第173回 放送倫理検証委員会

第173回–2022年7月

NHK BS1スペシャル『河瀨直美が見つめた東京五輪』を審議

第173回放送倫理検証委員会は7月8日に千代田放送会館で開催された。
2月の委員会で審議入りしたNHK BS1スペシャル『河瀨直美が見つめた東京五輪』について、担当委員から意見書の修正案が提出された。

議事の詳細

日時
2022年7月8日(金)午後5時~午後7時30分
場所
千代田放送会館BPO第一会議室
議題
出席者

小町谷委員長、岸本委員長代行、高田委員長代行、井桁委員、
大石委員、大村委員、長嶋委員、西土委員、米倉委員

1. NHK BS1のドキュメンタリー番組『河瀨直美が見つめた東京五輪』について審議

NHKは2021年12月26日に放送したBS1スペシャル『河瀨直美が見つめた東京五輪』後編の字幕の一部に不確かな内容があったとして、2022年1月9日、番組と局のホームページで公表し謝罪した。番組は、東京五輪の公式映画監督である河瀨直美さんと映画製作チームに密着取材したもの。男性を取材した場面で「五輪反対デモに参加しているという男性」「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」という字幕を付けて伝えた。放送後、視聴者から字幕の内容が事実であるかの問い合わせが相次ぎ、NHKが男性に確認したところ、実際に五輪反対デモに参加していた事実を確認できず、字幕の内容が不確かだったことがわかったという。
2月の委員会では、委員会からの質問に対する回答書、NHKが設置した「BS1スペシャル」報道に関する調査チームがとりまとめた調査報告書が提出され、それらを踏まえて議論を行った。同報告書では、字幕の内容は誤りであったとされている。議論の結果、取材、編集、考査、調査の各段階で問題があるのではないかといった厳しい意見が相次ぎ、放送倫理違反の疑いがあることから、放送に至った経緯等について詳しく検証する必要があるとして審議入りを決めた。
3月から6月までの委員会において、担当委員からヒアリングなどに基づいた意見書が提出され議論を行ってきた。今回の委員会では、前回委員会までの議論を踏まえ担当委員から示された意見書の修正案について意見が交わされた。
次回の委員会には、再び、意見書の修正案が提出される予定である。

2. 6月に寄せられた視聴者意見を議論

6月に寄せられた視聴者意見のうち、ニュース番組で参院選に向けた党首討論がなされた際の司会役の進行や、情報番組で前日の緊急地震速報を繰り返し使用したことに批判的意見が多数寄せられたことなどを事務局が報告したが、踏み込んだ検証が必要だという意見はなかった。

以上

第172回 放送倫理検証委員会

第172回–2022年6月

テレビ朝日『大下容子ワイド!スクランブル』視聴者質問の作り上げに関する意見への対応報告を了承

第172回放送倫理検証委員会は6月10日に千代田放送会館で開催された。
毎日放送のバラエティー番組『東野&吉田のほっとけない人』についての委員長談話が6月2日に公表され、その概要が報告された。
委員会が3月9日に通知・公表したテレビ朝日の情報番組『大下容子ワイド!スクランブル』視聴者質問の作り上げに関する意見について、当該放送局から再発防止に関する取り組み状況などの対応報告が書面で提出され、その内容を検討した結果、報告を了承して公表することにした。
2月の委員会で審議入りしたNHK BS1スペシャル『河瀨直美が見つめた東京五輪』について、担当委員から意見書の修正案が提出された。

議事の詳細

日時
2022年6月10日(金)午後5時~午後7時
場所
千代田放送会館BPO第一会議室
議題
出席者

小町谷委員長、岸本委員長代行、高田委員長代行、井桁委員、
大石委員、大村委員、長嶋委員、西土委員、米倉委員

1. 毎日放送『東野&吉田のほっとけない人』についての委員長談話の公表を報告

毎日放送が2022年元日に放送したバラエティー番組『東野&吉田のほっとけない人』について、5月の第171回委員会では、放送局としての自律的な自浄作用が機能しているとの一定の評価を行うとともに、質的公平性について踏み込むことは政治ジャーナリズムの足かせになる可能性があることを考え、紙一重のところで審議入りはしないとの結論に至った。その上で、当該番組に問題がなかったと誤解されるおそれもあることから討議入りとし、6月2日、委員長談話をBPOウェブサイトに公表した。
今回の委員会では、小町谷委員長から公表についての報告が行われ、事務局からは毎日放送のチェック体制の強化策など対応が説明された。

2. テレビ朝日『大下容子ワイド!スクランブル』視聴者質問の作り上げに関する意見への対応報告を了承

3月9日に通知・公表したテレビ朝日『大下容子ワイド!スクランブル』視聴者質問の作り上げに関する意見(委員会決定第42号)への対応報告が、当該放送局から委員会に書面で提出された。
報告書には、委員会決定の内容を社内に周知徹底した上で、社内各部署の危機管理担当者で構成される「放送倫理関連委員会」において、放送倫理違反があった点と、本件放送の5つの問題点についての説明が行われ、全社的な共有をしたことや、検証委員会の委員を招いて勉強会を開催したことなどが記されている。また再発防止に向けて、番組全般の管理の強化や、中堅、ベテラン向けの報道倫理研修を行い、「放送倫理ホットライン」を設置したことと共に、制作会社のテレビ朝日映像における再発防止策などが報告されている。
委員からは、再発防止に向けて「管理の強化」や「徹底的なチェック」などが挙げられているが、それ以前に放送ジャーナリストとしての基本的な確認作業を怠らないようにすべきだとの意見が出されたものの、委員会の意図するところはくまれているとして、報告を了承し、公表することにした。
テレビ朝日の対応報告は、こちら(PDFファイル)

3. NHK BS1『河瀨直美が見つめた東京五輪』について審議

NHKは2021年12月26日に放送したBS1スペシャル『河瀨直美が見つめた東京五輪』後編の字幕の一部に不確かな内容があったとして、2022年1月9日、番組と局のホームページで公表し謝罪した。番組は東京五輪の公式映画監督である河瀨直美さんと映画製作チームに密着取材したもの。男性を取材した場面で「五輪反対デモに参加しているという男性」「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」という字幕を付けて伝えた。放送後、視聴者から字幕の内容が事実であるかの問い合わせが相次ぎ、NHKが男性に確認したところ、実際に五輪反対デモに参加していた事実を確認できず、字幕の内容が不確かだったことがわかったという。
2月の委員会では、委員会からの質問に対する回答書、NHKが設置した「BS1スペシャル」報道に関する調査チームがとりまとめた調査報告書が提出され、それらを踏まえて議論を行った。同報告書では、字幕の内容は誤りであったとされている。議論の結果、取材、編集、考査、調査の各段階で問題があるのではないかといった厳しい意見が出され、放送倫理違反の疑いがあることから、放送に至った経緯等について詳しく検証する必要があるとして審議入りを決めた。
3月から5月までの委員会において、担当委員からヒアリングに関する報告に続き、意見書の原案が提出され議論を行ってきた。今回の委員会では、追加で実施した当該番組の関係者に対するヒアリングの内容が報告された。その上で、前回委員会までの議論を踏まえ担当委員から示された意見書の修正案について意見が交わされた。
次回の委員会には、再度、意見書の修正案が提出される予定である。

4. 5月に寄せられた視聴者意見を議論

5月に寄せられた視聴者意見のうち、知床観光船事故で犠牲になった男性がプロポーズの手紙をしたためていたことを放送したことについてプライバシーの侵害だと指摘する意見や、人気お笑い芸人の死去に関する報道がWHOの「自殺報道ガイドライン」に反していたと指摘する意見が、それぞれ複数あったことについて、事務局から概要が報告されたが、さらに踏み込んだ検証が必要だという意見はなかった。

以上

第171回 放送倫理検証委員会

第171回–2022年5月

毎日放送『東野&吉田のほっとけない人』を討議

第171回放送倫理検証委員会は5月13日に千代田放送会館で開催された。
2月の委員会で審議入りしたNHK BS1スペシャル『河瀨直美が見つめた東京五輪』について、当該番組の関係者に対して行ったヒアリング等を踏まえ、担当委員から意見書の原案が提出された。
毎日放送のバラエティー番組『東野&吉田のほっとけない人』に同じ政党の関係者3人が出演し政治的な課題などについて見解を語ったことについて議論を行った結果、討議入りとし委員長談話を公表することを決めた。

議事の詳細

日時
2022年5月13日(金)午後5時~午後7時30分
場所
千代田放送会館会議室
議題
出席者

小町谷委員長、岸本委員長代行、高田委員長代行、井桁委員、
大石委員、大村委員、長嶋委員、西土委員、米倉委員

1. NHK BS1のドキュメンタリー番組『河瀨直美が見つめた東京五輪』について審議

NHKは2021年12月26日に放送したBS1スペシャル『河瀨直美が見つめた東京五輪』後編の字幕の一部に不確かな内容があったとして、2022年1月9日、番組と局のホームページで公表し謝罪した。番組は、東京五輪の公式記録映画監督である河瀨直美さんと映画製作チームに密着取材したもの。男性を取材した場面で「五輪反対デモに参加しているという男性」「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」という字幕を付けて伝えた。
放送後、視聴者から字幕の内容が事実であるかの問い合わせが相次ぎ、NHKが男性に確認したところ、実際に五輪反対デモに参加していた事実を確認できず、字幕の内容が不確かだったことがわかったという。
2月の委員会では、委員会からの質問に対する回答書、NHKが設置した「BS1スペシャル」報道に関する調査チームがとりまとめた調査報告書が提出され、それらを踏まえて議論を行った。同報告書では、字幕の内容は誤りであったとされている。議論の結果、取材、編集、考査、調査の各段階で問題があるのではないかといった厳しい意見が相次ぎ、放送倫理違反の疑いがあることから、放送に至った経緯等について詳しく検証する必要があるとして審議入りを決めた。
今回の委員会には、当該局から提出された報告書やヒアリングの内容を基に前回の委員会で交わされた意見を踏まえ、担当委員が作成した意見書の原案が示され、議論が行われた。
次回の委員会では、意見書の修正案が提出される予定である。

2. 毎日放送のバラエティー番組『東野&吉田のほっとけない人』について討議

毎日放送は2022年元日、バラエティー番組『東野&吉田のほっとけない人』を放送した。番組ゲストとして、弁護士・コメンテーターの橋下徹氏と日本維新の会代表・大阪市長の松井一郎氏、日本維新の会副代表・大阪府知事の吉村洋文氏が出演し、MCのタレント2人と「今の政治&大阪の未来は!?」をテーマに、番組内で計1時間程度トークを展開する内容であった。
放送後BPOには、「まるで維新の会の宣伝にしか見えない」「一特定政党だけをヨイショする番組」など、視聴者から批判的な意見が多数寄せられた。また1月11日に開催された当該局の番組審議会では、委員から「政治的なバランスに欠ける」「バラエティー番組に政治家を招くことに対する認識が欠如している」などの意見が出された。
これを受けて毎日放送は社内に調査チームを立ち上げ、関係者に対するヒアリングを行って事実関係を明らかにするとともに、全社研修やチェック体制の強化など再発防止に向けた取り組み状況を3月1日の番組審議会に報告した。
委員会は、当該局の一連の取り組みについて、放送局としての自律的な自浄作用が機能しているとの一定の評価を行うとともに、質的公平性について踏み込むことは政治ジャーナリズムの足かせになる可能性があることを考え、紙一重のところで審議入りはしないこととした。一方で、問題がなかったと誤解されるおそれもあることから討議入りとし、政治問題や政治家に関する番組を制作する際の留意点などを委員長談話として公表することを決めた。
委員長談話は、こちら。

3. 4月に寄せられた視聴者意見について議論

4月にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、ニュース番組でのウクライナ情勢に関するインタビューの字幕が不正確といった指摘や知床の遊覧船沈没事故での不適切な取材のあり方、また、今夏に予定される参議院選挙に関連した放送に対する批判的意見などが事務局から報告され議論を行った。

以上

第170回 放送倫理検証委員会

第170回–2022年4月

NHK BS1スペシャル『河瀨直美が見つめた東京五輪』を審議

第170回放送倫理検証委員会は4月8日に千代田放送会館で開催された。
字幕の内容に誤りがあったとされるNHK BS1スペシャル『河瀨直美が見つめた東京五輪』について、2月の委員会で審議入りが決まったことを受け、今回の委員会では、担当委員から当該番組の関係者に対して実施したヒアリングの概要が報告され、事実関係について共有し議論を行った。
民放局のバラエティー番組に、同じ政党の幹部3人が出演し政治的な課題などについて見解を語ったことについて、当該放送局から提出された全社研修など事後対応についての報告書を踏まえ議論を行った。

議事の詳細

日時
2022年4月8日(金)午後5時~午後7時30分
場所
千代田放送会館会議室
議題
出席者

小町谷委員長、岸本委員長代行、高田委員長代行、井桁委員、
大石委員、大村委員、長嶋委員、西土委員、米倉委員

1. NHK BS1『河瀨直美が見つめた東京五輪』について審議

NHKは2021年12月26日に放送したBS1スペシャル『河瀨直美が見つめた東京五輪』後編の字幕の一部に不確かな内容があったとして、2022年1月9日、番組と局のホームページで公表し謝罪した。番組は、東京五輪の公式記録映画監督である河瀨直美さんと映画製作チームに密着取材したもの。男性を取材した場面で「五輪反対デモに参加しているという男性」「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」という字幕を付けて伝えた。 放送後、視聴者から字幕の内容が事実であるかの問い合わせが相次ぎ、NHKが男性に確認したところ、実際に五輪反対デモに参加していた事実を確認できず、字幕の内容が不確かだったことがわかったという。 2月の委員会では、委員会からの質問に対する回答書、NHKが設置した「BS1スペシャル」報道に関する調査チームがとりまとめた調査報告書が提出され、それらを踏まえて議論を行った。同報告書では、字幕の内容は誤りであったとされている。議論の結果、取材、編集、考査、調査の各段階で問題があるのではないかといった厳しい意見が相次ぎ、放送倫理違反の疑いがあることから、放送に至った経緯等について詳しく検証する必要があるとして審議入りを決めた。 今回の委員会では、これまでに当該番組の関係者に対して実施したヒアリングの概要が担当委員から報告され、委員の間で事実関係を共有し議論を行った。 次回の委員会では、今後行われるヒアリングの概要が報告され、意見書の原案が提出される見通しである。

2. 同じ政党の幹部がそろって出演した民放局バラエティー番組について議論

元日に放送された民放局のバラエティー番組に同じ政党の幹部3人が出演し、政治的な課題などについて見解を語ったことについて、視聴者から政治的公平性を問題視する意見がBPOに寄せられた。先月の委員会では、当該放送局から社内の調査チームがまとめた報告書とそれをもとに行われた番組審議会の議事録要旨が提出され、議論が行われた。今回は、当該放送局から全社研修の実施や番組内容を確認し助言する体制を強化することなど、事後対応の進捗状況について報告書が提出された。これらを受けて委員会では、放送における政治的公平性についてどのような形で意見表明をすべきか等について意見が交わされ、さらに検討が必要であるとして議論を継続することとした。 

3. 3月に寄せられた視聴者意見を議論

3月にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、民放放送局の深夜のバラエティー番組(生放送)で、女性の身体的特徴に関する発言や差別的な表現等が放送されたことに対し批判的意見が多数寄せられたことについて、事務局から概要が報告され議論したが、さらに踏み込んだ検証が必要であるとの結論には至らなかった。

以上