第222回-2020年2月
視聴者からの意見について…など
2020年2月25日、第222回青少年委員会をBPO第1会議室で開催し、7人の委員全員が出席しました。
委員会では、1月16日から2月15日までに寄せられた視聴者意見について意見を交わしました。
人間・悪魔・天使などが同居する架空の世界の風俗店を男性主人公が渡り歩く深夜のアニメ番組について、「性的なアニメで、子どもが見たらどうするのか」「ただ下品で過激であるだけでなく、女性をモノ化している」などの意見が、先月に引き続いて寄せられました。また、この番組が一部で放送中止なったことなども受け、今委員会でも議論しました。その結果、次回委員会で全委員が番組を視聴し、「討論」することになりました。
2月の中高生モニターのリポートのテーマは「指定するドキュメンタリー番組を見た感想で、課題番組は、2019年度民放連賞〔青少年向け番組〕最優秀受賞作品『ハイスクールは水族館!!』(南海放送制作)でした。モニターからは、「高校生があそこまで一つのことに熱中して、ある人は世界初の試みを、ある人は研究に励み、さらには答えをつきとめてしまう等、その積極性や情熱にとても刺激を受けた。…よく環境問題について考えたりするときに、一中学生の私には何もできない、とどこか思っていたけれど、自分のしたいことをまっすぐに突きつめて、その結果周りの人の心を動かしているこの高校生たちを見て、大切なのは強い意志と発信していくことであると学んだ」、「街の人が釣った魚を持ってきたシーンも心に残りました。街全体がこの水族館をよくなるように思っているのに、心が温かくなりました。豪雨にも負けないで毎日、学校に来ている子もいたことに感動しました」「番組の中で生徒さんの魚に対する愛情が垣間見える場面が多々ありました。生徒さんたちが自分たちで考えて行動できるのはその課題に対して興味があるからだと思いました。私はこういう環境こそが未来を担う若者に必要な自分で考える力を身につける絶好の場なのかもしれないと思いました」「生き物の世話をしている場面や、一人の生徒の一日の仕事などにも焦点を当ててほしかった。あくまでも学生の部活動なので、普段どういった生活を送っているのかも紹介したほうが、親近感がわいたのではないかと思う。また、生徒が飼育している生物の説明がもう少しあれば、もっと生き物にも興味が生まれただろう」などの意見が寄せられました。委員会では、これらの意見について議論しました。
次回は、3月24日に定例の委員会を開催します。
視聴者からの意見について
架空の世界の風俗店を男性主人公が渡り歩く深夜のアニメに対して、「深夜帯とはいえ未成年の目に触れる危険性も高く、性風俗店を肯定的に描いたり倫理上問題がある」「地上波での放送に危機感を覚える。未成年も予約しての視聴が可能だ」などとの意見が先月に引き続き、今月も寄せられました。また、一部の放送局で放送が中止になったことも受け、今委員会でも議論を行いました。
委員からは、「肯定的に売買春を描いているという点は気になる」「青少年委員会としては、深夜かなり遅い時間に放送しているということを踏まえて意見を考えないといけないだろう」「子どもが見る可能性のあるアニメという観点からすれば、深夜帯の放送であっても踏み込んで考えてもいいのではないか」「売買春といってもSFであり、見ても別にいやらしいといった感じではない」などといった意見が出されました。この件に関しては、次回委員会で全委員が番組を視聴し、「討論」することになりました。
<継続「討論」案件について>
一人の男性お笑い芸人が女性アイドルグループのプロデュースをするというバラエティー番組の企画において、お笑い芸人が選ぶ側の立場を利用して、選ばれる側の若い女性に好き放題振る舞うような演出に対して、「世の中を知らない若い女の子が見れば、権力がある人には媚を売らないといけないと思うだろう」「未成年の女性を食い物にしたような内容で不快になった」「女性がバカにされているよう。子どもたちや若者の本当に頑張りたい子が見ていてつらいのではないか」などとの意見が寄せられた番組の「討論」が引き続き行われました。
委員からは、「リアリティショーに見せかけたバラエティー。そのリアリティショーに見せることで視聴する青少年、特に小さい子どもが世の中というのはこういうところなんだと考えてしまうような可能性があるのではないか」との意見があった一方、「番組の捉え方は多様だし、この企画を放送した時点で、このような流れになるということを視聴者は分かっていて、それを共有していた」などの意見も出されました。議論の結果、この件は「審議」には進まないが、「委員長コメント」を出すことになりました。
※
委員会の議論を受け、榊原委員長から、次のような「委員長コメント」が出されました。「委員長コメント」とは、「審議」には進まないが、青少年委員会の委員長として、特に注意してもらいたい点、配慮してほしい点などを述べたものです。
2020年3月9日
「リアリティショーを模したセクハラ・パワハラ場面を含むバラエティー番組」に関する委員長コメント
放送と青少年に関する委員会
委員長 榊原 洋一
一般女性のアイドル歌手候補者のオーディション審査過程で、プロデューサーの役割を担った男性お笑い芸人が、候補者に対してセクハラ・パワハラを行う場面をリアリティショーとして見せる連続バラエティー番組が、昨年放送された。
アイドル候補者は初回放送スタート時点では番組の意図を知らされていない未成年を含む一般人であり、途中で番組の性質について知らされたものの、選抜されるためにセクハラ・パワハラ行為を我慢しなくてはならないというリアリティショーとして番組は進行した。そのため青少年の視聴者が、このようなセクハラ・パワハラの経験を強要される現実があるのだ、と思い込むなどの悪影響を及ぼすとして、視聴者から多くの批判的意見が寄せられた。
視聴者からの多数の批判的意見を受けて、青少年委員会ではこの番組6本をすべて視聴し「討論」の対象とした。
視聴者にリアリティショー番組のようにみえるバラエティーという制作手法はユニークであり視聴者だけでなく、制作者の間でも評判になったと仄聞する。しかし前述のように多くの視聴者には、一般参加者(アイドル歌手候補者)にオーディション審査過程でお笑い芸人によるセクハラ・パワハラが行われたと見え、それが批判的な視聴者意見につながった、と考える。
6回の番組進行を視聴すると、後半ではセクハラ・パワハラを続けたお笑い芸人のプロデューサーが、最後に罰を受けるという勧善懲悪のエンディングであった。とはいえ、お笑い芸人のプロデューサーへの処遇は、CD購入者の数で決定されるというリアリティショーの形は最後まで維持されており、青少年の視聴者はこの番組をフィクションとは見ない可能性がある。
大人や年長の青年は、こうしたリアリティショーを模したバラエティー番組の、リアルと作り込まれたシナリオの微妙なバランスを理解できるかもしれないが、特に年少の視聴者が、実社会のオーディションなどにおいて、このようなセクハラ・パワハラが行われているという社会のイメージを形成する可能性がある。こうした現象は「ミーンワールドシンドローム」(mean world syndrome:悪意に満ちた世界の意 注:アメリカ小児科学会リポート”Policy Statement―Media Violence”より)と呼ばれ、青少年の世界観に悪影響を与えるものとして知られている。特に本番組を視聴した子どもに、自分たちが将来大人になって生きていく実社会は、パワハラやセクハラを我慢しなければよい職が得られない場所である、という誤った観念を植え付けてしまう危険性があるのである。
セクハラ・パワハラに対する問題意識が広く社会的通念として確立しつつあるなかで、青少年への影響を考慮し、番組の中にセクハラ・パワハラを容認するような内容が含まれないよう、番組制作者は十分に注意されたい。
以上
中高生モニター報告について
34人の中高生モニターにお願いした2月のテーマは、「指定するドキュメンタリー番組を見た感想」でした。課題の番組は、2019年度民放連賞〔青少年向け番組〕最優秀受賞作品『ハイスクールは水族館!!』(南海放送制作)で、愛媛県立長浜高等学校の「水族館部」を3年にわたって取材したものです。「水族館部」は全国的にも珍しく、部員の生徒たちは主体的に魚の世話や研究に打ち込んでいます。困難に直面しても決して諦めることはありません。そんな生徒たちが運営する「長高水族館」は地元の人たちに愛され、月に一度の開館日には多くのお客さんで賑わいます。生徒たちと地域の強い結びつき、好きなことをとことん突き詰めようとする前向きな姿勢が全編を通して伝わってくる番組でした。今回は、全部で27人のモニターから報告がありました。
寄せられた感想には、「やりたいことに向かって努力する姿がとても輝いていた」「自分と同年代の人が自ら考えて行動する姿に刺激を受けた」「自分も一つひとつの壁を乗り越えていきたい」という内容が多く、モニターたちが画面に映る同年代の姿に親近感を覚え、また、自分を重ね合わせ、共感しながら視聴した様子がうかがえました。「地元」という視点から、「郷土愛に憧れを感じた」「自分たちの世代が地域活性化に一役買えると実感した」という声や、「テレビの役割として、地域のニュースを伝え、地域の伝統や歴史を継承していくことが大事だと思う」という意見もありました。他にも、放送局への要望として、「自分たちと年齢の近い人たちの取り組みや、努力している姿を紹介するような番組をもっとたくさん制作してほしい」という思いを綴ったモニターが少なくありませんでした。
いつもと同様に、「自由記述」と「青少年へのおすすめ番組について」の欄も設けました。
「自由記述」では、新型コロナウイルスの報道に関連する内容を記述したモニターが5人いました。また、ドラマやバラエティー番組について、似た設定やテーマの番組が増えていることへの疑問が寄せられています。
「青少年へのおすすめ番組」では『欽ちゃん&香取慎吾の第97回全日本仮装大賞』(日本テレビ)に4人が、『あいつ今何してる&そこの〇〇止まりなさい。 3時間合体スペシャル』(テレビ朝日)と『ライオンのグータッチ』(フジテレビ)にそれぞれ2人が感想を寄せています。
◆委員の感想◆
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【指定するドキュメンタリー番組を見た感想】
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番組から自分のことを省みたモニターが多かった。同じ年代の子がここまでやっているのに自分は十分にできているとは言えない状況にある、彼らの活動を見ながら自分が何もできていないということに気づいて見習わなければならないと思ったというようなことが書かれていた。同世代の姿から自分の状況というものが浮き彫りになり、それに対して考えることがあったのだろうと感じた。
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モニターの中に、「一中学生の私には何もできないとどこか思っていたけれども、自分のしたいことをまっすぐに突き詰めて、その結果、周りの心を動かしている長浜高校の生徒を見て、大切なのは強い意志と発信していくことであると学んだ」と書いた人がいた。番組を見たことで、自分でも何かできるという勇気と希望のかけらみたいなものをつかんだというのが良かった。
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多くのモニターから、最初はみんな見たくなかったけれども見たら面白かったという素直な感想が寄せられた。ドキュメンタリーの一つの魅力というか、発見させていくという力があったんだと思った。
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高校生ぐらいになるともう少し冷めた感じで番組を視聴するのかと思ったら、純粋に、同世代の頑張る姿にやっぱり惹きつけられのだと知り、そのことに感動した。
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番組を見て、「生徒の生活にもうちょっと密着したほうがよかったんじゃないか」とか「生物の紹介にも時間を使ったほうがよかったのではないか」というような、番組を良かったと感じたうえでの意見を書いてくれた人がいた。これはぜひ制作者に伝えたいと思った。
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ドキュメンタリーは全般的に敷居が高いということが言われるが、見たくなかったけど見てみたら面白かったというのでは番組としてはダメ。見てみようと思わせるにはどうしたらいいのか、その辺が課題だと思う。
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【自由記述】
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ドラマについて「どうして似たようなテーマになってしまうのか?」という質問があったが、会議でそのときのトレンドやテレビマンたちが共有している常識、それまでのドラマの流れなどを考慮すると、どうしても似たような志向になってしまうのかなというふうに思う。特に今期は、医療ものとミステリーものにばかり集中してしまっている。別に医療じゃなくてもいいようなドラマで、設定だけが医者というのが多くて、ちょっとその辺がどうなんだろうというふうに疑問を感じる。
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新型コロナウイルス関連のニュースが増えていて、何だか同じことをずっと放送しているようなのがちょっと気に入らないというようなことが書いてあった。やっぱり子どもたちからすると同じことをずっとやられることに対して疑問がわくのかな、と思った。しかし、視聴者みんながずっとテレビを見ているわけじゃないから見たときに最新の情報が手に入ったほうがいい。そういうことが若い世代にはあまり認識されないのかなと感じた。
◆モニターからの報告◆
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【指定するドキュメンタリー番組を見た感想】
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長浜高校の生徒たちの魚への愛情が表情や魚の飼育の丁寧さなどから、ありありと伝わってきて、見ていてとても楽しかったです。そして、自分たちで実験を重ねて、クラゲから刺されないようにするクリームを作って商品化するなど、一つのことにそこまで熱意を持って接するということが、私にはあまり無かったので、本当に見習いたいと思いました。(東京・中学1年・女子)
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私と2、3歳しか年の差のない高校生が、あそこまで一つのことに熱中して、ある人は世界初の試みを、ある人は研究に励み、さらには答えを突き止めてしまうなど、その積極性や情熱にとても刺激を受けた。特にクラゲに刺されないクリームをお姉さんの研究成果を継ぎ、会社と共同で商品化までさせたことに衝撃を受けた。部員それぞれが多くの努力を積んでいて、強い意志を持っていて、だからこそ活動が多くの人に認められているのだと思う。良く環境問題について考えたりするときに、一中学生の私には何もできない…、とどこか思っていたけれど、自分のしたいことをまっすぐに突き詰めて、その結果周りの人の心を動かしている長浜高校の生徒を見て、大切なのは強い意志と、発信していくことであると学んだ。(東京・中学2年・女子)
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地元の人から魚をもらったり、地元の人を高校に招待し魚を見てもらったり、ぼくの中学校は地元の人との交流があまりないので羨ましく思いました。(東京・中学2年・男子)
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一つの高校を中心に、一度なくなってしまった町の水族館を再び…!という強い願いがとても上手に切り取られていて、でもそれもレンズ越しだからきっともっと長浜高校の生徒たちが思っていることは強くて熱いのだろうなと思えるようなドキュメンタリーに出会ったのはとても久しぶりだったので、すごくテンションが上がりました!(福岡・中学2年・女子)
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生徒の成長や魚への思い、地域の人の優しさが伝わる面白い番組でした。(北海道・中学2年・女子)
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街の人が釣った魚を持ってきたシーンも心に残りました。街全体がこの水族館がよくなるように思っているのに、心が温かくなりました。豪雨にも負けないで毎日、学校に来ている子もいたことに感動しました。そうやってみんなで支え合っているから、水族館部がみんなに慕われるのだと思いました。(兵庫・中学3年・女子)
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この活動は水族館がある長浜の町を愛していなければできないことであると思うし、その郷土愛を高校生が持つことができる長浜の町は素敵だと感じます。私自身、地元のことは授業を通して知ったことの知識だけで、もっと地元のことを知りたいと思いました。私たちの世代が地域を活発にさせることのできる力を持っていることを実感しました。私も春から高校に進学し、新たな生活になります。水族館部で紹介されていた高校生のようになにか自分の得意な分野で、興味のある分野で夢中になれるものを見つけていきたいです。地元でなくても、全く知らない会ったことのない人でも、同世代が頑張っている姿、努力している姿をもっと画面越しで見る機会があるといいなとこの番組を通して感じました。そのような番組があればまた見てみたいです。(福岡・中学3年・女子)
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私はすごいなと思いました。生徒さんたちは魚が好きでこの部活に入部したそうです。番組の中でも生徒さんの魚に対する愛情が垣間見える場面が多々ありました。生徒さんたちが自分たちで考えて行動できるのはその課題に対して興味があるからだと思いました。私はこういう環境こそが未来を担う若者に必要な自分で考える力を身に付ける絶好の場なのかもしれないと思いました。あと、水族館部は地域にとても密着していました。地域の温かさがあるからこそ水族館部はより良い活動ができるのかもしれないと思いました。(鳥取・中学3年・女子)
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今まであらゆることを中途半端にしてきた私だが、何かに真剣に取り組み、やり通すことで、貴重な経験と達成感を得たい、と触発された。一般の同年代のそういった努力と活動を、同年代が見ることは、大人にやりなさい、頑張りなさいと駆り立てられるよりも、素直に背中を押されると感じた。災害に遭ってもめげずに一度も休まず水族館を公開し続けてきた長高水族館部のように、一つひとつの山を乗り越えていきたい。(東京・高校1年・女子)
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出てくる生徒たちが私と同年代だったこともあり、全然知らない高校生たちでしたが、遠くに住んでいる友達のような親近感がわき、引き込まれるように40分の番組を視聴しました。彼らの「目標」や「やりたいこと」に向かって一心不乱に努力する姿はとても輝いており、私の日々の活力にもなりました。(神奈川・高校1年・女子)
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全体を通して見やすかったうえに面白かった。しかしながら、生き物の世話をしている場面や、一人の生徒の一日の仕事などにも焦点を当ててほしかった。あくまでも学生の部活動なので、普段どういった生活を送っているのかも紹介した方が、親近感がわいたのではないかと思う。また、生徒が飼育している生物の紹介も少なかった。もう少し説明があれば、もっと生き物にも興味が生まれただろう。(東京・高校1年・男子)
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私は愛媛県に住んでいるので、長浜高校の水族館のことや国際学生科学技術フェアでの入賞などの活躍はもちろん知っていたのですが、西日本豪雨の後もずっとやっていたことやもともと町営長浜水族館があったことなどは知らなかったので、この番組を通して地元のことをさらに学べました。テレビの重要な役割である、地域のニュースを伝え、地域の伝統や歴史を継承していくという役割をも果たしている、よい番組だと思いました。(愛媛・高校2年・女子)
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個人的にはトミーのハマチショーが一番印象に残りました。見に来た人を喜ばせるために一年の歳月を掛けて訓練し、見事成功したのは素晴らしいと思いました。本当に見習いたいと思うばかりです。私も地域に目を向けて、自分にできることは何かを模索したいと思いました。(石川・高校2年・男子)
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地元と、魚に対する愛が素敵だなあと感じました。先生が主となっているのではなく、生徒が積極的に魚の生態や習性を知っていて、一般の人に公開するときの説明や、ショーなどの工夫が、本当に魚が好きだからこそできることだと思います。けれど、好きだからと言ってここまでこなせる人はなかなかいないので本当にすごいと思いました。(石川・高校2年・女子)
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ファーストインプレッションとしては、正直あまり面白そうだなとは期待していませんでした。ですが、見てみると想像をはるかに上回る面白さに気づけば家族全員で見入ってしまいました。(広島・高校2年・男子)
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私がこの番組を見て考えさせられたのは、日本教育の未来形でした。番組を見たとき、これから抱えていく問題をどうしたら解決へ導けるのか、参考になるような気がします。教育において無意識に自主自学の精神が育てられていること、よく分かりました。また、それぞれ自ら課題を見つけ解決する思いの中に、プラス地元を愛する気持ちが強くあることにも感動しました。私も小学校が統廃合しています。そのときの寂しさや地域の方の落胆ぶりから、子どもながら何とかしたいという思いがあり、その部分は重ねて見ていました。この番組は、これからの日本で大切になってくるものが詰まっているにもかかわらず、重さや暗さがないので、フラットに見られてよかったです。本当に必要な学びのあり方、学校と地域の密接で温かい繋がりは幹の太い学生を育てていることなど、素晴らしいと思います。私はこの番組を見てもっともっといろいろなことにチャレンジしてもよかったのではないか、できたのではないかと振り返ることができました。このようにいろいろな取り組みをしている学校を紹介する番組は少ないと思うので、増えるといいなと思いました。(奈良・高校3年・男子)
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高校生にとって大人や社会との壁はとても大きなものであり、何か言っても受け入れられてもらえなかったりして自分の夢や希望をあきらめてしまうことが多いです。しかし、長浜高校のある地域や学校の大人たちは、子どもの主体性を重視して、決して否定せず、背中を押すように応援してくださっていました。私自身もいろいろなことにチャレンジしていきたいと思いました。(東京・高校3年・女子)
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最も強く印象に残ったシーンは、豪雨後からの部員の姿です。自分よりもまず魚を心配し、一般公開までの限られた時間でもめげずに準備に取り組む姿勢からは「魚への強い愛情」が伝わってきました。見に来てくれたお客さんがハマチショーを見て笑顔になったシーンで思わず涙が出そうになりました。一度実際に訪れたいなとも思いました。(佐賀・高校3年・女子)
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【自由記述】
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最近、番組名に『東大~』とつくものが多いなと感じます。”東大”がつくと興味を持つ人が増えるという計算なのかなと思います。実際に私もつい見てしまうことが多いです。(兵庫・中学1年・女子)
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今期のドラマは医療系の作品が多いです。また、日テレ系の『知らなくていいコト』とTBS系の『テセウスの船』はどちらのドラマも主人公の父親が無差別殺人犯ということがストーリーの軸になっています。まとめると、今期のドラマは局を超えてかぶっている部分が多いと思いました。それぞれのドラマは面白くて続けてみているものもありますが、なぜこのようにかぶってしまうことがあるのでしょうか?(鳥取・中学3年・女子)
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最近、コロナウイルスによる肺炎のニュースが毎日報道されています。17時のニュース、19時のニュース、21時のニュースと何回も「〇〇人の感染が確認」などと聞くと、さっきのニュースから増えているのか、そのままなのかがよく分からなくなるので、「〇時時点で」のように伝えていただけるともっと良いと思います。(神奈川・高校1年・女子)
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コロナウイルス関連のニュースが増えている。とても大事なニュースであるため、毎日進展があるごとに報道がなされているのは必要なことだと思う。だが意味がないのではと思えるペースで報道をするのは理解できない。例えば1,2時間に1回のペースでクルーズ船やホテルの中継映像を映しているときだ。具体的な進展がないにもかかわらず、やみくもに話題になっている現場を映すのは適切ではないと思える。何度も報道を見ることで、視聴者に誤ったイメージや認識を刷り込みかねないためだ。(東京・高校1年・男子)
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『NHKスペシャル 車中の人々 駐車場の片隅で』(NHK 総合)衝撃的でした。車で生活している人がこんなにも沢山いて、本当は家に住みたいけれども住めないなどさまざまな理由を抱えた人々の現実に、心が痛みました。同時に、今回のNHKの取材によってこの問題が深刻であったことが分かり、メディアによる独自取材や発信することの重要性を感じました。(東京・高校3年・女子)
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【青少年へのおすすめ番組】
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『欽ちゃん&香取慎吾の第97回全日本仮装大賞』(日本テレビ放送網)今まで何回も見てきましたが、そのときそのときの流行のものが出てくるのが面白いな、と思いました。今回はタピオカを題材にしたものが多くありました。(兵庫・中学1年・女子)
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『欽ちゃん&香取慎吾の第97回全日本仮装大賞』(日本テレビ放送網)母が、昔からある番組で大好きなので毎年見ています。今のテレビ番組では少ない、昭和の雰囲気がとてもある番組で私にとっては新しく新鮮な、母にとっては懐かしい番組でした。仮装大賞は笑える番組なだけではなく、心温まる番組だと思います。アナログなモノマネの様子や、家族で一体感のある演技をしたり、子どもたちが一生懸命仮装を披露する姿にいつも心が和んでいます。今の時代にはあまりない、優しい笑いの番組でとても好きです。(東京・高校3年・女子)
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『あいつ今何してる&そこのOO止まりなさい。3時間合体スペシャル』(テレビ朝日)普通の人にはない経験を持つデヴィ夫人が登場したことで、普段の『あいつ今何してる』とは一風違った雰囲気だった。いかにもスペシャルらしい内容で面白かった。(東京・高校1年・男子)
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『ライオンのグータッチ』(フジテレビジョン)この番組は毎週見ています。いろいろなことに子どもがチャレンジする姿に毎週感動しています。(広島・高校2年・男子)
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『サンドイッチマンが認知症とガチで向き合ってみましたTV』(CBCテレビ)誤解や先入観で接することは当事者や支える人たちを含め、誰にとってもよいことではないと思います。サンドイッチマンがVR体験をした映像は衝撃的ではありましたが、認知症の人に無理強いはよくないことだと思いました。(愛知・中学2年・女子)
調査研究について
担当の中橋委員より、調査研究(「青少年のメディアリテラシー育成に関する放送局の取り組みについて」)に関して、放送局へのヒアリングなど予備調査の進捗状況について報告がありました。
今後の予定について
以上