第84回 放送と青少年に関する委員会

第84回 – 2007年11月

「見解」に対する視聴者意見について

京都父親殺人事件とアニメ番組との関連について …など

11月27日に開催した今年度第7回青少年委員会(通算84回)では、10月15日~11月19日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見ならびに11月分の中学生モニターからの意見を基に審議したほか、京都父親殺人事件とアニメ番組との関連について審議した。また、児童ポルノに関する取り組みと、中学生フォーラムについて検討した。

「見解」に対する視聴者意見について

10月25日に公表した「『出演者の心身に加えられる暴力』に関する見解」について、「見解の内容は納得がいかない」「規制には反対だ」「テレビがつまらなくなる」といった批判や抗議を内容とする視聴者意見が多数寄せられ、委員から次のとおり意見が述べられた。

  • 大半の意見は「見解」の趣旨を取り違えているのではないかと感じた。全ての罰ゲームをなくせと言っているのではない。ただ、暴力シーンが直接的に暴力を誘引するということは実証されてはいないが、暴力に対する意識の持ち方への影響はあるという科学的な調査結果も出ているので、そういった結果を根拠に委員会としての考え方を徹底していく必要がある。
  • 「見解」への批判が多く来たということは、委員会の存在が認められているわけだから良かったのではないか。ただし、「見解」は全国の視聴者からの意見を基に議論し、その結果として出したわけだから、委員会としてはその姿勢をどう正しく伝えていくかを考えなければならない。
  • 「見解」に批判的な意見を寄せてきている視聴者に共通していることは、2000年に公表した「見解」も含めて内容を理解していないのではないかという印象を受けた。ただ、「見解」に対して視聴者がこのような反応を示すのは、お笑い番組に多様性がなくなったからで、見る側もストレス解消などのためだけに見ているとすれば問題だ。
  • 今回の「見解」はバラエティーの罰ゲームについて視聴者から再三意見を寄せられていたことを受けて委員会で議論して公表したものだが、批判ばかりが多く「見解」に賛同する意見が少ないことが残念だ。これまで罰ゲームを批判してきた人たちの意見をもっと聞きたい。

以上の審議の結果、委員会としては罰ゲームに関しては、今後も視聴者の意見を参考にしつつ注視していくことになった。

京都父親殺人事件とアニメ番組との関連について

京都父親殺人事件とゲーム・アニメ番組との関連を情報番組で取り上げたため、アニメ番組が放送中止となったと多数の視聴者意見が寄せられていたことについて、前回委員会で申し合わせたとおり、内容確認のため同番組のVTRを視聴したうえで、審議した。各委員の意見は次のとおり。

  • 番組で取り上げているのは同名のゲームのことであって、放送されているアニメのことは言っていない。放送中止になったことと、同番組が取り上げたこととは関係ないと思われるので、問題ないのではないか。
  • 番組の中で取り上げられたのが同名のアニメでなく、マンガやゲームであっても、視聴者にとっては同名のものが取り上げられたこと自体が問題なのではないか。
  • 因果関係が分からないにもかかわらず、インターネットにあったからと固有名詞を使って取り上げれば、そのゲームやマンガに対するマイナス効果が発生することは予測できるわけだから、番組の作り方には注意すべきだ。単に視聴者の勘違いとするのは疑問がある。
  • 凶器を使ったアニメやドラマのシーンは、直接的な模倣が出てくることもあり得る。今回の事件の状況を考えると番組内で議論するために取り上げたことはやむを得ないのではないか。

また、アニメ番組を放送休止または中止した局からその理由について、「社会通念上好ましくないと判断した」「遺族や関係者の感情を配慮した」等の回答があり、それについて委員から次のとおり発言があった。

  • アニメ番組を放送していた局の休止または中止理由にも情報番組との関連を示唆するところは見当たらず、それぞれ自主的に休止または中止しているので問題はないと考えていいのではないか。
  • 休止または中止理由として「遺族や関係者の感情」「社会通念上好ましくない」となっているが、放送局自らが自主規制をして簡単に中止していいものだろうか疑問が残る。
  • 放送した場合の反響を考えると、中止したことは局として妥当な判断だったのではないか。

児童ポルノに関する取り組みについて

前回委員会で申し合わせたとおり、山田由紀子委員から児童ポルノに関する資料が提供され、今後の取り組みについて、委員から次のような発言があった。

  • 委員会としてやるべきことは、児童ポルノの法規制の問題というより、30年前だったらほほえましいと思えた男児の裸の映像でも、幼児性愛的な問題が出てきた現代では放置できなくなっている現状を制作者に伝えていくことではないか。
  • 児童ポルノが目的ではない幼児の裸でも、それが悪用されて特定の人を刺激することになれば児童ポルノになってしまう可能性がある。こういったことを制作者にも認識してもらうことを伝えていくべきだ。
  • 一般的に児童ポルノと言っても、法律的にどのような部分が重要なのか、また、現実として男児のポルノはどのような状況なのか、委員会として専門家から説明を受け勉強することが必要だ。

以上の結果、児童ポルノに関しては、時代的な変遷も含め、今後も継続して調査・研究していくこととし、専門家による勉強会を開くことを決めた。

中学生モニターについて

今月は32人から計45件(1人で複数件の報告あり)の報告が寄せられた。分野別ではバラエティーとドラマが16件・15件と伯仲し、情報系番組が6件と続き、次が教養番組で2件、ニュース番組・アニメ・スポーツ番組・ラジオ番組そしてニュースとドラマの全般的な意見が1件ずつだった。
局別ではフジテレビ系が16件、日本テレビ系が10件、TBS系が8件、テレビ朝日系が3件、NHKとテレビ東京系が2件ずつ、九州朝日放送・エフエム愛知が1件ずつだった。
今回の報告でも、番組に共感し賛同する好評意見がやはり多く30件あり、賛否両論を記しているのが9件、良くなかったと批判している意見は6件に増えた。

  • バラエティー番組では『クイズ!ヘキサゴン?』に「どのコーナーも面白く、笑える。また、時には勉強になる」という好評意見と「昔は6人の心理戦で勝負するという面白い仕組みで、楽しく見ていた。今はおバカさんキャラの芸能人が中心になっていて、他のクイズ番組と変わりない」という批判意見の2件報告があった他は、14番組に1件ずつ報告があった。
    好評意見は『笑ってこらえて』『おネエ★MANS』『学校へ行こう!MAX』『あいのり』『ジャンプ!○○中』『SMAP×SMAP』『クイズ雑学王』『出没!アド街ック天国』の8番組に。
    賛否両論が記されたのは2番組で、『嵐の宿題くん』には「何より、嵐のメンバーのキャラクターがおもしろい。ただ、ゲストについて深く掘り下げるということがあまりなく、番組の基本形もないと思う」と、『いきなり!黄金伝説』には「最近はバラエティー番組の大半でテロップを使用していますが、この番組ほどヒドイものはないと思います。内容はものすごくいいのに…」という意見が寄せられた。
    批判意見が寄せられたのは4番組で、うち制作者に対する苦言が2件あった。まず『まるまるちびまる子ちゃん』に「ドラマ部分とは別に、日常的な日本語をアルファベットの略語にし読解するというクイズ形式のコーナーがある。自分の中学校でもその事を悪用して、暴言が飛び交っている。”死ね”という言葉を”SN”と略し、弱者を大勢で”SN”、”SN”と一斉にいびる事も十分考えられる。もっと、後先の事を考えてコーナーを作った方がいい」。『めちゃ2イケてるッ!』には「食べ物を粗末に扱ったり、熱湯をわざと大量にこぼしたり人にかけたりし、また出演者の一人をほかの出演者が無視したりいじめたりすることがある。大人だけでなく、小中学生の多くも見ているので、番組の制作側も視聴する人のことをもう少し考えてほしい」。他には『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』に「芸人と女子レスラーの対戦で、食べ物が試合のための道具になっていた。番組自体は面白くても、そういうものがあると寂しくなる」、『感動再会!”逢いたい”』には「何故あの審査員(?)に、逢うか逢わないか決められなければならないのと思った」、という感想だった。
  • ドラマではほとんどが好評意見で、複数意見があったのは『ガリレオ』が5件、『有閑倶楽部』が3件、『3年B組金八先生』が2件だった。
    『ガリレオ』には「今まで月9のドラマは恋愛物が多い中、こういう番組がでてきてくれて、とても気に入った。ミステリーものだが、あくまでも事件で起きた不可解な現象を追い、犯人はオマケみたいなものである。そこがクセになるというか、ハマる」などの意見が寄せられた。10月からのドラマは男子に人気があり、『有閑倶楽部』は全員女子だが、『ガリレオ』では2人が『金八先生』は2人とも男子だった。また女子2人からは「今シーズンのドラマはこれといって面白いものがない」という注文も寄せられている。
    他に意見が寄せられた5本のドラマのうち『ドリーム☆アゲイン』には「私のように野球好きばかりではないはずなので、つらい話の中にもおもしろい場面を作っていくと良い」という注文があったが、これ以外の『ジョシデカ』『医龍2』『暴れん坊ママ』『TRICK(再)』は好評だった。
  • 情報系番組も概ね好評だったが、『たけしの日本教育白書』には「とても内容の濃い番組でした。もし討論のコーナーがもっと早い時間にあればもっと楽しい番組になると思います。視聴率より、内容を考えた番組の構成を期待しています」と制作者への要望が寄せられた。『モクスペ 九死に一生スペシャル』は「まさに九死に一生をえた人々の実体験をもとに、それを映像化して再現したものである。人間、愛、命、死、様々な事を考えさせられた」と、『仰天・世界おもしろ学説SP』も「なぜそのような学説ができたのか、証明されるのかについて理由をしっかり言ってくれるので納得しやすい」などと好評だった。
  • その他、今月は教養番組に2件意見が寄せられた。4日間放送された『ハートをつなごう 子ども虐待』は「最近児童虐待のニュースがすごく多いのは知っていましたが、今40代50代の方々も虐待を受けて育った人が沢山居ることを知りました」、『知るを楽しむ 歴史に好奇心 明治サイエンス事件帳』も「こっくりさんに科学の力で立ち向かうというところが僕の理科魂をめらめらと燃やさせました」などと好評だった。

青少年委員会では委員から下記のような発言があった。

  • 単なる感想や意見でなく、例えば『みのもんたの朝ズバッ!』に「朝のニュース番組は忙しい人がたくさん見ているので、必要な情報をまとめる工夫をするともっと良い番組になる」とか、『クイズ!ヘキサゴン?』にも「昔のやり方と今の形を1週間ずつ交互に放送するなどしたら飽きずに見られる」などと、番組への前向きな提案をしている。こういう意見を大切にしていきたい。
  • 中学生モニターは真面目に番組を見て、きちんと評価をしてくれている。例えば中学生の間で最も話題になった番組、最もためになった番組などに「中学生モニター賞」を出したらどうか(この点についてはさらに検討することになった)。
  • ただいろいろな番組についてバラバラに報告を書いてもらっているだけではもったいない。例えば「バラエティー番組の罰ゲームをどう思うか」などテーマを設定して書いてもらい、調査などとも関連付けられたらモニター制度が意義深いものになるのではないか。

委員の発言を受け、12月のモニター報告のテーマは「バラエティー番組の罰ゲームをどう思うか」に決まった。また青少年委員会が10月に出した「『出演者の心身に加えられる暴力』に関する見解」についても感想を書いてもらう事になった。

中学生フォーラムについて

第7回中学生フォーラムは、小田桐誠委員がブレーンとして企画に関わり、2008年3月26日に開催することを決めた。

2007年11月に視聴者から寄せられた意見

2007年11月に視聴者から寄せられた意見

2007年11月に電話・ファクシミリ・郵便やBPOのHP経由で「BPO視聴者応対窓口」へ寄せられた意見は1,111件で、10月と比較し半減した。
意見のアクセス方法の割合は、Eメール59%、電話36%、ファクシミリ3%、郵送ほか2%で、前月との比較ではEメールが10%以上減少し、反面、電話は12%の増であった。(*Eメール数には同一人の多数意見を含む)
男女別は男性76%、女性22%、不明2%で、世代別では30歳代(33%)、20歳代(18%)、40歳代(14%)、50歳代(9%)、60歳以上(8%)、10歳代(7%)の順となっている。

2007年11月に視聴者から寄せられた意見 1,111件

BPOに寄せられた意見内訳

意見分類 2007年11月件数 年度累計
人権等に関する意見 11件 105件
放送と青少年に関する意見 174 件 [ 意見内容 ] 1,606 件
放送番組全般にわたる意見 513 件 [ 意見内容 ] 5,085 件
BPOに関する意見・問い合わせ 66 件 780 件
その他(放送関連以外) 347 件 4,515 件
意見件数 計 1,111 件 12,091 件

視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局が特定したものは当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。11月の通知数は395件(33放送局)であった。

意見概要

人権等に関する苦情

11月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情の内訳は次のとおり。

人権関連の苦情[11件]

  • 審理・斡旋に関連する苦情(特定個人または直接の関係人からの人権関連苦情)・・・・・・・ 7件
  • 人権一般の苦情(人権関連だが、関係人ではない一般視聴者からの苦情)・・・・・・・ 4件

番組全般にわたる意見

11月の放送番組全般(人権、青少年を含む)の意見総数(1,111件)のうち【情報ワイド番組・バラエティー番組】に関する意見が1,007件(全体の91%)で、前月の1,605件から598件の減少となった。内容としては”不適切な内容や発言・表現、不適格な出演者”(724件:全体の65%)、 “低俗・下品な番組”(178件:16%)、”モラル・倫理観の欠如や局の責任・処分”など(105件:9%)である。

次いで【報道番組】に関した意見が539件(全体の49%)で、”取材・報道のあり方、放送のあり方”(270件24%)、”放送の影響と公共性、メディアの規制、言論・報道の自由”など(196件:18%)、”公平・公正な報道への要望、偏った内容批判”など(73件:7%)で、いずれも前月からは大幅に減少した。

その中でも11月の意見の特長としては、早朝の情報ワイド番組での司会者を中心とした発言(小沢代表辞任にともなう一連の民主党の動きに関する意見や、香川・坂出殺人事件における犯人に言及した発言など)への批判、更に同司会者の昼のワイド番組での不適切な表現(インターネットで流行しているキーワード「アサヒる」を歪曲して伝えたとの批判)への批判が目立った。

なお、「放送と人権等権利に関する委員会(放送人権委員会)」への苦情(11件)とは別に、放送番組全般の意見の中で「人権問題や報道被害ではないか」との提起や批判は香川・坂出殺人事件報道を中心に129件寄せられた。 【放送局の電話対応や応対の姿勢】に関する苦情・抗議は168件で前月から半減した。 【CM関係】「不適切な表現・内容」などの指摘を中心に66件の意見があった。

青少年に関する意見

11月にBPOに寄せられた意見のうち放送と青少年に関するものは174件と先月に比べ半減した。年代別では10代からの意見が31%を占めた。
内容別では先月に引き続き、青少年委員会の「見解」に関する意見が28件と最も多かった。また、「深夜アニメに年齢制限をかけるとよい。」「悪いニュースばかりでなく良いニュースを増やすべきだ」といった提案が12件あった。

BPOに関する意見

66件の意見・問い合せのうち、BPOへの意見は29件、問い合せは37件であった。

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 「報道の自由」と「知る権利」を守るはずのマスコミが自らその権利を脅かしている。総務省の介入には反対だが、これほど改善が見られないのであればそれも仕方がないかとも思う。しかし、その前にBPOがもっと権限を持ち、各局が自浄作用を発揮出来るにはどうしたらよいかを考えるべきではないか。
  • マスコミの自由奔放さに呆れました。守屋前次官を乗せた車に報道陣が群れをなし送検を妨害しているように見えて仕方がありません。そして、極めつけは海の中で3遺体が見つかった香川・坂出の殺人事件。報道陣が群れを作り捜査の妨害になるなど、周りは騒然としました。何故、ここまで野放図なのでしょうか。報道を規制しろとは言いませんが、マスコミの集団取材は正直、規制するべきです。
  • 香川県姉妹祖母不明事件に関して報道の仕方があまりにも人権を無視していると思います。しかも、テレビ局の記者が「マスコミに非協力的になったら、事件は解決しないですよ」と言っています。何故、被害者家族がマスコミに協力的じゃないと事件が解決しないのでしょうか? 今回の件は松本サリン事件で犯人扱いされた人物と同じことを繰り返しています。一体マスコミは何をしているのですか? 被害者家族を犯人扱いしておいて、違ったら謝りもせずに「なーんだ、違ったんだ」という態度は社会的に許されないと思いますがいかがでしょうか?
  • 早朝の情報番組の司会者は何様のつもりですか?香川の事件報道の際の彼の発言を聞き非常に不愉快でした。父親を犯人と断定するかのような発言。しかも今回が初めてではなく不二家の捏造問題での反省の色が見えません。他企業の謝罪会見などの報道に際してこの司会者や放送局は様々な発言をしていましたが、司会者自身やテレビ局は謝罪すらできないのでしょうか?BPOの委員会か総務省による内容の審査と処分が必要だと思います。
  • 香川県祖母孫姉妹事件報道で、記者が被害者の父親に向かって「お父さんが犯人という噂がありますがどう思いますか」という質問をした。この言葉は二人の娘の父親に対して常軌を逸する暴言であり、報道の暴力である。今後各局に注意を喚起して貰いたい。
  • 政府税制調査会の消費税上げの意見について、テレビがこぞって「仕方がない」と言うような意見を表明するのはどういうことでしょうか。消費税をあげる前にやるべきこと(政策・施策)は幾らでもあるでしょう。社会保障の現在のあり方を見直すこともやらず、現状維持のまま政府の意見を丸飲みすることがマスコミのやることですか。消費税を高所得者も低所得者も一様に負担増となる税制より、かつての日本の税制のように高所得者の税率を上げる累進課税を検討したほうが、ここまで格差が拡大した今となっては庶民のためになります。アメリカと違って貧富の差が少ないのは日本の美風といえるものではないですか。それについて言及しないのは、一般人より高所得のテレビ関係者の私利私欲に基づくものだと考えざるをえません。一部の東京キー局に特にその傾向が顕著で、そんな程度の報道しかしないテレビ局ならとっとと廃業して下さい。
  • 都内のマンション火災の報道があった。その際、消防活動に支障をきたす場所で、リポーターやカメラマンが現状を伝えていたが、消防活動と人命救助の妨げになるのではないか。また、この火災現場では救助ヘリが飛んだが、報道ヘリからの撮影もされていた。10月頃の大手町付近の家電店からの火災の時も、他局でも同様なことがあった。規制がされていたのかは分からないが、報道に関わる者として伝えることも重要だが、被害に遭った方の生命の危機やそれを助けようとする公的機関の邪魔になるような取材は止めて欲しい。
  • 最近の報道番組などを見ていると(特にニュース)ただ情報を垂れ流しているだけに思える。特に全国ニュースのひどさは亀田家騒動の時に感じた。まさかどの局も夕方のニュースでボクシングジム会長会見を放送するとは思わなかった。視聴者をバカにしているのか?思わずテレビを消した。いい加減にしてほしい。もっと視聴者に知らせることがあるはずだ。ニュースの内容をもっと詳しく知りたいと思うことがあるが、最近はネットでそのニュースについて個人ブログや掲示板などを検索して読むようにしている。そのほうが自分の知らなかった情報をたくさん知ることが出来るからだ。もう少し報道というものについて考えていただきたい。話題性を追求するだけのような内容を放送するのはやめて下さい。
  • 「今日のニュース」と言いながら、一般紙・スポーツ紙の拡大コピーを貼り付けたボードを示し、赤ペンでなぞった部分を一言一句違わずに読み上げるだけ。新聞記事の棒読みをもっともらしく放送するな。新聞、インターネットに各々の役割があるのと同様にテレビにはテレビ独自の役割があるはずだ。
  • ハンバーガーショッブの賞味期限のニュースの中で、店長代理という女性が出演していましたが、制服は現在の制服でなく、また現店長代理でもないのに「店長代理」というネームプレートを付けていました。その人が着ていたのは「STAR」と呼ばれるアルバイトのお客様係り用の制服です。消費期限のニュースだけならともかく、偽と思われる元店長代理を出演させ、故意に店を貶める映像を出したことに問題があります。

【不適切・低俗な表現や発言、モラルの低下、局の姿勢】

  • 最近頻発する食品偽装の問題で「またも裏切られた・・」などという文句で報道していますが、同じ思いを視聴者がテレビ業界に対して抱いていることには気づいてないのだろうか。例えば不祥事の頻発する東京の放送局がそうだ。捏造から盗聴から、最近話題の亀田一家の問題にしても局に大きな責任がある。しかし、テレビ業界はそこまでしてもお咎め無しである。放送で食品業界の問題などを批判しているが、聞いていて馬鹿らしくなってくる。
  • 亀田問題について放送した局の社長の会見を新聞で読んで驚いた。あれだけ世間を騒がせ、国民の批判を浴びたにもかかわらず謝罪はなく、しかも、今後も亀田一家を応援してその試合を放送していくという。また、同席した取締役は、観衆や視聴者が喜ぶからやったと言って、亀田の行過ぎた言動の責任を我々に転嫁するような発言をした。2人とも無責任もはなはだしい。この無責任な局に対して、BPOには厳しい見解を述べてほしい。
  • 民放のゴールデンタイムにおける番組は下品きわまりない。芸のないお笑いタレント以外出演していないし、内容的には単なる雑談、一般視聴者を無視した内輪話、共演者の罵倒、大食い・・・ばかりだ。一番多くの人がテレビを見ている時間帯にこのようなくだらない番組を垂れ流している国が他のどこにあるだろう?テレビ番組を見る限り日本は発展途上国である。色々不祥事もあるようだがNHK以外見るに耐える放送局は存在しない。
  • 「裸まつり」と称して裸を売り物にしているタレントを集めていたが、どうしてこんなくだらない番組を放送するのか。くだらない番組を放送する一方で肝心な情報を取材・報道しようとしていない。朝青龍のモンゴルや亀田のメキシコには大量の取材陣を派遣するが、長井さんが亡くなったミャンマーには取材陣を派遣せず、ミャンマー事情は伝えない。またインド洋の自衛艦の活動についても知らせてくれない。ともかく全く国民の知る権利に応えようとしていない。日本のテレビ局の姿勢はあまりにもおかしい。
  • 日曜朝の情報番組で小泉元首相と安倍前首相のモノマネ漫才(?)をやっていたが低俗過ぎる。「いくらKY(空気読めない)の私でも・・・」とか「49日振りに復帰というのは、私が首相をやめてから49日(シジュウクニチ)にあたり・・・」等。例えどんな経緯があろうと一時は国のトップを担った人であり、また私たちが選んだリーダーに他ならないだろう。その人を諫めるのならまだしも、貶めて笑いに持っていこうとするとはどういう事か。まして49日等と、死人と同様の扱いをするのは安倍前首相に対する侮蔑だ。
  • 大食いが芸の女性タレントが出て寿司を150貫も食べ、番組はその代金として60万円も払ったという。この女性は他の番組でも大食いを自慢して何十人分もの食べ物を一人で食べている。テレビ局はなんでこんな意味のないことやるのか。世界には食糧不足や貧困で食べる物がなく飢え苦しんでいる子供たちが大勢いるのだ。私も寿司を盗んで捕まったホームレスを助けてあげたことがあるが、国内にもホームレスの人など、空腹を抱えて日々過ごしている人がいる。にもかかわらずテレビでは大量の食べ物を意味もなく、無駄に消費している。テレビ局の非常識さ、”バカさ加減”が許せない。
  • 大食い対決なる内容は、番組としては最低レベルだ。欧米では暴力シーンのみならずこの手の内容も規制されているはず。資源、食料、環境問題は、世界的課題だ。とりわけ先進国の責任は重大。その自覚のかけらもない番組内容だった。これでは日本は世界から軽蔑される。タレントというものは多少なりとも社会的価値をもつ人を出演させて下さい。大食いの女性タレントは、誰がどういう基準で出演させているのか。日本の恥だ。同種他の番組も同じだ。
  • 男性タレントが水泳パンツ一丁の姿で出演している。こんな奴をテレビに出すな!放送局はおかしいと思わないのか?つまらない喋りの後に「そんなもの関係ねー!」とか言って拳を振り下ろすだけじゃないか。そんなもの芸でもなんでもない。それなのに一緒に出ている女性アナウンサーまでが、裸男の隣で拳を振り下ろしている。アナウンサーとしてプライドはないのか。裸男のタレントに「洋服を着てやってもみんなが賞賛する芸を会得し磨いてからテレビに戻って来い。それまで一切テレビに出るな」と伝えてほしい。
  • ラジオ感覚の情報バラエティーと称すこの番組では、ほぼ毎日のようにシモネタ発言がある。男性MCは、女性ゲストに男性性器の名称を連呼させたり、女性に対するセクハラ発言が非常に多い。子ども達が学校に行っている時間なので直接的な影響はないとしても深夜番組でもあるまいし、朝の番組でこのような内容は不適切だし倫理に反する。この男の発言は個人の判断でしているのか局の方針なのかわからないが、このような内容が平気で放送される日本という国はおかしい。番組に対して指導をしていただきたい。局に電話をしたが、全く聞き入れようとしない態度だった。
  • お笑いタレントたちが出るトーク番組などでは、私たちの時代ならあり得ない一線を越えた性的発言が平気で飛び出しゲラゲラ笑っている。先日も、某元女性大臣と「寝てみたい」などと失礼なことを言った奴がいたが、大臣侮辱で問題にすべきだ。BPOはこの行き過ぎた”性的発言”を規制すべきだ。
  • 視聴者センターに番組名の意味を尋ねたらセンターの責任者と称する女性から「担当者がいないのでわからない。来週電話してくれ」と言われた。いやしくも番組タイトルなのに何の説明も出来ないというのは自分の商品の説明が出来ないということと同じで公共の電波を預かっている放送局にとって大変恥ずべきことだ。同じような質問を経済関係の新聞社にした場合は完璧に対応してもらえる。こんなことでテレビ局として成り立つのか。
  • 番組のHPで「この番組は~当テレビと視聴者の皆様の距離を縮め~」と紹介しているが、視聴者センターの担当者の応対は余りにもかけ離れたものだった。番組に対する要望を伝える為に番組で紹介されていた番号に11月26日の22時頃に連絡したが、担当の若い男性がだるそうに「出来ません」「気に入らないんならいいんです」と応対。改めて22時15分頃連絡したが女性の担当者が眠そうな抑揚の無い声「もしもし」「分かりません」と、要望を伝えている相手に応対する姿勢ではなかった。担当者に名前を聞いたが、過去にストーカー被害に遭ったとの事で教えてくれなかった。もし、そのような経緯があるのであれば、担当者名を番号で伝える等の方法をとるべきだ。
  • 番組に対する苦情を言うべく9時半前に視聴者センターに電話をしたら「ただ今サービスはしていません」というテープが流れた。”サービス”とはなんだ。おかしいんじゃないか。こちらはなにも対価を求めているわけじゃないんだから。「ただ今は受付をしていません。9時半を過ぎたら電話を・・・」、これが適切な言い方だろう。改めるべきだ。

【その他、番組全般】

  • (推奨番組)年に数回だけの鎌田医師の話を中心とした生番組で、毎回楽しみにしており聴き逃したことはない。是非幅広い年齢の人達に聴いてもらいたいものだ。10月27日17時より、NHK・BS2でこの番組を収録したものをテレビ番組として放送していたが、別のタイトルが付けられ、せっかくの内容も一時間足らずに編集してありもったいないと思った。改めてテレビでもノーカットで放送して欲しい。今後ともこの番組が長く続く事を希望する。
  • 4月に通常国会へ提案され、継続審議となっている放送法改正案のうち、捏造番組を放送した放送局への行政処分導入について、「言論の自由の侵害につながる」として放送局などが猛反発しているとのことである。嘘をつくのも「言論の自由」なのか?食品の産地捏造や賞味期限改竄は厳しく批判するくせに、自分たちの場合は嘘をついても「行政処分はするな」とはご都合主義も甚だしい。「あるある大事典!」の後も多くの捏造問題が発覚しているというのに、放送界のモラルや体質・本音や正体が見えてきた。反省したようなフリをしているだけで、実際には盗人猛々しい業界である。以前に、個人情報保護法について、マスコミが「国民の知る権利を侵害する」と言いこぞって反対していたが、本質は、国民の知る権利をダシにして商売がやりにくくなるから反対ということを正当化していただけである。国民を欺きバカにするのもいい加減にしろと言いたい。
  • 番組中、「幽霊を見たのでその対処法を教えて欲しい」という相談があり、女性占い師が「お化けも幽霊もいます」という言葉から始まり、その対処法を詳しく解説した。これは、【日本民間放送連盟放送基準8章表現上の配慮】に違反するのではないか。この番組だけではなく、彼女の出演する番組は、同基準に違反していることが非常に多い。もう何年も前から彼女の出演する番組の問題を指摘され続けたと思うが一向に改善されない。BPOの存在意義はどこにあるのか?公権力の介入の阻止だけか?彼女が、もし霊感商法に関わっていたら放送業界は責任を取るのだろうか?この種の番組への取り組みを切に願う。
  • 未解決事件の特集番組にいわゆる霊媒師や霊能者をしばしば登場させるが、何の根拠もない非科学的な方法を事件の推理に使うのは極めて疑問に思う。彼等がバラエティー番組で運勢を占う程度ならエンターテインメントとして許容できるし、事件とは言っても「探し物のありかを言い当てる」程度であればまだ気楽だが、被害者や遺族が存在する深刻な事件の捜査に関わるのはふさわしくない。第一、それら特集番組の放送後に解決した事件があるとは聞いた事がない。是非、霊能者等の出演には一定の線引きを設けて欲しい。また、テレビ番組が万が一にも悪徳宗教団体の活動に利用されないようくれぐれも慎重にして欲しい。
  • 不二家問題で「廃業しろ」と一企業を倒産に追い込み社員を路頭に迷わせるような暴言を吐き、BPOから見解を出されるまで何もなかったかのように平然と放送し続け、見解が出た後に番組で謝罪した件の司会者。しかし反省していないのではないか?今日の”額賀氏問題”で、「民主党を解散しろ」との暴言発言があった。不二家問題から何も変わっていない。BPOからの見解が生かされていない。BPOの見解が出た後も暴言を吐くのはBPOを軽視し馬鹿にしているとしか思えない。一司会者に、自分の好き嫌いで世論誘導をしたり、党や企業の存続廃業を決める決定権があるのか?政治報道は中立・公平が基本だが、この番組は政府・与党に偏り政府与党広報番組的だ。野党・民主党攻撃の発言も、どこからかのご意向に沿っての発言で、何らかの意図があるのではないかと思えるが、不二家問題での「廃業しろ」に続く「民主党は解散しろ」という暴言発言をBPOはどう受け止めるのか?
  • 京都父親殺害事件と放送休止となったアニメ2作品についてだが、問題視すべき点は「もし、事件が起きなければアニメ作品が放送されていた」ことについてではないか?本来ならば事件が起きてから放送の有無を決定するのではなく、まず嗜虐性・暴力性が明らかに高いとわかっているゲーム作品をアニメ化する段階で放送倫理と照らし合わせるべきである。制作段階で倫理規定に反するような部分があるならば、シナリオ変更や制作中止を行うべきだし最初から放送するべきではない。今回のように、マスコミが作品内容を歪めてまでしてでっち上げた「元凶」に簡単に惑わされてしまう放送倫理と視聴者の意識にこそ問題があるのではないか。マスコミのさじ加減一つで倫理と意識が安易に変わり決まってしまうことが残念でならない。
  • 佐賀県武雄市では病院で入院患者が射殺される事件があった。犯人も捕まっておらず、4歳の息子は保育園で事件の話を聞いて「鉄砲のおじさん怖い」と怯えている。そんな中、この番組内で拳銃を持った男たちが病院に押し入り拳銃を構えるというシーンがあった。その直後には佐賀県武雄市の事件をニュースで報道していた。深夜といえども事件が未解決の段階で現実と同じようなシーンを放送するとは無神経極まりない。この番組を見てから精神的に落ち着かない。マスコミは見ている人を不安にさせるようなことは慎んでいただきたい。同じ思いを感じた人はたくさんいると思う。お詫び等の対処をお願いしたい。
  • 私は障害者ですが、ラジオを聴いていると、パーソナリティーによる障害者への差別発言や理解のない発言が時々あり、その度に非常に悲しい思いをする。無意識で何気ない発言なので健常者には気がつきにくいと思われる。反省し改めてほしい。
  • リタリンを不正に処方していた医師が逮捕されたというニュースが放送されていた。逮捕された人を非難するのはともかく、リタリンを適正に利用している者や処方している医師に対して配慮に欠ける大変偏った説明の放送だった。処方が不正だった事やネットでリタリンが転売されている事が異常であり、薬が「気持ち悪い」「薬害」などと放送される事は行き過ぎで、本当に必要としている患者まで社会的に悪い印象を与え、子どものいじめ問題まで発展する可能性もある。正しく使用し効果を得ている患者が多いにもかかわらず、このような偏った放送は即訂正し適切な利用者の意見も放送するべきだと思う。
  • 花柳界を描いた文化庁芸術祭参加作品。芸者が日常的に売春をしたり、先輩達によるすさまじいいじめが行われる様子が盛り込まれている。「このドラマは事実を基に創作したフィクションです」との字幕スーパーが最後に出るが、視聴者によっては売春といじめの部分を事実と取る人もいるだろう。芸者の世界でいじめはともかく売春はありえない。字幕スーパーが指す「事実」と「フィクション」がどの部分を指すのか示し、誤解が生じないように一工夫できないものだろうか。
  • “能力検定”のクイズ問題は、若くして死んだ10名ほどの著名人の写真を挙げ、その名前を当てさせるという内容だった。その中にアンネ・フランクが入っていた。ナチの収容所において悲惨な最期を遂げた彼女を、間の抜けた回答を笑っては互いの脳力を判定するクイズ番組に出題する事は許せない。アンネ・フランクはもっと生きたかったに違いないが、そんな思いを踏みにじっており不愉快だ。
  • 「きのう流行った言葉たち」のコーナーで、キーワードランキングに上がっていた「アサヒる」という言葉を取り上げた。テレビと新聞という媒体の違いこそあれ、同じマスメディアのテレビ番組が他の新聞社を揶揄した言葉を取り上げたことに驚いた。続いて「アベする」という言葉の説明を聞いて更に驚くこととなった。同番組は「アサヒる」の意味を「某新聞は政治に対して厳しい意見を表明することが多いことから、物事を執拗に追及することを意味する」と説明した。しかし本来の意味が「某新聞の捏造体質を批判・揶揄したことから敢えて作られた流行語」であることには一切触れなかった。直後に「アベする」を取り上げて、本来の意味で説明しているにも関わらずである。
  • 週末の豪華な旅を売りにした番組でのこと。オーストラリアの世界遺産のビーチにシャンパンを撒き散らすというシーンが放送されました。人類が守ろうとしている財産を軽視し、自分たちだけが楽しければよいという、まさに現在の日本を表現しているような内容でした。逆にもし熊野古道で外人がシャンパンを撒き散らしていたらどう思うのか?この番組は毎回ゲストが世界各地に旅行し、自分の欲求のまま行動しているので、きっとまた同じことを必ず繰り返します。こういう番組は即刻中止したほうがよいと感じました。
  • 法律相談バラエティーのこの番組は放送内容にデタラメが多い。例えば・・・「視力の弱い人がメガネをかけないで自転車を運転したら道交法違反」「自転車運転中、道で立ち往生しているおばあさんに対してベルを鳴らしたら罪になる」「犬にいたずらをして噛まれ、怪我をした他人の子供の治療代を飼い主は払わなければならない」「電車内で騒いでいる子供を殴って怪我をさせたおじさんは治療代を払わなくてもいい」・・・かつて放送されたこれらの例はみなデタラメだ。これはそのほんの一部で、他のデタラメもメモしてあるから求められれば指摘する。正しい放送をするようこのテレビ局を厳しく指導してくれ。
  • バラエティーが売りのキー局のこの番組ではゲームをして間違えると罰を受けているが、この罰ゲームが度を越えている気がする。座っている椅子を廻すのはまだ許せるが、物を至近距離から顔面にぶつけるのは危険極まりないと思う。よく目の下のあたりに当たっているように見えるが、目を閉じているとしても視力障害を起こす危険性があるのではないか。また、リーダー的な立場の人間が、間違えた人物に対して必要以上に責め立てるシーンを目撃することがある。番組スタッフも出演者も、もう少し節度を持って放送すべきである。
  • 深夜に放送されている英会話の番組に、若い女性がみだらな姿で出演していた。民放の番組でも控えるような黒のブーツを履き、へそを丸出しした超ミニの衣装で、教育番組に出演していた。EUに観光旅行をした時現地のガイドさんが「娼婦」だと教えてくれた格好だった。
  • 最近は日本選手の活躍などで注目度が高まって、民放で放送されることが多くなったフィギュアスケートだが、10年以上このスポーツのファンである者からすれば、怒りを感じる事も多々ある。フィギュアスケートは、現在注目を集めている女子シングルだけではない。男子シングル、ペア、アイスダンスとそれぞれの競技にそれぞれの味があり、女子シングルだけを放送するような偏ったやり方はやめてほしい。NHKがグランプリシリーズを放送している時はちゃんとまんべんなく各競技を放送してくれた。一方、競技そのものではなく、ドラマ仕立てで選手を紹介してよけいな時間をかけたり、大会によっては一位をとった選手ではなく、韓国、中国の選手を紹介するなど、意味の分からない偏り方もしている。注目度が高くて、視聴率が取れておいしいからといって、ろくにその競技の良さも紹介できない局がしゃしゃりでて、放送権を取っていくのは止めてほしい。
  • メディアは自己検証番組を通じ、「視聴者から頂いた批判は真摯に受け止め、今後の番組作りに活かしていく」とコメントしているが、その言葉に矛盾を感じる視聴者は多いはず。BPOのHPでも女性占い師の番組は視聴者の批判が多いにも関わらず、番組自体は高視聴率を楯に打ち切るどころか放送時間や曜日、放送局を変えてまで似通った番組を幾つも抱えている。しかも、幾つかの番組でHPを設けているが、視聴者から寄せられる意見は全て氏への好評意見ばかり。その信憑性はかなり疑問だ。確かに、発言の中には的を射るものはあるが中にはゲストへの暴言、名誉毀損、脅迫紛いのものもある。視聴者からの批判=出演者への誹謗・中傷、嫌がらせと捉えていて不快感を覚える。
  • TV受信機は各メーカー共高画質となり、大変素晴しい映像が受信できる。しかし放送される番組内容は「ガッカリ番組」が大部分で、特定者の追っかけやタイトルを変えただけの殺人事件ドラマばかり。社会で注目された重大事件や事故も一過性で、一定期間経過後の庶民生活や自治体、環境の変化が全く報道されない。森永粉ミルク補償、水俣公害、グリコ誘拐、阪神淡路地震、アスベスト、耐震偽造、ライブドア騒動など、総てが三面記事感覚である。また放送するアナウンサーを含めテレビ出演者が標準語、敬語の使い方を知らなすぎる。視聴率が大事なことは分かるが、その前にTV報道の社会的影響の大きさを重要視すべきだと思う。それによって視聴者の想像力・思考力・善悪判断力が高まる。ハイビジョンに相応しい番組を望む。

【CM】

  • 大学教授による「山場CM」とCM明けに繰り返し放送されるシーンについての調査結果に関する新聞記事を読みました。今までテレビを見ながら感じていた不快感が調査結果という形で明らかになり、胸のすく思いです。肝心な場面になるとモザイクをかけて隠し、続きはCMの後でとなる。いざCMが明けるとCM前に見たばかりの導入部が繰り返され、ひどい時は別の話を挟み、結末は番組の最後。制作者や出演者は自分の作った番組を一視聴者として見ないのですか。番組収録の際はCMはなく一連のストーリーとしてVTRを見ているのでしょうが、放送の際にそういう編集がされていることに対し何も思わなかったのですか。このようなCMの使い方はスポンサーに対しても失礼です。私は対策としてテーマに興味がある時のみ番組は録画して、後でCMを飛ばして見ます。視聴者はCMに嫌悪感を抱き、テレビを見たくなくなります。視聴者の立場に立ち、視聴者のための番組作りをして頂きたいと思います。
  • 自分は障害があり外出できないので、テレビの通販をよく利用する。「高齢者でも喜んで・・・」というキャッチフレーズの保険のCMがあり資料を取り寄せ申し込んだが、よく読むと「入院保険は交通事故に限る」と書かれてあった。CMではそのようなことは言わずに「誰でも病院の審査なしで入れる」と言っているので誤解する。他にも通販で商品を購入しているがテレビで放送する内容とは効果が異なる商品が非常に多い。このような放送をすることに局の責任は問われないのか?

【BPOへの意見】

  • 捏造報道をしてもペナルティーを受けなくてもいいように放送業界が「報道の自由」を盾にして政治に圧力をかけたそうですね。「報道の自由」はそれを主張できるだけの「義務」を果たしている者が口に出来ると思う。今の放送業界にそれだけの資格はあるのか?今や捏造と疑わしい報道を毎日のように垂れ流しているテレビ局。この法案だと捏造報道は減らなくなる。BPOはどう考えているのか?放送業界の自浄作用と言っているが具体的に何か動くのか?放送業界は政治に圧力をかける暇があるのなら、自ら捏造報道が起きないようにする規則を作ってほしい。
  • 在京キー局が女性占い師の出演する番組に関して2005年にBPOへ提出した回答書を読んだが、現在も番組内容が改善されていない。視聴者からの苦情は無視されていると思う。BPOもないがしろにされていると思う。厳しい処置を取っていただきたい。

青少年に関する意見

【<「出演者の心身に加えられる暴力」に関する見解>に対する意見】

  • テレビは本来、人々を元気づけ楽しませるものだ。少なくとも私の周りでは「テレビがつまらなくなった」という意見があふれている。規制を行うことで社会からいじめや犯罪がなくなっている事実はないだろう。統計的に分析すれば有意な差が見られないことは明らかだ。教科書的な番組一辺倒になるテレビは見るに耐えない。もちろんそういう番組も必要だが、様々な番組があり、それを自由に選択ができて(見ないという選択もできる)初めて娯楽と呼べるのではないか。少なくとも規制することにより生じる利益と弊害を比較するという、立法の前提となる作業を公正に実施し開示して説明責任を果たしたうえで行動をして下さい。
  • 私は子供の頃からバラエティー番組が好きで、今もまだ色々な番組を見ているが、BPOがこのように思う現行の番組が思いつかない。具体的にどの番組のどのコーナーがそうなのか、そしてそれがどのように悪影響なのか、全て明確にしたうえで世間に公表していただけないか。
  • バラエティーの罰ゲームが「いじめの素」であるかのように言われているが、マスコミによる過剰な報道や、芸能リポーターが「こちらは正義だ」のような態度で芸能人の離婚などを異常に追いかける事、暴力的なシーンの映画告知を時間帯問わずに放映する事はどうなのか?どれも朝昼晩と放映していて見ている人に影響がないと言えるのか?過剰な暴力や性的な発言などの行き過ぎた表現に対しては注意していかないといけないと思う。安易にバラエティーを擁護するわけではないが、このままだと「悪いものは規制すること」だけになってしまう気がする。そうなれば自由な発想で番組を作れなくなると思う。テレビは未だ模索しながらも発展しようとしているメディアだと思う。視聴者側も見たくなければ見ないという取捨選択をしていけば良いと思う。ただ規制するのではなく、どうすれば良い番組を作れるのかを、テレビ局に任せるだけでなくBPOと視聴者も協力して模索していくことができることを願っている。
  • 「罰ゲームを規制する前に人を斬り捨てる時代劇や残酷シーン満載のサスペンスドラマを廃止しろ」という意見に大賛成。罰ゲームがいじめの原因になるという意見が非常に多いが、次々に人が殺されるサスペンスドラマや時代劇の方がはるかに子どもに悪影響を与える。ましてや子どもの視聴時間である真っ昼間に堂々と再放送されることを問題視すべきだ!
  • 規制反対の方は、「テレビがつまらなくなる」と仰っていますが、テレビ放送の中で面白いもの、ためになるものは、ゲームの敗者に対して行う身体に苦痛をともなう罰ゲームだけでしょうか。そういったテレビの品位を貶めるようなことに対して考察し、テレビの質を向上させてゆくことこそ重要なのでしょう。
  • 先日BPOが民放各社への「見解」を発表した事を歓迎するが、近頃のあらゆる民放番組にあふれる過度の性的、暴力的表現には常日頃から怒りを覚えており、もっと早く今回の英断が為されていれば、と残念にも思っている。

【低俗、モラルに反する】

  • バラエティー番組。番組の一部で司会者、ゲストらによる浮気の自慢話が展開された。それは浮気を奨励し、浮気をしない人は時代遅れであるかのごとき真に非道徳的な内容だった。この日はボクシングの選手が出演していたので子供たちも見ていたと思う。番組担当者や出演者は子供たちへの悪影響を考えないのか。
  • パンツ一枚で「そんなの関係ね~」とやっている芸人がいるが、下品で低劣で大変不快だ。あんな姿でのテレビ出演が許されるのか。また、保育園の子供たちが「そんなの関係ね~」を真似してお母さんたちを困らせている。子供への悪影響を考えて、あんな芸人はテレビに出さないでほしい。
  • バラエティー番組。番組の中でAVの音声を流すシーンがあった。ゴールデンタイムで家族そろって見ている時間帯で、子どもにも人気のある番組なのに平然とAVのあえぎ声を放送する神経が理解できない。この番組は以前から下ネタや下品な企画が多く全く改善されない。
  • バラエティー番組。毎回この番組を見ていて思うが、出演者に対する暴力行為がひどいように思える。今回は先輩の芸能人相手に本気で攻撃をしているように見えた。もはやこの番組にとっては当たり前のように見えるが、芸能界でトップを走る芸能人が他人に暴力を振るうという行為を見て、視聴者(特に青少年)は「面白い」で済んでしまうのだろうか。スタッフは自信を持って放送しているのだろうが、感覚が麻痺しているように見える。
  • 金・土曜の23時台以降の番組を見て驚いた。AV女優が出演し、エッチなトークをはじめとする卑猥な内容が満載の成人番組が堂々と放送されていた。今の中学・高校生達にとっては週末の夜更かしは当たり前であり、テレビをつければ当然のことながらこのようなエッチ番組も目に飛び込んでくる。この種の番組は時間帯にかかわらず排除して欲しい。
  • 各局のクイズ番組の賞金があまりに高額で子どもの教育にとって悪い影響しかない。月収20万円のわが身にとってはあるまじき金額だ。何でそんな金額が許されるのか、いま一度考え直して欲しい。

【CM・番組宣伝に関する意見】

  • パチンコ台のCMをゴールデンタイムに流すのも問題だが、特にこのCMは冒頭に女性が「あなたと、合体したい」という場面がある。「合体」という語は性行為の意味で使用されることがあり、言っているのが女性であることもあって卑猥な印象を与える。家族でテレビを見ているときにこのCMが流れると、和んだ空気が一気に気まずくなることもあり、不快である。このようなCMをゴールデンタイムに流すのはやめてほしい。
  • 日曜日の朝の番組のCMで「エロうま」なるキャッチコピーがでてきた。小学1年生の息子に「エロってどういう意味?」と質問された。日曜日、子ども番組が多い時間帯で多くの子どもが視聴しているかと思うが、倫理的に疑問を感じた。あまり細かい事は言いたくないが、大人なら冗談ですませるが、子どもがどう解釈するか、こうした俗語が流行した時、子ども達の倫理観や道徳観にどんな影響を与えるか一抹の不安を感じる。
  • 消費者金融CMに関しての意見ですが、夜10時台の番組を大半の未成年者が視聴していると思います。この時間帯に消費者金融のCMが放映されるのは未成年者に対し問題が発生しやすいと考えられます。私は夜10時台における消費者金融CM放映自粛を希望します。

【要望・提言】

  • 昨今のニュースを見ていると、殺人、強盗、拉致など悪いニュースがとても目立ちます。その悪いニュースを見ている子供達の思考が、これからどうなっていくのかと心配でたまりません。そんな事から提案なのですが、これからの日本を背負う子供達が喜びの共感を持ち、見ていて微笑むような「良い事ニュース」はいかがか。悪いニュースはなく、良い事、微笑む事、人とはこういう生き方をしなければいけないんだとニュースが教えてくれる、そんなニュース番組があったら、学校から子供が帰ってきてその番組を見て、すくすくと育ってくれるのではと思います。親も、そんな番組なら絶対見せたがるし、大人だって微笑みたくなるのではないでしょうか。ニュース番組は一日中どのテレビ局でもやっています。どこかのテレビ局が私の意見に耳を傾けて腰を上げてくれたら幸いです。
  • 最近、深夜アニメでの最終話が打ち切りになったり放送中止になる事が多いが、地上波放送でも年齢制限をかけて放送すればよいのではないか?最近過激な深夜アニメが多いと思うので、デジタル放送になったらそういう深夜アニメに年齢制限をかけた方がいいと思う。アナログ放送の間は、15歳以下の未成年者に放送を見せないように何らかの対処をする。年齢制限をかけて放送すれば放送打ち切りを免れる事が出来ると思う。
  • テレビドラマは、もっと深く考えさせるような内容のものを作れないものか。恋愛物ばかりではなく、多少過激でも社会問題を突いて社会的関心を喚起するようなドラマをもっと作ってほしい。政治家や官僚の腐敗、痴漢や選挙違反などでの相次いだ冤罪、学級崩壊やモンスターペアレント等、ドラマの題材になりそうなものはたくさんあると思う。放送局にはぜひ頑張ってほしい。

【性表現について】

  • バラエティー番組。小学校高学年を含む少年3人の性器丸出しの全裸姿が映った。児童の人権、児童ポルノ法の観点から見て不適切だと思うし、少女の裸はダメで少年はいいというのは差別。それ以前に食事時に男の裸をテレビに映すのは見ていて不快。やめさせてほしい。
  • 教養番組。赤ちゃんのオムツ替えのコツを指南する際、モデルとなった男児の性器が露出しており、違和感を持った。最近、幼児を性の対象とする性犯罪も多発していると聞く。赤ちゃんの性器に異常な関心を抱く者がいないとも限らず、新たな犯罪の誘発につながるのではないかとさえ思った。
  • アニメ番組。少女が裸体になったりして教師を誘惑する内容である。深夜とはいえ若年者も見ている。公共の電波を使って性風俗を乱すような番組は止めるべきである。

【報道・情報に関する意見】

  • 高松市で19歳少年がナタで女性を殺害するという事件が発生した。最近、似たような事件が多数あるのではないか?もちろん親が原因なのだろうが、京都の父親殺害事件を過激報道してから模倣犯が出現したのではないか?今回の似たような事件はマスコミにも原因があるのではないか?もう、模倣犯を出現させるような過激報道は止めてほしい。
  • 報道の順番と詳しさについてです。殺人事件等々の情報を事細かに報道し過ぎます。犯罪の手口を公共の電波で拡散して次なる犯罪を招いているとしか思えません。あれでは週刊誌ネタです。民放も含めこれまでにもこのような、くどいとまでいえる報道の仕方は多々ありました。自衛隊のインド洋からの帰還のニュースがその後だったことにはさらに驚き、怒りさえ感じました。国民を良くしたいならよいニュースを選ぶべきです。
  • 北朝鮮の核査察問題のニュースを見る度に疑問に思うことがある。それは北朝鮮に核開発を断念させる動きを主導するのが核大国アメリカであるという矛盾である。核を持つ強い国が核を持とうとする国を力でねじ伏せて本当に平和は実現できるのか。平和への理念などはなく、力対力のせめぎ合いだけが存在するように見える。報道番組の中でこの矛盾をなぜ論じようとしないのか不思議でたまらない。何の疑問も持たずにこれらのニュースを見て育つ子ども達に「力を持って力を制す」という思考が知らず知らず刷り込まれるのが最も怖い。

【暴力・殺傷シーンに関する意見】

  • 格闘技で選手の流血シーンが放送され、モザイクがかかっていたものの大変腹立たしく思った。そのようなシーンを放送する事自体問題だと思う。また選手がナイフで殴る・刺すようなことは大変な問題だと思うので、絶対にそのようなものは放送しては駄目だと思う。
  • 民放各社が放送している映画だが、映画館ではR-15指定の作品でも、テレビでは血しぶきのある暴力シーンをカットせずに放送している。放送コードに引っかかる言葉だけをカットして暴力シーンは野放しだ。映倫が規制しているものを垂れ流している日本のテレビ局は最低。どうか検討して下さい。
  • アニメ番組。テレビをつけたら、いきなり真っ二つに切り殺して血を見せる残虐な殺戮シーンが放送されていました。テレビでこんなものを放送していいんですか?19時台の放送で殺戮なんか見せて、子供が見たらどんな悪影響を受けるでしょうか。こういう放送は青少年にとても有害だと思うのでやめてください。少し見ただけでこんなに殺戮シーンがあるのですから、番組全体ではどれほどのものでしょうか。考えるのも恐ろしいです。数日前の新聞に「最近のアニメは残酷すぎるので問題だ」という投書がにありましたが、全くその通りだと思います。

【推奨意見】

  • 子ども向けのニュース番組だが、世の中で起こっていることがわかりやすく説明されている。そして子役のタレントたちが司会の大人(親役)と共にニュースの内容について話し合ったり意見を出し合ったりする様子は、子どもだけでなく大人でも考えさせられることがある。悲惨な事件やくだらない芸能ネタばかりに焦点をおいたワイドショーよりも面白く大人が見てもためになる。家族皆で見てもらいたい番組だ。

【非科学的なことに関する意見】

  • 教養番組。着ぐるみの登場人物が「森の中にいっぱいあるマイナスイオンを吸っているところだ」という趣旨の台詞を言う場面があり大変驚いた。いわゆる「マイナスイオン」は実態のはっきりしないものであり、ニセ科学・詐欺商法との結びつきが大変強いことは広く報道もされている。また測定可能な「マイナスイオン」に限っても、それが森の中に特に多いわけではないことははっきりしている。公共の放送の子供向け番組で、このようないい加減な内容の台詞が出てくることに失望する。番組制作に対する態度に真摯さがないのではないか。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 昨今のアニメ作品についての暴力シーンや性的表現だが、一部誤解をしている人が多く存在していると思う。ただの偏見でテレビの報道やインターネットでの情報を鵜呑みにした人々が「こんな作品は残酷だから放送するな」や「青少年に悪影響を与えてしまう」などと苦情をする意見が多く見受けられるが、短絡的ではなく、作品の中にきちんと箴言やメッセージ性のある作品であれば表現の自由を尊重すべきだと思う。今までも映画やドラマにおいてもそのような作品は数多く放送されてきた。しかし日本社会においてまだ立場の弱いアニメ業界に関しては、一部の作品を事件が起こる度に因果関係が確かではないのに関わらず、アニメやゲームに責任転嫁する傾向がある。一部の感情や偏見だけで作品の本質を知らないのに悪害対象や批判するのはいかがなものか。

【その他】

  • 外国人が日本を訪れた時の事について特集番組をやっていた。その中で外国人が日本で困ることについて、テレビを見ていて地震などの緊急時に出る「警告テロップ(速報)」について語っていた。日本人は日本語で書かれているからか分かるが、外国人にとっては何が書いているか分からないという内容だった。考えて見ればこれはとても重大な問題ではないかと思う。10月から新しい地震警告が始まったと聞いたが、これでは私たち日本人にしか分からないため、全体ではとても無意味なものになるかもしれない。災害時などは日本語と一緒に英語を表示するなどの工夫があってもいいと思う。ぜひ検討して欲しい。

第129回 放送と人権等権利に関する委員会

第129回 – 2007年11月

守屋前防衛事務次官宅前のメディア・スクラム対応

「”グリーンピア南紀”再生事業の報道」事案の最終審理…など

守屋前防衛事務次官宅前のメディア・スクラム対応

放送人権委員会事務局は、防衛省の守屋前事務次官の家族から、11月14日夕方自宅前での過熱した取材による報道被害の訴えが寄せられたため、緊急に民放連の「集団的過熱取材問題」担当幹事社に対し善処を求めたことを11月の委員会に報告した。

以下報告内容。前事務次官の家族の一人がBPOに訴えてきた苦情は「このところ、テレビ・新聞・雑誌各社の過熱取材により生活を脅かされている。事件には関係のない自分までカメラに追い回される。私道では各社カメラが勝手な場所取りを行うなど、周辺住民にも多大の迷惑を及ぼしており、家族や周辺住民にとって耐えられない状況が続いている。何とかしてもらえないか」というもの。

放送人権委員会の運営規則(07年7月改正)は、第5条3項に【放送関係者による重大な権利侵害等を伴う取材活動・放送がなされ、これが継続中であって、かつ緊急に対応する必要があると認めたときは、本人または利害関係人の申立てにより、委員会は、放送事業者または所属の関係者に対し、その事態を解消するために必要な措置を取るよう要望することができる】と定めている。

放送人権委員会事務局では、上記規則に従い、直ちに民放連の「集団的過熱取材問題」担当幹事社(テレビ朝日)に対し、まずこの家族の苦情申立ての概要を伝え、善処方を要請した。担当幹事社であるテレビ朝日の報道局次長は、14日の午後5時に関係各社に対し、放送人権委員会事務局から受けた家族の苦情概要を伝えるとともに、「改めて節度ある取材について協力されるように」との文書を送信、15日には局次長自身が現場を見回った後、「本日は問題ない」と放送人権委員会に報告してきた。

16日午前に放送人権委員会の調査役が現地を視察したところ、現場は、すでに静かで落ち着いており、ゴミの散乱もなかった。同日昼過ぎには苦情を申し立てていた家族から電話があり、「その後は概ね静かになった。感謝している」旨、伝えてきた。

放送人権委員会では、2006年5月に秋田で起きた「連続児童遺体発見事件」に関して「取材対象者に対するいわゆる集団的過熱取材はいかなる場合にも慎むべきことである。真相の究明を急ぐあまり過熱取材に陥り、取材対象者のプライバシーを侵害することのないよう、節度を持って取材に当るよう要望する」との委員長名の文書を関係各社に送付している。

「”グリーンピア南紀”再生事業の報道」事案の最終審理

和歌山県那智勝浦町にある”グリーンピア南紀”の再生事業を請け負った香港ボアオのオーナーが「読売テレビの報道番組(5月26日、6月2日放送)で事実と異なる報道がなされた結果、自分の名誉が著しく傷つけられ、また、取材・放送によりプライバシーが侵害された」と申し立てた事案の最終審理が行われた。

本事案は、これまでにヒアリングを含め4回の委員会と1回の起草委員会で審理が行われているが、11月の委員会では、起草委員会で検討された「委員会決定」の草案をもとに審理を行い「委員会決定」案が了承された。

申立人・被申立人に対する「委員会決定」の通知とマスコミに対する発表は、12月4日に行われることになった。

「部落解放同盟大阪府連幹部からの訴え」事案の通知・公表の報告

11月12日に行われた標記事案に対する「委員会決定」の通知・公表の模様を11月委員会で事務局から報告した。

また、この委員会決定がメディアにどう扱われたかを調査した「放送対応と関連新聞記事」についても委員会で報告された。被申立人の毎日放送は、通知当日に当該ニュース番組「VOICE」の中で決定要旨を伝えた。委員会で、その録画を視聴した。また在京キー局の中では3局がこのニュースを伝えた。一方新聞報道では、東京地区では3社が、大阪地区では4社が関連記事を掲載した。

苦情概要

10月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情の内訳は次のとおり。

◆人権関連の苦情[5件]

  • 審理・斡旋に関する苦情(特定個人または直接の関係人からの人権関連の苦情) ・・・ 5件
  • 人権一般の苦情(人権関連だが、関係人ではない一般視聴者からの苦情) ・・・ 0件

その他

次回12月18日の委員会では、新たな事案の審理が無い場合には、メディア・スクラムが発生した際のテレビ各局間の対応組織の運用の実情について、NHK、民間放送連盟から担当者を招き説明を聞くことになった。

第7回 放送倫理検証委員会

第7回 – 2007年11月

一般の人にドッキリカメラ手法を用いて、霊能者が亡き人のメッセージなるものを伝え、「傷つけられた」と抗議のあった番組

事務局からの報告 …など

一般の人にドッキリカメラ手法を用いて、霊能者が亡き人のメッセージなるものを伝え、「傷つけられた」と抗議のあった番組

審議では、当該放送局から委員会へ提出された2度目の回答書と、出演させられた一般の人たちに調査役が直接行った聞き取り調査の内容、および双方の主張の対比を事務局が説明。担当委員が問題点を整理して説明した。そのうえで、この委員会がどう扱うのがよいのか、企画・制作手法やいわゆる霊能者と呼ばれる人物の扱いなどについて多角的に議論した。

委員会としての結論を出すには至っていないため、議論のポイントや主な意見を記す。

  • 一般の人を番組に登場させるにあたっては、その人の心情や生活への配慮が最低限のマナーだ。
  • 本来、カウンセリングは、本人の意思で受け、その内容はプライバシーにかかわるので公開すべきものではない。このケースでは本人の了解もなしに、しかも、スピリチュアルと名づけている科学的根拠のないカウンセリングを受けさせている。
  • 一般の人を出演させる手続きが問題。
  • テレビ人のテレビ観そのものがかなり頽廃し、傲慢さが感じられる。
  • 何を言われようが、そのとき盛り上がればいいという、ものすごく短いサイクルでしかものを考えない傾向が年々強くなってきている。この委員会は”おかしい”としつこく言い続ける必要がある。

委員会では、当委員会が何らかの意見を公表するにしても、当該局の説明を聞く必要があるとして、事実関係について具体的に尋ねる質問書を当該局に出し、回答を見た上でこの問題をどう扱うか、もう一度議論することになった。

なお、審議の中で、前回の議事概要を公表するに当たり、当該局から、3点について事実誤認ではないかとの疑義が出され、その旨を併記して欲しいとの要請があったこと、それに対して要請を断った理由などを事務局から報告した。

事務局からの報告

TBSから検証委員会に提出された2つの文書を報告。

  • TBSの番組審議会が、放送倫理検証委員会の見解を受けたあと、8月、9月の2回の審議を経て、10月に会社に対して提出した(再発防止に向けて取り組む方策などをまとめた)意見書。
  • TBSの第三者委員による常設委員会『「放送と人権」特別委員会』がTBSに対して出した”改善策をまとめ、改善策を盛り込んだ報告書を作成すべきだ”との意見書。

視聴者意見の概要

10月委員会以降の視聴者意見の概要とデータを報告。

試合と試合後の亀田関連報道についてと、音楽ソフトの紹介の仕方についての意見が集中し、全体として1ヶ月間で初めて2000件を超える意見がBPOに寄せられた。亀田問題について委員からは次のような意見が出た。

  • TBSは、亀田贔屓の放送をやるんだということは、いわば”偏理偏党”ではっきりしている。問われるとすれば根本のところでスポーツ番組をどう考えるのか、スポーツというものの素晴らしさをどう伝えていくかというのがないことだ。
  • スポーツをキャラクターショーにしてしまう。フィギュアの競技中継に「浅田真央物語」なんかを入れてしまうということも構造的には一緒だ。
  • バレーボールの中継もそうだ。わけがわからない芸能人が応援団に入っていて、スポーツファンはばかばかしくて見ていられない。
  • ああいうショーアップとか、スポーツのプロモートとかが、スポーツそのものをだめにしているということは、大きな問題だが、どれを取り上げるかとなると難しい。
  • TBSが偏見を持って亀田を持ち上げれば、必ずそれに反論する勢力が出て、ほうっておいても、上手にバランスがとれていっているような気がする。
  • テレビはどこか見世物であっていいという面もあるから、それをモラルでとやかく言うことはない。
  • こうやれば受けるだろう、視聴者はこういうものを求めているのだろうというそのレベルが低いのでは。

以上