第248回 放送と青少年に関する委員会

第248回-2022年7月

視聴者からの意見について…など

2022年7月26日、第248回青少年委員会を千代田放送会館会議室で開催し、欠席の榊原洋一委員長をのぞく7人の委員が出席しました。
6月後半から7月前半に寄せられた視聴者意見には、安倍元首相銃撃直後の緊急ニュースの中で、高校生とみられる女性2人の顔出しでのインタビューで目撃情報を繰り返し放送したことについて、配慮が必要だったのではないか、などの意見がありました。
7月の中高生モニターリポートのテーマは「最近見たドラマについて」で、様々なジャンルのドラマに対する興味深い意見が寄せられました。
委員会ではこれらの視聴者意見やモニターリポートについて議論しました。
最後に今後の予定について話し合い、8月の委員会は休会となりました。
次回は、9月27日(火)に定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2022年7月26日(火)午後4時30分~午後6時30分
場所
千代田放送会館会議室
議題
視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
今後の予定について
出席者
緑川由香副委員長、飯田豊委員、佐々木輝美委員、沢井佳子委員、
髙橋聡美委員、山縣文治委員、吉永みち子委員

視聴者からの意見について

6月後半から7月前半に寄せられた視聴者意見について担当委員から報告がありました。
安倍元首相が銃撃された直後の緊急ニュースの中で、高校生とみられる女性2人の目撃情報についてのインタビューを顔出しで約1時間30分の間に計5回繰り返し放送したことに対して、「インタビューするのはよいが、(高校の)制服と顔は隠すべきではないか」「プライバシー保護のため、口元だけのアップやモザイク処理で顔を隠してあげてほしかった」「PTSDは遅れて発症します。目撃直後にマイクを向けるのは二次加害です」などの意見が寄せられました。
委員からは「とても正確に答えていて、この目撃情報によって何が起こったのか、だいぶ分かった」「本人や保護者の承諾を得るなどの配慮は必要だと考えるが、このインタビューに報道する価値があったことは間違いない。繰り返しの問題も評価は難しいが、事件の重大性や速報性を考えると、局の判断としてはやむを得なかっただろう」との意見がありました。
また、バラエティー番組の中の幼児向け番組を模したコーナーで、子どもたちの前でヤクザの風体をした男女の芸人が、番組スタッフ役の芸人に暴行する真似を見せ、高金利を表すことばを織り込んだ唄を披露したことに対し、「(出演者の)子どもの前で、暴力を振るったり借金の唄を歌ったりするのはいけないと思う」「その場の子どもたちが怖がっています。教育上、問題がある」などの意見が寄せられました。
委員からは「あそこに子どもを呼ぶ必要があったのか。大人(の芸人)に子どもの格好をさせてもよかったのではないか」「(劇団所属の子どもを使うという)舞台裏の事情はどうあれ、親の目からみれば、あまり良い演出とは思えない」などの意見が出されました。
同じバラエティー番組の別のコーナーで、揚げた細い棒状のパスタを、口を開けた芸人の喉に差し入れて、うまく飲み込むのを競わせていたことに対し、「(子どもが真似しないよう)注意の文言を入れても、常識的に考えて、やっていいネタではないと思います」という意見が寄せられました。
委員からは、「パスタを飲み込ませるのは危ないと思う」「危険な行為で、(それを見た)子どもが、許されることだと思ってしまう可能性がある」との意見がありました。
その他特に議論はなく「討論」に進むものはありませんでした。

中高生モニター報告について

7月のテーマは「最近見たドラマについて」でした。モニターからはさまざまなジャンルのドラマ、計22(テレビ21・ラジオ1)番組について報告がありました。
番組への感想では『ラジエーションハウス』(フジテレビ)に「これまで描かれなかった職種に焦点をあてた斬新な医療ドラマだった」、『過保護のカホコ』(日本テレビ)に「世の中には計り知れない家族の形があると実感した」といった感想が寄せられました。
複数のモニターが取り上げた番組は、『鎌倉殿の13人』(NHK総合)、『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ』(NHK BSプレミアム)、『ナンバMG5』(フジテレビ)でした。
「自由記述」では、安倍元首相が銃撃された事件の報道について多くの意見が寄せられました。

◆モニター報告より◆

  • 【最近見たドラマについて】

    • 『未来への10カウント』(テレビ朝日)
      部員一人一人が問題や悩みを抱えながらも精一杯生き抜く姿にとても感動しました。番組の中にあった「最初からあきらめてんじゃねえよ。自分で勝手に限界を作るな」というセリフは受験生の自分にとって、とても胸を打たれるものがありました。改めて一生懸命やることの大切さ、素晴らしさを教えてもらったドラマです。(高校3年・女子・茨城)

    • 『FMシアター』(NHK‐FM)
      ラジオドラマを聴くのは2回目だが、なかなか新鮮だった。テレビとは違い、出演者の息づかいや話すことば一つ一つの迫力が耳から伝わってきた。コロナ禍で浮かび上がった人間模様にスポットをあてた内容だったが、話に引き込まれる構成だった。ただ、途中から聴いた人や話の整理のためにナレーションを加えてほしいと思った。(高校1年・男子・東京)

    • 『ファイトソング』(TBSテレビ)
      登場する一人一人の人物像が愛おしく、個性豊かな中でバランスが取れているので見ていて居心地がよく、大好きでした。最終話では、番組のタイトルとオープニングで流れる曲に、ドラマのストーリーとのつながりがあってとても感動しました。(中学2年・女子・東京)

    • 『初恋の悪魔』(日本テレビ)
      科学捜査などの職業を主人公とするドラマはあったが、この番組は総務課職員たちを主人公にするなど斬新な発想が多くてとても面白かった。模型を作るシーンやイラストなどの演出も現実味があって良かった。(高校1・男子・埼玉)

    • 『メンタル強め美女白川さん』(テレビ東京)
      もともと原作のファンですが、主人公の名言はそのままで、その人間味が原作よりもリアルに映し出されていました。現実はこんなに単純で優しいものではないなと感じられる部分もありましたが、このドラマが描くようなもっと温かい言葉があふれる社会になるといいのにと思いました。終始すごく穏やかで幸せな気持ちで見られるドラマで、毎週の楽しみでした。(高2・女子・岩手)

    • 『過保護のカホコ』(日本テレビ)
      小学校6年生のときも視聴していましたが、見直すと感じることも見る部分も少し変化した気がします。以前は主人公の衣装や部屋の雑貨類までまねしていましたが、今は少し違うところに惹かれます。ドラマの中だけの話ではなく、世の中には計り知れない家族の形があるのだと実感しました。生まれてきた環境や家族のことで悩み苦しんでいる人がいると思うと、私にも何かできることがあるのではないかと考えるきっかけになりました。(高2・女子・千葉)

    • 『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日)
      見ていてとても爽快で面白いです。最後には関係が悪くなっていた家族を仲直りさせるなど、感動できる部分もあっていいです。ドラマの途中には普段使えるような家事の知識を教えてくれる時間があり、内容が面白いだけでなく見ていてためになりました。また、続編を映画化ではなく舞台化するのも新しくて面白い取り組みだなと思いました。(高2・女子・広島)

    • 『再雇用警察官4』(テレビ東京)
      全体的にドキドキするシーンと見入ってしまうシーン、何も感情が湧いてこないシーンが周期的に構成されていてとても面白かったです。ストーリーの進め方が刑事ドラマでありがちな「真犯人は誰だ?」的なものではなく、出てきた人全員がつながっている点に爽快感を覚えました。終盤にかけて登場人物の感情がはっきりしていくのも印象的でした。(高1・男子・兵庫)

    • 『ラジエーションハウス』(フジテレビ)
      従来の医療ドラマで描かれることがなかった職種に焦点があてられたドラマで、斬新だった。放射線技師の職務内容だけでなく、病院内でのポジションや医師との関係性が興味深い。ふだんあまりフィーチャーされることがない職業について知ることができ、月9ドラマにふさわしいテーマだったと思う。(高3・女子・東京)

    • 『鎌倉殿の13人』(NHK総合)
      戦や勢力争い、後継者争いなど話が入り組んでいる場面でも理解しやすい。時々コメディー要素もあって飽きずに見ることができる。出演者は多いが、一人一人に個性があって役名を覚えることができた。このドラマのおかげで鎌倉時代についてだけだが詳しくなり、北条義時についても詳しく知ることができた。(高1・女子・栃木)

    • 『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ』(NHK BSプレミアム)
      原作の本を持っていたのでドラマと比べてみたところ、登場人物のセリフや展開の多くが原作そのままで、作品へのリスペクトが感じられました。視聴者の人気投票で作品をドラマ化したりレギュラー化やアニメ化をしたりして、この企画がもっと発展してほしいです。(高校1年・男子・滋賀)

    • 『ナンバMG5』(フジテレビ)
      予告を見たときは「今の時代にヤンキーのドラマやって大丈夫なの?」とか「怖そうだな」などと思っていたが、いざ見てみると私が知っている昔のワルなヤンキーとは違い、とても明るく家族みんな仲がいい楽しそうなヤンキー一家で安心した。演技の面では、特攻服に金髪のヤンキー役と普通の高校生学ラン黒髪役を口調も含めてしっかり演じ分けていてすごいと思った。(高校3年・女子・神奈川)

    • 『私のエレガンス』(BSテレビ東京)
      ファッションアイテムの歴史やオシャレについての知識だけでなく、自己肯定感も引き上げてくれるような素敵なドラマでした。この半年ほど暗いニュースがテレビで流れることが多く、温かい気持ちになるほっこりしたドラマがもう少しゴールデンの時間帯に増えても良いように感じました。2時間の単発のドラマだと比較的視聴しやすいので、そういったものがもっと増えてもいいのかなと思います。(高2・女子・東京)

  • 【自由記述】

    • 番組やVTRに出てくる出演者の名前を紹介するテロップについて、ジェンダーレスなこの時代に、男性は青、女性はピンクというように色を分けるのはどうかと思いました。(中学2年・女子・東京)

    • 安倍元首相が銃撃された事件のニュースで、撃たれた瞬間の映像を何度も流したり、血を流して倒れている画像をずっと出したりするのはどうなのかと思いました。また、銃の作成方法をわざわざ解説することで模倣犯が出てきたらどうするのだろうと思いました。(高校2年・女子・広島)

    • 安倍元首相が銃撃された事件のニュースで、「銃声が鳴ります」などと視聴者が不快に感じないよう配慮していてすばらしいと感じました。(高校2年・男子・福岡)

    • 安倍元首相が銃撃された事件で、SNS上で出回っていた銃撃の瞬間の映像をテレビでも流していたことに疑問を感じた。コメンテーターが「ネットから離れることも自己防衛につながる」と言っていたが、こういう方が増えてほしいと思った。(中学3年・女子・千葉)

  • 【青少年へのおすすめ番組】

    • 『笑わない数学』(NHK総合)
      素数の面白さ、不思議さを知ることができた。手計算で素数を見つけなければならなかったと思うとオイラーやガウスのすごさが分かる。私たちがふだん使っている数学の裏側を知ることは楽しい。同時に昔の数学者への感謝の気持ちも浮かんでくる。(高校1年・女子・栃木)

◆委員のコメント◆

  • 【最近見たドラマについて】

    • モニターが大好きだというドラマについて「アクションはかっこよくて好きだが、血や傷口をあまり映さないほうが安心して見られる」という感想があった。今の若い人たちはテレビに刺激を求めるというより、安心して見たいというのが一つの思いなのだろうかと感じた。

    • モニターによって評価はやや分かれたが、いわゆるヤンキードラマを複数が取り上げていて根強い人気を感じた。バブル時代の話やノスタルジックな部分も描かれ、2000年代がピークだったコンテンツだが、一周回って今の若い人たちに新鮮に映っているのではないか。

  • 【自由記述について】

    • テロップの名前が男女で色分けされていることへの意見があった。視聴者意見にも性差別的な表現や女性蔑視に対する批判はあるが、中学生が少し違う角度からこのような違和感を指摘することに感心した。こうした見方はこれから若い人たちのふつうの感覚になっていくのだろうし、制作者にも知ってもらいたい。

    • 安倍元首相の銃撃事件の報道で、銃声音が流れることを事前に告知したことを評価する声があった。ドラマでは暴力シーンなどを演出の一部として楽しむ一方、ショッキングな報道に対して警戒する感性があるようで、こうした点は丁寧に考えていく必要があるのだろうと思った。

  • 【青少年へのおすすめ番組について】

    • 数学の奥深さを伝える番組に多くのモニターから感想が寄せられ、「大学教授ではなく芸人さんが解説するので身構えずリラックスして見られた」というコメントがあった。このようなジャンルでも説明上手な芸人さんが重要な役割を果たしているのだなと感じた。

今後の予定について

地方局との意見交換会開催の日程調整について、事務局から進捗状況の説明がありました。
また、8月の青少年委員会は休会になることを確認しました。次回は、9月27日(火)に定例委員会を開催します。

以上

第247回 放送と青少年に関する委員会

第247回-2022年6月

「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」に関する見解についての意見交換会を開催…など

6月28日、青少年委員会が4月に公表した「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」に関する見解について、加盟各社との意見交換会をオンライン併用で開催しました。
意見交換会終了後に第247回青少年委員会を開き、8人の委員全員が出席しました。
視聴者からの意見(5月後半から6月前半)では、マナー講師が番組スタッフにテーブルマナーを厳しく指導する内容のバラエティー番組や、新型コロナのワクチン接種を連想させる設定の子ども向け特撮ドラマなどに多くの視聴者意見が寄せられました。
中高生モニターの6月のテーマは「最近見たバラエティー番組について」でした。
委員会ではこれらの視聴者意見やモニターからの報告について議論しました。
次回は、7月26日(火)に定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2022年6月28日(火)午後4時00分~午後7時00分
場所
千代田放送会館ホール
議題
「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」に関する見解についての意見交換会
視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、緑川由香副委員長、飯田豊委員、佐々木輝美委員、
沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員、吉永みち子委員

「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」に関する見解についての意見交換会

2022年6月28日、「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」に関する見解をテーマに、青少年委員会とBPO加盟各社との意見交換会を開催しました。バラエティー番組の制作が多い在京・在阪の放送局およびNHKには千代田放送会館に来場いただき、全国の加盟社にはオンラインで配信しました。
委員会からは委員全員が出席し、各委員の紹介のあと、今回の『見解』の趣旨や、見解を出すに至った経緯などを榊原委員長が説明しました。
そして、事前に各局から受けた質問に委員がそれぞれの考えを述べたのに続き、会場の参加者と直接質疑応答を行い、およそ1時間半にわたって意見交換をしました。 
青少年委員会の基本的な立場や考え方についても、あらためて理解を深めてもらう機会になりました。

視聴者からの意見について

5月後半から6月前半に寄せられた視聴者意見について担当委員から報告がありました。
女性マナー講師がスパルタ式にテーブルマナーを番組スタッフに指導したクイズ形式のバラエティー番組の内容に対し、「弱いものに対する高圧的な態度は不快だ」といった意見が寄せられました。
委員からは「同じ文脈の中で『今度はよくできました』とほめてもいるので問題はない」との意見がありました。
子ども向けの人気特撮ヒーロードラマで新型コロナワクチン接種の危険性を揶揄したような内容に対し、「現在の(政府の)ワクチン政策に反対する考えや、ワクチンに対する恐怖を子どもに植え付ける」などの意見が寄せられました。
妻の機嫌を損ねないような気配りを語り合うトーク番組で、脳科学者の「みなさん(夫)は寄生虫」という発言に対し、「夫への侮辱・差別だ」「妻の要求は全て正しく、夫に対してのモラハラ・パワハラは笑いごととして看過されるべきと勘違いする危険性がある」などの意見が寄せられました。
歌のうまいタレントに音を外さずにカラオケを歌いきったら100万円ブレゼントという企画で、MCのお笑い芸人が挑戦者に暴言を浴びせ続ける内容に対して、「いじめを助長する」「暴言をヒートアップさせ、大変不快だ」との意見がありました。
速く走れない小学生にお笑いタレントが長期ロケで秘訣を伝授するというニセ密着番組のフィナーレで、頑張った小学生に走り寄るタレントを落とし穴に落とすドッキリの内容に対して、「人の善意を弄び過ぎ」「小学生をだます側に起用するのは不快だ」との意見が寄せられました。
委員からは、「子どもにだます役割を負わせるという点では非常に後味の悪い番組」「子役の子たちならば許容範囲ではないか」との意見が出されました。
その他は特に議論もなく「討論」に進むものはありませんでした。

中高生モニター報告について

6月のテーマは「最近見たバラエティー番組について」で、モニターからは合わせて24番組への報告がありました。
このうちトークやクイズを中心とした番組には「自分自身を見つめ直すきっかけになっている」「人間力を高めることができる」などの感想が届きました。
「自由記述」では、ウクライナ情勢についてもっと放送してほしいという声などが寄せられています。

◆モニター報告より◆

  • 【最近見たバラエティー番組について】

    • 『人間観察バラエティモニタリング』(TBSテレビ)
      一般人をターゲットにしているため、「一般的な考え方」「一般的な行範囲」などが共感できて楽しく、家族全員が夕食を食べながら感情移入する良い機会になると思う。個性豊かなレギュラーのみなさんが、感想や意見を面白おかしく次々とテンポよく述べていく様子は見ていて飽きない。ときには考えさせられることもあり、いろいろな面で自分と重ねて考える機会になる良い番組だ。(中学2年・女子・鹿児島)

    • 『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ)
      笑えるような話から、あまり考えてこなかったけど案外深い話までさまざまなジャンルの話を聞くことができます。ドッキリ企画やクイズ番組など、企画があらかじめ用意されているバラエティー番組ももちろん面白いですが、誰が話すかを決める酒瓶ルーレットと円卓だけで笑いを起こさせるというのは、やはり芸人さんの腕だなと毎回感じています。このようなトークバラエティーは今のテレビにあまりないように感じます。この番組は「唯一無二だから見たくなる」そんな力があるのではないでしょうか?番組で気になったトークテーマは、友達や家族にも話して意見を聞くようにして2段階で楽しんでいます。 (お酒を飲まない高校生も視聴していることを伝えたい)(高校2・女子・千葉)

    • 『しゃべくり007』(日本テレビ)
      この番組ではドッキリを含むロケなどはほとんど行われず、しゃべくりメンバーのみなさんとゲストの方の純粋なトークや即興コントなどで僕たち視聴者を笑わせてくれます。痛みを伴っているかもしれない行動は、ときおり行われるジャングルパニックと呼ばれるものがありますが、あれはお互いの信頼のもとで成り立っているように思うので、視聴者としてまったく不快な気持ちにはなりません。(高校3年・男子・東京)

    • 『THE グレートアンサー』(毎日放送)
      冒頭の「テレビ画面にかじりついて必死に問題を解く必要はありません!」というセリフに衝撃を受けました。問題を解いている方々の思考法を見ているだけで、気がつくと賢くなったような気持ちになりました。どの問題も観察力や、目の前のことだけでなく周りに気配りができているかをみるもので、真のトップは勉強だけではないのだなあと思いました。次はぜひゴールデン帯で放送していただきたいです。ただのクイズ番組ではなく、人間力を高めることができるのも良いポイントだと思いました。(中学3年・女子・千葉)

    • 『キョコロヒー』(テレビ朝日)
      この番組のように出演者が毎回あまり変わらないトークバラエティーは、コーナーも含めてあまり代わり映えがないように思えるかもしれません。しかし、そのぶん毎回安定した面白さがあり、視聴者としても安心感があるなと思います。たくさんの方が出ている番組もいいのですが、この番組のようにゆるく、リラックスして見られる番組に出会えて本当にうれしく思います。(中学2年・女子・東京)

    • 『オードリーさん、ぜひ会ってほしい人がいるんです。』(中京テレビ)
      キー局や在阪局にできないような、いい意味でのB級感や手づくり感が出ていてとてもいいなと思いました。ほかの地方局が制作した番組もキー局とはまったく違う味を出しているので、もっとローカル番組を見たい!と思い、地方局間でもっと柔軟に番組を融通しあったりできたらいいのにと思いました。(高校1年・男子・愛知)

    • 『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)
      お祭りに芸人さんが参加する企画では一緒にその土地の情報をPRしていて、街を知るきっかけになっていいと思いました。祭りの定義などを改めながら企画のノリなどをそのまま残していて、昔から見ていたひとも楽しめると思います。(中学1年・男子・山形)

    • 『マツコの知らない世界』(TBSテレビ)
      「自衛隊メシ」についての特集番組は何度も見たことがありますが、この番組のように陸・海・空それぞれから給養員の方をゲストに呼ぶという企画は見たことがありませんでした。3人の料理隊員の方が一堂に会することで、それぞれの特色が明確に分かり、とても面白かったです。空自の料理についてお話してくださった方が「日本一元気な、ご飯をいっぱい食べてくれる人にご飯を作りたい」という理由で給養員になったという言葉にはとても感動しました。「やりがい」をいちばん大切にして仕事を選ぶという姿勢を、将来進む道や仕事を決めるときに思い出したいです。(高校2年・女子・東京)

    • 『有吉ぃぃeeeee!』(テレビ東京)
      毎回気になったゲームを取り上げてくれ家族と楽しく見ています。「負けた人に罰ゲーム」などということがないのでいつも安心して見られます。食についても毎回紹介してくれるのでご飯を食べている時の会話がとても面白いです。(中学2年・女子・山形)

    • 『100カメ』(NHK)
      大河ドラマの制作現場に密着していた。戦いのシーンは主役の武将を見ることが多いですが、エキストラや動物の撮影と演出にもこだわっていて、ときには別撮りの映像を使うことで映像の効率とクオリティを上げていることが分かりました。作品を見るだけでは知ることができない裏方の努力が見られる部分もこの番組の醍醐味です。(高校3年・男子・千葉)

    • 『むっちゃリサーチ!関西リアルコスパ』(毎日放送)
      商品の値段だけではなくほかの要素も加えた“コスパ”から紹介しているところに独自性が出ていて面白かったです。番組内のコーナーを明確に分けていたことで情報が錯そうせず、変に間延びしている感覚がなくて見やすかったです。すでにある商品データだけを使って計算するのではなく、番組が独自に実験しているのも面白かったです。ランキングが絡む番組の多くは、順位の結果がコーナーの終盤に発表されると思いますが、それが見ていてストレスが溜まる原因になっているのではないかと考えます。もしランキングの結果をコーナーの初めのほうで発表した場合、今までのようなランキングの結果がいつ発表されるかを注意し続ける見方から、ランキングの結果を知ってリラックスしたうえで商品の詳細な情報に耳を傾けられるような見方に変わるのではないかと思います。(高校1年・男子・兵庫)

  • 【自由記述】

    • ここ2、3年の動物系バラエティー番組のほとんどがインターネットで話題になった短い動画を引用しているのが気になる。コロナウイルスの流行初期はそのような形式の番組が増えたことにも違和感を覚えなかったが、規制緩和が進むいま、このようなジャンルの番組はもとの形に戻っていく必要があると考える。動物の面白い動画や人気の動画はスマートフォン等で手軽に閲覧でき、テレビという媒体を通すメリットがないからである。テレビ局の強味を生かし、高価な資料映像の放送や一般人の立ち入りのできない場所の取材などを行なってほしい。(高校3年・女子・東京)

    • 最近あまりウクライナのことが言われなくなりましたが、今どういう状況なのかを知りたいです。(中学2年・女子・山口)

    • ロシアのウクライナ侵攻から3か月以上経っていますが、最近はこれについてのニュースが少ないように感じます。テレビで見ないと、政治関連のニュースはあまり情報が入ってこないので、定期的に報道していただきたいです。(中学2年・女子・山形)

    • 最近、情報番組等で出演者がコメントする際、批判がないようにと慎重に言葉を選び、誰でも思うようなコメントは多いです。同じような意見ばかりだと、人は同じような考えになってしまいます。このようではメディアとしての意義が失われてしまいます。より多くの意見を多くの人に知ってもらうのがメディアなのではないか、と家族と話をしました。(中学2年・男子・山形)

  • 【青少年へのおすすめ番組】

    • 『ロッチと子羊』(NHK Eテレ)
      面白くて30分一気に見終わりました。登場した哲学者の著書や解説書などの紹介があると、興味を持った人がより学びやすくなるのではと思います。(高校1年・男子・滋賀)

    • 『激レア動物タイムズ』(テレビ東京)
      このような動物を扱う番組はいろいろあると思うが、空港探知犬など社会において動物が重要な役割をはたしていると気づかされた。こうした番組は、動物の殺処分などへの意識を啓発するという意味でも価値があると思う。(高校3年・男子・東京)

◆委員のコメント◆

  • 【バラエティー番組の感想について】

    • トーク番組での話題について地方在住の観点から感想があった。テレビは依然、とくに青少年にとって世界とつながる重要な窓口になっていて、自分の住んでいる地域の価値について考え直す契機にもなっているのだなと思った。

    • 人気が高まっているeスポーツやゲーム番組の青少年の見方がうかがえた。一時期は地上波から消えたゲーム番組だが、ネットのゲーム実況動画との差別化を図りながら、いまのテレビバラエティーらしい仕上がりになっているという印象を受けた。

    • ランキングの結果を初めのほうで発表してもいいのではという意見があった。「ランキングはCMの後で」という考えで固まっている制作者が“そうかもね”と思うような、そもそも的な感想だった。

    • 「世界の果てまでイッテQ!」についての感想は、番組の新しい模索が若い視聴者に受け入れられているのだなと思えるコメントだった。祭り企画を立て直した番組制作者の皆さんに、個人的には敬意を表したいと思う。

  • 【自由記述について】

    • 海外の衝撃映像を紹介する番組について、家族の中でも好みが分かれるという感想があった。とても鋭い分析で、動画投稿サイトにあるものをテレビにも求めるのか、それともネットにはないものをテレビに求めるかの違いなのかと思う。

    • ネットで話題になった動画を引用する手法に対し、それでいいのかという意見があった一方、いま流行っているいわゆるバズりものの特集を評価する声もあり、とても対照的な受け止めだと思った。

今後の予定について

地方局との意見交換会について、次回以降に対象地域と日程を具体的に詰めていくことになりました。

以上

第246回 放送と青少年に関する委員会

第246回-2022年5月

視聴者からの意見について…など

2022年5月24日、第246回青少年委員会を千代田放送会館会議室で開催し、8人の委員全員が出席しました。
4月後半から5月前半に寄せられた視聴者意見には、美容整形手術をテーマにしたバラエティー番組に元AV女優が出演したことに対し、「ゴールデンタイムの出演はいかがなものか」「家族で見ていられない」などの意見が寄せられました。また、恐怖体験を語るトーク番組で、お笑い芸人がエレベーターに乗った時に先に待っていた女性が一緒に乗って来ず、自分を警戒していたことが不服でもう一度戻って反応を見ようとしたら、既に姿がなく恐怖でゾっとしたというオチの話をしたという内容に対し、「性被害を自衛する女性を批難する言動」「人権意識が希薄だ」という意見が寄せられました。
委員会ではこれらの視聴者意見について議論しました。
5月の中高生モニターリポートのテーマは「最近見たニュース・報道・情報番組について」でした。モニターからは知床の観光船沈没事故の報道で、「被害者家族への取材に気配りが感じられた」という受け止めの一方、「運航会社を批判的にとらえるインタビューばかりだった」「亡くなった人の手紙を公開する必要はないのではないか」などの意見が寄せられました。
委員会ではこれらのモニターからの意見について議論しました。
最後に次期調査研究のテーマ選定や、「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」に関する見解についての意見交換会、および地方局との意見交換会など、今後の予定について話し合いました。
次回は、6月28日に定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2022年5月24日(火)午後4時30分~午後6時30分
場所
千代田放送会館会議室
議題
視聴者からの意見について
中高生モニターについて
自殺報道のガイドラインについて
調査研究について
地方局との意見交換会について
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、緑川由香副委員長、飯田豊委員、佐々木輝美委員、
沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員、吉永みち子委員

視聴者からの意見について

4月後半から5月前半に寄せられた視聴者意見について議論しました。
美容整形手術をテーマにしたバラエティー番組に元AV女優が出演したことに対し、「ゴールデンタイムの出演はいかがなものか」「家族で見ていられない」などの意見が寄せられました。委員からは「以前から同様の批判的意見が寄せられることがあるが、出演自体が青少年に与える影響はあまり感じられない」「番組の内容自体に特に問題はないと思われる」といった意見が出されました。
恐怖体験を語るトーク番組で、お笑い芸人がエレベーターに乗った時に先に待っていた女性が一緒に乗って来ず、自分を警戒していたことが不服でもう一度戻って反応を見ようとしたら、既に姿がなく恐怖でゾっとしたというオチの話をしたという内容に対し、「性被害を自衛する女性を批難する言動」「人権意識が希薄だ」という意見が寄せられました。委員からは「心霊体験もどきの話を意図したもので、話を盛り上げるための状況説明の範囲だろう」という意見が出されました。
何百年も続く旧家に嫁ぐ庶民の女性の苦闘を描くドラマで、子どもが溺れていても一族の人間が誰も助けず傍観する薄情な様子や、主人公をサウナに閉じ込める危険な行為の描写に対して、「人命を粗末にしている」「いじめを助長する」などの意見が寄せられました。委員からは「フィクションとしての設定であり、特に問題はないと思われる」との意見が出されました。
特撮ヒーロー番組で、敵に操られて悪に染まった人間を主人公が見殺しにし「悪い奴は死んで当然だ」という発言をしたことに対し、「あまりに残酷」「改心させて欲しかった」などの意見が寄せられました。委員からは「勧善懲悪ストーリーの範囲内で、そこまでの影響はないだろう」との意見が出されました。
高級料理を皆で食べその料金を予測し一番外れた者が全額を負担するという番組で、一人の出演者が連勝し続けている状況下で他の出演者が「負けろ」「空気を読め」などの嫌がらせをしたことに対し、「ズルではなく実力で勝ち続ける人を貶めるようなやり方は、いじめにしか見えない」「学校や会社でのいじめに繋がる」との意見が寄せられました。委員からは「弱い者への集団的行為と捉えられるものではない」「強い者に対するやっかみレベルの演出と思われる」との意見が出されました。
童謡の歌詞を替え歌にしてお笑芸人に仕掛けるドッキリ企画に対し、「子どもが真似をする」「冷蔵庫に人が入るのは危険」などの意見が寄せられました。委員からは「同様の番組について前回も議論しており、このような視聴者意見が来ていることを確認してほしい」「今回は一人に連続して全部を仕掛ける内容にはなっておらず、全体として討論に進むという程度には至っていないと思われる」との意見が出されました。
今回の委員会の議論から、「討論」に進んだものはありませんでした。

中高生モニターについて

5月のテーマは「最近見たニュース・報道・情報番組について」でした。朝や夕方の情報番組を取り上げたモニターが多く、いくつかの番組を比較した報告もありました。
一番感想が多かった知床の観光船沈没事故の報道では「被害者家族への取材に気配りが感じられた」という受け止めの一方、「運航会社を批判的にとらえるインタビューばかりだった」「亡くなった人の手紙を公開する必要はないのではないか」などの声がありました。
山梨県の不明女児や芸能人の自殺に関する報道については「もっと家族などに配慮すべきではないか」という感想が複数寄せられました。
「自由記述」では、ウクライナ情勢の報道や生放送中の地震対応などについて要望・感想がありました。
「青少年へのおすすめ番組」では、バラエティー番組の『LIFE!春~君の声に捧げるコント~』(NHK)に8人から感想が寄せられ、とくに「大人たちに言いたいこと」をお題にした”子ども川柳”に「共感できた」という声が挙がっていました。そのほか『香川照之の昆虫すごいぜ』(NHK Eテレ)、『世界くらべてみたらSP』(TBSテレビ)にそれぞれ3人から、『半分だけで考えてみた!』(NHK BS)に2人から感想がありました。

◆委員の感想◆

  • 【最近見たニュース・報道・情報番組について】

    • 観光船の沈没事故をはじめ不明女児や芸能人の死去に関する報道で、家族にお気持ちを聞くシーンが多かったように思う。観光船事故の報道で、被害者の手紙を公開したことに疑問の声があったが、事故と関係ないようなプライベートな話を報じる傾向はあるので、何が必要で何が必要でない情報か、私たちが得るべき情報は何かということを一緒に考えたい。

    • 観光船事故の報道で「運航会社が悪者のようなインタビューばかりだった」という声があった。ただ、こうした事故があったときどういう会社かを知るためには周りにインタビューをするし、それを放送すると結果的に悪者のようになってしまうことがある。それを抑えようとすると公式な発表があるまで報じられなくなってしまい、その辺の兼ね合いについても考えてもらえればと思う。

    • SDGsの話に関心を持っている中学生モニターがかなりいたことは喜ばしい。報道や学校教育などの効果だと思う。

    • ローカル番組を取り上げてローカル性の良さに触れている報告が複数あった。ローカル放送局の大切さも意識して見てくれているのはよいことだと感じた。

  • 【自由記述について】

    • 報道番組のキャスターについて「コメントが的確で、スポーツニュースのときに楽しそうでいい」などと評価する声があった。キャスターに対しても、そうした人間性が見えたようなときに親しみを感じたりするのだろう。

    • 「昔よりバラエティー番組の幅が狭くなった」という記述があった。少し深読みかもしれないが、もっと自由にやっていいのではないかというような感想と受け止めた。

    • バラエティー番組のパターンが似てきていて幅が狭くなった、という印象を持っているのかもしれない。

    • 中高生がテレビのバラエティーに求めるのは、今のお笑いの第7世代と呼ばれる若手に象徴されるように、コンビ仲がいいとか優しい笑いのようなものではないか。若手芸人の皆さんや若い制作者の方々は、そのあたりの感触もよく分かっているのではないかと思う。

  • 【青少年へのおすすめ番組について】

    • 『LIFE! 春~君の声に捧げるコント~』(NHK)に多くの感想が届けられた。NHKの「君の声が聴きたい」キャンペーンの一環だったが、とかく重いテーマになりがちなところをうまくコントにつなげ、子どもたちの今のリアリティを吸い上げたのではないか。

◆モニターからの報告◆

  • 【最近見たニュース・報道・情報番組について】

    • 『news every.』(日本テレビ)、『ゴゴスマ』(CBCテレビ)知床観光船沈没のニュースに関しては、報道陣の方々の多くは、被害者家族の方々にマイクを向けることに十分気を配っていらっしゃるように感じます。一方で、山梨県道志村の不明女児の報道に関しては、少し違和感を覚えています。行方不明の女の子の母親に対して、捜査が進展するたびに報道陣の方々からのマイクやカメラが向き、連日母親のコメントが報道されている印象です。いちばん辛い状況におかれているはずのご家族に対しては、極力配慮をするべきだと思います。(高校2年・女子・東京)

    • 『ZIP!』(日本テレビ)、『情報7DAYSニュースキャスター』(TBSテレビ)亡くなった被害者の方のプロポーズの内容が書かれた手紙の公開はしなくてよいと強く思いました。相手の方のためだけに書かれたものを亡くなったからといって公開することはプライバシーの侵害です。「もし、自分が」と思うと「あなたたちに伝えたかったことじゃない!」と思ってしまうなと思いました。「他の番組では放送しないことを放送して見てもらおう!」ではなく、「どの報道番組よりも相手に寄り添う番組にしよう!」という心がけで番組が制作されたら「見てみたいな」となると思います。(高校2年・女子・千葉)

    • 『Live News イット!』(フジテレビ)北海道の観光船が事故を起こしたというニュースの取り上げ方が気になりました。当初、事故を起こした会社を批判的にとらえる、会社を悪者にするようなインタビューばかり放送されていて「もし、これが別の原因で起こってしまった事故だったら番組はどうやって責任をとるつもりだろうか」と疑問を持つとともに怖くなりました。「取材部ネタプレ」のコーナーはとても面白いなと感じています。普段、現場で取材をしている記者たちがイチオシのネタをプレゼンしていて、記者だからこその詳しい情報が分かるし、毎回惹かれる見出しと内容なのでどの記事もとても気になります。選ばれなかった記事も見てみたいなと思いました。(高校2年・女子・岩手)

    • 『めざまし8』(フジテレビ)上島竜兵さんが亡くなられた時のニュースを見ました。ネットでも問題視されていましたが、死因を報道する、本人の自宅前からの中継、近隣の方へのインタビューなど、やり過ぎた報道が行われていたように思います。今回の報道の仕方は、上島さんへの配慮と同時に、視聴者への配慮も足りなかったのではないかと思います。(高校2年・女子・広島)

    • 『news23』(TBSテレビ)今回の放送は、局のSDGsウィーク中であったこともあり、その話題を冒頭にもってきていたのは印象づけられて良いと思いました。SDGsのように長期的な取り組みを継続して報道する姿勢は素敵だなと思います。番組中盤の「調査報道23時」では、映画界の性暴力被害について、被害者のそのままの声を時間をかけて伝えたり、具体的な被害の内容や現場の取り組みについても伝えたりしていて内容が深く入ってきました。(高校1年・男子・兵庫)

    • 『真相報道バンキシャ!』(日本テレビ)平日朝に放送している『ZIP!』は朝の情報番組ということもあり、短い時間でたくさんのことを伝えているのですが、バンキシャ!は日曜日にゆっくり深掘りできる内容なので落ち着いてみることができる。時間帯や曜日ごとに取り上げ方が違うことに、制作をしている方々の工夫を感じた。(中学3年・女子・千葉)

  • 【自由記述】

    • 知床遊覧船の沈没事故についてのニュースの中で、事故当日に交際相手の女性にプロポーズをする予定だった男性が書いた手紙が公開されていて驚きました。この事故を実感を持って伝えるには有効な報道の仕方でしょうし、遺族に公開の許可をとっていれば問題ないというメディアの考え方もわかります。ただ問題は、ニュースの受取り手が「亡くなられた男性に対するプライバシーの侵害だ」「メディアには道徳が欠けているのではないか」などと感じていること自体です。そうなってしまうとメディアが伝えたかったニュースの核の部分が入らなくなってしまいます。”多くの人に見られる番組”だけにとらわれないようにお願いします。(高校1年・男子・兵庫)

    • 芸能人の方が亡くなるニュースが次々と入ってきました。詳しいことはよく分からないのですが、この報道をするたび同時に「こころの相談窓口」の電話番号なども画面に映されますが、なんとなくその部分の説明が形式的な「社会的な義務だからやってます」という雰囲気がして気になっています。(高校1年・男子・滋賀)

    • ロシアとウクライナの情勢について、在日のロシア人が日本人に誹謗中傷を受けていることに違和感をもっています。これは、マスコミの報道の仕方に問題があると思います。そこで報道するとき「ロシア」と使わずに「ロシア軍」や「プーチン大統領」など、ロシア国民には侵攻に関与したり支持したりしていない人が多いことをしっかり示してほしいです。(高校2年・男子・福岡)

    • 通販番組は一社だけの収入になってしまいます。この状態が激しくなってしまうと、お金のある企業だけがどんどんメディアを侵食し、その企業の作りたい未来しか作れません。テレビ・ラジオという選択の余地が限られているものの中で、そのようなことをやっても大丈夫なのか?と家族と話しました。地方になればなるほど選択ができなくなって真実がぼやけてしまいます。通販番組のあり方についてもう一度考えてほしいです。(中学2年・男子・山形)

    • 最近、日本では地震がとても多くなり、生放送の番組を見ていて、そのアナウンサーの対応がとてもすごいなと思います。どの番組のどのアナウンサーも瞬時に言葉を選び、その言葉は私たちの不安を和らげてくれるような気がします。地震が起こるとすぐに生放送をやっている番組に切り替えます。生放送、アナウンサー、とてもすごいし大切だと思います。(中学2年・女子・東京)

    • 昔と比べてバラエティー番組の幅が狭くなったと感じます。興味を持ったお笑い番組の多くも深夜にやっていて少し残念です。SNS時代である今だからこそ、少し奇抜、クセのある番組を放送しても良いのではないでしょうか。(中学2年・女子・山形)

  • 【青少年へのおすすめ番組】

    • 『LIFE!春~君の声に捧げるコント~』(NHK)川柳のコーナーでは、同じ世代の人たちの声だったので、とても共感しました。家族に対する思春期特有の悩みがある人は、一緒にこの番組を見たら「ここをもう少しこうしてほしい」などと、素直に話せるようになるのではないでしょうか。(中学2年・女子・山形)

    • 『世界くらべてみたらSP』(TBSテレビ)SDGsやガーナのゴミ問題など、世界や地球環境について考えることができた。ゴミを使ったアート作品は、売ったお金を現地で活用していて、あまり世界で活躍する日本人をみる機会がなかったので知ることができてよかった。(中学2年・女子・山形)

自殺報道のガイドラインについて

中高生モニターからの意見等を受けて、自殺報道についての議論となりました。
人気お笑い芸人の訃報を伝える情報番組で、自殺の手段を伝え自宅前からの中継に街頭インタビューを交えて動機を推測するなど、直接的な表現を使った報道に対して、「WHOの自殺報道ガイドラインを認識しているのか」「厚労省が注意喚起したのは明らかに特定番組だ」との意見がありました。
2020年にも芸能人の自殺報道が問題になり厚労省の注意喚起が出され、民放連でもWHOの自殺報道ガイドラインと共に自主・自律的に対処する呼び掛けがあったことが事務局より報告されました。
委員からは、「行政の介入には反対だが、直接的な表現を使った報道には問題があると思う」「自殺報道に限らず、行政機関から注意喚起があったという事態を踏まえ、報道の自由を守るという視点から考えていただきたい」「相談窓口の紹介さえすればアリバイ的に大丈夫というマニュアル化に陥っているのでは」「知床の観光船事故のプロポーズ全文もそうだが、エモーショナル過ぎないか」などの意見も出されました。

調査研究について

次期調査研究担当委員から、青少年がバラエティー番組から得られる満足をテーマとする研究の提案があり、年次変化を見る調査方法などについてのプレゼンが行われ、それについて意見交換しました。
次回以降に継続して議論を行い、調査研究のロードマップを検討することになりました。

地方局との意見交換会について

新型コロナウイルス禍により開催が延期されていた青少年委員会と地方局との意見交換会を、感染状況を考慮し感染防止に配慮しつつ、年度内に再開する方向で準備を進めることになりました。

今後の予定について

本年4月15日に公表した「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」に関する見解をテーマにした在京・在阪各局の番組制作担当者を招いての意見交換会を開催する予定です。

以上

第245回 放送と青少年に関する委員会

第245回-2022年4月

視聴者からの意見について…など

2022年4月26日、第245回青少年委員会を千代田放送会館会議室で開催し、8人の委員全員が出席しました。
3月後半から4月前半に寄せられた視聴者意見には、4月スタートの深夜トーク番組のパイロット版が3月に生放送され、グラビア美女へのセクハラや過激で下品な性的表現、容姿をアフリカ民族への侮蔑的表現を使って揶揄した発言などがあったことに対し、「女性蔑視も甚だしい、非常に不快だ」「時代に沿ったコンプライアンスを学び直してと欲しい」といった意見などが寄せられました。
委員会ではこれらの視聴者意見について議論しました。
4月の中高生モニターリポートのテーマは「これまでで一番印象に残ったテレビ・ラジオ番組について」でした。モニターからは、第二の人生を歩む姿を描いたドキュメンタリーについて、「平和で生き生きとした暮らしぶりを見ていると、とても心が和みます」などの意見が寄せられました。
委員会ではこれらの意見について議論しました。
最後に今後の予定について話し合いました。
次回は、5月24日に定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2022年4月26日(火)午後4時30分~午後6時30分
場所
千代田放送会館会議室
議題
視聴者からの意見について
中高生モニターについて
今後の予定について
その他
出席者
榊原洋一委員長、緑川由香副委員長、飯田豊委員、佐々木輝美委員、
沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員、吉永みち子委員

視聴者からの意見について

3月後半から4月前半に寄せられた視聴者意見について議論しました。
4月スタートの深夜トーク番組のパイロット版が3月に生放送され、グラビア美女へのセクハラや過激で下品な性的表現、容姿をアフリカ民族への侮蔑的表現を使って揶揄した発言などがあったことに対し、「女性蔑視も甚だしい、非常に不快だ」「時代に沿ったコンプライアンスを学び直してと欲しい」といった意見が寄せられました。
委員からは、「“アイヌ蔑視発言”とも関連するが、放送倫理上の問題と思われる」との意見が出たうえで、「確かに下品の極みだが、テレビ局は後日ホームページで謝罪し、さらに社長会見でも謝罪している」「番組のレギュラー化に際して生放送は取りやめ、チェック体制の強化を表明している」などの意見が出され、局として自主・自律的な対応を取っていることから議論はこれで終了することにしました。
男性アイドルグループの一人が他メンバーにドッキリを企画するが、最後に企画者本人に対して、他メンバーに敢行したドッキリ・ネタ全てを一気に連続で仕掛けられる”ドッキリ返し”を番組スタッフからされるという内容に対し、「拷問、集団リンチだ」「いじめの様な酷い内容を周りが笑っていることが怖い」という意見が寄せられました。
委員からは、「一つ一つの内容はそれほど危険・残忍とは思えないが、最後に一人に対して総掛かりで有無を言わせず仕掛ける様は、仲間内の“いじり”を越えて、そのしつこさは”いじめ”を想起させる」「芸人ならある程度了解済みということは理解できるかもしれないが、仕掛けられるのがアイドルだと小さい子どもにはそうは見えないのでは」「簡単に出来そうな仕掛けだからこそ、安易に模倣される恐れがあるのでは」などの意見が出されました。これについては、委員会が4月に「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」について「見解」を出したことも踏まえ、これ以上の「討論」には進まないこととしました。
今回の委員会の議論から、「討論」に進んだものはありませんでした。

中高生モニターについて

2022年度の新しい中高生モニターは30人です。4月のテーマは「これまでで一番印象に残ったテレビ・ラジオ番組について」でした。「自由記述」と「青少年へのおすすめ番組」の欄も設けました。全員から報告がありました。
「これまでで一番印象に残ったテレビ・ラジオ番組について」では、テレビが25番組、すべて違う番組が寄せられました。ドキュメンタリー、ドラマ、バラエティーなどジャンルはさまざまで、何年も前に見た番組を取り上げたモニターも複数いました。ラジオは4番組で、2人が同じ番組を挙げていました。
「自由記述」では、ウクライナ報道について「どの言葉がうそで、どの映像が正しいのか分からず困惑している」などの声がありました。新年度になり「ご長寿番組が次々に終了して残念」といった感想もありました。
「青少年へのおすすめ番組」では、『バリューの真実』(NHK Eテレ)と『東大王SP』(TBSテレビ)にそれぞれ4人から感想が寄せられました。

◆委員の感想◆

  • 【これまでで一番印象に残ったテレビ・ラジオ番組について】
    • ドキュメンタリーでもドラマでも、生き方や社会の現実を反映した番組が印象に残っているように感じる。小学校低学年の頃に見た番組を挙げたモニターも複数いた。テレビやラジオの番組が、一部の若者にこれだけ影響を与えているということを制作者に伝え、心に残るいい番組を作ってほしいと思う。

    • テレビやラジオに関心がある若者は、脚本家やディレクター、放送作家といった裏方の制作者への関心も強いと感じる。かつてバラエティーにあったような裏方も表に出て笑いを取るというやり方とは違う形で、制作者の存在を魅力的に伝えることも、これからの放送の価値を高めていくうえで重要なのではないか。

    • シニアが第二の人生を歩む姿を描く番組を挙げたモニターは、年代を問わず視聴者の心を和ませ、ポジティブな生き方を参考にできる、という感想を寄せてくれた。自分も常々、家族そろって見られる番組とはどんな特徴なのかと考えているので参考になる意見だった。

    • 東京にある店の特集は自分たち県民にはほぼ無関係なので全国の人に役立つ情報がほしい、というモニターの声があった。情報はどうしても東京に偏ってしまうところがあり、地方の人たちはどんな思いでこういう番組を見ているのだろうかと気になっていたところがあり、その辺のバランスも必要なのかと思う。

  • 【自由記述について】
    • ウクライナ報道について、戦闘や遺体の映像を流すときは、多くの人が安心して見られるよう(注意書きを表示するなどの)配慮が欲しい、という声があった。戦争の悲惨さを伝えるときは「安心できないもの」ということが伝わらないと意味がない気がするが、今は戦争を扱ったドキュメンタリー番組でも残虐なシーンが問題になったりする。それで報道と言えるのだろうかというところもあり、非常に難しい問題だと感じた。

◆モニターからの報告◆

  • 【これまでで一番印象に残ったテレビ・ラジオ番組について】
    • 『シリーズ江戸川乱歩短編集』(NHK)このシリーズの面白いところは、回によって演出家が変わるところです。「江戸川乱歩という一人の作家の短編を4人の演出家が30分の映像にする」。この試み自体がとてもユニークだし、どの回も演出家の個性が出ているので「明智小五郎」という人物の新しい顔を見ることができて楽しいです。ワクワクします。(高校2年・女子・埼玉)  

    • 『ねほりんぱほりん「児童相談所職員」』(NHK Eテレ)普段は報道されることのない立場の方、しかも児童虐待をいちばん近くで見てきた方が児童虐待について語るこのような番組は、「児童虐待防止」を訴えるうえで、とても重要だと思いました。この番組の面白い点は、人形劇で展開していくところだと思います。「児童相談所職員」の回は、特に重い話が多い回だったのですが、随所にくすっと笑えるようなシーンが挟まっていて、自分の気持ちをリセットしながら見ることができました。(高校1年・女子・東京)

    • 『掟上今日子の備忘録』(日本テレビ)小学2年生の時にたまたま見たドラマで、掟上今日子の総白髪で眠ってしまうと記憶がリセットされてしまうというキャッチ―な設定に心ひかれたことをよく覚えています。どんな難事件も一日で解決するため、とてもスピーディーで、凝ったトリックが見ていてとても楽しかったです。いかに一日が大切なのか、記憶に残るような一日を過ごせていることはとても幸せなことなのだと幼いながらに思いました。(中学3年・女子・群馬)

    • 『カルテット』(TBSテレビ)夜10時という当時は遅い時間に、大人の世界を垣間見たような感覚だった。コメディタッチで楽しみやすい部分もありながら、登場人物が抱える秘密や関係性など、それまでは見たことのないようなストーリーで、俳優がエンディングを歌っているなどすごく新鮮だった。(高校1年・男子・埼玉)

    • 『リッチマン、プアウーマン』(フジテレビ)私はこのドラマの影響を受けてプログラマーみたいな、人のために役立つものを作れる人になりたいと思い、現在高校3年生ですが、志望大学の工学部に入学できるよう毎日勉強しています。小学生の時に見始めてから今まで、考え方などずっと影響されています。1話~最終話まで30回以上見ていますし、今でも勉強するときはサウンドトラックを聴きながらやっています。(高校3年・女子・茨城) 

    • 『人生の楽園』(テレビ朝日) 平和で生き生きとした暮らしぶりを見ていると、とても心が和みます。毎週違った家庭の様子を取り上げることで、たくさんの人々から、自分の参考になるような生き方、考え方が得られます。年代を問わず視聴者の心を和ませ、ポジティブな生き方を参考にできる、とても良い番組だと思います。(中学2年・女子・鹿児島)

    • 『二つの祖国』(テレビ東京)2019年3月に特別企画のドラマとして放送されていました。そのなかで、ジャパニーズ・インターンメントと呼ばれる第二次世界大戦下での日系人の強制収容を描いたシーンがありました。私はアメリカに留学していた経験があるのですが、アメリカでは、ひとつの人権侵害が行われた事件としてこれを歴史で学びます。番組を視聴して、改めて戦争の残酷さを感じたとともに、戦争を日系アメリカ人という新しい立場から考え直すことができ、自分の視野が広がったと感じます。現在行われている戦争でも、置かれている立場が似ている人がいるのではと思い、痛ましくも感じます。(高校3年・男子・東京)

    • 『SCHOOL OF LOCK!』(エフエム東京)いじめや貧困、障がいなど、社会的に前向きに掘り下げないような内容に優しく寄りそって一緒に考えているところが長所だと感じました。もう少し聴きやすいように放送時間を早めてほしいです。自分のようにスマホを持っていないリスナーも多いと思うので、固定電話でも参加できるイベントをつくってほしいです。(中学1年・男子・山形)

    • 『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)
      いつもと違う6人全員集合の回でしたが、誰かが話しているときは耳を傾ける、一気に沢山の人が話さず、1人が話し、面白い場面ではみんなで笑い合えるのが、バランスがよくとても聴きやすかったです。聴くだけでなく、メールで参加しやすい参加型のラジオで、読むスピードもちょうど良く、ラジオに若い世代を取り入れるには最適だったと思います。(中学2年・女子・山形)

  • 【自由記述】
    • 私が小学生だった頃よりも番組の入れ替わりが激しくなり、中には1年で終わる番組もあらわれるようになってとても悲しかったです。SNSなどで流行が秒単位で変わる時代だからこそ、テレビ番組は流行を最速でキャッチするより、少し古くてもそこが味になるような世代を超えて愛される存在でいてほしいと私は思います。(高校2年・女子・岩手) 

    • テレビからスマホ時代になっている今、似たような企画を行う番組が増えたように感じます。コロナ禍であるため制限されることもあり、番組制作が今まで以上に大変だと感じておりますが、そんな世の中だからこそ、明るく笑顔になるような番組を待っています。(高校2年・女子・千葉)

  • 【青少年へのおすすめ番組】
    • 『バリューの真実』(NHK Eテレ)MCを務めるSixTONESが高校生の目線に立って質問に答え、説明をしているので、まるで学校の先輩に教わっているかのような親近感が湧きました。「価値観のズレ」に焦点を当てているので、保護者とのコミュニケーションが少なくなっている方や、あまり保護者と話さないという方は、保護者と一緒に視聴するのも良いのではないかと思いました。この番組を一緒に見ることで「私も実はこんな悩みがある」「こんなコンプレックスがある」と話しやすくなるのではないでしょうか。(高校1年・女子・東京)

    • 『東大王SP』(TBSテレビ)この番組は知識も必要ですが、ひらめき問題も豊富なので小さい子どもも大人も一緒に楽しめるところが良いと思います。あまり悪いところはないのですが、しいて言えば出題から答案までの時間が長すぎることだと思います。(中学2年・女子・東京)

以上