第199回 放送と人権等権利に関する委員会

第199回 – 2013年7月

大津いじめ事件報道事案の審理
大阪市長選関連報道事案の審理…など

「大津いじめ事件報道に対する申立て」事案の「委員会決定」案を了承し、本事案の決定に関する通知・公表を8月9日(金)に行うことになった。「大阪市長選関連報道への申立て」事案の審理を行い、「委員会決定」案について検討した。

議事の詳細

日時
2013年7月16日(火)午後4時~8時00分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

三宅委員長、奥委員長代行、坂井委員長代行、市川委員、大石委員、小山委員、曽我部委員、田中委員、林委員

1.「大津いじめ事件報道に対する申立て」事案の審理

フジテレビが2012年7月5日と6日の『スーパーニュース』において、大津市でいじめを受けて自殺したとして中学生の両親が起こした民事訴訟の口頭弁論を前に、原告側準備書面としてその内容を報道した。この中で加害者として民事訴訟を起こされている少年の実名部分にモザイク処理の施されていない映像が放送され、少年の名前を読み取れる静止画像がインターネット上に流出したとして、少年と母親が放送によるプライバシーの侵害を訴え、申し立てた事案。
この日の委員会では、「委員会決定」の修正案を検討した。事務局が本文を読み上げながら内容を確認し、一部文章、字句の追加・修正を行うことで、最終的に決定案を了承した。
これにより、本事案の「委員会決定」に関する通知と公表が8月9日(金)に行われることになった。

2.「大阪市長選関連報道への申立て」事案の審理

朝日放送が2012年2月の『ABCニュース』(午前11時台)において、「大阪市交通局の労働組合が、去年の大阪市長選挙で現職市長の支援に協力しなければ、不利益があると職員を脅すように指示していた疑いが、独自の取材で明らかになりました」との前説で伝えたニュースについて、交通労組と組合員が事実と異なる報道によって名誉や信用を毀損されたとして謝罪等を求めて申し立てた事案。内部告発者から大阪維新の会の市議会議員に持ち込まれたリストに基づくスクープ報道だったが、その後リストは内部告発者によるねつ造だったことが分かった。朝日放送は「疑惑が出たこと自体視聴者に知らせるべきニュースであり、弊社を含むすべての報道機関が第一報として報道している。労組が関与していなかったことは続報で明らかにしている」等と主張している。
今月の委員会では、前回委員会でのヒアリングとその後の起草委員会をふまえて「委員会決定」案が示され、委員会の判断と結論に向けて話し合った。本件放送やねつ造の事実を伝えた続報と申立人の社会的評価の関係等について議論を行い、起草委員会で再度決定案を検討して次回の委員会に諮ることになった。

3.「宗教団体会員からの申立て」事案の審理

テレビ東京が2012年12月30日に放送した報道番組「あの声が聞こえる~麻原回帰するオウム~」において、番組で紹介された男性が、個人情報を公表されたうえ、何の断りもなく公道で盗撮された容姿・姿態が放送されるなどプライバシーが侵害されたとして、謝罪と今後二度と当該番組を放送しないと誓約するよう求めて申し立てた事案。
この日の委員会では、起草担当委員から論点およびヒアリングに向けた質問項目案が提示され、各委員の了承を得た。
次回委員会では申立人・被申立人から直接ヒアリングを行う。

4.その他

次回委員会は8月20日(火)に開かれることとなった。

以上

第73回 放送倫理検証委員会

第73回 – 2013年7月

映像の偽装が発覚した関西テレビの報道番組『スーパーニュースアンカー』、意見書を通知・公表へ

第73回放送倫理検証委員会は7月12日に開催された。
関西テレビの報道番組で情報提供者の映像の偽装が明らかになり、審議入りした事案について、担当委員から前回委員会の議論を踏まえた意見書修正案が提出された。活発な意見交換が行われた結果、表現の細部の修正は委員長に一任して委員会の意見とすることが承認された。8月早々にも、当該局への通知と公表の記者会見が行われる。

議事の詳細

日時
2013年7月12日(金)午後5時~8時
場所
「放送倫理・番組向上機構[BPO]」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
川端委員長、小町谷委員長代行、水島委員長代行、香山委員、小出委員、是枝委員、斎藤委員、渋谷委員、升味委員、森委員

■ 映像の偽装が発覚した関西テレビの報道番組『スーパーニュースアンカー』、意見書を通知・公表へ

関西テレビのローカル報道番組『スーパーニュースアンカー』の特集企画で、大阪市職員の兼業について証言した情報提供者の映像が取材スタッフを使って偽装された映像であったうえ、新聞報道で発覚するまで3か月余りも視聴者に説明していなかったとして、審議入りした事案。
前回委員会での議論を踏まえて担当委員が作成した「意見書修正案」をもとに、委員の間で活発な意見交換が行われた。
「なぜ問題の映像が撮影されたのか」「なぜ社内のチェックが機能せず放送されてしまったのか」「なぜ視聴者に対する速やかな説明がなされなかったのか」の3つのステージごとに、字句の修正や論点の最終確認などが行われた結果、表現の細部の修正は委員長に一任して委員会の意見とすることに委員全員の了承が得られた。
この「意見」は、委員会決定第16号として、8月早々にも当該局への通知と公表の記者会見が行われる。

以上

2013年7月19日

2013年7月19日

2012年度BPO年次報告について

BPOの2012年度の活動を年次報告書としてまとめました。放送倫理検証委員会、放送と人権等権利に関する委員会[放送人権委員会]、放送と青少年に関する委員会[青少年委員会]のBPO3委員会の活動状況を中心に、視聴者意見の推移、BPO全体の活動概要を取りまとめています

第146回 放送と青少年に関する委員会

第146回-2013年6月

「人間が怪物に食べられるシーンが残酷だ」などの
休日午前帯のアニメについて討論、審議入りせず。

第146回青少年委員会は、6月25日に6人の委員が出席して開催されました。まず、ラジオ局勤務の経験があるメディア・プロデューサー入江たのし氏による、ラジオに関するレクチャーがありました。次いで5月16日から6月15日までに寄せられた視聴者意見の中から、「グロテスクなシーンがある」と指摘のあった休日の午前中に放送されているアニメ番組について討論がおこなわれました。6月に寄せられた中高生モニター報告について、また、調査研究、名古屋と北海道での意見交換会、事例研究会、などについて話し合われました。

議事の詳細

日時
2013年6月25日(火) 午後4時30分~7時30分
場所
「放送倫理番組向上機構[BPO]」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
 汐見委員長、加藤副委員長、小田桐委員、最相委員、萩原委員、渡邊委員
 (川端委員は所用により欠席)

ラジオについてのレクチャー

ラジオ局勤務を経て、現在も番組制作に携わり、総務省「ラジオと地域情報メディアの今後に関する研究会」委員としての経験もあるメディア・プロデューサーの入江たのし氏による「ラジオの歴史、現状と課題、将来について」と題した以下のレクチャーおよび質疑応答がありました。
「ラジオはテレビの10分の1程度の人数と安い制作費で作られていて、長時間のワイド番組が主流になっています。聴取者は高齢者が多く、特に若年層に向けた対策が必要です。地方局が配信を受けた番組については、生放送が多い為、各局での内容チェックが難しくなっています。ラジオのデジタル化(V-low)は総務省や各局でも検討されていますがロードマップは決まっていません。しかし、ぬくもりや、時には毒もある懐の深さ及び、1対1で寄り添ってくれる点はラジオの大きな特徴です。ラジオは今が一番暗い時代です。東日本大震災以後、ラジオはテレビとは違うメディアだということを示してきましたが、それがまだ形になっていないようです。将来きっと回復するという期待を持っています」

視聴者意見について

  • 「休日午前中の子どもが見ている時間帯のアニメで、殺人シーンや人間を食べたりするシーンがありグロテスクだ」という意見があったアニメ番組について、委員が視聴した上で討論しました。「奥行きのあるアニメで、生き物とは何だろうと考えさせられた」「よく出来ているが、少女が殺されて足が動くシーンなど、細部の表現に残酷なものがある」などの意見とともに、「放送時間や見たくない人への配慮が必要だ。民放連放送基準審議会が定めた『「青少年と放送」問題への対応について』(1999年6月17日)の中にある、"Ⅲ.1.アニメ番組は、未就学児童を含む児童が多く視聴していることを、とくに意識して制作していただきたい"という記述を、時間帯への配慮も含めて、制作者には改めて思い出していただきたい」という意見が出ましたが、審議入りはしないことになりました。

  • バラエティー番組の下ネタの扱い、深夜アニメ番組における性的表現、性的シーンのあるドラマの番組宣伝スポットの放送時間帯への配慮、などについて話し合われましたが、いずれも現時点で問題にすることとはなりませんでした。

  • 中高生モニター報告

    6月の中高生モニターは、最近見た「報道・情報・ドキュメンタリー番組」で、"良かった"あるいは"面白くなかった"番組をどちらか一つだけ取り上げ、その理由を具体的に深く掘り下げ報告してもらいました。25人から22の番組についての報告があり、ほとんどが"良かった"番組を取り上げていました。はっきりと分けるのは難しいのですが、大きく分けて情報系12番組、ドキュメンタリーを含む報道系9番組、その他1番組となっています。
    報告が一番多かったのは『ZIP!』(日本テレビ)で、4人から「堅苦しくなく、バラエティー番組のような感覚で見ることができる」などの意見が寄せられました。『NHKスペシャル』は、3人から「未解決事件」「巨大津波 その時ひとはどう動いたか」「密着エネルギー争奪戦~日本の逆襲~」の各テーマの放送について報告がありました。次いで『情報7daysニュースキャスター』(TBSテレビ)には「面白いだけではなく、しっかりとニュースも伝えている」、『プロフェッショナル仕事の流儀』(NHK)には「仕事の内容や素晴らしさを伝えているところが良い」など、それぞれ2人からリポートが届いています。
    放送局では、NHKが7番組、TBSテレビが5番組、日本テレビ、フジテレビがそれぞれ3番組となっています。
    <自由記述欄>では、テレビを見ていて感じる"いじめ"について書いてもらいました。「後輩芸人を"いじめ"たりするのは、見ていて少しも面白くない」という一方で、「お笑い番組では、芸人を"いじって"いても、それぞれ役割があるので"いじめ"とは思わない」などの意見がありました。"いじめ"の実態を放送する事による悪い影響を心配する意見や、実態を知ってもらうために放送する必要があるなど、様々な意見が寄せられています。

    【中高生モニターと委員の主な意見】

    【委員の感想】インパクトを求めているのだろうが、テレビは、実際は複雑な現実を単純化して放送していると感じていた。中高生も、複眼的な視点での放送を求めていて、同じような事を感じているのだなと思った。

    • (東京・中学3年男子)『未来世紀ジパング SP』(テレビ東京)6月10日放送について。
      私が報道情報番組を見ていて、いつも疑問に感じていることは、本当は複雑な問題なのに、それを説明しないで、簡単に単純化して、誰かを悪者にするのはどうしてかということです。悪役(国や企業)側を一方的に責めて、正義(弱者)側の都合の悪い事実を報道しなかったりして、悪い奴のせいで終わりにしていては問題の正しい理解や解決につながらないと思います。その点、池上さんの番組は、善悪で単純化しないで、問題を良い面、悪い面の両方をしっかり説明してくれることや、なぜこのようなことになったのかということを様々な視点から分かりやすく紹介してくれるところが、公平だし、自分で考えさせてくれるので良いと思います。「アラブの春」も、すごく良いことだと報道していたのに、実際はその後、経済や安全がうまく行っていないので、前の方が良かったという国民の声があったのはびっくりしました。逆に怖いイメージのイスラム原理主義が、実は地方で良いこともしていたから支持されることも初めて知りました。今ま"良い""悪い"のイメージしか持っていなかった国に対しても理解が深まっていって、世界の人々が本当の意味でお互いを理解しあえれば世界も平和になるのかなと思います。逆に、報道側が特定の方向性を持って情報に善悪をつけて単純化することは、結果として誰のためにもなっていないと思うのです。

    • (新潟・中学3年男子)私が最近見た番組で良かったと思ったのは、『Mr.サンデー』(フジテレビ/新潟総合テレビ)という情報番組です。この番組は「多角的」な視点で特集が組まれていることと、私たちの世代でも見やすいテーマを取り上げているところが良いと思いました。まずこの番組は、「賛成派と反対派」・「経験者と未経験者」など一定の視点で特集が組まれているのではなく、様々な視点で特集が組まれています。ですので、より立体的に現状や課題が伝わってきます。また今まで平面的にしか考えていなかったものを「こういう立場の人もいるのかぁ」と考えさせられます。また、この番組は私たちに、身近なテーマであったり、他の番組では取り上げていない目を引く話題が取り上げられているので、興味がわいてきます。私たちの世代は、なかなか情報番組を見ないと思います。しかし、このようなオリジナリティある番組なら、チャンネルを合わせると思います。

    ●【委員の感想】日本のマスコミは、大きな事件や出来事をその時だけ取り上げて大騒ぎし、時とともに風化させてしまう傾向があるが、常に風化させないような努力をすることは重要な事だ。

    ●【委員の感想】日本はあまりに社会変化が早くて、歴史認識を丁寧に伝えることが下手な民族になってしまっている。歴史を丁寧に伝えてゆかないと本当の事が分らなくなってしまうし、歴史を知っておくことが教養だと思う。もう少し番組で取り上げ伝えていく事が必要だと思う。

    • (福岡・高校2年男子)僕が面白いと思ったドキュメンタリー番組は NHKが放送している『NHKスペシャル 未解決事件』だ。今までグリコ・森永事件やオウム真理教を取り上げてきた。今月に入り新しく尼崎殺人死体遺棄事件も取り上げた。このシリーズの中で一番興味深かったのはオウム真理教を取り上げた回だ。誤解を恐れずに言えば一番面白かった回でもある。オウム真理教が起こした地下鉄サリン事件は今年で18年目になる。1995年に発生したこの事件は日本国民を震撼させ、強く生々しく記憶に刻まれた。そして一年後、僕は 1996年に生まれた。地下鉄サリン事件が起こったのは生まれる前。丁度、事件を「知らない世代」だ。オウム真理教が起こした事件は小学生の時に知った。インターネットやニュース番組は欠かさずに見ていたがどれも淡々と証言者の話や当時の資料を映すのみだった。しかし、この『未解決事件』は一味違った。所々に再現ドラマを交えていた。そして、その全ての再現ドラマは驚異の迫真性を誇っていた。まるで、事件現場に臨場しているかの様なリアリティーがあった。断片的だった記憶が一筋に繋がっていくような感覚を覚えた。これからも事件を「知らない世代」が増えてゆく。このままではだめだ。事件が風化するとまた同じように事件が繰り返される。歴史を見れば明らかな事実だ。我々は絶対にこの事件を風化させてはならない。過去から学び取らなければならない。この国の未来のために。家族や友人のために。そして、何より自分自身のために。

    • (宮城・中学2年男子)私は、今年3月にNHKで放送された、『NHKスペシャル 巨大津波 その時ひとはどう動いたか』という番組を見て、災害について、改めて考えさせられました。この宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区は、私の家のすぐそばです。当時、私は小学五年生でした。体育の時間、グラウンドでサッカーをしていた時、ものすごい揺れに襲われ、私も同級生たちも立っていられなくなりました。みんな恐怖で泣いていました。幸い、友達のお母さんが迎えに来てくれ、安全な場所に避難させてくれました。津波は、自宅から500m手前で止まり、いつも遊んでいた、閖上(ゆりあげ)地区が壊滅的な状況であると知ったのは、翌日でした。この番組を見て、自分の無知や軽率さを再度反省させられました。災害時、人はどういう罠に陥るのか?番組では、集めた膨大な住民の証言や、津波襲来まで街中を撮影した数百枚の写真、さらに災害心理学の専門家の分析を交えながら、「被災マップ」を徹底的に読み込んでいました。そしてこれまで防災対策からも抜け落ちてきた、災害時に陥りがちな心理面にスポットをあてた、「ソフト面」を織り込んだ新たな防災のあり方を提唱しており、大変参考になりました。正直、もうあの日のことは思い出したくないし、この手の番組ももう見たくないです。でも目を反らしてはいけないと思いました。

    【委員の感想】『ZIP!』が良く見られているようだが、堅すぎず、くだけすぎず、朝、学校に行く前にチェックするのにちょうど良いのだろう。一方で、夜は広く浅くではなく、狭く深い情報を求めているようだ。

    【委員の感想】今の中高生は、くだけたネタを面白く分りやすく、報道よりも情報重視になってきているのかなと思った。柔らかい物ばかり食べていたら、口や胃が鍛えられるのか心配になってきた。

    情報番組と報道番組の境目が曖昧になっているといわれるが、今や情報番組とバラエティー番組の境目が分りづらくなっている。報道が問題を掘り下げて、その結果、社会が変わっていくという醍醐味を感じてほしい。

    • (山形・中学2年女子)なんでもインターネットでチェックできますが、やっぱりテレビは一番気軽に見ることが出来ていいなと思っています。好きなアーティストの新曲や新作の映画、ファッションの流行などは、朝の『ZIP!』(日本テレビ/山形放送)でチェックしています。枡アナウンサーは、爽やかで信頼できる雰囲気で好きです。朝からガチャガチャしていたり、女子アナがキャーキャー騒いでいるのは見たくないので、その点『ZIP!』は堅すぎず、くだけすぎず、ちょうど良いと思います。

    • (神奈川・中学3年女子)私が良かったと感じる番組は、日本テレビの『ZIP!』です。理由は2つあります。1つは、朝の忙しい時間帯にその日の主なニュースを分かりやすく短い時間で知ることができる事です。詳しく知らなくてもいいけれど、ニュースの見出しくらいは知っておきたいと思うので『ZIP!』のニュースは量も内容もちょうどいいと思います。もう1つは「MOKO´Sキッチン」や「5秒英会話」などの普段使えそうな情報が得られる事です。

    • (神奈川・中学3年男子)『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京)は、経済、ビジネスのニュースを中心に取り上げる番組です。僕が特に気に入っているのは「トレンドたまご」というコーナーです。ニュースも、経済関係が中心で、一つのニュースについて、詳しく解説しています。報道番組は、いろいろなニュースを紹介する番組もいいですが、その場合「広く浅く」になってしまい、ニュースをほとんど理解できずに終わってしまうことがあります。しかし、こういうテーマを絞って「狭く深く」解説するような番組は、「より深くニュースを理解し実生活に結び付ける」ことができるので、より「生活のためになる」と思います。このような番組がもっと増えることを期待しています。

    • (埼玉・高校1年女子)わたしは6月16日の『新報道2001』(フジテレビ)を見て、雇用の流動化や限定社員の是非について問題になっていることを初めて知りました。最近、新聞を読んでいない私も悪いと思いますが毎日、朝の情報番組を見ているのに関わらず知らないというのは多少、情報番組にも非があるのではないかと思いました。朝の情報番組は「エンタメ情報」に割く時間が少し長いのではないかと思います。自分の意見を持つための考え方を育ててくれる番組があったらいいなと思いました。

    【委員の感想】<自由記述>でいじめについて感想を求めたが、同じ番組を見ても受けとめ方は、千差万別であると思った。報告の中で、いじめられた経験のある人と、そうでない人の温度差を感じた。どの意見も、中高生の思いが伝わってくると感じた。

    • (愛媛・中学1年女子)テレビで先輩芸人が面白がって後輩芸人をいじめたりするのは、見ていて少しも面白くないです。「テレビの演出よ」と言う人もいるけど、いじめている芸人さんには子供さんがいないのでしょうか?

    • (千葉・中学2年男子)お笑い番組を見ていて、一人の芸人をみんなでいじったりする場面がありますが、ぼくはそれがいじめだとは思わないし、一つの番組の中でそれぞれ役割があるのだと思っています。だから、見ている者が番組をまねて、それがいじめにつながるとは思えません。

    • (秋田・中学2年女子)テレビでいじめについて放送することには、良い面と悪い面があるのではないかと思いました。良い面は、いじめの恐ろしさや、辛さを伝えられるということだと思います。悪い面は、テレビを見た子供が真似してしまう恐れがあるということだと思います。テレビというのは人々に喜びや感動を与えたりするものではないのでしょうか。テレビの真似をしたことでいじめが始まるということは、本来のテレビの有り方とは違うと思います。この番組は放送するべきものなのか、考えてから放送してほしいです。

    • (東京・中学3年男子)私は、最近のニュースの中などで安易に「いじめ」という言葉を使うのが良くないと思います。ちょっとしたいたずらならともかく、殴ったり、お金を奪ったり、自殺にまで追い込むようなことはれっきとした犯罪なのに、「いじめ」と表現することで大したことでないように(窃盗を「万引」というように)思わせるのはどういう意味があるのでしょう。逆に、「いじめはいけない」といって学校でも注意されるようになっていますが、ちょっとしたことでも「いじめ」扱いにされて、問題視されることになったら、学校で他人の身体に触れることだって怖くなります。人間関係を学ぶ上での一定の摩擦は必要なことだと思うのですが。「いじめ」と「犯罪」をきちんと分けて報道してほしいです。

    • (島根・高校2年男子)いじめをテレビでとりあげることについて、私は良いと思う。今と昔ではいじめの体質が異なっているので、いじめをなくす社会的な取り組みができる大人が、今、学校ではどんないじめが起きているのかを知ってもらえるからだ。しかし、いじめをうけている本人が、いじめをテーマに扱ったテレビ番組を見てショックを受け、立ち直りがおそくなってしまうということもあると思う。テレビには表現の自由という権利があり、いじめにしても何にしても、伝えるのが使命だというのはよくわかるが、それによって傷つく人もいるということを忘れてほしくない。いじめを扱った番組を作るときには、その残忍さをただ単に表現するだけではなく、いじめを「される側」の立場である人がどのような反応をするのかについても考えて番組を作ってほしい。 

    今年度の青少年委員会活動について

    • 調査・研究についての現状報告がありました。

    • 9月に名古屋で、10月に札幌で行なう意見交換会について、進捗状況が報告され、内容についての検討が行なわれました。

    • 8月の事例研究会への参加が承認されました。

    • BPOホームページにある「青少年へのおすすめ番組」のページには、毎月約50局からの推薦番組を掲載していますが、アクセスを解析したところ、このページへのアクセスがBPO全体の中でも上位にあることがわかった、との報告がありました。

2013年6月に視聴者から寄せられた意見

2013年6月に視聴者から寄せられた意見

株価上昇や円安に、株の投資を煽るような特集が目立つなどの批判の声。
過激なシーンを含む、夜のドラマの番宣スポットは、放送時間帯に配慮が必要ではとの意見など。

2013年6月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,210件で、先月と比較して69件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール70%、電話27%、FAX2%、手紙ほか1%。
男女別は男性70%、女性27%、不明3%で、世代別では30歳代29%、40歳代27%、20歳代20%、50歳代13%、60歳以上8%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。6月の通知数は523件【47局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、19件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

6月の視聴者意見は1,210件と先月より69件減った。
参議院選挙の前哨戦といわれる東京都議選挙で、自公が圧勝したが、政権の掲げる政策を扱った報道や番組に対して前月同様、様々な意見が寄せられた。
ワールドカップ予選で、サッカー日本代表が来年の本大会出場を決めたが、熱狂的なファンの大騒ぎを紹介する放送姿勢に対し、批判の声が寄せられた。野球では統一球問題が発覚し、球界を揺るがしたが、無責任な推測を放送するべきではないといった意見があった。
芸能関係では、人気女子グループの恒例の「選抜総選挙」が生中継され、そういったものを長時間も放送するのは如何なものかといった批判などが寄せられた。
ラジオに関する意見は34件、CMについては39件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は105件で、前月より8件減少した。
今月は「いじめ・虐待に関する意見」が26件、次いで「性的表現に関する意見」が14件、「表現・演出に関する意見」が13件と続いた。
「いじめ・虐待に関する意見」では、"タレントを落とし穴に落とす"というバラエティー番組での企画について、怒っているのにさらにしつこく行う演出がいじめに繋がるのではないか、との意見が複数寄せられている。
また「性的表現に関する意見」では、深夜アニメの中の表現が過激だという意見や、夕方の情報番組の中でのコメンテーターの発言を問題視する意見が寄せられている。
また、少年犯罪の報道に関して、更生の妨げとならないよう映像の使用などに注意すべきとの意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • アベノミクスと浮かれた挙句、株が上がり、高級品の消費が増えた等と報道し、いかにも実体のない景気回復を真実であるかのように伝えていた。また、あろうことか、株の投資を煽るかのような、「バスに乗り遅れるな」的な特集も目立った。このまま株価は2万円まで行くのではないかという人もいた。その直後の急落である。報道の責任をどのように考えているのか。急落すると、報道内容は一転し、これまでの株高は行き過ぎで、どこかで必ず調整する局面がくることはみんな分かっていたなどと、したり顔で語る。分かっているのなら、株高で浮かれているときに言うべきだ。

  • 「円高だ、円安だ、株価が上がった、下がった」と一喜一憂しないでほしい。「冷静な対応が求められる」と専門家は言うが、一番冷静さを欠いているのは、浮かれているマスコミではないのか。軽率な報道は、厳に謹んでほしい。

  • イスタンブールを含めトルコの多数の都市で反政府デモがあった。このデモに対するテレビ局の姿勢、出席者のコメントは、オリンピックの招致問題が現在進められていることに充分配慮すべきだ。IOCがオリンピック招致に治安面を重視していることはいうまでもないが、今回のトルコのデモを東京有利の視点からみる番組の進め方には注意が必要だ。多数の日本人観光客がトルコを訪れている。私もトルコファンだ。テレビ局はトルコの失点を強調するのではなく、抑えた賢い放送をしてほしい。イスラム問題はデリケートであり、又、トルコ人は非常に親日的であり、親日トルコの国民等に配慮した報道と批評がある筈だ。オリンピック開催国の問題は他国の非難ではなく、自国の長所を宣伝していくのがフェアーなやり方だと信じている。

  • 上野動物園のパンダに妊娠兆候が見られたようで、そのことに時間を割いていた。パンダの妊娠それ自体は、おめでたいことであり明るいニュースだが、伝え方が問題だ。日本国内では、既に和歌山県の白浜アドベンチャーワールドで何度も出産に成功しているにもかかわらず、それを一切取り上げない。上野動物園の出来事だけ、しかも今回は妊娠の兆候が見られるというだけで、貴重な放送時間を割いて取り上げることは、公正な放送であるとは言えない。和歌山をはじめとした地方をバカにしているとしか思えない。

  • 先日のロト7の1等8億円2口が、ある町の売り場で発売されたという話題を取り上げ、番組リポーターが売り場や市内を聞き込み、「追跡調査」と銘打って、くじ当選者を特定しようと大騒ぎしていた。地方の一都市、小さな町で、16億円もの当選者が特定されてしまったら、一体どうなるだろうか。その人は町にいられなくなるはずだ。いや、まずその方の身に危険が迫る。それだけの財産があるということが知れ渡ってしまったら、犯罪に巻き込まれる可能性が高まる。転居を余儀なくされることも考えられる。犯罪を誘発する可能性が高い当選者特定調査を、番組を挙げて行っていることが信じられない。

  • サッカーワールドカップアジア予選でオーストラリアと引き分け、日本が出場を決めた日の夜のニュースで、渋谷のバカ騒ぎの模様を報道していた。あのようにテレビで煽るから、バカ騒ぎをする人たちが増えるのではないのか。周辺で仕事をしている人にとっては、あのような輩が出てくることは迷惑だ。今後こういう連中を煽る報道はやめてもらいたい。

  • 日本の少子高齢化が進む中、経済や財政も、日常生活自体もガラリと変わっていくだろう。高齢化により、医療費や介護費用も増え、これまで経験したことのない日本になって行かざるをえないだろう。メディアもそういうことを踏まえ、如何に不安なく日本で日常生活を過ごしていけるか、健康や食事、医療、介護、制度や仕組みに関する番組を増やしてほしい。そういうものを通じて今後の日本を少しでも良くしていく番組は、必要だと思う。

  • 首都高や橋などの老朽化対策を紹介していたが、インフラへの財政支出・公共投資の国民的理解を得るための誘導ではないのか。老朽化が問題なのはわかるが、ガードレールの無いスクールゾーンなども問題であり、全てを安全にするには膨大な金が必要だ。

  • 主張に一貫性がなさすぎる。例えば円高だったころ「円高で苦しむ企業を取材しました」と輸出産業の企業の経営実態を特集で放送していた。ところが政権が変わり、円安になった途端、次は「円安で苦しむ企業を取材しました」と円安で苦しんでいる漁業や輸入企業の経営実態を、全く同じ時間帯の特集で放送していた。円高になろうが円安になろうが苦しむ企業が出てくるのは当たり前のことで、ただ単に批判したいだけなのかと感じた。またコメンテーターの質もあまりに低すぎる。批判しかできないコメンテーターは出演してほしくない。

  • しばしば紙芝居を使って福祉関係の解説をしています。しかし残念ながら、紙芝居からは、命にもかかわる切実な問題を抱えた弱者に対する思いが、全く伝わってきません。それどころか、紙芝居のふざけた仕立てと、司会者のちゃらんぽらんさが相俟って、弱者をいたぶる結果にさえなっています。問題の一例を挙げれば、支給金額や時期を説明する場面で、司会者が散々じらした挙句、いざボードのシールをはがすと「答えはCMのあとで」と出たりします。ここで出演者一同の笑いがありますが、一体この人たちに、本当に福祉を云々する資格があるのでしょうか。分りやすく解説する方法はいくらでもあるはずです。食い入るように画面を見ているお年寄りを思うと、この種の問題を、このような悪ふざけで視聴率の具にする姿勢は許せません。

  • 議員のブログの騒動の際、敷地の奥まで勝手に入り込む。そして何時間もそこに留まり、インターフォン越しに家族までも追及する。VTR明けにはリポーターのバカにしたような表情。確かにこの議員の言動は大問題だし、不快極まりない。しかし、ここまでくるとやりすぎだ。このような報道の仕方がいいのかどうか、考えてほしい。

  • 批判を浴びた県議が自殺したのではないか、と伝えられている。そもそもこの問題は、自らのブログがきっかけでネットが炎上したことが原因だが、大きく伝えたのは情報番組だった。県議の自宅まで追いかけて半ば強引にインタビューを申込み、厳しく糾弾していた。県議の死は放送が直接の原因ではないと思うが、ネットの話題をテレビの全国で放送する「正義」はどこにあったのか。県議は公金を横領したわけでも、政治的な失敗をしたわけでもない。番組の姿勢に疑問を覚える。

  • 「DJポリス、警視総監賞受賞」について放送していた。本人たちは仕事で交通整理をやっただけなのに、「DJポリス」とどこのメディアでも言う。警察官がDJをしているわけではないのに、「DJポリス」などというふざけた名称は、受賞した警察官を侮辱することにならないのか。

  • 復興庁職員のツィッター投稿に関する報道について、コメンテーターのほぼ全員が「100%職員が悪い」というニュアンスの発言をしていた。確かに、公の立場にある人として投稿内容は好ましくないが、何故このような行動に至ったのかを考える必要があると思う。過剰に行政担当者を追いつめてはいないか。このような経緯に至った背景も報道するべきだ。

  • 調剤薬局に関する特集だった。コメンテーターがコメントしていたが、薬剤師・調剤薬局ひいては医療全般に関する間違った情報を流布しているのではないのか。悪意に感じる内容で、極めて不適切である。医療費の削減というテーマを持って特集を組むのならいざ知らず、憤りしか感じなかった。

  • 「日本の政治は三流」「日本人は政治に興味がない」と言われるが、テレビの責任も大きい。政治家が何をしたかよりも、失言や私生活のスキャンダルを大々的に騒ぎ立て、辞任まで追い込む。しかも、自分たちの思想と合う政治家には甘く、問題発言があっても報道しないが、合わない政治家なら、勝手に悪意にとって報道する。そして「責任をとれ」と迫る。今は選挙が近い。テレビ局には選挙を左右する言葉狩りなど、絶対にやめてほしい。起きてからでは、流布された言葉は取り消せない。

  • ゲストコメンテーターがコメント中にスタッフからメモ書きが差し入れられ、司会者が「○○を言ってほしいみたい」とコメンテーターに発言の内容変更を求めるかのような場面があった。失言であれば謝罪があるはずだが、謝罪がないということはあのメモはいったい何なのか。言論の誘導ではないのか。スタッフからの指示でコメンテーターの発言がその場で変更させられてしまうことが、公平な報道といえるのだろうか。

  • 番組冒頭からオリンピック招致のニュースをやっていたが、招致賛成の意見だけしか報じておらず、招致に反対する意見はないかのようだった。市民の街頭インタビューも、全て招致賛成の意見だけだった。オリンピック招致のお金があるなら、震災復興や原発事故収束や、来るべき震災への防災や、福祉などに使うべきとの意見もあるはずだが、一切触れていなかった。あまりにも偏ったものだ。

  • フリーキャスターと盲目セーラーの海難事故について放送していた。救助費用が税金でまかなわれることについてどう思うか、街で一般の人に「賛成か反対」の意見を求めていたが、遭難したら救助するのは当たり前である。このような放送は、言語道断だ。人に対する配慮がなく、見ていて不快だった。

  • タレントの父親が詐欺容疑の疑いで国際手配された。タレントには全く関係ない事件なのに「○○の父親・国際指名手配」と大々的に報道された。普通なら報道されないようなニュースでも、有名人の父親だから大きく扱われ、誹謗中傷されてタレント生命を失うかもしれない。家族の事件であっても、タレント本人に関係ない場合は、タレント名を出して報道するべきではない。

【番組全般・その他】

  • アイドル女子グループの「選抜総選挙」は、ファンだけが興味のあるものだと思う。わざわざ特番で生中継するのか意味が分からない。日本代表のサッカーなど国民全体で興味のあるものなら分るが、若者だけしか興味のないものを、あたかも「国民の関心事」であるかのように放送することはおかしい。ニュースで舞台裏を報道したり、特番直前SPなどを放送したりするのも、如何なものか。

  • アイドル女子グループの「選抜総選挙」は何種類かの投票方法があるようだが、CDを買って行う場合だと、大量のCDを買い込んでその枚数分を投票する者がいるだろうし、立候補者やその関係者が大量買いすることも可能だろう。ネット投票だと、コンピューター知識にたけた者が投票サイトのソースコードを解析するなどして仕組みを解き明かし、同一立候補者に複数投票してしまうかもしれない。こんなことが本当の「選抜総選挙」と言えるだろうか。

  • 多くの動物バラエティー番組では、動物を見世物のように扱っているものが多い。一方、こちらは自然の生き物の姿をわかりやすい解説で紹介してくれるので、とても良いと思う。以前に比べ、動物番組の枠が減って残念である。もっと動物モノの良質な番組を放送してほしい。

  • 3~4年前に比べると、お笑いと演芸番組が減少しているように感じる。こういうご時世だからこそ、お笑いと演芸番組をもっと放送してほしい。

  • 「スマホ盗撮の実態」として、スマートフォン用のアプリケーションに、シャッター音を消すことが出来るものがあることを紹介していた。これを使った盗撮が広まっているという。盗撮が卑劣な犯罪だと認識しているのであれば、こういう手口があることを不特定多数の視聴者に教唆してはいけない。

  • 女性ADを暴走族から救うのは誰かというドッキリ仕立ての企画で、スタジオの出演者が回答するというものだった。女性ADが暴走族グループに絡まれ出したら、出演者が車の中で携帯電話をいじりだし、110番に電話した。そのときテロップに「事前に警察とは相談の上で撮影しています」と表示されたが、事前に警察に相談していたとしても、公的機関に迷惑がかかるのではないのか。ドッキリ企画そのものが問題ではないのだろうか。

  • 自称霊能力者が出演しているが、霊能力のたぐいを肯定的に扱う番組は放送しないのではなかったのか。番組を見る限り、霊能力を科学的には検証していない。霊能力を肯定しているとしか思えない。批判的な検証をせずに、霊能者のいうことをそのまま放送することに強く反対する。霊や超能力を騙った詐欺に加担しているとしか思えない。教訓を忘れたのだろうか。

  • 「ハッカーVS最強のセキュリティー」という企画でした。ハッカーとクラッカーの違いを伝えないことはもとより、内容が現実的ではありませんでした。ルールは特定の画像ファイルを取得すればハッカーの勝ちというものでした。ハッカーは30分程度で1台目のPCへの侵入に成功しました。この時点で全ての情報は盗まれたことと同義です。ですが、セキュリティー側は、このルールでしか意味の無い対策を行っていました。ハッカーチームはこれを発見できず、制限時間前にギブアップしました。ルール的にはハッカーは負けましたが、現実的に考えれば侵入された時点で全ての情報は盗まれるわけです。このような内容は、個人や企業の情報教育やセキュリティー意識に誤解を与えます。

  • 女子アナの態度に嫌気がさしている。競争率が何千倍という超狭き門から勝ち上がり、晴れて女子アナになる。高給取りで周囲からチヤホヤされる。「自分は偉いのだ」とお姫様気分である。しかし、漢字をよく間違える。バラエティー番組では共演する人気芸能人とともにバカ丸出しをする。ど派手な衣装を着る。女子アナは芸能人ではないのだ。もっと自覚のある行動をとり、本当の意味で視聴者から愛される存在になってほしい。

  • 冒頭のナレーション部分で、中卒や高校中退者を「落ちこぼれ」と一括りに表現し、社会や組織から取り残された落伍者のように表現した。私は家庭の経済事情で中卒だが、格差社会と闘いながら、頑張っているつもりだ。テレビで中卒や高校中退者を「落ちこぼれ」と表現すると、社会の偏見や差別が益々助長されてしまうのではないのか。

  • 「秘境飯」という企画で紹介された店舗は、実際には駅からバスで10分ほどの距離の国道沿いの場所なのに、わざわざ遠い駅から歩き、秘境であるかのように演出している。バスの本数についても店がアナウンスしているバス停とは別の場所を使って1日1本しかバスが通っていないとの演出だ。その他の店舗についても、バス等が通っているにもかかわらず「知らなかった」ということで芸人を歩かせている。あまりにも酷いではないのか。

  • かわいい動物を毎回紹介しているが、動物には命があり、飼うには大きな責任が伴う。ぬいぐるみのような感覚で考えられては困る。動物を飼う場合、世話やしつけ、病気など大変なことがたくさんあるという現実も、また、毎日多数の動物が殺処分されているという現実も伝えるべきだ。安易に動物を飼う人がこれ以上増えないよう、番組制作者も気をつけてほしい。

  • 海女さん特集で「昔の海女さんは上半身裸で漁をしていた」と紹介し、その当時の様子として上半身裸の女性の写真を出していた。昔だからという理由で、女性の裸の写真を公共の電波で流すことは不愉快だ。同じ居間という空間に、男である父といるときにその写真を出され、嫌な気持ちになった。

  • 現在のテレビドラマは、「マンガ原作」が多すぎだ。漫画に依存することが増加している。マンガ原作の場合、書いてある通りに脚色し、演出、演技をすればよいので演技力、創造力、読解力は低下する。さらに人気漫画のドラマ化によって、オリジナル作品や小説・伝記を原作にした作品が駆逐される。マンガ原作が増えたことで脚本家が育たなくなり、テレビ局員の読解力がなくなった。目先の高視聴率、利益、話題のみを追求するのは止めてほしい。

  • 人々が遭遇する可能性のある様々な極限状態を再現ドラマ風に紹介する番組なのだが、描写方法や再現VTRが、あまりにもリアルで過激だ。このような番組を見た人は子どもに限らず、人間不信や過度のストレスなどを感じ、人間関係の悪化に影響があると思う。なぜこのような番組が放送されるのか理解できない。

  • おむつを履かせて、羞恥のなか一日赤ちゃんになってもらおうという企画である。その中で下の処理の話があった。いい年をした大人に、企画とはいえ、おむつを履かせ、体調不良を訴えているのに、小をしているところだけは収録させるよう迫り、それをスタジオで出演者が喜んでいた。不愉快だった。公の電波で流すにはあまりにも不適切だ。

  • 毎日この番組を見ているが、他人の話が終わる寸前に重ねて話す司会者の癖が気になる。お天気コーナーでも気象予報士がいるのに、毎回ことばをかぶせている。聞き苦しいし、気象予報士の方も話しにくいと思う。ずっと話し続ける司会者は疲れる。間を取らないし、台本や、フロアの合図ばかり見ていることがわかりすぎて、嫌になる。

  • 「○○イジリ旅」という内容が放送された。ちょっと騒がしく旅をするという微笑ましい場面を想像していたが、内容はイジリではなく、イジメそのものだった。バナナボートのくだりはひどかった。言語道断で、命に関わることだ。タレントはイジられることに慣れているのだろうが、あの仕打ちはどんな人間でも精神的苦痛を伴う。精神的苦痛を相手に味あわせるようなことをした時点で、イジメは成立する。スタッフや出演者は「笑いが分かってない」と反論するだろうが、視聴者が分かる笑いを届けるのがバラエティー番組であろう。自己満足の笑いに視聴者を付き合わせないでほしい。

  • 物まねタレントが子役の女の子の物まねをしていた。本人が絶対言わないような言動を誇張して物まねするという、不快極まりないものでした。それを見て爆笑しているレギュラー出演者、調子にのって次々に悪意ある物まねを連発する芸人。問題は物まねされている対象者が子供だということです。いい大人が寄ってたかって小さな子供を食いものにしていることに、日本のテレビ番組もここまで落ちたのかと、情けない気持ちになりました。視聴率のためなら子供を犠牲にしても構わないという下劣な番組は放送するべきではない。

  • 人気グループが再結成するという話題を取り上げた際、渋谷のスクランブル交差点から中継していた。5時半の中継は「7時半過ぎから渋谷駅周辺のどこかで号外が出る」というものだった。W杯予選では危険を回避するため警察が警備にあたったように、駅周辺は混乱が起きがちな地域だ。それにもかかわらず「号外が出る」とインフォメーションすることは、危険や混乱を招くおそれがある。しかもスタジオでは、「このあと渋谷は盛り上がりそうですね」と煽っていた。テレビは混乱を避けるよう、伝えるべきではないのか。

【ラジオ】

  • プロ野球の「統一球問題」を取り上げていたが、証拠や根拠もないだろうに、裏である人物が変更を指示したとの一方的な推測を展開していた。個人的な話題や週刊誌ならいざ知らず、証拠や根拠がどこにあって、悪者扱いしているのか。そんな根も葉もない根拠をもとに、誹謗中傷する放送があってよいものか。

  • 不適切な内容があった。番組のツイッターアカウントのフォロワー数が1000を超えたら、番組の女性アシスタントの水着写真を公開するという話をしていた。アシスタントの女性は躊躇していたが、番組司会の男性ミュージシャンに説得され、最終的には了解した。この番組内容は、女性の尊厳を損ねるものであり、また、パワー・ハラスメントやセクシャル・ハラスメントを許容し、誘発しかねないものだと考える。司会の男性ミュージシャンが中高生にも人気のバンドのメンバーであることから、青少年への悪影響も懸念される。

【CM】

  • サプリメントや化粧品のCMが多いが、化粧品に関していうと、使用後の画面が急に明るくなって、いかにも効果があるような演出をしている。これは一種の詐欺的な宣伝方法ではないのか。

  • 携帯やスマートフォン、SNSのCMが不快だ。恋愛ゲームが多く、そうしたゲームに若者がはまって、ひいては日本の少子化につながっているのではないのか。

青少年に関する意見

【いじめ・虐待に関する意見】

  • バラエティー番組の企画で、タレントが何度も落とし穴に落とされて憤慨していた。実際には"前もっての打ち合わせ"があったのかもしれない。しかし素人の私には、度を越えたいたずらにしか見えず後味が悪かった。子ども達への影響も気になる。

  • バラエティー番組で、複数のタレントがひとりをいじるという企画があった。しかし"いじり"というよりは、放送という公の場を借りての"いじめ"でしかなかった。青少年が見る可能性もある時間帯の放送だった。いじめを助長するような内容は放送するべきではない。

【性的表現に関する意見】

  • 深夜帯のアニメであり視聴者層は限られているが、未成年者の性交の描写があった。アニメとはいえ、地上波でのこうした描写は控えるべきではないか。性交描写を含めたものは、18歳未満禁止の別媒体で販売するなどの方法がある。

  • 子ども向けアニメの途中で、性的シーンを含む大人向けのドラマの番宣CMが放送された。当家では子どもが毎週このアニメを見ている。今回のようなCMを、休日の午前中、さらにアニメ番組に組み込む放送局の倫理観には、親として対処できない。非常識だ。

  • 情報番組の中の新聞記事を抜粋して紹介するというコーナーで、コメンテーターが下ネタを連呼していた。司会者が発言を制止しようとしていたが、スタジオのスタッフの笑い声などで逆に助長するかのような状況となり、番組終了まで発言を止めることはなく、気分を害する内容だった。夕方の子どもが見る時間帯のテレビ番組にしては、限りなくひどい内容だった。

【暴力・殺人・残虐シーンに関する意見】

  • 最近、子どもが出来てテレビの見方が変わり、異常だと感じたことがある。「人が殺されるシーン」を放送するドラマは不快だ。それも、再放送も含めれば朝から晩まで人が殺され続けている。せめて子どもが起きている時間には、このような放送は控えるべきではないか。人格形成の大事な時期に悪影響がでないか、とても心配だ。

【報道・情報に関する意見】

  • 男子高校生が同級生を刺して逃走した後逮捕された事件で、加害者の少年の映像を流していたが、少年の風体やバッグの柄などが確認できるほど鮮明だった。たぶん、同じ学校や地域の人が見たら誰なのかがわかると思う。逮捕されたのは16歳の少年で、少年法はプライバシーの保護を求めている。こうした映像はインターネットにアップされ、いつまでも記録が残る可能性があり、少年の更生の妨げになる。今回のような少年の映像は、使うべきではない。

【要望・提言】

  • 相変わらずアニメの表現に対しての批判的な意見が多いが、自分が嫌い、苦手だからといって、なんでも「規制しろ!」と言うのは違うのではないか。むしろ、保護者が殺人や暴力はいけないことだと子どもに教えるべきではないのか。深夜に放送しているものに関しては、そもそもターゲットとしている年齢層が違うし、小さい子どもが見ようと思えば録画することになるのだから、保護者が対応するべきだ。なんでもかんでも批判するのではなく、もう少し自分たちで対処することも必要だと思う。

  • BSの番組は民放でも質が高いものが多い。各局で放送している世界を旅する番組などは、子ども達に見せるべき番組だ。地上波でも皆で楽しめる番組もある。テレビ局は目先の利益や高視聴率、話題作りではなく、質の高い・良い番組を放送してほしい。