2025年6月に視聴者から寄せられた意見
東京都議会議員選挙や政府の備蓄米放出をめぐる報道にさまざまな意見が寄せられました。
2025年6月にBPOに寄せられた意見の総数は、1,807件で、先月から127件減少しました。
意見のアクセス方法は、ウェブ 82.3% 電話16.4% 郵便・FAX 1.2%
男女別は、男性 51.8% 女性 25.2% 無回答 23.0%で、世代別では10代 1.8% 20代 8.9% 30代 18.3% 40代 23.4% 50代 19.0% 60代 11.8% 70歳以上 3.0%
視聴者意見のうち、個別の番組や放送局に対するものは当該局へ個別に送付します。6月の個別送付先は27局で、意見数は348件でした。放送全般に対する意見は162件で、その中から10件を選び会員社すべてに送りました。
意見概要
番組に関する意見
6月22日投票だった東京都議会議員選挙や政府の備蓄米放出をめぐる報道にさまざまな意見が寄せられました。ラジオに関する意見は79件、CMについては16件でした。
青少年に関する意見
2025年6月中に青少年委員会に寄せられた意見は48件で、前月から57件減少しました。 今月は「要望・提言」が20件と最も多く、次いで「表現・演出」が12件、「編成」3件などが続きました。
意見抜粋
番組に関する意見
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東京都議選について各社とも大きく取り上げていたが、スタジオでの政党紹介や代表インタビューの際に一部の政党の扱いが異なっているように見え違和感を覚えた。
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都議選の開票速報のために通常の番組を移動させていたが地方に暮らす者としては釈然としないものを感じた。
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良くも悪くもテレビメディアの影響力は大きいと思う。国の将来を左右する選挙についての報道は公平性に留意してしっかりと行ってほしい。
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備蓄米の争奪戦などと報じるメディアが米不足を煽っていると思う。店頭から米が無くなったと騒ぎ、米が並べば高すぎると騒ぎ、備蓄米が出るとなれば古くてまずいと騒ぎ、視聴者の不安と不満を煽ってきたのがメディアだ。もう少し客観的で建設的な報道を望みたい。
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備蓄米の話題を放送するときに、「古古米」「古古古米」など「古」の文字を加えて収穫年を表そうとしているが分かりにくいと思う。何年産の米、と収穫年を言った方が分かりやすいのではないか。
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コンプライアンス違反を理由に番組のメイン出演者が突然降板した。放送局の社長が会見したが具体的な事実は何ら明かされず、いったい何を伝えたかったのか理解できなかった。報道機関としての説明責任を果たせていないと思う。
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SNSなどネット上にフェイクや不確かな情報があふれるいま、テレビ報道にはよりいっそう正確性が求められていると感じる。速報性より正確性に重点を置く発想も必要なのではと思う。
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ネット上の意見を報道番組などで紹介する際に、一部の極端な意見が大多数の声であるかのように扱われていると感じることがある。また番組側が言いたいことに合わせて意見を選んでいるのではないかと感じることもある。テレビは公平性、透明性に注意を払ってほしいと思う。
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ニュースなどの街頭インタビューで子どものいる家庭の声ばかりが取り上げられていると感じる。子育ての大変さは理解できるが、子どもを持たない選択をした夫婦、結婚を選択していない人、若い独身者などさまざまなライフスタイルの人たちの声を拾ってほしいと思う。
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世界の衝撃映像を紹介する番組が多い。炎にまかれた人、車に衝突される瞬間、陥没した穴に落ちる瞬間など、生命が失われていてもおかしくない危険な状況の映像を立て続けに流している。視聴者とくに子どもたちの心理にどのような影響があるか心配だ。
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外国語を話す人の音声に日本語訳をかぶせる際にいわゆる「男性語」「女性語」が使われることが多い。男性なら「~だぞ」「~だね」など、女性なら「~よ」「~ね」「~だわ」など。当たり前のように使われているが見直してもよいのではないだろうか。
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戦後80年ということもあり、先の戦争を体験した人の声を聴くニュース企画が数多く放送された。また戦中戦後を時代背景にしたドラマが放送されている。若い世代に戦争の悲惨さを伝え続けることは大切なことだと思う。
青少年に関する意見
【「要望・提言」】
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バラエティー番組の企画で、注射器にシャープペンシルの芯が入るか、入らないかを試した。注射器は医療器具で厳格な管理のもとにあるものだが、家庭で使用する場合もあるだろう。危機管理上からも医療器具などを題材にするのはよくないと思う。
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深夜の恋愛ドラマのナレーションに10歳前後の子役を起用していて、「ラブホテルに行かないと…」というせりふを言わせた。性的な文脈のせりふを未成年の子役に言わせることは、制作側の倫理観に大きな問題があると感じる。
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バラエティー番組の企画で、元プロ野球投手が投げた球を小学生野球チームの選手が打ち返せれば賞金として現金を渡すものがあった。一種の賭け事になっていて、実際に渡す場面も放送したが、これは適切とはいえないだろう。子どもを使った賭け事に見える内容は控えてもらいたい。
【「表現・演出」に関する意見】
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子ども向け特撮ドラマで、変身したヒーローの一人が、自転車に乗る人を蹴飛ばしてその自転車を奪い、乗って逃げる場面があった。子どもが真似しそうで危険なシーンだった。
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バラエティー番組の司会者が、ゲストの芸人にびんたする場面があった。一緒に出演した芸人の幼い娘が笑って見ていた。視聴した子どもは、びんたが許されるものだと思ってしまうのではないだろうか。
【「編成」に関する意見】
- アダルトゲームが原作のアニメが7月から放送されることを知った。ゲームの内容は承知しているが、露骨な性表現があるのでテレビアニメにはすべきでないと思う。アダルトビデオを地上波の深夜枠で、光を刺したりマスキングしたりして自主規制しつつ放送して、販売促進しているのと同じことだからだ。