第259回

第259回-2023年7月

視聴者からの意見について… など

2023年7 月25日、第259回青少年委員会を千代田放送会館BPO第一会議室で開催し、榊原洋一委員長をはじめ8人の委員全員が出席しました。
委員会では、6月後半から7月前半までの約1カ月の間に寄せられた視聴者意見の中から、事件報道における小学生へのインタビュー取材などの問題について意見を交わしましたが、「討論」に進んだものはありませんでした。
7月の中高生モニターリポートのテーマは、「最近聴いたラジオ番組について」でした。
最後に今後の予定について確認しました。

議事の詳細

日時
2023年7月25日(火) 午後4時00分~午後6時00分
「放送倫理・番組向上機構[BPO]」第一会議室(千代田放送会館7階)

議題
視聴者からの意見について
中高生モニターについて
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、緑川由香副委員長、飯田豊委員、佐々木輝美委員、
沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員、吉永みち子委員

視聴者からの意見について

6月後半から7月前半までの約1カ月の間に寄せられた視聴者意見について担当委員から報告がありました。
午後の情報番組の芸能ニュースで、有名女優が夫以外の男性と交わしたとされる交換日記の内容を読み上げたところ、「内容を公表する必要があったのか。番組がいじめに加担しているように思えた」などとする視聴者意見が寄せられました。
担当委員は「問題があるとすれば放送倫理の問題で、青少年に対するものではないだろう。当委員会で取り上げる内容ではないと思う」と述べるなど、「討論」に進むことはありませんでした。
宮城県栗原市の公立小学校に軽トラックが侵入して児童4人がはねられた事件の報道で、目撃者である小学生のインタビューが複数の報道・情報番組で放送されたことについて、視聴者から「児童が精神的・心理的に不安定になっている状況でマイクを向け、事件の様子を思い出させる行為は容認できない」などの意見がありました。
ある委員は「子ども自身のPTSD(心的外傷後ストレス障害)のリスクを考えると、ハイリスクなインタビューだと思う」と指摘しました。
別の委員は「この子どもは事件を客観的に見ていて、自分の言葉でしっかり伝えようとする意志が明確に感じられた。心配のないケースではないかと思う」としたうえで、「そこに目撃者がいて、その子どもが話してくれるのであれば、それを聴くというのは(報道機関の)ひとつの役割だろう。ただし同時に(子どもに対する)アフターケアは大事だ」と述べました。
また、「インタビューでしっかり話してくれる子どもがいたら、取材及び報道の必要性を肯定する判断になるのはうなずける。ただ今回の事件を契機に、改めてこの問題を考えてみることが重要だと思う」と呼びかける意見が出されました。その結果、「討論」に進むことはありませんでした。

中高生モニター報告について

7月のテーマは「最近聴いたラジオ番組について」で、合わせて21番組について報告がありました。複数のモニターが取り上げたのは『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)、『福山雅治 福のラジオ』(エフエム東京)、『安住紳一郎の日曜天国』(TBSラジオ)で、「楽屋で話しているようなゆるいおしゃべりがとても新鮮だった」などの感想が寄せられました。
「自由記述」では、普段あまりラジオを聴かないというモニターから「自然にいろいろなジャンルの曲が耳に入ってくるので音楽の幅が広がった」、「野球をラジオで聴くと頭の中で局面を想像でき、一味違う楽しみ方があった」などの声が届いています。
「青少年へのおすすめ番組」では、『アイ・アム・冒険少年 2時間SP』(TBSテレビ)、『ニュー試』(NHK Eテレ)、『チャリキシャ!~走ってみたいグルっとMAP~』(テレビ大阪)、『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ)に複数のモニターから感想が寄せられました。

◆モニター報告より◆

【最近聴いたラジオ番組について】

  • 『アナウンサー百年百話』(NHKラジオ第2)

    Jリーグが開幕したときにアナウンサーはどのように実況し、これまでの30年でどのように変化してきたのかが分かって面白かった。現役のアナウンサーが、「熱い試合で何を言ったか覚えていない」というエピソードを話していた。映像がないからこそさまざまな想像ができて面白かった。(高校1年・男子・群馬)

  • 『Top of the Morning』(LOVE FM)

    今はサブスクやYouTubeなども音楽を聴くことができますが、火曜日限定のレコードのコーナーではあえてレコードが紹介されています。私はレコードが家になくテレビなどでしか見たことがないので、紹介やその曲がとても新鮮でした。レコードは昔のものだと思いがちですが、レコードにはレコードの良さがあることに気づけました。音楽をゆっくり楽しんだり古い名曲に親しんだりするところがラジオにもぴったりの魅力だと思いました。(中学3年・女子・福岡)

  • 『ショウアップナイター プロ野球フレッシュオールスターゲーム』(ニッポン放送)

    フレッシュオールスターはおもに期待の若手中心に選手が出場しているため、将来を想像しながら聴くことが出来た。声だけで局面などがすべて理解でき、分かりやすかった。少し声のテンポが早いと追いつかないところがあった。ある程度細かいところも説明していて、テレビを見ていなくても同じくらい分かりやすかった。(中学3年・男子・神奈川)

  • 『ジェーン・スー 生活は踊る』(TBSラジオ)

    自分もお便りを送ろうと思うがうまく文章が書けないのに、常連のリスナーさんは文章が上手だなと改めて思った。普段は“ながら”で聴いているが、じっくり聴いているととてもいいことを言っていたので、ときどき真剣に聴くのもいいなと思った。(高校2年・女子・東京)

  • 『福山雅治 福のラジオ』(エフエム東京)
    • (福山さん主演の)ドラマの裏話を聞くことができたり、(共演者の)永瀬廉さんのモノマネをしたりしていたのが面白く、とても楽しく聴くことができました。さまざまなトークを通して出演者の知らない一面も知ることができ、新鮮でよかったです。ラジオはトークと音楽が中心になりますが、寄せられた質問をもとに貴重な話や面白い話をしていてラジオの良さがよく伝わりました。(中学2年・女子・愛知)
    • 番組全体としては、視聴者からのメールを紹介してその内容をきっかけにトークをする展開で、年の功なのかどんなメールでもそれなりにトークができるのはさすがだなと思いました。ただ「ファンクラブに入っていないと・・」と、入会の勧誘が多いように感じました。(高校3年・女子・京都)
  • 『なにわ男子の初心ラジ!』(ニッポン放送)

    メンバーとスタッフさんの仲の良さがとても伝わってきてほのぼのした平和なラジオだと感じた。一番好きなコーナーは、最後の「5年後のわたしへ」だ。自分と同年代の人の5年後の未来への手紙を聞き、目標を立てて夢に向かって頑張ってみようという気持ちにさせてくれた。(中学2年・女子・東京)

  • 『マイあさ!「健康ライフ」』(NHKラジオ第1)

    身近に感じる疑問をインターネットで調べるよりも正確に、子どもにも分かりやすいように説明していました。司会者の声は高めでとても聴きやすく耳に入りました。(中学1年・女子・千葉)

  • 『レコレール』(FM福井)

    リスナーの方と一緒に番組をやっているという感じがあり、とてもよかった。みんなが共感できる内容や、えー!そうなんだ!と思う内容のどちらも詰め込まれていて、聞いていて全然飽きなかった。これを機にこれからラジオを聞いてみたいと思った。(中学2年・女子・福井)

  • 『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)
    • ほぼ毎週(この)番組名やトーク中に出た単語がトレンド入りしていて、ラジオだけでなくSNSでもかなり盛り上がっている。パーソナリティーがアイドルで生放送というのがこの番組の特徴であり、SNSを通してトークの面白さが伝わり人気につながっているのかなと思いました。(高校1年・女子・茨城)
    • まるで楽屋で話しているかのような終着点が見えないゆるいおしゃべりがとても新鮮だった。ちゃんと会話の内容が面白いし、テレビではなかなか聞けないジャニーズのプライベートトークを聴けるのが面白かった。(高校2年・女子・愛知)
  • 『My Humming Time』(ラジオNIKKEI第2)

    普段はテレビやスマホなど視覚で理解することが多いものをよく使っている。しかしラジオのように聴覚だけで理解するものを使ってみると、視覚化できるものが無かったため理解に時間がかかった。だが自分で情景をたくさん想像することができた。今回は外国の湖の話だったため、湖のある場所を思い浮かべながら聴いたり、湖はどうして小さくなっているのかな?と原因を考えたりした。テレビやスマホなら実際の写真やイラストを見て理解するだけだっただろう。ラジオは想像力が豊かになるとても良い方法だなと思った。(高校1年・女子・北海道)

  • 『TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING』(J-WAVE)

    この番組は聴いているだけで時間の流れを感じることができ、まさに聴くだけで一つの「旅」だと感じる。またゆっくりとした時間の流れは自分を見直すことにつながり、新しい気づきを与えてくれた。(高校2年・男子・東京)

  • 『安住紳一郎の日曜天国』(TBSラジオ)
    • この番組を聴いて「ラジオって意外と難しくなく、飽きないしすごく面白いな」と思いました。とくにリスナーのお便りがラジオパーソナリティーの人たちによってどんどん深まり面白くなっていく感じが聴いていてすごく楽しくて好きでした。自分で音楽を選ぶと好きな曲だけに偏ってしまいがちだけど、ラジオだと自然にいろいろなジャンルの曲が耳に入ってくるので音楽の幅が広がりました。(中学2年・女子・栃木県)
    • YouTubeやポッドキャストなど最近の流行りに合わせた聴き方をすることができ、昔のものや名作も聴くことができてうれしいです。せっかく魅力がつまった番組なので、CMやYouTubeショートなどを活用するともっと魅力が伝わると思います。(中学3年・男子・神奈川)
  • 『正司紗千の夕暮れチョコレート』(山形放送)

    何気ない山形の話(地元トーク)や、元気の出る曲で前向きになれました。とくに番組が始まるときのピアノのオープニングメロディーは頭から離れません。ぜひ山形に来たら聴いてほしいと思います。(高校2年・男子・山形)

  • 『サカナクション・山口一郎~Night Fishing Radio~』(NHK FM)

    パーソナリティーの山口さんが自分の言葉で作品やアーティストについて解説してくれるのだが、毎回その言葉に納得させられている。感覚として音を楽しむに過ぎない私だが、山口さんはその感覚を言語化してくれる。だからなぜ良いのか、なぜすごいのかがより明確となる。毎回私にとっては知らないアーティストが登場するのだが、私にも山口さんの解説は的確でしっくりくる。だからよく聴いているラジオ番組です。(中学1年・女子・福岡)

  • 『TALK ABOUT』、『荻上キチ・Session』(いずれもTBSラジオ)

    ラジオはテレビと異なり「見る」でなく「聴く」なので、作業しながらでも聴くことができると思いました。初めてニュース以外のラジオを聴きましたが、面白かったので別のジャンルも聴いてみたいと思いました。(高校2年・女子・東京)

  • 『大窪シゲキの9ジラジ』(広島FM)

    この番組のパーソナリティーは日々県内各地の学校の取材をしているが、それは無償で行っている。現在、若者のラジオ離れどころかそもそものリスナーが減っているなか、このような取材と番組制作はリスナーの増加につながっていくと思う。ほかの局でも若い世代のリスナー獲得のためにこのような思い切った番組制作をしてほしい。(中学3年・女子・広島)

  • 『森谷佳奈のはきださNights!』(山陰放送)

    BSSのイベント案などをリスナーさんたちと一緒に考えたり丸投げしていたりするところが、パーソナリティーの人とリスナーさんたちがつながっているなと感じました。姿が見えないラジオだからこそ、声だけで状況が把握できるよう詳しく説明してくれるのがラジオの魅力だなと思いました。(中学1年・女子・島根)

  • 『アルコ&ピース D.C.GARAGE』(TBSラジオ)

    何年も毎週欠かさず聴いているお気に入りの番組です。自分がラジオにのめりこむきっかけになった番組であり、安定して毎週大笑いできる唯一の番組です。個人的には作家の笑い声も丁度よくてコーナーもクオリティが高く、全てが無駄でできた無駄が一切ないラジオだと思っています。(高校3年・男子・神奈川)

  • 『乃木坂46の「の」』(文化放送)

    普段は見えない意外な一面がたくさんあって「素」の話を聴くことができてよかった。メジャーな曲ではなくマイナーな曲も流していたのでよかった。(高校3年・男子・千葉)

  • 『SDGs学部 ミライコード』(エフエム東京)

    番組で教授が訴えていたのは「同じ地球の同じ仲間たち」ということを考えなければならない、他人事と考えた時点でその問題は解決しないということです。自分はニュースなどで報道されている内容は自分からはほど遠いものだと思っていましたが、地球という視点から考えると自分にとって身近なものなのだなと思いました。(中学2年・男子・埼玉)

【自由記述】

  • 野球はテレビ(で見る)しか楽しくないと思っていたが、ラジオで聴くと新鮮で意外と分かりやすかった。頭の中で局面を想像でき一味違う楽しみ方があった。(中学3年・男子・神奈川)

  • ラジオは映像がないので最近の若者はつまらないと思っているようだが、想像力が培われるのでとてもいいと思う。(高校2年・女子・東京)

  • これを機にスマホにラジオを聴くことができるアプリをインストールした。アプリから番組表を見て驚いたのはテレビであまり見ない人がメインの番組が「人気番組」や「急上昇」に挙がっていたことだ。テレビは万人受けするようたくさんの人に向けて放送される番組が多い印象だが、ラジオは「この人が出ているから聴く!」というその番組を聴く目的を持った視聴者がしっかり楽しめる番組をつくることがメインなのだと思った。自分の好みの番組を探してみたいと思う。(高校2年・女子・愛知)

  • 最近、テレビのニュース番組などで「若者はテレビ離れで何でもネットで情報を入手しており、それは危険だ」というコメントがなされるが、高い割合でなくても若い視聴者がいることを忘れないでほしい。そしてそれを踏まえた上での心あるコメントをしてほしい。(中学3年・女子・広島)

【青少年へのおすすめ番組】

  • 『ニュー試』(NHK Eテレ)
    • 国によっていろいろな入試の方法があり、日本とは全然違うところが多く
      とても難しかったです。日本も年々入試の方法が変わるので勉強になりました。(高校1年・女子・京都)
    • ハーバード大学の問題から、これからさらに変化し続ける社会との向き合い方や考え方を学べた。またリーダーの在り方についても知ることができ、自分の立場と置きかえて考えることができた。(中学3年・女子・広島)
  • 『やまがたZIP!「夢はかなえるもの~新米教師と校長先生の物語~』(山形放送)

    15分という短い番組でしたが、見ごたえがあって面白かった。校長先生の教育に対する熱量が伝わってきた。いかにして生徒との距離を縮めてよい関係を築くかを考えていて、校長先生面談などはいいと思った。インスタに毎日投稿していて保護者の人も学校の様子を見られるのがすてきだと思った。(高校2年・男子・山形)

◆委員のコメント◆

【最近聴いたラジオ番組について】

  • 『TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING』(J-WAVE)という番組を評価する感想があり、実際に聴いてみてとても面白い番組だった。パーソナリティーが低音で淡々と語り音楽をゆっくり紹介していく真夜中の番組のようで、私自身も引き込まれた。

  • 『大窪シゲキの9ジラジ』(広島FM)という地元の中高生を応援する番組の感想を読み、このようなローカル番組があるのだなと新鮮だった。自分のメッセージが読まれたりリクエスト曲がかかったりすることは本格的なラジオリスナーへの道につながるので、リスナーを増やすためにもこのような切り口はよいのではないか。

  • トレンド入りした“芸誕生日”という言葉が気になり『SixTONESのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)を視聴したというモニターが、SNSを通してトークの面白さが伝わっているのだろうと書いていた。注目を浴びる人たちが生放送で出演し、まさにSNSとリンクしながらいろいろな相乗効果を呼ぶのは今どきのラジオ放送の在り方なのだろうと思った。

  • 特定のラジオ局一筋で聴いているという感想があったが、せっかくなのでいろいろな番組を聴いてみるといいのではないか。自分も若いとき、たくさんの深夜番組のなかから曜日ごとにハシゴをして聴いていたが、それぞれの違いや特徴が分かって面白かった。そういう聴き方のなかから自分に合う番組がもっと見つかるかもしれない。

  • 全体的にラジオを聴き慣れていないというか、新鮮な感想が多かった。メジャーな曲ではなくマイナーな曲を流していてよかったという感想もあったが、たまにラジオを聴くとそのように新鮮に受け止めてもらえる。だが、サブスク全盛の時代にそれがラジオに定着するきっかけになるかどうかは、少し難しいのかなと思った。

【自由記述について】

  • 新しいドラマやアニメを見ているが、なぜ再放送があるのか疑問だという声があった。サブスクが当たり前の時代、アプリやサイトで前の番組を見られるのになぜ再放送が必要なのかという若い世代の新鮮な感想だった。

  • 仕事に焦点を当てた番組が面白いという複数の感想があった。若い人たちは、職業を選ぶなど何か将来の勉強や参考になるようなところに注目するのだろう。青少年向け番組の中で職業を楽しく紹介するのは一つの在り方かもしれないと思う。

【青少年へのおすすめ番組について】

  • 『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ)への感想が多かった。この番組は、多様な子どもたちがたくさん登場し、誰一人同じ子どもはいない。それこそ多様性の象徴のようで、いじめも起きないしうまくできた番組だなと思いながら感想を読んだ。

  • 『ちびまる子ちゃん』に、「懐かしかった」「昔から変わっていなくて安心した」という感想があったが、なかなか複雑な感想だと思った。確かに見れば楽しめるけれど、普段は見るきっかけがないのでおすすめされないとなかなか見てくれないのではないか、とも思えた。いい番組でも中高生に普段から見る習慣を持ってもらうのはなかなか難しいのだろうかと考えさせられた。

今後の予定について

石川県金沢地区の放送局との意見交換会を11月22日(水)に金沢市で開催することを確認しました。
8月の定例委員会は休会とし、次回は9月26日(火)に千代田放送会館BPO第一会議室で開催します。

以上

第258回 放送と青少年に関する委員会

第258回-2023年6月

視聴者からの意見について… など

2023年6月23日、第258回青少年委員会を千代田放送会館BPO第一会議室で開催し、榊原洋一委員長をはじめ8人の委員全員が出席しました。
委員会では、5月後半から6月前半までの約1カ月の間に寄せられた視聴者意見の中から、バラエティー番組のドッキリ企画などについて意見を交わしましたが、「討論」に進むことはありませんでした。
6月の中高生モニターリポートのテーマは、「最近見たドラマについて」でした。
最後に今後の予定について確認しました。

議事の詳細

日時
2023年6月23日(金) 午後4時00分~午後6時00分
「放送倫理・番組向上機構[BPO]」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、緑川由香副委員長、飯田豊委員、佐々木輝美委員、
沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員、吉永みち子委員

視聴者からの意見について

5月後半から6月前半までの約1カ月の間に寄せられた視聴者意見について担当委員から報告がありました。
バラエティー番組のドッキリ企画で、プロの女子バレーボール選手が自陣の前衛にいる男性タレントの後頭部にサーブの球を当てたことについて、「手加減していたかもしれないが、非常に危険だと思う。子どもが学校で真似たら大変なことになる」などの視聴者意見がありました。
担当委員は「背中に当てるはずが、2回、頭に当ててしまった。確かに『危ないな』とは思うし、ほめられたものではないが、委員会で取り上げるまでではないだろう」と述べるなど、「討論」に進むことはありませんでした。
また、大手芸能事務所の創立者(故人)による男児の所属タレントへの性加害の問題が長らく報道されなかったことについて視聴者意見が多く寄せられましたが、担当委員は「放送局全体の信頼を考えたときに、今後の対応が大きな課題になる」という見方を示しました。別の委員は「子ども自身に男児の性被害の知識がなく、被害を自覚できないケースもあり、教育現場で教えていかなければならないだろう」と指摘しました。子ども番組の監修者を務めたことのある委員は「番組制作において、徐々に、包括的な性教育の一環として、『男女を問わず体のプライベートなゾーンは他人に触らせない』『嫌なことは嫌と言っていい』などをベースにされるようになってきている」などの説明がありました。全体として意見が出尽くし、「討論」に進むことはありませんでした。

中高生モニター報告について

6月のテーマは「最近見たドラマについて」で、25人から合わせて17番組(うちラジオ1番組)への報告がありました。およそ半数のモニターが録画または見逃し配信で視聴していました。
「自由記述」では「SNSで番組の予告を投稿してくれるので、興味を持つ機会が増える」などの意見が届いています。
「青少年へのおすすめ番組」では『偉人の年収 How much?』(NHK Eテレ)を最も多い8人が取り上げ、「使命感や達成感が偉人を動かしたことが分かり、人生における価値観を考えさせられた」などの感想が寄せられています。

◆モニター報告より◆

【最近見たドラマについて】

  • 『だが、情熱はある』(日本テレビ)
    • (オードリーの若林さんと南海キャンディーズの山里さんの)2人がどういう道のりで芸人になり、芸人として売れるためにどういう努力をしてきたかを交互に映して対比しているのが面白い点だと思います。そうすることで2人の努力の相違点や共通点を分かりやすく知ることができ、とても関心を持てたし応援したくなりました。(中学2年・女子・愛知)

    • とにかく俳優さんの演技が素晴らしく、漫才のシーンは漫才として笑ってしまったくらい同じ空間に引き込まれました。現役のお笑い芸人さんが色々な役で出演していて、キャスティングや細かいところまで芸人さんへのリスペクトが伝わってきます。今、若い人は作り込まれていないドラマを求める傾向があり、台本が本当にあるのかと思わせられるようなこのドラマは、俳優さんはもちろんスタッフさん全員が同じ意思をもって作品を届けていることが伝わってきます。(高校3年・女子・北海道)

  • 『ラストマン-全盲の捜査官‐』(TBSテレビ)
    • 主人公のFBI 捜査官が日本に来て事件の捜査をするということ自体、今までにはないような設定で斬新で面白いなと思いました。作り手がどのような思いで作っているのかを考えながら見てみると、今までと違った視点でドラマを見ることができ、面白かったです。(中学3年・男子・広島)

    • 私はまだSNSをやっていないが、いつかSNSを始めたときに誰かを傷つけてしまったり傷ついたりするかもしれないので、すごく気をつけていきたいと思った。(中学2年・女子・東京)

  • 『わたしのお嫁くん』(フジテレビ)

    このドラマはコミカルでマンガのような展開でおもしろく、現実ではありえないキャラやストーリーが痛快だ。取り上げているテーマは、従来は女性が家事で男性が仕事という既成概念をくつがえす社会派なものである。男女の役割が逆転しているからおもしろいテーマになりうるのだが、これは今までの日本社会が男女の役割を固定しすぎていたからこそ新鮮に映るのだと思う。私が大人になるころには主夫も増え、このテーマはおもしろい題材にならないかもしれない。(中学1年・女子・福岡)

  • 『FMシアター「桜は、散らない」』(NHK-FM)

    FMシアターは毎回とても物語に引き込まれます。今回の物語は高校生の話でしたが、演劇部の2人は苦しい状況でも逆風に負けずに頑張っていて、くじけないことの大切さを学びました。自分もこんな情熱的な高校生活を送りたいと思いました。(高校1年・男子・群馬)

  • 『月読くんの禁断お夜食』(テレビ朝日)

    いろいろなことで悩んでいるときにこのドラマを見ると、そよぎさんみたいに頑張るぞ!と思えます。ドラマのなかで出てくる料理はどれも美味しそうなので、放送局でサイトを作っていつでも見られるようにしておくといいのではないかと思います。(中学1年・女子・島根)

  • 『それってパクリじゃないですか?』(日本テレビ)

    知的財産といってもたくさんの種類があることに驚いた。ドラマのなかで出てきたことばなどをすぐに公式ツイッターアカウントで説明してくれるため、理解しながら視聴することができた。(高校3年・男子・神奈川)

  • 『墜落JKと廃人教師』(毎日放送)

    自殺という重いシーンから始まるのですが、テンポ感やコメディ要素によって最後まで明るい気持ちで見ることができました。自殺がテーマの作品は、“自殺はいけない”“悲しむ人がいるからダメ”といった、いかにも道徳という感じのものが多いと思うのですが、この作品は“1日ぐらい遅らせてもいいじゃないか”“なにかやり切ってからでもいい”といったように一概に自殺を止めるような道徳の授業感がなく、逆に心に響きやすいと思いました。(高校1年・女子・茨城)

  • 『ペンディングトレイン』(TBSテレビ)
    • このドラマについてたくさんの人が次の回や今後の考察をしたり、ツイッターに考察を載せていたりする。このように日本全国でネットを通して盛り上がるドラマはいいなと思った。島などで大がかりな撮影をしているので、6ヵ月ぐらい放送してもいいのではないかと思います。(高校1年・女子・北海道)

    • それまで無人島のような場所で過ごしてきた(ワープした電車の)乗客たちは、現代に戻ってお店でご飯を食べたり、家で生活したりすることに感動していました。当たり前のことだと思っていても、決してそれが普通だと思ってダラダラしてはいけないと考えさせられました。ワープすることは実際にはないかもしれないですが、ネットの恐ろしさは実際のものだと思います。日々の生活に感謝し、ネットには気をつけたいと思いました。(中学3年・女子・福岡)

  • 『風間公親 教場0』(フジテレビ)

    木村拓哉さん演じる指導員が、指導される刑事に見切りをつけようとするときに交番勤務になってもらう旨のことを言っていますが、実際に交番勤務の警察官はいい気分ではないだろうなあと思います。刑事になれずに交番勤務をしていると視聴者が勘違いしないだろうか、と思いました。(高校3年・女子・京都)

  • 『王様に捧ぐ薬指』(TBSテレビ)

    悩みながらも誠実な姿を見せて2人で乗り越えるなかで、2人の間柄がさらに良くなっていくのがこのドラマを見る中で1番の喜びだ。幸せな感情と緊迫な瞬間がハイスピードで入れ替わり、忙しすぎて目が離せない。退屈しない展開が繰り広げられているのが見ていてとても楽しい。(高校2年・女子・愛知)

【自由記述】

  • 最近ドラマやバラエティー番組がYouTubeやツイッターなどのSNSで予告やオフショットを投稿していて、若い人が興味を持つ機会が増えるのでとても良いなと思います。(高校1年・女子・茨城)

  • 情報番組で画面の隅のほうに視聴者の声としてつぶやかれたコメントが流れることがありますが、あれは何のためにあるのでしょうか。つぶやく意味が分からず、気になります。(高校2年・男子・山形)

  • 初めてラジオドラマを聴きました。本と同じような感じかなと思っていましたが、まったくそんなことはなく本当に面白かったです。想像力を働かせることができるからです。ラジオドラマのよさをみんなに知ってほしいと思いました。(中学3年・女子・滋賀)

  • 中学生のときよりリアルタイムでテレビを見る時間が減った。通学や授業・部活の時間が長くなり、(帰宅後も)あっという間にゴールデンタイムが終わってしまう。そこで最近はTVerなどの見逃し配信をよく活用している。ここ2~3年で無料配信の番組量が増え、より便利になったのがとてもありがたい。週1回の番組を2話連続で見られると前回の内容を思い出したいときにもう1回見ることができるので、1週間の見逃し配信期間を10日や2週間に延ばしてもらえたらさらにうれしい。(高校2年・女子・愛知)

  • テレビの番組は視聴率で評価されていますが、TVerなどで見逃し配信されており、私もクラブで定時に見られなかった番組は見逃し配信を利用しています。見逃し配信は視聴率には含まれないと思うので、視聴率で番組を評価するのはおかしいのではないかと思います。(高校3年・女子・京都)

【青少年へのおすすめ番組】

  • 『偉人の年収 How much?』(NHK Eテレ)
    • 一般的に偉人についてはその人が何をしたかとか、その人が生きてきた歴史をひも解くことが普通だが、偉人の年収というお金から半生を知るのは新しいと思いました。その時代のお金を現代風に例えることで分かりやすくなるのも良いと思いました。(高校2年・女子・東京)
    • 伊能忠敬の人生と偉業について年収をキーワードに深く知ることができた。歴史に残る偉業を成し遂げたのに対して年収は低くて驚いた。お金には換算できない使命感や達成感が動かしたのだと思った。人生における価値観を考えさせられた。今と当時を中継しているようなコントめいた演出がおもしろかった。(中学1年・女子・福岡)
    • 番組名にある年収(を伝えること)が目的ではなく、歴史の教科書だけでは収まらないこまかい知識や新しい考え方を学べるとてもよい番組だった。(高校2年・男子・山形)
  • 『LOVE HOKKAIDO』(北海道テレビ)

    ひとつの観光地を取り上げるのではなく、現地のいいところや人とのつながりを紹介していて大好きな北海道の魅力が伝わってうれしいです。アジアを中心に海外でも放送され、番組のホームページも英語や中国語表記に対応していることを知り、グローバルなとても良い取り組みだと思いました。(高校3年・女子・北海道)

  • 『日本に憧れ日本に学ぶ~スティーブ・ジョブズものづくりの原点~』(NHK BS1)

    スティーブ・ジョブズやアップル製品と日本の文化の意外な関係性が分かって驚いた。この番組を見て、日本の陶器などの技術をさらに知りたくなった。(中学3年・女子・広島)

  • 『サザエさん』(フジテレビ)

    タラちゃんの声優さんが変わってしまったので、まだ少し違和感がありました。番外編(知り合ったわけや家族関係)をやってほしいです。(中学1年・女子・千葉)

  • 『高校生のじかん』(九州朝日放送)

    早口言葉という身近な話題が番組になっていて新鮮だった。年代が近いこともあって共感しやすく、テレビ離れが進む若者にも理解を得られすい番組だと思った。(中学2年・男子・東京)

◆委員のコメント◆

【最近見たドラマについて】

  • 『わたしのお嫁くん』という番組に対して『社会が男女の役割を固定しすぎていたからこそ新鮮に映る番組だ』という感想があった。男女の役割についての考え方は、数十年前から比べるとかなり変わってきたと思っていたが、中学生には今も変わらずに固定観念があると映っているのだと思い、考えさせられる意見だった。

  • SNSに潜むリスクの面に言及したモニターが多かったが、SNSの問題は子どもたちも日ごろ向き合っている切実な問題なのだと改めて思った。

  • 自殺を扱ったドラマについて「道徳っぽさがなく心に響いた」という感想があり、考えさせられた。自死に関する報道でいえば、日本の放送局は免罪符的に相談窓口を一律に紹介するが、それによって憶測を呼び、いたずら電話で窓口がパンク状態になるというデメリットのほうが大きくなっている。一律にやるのではなく、よく考える必要があると思う。

【自由記述について】

  • 番組の放送中、なぜ画面に視聴者のつぶやきを流すのかという意見があった。番組としては双方向性を意識しているのかもしれないが、他人の意見が次々と入ってくると自分の考えが左右されそうになることもあり、そういうところが気になる若い人もいるのだろう。

  • 「週1回の番組を2話連続で見られるよう見逃し配信期間を延ばしてほしい」という声があった。放送局側の事情があって難しいだろうが、前編・後編があれば一気に見たいという気持ちは分かるし、いわゆるサブスクに親しんだ世代にはとくにそうした要望はあると思う。

【青少年へのおすすめ番組について】

  • サザエさんの番外編の放送を望む声があった。かつて番外編を見た記憶があるが、確かに今の中学生にサザエさん一家の人間関係はすぐ理解できないかもしれないので、改めて番外編を放送すれば興味を持たれるかもしれないと思った。

今後の予定について

次回は7月25日(火)に千代田放送会館BPO第一会議室で定例委員会を開催します。

以上

第257回 放送と青少年に関する委員会

第257回-2023年5月

「幼稚園児のかくれんぼのドッキリ企画」についての「討論」など

2023年5 月23日、第257回青少年委員会を千代田放送会館BPO第一会議室で開催し、榊原洋一委員長をはじめ7人の委員が出席しました。
委員会では、先月議論された「幼稚園児のかくれんぼのドッキリ企画」についての「討論」が行われました。
4月後半から5月前半までの約1か月の間に寄せられた視聴者意見の中では、バラエティー番組で挿入された、性的虐待と見られかねない映像について議論しました。
5月の中高生モニターリポートのテーマは、「最近見たニュース・報道・情報番組について」でした。
最後に今後の予定について確認しました。

議事の詳細

日時
2023年5月23日(火) 午後4時00分~午後6時00分
「放送倫理・番組向上機構[BPO]」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
「幼稚園児のかくれんぼのドッキリ企画」についての「討論」
視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、緑川由香副委員長、飯田豊委員、佐々木輝美委員、
髙橋聡美委員、山縣文治委員、吉永みち子委員

「幼稚園児のかくれんぼのドッキリ企画」についての「討論」

委員会では、先月議論された「バラエティー番組の中で、実在の幼稚園でかくれんぼをした際、隠れた園児が見ず知らずの子どもに入れ替わって、鬼役の子どもを困惑させたドッキリ企画」に関して、放送局側が番組制作のプロセスや放送後と今後の対応について説明した文書をもとに「討論」が行われました。
委員から、「委員会の質問に対して非常に詳細に答えてあり、誠実に対応してもらった」と評価する意見や、「子どもの心理問題に関わる者にとって、子どもに対して心理実験的なことはできないというのが常識である、むしろ番組制作に積極的に協力した幼稚園側の対応に驚きを感じた」との指摘がありました。別の委員は「番組制作の過程で、誰からも『この企画は大丈夫か』という疑問が呈されなかったことが不思議に思えるし、今後の課題だろう」とした上で、「『(子どもの発達段階の)専門家のもとで学ぶ機会を設ける』という局側の説明が今後のポイントになる」と述べるなど意見が出尽くしたところで、「討論」は今回で終了となりました。

視聴者からの意見について

4月後半から5月前半までの約1か月の間に寄せられた視聴者意見について担当委員から報告がありました。
バラエティー番組の企画の中で、家族がスマートフォンで撮影したパジャマ姿の父親が娘にまとわりつく映像を放送したところ、視聴者から「性的虐待としか言えない映像だ」「気持ち悪い、見なければよかったと感じた」などの意見が寄せられました。
担当委員は「親子だから許されるという受け止め方をされるのは、どうかと思う」と述べ、別の委員は「娘といっても今回は19歳(の成人)だが、日本では子どもに対する性的な関わりが大目に見てこられた背景がある」と指摘し、「そろそろユニバーサル・スタンダード(世界標準)で考える必要があり、その観点からは課題のある映像だろう」という見方を示しました。
しかし、約1か月遅れの東京地区での放送では、放送局側が当該映像部分を削除したことを踏まえて、「削除の経緯は不明であるが、局側が適切に対応したのだろうと理解する」という声も出されました。
これらを受けて、「性的虐待と見られかねない映像には、もう少し鋭敏な意識をもって番組制作にあたるべきだ」ということを総括として議論は打ち切られ、「討論」に進むことはありませんでした。

中高生モニター報告について

5月のテーマは「最近見たニュース・報道・情報番組について」でした。いくつかの番組を比較したモニターも多く、「マイナンバーをめぐるトラブルのニュースはもっと詳しく説明するべきだ」、「地震直後の報道について考える必要があると思う」などの意見が寄せられました。
「自由記述」では「テレビとラジオがタッグを組んでそれぞれの魅力を発信したらいいのではないか」、「街頭でのインタビューは幅広い年齢層に聞いてほしい」といった声が届いています。
「青少年へのおすすめ番組」では『君の声が聴きたい-“考える”を始める-』(NHK総合)、『THE DANCE DAY』(日本テレビ)、『沼にハマって聞いてみた』(NHK Eテレ)などに複数のモニターから感想が寄せられました。

◆モニター報告より◆

【最近見たニュース・報道・情報番組について】

  • 『朝メシまで。ゴールデンSP』(テレビ朝日)

    新幹線のレール作業員の取材ではふだん見られない場所に密着していて興味をひかれる内容だった。効果音も効いていてドラマのような感覚で見ることができた。緊迫感も映像で表現されていて良いと思った。(中学2年・男子・埼玉)

  • 『放送ワイド 記者の力』(テレビ西日本)

    毎回キャスターの川崎健太さんが現場へ出向いて生の声を取材するコーナーがある。非常に新鮮で、具体的で身近な現象としてダイレクトに伝わる。(中学1年・女子・福岡)

  • 『THE TIME』(TBSテレビ)

    野球では試合の珍プレーや話題の人などいろいろな情報を伝えていて、スポーツの取り上げ方がいいと思いました。関心度別にニュースを紹介するコーナーで視聴者の意見があるのはいいのですが、意見の年代が偏っていたり専門家の意見がなかったりするのは気になりました。(中学2年・女子・栃木)

  • 『ラヴィット!』(TBSテレビ)

    とても面白く、一日が楽しくなりそうでがんばれそうだった。番組を面白くしよう、自分が楽しもうと全力で取り組んでいる姿勢がとてもいいと思った。それぞれが自分の役割を認識していて構成も良かった。(中学2年・女子・福井)

  • 『news zero』(日本テレビ)
    • マイナンバーをめぐるトラブルのニュースは報道時間も短く簡単にまとめられていましたが、このニュースこそ国民への影響が大きいため時間を掛けて詳しく説明するべきだと思います。自分のマイナンバーカードの情報を「マイナポータル」で確認できますと軽く流されているように感じました。(高校3年・女子・京都)

    • 連続放火事件について上空からの映像を使っていて分かりやすかった。(芸能事務所の創設者による)性加害について情報を隠すことなく丁寧に説明をしていいと思った。(高校3年・男子・千葉)

  • 『news zero』(日本テレビ)、『news23』(TBSテレビ)

    本人が亡くなり本当はどうだったのか詳しく分からないなかでの性加害の報道は世の中の人を混乱させてしまうのではないかと思う。でも性加害はあってはならないことなので、これから被害者を減らしていくためにも対策を立てる必要があると考える。未成年者が打ち明けにくい理由を専門の人が解説したり街頭インタビューで一般の人の意見も取り入れたりして自分と違う意見を聞くことができて良かった。それぞれ同じことを報道していても少しずつ報道の仕方が違ったり見出しが違ったりしたのが印象的だった。(中学2年・女子・東京)

  • 『よんチャンTV』(毎日放送)

    とくに好きなのはJR大阪駅から道に迷っている人を目的地まで案内するコーナーです。毎回、個性あふれる人が案内されるのがおもしろいです。(高校1年・女子・京都)

  • 『イチモニ!』(北海道テレビ)

    カヌレ専門店について食リポをする際、何人かの女性アナウンサーが一緒に試食することになった。それぞれ違う種類のカヌレの味を伝えていたため1人がリポートするより視聴者は飽きずに見られ、偏りなく感想を伝えるメリットがあったのではないかと思う。(高校1年・女子・北海道)

  • 『どさんこワイド』(札幌テレビ)、『イチオシ』(北海道テレビ)、『報道ステーション』(テレビ朝日)

    今回の熊の事故も、人が襲われるという事例が出てから全国ニュースでも対策が報じられた。私は事故や事件が起きる前に対策を知ってもらうべきではないかと考える。日々さまざまな観点から、起きそうな事故や事件を例に挙げて対策を考えていくコーナーを作ってはどうかと思う。視聴者からリアルタイムで意見を募集して全国で共有しあってもいいと思う。(高校1年・女子・北海道)

  • ≪地震発生時の各局の報道対応について≫ (7番組を視聴)

    災害発生直後の報道について各局考える必要があると思う。番組中、新着情報がなく同じ情報を繰り返している。被災地にいる人への電話取材は、見ていて不快になるものがあった。大変な中で取材を受けてくれている方に対して誠意を感じられないアナウンサーやキャスターもいた。決まっていることを一方的に聞くだけや何度も同じことを聞くのはどうなのかと思う。(高校3年・女子・北海道)

【自由記述】

  • 友達はラジオどころかテレビすらほとんど見ないと言っていて、とても驚きショックだった。このままではどんなに良い番組を作っても聴いてくれる人や見てくれる人がいなくなるのではないかと不安になった。だからこそラジオとテレビでタッグを組んでそれぞれの魅力を発信したらいいと思う。(中学3年・男子・広島)

  • 週に1回くらい、いろいろなテレビ局が合体してニュースをやると面白いと思いました。(中学1年・女子・千葉)

  • 街の人へのインタビューなどで特定の年齢へのインタビューが集中しているように思うので、幅広い年齢層にインタビューをしてほしい。(中学3年・女子・広島)

  • 今年度から放送しているNHKラジオの夕方の時間帯の朗読番組が、夕方の落ち着きたくなる気分に合っていてとても良いのでぜひ続けてほしい。(中学2年・男子・東京)

【青少年へのおすすめ番組】

  • 『沼にハマってきいてみた』(NHK総合)
    • 物理部と原宿通いに密着していた。デコラファッションの存在は知ってはいたが、そのファッションによって人とのつながりが生まれていることに驚いた。沼にハマるほどハマったり好きになったりするものがあまりないので、1つのことを極められる人を改めてすごいと思った。(中学2年・女子・東京)
    • 好きなことを探究してたくさんの人とコミュニケーションを取り、知らなかったことを知って自分の可能性を広げているようで素敵だと思いました。(中学3年・女子・福岡)
    • ことばはなくても共感することでつながれる、好きなものが同じというだけで仲良くなれることを知った。(中学1年・女子・福岡)
  • 『君の声が聴きたい-“考える”を始める-』(NHK総合)
    • 「若者は政治に関心がない」と言われがちだが、そうではなく政治に参加しても声を聴いてくれないから意味がないと思っている若者が多いということだ。私はここにすごく共感した。この番組によって若者の心が少しでもポジティブになったと思う。(高校1年・女子・北海道)

    • 学校や家などいろいろな場面で子どもや若者の幸せを考えてくれていて、とてもうれしい気持ちになりました。子どもや若者の悩みや声には共感できるものが多くありました。そうした悩みを解決するため「違う道もあるよ」という選択肢を広げてくれたので、とても気が楽になったし、世界が広がりました。(中学2年・女子・栃木)

  • 『THE DANCE DAY』(日本テレビ)
    • 出場チームの皆さんの息の合ったダンスには目が離せなくなるほど引き込まれました。自分もできるなら会場に行ってみてみたいなと思いました。(高校3年・男子・神奈川)

    • この大会の面白いところはダンスのジャンルにまったく制限がないところだった。練習風景の映像が流れてきたときには、ゼロから100%までひたすら練習して素晴らしい演技を作りあげていったのだと実感し、すごく心を打たれた。同年代の高校生がとても輝いていたのを見て私ももっと部活頑張ろう!と思わせられた。(高校2年・女子・愛知)

    • ストーリー性のあるダンスが多く、ただステップするのがダンスではないということに気づかされました。そうしたダンスの構成は運動会でも参考にできる部分が多いと思いました。(高校2年・男子・山形)

  • 『かごんま未来ノート』(鹿児島テレビ)

    身近な課題を分かりやすく短くまとめていて良かった。地域の人たちが交流しあうだけでなく町の未来を考える様子は、今までになく新しい取り組みに感じた。番組の主題がはっきりしているところもよかった。(中学2年・男子・東京)

  • 『マジックアワー 天空が魔法にかかるとき』(NHK BS4K)

    日頃じっくり見ることがない空の現象について紹介するのは、空の素晴らしさを改めて知る機会としてよいと思いました。夕焼けはなぜ赤いのかや地球の影についてなど、さまざまな空の現象が起こる理由を説明していたので大変ためになりました。(中学2年・女子・愛知)

◆委員のコメント◆

【最近見たニュース・報道・情報番組について】

  • ニュースを紹介するコーナーの視聴者意見について「年代が偏っていることが気になる」という意見があった。放送で視聴者の意見を盛んに伝える一方で、若い人の中には「自分たちの見方を代表していない」ととらえてほかのメディアへ移ってしまう可能性もあると思った。

  • 地震直後の報道について批判的な視点からの意見が寄せられ、テロップの表示の仕方など具体的な提案もあった。余震のおそれがある発災直後の電話インタビューなどへの指摘は、確かにそうだなと思うところがあった。

  • 若い世代はニュースを主にネットなどで入手しているのかもしれないが、放送番組を比較して見た人たちは、それぞれの番組の視点の違いに素早く気づいたようだ。そうした視点の違いは報道の自由度につながるもので大事なことだと思う。

【自由記述について】

  • 「テレビとラジオでタッグを組んでそれぞれの魅力を発信してはどうか」という提案は、若い世代があまりテレビを見ない、ラジオを聴かないという現状と、一方でそれを危惧する若者がいることをくっきりと見せていて印象的だった。

【青少年へのおすすめ番組について】

  • 『マジックアワー 天空が魔法にかかるとき』を見て感動したという感想があった。日の出や日の入りを実際に見たことがない子どもがかなりいるとも聞くが、テレビ番組が「天空を見上げる動機を与える」役割を果たしうるということを感慨深く思った。

今後の予定について

次回は6月23日(金)に千代田放送会館BPO第一会議室で定例委員会を開く予定です。

以上

第256回 放送と青少年に関する委員会

第256回-2023年4月

視聴者からの意見について… など

2023年4 月25日、第256回青少年委員会を千代田放送会館BPO第一会議室で開催し、榊原洋一委員長をはじめ8人の委員全員が出席しました。
まず、3月後半から4月前半までの約1カ月の間に寄せられた視聴者意見では、朝の情報番組の中継企画と、バラエティー番組の幼稚園児を対象にしたドッキリ企画について議論されました。その結果、後者は引き続き次回の委員会で「討論」を進めていくことになりました。
4月の中高生モニターリポートのテーマは、「最近見たバラエティー番組について」でした。
最後に今後の予定について話し合いました。

議事の詳細

日時
2023年4月25日(火) 午後4時00分~午後7時00分
場所
「放送倫理・番組向上機構[BPO]」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
視聴者からの意見について
中高生モニターについて
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、緑川由香副委員長、飯田豊委員、佐々木輝美委員、
沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員、吉永みち子委員

視聴者からの意見について

3月後半から4月前半までの約1カ月の間に寄せられた視聴者意見について担当委員から報告がありました。
朝の情報番組の動物園からの中継企画で、男性芸人がフンボルトペンギンに餌をやる際、ペンギンのいる池にわざと複数回落ちたことに対して、視聴者から「番組の司会者は芸人をあおり、スタジオの出演者は笑っていた。ペンギンがけがをしたらどうするつもりなのか」などの意見が寄せられました。担当委員から「番組スタッフと動物園側相互の打合せ不足があったようだ。園側の抗議を受けて番組内で謝罪したし、テレビ局の社長も会見で謝罪した」として、局側が適切に事後対応したという見方が示され、「討論」には至りませんでした。
また、バラエティー番組で、実在の幼稚園で6歳女児と5歳男児をそれぞれ鬼役にしたかくれんぼをした際、隠れた園児が見ず知らずの子ども(子役)に入れ替わり、鬼役の子どもを困惑させるというドッキリ企画に対して、多くの視聴者から「仕掛けられた子どもの表情はとても見ていられなかった。心に傷をつけてしまったかもしれない」などの意見が寄せられました。ある委員は「(鬼役の)子どもは当惑しているようだったし、(その場から離れるために)『お茶を飲んでくる』と言ったのは不安を覚えたからであろう。幼稚園が自分たちの園児が心理的に不安になる経験をさせるようなことを許可したのだろうか」と述べ、別の委員は「鬼役以外の友達の園児も、先生の指示で子役に交代したのだから、演出上とはいえ(鬼役の子を)だますことを強制されたわけだ。この子たちも非常に痛々しく思う」と指摘しました。議論の結果、番組制作者が園児の保護者や幼稚園から番組協力の許諾を得た経緯などについて、引き続き「討論」を進めることになりました。

中高生モニター報告について

今年度の新しい中高生モニターは30人(中学生16人・高校生14人)です。
4月最初のテーマは「最近見たバラエティー番組について」で、全員から合計26番組への報告が寄せられました。複数のモニターが取り上げたのは『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)、『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBSテレビ)、『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ)です。
視聴方法はリアルタイムと録画がそれぞれ11人で、そのほかは見逃し配信などを利用していました。
モニターには毎月のテーマのほか、放送に関する「自由記述」と「青少年へのおすすめ番組」の感想をお願いしています。「自由記述」では「YouTubeよりテレビ派なのでテレビにしかない良さを発信してほしい」、「ラジオの聴き方や面白さをもっとメディア側が発信してほしい」などの声が寄せられています。「青少年へのおすすめ番組」では『解体キングダム』(NHK総合)、『ヴィランの言い分』(NHK Eテレ)、『推しといつまでも』(毎日放送)、『ポケットモンスター』(テレビ東京)、『私小説-発達障がいのボクが純愛小説家になれた理由-』(テレビ朝日)に複数のモニターが感想を寄せています。

◆モニター報告より◆

【最近見たバラエティー番組について】

  • 『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)
    • 毎週、日朗曜日のこの時間が一番楽しいです。出演者が体当たりで本気で笑いを起こすのはイッテQ!しかできないので、いつも元気をもらいます。(アメリカでの)出川哲朗のはじめてのおつかいは、英語でコミュニケーションする楽しさや必死に伝えようとする姿から、正しい文法でなくても相手に伝わるという勇気を与えてくれるすばらしい企画です。(高校2年・男子・山形)
    • 英語の正確性よりもコミュニケーションをしたい!という気持ちが重要だと分かったし、知らない建物や土地、単語が分かって面白いだけでなく勉強や新たな知識になった。2週に分けてもっとたくさんのスポットを紹介したり、実際に現地のお店で買い物やホテルのチェックインなどにチャレンジしたりするところを放送したら、もっと見たい知りたいと思います。(高校3年・女子・北海道)
  • 『水曜日のダウンタウン』(TBSテレビ)

    非常に面白い企画だったが、食べきれなかった物は最終的に捨てられている可能性もあり少し配慮に欠けているのではないかと思った。また、面白い反面で、芸人さんがつらそうでかわいそうだった。(中学3年・男子・神奈川)

  • 『週刊さんまとマツコ』(TBSテレビ)

    毎日のようにテレビで見かけるこの2人のコラボが面白くないはずがなく、常に笑いの絶えない素晴らしい番組だと思いました。ただ個人的には、相手に「お前どうせ〇〇やろ!笑」という決めつけのツッコミをしているのを見ると、この2人に言われたら間違っていても否定できないよね、と思ってしまいます。これからも見続けたいと思います。(高校3年・男子・神奈川)

  • 『キョコロヒー』(テレビ朝日)

    2人がマイペースでトークをしているのがいい意味で話したいことを話している感じがして、台本通りに進むバラエティー番組とは違ってとても面白いと思った。(高校1年・男子・群馬)

  • 『ミセススクールクエスト』(テレビ朝日)

    有名人が学校に行くのはとても良いことだと思います。企画からしてターゲットは若者のように思えたので、夜中に放送せずに若者が起きている時間に放送すればいいのになと思います。(中学3年・男子・広島)

  • 『グッと!地球便』(読売テレビ)

    この番組に対する第一印象は共感と驚きだ。僕にとって(新しいビジネスに挑戦する)女性が話すことは現実味があり、まるで自分の進むべき道を示されているように感じた。これは決断や選択など物事の岐路に立つたくさんの人々も同じように感じられると思う。(中学1年・男子・東京)

  • 『有吉の壁』(日本テレビ)

    コントの間の時間がないため笑いが途切れることなく楽しむことができました。Twitterなどで話題となっている人を呼んだりするコーナーを作ったら若者の視聴率は上がると思います。北海道などあまりロケを行ったことがない場所でもロケをした方が盛り上がると思います。その地域の一般人も参加してお笑い芸人とコンビを組む新しいコーナーを作ってもいいと思います。生放送でやる回を設け、有吉さんがやっている判定を視聴者がdボタンで投票できる企画を行ったりするのもいいと思います。(高校1年・女子・北海道)

  • 『ジョブチューン』(TBSテレビ)

    この番組のいい点はお店の宣伝効果があることで、一つ一つの商品に対する努力や工夫していることを説明していて私もとてもお寿司が食べたくなった。また大人の努力を見ることができる。大人が一生懸命に考え、仕入れ、商品化して提供していることを知ることができ、その努力がすごく伝わってきた。一方、好んでその商品を食べていた人もいるかもしれないので不合格を出されるのはあまりいい気持ちがしないのではないかと思った。(中学2年・女子・東京)

  • 『池上彰のニュースそうだったのか!!』(テレビ朝日)

    さまざまなトピックについて詳しく説明してくれるので、知っているつもりになっていたことや今まであまり気にしていなかった問題について考えさせられます。また池上さんとのやり取りを見ている中で、私自身も自分なりの解釈や考えを持つことが出来ました。(高校2年・女子・東京)

  • 『証言者バラエティ アンタウォッチマン!』(テレビ朝日)

    芸人は一見ただ笑わせているように見えるが、さまざまなことを裏でしっかりと考えているのだと感じられる。芸人だけでなく、事務所や番組などお笑いに関すること全般を取り上げるのが良いと思う。あまり取り上げられることのない人やテレビの裏方で活躍する人を取り上げるなど、広くバランスよく取材することも意識する必要があると思う。(高校1年・女子・北海道)

  • 『アイ・アム・冒険少年』(TBSテレビ)

    スタッフさんのツッコミが視聴者の気持ちを代弁していていつも面白いです。ただスタッフさんが手伝っていることには少し疑問があり、それだと1対1でもないような気がするので、2~3人で参加してその人たちだけでやったほうが実力のサバイバル感が出ると思います。(中学3年・女子・福岡)

  • 『巷のアカンをやっつけろ! かまいたちのやりおる学』(NHK総合)

    行動経済学に基づいて人の行動を変える方法を分かりやすく伝えていていいと思った。また普段の生活にも活用できる方法だったので、とてもためになった。難しい言葉にもイラストと短く簡単な説明があったのでテンポよく番組を視聴することができた。(中学3年・女子・広島)

  • 『バナナサンド』(TBSテレビ)

    「あたまおしりゲーム」はお題として最初の文字と終わりの文字が指定され、これに合う言葉の文字数が得点となるルールです。答えは一つではなく、家族で見ていても父母を交えて参加できるので家族で競争しています。このゲームは高校などにロケに出て学生を交えてプレイすると、より盛り上がるのではないかと思いました。(高校3年・女子・京都)

  • 『king&Princeる。』(日本テレビ)

    King&Princeのみなさんの個性を生かした企画が面白く、毎週違うジャンルの企画をしていて勉強にもなります。若い世代だけでなくいろんな世代の方に面白いと思ってもらえる工夫があるという点で、とても素敵な番組だと思います。(中学2年・女子・愛知)

  • 『川島明の芸能界㊙通信簿』(フジテレビ)

    いろいろな芸能人に通信簿をつけるというあまりない番組だったので、とても新鮮で楽しかったです。視聴者や周りの芸能人の視点を取り入れたものも見てみたいなと思いました。(中学2年・女子・栃木)

  • 『オオカミ少年』(TBSテレビ)

    昭和や平成など過去のテレビの映像を見られる機会はほとんどないので、ほかにはあまりない面白い番組でした。最近の番組では、体張る系のロケでは芸能人の安全がしっかり確保され罰ゲームも危険なものが少なくなっていて、昔に比べて誰もが安心して見られる番組へ変化しているのだなと思いました。(高校1年・女子・茨城)

  • 『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBSテレビ)
    • 学校に潜入してサプライズドッキリを仕掛けるという内容だった。特に心に残っているのはターゲットの生徒と目黒蓮のトークの場面だ。その生徒はアルバイト先で耳の不自由なお客さんに出会ったそうだ。そのとき目黒さんが出演していたドラマ「silent」をきっかけに手話を習いたいと思ったそうだ。ドラマやテレビのチカラは偉大だなと思った。(中学3年・女子・山梨)
    • 目黒蓮さんが女子生徒と手話をしているシーンがとてもいいなと思った。誰もが手話をできるような世の中になればいいという話をしていて、そうなると本当にいいなと思った。(高校2年・女子・東京)
  • 『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ)
    • 家族みんなで笑いながら見ることができた。少し行き過ぎたドッキリもあったが、大体はとても面白かった。ジップラインから落下するドッキリはちょっと危ないし大丈夫?かわいそうと思った。(中学2年・女子・福井)
    • 全体的に面白く、週末にこの番組を見ると疲れが飛びます。スタジオにいる芸能人をもう少し映してもいいと思う。一般人の家庭を参加させても良いと思う。今流行っている東京リベンジャーズとのコラボで視聴者が増えると思う。(高校3年・男子・千葉)
  • 『冒険少年 超脱出島SP』(TBSテレビ)

    この番組を家族全員で見ているのですが、母が「今度キャンプでも行ってみたいね~」と言っており、家族で楽しくコミュニケーションがとれる良い番組だと思います。(高校2年・男子・山形)

  • 『オールスター感謝祭』(TBSテレビ)

    この番組の面白いところは出題されるクイズが幅広く、スピーディーに進行されるため、見ていて飽きないところだ。頭の良さを試す知識問題ではなく、答えを聞いて驚くようなひっかけ問題や、問題を見るだけで笑えるような芸人さんの面白い個性をうまく使った問題など、ほかのクイズ番組にはないエンターテインメント性にあふれている。家族でこんなに会話が生まれて盛り上がる番組はほかにはあまりないので、次の放送は半年後だがとても楽しみにしている。(高校2年・女子・愛知)

  • 『天才てれびくん』(NHK Eテレ)

    新型コロナウイルス流行期間から作風が変わってしまい、面白くない作りになってきてしまいました。感染防止対策が緩和されてきた今、「天才てれびくん」の面白さも取り戻していってほしいと願うばかりです。(中学2年・男子・埼玉)

  • 『プレバト』(毎日放送)

    笑いを交えて子どもにも分かるように俳句の楽しさや技法を伝えています。とくに講師の夏井いつき先生のコメントが秀逸で、評価の分かれ目など私にも理解できる的確な表現なので、俳句の奥深さについていつも気づかされます。(中学1年・女子・福岡)

  • 『太田上田』(中京テレビ)

    意外な2人のコンビですが、いつものバラエティー番組とは違う一面を見ることができ、5~10分程度の長さなので一本の漫才を見ているように感じ、YouTubeにも多くの動画があるため続けて見ていられる。土日のお昼などに総集編のような放送があるともっと見る人が多くなるのではないかと思います。(中学3年・男子・神奈川)

【自由記述】

  • 朝ドラで少し歴史的な場面も入れてほしいです。子役が上手なので、もう1週間くらい出る場面を増やしてほしいです。アニメ番組をもう少し早い時間にやってほしいです。(中学1年・女子・千葉)

  • 友だちとの会話でテレビやラジオの話題が出ることが少ない。YouTubeなど好きなものを調べればいつでも見られるツールが増えたことも理由の一つだと思う。でもそれだと新しいものに出会えない。改めて考えるとテレビやラジオの面白さを感じた。(中学3年・女子・滋賀)

  • ラジオの聴き方や面白さをもっとメディア側が発信してほしい。興味をひくことができれば一気に若者のラジオ人口を増やせると思うので、もっと宣伝の工夫をしてほしいと思う。(高校2年・女子・愛知)

  • 普段、テレビよりもラジオをよく聴く。友達のほとんどはラジオをつまらないメディアだと思っているようだ。聴取者と番組の結びつき、曲との出会いなど、ラジオの魅力を皆に知ってほしい。(中学2年・男子・東京)

  • 春休みにお仕事体験ができる施設に行きました。ラジオ局やテレビ局にも挑戦しました。ラジオとテレビは伝える手段は違うけれど、どちらもたくさんの役割の人で成り立っていて、見ている人・聴いている人に笑顔を伝えたいという想いは同じだと思いました。どちらも必要不可欠だなと思いました。(中学3年・女子・山梨)

  • 北朝鮮がミサイルを発射し、テレビでJアラートが流れたときに日本語でしか内容が書かれていないし、音声も日本語しかなかったので、英語でも書かれていた方がいいと思いました。(高校1年・女子・北海道)

  • 私はYouTubeよりテレビ派なので、テレビにしかない良さをこれからも発信してほしいです。実際にテレビ番組を撮影している現場を見学してみたいです。(高校1年・女子・京都)

【青少年へのおすすめ番組】

  • 『解体キングダム』(NHK総合)
    • 取りこわされる建物にはすべて物語があるのかなと思いました。ふだん見られないところや建物の取りこわしを身近にみられてよかったと思います。(中学1年・女子・島根)
    • 解体する作業をしているのは年配の方が多く、意外でした。高いところの狭い足場で作業していて尊敬します。私たちの知らないところで電気を流してくれている人がいると知って、大切に使いたいと思いました。(中学2年・女子・東京)
  • 「ヴィランの言い分」(NHK Eテレ)

    人が不快に感じている部分が「ヴィラン側」から見ると実はいいこともあったり自然のためになっていたりして、人間と同じようなことをしている一面が分かり終始驚きを隠せなかった。人と接していくうえで大切な、双方の意見をきちんと聞く、見た目で判断しないなどのことも改めて大切だと学んだ。(高校2年・女子・東京)

  • 『私小説-発達障がいのボクが純愛小説家になれた理由-』(テレビ朝日)

    伊佐山ジンは発達障がいを抱え生きづらさを感じている。そんな中でも寄り添い続ける妻の優美がいて、その日常の中で恋愛小説家として小説を書く姿がとても温かくて幸せな気持ちになった。「ありがとう」「どういたしまして」というやりとりがとても印象的で、素敵な夫婦だなと思った。(中学3年・女子・山梨)

◆委員のコメント◆

【最近見たバラエティー番組について】

  • 「キョコロヒー」のマイペースなトークが、台本どおりのバラエティー番組と違って面白いという感想があった。深夜の時間帯は、どの番組もラジオっぽい作りになっているが、このモニターがラジオも好きだと書いていたので納得した。

  • 芸人のネタそのものでなく、どのように今のスタイルになったかを分析する番組を評価する感想があった。テレビに愛着がある若い人は、そうした舞台裏に関心のある人がとても多い印象があり、最近は舞台裏を見せる番組も多く制作されている。あまり取り上げられない人も取材してほしいという意見も書かれていて、作り込まれた舞台裏では飽き足らず、さらに裏が知りたいという強い関心が読み取れる。

【自由記述について】

  • Jアラートが出されたときのテレビ放送について「日本語と日本語表記しかなかった」という指摘があった。日本にもさまざまな外国人がいるので、テレビに外国語の字幕をつけるのは難しいかもしれない。(外国人向けの専用アプリはあるようだが)、ほかに何らかの形で素早く伝える方法はないのだろうかと思った。

今後の予定について

次回は5月23日(火)に千代田放送会館BPO第一会議室で定例委員会を開催します

以上