないCMや、うるさいだけのCM、内容をかいつまんだ番組のCMが多くてうんざりしている。気持ちよく印象に残るCMが少ない。CMを見て、逆に商品の購買意欲が薄れたりする。
  • AKB48が口移しでキスをしてお菓子を食べる「ぷっちょ」のCM。こんな品位の欠けるCMはやめてほしい。食べ物を口移しでリレーすることは不衛生だし、気持ちが悪い。オタクだかファンだかを喜ばせるようなことがしたいのか不明だが、このグループはPVで10代の女の子を含む子が下着になって抱き合ったり、「私と赤ちゃん作らない?」というCMをしたり、非常に不快である。CMをいちいち情報番組で取り上げるので、見たくなくてもくだらない情報が入ってくる。

青少年に関する意見

【低俗、モラルに反する】

  • 夫婦の性生活(セックスレス)などについてのテーマが挙げられていた。この時間帯は家族や子どもが見るのに、いかがわしい内容の番組を放送することはどうだろうか。私はその時、両親と一緒にみていたがとても気まずく感じた。さらに、セックスレス解消のためといった対策なども紹介までされていた。もう少し配慮をしてほしい。
  • バラエティー番組に子役を出し過ぎだ。場違いな番組に、多数出演している。最初はかわいいと思ったが、これだけ見せられるとうんざりする。子役にはドラマの中で、子どもらしさを表現させるべきだ。
  • 大人と子どもが意見を言うという内容のラジオ番組に、23時から14歳の少女が生電話で出演していたが、これはおかしくないのか。23時に14歳の子どもが起きていることに違和感がある。
  • 新人俳優賞の表彰式に5歳の子役を出演させインタビューをしていた。あきらかに労働基準法違反ではないか。「生放送」として21時からスタートしているので、5歳の子は21時過ぎに出演していることになる。もし録画ならば「生放送」と記していることは嘘である。いずれにしても、問題ではないのか。

【表現・演出に関する意見】

  • 東日本大震災1周年を前にして、BPOの青少年委員会からも津波映像の取り扱いについての要請が行われ、放送では画像が出る前に注釈やコメントがあり良かったと思う。ただ、中には有名人が歓迎されている画像等を多く使い、番組や出演者を自画自賛しているような番組もあった。また、津波被害の大きかった所や福島県内の特定の場所しかクローズアップされていなかったように思う。
  • アイドルグループが、座ろうとしている人の椅子を引いて転ばせるというドッキリをしていた。テロップで「真似しないでください」と但し書きはしていたが、児童や考えの浅い人々がマネをした場合、損傷がひどいと腰椎損傷により下半身不随などの重大な後遺症を伴う。その場が面白ければいいという考えではなく、笑えるドッキリを企画していただきたい。

【性的表現に関する意見】

  • 出演者が「大人のおもちゃ」を買ってきて、使用方法まで説明していた。子どもから「これは何?」と聞かれて返事に困った。夕方5時に放送する内容ではない。生放送をいいことにやりたい放題だ。

【要望・提案】

  • 私は仙台市に住んでいる。3月2日付で「子どもへの影響を配慮した震災報道についての要望」がBPOから出されたにもかかわらず、震災1周年関連番組のスポットとして、津波が押し寄せてくる映像が繰り返し流されている。番組は自分の意思で見る、見ないが選択できるが、スポットは突然予告なく出てくるので、いやでも津波映像を見てしまう。被災者の心情を理解せず、津波の映像を垂れ流すこれらの放送局に、津波映像を使用したスポットを即時に中止するよう再度要請していただきたい。

【差別・偏見に関する意見】

  • 「授業参観に来てほしくない人」をランキング形式で紹介していた。候補である芸能人数名の写真を小学生に見せて投票させていたが、人を外見で判断することは人権の侵害になる。子どもにこんなことをさせるべきではない。

【殺人シーンに関する意見】

  • 「猟奇的な殺人事件」などを扱うドラマが午後3時台から再放送されているが、この時間帯は学校から帰って来た子ども達が、偶然見てしまう可能性もある。この時間帯の再放送はやめてもらいたい。

【いじめに関する意見】

  • 男子グループがクラスメイトの男の子に盗みを強要し、それに失敗すると学校の屋上で制服のズボンと下着を脱がして携帯カメラで股下を撮影し、次盗んでこなかったら画像を流出させるという、性的いじめが放送されていた。これは、ふざけ遊びのレベルではなく「犯罪」だ。正直見ていて気分が悪くなった。「命」をテーマにしていたそうだが、模倣した犯行が起きたらどうするつもりなのか。

【人権に関する意見】

  • 芸人が知人宅を訪問してお風呂を借りるロケ番組だった。芸人数名が満員状態で風呂に入るシーンがあり、直後「このあと、あの人が珍入」というナレーションとテロップが出てきて、その家庭の11歳、6歳、4歳の三兄弟が登場した。お風呂場面とはいえ子どもを素っ裸で参加させ、全裸の状態を撮影することは児童ポルノに相当するのではないか。長男は恥ずかしがっていたように見えた。満員状態の風呂へ子どもが自主的に裸になって参加したとは思えない。明るく照らされた取材現場で素っ裸の状態をカメラに収めることは子どもの心を傷付ける。今回は子どものお尻の部分は修正なしで映り、股間は象のマークで修正されていた。このような修正は不十分だ。「珍入」というテロップは、男性器を強調しているようでセクハラ的で大変不快。登場する子どもが人権侵害を受けるような番組であってはならない。

【CMに関する意見】

  • アイドルグループがお菓子を口移ししていくCMは、子どもが真似をしそうだ。口腔内細菌も怖いし、同性愛を助長するようにも思える。子ども向けのお菓子のCMなのに、いかがなものか。子どもの視点だと食べ物で遊んでいるとも取れる。とにかく汚いのでやめてもらいたい。
  • お菓子が主体というより、アイドル同士の「口移し」場面を強調しているようにも感じ取れ、CM自体に意味が無いようにも思われる。CMやテレビ番組は、子どもたちや社会に大きな影響力がある。教育上好ましくないので、このCMを直ちに放送中止にするべきだ。
  • アニメを2歳の子どもと見ていたら、女の子同士が口移しでお菓子をリレーするというCMが流れ、とても不愉快な気分になった。子どもも、何のためにこの女の子たちはキスをするのかと気持ち悪がり、親としても説明に困ってしまった。せめて子どもの目に触れぬよう、アニメの合間に流すことだけでもやめてもらいたい。
  • アイドルの女の子同士がお菓子を口移しするCMを見て、保育園児の子どもが、お菓子の代わりに消しゴムをくわえてキスをする真似をしたが、間違えて飲み込まないかと心配した。
  • パチンコのCMをなぜ流せるのか。競馬や競輪、競艇などの公営ギャンブルとは別物で、パチンコは違法な営業をしているところだ。違法でも収益が多いからCMを流せるのか。不快だ。18禁でもある。なぜそのテロップも入らないのか理解できない。子どもが見ている時間帯に流れていることが多いし、教育上良くない。人間を駄目にする団体のCMはやめてほしい。
  • 女優が階段の手すりを勢いよく滑るCMは危険だ。滑り台のように簡単に滑れるものなのかと、子どもが真似をする危険性がある。すぐに放送を中止すべきだ。

2012年2月に視聴者から寄せられた意見

2012年2月に視聴者から寄せられた意見

番組の収録中に若手お笑い芸人が事故で大怪我をしたことについて、番組制作体制や、テレビ局の安全管理の意識のなさを批判する意見が多かった。出演している犬が声帯除去手術を受けていたことで、動物愛護の精神に反しているとの声もあった。

2012年2月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,093件で、1月と比較して250件減少した。
意見のアクセス方法の割合はメール68%、電話27%、FAX2%、手紙ほか3%。性別は男性72%、女性23%、不明5%。年代は30歳代33%、40歳代25%、20歳代16%、50歳代14%、60歳以上7%、10歳代5%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。2月の通知数は387件【35局】であった。

このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

2月の視聴者意見は1,093件と先月より250件減り、今年度でもっとも少ない意見数だった。
報道関連やドラマなどへの意見は先月より減り、バラエティー番組への意見が目立った。
番組の収録中に若手お笑い芸人が事故で大怪我をしたことについて、番組制作体制や、テレビ局の安全管理の意識のなさを批判する意見が多かった。出演している犬が声帯除去手術を受けていたことで、動物愛護の精神に反しているとの声もあった。大家族の日常を追った他局の番組をパロディー化したバラエティー番組に対しては、「皮肉や嘲り」は、笑えない。制作者の驕りを感じるといった厳しい批判意見があった。
放送上の問題では、CMの音量、スタジオ出演者のワイプの無意味さなどに意見が多かった。
ラジオに関しては、深夜放送に限らずパーソナリティーの発言が少し性的に過激すぎるのではなどの意見があり、全部で25件。CMに関する意見は31件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は110件で、前月より80件ほど減少した。
今月は、低俗・モラルに反するとの意見が35件、次いでCMに関する意見が20件、視聴者意見への反論・同意が10件と続いた。
低俗・モラルに反するとの意見については、主にバラエティー番組に対し「子どもに悪影響を与える」「子どもが見る時間帯に不適切だ」などの批判意見が寄せられた。CMに関する意見については、オンラインゲームのCMでの表現に対し「子どもがまねをする恐れがあり危険だ」などの意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • NHK松山放送局が、誤報テロップを流した。ニュース「おはようえひめ」の中で、「窃盗の疑い、愛媛大学教授を逮捕」と誤った字幕を流した。同番組内と正午のニュースの最後に、アナウンサーが「全く架空の内容で、字幕のような事実はありません。おわびします」などと謝罪した。放送中の操作ミスで、テスト用に作っていた字幕の一つが流れたという。放送界は「ぴーかんテレビ」の反省はないのか。「セシウムさん」は、作らなければ済んだこと。NHKも架空の大学名にしておけばよかったことだと思う。
  • 報道等におけるミスには、毎回残念な思いを抱く。テレビを見ていると、毎日のように人名テロップや写真等で誤りがあり、後にそれを訂正しお詫びをするということを見かける。こういった初歩的なミスは、放送前に確認すれば防げることだ。こういった小さなミスでも、それが日常的に繰り返されていることは問題だ。訂正すればよいとか、これが当たり前といったような悪い習慣にならないよう、最終確認を行ってほしい。より良い番組作り、情報発信につながることを願う。
  • 被災地のガレキ処理が進まないのは、他の地方自治体が協力する姿勢がないからだと報道していた。しかしこの問題は、原発事故による放射性物質がガレキに含まれているか、含まれていないかを調査した資料を政府が隠蔽せずに国民に公表して、誰もが本心から安心できるようにすればいいことではないか。
  • 田中防衛相に対する質問を、「まるでクイズだ」と批判している番組が多い。自公政権時代には当時の首相を、漢字が読めないと批判していた。防衛に関する事を聞いて、クイズをしているとマスコミが批判することには違和感がある。批判するなら、漢字テストの時の報道を再度放送してマスコミが謝罪してからにしてほしい。この問題でわかるように、報道に主観が入りすぎて偏向報道が多い。マスコミは政治を批判する前に自己批判しないといけない。
  • 光市母子殺害事件で、元少年の死刑が確定した。この判決を受けて、放送局は一斉に「死刑判決が出たことで、更正の機会がなくなった」として、元少年の実名を報道した。「死刑だから、更正の必要がないから」と、少年法の理念を無視して実名報道してもいいのだろうか。違和感が残った。報道する側の理屈はよくわからないが、最後まで匿名にすべきではなかったか。
  • 女性芸能人が霊能者と称する人物に洗脳されているとする報道について、ゲストが霊能者をペテン師呼ばわりして批判しておきながら、自分達は風水師にコメントを求めた挙句に「この鏡を外に出すことはおかしい」などと、風水師の発言を当然の前提として解説している。もはや漫画だ。風水師のご託宣をありがたがって番組で扱うメディアが、霊能者を批判する資格があるのか。五十歩百歩ではないか。さらには、運び出されたソファについて家具屋まで引っ張り出して解説していたが、家具がいくらしたかなど大きなお世話だ。間取りまでフリップで解説していたが、ここまで芸能人のプライバシーを公開することにどんな意味があるのだろうか。
  • 私は生活保護を受けている。報道で生活保護を取り上げる場合、「不正受給」や受給者の「怠慢」ばかりを指摘し、就労者の一方的な目線で受給者を批判している。障害を抱えて働けない受給者も多く、好んで生活保護を受けているわけではない。高齢者と同じように生活保護受給者も弱者です。正確に公平に報道してください。

【番組全般・その他】

  • 番組収録中に、お笑い芸人が腰の骨を折る大けがを負った。この放送局のバラエティー番組は事故が多い。しかも、事故や怪我をするのはいつも若手芸人。この先一生、車椅子生活だと思うと、若手芸人に対しての補償はどうなっているのか気になる。番組制作責任者の安全管理意識はどうなっているのか。番組司会の大物芸人の責任はどうなのか。結局、いつものように若手芸人の泣き寝入りで終わるのか。そのうち死人が出るだろう。
  • 出演している犬が声帯除去手術を受けていたそうだ。飼い主の自由ではあるが、去勢手術と違い犬にとって何のメリットもない。このような手術は動物虐待と紙一重だ。もし、テレビ局が強制したとすれば問題だ。仮に強制しなかったとしても、番組に都合が良いからという理由で声帯を除去している犬を選んだという事実に変わりはない。本来であれば吠えることのないようにしっかり躾された犬を起用すべきだった。人間の都合や欲望の為に体の一部を切り取られた犬を起用することは、倫理観の欠如であり、公共性の高いテレビという点から考えてもおかしい。
  • 生きたブリをビニールプールに放し、芸人たちが素手で捕まえて、3秒間キスできたら商品をGETという内容だった。魚を抱きかかえたり、尻尾を持ってわざとこけてみたりと、魚が弱ってしまう行為を延々と2ゲーム続けた結果、2ゲーム目には白い腹を見せ、死んで動かないブリもいた。見ていて腹が立った。食べるために絞めるときは一瞬のうちに急所を突くのだが、あの内容は逆に人間を海の中に放り込むのと同じぐらいブリに苦痛を与えたと思う。
  • 他局の大家族番組をパロディー化し、「夫婦喧嘩の解決は男女関係」「2階の窓から突き落とす」「最後にはお金を貰うストーリー」まで、誇張した番組には悪意が感じられた。家族が必死で生きようとする努力を、バラエティーだからといって茶化すのは許されることではない。今後あの家族はどうなるのか。世間の笑いの材料にされる子ども達の立場はどうなるのか。台詞の引用・家族構成・色紙の文字・服の文字・背中にビッグダディーの文字。個人をピンポイントで特定できる内容。明らかに人権侵害・名誉毀損だ。番組制作者はなにか勘違いしているのではないか。何かを表現しようというものが、弱いものいじめをしてどうする。
  • 震災から1年が経とうとしているのに、まだ現地は大変な状態だと新聞などを見て感じる。それなのにテレビは、高級で美味しいものを食べる、芸能人の裕福な姿を見る、など無駄遣い的な番組を垂れ流している。違和感を覚える。同じ日本にいながら、福島をはじめ震災のあった地域が「外国」なみの遠さに感じる。テレビや新聞に期待したい部分もあるのだが。
  • 番組終盤で紹介したメニューを「詳細は番組の最後に紹介します」というアナウンスでCMになり、CM終了後「最後のメニューの詳細はホームページで」というような流れで番組は終了した。ホームページへ誘導したいことは分かるが、「紹介します」とアナウンスした以上は、テレビで紹介すべきではないか。このような作り方はCMを見せたいだけの詐欺的行為だ。こういった手法は倫理的に問題とならないのか
  • スタジオの芸人の顔を画面隅に表示する「ワイプ」は、散々いらないと言われているのに、なぜテレビ局は表示をやめないのか。「ワイプは興ざめする」とわかっていてなぜ表示するのだろうか。「みんなテレビを見なくなった」などと馬鹿なことを言う前に、このような視聴者を興ざめさせるようなことをやめるべきだ。

【ラジオ】

  • 歯のホワイトニングに関するラジオショッピングをよく聴く。「販売している商品で歯についたヤニが取れて云々~」という内容があるが、歯のホワイトニングとは、生まれつき色が黄ばんでいたりする場合に歯の色を白く変えることだ。汚れを取るものではない。それならば歯科医院で歯石を取ったりすればきれいになる。それをあたかも歯科医院でやったら何万円もかかると堂々と言っていることには開いた口がふさがらない。
  • 放送中に「キンタマ」発言が数回あった。パーソナリティーの女性も連呼していた。公共の電波でつかう言葉ではない。二度と言わないでいただきたい。他にも「セックスは気持ちいい」との発言があり、昼間の番組で連呼するとは恐れいった。
  • パーソナリティーが「オナニー」と発言した。不適切だ。また、女の子を育てるゲームソフトについて「女の子にいやらしい言葉を教えておくと、とんでもない時にとんでもないことを言い出す」と笑っていた。いい年をしていやらしい。お爺さんが何を口走っているのだ。これでは単なる”エロオヤジ”ではないか。中学生ではないのだから、欲望のままに口を開くな。

青少年に関する意見

【低俗、モラルに反する】

  • 突拍子もない行動をする兄弟を怖いもの知らずとして笑いを取る内容のバラエティーだが、きちんとしつけがされず、責任も知らず、好き勝手し放題な子どもを肯定しているようにしか思えない。親は何をしているのか。同じ年代の子どもも見るだろう時間帯に放送されているが、真似したりするとどうなるのか。放送局は考慮しなくてはいけないと思う。
  • 最近色々な番組で子役をもてはやしすぎる。しかもバラエティー番組等では、一緒に子役が出ているにもかかわらず芸人達が平然と下ネタを連発している。子役とて子どもであることに変わりはない。その場の状況に相応しい番組作りをするようBPOで指導するべきだ。
  • バラエティー番組でゲームコーナー終了後、出演者が物を乱暴に投げつけていた。一緒に見ていた子どもは驚き30分泣き続けていた。夕飯時の楽しい時間のはずが台無しになった。子どもを持つ親として、教育上よくないことだと思った。

【性的表現に関する意見】

  • 深夜に放送されているアニメで、偶然見ていたところ不謹慎極まりない性的な描写が繰り返し放送され、とても驚いた。誰でも見られる地上波でこのようなシーンを放送していいのか。とても気分が悪くなった。深夜に表現が過激な番組が多く放送されていることは知っていたが、こんな過激なシーンを許しているのか。放送局は倫理観やモラルに欠けている。
  • いつも家族で楽しく見ているバラエティー番組だが、昨夜の放送はとても家族で見ていられるものではなかった。外国人女性のほとんど裸体のような姿や下半身のアップは子どもと見られない。放送時間は丁度夕食時でもあるので、以前のような日本の良さを紹介していくような内容に戻ることを望んでいる。

【いじめに関する意見】

  • バラエティー番組で、ベテラン芸人が若手芸人に熱い液体をかけ、そのリアクションを笑う場面が数回あった。子どもの世界に置き換えるといじめにつながりかねない。こういう行動を子どもが真似し、それを「おもしろいからいい」と思うようになると残念だ。人を傷つけてそのリアクションを楽しむことは、子どもの教育上よくない。芸人が本当の笑いを求めるなら、誰も傷つけずに心から笑える笑いを伝えてほしい。

【危険行為に関する意見】

  • 子どもに人気の朝のアニメを小学生の娘と見た。番組冒頭、主人公の女の子が見通しの悪い曲がり角を走って飛び出すというシーンがあった。いつも子どもに道路上では突然飛び出したりしないよう教えている身としては、ハッとするシーンだった。特に小さい子どもは番組内容に影響を受けやすいので、このようなシーンは好ましくない。
  • 屋外で昆虫を探すコーナーで、出演者の帽子に虫メガネで陽の光をあて、焦がすという悪ふざけをしていた。被害者が虫メガネの方を見上げた時に、顔にも光の焦点が一瞬あたっていた。これは悪ふざけで済む問題ではない。もし目に焦点が合ったら、失明する危険な行為だ。子ども番組だからこそ、放送してはいけない場面だ。

【報道に関する意見】

  • 女児の死体遺棄事件のニュースは子どもには見せたくない。我が家には6歳の子どもがいるが、ワイドショーやニュースで「母親が子どもを殺した」と怖がっている。この事件をセンセーショナルに取り上げることは子どもに悪影響だ。事実だけを静かに報道してほしい。

【非科学的な事柄に関する意見】

  • 動物と話せるという外国人が出演しているバラエティー番組。あらゆる動物との会話を放送しているが、いったい何を根拠に真実として放送しているのか。週末のゴールデンタイムということもあり子どもが見ている。小さい子は疑いもなく信じてしまうなど、教育上も問題である。

【虐待に関する意見】

  • 小学生の子役に対し、「消えてほしい」などと批判する内容のランキングが放送された。子どもに対し暴言を吐くことは、大人に対し同様の暴言を吐くことと比べ、はるかに大きな悪影響を及ぼしかねない。このような内容を放送することは公然の児童虐待ではないか。

【言葉に関する意見】

  • 最近、バラエティーやドラマで、良い意味で使う言葉の頭に「くそ」を使うことが多い。聞くに堪えない。本来「くそ」は悪い意味で用いられるものだ。若者の誤った言葉遣いを正すことができるような番組作りを放送局はするべきではないのか。

【視聴者意見への反論・同意】

  • ここ最近の視聴者意見を見ると、番組に少しでも過激なシーンがあると「子どもに有害」とする短絡的な批判が多い。しかし、番組の評価は全体を通しての内容や作り手の意図も考えて行うべきだ。子どもも番組の一部のみに注目しているわけではないはずだ。番組構成上、過激なシーンが必要な場合もあるし、そうしたシーンがあっても、全体を通して命や友情の大切さなどを伝えてくれる番組はある。一部を切り取っての批判は不適切だ。

【CMに関する意見】

  • パチンコのCMが多すぎる。子どもが必要以上に興味を持ち、教育によくない。深夜帯を中心にする、もしくは回数を減らす等の考慮をしていただきたい。
  • 携帯ゲームのCMで、モンスターを電子レンジに入れる内容は不適切だ。小さな子どもが真似をして、子犬やハムスターを電子レンジに入れそうで恐ろしい。

2012年1月に視聴者から寄せられた意見

2012年1月に視聴者から寄せられた意見

東日本大震災から約10カ月が過ぎ、原発事故や被災地からの報道の数が減ったが、継続的できめ細かな報道を求める意見が多かった。暴力団との交際で、芸能界を引退した元タレントに対し、吉本興業社長が”復帰”を望んだ件で、厳しい意見が多かった。

2012年1月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,343件で、昨年12月と比較して246件増加した。
意見のアクセス方法の割合はメール74%、電話22%、FAX2%、手紙ほか2%。性別は男性73%、女性22%、不明5%。年代は30歳代33%、40歳代25%、20歳代16%、50歳代14%、60歳以上7%、10歳代5%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。1月の通知数は608件【37局】であった。

このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

1月の視聴者意見は1,343件と昨年12月より246件増えた。
東日本大震災から約10カ月が過ぎ、テレビ・ラジオの放送からも、原発事故や被災地からの報道の数が減った。視聴者からは、継続的できめ細かな報道を求める意見や、東北3県だけでなく、茨城、千葉などの沿岸被災地のことも報道し続けてほしいなどの意見があった。暴力団との交際で、芸能界を引退した元タレントに対し、吉本興業社長が”復帰”を望んだことについては、厳しい意見が多かった。
正月の長時間の特番に対する不満も多く、特にバラエティー番組では、芸人たちが騒いで遊んでいるだけ、下品で、ばかばかしいことをいつまで続けるのかといった批判があった。出演者らの言葉の乱れや、ものを食べるときの食べ方の汚さを指摘する声もあった。
ラジオに関する意見は25件、CMに関する意見は55件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は194件で、前月より100件以上増加した。
今月は、低俗・モラルに反するとの意見が53件、次いで性的表現に関する意見が33件と続いた。
低俗・モラルに反するとの意見については、複数のバラエティー番組やアニメに対し「子どもに悪影響を与える」「未成年の描写として不適切だ」などの批判意見が寄せられた。性的表現に関する意見については、ゴールデンタイムのバラエティー番組に対し「子どもも見る時間帯なのにあからさますぎる」との意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 広島刑務所の脱走犯は52時間も逃げ続けた。この間、脱走犯についての報道機関からの警告案内が少ない。刑務所の服装だから、すぐに分かるという報道だった。しかし、似ても似つかないニット帽姿で確保された。報道の使命を再認識してもらいたい。「いつもの様子と違った感じの人を見かけたら110番通報してください」や「逃走犯が隠れる可能性のある場所を思いついたら、通報を」等の犯人逮捕に結びつく、呼びかけの報道を期待する。
  • オウム事件の平田容疑者をかくまっていた斎藤容疑者が逮捕された際の報道に関して。斎藤容疑者の自宅が捜索されている映像で「布団は一組だけあった」や「愛の逃避行」などという言葉を使った報道はあまりに品がない。主婦層が多く見る時間帯だからといってこのような番組の制作をすればいいんだと考えているとしたら、それは視聴者を馬鹿にしすぎだ。容疑者にも人権はあり、事件に関係のない、知られたくないことはある。オウム関連ならば何でもやっていいというような報道姿勢にはあきれる。
  • 暴力団幹部との親密交際が発覚し、芸能界を引退した元タレントに対して、吉本興業の社長が「戻ってきてほしい」と声明を発表した。この意見は吉本興業の”会社として”の総意だという。つまり吉本興業は「暴力団排除条例」を軽く見ているということだ。どの放送局の番組を見ても、吉本興業の芸人達がたくさん出演している。聞くところによると、吉本興業は各テレビ局が大株主らしい。”芸能界は何でも許される”という甘い風潮を切り捨てる時ではないか。
  • 津波の映像が流れていた。撮影する人のうめき声が聞こえる中、建物や船がどんどん流されていった。驚きながら見ていたら、突然悲鳴のような叫び声が聞こえた。その声はそのままロック調の曲になり、津波の映像を背景にしばらく流れていた。震災から一年も経っておらず、トラウマになっている人もいる津波の映像に、曲をのせて軽々しく流すという行為は不快だ。「震災に捧ぐ鎮魂」とあるが、どこがそうなのか理解できない。津波の映像が、非常にデリケートなものだということが分からないのだろうか。
  • “古代の秘宝を発掘”という外国の遺跡発掘の現場からの生中継だった。番組では「遺跡から馬の骨が出た」と大騒ぎしていたが、明らかに偽装とわかるものだった。「今発掘している」というのに、掘っている砂が、通常では考えられない程サラサラと柔らかかった。あれは一回掘った後に砂をかぶせ、放送中に何食わぬ顔で掘り返したに違いない。捏造は不愉快だ。検証して放送局に厳罰を処すべきだ。
  • 選抜高校野球の出場校が決まったが、あの推薦枠の高校に対するマスコミの扱いにはうんざりだ。高校生に媚を売るようなものを、なぜ大人が嬉しそうに報道するのか。批判する目が失われていないか。野球をやっている高校生はみんな甲子園に行きたいと練習している。勝負の世界だ。推薦された高校に高野連から電話が入る。校長が感謝の言葉を発し、監督が胴上げされる映像が流れる。どこかおかしくないか。全国の高校生に納得してもらう説明ができるのか。高校生をバカにしてはいけない。
  • アイドルや芸人がワイドショーのコメンテーターをしているが、知識も経験もない人にコメントされても共感できない。特に関西地区は吉本興業の芸人が多い。ベースになる知識が視聴者以下の人の発言は聞いても意味がない。10代のアイドルが何かを食べて「うまい」とほめるが、どれだけ美味しいものを食べた上の「うまい」なのか疑問だ。経験値の低い人間を重用する安価な番組作りはやめてほしい。

【番組全般・その他】

  • 後輩芸人に500万円を超える自動車を買わせていた。本人も印鑑を所持していたので、台本ありきのやらせだとは思うが、パワハラ以外の何ものでもない。不満を漏らす後輩に対し、バインダーで殴る行為など、暴力シーンやパワハラシーンを平然と放送することに疑問を感じる。それがバラエティー番組だと言うなら、なにをか言わんや。
  • 洗濯機の中に人を入れて回転させ、その中で熱いラーメンを食べさせたり、熱いものを素手で食べさせたりという馬鹿なことをやっていた。我慢勝負みたいなもので、一歩間違えれば大変危険なものだった。とても下品な言動もあった。このような番組を大晦日のゴールデンタイムにやってもよいのか?生きることそのものと言える「食べる」ことを冒涜するような番組は作ってほしくない。
  • ワザと笑わせてお尻をおもいっきり叩く。平気でお尻を見せ、アダルト要素を含むものを番組内で見せる。危険な行為を平気で放送している。叩く、汚い言葉を使う。罵る。毎年、大晦日にこんな馬鹿なことをして何故、問題にならないのか不思議で仕方がない。これは駄目な番組だ。
  • 「森三中vs女子アナ」のコーナーは、ひどかった。嫌がる「森三中大島」を皆で押さえつけ、着物の裾がはだけるほど暴れている姿を笑いものにしていた。下劣で下品極まりないものだった。お笑い芸人の女性はここまでやらなければならないのかと、見ていて情けなくなった。日本人として本当に恥ずかしい。こんな番組は二度と制作するべきではない。
  • 自分の嫌いな芸能人を公表するとして、タレントや著名人が”気に入らない人”を、実名やイニシャルで明かすという実にくだらない番組であった。タレントの好き嫌いだけをとりあげるという安易な番組づくり、数字取りだけに走り、下品でもなんでもいいといった局の姿勢も疑問だ。強力な裏番組の対策もあるだろうが、もっと練った企画の番組で勝負してほしい。ただでさえ、昨今のおしゃべりばかりのバラエティーには辟易しているのだから。
  • 汚らしい食べ方、オーバーな味の表現。アナウンサーもこのごろはだじゃれ芸人顔負けのオーバーな仕草をしている。女子アナウンサーなどは大口をあけて食べ物を口に入れる。そして無理に口を閉じて食べようとして上唇から鼻の下にかけて放射状にしわがよる。中には鶏が水を飲むように顔を上に向けて鼻の穴丸見えの状態で食べ物を入れようとする。口に入れたとたんに、例によって「うん!」が出てくる。オーバーに「うまい」を演出する。およそ日本の女性には似つかわしくない。こんな場面をいつも映していると、つくづく放送関係者というのは品がない者ばかり集まっているのだと思える。
  • 芸能ニュースを見ていると不思議なことを感じる。週刊誌などで話題になっている芸能ニュースがテレビでは全く取り上げられないことがある。たとえば最近では、キャスターの隠し子騒動。司会者なので、より倫理や道徳観が求められるが、どの局も取り上げない。ジャニーズの不祥事の時などもテレビでは取り上げない。大きな芸能ニュースがあるのに、あえて報道しないように見える。この人は取り上げるこの人は取り上げないなど、何かルールや「しがらみ」でもあるのか。
  • いまに始まったことではないが、バラエティー番組などでCM前に「この後…××!」といったような告知をし、CMがあけてみれば「次週…××!」と次回の内容であるケースが非常に多い。視聴者からすれば「この後」とあおっているので、番組内で放送されると期待してしまう。このようなあおりは視聴者に「騙された」という印象を与え、不快にさせる。

【CM】

  • 映画を放送する時に、新しく公開する映画の告知CMをいれるようになった。映画を見たくて見ているのに、他の映画の告知をするのは困る。日本人の集中力や学問の低下は、すべてテレビ局のCMのやり方がひどいからだ。若者のテレビばなれもCMが多いからだ。映画が見たいのに、CMや告知のせいで集中力が半減する。昔は、そんなにCMはなかった気がする。
  • アナログから地デジに切り替わったことと関係があるのか無いのか、とにかくCMが多くなった。せっかくドラマを見ていても、始まったと思うと「ハイ、CM」、又ほんの少し話が進むと「ハイ、CM」という具合に寸断されるので、直前のストーリーを忘れてしまう。何とかしてほしい。

青少年に関する意見

【低俗、モラルに反する】

  • バラエティー番組にある兄弟が出てくるが不快だ。食べ物を粗末にしたり全裸で街を走り回ったりしている。いくら子どもでもやっていいことと悪いことがあります。どこが面白いのか全くわかりません。あんなものは元気でもワイルドでもありません。ただの異常な行動としか思えません。しかもそれを全国にテレビで晒して金儲けする親も許せません。
  • アニメで、修学旅行なのにナイトクラブやラブホテルを連想させる店に未成年が入店するシーンがあった。深夜の放送とはいえ、この表現はいかがなものか。常識的に考えて、未成年がこのような店に入ることは条例などにより不可能だろう。製作者や放送局の倫理観の欠如の象徴か。
  • 最近の番組は全体的に低俗なものが多い。出演者も、口の中に食べ物を入れたまま大きな口を開けて話したり、滅茶苦茶な日本語を平然と使っていたりと、モラルに欠ける人間が多すぎる。”受けること”や”視聴率”ばかりが優先された結果ではないか。テレビが青少年に与える影響を考え、視聴者の”ためになる”番組を作って頂きたい。

【性的表現に関する意見】

  • ゴールデンタイムのバラエティー番組を小・中学生の子どもと一緒に楽しく見ていた。20時過ぎ頃から、「浮気の真相を暴く」という内容が始まった。はじめは腹を抱えながら見ていたが、進むにつれて子どもに悪影響を及ぼす恐れのある性的な言葉や、モザイクはかかっていたものの、いかにも性行為を行っている映像が流れた。バラエティー番組とはいえ、この時間帯に放送することはいかがなものか。
  • ドラマの告知(番宣)の内容について。子どもに見せたくない番組は親として選択できるが、番宣は途中に入ってくるので否応なく子どもの耳に入る。性行為を連想させるセリフを次回放送のCMでわざわざセレクトして流す必要があるのだろうか。制作者らが事前にチェック出来ないのか。
  • ドラマで強姦を匂わせるシーンや女性の体を映しているシーンがあり、未成年にとってこれらのシーンは非常に好ましくない。売春や児童ポルノなどの犯罪にもつながりかねない。今後はこのようなシーンをなくして、大人も子どももみんなが楽しめるようなドラマにしてほしい。また、再放送などではこのようなシーンをできる限りカットしてほしい。

【虐待に関する意見】

  • バラエティー番組だが、再婚した夫婦の間で親の我儘に付き合わされ、親の顔色を覗いながら怯えて生活しているような子ども達の姿に、精神的な虐待を見せられたように感じた。母親の連れ子に対する父親の態度は教育ではなく虐待のように見えた。長い間家族の成長を追って撮影をしているテレビ局のスタッフは、視聴者よりもこの姿に疑問を感じているはずだ。

【危険行為に関する意見】

  • バラエティー番組などで多く見られる「危険なので決してマネをしないでください」というテロップがあるが、それなら最初から放送しないでもらいたい。子どもは好奇心旺盛なので、するなといえば余計したがる。危険行為を煽るような演出はやめてほしい。

【殺人シーンに関する意見】

  • 小さい子どもも見られる時間帯に、アニメとはいえ人が殺されるシーンを生々しく演出している。とてもではないが自分の子どもには見せたくない。とかく今のご時世に大きく叫ばれている「命の大切さ」「人の命の重さ」などをあまりにも軽視しすぎている。教育上非常に好ましくない番組を放送している局の神経が知れない。

【残虐シーンに関する意見】

  • 残虐なシーンが多いドラマだが、子どもが見た可能性があるのではと思うとゾッとした。犯罪心理学の観点から見ると、子どもの頃見た映像は大人になってからもフラッシュバックし、その行動に影響を与えるものらしい。この番組は、視聴者を将来”犯罪者”へと導く危惧さえ感じる。即刻放送中止にするべきだ。今後は、子ども達に生きる喜びを与えるような番組を作ってもらいたい。

【暴力シーンに関する意見】

  • バラエティー番組で拷問のシーンがあったが、子どもがすごく気持ちが悪いと言って今でも怯えている。常軌を逸したひどすぎる暴力、性描写、死者への侮辱行為など、ゴールデンタイムの番組とは思えない内容だった。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 最近、アニメのみならずドラマに対する視聴者意見が多いが、どれもアニメやドラマの規制に賛成する意見ばかりだ。確かに、ある程度の規制は必要かもしれないが、表現規制が行き過ぎてしまうと本来の面白さが薄れてしまう危険性もある。
  • 毎月「視聴者からの意見」を読んでいるが、どれも放送倫理、権利侵害、名誉棄損など、BPOが取り組むべき事案とは無関係な意見が多い。「暴力・性的シーンが目障り」「戦闘シーンの言葉が不快」などといったことで、これらが子どもに悪影響を与えるとは到底思えない。視聴者からの意見は吟味すべきだ。

【CMに関する意見】

  • モンスターを電子レンジなどに入れて合成するという内容のゲームのCM。大人が見れば演出と理解できるが、子どもが「電子レンジや鍋に動物を入れれば新たな生物に合成できる」と受け止めてしまったらどうするのか。他国であった「ペットを電子レンジに入れてしまった」なんてことになったらと思うと恐ろしい。ゲームであれ現実と仮想を区別できる演出にするべきだし、ましてやそれを広い年齢層が無差別に見るテレビなどで放送するべきではない。

2011年12月に視聴者から寄せられた意見

2011年12月に視聴者から寄せられた意見

年末特番編成に対する不満意見が多く、特に長時間化するバラエティー番組に対しては、芸人たちの内輪話が多いなどの批判が集中した。歌番組やスポーツ番組での”生番組風”演出についての疑問も多く寄せられた。

12月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,097件で、11月と比較して30件減少した。
意見のアクセス方法の割合はメール73%、電話23%、FAX2%、手紙ほか2%。性別は男性72%、女性24%、不明4%。年代は30歳代33%、40歳代26%、20歳代16%、50歳代14%、60歳以上7%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。12月の通知数は508件【30局】であった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、20件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

12月の視聴者意見は1,097件と前月より30件減った。昨年同時期と比べると意見数に大きな変化はないが、ここ3ヵ月で見ると減少傾向にある。電話によるアクセスが減って、メールが増えた。
意見内容では、年末特番編成に対する不満意見が多く、特に長時間化するバラエティー番組に対しては、面白くもない芸人たちの内輪話が多いなどの批判が集中した。歌番組やスポーツ番組での”生番組風”演出についての疑問も多く寄せられた。金正日総書記死去のニュースには、報道の姿勢を質す意見があった。福島第一原発事故関連では、政府の”収束宣言”に対する批判意見があった。放射線による食品への影響を調べた食卓調査番組への関心も高かった。ドラマでは長く続いた時代劇の終了を惜しむ声があった。ラジオに関する意見は18件、CMに関する意見は14件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は81件で、前月より40件ほど減少した。
今月は、低俗・モラルに反するとの意見が26件、次いで視聴者意見への反論・同意が10件、いじめに関する意見が8件と続いた。
低俗・モラルに反するとの意見については、複数のバラエティー番組に対し「青少年の教育上良くない」「子どもへの配慮が足りない」といった批判意見が寄せられた。視聴者意見への反論・同意については、「青少年の教育上悪影響だ」とする意見や、主にアニメに対する批判意見への反論が寄せられた。いじめに関する意見については、バラエティー番組におけるお笑い芸人やタレントの言動に対する批判意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 北朝鮮の金総書記死去という大ニュースがあったのに、民放各局は、普通にお笑い番組などを続け、合間に報道のアナウンサーが出てくるという対応だった。ある局はドラマの宣伝ばかりで、ある局はいつもどおりの馬鹿笑い番組。ふざけた姿勢は報道機関なのかどうか疑う。みんな公式発表的なものばかりが見たいわけではない。様々な伝え方があり、そこに民間放送の意味がある。報道機関の使命を放棄して、目先の視聴率稼ぎに走った放送局は、恥を知るべきだ。
  • “ものまね紅白”と銘打ったコーナーで、明らかにブータン国王夫妻を侮辱する物真似が堂々と放送されていた。普通なら仕方ないと苦笑いで済ませられる内容だが、今回の放送はあまりにひどく、とても見過ごせる内容ではない。ブータンの国王夫妻、またブータン国民を馬鹿にする行動だ。わざわざ被災地に来て励ましてくれたブータン国王に対して、侮辱するような物真似をするとは腹立たしい。面白さを追求するにしても、節度というものがあるはずだ。
  • 朝の各民放局の番組では、芸能ネタが多い。ニュースは合間に少しだけ伝えている。朝はこれから出掛けなくてはいけない人が多い。それなのに芸能ネタばかりとはどうかと思う。芸能はもうちょっと遅い時間帯でワイドショーという形で十分だ。芸能に時間を使うならもう少しニュースや全国各地の話題に時間を使ってほしい。
  • メディアは個人情報をどういう風に考えているのか。浅田選手のお母さんが亡くなったことで、空港にまで押しかけたり、実家にまで行ったりしている。今に始まったことではないが、人の不幸であれニュースになるのなら個人情報は乱用してもいいのだろうか。「取材活動は自粛してください」と出ているにもかかわらず、強引に押しかけるのはどうかと思う。
  • 柔道オリンピックの金メダリストが、教え子の10代の女性に対する準強姦容疑で逮捕された。本人はあくまでも「合意だった」と弁明し、容疑を否認している。被害者が訴えなければ事件は闇に葬られていた可能性もある。そもそも指導者が未成年者に酒を飲ませること自体、違法行為ではないのか。被疑者の言い分だけを一方的に重視し、「過去の栄光」ばかりをクローズアップするよりも被害者の心情に配慮することがメディアの責任ではないのか。
  • 試合終了後、歓喜の輪に加わっているバルセロナのメッシ選手を特設ブースに強引に呼びつけ、明石家さんまが、「老後はどうする?」などという、侮辱的な質問をして、選手を怒らせていた。大変不愉快で、日本人として顔から火が出るほど恥ずかしい気持ちになった。選手を呼び出す局の傲慢さにも呆れる。選手に謝罪すべきだ。
  • 最近のスポーツ中継は、ライブのふりをして録画編集し、流していることが多い。視聴者を欺いている。放送時間やCMの入れ方、インタビュー等を自分たちでいいように流したいのかもしれないが、それはライブ放送ではない。2、3元中継でもなく明らかに録画放送である。スポーツ中継をバラエティー化したり、関係ない芸能人を出演させたりすることは、やめてほしい。ただ自局の視聴率のためだけに行われているとしか思えない。
  • 情報番組などで、ボードに貼った新聞の記事を読み上げながらニュースを伝えるコーナーがある。その際、記事のほとんどを紙で隠し、少し読むごとにペラッ、また少し読んではペラッというふうに、いちいち紙をはがしながら読みすすめることが多い。ここぞという箇所であればそれも効果的であろうが、ほぼ全面に紙が貼られている場合が多いため、かえってニュースのポイントが分かりにくくなっている。「紙はがし」が悪いとは言わないが、使う箇所を絞り、メリハリのあるニュース解説を心がけてもらいたい。
  • 各局の情報番組で多用されている手法だが、紙をめくる時に「ジャーン」、ボードを指す時に「チャリーン」という具合に、地震速報と紛らわしい擬音が流れる。私はこの音を聞いた瞬間、神経も体も硬直してしまい、とても疲れる。私だけかと思っていたが、様々な年齢の知人も同じことを言っており、私だけが過敏というわけではないようだ。震災後、皆が警報や速報にぴりぴりしているのだから、少なくともしばらくの間はこうした演出はやめてほしい。

【番組全般・その他】

  • 生放送のように見せかけたやらせの件。これは明らかに問題がある。放送局側では通常の演出の範囲内と考えているようだが、屁理屈にすぎない。「生放送でお送りしています。Gスタジオの○○さーん」の呼びかけに答えたのは、録画なのだ。「演出の範囲内」「録画部分にはLIVE」等、指摘のあった部分を正当化し、問題とも思わない感覚がすでに異常だ。マスコミは偽情報を一般視聴者に信じこませることができる。これは危険なことだ。
  • 新聞各紙でも取り上げられている、擬似生中継の問題について。収録映像を使ったことについては、どうしても出てほしい出演者のスケジュール上仕方のないことだとは思う。ただ、それをあたかも生中継の一部として放送したこと、またこれを演出の一部とコメントを出したテレビ局の姿勢は問題がある。当該アーティストは同時刻に自らのコンサートを開いている。調べればすぐわかることにもかかわらず、収録時に参加者に口止めまでしていることは問題ではないか。収録なら収録で、そう伝えればいいだろう。わざわざ嘘をつく理由がわからない。これを演出の一部と認めるなら、テレビ制作とは何でもありになってしまう。
  • 「王国アメリカを脅かす2大おバカ国登場!」のコーナーでロシアの悪戯投稿ビデオが放送されていた。悪戯内容があまりにもひどく、「面白い」の一言で片づけてしまうには、見る側からすれば気分が悪くなる内容だった。「面白い」の一言で、何でも放送していいという風潮があるようだが、テレビ局には放送倫理という概念はないのか。このような不快な放送を垂れ流すだけの放送局に、放送差し止め等の厳しい処罰がないことも、何をやっても許される的な発想になっているのではないか。
  • 番組終了直前のCMの前に「この後お買い物対決」とテロップが出てCMに入った。しかしCMが明けると番組のエンドロールが流れ番組は終わってしまった。「お買い物対決」は次回の放送内容だったらしい。この番組に限ったことではないが、視聴者を引っ張るために紛らわしいテロップを出す手法にはウンザリだ。やめてほしい。
  • 音楽番組と銘打っていることが信じ難いほどの音響の悪さで、がっかりした。番組の途中までは、環境が悪い中でどのアーティストも一生懸命歌っていて、好感を持って視聴していたが、嵐の方々が2回目にパフォーマンスした際の明らかな音響トラブルに関して、子ども達は「これは公開イジメか」とまで言っていた。音楽番組で音響が機能しないということは、歌手が歌える環境ではなかったということだ。制作に責任を負うはずの番組側が、視聴者に対して何の説明もしないことはおかしい。
  • 同じような場面で、まったく同じ音楽を耳にすることが多い。たとえば家などをリフォームしたり、掃除したりした後には「劇的ビフォーアフター」の曲。空港や飛行機が映ったときや航空会社の話などはドラマ「GOODLUCK」の曲がほとんどだ。それだけ印象が強いのだろうが、あまりに同じ曲を使いすぎではないか。最近ではここでこの曲が流れるなと想像できてしまうし、ほとんどその通りになる。それが番組制作者の狙いなのだろうか。こんな小さなことにこだわることがくだらないのか、それともこれほどまでに印象に残る曲を作った作曲家をすばらしいと言うべきなのか。
  • 民放のバラエティー番組で、芸人同士が裏話で盛り上がると、話のあちらこちらに「ピー音」がかぶせられることがある。芸能人の個人名を消すためだと思うが、視聴者をかやの外に置いて内輪だけで騒ぐとは失礼だ。視聴者に聞かせたくないのであればプライベートな場で盛り上がれば済むことだ。

【CM】

  • CMに日本人宇宙飛行士の映像が使われているが、企業のCMにJAXA職員が出るのは問題がある。出演料などが今後の宇宙開発に役立てられるというプラス面は理解できるが、問題はお金の行方ではない。宇宙飛行士の滞在実現のためには、これまで莫大な国家予算が投じられている。いわば国を代表してプロジェクトに参加している人物が、一私企業のイメージアップに貢献することが、果たして公正なことと言えるのか。

【ラジオ】

  • 放送された内容は犯罪だ。女性はいつでも強姦されたいと思っているという趣旨の発言は看過できない。「『信じている』と女性が言う理由は、『性交がしたいという意味なんだ!』」という発言は、公共の放送でするべきではない。直ちに、このコーナーは廃止すべきだ。これは犯罪を助長、肯定しているようなものだ。柔道の金メダル選手が「合意だった」と言っていることと同じだ。これで自分の娘が強姦されても文句は言わないのか。被害者を出したらどうするのか。性犯罪を肯定する発言をしたのだから放送は直ちに中止すべきだ。

青少年に関する意見

【低俗、モラルに反する】

  • バラエティー番組で双子の兄弟をとりあげているが、最初に出てきた時は家の中でやんちゃしているというレベルだったが、外やスーパーなど他の人がいる場所で服を脱いだり、周囲の客や店に迷惑をかけている。それをネタにするのは不愉快だ。何にせよ子どもの度が過ぎた行為をネタにすることは良くない。
  • ある男性タレントが年上の芸人の頭を叩いていた。芸歴も浅い若手なのに、先輩の方々を叩いていた。彼は以前放送された別の番組でも、目上の女性の頭を叩いていた。どういう神経で、事務所はどういう教育をしているのかと憤慨した。若い子達の礼儀の悪さを助長するような行為はやめていただきたい。
  • 深夜のバラエティー番組の視聴者プレゼント企画に10歳の子どもが参加していた。「電話なのでOK」としていたが、小学生が夜中の時間帯に起きて、番組に電話とはいえ出演することはどうかと思う。生放送だ。番組スタッフが判断するべきだったのではないか。その子が今回商品を獲得したことを友達に話し、友達も夜中に起きれば商品がもらえると思うかもしれない。テレビは大きな影響力をもっているので、大人がしっかりと子どもを守ってあげてほしい。

【いじめに関する意見】

  • 芸人の顔の特徴を他の出演者が言っていたことで、私の娘が同様の顔の特徴でいじめを受けている。最近のテレビは、そういうことを言いっぱなしにする所があり、子ども達もそれを見ることにより人の欠点を言っても罪悪感にとらわれず、平気で言うようになってきている。大人はスルーできることでも、できなくて悩んでいる子ども達がたくさんいることを心にとめて番組作りをしてほしい。
  • バラエティー特番の終盤の罰ゲームに心底あきれた。湯を張った大鍋の上からしゃぶしゃぶ肉を持ったタレントをワイヤーで吊り下げ、肉だけでなく人間ごと湯につけたり吊り上げたりを繰り返すいじめそのものの企画だった。小学生の子どもも一緒に見ていたが嫌がって泣き出した。今年は震災があって絆の大切さがしっかり認識されたはずだが、一部のテレビ関係者にはそれが分かっていないのだろうか。

【性的表現に関する意見】

  • 子どもが見られる時間帯であるにもかかわらず、ラブホテルでの性行為のシーンが放送されていた。この回のみならずDVシーンや性行為を匂わせるシーンが何度もある。ドラマは放送時間帯を深夜にするなど青少年への配慮をしてほしい。
  • バラエティー番組のコントで女性芸人が下品な言葉をつかっていた。小さな子は分からないかもしれないが、アニメ映画終了後の土曜の23時といえば子どもが夜更かししていてもおかしくない時間帯だ。この番組はほとんど見たことがなく、この時初めて見た。ネットで検索すると下ネタが多いとのこと。18禁か何かに指定しても良いのではないか。

【要望・提案】

  • かつて、ドラマの小道具に使われたバタフライナイフに刺激され、少年が中学校で教師を殺害するという事件があった。当時は大きく問題になったが、最近はそのことも忘れられ、暴力的表現の多いドラマが増えているようだ。こうしたドラマは子どもたちのいる日中にも再放送されるなど問題が多いので、「残虐表現の排除」「日中は放送しない」「冒頭で『暴力的な表現が含まれています』等表示する」「ドラマと類似した犯罪の被害者に配慮する」等の対策が必要ではないか。

【暴力シーンに関する意見】

  • ドラマの番組宣伝の中に、登場人物がナイフを振り回す場面があった。小学生の孫が見てしまい、「ナイフって怖いね」と漏らしていた。このような場面を含むドラマ自体どうかと思うが、番組宣伝用にわざわざそうした場面を選ぶのも非常識だ。

【殺人シーンに関する意見】

  • 殺人事件を扱うドラマだが、殺人シーンがリアルで生々しい。先週は包丁が死体に突き立てられていた。生々しいシーンは子どもの潜在意識に刻まれてしまうし、ドラマで殺人を見慣れてしまうことも恐ろしい。そうしたシーンが過激にならないようにしてほしい。

【虐待に関する意見】

  • バラエティー番組で、ゲストの元プロレスラーが「息子を叩くことがある。あくまで脳みそを揺らさないように。その加減は私は得意だ」と語っていた。冗談っぽかったが、本当なら由々しきことだ。そもそも子どもへの虐待は犯罪だし、話のネタにしても我が子を叩いている等の言説は看過しがたい。彼女に限らず我が子への体罰をネタにして話すタレントは多く、それを平気で流すテレビ局も疑問だ。

【差別に関する意見】

  • 健常者と障がい者の壁をなくして一緒に笑おうというバラエティー番組の企画らしいが、ステージには健常者と障がい者が立ち、健常者が障害のある人を馬鹿にするような場面は不快である。番組に出演している障がい者は状況を理解した上で出演しているからいいだろうが、この番組を見た子どもが、近くにいる障がい者をバカにするようなことをしたら、それは差別になる。障害をネタにした笑いは必要ない。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 猟奇的なシーンの多かった深夜アニメに対し「不愉快」「一般向けではない」という批判があったが、一般向けでないからこそ深夜に放送されていることを理解すべきではないか。日中やゴールデンタイムに放送されているものなら、たまたまそれを目にして不快な思いをすることもあるだろうが、深夜番組に関しては”そういうもの”だと割り切るべき。

【CMに関する意見】

  • スマートフォンのCMで、爪が長い女性が出てくるがちゃんと爪を切ってほしい。学校で子どもに爪を切るように指導しているが、ああいう人を出すと子どもが長い爪にあこがれるのではないか?長い爪は衛生的にもよくない。

2011年11月に視聴者から寄せられた意見

2011年11月に視聴者から寄せられた意見

TPP参加に関する報道について「取り上げ方が類型的過ぎる」「農業分野以外の利害得失など、きめ細かな報道が必要」との指摘があった。 朝の情報番組で、全国7家族の食事サンプルに含まれる放射性物質量を調査したが、セシウム検出のデータは誤りと分かり、批判意見が多く寄せられた。

11月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,127件で、10月と比較して210件減少した。
意見のアクセス方法の割合はメール70%、電話25%、FAX3%、手紙ほか2%。性別は男性72%、女性23%、不明5%。年代は30歳代35%、40歳代25%、20歳代17%、50歳代10%、60歳以上8%、10歳代6%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。11月の通知数は447件【35局】であった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、29件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

11月の視聴者意見は1,127件と前月より210件減った。
TPP参加に関する報道についての意見が多く寄せられた。交渉推進派、反対派の意見の取り上げ方が類型的過ぎる。農業分野以外の利害得失など、きめ細かな報道が必要との指摘があった。
大阪ダブル選挙は、維新の会を率いる前知事の橋下徹氏が、現市長の平松邦夫氏を破り勝利した。激しい選挙戦を反映して多くの意見があった。報道のあり方について、イメージ選挙に流されすぎ、出演者などが一方に偏りすぎといった批判もあった。
米軍普天間飛行場の移設をめぐる発言で、沖縄防衛局長が更迭された。政策を女性への暴行に例えた不適切な発言だった。懇談の席での”オフレコ”や、”記者クラブ”のあり方を問う声もあった。
朝の情報番組で、全国7家族の食事サンプルに含まれる放射性物質量を調査したが、セシウムが検出されたとされるデータは、外部からの指摘で誤りと分かり、批判意見が多く寄せられた。
バラエティー番組では、お笑い芸人たちが熱い食べ物を手づかみにして持ちきれず、落として笑っている場面に批判意見があった。また階段状のヌルヌル滑り台から落ちる際、女子芸人のパンツを脱がしたことには、顰蹙、怒りの意見が多かった。
CMに関する意見は31件あった。特に人気アイドルグループの女性が、「私と赤ちゃん作らない」と発言する、プロバイダーサービスのCMには多くの批判があった。ラジオに関する意見は46件だった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は125件で、前月とほぼ同数だった。
今月は、低俗・モラルに反するとの意見が41件、次いで視聴者意見への反論・同意が19件、性的表現に関する意見が15件と続いた。
低俗・モラルに反するとの意見については、主に複数のバラエティー番組に対し、「青少年に悪影響だ」「子どもが見るのにふさわしくない」といった批判意見が寄せられた。視聴者意見への反論・同意 については、「青少年に悪影響だ」とする意見や、主にアニメに対する批判意見への反論が寄せられた。性的表現については、複数のドラマにおける性的描写やセリフに対する批判意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • TPP問題で、国民への情報が不足している。情報開示しない政治家・官僚への批判も必要だとは思うが、マスコミは多くの情報を持っているのだから、決め細やかに情報を伝えていくことが重要だ。反対派の特集などでは、関税撤廃に反対する農家のことが大半で、制度などに反対する各種団体や識者のことを取り上げる番組が少ない。
  • 医療、保険、知的財産など、日本の社会システムの根幹が覆る可能性があるTPP交渉であるにもかかわらず、「旧弊な体質の農業関係者が反対している。しかし意欲のある農家はTPPに賛成」というビデオだけを長々と流している。TPP問題を農業問題に矮小化して世論を操作しようとしていることが見て取れる。
  • TPPに関する報道を見ているが、どの放送局も農業と工業の問題ばかり。コメンテーターも的外れな意見が多い。解説委員も賛成や反対の意見を言うのでなく、どういったメリット・デメリットがあるのか報道していない。政治・経済分野の問題はもうテレビで知るより、他のメディアを使ったほうが有効だ。
  • テレビ局サイト内の番組紹介のページで、オンエア情報の欄に「速報・大阪秋の陣!橋下VS平松一騎打ち”独裁”か”実績”か・・・」とあるが、この独裁というのは誰のことを指しているのか。誰のことにしても、選挙で公平に選ばれて議会の運営によって政治をすすめる政治家の何処が独裁にあたるのか。日本の議会制民主主義を冒涜するような記載は許されない。
  • 福島を含め、いくつかの地点での食事の放射線量を計り、結局どこも安全であるという結果だった。そもそも各地点から一家庭しか取り上げないなど、サンプルの取り方に問題がある。今回外部からの指摘で放射線量測定器に故障があったことが明らかになった。しかし、その事実は、探してやっと行き着くような番組のホームページにしか掲載せず、番組内での謝罪・訂正などは一切行っていない。
  • 「放射線大丈夫?日本列島・食卓まるごと調査」を見た。番組では終始”食の安全”を強調していた。しかし、番組HPには「データの精度についての指摘があった。そこで現在、調査を担当した大学と外部分析機関の協力を得てデータの再検討を行っている。再検討したデータについては後日放送の特集でお伝えする」と記載されている。つまり必ずしも食が”安全”とは言い切れないのではないか。放送では、まったくこの件に触れていなかった。視聴者全てがインターネットを使えるわけではない。放送の中できちんと伝えるべきだ。
  • タイの洪水の取材をしていたが、取材リポーターが現地の人に「深刻度は何パーセント?」と聞いていた。なぜ、海外の被災地でそんなことを聞くのか。大体、被災者にそんな質問をすること自体、おかしい。東日本大震災の被災地でも「深刻度何パーセント?」なんて聞いて放送したら、顰蹙を買うはずだ。タイの洪水を楽しんでいるようで腹がたった。
  • 夕方の報道番組などで生活保護の特集が度々放送されているが、いずれの場合も受給者の生活態度が悪く、納税者に反感を抱かせるケースがほとんどだ。10人中9人までは散らかり放題の部屋に住みタバコを吸っており、保護費でパチンコに行くなどしている。それが現状であるなら、包み隠さず視聴者に伝えるという点で意味がある。しかし、あまりにだらしなく荒れた生活が強調されている状況を見ると、ひょっとすると演出なのかと思ってしまう。「やらせ」ではないことを信じたいが、これが現実であるならそれはそれで情けない。
  • ニュースやワイドショーで、テロップやフリップのミスが以前より多いと感じる。人名と顔写真の間違い、国旗と国名など、失礼なミスが目立つ。スタッフのみでなく、MCやその番組の出演者もリハーサルでミスをなぜ指摘しないのか。最悪の場合は本番で訂正しても良いと思うが、できる人がいないのが残念だ。後刻、修正お詫びする場面を多く見るが、それをどのくらいの人が見ているだろうか。一体、チェック体制はどうなっているのか。
  • 各局の報道でパネルなどを使用して数字を説明する場合に、昔はあったコンマがなく、数字の羅列になっている。例えば”123000000″。なぜ123,000,000のように三桁ごとのコンマを入れないのか。コンマがないから数字を数えなければならない。数字を数えるのは至難の業だし、数えているうちに画面が変わってしまう。コンマがあれば瞬時に桁がわかり、数字の把握ができるのにといつも思う。視聴者のためにも、三桁ごとのコンマを入れるようにしてほしい。

【番組全般・その他】

  • 何らかの超能力で、動物が過去に経験した出来事が分かったり、動物の言いたいことが分かるという。こんなインチキを野放しにしていていいのか。普通に考えれば、飼い主しか知り得ないことを、事前にスタッフに教え、スタッフがその人物に教えていることが丸分かりといったところだ。番組出演者、動物の飼い主、スタジオの観覧者、全員が超能力を信じ込んでいるようで、彼女の猿芝居に涙まで流すという異様な状況だ。いかがわしいカルトと何ら変わらない。
  • 女性の下半身が丸出しになるシーンが2回あった。放送時は映像が加工されていて、視聴者には見えないようにしてあったが、女性出演者のパンツを脱がせたのが男性出演者であったこと、収録時には大勢のスタッフが見ていたことを考えると、お笑い番組とはいえ許容できない。脱がされた女性出演者の尊厳を傷つけるものだと思うし、女性全体への侮辱だ。番組制作者の女性への思いやりのなさ、倫理観の欠如に驚く。
  • 芸能人をゲストとした番組で、画面内にワイプで顔が映し出されることが、当たり前になってきた。ゲストの反応を視聴者に共有させる目的なのか、よく理解できない。しかたなく我慢しているが、見苦しく、うっとうしい。番組内容だけに集中できる画面構成に戻してほしい。
  • 生きて手脚の動いている蟹を、そのまま脚を食いちぎって食べていた。『良い子はマネしないで下さい』というテロップが流れていたが、テロップを流せばいいというものではない。”ワイルド”を表現したかったらしいが、『踊り食い』のつもりなのか。何も生きている蟹をそのまま食べなくても良いではないか。第一、甲羅のまま食べるのも危険極まりない。表現が残酷過ぎる。
  • 応援がうるさく耳障りだ。拡声器を用いた応援や、細長いバルーンのようなものを叩くことは不要だ。バレーボールとは関係のないアイドルによるパフォーマンスも必要性がわからない。あれではアウェー戦で挑んでいる相手国にあまりにも失礼だ。見ていて本当に不快だ。日本の恥さらしだ。
  • 芸人が熱々の食べ物を素手でつかんで食べる様子を、他の芸人たちがみて笑うという企画だが、その企画に挑戦した芸人たちは熱さに耐えられずに食べ物を手から落とし、周囲に散らかしていた。このようなことをすれば食べ物を粗末にするであろうことは容易に分かる。思慮を欠いた番組関係者には適正な処分を求める。こんな企画で笑いをとろうとする芸人は、もはや芸人とは呼べない。
  • 最近のテレビには飽き飽きする。すべてがバラエティー番組のようになっている。報道番組も扇情的な報道ばかりで、門外漢のコメンテーターばかり並べている。いかにも常識人のようなこと言っているが、「本当か?」というようなことがたくさんある。最近はテレビに出ていない有名司会者が、「テレビは嘘だらけですよ」と言っていたが、そうだと感じるようになり、ドキュメンタリーや報道番組でさえ見たくなくなった。

【CM】

  • 「私と赤ちゃん作らない?」などと発言するCMを許していいのか。アイドルと会員の間で写真合成による赤ちゃんを作成できるというサービスの告知だが、日本の放送倫理はどうなっているのか。性交渉を連想させるような発言はセクハラだ。だいたいテレビを見る人10人に10人がオタク族とは限らない。一部のオタク族の機嫌取りだけに未来ある女性を弄ぶなど論外である。いかがわしいCMを白昼堂々放送することはやめてほしい。

【ラジオ】

  • スタジオでの放送の他に、外に日替わりでリポーターを派遣して中継するという番組だが、本日は恵比寿からだった。リポーターが食べたいという高級なイベリコ豚の生ハムを買うため、リスナー1人当たり100円を持って来させていた。パーソナリティーは、集まったリスナーを「100円がやって来た」と呼び、その後も集まってきたリスナーは「100円」と呼ばれていた。道徳心というものはないのだろうか。番組を盛り上げるためと思っているかもしれないが、最低限の節度は持ってほしい。リスナーにたかるような内容、それを放送していることに放送局は何も感じないのか。
  • リポーターがアポ無しでデパートの食料品売場へ行き、試食リポートをするという内容だったが、客に対して販売をする目的で行なっている試食を、店側の許可無く番組でリポートするために食べるということは問題だ。何も事情を知らない一般の客にしてみればリポーターやその取り巻きのリスナーがぞろぞろついて回っていることは迷惑ではないだろうか。
  • 「逃げた。逃げられた」と題し、視聴者からの意見を紹介していた。その中で「マムシ酒」の話があった。「”マムシ酒”を作ろうと、瓶にマムシと水を入れ、一ヵ月経った頃蓋を開けるとマムシが生きたまま出て来て逃げ出した」というもので、出演者が大笑いしながら話していた。とんでもないことだ。マムシの恐ろしさを知らないのか。放送局に謝罪放送をするよう抗議したが、30分経った今もない。BPOから今すぐ謝罪放送するよう連絡してもらいたい。

青少年に関する意見

【低俗、モラルに反する】

  • 子どもも見るようなバラエティー番組で、異性にもてる方法や恋愛指南などすることはどうかと思う。子どもへの教育的影響を考慮すべきだ。しかもこれはただのバラエティー番組ではなく、大学教授などの教育者も出演している。そのような立場の人間がこれほど低俗な情報を流していてはだめだ。
  • ドラマに限ったことではないが、ほぼ毎週のように子役が番組に出演している。義務教育中の子どもがドラマに出演していることに疑問を感じる。学校を休んで芸能活動することを容認して良い訳はない。未成年の出演時間は削減するべきだろう。
  • 過激なサブタイトルが毎回ついているドラマだが、あまりにえげつない。しかもドラマの中で、似たような台詞を中学生くらいの子どもに言わせていることはもっと問題だ。果たしてこれが本当に良いドラマと言えるのか。今一度、制作者にはモラルについて考えてもらいたい。

【性的表現に関する意見】

  • 新しく始まるドラマの番組宣伝を見た。風呂場で裸で抱き合ったり、台所で裸になったり、ポルノまがいの映像だった。男女の浮気を格好良く見せるだけのドラマで、青少年に悪影響の内容だ。
  • 情報番組の中の新聞記事紹介のコーナーで、性的な内容の記事を読み上げるなど、時間帯を考えずモラルもない。夕方に幼い子どもも見聞きする可能性を考えないテレビ作りを野放しにしないでいただきたい。
  • 子役もたくさん出演しているドラマで、子どもの通う小学校でも話題になっている。大家族の心温まるドラマだと思って見ていたら、高校生の妊娠など性的な話ばかりだ。深夜であっても録画して子どもが見てしまうので、悪影響だ。息子に「見てはいけない」と言いたいが、なぜだめなのか説明することも憚られる。

【いじめに関する意見】

  • 主人公がロボットで人間の代わりにいじめられるという内容のドラマだったが、このような内容は学校でのいじめを助長する。例えば、学校でいじめられている生徒が「お前はロボットだ、いじめられるための存在なんだ」などと一層いじめられるような口実を作っているとしか思えない。このような番組をゴールデンタイムに流すことは許せない。
  • バラエティー番組で、タレントの車のガラスをハンマーで殴って割ることを楽しみ、笑いの種としていた。他人が大切にしている高価な物を壊すことが楽しいのか。個人では決してやらないだろう卑劣な行為を、番組というだけで平然とやってのける低俗な笑いの作り方に不快感を持った。子どもも沢山見ている。他人の嫌がることをやって面白がることはいじめの助長につながる。誠意とモラルを持って番組作りをしてほしい。

【残虐シーンに関する意見】

  • 子どもと夕食をとりながらバラエティー番組を見ていたら、血まみれの死体の再現映像が流れた。大人の私でさえ思わず目をそむけた。このような映像は幼児だけではなく、青少年全体に影響を与えかねない。残虐な事件を伝えるのであれば、もっと別の表現方法があると思う。20時台という家族団らんの時間に流す必要のない映像だ。
  • 夜のドラマの番組宣伝が、子どもの起きている時間にランダムに放送される。番組本編は見せないようにすることはできるが、番組宣伝は防ぎようがない。包丁を人に向けているシーン、ピストルで人を撃って血が流れているシーンなど、残虐な場面は子どもには見せたくない。何とかならないものか。

【マナーに関する意見】

  • 飲食の場面での芸人やタレントの行儀が悪すぎる。口を大きく開けて食べたり、くちゃくちゃと音をたてて食べている姿を見ると大変不快になる。子どもへのしつけの一貫で、口をあけて食べないことは当たり前だと思う。長年テレビに出ている芸能人は、口を閉じたりしゃべるときには口の前に手を出して隠すなどしている。

【殺人シーンに関する意見】

  • 殺人事件を扱うドラマだが、殺人シーンがリアルで生々しい。先週は包丁が死体に突き立てられていた。生々しいシーンは子どもの潜在意識に刻まれてしまうし、ドラマで殺人を見慣れてしまうことも恐ろしい。そうしたシーンが過激にならないようにしてほしい。

【表現・演出に関する意見】

  • 特撮番組で緊急地震速報のような効果音が流れた。子どもが怯え、私も地震が来るのかと思い飛び起きた。そのような音を効果音として流すことはいけないと思う。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 個人的感情によるクレーム的な意見が多い。メールは匿名で簡単に送れるため悪用されやすく、なりすましも容易だ。また、現在は番組を見なくてもインターネットで容易に情報収集できる。「まとめサイト」などで、実際は瞬間的なシーンをあたかもひどいシーンのように取り上げ、結果としてクレームが発生するなどしている。こうした意見を制作側に送ることで、多様な表現が失われる恐れがある。倫理的な意見を送ってほしい。
  • 視聴者意見を読むと、「子どもに悪影響だからやめろ」という意見と「親が注意すべきだ」という意見があり興味深い。「親が注意すべき」とはその通りで、上手く親が番組の悪いところを説明すればよい教育にもなる。ただ、親が常に子どものそばにいるわけではない。やはり放送局は子どもに悪影響がないような番組を心がけるべきだ。低品質な番組を作る一方、ニュースで政治や社会を批判しても説得力はない。

【CMに関する意見】

  • 人気アイドルグループのメンバーが「私と赤ちゃん作らない?」などと発言するCMが、宣伝とはいえ破廉恥極まりない。アイドルとはいえ年頃の女性に性交渉を思い浮かばせるセリフを言わせることは、明らかなセクハラであり非常に不快だ。