2016年3月に視聴者から寄せられた意見

2016年3月に視聴者から寄せられた意見

待機児童問題を訴えたブログが国会で議論されたことを取り上げた番組に関して、さまざまな意見。コメンテーターとして出演していた男性の経歴詐称問題について、放送局側の事前検証が甘かったのではないかといった意見など。

2016年3月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,909件で、先月と比較して277件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール67%、電話31%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性67%、女性32%、不明1%で、世代別では40歳代28%、30歳代24%、50歳代19%、20歳代13%、60歳以上13%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。3月の通知数は873件【48局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

待機児童問題を訴えたブログが国会で論議されたことを取り上げた番組に関して、政府や与党への批判に重点が置かれていたとか、他の番組の中で、匿名ブログを書いた人に対して出演者が不穏当な発言をしたのではないかなどの意見が寄せられた。
コメンテーターとして出演していた男性の経歴詐称が週刊誌で報じられ、番組を降板したが、放送局側の事前検証が甘かったのではないかといった意見が寄せられた。
女子中学生の監禁事件で、脱出の経緯の報じ方などについて様々な意見が寄せられた。
"大人のひきこもり"特集の中で、民間支援団体が強引なやり方で当事者を説得する場面があったなどとして、このような団体を取り上げるのは如何なものかといった意見が寄せられた。
東日本大震災から5年目にあたり、各局で特集が放送されたが、被災地に住む人などから意見や要望が寄せられた。
ラジオに関する意見は52件、CMについては47件あった。

青少年に関する意見

3月中に青少年委員会に寄せられた意見は87件で、前月から15件減少した。
今月は、「表現・演出」「性的表現」がそれぞれ16件と最も多く、次に「報道・情報」が13件、「喫煙・飲酒」「言葉」がそれぞれ6件と続いた。
「表現・演出」については、番組内のミニドラマで、おじいさん役の俳優が驚く時にお茶を噴き出すシーンなどについて、「汚い」「飲食物を粗末にしている」などの意見が複数寄せられた。
「性的表現」については、バラエティー番組で夫婦のセックスレスについて討論したことについて、「春休み期間中の昼の時間帯で放送する内容ではない」との意見があった。
「報道・情報」では、「埼玉女子中学生監禁事件」の報道について、放送局に過剰な報道にならないよう配慮を求める声が多く寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • コメンテーターとして出演していた人物が、経歴・学歴を詐称していることが明らかになった。視聴者はその経歴を踏まえて彼の発言を信用していたのだ。放送局は採用する前に、"自称情報"だけではなく、きちんと確認をするべきだ。

  • 番組司会者が、経歴詐称疑惑を報じられたコメンテーターが番組を降板することになったことについて、「信じられない思い。残念でならない」などと述べたが、そもそも彼に対する検証が欠けていたのではないか。テレビが作り上げた彼の価値を信じ、講演を依頼した主催者など被害を受けた人もいるだろう。

  • 自民党大会で「選挙のために何でもする勢力に負けるわけにはいかない」と述べた首相発言を、"首相が選挙のためだったら何でもする"かのように要約したテロップが表示されていた。発言の意味が逆に伝わることになる。単純ミスだったとしたら、チェック体制がずさんだったのではないか。

  • 表現や報道、思想の自由への侵害となる総務大臣の"電波停止の可能性"発言に対し、テレビ局が反論せずに受け流してしまうことを危惧していたが、テレビキャスターらが抗議声明を出したので安心した。大臣の発言は、戦前のような政府によるメディア規制に繋がりかねないからだ。全てのテレビ局で抗議声明を報道するとともに、発言の問題点を追及すべきだ。また、マスメディアの上層部が首相と会食をすることがあるようだが、政府との癒着に繋がるおそれがあり許しがたい。

  • 総務大臣の"電波停止の可能性"発言に関連して、誰が放送の公平性を判断するのかという疑問を呈しながら、政府側から判断されるのは危険だとか、報道が萎縮する、といった意見だけを紹介した。報道する側の都合やスポンサーの意向によって内容が偏る危険性に触れていなかった。民意が動かされかねないほど、メディアの力は強大だ。政府が慎重であるべきであるのと同様に、メディア側も慎重でなければならないのに、自省の姿勢が見られず不誠実だと感じた。

  • 3月11日が近づくと、どの局でも東日本大震災の特集を放送し、「忘れない」と言う。しかし、被災地にいる私たちがあの日を忘れたことは1度もないし、忘れられるわけがない。特集は被災地以外の人々のためのものなのか。津波の映像は人が死ぬ時の映像でもある。流れるたびに、犠牲になった人が苦しまれるような気がしてならない。震災前の風景や新しくなった風景、あの日に生まれた子ども達の成長など、もっと前を向いた内容にしてもいいのではないか。私たちも前を向いてはいるが、ふとあの日のことを思い出して辛くなることもまだあるのだということを忘れないでいただきたい。

  • 多くの放送局が、3月11日前後だけ東日本大震災の特別番組を放送する。これでは、いくら「震災体験を風化させないように」と叫んでも空虚にしか感じられない。「風化させない」と考えるのであれば、当日などだけでなく、定期的に番組で取り上げるべきだ。

  • 15歳の少年が通行人を刺したニュースで、「人を襲えば警官が銃で撃ってくれると思った」「発泡スチロールにスーと入るように刺せた」などの供述内容を報じていたが、前段だけで少年の心の闇を伝えられただろう。刺す際の供述は生々し過ぎている。刺すことに興味を持つ人間が出てくるかもしれない。供述内容を全て報道すべきなのだろうか。

  • 覚せい剤取締法違反で逮捕された元プロ野球選手の過熱報道には辟易する。保釈されたところならまだしも、入院先の病院にまで車を追いかけ、空撮までし続ける必要はあるのか。一般の患者にも迷惑がかかる。薬物はいけないと伝えたいのだろうが、追いかけ回すのではなく、問題提起をする方法は他にもあるはずだ。

  • 覚せい剤取締法違反で逮捕された元プロ野球選手の報道で、注射器や覚せい剤の使用器具、薬剤らしき結晶、さらには、ダミーとはいえ注射を打つ映像などを頻繁に目にする。かつての常習者が薬を思い出すなど、悪い影響を受けないか心配だ。家族としても、映像が流れてもあからさまにチャンネルを替えるわけにもいかないだろう。このような映像は自粛してもらいたい。

  • 「埼玉女子中学生監禁事件」の詳細を解説していたが、「少女がネットを見ていた」「公衆電話で助けを呼んだ」などの情報を伝えていた。一般市民には犯罪防止になる情報だが、犯罪者に犯行のための知識を与えているように感じた。外部と連絡できるものを被害者に与えないようにすることを教えるようなものだ。今後、テレビで事件の全容を事細かく報道すると、被害者が生還する可能性が低くなることも考えられるので留意すべきだ。

  • 女子中学生が監禁されていたアパートをリポートしていたが、なぜ逃げなかったのかを検証することをメインに作られているように感じた。当時、中学1年生の女の子が部屋に閉じ込められ、殺されるかもしれないという恐怖を感じながら過ごしていたのだ。そのような当事者の気持ちへの配慮がない取材だと思った。

  • ドイツの民主的ワイマール憲法から、いかにしてヒトラーのナチス独裁政権が誕生したかを検証する企画で、とても分かりやすくためになる内容だった。しかしながら、強制収容所の遺体の映像がモザイク処理されずに放送されていた。事前に「遺体の映像が流れる」と言っていたが、かなりはっきりした映像であった。モザイクくらいはかけてほしかった。

  • ヒトラーのナチスドイツとワイマール憲法の「国家緊急権」について特集していた。一方で、自民党の憲法改正案にある「緊急事態条項」について言及し、研究者がフランスやドイツの「緊急事態条項」について解説していた。この中でキャスターが、「日本にヒトラーのような人間が出てくるとは思えないが、将来は分からない」という趣旨のことを述べたが、イメージ操作ではないか。ナチスの話などではなく、多くの先進国で定められている同条項をもっと詳しく説明すべきだ。

  • 酒気帯び運転の車がタクシーに衝突し、タクシー運転手が死亡した事故を取り上げた際、他のタクシーの車載カメラが捉えた激突の瞬間映像を繰り返して映した。姿こそ映らないが、運転手が即死する瞬間だ。見ていて、いたまれない気持ちになった。亡くなった方の家族がこのことを知ったなら、どう感じるだろうか。

  • 事件の容疑者の友人やクラスメートと思われるツイッターアカウントに、記者のアカウントが情報提供を要請している場面を見かけた。ツイッターでは自己の身分を偽ることが可能だ。容疑者に恨みを持つ人物が、その友人になりすまして虚偽の証言をすることが十分考えられる。第三者が意図的に事実をねじ曲げた報道をさせることが可能となり、報道の信頼性が失われる危険性がある。

【番組全般・その他】

  • 「保育園落ちた日本死ね」と匿名ブログに書かれた話題を取り上げていた。国会で野党議員がこの訴えを紹介し、待機児童問題に関して質問した際にやじを飛ばした自民党議員が出演した。この議員は匿名の内容を国会で取り上げるべきでないと述べたが、やじった理由についてコメンテーターがしつこく詰問していて不快感を覚えた。この議員の主張は当然で、汚い言葉の書き込みを取り上げる番組の方がおかしい。

  • 「保育園落ちた日本死ね」というブログの筆者に対して、出演者が不穏当な言葉を放ったのではないか。一部に"ピー音"をかぶせていたものの、文脈上、"書いた人間が死ねばいい"と発言したのではないかと想像できる。これを聞いた他の出演者も爆笑していた。実際に発言したのなら、一般市民へ"暴言"を投げかけて嘲笑したことになる。ブログとその筆者への憎悪を煽ることなどは、あってはならないことだ。

  • 健康食品などのネットワーク販売会社が、消費者庁から一部業務停止命令を受けたことを取り上げた中で、マルチ商法は詐欺であるかのように伝えていた。一部の人が間違った勧誘をしていたかもしれないが、全ての会員が違反をしているわけではない。商品に欠陥があると誤解させるような言い方もあったと感じた。

  • アメリカ大統領選の話題で、ゲストコメンテーターが一部のキリスト教保守層について、進化論を信じない凝り固まった集団であるかのようにコメントした。たとえ進化論を否定することが非科学的だと思っても、宗教が絡む際の発言は慎重であるべきだ。

  • 介護に携わる人材に問題があるようにメディアで伝えられる傾向が見受けられるが、偏見が助長され、介護に携わる人達が窮地に追い込まれている現実がある。介護問題に関係する閣僚や行政当局、専門家、介護事業者、介護当事者を集めて、介護の実態を正確に伝える番組を制作していただけないだろうか。偏見や誤解を解消し、介護問題の解決策を追求する場を設けることが必要だと考える。

  • "ヌードモデルになる女性芸人"の場面が素晴らしかった。テレビが女性の裸を自粛するようになって久しいが、女性の美しい姿は誰も傷つけないし、教育に悪いわけでもない。むやみに自粛するべきではないと考える。

  • 他番組でも使われた映像が多く、番組情報にある"最新映像"とは呼べない内容だった。素材の使い回しで番組を構成するのは如何なものか。総集編などと記されていれば、何となく過去の映像も含まれると予測できるが、番組名にはそういった含みは表現されていない。

  • 「疲れを取るために細胞内のミトコンドリアを増やす方法」の一つとして水素水が紹介された。一般に水素水として売られているものは食品であり、効能について科学的根拠は明白でない。視聴者を誤解させるおそれがあり、問題があるのではないか。

  • ペットブームの陰で捨てられる犬や猫が増えているが、それらのペットを引き取り、自らが作った動物保護施設に収容する活動を続けている女性が紹介されていた。半身不随や老いてしまった動物にも、わけ隔てなく面倒を見ている姿がとても印象的だった。MCのタレントはバラエティー色が強いと思われたが、社会的に考えさせられる内容だった。多くの子ども達にも見てもらいたい番組だ。

  • プロ野球の国際親善試合を見た。ところが、試合が佳境に入ったところで放送終了が告げられ、引き続きBSか、深夜のスポーツニュースで結果を見るように、との案内があった。私はBS契約をしていないので見ることはできない。中途半端な放送はしないでもらいたい。

  • 診療費の不正請求をして逮捕された"タレント女医"の話題で、出演者の一人が「医者は遊んでいて仕事ができるのか。医者は努力をしていないと思う」との持論を展開した。この女医一人の行動をもって医師全てを批判するようなもので、偏見に満ちた発言ではないか。

  • 路線バスの旅で、料理店に立ち寄った際に出演者が食べ物を相当残したまま店から出て行った。バスが来るまでにわずかな時間しかないのに料理を注文したからだ。店の人に失礼であり、食べ物を粗末にする行為でもある。一般人とテレビ局との「非常識の壁」を感じた。

  • このドラマの制作者は製薬会社のMR(医療情報担当者)の実態を理解しているとは思えない。MRが医者と癒着していると一般的に思われるような内容が含まれている。患者との接触や治験への介入など、実際にはあり得ない内容だ。

  • "大人のひきこもり"を特集した中で、民間の自立支援団体の職員の男性が、40代の男性の部屋のドアを壊してまで説得しようとしていた。その職員は、他にも引きこもった人に罵声を浴びせ、施設に入れさせていた。様々な葛藤を抱えている当事者の気持ちを踏みにじるような対応を行う団体のことを取り上げていたのでがっかりした。私は支援者の一人だが、当事者への人権侵害ともとれる内容の放送は許せない。

  • "大人のひきこもり"の問題で、ある支援団体を取り上げ、ひきこもり当事者に対して罵声を浴びせたり、ドアを壊して説得したりする場面が放送された。親からの依頼があったとしても、これは暴力的なやり方であり「支援」ではない。私自身、ひきこもりの経験があり、不登校・ひきこもりに関わる活動をしているが、放送を見て怒りを感じた。違法スレスレの取り組みをするような団体を取り上げたことに抗議したい。

  • 酒好きの男優が、「舞台袖に置いてあった他の役者の飲料に酒類を混ぜた」「楽屋にあった他の出演者の加湿吸入器に酒類を入れた」などと、"自分流"のエピソードを語っていた。これらは他人を苦しませた話であり、犯罪的ですらある。芸能界ではそのような行為が許されるのかもしれないが、一般社会では容認されない。視聴者が「そのようなことが許される」と思ったらどうするのだろうか。

  • 税金滞納者や生活保護費の不正受給者を自治体職員らが追跡し摘発する番組を見た。不正受給者が宝くじを買う場面で、追跡者が「余裕があるな」と語り、問題があるかのような伝え方だった。自分は生保受給者だが、役所に問い合わせたところ「購入は構わない。賞金は申告すればいい」と言われた。去年、番組の第1弾が放送された後に、役所から「テレビで不正受給が取り上げられていた」として、通帳などを調べられた。受給者全体が不正をしていると誤解されないように放送では配慮してほしい。

  • ネットに上がった、個人が撮った動画を流す番組だった。このような内容をゴールデンタイムに流すことが信じられない。今、動画は見ようと思えば、いつでも誰でもネットで見ることができる。テレビはテレビでしかできないような番組を作るべきだ。そのような番組を作れないのであれば、電波の無駄なので、テレビなど要らない。

  • 民放局ではここ数年、事件や事故を伝えるニュース・情報番組に、お笑いタレントや人気俳優を起用することが増えているようだ。このような人選に疑問を感じている視聴者は、私だけではないと思う。

  • 関西の住人や大阪府民を嘲笑する在阪局の番組は、ステレオタイプの住民像を語るものが多い。コメントの多くが誇張であり、他の地域でも見られるものでも関西・大阪に特有だと決めつける。県民性は科学的に証明されておらず、扱い方によっては偏見や差別を生む可能性があることに留意してほしい。

  • 関東の下品な言葉遣いが、放送を通じて地方にも蔓延している。例えば、タレントが「そうじゃん」などの言い方をしていたが、それが今や北海道でも使われている。放送の影響力は大きいのだから、留意してほしい。

  • テロップに「号泣」という文字が出ていた。それを見て、小学生の子どもが辞書を片手に「意味が違うのでは?」と言った。賭博をした野球選手が涙目にはなっていたが、「号泣」とは程遠い。いい加減な言葉遣いは如何なものか。

  • 「通販番組」が多過ぎる。特に衛星放送はどのチャンネルに替えても「通販、通販」だ。地上波の通常番組も、最近は各局ともあまり変わらずつまらない。ますますテレビ離れが加速していくのではないか。

【ラジオ】

  • 女性パーソナリティーが、自らの放送局のある地方を持ち上げ、対比するように中京地区をおとしめる発言をすることがある。明確な根拠もなく特定のエリアの人をけなすような内容を流すことは如何なものか。

  • "オカルト評論家・研究家"などを呼んで「売れている人達は『何かが降りてきた』と言う」などと、根拠もないことを語っていた。胡散臭い内容で呆れた。

【CM】

  • テレビで頻繁に健康食品のCMが流れ、"愛用者"と称する有名人や一般人が商品を絶賛している。そして画面の片隅に「個人の感想であり、効果や効能を示すものではない」との小さな文字が出る。効果も効能も示すことができないとすると、そのCMは商品の何をPRしたいのか。

  • 払い金返還請求の着手金無料キャンペーンについて、不当表示(景品表示法違反)が発覚した法律事務所のCMは、放送すべきでない。企業が不祥事を起こした場合、CMは当分の間自粛されるべきだ。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組内のミニドラマで、おじいさん役の俳優が驚いた演技をする際に、飲んでいるお茶を噴き出す行為を何度も繰り返していた。また、はちみつが塗られたパンに顔をつけてもいた。面白くないし汚い。食事時の放送でもあり、大変気分が悪い。子どもが真似するおそれもある。このような演出はやめてほしい。

  • 情報番組で、倒れてきた街灯に指を挟まれて指を切断した少女にインタビューしていた。母親が同席し、少女の顔にはモザイクがかかってはいたが、けがしたばかりで大きなショックを受けている幼い子にインタビューするとは信じられない。少女はほとんど質問に答えられなかったが当然だ。少女を同席させる必要はなかったのではないか。

【「性的表現」に関する意見】

  • 昼間のバラエティー番組で、夫婦のセックスレスについて討論していたが、放送当日は春休み期間中であり、子どもが在宅していた。あわててチャンネルを替えたが、気まずい雰囲気になってしまった。放送日や放送時間帯を考えて放送内容を決めてほしい。

【「報道・情報」に関する意見】

  • 埼玉女子中学生監禁事件に関する報道が多い。今後、同じような事件が起きないように報道しているのだろうが、興味本位にあれこれ想像する人もいるので、被害者の将来を最優先し、必要なこと以外は報道を控えてほしい。

【「動物」に関する意見】

  • バラエティー番組で、生きた爬虫(はちゅう)類や昆虫を投げつけられながら、それに耐えて歌い続けるという企画があった。これらの生き物は、投げつけられた衝撃などで死んでしまうことも考えられる。爬虫類や昆虫を犬や猫と同じように可愛がっている人も多い。命を粗末に扱い、それを笑うなんて許せない。倫理観が欠如した企画であり、青少年にも悪影響を及ぼすと思われる。

【「喫煙・飲酒」に関する意見】

  • グアムから生放送しているラジオ番組で、20歳のアイドルがお酒を飲んでいたが、グアムでは21歳から飲酒可能なので違法だ。スタッフが現地の法律を知らなかったのだろうが、あってはならないことだ。

2016年2月に視聴者から寄せられた意見

2016年2月に視聴者から寄せられた意見

総務相の「電波停止の可能性」発言に関して、恣意的に偏向報道しているのではないのかとか、報道の自由への介入に対してマスコミは抗議すべきだなどといった、賛否両論の意見。覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された元プロ野球選手を番組でかばうような発言をしていたとの批判など。

2016年2月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,632件で、先月と比較して3,215件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール75%、電話23%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性66%、女性33%、不明1%で、世代別では40歳代27%、30歳代26%、50歳代17%、20歳代16%、60歳以上11%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。2月の通知数は728件【49局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、24件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

総務大臣の「放送法違反等による電波停止の可能性」発言に関して、マスコミは恣意的に偏向報道しているのではないのかとか、報道の自由への介入に対してマスコミは抗議すべきだなどといった、賛否両論様々な意見が寄せられた。
元プロ野球選手が覚せい剤取締法違反容疑で逮捕されたが、番組で容疑者を庇うような発言していたなどといった批判が寄せられた。
不倫騒動で議員が辞職したが、実家の親にまでインタビューするのは報道姿勢として如何なものかといった意見が寄せられた。
バラエティー番組の演出方法について、一歩間違えれば出演者が危険な目にあったのではないかといった批判などが寄せられた。
ラジオに関する意見は62件、CMについては42件あった。

青少年に関する意見

2月中に青少年委員会に寄せられた意見は102件で、前月から27件減少した。
今月は、「表現・演出」が30件と最も多く、次に「いじめ・虐待」が18件、「性的表現」が15件と続いた。
「表現・演出」については、番組司会者であるタレントの出演シーンが極端に少ないことについて、「不自然に出演シーンがカットされている気がする。嫌がらせをしているようで、子どもに見せたくない」との意見が複数寄せられた。
「いじめ・虐待」については、じゃんけんの勝者が商品を購入するというバラエティー番組内の企画について、「ルールを変更して、特定の人物のみに商品の購入を強いるのは、いじめのようだ」との意見が多数寄せられた。
「性的表現」については、夕方に放送されたアニメ番組で"女体盛り"について触れたシーンに、複数の意見があった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 総務大臣の放送法の運用に関する答弁だが、大臣は偏った内容の報道を改善措置せずに繰り返した場合の対応を述べたはずだが、内容を報道した際に新聞社所属のコメンテーターが、「時の権力の意向を汲むことしか言わないのは異様」という趣旨の発言をしていた。恣意的に政権を批判しようとしているように感じた。

  • 総務大臣の「放送法違反等による電波停止の可能性」についての発言に対し、マスコミは抗議すべきではないのか。政府与党に都合の悪い事を放送してはいけないと言っているように感じた。放送局は事実である限り、何を報道してもよいと思う。北朝鮮のようにどこのチャンネルも同じになってしまうのではないかと危惧している。どの放送局でも金太郎飴のように同じ放送をしていると、視聴者は政治への興味をなくし、考えることをやめてしまう。公平な放送とは何かをよく考えてほしい。

  • 総務相の発言に対して、なぜ追及するテレビ報道が少ないのか。芸能人の不倫LINEの内容を追及するよりこちらの方がはるかに重大な問題だ。放送法で政治的公正さが規定されているのは、政府の介入を防ぎ報道の自由を守るためのものである。政府は介入を助長するための措置を取ろうとしているのであり、明らかにおかしい。

  • 放送法に違反したテレビ局に対して停波を含めた行政処分を行なうことがあるとの発言がされた。これは、これまでBPOが馴れ合いの判断を下してきた結果だ。BPOの設立目的は政権介入を防ぐことを目的として、自主的機関として設置されている。きちんと機能していないから、そのような発言があったのではないのか。

  • 自民党による電波停止発言など、政権の圧力による報道機関の萎縮が問題とされる昨今、報道番組で明らかな政権批判的なキャスターの降板が続いている。にもかかわらず、この番組は視聴者に政権擁護を強く印象づけている。あまりに偏向しているのではないのか。

  • 議員の不倫疑惑をトップニュースで放送していた。確かに不倫は倫理的問題なのかもしれないが、トップで報道するほどの話なのだろうか。一議員の個人生活上の重大ミス(法律違反でもないのに)に時間を割く価値があるとは思えないし、ニュース価値があるとも思えない。むしろマイナス金利導入による一般国民への預金金利への影響や、北朝鮮制裁関連の各国動向の方がはるかに報道すべき内容ではないのか。

  • 不倫騒動を起こした元衆院議員の実家にまで行き、親に「どう思いますか」と取材していた。当時者を責めるのであればまだ分かるが、なぜ親にまで取材に行くのか。テレビの影響は大きいことを分かっているのか。テレビは人を死に追いやるほど、影響力があることを認識していただきたい。

  • 元議員の過去の女性関係を暴こうとしていた。彼は今回の不倫で辞職し、会見まで行っている。さらに追及する必要はあるのだろうか。不快になったので、途中でテレビを消した。個人攻撃をしているようだった。

  • 元プロ野球選手の覚せい剤所持による逮捕について、疑惑が出た時点から警察が行動監視していたという報道に加え、局でも独自に張り込み取材を続けていたという映像が流れた。逮捕前の段階で、自宅前でカメラを回して車に乗り込む姿を長期間撮り続けたり、食事先で隠しカメラを回したり、音声を隠し録っていたことは人権侵害にあたらないのか。コンプライアンスを遵守した取材をしていただきたい。

  • 覚せい剤取締法違反容疑で捕まった事について放送していた。「容疑者」と言うべきなのに、「さん」づけで呼んでいる箇所があり、違和感を覚えた。一般人が逮捕された場合「○○さん」と言っていることは聞いたことがない。有名人だから「さん」と言っているのであれば、差別ではないか。有名人でも一般人でも呼称は同じにすべきだ。

  • 容疑者の選手時代の映像を延々と流し、「引退後の喪失感や寂しさから手を染めてしまった」などという決めつけとも取れる、容疑者を庇うかのような報道をしていた。また、逮捕されたばかりで容疑者がほとんど証言していないにもかかわらず、「立ち直ってほしい」や「これから人生の逆転ホームランを」などといったコメンテーターや著名人のコメントが流されているが、その前にまず本人の反省を促すような報道をすることが先ではないか。

  • 容疑者の覚せい剤事件について、「去年夏ぐらいから取材していた」と放送していた。容疑者の覚せい剤使用について、テレビ局も可能性が高いと判断したからこそ、取材していたのだろう。しかし同時に、容疑者を別のバラエティー番組に出演させていた。なぜ容疑が濃厚な当事者本人をテレビに出していたのか。ギャラが薬代に使われることは考えなかったのか。

  • 台湾の地震で重傷を負い入院している少女に対して、家族全員の安否も未だ不明で悲嘆に暮れている中、当時の状況をインタビューする無神経ぶりだった。人として最低な行為だ。それを何の疑問にも思わず全国ネットで放送する倫理観のなさは度し難い。

  • 容疑者について報道する際、過去に覚せい剤を使用していたタレントを出演させていた。芸能界では覚せい剤使用で逮捕されてもすぐにテレビに出演させるので、覚せい剤所持、または使用の罪は非常に軽いものとの印象が残り、覚せい剤の怖さが伝わらない。覚せい剤の怖さ、罪の重さをきちんと伝えるべきではないか。

  • 政党からの公認が内定し、今夏の参議院選(比例)に出馬することを既に発表しているタレントの恋愛ゴシップが報道された。雑誌記事を引用する形で紹介されたが、スタジオのモニターに表示された引用記事の文中に「選挙」などという言葉もあり、その言葉も含めて記事を読み上げていた。恋愛ゴシップの内容がそのタレントのイメージを下げるものであっても上げるものであっても、選挙の公平・公正性を損なうものではないのか。

  • 「老人ホーム転落死の容疑者逮捕」の報道があった。その際、まだ容疑者なのに犯人であると断定したような発言が多々見られた。例えば現場中継では、「容疑者がベランダから投げ落とした」などと断定した表現で話していた。容疑者はあくまで容疑をかけられている人であって犯人と断定されている訳ではない。自供しているとのことだが、もしかしたら違法な取り調べにより無理矢理自供させられている可能性もある。報道機関としては容疑者、被告人、犯人等の使い分け、及びその時々での出演者・リポーターの発言には充分注意する必要があるのではないか。

  • 北海道・新千歳空港で起きたエンジントラブルのニュースで、緊急脱出の様子を視聴者が撮った映像を放送していた。今回は大きな被害もなく無事に避難できたが、本来は動画を撮っている場合ではない。各局でこのような視聴者撮影の動画を使って報道するのは、何かあったら撮影して送れば使ってもらえる、買ってもらえる、目立つことができるなどといった気持ちを助長することになる。その時の様子を放送したいのは分かるが、本来は緊急時は動画を撮らず逃げるように注意を呼びかけるべきだ。

【番組全般・その他】

  • "水戸なら今でも印籠の効果ある説"で、水戸黄門役のお年寄りに、路上で喫煙していた若者4~5人に注意させ、印籠を出す機会を作らせていた。いかにもがらの悪そうな若者だったし、お年寄りが丁寧に声をかけたのに、若者が悪態をつき暴言を吐いている様子は、見ていて気分が悪かった。やっと助けに入ったかと思えば、結局絡まれて、お年寄りが最終的に謝ってその場をおさめていた。一歩間違えれば危なかった。

  • 水戸市のイメージを悪くするような内容で、インターネット上でも「市のイメージを悪くした」という書き込みが多数あった。市に住む身として悲しく思う。番組内容は、水戸駅付近に喧嘩腰の悪い若者がたむろしているような様子が映され、駅周辺が危険な印象を与える。もしこれが番組の仕込みなら、いくらバラエティー番組でも許されることではない。

  • ゲイの男性を「オネエ」と紹介していたが、セクシャルマイノリティーの男性、元男性を一緒くたにして「オネエ」という括り方をしていることに違和感がある。この番組に限った話ではないが、ここ最近のメディアの「オネエ」という言葉の使い方は乱暴だ。一般のLGBT当事者はタレントのように「オネエ」を受け入れて売りにしているわけではない。線引きをしっかりしていただきたい。デリケートな問題なので、番組を作る側も知識を持ち、偏った情報を世間に与えないように配慮していただきたい。

  • タクシーの運転手と一緒にブランデーケーキを食べていたシーンがあった。スタッフが勧めて、運転手が食べさせられていた。いくらケーキだとしてもアルコール度数が0(ゼロ)ではない食品を運転手に勧めることは如何なものか。

  • 世界各地の珍しい映像や恐怖映像を紹介していた。その1つとして湿地帯に芸人を派遣し、巨大エイ、巨大トカゲ、そして巨大スッポンを捕獲してそれぞれにキスをさせるという事をしていた。エイとトカゲには猛毒があり、スッポンには噛みついたら離さないという凶暴性があると紹介していた。芸人たちは恐怖におののきながら何とか課題をクリアしていたが、見ていて気の毒でもあり、腹立たしくもあった。

  • ワイドショーの番組冒頭で大きな話題を扱う際に、その話題が載っているスポーツ新聞の1面を表示している。今年になってからショッキングなニュースが多いためか、とりわけ目につくが、新聞に頼るような放送のあり方は、如何なものか。

  • 芸能人同士のプライベートなやり取りのLINEを公開して、批判や悪口を言っているが、そもそもプライベートなやり取りをテレビで公開していいのか。芸能人にはプライバシーや人権はないのか。

  • プロ野球のキャンプを取材していたが、選手へのリスペクトが欠けていた。アナウンサーや芸人が、観光気分でキャンプ地へ行き、友達感覚でヘラヘラと選手に話しかけていた。プロスポーツ選手に対してそんな態度で接して良いのか。言葉遣いや服装、時間等に気をつけるべきだ。キャンプはシーズンに向けての大切な準備期間だ。選手やスタッフに迷惑を掛けて、チームの調子を狂わせることのないようにしてほしい。

  • 勝負に負けたチームが土下座をするという内容であったが、土下座という行為を軽く考えすぎている。時代が変わりつつある今、土下座というのは簡単に人にさせていいものではない。

  • 好きな番組だからこそ、あえて厳しい感想を書かせていただくが、最近は取り上げられるエリアが東京や関東周辺に偏り過ぎている。かつては地方の特集や海外なども取り上げられることも多かったが、最近は、こういった特集がほとんどなくなってしまった。この番組に限らず、長寿番組の中には最近活気がなくなりつつある番組が散見されるようになった。もっと頑張ってほしい。

  • 最強FBI捜査と銘打っているにもかかわらず、1つ目の事件を担当したのはアメリカの民間の行方不明者捜索をしている団体だった。2つ目はアメリカですらなく、他国の超能力者が捜査を担当していた。結果的にFBIはなんら関係ないようで、もちろん捜査をする事もなかった。番組タイトルに問題があるのではないのか。

  • 30歳代未満の女性に限定した番組観覧募集がある。テーマによって、特定の若年齢層を観客に募集することは理解できるが、バラエティー番組や音楽番組で、若い女性にしぼった募集は、度が過ぎる。また、以前、番組観覧に参加した際、容姿の良し悪しで席が良くなったり悪くなったりしていた。

  • "年頃の娘が「一緒にお風呂に入ろう」と言ったらお父さんは"という内容だった。親の性的虐待を受けた子どもも世の中にはいるのに、わざわざこのような内容を取り上げる必要があるのか。親子なのだから、そのような感情は抱かないという前提かもしれないが、私のように不愉快に感じる人間もいる。この番組は好きだが、2度とこのような内容は取り上げてほしくない。

  • 女性タレントが、落差のある滝の上の落ち込む寸前のところまで水着を着て行き、さらにそこで両手を広げて立つという行為をしていた。すぐ傍にガイドがついて支えてはいたが、命綱はついていなく、危険を感じるものだった。この番組はこれに限らず、タレントの生命や怪我などの恐れのある企画が多く見受けられる。日本でのロケでは考えられない危険なロケを海外で行っている。現在のところ事故は起きていないようだが、視聴率を上げるためにタレントを危険にさらすことは如何なものか。

  • 音楽番組の収録の観覧に行った。出演歌手の歌と曲の生演奏など内容が素晴らしく、司会と歌手とのトークもよかった。これからも歌がうまい歌手のパフォーマンスと生演奏、司会者と出演者の軽妙なトークなど、質のよい演出の番組を続けてほしい。

  • テレビを使った「公開いじめ」であると感じた。この日の放送は新メンバーになった素人のこれまでをまとめたものだった。プロデューサーに買い物を命じられたその素人が途中で不良に追いかけられたり、プロレスの修行に出されたり、完全に上の立場にある制作者や出演者が無理強いする企画が並ぶ。これらは「いじめ」と思われても仕方がない。見ていていい気分になるはずがない。

  • 緊迫した状況で襲われて、女性芸人が拉致されるという場面が放送された。彼女は何も知らず、突然何をされるかわからない状況に陥り、本当に怖かったと思う。号泣していた。襲われるという弱い立場の女性の気持ちをこれっぽっちも理解しない悪いジョークで全く笑えない。吐き気がした。女芸人だからといって何をしても良いのだろうか。さぞかし怖く絶望感を味わったことだろう。番組を見ていて自分がこうなってしまったらという恐怖も感じた。同じ女性として許せない。

  • 事件の生中継と称して自宅上空を午後7時台から2時間以上にわたり、放送局のヘリが旋回している。子どもは爆音におびえている。警察でもないのに静かな住宅地上空で静寂を乱す放送は、独善的としか言いようがない。放送局に苦情を言ってもオペレーターが「すみません」というだけで、放送時間にお詫びの一言もなかった。

【ラジオ】

  • 女性パーソナリティーが、おむつを着用し放送中に排尿したと報告していた。いくら映像がないとはいえ、下品極まりない。以前から番組ブログでも、自らセクシー画像として写真を掲載しているが、ラジオの内容とは全く関係なく、とても不快だ。深夜番組だからなのか、お色気があった方がリスナーも盛り上がるとでも思っているのか、下品な下ネタが目立つような気がする。芸人でもないのに、このようなことをする意味が分からない。

  • 深夜放送で、リスナーと電話をつないでクイズ的なことに挑戦し、クリアした場合に菓子が贈られるコーナーがある。若い女子学生の時は「菓子プレゼントの他にパーソナリティーのサインがほしい」と言ったら、快く引き受けていた。しかし、次の挑戦者は今春に銀行に内定が決まっている男子学生だった。その人もパーソナリティーのサインがほしいと言ったが、「サインはいや、送らない」と頑なだった。

  • レギュラー8人の出演は多すぎる。画面に顔が映らないし、ラジオ番組ということをよく考えたほうがいい。他にレギュラー番組を持っている子とそうでない子の差は大きくあり、メンバーも不満だと思う。

【CM】

  • 10年ほど前に高額の受講料を返金しないまま倒産した英会話スクールのCMを、最近ふたたび目にする。私の息子も被害者で、倒産当時は怒りとやりきれなさに親子で悔しい思いをした。その会社が生まれ変わったとはいえ、当時と同じキャッチフレーズをそのまま受け継いでいる。聞いただけで背筋が寒くなった。経営が代わったのであればCM内容も一新させるべきだ。

  • テレビショッピングで「今から30分以内に申し込むと、○○の特典があります」などと煽ることがよくある。「今だけ」や「30分以内に」という言葉は、相談する時間を与えず、即決させる詐欺犯の手口と何ら変わりない。こうした常套句がまかり通るということも含めて、何かと問題の多い通販番組のあり方について、もっと厳しいルールを設けるべきだ。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組の司会者の出演シーンが不自然にカットされているように感じる。このような編集や演出は嫌がらせのようであり、子どもに見せたくない。

  • バラエティー番組で、ゲスト出演者が大切にしているオートバイを他の出演者たちが汚すシーンがあった。人が大切にしている物を傷つけたり、汚したりする行為は見ていて気分が悪い。この番組では、そのようなシーンが多いように思われる。子どもたちに「物を大切にしろ」「人の嫌がることはするな」と教育しても、テレビでそれを笑いにするようなことをしていては意味がなくなってしまう。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • じゃんけんの勝者が商品を購入するバラエティー番組内の企画で、通常のルールを変更して、特定の人物のみに商品の購入を強いていた。いじめのように感じた。

  • 女性モデルの容姿について、バラエティー番組の司会者や出演者たちがひどいことを言っていた。影響力があるタレントたちの発言であり、テレビで公開いじめをしているようなものだ。子どもが他人の容姿を悪く言ってもいいと思ってしまう。

【「性的表現」に関する意見】

  • 夕方の時間帯に放送されているアニメ番組で"女体盛り"について触れたシーンがあり、不快になった。たとえ原作にあった文言であっても、放送倫理、放送時間帯、子どもへの影響を考慮して、放送における適切な表現に変更してほしい。

  • 小学生のタレントが、お笑い芸人が芸を披露する番組の審査員をしていた。中には裸で芸をする人もおり、性的虐待ではないかと感じた。いわゆる下ネタを子どもに見せて困惑させたり、気を使わせたりするようなことがあってはならない。

【「危険行為」に関する意見】

  • バラエティー番組で、落とし穴に人を落とす企画があったが、大変危険な行為だ。実際に落とし穴に落ちて亡くなった人もいる。子どもが真似する恐れもあるので、度が過ぎた悪ふざけは放送しないでほしい。

【その他】

  • 休日の午前中に放送されているアニメ番組を子どもと視聴していたが、いい意味で、その内容の深さに驚かされた。子ども向けアニメだとばかにしていたが、夢に向かって努力することの大切さや、つまずいても、それを糧として立ち上がることの素晴らしさなどが伝わってくる。子ども向けアニメならではの表現上の配慮を感じる。このような番組を子どもにもっと見せたい。

2016年1月に視聴者から寄せられた意見

2016年1月に視聴者から寄せられた意見

大臣の金銭授受スキャンダルの報道は偏向しているなど、さまざまな意見。人気アイドルグループの解散騒動で謝罪コメントを放送した番組に対し、パワハラみたいだという意見。人気女性タレントとバンドボーカルの不倫問題に関し、出演を自粛すべきといった意見など。

2016年1月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は4,847件で、先月と比較して3,645件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール87%、電話11%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性39%、女性60%、不明1%で、世代別では30歳代33%、40歳代32%、20歳代15%、50歳代13%、60歳以上5%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。1月の通知数は3,732件【50局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

金銭授受スキャンダルで大臣が辞任することになったが、この「政治とカネ」を取り扱った番組に対して、偏向しているなど様々な意見が寄せられた。
バス転落の痛ましい事故があったが、まだ原因がはっきりしていないのに、断定的に報じるのは如何なものかなどといった意見が寄せられた。
人気アイドルグループの解散騒動で、謝罪コメントを放送した番組に対して、パワハラみたいだったという意見や、それを扱った情報番組に対しては、ツイッターに寄せられた意見と放送内容はだいぶニュアンスが違うのではないのか、といった批判などが多く寄せられた。
人気女性タレントとバンドボーカルの不倫問題に関し、 番組の出演を自粛するべきだといった意見や、SNSの個人的なやり取りを紹介するのは如何なものかといった意見が寄せられた。
ラジオに関する意見は45件、CMについては45件あった。

青少年に関する意見

1月中に青少年委員会に寄せられた意見は129件で、前月から10件増加した。
今月は、「表現・演出」が22件と最も多く、次に「いじめ・虐待」「その他」がともに20件、「性的表現」が14件と続いた。
「表現・演出」については、人気アイドルグループが自身の解散騒動について報告したシーンに対して、「強制的に言わされているように感じ、見せしめのようだ。子どもが視聴している時間帯にはふさわしくない」との意見が多数寄せられた。
「いじめ・虐待」については、いわゆる"どっきり番組"についての意見が目立った。「性的表現」では、深夜帯に放送されたアニメでの自慰行為に関するシーンについて、複数の意見があった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 大臣の金銭授受スキャンダルの報道に公平さがない。コメンテーター各氏が、週刊誌情報の真偽を確かめもせず、思いつきで政権への打撃を述べている。大臣は「確かめて1週間以内に説明する」と言っているので、それを待って論評すべきだ。或いは自ら調べ、責任ある発言をすべきだ。

  • 大臣辞任のニュースで、擁護する意見が多かった。主に擁護していたのは2人のコメンテーターだったが、ともに家族が政権党の議員だったり、関係者だ。一方に偏向している意見だと感じた。キャスティングも含め、恣意的な意図を感じた。

  • 大臣の賄賂疑惑をきちんと伝えているのはよかったと思うが、「TPPをまとめた人だから残念」などと、TPP合意の功績をたたえるものが多かった。しかし、関税が相当下げられ、日本の農業・畜産業にはダメージになることが予想される。このような懸念もあるのに、「賄賂はもらったかもしれないが、TPPを成功させた」という安直なストーリーで報道するのは如何なものか。

  • 軽井沢でバス転落の痛ましい事故があった。その際、亡くなられた方の個人的な投稿動画やプライベートな話を紹介していた。亡くなった方のプライベートな情報、卒業アルバム等、報道する必要があるのだろうか。亡くなった方には個人情報の保護は無用であるため、報道するということなのか。いたずらに亡くなった方の悲しみを煽ることで、バス会社を被告として糾弾する世論を作りたいのか。事件・事故で亡くなられた方やその友人・家族を含めたプライベートの報道が本当に必要であるのか、ぜひ議論をしていただきたい。

  • 長野のバス事故に関してコメンテーターが、亡くなった運転手さんに対して「こんな運転がヘタなものに運転させるから事故がおきた」と断言していたが、まだ原因が判明していないのだから発言は慎重でなければいけない。

  • 長野でバス会社を経営しているものだ。軽井沢で発生したバス事故について、コメンテーターが「バス協会に入っていないバス会社は安全運転が出来ない」と言った。協会に加入するのは任意で、全てのバス会社が加入するものではない。運輸に関する情報はバス協会に入っていればバス協会から、協会に入っていなければ運輸局から直接もらえる。加入しなくても安全にはきちんと対応出来ている。バス協会に加入していないことが悪いような発言は慎んでもらいたい。

  • 長野スキーツアーバス転落事故についての報道の中で、事故の原因はある政権でのバス規制緩和だと断定し、映像も流していた。しかし、バス規制緩和は違う政権で行われたものだ。まちがった情報だと思うが、訂正しないのは如何なものか。

  • 各政党などの代表の他、一般人の方々が出演者していた。その中で建築板金業の人物が「いまの政権の方がまだましかな」と発言した。ところで、彼は一般人ではなく区議会議員だったことをインターネットで知った。さらに彼は番組ディレクターと知り合いだという。議員であることを隠して出演させることは、如何なものか。

  • 川で17歳の男性の遺体が見つかった事件で、同僚ら4人に殺人容疑で逮捕状が請求されたという速報が放送された。この中で、被害者の少年の顔が映った写真と氏名が報じられた。少年を含む加害者の写真や氏名が明らかにされないのに、被害者のプライバシーが曝されるのは如何なものか。こうした事件報道の際に被害者の情報が保護されないことはおかしい。

  • 関東地方で大雪が降ったニュースを朝から延々と全国放送しているが、国民のすべてがその情報を必要としているわけではない。交通機関の乱れも関東のローカル番組で放送するだけでよい。九州に住む我々は全く関係がないことだ。東京中心のニュース報道には辟易する。

【番組全般・その他】

  • 人気アイドルグループが、解散騒動に関して番組で釈明や謝罪をしていたが、違和感を覚えた。謝罪するべきは、騒動を起こした事務所サイドであって、アイドルグループではない。事務所によるパワハラ、公開イジメのようだった。移籍問題は大人の事情によるものだ。夢を与えるはずのタレントの、あのような姿は見たくなかった。テレビ局に対して、どれだけの圧力があったか知らないが、放送する必要などなかったのではないか。弱い者いじめの構図をまざまざと見せつけられたようで、不愉快だった。

  • 番組公式ツイッターで、アイドルグループの会見に対する感想を募集していた。番組で取り上げられたツイートは、会見に対して肯定的な意見がほとんどで、私がサイトで実際に見た多くのツイートの印象とは真逆だった。これは情報操作ではないか。報道番組であるにもかかわらず、虚偽の印象を作り上げ、それをあたかも真実であるように視聴者に伝えているということはどうなのだろうか。

  • アイドルグループの解散報道について、街頭インタビューの様子を流した。みなさん口々に解散しなくて良かった、存続になって良かったという内容ばかりだった。ネットでは逆の意見や、謝罪するべきことなのかなど、4人を心配する声、1人を非難する声など、様々な声が挙げられている。どちらかというと良かったという意見は少なかった。偏った意見、感想だけを放送しているのではないのか。

  • アイドルグループの話題が大部分で、報道番組の役割を果たしていない。この騒動で、スポーツ新聞の記事を引用しすぎである。「憶測記事」が多いにもかかわらず、番組として記事の裏付けもせず、記事を読むだけの放送は問題がある。以前からあったことだが、今回は度を越している。これを機にスポーツ新聞の引用には歯止めがかけられるべきだ。

  • メンバーが心境を話すどころか、公共の電波で事務所に対して謝罪させられていただけだった。企業による公開パワハラであり、電波の私物化だ。罪を犯したわけでもないのに、黒いスーツと黒のネクタイだった。葬儀を思わせる衣装と演出も陰湿だった。自分の心からの謝罪ではなく、言わされていることは画面から伝わってくる。放送すべきではなかった。

  • 不倫騒動を起こした後も何食わぬ顔で出演している。影響力の強いタレントが不倫という行為をしておきながら、テレビに出演しているということは如何なものか。不倫をしても許されると解釈してしまう人々が出てしまうのではないか。ましてや子どもも見ている番組だ。

  • 不倫をしていて、離婚届を「卒論」などと揶揄する女性タレントを出演させないでほしい。人の家庭を壊しておいて平気で笑っている姿を見ることが不快でならない。以前は好感度の高いタレントだったのかもしれないが、主婦の立場からすると、筆舌しがたいほどの不快な存在だ。

  • 女性タレントの男性ミュージシャンとの不倫の話題を取り上げた。その際2人のLINEでのやり取りを詳細に伝えていた。不倫はいけないことではあるが、LINEでの個人的なやり取りを公にしたことはやり過ぎではないのか。

  • 女性タレントとバンドボーカルの不倫を取り上げていたが、トップで扱うようなことではない。出演者は不自然なまでに不倫を擁護し、二人を知る人にも取材していて「彼は不倫していても良い曲を作る人」などと持ち上げる始末だった。不倫という不道徳な行為を、ニュースを取り扱う番組で軽く話題にし、ふざけ半分で放送することに納得がいかない。

  • 人気女性タレントの不倫に関する報道だが、不倫は社会的に許されることではない。しかし、マスコミが騒ぎ立てることではなく、当事者間で解決されるべきことだ。不倫報道よりも、もっと報道すべきことがあるのではないか。

  • 男性タレントが司会をしているが、2年間ほど異常なほど発言が少なく奇妙に感じていた。番組プロデューサーとの酒席での「確執」により発言がカットされていたとのことだが、もしそれが本当ならば、視聴者に対してもそうであるが、タレントにとっても大変失礼ではないのか。番組に私情を持ち込み、発言を大幅カットするなど、立派なパワハラだ。

  • 芸人のネタが、障害者をバカにしたような内容だった。私のように障害者と関わりあっている者から見たら、とてもバカにしているかのようだった。この時間帯は様々な家族が見るわけで、悪意がなくやったとしても、このようなネタは避けてほしい。

  • またしても食べ物を粗末にする番組を正月特番で放送していた。日々の食生活にさえ窮する家庭が増えている時に、このような不謹慎な番組を放送することは、間違っている。

  • 海外に寿司やラーメンのマズイ店があり、日本人が正すという内容だった。日本人のプロが新人として潜入し、店の実態を暴いた後で正体を現すという流れだった。分かりやすい勧善懲悪モノだが、海外で独自発展した文化を悪者扱いし、取材協力してくれた店の人を騙すやり方は、気持ち悪かった。また、その海外の店を完全な悪者にするためか、紹介された店の内容があまりにもひど過ぎるものだった。自分たちで都合のいいように仕立て上げ、それを真実として放送するのは如何なものか。

  • 東日本大震災といえば、東北地方を中心とした津波や原発による被害が印象的だ。おそらく、5年目の3月11日もそういった報道が中心になるのではないか。当時静岡県に住んでいた中学生の私にとって印象的だったのは、ACジャパンのCMだった。そればかり延々と流れる様子を見て、本当に非常事態だと思い知った。今でも、あのCMを見ると震災のことを思い出す。もちろんあのCMを不快に思う人もいるかもしれない。当時のCMを11日に合わせてもう一度放送していただくことはできないだろうか。あの時のことを風化させたくない。

  • "客引き"の特集をしていた。その中で、タレントが「こういうことを楽しんだ」といった趣旨の発言をしていた。また違うタレントは「この子たちは良い子ですよ」と擁護していた。とんでもない話だ。彼らは"ヤクザ"という反社会勢力の下部組織の人間だ。家出少女たちを、最初はキャバクラやガールズバーへ、そして徐々に風俗の社会へと引きずり込んでいく。テレビでタレントがこのような発言をすれば、何も知らない未成年が食い物にされる。

  • 猫にとって有害なチョコレート、ナッツ類、乳製品を与えている動画が、何の注意喚起もなく放送されていた。ユーチューブの動画等の抜粋も含まれているが、専門家による動画上の問題点の精査もなく、このような放送がされていることに失望した。メディアの影響力の大きさを考えれば、このような動画は「知らなかった」では済まされない。もしも「動画がかわいかったから」と、視聴者が真似をすれば、ある種の無自覚での動物虐待にもつながりかねない。番組制作者は自身のメディアの影響力をもっとよく理解し、内容に責任を持つべきだ。

  • 毎年楽しみにしている番組だが、実況が選手やチームメイトのプライベートな話題を、やたら美談や感動的なものとして話していた。選手ならまだしもチームメイトのことなど、そこまで話す必要があるのか。視聴者は選手の一生懸命に走る姿が見たいのであって、テレビ局側が美談と感動に持っていきたいことが見え見えだった。

  • 刑務所から出所してきた男性が更生するという内容の中で、出所後1か月で警備員になったとあった。警備業法からすると、違和感を覚えるのだが、如何なものか。

  • 夫婦生活のストレスを発散する突破法として、妻が夫に賞味期限切れの食品を繰り返し食べさせる、という実体験が紹介された。物によっては重篤な体調不良を引き起こす可能性もある。突破法として紹介しているため、真似をする人がいるかもしれない。

  • 外国人の若い女の子がヒッチハイクで日本縦断をする企画だった。私が居住している市で、個人の家で泊めてもらえる人を探したが、5時間も声掛けしてダメだったという内容だった。人情だけで日本を回れるかという企画のようだが、これではまるで私の居住区の人間は非情なように思われてしまう。最後に宿泊を許可した人は、写真家として活躍している方ということだが、事前に打ち合わせ済みだったようにも思える。各自事情がある。簡単に泊めてと言われても泊められない。しかも収録日は駅前で祭りがあり、各地からたくさん人が来ていた。素性がわからない人を泊めろというのは無理がある。

  • 「チ○コ」「う○こ」という名前の人を探すとのコーナーに対して、不快感を覚えた。まずコーナー自体が人の名前をおちょくるような取り上げ方をしているし、実際にいた方への配慮も何もない。スタジオにいたタレントのコメント自体も明らかに侮辱しているようにしか見えなかった。

  • コーナーで不倫を扱っていたが、その際に「女性の4人のうち1人が不倫をしたことがある」としていた。どこの調査結果かも明らかにしていないので分からないし、現実はそんなことは存在していないと思う。さも事実のような言い方をしていて疑問に感じた。そして一般の独身女性の不倫経験談を流していたが、社会的倫理感が著しく欠如していると思った。

  • 大相撲の大関が優勝するかもしれないという報道をする際、「数年ぶりの日本人力士優勝なるか!?」と報道することは、他の力士の方々、今まで努力して優勝された多くの力士の方々への、人種差別的表現ではないのか。

  • ひったくり犯の似顔絵をターゲットが書くというドッキリで、女性の鞄をひったくるシーンが4、5回あった。ひったくりは犯罪なのに、そのシーンを何回も流し、スタジオのタレントが爆笑していた。違和感と不快感を覚えた。またこのロケは一般道から見える場所で行われていたので、ひったくり(ドッキリ)を見た一般人が、本当の事件だと思い警察に通報する可能性もある。こういったドッキリは今後一切やめてもらいたい。

【ラジオ】

  • 警視庁の方が電話出演し、マイナンバー詐欺の事例を紹介していた。その中で、「国や地方公共団体の職員が年金、保険の状況を電話で尋ねることはないので、かかってきたら警察専用ダイヤルに電話するように」と発言していた。私は地方公共団体からの委託で国民健康保険や、住民税、国民年金などの未納者に対する電話督励業務に従事している。最近、電話先で要件を伝えても「詐欺ではないか」と取り合ってもらえないことが多く、困るケースが増えている。犯罪の抑止が重要であることは当然だが、正当に業務として電話を使っている人たちもいるのだということをきちんと周知していただきたい。

  • 今年からメッセージを投稿する際に住所・氏名その他連絡先を記載していることが投稿を採用する際の判断基準になると、番組パーソナリティーが言っていた。そして、一度投稿するとそれら情報を(番組側で)記録するとも言っていたのだが、聴取者の投稿により個人情報を収集し、データベースを作成するような行為とも思われ、問題があるのではないか。個人情報を収集しながら利用目的も明らかにされておらず、疑問である。

  • 以前からずっと気になっているのだが、ラジオショッピングが胡散臭過ぎる。問題が大きくなる前に一度確認していただきたい。映像のないラジオを良いことに、目で見なければ確認しようのないことを連発し、商品を紹介する。例えば、どこのだれかも分からない人の名前を出し「数週間で数キロやせた」と言うと、有名DJが「えーっ、それはすごいですね」と言ったり、「商品の紹介者が自身も使用している」と言うと、またも有名DJが、「以前と比べてすごいやせましたよね」などと言う。好き放題、適当なことを言っているようだ。

【CM】

  • トラックのCMだが、このCMはトラックドライバーの自分にとっては素晴らしいと思う。確かに内容は自社製トラックのCMではあるが、そこにはトラックドライバーに対する応援メッセージも含まれている。何かと世間から悪者扱いされがちなトラックに対するイメージを払拭させる内容だ。また、トラックドライバーは「底辺職」「免許さえあればバカでもなれる」等の偏見をされがちな職業だが、実際に日本の物流を支えているはトラックであり、自社製品のPRの中にも、このような形でトラックの重要性・必要性を伝えてもらえることはありがたい。

  • 子どもに大人気のアニメで、ゲームも多数あり、宣伝をすることは構わないが、携帯ゲームのCMは疑問だ。女性が肌を露出したり、胸元もギリギリ露出したりしているのは如何なものか。性的興味を触発するCMでいいのか。子どものことも考えて制作してほしい。

  • ソーシャルゲームのCMは、卑猥なことを連想させるような表現でとても不快だ。表現として問題はないのか。高校生の男女が図書館のようなところで向き合って男子が耳打ちぎみに「ねぇ、女子も〇〇るってほんと?」、女子が「〇〇ってたとしても言うわけないでしょ」などというバージョンなど、オナニーや性的なことを連想させるような表現で、このCMが流れる度に不快感を覚える。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • スポーツを取り上げたバラエティー番組で、プロ野球選手がタレントに土下座していた。ゲームに負けたチームがゲームを続けてもらうために土下座をしたのだが、そのような行為が必要なのだろうか。とても不愉快なシーンであり、子どもたちにも悪い影響を与えると思う。

【「いじめ、虐待」に関する意見】

  • 自身が経験した面白い話を披露するバラエティー番組で、タレントが自分の元マネージャーの滑舌の悪さや吃音を笑いのネタにしていた。これらは生まれついての身体的な問題の場合が多く、本人にとっては深刻な問題である。それをタレントが面白おかしく話すのは、こうした問題を抱える人たちを馬鹿にしているのと同じだ。また、子どもが真似をして悪質ないじめにつながることも考えられる。

  • いわゆる"どっきり番組"で、タレントが暴力団の宴会に呼ばれるという設定があったが、当該タレントは恐怖で汗だらけになっていた。まるでいじめのようである。子どもたちはこの程度のことならやっていいと思ってしまう。こうした番組のあり方を考え直してほしい。

【「性的表現」に関する意見】

  • バラエティー番組で、新婚のタレントが有名占い師に占ってもらうシーンがあったが、占い師が「セックス」と連呼していた。子どもも見ている時間帯の番組であり、家族で視聴していたので、とても不快だった。

  • 深夜帯のアニメ番組で、自慰行為をしようとしたところを兄弟に見られ、からかわれるというシーンがあった。深夜帯ではあるが、もう少し青少年の視聴にも配慮してはどうか。

【「報道・情報」に関する意見】

  • 多くの情報番組で"荒れた成人式"を取り上げていたが、壇上で暴れたり、常識外れの格好をしたりしている成人はほんの一部に過ぎない。テレビで取り上げるから真似する人が出てきてしまうのだ。青少年への影響を考えた上で取り上げてほしい。

【「犯罪の助長」に関する意見】

  • お笑いタレント数人で複数のチームを作り、車で移動しながら、与えられた課題をクリアしていくバラエティー番組で、敵チームの移動を妨害するためにETCカードを抜いたり、タイヤを外したりしていた。こうした行為は犯罪になりかねない。お正月の子どもも見ているような時間帯に放送する内容ではない。

【「危険行為」に関する意見】

  • お笑いタレントがラグビー日本代表である五郎丸選手のプレースキックのポーズを真似て、無防備のタレントの背後から肛門に指を突き刺していたが、大変危険な行為だ。子どもたちが真似しかねないし、当該ラグビー選手にも失礼だ。

2015年12月に視聴者から寄せられた意見

2015年12月に視聴者から寄せられた意見

暴力団の内部抗争を大きく取り上げているが、まるで社会の重要人物みたいな扱いで、違和感を覚えたなどの意見。女性のお天気キャスターが生放送中に突然泣き出したことを扱った番組に対し、笑いのネタにするのは如何なものかなどといった意見があった。

2015年12月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,202件で、先月と比較して288件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話26%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性77%、女性22%、不明1%で、世代別では40歳代26%、30歳代25%、20歳代17%、50歳代16%、60歳以上14%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。12月の通知数は527件【44局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、17件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

暴力団の内部抗争を大きく取り上げているが、まるで社会の重要人物みたいな扱いで、違和感を覚えたなどの意見が寄せられた。
女性のお天気キャスターが生放送中に突然泣き出したことを扱った番組に対し、笑いのネタにするのは如何なものかなどといった意見があった。
ラジオに関する意見は46件、CMについては35件あった。

青少年に関する意見

12月中に青少年委員会に寄せられた意見は119件で、前月から6件増加した。
今月は、「表現・演出」「低俗、モラルに反する」がそれぞれ19件と最も多く、次に「視聴者意見への反論・同意」が15件、「暴力・殺人・残虐シーン」「性的表現」がともに14件と続いた。
「表現・演出」については、いわゆる"ドッキリ番組"についての意見が複数寄せられている。「低俗、モラルに反する」では、深夜帯に放送された生放送のバラエティー番組に一般視聴者の小学生が電話で出演したことについて、多数の意見があった。
「暴力・殺人・残虐シーン」については、ドラマでの猟奇的なシーンやバラエティー番組での暴力的な映像が子どもに与える影響を懸念する声が多かった。「性的表現」については、お笑いタレントのネタに性的内容が含まれている場合は放送時間帯に配慮すべきとの意見が目立った。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 暴力団の内部抗争を大きく取り上げているが、暴力団の話題を一般のニュースと同列に扱うなどとんでもない。「組織のナンバー3が云々」とも言っているが、政界か財界の重鎮のような呼びかたで、暴力団員に使うには不適切だ。暴力団関連の話題を伝えることには反対だが、どうしても必要な場合は美化しないように気をつけてほしい。

  • 妻が夫を毒殺しようとしたという事件について放送していた。使われた2種類の毒のうち"キョウチクトウ"について、毒があると詳細に説明していた。全国の公園や街路樹に植えられており、園芸店でも簡単に入手できるとまで言っていたが、如何なものか。よからぬ考えを持った人物がこの情報を得て、犯罪に利用しないとも限らない。放送内容については、もっと慎重に検討するべきだ。

  • 裁判員裁判制度による初の死刑が執行された。判決に関わった裁判員に電話取材をしていたが、なぜその必要があるのか。そのままの音声を流していたが、コメントで良かったのではないだろうか。判決に負担を感じているだろう裁判員に、更にマスコミへの対応という負担まで負わすつもりなのか。

  • 女子中学生に会う男性などを特集していたが、そのやり方に疑問を感じた。放送局側が女子中学生と偽り、出会い系サイトを通じ男性と会う約束をし、実際にその現場に現れた男性に対し、追いかけ取材を行っていた。確かに出会い系サイトなどを通じ、女子中学生と会う男性の行為は許されることではない。ただテレビ局側の正義を振りかざした取材方法に、強く疑問を持った。

  • 自転車の交通安全に関するニュースで、コメンテーターが「実は私は自転車の飲酒運転をしている」と言った。発言を聞いてキャスターの顔色が変わっていたが、そういうコメンテーターを出演させるのは、如何なものか。

  • 福岡市の人口が神戸市を抜き、全国5番目になるというニュースについて、福岡市と神戸市でインタビューをしていた。福岡市では、明るいバックグラウンドミュージックを流し、勢いのある街という演出をしていた。一方、神戸市では、高齢者にインタビューをして、もの悲しく暗いバックグラウンドミュージックを流し、衰退した街であるという演出をしていた。明らかに神戸市が衰退しているという結果にもっていきたい、結論ありきの取材だったのではないのか。また、高齢者を街の衰退の象徴と位置付けているようにも感じられ、不愉快だった。

  • 女子中学生が先月から行方不明になっていた事件で、容疑者が捕まり本人が保護された。そのことを伝える際、女生徒の顔写真と氏名を何度も出していた。被害者に対する配慮に欠けているのではないか。若い女性が被害者となるこの種の事件では、公開捜査の段階で氏名と写真を出すものの、解決と同時にそれらを伏せることが常識なのではないのか。

【番組全般・その他】

  • 女性お天気キャスターが放送中に泣き出してしまった他局の出来事を取り上げていたが、キャスターは、「ネタにしたい話だ」という趣旨のことを笑いながら述べていた。揶揄して笑いのネタにするのは如何なものか。気象予報士の若い男性が、彼女の気持ちを擁護していたが、番組の流れはこの女性キャスターをバカにするようなタッチだった。

  • テレビでよく見る裸芸人が出演していた。普通のお店への取材であるにもかかわらず、パンツ1枚で訪れてインタビューしていた。"持ちネタ"であるにせよ、街中をパンツ1枚で歩いて見知らぬ人に話しかける様には、違和感があった。ある種、公然わいせつにも等しい。せめて道を歩く時くらい、上着を羽織るなど考慮するべきではないか。

  • 人間として人生を頑張っている人を紹介し、共感や励ましにもなる、とてもよい番組だ。ただ一点、この番組に限らず、元暴走族やそれに準ずる人に焦点をあてている点が気になる。焦点をあてられた人が元「何々」だった時に、深い心の傷を与えてしまった人たちに対しての配慮などが、この手の番組にはない。かつて被害を蒙った家族として、意見したい。

  • 伝説の大女優の、生前の隠し撮りされたであろう映像を流すことは、如何なものか。一切の芸能活動から身を引いて静かに暮らしていた生活を隠し撮りして、亡くなったと同時に公開するなど、礼節に欠けている。本人も女優時代の姿をファンには記憶してほしかったであろうし、ファンも女優時代の彼女をいつまでも覚えていたかっただろう。

  • ドッキリ企画をしかけるのだが、ドッキリの内容が"寝起きに突撃取材"などという単純なものではなく、"もし高級車を内緒で購入したら"や"妊娠していたら"など、家庭崩壊につながりかねない悪質なテーマが多く、不快になる。こんなくだらない番組ではなく、もっとまじめなドキュメンタリー番組を放送してほしい。

  • 警察の密着番組を見た。警察官がいかに頑張っているかを伝えるという趣旨はよくわかるが、不祥事が多い警察を持ち上げている気がする。自分の身内や友人には警察官もいて内情を聞いているが、内容には過剰な演出があると思う。

  • 放送の中で外国語を平然と使用しているが、日本語にかえることが出来ない固有名詞ならともかく、何でもかんでも外国語を使用している解説者が多々見受けられる。もっと日本語を大事にしてほしい。

  • スポーツコーナーのコメンテーターが、日本のプロ野球からアメリカのメジャーリーグへのポスティングシステムについて、「人身売買」という表現をした。ポスティングシステムは、日米両国の機構で取り決めた正当な方法だ。移籍希望する日本人選手を「人身売買される奴隷」扱いしたということにもなり、人権意識の欠如を示している。

  • 放送に対してやたらと批判的なニュースばかり目にするが、素晴らしい番組も中にはあり、批判するだけではなく、優れた番組を制作するテレビ局を表彰する機会などをもっと増やしてほしい。

  • 部屋で寝ているお笑い芸人に、「毎朝50kgの土砂をかけるとどうなるか」というかって放送した企画を紹介していた。顔から全身に土砂をかけて埋めていく映像を、お笑い芸人などが見て大笑いしていた。日本国内では大雨による土砂災害で尊い命を失った方がいるというのに、「土砂をかけて笑う」というのは信じられない。

  • 仕掛け人が同性愛者のフリをして、その秘密をターゲットが守るかどうか試すという内容だった。仕掛け人が男性相手にわざと抱き合う場面があり、「気持ち悪いポーズ」「恐怖」などと説明していて、残念に思った。同性愛者に対する差別的表現ではないか。番組制作者は同性愛者に対して「気持ち悪い」「怖い」と感じることがあるのかもしれないが、偏見であると知ってほしい。

  • 10年間日本に住み、飲食業界のサラリーマンである外国人の私にとって、内容がかなり失礼だった。見る人を笑わせながら日本のラーメン屋の優越性を主張するための番組だと思うが、内容と実情が一致していなかった。オーナーやスタッフをバカにしすぎていた。海外で頑張って日本食文化を広めようとしている方々にとって大きな侮辱だ。

  • 生の鶏肉を提供する店を紹介していた。「"新鮮"だから生で食べられる」と言っていたが、新鮮なものほど、菌がいるのだ。テレビで放送することにより、視聴者に鶏肉は生でも平気で食べられるという誤解を与えることになる。全国放送なのだから、そういったことを確認してから放送していただきたい。

【ラジオ】

  • 聴取率週間の一環として各ラジオ局が「現金や豪華商品などが当たるスペシャルウィーク」などを謳い文句にして、普段から聴取しているリスナーを蔑ろにした特別編成を組んでいる。さらにラジオ・テレビ兼営局に至っては、テレビ番組でもラジオのスペシャルウィークの宣伝すらしている。若者のラジオ離れやインターネットのせいにして広告費収入をぼやきながら、スペシャルウイーク中だけ出現するリスナーに現金や商品をばら撒くのは逆効果だ。

  • 「ワイドFM」というものが開局した。今日は、開局初日ということで、3人がメインでトークしていたのだが、話の内容は、あまりにも下世話で品のない発言が多かった。ラジオであっても言っていいことと悪いことがある。聴いていて気分が悪くなった。

【CM】

  • テレビ通販で「割引セール中につき、セットで○○万円」などと宣伝することがよくある。その○○万円という価格に目が奪われがちだが、実際にはそこに消費税や配送料などかなりの金額が加算される。本体価格である"○○万円"の数字につられてつい注文したくなるが、電話をして消費税や配送料のことを知り、断念することもある。総額が一目で分かるようにもっと大きくはっきりと表示すべきだ。

  • 爬虫両生類・有袋類・鳥類・哺乳小動物の展示・即売会のコマーシャルが流れているが、動物の命の売り買いは決して良いことではない。安易なテレビCMはやめてもらいたい。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • タレントに仕掛けを施して驚く様を隠し撮りする、"ドッキリ番組"をしばしば見かける。特殊詐欺やいじめが社会問題化している中、このような番組は「人をだましてもいい」「だまされた人を笑ってもいい」「隠し撮りをしてもいい」との誤ったメッセージを視聴者に伝えることにならないか心配だ。

【「低俗、モラルに反する」との意見】

  • 深夜帯の生放送のバラエティー番組に、視聴者である小学生が電話出演していた。当該番組は視聴者から不幸な話をはがきで募集して、その話の内容によってプレゼントをもらえるというものだが、電話をかける相手を番組スタッフが選んでいるようだった。夜遅くに子どもからのはがきを選び、出演させるのはいかがなものか。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • ドラマの中で、主役である女性の体を刃物で次々に刺していくシーンがあり、子どもたちが影響を受けないのだろうかと心配になった。映画には年齢制限があるが、地上波テレビにはない。表現の自由やリアリティーを追求する演出も大事だとは思うが、テレビには年齢制限がないからこそ、このような映像にはもっと配慮が必要ではないか。

  • バラエティー番組で、お笑いタレントが他の出演者の胸に突然飛び蹴りをしていた。胸への飛び蹴りは大けがや、場合によっては死に至る可能性もある行為だ。子どもが真似するおそれもあるので、このようなシーンを放送しないでほしい。

  • プロ野球の乱闘シーンにふざけた実況解説をつけるなどして、面白おかしく取り上げていた。暴力を正当化しているようにも思われ、これを見た青少年への影響を懸念している。暴力行為を球団は批判しており、罰金などを科しているし、場合によっては刑事事件になる可能性もある。スポーツ界だけではなく、一般社会でも許されない行為を公共の電波で面白おかしく放送したことに強く抗議する。

【「性的シーン」に関する意見】

  • 昼間に放送されたバラエティー番組で、お笑いタレントが「セフレ」(性交のみの関係を意味する言葉)と連呼していた。コントのネタではあるが、子どもも見ている時間帯であり、非常に不快だった。

2015年11月に視聴者から寄せられた意見

2015年11月に視聴者から寄せられた意見

パリの同時多発テロ事件で、民放各局がいまだに使っている「イスラム国」という呼び名は如何なものかという意見。BPO放送倫理検証委員会が出した意見書で、権力の番組への介入を批判したことに対して、「納得できない」といった反論や、「頑張ってほしい」といったエールまで、賛否両論の意見など。

2015年11月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,490件で、先月と比較して344件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール68%、電話29%、FAX2%、手紙ほか1%。
男女別は男性73%、女性25%、不明2%で、世代別では40歳代28%、30歳代24%、50歳代19%、60歳以上14%、20歳代13%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。11月の通知数は580件【44局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

フランスはパリで同時多発テロ事件が発生したが、民放局のニュースでいまだに「イスラム国」という呼び名を使っているが、如何なものかという意見などが寄せられた。
BPOの放送倫理検証委員会が出した意見書で、権力の番組への介入を批判したことに対して、「納得できない」といった反論や、「頑張ってほしい」といったエールまで、賛否両論様々な意見が多数寄せられた。
視聴者参加型のクイズ番組で、微妙な政治問題を賞金の出るゲームの対象にするのは、不謹慎だといった批判が寄せられた。
ラジオに関する意見は50件、CMについては41件あった。

青少年に関する意見

11月中に青少年委員会に寄せられた意見は113件で、前月から28件増加した。
今月は、「性的表現」が18件と最も多く、次に「暴力・殺人・残虐シーン」「報道・情報」がともに16件、「表現・演出」「視聴者意見への反論・同意」が14件と続いた。
「性的表現」は、子ども向けアニメ番組に登場するキャラクターの設定について多くの意見が寄せられた。「報道・情報」については、テロに関する報道が子どもに与える影響を懸念する声や、子どもへのインタビューについての意見が目立った。「視聴者意見への反論・同意」では、アニメ番組に残虐なシーンがあったとの視聴者意見について、「物語のテーマや背景を踏まえると必要なシーンである」「単なる残虐シーンではなく、命の尊さや平和を考える貴重な機会にもなり得る」などの意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • イスラム過激派ISについての報道だが、差別を助長するなどという理由でISもしくはISILという呼び方に改めるべきという国際的な風潮の中で、未だに民放各局が「イスラム国」という呼び名を用い続けているのはおかしい。そもそも、ISは表向きは過激な思想を持つイスラム教徒の集まりということになっているが、実際はイスラム教徒のふりをしているだけの人間が大半だ。その証拠にイスラム圏以外の国の人間もかなり多いらしい。差別を助長しかねない「イスラム国」という名称は使うべきではない。

  • パリのテロ現場に居合わせた当事者が携帯端末で撮影した動画を放送していた。その動画中、多数の亡骸が映っていた。亡骸の映像にはモザイクが施されていた。人が亡くなった現場の動画を、モザイク処理はしたとしても、簡単に放送してはいけないのではないか。

  • 欧州の移民問題についての報道で、移民や難民受け入れ制限を主張する政党を「極右」として報道していた。彼らの主張は自国の国益と相いれない犯罪者や、キャパシティーを超える移民や難民の大量受け入れを制限しようというものであり、主権国家としてごく当たり前のことだ。「極右」という表現を使うことは、印象操作だ。

  • ロシア軍機撃墜事件に触れた際に、有志連合によるISに対する連帯的な攻撃体制のことを指して「イスラム包囲網」という語を用いて解説を行っていた。「イスラム包囲網」という語は、ISとは関係のない無辜のムスリム国家に対する武力行使を連想させる。

  • 「BPOが政権の番組への介入を批判」というニュースを知った。私はBPOを強く支持する。そして政権による放送局への干渉を強く非難する。BPOはネット右翼や国粋主義者から多くの非難が来るだろうが、負けないでほしい。屈服しないでいただききたい。

  • NHK「クローズアップ現代」をめぐる意見書で、NHKを厳重注意した総務省を激しく非難したことについて、苦言を申し上げる。そもそも総務省および総務大臣は放送法の所管官庁であり、放送法に基づいてNHKを厳重注意したものであり、政府による個々の番組内容への介入という意見はお門違いと言わざるを得ない。総務大臣によるNHKへの行政指導は極めて適切な行為であった。NHK番組の問題発覚後に、BPOが即座に対応しなかったがために、総務省や政権が対応にあたったのであり、自らの責任を棚に上げて政府を批判することは、厚顔無恥な行為だ。

  • 「クローズアップ現代」について、BPOとして放送倫理違反があったとの見解をまとめて発表したこと自体は高く評価する。その中で政権による政治介入についての意見もしていたが、これについては全く納得できない。そもそも常日頃から、BPOがきちんとこういう放送倫理違反について厳しく各テレビ局に処分を出していれば、政治介入などが起きる余地もないはずである。各局の酷い偏向報道に関し、放置しているBPOの怠慢こそ非難されるべきだ。政府の批判をする前に、まずはテレビ局の身内の馴れ合い体質を厳しく律して、政治家から批判される余地を作らないことこそ、BPOがやるべきことではないのか。

  • 「クローズアップ現代~出家詐欺」報道に関する意見という、放送倫理検証委員会の決定内容について疑問を感じる。BPOというほぼ公的な機関が、決定内容の「終わりに」で突然「放送の自由」を盾に、政府や総務省からの批判を逆に非難しだすということは如何なものか。おかしい報道があれば、謙虚にききいれて是正するべきなのに、他者からの批判を受けつけないという姿勢は、BPOの存在意義を否定するものだ。マスメディアは普段より「報道の自由」を金科玉条のごとくかかげ、他者の非難ばかりしている傾向がある。外からの批判を「圧力」などと表現するようでは、BPOはマスメディアの手先だと言われても仕方がない。

  • 「委員長がんばれ」と言いたくてメールした。私は以前から政権が放送や新聞に圧力を掛けることは国家のあり方として極めて危険だと思っている。ましてや政党が何を言うかという怒りを覚える。放送内容についてはBPOに検証を任せるべきだ。BPOを応援している市民は沢山いる筈だ。政治家などに負けずに頑張ってほしい。

  • 先日発表されたBPOの意見書の内容を全面的に支持する。NHKの誤りをただすことは、BPOの本来の職責だと考える。また、放送の不偏不党を守る姿勢は、放送の本分であり、強いて言えば国民の「知る権利」を守ることに繋がる。その意味において、政権が行った諸々の所業に対して圧力そのものであると指摘したことは、まことに正当なものであった。この発表に対して、一部から批判する投稿があったと報道で知ったが、国民の大多数(サイレントマジョリティ)はBPOの理性ある見解を支持していると考えている。国民の「知る権利」を守るためにも毅然とした対応を堅持していただきたい。

  • NHK「クローズアップ現代」のやらせ指摘問題の意見書についてだが、BPOが設立して10年近くなるが、相変わらずやらせ、ねつ造が続いている。BPOがまったく機能していないと感じる。マスメディアは第4の権力であり、したがってBPOが政府を批判することは第4の権力であるマスメディアを援護していることにしかならない。権力内にいるBPOは今回の意見書をやり直し、政府・与党の部分を削除するべきだ。

  • 委員長の政権への反論はじつにまっとうだ。付記するものはない。委員長を非難する意見が多いそうだが、小生には理解できない。放送などのジャーナリズムは権力になびいてはならない。今のマスコミはおかしい。先の東日本震災後のマスコミは変質してしまった。BPOが権力からの壁になるようでは、日本のマスコミはジャーナリズムとは言えない。「BPOがんばれ」と言わねばならない現状は情けない。

  • ニュースを取り上げ、芸能人が論評する番組だが、維新の党分裂のニュースでは、一方的に大阪方に肩入れして、東京方を「おかげで復活当選できたくせに」などと罵っていた。この番組では、以前から大阪維新の会を擁護する意見やVTRしか放送されておらず、出演者も維新応援のメンバーで固められている。これから大阪W選挙まで時間のないなか、こんな番組が流れることは、公正な選挙に大きな影響を与える。

  • ニュースでドラマのように芝居じみた大袈裟なナレーションを映像に挿入する必要があるのか。ニュースはサスペンスドラマではない。事件・事故を大袈裟に誇張して報道することに、何の意味があるのか。アナウンサーが原稿を読み上げるだけで十分だ。物騒な事件をサスペンスドラマと一緒にしないでほしい。

  • 高齢者による交通事故の報道で、決まって「判断能力の低下」「認知症の可能性」について指摘している。しかし交通事故の要因は1件1件違っており、道路事情そのものが事故の引き金となることも少なくない。しかし実際の報道では他の要因を軽視して、事故をすべて年齢のせいにしてしまう。これは年齢ハラスメントと言えるのではないか。

  • 「流行語大賞」を紹介していた。候補は何十種類もあったにもかかわらず、「SEALDs」「戦争法案」「とりま廃案(とりあえずまあ)廃案)」など、反政府の意味合いを持つ言葉を強調していた。これ以上の偏向報道はやめるべきだ。

  • 男性が顔の皮を剥がされ殺害された事件で、通報した同居人が、逮捕や指名手配などを一切受けていないにもかかわらず、加害者であるかのような報道をしていた。「殺害された前日の晩、2人はケンカをしていた」や、コメンテーターの「顔の皮をはぐという行為は恐らく相手を独占したいという思いの表れ」などというコメントは、同居人が加害者であると断定しているようだ。不確定な要素と憶測で報道することは、報道番組としてあるまじき行為だ。

  • 女子高生殺害の事件で、容疑者の家宅捜査の際、「首絞めを題材にしたDVDが見つかった」などの情報とともに、「アニメキャラクターのフィギュアも発見」という、いかにもアニメオタクを犯罪者呼ばわりする放送があった。「アニメなんか見るような人間だから犯罪を犯すのだ」と言っているように見えた。

  • 「元議員、初公判欠席」を伝えていた。その際、世間を騒がせた前代未聞の「号泣会見」の映像をまたもや流し、映像の合間には彼の声を"効果音"のように使用していた。バカにしていることは明らかで、もはや"いじめ"とも受け取れるような演出だった。彼はすでにそれなりの世間的制裁を受けたはずだ。ニュースとして経過を伝えることは間違いではない。しかし必要以上に面白おかしく演出するべきではない。

【番組全般・その他】

  • 二択で多数派を選んで、多数派を選び続けて賞金を獲得するというゲーム番組だった。「飼うのは猫がいいか犬がいいか」程度の質問なら問題はない。しかし「改正安保法案が良いか、廃案か」という問いは問題がある。なぜ賞金を出すゲームに微妙な政治問題を入れたのか。何の疑問も持たず放送してしまうのは不謹慎だ。

  • "過激なペット"というコーナーで、中東の大富豪たちのあいだで猛獣をペットとして飼うことが流行していることを取り上げていた。猛獣を飼うことや密輸は、紹介された国でも違法であると述べた上で、このような深刻な問題を、おちゃらけた内容に仕上げていた。スタジオの司会者やゲスト達も、密輸ペット業者や猛獣をペットとして飼う大富豪たちが犯罪者であることを感じさせない笑顔やコメントだった。問題の重要さを軽視した内容となっており、不快だった。

  • 全てのスポーツ中継において言えることだが、人気が出てきたからといってマスコミによる取材が過熱しすぎている。フィギュアスケートやラグビー、テニス、高校野球、サッカーなど好成績をあげ人気がでてきた選手が出てくると、練習や試合直前の精神集中を行う大切な場所にまでカメラや取材陣が立ち入り、選手の妨害を行っている。選手達は練習不足や精神集中ができず、試合で好成績を出せない状態に陥いる。各スポーツの協会側の配慮が欠けている部分もあるかと思うが、せめて試合直前など、マスコミは選手に介入しないように心がけてほしい。

  • 10月末のハロウィーンで仮装した人が渋谷などの特定の地域に集中して、周辺の道路交通機関や利用者に迷惑をかけたが、テレビ局各社の取材が事態を悪化させていた。ハロウィーン前から「昨年はどうだった」等、「仮装して集まること」を呼びかけるような内容を放送していた。人が集まることで経済的な効果はあると思うが、混乱による怪我や揉め事、すりや痴漢など犯罪行為も比例して起こる。そういった事を局側は考えてほしい。

  • 埼玉県を題材にした漫画を取り上げていた。その中で「埼玉狩り」という言葉が使われていた。「ダさい」という言葉を「ダ埼玉」の略語として埼玉県を直接的に侮辱し嘲笑するために使用して以来、今日でも各局でこの言葉を使用している。このような特定の地域を侮辱し、嘲笑する言葉の使用は、当該地域に対する差別を助長するのみならず、そこに住む人の心を傷つけ、当該地域の出身者に対するいじめの原因にもつながる。

  • マイナンバー制度について「都市伝説をブッた斬る」として、副業が難しくなることに触れ、あたかも所得がバレないように副業する方法もあり、詳細については税理士などに相談するよう促す場面があった。ある意味、収入のごまかしや税法違反、更には詐欺の幇助ともとれる内容だった。

  • 岸和田市で暴走族が集まって暴走行為を繰り広げる事について取り上げていた。多数の警官が駆り出され、地元商店は迷惑行為を避けて店を閉めるという。それほど地元の人達に嫌われている暴走行為であるのに、出演者が「いいじゃないか、その日限りのことなのだし」「だんじりも同じようなものだ」などと擁護する発言をした。だんじり祭りと暴走行為を同列に論じるなどとんでもない。

  • 毎週楽しみに見ている。1時間があっという間に過ぎるほど、脚本もキャストも素晴らしい。久しぶりに、テレビドラマも捨てたものでないと思える作品に出会えた。これからも、このような質の高いドラマを制作して頂きたい。

  • 世の中には、病気と懸命に闘っている人がいる。その患者や家族は治療法がない病気に苦しみ、悲しみ、辛い思いを繰り返し、乗り越えながら1日を懸命に生きている。そういった病気をドラマに取り入れ、患者に対し誤解や偏見を招くようなフィクションとして放送し、患者や家族にさらなる精神的苦痛を与える。放送局からの患者家族に対する社会的いじめとしか思えない。制作者自身の家族がその病気だったとしても、素晴らしい作品だと家族に見せることができるのか。ドラマ制作に関わる方全員にお聞きしたい。

  • ディレクターのインタビューの模様が映されたが、一般の方に対してしつこい質問で相手の怒りを誘導し、自分の意見を押し通そうとする強引さだった。相手が喜んで質問に答えているならいいが、しつこさに辟易している様子も伺えた。このような手法でインタビューが行うのは如何なものか。一般の方の面白い意見を引き出すことが番組の主旨だが、相手を怒らせている様子、困っている様子さえも笑いに変えようとしている番組の作り方は問題がある。

  • 2歳児に喫煙をさせ、逮捕された親に関するニュースを放送していた。その後、他国で行われた児童虐待映像(親に無理やりタトゥーを掘られ泣き叫ぶ子どもの映像など)を次々に流した。日本以外の国の児童虐待の実態を報道する意図があったのかもしれないが、あまりにも痛々しい映像だった。そこまで放送する必要があるのだろうか。

【ラジオ】

  • 時事川柳のコーナーを楽しみにしている。毎回面白い川柳が披露され、笑ったり感心したりしている。しかしよく聞いていると、いつも同じ名前ばかりが読み上げられる。この日の放送では優秀作品の中から「大賞」が選ばれて賞金が贈られたが、受賞者はやはり常連の方だった。コーナーに投稿する人は限られていて、その中で上手な人は更に限られるのかも知れない。しかしコンクールならともかく、ラジオ番組である。優劣にこだわるあまり一部の熟練者の発表の場になっていることは残念だ。多少稚拙でも新しい投稿者の作品も紹介し、番組のフレッシュ化を図ってほしい。

  • この日のパーソナリティーは、まるでお酒を飲んでいるかのような口調で、他のメンバーとの会話もおかしかった。番組中に他のメンバーがたしなめる様子も聞いていて伝わってきた。酔った状態で進行してもいいのだろうか。

【CM】

  • 朝に子どもとテレビを見ていたら、いきなりホラー映画のCMが流れた。最新作らしい。恐ろしい台詞と最後のシーンは、大人としては怖くはないが、4歳と2歳の子ども達にはとても見せられなかった。小さい子達が見る時間帯に、何故あえてこのようなCMを流したのか。

  • 肺炎球菌の予防接種のCMが流れている。CMを見る限り、注射を打ちさえすれば全ての肺炎にかからないように受け取れる。しかし医師に聞いたところ、他の肺炎には効き目が無いとのことだった。視聴者に誤解を与えるようなCMは流すべきではない。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 子ども向けアニメ番組で、男性設定のキャラクターが女性化して、意味ありげにバナナを食べるシーンがあった。子どもには意味が分からないかもしれないが、親として非常に不愉快だった。

  • 日曜日昼のバラエティー番組における素人の出演者の「下ネタ」が度を越している。昔から家族で見ている番組であり残念だ。方向性を変えてほしい。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • バラエティー番組を見ていたところ、ドラマの番組宣伝スポットCMがあり、首を吊るシーンが放送された。視聴していたバラエティー番組は家族だんらんに適した番組であり、家族で見ていた人も多いと思われる。自殺シーンは青少年への影響が大きいので、過激な番組宣伝スポットCMを放送するにあたっては、時間帯や現在視聴者が見ている番組の内容などを踏まえた配慮をしてほしい。

【「報道・情報」に関する意見】

  • 東京都福生市で顔の皮膚がはがされた遺体が発見された事件の報道を見て気分が悪くなった。被害者の状態を詳細に伝える必要があったのか疑問だ。このような報道を子どもたちはどのように受け止めるのだろうか。大人の私でも具合が悪くなるような内容であり、成長過程の子どもたちの心に傷をつけてしまうのではないか。事実を伝えようとする報道の姿勢は分かるが、猟奇的な事件の殺害方法まで詳細に伝える必要はないと考える。

  • 老人が少女を自宅に連れ込んでいたずらしたニュースで、被害者である少女とその母親にインタビューしていた。顔は映さず、少女の音声は変えて放送していたが、事件内容を踏まえるとインタビューを放送したことが理解できない。

  • 糖尿病の児童に薬を与えないなど、適切な治療をさせずに死亡させたとして祈祷師が逮捕された事件のニュースで、亡くなった児童の同級生にインタビューしていた。インタビューを受けている児童は今にも泣きだしそうだった。同級生が亡くなってショックを受けている時に聞く必要があるのか疑問だ。亡くなった児童のことを聞くなら、担任や校長先生など、大人に聞けばいいのではないか。

2015年10月に視聴者から寄せられた意見

2015年10月に視聴者から寄せられた意見

TPPの大筋合意のニュースや番組に対して、是々非々の放送をしてほしいなどの意見や、ノーベル賞を受賞した2人の日本人科学者への質問が稚拙過ぎるといった意見。横浜市のマンションでのデータ改ざん問題に対する過剰な報道姿勢に、住人などから多くの批判が寄せられた。

2015年10月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,146件で、先月と比較して649件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール68%、電話29%、FAX1%、手紙ほか2%。
男女別は男性70%、女性27%、不明3%で、世代別では40歳代28%、30歳代28%、50歳代18%、20歳代14%、60歳以上10%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。10月の通知数は503件【46局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

環太平洋経済連携協定いわゆるTPPが大筋合意したが、それを報じたニュースや情報番組に対して、是々非々の放送をしてほしいなどの意見が寄せられた。
2人の日本人科学者がノーベル賞を受賞したが、生中継に出演してくれた受賞者に対する質問が、あまりに稚拙だといった批判などが寄せられた。
横浜市のマンションでのデータ改ざん問題が発覚したが、ヘリ取材をはじめとする過剰な報道姿勢に対して、住人などから多くの批判が寄せられた。
再びゆとり世代を扱った番組に対して、ゆとり世代のいい面も紹介するべきだなどといった意見が寄せられた。
ラジオに関する意見は36件、CMについては32件あった。

青少年に関する意見

10月中に青少年委員会に寄せられた意見は85件で、前月から、17件増加した。
今月は、「暴力・殺人・残虐シーン」が17件と最も多く、次に「性的表現」が12件、「表現・演出」が9件、「その他」が8件、「言葉」が7件と続いた。
「暴力・殺人・残虐シーン」は、少年が主人公のアニメ番組での射殺シーンなどについて多くの意見が寄せられたほか、ドラマの暴力シーンに関する意見も複数あった。
また、青少年委員会が深夜のバラエティー番組について審議することについて、賛否それぞれの意見があった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • TPPが大筋合意したが、デメリットばかり取り上げて政権批判しかしないことはおかしい。何故メリットも取り上げられないのか。もっと是々非々の放送をしてほしい。

  • TPPの報告の後に、政府の国内の農業支援策について論じていたが、農家のためになぜ税金を投入しなければならないのだとも受け取れる発言があった。これからの日本の農業の問題なのだから、もっと慎重にコメントしてほしい。

  • 物理学でノーベル賞を受賞した科学者に対しての生中継での質問が稚拙すぎる。また、全く関係のないことを言って笑いを取ろうとしていた。科学者に対して失礼だし、インタビューするならば、最低限の勉強をしてからにするべきだ。番組のレベルの低さを感じた。

  • データ改ざんの横浜市マンションの報道で、記者と名乗る人物がマンションの住民に声をかけ「説明会の資料がないか」と追いかけまわしているようだ。また、マンションの裏のお店の駐車場に中継車を置き、取材に応じるとも何も言っていないのに、いきなりカメラ数台に囲まれ、怖い思いをしたという話も聞いた。説明会の音声を入手し、巧みに編集して、あたかも説明会が大荒れだったかのような報道もしている。

  • 私は、今問題となっているマンションの住人である。建物を支える杭の一部が固い地盤に達してしないことが判明した後、ヘリコプターの騒音があったり、マンション前には多くの報道人が集まり、外出の際や子ども達の通学時に、インタビューを求められるなど、支障をきたしている。子ども達は集団登下校をせざるを得ない状況だ。また、連日、住民説明会が開催されているのだが、その様子を生中継する局もあり、夜間の騒音などの迷惑をこうむっている。私の所有している棟は何の問題もないし、また、傾きが確認された棟の住人も生活には全く支障がない。大げさに報道されることで、資産価値に影響を与えている。過剰な取材は控えていただきたい。

  • 横浜市の杭の問題が見つかったマンションについて、「今朝から杭の調査が始まった」と放送し、植木の撤去などの作業をする様子をヘリコプターで撮影していた。先週からヘリコプターの騒音でマンション住民だけでなく、地域住民全体が非常に迷惑している。マンション裏手のドラックストアに無断で中継車を停めたり、住民を追いかけまわして、いきなりカメラで撮影したり、取材のモラルを欠いている。子ども達は学校で「傾いたマンション」などと、言われて心を痛めている。

  • 横浜市内の大型マンションが傾く事態となっている件を取り上げた。その際、大阪の某マンションの雨漏りのことや、中国のマンションのドアが段ボールで出来ていることなど、今回の件に関係ないことまで例に出した。今一番不安な気持ちでいる横浜のマンションの住民の感情を逆なでするようなものだ。過剰な報道で、住民の感情を煽っているように思える。

  • 沖縄県の知事による「米軍基地移転承認の取り消し」について伝えていた。その際、男性キャスターが「知事は沖縄の民意を貫こうとしている」などと説明し、移転承認の取り消しが沖縄県民の総意であるかのように表現した。移転に賛成する県民もかなりいるそうなのだが、ニュースではそれらの人達の存在には触れず、反対派の主張だけを報道した。報道の偏りと言われても仕方がない。

  • 沖縄の辺野古基地問題を取り上げていたが、コメンテーターの男性が「地元の人のほとんどが基地に賛成」「知事の本音は辺野古基地建設反対ではなく、政府からの補助金を増やすための駆け引き」という趣旨の解説をした。さらに「現地で反対運動を行っているのはほとんどが本土の人か、日当をもらって出向いてきた人」などと述べた。そういった間違った情報をもとに出演者が議論していて、番組として酷かった。

  • 大阪では府知事、市長選挙まで1ヵ月を切っている。この状況で立候補を予定しているある政党の主たる代表を招き、放送することは、有権者に対しての投票誘導ともとれるのではないか。放送の公共性、公平性から見ても、重大な違反ではないのか。

  • 福島県内の放射線量に関する報道について疑問を持っている。報道では「風評被害」と言っているが、”風評被害”とは「根拠のない噂のために受ける被害」のことであって、今の福島の肉、魚、野菜などで基準値以上の数値が出ているといわれている。そのため”風評被害”という言葉はふさわしくない。地元のことを知らない人は報道を信じて、多量の放射線物質を含んだ食品を口にしてしまうだろう。いずれにしても、正しい情報を伝えてほしい。

  • 事件のニュースで気になる言葉がある。「全裸で」と「衣服を身に着けていない状態で」はどちらも嫌な言葉だが、どうしても報道の必要があるなら、「衣服を身に着けていない状態で」の方がまだ多少ましだ。「全裸で」という言葉は、あまりにも露骨だ。殺されただけでも気の毒なのに、顔写真とともに「全裸で」という言葉がつくと、自分が被害者だったら耐えられない。

  • 事件・事故の被害者や加害者の情報として、個人のブログやフェイスブック、街中の防犯カメラの映像を利用しているが、防犯カメラは法的にマスコミが安易に利用していいものなのか。また本人自ら行ったとはいえ、インターネット上に公開している個人情報をマスコミが公開していいものなのか。本人や親族、サイト運営者の同意等は必要ないのか。情報番組やワイドショー等で安易に扱っているように思える。

  • 女子高生殺害事件について、「現場周辺の地域はライトノベルや少女漫画、アニメの舞台になったことがある」などと報じられているが、この事件と一体何の関係があるのか。アニメや漫画の舞台になり、新聞や雑誌で取り上げられたことが事件のきっかけとでも言いたいのか。アニメや漫画が好きな人間を、犯罪と結び付けようとしているとしか思えない。

  • 私は福祉施設の職員だ。最近「下流老人」という言葉がよく使われるようになった。低所得者のことを言うようだが、差別的な表現だ。低所得者を見下しているようで問題だ。たとえ経済的にゆとりがなくても、心豊かに暮らしている人も多い。この言葉が定着し、その立場にいる人を見下す風潮が助長されないかと、危惧している。

【番組全般・その他】

  • 大反響と銘打ち、ふたたび「ゆとり世代」を扱っていたが、明らかにゆとり世代をバカにした番組構成だった。出演しているタレントやモデルのキャラが演出なのか、元々こういった方々なのかは不明だが、ゆとり世代のイメージを悪くさせる、悪者扱いにする演出は許せない。ゆとり世代という言葉はもはや差別用語では無いか。

  • 若者をゆとり世代と報道する番組を見かけるが、不愉快だ。今の若者は生まれた時から不況で、就職でも苦労をしており、必ずしも、ゆるい環境で生きたとは言えない。もっと、若者の頑張りやいい面を報道すべきではないか。今の報道はマイナスな部分ばかりを取り上げている。

  • 女優が亡くなって数日たつのに、未だに特集を組んでいる。現在、癌で治療中の患者やその家族は生きる望みが湧くどころか不安になる。このような特集番組は癌と戦っている人への配慮に欠けている。喜びの出来事なら何日も継続して特集を組むことはよいと思うが、不幸な出来事を繰り返し放送することはやめて頂きたい。

  • 「女性タレントの退院会見」を伝えている。その際、自身が明かした「医師から『(今後)5年の生存率は50%、と告げられた』」ということを、どの局も大きく取り上げている。この数字は、同じ癌に苦しむ一般視聴者にとって、あまりに衝撃的だ。人の生死にかかわる内容は、もっと慎重に扱って頂きたい。

  • 深夜番組のバラエティーなのは理解できるが、メンバーの中にAV女優が含まれている。職業に貴賤はないというが、如何なものか。先日も、MCからの「仕事は何?」の質問に対して、「○ックスです」と、恥じらいもなく回答するシーンがあった。公序良俗に反する内容を悪びれもなく語り、それを連呼する。放送内容の早急な改善を希望する。

  • 「天気予報」の中で、「爆弾低気圧」「ゲリラ豪雨」等、物騒な言葉が用いられることが多い。気象庁に問い合わせると「これらは”気象用語”ではなく、気象用語としては『集中的な豪雨、突発的な豪雨』等が該当する。しかしマスコミまではコントロールできない」とのことだった。本来の正しい言葉ではなく、インパクト勝負だけの言葉が氾濫することに危機感を覚える。

  • 深夜枠に放送しているアニメが現実で起こった殺人事件などの影響で放送休止になることがある。一方、ゴールデンタイムのドラマなどでは殺人事件や誘拐を連想させるような事件のシーンがあるが、放送休止にはならない。これは「表現の自由」における差別なのではないか。「アニメは行き過ぎた表現ばかりしているから教育に悪い」と言わんばかり報道しているが、如何なものか。

  • UFOや超常現象映像などを紹介していました。明らかにCGで製作された映像にもかかわらず、外国人が真剣にリアクションし感想を述べている姿がバカらしかった。「えーっ」などのスタジオ音声もわざとらしく思えた。映像が本当か嘘かは断言していないが、視聴者をバカにしているのではないのか。

  • 1分半もの間、画面全体が青色や赤色などに激しく点滅した。最近は規制も厳しいのでおそらく決められた時間を逸脱してはいないのだと思うが、いわゆる「ポケモンショック」のような症状を起こした。半日は目を閉じてもめまいと酔いが止まらず、しばらく嘔吐し続けた。少し短い時間であったなら、色も変化させれば大丈夫だろうと踏み切ったのだと思うが、ツイッターをはじめネットで検索した限り、気分を悪くしている方がたくさんいたようだ。留意してほしい。

  • 新番組や最終回が近い番組にかかわっている俳優や作家が、当日のバラエティー番組のゲストに出演していることが当たり前のようになっている。同じ人が終日顔を出すので、本当に不愉快だ。同様に、新番組やシリーズの放送日の前になると過去の同じ番組の再放送が必ずあるが、如何なものか。

  • 「ウンコ」「チンコ」という読みの名前の人はいるかを検証する企画だった。電話帳で探し「運子」「珍子」という名前を見つけ、アポなしで急に電話をかけ、「ウンコさんですか?」「チンコさんですか?」と聞く。実際には読み方は違っており、運子さんに関しては怒って電話を切ったようだった。彼女達はきっと今までの人生でひどい言われようをしてきたのだろう。それを考えず、面白がってテレビで扱うことは最低だ。

  • 最近よく見かける裸芸人は見ていて不愉快だ。パンツ一つで女性芸能人の前に出てくることは、セクハラだ。局側からすればちょっと話題になり、ギャラが安いから使いたいのだろうが、見ている側の中には不愉快に感じている人もいる。パンツ一つの芸人をテレビで取り上げることはいかがなものか。

  • 必要のない海外ロケが多い気がする。番組を盾にした海外旅行のように見える。スタッフ一行が泊まったホテルのタイアップ宣伝映像を長々流し、それで毎回宿泊代を浮かしているのか。電波の私的流用のような気がする。

  • 一般人の新婚夫婦を迎えトークをする長寿番組だが、この日出演した夫婦の妻が卑猥な単語を連呼する歌を歌っていた。字幕は伏せ字となっていたが、歌はカットされることなく放送された。気持ちが悪かった。一般人夫婦の「ぶっちゃけトーク」が人気な番組なのでカットしなかったのかもしれないが、日曜日の昼間はあらゆる世代が視聴可能な時間帯だ。

  • 地元の情報番組の再放送だった。放送時のテロップ表示で、初めて古い情報だとわかった。電話で確認すると、昨年迄で営業は終了しており、今年はやっていないとのことだった。情報番組の再放送であれば、放送する時点での情報の再確認が必要と考える。放送局に問い合わせしたが、放送にあたり情報の再確認はしないとの回答だった。あまりに安易な番組の2次利用であり、責任感に欠けるのではないのか。

【ラジオ】

  • 楽しいトークで聞きやすいのだが、「自腹で馬券買う」というコーナーが復活していた。「いくらで購入する」と発言していた。馬券を買うことは個人の勝手ではあるが、番組を通してやるのは倫理的にいいのか。賭けごとを推進しているかのようだ。

  • 深夜のコーナーで、「オレンジ色に光った人がいた」と言ったり、現実にはありえない話をした挙句、出演者の女性が突然ものすごい絶叫をした。うとうとしながら聞いていたが、深夜とはいえ如何なものか。

  • ラジオ番組で行われているスペシャルウィーク企画というのが腹立たしい。レーティングの数字を金銭やもので釣ることはいかがなものか。メディアとしては失格ではないか。

【CM】

  • 女性アイドルグループが消費者金融のCMに出演している。若い方でも気軽に借りられるというイメージを与えている。昔の消費者金融と比べてクリーンなイメージを持つ。しかし、いくらイメージがよくなったといっても、”お金を借りる=借金をする”ということは変わらない。現に、何気なく使っているキャッシングのせいでローンが組めない人が多いのだ。

  • 電力会社のCMがよく放送されているが、原発を再稼働させたいという意図がミエミエだ。福島の原発事故については住民の帰還や高濃度汚染水など問題が山積みであり、再稼働した鹿児島の川内原発についても地元の賛否は分かれている。このような状況で原発絡みのCMを放送することは、福島の人々の苦労を踏みにじるものではないだろうか。

青少年に関する意見

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • バラエティー番組で、司会のお笑いタレントが、過去に後輩お笑いタレントを何回ビンタしたかを面白おかしく特集していた。暴力行為を肯定・推奨しているように感じる。

  • 子どもが視聴する時間帯のアニメ番組で、主人公の少年が無抵抗の捕虜や敵兵を射殺するシーンがあった。タイトルを見て、子ども向け番組だと思って視聴した子どもも多いと思う。どうしても放送したいなら年齢制限を設けてほしい。

【「性的表現」に関する意見】

  • バラエティー番組で、司会の男性お笑いタレントが女性ゲストの胸を触ろうとするしぐさを何度もしていた。冗談であろうが、セクシャルハラスメントだと言われかねない行為であり、とても不快だ。

【「表現・演出」に関する意見】

  • 元暴走族の芸能人の実家をリフォームする企画で、昔の暴走族仲間が集まってリフォームを手伝っていた。暴走族は違法行為を繰り返す集団であり、近隣住民に多大な迷惑をかけている。このような人たちを「昔はやんちゃだったが現在は立派になった」として美談にする内容に嫌悪感を覚えた。

  • バラエティー番組で、お笑いタレントによる運動会を行っていた。進行役に小学生を起用したこと自体に問題はないが、現金を持たせてチラつかせたり、指でお金を表すしぐさをさせたりするのはいかがなものかと思う。

【「喫煙・飲酒」に関する意見】

  • バラエティー番組で、出演者がお酒を飲みながら本音を語るという企画があったが、一方のタレントがお酒に弱いタレントに強いお酒を勧めていた。お酒に弱い人に飲酒を強いるのは危険だ。若者が真似ることも考えられる。子どもも見るような時間帯に放送するような企画ではない。

【「委員会」に関する意見】

  • 最近、バラエティー番組の内容に関して、社会の目が厳しすぎるように思う。先日も深夜のバラエティー番組について、青少年委員会が審議入りしたとの報道を見た。私は我々が絶対にできないようなことをしてくれるバラエティー番組に面白さを感じている。何でも規制する方向に流れていくことを危惧している。

2015年9月に視聴者から寄せられた意見

2015年9月に視聴者から寄せられた意見

参院本会議で可決・成立した安全保障関連法案について、与野党の攻防や反対デモなどを報じた番組に対して、さまざまな意見。茨城県鬼怒川の洪水被害で取材体制のあり方や、行政の不手際を攻め立てる報道に、批判の声など。

2015年9月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,795件で、先月と比較して467件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール75%、電話23%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性73%、女性25%、不明2%で、世代別では40歳代28%、30歳代26%、50歳代19%、20歳代15%、60歳以上10%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。9月の通知数は916件【55局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

安全保障関連法案が参議院本会議で可決・成立したが、与野党の攻防や反対デモなどを報じた番組に対して、さまざまな意見が寄せられた。
茨城県鬼怒川の堤防が決壊し、洪水被害をもたらしたが、取材体制のあり方や、行政の不手際を攻め立てる報道に、批判の声が寄せられた。
ペルー人容疑者による殺人事件があったが、犯人がナイフを振り回すショッキングな映像を放送したことに対して、意見が寄せられた。
ドラマの中で、拉致被害者救出のシンボルであるブルーリボンを悪徳代議士役につけさせたことに対し、あまりに不適切な演出だといった意見が多く寄せられた。
ラジオに関する意見は66件、CMについては33件あった。

青少年に関する意見

9月中に青少年委員会に寄せられた意見は68件で、「視聴者意見への反論・同意」が増加した前月(141件)から、73件減少した。
今月は、「暴力・殺人・残虐シーン」と「性的表現」がともに13件と最も多く、次に「言葉」「低俗、モラルに反する」がともに8件、「表現・演出」が7件、「いじめ・虐待」が5件と続いた。
「暴力・殺人・残虐シーン」は、報道番組での衝撃的な映像の扱いに関する意見が多く寄せられたほか、アニメ番組の残虐シーンに関する意見も目立った。
「性的表現」については、CMやバラエティー番組の演出に関する意見が多かった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 安全保障法案が参議院本会議で可決・成立した。各局の報道を見ていると、野党寄りの偏向報道ばかりだ。公正・公平な報道ができない姿勢に疑問を感じる。

  • 「安保法案」が佳境に入っている。テレビで報道することは大切だ。しかし各局とも、反対派の意見ばかりを取り上げ、まるで日本国民全てが法案に反対しているかのように報道している。「SEALs」の学生の主張を長時間にわたって紹介するなど、最たる例だ。まさに世論誘導に等しい。

  • 安全保障法案について、過剰な報道が見られる。マスメディアは本来中立的立場をとるべきだと考えているが、安全保障法案の反対派の人数の多さ、過激な行動などを主に取り上げ、本来の安全保障法案の議論の中身に関して視聴者へ提供する様子が全く見られない。また、賛成派の人達への報道が反対派と比べて驚くほど少ない。私は安全保障法案賛成と言っているわけではないが、マスメディアとは視聴者に公平な目で考えさせることが本来のあり方だと思う。表面的な報道ばかりではなく、もっと中身に踏み込んでほしい。

  • 総理を迎えてのトークコーナーで、コメンテーターが、「安保法案が廃案にならないよう国民に説明をしてほしい」とコメントした。これだけ多くの国民が反対の意を表している中で、安保法案を応援しているかのようだった。バラエティー番組に出演してくれた総理へのサービストークかもしれないが、国民感情や意識が高い時だけに、発言には注意していただきたい。

  • 総理を出演させて一方的に安保法制の必要性などを語らせていた。法案については、国民の大多数と法律の専門家からも憲法違反だとの指摘があり、国会で野党が追及しているところだ。しかし政権は、戦争を抑止して国民の生命と財産を守るためには必要なのだ、と論理性のない主張を展開している。政権の宣伝のために「社会の公器」を政治利用させたといわれても仕方がない。

  • 男性司会者が、現在国会で審議中の安保関連法案に対し「メディアとして法案廃案を訴え続けるべき」との発言をした。メディアは公平・中立な報道をする義務がある。政党が言うならまだしも、メディアがそんなことを言っていいのか。不用意な発言に憤りを覚える。

  • 安保法案反対に偏った報道をしているように見える。「強行採決」などと事実でない表現を使い、反対派の行うデモを大きく取り上げるなど明かに偏っている。賛成派の意見や賛成派によるデモも報じるべきだ。デモの人数や参加者の主張だけが民意でない。「説明不足」などと報じているが、メディアが安保法案について詳しく説明したことなどあったのか。

  • 「安保法案に対する海外の反応」と言いつつ、中国の反応しか紹介していない。中国の反応が海外の反応を代表した意見なのか。東南アジア、アメリカ、ヨーロッパの反応も入れるべきだ。結果として賛成派の意見を黙殺する偏向報道となっている。

  • 一国の総理がこのような思想の偏った番組に出演することは異常である。また安保法案反対派を出演させず、「左翼くん」なる反対派を揶揄するキャラクターを登場させてバランスを取ったつもりかもしれないが、あまりにも稚拙だ。偏向報道と言わざるを得ない。

  • 左派のゆるキャラと番組出演者の対峙となり、全員が右派で、左派の意見を論破して喜んでいるという、中間派の私さえ違和感を覚える内容だった。面白ければなんでもありの関西ローカルらしい番組だったが、気分が悪かった。

  • 鬼怒川堤防決壊で救助を待っている人達を上空から撮影していたが、報道のヘリが邪魔で、救助ヘリが行きにくいのではないか。実況も事実だけをたんたんと伝えるなら良いが、リポーターやコメンテーターの中身のない発言に辟易した。3.11の震災、広島の土砂災害などの時も同じだった。こういった緊迫した事態のときほどスクープを狙うのではなく、救助の邪魔にならないように、報道のありかたを考えていただきたい。

  • 災害が起こると、必ずといっていいほど「行政の不手際」が報道される。しかも、鬼の首を取ったかのような論調である。確かに判断ミスや不手際は生じることもあるかもしれない。しかし、現場は精一杯の対応をしている。地震や災害の時に、対応に忙しい役場に真っ先に電話をかけてコメントをとろうとするくせに、自治体を糾弾するかのごとき報道は如何なものか。

  • 鬼怒川堤防決壊状況の伝え方が過熱していた。まるで芸能人の追っかけのように、被災している方をアップでとらえたり、自衛隊が助け出す様子を見て大げさにコメントしたりしていた。テレビ画面では、民放のヘリが自衛隊のヘリに接近しているかのようだった。災害時の報道なのに、各局視聴率を取ろうとしているのか。

  • 常総市の鬼怒川堤防決壊での洪水被害だが、報道番組を始めワイド系の情報番組で、はやくも行政サイドの対応が悪かったせいだという追及がされている。しかし気象庁が特別警報をだした時点で非常事態であることは、住民も知っていた筈だ。なかにはスマホなどで、のんびりと濁流を撮影していた者もいるという話ではないか。そうしたことをすべて棚上げして、行政だけを犯人に仕立て上げることは、マスコミの横暴に他ならない。

  • 「オリンピックエンブレム使用中止問題」を取り上げていた。その中で出演者一同が、デザイナーを非難していた。デザインについては"今回のようなケースも有り得る"とする肯定的な考え方と、"デザイナーとしてのあり方に問題がある"とする否定的な考え方の両方がある。"パクリである"とはっきりしたわけでもない。デザイナー本人や家族は、今回の件で"言われなき中傷"に相当傷ついているのではないか。ひとりの人間をおとしめるような放送はするべきではない。ただひとつ救いだったのは、女性の司会者が、公平な立場できちんとまとめていたことだ。

  • 東京オリンピックのロゴのデザインを扱った放送は過剰だ。過去に制作したデザインや写真が、他者のコピーかもしれないと疑われても仕方がないが、人格そのものを否定するような放送は如何なものか。個人をバッシングするような放送は、テレビを使ったイジメそのものだ。

  • JR沿線で起きた連続放火事件の話題で、使われたと思われる発火装置の作り方を説明していた。材料はペットボトル、ティッシュペーパー、それに針金といったごくありふれたものばかりで、簡単に組み立てられることを説明していた。ほとんどの視聴者はそれを見ても真似しようなどとは思わないだろうが、中には興味を引かれる者が出るかもしれない。そういう危険があることを踏まえて番組制作をしているのだろうか。

  • 携帯カメラのような画像の悪いカメラで中継している場面をよく見かけるが、そうした安易なカメラでの中継はやめてほしい。画質が急に悪くなったり、映像が乱れたりする。緊急時以外は、正規の中継カメラを使用するべきだ。

  • キャスターが、放火の容疑者の写真をみて「日本人なのかな?」という発言をしていた。使われた容疑者の写真は、鼻が高く彫りが深い容貌に見えたが、それを見ただけで「日本人なのか」という発言をするのは差別的だ。蔑視的表現に気が付いていないとしたら、今後留意するべきだ。

  • 阿蘇山の噴火が報道されているが、騒ぎ過ぎだ。私は熊本市内で観光旅館を営んでいるが、昨日から予約のお客さんからの問い合わせやキャンセルが相次いでいる。「噴火したといっても熊本市内全域に灰が降るわけではなく、観光に何ら支障はない」と、心配するお客さんには説明するのだが、簡単には納得してもらえない。「ニュースで大変だと言っているのだから」とキャンセルされることも多い。この程度の噴火でいたずらに不安を煽る報道はやめてほしい。

  • 「埼玉・熊谷で母娘など4人死亡、男の身柄確保」のニュースがトップで報道された。私は妻、子ども達と一緒に見ていたのだが、犯人が包丁で自分の手首を切りつけ、建物外壁に血痕が付くほど血しぶきが出ている映像と2階の窓から犯人が落ちていく姿の映像が、いきなり流された。しかも同じ映像が何回も放送された。視聴者からの投稿映像だったが、そういったショッキングな映像を修正するわけでもなく放送する神経が分からない。遅い時間なので、小さい子の目に入ることはないと思うが、同じ映像は朝のニュースでも流れると思う。ショッキングな映像はそのまま流すか否か、きちんと判断していただきたい。

  • 視聴者の投稿映像を募集しているが、事故や災害時の映像を「スクープ」と称して受け付けることは不謹慎ではないか。視聴率至上主義のいやらしさを感じて気分が悪い。先日、事故現場に遭遇した際、救急や警察が到着するまでの間、負傷者に声を掛けたり交通整理をしたりと多くの人が協力している中、ずっと無神経にスマホでムービーを回し続けている者が数人いた。事故を心配する素振りもなく、ひとしきり撮影すると笑顔で去って行った。腹立たしいことこの上ない。そんな「人の心を持たない」者の撮った映像も、「スクープ映像」として受け取るのか。

  • 看護師殺害事件で、被害者のツイッターが非公開状態であるらしいのに、放送していることに違和感がある。その人に関わる情報なら見境なく流していいのだろうか。例え取材としてツイッターの情報を入手していたとしても、報道すべき情報とそうではない情報は区別するべきだ。被害者にプライバシーはないのか、昨今の報道のあり方が不安になる。

  • 介護施設での利用者への虐待に関する報道で、繰り返し「虐待映像」を流すのは如何なものか。介護の場に身を置いている方々への社会的理解や環境が整備されていない中で、異常な映像を刷り込むような放送は、更なる差別意識を植え付けることになる。このような報道が、他の介護施設に勤める職員に対する社会的評価も下げる要因になっているのではないのか。介護職員の給与は一般社員の平均給与額よりも下回っていると言われている中で、介護に携わる人々のモチベーションを下げるようなことは慎んでいただけないか。実際に現場に携わっている方々の真の姿を紹介し、行政が描く介護の理想と現場の実情がどれだけ乖離しているかということを問題提起することが重要なのではないか。

【番組全般・その他】

  • ドラマの中で悪徳政治家役の人物がスーツの襟に拉致被害者救出活動のシンボルである"ブルーリボンバッジ"を付けていた。リアリティーを追求しての演出なのかもしれないが、ドラマという娯楽性の高い番組で小道具として軽々しく利用されたことに不快感を覚えた。拉致被害者の家族の方達はどう感じただろうか。あまりに安易な演出ではないのか。

  • ドラマの中で、犯罪行為をする悪徳代議士が、ブルーリボンバッジを胸につけて登場している。拉致問題に対し真摯に行動することを示すブルーリボンバッジを貶める行為であり、悪意しか感じられない。国民と拉致被害者、救う会を馬鹿にしている。

  • スポーツの大会なのに、テレビで3択クイズに投票させ、毎日50万円、大会期間中2千万以上の金をばら撒くやり方は、賭博行為以外の何ものでもない。かつてバレーボーラーの1人だった立場として、純粋にスポーツを楽しませることのできないテレビ局が情けない。選手達もいい気分はしないはずだ。視聴率が良ければいい的な発想をやめるべきだ。

  • 多くの外来語が放送で使われている。日本語に置き換えられない場合を除き、外来語の使用は極力避けるべきだ。特に高齢者にとって、報道番組は社会との大切な接点であるのに、外来語のせいで理解しにくくなっている。

  • 同性愛者への差別と偏見を助長するような内容で、同じ同性愛者として不快だった。今回は外国の"ハッテン場"とよばれるゲイの施設を紹介していたが、「ゲイはいかにセックスするのか」というデリケートな問題を矮小化しておもしろおかしく取り上げていた。理解のためどころか、誤解しか生まない。

  • 小学生役の子役に「おっぱい」と連呼させている。それが保健的な意味合いではなく、ただおもしろおかしくはやし立てるだけだった。小さな子どもに言わせるべき言葉だとは思えない。もっと朝のドラマらしく粛々とした内容にできないものか。

  • 災害等が発生すると、それらを連想させる場面がある映画やアニメ等が放送自粛されたり、内容を一部削除して放送することが多い。過剰な自粛ではないのか。表現の自由は最も尊重されるべきことであり、「放送自粛」によって歪められてはならない。

  • 欧州のある地方の旅番組を見た。とても素晴らしい内容だったので行ってみたくなり、旅券を準備した。放送した内容は録画しているので、それ以上の情報を得たいと思い局に電話をしたところ、不誠実な対応をされた。視聴者が行きたくなるように誘導しておきながら、その町に行くための詳しい情報を教えないということは理解できない。

  • 「大人のためのバラエティー情報番組」と銘打っているが、低俗な週刊誌のような内容で、下品なだけだ。天気予報では背景が女性のグラビア映像であったり、信じられないほど破廉恥で不快な内容だった。大人のための番組だから、卑猥な内容でもいいということはおかしい。

  • 女性お笑い芸人のお尻にグミを当てるという内容だった。Tバックを履いていて、しかもお尻のアップがあり、とても下品だった。時間帯的にもまずいのではないのか。笑いのためなら何をしてもいいとは思わない。

  • 祭りに来ていた海外の大統領に、男性芸人がアポなしで短時間の会談をした後、2人で写メを撮るというものだった。自爆テロにも狙われている緊張感のなかで真剣に公務を行っている大統領に対し、まったく非常識な企画だ。よくやったと共感を覚えることもない。「JAPAN」と書いたプラカードを掲げて、日本からのテレビであることを強みにごり押しした感じだった。同じ日本人として申し訳なく、不愉快だった。

  • 幼女・少女の誘拐事件が頻発しているこのご時世に、11歳の少女を誘拐する犯人の手口から、どのように洗脳していくかを詳細に再現したドラマを放送することは如何なものか。娘にどうしたら誘拐犯等から身を守れるかを教え、頭を悩ませている最中、このような犯人の犯行を煽る番組内容に怒りを覚えた。

【ラジオ】

  • "道路交通情報"で、番組の司会者が、担当者を「○○ちゃーん」と呼びかけていた。せめて「さん」づけ程度にするべきだ。

  • パーソナリティーとリスナーによる電話トークのコーナーがある。この日の放送で男性リスナーと電話がつながり、冒頭で「今何をしているの?」と問いかけると、男性は「車を運転中」と答えた。パーソナリティーは驚く様子もなく、平然と10分余り会話を続けた。運転中の電話は危険であるとして禁止されているはずだ。以前別の番組でも同様のことがあったが、その時のパーソナリティーは「それはだめです」と断り、電話を切った。それがまともな対応だ。

  • パーソナリティーの1人がミュージシャンの食事会にAV女優等を呼んで開催したことを話していた。いくら深夜帯とはいえ、AV女優のことを話す必要はない。話に出てくるミュージシャンやタレント全員にプライベートのことを話す了承をとったのか。AV女優との食事会の話を聞いて、その会に参加したとされるミュージシャンやタレントのファンは不愉快に思うはずだ。

【CM】

  • ジーンズのCMを見だが、女性を抱え上げて、男性がお尻を叩き、叩かれた女性が「あ~ん」と言う。男性が女性を叩くだけでも不快なのに、更にあえぎ声のような声だった。不愉快で仕方がない。

  • 「過払い金を取り戻そう」と呼びかけるCMが多くて不快だ。テレビでも放送されているが、ラジオで流れる頻度といったらその比ではない。昼夜の区別もなく絶えず耳に入ってくる。どうにかならないものか。

青少年に関する意見

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 子ども向け番組の直後に放送された報道番組で、刃物を持った殺人事件の容疑者や血だらけの壁が映されていた。子ども向け番組の終了後しばらくの間は、過激な映像などを放送しないでほしい。

  • 子どもが視聴する時間帯のアニメ番組での残虐な描写が多いと感じる。制作者はドラマと違い、アニメだから青少年への影響が少ないと考えているのだろうか。

【「性的表現」に関する意見】

  • 深夜のバラエティー番組で「育児教室」と称し、男性お笑いタレントを赤ちゃん役としておむつ交換をしていた。モザイクはかかっているものの性器が露出しており、割り箸でつまむシーンもあった。また、セクシーな格好をした女優が母親役となり、赤ちゃん役のお笑いタレントをマッサージするシーンでは、お笑いタレントの性器が反応したことを他の出演者たちが笑って見ていた。集団で性的ないじめをしているようで不快だ。子育てはとても大変なことであり、性的なことや下品なことに結び付けて放送してほしくない。

【「言葉」に関する意見】

  • 芸能人の乱れた言葉遣いが気になる。語尾に「させていただく」をつける人が多く、違和感を覚える。テレビから耳に入ってくる言葉を子どもはすぐに覚えて使用する。もう少し視聴者を意識して発言してもらいたい。

【「低俗、モラルに反する」との意見】

  • 旅番組で、出演者が会計前の商品を食べてしまうシーンがあった。「後で払う」と言ってはいたが、してはいけないことだ。法を順守し、ルールをきちんと守ってこそ楽しめる番組であり、猛省と再発防止を求める。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • バラエティー番組でのどっきり企画がひどかった。打ち合わせや収録と称してお笑いタレントを呼び出し、ラーメンや熱湯をかけるシーンがあり、皮膚が赤くなった人もいた。中高生のいじめや虐待が減らない中、このような悪ふざけを真似する人が出てくるかもしれない。笑いや視聴率のためとはいえ、悪ふざけが過ぎるのではないか。不快なら見なければいいとの意見もあるだろうが、やっていいことと悪いことの区別はしてもらいたい。

 

2015年8月に視聴者から寄せられた意見

2015年8月に視聴者から寄せられた意見

首相の戦後70年談話を報じた番組に対し、はじめから批判ありきの姿勢は如何なものかなど、様々な意見。大阪の中1死体遺棄事件で、容疑者のニヤけた顔を何度も放送したことに対し、違和感を覚えるといった意見。関東のサメ騒動の報道で、必要以上に恐怖心をあおっていたなどの意見。

2015年8月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,328件で、先月と比較して174件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール76%、電話22%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性74%、女性24%、不明2%で、世代別では30歳代27%、40歳代27%、20歳代17%、50歳代14%、60歳以上11%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。8月の通知数は591件【45局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、20件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

総理の戦後70年の談話が発表されたが、それを報じた番組に対し、はじめから批判ありきの姿勢は如何なものかなどといった、様々な意見が寄せられた。
大阪の中1死体遺棄事件で、容疑者のニヤけた顔を何度も放送したことに対し、違和感を覚えるといった意見や、容疑者の職業をことさら強調しているとの批判の声が寄せられた。
関東の海岸のサメ騒動を扱った番組に対し、「人食い鮫」などといったテロップを出すのは、いたずらに恐怖心を煽るものではないかといった意見が寄せられた。
バラエティー番組とはいえ、犯罪を犯した人たちを出演させ、面白おかしく過去の出来事を紹介するのは、不謹慎だといった批判が寄せられた。
ラジオに関する意見は52件、CMについては61件あった。

青少年に関する意見

8月中に青少年委員会に寄せられた意見は141件で、前月から44件増加した。
今月は、「視聴者意見への反論・同意」が38件と最も多く、次に「性的表現」が18件、「表現・演出」が17件、「危険行為」が12件と続いた。
「視聴者意見への反論・同意」は、アニメ番組に対する視聴者意見についての反論・同意、それぞれの意見が多く寄せられた。
「性的表現」については、アニメ番組に関して、一層の配慮を求める意見が目立った。「表現・演出」については、CMや番組宣伝に関する意見が多かった。
また、放送前の番組について、番組タイトルや番組宣伝での表現が不適切だとの意見も多く寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • この番組は以前、「首相の戦後70年談話は謝罪やお詫びなど4つのキーワードを継承しなければならない」と主張していた。今般の談話で4つのキーワードが盛り込まれ、また「次世代に謝罪する宿命を負わせてはならない」との文言があったが、批判を浴びせていた。批判ありきの姿勢が垣間見える。

  • 首相による戦後70年談話の内容を解説していた。画面の下のほうに"反省""お詫び"などのキーワードを表示し、その横には△印が並んでいた。この△印は一体何を意味するのか。○や×であれば各キーワードが盛り込まれたか否かの判定として理解できる。では△という微妙な判定は何だろうか。できればニュースを途中から見た人でもわかるように画面に△印の意味を明示してほしかった。

  • 首相が集団的自衛権について中国の脅威を例に答弁していたが、男性コメンテーターが「中国を引き合いに出すのは禁じ手だ。焦っている表れだ」などと発言していた。身近な脅威を説明したことが何故禁じ手であり、焦っているということになるのか。根底に集団的自衛権反対ありきの姿勢があるのではないのか。

  • 今日は広島の原爆投下から70年の日だが、記念式典の様子を伝える局は殆どない。それどころかある番組では"原爆投下"に触れることさえなかった。放送界全体がこのようなことでは子ども達が原爆について無知・無関心になってしまう。現に、若い人たちの何割かは「日本はアメリカに原爆を落とされた」ということを知らないそうだ。原爆投下は非人道的な行為として日本人が絶対に忘れてはならないことであり、マスコミにはそのために力をつくしてもらいたい。

  • 原爆忌のころになると特集が組まれ、被爆者の体験談などを放送する。被爆体験を伝えることはとても大切だが、そちらがメインになってしまい、開戦から原爆投下に至る経緯があまり取り上げられない。毎年、被爆者の悲惨な体験談はほぼ同じだ。マンネリそのもので、若い人たちに新たな発見や学びを提供するどころか、うんざりされかねない。原爆投下を被爆者側から「悲しく苦しい出来事」として感傷的に捉えるのではなく、一体何が原因であったのか、きちんと検証する必要がある。戦後70年という節目の今年こそ、それを期待している。

  • 日航ジャンボ機墜落から30年の企画放送の間に、画面の左上の小さい枠に映っている芸人のコメンテーターがずっと頬杖をついていた。腹立たしく、何様かと思った。社会にそれなりの影響を与えている自分を自覚してほしい。

  • 日航機事故から30周年の今日、各局は遺族が苦労したという情緒的な報道ばかりだ。事故当時は、亡くなった機長の妻に、機長の責任を追及するという馬鹿げたインタビューをした報道に憤りを感じた。そして一番重要な事故の原因については、当時の事故調査委員会が出した結論を鵜呑みにしただけの報道だった。事故の原因は、修理ミスによる隔壁の破損ではなく、同機のしりもち着陸事故による機体の歪みという説もあるそうだ。30年経った今でも、真の原因を追究することがメディアの役目だ。情緒的な報道はするべきではない。

  • 大阪府中1死体遺棄事件についての報道で、LINEのやり取りを全て公開していた。事件の詳細を報道することを目的としたのだろうが、個人の連絡のやり取りを、本人が亡くなり、なおかつ遺体が発見された直後にこうした形で報道することは如何なものか。報道の自由だけではなくプライバシーの保護という制限も必要なのではないか。

  • 大阪で起きた中1男女2人の死体遺棄事件を伝える際、容疑者の顔写真がふざけ過ぎている。残忍な事件の容疑者のニヤケタ顔やピースポーズなど見たくもない。しかもしつこいくらいに何度も使用していたが、何か意図があるのだろうか。

  • 寝屋川市中1男女遺体遺棄事件に関する情報の中で、容疑者の写真を何度もしつこく出し、アップにすることはとても気持ちが悪い。これに限らず殺人事件があると、マスコミは事件をおもしろおかしく捉えているように思える。BGMをつける過剰な演出にも悪意を感じる。マスコミにとって事件や事故で人が亡くなっても「ネタのひとつ」でしかないと、改めて感じた。

  • 私は福島県いわき市の住民だ。「寝屋川中1遺体遺棄事件」の報道は、容疑者の職業が「除染作業員」であること強調し「除染作業員」が犯罪者の集まりのような印象を与えている。事件と職業は何の関係もない。まじめに除染に取り組む地元の人は迷惑している。どうしても職業を必要とするなら「派遣作業員」「作業員」などで十分だ。

  • 茨城県沖合に出没したサメ騒動において、過剰な表現で必要以上に視聴者の恐怖心を煽っていた。安全対策をとっているにもかかわらず、繁忙期の海水浴場の集客を損ないかねない、風評被害を生む内容であった。沿岸で人が襲われていないのに、番組内で何度も「人食い鮫」と表現していた。適切な注意喚起の報道に努め、誤解のない情報を視聴者に提供することを強く要望する。

  • 女子高生が切り付けられる事件で、実際に切られている時の音声が入った映像が流れた。犯人は捕まっておらず、事件の解決に繋がるとも思えない映像だ。女子高生のただ悲痛な声は同じ女性として聞いていて不快だった。レイプ事件の音声かと思った程だ。しかも執拗に何度も流していた。衝動を持つ犯罪者を煽るような音声としか思えない。

  • 「土用の丑の日」に関して、ウナギの消費を煽る内容ばかり取り上げている。確かに土用の丑の日は昔から続く伝統だが、現在ウナギの数が減少しているのははっきりとしており、さらにはニホンウナギは絶滅危惧種となっているはずだ。ウナギの保護政策ではなく、どのように商売をしていくかという内容ばかりで、絶滅危惧などないかのようだ。あまりに滑稽だ。

  • 全国ニュースで、甲子園出場の新人選手について大きく取り上げている。1年生でレギュラーはすごいが、マスコミが異常に持ち上げて、過熱報道だとしか思えない。全国には他にも優秀な選手がいるにもかかわらず、彼にばかり集中している。高校生なのだから、平等に報道してほしい。

  • 「視聴者からの投稿」という動画や画像が多い。自然現象などを撮ったものであれば分かるが、事故現場や火事の現場、遺体を運んでいるところなどは、とても不快だ。動画サイトやニュース番組に売る為か、最近特に多くなってきた。局側がその動画を流すので、ますますみんながそういう場面を撮っている。局の放送姿勢が問われているのではないのか。

  • 猛暑やゲリラ豪雨の報道をする際に、海岸で過ごしている女性や公園の噴水などで遊んでいる幼児の水着姿を放送している。雨でずぶ濡れになって、場合によっては下着が透けている。またそれ以外でも性犯罪の報道などをする時に、イメージのような形で女性の脚を映したりする。このような映像は、肖像権侵害には当たらないのか。

  • 「お盆の帰省ラッシュ」の特集で、取材班が高速道路を走っていた。リポーターが中継していたが、この際、高速を走る他の車のナンバーが映っていた。一般車を映す時はナンバーにモザイクをかけるべきではないのか。

  • 車両暴走事故について、放送時点では被疑者の体調や精神状態などに関する情報が警察などから一切発表されていないにもかかわらず、司会者が「また脱法ハーブでしょうか」などと、憶測に過ぎない発言していたことは問題がある。

  • 乗用車が歩道に突っ込み、歩行者5人が死傷するという事故があったが、各局の報道で現行犯逮捕された医師が「てんかん患者」だったことを、ことさら強調しすぎている。私も「てんかん患者」だが、医師から治療をうけ、運転できる資格も持っている。そういったことをもっと明確に報道するべきで、いたずらに「てんかん」を煽るべきではない。一種の差別であり、車の運転は私にとって死活問題なのだ。自重をもとめる。

  • 桜島の噴火警戒レベルが高まったのを受け現地から中継をしていたが、冒頭でリポーターが爆笑しているシーンが映った。おそらく中継のタイミングを間違えたのだろうが、噴火は全く笑いごとではない。スタジオで「お見苦しい点がありました」と謝っていたが、放送を作る側に緊張感が足りないのではないのか。

  • 殺人事件の被害女性について、「全裸」であったという情報は必要なのか。ことさらそこを強調している場合もあり、不快だ。加害者のプライバシー保護に神経質なわりに、被害女性や被害女性の遺族に対する配慮に欠けているのではないのか。

【番組全般・その他】

  • 犯罪方法や前科、刑務所内生活をバラエティーとして扱うなど、極めて低俗だ。具体的な犯罪方法を紹介し、犯罪を助長する軽率な内容だ。犯罪には傷ついた被害者がいる。場合によっては人生が破壊され、生命にも関わっているはずだ。そのような被害者に対し、配慮がないにも程がある。ここ数年見た番組のなかで、もっとも不愉快な内容であった。

  • 刑務所はどうのこうのと聞く放送は、如何なものか。小さい時の家庭環境で仕方なく犯罪に走ったのであれば、100歩譲ってわからないでもないが、苦労もしないで楽な方の生き方をして、人間として犯していけない罪を何回も犯した人に「刑務所はどうでしたか」と聞くことは、公共の電波を使って流すべきではない。番組は何のメッセージを伝えようとしているのか。

  • 同性愛やトランスジェンダーに対する否定や偏見、無知をテレビで拡散することはやめてほしい。本来ならセクハラに該当するような質問を同性愛者やトランスジェンダーにぶつけていた。終始、同性愛やトランスジェンダーを一人の人間として見ず、笑われるべき存在であるかのように扱っていた。

  • クイズを出すお天気コーナーがある。しかしそのクイズが、お天気に関係ないことばかりだ。そのことで時間が費やされ、本来の天気予報が粗雑になっていた。最近はゲリラ豪雨などが発生しており、天気予報の詳細を知りたい。面白半分のコーナーは控えていただきたい。

  • ゲームショーで、入場に至るまで炎天下で長い行列待ちをするうち、熱中症により10人以上が救急搬送されたという話題を取り上げた。直接の原因ではないが、「主催者が会場入り口での手荷物検査の際、ペットボトルなどの飲み物を没収していた」と報じた。しかし、イベント主催者はネット上で「そのような事実はない」とはっきり否定しており、それに対してゲームショー参加者からの反論もないが、誤りならば速やかに放送で訂正すべきだ。

  • 画面を回すようなシーンがあり、画面を見ていると酔ったように気持ちが悪くなる。以前、他局のドラマでも、早く回転させるシーンがあったが、このような撮影方法は心身に影響がないのだろうか。

  • ニュースを見たかったのに番組表で確認したら、高校野球の中継が行われる予定になっている。平日のこの時間は多くの人が会社に行っているかと思われるが、それほど高校野球中継に需要があるのだろうか。また、今日は広島に原爆が投下された日でもある。私は広島平和式典についてのニュースが見たかったのに、通常のニュースは放送されない。私のようにスポーツに興味がない人もいるのだから、放送配分を勘案してほしい。

  • バラエティーというジャンルそのものが下品になったと思う。少なくとも昭和の芸人にパンツ1枚という芸風の人はいなかった。最近ではアイドルでさえ平気で下ネタを発言している。品位が低下しているのではないか。制作サイドの人間にエロとお色気の区別がついていない。芸人も体を張ることが人気につながると錯覚する風潮が生まれたのではないか。

  • あまりメジャーとはいえない「競歩」を取り上げ、女性選手と芸能人が競う企画を放送していた。今までじっくりとこの競技を見たことはなかったが、面白かった。次は、実際の競技を見てみたい。今回焦点を当てたことで、私のように「競歩」に興味を抱いた視聴者も他にいたのではなかろうか。とても良い企画だった。

  • バラエティー番組で芸人が吐くシーンが流れることが度々見られる。人が吐く姿は気分が悪くなる。特に食事時に流れるとこちらまで食欲が失せる。世の中には嘔吐恐怖症など精神疾患に悩まされる人もいる。放送の自粛を願う。

  • どこの局も同じような若いタレントが出演するトーク番組ばかりで、見る気にならない。昭和の人気芸能人たちもゲスト出演するような番組や、老若男女が共に見られるような番組、企画の面白さで見せる番組、うるさくない落ち着いた番組などを作ってほしい。子供の頃に見ていた番組は、必ず若い人向けのゲストと中高年向けのゲストが同じ番組に出演して、それぞれの見せ場を作っていた。

  • ラグビーのルール説明を行っている動画だが、ルール解説を行うことは、これからラグビーを始める子ども達には重要なことだと思う。しかし、なぜ「セクシー美女」と題してあのような恰好で行う必要があるのか。ラグビーワールドカップの日本開催で世界が注目する中で、あのような動画は残念でならない。

  • 男性芸人が女性タレントの家に押しかけ、勝手に部屋の中を物色する内容があり、男性芸人が女性タレントの下半身用下着を顔に近づけていて、気分が悪くなった。テレビ局は、誰もが俗にいう「下ネタ」を好きだという認識を改める必要がある。

【ラジオ】

  • その時の放送は「丁寧に敬語つけよう」ということで、とりあえず「お」や「ご」をつけてくれたらというようなことを、パーソナリティーの男性が言った。投稿者からのメールを読む時に、そのまま読んでいたら卑猥に聞こえる投稿をそのまま読んでいた。深夜放送でかつ生放送なので、「放送禁止用語」も無視している感じだった。とにかく最低だった。卑猥に聞こえる表現をそのまま流すことや、深夜だからいいという感覚で話すことは本当に止めてほしい。

  • パーソナリティーがよく卑猥な発言をする。今日の放送では冒頭、相手役の女性パーソナリティーに「オッパイもみたい」と連呼した。また、男性の局部をゴルフクラブに見立ててあれこれいやらしい話をしていた。昼間の時間帯にこういう話を聞かされるのは不快なので、やめてほしい。

  • コメンテーターの1人が安保関連法案に関して、アメリカの言いなりであることを「アメリカケツ舐め外交」と評し、その後も繰り返し同様の発言した。「アメリカ追従外交」と言うべきで、「ケツ舐め」は総理をおとしめる発言だ。公共の電波で使うべき言葉ではない。

【CM】

  • 女性が子どもを抱っこしながら、スマートフォンを操作するCMがあるが、如何なものか。本来、子どもとは愛情をもって接するものだ。片手で子どもを抱きながらスマホをいじるという、まるで"ついでに"子どもを抱くかのようだ。子どもの落下事故に繋がりかねないし、スマホのながら歩きの温床にもなる。

  • 昔ながらの玩具"黒ひげ危機一発"を真似たものが放送されている。「海賊が頭だけを出している樽に短剣を刺し、海賊を樽から飛び出させる」という遊びだ。この海賊役を"お父さん犬"にさせている。樽の外から短剣で攻撃され、お父さん犬はおびえて「やめてくれよ」と嘆願する。このCMに刺激され、真似をする者が出るかも知れない。動物虐待につながるのではないかと心配だ。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 深夜帯のバラエティー番組の番組宣伝を夕方にしていたが、女性の水着を脱がせるシーンがあった。子どもが見る可能性がある時間帯に放送すべきではない。

【「表現・演出」に関する意見】

  • 近年、特に深夜帯のアニメ番組で顕著だが、表現を自粛しすぎることで、本来の作品の魅力が落ちているように感じる。深夜帯の番組は子ども向けではない。子どもが見るのに適していないからといって規制を強化するのではなく、子どもの生活習慣を見直すことが大事なのではないか。

【「危険行為」に関する意見】

  • クライミングの日本代表である高校生を情報番組で取り上げた際、その高校生が出演するウェブCMを紹介していた。CMでは、学校に遅刻しそうな女子高生が素手で校舎をよじ登るという設定になっている。危険な行為であり、子どもが真似することも考えられる。

  • たき火の上を飛び越えようとした少年2人がぶつかってしまい、火の中に落ちる投稿動画を面白おかしく紹介していた。かなり危険な行為であり、本人たちもけがをしたと思われる。このような危険な行為を子どもたちに見せたくない。

【「報道・情報」に関する意見】

  • 大阪府で起きた中学生遺体遺棄事件の報道で、被害者から家に泊めてほしいと言われて断った子どもを取材していた。顔は映していなかったが、音声はそのままであり、配慮が欠けていると感じた。いじめにつながる可能性もある。思春期の子どもへのインタビューを放送する際には、より慎重な配慮が必要ではないか。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 子どもと一緒にニュースを見ようとテレビをつけたところ、第二次世界大戦に関する番組が放送されており、映像加工をしていない死体の映像を見てしまった。通常であればニュースを放送している時間帯である。放送時間帯に配慮するか、映像を加工するなどの配慮をしてほしかった。

【「差別・偏見」に関する意見】

  • まだ放送されていない番組だが、番組タイトルや番組紹介では女子高生を無知だと決めつけているように感じる。年齢差別、性差別ではないか。

2015年7月に視聴者から寄せられた意見

2015年7月に視聴者から寄せられた意見

国会での安全保障関連法案の審議について、国会中継をほとんどしていないとか、一方的な意見を紹介してばかりいるなど、様々な意見。岩手県の中2児童の自殺を扱った放送に対し、憶測で学校関係者を批判したりするのは如何なものかといった意見など。

2015年7月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,502件で、先月と比較して831件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話27%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性74%、女性24%、不明2%で、世代別では30歳代29%、40歳代27%、50歳代17%、20歳代14%、60歳以上11%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。7月の通知数は675件【43局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

安全保障関連法案が衆議院で可決されたが、国会中継を殆どしていないとか、一方的な意見を紹介してばかりいるなど、様々な意見が多数寄せられた。
議員らのマスコミ圧力発言をめぐり、番組で政治的な誘導はするべきではないなどといった声が寄せられた。
岩手県の中2児童の自殺を扱った放送に対し、まだ事実関係が明らかになっていないのに、憶測で学校関係者を批判したりするのは如何なものかといった意見などがあった。
恒例の夏の長時間番組の高級車を面白がって破壊する企画などに、いじめにつながるなどといった批判が寄せられた。
女性タレントの出産シーンを扱った番組に対し、視聴率狙いのあざとい演出ではないのかといった、批判が寄せられた。
ラジオに関する意見は35件、CMについては35件あった。

青少年に関する意見

7月中に青少年委員会に寄せられた意見は97件で、前月から18件減少した。
今月は、「性的表現」に関する意見が19件と最も多く、次に「いじめ・虐待」「表現・演出」がそれぞれ15件、「暴力・殺人・残虐シーン」が12件と続いた。
「性的表現」については、複数のアニメ番組について意見が寄せられている。「いじめ・虐待」については、じゃんけんに勝った人が他の参加者の分も含めて商品を購入するバラエティー番組の企画について、複数の意見があった。
「表現・演出」については、男性タレントが女性タレントの手をなめたシーンや、高級車を傷つける演出についての意見が目立った。「暴力・殺人・残虐シーン」については、お笑いタレントが番組内企画の参加者である子どもの頭を叩いたことについて複数の意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 「安保法案」が採決された。日本国民の理解が得られているとは言い難い状況の中、「国会中継」もあまりなければ、特別番組も殆ど作られていない。鉄道事故や殺人事件をウンザリするほど騒いでいるにもかかわらず、なぜもっと取り上げないのか。国民として嘆かわしい。報道のあり方を今一度考えて頂きたい。

  • 国会で重要な法案の審議が行なわれているのに、「国会中継」が放送されないことが多い。放送局に理由を尋ねたところ、「重要案件が審議される場合に放送する、という内規に従って編成で決めている」という答えだった。だが、現在審議されている安全保障関連などの審議は、「国民が知るべき重要な案件」だ。「重要でない」と判断したのであれば、一般常識からみてもおかしい。

  • 「安保法案」の委員会採決が行われた7月15日、採決の場面だけを生中継したが、それに至る締めくくり質疑を中継しなかった。国民的関心の深い重要法案の質疑を中継しないことは失格だ。高校野球やワールドカップでは、ほとんどの試合を完全中継しているのに、国会中継をおろそかにする姿勢はどうかしている。

  • 安保関連法案のニュースにおいて「強行採決」と非難しているが、単なるマスコミの勝手な考えではないのか。衆議院で政権党が多数を占めている状況は国民の投票によるものだ。「強行採決」とプラカードを挙げて非難した野党であるが、その党が与党時代には度々「強行採決」を行っていた。

  • 安保関連法案に反対する番組内容が圧倒的に多い。しかも戦争法案だとして、同法案が悪法であるかのような決めつけをしている。ニュースを見ていても反対のデモばかりで、公平性から逸脱しているものが多い。国民の多数が反対しているかの錯覚に陥ってくる。法案を強行に通すことに対する批判と、法案に対する偏見を助長することとは別問題である。反対行動を無批判に報道するよりも、国家の安全についての対案を出すことすらできない野党に対する批判に、時間を割くべきではなかろうか。

  • 集団的自衛権について私は反対の立場だ。この日、総理が出演していたが、「総理緊急出演」となっているのに、スタジオには集団的自衛権の説明をするために、家の模型が用意してあった。模型の家を使い、火事が起きたと設定し、集団的自衛権の比較をしていた。火事と戦争は、まったく別物だ。違和感を覚えた。

  • 安全保障関連法案について様々な意見はあるだろうが、今のメディアの報道は分かりづらいうえに偏っている。法案が可決されれば戦争になると言わんばかりだ。国防は学問で割り切れるものではない。どのような状態になれば日本は平和にやっていけるのか、報道するべきではないのか。

  • 安保関連法案について、テレビはおおむね批判的に伝えている。しかし法案成立によって、長い目で見ると国益に繋がることもある。特に日本の周辺にひしめく各国をけん制するという点だ。私も戦争には反対だが、戦争に巻き込まれず自国を守るために必要な法かも知れないと思うようになった。「戦争反対」を叫ぶ人たちにもこのことは考えてもらいたい。そのため、法案成立によって起きるであろう、メリット・デメリットをしっかりと視聴者に伝えてほしい。

  • 勉強会でマスコミ圧力発言があった。明らかに暴言であり、政権への批判を許さないという、一種の言論弾圧である。しかも、その議員は国会内で公式にも発言している。あまりにも問題があると言わざるを得ない。アナウンサーが議員の自宅に事情を聴きに行っていた。やりすぎだという声が出そうだが、私はむしろ敬意を表したい。こういう民主主義を危機におとしいれる国会議員について事情を聴かない理由はないではないか。

  • 「マスコミを懲らしめる」という発言があったことへの特集において、表現の自由を脅かされるとして、政権への痛烈な批判をしていた。憲法の表現の自由を言っているが、マスコミに関わる自分たちの権利や立場を守るための愚痴に他ならない。また、選挙の時に投票しないようにととれる発言があったが、政治的な意見を刷り込むようなことは情報操作である。

  • 岩手中2いじめ自殺のニュースを取り上げていた。今回の自殺の原因であるいじめた生徒に対し批判をせず、学校側、担任、教育委員会を責めるような放送だったが、そのようなことをしても一向にいじめはなくならいない。今は担任や周囲の生徒に聞き取りをしている最中で、事実がわからないまま推測で発言してほしくない。

  • 中2のいじめによる自殺をめぐり学校長が会見したが、なぜか映像を加工していた。ちなみに他局の放送では学校長の顔を隠すことはなかった。被害者はすでに亡くなっていて、実名で報道されている。何のための配慮なのか。映像の加工は最小限にとどめるべきで、会見した中学校の校長の顔を隠す理由はまったくない。

  • 新幹線「のぞみ」車内で起きた自殺事件で、コメンテーターは「新幹線も空港のように手荷物検査を実施すべき」と述べていたが、現在の新幹線は観光や出張だけでなく、通勤や通学でも日常的に使われている。駅に1時間前に到着すればという意見は、現実的でない。軽々しく手荷物検査という発言をしてほしくない。

  • 新幹線の車内で焼身自殺を試みた男の事件を、あたかもテロ行為に結びつけ、国や鉄道会社のテロ対策やセキュリティチェックの甘さを指摘したり、東京オリンピックまでのテロ対策と結びつけて視聴者の不安を煽っていた。新幹線の件は想定外の出来事で、テロ対策を報じる前に、もっと犯人を糾弾するべきではないのか。

  • 国会議員の1票の格差是正について、テレビなどで取り上げられている。都道府県の人口の差を比較して格差が大きいから是正しなければならないという捉え方をしている。しかし、人口の比率に応じたものだけでいいのだろうか。大都市圏は人口が多いのだから、それに見合った国会議員の数を出さなければならないということであろうが、地方は人口こそ少ないが、広大な県土をかかえて、インフラの維持整備、過疎地の生活に困窮している高齢者対策など、大都市にない大きな問題を抱えている。単に人口の多寡だけで国会議員の数を調整するということが、正しいのだろうか。

  • 「新国立競技場の費用があれば、5歳児までの保育料が無料にできる」と報じたが、競技場は簡易なものであっても必ず作らなくてはならない。また、2520億円すべてを別の費用に充てることはできない。5歳児までの費用の無料化は何年できるのか。単年度で終わりなのか。計算の根拠が示されていなかった。何年も使用する競技場と単年度の無料化の金額と比較するのは無理がある。思いつきの発言は控えていただきたい。

  • 新国立競技場の建設費が予定を大きく超えた問題を取り上げた各局の番組で、出演者たちは、デザインコンペで審査委員長を務めた建築家にも責任があるかのように発言していた。しかしながら、コンペ段階では設計図はないので、詳細の見積もりはできない。建設費は、選定案の決定以降の基本設計・実施設計を行う中で、構造や材料を検討しながら予算に合うように調整していく。コンペのシステムを知る専門家不在の中で番組を進行し、出演者たちが無責任に批判するのは如何なものか。

  • 川内原発の再稼働について、「避難計画の見直し」という表現があった。その表現は国民の不安をごまかしている。福島の原発事故でも分かるように、一時避難では済まない場合がある。事故が起きれば故郷に戻れない。国民を欺くような表現は看過できない。重要なことは移住計画の見直しだ。新たな視点で再稼働を考え、真実を偽りなく報道してもらいたい。

  • エレベーター事故を報じる際、犬のリードが挟まって犬が苦しむ場面が放送された。リードや紐ではエレベーターの安全装置が作動しないことを伝えたいことは分かるが、犬が苦しんでいる場面を、2例も放送する必要はない。イラストだけでよかったはずだ。

【番組全般・その他】

  • 1日中芸人がバカ騒ぎしているだけで見るに堪えなかった。芸人の高級車を壊して、周りで笑っている企画など、いじめ以外の何ものでもない。一般人がその車を購入するためにどれだけ汗水流して働かないといけないのか。それを壊して面白がるなど、最悪だ。

  • "バンジージャンプギネス挑戦!"という企画で、女芸人が何回もバンジージャンプをしていた。命に関わるかもしれないことを、無理やり本人に「やります」と言わせていた。これはパワーハラスメントだ。体に悪い影響が少なからず出るということは分かっているはずなのに、無謀な挑戦をさせるということはとても不快だった。

  • 女芸人の出産シーンが放送された。当人の頭に小型カメラ付きのヘルメットをかぶせ、様子を撮影する。これだけでも度が過ぎた演出だ。出産は子を産むための命がけの行為だ。流産や死産などもあり得る。番組内のネタとして放送して許されることではない。面白ければ何でも良いと考えて制作しているのだろうか。

  • 先天性の病気を治療中の女の子の顔が映ったが、私の子どもと同じ病気だった。個人差はあるものの、病気を治すには年数がかかる。我が娘は多少良くなったとはいえ、まだ治療途中であり、健常児とはやはり違いがある。番組の放送後に学校でいじめられるのではと思うと心配だ。このような病気を扱う際には、実際に苦しんでいる患者がいることも考慮して番組を作って頂きたい。

  • スポーツの国際試合をキー局が独占放送するケースがある。このため秋田県では見ることができない。福井県なども同様だ。青森県は他系列が見られないと思う。このように系列局がない県では独占放送が見られないことがあり、情報の格差を感じる。独占放送をするなら、ホームページ上でライブ放送するべきだ。

  • 芸能人が馬鹿みたいにお金を使いまくる様子を放送することは、一般人にとっては屈辱以外の何ものでもない。怒りがこみ上げるだけだ。貧困から新幹線で自分に火をつけて自殺する事件が世間の耳目を集めている今日この頃、こんなことが許されるのか。

  • 道行く若い女性の方々を捕まえては調理の下手さをあげつらい、スタジオで嘲笑するという下品さがあまりにもひどい。また、コーナー内で調理したものは、どうしているのか。食べ物を無駄にしているようにしか思えない。「スタッフが美味しくいただきました」というテロップも出てこないので、廃棄しているのだろうか。

  • バラエティーや情報番組で、「絶品グルメ」「B級グルメ」「下町グルメ」というように「グルメ」を「美味しい料理」であるかのような意味で使っている。「グルメ」は「食通」という意味だ。間違った使い方をひろめないでほしい。

  • カリスマパン職人が、自分で作ったバケットをバットにして野球をしていた。途中そのバケットが折れて下に落ちた。食べ物をおもちゃにし、粗末にする行為は許せない。

  • 番組によく前科者のタレントや元IT企業の社長などが出演しているが、犯罪者を美化することはやめるべきだ。彼らのしたことは重罪であり、決して許されない。なぜ当然のように出したり特集したりするのか。ほかの出演者たちも一緒になって笑っているが、視聴者を馬鹿にするのもいい加減にするべきだ。

  • 毎回意味もなく男性芸人を無理矢理脱がせたり、馬乗りになったりしている。今回も、お笑い芸人が、同じ芸人のズボンと下着を脱がせ、お尻を露出させていた。嫌がっているにもかかわらず、股間を見せようとしていた。不快であり、そうした演出が必要なのか理解できない。

  • 来日した中国人観光客によるいわゆる「爆買い」の取材の中で、リポーターが観光客に「財布の中身を見せてください」とお願いした挙句、財布の中身を映しながらはしゃいでいた。あまりのさもしさと情けなさにチャンネルを替えた。日本人が海外へ旅行に行ったときに、同じことをされたらどう思うだろうか。中国人観光客のマナーの悪さを批判する内容も過去にあったが、これでは目くそ鼻くその類だろう。海外から日本にやって来てくれた方々に、2度とこんな恥ずかしい取材はしないでほしい。

  • 最近はゲイやオネエなどのタレントが多く出演している。同性愛者の差別は良くないとはいえ、彼らは同性・異性問わずに共演者の体を触ったり、直接的な言動が多い。そういったタレントが深夜の番組を複数も抱えていて、不快極まりない。

  • 男性芸人らが海パン姿で押し相撲のようなことをした。押し出されると背後の熱湯風呂に転落するという仕掛けだ。出演者は何度も落ちてはその度に「あちち!」と悲鳴を上げていた。どうしてこのようないじめまがいの企画を放送するのか。今、学校でのいじめに起因する事件が問題になっているというのに、まるで無関係であるかのような姿勢に強く憤りを覚える。

  • ほぼ毎回、発展途上国のスラム街の危険な部分に"敢えて"踏み込んでいる。今回は、リポーターがジャマイカのスラム街に行き、マリファナや麻薬の密売人のところに行って麻薬を買ったり、拳銃の密売人に拳銃を見せてもらったりしていた。麻薬、拳銃、どれも犯罪だ。公共の電波を使って、このような放送をしても良いのか。

  • かつてテレビで心霊とかUFOをよくやっていたが、その後、出鱈目であることが証明された。それ以来、いかがわしい内容の放送は一切やらないようになった。しかし、久々に科学的根拠が全くなく、ほぼやらせに近いような番組を放送していた。昨今のテレビの低視聴率が、影響しているのだろうか。

  • 「4大都市激突」と題して、大阪、横浜、名古屋、福岡の各都市の特徴を比較していた。スタジオの出演者や街頭インタビューに答えた人が各都市に対し、「汚い」「うざい」「何もない」などと、終始悪口を言い合っていた。その他にも各都市の食文化を取り上げ、「食べたくない」「舌が馬鹿」などと、侮辱する場面も目立った。バラエティーだからといって何を言っても良いわけではない。

  • バラエティー番組が面白くない。放送倫理・人権などに慎重になりすぎている。以前は、バラエティー番組が楽しみだった。でも今は、見た時間がムダに感じる。もっとテレビで心の底から笑いたい。高齢の方々の意見のみならず、若者の意見なども取り入れてもらいたい。

  • 出演者だけが楽しんでいるという印象を受けた。視聴者を無視した番組だ。出演者にはギャラが支払われる上に、賞金も獲得というゲームを、わざわざテレビ番組にして放送する意図がわからない。芸能人の賞金を賭けたゲームを見せられても何も楽しくもない。

  • 「シニア世代の最新・恋愛事情」を取り上げた。その際、婚活パーティーで知り合った女性にストーカーをした男性や、優しくされた喫茶店の若い女性の店員にメッセ―ジやプレゼントを贈り、気持ち悪がられた男性の話が紹介された。その時、高齢者を「じじい」と言ったり、パソコンができる男性に対し「ネットじじい」と言っていた。高齢男性を侮辱するにもほどがある。

【ラジオ】

  • 10歳代の学生をメインターゲットにしている番組だが、パーソナリティーが逆電と称してリスナーへ電話をかけているコーナーがある。しかし、22時以降の時間帯に10歳代のリスナーを出演させることは如何なものか。ギャラは発生していないようだが、道徳的に不適切だと感じる。

  • 番組の至る所に通販の宣伝が入ることにうんざりしている。ラジオを聴いているのか通販番組を聴いているのかわからないくらいだ。大げさな宣伝とアナウンサーが「私も使っている」というアピールがしつこくて嫌になる。

  • ラップコーナーで投稿作品に"おつぼね"に対するラップがあった。最近の流行ではおばさんを「bba(ばばあ)」と表す。今回の投稿者作品の一つは悪口だ。悪口のようなラップを聴いて気分が悪くなった。ラッパーがそれをテーマに作ることは自由だが、それを放送局で流したり、巷で売る行為は如何なものか。

【CM】

  • 食品CMでの「ズルズル」「ジュルジュル」とすすり食べる音や、「クチャクチャ」という下品なそしゃく音、それに合わせて飲料CMの「ゴクゴク」と強調された耳触りな音など、生理的に不愉快だ。最近は特にそのような下品な表現を多用したCMがとても多い。話題になればいいのだろうか。

  • アニメ番組の途中で流れる「スクラッチ」宝くじのCMが気になる。最近の宝くじCMは高額当選金がもらえる可能性を訴えるものが多いが、人気アニメのキャラクターを使用したCMは、子どもの射幸心を煽ろうとしていると感じる。宝くじは子どもにも購入可能だ。宝くじ販売者は、子ども向けアニメキャラを使ったCMを作るべきではない。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 深夜のアニメ番組で、音声加工はしてあるものの、性器の俗称を想像させるせりふや、性行為を意味するしぐさが使われていた。子どもでも想像がつくような露骨な表現であり、度が過ぎている。
  • 子ども向けアニメ番組のエンディングシーンで、アニメキャラクターの少女たちが水着姿でポーズをとったり、肩ひもが片方だけの格好になっていたりする。子ども向けアニメでこのようなシーンが必要なのだろうか。子どもを持つ親としては違和感がある。子どもを狙った犯罪も多い中、配慮に欠けているのではないか。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • じゃんけんで勝った人が他の参加者の分も含めて商品を購入する企画があるが、無理に購入を押し付けているように見える。まるでいじめのようだし、子どもが真似しそうで怖い。
  • 子どものいじめが深刻な問題となっているが、お笑い番組でもそのようなシーンを見かけることがある。例えば大物タレントによる若手タレントへの理不尽な要求や罰ゲームなどだ。彼らは大人同士なので、度を越さないよう打ち合わせているのだとは思うが、それを知らない子どもたちは「テレビでやっていることだから大丈夫だ」と真似する心配がある。

【「表現・演出」に関する意見】

  • 男性お笑いタレントが、嫌がる若い女性タレントの手を無理やりつかんでなめるシーンがあった。面白くもなんともなく、ただ気持ち悪いだけだ。なめられている女性タレントも不快感を表しており、犯罪現場を見せられている気分になった。子どもに人気のある番組なので、演出にはもう少し気を使ってほしい。
  • 高級車を面白がって破壊するシーンがあった。メーカー名やエンブレムも隠しておらず、自動車メーカーや他の自動車オーナーに失礼だ。このような行為を子どもが真似したらどうするのか。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 若手お笑いタレントに他のお笑いタレントがドロップキックをしていた。このような危険なツッコミは一切禁止にしてほしい。

【「危険行為」に関する意見】

  • 深夜のバラエティー番組で、1つにだけ五寸釘が隠されている10個の紙袋を、1つずつ手のひらで勢いよく上から押し潰していくという企画があった。番組では「本気・真剣勝負」とうたっており、怪我することがないようトリックが用意されていたとしても、視聴者には分からない。子どもが真似したり、いじめに発展したりすることが想像される。
  • 生き物を取り上げるバラエティー番組で、カニなどのハサミを持つ生物に女性スタッフの指を挟ませて、その挟む力を測定していた。子どもが多く見る番組であり、子どもタレントも出演していた。挟む力は他の方法で測定できる。一定の配慮はあったが、あのような危険な実験をする必要があったのか疑問だ。

2015年6月に視聴者から寄せられた意見

2015年6月に視聴者から寄せられた意見

政府・与党が今国会での成立を目指す安全保障関連法案を扱った番組に、様々な意見。神戸市児童連続殺傷事件の元少年Aの手記出版を取り上げた放送に対し、如何なものかといった声。韓国を扱った番組で、字幕スーパーと実際にしゃべっている内容が違うといった批判が、多数寄せられた。

2015年6月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は2,333件で、先月と比較して489件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール80%、電話18%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性67%、女性32%、不明1%で、世代別では40歳代29%、30歳代28%、50歳代16%、20歳代16%、60歳以上7%、10歳代4%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。6月の通知数は1,416件【51局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、23件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

政府・与党が今国会での成立を目指す安全保障関連法案について、参考人質疑で憲法学者たちが「違憲」としたことで、それを扱った番組にも様々な意見が寄せられた。
神戸市児童連続殺傷事件の加害者である元少年Aの手記出版の話題を取り上げた放送に対し、出版自体許せないのに、さらにそれをニュースなどで取り上げることは如何なものかといった声が寄せられた。
韓国を扱った番組で、字幕スーパーと実際に喋っている内容が違うといった批判が、多数寄せられた。
バラエティー番組の海外ロケで芸人の嘔吐シーンがあったが、映像処理をしているとはいえ、食事時に如何なものかといった批判があった。
ラジオに関する意見は57件、CMについては61件あった。

青少年に関する意見

6月中に青少年委員会に寄せられた意見は115件で、前月から22件増加した。
今月は、「表現・演出」に関する意見が29件と最も多く、次に「暴力・殺人・残虐シーン」が16件、「性的表現」が12件と続いた。
「表現・演出」については、お笑いタレントのお尻に吹き矢(プラスチック製のコーン)が刺さる瞬間の表情を海外の芸術家が撮影する企画について、複数の意見が寄せられた。
「暴力・殺人・残虐シーン」については、お笑い番組でのツッコミが暴力行為を肯定しているようで、いじめに繋がりかねないとの意見が複数の番組に対して寄せられている。
「性的表現」では、ラジオ番組での性的表現についての意見が目立った。
その他、バラエティー番組でお笑いタレントが他のタレントの新居を訪問した際に、壁に落書きしたり、魚を床に落としたことなどについて、多くの意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 安保法制について、論点が不明なわかりにくい報道が目立つ。法案のどこがどう問題なのかを、明確に議論してもらいたい。「誰かが違憲と言った」という風に放送するのでなく、視聴者に考えさせる放送を行ってもらいたい。

  • 3人の憲法学者が国会で安倍総理の集団的自衛権を「違憲」とした。ところが、政権サイドは合憲だと言う。しかし、そもそも自衛隊があることがおかしい。ましてや他国と戦争できるという論理は成り立たない。当然、憲法違反である。9条の解釈はさまざまあるが、この点では、ほぼ憲法の専門家の一致する見解である。ところが、これについて番組の中で鋭く指摘する声がない。憲法違反の法案が強行採決されそうなのに、なぜこんなのんきなことを言っているのか。もっと危機感を持って伝えるべきではないのか。

  • 『安保関連法案、与野党の重鎮4人が反対表明』と題して、4人の反対意見だけを報道していた。賛成する意見の報道は、番組の中でなかった。国論を二分する法案だから、賛成する意見も報道するべきだ。

  • 重要法案審議中にもかかわらず、国会中継の放送がない。局に理由を聞くと「総合的判断で放送せず」との回答を得た。大相撲も高校野球もない時期で、実際に放送されている番組は再放送ばかりだ。「総合的判断」の根拠が全く理解できない。

  • 国会中継をしないことは国民の知る権利を奪っている。さらにニュースでは与党の都合の悪い部分は削ってしまっているので、報道は危険な状態と言える。必ず国会中継をしてもらいたい。

  • テレビ番組表で「自衛隊が海外で人を殺す想定事例」というタイトルを見て驚いた。安全保障関連法案はまだ可決していないし、仮に可決しても「自衛隊が人を殺す」とは決まっていない。自衛隊が海外で人を殺すことを想定内と決めつけ、国民に不安と誤解を与えるタイトルはやめるべきだ。

  • ウクライナ訪問で総理は「力による現状変更は認めない」と言っていたが、政府・与党推薦の学者も含めた憲法の専門家が憲法違反とした安全保障法制を強引に進めようとしていることにはなぜ触れないのか。こちらも力による違法な現状変更ではないか。政権におもねるばかりなら、マスコミはいらない。

  • 自民党議員や作家から、マスコミや沖縄の新聞をつぶせという発言があったとのことだが、日本は中国や北朝鮮と同じになってしまう。このままでは本当に危険である。マスコミよ、すぐに立ち上がってくれ。

  • 自民党若手議員の勉強会でのマスコミ批判について、各マスコミは報道の自由・言論の自由の弾圧だと大騒ぎをしているが、果たしてそれは正しいのだろうか。他人がマスコミ批判をすると、その人々を糾弾する。マスコミは自分達に不都合なことを、報道の自由・言論の自由の名のもとに封じ込めいていないといえるのか。

  • 報道機関に圧力をかけようとする政権与党は「報道機関を潰す」とまで発言した。戦争法案を報道すれば、報道機関は政権によって潰されるという、はっきりとした言論弾圧である。この問題はマスコミ各社で協力し、政権与党に抗議文を届ける必要があるのではないか。今後も圧力に負けない公平な取材と報道を求めたい。

  • 神戸市児童連続殺傷事件の加害者である元少年Aの手記出版の話題が取り上げられた。出版自体許せないことだが、さらにそれをニュースで取り上げ、出版社や書店などの関係者と遺族にまでインタビューをしていた。その上、番組では本の一部を抜粋して朗読した。それも元少年Aが犯罪に傾く心理を描写する部分だった。テレビという場で、異常犯罪者の心理を本人が書いたものを通して読み解くのは、危険な行為だ。それによって本に興味をそそられる人が出るかも知れない。出版の事実だけを報道すれば十分だった。

  • 韓国でMERSコロナウィルスが蔓延しているが、テレビでの報道の少なさに恐怖を感じている。数年前に大して致死率も高くない新型インフルエンザの時は大騒ぎしたのに、致死率4割とも言われている恐ろしい病気が韓国で猛威を振るっているのだから、もっと時間をさいて報道するべきだ。

  • MERSの報道において、韓国への渡航は問題ないとしていた。しかし韓国の病院の対応は不十分で、MERS患者を家族が付き添い看護しているとも聞く。ウイルスの拡大を制御できている状態ではない。他の国は韓国への渡航を制限しているのに、なぜ日本は韓国への渡航を禁止しないのか。もっと国民の生命を重視した報道をするべきだ。

  • 私は福島県に住んでいる。東日本大震災で、東京電力福島原子力発電所から大量の放射性物質が排出された。福島県などの自治体は、住民県外流出を抑えたいがために、生活に影響がないとして地元に戻るように勧めている。しかし、実際に放射線物質量を計測すると、異常値を出す場所は多々ある。とてもではないが、まだまだ安心して住める状況ではない。これらについて、テレビで取り上げることはほとんどないので、地元民であっても被ばくリスクを考えずに行動している人々が非常に多い。放送で放射線物質による土壌汚染の問題をもっと取り上げ、福島の本当の状況を伝えてほしい。

  • お買い得情報などが満載の地元密着型情報番組だが、情報の度に「ピロピロン」という効果音が流れる。地震警報とそっくりで、数分に1回くらいの頻度で鳴る。電子音が聞こえると、反射的に「地震か!?」と身構えてしまう。あわてて画面を見ると「野菜の特売のお知らせ」といった具合だ。心臓にも悪いので、すぐにでもやめてほしい。

  • フィリピン大統領を歓迎する宮中晩さん会に皇室の若い女性がデビューしたという話題が大きく伝えられた。彼女の様子ばかりがクローズアップされているが、晩さん会の趣旨であるフィリピンと日本との友好について、過去の歴史も含めて伝えることのほうがはるかに大切だと思う。彼女のドレスやティアラばかりを取り上げることは如何なものか。

  • 殺人容疑で逮捕された僧侶の報道で、混乱しているであろう父親にインタビューしたあげく、司会者が「事の重大さが分かってないんでしょうか」と発言していた。子どもが逮捕され動揺している親が、きちんと理路整然と回答できるわけがない。精神的ダメージで参っているであろう親を責めたてることは止めてほしい。

  • 軍艦島に慰霊に来た韓国人団体のことを報じていたが、韓国市民団体の主張のみを取り扱い、地元の声は届けていないように思われる。中立・公正とはかけ離れた偏向的な報道だ。日本の放送局がなぜ韓国の立場に立って報道するのだろうか。

  • 障害者の福祉施設での暴力行為の映像だが、各局のニュースで繰り返し放送され、特に頭部を3度も連続して殴られ気絶したように倒れる場面は衝撃的だ。放送はある面必要だと思うが、繰り返し流すのは、再発防止の助けになるとはいえない。扇情的な報道に堕している。被害者の人権に対する冒涜にもなっており、障害者への暴力を助長する。

  • 群馬県で突風が発生し、建物の屋根などが飛ばされる被害があった。放送した局や番組は失念したが、リポーターが白いヘルメットをかぶって被害にあった家に入っていた。しかしその家の人はヘルメットを被っていなかった。自然災害の被害状況を中継する際、家の中まで案内させる以上、その家族のヘルメットも準備しておくべきだ。自分の身の安全だけを図っているようで、違和感を覚えた。

  • 災害や事件で「視聴者提供」の映像が流れるが、疑問に思う。常に現場にカメラマンがいるわけではないので、居合わせた人が撮った映像はありがたいとマスコミは使うのだろう。しかし「スクープだ」と民衆がこぞってスマホを向けることには首を傾げざるを得ない。なにより災害時には身の安全が第一ではないのか。視聴者提供の映像の採用にはもっと慎重であるべきではないのか。

  • 沖縄からの中継で、沖縄戦の惨劇を強調するあまり、「軍隊がそばにあると住民が犠牲になる」と、暗に現在の沖縄が同じ状況にあるかのような放送をしていた。今、沖縄から基地がなくなったら、どうなるのか。基地反対を煽るなど、活動家と同じではないか。

  • 公然わいせつ容疑で現行犯逮捕をされた男性をテレビカメラが待ち構えるようにして一挙手一投足を映し出した。確かに地域で以前から問題になっていた人物らしい。しかし、カメラマンが逮捕できるのか。もしかしたら知的障害などがある人かもしれないのに顔を公開してよいのだろうか。メディアに裁く権利があるのだろうか。

  • 日韓国交正常化50周年にあたり、メディアは韓国との友好ばかりを伝えているが、韓国の反日行動を見聞きすると友好の気持ちは持てない。韓国に歩み寄ろうとする姿勢は不愉快極まりない。メディアはもっと近代史を勉強するべきだ。

  • 日経平均株価が、ITバブルといわれた高値を上回って上昇した、とニュースで報じていた。この浮かれたようなコメントを流すのは、如何なものか。今は日銀が介入し、年金も郵貯の資金もつぎ込んで株価を釣り上げている。決して景気は良くない。さらに、円安で株価が上がっているようであってもドル換算すると決して上がっていない。それなのにメディアが、株価が上がり景気が安定している、と報道していることは看過できない。景気が良いと勘違いさせる報道は危険である。

【番組全般・その他】

  • 三重県で捕獲した野生のクマを、隣接する滋賀県内に放置した事件があった。その話題で、司会者が「笑っちゃいますね」と言った。そのクマで重傷を負った女性がいるのに驚くべき発言だ。私は三重県でそのクマの行方を追っており、女性の悲惨な傷の状態も知っている。男性司会者に憤りさえ覚えた。

  • 男性お笑い芸人が中学生によく見る番組を聞いたとき、その番組名を言わなかったので「気を使えよ」と頭を殴った。また、図に乗って事あるたびに殴っていた。このような行為はいじめや暴力につながりかねない。お笑い芸人が殴ることを"芸"と勘違いしているようで、不愉快極まりない。

  • 芸人が女性タレントのおっぱいを堂々と揉む様子が放送された。親告罪かもしれないが、これは一般社会では立派な犯罪行為だ。生放送でなければカットするべきだ。一般の地上波で、このようなシーンを平然と放送するテレビ局の異常さにあぜんとした。

  • 「関西の各府県の県民がお互いの県をどう思っているのか」ということを、街頭インタビューを交えて伝えていた。ところが私の住む奈良県については、「鹿と大仏」という紋切り型のイメージしか出ない上、「奈良には何も無い」とまで言い切った。すると他の出演者からも「奈良出身者はエイリアンをもじってナラリアンとばかにされる」など侮辱的とも思える発言が続いた。これらはステレオタイプ的とも言える極めて偏狭な捉え方だ。

  • 「芸能人のオネエ疑惑検証」という趣旨だった。タレントが「オネエじゃない」と否定しているのに、周りがそれを問いつめていた。テレビは面白おかしく、今世間が興味をもつ話題をとりあげるのはわかる。だが僕自身ゲイなので、すごく腹立たしい思いになった。自分たちにとっては当たり前のように人を好きになっているだけなのに、あたかもそれが病気であるかのように毛嫌いされ、否定される。悔しい気持ちで一杯だ。肩身の狭い思いをしながら生きているのに、テレビという影響力のある媒体で、世間の偏見を助長するようなことはやめてほしい。

  • 女性タレントがマラソンに挑戦するという内容で、その練習中のジョギングの様子を紹介し、インタビューしていたが、彼女に対して「ババア」と言い、わざわざ字幕まで出した。また、少し後には胸のなかに手を入れてもてあそぶような場面もあった。まさにパワハラそのもので、不愉快な映像だった。

  • 「知ってるようで知らない韓国の謎」を見た。まず感想としては非常に良いと思った。これからは定期的に日韓の学生なども交えて議論し、ただ単に侵略した・侵略されたではなく、もう少し深く高いレベルで理解を深め『共通の歴史認識』を持てるようになってほしいと思った。また、このような番組を日韓で共同制作して、互いの国で放送すれば、先入観や誤解が解けるのではないのか。ただ批判しあうのではなく、お互いに話し合いをする努力が、未来に向けて必要だと思った。

  • 韓国を扱った番組で、ソウルでの街頭インタビューに出てきた女子高生の発言に対する字幕が間違っていた。字幕では「嫌いですよ。だって韓国を苦しめたじゃないですか」となっているが、わずかに聞き取れる本人の声を聞くと、「文化がとても多いですよね。そして外国人が本当にたくさん訪れています」と言っているように聞こえる。日本を悪く言うような発言は全く聞き取れなかった。

  • 消費者グループが、「景品表示法に違反する」と指摘しているスポーツジムのビジネスを、一方的に賛美している内容だった。しかもその会社の立会外分売の取引開始前日の放送だった。何か意図的なものを感じた。

  • 面白くて大好きな番組だが、芸人が嘔吐するシーンは、モザイクなどで隠してはいるが気持ちの良いシーンではない。嘔吐に対しトラウマをもっている私からしてみれば、そんなシーンを放送するなんてとんでもない。ましてや食事をしている時間帯であり、食欲もなくなる。怒りさえ覚える。

  • ゴーストライター事件で有名になってしまった作曲家がゲスト出演していた。その彼の頭を後ろから芸人が思い切り叩くシーンが放送された。芸人なら慣れていることでも、異分野の彼にとっては、かなりの衝撃だったと思う。突然の一撃により頭に損傷を受けることも考えられる。こうした暴力的なやり取りを放送することは、やめるべきだ。

  • 朝の情報番組だが、他の民放局の同時間帯の情報番組よりもテンポがよく、しかも他局と違い、特定の性別・世代・趣味などをけなして面白おかしく仕立てるようなことは一切ない。スタジオの若いアナウンサーやコメンテーターも、軽い議論を交えつつわかりやすくコメントするため、好感を持った。今後も同じスタンスで番組を続けてほしい。

  • 薄毛、ブスなど自分ではどうしようもないことを嘲笑の対象にする放送があまりにも多い。薄毛は病気なのに、嘲りの対象にする放送に怒りを感じる。子どもの頃からそのような放送を見ていると、薄毛は気持ち悪い、馬鹿にされる対象なのだと教育されているようなものではないか。病に対して偏見を持たせる放送を流していいのか。芸人を起用した番組が多いため、他人を馬鹿にして笑いを取るということが多くなっている。人の気持ちを少しは考えた番組作りをすべきではないのか。

  • 「連続ハワイロケを慣行としている」と言っていた。しかし、そのハワイロケは、番組取材というよりも、出演者とスタッフの「毎年恒例のハワイ社員旅行・慰安旅行」が目的なのではないかと感じるような、内容の薄いものが多かった。番組ではハワイ以外にも、年間を通して不要な海外ロケを多用しており、番組を私物化する風潮があるように感じる。真摯な制作をお願いしたい。

  • どう見ても合成の映像か、心霊現象でも何でもない映像を、さも摩訶不思議な映像であるかのように放送していた。視聴者を馬鹿にしていて不愉快である。タイトルにも詐欺の要素が強く、内容もくだらない。例えば「南米の女性が妖怪に襲われ、その子を死産した」という話を放送していたが、赤ちゃんの遺体の映像を見る限り、障害を持ってうまれた未熟児にしか見えない。おそらく我が子がそういう状態でうまれた事実を受け入れられない母親が、地元に伝承される妖怪のせいにしてしまったのだろう。障害児である可能性にも一切触れず、面白おかしく放送するテレビ局側の姿勢に疑問を覚えた。

  • 「中年パラサイトシングル」について放送していた。論調は概して批判的で、中年パラサイトが「家事をせず、親のお金で楽をしている」などと、まるで年金泥棒のように扱っていた。しかし自立しない原因は本人の努力不足だけではない。彼らも好き好んで親と同居している訳ではないし、親の介護などの理由で同居している可能性がある。パラサイトなどと決めつけて、一方的に悪者扱いをすることはいかがなものだろうか。

  • ワイドショーの芸能ニュースで、人や事務所によって、態度をかえるテレビ局に理不尽さを感じている。昨今も週刊誌で女性アイドルと男性アイドルのスクープ写真が発表されたが、全局のワイドショーは、殆どこのニュースを取り扱わなかった。あきらかにテレビ局が何らかの力に屈していると察する。分け隔てない公平な放送を確保してほしい。

  • 野球中継だった。選手がボールを捕ろうとした時、実況か解説者が「落とせ、落とせ!」と叫んでいた。下品な野次のせいで、野球が浅ましいスポーツにみえた。球場やテレビの前で野次をとばすことはかまわないが、実況者・解説者たるものが、そのような発言をするものではない。

  • IT企業の元社長が出演していたが、まるで逮捕されたことがなかったように芸能人面していたことに違和感を持った。なぜ前科があるのに、それを良しとする風潮があるのか。芸能界は犯罪者に甘すぎる。過去のことになっているが、世間はこの人が逮捕されたことを忘れていない。犯罪者の顔など見たくない。バラエティー番組などもっての他だ。

  • 女性タレントが猛獣の世話を体験するという企画で、ワニの池の掃除やライオンの放し飼いエリアに入るというロケ映像が流れた。女性タレントはおそらく飼育員の資格や技術もなく、"棒一本でライオンの世話"など、無防備な状態で猛獣に近づくよう指示される。ライオンの放し飼いシーンでは、エリア内に入る際、書類に「何が起こっても一切責任は追及しない」という同意書にサインするシーンもある。一種のパワーハラスメントにも該当するのではないか。

  • 前回の放送での「ゆとり叩き」がひどく、SNSなどで炎上し、ネット新聞でも取り上げられるほど問題になった番組の第2弾だった。何も変わってない劣悪な番組だった。反省で出演させたという人物もどう見ても「ゆとり叩き」の為の、アホキャラ枠での出演で、酷さがました内容だった。

【ラジオ】

  • 店舗を紹介するコーナーであるパン屋を取り上げたが、「紹介するアナウンサーのいとこの店だ」と言っていた。身内の店を取り上げることは認められるのか。その店を取り上げるなとは言わないが、取り上げるならば身内の店だと言うべきではないのか。身内びいきしているようで面白くない。

  • 私は喫煙者だが、番組で喫煙者はまるで犯罪者のような扱いをしていて、憤慨している。我々喫煙者のほとんどは周りに気を使い、歩きタバコなどもせず肩身の狭い思いをしている。そのことについて一切の不満も言わない。喫煙者を馬鹿にするような発言は許せない。

  • 中高生らしき男子からの「恋愛ってどういう感じですか?」という質問に対し、出演者は「夢中になる」「高揚感がある」という説明に加えて「クスリを使った感じで興奮状態になります」と発言した。最初は聞き違いかと思ったが、その後も何度か"クスリの時のような"と説明していた。"クスリ"という言葉を持ち出すとは驚いた。

【CM】

  • 子ども達に支持された童話やアニメ作品が、CMでパロディー化されているのをよく目にするが、本来のイメージがCMに取って代わられ、純朴な感じが損なわれる。童話は子ども達の大切な宝なのだから、CMに利用する際は十分に配慮してほしい。

  • ホラー映画のCMがあまりにもひどい。幽霊が抱きつくなどの映像があるが、「心臓が弱い方は見ないでください」という注意が出ても対処できない。ホラー映画の予告の放送はやめてほしい。

  • スマホゲームのCMだが、アニメの女子学生が頭を撫でられ、「先生」ととても嬉しそうに顔を赤らめるシーンがある。昨今、実際に学校の先生からの性的な接触の問題も多々ニュースになっている中で、このような先生から体に触られ、それを少女が嬉しそうにしているような気持ちの悪いCMを、昼間から堂々と流すのは問題だ。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組で、プラスチック製の吹き矢で女性お笑いタレントのお尻を刺す瞬間を芸術家が撮影していた。芸術家は人が痛みを感じる瞬間の表情が芸術だと話していたが、子どもたちに人気のある番組であり、子どもたちが真似することを懸念している。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 商店街でのロケシーンで、お笑いタレントが後輩タレントのお尻を蹴飛ばしたり、頭を叩いていた。ツッコミのつもりだったのだろうが、度が過ぎていた。大人がこのような場面を平気で笑うことが、いじめに繋がっていくのではないか。

【「性的表現」に関する意見】

  • 若者向けのラジオ番組で、10代であるリスナーの性的経験をパーソナリティーが面白おかしく聞いていたが、未成年の性行為を正当化しているように感じる。

【「低俗・モラルに反する」との意見】

  • バラエティー番組で、複数のお笑いタレントが「新築祝い」と称して別のタレントの別荘を訪れた際の行動に唖然とした。壁に落書きする、裸で家具に座る、生きた鯛を畳や床に落としてふざける、飲み込んだ食べ物を床に吐き出すなどモラルがない。非常識かつ不愉快で、何が面白いのかわからない。非常識で迷惑な行動を面白いことと思い、真似する子どもが増えそうで嫌気がさす。

【「危険行為」に関する意見】

  • 海外の投稿ビデオを紹介する企画で、腋の下に制汗スプレーをかけている人の後ろからライターを近づけ、火が噴き出て驚いた様子を面白いことのように放送していた。危険な行為であり、子どもたちが見ている時間帯に放送するような内容ではない。

【その他】

  • 不登校の児童を「意識が高い」と紹介していた。当該児童は、いじめや家庭事情、身体の問題などのやむを得ない事情ではないのに義務教育を受けていない。こういった児童を安易に起用し、「意識が高い」と扱っていることにショックを受けた。未成年が法に則った生活をしていないことを取り上げるならば、保護者による説明が必要ではないか。

2015年5月に視聴者から寄せられた意見

2015年5月に視聴者から寄せられた意見

安全保障関連法案の国会審議について、政府批判ばかりの一方的な放送は如何なものか、「事実上の戦争法案」にもっと反対すべきだなど様々な意見。箱根の大涌谷近辺の火山活動活発化のニュースに、風評被害との指摘など。

2015年5月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,844件で、先月と比較して396件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール77%、電話21%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性77%、女性21%、不明2%で、世代別では40歳代30%、30歳代26%、50歳代18%、20歳代16%、60歳以上7%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。5月の通知数は754件【50局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

安全保障関連法案の国会審議が始まったが、政府批判ばかりの一方的な放送は如何なものかといった意見などが寄せられた。
アメリカ議会上下両院合同会議で総理が英語で演説したが、特定の国のリアクションしか紹介していない、などといった意見が寄せられた。
箱根の大涌谷近辺の火山活動活発化のニュースに、地元の商店街の人たちからあまりに煽りすぎではないのかといった、風評被害の指摘があった。
ゆとり世代に関する話題を扱った番組に対し、特定の年代の人を揶揄するものだといった批判が多数寄せられた。
ラジオに関する意見は45件、CMについては34件あった。

青少年に関する意見

5月中に青少年委員会に寄せられた意見は93件で、前月から1件増加した。
今月は、「性的表現」に関する意見が18件と最も多く、次に「表現・演出」が13件、「動物」が10件、「編成」が7件と続いた。
「性的表現」については、日曜夜の情報番組で、若者の間でキス動画を動画投稿サイトに公開することが流行しているとの話題を取り上げたことに対し、「不快」「もっと投稿サイトの危険性に触れるべき」など、多くの意見が寄せられた。
「表現・演出」については、幅広いジャンルの番組の演出方法について、意見が寄せられている。
「動物」については、少年による詐欺未遂事件の報道に際し、被害者が撮影してSNSに投稿した、飼い犬の虐待映像を放送したことに批判的な意見が集中した。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 普段から公平・中立ではないと感じていたが、国会における安保法制に関する放送は、明らかに異常だった。意見が対立するような事案に対して、一方的な報道を行うことは、放送法に違反しているのではないのか。偏った情報を流し、印象を操作するのは偏向報道そのものだ。

  • 今国会で審議されている安全保障法制は「事実上の戦争法案」と報道するべきではないのか。「安全」とか「平和」という言葉をつけてごまかそうとする政府のやることに、マスコミはもっと反対するべきだ。それともまた政府から陰に陽に圧力があるのだろうか。だとしたら、それも含めて報道してほしい。

  • 先日の首相の米議会での演説を取り上げたトピックスの中で、演説内容に対する評価にほとんど言及せず、総理を誹謗中傷するかの如く、英語力や演説原稿のメモをフューチャーするなどに、多くの時間を割いていた。世界情勢不安で危機管理に関心が高まっている昨今、呆れるばかりだ。

  • 首相の米議会での演説のニュースで、中国と韓国の2国の抗議のみを取り上げ、しかも「アジア各国が反論している」と言い切っていた。しかし、インドネシア、マレーシア、フィリピンやパラオ等の他の国や地域のコメントは全く取り上げていない。公平・中立を逸脱している。

  • 政権がやろうとしていることに追随するばかりの報道が増えて残念だ。視聴者は本当のことを知りたいのであって、政権が作る虚像を見たいわけではない。

  • 「箱根・宮ノ下温泉の人通りが火山活動風評被害でこんなに少なくなっている」とのリポートがあった。しかし、誰も歩いていないとして紹介された路地は、火山活動前でも人通りのない路地だ。箱根全体の取り組みとして、過剰報道による風評被害を最小限にとどめようと努力している。このような誤解を招くような報道は控えていただきたい。

  • 箱根の報道は毎日、不安を煽るかのようだ。実際、旅館のキャンセルが相次ぎ、死活問題だ。マスコミは「風評被害のおそれ」や「あまり怖がらなくても」などと述べつつ、「地震の回数が増えている」などと報じている。注意は必要だが、入山規制のレベルをマスコミが上げているのでないだろうか。箱根だけでなく、自然災害の今後の伝え方と、それによる風評被害を考えるべきだ。

  • 大阪都構想の結果に関する報道の中で、司会者が、賛成派の敗因について喋ったあと、手に持っていた指示棒をカメラ(視聴者)に向かって突き出すようにしながら「こういうことを言うと、おかしな反対派から電話が掛かってくるんだ!お前ら、いい加減にしろ!」と暴言を吐いた。視聴者を侮辱する行為だ。苦情の電話をする人のことを「おかしな反対派」とひとくくりにし、レッテルを貼っている。司会者のあるべき姿とはとても思えない。大阪都構想に反対する市民のことをあからさまに貶める発言で、司会者として不適格と言われても仕方がない。

  • 日本礼賛の番組が多すぎる。ちょっと日本の体制を批判すると、「反日」の烙印を押されて、ネットで炎上する事情は理解できるが、現代社会の問題点を指摘することこそ、日本という国家のためになることではないのか。幼児化しているネット世論に迎合しない、硬派で取材力のある番組を見たい。

  • 「やらせ問題」で、ドキュメンタリーはある程度演出をやらなければ作れないと言っていた。嘘がなければ問題ないとも言っていた。しかしこれはメディア側の都合のいい言い分だ。視聴者は作り物だと見ていない。作り物ならドキュメンタリーではない。演出なしの撮りためたものを編集することは分かるが、演出を入れてしまえばそうではない。自己弁護に終始しないでほしい。

  • 来日する外国人観光客が増えているという話題だったが、浅草や渋谷など東京の観光地ばかりを取り上げていた。外国人観光客たちは東京にしか興味がない、と伝えるような内容だった。実際には多くの外国人観光客が京都や奈良、大阪、広島、北海道、九州などにも来ており、彼らは国内の観光地では京都を最も高く評価している。在京の放送局が東京目線で番組制作をし、東京に都合がよいように放送をしているかのようだ。

  • 中国国内の合唱コンクールで可動式の舞台が落ちたというニュースを取り上げていた。舞台の上では多くの生徒たちが合唱をしていたのだが、落ちる瞬間の映像に「一糸乱れぬ様で落ちて行った」とナレーションが入り、同時に茶化すようなコミカルな曲をつけ、落ちたシーンを何度か逆再生していた。重傷者も出ている事故を、面白おかしく編集する放送局の倫理感を疑う。

  • 報道番組全般に対して、各放送局の主張が強すぎることを懸念している。事実のみ正確に報道するべきだ。各放送局の主張が反映された報道番組もどきが大変多い。自重してほしい。

  • 生放送中に東北地方で最大震度5強の地震があり、緊急地震速報が流れた。その後約数10分にわたって他の内容の報道を取りやめて、「繰り返しお伝えします」と何度も放送していた。公共放送の観点からの報道と思われるが、延々と同じ内容を繰り返されると、最初から見ている人は「いい加減にしてください」と言いたくなる。今は字幕放送もできるのだから、音声による放送は10分おきくらいに最新情報を伝えるようにして、あとは字幕放送に任せて他の内容も報道すべきではないのか。

【番組全般・その他】

  • 「ゆとり世代」を取り上げていた。ゆとり世代を馬鹿にした内容で、バラエティー的には面白いのだろうが、偏見に満ちていた。ゆとり世代代表として2人の芸能人が出演していたが、普通ではあり得ない言動が目立った。あまりにも揶揄しすぎだ。ゆとり世代の私としては胸が締め付けられる思いがした。

  • モノマネ芸人が有名人の身内に「オレオレ電話」をしていた。オレオレ詐欺で高齢者をはじめとする多くの方々が被害に遭い、重大な社会問題となっている中で、面白おかしく、このようなお笑い番組のネタにすることは如何なものか。

  • オレオレ詐欺で被害者がこれほど多く、社会問題化しているにもかかわらず、電話の声で人を騙すというお笑い企画を放送していた。笑いと倫理の境界を逸脱している。電話の声で人を騙すという行為は、今や犯罪だ。なぜこのような番組が放送されるのか。高齢者が電話で老後のお金を毎日騙し取られている現状を、この番組担当者は知っているのか。

  • 急増する「中高年ニート」について話していたが、年金不正受給者に結びつけるなど、あまりにも差別的な内容だった。私は親に面倒を見て貰っているが、家事などをやっているので引け目はない。働かない人たちに、あまりにも悪いイメージを植えつけるものだった。

  • 南米や中東、アフリカ諸国等を取り上げる際、距離感を表現するためか「日本の裏側」「地球の裏側」という表現が安易に使われている。惑星に表裏、上下左右はあるのか。差別表現の一つではないか。

  • 「母乳フェチ」や「女性を口説く」「ナンパ」「ED」に関する話題で盛り上がっていた。これはセクシャルハラスメントではないのか。いずれにしても、いつもこの番組は下ネタが多い。男女ネタを放送したいのなら、18禁のCS番組にするか、せめて深夜帯の番組にするべきではないか。ゴールデンタイムで家族で安心して見られる番組ではない。

  • カップルにインタビューし、彼氏の携帯を見せて浮気していないかどうかを調査する企画だった。最初に登場したペアルックのカップルの彼氏は19歳の未成年だったが、インタビューの中で、「中学生の同級生とお酒を飲み行った」という発言があった。未成年の飲酒が問題ないかのように話を展開していた。未成年の飲酒発言があったのに、平然と放送することにびっくりした。

  • 広島のある島が紹介された。外国人の女性が、木陰で休んでいるウサギを無理やり抱き上げていた。島では抱っこは禁止されており、至る所に注意書きが貼ってある。最近、島にもマナーを守らない人が増えているが、呆れと怒りを感じた。放送するときは、きちんとそういった島の規則があることを知らせるべきだ。マスコミの影響力は大きいのだ。

  • 日本に住んでいる国際結婚をしたお宅に訪問して話を聞いたり、その国の食事を食べたりするコーナーが面白い。海外に行き、その文化にふれるのも良いが、日本に住んでいる外国人の生活にふれるほうが子ども達にも身近に感じられる。オリンピックもあることだし、海外の文化の理解にも繋がるよい番組だ。これからも訪問のコーナーも含め、番組を続けてほしい。

  • 出演者による差別的な言動や過激な発言が多すぎる。子ども達がテレビを見ている日曜の昼間に、こんな番組をいつまでも放送していてよいのか。5年後にオリンピックを控えているというのに、日本のイメージダウンにもなりかねない。この番組がきっかけで、外国人に対するヘイトスピーチが起こったり、「ネット右翼」と呼ばれる若者が増加したのかもしれない。日本の政治や海外のお国事情を批評するのは自由だが、差別的な発言や過激な発言は慎むべきだ。

  • 猿がいる無人島の企画で、現地で料理を作る時に猿に材料を食べられるシーンがあった。そういうシーンは面白いのかもしれないが、野生の猿に人間の食べ物の味を覚えさせてしまう。専門家が指導すれば、番組はもっと良いものになるのではないのか。

  • 「中高年のニート」として、母子家庭の親子の特集をしていたが、彼はニートではなく舞台やテレビでも活躍している芸人だ。紹介の仕方があざとく、後半でネタばらしをしていたが、言い訳としか思えない。現実のニートで、その状況から抜けだしたくて苦しんでいる人が大勢いるのにもかかわらず、“ニート=堕落者”という構図を視聴者に印象づけているようにも思える。

  • 「現金を街角に放置し拾われるだろうか」という企画だが、なぜ街角に現金を放置するのか。持っていく人がいても不思議はなく、いろんな人に迷惑が掛かる。視聴率を稼ごうという魂胆が見え見えの下品な番組だ。

  • 情報系の番組で、出演者がお笑い芸人で固められている。特に4月から入れ替わった出演者にそうした傾向が強い。芸人のコメンテーターは面白いのだが、あまりにも多くて食傷気味だ。朝の放送で芸人に「おはよう」と言われ、夜の番組で同じ人に「こんばんは」と言われる。コメンテーターには色々な分野の人をバランスよく配置してほしい。

  • 食べ物や野菜などの健康効果を紹介するコーナーや番組があるが、ほとんどが「○○先生によると」「○○の効果が期待できる」など、放送側の無責任さが目立つ。問題があったら、「○○先生による見解」「効果があるとは言っていない」と逃げようとしているのか。「効果が期待できる」など噂話の延長のような事柄を、ありそうなこととして放送していいのだろうか。

  • 各局で「ゴミ屋敷」の特集を放送していたが、特にこの番組はひどかった。長々とインタビューを放送していたが、不愉快だった。ゴミ屋敷に住む人たちは、普通ではない、精神的に問題のある人が多い。そのような人にインタビューをして、まるで見世物のような感じだった。

  • 「オムライス日本一決定戦」の様子を放送していた。放送では、10種類のオムライスをディレクターが「全部食べて完食、お腹いっぱいだ」としていた。私はその日、偶然その場にいて一部始終を見ていたが、彼は10食のオムライスを全部は食べていなかった。1口ずつだけを食べて、残りはスタッフみんなで食べていた。「悪質なやらせ」とまでは言わないが、この程度の演出なら許されるだろうという甘えに他ならない。見たくはないテレビの裏側を目撃した思いがした。

  • 「葬式で焼きあがったお骨を見て職業病が出てしまった一言とは?」というお題があったが、あまりにも不謹慎だ。先日、私の祖父が亡くなり3日前に祖父の葬儀が行われたばかりだ。私以外にもこのような思いをした方もたくさんいると思う。なぜこのようなお題にしたのか不思議だ。

  • マラソンランナーとして走るかもしれない芸能人発表のやり方にとても憤りを感じている。私の息子は身体障害者だ。毎年24時間マラソンは楽しみのひとつだった。今回も誰が走者なのか期待していた。ところがあの発表のやり方は、まるでいじめで、悪意を感じた。あのような発表の仕方では、指名された人物は断る余地がない。決まった時点での発表では面白味にかけるのか。

  • マラソンランナーに男性のロック歌手が選ばれたが、テレビ局のゴリ押しで断れない状況を作り出していたように見えた。炎天下で24時間マラソンという企画が、どれ程の危険であるのか、テレビ局側は認識しているのだろうか。チャリティー番組というなら、人の命をもっと大切に考えるべきだ。

  • 私は脳神経外科医だ。男性の芸人が屋外で高速回転する椅子に座ったあと、泥沼にかかった一枚板の橋を渡り切れるかという難題に挑戦させられた。彼は泥に落ちてうずくまり、「クラクラする」「寒くて前が見えない」「気持ち悪い」などと訴えており、かなり重症に見えた。その様子を見たスタジオは大爆笑だった。しかし医師として、脳への損傷をきたす前段階の症状を疑った。回転速度がもう少しでも早かったり、回転時間が長いと頭部や呼吸器官を痛める危険性もある。事故にもつながる危険な仕掛けをしてまで番組を作る必要があるのだろうか。

【ラジオ】

  • 沖縄の基地反対に共鳴する9条の会の会員だという聴取者の「総理は怖い人」という手紙を、出演者が読み上げた後、女性アナも「怖い」と発言していた。同じ主義・主張をする出演者がいてもおかしくないが、局アナが安易に賛同するのはルール違反ではないのか。政治家を「怖い」などという個人的な感情で批判したいのなら、個人ブログやインターネット放送でやるべきだ。

  • 男性DJが「ファーストキスはいつだった?」という流れになり、周りにいるスタッフに次々と聞いていた。そして「僕は○才の時にした。相手は誰々さん(フルネーム)で具体的に、どの場所でした」と発言した。得意そうに話している様子が不快だった。DJとして配慮がなさ過ぎるのではないのか。

【CM】

  • 未成年の飲酒が問題とされるのに、未成年に人気のあるタレントがアルコール飲料のCMに起用されることはおかしい。海外ではアルコール飲料のCMに様々な規制があると聞いている。日本はあまりにもずさんでいい加減すぎる。

  • ドラマや映画等のCM中に暴言や暴力シーンがたびたび見受けられる。CMは番組と違い選択ができず、子どもの目にも触れる。このようなシーンを入れるべきではない。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 中高生のカップルが自分たちのキス動画を動画投稿サイトにアップする現象を特集していたが、幼い中高生の顔がインターネット上にキス動画という形で流される危険性を警告するのではなく、むしろ好意的に放送していた。一部、批判的な意見もあったが、「恥を知らないのか」など無難な意見ばかりで、インターネットに潜む危険性についての観点が欠落していたように感じる。

  • バラエティー番組で、男性お笑いタレントが女性お笑いタレントの胸を揉むギャグをしていた。青少年がまねするおそれもある。当該女性お笑いタレントは収録中だったので、自分の感情を押し殺していたように見えた。お笑いタレントだからといって許される行為ではない。

【「動物」に関する意見】

  • 少年がSNSを通じて知り合った会社員に対する詐欺未遂で書類送検された事件の報道に疑問を持った。少年たちは被害者である会社員を恐喝するために、会社員が自らの飼い犬を虐待する映像を撮影・投稿させていたのだが、その虐待映像を放送する必要があったのだろうか。私は極端な動物愛護精神を持っているわけではないが、非常に嫌悪感や不快感を覚えたし、子どもにも悪影響があるのではないかと思う。そもそも虐待動画はニュースの核心部分ではなく、詐欺未遂事件の手口や犯人と被害者の関係性などが注目すべき点ではないのか。

【「編成」に関する意見】

  • 土曜日の深夜に未成年のアイドルが出演するラジオ番組がある。当然、録音放送だとは思うが、当該アイドルのファンは青少年が多いと思われるので、青少年の健全な生活のためにも放送時間をもっと早めてほしい。

【「犯罪の助長」に関する意見】

  • お祭りの会場で「ドローン」を飛ばすと示唆した少年が逮捕された。逮捕前にも同少年に関する報道が行われていたが、これにより、少年が動画をアップしているサイトの視聴回数が増え、当該少年の広告収入を増加させることになってしまったのではないだろうか。逮捕前の報道が、少年の行動を煽る結果になったのではないかと感じる。

2015年4月に視聴者から寄せられた意見

2015年4月に視聴者から寄せられた意見

政権与党の調査会が、番組内容に問題があったとして放送局の幹部を事情聴取するということがあったが、表現の自由に対する圧力だといった意見や、報道機関は公平・中立を順守するべきだといった声など。

2015年4月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,448件で、先月と比較して63件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール66%、電話31%、FAX1%、手紙ほか2%。
男女別は男性70%、女性27%、不明3%で、世代別では40歳代28%、30歳代27%、50歳代17%、20歳代14%、60歳以上12%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。4月の通知数は590件【50局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、23件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

政権与党の調査会が、番組内容に問題があったとして放送局の幹部を事情聴取するということがあったが、表現の自由に対する圧力だといった意見や、報道機関は公平・中立を順守するべきだといった声など、様々な意見が多数寄せられている。
首相官邸の屋上にドローンが発見されたが、逐一屋上の様子を放送するのはセキュリティー上如何なものかといった声や、憶測に対して批判が寄せられた。
「やらせ」疑惑の番組に対して、調査報告が発表されたが、いずれにしても報道番組に演出は馴染まないといった意見などが寄せられた。
ラジオに関する意見は48件、CMについては48件あった。

青少年に関する意見

4月中に青少年委員会に寄せられた意見は92件で、前月から24件減少した。
今月は、「性的表現」に関する意見が19件と最も多く、次に「暴力・殺人・残虐シーン」が17件、「表現・演出」が12件、「言葉」が10件と続いた。
「性的表現」については、夕方のアニメ番組で性的な話題が取り上げられたことについて多くの意見が寄せられた。
「暴力・殺人・残虐シーン」は、情報番組で過激な映像が多く含まれるウェブサイトを特集したことについて、意見が数多く寄せられたほか、バラエティー番組の罰ゲームで、スタジオ観覧中の子どもの前で人を蹴ったことについても複数の意見が寄せられている。
「表現・演出」では、バラエティー番組で元受刑者が刑務所での実態などを紹介したことが不適切だとの意見が目立った。
「言葉」については、ドラマのタイトルにサディズムを意味するアルファベットが使用されていることについて、配慮が足りないとの意見が複数あった。
そのほか、「いじめ・虐待」に関する意見として、バラエティー番組の出演者が人の容姿を笑いのタネにしていることに対して、いじめのきっかけになりかねないとの意見が複数寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 政権与党が、放送局を聴取するとのことだが、如何なものか。まさしく、介入そのものではないのか。いまの政権は色々な所に口を出し過ぎだ。

  • 番組内でコメンテーターが、官邸の圧力を暴露した。これを受けて、政権与党が放送局を呼びつけている。これは明確な「圧力」である。しかし権力者はきっとこう言うだろう。「いいえ。圧力ではありません。公平・中立を求めたまでです」しかし、これは明確な介入だ。

  • 党の調査会が、放送局の放送について、局の幹部を呼びつけて聞き取りをすると聞いた。個別の番組内容に、政権政党が関与しようとすることは、明らかに政治的圧力ではないか。放送内容に政治が介入することは明らかに、言論・表現の自由への弾圧だ。視聴者、国民の知る権利の妨害だ。こういう時にこそ、第三者機関としてのBPOの存在意義が発揮されるのではないのか。

  • 放送局の番組について事情聴取をすることを取り上げていた。その際「この事情聴取は民主主義の根幹を揺るがす政府の圧力だ」と非難した。しかし、そもそも事の発端は番組のコメンテーターが一方的に政府を非難したものであり、その時点で公正さにかけていたことが問題なのだ。今回の事情聴取は「公平な放送をお願いする」というスタンスであるのに、明らかに誇張した解釈をしている。

  • 現政権による報道介入に対して抗議してほしい。最近どのテレビ局も政権批判ができなくなってきている感じがする。報道の自由に関し、特に健全な政権批判については放送業界全体で守ってほしい。またそのことと表裏一体の問題として、ヘイトスピーチをまき散らすような番組や、首相のお友達コメンテーターを平気で重用することはやめてほしい。

  • 「党が放送局を聴取したことは報道の自由の侵害だ」と手前勝手な視点からのみ報じているが、党の介入を招いた自らの反省はないのか。電波は公共のものだ。右も左も両方の意見を報じてこその報道だ。沖縄の基地、原発、安保法制といった国家的なテーマで、ただ反対する側の声だけを報じる。なんでも反対、声の大きな「弱者」の視点のみを報じるマスコミの姿勢は、もううんざりだ。

  • やらせ疑惑が問題になっているが、やらせの有無にかかわらず報道番組において演出があること自体問題ではないか。放送倫理として疑問を感じざるをえない。事実をありのままに報道するからこその、報道の自由ではないのか。

  • 「やらせ」疑惑が持たれている番組の調査報告が出たが、全く納得できない。あれが「やらせ」でないなら、なにが「やらせ」になるのか。あの人物は別の番組でも匿名の証言者として何回も出ていると聞いている。テレビ報道における匿名の証言をこのまま放置していいのか。

  • 統一地方選挙の開票速報だが、投票締め切りは20時なのに、20時ちょうどに「当確」と騒ぎ立てることはいかがなものか。「選挙管理委員会の公式な発表はありませんが」や「情勢取材をもとに」「明らかな場合は公式発表を待たずに」などと、以前にも増して言い訳めいたアナウンスが増えた。当選かどうかをきちんと発表することは選挙管理委員会であり、マスコミの仕事ではない。マスコミは結果を正確に伝えればいい。過去に"当確"が出ながら開票の結果、落選ということもあった。調査員のなかには「協力して当然」と無神経に聞いて来る輩もあり、不快なことこの上ない。

  • 女性の国会議員が国会を休んで旅行に行っていたことが取り沙汰されている。ところで今日、統一地方選挙の告示がされた。その時期に党の名前を出して彼女の行為を責めることはいかがなものか。選挙戦に入った以上、党のイメージダウンに繋がる内容は、節度をもって報道してほしい。

  • 福島県に開校した学校の開校式・入学式に、著名な若手の国会議員が出席した。彼の学園への尽力が詳しく紹介され、キャスターのインタビューもあり、功績をたたえる内容だった。彼は党の顔であり、強力な宣伝マンだ。選挙期間中に大きく取り上げるのは、如何なものか。

  • 「天皇陛下のパラオ訪問」を取り上げていた。その中でコメンテーターが「陛下の発言に政治的な意味をみるということは本当は良くない」と前置きをした後で「現在の安保法制は陛下の意思に反するのではないか」というニュアンスのコメントをしていた。世論誘導に等しく、目に余る。

  • 沖縄米軍基地について、沖縄の人は多くが反対している、賛成の人はいないと受け取れるような内容だった。番組では反対者の抗議の様子のみを映している。まるで沖縄に基地があることが悪のように感じた。私は米軍基地は必要だと考えている。同じ考えの人もいると思うが、ほとんどテレビで取り上げられることはない。

  • ニュース番組のタイトルに「沖縄VS日本政府」という表示があった。米軍基地の移転問題に関する話し合いを指すものだと思う。双方一歩も引かない厳しいやり取りを表現したかったのだろうが、まるで沖縄と日本が敵同士であるかのような言い方だ。沖縄県民の望むことが日本にとっては不利益になるとでも言いたいのだろうか。

  • アメリカ南部の警官による黒人射殺事件報道において、繰り返し射殺シーンを放送するのは、どのような必要性があってのことか。この件に限らず、殺人事件報道においてわざわざ現場の血痕をクローズアップにして流すなど、昨今の報道のあり方には疑問を感じざるを得ない。痛ましい事件を報じることと、血なまぐさい現場を大写しにしてセンセーショナルに煽ることは同義ではない。いつになったら自浄作用が働くのか。

  • プライバシーの保護の観点だと思うが、取材映像に個人、場所が特定されないようにモザイク処理、音声加工などが施されている。しかしこの手法だと、どこまでが真実なのか演出なのか、分からない。重要性は認識しているが、何か納得できない。

  • AIIBについて、"バスに乗り遅れるな"という論調を見るが、果たして本当に「行き先」を確認しなくても良いのか。この銀行の問題は、中国が総裁を決め、監査権も議決権もなくGDP比例で負担を求められる不透明な構造だ。さらに言えば日本は融資する側であり、融資基準も明らかになっていなく、不良債権化しかねない。なぜ問題点をなおざりにして、「孤立した」と大騒ぎするのか。

  • 「横浜市の元中学校長が買春」したことを伝えていた。どこのニュースでも「原因はストレスだったと供述」としているが、常識的に考えて、ストレスだけが原因だとは思えない。世の中にはストレスが溜まる仕事など山ほどある。ストレスがあったとしてもこのような犯罪に手を染めて良い訳はない。供述通りの報道は大切だと思うが、何か釈然としない。

  • 株価が2万円になったことについて、証券会社の人が「今後は2万2000円もありうる」と成果ばかりを取り上げていたが、国民の景気回復の実感のなさをあまり伝えていない。企業業績ばかりを強調していたが、明らかに不自然だ。実質賃金は上がってなく、むしろ不況という声は強い。雇用も非正規ならともかく、正規は減っていることが実態だ。

  • 96年発生の在ペルー日本大使公邸人質事件を扱い、ペルー軍救出部隊の突入時の状況について、スタジオに当時人質だった日本人を招き、話を聞くというくだりがあった。そこで、元人質の洒落の発言(麻雀をしていたのでテンパイになっていた人がいたことと、状況がテンパっていた事をかけたらしい)を出演者が爆笑した。しかし、当該救出作戦においては、まさに、当該人物をはじめとする日本人のために現地軍が命を賭して戦い、隊員も殉職している。その背景を知りながら、笑いにするとは如何なものか。

  • 「辺野古の基地建設に反対する運動に、中国からの資金援助があるというきな臭いうわさがある」というコメントがあった。反対運動の様子が「一部にきな臭いうわさも」というテロップ入りで放送された。沖縄県の方々の民意は先の選挙で示されており、反対運動がまるで中国の意を汲んだものであるかのような放送は、許しがたい。

  • 大阪都構想の議論で、MCとコメンテーターの発言が目に余る。市長は当然、賛同を得る立場から発言するが、番組ではそれが中立性を欠くという。反対を推奨する政策立案者はいない。市長は説明会を聞いた後で賛成・反対を決めてもらえばよいといっているのに、「賛成を押し付けている」との見解しか示さない。偏っているのは、番組そのものではないのか。

  • 「操作が簡単で軽量」であるとして、「無人飛行機ドローン」を紹介している。しかし利便性の高いドローンを個人が悪用すれば、犯罪につながる可能性もある。元々が軍事用であることを考慮し、これ以上テレビで紹介するべきではない。

  • 首相官邸屋上に"ドローン"が落下したというニュースで、屋上から邸内に落下物を運び出す様子を映していた。その際、屋上からの出入り口が開いている映像が流れた。開口部の位置や材質なども分かり、セキュリティー面で問題だと思った。取材ヘリが捉えたからといって、スクープ映像としてそのまま流すのは余りに無責任だ。

  • 総理官邸屋上にドローンが落ちた件を取り上げ、メインキャスターが「反原発派の仕業ですかね」という発言をした。それを受けてコメンテーターは否定していたが、発言は、反原発運動をしている人々は過激なことをするという印象を与える。また、福島原発事故で被災された方を侮辱するものだ。個人の憶測を安易に言うことはいかがなものか。

【番組全般・その他】

  • "美人なのに結婚できない女"という番組企画はセクハラに値するのではないのか。結婚するかしないかは、個人の意思に基づくものだ。また女性の品定めをするような放送内容は、時代錯誤そのものだ。

  • 癌などの死に至る病気の感動話を頻繁に放送している。人の死で感動の涙を誘って視聴率を稼いでいる。親しい友人を白血病で亡くした身としては、言葉には言い表せないほどの悲しみを、娯楽のように扱われていて不愉快だ。いまや癌は稀な病気でもないし、もう少し話題の取り扱いには慎重になるべきではないのか。

  • テレビ局のアナウンサーが、昨年自宅を購入した際に、スポンサー企業から無利子で多額の融資を受けたとして批判されている。本人からの反論がないところを見ると、おおむね事実のようだ。報道の第一線にいる者がそのような便宜を受けることは、重大な倫理違反だ。

  • 芸人達が色々なアクロバティックな体験をするコーナーがあった。そのなかで、火を付けたコートを着たまま自転車に乗って、水のなかに自転車ごと転落するという企画が気になった。他のアクロバティックなものとは異なり、身近にあるものなので、すぐに真似をできる危険性がある。この番組を見ている年代は若い方が多いと思う。だからこそ手の届く遊びとして、かなり危ないのではないのか。

  • 最近のテレビは同じような芸人が出る番組ばかりだ。特に番組の改編期であるせいか、だらだらと長時間に及ぶ番組が多く、うんざりする。今はちょうど春休みで、子どもたちは十分に時間がある。こういう時こそ面白くて、ためになる番組を放送してほしい。

  • 視聴率調査会社が1社しかなく、公平性が保たれない。いい作品でも視聴率が悪いと打ち切りになったりするが、視聴者のことを考えているのか。地デジになり、クイズなどに投票などできるのに、視聴率に関しては旧態依然としたモニター制度のままだ。放送関係者は、どう思っているのか。私の好きな番組は視聴率が悪いようで、打ち切りがささやかされている。勉強にもなっているので、放送を続けてほしい。

  • 若者の間で、カップルのラブラブ動画をSNSに公開することがブームになっているようだ。しかし、2人だけのことで済めば良いが、携帯の個人情報が漏れて、悪意で公開される可能性がある。また、今はラブラブであっても、別れた後に腹いせでその動画が公開されてしまうこともあり得る。安易に番組が紹介していい内容とは思えない。ネット動画のもつ危険性についても、もっと言及してほしかった。

  • 「男性芸能人3人が数時間の京都滞在中、約30万円の飲食費を使い切る」という企画だった。内容の馬鹿馬鹿しさにあきれた。最近の調査によると、貧困が原因で子どもの6人に1人が3食を食べられないそうだ。そのような社会にあって、貧しくもない芸能人が気持ち悪くなるまで食べ物を詰め込む様子を放送して何の意味があるのだろう。食材を育てた人や料理を作った人にも申し訳ない。このような飽食シーンを放送するのはやめてほしい。

  • タレントが世界の極限地で100時間サバイバルを行う番組だった。番組の終盤、手作りイカダで新たな島に渡るシーンがあった。途中で強い風によって進めなくなり、イカダも壊れかけた。そして夜になり、その場から進めないシーンで一旦CMに入った。そして、他のタレントの内容も伝えながら、番組のエンディングになった。100時間達成の瞬間をタレントに伝えるのだが、いつの間にか無人島に到達している場面になっていた。その間何が行われたのかカットされていた。あのイカダの状態からどうやって島に辿り着いたのか全く放送されていない。ドキュメンタリー番組ではなく、バラエティー番組なので、多少の演出によって番組を面白可笑しくすることは構わないが、あまりに不自然だった。

  • 元プロ野球選手の解説者が現役のサッカー選手に対して「引退したほうがいい」と発言していた。さらにサッカーの2部リーグを2軍と発言していたが、2軍で苦労しているクラブや2部を盛り上げている地元の人間に対して失礼だ。野球でもその選手と近い年齢で活躍している選手もいる。発言はほかの競技に対する侮辱でもある。

  • 母親たちを格付けする"春のママカースト"というコーナーがあった。夫の収入や学歴、持ち物などで母親たちにランクをつけるというもので、コーナー自体、差別的な内容だ。さらに差別の象徴である「カースト」という言葉を使い、より強調していた。なぜそんな言葉を使い、笑いをとろうとするのか。差別を肯定することはもちろん、助長するようなことがあってはならない。

  • 大阪は下品であるのが当たり前、大阪のおばちゃんは全て遠慮知らずだと言いふらす番組が、どうして許されるのか。どの街にもレベルの低い人間は沢山いる。それなのに大阪ばかりが品の悪い街として、テレビ番組で紹介されている。本質的特性でないことを、まるで地域の特性であるかのように言いふらすことは、ヘイトスピーチそのものだ。

  • 大阪人でも本物そっくりの拳銃でバーンとやられたら、さすがに「やられたー」とは言わないだろうという企画だった。バイト先に強盗が来るというドッキリは、他の客などは仕掛け人という設定だったが、やり過ぎなのではないか。最後に「ドッキリ」というボードを掲げれば何でも許されるというのは、如何なものか。

  • 「罰ゲーム」と表現し、同性愛者の憩いの場をアイドルが歩くことを、「檻に入れられた餌」と称することは、同性愛者への根強い偏見を再生産している。これを見た若い同性愛者は傷つき、異性愛者は「同性愛者は貶めて良い存在」という認識を植えつけられる。このような番組が、同性愛者へのいじめや偏見・差別を助長する。

  • トーク番組の、収録から10分後に放送する「ほぼ生放送」という企画で、出演者の不適切な発言に「ピー」という音がかぶせられていた。出演者の意見は意見として話してもらい、視聴者に判断をゆだねるべきだ。「ピー」という音は甚だ耳障りだし、不愉快だ。

  • 元IT会社の社長が、何事もなかったように、しれっとした顔で出演していた。刑期を終えたから良いのか。自分の体験談を笑い話にして「自分のようになるなよ」など、何様のつもりなのか。芸能人だから何でも許される風潮は残念だ。

  • 芸人数名が南房総を訪れ、レストランで料理を注文した。その際、男性タレントがウェイトレスに胸のサイズを尋ねた。はにかむ彼女に対し、「Dカップ?Cカップ?」などと迫り、周りの芸人はゲラゲラ笑い転げていた。これは明らかなセクハラだ。一般社会ではセクハラに対する厳しい対応が常識化しているというのに、芸能人による一般人への恥知らずな行為を見て、強い憤りを覚えた。

  • ボリビアの都市の映像の中で「野良犬の数、これは札幌市の人口と一緒です」というナレーションが入った。札幌市民は野良犬ではない。同じ扱いをするなと言いたい。しかも札幌市は、人口190万人と1桁違う。小学生でも知っている事実ではないか。非常に腹立たしい。

  • ホームチーム贔屓の実況・解説はいたしかたがないが、相手チームを批判したり、揶揄する発言があった。視聴しているのはホームチームのファンだけではなく、相手チームのファンも見ている。それを知っているはずなのに、そのような実況・解説は如何なものだろうか。

【ラジオ】

  • 沖縄の米軍基地移転に県知事が反対しているという話題で、男性司会者が首相の対応のまずさを批判した。その際「あのバカ野郎が、云々」と発言した。政治家批判は結構だが、暴言はよくない。

  • 番組ディレクターが結婚した際、MCが「彼はストーカー行為をして結婚してもらった。だからまだ結婚していない男性は、ストーカー行為をすると良い」と言った。お笑い芸人の冗談だとしてもストーカー行為は犯罪である。

  • 聴取率調査週間だからといって特別なことをしないでほしい。ラジオの聴取率調査週間になると、いつもより豪華なプレゼントをしたり、特別番組を編成することがある。聴取率調査週間以外の日は手を抜いているということなのだろうか。

【CM】

  • 料理の食事シーンのCMの音が不快です。「ズルッ」「ハフハフ」といった食事の際の音を、何故あんなに大音量で流しているのか。汚ならしくて、思わずチャンネルを替えてしまう。マナー上あんな音をたてて食べることは常識はずれだ。

  • スポーツジムのCMが頻繁に流れているが、いきなりメタボのだらしない腹のアップが画面に映し出され、不快になった。食事時の時間帯でもお構いなく頻繁に流しているが、如何なものか。

青少年に関する意見

【「性的表現」に関する意見】

  • 夕方6時台のアニメ番組での性的表現がひどすぎた。疑似性交用の人形のようなものや、いわゆるSMプレイに使う道具などが露骨に描かれ、使用されていた。放送局はいったい何を考えているのか。まだ、小学生が視聴するような放送時間帯である。

  • バラエティー番組で、「熊と出会ったときに死んだフリをしても助からない」との説明をする際に、熊の交尾写真を複数回使用していた。子どもの見ている時間帯に不必要な映像をわざわざ使用しないでほしい。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • 情報番組で、凄惨な殺害シーンや事故などの過激な映像を多く含むウェブサイトを特集していた。日曜夜9時台の放送であり、子どもも多く視聴していると思われる。番組内で引用した同サイトの動画は放送での許容範囲を逸脱しない程度の衝撃度だと感じたが、興味を持った子どもたちが同サイトにアクセスして、より過激な映像を視聴してしまう可能性が高い。結果的に同サイトの宣伝をする形になってしまったのは極めて遺憾である。

  • バラエティー番組の罰ゲームで出演者が足蹴にされたのだが、それを見ていた他の出演者は笑っていた。スタジオ観覧中の小学生の目の前で行われたことであり、このようなシーンを子どもたちが見ると、精神の成長に悪影響があるのではないかと危惧している。

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組に元受刑者が出演し、刑務所の実態などを面白おかしく話していた。ディレイ放送にすることによって、表現については一定の配慮がされているが、子どもが見ている時間にこのような放送をするのは不適切だ。話している内容も美化されているように感じる。

【「言葉」に関する意見】

  • ドラマのタイトルにサディズムを意味するアルファベットが使用されている。子どもが見る放送時間帯にこのようなタイトルをつけるのはいかがなものか。タイトルの意味について子どもに聞かれた場合、どのように答えればいいのだろうか。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • 私は生まれつき不正咬合で下あごが出ており、幼少期からからかわれてきた。最近、お笑い番組等でこのような容姿のお笑いタレントをからかって笑いを取ることが多く、それを見ると私も大変傷つく。生まれつきの身体的な問題を笑いのタネにしないでほしい。