第69回 放送と青少年に関する委員会

第69回 – 2006年6月

青少年に関する視聴者意見について審議

中学生モニターについて …など

青少年に関する視聴者意見について審議

視聴者から寄せられた意見を基に審議に入った。

最初に、日本テレビ放送網『ウタワラ』の新企画「チビっ子エロかわダンス選手権」の募集内容について、「タイトルに”エロかわ”と付いているからには、児童に際どい格好をさせて躍らせることは明白。近年、小学生を対する性犯罪が増えているのに犯罪を助長しかねない」「エロかわいい幼女をHPで募集しているが、これだけ幼女を狙った性犯罪が頻発しているにもかかわらず一般募集するのは、さらに犯罪者を煽ろうとしているとしか思えない」といった意見が視聴者から寄せられたことに対し、委員からは次のような意見が出された。

  • 新企画の募集内容を見ると、”エロかわいい”をキャッチフレーズにしている女性シンガーをまねてダンスをさせるようだが、大人の女性はともかく、小学生以下の子に露出度の高い過激な格好でダンスコンテストをするとすれば問題ではないか。
  • 少女が持っているエロティシズムにそそられる大人もいるので、子どもがエロチックな対象になるようなことはテレビで放送すべきではない。
  • 国際的に児童ポルノに対し厳しくなっている状況の中で、この企画はそれに反する方向にいっているようだ。
  • 最近では”エロかわいい”のエロをかわいい意味の強調語として使っているようだが、流行っているからといって子どもに使ってほしくない。

以上、審議の結果、青少年委員会として同社に対し、『放送前であるが募集の内容を見ると、この企画が放送された場合、放送基準21条の「児童を出演させる場合には、児童としてふさわしくないことはさせない」に抵触してくるのではないかという懸念が委員から出された。児童が興味本位に扱われることの無いよう、十分な配慮をお願いしたい』旨の文書を送付した。

次に、今回もバラエティー番組に対し、「低俗だ」「いじめにつながる」といった視聴者意見が多く寄せられた。その中で、”罰ゲーム”として鼻栓をした状態で氷の張った水の中に突き落としたり、ビンタや蹴りを入れるなどについて、視聴者から「いじめや暴力を是認する」「子どもへの影響が心配だ」「危険なことだ」といった批判が寄せられたことに対し、委員からは次のような意見があった。

  • 子どもへの影響もあるが、かなり危険なことをやっているので、一歩間違えば事故でも起きかねない。危険なことを見せることでしか笑いをとることができないのかと思ってしまう。
  • 笑いにはある種、危険すれすれで笑いをとるという伝統があるようだが、だからといって限度を超える危険なことはやるべきではない。
  • “罰ゲーム”が、バラエティーでは、”いじめ”と受け取れる内容になってきた。今後この種のバラエティーには注視していきたい。

また、夜の時間帯で放送していたサスペンスドラマなどの再放送の時間帯について、視聴者から「サスペンスドラマの再放送が昼間にされているが、子どもも見る時間帯なので、やめてほしい」「再放送とはいえ、子どもが見ている時間帯に性を刺激する番組を放送すべきではない」といった意見に対し、次のような意見が述べられた。

  • 生々しい殺人シーンのあるサスペンスドラマなどは、もともと大人向けに作られているわけだから、昼間の子どもが見られる時間帯に放送するのは考えるべきだ。
  • 午後5時から9時までは子どもに配慮するとなっているために、その時間帯を外しているからいいというものではない。
  • 再放送すること自体は視聴者にとっていい試みだが、再放送する番組と時間帯については検討すべきところがある。

なお、視聴者意見の中で、(1)東京放送の『リンカーン』で、4歳女児の目の前で父親を意味もなく殴り、自室を詮索して性的趣味を妻に暴露して驚愕させるバラエティーをやっていたが、女児のことを思うと児童虐待だ、(2)日本テレビ放送網の『ラジかるッ』で、”小学生のFカップグラビアアイドル”と紹介していたが、少女の性を売り物にしている、(3)テレビ朝日の『ミュージックステーション』で、女子高生のような制服を着た女の子たちが出演していたが、品性に欠ける振り付けがあって非常に不快だった、との批判について、委員会としては番組を見ない前に審議はできないということになり、当該局にビデオ提供を依頼し、各委員がビデオ視聴のうえ、次回委員会で審議することとなった。

中学生モニターについて

今月は28人から、37件(一人で複数件の報告有)の意見が寄せられた。報告テーマは、前回のモニター報告後6月中旬までに見た番組についての感想・批判・期待することなど。

今回は、ドラマとバラエティー以外の分野(情報・教養・ドキュメントほか)の報告が目立ち、特に『世界がもし100人の村だったら4』への意見が5件、サッカー・ワールドカップに関する意見は6件寄せられた。全体件数も19件と半数以上を占めた。ドラマについての意見は8件、バラエティーについては10件であった。

  • 『世界がもし100人の村だったら4』への意見は、世界の子ども達の厳しい現実を知ることができ涙があふれて止まらなかったなどと、いずれも好評だった。そして「テレビの前で可愛そうというだけで何もできない自分をはがゆく思う」「テレビ局にビデオを学校に配布してもらい総合学習の時間にみんなで勉強したい」「あらためて学校へ行ける大切さや家族といられるありがたさを感じる」など一歩踏み込み自分に引き付けた感想が述べられた。
  • ワールドカップに関しては3夜連続して放送されたNHKスペシャルのスーパースター特集に2件。1件は何気なく見ている技の素晴らしさを再認識できたという意見、もう1件はサッカーに詳しい人が興味を持つ有名選手を数多く取り上げてほしかったという注文だった。『ニッポン チャ×3』の1件は対戦国の選手の名前を笑ったり、特定の選手の性格を馬鹿にしたりして不愉快だったという注文だった。また、中継放送に対しては解説をもっと丁寧に、CMが多すぎるなどという注文が寄せられた。
  • ドラマでは『クロサギ』に、詐欺師が主人公という世界にとまどいながらも楽しみにしているという意見が2件。また『ディロン~運命の犬~』に「久々にこんな心温まるドラマを見た」、『トップキャスター』には「主人公に良いところと駄目なところがあるからこそ魅かれる」、『ブスの瞳に恋してる』には「美男美女が主人公でなく新鮮な目で見られる」と、好評意見が寄せられた。
  • バラエティーでは、『エンタの神様』に「好きで見ているが、同じようなネタをやる芸人が多すぎる」などの注文が2件。そして好評意見は『トリビアの泉』と『水10!ココリコミラクルタイプ』、そして『ココリコ・ミリオン家族』にも「かくれんぼをする家族のアイデアが面白い」と、計3件寄せられた。また不必要な芸能人が出演しているという注文が『行列のできる法律相談所』『週刊人物ライブ スタメン』『ニッポン チャ×3』に、『いきなり黄金伝説』には「食べ物を粗末にしている」という注文が寄せられた。

委員会では委員から次のような発言がなされた。

  • 『世界がもし100人の村だったら4』の報告で学校教育と連動できればという意見があったが、大切なことなので実現してほしい。
  • 不必要なタレントが出ているという注文が、複数の番組に寄せられているが同感。サッカー中継でもタレントの必要性を感じない。
  • 『クロサギ』の感想が面白い。中学生には正義感があり、主人公の詐欺師にシンパシーを持とうとして悩んでいる。
  • 「お互いが言い合っていて何を言っているか分からない」という『たけしのTVタックル』への意見や、「食べ物を無駄にしている」という『いきなり黄金伝説』への意見は、まともな感想で大人が見過ごしている気がする。
  • 米山豪憲君の事件で報道の過剰を注文している意見があるが、確かに最近の情報系番組では何を伝えるかではなくどう印象付けるかに重点を置いているように思える。話し方まで演出過剰で声色まで普通じゃない。

7月の中学生モニター報告は、テーマを「テレビのこういうところはいや、こういうことはやめて欲しい」と設定し、意見を送ってもらうことに決定。7月27日(木)に開催する中学生モニター会議は、このモニター報告をもとに意見交換をし、会議内容をまとめた冊子を発行する。

調査・研究活動について

橋元委員から、調査企画チーム(第3回会合)の概要について、下記のとおり報告があった。

  • 個別の深層インタビューをする方向で進めているが、対象者のライフヒストリーやテレビの見方の背景についても併せて調査する。
  • 個別インタビューとは別に、視聴者から寄せられた意見の中で、問題になった番組についてグループインタビューを行うことも検討したい。
  • テレビを長時間見る子だけではなく、テレビをあまり見ない子も調査する。
  • 調査結果だけを公表するのではなく、テレビ局に対してなんらかのメッセージを出したい。最終的には、出版物にすることを考えている。
  • 調査を開始する前のプリテストとして、7月27日開催の中学生モニター会議で、現在のモニターを対象にグループインタビューを行うこととした。

2006年6月に視聴者から寄せられた意見

2006年6月に視聴者から寄せられた意見

秋田小1男児殺害事件報道や、女子大生誘拐事件、奈良高校生放火殺人事件関連の「過熱報道」について多くの批判があった。ワールドカップ・サッカー中継に関し、ゲスト出演者への批判などの意見も目立った。

2006年6月の1ヶ月間に、電話・ファクシミリ・郵便やBPOのHP経由で「BPO視聴者応対窓口」へ寄せられた意見は805件で、5月と比較し19件減少した。

意見のアクセス方法の割合は、電話51%、Eメール43%、ファクシミリ5%、郵送ほか2%となっている。(*Eメール数には同一人の同意見を含む)

男女別では、男性75%、女性23%、不明2%で、世代別にみると30歳代(30%)、40歳代(21%)、20歳代(17%)の順となっている。

2006年6月に視聴者から寄せられた意見 805件

BPOに寄せられた意見内訳

意見分類 2006年6月件数
人権等に関する意見 36 件
放送と青少年に関する意見 159 件 [ 意見内容 ]
放送番組全般にわたる意見 328 件 [ 意見内容 ]
BPOに関する意見・問い合わせ 37 件
その他(放送関連以外) 245 件
意見件数 計 805 件

視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局が特定したものは当該局に「視聴者意見」として通知。 6月の通知数は282件(27放送局)であった 。

番組全般

全体的には2006年6月の放送番組全般(人権、青少年を含む)の意見総数(805件)の50%にあたる400件が【報道・情報系番組関連】意見。同じく【バラエティー・ドラマ・アニメ関連など】も404件、50%となっている。

【報道・情報系番組関連】では「取材・報道のあり方」に関する意見(232件)が多く、以下「放送の影響力」(61件)、「公正・公平・中立(“内容が偏向”との指摘を含む)」(29件)、「公共的な放送のあり方」(25件)、「メディア(取材)規制」(20件)、「匿名・実名報道関連」(15件)の順である。

特に、[秋田小1男児殺害事件]報道における「取材・報道のあり方」への意見(101件)の中では、“憶測報道と人権問題”、“過熱取材(メディアスクラム)”および“容疑者名表記”(事件関連意見101件中26件)に集中、[女子大生誘拐事件](12件)や、[奈良高校生放火殺人事件](7件)関連の“過熱報道”と併せ、その大部分がワイドショー番組への批判となっている。

また、「不適切な表現・発言や内容」(254件)とする意見の内の約25%がワイドショー番組批判となっており、中でも一部の番組のキャスター・コメンテーターの不適切な発言への批判・抗議が多い。

更に“ワールドカップ・サッカー中継”に関し、ゲスト出演者への批判などの意見(14件)も目立った。

【バラエティー・ドラマ・アニメ関連】では、「不適切な表現・発言や内容」への意見が多く、「低俗・下品・悪影響など」(104件)、「モラル・倫理を問う」(46件)などの意見が寄せられた。

これらの意見を個別の番組やテーマ別にみると、“バラエティー番組での著名タレントやお笑い芸人の品のない言動”をはじめ、“情報系番組のキャスターやコメンテーターの不適切な発言”、“青少年に悪影響を及ぼす性風俗特集”や、“児童を対象とした下品な番組企画”とする番組への批判が寄せられている。

また、“消費者金融やパチンコのCM”、“女性占い師などの発言”、“タバコの喫煙シーン”についての意見が目についた。

【放送局の対応】についての苦情・抗議は49件と前月(148件)と比較し大幅に減少した。

【CM関係】では前月(59件)と比較し35件と減少した。6月(35件)の意見のうち、「回数の多さ」と「不適切な表現・内容」とした指摘が多い。

なお、「人権等権利に関する委員会」への相談・意見(36件)とは別に、番組・青少年各委員会に寄せられた意見の中で「人権問題や差別にあたるのではないか」との提起や懸念等は114件で、前月(105件)より微増。

概要

【特記事項】(「取材・報道のあり方」「局の姿勢」などから抜粋)

  • マスコミは国民に真実を伝える使命があり、そのために国家権力に立ち向かうという姿勢があっても良い。しかし最近の某キー局の報道姿勢はそれを大きく逸脱している。例えば、秋田小1男児殺害事件の一連の報道の中で、女児の死亡原因を独自に調査し警察とは異なる見解を示している。山口・光市母子殺害事件では殺人犯の父親を取材して犯人の息子を擁護する発言を報道した。視聴率を取りたいという単純な意図によるものだろうが、最近のこの局の報道姿勢は世論操作を意図しているかのようであまりにも行き過ぎである。
  • ワイドショーでは凶悪事件が起こるたびに、犯罪心理学者なるものが登場し、犯人の生い立ちや性格をあげつらって『このような生い立ちだから、このような性格だから、このような趣味があるから犯罪を起こした』といわんばかりに決め付け、それに対して司会者や他のゲストも否定しないことに憤りを感じる。このような報道が続けば特定の性格や生い立ちを持つものに対する偏見や差別を助長することになりかねない。学者達の言動は“心理学”に名を借りた単なるこじつけだ。
  • 秋田小1男児殺害事件の報道で、容疑者をなぜ“鈴香容疑者”と名前で呼ぶのか?新聞のラ・テ欄にも同様の記載がされている。名字またはフルネームでの報道をしてもらいたい。同名の娘が学校でいじめを受けている。昼のワイドショーのキャスターの言い方が気になったので、局に電話をすると『フルネームだと言いにくいので』と余りにもお粗末な返事だった。全国にも同じような思いをしている子どもたちもいると思う。各局は人権にもう少し配慮していただきたい。
  • 小学6年の孫が秋田小1男児殺害事件容疑者と同じ名前で、報道の際『鈴香容疑者』と表記・報道されるため被害(学校でのいじめ)に遭い、塞ぎこみ悩み続けている。このままでは孫が自殺をするのではないかと日々不安だ。各局はなぜ畠山鈴香容疑者を『鈴香容疑者』と名のみの表記・コメントをするのか。先日、四国の民放に抗議をしたところ『死んだ彩香さんと区別をするための表現』と愚にも付かない理由での回答に呆れ果て、以降放送局には電話をしていない。挙句の果てに責任逃れのためかBPOを紹介する始末。今日(14日)も大阪と四国の民放局のワイドショー番組を見たが全てが『鈴香容疑者』と表記・アナウンスをしている。NHKは当初同様表現だったが、その後フルネームに訂正済み。これらの局はなぜ『畠山容疑者』または『畠山鈴香容疑者』としないのか。番組宣伝やラ・テ欄も同様だ。孫が悩み続けている様子を見るに忍びないし当事者にとっては深刻な問題だ。全国にもこのような被害に遭っている子(人)は多いはずだ。どうか報道被害者の立場を理解され、早急に全放送局に改善のための手立てを講じてほしい。《*注 BPOでは同様意見をまとめ在京キー局に直ちに送付。徐々に改善されている》
  • 秋田小1男児殺害事件の報道で、畠山容疑者の学生時代の文集を持ちだし内容を紹介しているが、中には彼女に対し「死ね」や「帰ってくるな」などの言葉もある。又、『そのように書かれる原因は容疑者にあって、今回の事件の要因となっている』かのような正義を振りかざすコメンテーターの発言がある。常識で考えれば、このような個人を誹謗・中傷する内容を許可し制作した学校側の感覚がおかしいのではないかという疑問を投げかけるのが報道の務めではないか?報道の視点を間違えている。こんな報道は子ども達には決して見せたくない。
  • 秋田小1男児殺害事件を報じていたが、ニュースの中で音楽(BGM)が流れたのには呆れてしまった。これは民放の最近の傾向であるが、ニュース番組に音楽は要らないし、事件や事故をただ興味本位に放送することは慎むべきである。また、去年のJR福知山線脱線事故の時にも、女子アナがイヤリングをして現場中継をしていたのには違和感があったが、悲惨な事故のニュース報道などでは、女子アナの服装にも気を配るべきである。おしなべて、民放のニュース番組はやかましく騒ぎ立てるものが多いが、それならばいっそ芸能とスポーツニュースだけに限定して放送してもらいたいくらいである。民放もニュース番組では、視聴者が納得のいくけじめのある番組作りをしてもらいたい。
  • 女子大生誘拐事件の第一報で、以前、被害者母娘を取材対象とした過去の“お金持ち番組”を繰り返し流していた。その番組が犯行のきっかけになったかもしれないということもさることながら、被害者が保護されたとはいえ、本当に無事かも分からない段階でいかにお金持ちかを描いた番組を流すのは如何なものか?放送局にとっては、『一粒で二度おいしい』のだろうが、“人権”という点で疑問がある。明日のワイドショーでも多分その手法で放送するのだろう。

【取材・報道のあり方】

  • 放送番組委員会の皆さんに18時台の各局報道番組を是非見ていただきたいと思う。正常な報道であると思うなら仕方がない。演出過剰で情緒的な報道によって“真実が伝えられる”とテレビ局が信じているのなら、或いは“視聴者が求めている”と考えているなら、テレビジャーナリズムはただのタブロイド系の新聞と同じだ。特に某局のニュースナレーションの異常さは目に余る。又、この手法を全ての局が追随している事がどうしても理解できない。
  • 最近のワイドショーにおける視聴率男や毒舌で売るキャスター達の発言内容がまるで裁判官気取りで懲罰機関になったように感じる。耐震偽装問題では、姉歯単独犯の色合いが強くなった現時点では、かつてほかに槍玉に挙げられた関係者の名誉を回復する報道がされるべきにもかかわらず、一切そうした扱いがない。こういう報道では最初から疑ってかからないと安心できない。テレビ報道は影響が大きいだけにしっかりした対応を心がけて欲しい。
  • 新大久保駅で転落した女性を韓国人留学生が助けた事故について、転落原因が“酔っ払い”から“貧血”に変わったり、情報ソースについても『新聞ではこう発表された』と、放送局としての独自性や信頼を得るための努力が全く見受けられない。また全体を通して『韓国人は素晴らしい』や『国民栄誉賞を与えるべきだ』、『国と国が争っている場合ではない』といったあからさまな作為や誘導行為が見受けられる。
  • 佐賀県の中古車輸出会社の鉄門扉で小学生が挟まれ死亡した事故で、事故現場となった会社をモザイクも掛けずにそのまま放送して一方的に会社の管理状況が悪かったように報道していた。事故原因は小学生が勝手に敷地内で遊んでいたことではないのか?この放送によりこの会社に損害が出た場合は報道した局は責任を取るのか?自社の不祥事はほとんど放送しないといういくつかの放送局の姿勢に疑問を持つし、憶測で報道をするマスコミに対して不信感が募るばかりだ。
  • 村上ファンドの問題で村上氏本人が記者会見をした。今日は村上氏の主張を新聞各社や民放は詳細に報じている。ところが、昼のニュースで見ると、村上氏の会見内容と検察側の見解とは大きくかけ離れていることがわかった。そもそも、事件の被疑者が逮捕直前に報道機関を集めて記者会見をすること自体がおかしいし、被疑者側の真実とは限らない内容を克明に報じるのは、マスコミが村上氏に利用されているのではないか。
  • このところ、ワイドショー番組では常に畠山容疑者関連の報道を続けている。その事自体も放送局の姿勢として問題があると思うが、各局が競うかのように「畠山容疑者」の人となりや中学、高校時代の話しを紹介している。これは放送倫理から逸脱しているのではないか。これ程しつこく、しかも容疑の内容とは直接関係のない同容疑者の個人情報を暴くのは“人権問題”にも関わってくると言わざるを得ない。せめて各局のワイドショー番組の責任者にはもう少し紳士的にとまでは言わないが常識をわきまえた放送をしたらどうか。午後のワイドショー番組に電話をしたら『どこの局もやっているので・・・』と呆れるやら腹立つ返事だった。
  • 母が経営しているアパートに「秋田小1男児殺害事件の畠山容疑者が偽名で入居」と言うことで取材があった。不動産会社にも確認したがそのような事実はなく、取材は一切拒否したにも拘らず【鈴香容疑者ナゾの隠し部屋発見・疑惑の使用目的】のタイトルで6月14日に放送された。取材スタッフはアパートの入居者や、近所の住人を尋ねたり、母に対し『(放送は)予防注射みたいなもので、我々の取材を受け入れれば何処のテレビ局も取材に来ない』等と強引に取材しようとした。このような取材や報道によりアパートの入居者や、近所の住人、空き部屋の予約者などにも迷惑が及び困っている。

【不適切・低俗な表現や発言、モラルの低下、局の姿勢】

  • いかに深夜のバラエティー番組とはいえ、卒塔婆を使ってビリヤードをするなど言語道断。企画(企画を承認)した放送局の人間の倫理観を問う。この局もさることながら、全く近頃のテレビ界は常軌を逸しているかのようで、この番組以外にも多々下品な番組を見受ける。倫理・モラル以前に、やって良いこと・悪いことの判断ができない“常識”を持ち合わせていない者は番組制作に携わる資格はない。ことさら社内教育で教えるものでもないはずだが、このように我が物顔で文化破壊を進めるテレビ局は存在価値がない。
  • 女性占い師の出演する番組は多数の批判が寄せられているにも関わらず、改善される兆しが全く見られず、今も占い師の発言と酷似した詐欺事件は全国各地で繰り返されている。脅迫や詐欺、名誉毀損、人権侵害など、当事者側から訴えがない限り、或いは同氏が何か大きな事件を起こして検挙されるまで番組を続けるつもりか。視聴率さえ取れれば何でもありの体質は改めるべきではないのか。
  • バラエティー番組に出るお笑いタレントたちの言葉遣いが汚すぎる。平気で「バカたれ」「バカヤロー」を連発している。言葉遣いを正すよう指導してほしい。
  • 早朝の報道番組で秋田小1男児殺害事件に関し、ズバリ突っ込むことで知られるキャスターが『彩香ちゃんは亡くなる前に146円の焼きそばを食べていた』と言ったが、そんな事まで放送する必要があるのかと疑問を感じてキー局に電話をした。女性が出て『警察発表によるものです』と言われたので、能代警察に確認すると『そのような発表はしていない』と言われ、再度局に電話をすると男性が『調べて電話をする』と言ったがまだ返答がない。局の対応にも不満だが、事件報道でそこまで踏み込んで放送する事は被害者に対しての人権侵害になるのではないかと感じる。日曜日放送のバラエティー番組のあるコーナーで司会のお笑い芸人が『足から献血をした』という発言があった。日赤に問い合わせたところ『このような献血方法はない』と言われた。実在しないことを公共の電波に流していいのか?視聴率のためなら何でもするのか?このような番組を放送する局の姿勢に疑問を感じる。
  • 数々の賞を受賞している漫才コンビのひとりが中心となり“日本の改革を討論する”番組で、『働かない奴には石を投げればいい』とか『働かない奴には発言権はない』と言っていたが、これは人権侵害ではないか。関西の民放局の解説委員と芸人の出演する番組で、狂牛病の話題の際、ゲストの弁護士某が『狂牛病の牛の肉は年寄りに喰わせれば年寄りはいなくなり若者は喜ぶ』と言った。弁護士は有識者でもあり、そのような人が余りにも心無い発言で悲しくなる。
  • 日曜朝のラジオ番組担当の男性アナウンサーが話す言葉は「…で~す」「…ま~す」「そうですか~」「思いませんか~」など、多くの言葉の語尾や言葉尻が伸びるので聴き苦しく不快だ。いらいらしてラジオのスイッチを切ってしまうこともある。NHKアナウンサーならば正しい発音、イントネーションできちんとした日本語を話してもらいたい。
  • 最近の料理番組は、料理内容を正確に紹介することよりも面白い番組として見せようとして、本来の料理番組から逸脱している。局の料理番組に、元風俗レポーターをしていた映画監督とか、タレントなどを出演させるのはふさわしくない。さらに、料理研究家が真面目に料理を作っている横で、タレントや担当アナウンサーがつまらない駄洒落を連発しているのも聞き苦しい。局に電話をしたが視聴者対応が非常に悪い。

【その他、番組全般】

  • 各局はジャワ島中部地震の被災者に対する義援金募集を行っているが、その中で東京キー局2局は募集方法に[ダイヤルQ2]を使っている。このラインの使用に二つの疑問を感じる。業者が介在し、かなりの経費がかかるが、費用の負担はどうなっているのか。業者との間に“不正”などは発生しないのか。また、募金の回収に2、3ヶ月かかるのでは緊急を要する被災者に我々の善意が即、届かず、それでは意味がないではないか。
  • 基礎年金と生活保護について一部の報道機関が、基礎年金を満額受けても保護費の方が高額だとし、生活保護を見直すべきだと伝えている。また、事件報道に際し、犯罪者が生活保護を受けていた事など社会保障の問題を意図的に伝え、受給者を個人的に傷つけている。生活保護者には心身障害があり、働きたくても受け入れる窓口が無いのが実情で、基礎年金を今後どのようにして行くのか、生活保護との一体的な議論の場を設けるのが報道機関としての使命だ。
  • 朝、昼のワイドショー番組は、いわゆる絵になる事件を中心に詳細な報道をし、元警察関係者が犯罪分析をしたりするケースが多い。最近の子供が被害者になるケースが多い誘拐殺人事件の多発は、詳細な犯罪分析が下地になって生まれた、摸倣犯の犯罪なのではないか。摸倣犯を生む危険性も含んでいる、このような民放のワイドショー番組は自粛すべきである。
  • 民放局は未成年者が被害に遭う犯罪が起きると、すぐさまニュース・情報番組でコメンテーターを出して加害者のプライバシーに踏み込んだり加害者バッシングを始めるが、サスペンスドラマを毎日競って放送し犯罪の手口を公開するような民放にそんな資格はない。
  • W杯サッカー開催時にミラノに滞在していた折、地元局ではサッカーの専門家や現役選手が出演し、個々の選手名を挙げたディスカッション番組が放送されていた。一方日本では開催前から、お笑い芸人を中心としたメイン司会者やサポーターが出演し、開催中も専門知識のない低レベルの番組があった。彼等個人は勿論、出演させている日本の放送界全体の問題だ。
  • サッカーW杯中継やその他スポーツ番組において、なぜ民放各局はお笑いタレントやアイドルタレントを多用するのか?無知なコメントで耳障りだ。局に聞いてもまともな返答は得られないし、メールを送っても返信が来ることはない。スポーツ中継には、知識が豊富で冷静な実況と経験に裏打ちされた解説だけでいいのではないか?NHKと民放では同じ競技を見ているとは思えないほどの差がある。オリンピックも同様で滅多に経験できないスポーツの祭典なのにただの馬鹿騒ぎやお祭り騒ぎではないことを民放各局には認識していただきたい。

【CM】

  • CMを多く見せたいためだろうが、番組が細切れになるようにCMを分散して挿入する手法が横行している。まともな感覚ではないと思う。とにかく思考を混乱させる行為だ。儲かれば何をしてもいいのだろうか。少しは“放送の質”を考慮したらどうか。
  • パチンコのCMに放送禁止などの規制はかけられないのか。一家に1台のテレビしかなかった時代と違い、現在は1部屋に1台設置されている。このような状況では放送を深夜の時間帯に制限しても親が監視することなど不可能に近い。また、過去には視聴者が好感を持ったCMから生まれた流行語などもあったが、ギャンブルのCMからは例がない。消費者金融のCMも放送禁止にするべきだ。
  • CMオンエアー時の音声がうるさい。番組を視聴する際、適度な音声レベルに合わせているが、CMになるとこの音声レベルが2つ跳ね上がる。近所迷惑を考え音声を下げるようにしているが、CMと番組本体は同レベルの音声にできないものか?

青少年に関する意見

意見分類 2006年6月件数
E-mailによるもの 111 件
電話によるもの 41 件
郵便によるもの 5 件
FAXによるもの 2 件
意見件数 計 159 件

(男性112件、女性43件、不明4件)

【意見の概要】

  • 6月にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送と青少年に関するものは159件で、今年度になって3ヶ月、殆ど変化がない。
    男女別では男性からが約70%、アクセス方法ではEメールによるものが約70%と、これもあまり変化はない。
    内容に関しては、ここ数ヶ月減少していた「視聴者意見への反論や同意」が27件と激増し、秋田県や奈良県で事件が発生したため「報道に関する意見」が22件と増えたのが目立った。また、サスペンスを中心とした昼間の「再放送」に対する批判が継続的に寄せられている。

【意見の抜粋】

{お断り}

放送と青少年に関して、電話やホームページ、FAX、郵便でいただいたご意見の中から、代表的な意見を抜粋して掲載させて頂きます。
ただし、意味不明なもの、個人攻撃や誹謗中傷にあたるもの、不快感を与える表現などは非掲載とさせて頂いています。
また、いただいたご意見は事実関係などを確認できない場合もあるため、放送局名、番組名、出演者名は原則削除させて頂き、あまり長い文章は要約、類似意見は代表的なものを掲載させて頂いています。

[内容分類]  [E]はEメール

低俗、モラルに反する(38件)
受付 内容 方法 地方
6/1 バラエティー番組。お笑い芸人が、道を歩く女性に声をかけ、性交経験の有無を聞き性交経験の無い若い女性を探すという企画を放送していた。“性交経験の無い若い女性を探す”というのは“今時、若くても性交経験があって当たり前”という意識を子どもに植え付けることになり、青少年へ悪影響を与えかねない。また、性交経験はプライバシーに関わる事項であり、モザイクをかけたとしても、個人の名誉と尊厳を著しく傷つけるものである。 E 45 東京
6/5 バラエティー番組。ワールドカップのコーナー。出演者2人に見せるという意図で全裸(下腹部はフリップボードで覆う)の男性の写真を出した。他の出演者は写真に立ちはだかったりしたが、そのようなことなら出さなければいいし、必然性あるのかと思った。日曜日で子供もいるし、昼食をとりながらの一家団欒の時間帯なのに食欲がなくなった。 電話 20代 20代 20代
6/7 バラエティー番組。ある家族がそれぞれ家の中に隠れ、タレント3人が制限時間内に家族全員を見つけることができなければその家族は100万円もらえるという内容。番組では毎回、100万円の札束を用意して出演する家族に見せつけ、触らせたり、持たせたりするのだが、問題はこれを小さな子どもたちにも促し、札束を“餌”にリアクションを引き出しているのである。なんともえげつない演出で、制作者の倫理観の無さにあきれる。即刻の改善を求める。(同様意見 1件) 電話 50代 三重
6/8 アニメ番組。女の子が『美巨乳と美尻をほしい』とお願いするものだった。中高生の性的興味を刺激する内容であり教育上好ましくない。また、“巨乳美尻こそが美人でかわいい女性の条件である”という固定観念を生じさせ、無理なダイエットや体型作りを行い体調不良や怪我、発育不良を生じさせる恐れがある。今後番組制作に留意するとともに、当該回は再放送しないよう求める。 E 34 香川
6/12 最近のテレビは『死ね!』や『殺す』という言葉が多すぎる。朝一番で殺人事件のニュース、ついでワイドショーでもやり、また午後も放送し夜はサスペンス。テレビは子どもも見ている。朝から夜までこのような内容では、青少年は殺人に対し『誰でもしていること』と思ってしまう。どうして心がもっと豊かになるような、人を大事にすることができるような番組作りが出来ないのか。放送をつくる人は考えて欲しい。 E 53 山梨
6/12 音楽番組。女子高生のような制服を着た大勢の女の子たちが曲中で自ら下着を見せるという非常に破廉恥な演出が見受けられた。家族でテレビを見ているような時間に、このようなシーンが放送されるとは非常に不愉快。低俗な番組が増える中、優良な内容を維持した音楽番組であると評価をしていたが非常に残念だった。以後このようなグループを出演させたり演出を行なうことを謹んでいただきたい。(同様意見 6件) E 32 32 東京
6/14 バラエティー番組。4歳女児のいる家庭に上がり込み卑わいな言動を発し、女児の父親を目の前で意味無く殴り、ご主人の自室を詮索して性的趣味を妻に殊更に暴露して驚愕させるという、反社会的に近い悪行の限りを尽くしていた。女児のトラウマはもとより、夫婦関係の冷え込みの契機を作る可能性も担った。これにより女児の今後はどうなるのであろうか。これは完全に児童虐待だ!青少年委員会として、きちんとした対応をすることを望んで止まない。(同様意見 1件) E 44 東京
6/16 情報番組。子どもが見るであろうゴールデンタイムにホストやホステスの特集を放送するのはいかがなものか?また、いつも特定の店を取り上げ放送しているが、これはお店の宣伝番組なのか?(同様意見 3件) 電話 46 東京
6/20 情報番組。この番組は、まだ青少年が視聴するであろう時間帯に、風俗、AV、レズ、ホスト、未成年売春婦、女性向け高額アルバイトの各特集を放送している。信じられない事だ。成人専門チャンネルではない。この事実を受け止めていただきたい。これらを日本の子どもたちは見ている。これで性的逸脱行為が増えなければ奇跡だろう。ただちに国政レベルの対策をお願いする。(同様意見 1件) E 43 東京
6/23 高校生を対象にした恋愛番組だが、性の乱れや学力低下などが問題視されている中、このような番組を放送することは反対だ!また、純情な男子高生の恋愛対象となる女子高生は、非公開でオーディションをしたタレントだと聞いた。これを観て、純情な子がこういう恋愛が当たり前と思うのが怖い。似たような恋愛番組があるが、こちらは18歳以上が対象で問題はないと思う。しかし高校生の恋愛番組をおもしろおかしく放送している局は、今後、報道などで学力低下や性病の問題を扱うのをやめていただきたい!こんな番組を放送している時点で説得力がないからだ。 E 31 大阪
6/26 深夜枠で若者向けに多くのアニメ番組が放送されているが、猥褻な内容や残酷な描写を売りにしているものが非常に多くなった。とりわけ物語とは関係のない裸の描写や未成年の性行為を連想させる言葉や行動が目につく。いくら深夜枠とはいえ、やりすぎと思える。録画機器も発達した現在、深夜だからといってそれらの番組が児童の目に触れない事もない。CMやドラマ番組は自主規制をおこなっているのに、アニメにはそのような規制をしている様子が見受けられない。何らかの規制が必要なのではないか。 E 29 東京
6/26 情報番組。熊本の黒川温泉を紹介していたが、その中で男性の陰毛が映っているシーンがあった。子どもと一緒に見ていたが、その映像を見て目をふさいでしまった。子どもに見せられる内容ではない。 電話 40代 滋賀
6/27 ハードゲイを売りにした芸人がクイズやお笑い番組に数多く出演しているが、彼の衣装はあまりにも卑猥で大人でも目を背ける。特に女性は非常に嫌悪感を持つし、子どもにとってもよくない。過日はあの衣装で股間を広げカメラはアップで映していた。彼のような芸人を出演させる民放テレビ局に良識はなく、公共的な放送としての社会的責任を果たさず、誠に由々しき問題だと思う。このような百害ある芸人はどのテレビ局も絶対出演させるべきではないと思う。 E 72 長野
6/27 バラエティー番組。芸人に何かをさせてそのリアクションで視聴者を楽しませる主旨の番組だが余りにも酷かった。芸人を熱湯鍋に入れ本人が熱がってるのに出さなかったり、蛇に無理矢理芸人の体の一部を噛ませたり、挙句の果てにはプロレスごっこで電流デスマッチを無理にさせるなど、周りにいたアイドル共演者が引いていて笑えなかった。大好きな出演者目当てで観ていたが、TV局の素人並みの企画力の無さには驚いた。 E 17 大阪
6/28 売春実態報道があった。いくら稼げるかという部分は欠かさず報じていたが、危険性に関する報道は皆無だった。世界で売春を報じる際には必ずエイズ問題と一緒に報じている。こんな報道を許していいのか。このような報道をするから、子どもが売春を危険な事としてではなく小遣い稼ぎとして捉えてしまい安易な行動に出てしまうのではないか。言いたいのは、エイズが日本で増えていること。そして、それには無責任な視聴率主義の報道が影響を与えているのではないかという懸念。絶対に抗議すべきだ。(同様意見 5件) E 34 神奈川
視聴者意見への反論・同意(27件)
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6/7 『6時頃、コンドームのCMが流れていたが止めて欲しい』とあったが、コンドームは消費者金融やパチンコ、競馬などのギャンブルとは違う。最近では10代で妊娠中絶手術を受ける人や性感染症にかかる人も増えている。この製品は薬事法で規定されている医療用具だ。それを考えればこのCMは必要なのではないか? FAX 27 東京
6/19 『見なければいい』『親が躾をきちんとすればテレビの影響は受けない』といった意見を目にするが、ではなぜ海外ではテレビ番組に様々な規制や制限が設けられているのか? 海外ではテレビは親の躾と同様の影響を子どもに与えると認識されているから、様々な規制や制限が設けられているのだ。確かに自分の子どもはきちんと躾ればテレビから受ける影響は最小限に食い止められるだろう。しかし他人はどうなのか?また自宅で低俗な番組を見せなくても外へ出れば目にする機会はいくらでもある。ワンセグ携帯で外出先でも見られるくらい普及している。だからこそテレビ局は襟を正し、低俗な番組を極力流さない努力をすることが求められるのだ。(同様意見2件) E 32 千葉
6/19 『ハードゲイは下品』や『子どもが真似するので困る』という意見が毎月のように見られるが、子どもがテレビの芸能人や、アニメの主人公を真似て遊ぶということは昔からあるし、意見を投稿した人もそういう遊びは体験してるはずなのに、大人になった今、『昔はなかったから』、『自分が理解できないから』という理由で『下品だ』と言い立てて騒ぐのは、子どもから大きな楽しみを奪う行為に等しい。それはただの大人のエゴではないか。子供は大人が思うほどバカではない。 E 25 東京
6/19 『法律で道徳的な番組を放送させるべき』といった意見があるが、それは憲法で保障されている表現の自由を無視している。言論の弾圧になるのではないだろうか? E 25 長野
6/19 番組を批判する際に、青少年や子どもを引き合いに出していただきたくない。非常に憤りを感じる。人は考えてから脳に情報が入る。それは子供も然り。残虐なシーン(定義が曖昧だが)をみて実行するのか?違う。子どもでもそれ位の区別は付くし、逆に危険を知ることが犯罪に巻き込まれない予防になる。例えるなら、無菌室に入れていた子どもを解放するとどうなるか?ということだ。また、若者の犯罪や凶悪犯罪は増えてはいない。むしろ減っている事実が警察署のデータで明らかにされている。いい加減に若者への偏見をなくしていただきたい。自分たちの若いころがどんな生活だったか忘れたのか?特に現在55~65歳は犯罪者・犯罪率NO.1で40~50歳は、いわゆる不良人口NO.1だ。自分たちの過去を美化し若者を叩く権利などない。(同様意見2件) E 17 兵庫
6/19 子どもは何でも真似するし、何が良くて何が悪いかを判断できないものである。そこで必要なのは親がしっかりと物事の良し悪し教えることである。そうすることで善悪を判断することができる。それがメディア・リテラシーというものである。なのに何でも『放送を禁止しろ』や『見たく無いなら見せなければいい等という問題でない』と主観的で自分の考えを押し付けようとする人がメディア・リテラシーを叫んでいることが理解できない。 E 22 北海道
6/19 未だに『アニメは子どものもの』等という初歩的な勘違いを正せない者がいる。アニメーションは“連続した絵で動く映像を作る”という手段に過ぎない。子ども向けの内容かどうかは個々の作品によって違うのが当たり前で、表現手段とは関係ない。ドラマや映画にも全く同様に当てはまることで、アニメにだけ特別な差異があるものではない。(同様意見 3件) E 32 東京
6/19 『女子高生が銃を乱射するシーンが銃による不感症を起こすのではないか』や『やがて日本でも銃による犯罪が起こるのでは』といった意見があるが、このようなことは今の日本では法律が許さないし絶対にありえない。簡単に銃が手に入るわけが無い。それこそ現実と架空の区別がついていないのではないだろうか? E 18 北海道
6/20 アニメやバラエティー番組などの批判があるが、そのほとんどがバカバカしいものばかりである。少年犯罪などは他に原因があると思うが、なぜアニメだけ批判されるのか。批判することによって責任転換できるし、アニメなどを悪者にし、それを批判する自分=正義の味方気分にもなれる。しかしこの偏見による批判は許せない。このくだらない意見のせいで子どもも見るゴールデンタイムの時間にはつまらないアニメやバラエティーが溢れ、良質な作品は限られた層だけが観る深夜帯や地方だけで放送されてしまう。こんなことが許されていいのだろうか?(同様意見 3件) E 16 山形
6/21 『嫌ならば見なければ良い』という意見に対して、『低俗なものを流しつづけて良いということではない』との反論があったが、『嫌な番組は見ない』というのは一番大切なことではないのか? 放送局、特に民放局にとって視聴率は非常に大きな意味を持っている。『低俗だ!』と文句を言いながらテレビをつけていると視聴率は上がってしまう。そのような行動が低俗な番組が続くように手助けしているということに何故気付かないのだろうか?(同様意見 1件) E 25 東京
6/27 “中学生モニター”の意見の中で、あるアニメは悪い番組ではない旨の意見があったがまったく同感。ある団体が毎年子どもにみせたくない番組としてランキングしているが、ストーリーなどの本質についてはあまり確認していないように思う。主役とその仲間達の友情や親子の愛情など、子育て世代の私達にとって教えられることもあり涙がでることもある。もし下品なシーンが出てきたら子どもに『まねして人前で同じことするとちょっとはずかしいよ』と明るく教られる良い機会ととらえてもいいのではないか。これからも自信を持って放送してほしいと願うと同時に大人の目だけで優劣はつけてはいけないと思った。 E 41 埼玉
報道に関する意見(22件)
受付 内容 方法 地方
6/1 報道番組。TVゲームソフトの一部製品の18歳未満販売禁止自主規制が開始されたという報道の中で『アダルトゲームの氾濫が問題』というナレーションがあった。アダルトゲームとはパソコン用であり、さらに18歳未満には販売しない区分けがすでになされており、今回の青少年健全育成の観点から行われた自主規制とはまったく無関係な物である。にも関わらず、このような取り上げ方をされれば、視聴者に『これまでアダルトゲームが18歳未満にもTVゲームとして販売されていた』と誤解されかねない、あまりにお粗末な報道だ。(同様意見2件) E 40 埼玉
6/9 ここ最近“報道”とは何だろうかと感じることがよくある。“ありのまま実際にあったことや正確な情報を国民に伝える”というのが報道ではないかと思う。秋田小1男児殺害事件で、畠山鈴香は容疑者ではあるが犯人と断定されたわけではない。結果は裁判で決まるものだから勝手な憶測での報道は良くないと思う。報道する側はいいかもしれないが、される側はどうなるのか?ちゃんと考慮しているのか?畠山容疑者の家族構成やメールの内容等は個人情報ではないか?最新情報は重要で関心の高いことはわかるが、憶測を交えての報道はしないでいただきたい。   E 17 埼玉
6/9 秋田小1男児殺害報道で、畠山容疑者が小さいときに「いじめられっ子」だったと報道され、それが事件の1つの要因かのように言われているが、そうした報道は今「いじめられっ子」にされている子を傷つける。短絡的に「いじめられっ子」に原因があるような報道は止められないか。テレビ局の人たちは「いじめられっ子」のことを知らないので、無神経にそうした報道をするのかもしれないが。   電話 50代 茨城
6/9 秋田県藤里町の米山豪憲くんが殺害された事件で、畠山容疑者が「豪憲くんを呼び入れ、首を絞め殺した」と供述していると、朝食の時間にワイドショーなどで放送され、一緒に食事していた孫もいやな顔をしていた。連日のように全国各地の幼児殺害事件が報道されているが、この事件のように殺害の方法を具体的に伝えると、同年代の子供達に心的外傷などの障害を与えかねない。見識を持った伝え方を要望する。(同様意見2件)  電話 64 大阪
6/21 裁判中の山口・光市母子殺害事件について、遺族の『死刑判決にすべき』や『死刑判決がほしかった』などという身勝手な発言を連日のようにニュースやワイドショーで取り上げ声高に言うのは、いくら報道の自由とはいえ行き過ぎではないか。裁判の判決も明らかにメディアに操作された判決内容だった。公平な裁判にするためにも、メディアが煽って『少年を死刑にすべき』という風潮を作らないでほしい。あまりにも加害者の更生という言葉を忘れてはいないのか。(同様意見2件) E 17 神奈川
6/22 奈良医師宅全焼の報道で、長男の親友と称する同級生がインタビューを受けている映像が放送された。長男の人柄を聞いていたが、通常このような場合はモザイクを掛けるべきではないかと思う。また、父親が火災後の現場検証をしている場面も放送され父親の顔も映っていた。まだ事件とも事故とも言われていない段階でこのように関係者の顔を映す必要があるのか? 電話 58 東京
6/23 秋田小1男児殺害事件の畠山容疑者についての某局の報道は執拗過ぎる。マスコミが大挙して詰め掛けて大騒ぎする不安定な環境は、周辺の大人たちにとって迷惑なばかりではなく、子供達にも悪影響を与えている。畠山容疑者について、母子家庭云々の報道をはじめとして、幼少時から最近の生活に至るまで、あること無いこと繰り返し放送するのは、秋田県の住民としては見るに堪えないし非常に不愉快である。マスコミが警察のやるべき事柄まで立ち入って論じるのは行き過ぎである。 電話 50代 秋田
6/28 奈良・高校生放火殺人事件で逮捕された高校1年の長男の過去の中間テストの成績や、近隣住人への取材などは、彼に対する人権侵害にあたると思う。秋田県の児童殺害で逮捕された畠山容疑者の、生い立ちや卒業アルバム、温泉ホテルで仲居をしていた当時の写真など、事件に直接関係のない報道も同様に人権侵害だ。(同様意見1件) 電話 60代 奈良
6/30 奈良高校生放火殺人事件などでの「リセット」と言う言葉を悪い意味で使用するコメントには心を痛めた。心を痛めた子供達に、気持ちを切り替える意味での「リセット」とアドバイスしているが、これらのコメントはそう言った子供達への安心感を潰し、傷つける結果になっている。コメントした者及び番組での謝罪、訂正を求む。(同様意見1件) E 40代 東京
6/30 若者の起こした事件を報道する際、『ゲーム感覚』『リセット感覚』といった言葉がやたら聞こえてくるが、事件背景等が判明してくるとこれらは関係なかったことがわかる。ましてや奈良高校生放火殺人事件ではゲーム禁止の家庭であったにも関わらず強引に結び付けようとしている。報道を行うものとして、憶測だけでコメントするのは控えてもらいたい。 E 22 静岡
6/30 報道番組。公共事業の“箱物(施設)”に無駄があるというコーナー。陸上自衛隊・朝霞駐屯地の見学コースを取り上げ、戦車のシュミレーターで遊ぶ小学生にリポーターがインタビューし、子供は当然「面白い」と返答。それを受けてリポーターは軍国主義へと子供を洗脳することだという話を展開し、石破元防衛庁長官を訪ね戦争の悲惨さを教えるために映画「プライベートライアン」を見せるべきだと発言した。映倫は15歳以下、18歳以下に規制をかけているし、殺戮の激しい映画を小学生に見せよという発言に放送に係わる者としての認識はどうなのかと唖然とした。  電話 30代 茨城
CMへの意見(9件)
受付 内容 方法 地方
6/1 あるアニメ番組の本編が終了しテーマソングが入るまでの間に、ホラー映画のおどろおどろしいCM(番宣)が入った。子供たちは、本編はもちろんテーマソングも大好きで楽しみにして見ていたの、突然、血みどろのCMが入って驚いていた。ホラー映画のCMは、子供向けの番組にふさわしくないし、やるべきではない。 電話 40代 東京
6/2 早朝からアルコールや金融関係のCMをしているが、未成年も見ている時間帯に放送する必要性があるのか?放送時間を規制するべきだ。放送局は、“放送の自由”を履き違えてはいないか? 電話 40代 北海道
6/5 最近パチンコ台とメーカーのCMをよくみかける。建前は娯楽機械の宣伝でも実質的には賭博の機械だ。青少年の健全育成に悪い影響を与えると思うので即刻禁止すべき。(同様意見2件) E 57 栃木
6/19 このCMはいつも男女が絡み合うものばかりだ。見方によれば美しいので宣伝効果もあるが、小さな子どもが見る可能性のある時間に放送するなら、内容はドラマ以上に配慮していただきたい。ふいに見てしまう子どものことを考えて欲しい。このCMは話題になりシリーズ化してるが、内容がエスカレートしている感じもする。家族愛がテーマだったり、ふと笑ってしまうCMは好感が持てるが、このようなCMを絶賛するようなことは辞めてほしいし、出来れば流さないでほしいと思う。 E 35 神奈川
6/19 朝から競馬CMが放送された。私はギャンブル関係のCMが大嫌いだ。競馬のCMも朝から流すのをやめてほしい。競馬のCMも消費者金融並みに規制するべきだ。 E 18 栃木
放送局の姿勢、責任を問う(7件)
受付 内容 方法 地方
6/12 最近、地方局だけが放送しており、東京のキー局にはない面白い番組がある。しかし関東のキー局は地方局の番組の放映に積極的ではない。関東のキー局でも郷土色豊かな地方局の番組を放送して欲しい。 E 16 神奈川
6/19 一般に“オタク向け”という深夜アニメがあるが、東京・大阪などの主要都市に比べ、東北や中国・四国地方は数が著しく少ない。また放送されていても、関東より数日から数週間の遅れがある。東海地方は、関東で2時、3時台放 E 18 三重
6/19 日本では1週間通してサスペンスドラマなど血なまぐさい番組が放送されない日がない。しかも子どもが起きている時間であろうとお構いなしに放送される。海外では暴力・殺人シーンは子どもに重大な影響を与えるとされ、日中は放送できない国が多い。事実日本で放送されている番組が海外で有害・成人指定されている例は数え切れないほどある。またこれらの番組が始まる前にテロップで視聴者に警告を与えることを義務付けている国も少なくない。さらにアメリカでは全てのテレビジョンにVチップが搭載され、親の方で有害番組を遮断できるシステムが整備されている。それに対し日本はこうした配慮が一切されていない。“表現の自由”が完全に免罪符と化してしまっている。表現の自由は局の免罪符ではない。節度を守り、社会的責任を果たした上で認められる自由だ。社会的責任を無視する局に表現の自由を求める権利や資格はない。 E 32 千葉
暴力・殺傷シーンへの批判(5件)
受付 内容 方法 地方
6/2 アニメ番組。主人公が次々と登場する異様な怪物と戦うアニメなのだが毎回、殺しのシーンが出てきて、その殺しの方法が首を斬ったり、大量の銃弾を撃ち込んだり…残虐・異常なことこの上ない。子どもへの悪影響が心配だと近所の母親の間でも問題になっている。こんな番組は即刻、止めさせるべきだ。 電話 30代 兵庫
6/5 アニメ番組。放送時間や親しみやすい絵柄から子どもの視聴を対象にしていると思うが、殺人事件のドロドロを描くことが子ども向けアニメにふさわしいテーマなのか疑問。毎週のように殺人事件が起きるが、『今回は誰が殺されるのだろう』『犯人はあいつに違いない』などと、子どもたちが考えているかと思うと、ゾッとする。 E 23 和歌山
6/5 アニメ番組。PTAや文部科学省などが推薦していることが不思議だ。このアニメは、気に入らないことや悪事に対する解決法としての唯一の手段は、説得や理解ではなく暴力による排除しかないということを子ども達の深層心理に植え付けている。親や教育者がそれを推薦し認めているのは、それを良しとするものであり、昨今の子ども達の自己中心的な性格、暴力や殺人、抹消が問題解決手段として唯一のものといっているのも同然だ。先進国の倫理感、モラルから考えても、この番組を推薦し続けるのは低俗だ。 E 47 広島
6/16 ドラマ番組。姉が、血のつながっていない小学生の妹に刃物を突きつけているところへ妹の実の母が飛び込んできて、姉から刃物を奪い取り姉を刺し殺すシーンがあった。昼下がりにこんなシーンを放送するなんて!もし小さな子どもが視ていたら…と思いぞっとした。ショックを受け、精神的に悪影響を受けるのは間違いないでしょう。 電話 40代 東京
犯罪を助長する(5件)
受付 内容 方法 地方
6/15 音楽番組。小学生以下の“エロかわいい”子どもを募集している。“かわいさ”を求める事は問題はないが、“エロ”を子どもに求める等とんでもない。昨今、幼い子どもが被害に遭う事件が頻発しているのに、この企画はそれらの犯罪者を増やそうとしているのかと感じる。早急に企画を止めていただきたい。(同様意見2件) 電話 53 東京
編成に関するもの(5件)
受付 内容 方法 地方
6/15 サスペンスドラマの昼間での再放送は止めるべきだ。特に日曜日は、子供も見る可能性が高いので止めて欲しい。「親が見せなければいい」という意見もあるが、親だけに責任を押しつけるのでなく、マスコミも責任を果たすべきだ。それができないとすれば、「表現の自由」は大事だとしても、局を規制する法律ができるのは止むを得ないと思う。(同様意見3件) 電話 32 千葉
喫煙に関する意見(4件)
受付 内容 方法 地方
6/7 アニメ番組。キャラクターの多くが喫煙するため、青少年の喫煙はあたりまえ、ファッションの一つと誤解させる。実在するタバコ商品を描いているが、これは、テレビによるタバコCMに相当しており許しがたい。登場人物の一人が15歳であることを明記しながら、喫煙する姿を映し出すのは法律違反を助長している。タバコの描写は青少年に悪影響を与えるため、放送中止または是正を求めたい。(同様意見2件) E 41 東京
6/9 ドラマ番組。タバコの露出や喫煙シーンが多過ぎる。タバコ屋のセットが必ず映り込む位置に用意されていたり、子役(未成年)のすぐ横でタバコを吸う等、今の常識では考えられない事を平気でしてる。子どもへの受動喫煙を推奨しているのか?子どもへの受動喫煙は明らかな虐待行為だ。タバコのパッケージが番組内で露出しており、これは明らかに放送上のタバコの宣伝であり放送局の常識や倫理感を疑う。 E 35 神奈川
言葉について(4件)
受付 内容 方法 地方
6/13 情報番組で司会が『さいたま市の“さ”は、2画の表記が正しい』と言った。同局の多数の番組でさいたま市の“さ”を3画で表記されていたので、局に電話をするとすぐに2画の“さ”に戻したが、訂正されない番組がある。また、アナウンサーや司会者、タレントなど多くが“ら”抜き言葉を使う。【(誤)食べれない→(正)食べられない】子ども達に悪影響だ。正しい言葉遣いをして欲しい。 電話 50代 群馬
6/19 ドラマ番組。登場する女の子達の言葉遣いが悪すぎる。この時間はまだ子どもが起きている時間帯だから内容を配慮して欲しい。それでも続くのなら深夜に放映するべきだ。 E 20 大阪
性表現について(4件)
受付 内容 方法 地方
6/23 映画。放送時間帯及び「性表現を含むので了解のうえ視聴してください」という告示が放送開始前にされ、視聴者に一定の事前配慮がなされた放送ではあったが、R指定映画であり、性表現が露骨で下品にして卑猥。スイッチひとつでお茶の間と直結しているテレビという媒体特性に馴染まない。放送時間帯に配慮し事前告知をすれば、また映画祭受賞作品であれば性表現を含む作品を放送してよいという考えには納得できない。作品の表現内容や質がテレビという劇場とは異なる媒体にふさわしいかどうかを再度考え直していただきたい。(同様意見1件) E 50 愛知
いじめや虐待を助長する(3件)
受付 内容 方法 地方
6/6 バラエティー番組。芸人が、目隠しをした状態で出された料理を食べ、その料理が何か当てるというコーナー。外れると芸人が氷水に落とされるが、もしも一般の人なら心臓麻痺で死んでしまうのではないかと思った。 E 16 青森
非科学的事柄を扱う番組への批判(2件)
受付 内容 方法 地方
6/16 バラエティー番組。歌手が女子高生を前に教壇に立ち、“水は答えを知っている”という本の内容を事実であるかのように話していたが、その本は科学的に間違った事を書いている。この作者は、ある会社の運営統括責任者になっており、この会社は波動測定器という極めてあやしい機器を高額で販売している。また最近、こういった科学的に間違った事を小学校の先生が道徳の授業で使用したりして問題になっている。そういった本の内容を肯定する発言を高校生の前で、しかも全国ネットで放送する事は青少年や視聴者への悪影響は計り知れないものになる。この番組内で訂正コメントを放送していただきたい。(同様意見 1件) E 27 岡山
動物の扱いについて(2件)
受付 内容 方法 地方
6/16 情報番組。“究極技泳ぐ活け作り”というタイトルで、石鯛を活かしたまま頭と背骨、背びれ、尾っぽを取らずに身だけを三枚に下ろし、骨だけになった石鯛を再び水槽に戻し泳がせるという内容を放送していた。こんな残酷な行為は見るに耐えられないし不愉快になった。取材陣はすし屋でその様子を目の当たりにし手を叩いて喜んでいたが、命を軽視しているとは考えないのか?子ども達には決して見せられない内容だ。 電話 60 東京
差別や偏見を助長する(1件)
受付 内容 方法 地方
6/15 ドラマ番組。地域を差別するような内容だった。秋田は田舎でダサくていつも土にまみれているというイメージを視聴者に与えるもので、秋田(東北)を軽視している。これを見た娘が『東京の大学に行ったら田舎者っていじめられるのかな?秋田ってそんなに田舎なの?』と不安を抱き聞いてきた。泥まみれになってお米を作ることはダサいことなのか?娯楽でテレビが占める割合の多いこの地方で、子ども達はテレビでの発言に敏感に反応する。十分に配慮のある番組作りをお願いしたい。 電話 47 秋田
推奨意見(1件)
受付 内容 方法 地方
6/23 教育番組。「子どもの人権」の話だったが、今の世界の状況や日本の状況が分かり易くためになる話だった。児童虐待(身的虐待・育児放棄など)の問題や子どもの権利で、今、テレビなどで『躾のためには児童虐待も辞さない』や『子供の問題は全て親のせいだ』、または『子供に人権なんてない』などと公言する人までいる中、是非見てもらいたい内容だった。こんな番組は貴重だと思う。 E 26 静岡
その他(20件)
受付 内容 方法 地方
6/1 特撮ドラマ。“部屋を明るくして離れて見てください”というテロップが出たが、同局の他のアニメでは、そういったテロップが出ていない。アニメと特撮の扱い方が不平等に思えた。ちゃんとアニメの方にもテロップを出してほしい。 E 12 兵庫
6/16 最近深夜0時過ぎに小学生が出演している番組が多いが、「児童福祉法」で児童の深夜営業は禁止されているのではないか。通常の時間に収録しているのならば、収録日時を表示すべきである。 電話 60代 東京
6/28 深夜のドキュメンタリー番組。牛の世話を通じて命の大切さを学ぶという内容だった。テレビ局はなぜこのような良い番組を制作していて、子ども達が起きている時間に放送しようとしないのか? 郵送 東京

第113回 放送と人権等権利に関する委員会

第113回 – 2006年6月

「若手政治家志望者からの訴え」事案

「民主党代表選挙の論評問題」審理要請案件…など

「若手政治家志望者からの訴え」事案

本件事案は、若手政治家志望者から「日本テレビが05年11月に放送した報道番組で、我々が作った政党と個人の活動について、誤解を与える表現と作為的な編集等によって、名誉が傷つけられた」と申立てがあったもので、4月の委員会で審理入りを決めている。

5月の委員会で本格的な審理を行ったのに次いで、6月の委員会では、申立人・被申立人双方から個別に意見等を聴くヒアリングが行われた。出席した申立人・被申立人は、それぞれ50分余りに亘って意見を述べるとともに、委員の質問に答えた。ヒアリングの後審理に移り、右崎起草委員がまとめた素案を基に意見を交わした。

その結果、7月上旬に起草委員会を開いて起草委員会原案をまとめるなど、「委員会決定」策定に向けての作業を進めることになった。

「民主党代表選挙の論評問題」審理要請案件

5月24日、衆議院議員の仙谷由人・枝野幸男両氏から「4月4日および5日放送の民主党代表選挙に関するテレビ朝日の『報道ステーション』の報道によって、私たちは虚偽の事実を摘示され、著しく名誉を侵害された」との連名の苦情申立書が放送人権委員会に届いた。

申立人は、「民主党において代表選挙を行うこと自体が挙党態勢を崩すという構成のもとに、若手・中堅議員グループの後見人として仙谷氏がいて、小沢氏と対立している、などといったコメンテーターの論評はどのような事実に基づいているのか、申立人両名に対する取材もなく、諸点において報道は事実に反している」と訴えている。

これに対しテレビ朝日は、「民主党の代表選びの行方が視聴者の関心となっている中で、民主党内の勢力関係の現状と代表選挙の見通しを分かりやすく放送した。ゲストとして出演した政治ジャーナリストのコメントは、複数の情報源から取材した情報をもとに解説論評したもので、仙谷氏らが指摘するような虚偽の報道をして名誉を傷つけたものではないと考える」との見解を示している。

放送人権委員会では、苦情申立書とテレビ朝日から提出された経緯説明書等を慎重に検討、また当該番組のVTRを視聴したうえ、本案件を審理事案とすることを決め、次回委員会から本格的審理に入ることになった。

「秋田連続児童遺体発見事件」での要望

上記事件取材について、放送人権委員会が、5月25日に、地元・在京のテレビ・ラジオ放送各社に取材に当たっての「要望」を出し、集団的過熱取材を厳に慎むよう求めた。委員会では、この要望に対するメディア各社の対応や評価などについて話し合った。

そして、この種の要望は「桶川女子大生殺害事件」についで、2度目のことになるが、委員会では、今後もメディアスクラムによる被害者が出ないよう、タイムリーにしっかりと見守っていくことを確認しあった。

「バラエティー番組における人格権侵害の訴え」改善報告

標記事案の委員会決定(3月28日)を受けて、関西テレビから6月13日、「委員会決定後の対応と取組みについて」という文書が委員会宛に提出された。

報告内容は、決定の趣旨の社内各部署への周知徹底などの勧告後の対応と各種研修会の開催チェック体制の強化など再発防止に対する取組みからとなっている。

この報告書の提出を受けて、各委員からは放送人権委員会の委員会決定を受けた放送局に対する最近の総務省の動きを懸念する意見が相次いだ。

苦情対応状況報告[5月]

2006年5月の1か月間に寄せられた放送人権委員会関連の苦情の内訳は、次のとおり。

◆人権関連の苦情(29件)

  • 斡旋・審理に関連する苦情(特定個人または直接の関係人からの人権関連の苦情)・・・9件
  • 人権一般の苦情(人権関連だが、関係人ではない一般視聴者からの苦情)・・・20件

その他

大木圭之介椙山女学園大学教授(前BPO専務理事)が、『月刊民放』6月号に掲載した「”装置”としての第三者機関に-10年目を迎える放送人権委員会」について意見交換した。

次回委員会は、7月18日(火)に開くことを決め、閉会した。

以上