第179回 放送と青少年に関する委員会

第179回–2016年3月13日

視聴者意見を中心に意見交換…など

2016年3月13日に第179回青少年委員会を、BPO第1会議室で開催しました。7人の委員全員が出席し、まず、2月16日から2月29日までに寄せられた視聴者意見を中心に意見を交わしました。そのほか、3月の中高生モニター報告、調査研究、今後の予定について話し合いました。
なお、委員会に先立ちテレビ朝日プレゼンテーションルームで26人の中高生モニターを集めて「中高生モニター会議」を開催しました。(詳細はこちら。)後日、報告書を関係各所に配布する予定です。
次回は4月26日に定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2016年3月13日(日) 午後4時30分~午後7時10分
場所
放送倫理・番組向上機構 [BPO] 第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見稔幸委員長、最相葉月副委員長、稲増龍夫委員、大平健委員、川端裕人委員、菅原ますみ委員、緑川由香委員

視聴者からの意見について

  • 「じゃんけんで勝った人が他の人の分も含めて支払いをする企画で、ルールを無視して特定の人が勝つまでじゃんけんを続けていたが、学校のいじめを象徴している。見ていて不愉快だった」という視聴者意見について、委員からは「まさにルール無視だが、エンターテインメントのうちだと考えられる。"学校のいじめの象徴”という言葉は気になるが、特定の人だけではなく他の人も買わされていたので、これ以上の議論は必要ない」という意見がありました。

  • 「レギュラー出演者になれるかどうかを視聴者からの投票で決めた企画は、いじめのようだ」「深夜帯のアニメではあるが、パロディーと下ネタはやり過ぎだ」などの視聴者意見について議論しましたが、特に問題はないとなりました。

  • 「子ども向けアニメで"ベテラン女性社員”に対する差別的表現があった」「私服のセンスを競う企画で、"農業従事者の服装センス”を揶揄する表現があった。職業差別ではないか」など、差別を指摘する視聴者意見について、委員からは「どの範囲が差別になるのかなかなか難しい問題だ。形式的に言葉だけを問題にするのではなく、前後の文脈で判断する必要がある。ただ、常に言われた側の立場になって考えてみる必要があるだろう」などの意見がありました。

中高生モニター報告について

3月の中高生モニター報告は、「この1年間の感想」というテーマで、「地方在住の人はできれば、地方局制作の番組についても触れてください」と設定して書いてもらい、30人から報告がありました。
12回にわたる報告の中で一番印象に残っているテーマは、9月の「"見たい、作りたい番組”とはどんな内容ですか」という番組企画だったという意見がありました。「一番印象に残っていることは、実際にモニターである私たちが、番組を考えるという課題です。その時のテレビ局の方々からの批評が強烈でした。テレビ局の方たちが番組を作る時にどのようなことを考えてやっているのかが、とてもよく分かったという一方で、テレビを見るのは素人の私たちなので、一つくらい採用して、一つの企画としてやってみるのも面白かったのではと考えてみたりもしました」(東京・高校2年男子)。「毎月出されるテーマの中で一番考えさせられたのが9月のテーマです。私は朝忙しい人でも見られる報道番組を企画しました。客観的に見ても理解しやすく時間の無い人でも見ることができるように内容の濃い番組を構成することに努力しました」(埼玉・中学3年男子)。
12月のテーマ、日本民間放送連盟賞 2015年 特別表彰部門 〔青少年向け番組〕で最優秀となったテレビ山梨制作の『ウッティ発!アンニョンハセヨ!ワタシ桑ノ集落再生人』を視聴した感想を書いたことが一番心に残ったという報告もありました。「正直なところ番組を見る前は田舎在住の人に関するドキュメンタリーなんて面白くなさそうだなという先入観が少しありました。しかし番組を見てみると目標に向かって様々な人と共に一生懸命努力を積み重ねていくご夫婦の姿に心打たれ、すごく感動しました」(埼玉・高校1年男子)。「自分が住んでいる山梨県の放送局が制作した番組だということだったが、この会社の存在はこの時まで知らなかった。とはいえ、非常に見応えのある番組でこれからはもっと自分の住む県の企業や放送局が作った番組に目を向けていこうという気持ちにさせてくれた」(山梨・高校2年男子)。
他に地方局制作の番組に関しても支持する複数の意見が寄せられました。『いっちゃん☆KNB』(北日本放送)…「この番組は、地域のイベントの紹介やグルメリポートなどを含んだニュース番組だ。地域の楽しい催しや面白い話と、大事な情報の伝達と、どちらもいい加減になることなく伝えられていて、見やすく分かりやすい。地域のことをよりよく伝えようとしているのが視聴者に分かる良い番組だと思う」(富山・中学1年男子)。『TEGE2~てゲてゲ~』(南日本放送)…「アナウンサーやコメンテーターがバリバリの方言で番組を進めていることに初めは違和感を覚えたが、それでこそローカルだ!キー局の全国放送には出せない色を持っていて、方言が強みになっている」(鹿児島・中学3年女子)。
1年間の中高生モニターの活動を通じて放送の見方が変わり、ひいては、自分自身の物事を考える視点が広がったという報告も多く寄せられました。「最近では制作者の気持ちも汲み取りながら番組を分析するようになった。また視聴する番組の幅が広がったことで、今まで知り得なかった知識を得たり新たな発見をした」(岩手・高校2年女子)。「今は番組が楽しい、つまらないだけでなく、制作した人たちにはどんな意図や工夫があるのかなど様々な観点から見ることができ、それによりテレビの深さを知った。テレビはとても大きな力を持っており、報道内容や出演者の発言が社会に及ぼす影響は計り知れない。だからこそ、このBPOという組織があり、テレビ局が暴走しないようにする大切な役割を担っているのだと思う」(埼玉・中学2年女子)。「この1年、モニターとしての経験をすることによって自分の好きなテレビについて、ただ面白さの有無だけでなく、深く掘り下げて考えてみる時間を持てて、とても楽しかった。テレビは"日本の社会の鏡”のような面がある。その時代、その瞬間で最もホットな情報媒体の一つであるからだ。縛りに縛られて疲れ果てている今の日本、だからこそ、もっと縛りのないストレスフリーな活気あるテレビが今必要だと思う」(神奈川・高校2年女子)。

■中高生モニターの意見と委員の感想

●【委員の感想】今回の報告で目立ったのはラジオ番組、地方発の番組についての言及が多かったこと。ローカル局の旅番組などの人気番組やラジオ番組に関する意見などを面白く読んだ。

  • (岐阜・高校2年男子)名古屋テレビ制作の『名古屋行き最終列車』。30分の中に様々なストーリーが織り込まれたドラマで、知っているところばかりが出て、とても楽しむことができた。1つだけ改善してほしいことがある。深夜0時20分からという放送時間帯だ。リアルタイムで視聴する人のみを対象にしてはいないだろうが、多くの人を対象にするのなら時間帯を見直し、事前に名古屋鉄道の駅や電車内にポスターを掲示するなどできないか。

  • (兵庫・中学1年女子)『よしもと新喜劇』(毎日放送)。東京と大阪のテレビ番組では少しカラーが違う。その中で私が一番好きなのは、この番組だ。親戚が集まった時もお茶の間を囲んでいつも見ている。この劇のセットはとても手がこんでいて、どの角度でもお客さんが見やすく、分かりやすいようないろんな工夫がされている。とにかく面白いので、全国放送にしてほしいと思う。

  • (千葉・中学3年女子)私は最近、ラジオを聞く面白さに目覚め、毎晩聞いている。ラジオでは当然音声のみなので、ごまかすことができない。ラジオ番組で面白く話す人は相当実力があるのだと思う。
  • (岐阜・高校2年男子)インターネット配信サービスや何かをしながら聞くことができるなどといった利点を活かしてテレビよりも"距離が近い”番組を作ることができれば、ラジオを聞く人が大幅に減少することはなくなるのではないか。

●【委員の感想】この1年間のモニターとしての活動から、いろいろなことが学べ、作り手の側から考えるようになった、様々な立場からテレビ番組を見るようになったなど、メディアリテラシーを学習した様子がうかがえる報告が多かった。

  • (千葉・中学3年女子)この1年、ずいぶんとテレビの見方が変わった。最初はその番組が面白いかどうかで評価していたが、最近は番組制作に携わる人のことも考えるようになった。また、ここが面白い、これが気分を悪くさせるなどという指摘に加えて、そこに自分の意見も具体的に加えることができるようになった。1年間の経験で、あらゆる観点から物事を見るということを一番学んだと思う。

  • (新潟・高校2年女子)この1年はBPOの中高生モニターという立場で、制作者と視聴者との間にいる気分で、双方の気持ちを考える1年だった。適当に回したチャンネルでさえも、批評心を忘れずに鑑賞するような1年でもあった。

  • (岩手・高校2年女子)1年間モニターを務めてみて、批判することは簡単だが称賛することは容易でないと感じるようになった。悪いところは目につくし自分に嫌な影響を与えるためなくしてほしいと声をあげるが、良い点は変える必要がないから改めて発信しないことが多い。これは番組に限らず、世の中の多くのことに共通して言えることだと思う。きっと世間の大半の人は「良」と感じていることでも、外に出さなければ、少数の可視化された「悪」が目立ってしまうのだ。

●【委員の感想】1年間モニターを務めてみてメディアリテラシーに対する理解度が上がった、国語の点数が良くなったという報告が5件以上あった。中高生モニター制度に関してもしっかりした意見を述べている。

  • (愛知・高校2男子)この中高生モニター制度は政治や教育などと共に、社会で大きな影響を持つ「報道・メディア」について我々中高生世代の意見を大人がしっかりと取り入れようとする貴重なものだと思う。今後もこの制度をしっかりと維持し、中高生世代が報道やメディアのあり方について深く考え、素直な意見を述べる姿勢をもっと広めるよう工夫してほしい。そして、自分もその取り組みに協力したい。

●【委員の感想】自分の将来の夢を語り、その実現にモニターとしての活動が役に立った、と書いているモニターがいた。1年毎月モニターの報告を読んでいくと、中高生の能力が伸びることが実感できた。是非この報告を教育者、学校の先生方に見てほしいと思う。

  • (長崎・高校1年女子)私がこのモニターに応募したのには一つの大きな理由がある。できるだけたくさんの人に自分の考えやそれを基に書き上げた文章を見て感じてほしいという理由だ。私の将来の夢は、読んでくれたすべての人の心に寄り添い友だちとなる本を作ることであり、このモニターとしての経験が私とその夢との距離を縮めてくれた。

調査研究について

  • 青少年とテレビ調査:"青少年のテレビに対する行動・意識の形成とその関連要因に関する横断的検討”(仮)をテーマにした、調査研究のスケジュール案の報告が菅原委員からありました。また、お茶の水女子大学に協力していただくことも決まりました。

  • 10月30日に立命館守山高校での意見交換会の時に行った、高校1・2年生267名を対象にした「メディアと高校生の考え方に関するアンケート調査」の中間報告が菅原委員から以下のとおりありました。

    • :『芸能人格付けチェック大予選会』を見て倫理的問題を感じている生徒は少なく、面白いと評価する生徒が大部分を占める。また、不快感について、個人的に感じた生徒は非常に少ないが、人によっては不快を感じることもあるだろうとする生徒は半数近くいた。

    • :SNSの利用時間が、平日・休日ともに女子の方が有意に長いことが認められた。

    • :およそ8割の生徒が、家族と一緒にテレビを見ることがあると回答している。また女子の方が親とのテレビの共有度が高いことが示された。

    • :政治・社会問題に関する情報収集行動について、テレビのニュースを見ているのは52.8%でインターネットの40.1%より多かった。

    • :メディアの情報の信頼性については、新聞>テレビ>ラジオ>雑誌>インターネットの順であった。

今後の予定について

  • 6月8日に新潟でNHKを含む在新潟テレビ・ラジオ7局との意見交換会を開催することが決まりました。
  • 9月に広島で意見交換会を開催することが決まりました。
  • 10月に大分で留学生との意見交換会を開催することが決まりました。
  • "青少年へのおすすめ番組”について中高生モニターを使った活用方法が話し合われました。
  • 地方局のメディアリテラシー活動を注目していきたいという意見が出ました。

その他

  • 川端裕人委員が3月末で退任し、4月から中橋雄・武蔵大学社会学部教授が委員に就任することになりました。

【中高生モニター会議 2016年3月13日 テレビ朝日にて】

青少年委員会では、全国の中高生から放送に関する意見を聞く「中高生モニター制度」を行っています。これは、BPOに寄せられる青少年対象の視聴者意見のうち10代からの意見が大変少ないことから、2006年から始めています。2015年度は32人のモニターから、毎月意見を送ってもらいBPO報告などで公表しました。
その活動の一環として、3月13日に中高生モニターと放送局の方と青少年委員会委員がお互いに意見を交わす場として、「中高生モニター会議」をテレビ朝日プレゼンテーションルームで開催しました。今回は、全国から26人の中高生モニターと、7人の委員、テレビ朝日から『サンデー!スクランブル』の関係者などが参加しました。
午前11時から菅原ますみ委員の司会で始まり、まず、7人の委員、中高生モニター、テレビ朝日関係者の順で参加者の自己紹介が行われました。そのあと、生放送中の『サンデー!スクランブル』のスタジオやニューススタジオ、テレビ朝日社内を見学しました。
午後0時30分からは、再びプレゼンテーションルームに戻り、意見交換を行いました。
放送全般についてモニターからは、「今までは視聴者という視点でしかテレビを見ることがなかったが、制作者はどういうことを考えて番組を作っているのか考えるようになった。制作者側と視聴者側との2つの視点からテレビを見ることができるようになった」「番組を中立的に見る、客観的に見るという視点が、放送の公平とか中立を守るために大切だと思った」「私は宮城県に住んでいる。3月11日には他の地域でも5年たった震災について報道されたが、被災地側からすると5分でも10分でも良いので毎日被災地について取り扱ってほしいと思う」などの意見が出ました。委員からは「モニターの皆さんには、視点を変えてみれば、同じ物事でも全然景色が変わったり、見えることが違ってくることをこの1年間で実感してもらえて良かった」「昔はわりとテレビの中で、若い世代の新しい価値観や新しい生き方のようなものが提示されていて、それが良いなと思った。しかし残念ながら時代の流れの中で、今はテレビにそれほどの力がなくなってきた。もう一度、テレビが生き方や価値観を示せるようになればと思う」などの話が出ました。
情報番組についてモニターからは、「朝の番組は、知りたい時事的な問題よりゴシップとか芸能的なネタが多くなってきている」「学校で話すネタがほしいので芸能ネタをよく見ている」「朝の時間帯はバタバタしているのにエンターテインメントがどんどん多くなって、逆に夜は情報が多くなっている。これを逆にした方が良いのではないか」「震災時、僕の住んでいる青森にも津波は来ていたけれど、全国のニュースでは岩手、宮城、福島の話ばかりだ。取材する地域格差みたいなものを感じる」「新聞では"天声人語"や"春秋"というコーナーが1面にあるが、テレビでもそういった企画をやってもらえないだろうか」「被害者の遺族や友だちに話を聞く時に、事件や事故があってすごく辛くて悲しいのにそれを考慮しないでテレビや新聞の方が取材するのを見ていると、なんで相手の気持ちになって考えてあげないのだろうかと思う」などの意見が出ました。テレビ朝日の出席者からは、「震災復興については、夕方のニュースで定期的に取り上げようとしています。伝えようという気持ちは皆さんと一緒です。しかし十分ではないかもしれません。青森県の話はその通りだと思います。どうしても被災地というと宮城、福島、岩手がメインになってしまいます。それ以外の被災地に対する視点が、ともすると抜け落ちていたかもしれません」という話が出ました。
午後1時40分からは、先ほどまで『サンデー!スクランブル』の司会をしていた下平さやかアナウンサー、平石直之アナウンサーと、太田伸プロデューサーが参加しました。下平アナウンサーはアナウンサーの仕事について、「私がお話している時に、テレビの前では皆さんが聞いてくださっているということで、気持ちを共有できるという面白さがあります。一方で不正確なことを言ってはいけないという緊張感もあります」。平石アナウンサーは、「正確に、間違えないように、分かりやすくお伝えすること。そして見ている人の気持ちに、どこまで寄り添えるかを考えています。実は、アナウンサーの仕事で大切なことは時間の管理で、そのことにものすごくエネルギーを割いています」。太田プロデューサーは、「プロデューサーは番組のまとめ役です。『サンデー!スクランブル』は、生放送のニュースワイドショーで、事件の背景を探りながら、色々なものを全部突っ込んで面白い順に出していくテレビの特性によく合った番組です」などの話が出ました。
その後、中高生は4つのグループに分かれ、そこに委員と下平アナウンサー、平石アナウンサーなども参加して、情報番組の企画を考え、次のように発表しました。

  • A班は『ニュースとあるく』です。最初にニュースを放送してから旅番組を始めます。紹介する地域出身のゲストが地域のイベントやその地で頑張っている人を紹介します。テレビが見られない人のために、ラジオでも同時に放送します。
  • B班は、日々のニュースの中から分からない、難しい単語を説明する『ニュースの参考書』を企画しました。放送時間は水曜日と土曜日の22時からです。水曜日は週の真ん中だから、土曜日は明日も休みだから夜更かししても大丈夫だと思いました。
  • C班は地方活性化の力になりたいと、『うちの県にも来てくれ』という番組を考えました。工芸品や食とかイベントや景色を紹介します。毎日リレー方式で日本各地を紹介します。
  • D班は、『人生を豊かにする番組』を考えました。受験には役立たないだろうけど、人生を考えた時に大事になる情報を盛り込みます。例えばホームレスの方のお話を聞いたりして色々な生き方があることを伝えていきたいです。

4時間半に及ぶ会議の後、汐見稔幸委員長は「BPOは放送番組向上のための組織です。なかでも特に青少年委員会は視聴者の皆さんと放送局をもっと太いパイプで繋ごうということに力を注いでいます。それは、良い番組とは実は視聴者が作るものだからです。良い視聴者がいると良い番組ができていくのです。次の世代を担っていく若い人たちがどういうテレビ番組を良い番組だと思っているのか、どういう番組を作ってほしいと願っているのか、その声が放送局に届くことによって、番組は向上していくのだと思います。中高生モニターの皆さん、テレビ朝日の皆さん、今日は本当にありがとうございました」と語り、「中高生モニター会議」を締めくくりました。

第231回放送と人権等権利に関する委員会

第231回 – 2016年3月

自転車事故企画事案、世田谷一家殺害事件特番事案、STAP細胞報道事案の審理、出家詐欺報道事案の対応報告…など

自転車事故企画事案、世田谷一家殺害事件特番事案、STAP細胞報道事案を審理、また出家詐欺報道事案でNHKから提出された対応報告を了承した。

議事の詳細

日時
2016年3月15日(火)午後4時~8時10分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

坂井委員長、奥委員長代行、市川委員長代行、紙谷委員、城戸委員、
曽我部委員、中島委員、二関委員、林委員

1.「自転車事故企画に対する申立て」事案の審理

審理対象は、フジテレビが2015年2月17日にバラエティー番組『カスぺ!「あなたの知るかもしれない世界6」』で放送した「わが子が自転車事故を起こしてしまったら」という企画コーナー。
同コーナーでは、母親が自転車にはねられ死亡した申立人のインタビューに続いて、「事実のみを集めたリアルストーリー」として14歳の息子が自転車事故で小学生にけがをさせた家族を描いた再現ドラマが放送された。ドラマは、この家族は示談交渉で1500万円の賠償金を払ったが、実はけがをした小学生は「当たり屋」だったという結末になっている。
申立人は、当たり屋がドラマのメインとして登場することについて事前の説明が全くなく、申立人に関して「実際に裁判で賠償金をせしめていることだし、どうせ高額な賠償金目当てで文句を言い続けているのだから、その点で当たり屋と似たようなものだ」との誤解を視聴者に与えかねないとして名誉と信用の侵害を訴え、放送内容の訂正報道や謝罪等を求めている。
これに対してフジテレビは、事前説明が十分でなかった点は申立人にお詫びしたが、「再構成ドラマは子供の起こした交通事故をテーマとするものであって、母親を自転車事故で亡くされた申立人の事案とは全く類似性がない」とし、この点は視聴者も十分に理解できるので、申立人の名誉と信用を侵害したものではないと主張している。
ヒアリングを行った前回の委員会後に第1回起草委員会が開かれ、委員会決定文を起草した。今月の委員会では、担当委員から決定文案の説明を受けた後、委員会の判断の結論を取りまとめ、次回委員会でさらに決定文案の審理を続けることになった。

2.「世田谷一家殺害事件特番への申立て」事案の審理

対象となったのは、テレビ朝日が2014年12月28日に放送した年末特番『世紀の瞬間&未解決事件 日本の事件スペシャル「世田谷一家殺害事件」』。番組では、FBI(米連邦捜査局)の元捜査官(プロファイラー)マーク・サファリック氏が2000年12月に発生したいわゆる「世田谷一家殺害事件」の犯人像を探るため、被害者遺族の入江杏氏らと面談した模様等を放送した。入江氏は殺害された宮澤みきおさんの妻泰子さんの実姉で、事件当時隣に住んでいた。番組で元捜査官は、「当時20代半ばの日本人、宮澤家の顔見知り、メンタル面で問題を抱えている、強い怨恨を抱いている人物」との犯人像を導き出した。
この放送を受けて入江氏は、テレビ朝日に対し、演出上の問題点などについて抗議。放送法第9条に基づく訂正放送・謝罪等を求めたが、テレビ朝日は「放送法による訂正放送、謝罪はできない」と拒否した。このため入江氏は、委員会に申立書を提出。「テレビ的な技法(プーという規制音、ナレーション、画面右上枠テロップなど)を駆使した過剰な演出、恣意的な編集並びにテレビ欄の番組宣伝によって、あたかも申立人が元FBI捜査官の犯人像の見立てに賛同したかの如き放送により、申立人の名誉、自己決定権等の権利侵害が行われた」として、放送による訂正、謝罪並びに責任ある者からの謝罪を求めた。
これに対しテレビ朝日は、サファリック氏の怨恨説を否定する申立人の発言をそのまま放送しており、申立人がサファリック氏の「強い怨恨を持つ顔見知り犯行説」に賛同したように見えるという申立人側の指摘は当たらないと反論。申立人が指摘するような「恣意的な編集」や「過剰な演出」はないと認識しており、「放送法第9条による訂正・謝罪の必要はないと考えている」と主張している。
前回委員会後、申立人から「反論書」が、被申立人から「再答弁書」が提出された。今回の委員会では、事務局がこれまでの双方の主張を取りまとめた資料を基に説明、論点を整理するため起草委員が集まって協議することとなった。

3.「STAP細胞報道に対する申立て」事案の審理

対象となったのは、NHKが2014年7月27日に『NHKスペシャル』で放送した特集「調査報告 STAP細胞 不正の深層」。番組では英科学誌「ネイチャー」に掲載された小保方晴子氏らによるSTAP細胞に関する論文を検証した。
この放送に対し小保方氏は人権侵害等を訴える申立書を委員会に提出、その中で「何らの客観的証拠もないままに、申立人が理研(理化学研究所)内の若山(照彦)研究室にあったES細胞を『盗み』、それを混入させた細胞を用いて実験を行っていたと断定的なイメージの下で作られたもので、極めて大きな人権侵害があった」などとして、NHKに公式謝罪や検証作業の公表、再発防止体制づくりを求めた。
これに対しNHKは答弁書で、「今回の番組は、世界的な関心を集めていた『STAP細胞はあるのか』という疑問に対し、2000ページ近くにおよぶ資料や100人を超える研究者、関係者の取材に基づき、客観的な事実を積み上げ、表現にも配慮しながら制作したものであって、申立人の人権を不当に侵害するようなものではない」などと主張した。
今回の委員会では論点・質問項目案に沿って各委員が意見を述べた。次回委員会ではさらに審理を進める予定。

4.「出家詐欺報道に対する申立て」事案の対応報告

2015年12月11日に通知・公表された本件「委員会決定」に対し、NHKから局としての対応と取り組みをまとめた報告書が2016年3月10日付で提出され、委員会は、この報告を了承した。
また、3月3日、NHKにおいて本決定に関して坂井委員長と担当の奥委員長代行、二関委員が出席して研修会が開かれたことを事務局が報告した。当日は約150人が出席し、2時間にわたって質疑応答や意見交換が行われた。

5.その他

  • 2016年度「放送人権委員会」活動計画(案)が事務局から提示され、了承された。
  • 林香里委員が3月末で退任することになった。林委員は4年間委員を務めたが、4月から大学のサバティカル研修のため渡米することになり、任期途中の退任となった。
  • 後任として4月から委員に就任する白波瀬佐和子氏(東京大学大学院人文社会系研究科教授)が専務理事から紹介され、経歴等の説明があった。
  • 次回委員会は4月19日に開かれる。

以上

第102回 放送倫理検証委員会

第102回–2016年3月

「放送倫理検証委員会」運営規則の一部見直し
 説明会での意見や要望を了承…など

第102回放送倫理検証委員会は3月11日に開催された。
委員会運営規則の一部改正については、加盟社への説明会の内容が報告され、今後の対応について協議した。その結果、すべての加盟社に対して説明会で出された意見の周知を図ったうえで、追加の意見提出も求めることになった。
2007年5月に発足した委員会の10周年にちなんだ事業やイベントを実施するため、4月から作業を本格化することになった。

議事の詳細

日時
2016年3月11日(金)午後5時~7時
場所
「放送倫理・番組向上機構[BPO]」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

川端委員長、是枝委員長代行、升味委員長代行、香山委員、岸本委員、斎藤委員、渋谷委員、鈴木委員、中野委員、藤田委員

1.委員会運営規則の一部見直し 説明会での意見や要望を了承

委員会の運営規則を現状に合わせる形で一部見直す問題についての説明会が、加盟社からの要望を受けて、2月24日の事例研究会終了後に開催された。
説明会には約50社から70人が参加し、川端委員長と升味委員長代行も出席して、1時間余り意見交換が行われた。この中で、説明会でのやりとりをすべての加盟社に改めて周知したうえで、追加の意見のあるところからはその提出を求めてほしいとの要望が、加盟社側から出された。
委員会では、説明会の内容が報告され、今後の対応について協議した結果、加盟各社に運営規則改正への理解をさらに深めてもらうため、要望に沿って対応することを了承した。
委員会は、加盟社からの意見や要望を次回に改めて議論し、改正案の議決をめざすこととなった。

2.委員会発足10周年 事業・イベントを実施へ

2007年5月に発足した委員会がことし5月から10年目に入ることから、10周年にちなむ事業やイベントなどができないかについて検討を続けた。
その結果、メディアを取り巻く環境が激しく変化する中で、放送の自主・自律をサポートするため、2016年度内の実施を目標に、シンポジウムや講演会の開催、記念誌の刊行などを企画することとし、4月以降、作業を本格化することにした。

以上

2016年2月に視聴者から寄せられた意見

2016年2月に視聴者から寄せられた意見

総務相の「電波停止の可能性」発言に関して、恣意的に偏向報道しているのではないのかとか、報道の自由への介入に対してマスコミは抗議すべきだなどといった、賛否両論の意見。覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された元プロ野球選手を番組でかばうような発言をしていたとの批判など。

2016年2月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,632件で、先月と比較して3,215件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール75%、電話23%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性66%、女性33%、不明1%で、世代別では40歳代27%、30歳代26%、50歳代17%、20歳代16%、60歳以上11%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。2月の通知数は728件【49局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、24件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

総務大臣の「放送法違反等による電波停止の可能性」発言に関して、マスコミは恣意的に偏向報道しているのではないのかとか、報道の自由への介入に対してマスコミは抗議すべきだなどといった、賛否両論様々な意見が寄せられた。
元プロ野球選手が覚せい剤取締法違反容疑で逮捕されたが、番組で容疑者を庇うような発言していたなどといった批判が寄せられた。
不倫騒動で議員が辞職したが、実家の親にまでインタビューするのは報道姿勢として如何なものかといった意見が寄せられた。
バラエティー番組の演出方法について、一歩間違えれば出演者が危険な目にあったのではないかといった批判などが寄せられた。
ラジオに関する意見は62件、CMについては42件あった。

青少年に関する意見

2月中に青少年委員会に寄せられた意見は102件で、前月から27件減少した。
今月は、「表現・演出」が30件と最も多く、次に「いじめ・虐待」が18件、「性的表現」が15件と続いた。
「表現・演出」については、番組司会者であるタレントの出演シーンが極端に少ないことについて、「不自然に出演シーンがカットされている気がする。嫌がらせをしているようで、子どもに見せたくない」との意見が複数寄せられた。
「いじめ・虐待」については、じゃんけんの勝者が商品を購入するというバラエティー番組内の企画について、「ルールを変更して、特定の人物のみに商品の購入を強いるのは、いじめのようだ」との意見が多数寄せられた。
「性的表現」については、夕方に放送されたアニメ番組で"女体盛り"について触れたシーンに、複数の意見があった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 総務大臣の放送法の運用に関する答弁だが、大臣は偏った内容の報道を改善措置せずに繰り返した場合の対応を述べたはずだが、内容を報道した際に新聞社所属のコメンテーターが、「時の権力の意向を汲むことしか言わないのは異様」という趣旨の発言をしていた。恣意的に政権を批判しようとしているように感じた。

  • 総務大臣の「放送法違反等による電波停止の可能性」についての発言に対し、マスコミは抗議すべきではないのか。政府与党に都合の悪い事を放送してはいけないと言っているように感じた。放送局は事実である限り、何を報道してもよいと思う。北朝鮮のようにどこのチャンネルも同じになってしまうのではないかと危惧している。どの放送局でも金太郎飴のように同じ放送をしていると、視聴者は政治への興味をなくし、考えることをやめてしまう。公平な放送とは何かをよく考えてほしい。

  • 総務相の発言に対して、なぜ追及するテレビ報道が少ないのか。芸能人の不倫LINEの内容を追及するよりこちらの方がはるかに重大な問題だ。放送法で政治的公正さが規定されているのは、政府の介入を防ぎ報道の自由を守るためのものである。政府は介入を助長するための措置を取ろうとしているのであり、明らかにおかしい。

  • 放送法に違反したテレビ局に対して停波を含めた行政処分を行なうことがあるとの発言がされた。これは、これまでBPOが馴れ合いの判断を下してきた結果だ。BPOの設立目的は政権介入を防ぐことを目的として、自主的機関として設置されている。きちんと機能していないから、そのような発言があったのではないのか。

  • 自民党による電波停止発言など、政権の圧力による報道機関の萎縮が問題とされる昨今、報道番組で明らかな政権批判的なキャスターの降板が続いている。にもかかわらず、この番組は視聴者に政権擁護を強く印象づけている。あまりに偏向しているのではないのか。

  • 議員の不倫疑惑をトップニュースで放送していた。確かに不倫は倫理的問題なのかもしれないが、トップで報道するほどの話なのだろうか。一議員の個人生活上の重大ミス(法律違反でもないのに)に時間を割く価値があるとは思えないし、ニュース価値があるとも思えない。むしろマイナス金利導入による一般国民への預金金利への影響や、北朝鮮制裁関連の各国動向の方がはるかに報道すべき内容ではないのか。

  • 不倫騒動を起こした元衆院議員の実家にまで行き、親に「どう思いますか」と取材していた。当時者を責めるのであればまだ分かるが、なぜ親にまで取材に行くのか。テレビの影響は大きいことを分かっているのか。テレビは人を死に追いやるほど、影響力があることを認識していただきたい。

  • 元議員の過去の女性関係を暴こうとしていた。彼は今回の不倫で辞職し、会見まで行っている。さらに追及する必要はあるのだろうか。不快になったので、途中でテレビを消した。個人攻撃をしているようだった。

  • 元プロ野球選手の覚せい剤所持による逮捕について、疑惑が出た時点から警察が行動監視していたという報道に加え、局でも独自に張り込み取材を続けていたという映像が流れた。逮捕前の段階で、自宅前でカメラを回して車に乗り込む姿を長期間撮り続けたり、食事先で隠しカメラを回したり、音声を隠し録っていたことは人権侵害にあたらないのか。コンプライアンスを遵守した取材をしていただきたい。

  • 覚せい剤取締法違反容疑で捕まった事について放送していた。「容疑者」と言うべきなのに、「さん」づけで呼んでいる箇所があり、違和感を覚えた。一般人が逮捕された場合「○○さん」と言っていることは聞いたことがない。有名人だから「さん」と言っているのであれば、差別ではないか。有名人でも一般人でも呼称は同じにすべきだ。

  • 容疑者の選手時代の映像を延々と流し、「引退後の喪失感や寂しさから手を染めてしまった」などという決めつけとも取れる、容疑者を庇うかのような報道をしていた。また、逮捕されたばかりで容疑者がほとんど証言していないにもかかわらず、「立ち直ってほしい」や「これから人生の逆転ホームランを」などといったコメンテーターや著名人のコメントが流されているが、その前にまず本人の反省を促すような報道をすることが先ではないか。

  • 容疑者の覚せい剤事件について、「去年夏ぐらいから取材していた」と放送していた。容疑者の覚せい剤使用について、テレビ局も可能性が高いと判断したからこそ、取材していたのだろう。しかし同時に、容疑者を別のバラエティー番組に出演させていた。なぜ容疑が濃厚な当事者本人をテレビに出していたのか。ギャラが薬代に使われることは考えなかったのか。

  • 台湾の地震で重傷を負い入院している少女に対して、家族全員の安否も未だ不明で悲嘆に暮れている中、当時の状況をインタビューする無神経ぶりだった。人として最低な行為だ。それを何の疑問にも思わず全国ネットで放送する倫理観のなさは度し難い。

  • 容疑者について報道する際、過去に覚せい剤を使用していたタレントを出演させていた。芸能界では覚せい剤使用で逮捕されてもすぐにテレビに出演させるので、覚せい剤所持、または使用の罪は非常に軽いものとの印象が残り、覚せい剤の怖さが伝わらない。覚せい剤の怖さ、罪の重さをきちんと伝えるべきではないか。

  • 政党からの公認が内定し、今夏の参議院選(比例)に出馬することを既に発表しているタレントの恋愛ゴシップが報道された。雑誌記事を引用する形で紹介されたが、スタジオのモニターに表示された引用記事の文中に「選挙」などという言葉もあり、その言葉も含めて記事を読み上げていた。恋愛ゴシップの内容がそのタレントのイメージを下げるものであっても上げるものであっても、選挙の公平・公正性を損なうものではないのか。

  • 「老人ホーム転落死の容疑者逮捕」の報道があった。その際、まだ容疑者なのに犯人であると断定したような発言が多々見られた。例えば現場中継では、「容疑者がベランダから投げ落とした」などと断定した表現で話していた。容疑者はあくまで容疑をかけられている人であって犯人と断定されている訳ではない。自供しているとのことだが、もしかしたら違法な取り調べにより無理矢理自供させられている可能性もある。報道機関としては容疑者、被告人、犯人等の使い分け、及びその時々での出演者・リポーターの発言には充分注意する必要があるのではないか。

  • 北海道・新千歳空港で起きたエンジントラブルのニュースで、緊急脱出の様子を視聴者が撮った映像を放送していた。今回は大きな被害もなく無事に避難できたが、本来は動画を撮っている場合ではない。各局でこのような視聴者撮影の動画を使って報道するのは、何かあったら撮影して送れば使ってもらえる、買ってもらえる、目立つことができるなどといった気持ちを助長することになる。その時の様子を放送したいのは分かるが、本来は緊急時は動画を撮らず逃げるように注意を呼びかけるべきだ。

【番組全般・その他】

  • "水戸なら今でも印籠の効果ある説"で、水戸黄門役のお年寄りに、路上で喫煙していた若者4~5人に注意させ、印籠を出す機会を作らせていた。いかにもがらの悪そうな若者だったし、お年寄りが丁寧に声をかけたのに、若者が悪態をつき暴言を吐いている様子は、見ていて気分が悪かった。やっと助けに入ったかと思えば、結局絡まれて、お年寄りが最終的に謝ってその場をおさめていた。一歩間違えれば危なかった。

  • 水戸市のイメージを悪くするような内容で、インターネット上でも「市のイメージを悪くした」という書き込みが多数あった。市に住む身として悲しく思う。番組内容は、水戸駅付近に喧嘩腰の悪い若者がたむろしているような様子が映され、駅周辺が危険な印象を与える。もしこれが番組の仕込みなら、いくらバラエティー番組でも許されることではない。

  • ゲイの男性を「オネエ」と紹介していたが、セクシャルマイノリティーの男性、元男性を一緒くたにして「オネエ」という括り方をしていることに違和感がある。この番組に限った話ではないが、ここ最近のメディアの「オネエ」という言葉の使い方は乱暴だ。一般のLGBT当事者はタレントのように「オネエ」を受け入れて売りにしているわけではない。線引きをしっかりしていただきたい。デリケートな問題なので、番組を作る側も知識を持ち、偏った情報を世間に与えないように配慮していただきたい。

  • タクシーの運転手と一緒にブランデーケーキを食べていたシーンがあった。スタッフが勧めて、運転手が食べさせられていた。いくらケーキだとしてもアルコール度数が0(ゼロ)ではない食品を運転手に勧めることは如何なものか。

  • 世界各地の珍しい映像や恐怖映像を紹介していた。その1つとして湿地帯に芸人を派遣し、巨大エイ、巨大トカゲ、そして巨大スッポンを捕獲してそれぞれにキスをさせるという事をしていた。エイとトカゲには猛毒があり、スッポンには噛みついたら離さないという凶暴性があると紹介していた。芸人たちは恐怖におののきながら何とか課題をクリアしていたが、見ていて気の毒でもあり、腹立たしくもあった。

  • ワイドショーの番組冒頭で大きな話題を扱う際に、その話題が載っているスポーツ新聞の1面を表示している。今年になってからショッキングなニュースが多いためか、とりわけ目につくが、新聞に頼るような放送のあり方は、如何なものか。

  • 芸能人同士のプライベートなやり取りのLINEを公開して、批判や悪口を言っているが、そもそもプライベートなやり取りをテレビで公開していいのか。芸能人にはプライバシーや人権はないのか。

  • プロ野球のキャンプを取材していたが、選手へのリスペクトが欠けていた。アナウンサーや芸人が、観光気分でキャンプ地へ行き、友達感覚でヘラヘラと選手に話しかけていた。プロスポーツ選手に対してそんな態度で接して良いのか。言葉遣いや服装、時間等に気をつけるべきだ。キャンプはシーズンに向けての大切な準備期間だ。選手やスタッフに迷惑を掛けて、チームの調子を狂わせることのないようにしてほしい。

  • 勝負に負けたチームが土下座をするという内容であったが、土下座という行為を軽く考えすぎている。時代が変わりつつある今、土下座というのは簡単に人にさせていいものではない。

  • 好きな番組だからこそ、あえて厳しい感想を書かせていただくが、最近は取り上げられるエリアが東京や関東周辺に偏り過ぎている。かつては地方の特集や海外なども取り上げられることも多かったが、最近は、こういった特集がほとんどなくなってしまった。この番組に限らず、長寿番組の中には最近活気がなくなりつつある番組が散見されるようになった。もっと頑張ってほしい。

  • 最強FBI捜査と銘打っているにもかかわらず、1つ目の事件を担当したのはアメリカの民間の行方不明者捜索をしている団体だった。2つ目はアメリカですらなく、他国の超能力者が捜査を担当していた。結果的にFBIはなんら関係ないようで、もちろん捜査をする事もなかった。番組タイトルに問題があるのではないのか。

  • 30歳代未満の女性に限定した番組観覧募集がある。テーマによって、特定の若年齢層を観客に募集することは理解できるが、バラエティー番組や音楽番組で、若い女性にしぼった募集は、度が過ぎる。また、以前、番組観覧に参加した際、容姿の良し悪しで席が良くなったり悪くなったりしていた。

  • "年頃の娘が「一緒にお風呂に入ろう」と言ったらお父さんは"という内容だった。親の性的虐待を受けた子どもも世の中にはいるのに、わざわざこのような内容を取り上げる必要があるのか。親子なのだから、そのような感情は抱かないという前提かもしれないが、私のように不愉快に感じる人間もいる。この番組は好きだが、2度とこのような内容は取り上げてほしくない。

  • 女性タレントが、落差のある滝の上の落ち込む寸前のところまで水着を着て行き、さらにそこで両手を広げて立つという行為をしていた。すぐ傍にガイドがついて支えてはいたが、命綱はついていなく、危険を感じるものだった。この番組はこれに限らず、タレントの生命や怪我などの恐れのある企画が多く見受けられる。日本でのロケでは考えられない危険なロケを海外で行っている。現在のところ事故は起きていないようだが、視聴率を上げるためにタレントを危険にさらすことは如何なものか。

  • 音楽番組の収録の観覧に行った。出演歌手の歌と曲の生演奏など内容が素晴らしく、司会と歌手とのトークもよかった。これからも歌がうまい歌手のパフォーマンスと生演奏、司会者と出演者の軽妙なトークなど、質のよい演出の番組を続けてほしい。

  • テレビを使った「公開いじめ」であると感じた。この日の放送は新メンバーになった素人のこれまでをまとめたものだった。プロデューサーに買い物を命じられたその素人が途中で不良に追いかけられたり、プロレスの修行に出されたり、完全に上の立場にある制作者や出演者が無理強いする企画が並ぶ。これらは「いじめ」と思われても仕方がない。見ていていい気分になるはずがない。

  • 緊迫した状況で襲われて、女性芸人が拉致されるという場面が放送された。彼女は何も知らず、突然何をされるかわからない状況に陥り、本当に怖かったと思う。号泣していた。襲われるという弱い立場の女性の気持ちをこれっぽっちも理解しない悪いジョークで全く笑えない。吐き気がした。女芸人だからといって何をしても良いのだろうか。さぞかし怖く絶望感を味わったことだろう。番組を見ていて自分がこうなってしまったらという恐怖も感じた。同じ女性として許せない。

  • 事件の生中継と称して自宅上空を午後7時台から2時間以上にわたり、放送局のヘリが旋回している。子どもは爆音におびえている。警察でもないのに静かな住宅地上空で静寂を乱す放送は、独善的としか言いようがない。放送局に苦情を言ってもオペレーターが「すみません」というだけで、放送時間にお詫びの一言もなかった。

【ラジオ】

  • 女性パーソナリティーが、おむつを着用し放送中に排尿したと報告していた。いくら映像がないとはいえ、下品極まりない。以前から番組ブログでも、自らセクシー画像として写真を掲載しているが、ラジオの内容とは全く関係なく、とても不快だ。深夜番組だからなのか、お色気があった方がリスナーも盛り上がるとでも思っているのか、下品な下ネタが目立つような気がする。芸人でもないのに、このようなことをする意味が分からない。

  • 深夜放送で、リスナーと電話をつないでクイズ的なことに挑戦し、クリアした場合に菓子が贈られるコーナーがある。若い女子学生の時は「菓子プレゼントの他にパーソナリティーのサインがほしい」と言ったら、快く引き受けていた。しかし、次の挑戦者は今春に銀行に内定が決まっている男子学生だった。その人もパーソナリティーのサインがほしいと言ったが、「サインはいや、送らない」と頑なだった。

  • レギュラー8人の出演は多すぎる。画面に顔が映らないし、ラジオ番組ということをよく考えたほうがいい。他にレギュラー番組を持っている子とそうでない子の差は大きくあり、メンバーも不満だと思う。

【CM】

  • 10年ほど前に高額の受講料を返金しないまま倒産した英会話スクールのCMを、最近ふたたび目にする。私の息子も被害者で、倒産当時は怒りとやりきれなさに親子で悔しい思いをした。その会社が生まれ変わったとはいえ、当時と同じキャッチフレーズをそのまま受け継いでいる。聞いただけで背筋が寒くなった。経営が代わったのであればCM内容も一新させるべきだ。

  • テレビショッピングで「今から30分以内に申し込むと、○○の特典があります」などと煽ることがよくある。「今だけ」や「30分以内に」という言葉は、相談する時間を与えず、即決させる詐欺犯の手口と何ら変わりない。こうした常套句がまかり通るということも含めて、何かと問題の多い通販番組のあり方について、もっと厳しいルールを設けるべきだ。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組の司会者の出演シーンが不自然にカットされているように感じる。このような編集や演出は嫌がらせのようであり、子どもに見せたくない。

  • バラエティー番組で、ゲスト出演者が大切にしているオートバイを他の出演者たちが汚すシーンがあった。人が大切にしている物を傷つけたり、汚したりする行為は見ていて気分が悪い。この番組では、そのようなシーンが多いように思われる。子どもたちに「物を大切にしろ」「人の嫌がることはするな」と教育しても、テレビでそれを笑いにするようなことをしていては意味がなくなってしまう。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • じゃんけんの勝者が商品を購入するバラエティー番組内の企画で、通常のルールを変更して、特定の人物のみに商品の購入を強いていた。いじめのように感じた。

  • 女性モデルの容姿について、バラエティー番組の司会者や出演者たちがひどいことを言っていた。影響力があるタレントたちの発言であり、テレビで公開いじめをしているようなものだ。子どもが他人の容姿を悪く言ってもいいと思ってしまう。

【「性的表現」に関する意見】

  • 夕方の時間帯に放送されているアニメ番組で"女体盛り"について触れたシーンがあり、不快になった。たとえ原作にあった文言であっても、放送倫理、放送時間帯、子どもへの影響を考慮して、放送における適切な表現に変更してほしい。

  • 小学生のタレントが、お笑い芸人が芸を披露する番組の審査員をしていた。中には裸で芸をする人もおり、性的虐待ではないかと感じた。いわゆる下ネタを子どもに見せて困惑させたり、気を使わせたりするようなことがあってはならない。

【「危険行為」に関する意見】

  • バラエティー番組で、落とし穴に人を落とす企画があったが、大変危険な行為だ。実際に落とし穴に落ちて亡くなった人もいる。子どもが真似する恐れもあるので、度が過ぎた悪ふざけは放送しないでほしい。

【その他】

  • 休日の午前中に放送されているアニメ番組を子どもと視聴していたが、いい意味で、その内容の深さに驚かされた。子ども向けアニメだとばかにしていたが、夢に向かって努力することの大切さや、つまずいても、それを糧として立ち上がることの素晴らしさなどが伝わってくる。子ども向けアニメならではの表現上の配慮を感じる。このような番組を子どもにもっと見せたい。

第178回 放送と青少年に関する委員会

第178回–2016年2月23日

視聴者意見を中心に意見交換…など

2016年2月23日に第178回青少年委員会を、BPO第1会議室で開催しました。7人の委員全員が出席しました。まず、1月16日から2月15日までに寄せられた視聴者意見を中心に意見を交わしました。そのほか、2月の中高生モニター報告、今後の予定について話し合いました。
次回は3月13日に中高生モニター会議と定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2016年2月23日(火) 午後4時30分~午後7時10分
場所
放送倫理・番組向上機構 [BPO] 第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見稔幸委員長、最相葉月副委員長、稲増龍夫委員、大平健委員、川端裕人委員、菅原ますみ委員、緑川由香委員

視聴者からの意見について

  • 男性アイドルグループの解散問題、女性タレントの不倫騒動、元プロ野球選手の覚せい剤所持容疑での逮捕、などに関して視聴者からの意見が集まりました。委員からは「世の中に潜在的な不安があるので、刺激的な話題に過激に反応してしまう傾向があるのではないか」「週刊誌に出ていたSNSの個人情報を放送で紹介することの是非は、放送倫理上の論点の一つだ」「覚せい剤の使用方法を説明する場合、子どもに好奇心を持たせないように、表現方法の工夫が必要だ」などの意見が出ましたが、今後の動向に注意することとし、現段階ではこれ以上の議論は必要ないということになりました。

中高生モニター報告について

2月の中高生モニターは、「この1ヶ月程の間に見た番組の感想(バラエティー・クイズ・音楽)」というテーマで書いてもらい、27人から報告がありました。
新しい内容のクイズ番組を評価する報告を寄せてくれたモニターがいました。『優しい人なら解ける クイズやさしいね』(フジテレビ)…「この番組は学力や年齢の差に関係なく見ることができる。人の優しい気持ちや思いやりから生まれた行動が問題として出題されているので、うちでは一番年齢の低い弟がよく答えを当てる。心がポカポカ温まる内容で今までにない新しいクイズ番組だ」(埼玉・中学2年女子)。
音楽番組にも高い評価がありました。『Love music』(フジテレビ)…「生でアーティストの音楽を聴く観客の感動がこちらにも伝わってきて、自分も会場にいるかのように一体となって音を感じることができる。視覚的にも視聴者を飽きさせない作りになっている。アーティストやライブの雰囲気を一番に見せる究極のシンプル。これこそ今の音楽番組に必要なものではないか」(長崎・高校1年女子)。『亀田音楽専門学校』(NHK Eテレ)…「J-POPを分析してその魅力を分かりやすく楽しく講義する視点が素晴らしい。亀田さんの語り口と女子アナとの掛け合いも好印象だ」(東京・中学3年男子)。
人気のバラエティー番組にも意見が寄せられました。『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ)…「胸キュンスカッとのコーナーが大好き。中高生世代の恋愛体験談をドラマ仕立てで紹介する内容で、毎回胸をときめかせながら姉と一緒にキャーキャー叫んでいます」(神奈川・中学1年女子)。『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)…「世界の話題の動画を再現してみるという企画はひとひねりしてあって、ロッチ中岡さんの真面目に取り組む姿勢がなぜか余計に笑える。この番組で汚い場面や痛そうな場面が時々あるがなぜか下品に感じない。出ているタレントさんの清潔感とスタッフのセンスなのかなと思う」(福岡・中学1年女子)。『ポケモンの家あつまる?』(テレビ東京)…「私には小1と小4の兄弟がいます。この番組は小1から中1までが楽しく見ることができる番組です。日曜日の朝8時から始まる番組なので、休みの日にまったりできます。レギュラー陣の選択もピカイチです」(兵庫・中学1年女子)。
一方、批判意見もありました。『有吉ゼミSP~潔癖男大集合&真冬の激辛祭り&新企画古民家カフェ作りが始動!』(日本テレビ)…「出演者が制限時間内に激辛料理を完食できるかを競い合うという内容だった。最近のテレビ番組では"体を張って罰ゲーム"といった企画が多いが、健康や安全まで侵すとはいかがなものか。そんなことで視聴率を取ろうとする最近のテレビ局は視聴者をなめすぎ、馬鹿にしすぎだ」(滋賀・高校2年女子)。
放送全般に関する意見もありました。「この1年、モニターを務めて分かったのは、テレビという媒体の影響力の大きさだ。インターネットで情報を得られる今でも、僕たちの年代でも興味のあるニュースはやはりテレビで見てしまう。もっとも放送内容が真実なのか首を傾げることも多々ある。これからは、テレビが変わることを期待するより、見る側の視聴者が賢く、必要な情報は何か、真実は何かよく見極めながらテレビと付き合っていかなければならないと思った」(東京・中学3年男子)。

■中高生モニターの意見と委員の感想

●【委員の感想】1年弱、問題意識を持ってテレビを見ていると、中高生の内面に自然とメディアリテラシーが育まれるものだ。テレビを見る側の視点から離れて作る側の視点でも考えたり、あるいはその番組が社会に与える影響まで推し量るなど、メディアのあり方を深く考えるようになっている。

  • (愛知・高校2年男子)タレントが番組内で不適切な発言をしてインターネットで炎上、バッシングを受けることがあるが、番組の編集段階などでしっかりと検証してほしい。出演者や事務所を含め様々な問題があるだろうが、やはりテレビ局には最終的に放送する責任を自覚し毅然とした態度で健全な番組制作をしてほしい。

  • (長崎・高校1年女子)以前に比べて、似たり寄ったりな全国放送のバラエティーが減った気がする。それぞれ自分の個性を存分に発揮できる内容を考えて番組を作ってくれているのだろうと感じる。私自身も"今日は何を見よう"と迷うことも多くなった。

●【委員の感想】世代の違う家族が集まって一緒に見て話題にできる番組を支持する報告が見られた。

  • (岩手・高校2年女子)『1周回って知らない話』(日本テレビ/テレビ岩手)。若い世代にとっては新たな情報で、40代以上の人にとっては懐かしい話として家族みんなで楽しく見ることができる内容だ。見終わった後も家族で会話を広げられる。

●【委員の感想】今回の報告の中に私の知らない番組がいくつも挙がっており、とても面白く読むことができた。制作者が新企画に挑戦する意気込みが、青少年にもしっかり受け止められているようだ。

  • (埼玉・中学3年男子)『沸騰ワード10』(日本テレビ)。この番組は今とても流行している言葉について、10のワードをもとに特集しています。ここで紹介された絶景ホテルにぜひ行ってみたいと思いました。

  • (宮城・中学3年女子)『あのニュースで得する人損する人』(日本テレビ/宮城テレビ)。毎週家族で見ながら、"ほんと?やってみよう!"とマネしてやってみています。この番組は日常生活で得する役に立つことを教えてくれるので、とても良い番組だと思います。司会者も説得力があります。

●【委員の感想】質のいいドラマの再放送が少なくなっていることが残念だという報告や、大好きなドラマを見逃したら放送後一定期間パソコンなどで見られる方法があるのはとてもよい、という意見もあった。

  • (鹿児島・中学3年女子)ここ数年の間に、各テレビ局で平日の夕方に過去のドラマや今放送中のドラマの前週分などの再放送をしなくなっているが、私は、それはとても寂しいことだと思う。ドラマを削った分が全て情報番組になっているが、同じような内容を繰り返し放送しているだけならば、過去の懐かしいドラマを放送した方がいいと思う。

  • (宮崎・高校1年女子)NHKの『あさが来た』は毎日見ている大好きなドラマだ。何度かBSで再放送してくれるのはとても嬉しい。また、民放のドラマやバラエティー番組などを見逃したら1週間無料でスマートフォンやパソコンで見ることができる。持ち運びができ、どこででも見られ、CMが少なく短時間で見ることができる。

●【委員の感想】自由記述欄に読み応えのある意見が多かった。

  • (兵庫・中学1年女子)NHK Eテレには優れた5分番組が数多くある。その番組内容は様々で、『Eテレ 0655』のようなセンスの良い番組や『ガールズクラフト』のような私たち女子中高生向けの番組、『まいにちスクスク』のような子育てに悩むお母さん向けの番組などジャンルも様々。5分番組でありながら、視聴者の気持ちをつかむ内容の濃さに驚かされる。5分間に賭ける番組を作っている人たちの知恵と工夫がとても感じられる。

  • (埼玉・中学2年女子)『池上彰緊急スペシャル!』(フジテレビ)。いわゆる「イスラム国」についての内容になった時、出演しているタレントたちが、自分が危ない立場に立たされると心配して発言を控えると思った。しかし、みんながしっかりした発言をしたので、すごいなあと思った。視聴者目線で恐れず発言していたので共感できた。

今後の予定について

  • 3月13日(日)にテレビ朝日の協力を得て開催する「中高生モニター会議」について最終的な企画案が事務局から提出され、内容の検討を行いました。

  • 来年度の中高生モニター約30人の募集についての報告が事務局からありました。今年度より少し多い応募者があり、3月中に決定し本人に通知することにしています。なお、来年度は中学1年生から高校3年生までに募集の枠を広げています。

  • 6月8日(水)にNHKを含む在新潟テレビ・ラジオ7局との意見交換会を開催することが決まりました。

  • 秋に留学生との意見交換会を開催することが決まりました。