第237回放送と人権等権利に関する委員会

第237回 – 2016年7月

世田谷一家殺害事件特番事案の審理、STAP細胞報道事案の審理、事件報道に対する地方公務員からの申立て事案の審理…など

世田谷一家殺害事件特番事案の「委員会決定」修正案を検討し、STAP細胞報道事案を引き続き審理した。また、在熊本民放2局を対象にした事件報道に対する地方公務員からの申立て事案を審理した。

議事の詳細

日時
2016年7月19日(火)午後4時~10時10分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

坂井委員長、奥委員長代行、市川委員長代行、紙谷委員、城戸委員、
白波瀬委員、曽我部委員、中島委員、二関委員

1.「世田谷一家殺害事件特番への申立て」事案の審理

対象となったのは、テレビ朝日が2014年12月28日に放送した年末特番『世紀の瞬間&未解決事件 日本の事件スペシャル「世田谷一家殺害事件」』。番組では、FBI(米連邦捜査局)の元捜査官(プロファイラー)マーク・サファリック氏が2000年12月に発生したいわゆる「世田谷一家殺害事件」の犯人像を探るため、被害者遺族の入江杏氏らと面談した模様等を放送した。入江氏は殺害された宮澤泰子さんの実姉で、事件当時、隣に住んでいた。番組で元捜査官は、「当時20代半ばの日本人、宮澤家の顔見知り、メンタル面で問題を抱えている、強い怨恨を抱いている人物」との犯人像を導き出した。
この放送を受けて入江氏は、テレビ朝日に対し、演出上の問題点などについて抗議。放送法第9条に基づく訂正放送・謝罪等を求めたが、テレビ朝日は「放送法による訂正放送、謝罪はできない」と拒否した。このため入江氏は、委員会に申立書を提出。「テレビ的な技法(プーという規制音、ナレーション、画面右上枠テロップなど)を駆使した過剰な演出、恣意的な編集並びにテレビ欄の番組宣伝によって、あたかも申立人が元捜査官の犯人像の見立てに賛同したかの如き放送により、申立人の名誉、自己決定権等の権利侵害が行われた」として、放送による訂正、謝罪並びに責任ある者からの謝罪を求めた。
これに対しテレビ朝日は、サファリック氏の怨恨説を否定する申立人の発言をそのまま放送しており、申立人がサファリック氏の「強い怨恨を持つ顔見知り犯行説」に賛同したように見えるという申立人側の指摘は当たらないと反論。申立人が指摘するような「恣意的な編集」や「過剰な演出」はないと認識しており、「放送法第9条による訂正・謝罪の必要はないと考えている」と主張している。
今月の委員会では、6月30日の第2回起草委員会を経て提出された「委員会決定」修正案を検討した。その結果、次回委員会でさらに審理を続けることになった。

2.「STAP細胞報道に対する申立て」事案の審理

対象となったのは、NHKが2014年7月27日に『NHKスペシャル』で放送した特集「調査報告 STAP細胞 不正の深層」。番組では英科学誌「ネイチャー」に掲載された小保方晴子氏らによるSTAP細胞に関する論文を検証した。
この放送に対し小保方氏は人権侵害等を訴える申立書を委員会に提出、その中で「何らの客観的証拠もないままに、申立人が理研(理化学研究所)内の若山(照彦)研究室にあったES細胞を『盗み』、それを混入させた細胞を用いて実験を行っていたと断定的なイメージの下で作られたもので、極めて大きな人権侵害があった」などとして、NHKに公式謝罪や検証作業の公表、再発防止体制づくりを求めた。
これに対しNHKは答弁書で、「今回の番組は、世界的な関心を集めていた『STAP細胞はあるのか』という疑問に対し、2000ページ近くにおよぶ資料や100人を超える研究者、関係者の取材に基づき、客観的な事実を積み上げ、表現にも配慮しながら制作したものであって、申立人の人権を不当に侵害するようなものではない」などと主張した。
今回の委員会では、7月13日に会合を開いた起草担当委員から「委員会決定」の骨子メモが提出され、それを軸に各委員が意見を述べた。その結果、担当委員が決定文の起草に入ることになり、次回委員会までに第1回起草委員会を開くことを決めた。

3.「事件報道に対する地方公務員からの申立て」(テレビ熊本) 事案の審理

4.「事件報道に対する地方公務員からの申立て」(熊本県民テレビ) 事案の審理

対象となったのは、テレビ熊本と熊本県民テレビが2015年11月19日にそれぞれ放送したニュース番組で、地方公務員が準強制わいせつ容疑で逮捕された事件について報道した。
申立人は、放送は事実と異なる内容であり、フェイスブックの写真を無断使用され、初期報道における「極悪人のような報道内容」により深刻な人権侵害を受けたとして、謝罪文の提出など放送局の対応を求めた。
両事案は6月から実質的な審理に入り、今回の委員会を前に被申立人からそれぞれ再答弁書が提出された。その中でテレビ熊本は「現職公務員による準強制猥褻事案であり社会的影響は大きい」とこれまでの主張を繰り返し、熊本県民テレビは「警察を軸に取材し放送内容を組み立てるのは、逮捕の第一報では一定の合理性がある」と主張した。
今月の委員会では、その再答弁書の内容を事務局が説明し、委員の間で意見交換が行われた。委員会は、双方の提出書類が全て出揃ったことから、今後、ヒアリングに向けた起草委員による論点整理を進めることを決めた。

5.その他

  • 「自転車事故企画に対する申立て」事案で、「放送倫理上問題あり」(見解)の委員会決定を受けたフジテレビで、7月11日に坂井眞委員長と担当した二関辰郎委員が出席して研修会が開かれたことを、事務局が報告した。
    社員や制作会社スタッフら約190人が出席し、2時間にわたって決定のポイントやインタビュー取材のあり方等をめぐって意見を交わした。
  • 次回委員会は8月16日に開かれる。

以上

第106回 放送倫理検証委員会

第106回–2016年7月

"出演者の映像を本人の了解なしに消去" TBSテレビ『ピラミッド・ダービー』審議入り

第106回放送倫理検証委員会は、7月8日に開催された。
出演者の映像を本人の了解なしに一部消去したTBSテレビの『珍種目No.1は誰だ!? ピラミッド・ダービー』について、当該局から報告書が提出され意見交換を行った。その結果、バラエティー番組で、より娯楽性を高める目的でしたことであっても、出演者本人の了解を得ずに、出演しているシーンの一部で本人だけを映像処理で消したのは問題であり、そのような編集が疑問なく行われた番組の制作体制などについて検証の必要があるとして審議入りすることを決めた。
2007年5月に発足した委員会の10周年にちなんだ記念のシンポジウムについて意見交換が行われ、テーマの設定や司会、パネリストの人選などについておおむねの合意が得られた。

議事の詳細

日時
2016年7月8日(金)午後5時45分~8時30分
場所
「放送倫理・番組向上機構[BPO]」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

川端委員長、是枝委員長代行、升味委員長代行、岸本委員、斎藤委員、渋谷委員、鈴木委員、中野委員

1. 出演者の映像を本人の了解なしに消去したTBSテレビの『珍種目No.1は誰だ!? ピラミッド・ダービー』について討議し、審議入りを決定

TBSテレビの『珍種目No.1は誰だ!? ピラミッド・ダービー』は、さまざまなジャンルの達人たちが番組独自に設定した珍種目で競い合い、スタジオのゲストが勝敗を予想するバラエティー番組だが、6月19日に放送された珍種目のひとつ「双子見極めダービー」で、実際は最後まで回答した出演者を、映像を加工して途中でレースから脱落したことにして放送した。放送後、出演者がブログで「順番やルールが変更され、無断で姿を消された」と告発したことから問題が発覚、当該局は「行き過ぎた編集があった」ことを認め、番組ホームページ等でお詫びした。
委員会では当該局が提出した報告書をもとに討議を行い、「委員会の過去の意見書は、バラエティー番組は自由であるべきだという原則を打ち立てたが、例外として、視聴者の信頼を著しく裏切る演出は放送倫理に反するとも述べている。その基準に照らして判断しなければならない」「果たしてバラエティー番組での演出の許容範囲を超えたといえるのか」「実際には出演しているシーンで出演者の姿を消すことに、スタッフの誰も疑問を感じなかったのはなぜか」「行き過ぎた分業化など、制作体制に問題はなかったか」など、さまざまな視点から意見交換が行われた。
その結果、バラエティー番組で、より娯楽性を高める目的でしたことであっても、出演者本人の姿を、本人の了解を得ずに、現に出演しているシーンから映像処理で消したのは問題であり、そのような編集が疑問なく行われた番組の制作体制などについて検証の必要があるとして審議入りすることを決めた。

[委員の主な意見]

  • 一番強い印象を受けたのは、映像を加工して出演していた人をいないことにしたということで、簡単に消すと判断を下した人がいたことに非常に驚かされた。
  • バラエティー番組なので、面白くするための演出は原則として許容されている。委員会がその例外を認めた事例は極めて限られている。今回の事案が、その例外的な事例と同等の問題であるとまでいえるだろうか。
  • 分業化が進んだ制作体制だとしても、かかわった制作スタッフの誰もが出演者の姿を途中から消すことに疑問を感じず、出演者への礼儀を欠いたまま放送に至ったのは理解に苦しむ。
  • 外部発注ではなく局制作の番組でありながら、番組の制作過程で、局の責任者であるプロデューサーのかかわり方があまりにも希薄な気がする。
  • 当該局の報告は「行き過ぎた編集」と説明しているが、単に「編集」の問題に矮小化しているのではないか。行き過ぎた分業化など、制作体制全体にも問題があるのではないだろうか。

2. 委員会発足10周年の記念シンポジウムについて

年内を目標に開催されることになった、委員会発足10周年の記念シンポジウムについてさらなる意見交換が行われ、具体的なテーマの設定、司会者やパネリスト候補の人選についておおむねの合意が得られた。今後、出演交渉や会場の選定など、実施に向けての作業に入る。

以上

2016年7月8日

TBSテレビの『珍種目No.1は誰だ!? ピラミッド・ダービー』審議入り

放送倫理検証委員会は7月8日の第106回委員会で、TBSテレビのバラエティー番組『珍種目No.1は誰だ!? ピラミッド・ダービー』について、審議入りを決めた。

対象となったのは、TBSテレビが6月19日に放送した同番組。さまざまなジャンルの達人たちが番組独自に設定した珍種目で競い合い、スタジオのゲストが勝敗を予想するバラエティー番組で、この日は、4つの珍種目の一つ「双子見極めダービー」の回答者として実際は最後まで競技に参加した出演者を、途中で脱落したことにして映像を加工して放送した。TBSテレビは、7月5日、「行き過ぎた編集があった」などとして、番組ホームページに「お詫び」を掲載した。
審議入りの理由について、川端和治委員長は「出演者の了解を得ずに勝手に映像を加工したのは問題だ。その背景には分業化など制作体制の問題があるだろう」と述べた。
委員会は今後、TBSテレビや制作会社などの関係者からヒアリングを行い、審議を進める。

2016年6月8日

意見交換会(新潟)

◆概要◆

青少年委員会は、言論と表現の自由を確保しつつ視聴者の基本的人権を擁護し、正確な放送と放送倫理の高揚に寄与するというBPOの目的の為、「視聴者と放送事業者を結ぶ回路としての機能」を果たすという役割を担っています。今回その活動の一環として、新潟県の放送局の皆様との相互理解を深め、番組向上に役立てることを目的に、6月8日の15時から18時まで、新潟放送の会議室で「意見交換会」を開催しました。新潟地区では初めての開催です。
BPOからは、汐見稔幸・青少年委員会委員長(白梅学園大学学長)、大平健・同委員(精神科医)、緑川由香・同委員(弁護士)と三好晴海・専務理事が参加しました。放送局側の参加者は、NHK、新潟放送、新潟総合テレビ、テレビ新潟、新潟テレビ21、エフエムラジオ新潟、新潟県民エフエムの各連絡責任者、制作・報道・情報番組関係者など29人です。
会合ではまず、委員から、事前に視聴・聴取した地元制作番組についての感想が寄せられました。続いて、緑川委員から、表現の自由と放送法の解釈について解説がありました。また、三好専務理事からは、放送業界を巡る法規制の歴史や現状、BPOの役割などについて説明がありました。
その後、(1)子どもが関わる事件・事故における放送上の配慮について、(2)18歳選挙に向けて、(3)地域におけるラジオの重要性、などについて、活発に意見交換しました。

【地元制作番組を視聴した委員の感想】

  • 『~にいがたすむひと 人生の転機~』(NHK新潟)は、地元で活躍している一般の方が、人生の次のステップをどのように開いていったかを紹介する内容で、興味を持って視聴した。新潟在住の人が見れば、とても身近にも感じられるし、地元だけではない、誰もが共感できる部分を見つけられる良い番組だと思った。
  • 『にいがた偉人伝』(新潟放送)を視聴したが、新潟だけではもったいない番組だと感じた。新潟県に関わる何かを成し遂げた人を分かりやすいだけではなく、面白く紹介している。感受性のある子どもたちは興味を持って見ると思う。
  • 『ネギStyle』(FMラジオ新潟)は、新潟県を地盤に活動するアイドルグループのNegiccoがパーソナリティーを務める、懐かしい感じのラジオ番組だった。取り上げる話題も身近なことが多く、青少年も無理なく入っていける内容だろう。『Rafvery学園』(FMラジオ新潟)も学生向けの番組だが、「不得意なことをどう克服していくか」をリスナーと同じ目線で伝えている。懐かしくもあるが新鮮な内容だった。
  •  長岡市とホノルル市の中学生同士の交流を描いた、『長岡・ホノルル平和交流の軌跡』(新潟総合テレビ)を視聴したが、このような交流が行われていることも、長岡の花火に戦死者に対する鎮魂の思いが込められていたことも今まで知らなかったので、感銘を受けた。ぜひ全国放送してほしい内容だ。
  •  新潟出身のタレントであるヤンさんがMCを務める、『ヤンごとなき』(新潟テレビ21)を視聴した。地元にある面白いことを再発見していくことは、地域作りのためにとても大事なテーマだ。県外の人が見たらどう感じるのかも見てみたいと思った。
  • 『Bon Repos! Soleil』(新潟県民エフエム)を聴取した。私はもともと"ながら族"で、ラジオを聞かないと勉強できなかったというタイプだ。久しぶりに放送を聞きながら仕事をしたり、運転したりしたのだが、気持ちよくしてくれる番組だという印象を受けた。パーソナリティーの表現がとても良く、運転している人に対する配慮を感じた。相当考えて、丁寧に作りこまれていることがよく分かった。
  • 『夕方ワイド新潟一番』(テレビ新潟)は、一日の終わりにゆったりとくつろげる、ご飯と味噌汁のような番組だと感じた。東京ではくつろぎたい時間帯の放送が少しやかましく、興奮をかきたてるような番組が多いが、この番組は穏やかなニュースを主体に構成してあり、地元で暮らすことの良さがでている。
  • 『大追跡~心を震わせた新潟 あの瞬間~』(テレビ新潟)は、新潟で起こった出来事を通じて、日本史から世界史まですべて見えてしまうような、非常に程度の高い歴史番組だと感じた。本来、歴史は自分の等身大のところから学んでいかなくてはならない。学校の授業で見せたら、無味乾燥な歴史の授業から子どもたちが解き放たれると思う。

【表現の自由と放送法の解釈】(緑川委員)

自民党に所属する国会議員らの会合で、「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番」などという趣旨の発言があったことや、『クローズアップ現代』(NHK総合)に対する総務大臣の文書による厳重注意などがあったこと、また、高市総務大臣が、衆議院予算委員会において放送法4条違反を理由に電波法76条に基づいて電波を停止する可能性に触れる旨の答弁がなされたことなどの経緯から、メディア関係者の中で、表現の自由と放送法への意識が高まっている。こうした一連の動きについては、今回の意見交換会での事前アンケートでも、各社が危機感を持っていることが見受けられた。
通説的見解や判例を踏まえて放送法4条を見ると、倫理規範であると考えるのが一般的だ。仮に法規範と考えるとすれば、憲法違反と考えざるを得ない。民主主義社会では、私たちが民主政治において適切な判断ができるために、情報を知ることが大切であり、そのためにも表現の自由の制約は限定的でなければならない。
放送法4条の1号(公安及び善良な風俗を害しないこと)や2号(政治的に公平であること)を理由として権力側が表現を規制できるのかという点については、どちらも抽象的な内容であり、表現を制限する根拠としては広範すぎる。こうした内容の条文で規制をかけることができるとなると、表現の自由に広範な規制をかけることができるので、憲法21条に違反すると言わざるをえない。ある表現が、一見して政治的に公平なのか、公序良俗に反しているのかなどは分からない。このような条文では番組制作者は萎縮してしまう。だからこそ4条は自ら適正な放送をするための倫理規定と解釈しないと憲法違反になってしまうと言われている。
放送法は権力者が放送を制限する構造とはなってない。あくまでも報道、表現の自由を守るためにメディアが自律的に対応する構造となっており、この流れの中で、BPOも設立されたと考えている。
以上のように、法律の構成について考えることも大事だが、法律論争に終始してしまってもいけないと思う。放送事業者が報道の自由を守るための自律性を考え、実現する必要がある。そのために、市民から信頼される番組を作ることが重要だ。BPOは自律性を確保・維持するためにある。これからもBPOが上手く機能して、放送の自律を守っていく必要があろう。

【意見交換の概要】
●=委員、○=放送局出席者

(1)子どもが関わる事件・事故における放送上の配慮について

  • ○ 2011年に長岡高専の敷地内で男女2名が倒れており、女生徒がまもなく亡くなった事件があったが、五月雨式に情報が出てきたため、どのように報道すべきか悩ましかった。その時点では自殺なのか心中なのか殺人なのかも不明であり、学校名を伝えるべきなのかなど、報道にあたり留意すべき要素がたくさんあったため、その都度情報を整理し、慎重に判断した。
  • ● 子どもの取材についての明確な基準はないし、拙速に作るべきではないと私は思っている。原則として、視聴者は事件の背景などを詳しく知りたいと思うので、裏をとったうえで、子どもの意見なども伝えていくことは原則だ。しかし、取材相手が子どもだった場合、その場では報道陣の期待に応えようとして何かしらを話したとしても、数年後に「どうしてあのようなことを話したんだろう」と苦しむことがある。視聴者が知らなくても問題がない部分については、"未来の子どもの人権"まで考えつつ判断してほしい。何歳からインタビューしていいとは決められない。ケースに応じてその都度慎重に判断すべきとしか、今のところ言いようがない。
  • ● 子どもに取材する際の、保護者への許諾に関する各社の基準を教えてほしい。
  • ○ 社としての基準があるというわけではない。必要に応じて会社に確認しながら判断するが、通常、未成年が対象の場合には保護者の許諾をとる。
  • ○ ガイドラインがあり、事件・事故に関わる取材の場合、学校や保護者の許諾をとっている。一般の取材については高校生ぐらいから、保護者の許可がなくても取材している。
  • ○ 事件・事故に関する取材については義務教育の範囲内かどうかをひとつのラインとしているので、高校生に聞くこともある。放送にあたっては名札を写さないよう留意している。
  • ○ ガイドラインはない。事件の凶悪性や事件後の期間、葬式なのかなど、様々な要素で判断しているが、基本的には保護者に許諾を得てから取材している。祖父の許諾を得て取材したが、親から後で放送するなと連絡があったこともある。生きている事件を扱うので、報道人としての判断力を高める必要がある。
  • ○ マニュアルはなく、必要に応じて保護者の許諾を得ている。最近は事件・事故などではない普通の取材でも、子どもの顔を写さないようにしてほしいとの要望が多く、番組制作に苦慮している。
  • ● 深夜のラジオ番組に青少年のリスナーが電話出演する企画がよくあるが、電話出演に関して何かしらの基準はあるのか。
  • ○ 高校生くらいだと、わざわざ保護者の許諾を得るということはない。また、小学生・中学生から電話がかかってくるということはほとんどない。
  • ○ 事件・事故について子どもにインタビューした際の、子どもへの心理的影響とはどのようなものか。
  • ● 大人であれ子どもであれ、インタビューとは一種のコミュニケーションであり、それが快適なのか暴力的なのかということだ。覗き見気分でインタビューされると非常に傷つく。これがマスコミ不信の根底になっているのではないか。
  • ● 親が子どもをテレビにさらさない理由は2つある。漠然とした社会に対する不信感と、放送局に対する不信感だ。こうした気分が広範に醸成されており、取材拒否も増えている。キー局から大挙して取材に来ると、みなさんも側で見ていて気分が悪いと思う。取材は立場の強い人と弱い人との間のコミュニケーションである。その自覚がない取材者は、相手や周囲から嫌悪されるということだ。マスコミに崇高な理念があるとしても、人間性を大事に考えれば無理な取材はできないはずだ。取材は圧倒的に強い人と弱い人との間でのコミュニケーションだということを心の中に置きとめておいてほしい。
  • ● 大きな事件や事故があったときに、その映像を見せていいのかという視点から、青少年委員会は「『衝撃的な事件・事故報道の子どもへの配慮』についての提言」「子どもへの影響を配慮した震災報道についての要望」など、何度か意見を出しているが、放送局側としてはどのように受け止めているのか。
  • ○ 当社では新潟で起きた重大ニュースをまとめた番組を作ったが、新潟で起きた少女監禁事件を取り上げるかどうかについて、社内で非常に議論した。結局、新潟の人にとっては忘れることのできない重大な事件だが、少女は社会復帰しており、本人や周辺の人たちへの影響などを考えて取り扱わないこととした。
  • ● 報道される側のプライバシーと報道の自由の権利調整の問題だ。プライバシー権も重要な人権であり、相当な衡量が必要だ。
  • ● 若いときに微罪で逮捕された情報などでもインターネット上の検索結果に履歴が残ってしまうことがある。起訴猶予だった場合でも、逮捕された事実が情報として残ってしまい、その後の社会生活に影響を与えてしまうことがある。報道においても慎重な対応が求められる。近時、EUの裁判所では"忘れられる権利"が認められたと聞いているが、日本の裁判事例で、"忘れられる権利"という新たな権利として判断されたことはなく、従前のプライバシー権の枠組みの中で判断されている。

(2)18歳選挙に向けて

  • ● 7月の参議院議員選挙から、選挙権が18歳に拡大される。何かしらの啓発をしたり、番組や報道において留意したりしている点などがあれば教えてほしい。
  • ○ 日常のニュースを通じて伝えている。また、直接的ではないが、青少年からの質問を受け付ける企画で取り上げたこともある。
  • ● 選挙活動もできるようになるが、民法上は未成年のままである。未成年が公職選挙法に違反した場合であっても、少年法61条の対象であることに変わりはないので、意識しておく必要があろう。また、同じ高校3年生でも選挙権がある人とない人がいる。分かりにくい中での難しい対応となるだろう。
  • ○ ニュースや番組で取り組んでいるが、高校が取材に応じてくれない。私立高校は自校での取り組みなどを教えてくれることもあるが、公立高校への取材は特に難しい。先生たちが"政治的公平"を保つために事なかれ主義に陥っているように感じる。本音を引き出せていない状況だ。
  • ● 教育基本法には「良識ある公民たるに必要な政治的教養は、教育上これを尊重しなければならない」とある。しかし、政党教育になってしまうことを避けるために、政治教育自体を避けているのが現状だ。取材が難しいのであれば、教育委員会に正式に申し込むべきではないか。

(3)地域におけるラジオの重要性

  • ○ ラジオの媒体力が年々低下していると言われているが、2004年の新潟県中越地震と2007年の新潟県中越沖地震以降、リスナーが増えていると感じている。ラジオにおける災害報道では、聴取者は今、情報が必要なのか、安心が必要なのかを考えることが大切ではないかと思っている。不安をかきたてるだけでなく、安心な気持ちを届けることも大切だ。何かがあったときに頼りにされる媒体でありたい。そのためには、いつも聞いてもらえる信頼できる媒体であることが必要である。ラジオは生放送が多く、災害などにも即時に対応できるし、そのための訓練も日々、行っている。
  • ○ 最近の中高生はラジオの聴き方自体を知らない。どうしたら青少年にラジオを聴いてもらえるのか、日々、悩んでいるところだ。市町村と組んでイベントを行う際や番組に、頑張って人気アーティストに出演してもらうなど、青少年に注目してもらうための努力を続けている。
  • ○  この冬、雪で長岡のバイパスが通れなくなった際に、その地域に住むおじいちゃんおばあちゃんから当社に電話があり、抜け道を教えてくれた。そういう情報をいただけるのは、放送やイベントなどを通じて、信頼感を得ているからだとあらためて感じた。

【まとめ】

最後に、汐見委員長から出席者に謝辞が述べられるとともに、「3つのお願いをしたい。一つ目は、子どもへの取材は"インタビュー"だと考えてほしいということだ。"インタビュー"は本来、相互に見解を述べあうという意味である。子どもへの聞き方、姿勢などにこちらの意見がにじみ出る。それによって子どもの意見は変わってくる。子どもの権利条約では、子どもを人間としてみることを前提としており、子どもを子ども扱いする時代は終わっている。子ども達と接するに際しては"インタビュー"が大切ではないかと考えている。
二つ目は、『日本では自由闊達に議論できる場が少ない』という課題があることを念頭に仕事をしてほしいということだ。活発な議論をしない民主主義は衆愚政治となる。常に議論してないと民主主義にはならない。そのための一翼をメディアが担っていることを忘れないでほしい。
三つ目は現在の子どもについて、研究・勉強する場を持ってほしいということだ。「なぜラジオを聴かないのか」は若者たち自身に聞かないと分からないだろう。また、最近の日本では、子どもたちに『レジリエンス』(精神的な回復力)が上手く育っていないために"引きこもり"が多いとの考えを示す研究者もいる。そういう若者たちに対してどういう番組を作っていくべきなのかは大きな研究テーマである。私のような、若者をどう育てようかと考えている人間と、マスコミの皆さんとが共通の問題意識を持つことが大事だと考えている」との感想があり、意見交換会を終えました。

以上

2016年6月に視聴者から寄せられた意見

2016年6月に視聴者から寄せられた意見

前都知事の政治資金問題や、歌舞伎役者夫人の病状に関しての報道のあり方に配慮を求める声。バラエティー番組について、万引き行為を誘発させるような企画に対する批判など。

2016年6月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,407件で、先月と比較して134件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話27%、FAX0%、手紙ほか1%。
男女別は男性70%、女性28%、不明2%で、世代別では30歳代30%、40歳代28%、50歳代17%、20歳代12%、60歳以上11%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。6月の通知数は572件【47局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

前都知事の政治資金問題や、歌舞伎役者夫人の病状に関しての報道のあり方に配慮を求める声が寄せられた。
バラエティー番組について、万引き行為を誘発させるような企画や、局の都合での不自然な編集などに対する批判が寄せられた。
ラジオに関する意見は38件、CMについては46件あった。

青少年に関する意見

6月中に青少年委員会に寄せられた意見は68件で、前月から6件減少した。
今月は、「表現・演出」が22件と最も多く、次に「性的表現」が8件、「暴力・殺人・残虐シーン」「言葉」がそれぞれ6件と続いた。
「表現・演出」では、子どもが仕掛け人となり、一般の人にいたずらをする企画について複数の意見が寄せられた。
「性的表現」では、ラジオ番組で紹介する、リスナーからの投稿内容やパーソナリティーの発言が卑猥だとの意見が目立った。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 歌舞伎役者と元フリーアナウンサー夫人の自宅前からの中継で、電信柱の住所表記が映り配慮がない。さらにテロップで、東京○○区との表記もあった。有名人とはいえ個人宅の居住地をさらされ、早朝からの取材攻勢などは、本人や家族の気持ちを配慮し節度ある取材をしてほしい。

  • 元フリーアナウンサーの病状について報道しているが、家族の「静かに見守ってほしい」との訴えも聞き入れられずに、こぞって騒ぎ立てている印象だ。深刻な病状だからこそ、家族との時間を大切に過ごしてほしい。報道の自由は何より勝るものなのだろうか。

  • 歌舞伎役者の会見は、騒がしくなるのを抑えるために開かれたと思われるが、会見後も、取材陣が押し寄せているようで、いたたまれない気持ちになった。マスコミ各社の報道倫理はどうなのか。今一度、報道のあり方を考えてもらいたい。

  • 北海道7歳男児行方不明騒動を報じる中、父親へのインタビューの様子が放送されている。各社が個別でインタビューするほどのことだろうか。やり過ぎだと思うし、父親が気の毒に思えて仕方がない。

  • 行方不明だった男児が保護されたニュースで「7つの奇跡」という検証VTRを作っていた番組は、見ごたえがあった。発見現場の検証では、道がいくつにも枝分かれしていて、男児がたどり着いたのは、奇跡的だったことがよく分かった。寝ていたマットも紹介していたが、その温かなマットに救われて本当によかったと、検証を見ていて感じた。ニュースをただ伝えるのではなく、こうして掘り下げてくれるのはうれしい。

  • 北海道の小学校運動会のニュース映像について。運動会を観覧しながら飲酒をしている男性をカメラで捉えていたにもかかわらず、男性が車に乗ることを止められず、結局、車を追跡するという取材をしていた。飲酒運転を防ぐことのできる立場にいたのに、スクープありきの取材方法であったように思う。

  • 落語家の不倫問題に関して、ワイドショーのコメンテーターが好意的なコメントをした。数ヵ月前に女性タレントの不倫が発覚したときの鬼の首を取ったような批判合戦とは大違い。欧米の新聞では「日本は女性の浮気には厳しいが、男性には甘い男尊女卑だ」と書かれている。男女で対応に差をつけるのは如何なものか。

  • 前都知事、不倫した女性タレント、落語家など、本人に落ち度があったとしても、次々と批判するだけでよいのか。一日中同じようなことだけ放送して、その陰でもっと大事なことが見逃されているのではないか。もっと内容のある報道をしてほしい。

  • 前都知事の経費問題について、各局のワイドショーでは、過剰な個人攻撃をしているように思えた。知事の行動は決して許されることではないが、各局のコメンテーターの発言はあまりにも感情的だったように思う。まるで弱い者いじめのようで、もっと冷静なコメントを述べるべきだ。

  • 前都知事の金銭問題が大きく取り上げられているなか、テレビコメンテーターから「彼を選んだ都民にも責任がある」という意見が時々出るが、それは全く的外れな指摘である。都民だって、彼がそのような人物であると知っていたなら投票しなかった。いわば都民は「騙された」側である。今の状態を「騙された者の責任だ」とするなら、世の中の詐欺事件も、騙されるほうが悪いという理屈になる。

  • 前都知事に対する報道のあり方が、不愉快だ。元妻からの個人攻撃や、辞めろという都民の声しか放送に流さないなど、一方からの視点でしかない内容だ。本質は、このような行為を許す法律の問題であり、知事個人の問題として矮小化しているのではないか。

  • 海外からのニュースを伝える際、以前は翻訳者がそばにいて、言葉で伝えていたが、最近では文字で表記されるようになった。年を重ねると視力が弱くなり、文字を追うことが困難になってくる。以前のように、翻訳して言葉で伝えるようにしてほしい。

【番組全般・その他】

  • 民放各局が、毎年夏になると長時間番組を放送することに疑問を感じる。長時間の音楽番組や、日付をまたいで放送するなど、無理をして"義務化"しているように思う。出演者に丸投げにしているように感じる。この際打ち切るか、5年、10年に1回の放送で良いと思う。

  • 日本各地を紹介する番組で、大阪人について「下品でやかましい」「オバちゃんが厚かましい」など、悪い印象を強調しすぎている。街頭インタビューでも、いわゆる大阪的なリアクションを期待して、わざわざ騒々しい人を選んでいる。大阪のイメージを悪くするような演出はやめてほしい。

  • 外国人ジャーナリストが出演した番組で、特定の趣味を持つ人々への不当なバッシング、レッテル張りが多く散見された。番組内での彼らの発言は、事実と言えないものも多く、具体的な事例やデータも示されていなかった。

  • 報道系の番組でメインキャスターを務める女性が、他局のトーク番組で「嘘をついて楽しむのが好き」と発言していた。これは倫理感を疑う。普段出ている番組自体が信用できなくなる。

  • 芸人がカンヌ映画祭に行き、海外のセレブとの写真を撮るという企画だが、ひどい英語を乱発して内容が乏しい。海外で生活している日本人や、仕事や旅行に行く人もたくさんいる。日本の印象を悪くするおかげで生活に支障をきたすことも考えられるし、青少年の教育にも悪影響だ。

  • 芸人たちがゲラゲラ笑い喋りながら、満腹以上に物を食べ続ける番組があった。今の日本では子どもの貧困が深刻で、無料や安価で食事のできる「子ども食堂」が全国各地にできているという時代なのに、こんな番組をなぜ今放送するのか、理解できない。

  • 島の開拓や海の保全など、常に新しいことにチャレンジするこの番組は、精神の大切さや失敗しても屈しない心、そして人の温かさを教えてくれる。他の番組とは一線を画す良い番組で、毎週楽しみにしている。

  • 大きな落とし穴を仕掛け、それにゲストを落とす企画の中で、先輩芸人が、若手芸人の顔に砂を二度もかけていた。何が面白いのか分からないし、若手芸人も言っていたが、お笑いの域を超えていた。

  • ペットビジネスを扱った番組で、ペット市場を取り上げ、その残酷な実態に迫っていた。映像は、通称「引き取り屋」に引き取られ、閉じ込めて瀕死の状態の犬や猫など、どれも目を背けたくなるようなむごいものであった。世の中には「あそこまで放送するな」などの意見もあるかもしれないが、視聴者に見せるべき映像、伝えるべき内容でもある。丁寧に作られた良い番組だった。

  • マジシャンが万引きして「万引きGメンに見破られなかったらマジシャンの勝ち」という対決企画があった。商店を経営している身としては、「このように盗めばバレません」という方法を教えているのも同然で、危機感を覚えた。犯罪を誘発させるようなものを放送しないようにお願いしたい。

  • 芸能人が、学生時代の卒業アルバムの中から、仲の良かった同級生を選び、現在何をしているのか調査するこの番組は、ルーツを探り、デビュー前の意外な一面が見ることができて面白い。芸能人は、我々一般人からは、少し距離を置いたふうになってしまいがちだが、こうしてまた交流の機会がもたれることで、故郷を思い出してもらい、とても良い番組だと思う。

  • 画面の切り替わりが異常に多いドラマがあった、放送している間ずっと画面を見ていることができない。目がチカチカして気分が悪くなる。例えて言うなら、以前問題となった「ポケモン」の光過敏性発作のような感じだと思う。

  • 日本各地を紹介する番組で、取り上げる対象となっている地域が田舎や地方都市に偏っており、首都圏近郊の都市がほとんど紹介されない。特に東京都西部はほとんどゼロではないだろうか。日本全国の地域をまんべんなく紹介してほしい。

  • 日本各地を紹介する番組で、フルーツ店のバイヤーが、他のバイヤーが仕入れたメロンを、一口だけかじり残りを捨てていた。食べられるものを食べずに捨てる行為は、見ていて非常に不快である。農業従事者に対しても大変失礼だ。

  • 「直下型地震時での被害想定ランキング」を発表していた。第1位は東京都墨田区京島、私の住む墨田区の地域は第2位になっていた。番組では、京島に住む高齢者に「なぜこのような危険な街に住んでいるのか」などとインタビューしていた。お年寄りは「高齢だから今さら仕方がない」とあきらめたように答えていたが、デリカシーがない。危ないと分かっていながら、好きで住んでいる人間などいない。私も身につまされて不安になってしまった。

  • 出演した一般の方が自身のブログで告発している。番組内で過剰・不適切な演出が行われたようだ。続行中のクイズに参加していた出演者の一人が、答えを間違えて途中で脱落したように見せるために、クイズの順番が入れ替えられ、その出演者をCGで消すという編集をしたという。テレビ局が、都合の良いように映像を作成したと言わざるを得ない。

  • アイドルグループの"選抜総選挙"を放送していたが、放送する意図が分からない。歌や演技を披露して審査するのなら理解できるが、歌うわけでも演技をするわけでもなく、単に投票によりグループ内での順位を決め、順位により優遇される様子を放送することに意義があるのか。

【ラジオ】

  • DJの言葉遣いが気になってしまう。ライブの感想で「楽しませて頂きました」や「担当させて頂きます」などのほか、曲が流れた後で「気持ちよく揺らせて頂きました」という言い方をしていた。「~させて頂く」という言い方が多すぎるのではないか。聞いていて気持ちの良いものではない。喋りのプロであるDJには正しい言葉遣いをしてほしい。

  • ラジオにはテレビにない利点がいくつもある。災害の際、電池だけでいち早く細かい情報を得られることだ。昔に比べリスナー人口は少ないそうで、ラジオファンとしては残念だ。ラジオの良さを伝えるCMをテレビで流してはどうか。

【CM】

  • アニメを使ったCMで、おじいさんが天国に逝ってしまうような場面を何度も繰り返す。いい気持ちはしないし、年を感じる私も気になるが、子ども達にも見せていいのだろうか。

  • スマホゲームのCMは、昼飯が旨い理由は昼飯前にそのゲームをしたからというものだが、高校や中学では携帯の持ち込みが禁止されている所が多く、学生に学校でもゲームをするように促しているように思う。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • 子どもが"借り物競争"をしているという設定で一般の人に声をかけ、その反応を見るという"どっきり企画"があった。仕掛け人の子どもは一生懸命大人をだまそうとしていた。放送局が子どもに嘘をつかせて笑いを取るのは教育上問題ではないか。

  • タレントが「いかにサルになり切るか」を競う企画で、一般客もいるビュッフェ内において、食べ物を手づかみしたり、テーブルの上に乗ったりなどの行為を繰り返していた。笑いを取るためなら何をやってもいいのか。子どもも見ている時間帯であり、悪影響を及ぼしかねない。

  • お笑いタレントがゴールキーパー役となって、ガスを使って発射された高速のサッカーボールを受け止めるという企画があった。ヘッドギアはしていたが、頭に当たれば気を失いかねないほどの勢いがあり、お笑いタレントも怖がっていた。その姿をあたかも愉快なことのように放送する姿勢に疑問を感じた。家族で視聴している人も多い番組であり、もっと子どもへの影響も考えて放送してほしい。

  • 濾過した尿で作った氷を削って作った「かき氷」を、その制作過程を知らないお笑いタレントに食べさせるという企画があった。濾過してあるものの、だまして他人の尿を飲ますのはいかがなものか。いたずらの限度を超えている。テレビは若い人への影響力が大きいので、このような企画は行わないでほしい。

【「性的表現」に関する意見】

  • パーソナリティーがリスナーから寄せられた卑猥な内容の投稿を読み上げていた。10代のリスナーも多いと思われる番組なので、面白い投稿であっても性的な内容の場合は読まないでほしい。

  • 昼の情報番組で、女性タレントが自身の写真集を紹介していたのだが、その写真が卑猥だった。時間帯に何の配慮もなく、このような映像を放送するのはおかしいと思う。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 朝の情報番組で、SNS上にアップされた、小学生が暴行を受けるシーンを放送していた。通学前の子どもも多く視聴する時間帯であり、特に子ども世代への暴力シーンについては配慮してほしい。

  • 刑事ドラマを昼の時間帯に再放送していたのだが、通り魔がたくさんの人を刺すシーンがあり、不快な思いをした。子どもが見てしまうことも考えられるので、このようなシーンを昼の時間帯に放送しないでほしい。

第182回 放送と青少年に関する委員会

第182回–2016年6月28日

視聴者意見を中心に意見交換…など

2016年6月28日に第182回青少年委員会を、BPO第1会議室で開催しました。7人の委員全員が出席し、まず、5月16日から6月15日までに寄せられた視聴者意見を中心に意見を交わしました。そのほか、6月の中高生モニター報告、今後の予定について話し合いました。
次回は7月26日に定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2016年6月28日(火) 午後4時30分~午後6時40分
場所
放送倫理・番組向上機構 [BPO] 第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見稔幸委員長、最相葉月副委員長、稲増龍夫委員、大平健委員、菅原ますみ委員、中橋雄委員、緑川由香委員

視聴者からの意見について

  • 「迷惑観光バスを取り上げたニュースの中で、保護者の承諾を得ていない児童の顔出しインタビュー映像があった。問題ではないか。」という意見について、委員からは「特集の一部で貴重な発言だったので顔出しで短い時間使ったのだろう。保護者としての心配も理解できるが、子どもたちの人権にかかわるような映像でもなく、既に当事者間の話し合いもできているようなので、今回はこれ以上問題にしない」との意見がありました。

中高生モニター報告について

32人の中高生モニターにお願いした6月のテーマは、「最近見たドラマ・アニメ番組の感想」でした。また「自由記述」と「青少年へのおすすめ番組について」の欄も設けました。全部で28人から報告がありました。
「ドラマ・アニメ番組の感想」では、ドラマについて18人、アニメについては8人、その他の番組について2人から報告がありました。ドラマでは『99.9-刑事専門弁護士-』(TBSテレビ)に「社会派な内容を分かりやすく伝えている」など4人から、『ゆとりですがなにか』(日本テレビ)、『トットてれび』(NHK総合)には3人、『真田丸』(NHK総合)には2人から報告がありました。アニメについては、「家族みんなで視聴できる」など、『サザエさん』(フジテレビ)に3人、『ドラえもん』(テレビ朝日)に2人から報告がありました。
「自由記述」では、「米軍属による女性殺害事件」「北海道男児行方不明事件」におけるメディアの姿勢・報道のあり方に疑問を呈した意見がありました。
「青少年へのおすすめ番組」では、『究極の○×クイズSHOW!!超問!真実か?ウソか?』(日本テレビ)に、4人から報告がありました。

◆委員の感想◆

【最近見たドラマ・アニメ番組の感想について】

  • 過去2か月に比べ、文章力が格段にアップし、読み応えがあり、変化と成長に驚かされた。
  • 中高生になじみ深い「ドラマ・アニメ番組」がテーマだったためか、番組をじっくり見て分析している様子がうかがえ、リテラシーの潜在能力が発揮されていると感じた。
  • 『99.9-刑事専門弁護士-』(TBSテレビ)への感想が複数あったが、一見難しい社会派の内容をわかりやすく伝えているといった意見や、一話ごとに役者の行動に対する効果音が増えているという指摘など、制作者の立場に立った視点をもっていることに感心した。
  • 視聴率の低さが話題となったドラマを「心揺さぶられた番組」として挙げたモニターのリポートに「視聴率は内容と比例しない」と書かれていた。視聴率にとらわれない独自の物差しによる評価を頼もしく思った。
  • 『重版出来!』(TBSテレビ)について「普段知ることのない出版業界が見え、働く人のかっこ良さが伝わった」「自分が大人になった時もこんな風に仕事をしたいと思った」という素直な受け止めがうれしい。
  • 分析的視点に感心する一方で、「ドラマやアニメは無条件にのめりこんで見てほしい」との気持ちを持った。

【自由記述について】

  • 「舛添前東京都知事」に関するメディアのとらえ方や報道の在り方への批判が複数あったが、その視点が興味深い。
  • 「米軍属の女性殺害事件」の報道におけるメディアの姿勢に対する疑問と批判は、議論の余地がある部分への大切な気づきであり、鋭い指摘だった。
  • 「北海道男児行方不明事件」についての意見が少ないと感じる。あれだけ世間の耳目を集めた事件に対する反応としては、やや物足りない。
  • BSで放送されている通販番組について「流す内容がないなら放送しなくて良いと思う」という意見があったが、彼らには「内容が無いように見えている」ことが分かり、放送の作り手と中高生の感性のズレを感じさせられた。

◆モニターからの報告◆

【最近見たドラマ・アニメ番組の感想】

  • 『トットてれび』(NHK総合) 私自身、黒柳徹子さんが好きで第1話からずっと見ている番組。魅力はなんといっても若い頃の黒柳さんを熱演する満島ひかりさん。黒柳さんの特徴(早口で話したり性格がとても天然なところ)を上手に演じていてつい笑ってしまいます。そして第5話では"向田邦子と徹子・友情の物語"という題で、作家向田邦子さん(1929~1981)との仲の良さが描かれています。ちょうど、たくさんあるテレビ局の中心に向田さんの家がありよく通い様々なお話をする、と語っていました。「毎日のように、いや毎日のようにではなく毎日彼女の家に行っていました」――この言葉(ナレーション)が番組で一番印象深かったです。(東京・中学1年・女子)
  • 『ドラえもん』(テレビ朝日/北海道テレビ) 昔から見ていた大好きな番組です。良いところは、アニメの内容が漫画の原作の内容に少し新しい内容を追加して放送しているところです。漫画で読んでいて話の内容が分かっていると思っても、思いもよらないことが追加されていて原作を読んでいる人にとっては、なおさら面白いと思います。次に良かったことは視聴者プレゼントがあるということです。視聴者への感謝の気持ちが伝わってきて大変うれしい気持ちになりました。さらに良かったことは、アニメとデータ放送が連動しているということ。コマーシャルが流れている時などにふとDボタンを押すと、ドラえもんの登場人物やミニゲームなど、視聴者を飽きさせないような仕掛けがあることが良いと思いました。(北海道・中学2年・男子)
  • 『99.9―刑事専門弁護士』(TBSテレビ)は、刑事事件専門の弁護士が主人公です。タイトルの「99.9」というのは、日本の刑事裁判での有罪率で、起訴されたらほぼ100%に近い確率で有罪になってしまうことを意味します。僕はそのことを今まで知りませんでした。主人公は残りの0.1%にこだわり、何度も検証して諦めずに難事件を解決していきます。刑事事件を扱うため、殺人や横領といった重い事件ばかりですが、主人公がダジャレ好きで会話にも多く出てきたり、居酒屋のメニューが歴史をもじっている点などが面白いです。「生類憐みの冷麺」や「おののいも煮」などのメニューが並び、値段が年号になっていて、「大阪夏の陣ジャーエール」は1,615円でした。ちょうど学校で歴史を学んでいるので余計に興味深く、録画して一時停止しながら見直す楽しみがあることが面白いと思います。(東京・中学2年・男子)
  • 『ゆとりですがなにか』(日本テレビ) 私は最初このドラマを見てゆとり教育で育った人に失礼なのではないかと思った。なぜなら主人公やその周りのゆとり教育で育ったとされる人たちはみんなどこか抜けているところがあったり、暴力的だったりと人のあまり良くない部分が誇張されているように感じたからだ。しかし、ゆとり教育で育ったことを武器に社会で戦っていく主人公たちの良いところ強みなどが伝わり、この表現は、一見すると悪いところしか強調してなくてゆとり教育を否定的にあらわしているようにみえてしまうが、本当はゆとり教育だったからこそ社会で学べることの大きさなどが鮮明に描かれていて、ゆとり教育を肯定的なとらえかたをしているともいえる。人は完璧ではなくまだまだ学べることがたくさんある、というメッセージも込められているのかなと感じた。(東京・中学3年・女子)
  • 『ラヴソング』(フジテレビ) 春には、なぜか心が温まるドラマが見たくなった。それは、クラス替えがあったので、新しい友人との「距離感」がなかなか掴めなかったからだと思う。ヒロインが「弾き語り」をするギターの弦の響きが、なぜか心に響きました。難しい恋愛ドラマより、彼女の弾き語りが、ドラマのある種の切なさをヒシヒシと伝えていました。学校の友人も、弾き語りのシーンで、涙したと言っていました。僕らは、情報社会にいるので、このドラマの視聴率の低さがニュースになっていますが、殺人を題材とする「刑事ドラマ」より、僕にとっては、このドラマの方が、断然心が揺さぶられました。視聴率は内容と比例しないと思いました。これからも、自分の価値観を大切にしたいと思いました。(東京・中学3年・男子)
  • 『サザエさん』(フジテレビ/関西テレビ) 家族で見られるアニメで、どんな人が見ても面白いすごい番組だと思います。非常に長く続いている番組で、親が幼いころから見ていたということで本当に日本人に愛されている番組だと思います。話の内容もごくごく普通の日常を描いたもので不適切な表現(暴力的な表現や卑猥な表現、差別的な表現など)は一切見られず、共感できる部分も多く、安心して見ることができる番組のひとつです。(兵庫・中学3年・男子)
  • 『サザエさん』(フジテレビ) テレビ放送が始まってから45年が経っていることにすごく驚きます。サザエさんが作り出す雰囲気だったり空気感がとっても心温まるし、サザエとカツオのケンカも毎度同じだけど、無いと逆に寂しさを感じてしまいます。今では少なくなっている「3世代で生活する」という設定もまた羨ましく、素敵だなと感じます。(東京・高校1年・女子)
  • 『重版出来!』(TBSテレビ/テレビ高知) 週刊コミック誌の編集部を舞台とした編集者や作家、そしてその仕事を支える人たちの物語です。興味を持った一番の理由は、このドラマからは、普段あまり知ることのない漫画を作る側や売る側の世界を知ることが出来るからです。また、働く人のかっこ良さが伝わってきます。漫画を描くことにすべてをかける漫画家、それを支える編集者。どの人も漫画を読者に売りたい、楽しんで読んでもらいたいという思いをもとに懸命に働いています。その様子は、本当にかっこ良いなと思うし、キラキラ輝いているように感じました。自分が大人になった時にもこんな風に仕事をしたいとも思いました。ドラマは、普段知らない世界であったり、現実ではありえない世界が映像化されています。だからこそ見る側の人にこの世界が目の前にあるように感じられるような番組を作ってほしいです。(高知・高校1年・女子)
  • 『真田丸』(NHK総合) 非常に面白い。コミカルな脚本と、魅力的な登場人物の数々にぐいぐい引き込まれるドラマだ。歴史ファンでなくても十分に楽しめる。毎週日曜の夜が待ち遠しくなったし、家族や友人との会話の種にもなった。大河ドラマでは、今後も良い脚本家を起用してほしいと切に願う。(神奈川・高校2年・女子)
  • 『Re:ゼロから始める異世界生活』(テレビ東京) 人間は一人で行動した方が楽だ。なぜなら他人に気を遣わなくてよいからだ。しかし、一人で行動していてもつまらないのも事実である。また、一人では乗り切れないことが必ず生じる。でも、他人と協力すれば乗り切れるのではないだろうか? 私は、この放送でいろいろと気づかされた。なんでも一人で解決しようとせず、できないことがあれば他人に聞いてみる。そうすれば、違った考えを知り新たな興味が増えるのではないかと思った。(群馬・高校3年・男子)

【自由記述】

  • 東京都知事の舛添氏の政治資金問題の報道について、確かに舛添氏が不透明な支出をして説明責任を果たさないから追及されるのはしょうがないと思いますが、朝から晩まで限られた数の同じコメンテーターの人たちがいろいろな番組に出ていて、同じことを繰り返し話しているので、視聴者は限られた意見にしか触れられず、その論調に流されてしまうのではないかと思います。あまり偏りすぎないように報道することも必要なのではと思いました。(宮城・中学1年・男子)
  • 米軍属に女の人が殺された事件のニュースで、遺族が林道にひざをついて号泣している映像を見ました。私は、いたたまれない気持ちになりました。大切な人が失われて、遺族の方の悲しみは計り知れないものだと思います。それを平気で報道する映像は見たくないと思いました。(岡山・中学2年・女子)
  • 北海道で起こった男児行方不明事件の報道について気になった。男児が保護された際、行方不明になった経緯を鑑みると、決してほめられた話ではないのに、劇的な生還を遂げたことだけを取り上げて「すごい」とか「(この男の子は)ちゃんとしている」とか安易な賞賛の言葉が出回っていることに疑問を覚えた。(京都・高校1年・男子)
  • 最近の特番は似たようなクイズ番組ばかりやっているので、何か新しい発想で企画を考えてほしいです。また、そういったクイズ番組でも、その時、はやっている同じような芸人ばかり出てくるので、「新しいことを考えよう」というテレビ局側の意欲があまり感じられません。(北海道・中学2年・男子)
  • 芸人さんが体張った番組(脱いだり、キスしたり)はあんまり興味がない。多くの人に見てもらう為に過剰な演出も仕方ないのかもしれないけれど、とても不愉快になる番組が多い。それで家では、テレビ東京かNHKをみる機会が多い。理由はクイズ番組や旅行番組など家族で見られる番組が多いから。ゴールデンタイムは家族皆で見られる番組を増やしてほしいです。(神奈川・中学3年・女子)
  • CMについてなのですが「貞子VS伽椰子」みたいなホラー映画などの予告をCMでやるのはやめてほしいと思います。宣伝したいのは分かりますが、やっぱり怖いです。番組としてやるのは見ないようにすれば良いだけなのですが、CMでやられるといやでも見ることになるので勘弁してほしいです。(千葉・中学3年・女子)
  • テレビについて、流す内容が無い場合は、流さなくてもいいと思います。BSとかひどいのですが、化粧品か健康食品の通販ばかりです。テロップに「個人の意見」ですと記載をすれば、何を流しても良いというのはおかしいと家族で話題になりました。(東京・中学3年・男子)

【青少年へのおすすめ番組について】

  • 『究極の○×クイズSHOW!超問!真実かウソか?2時間スペシャル』(日本テレビ)解答者は、京大や東大などの名門校を卒業した人ばかりだったので、こんなに頭の良い人達が、だまされるわけがないと思っていました。しかし「ペットフード会社には、ペットフードを試食する人がいる」や「出生届は、名前が決まっていなかったら空欄のまま出してもよい」等、聞いたことのない、○か×かわからないような問題ばかりで、頭の良い人達でもプレゼンター2人の主張に惑わされていました。言葉巧みにもっともな主張をするプレゼンターがすごくて楽しみながら学ぶことができるので、これからもまた見たいと思いました。(東京・中学2年・男子)
  • 『響けブラボー!NAGASAKIブラス&マーチングフェスティバル』(長崎放送) 私も歌とピアノを習っています。演奏しながら意識して行進をして、きれいな形にするのはとても大変だと思います。私の通っている学校も出ていました。吹奏楽部は、朝も放課後も一生懸命練習しています。その結果が、この素晴らしい演奏につながるんだと思いました。どの学校もかっこ良かったです。幼稚園の子どもたちもマーチングをしていたのを見て、私も幼稚園の時にしてみたかったと思いました。(長崎・中学1年・女子)
  • 『こうちeye』(高知放送) 高知で親しまれているニュース番組です。新聞とコラボしている番組は珍しいし、テレビを見て新聞を読んでみようという気になる人も多と思います。新聞に対して苦手意識を持つ人が多い中で、このような番組を見て興味を持つことは大事なことだと感じました。また、この番組からは自分の住む地域の情報を知ることが出来ます。自分の地元について知ることも私たちのような学生にとって必要なことだと思います。(高知・高校1年・女子)

今後の予定について

  • 8月3日に開催する「夏休み関東地区中高生モニター会議」の内容について話し合いました。TBSテレビの協力による社内見学の後、"ドラマ制作者との意見交換"や"子どもが関わる事件の取り扱い""ドッキリ企画をどう考えるか"などについて委員と中高生が意見を交わすことにしました。
  • 9月12日に開催予定の意見交換会(広島)について、事務局から進捗状況の報告がありました。担当は菅原委員に決まりました。
  • 10月14日に開催予定の留学生との意見交換会(立命館アジア太平洋大学)について、事務局から進捗状況の報告がありました。

その他

  • 6月8日に開催した意見交換会(新潟)について事務局から報告がありました。
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