2006年12月に視聴者から寄せられた意見

2006年12月に視聴者から寄せられた意見

前月と同様、「いじめ」と「自殺」に関する意見が数多くあった。この他、「政治関連報道(政治問題、政党関係、生活関連法案など)」に意見が寄せられた。

2006年12月の1ヵ月間に電話・ファクシミリ・郵便やBPOのHP経由で「BPO視聴者応対窓口」へ寄せられた意見は664件で、11月との比較では113件減少した。

意見のアクセス方法の割合は、Eメール56%、電話37%、ファクシミリ4%、郵送ほか3%である。(*Eメール数には同一人の同意見を含む)

男女別では、男性72%、女性25%、不明3%で、世代別にみると30歳代(26%)、20歳代(19%)、40歳代(15%)、50歳代と10歳代(各8%)、60歳以上(6%)の順となっている。

2006年12月に視聴者から寄せられた意見 664件

BPOに寄せられた意見内訳

意見分類 2006年12月件数
人権等に関する意見 14 件
放送と青少年に関する意見 150 件 [ 意見内容 ]
放送番組全般にわたる意見 234 件 [ 意見内容 ]
BPOに関する意見・問い合わせ 35 件
その他(放送関連以外) 231 件
意見件数 計 664 件

視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局が特定したものは当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。12月の通知数は196件(24放送局)であった。

番組全般

2006年12月の放送番組全般(人権、青少年を含む)の意見総数(664件)の53%にあたる350件が “不適切な内容や発言・表現、低俗、下品、モラル欠如”など、番組のあり方についての指摘となっている。

なかでも【情報ワイド(ワイドショー)・バラエティー・アニメ】に関する意見が多く、“不適切な内容・表現と不適格な出演者”(202件)、“低俗・下品”(109件)、“モラル・倫理観の欠如”(39件)の他、個別番組や特定放送局への意見では【情報ワイド番組】を中心に“取材・報道のあり方”に関する意見(92件)が多く、以下“放送の影響力”(43件)、“公共的な放送のあり方”(30件)、“公正・公平・中立(内容が偏向との指摘を含む)”(22件)、“メディア(取材)規制”(19件)、“実名・匿名報道関連”(14件)の順となっている。

特に“報道のあり方”や“放送のあり方”については「いじめ」と「自殺」に関する意見が121件(その内「いじめ問題」:98件、「自殺関連」:23件)にのぼり、その指摘は問題の取上げ方や番組自体の過剰なバラエティー化への不満、情報ワイド番組司会者やキャスター・コメンテーターの発言への批判が中心である。

この他、「政治関連報道(政治問題、政党関係、生活関連法案など)」に59件が寄せられた。

個別番組では、バラエティー番組の質の低下、スポーツ中継番組への苦情、中学生の妊娠をテーマにしたドラマや、女性占い師の不適切な発言や出演に対し放送倫理上問題であるとする批判などが目立っている。

なお、「人権等権利に関する委員会(BRC)」への相談・意見(14件)とは別に、番組・青少年各委員会に寄せられた意見の中で「人権問題や差別にあたる表現ではないか」との提起や懸念は179件で、前月(218件)よりは少ないものの「自殺」報道を危惧(主として“いじめ”“差別”に関連)する意見が多い。

【放送局の対応・姿勢】に関する苦情・抗議は123件と前月(64件)から倍増した。

【CM関係】前月の39件から75件と倍増している。意見としては、「不適切な表現・内容」とする意見や「差別を助長する携帯電話のCM」への苦情が目立った。

概要

【特記事項】(「取材・報道のあり方」「局の姿勢」などから抜粋)

  • 今我々が享受している言論の自由は先輩達が命をかけて戦って勝ち取った権利だ。それを日本のTV局は“言論の自由”の名の下に下劣な俗悪番組を垂れ流している。BPOにも番組に対する批判・苦情が多数寄せられているが、TV局はこれらの声に真摯に耳を傾けたのか?自浄能力がないのなら、先日政府がNHKに対し“命令放送”を下したのと同様に公権力介入はどんどん進むだろう。言論の自由は水や空気の様に“あって当たり前”と思ったら大間違いだ。
  • 最近、「いじめ」による自殺報道についての規制なり基準が必用だと強く感じる。報道がむしろいじめ自殺の誘引原因になるほどの集中的報道は極めて憂慮すべき問題である。欧米のメディアによる自殺報道に関してはかなり厳格な基準や規制がかけられていると聞く。いじめの原因を特定することは困難である。それを短絡的に教師や教育委員会や学校の対応が原因であるという報道が目立ち、むしろ親の問題が自殺者と同じ被害者扱いになる傾向を持って伝えられている。だからメディアはどうしても教師や教育委員会や学校の責任を追及するパターンとなり、親の問題にはふれないという編集になる。是非ともこの状況改善の為に規制等を決めてもらいたい。二度とメディアによる連鎖はあってはならない。
  • バラエティー番組を見ていていつも思うのは、人の生死を軽々しく言うような発言で笑ったりしているバラエティー番組が多すぎます。「死ね」だとか「殺す」という最低な言葉を電波で平気で流しているのは問題ではないですか。そもそもこんな言葉は冗談にしても面白くもない。不愉快なだけです。こんな言葉を笑いに利用するな。「いじめはいけない」、「命の尊さを学べ」と言う一方でこういう言葉が氾濫するいまのメディアは憂慮すべき状態にあると思います。放送に不適切な用語はいくつか知っていますがそれらと比べても、人の生死を軽々しく言うこの言葉は不愉快極まりないです。

【取材・報道のあり方】

  • この4~5か月の間、いじめ問題や高校未履修問題を発端とした“教育叩き”がどのニュースやワイドショーでも行われているが、すべての教員や教育委員会全員が悪いことを行っているわけではなく、熱心に児童・生徒と向き合って真面目に仕事をしている人は数多くいる。悪い面ばかりでなく良い面も同じくらい報道して欲しい。また、現場のことを何も分からないのに知ったような大口を叩く芸能人は非常に腹立たしい。
  • まったく困ります。ノロウィルスについてのニュース、「カキなどの二枚貝の生食が原因と思われ・・・」の報道です。新聞にもどこにもカキが原因とは見つからないのに、「“生食はだめ”」的な報道は一般消費者として食べるのを考えてしまう。市場も大打撃と訴えているところへこのニュース。料理店の宴会などもキャンセルが多いと聞く。乳製品の時も風評被害は少なくなかったのに、ここにきてまた何で!って。弱りました!
  • 殺人事件や交通事故においては加害者と被害者当人のみならずその家族らもその影響を大きく受ける。事件を報じるリポーターは、そうした家族らの複雑、微妙な心情を斟酌した、そんな思いやりあふれる報道をして欲しい。最近は、人の心に土足で踏み込むようなリポートばかりが目立つ。
  • 政治問題をテーマにした番組は不偏・不党であるべき。政府与党を全面的に支持している評論家(未来学者)がコメンテーターとして出演しているが、重要な政策法案について議論する場面にも与党の議員のみを出演させ、野党の議員を出演させていない。報道番組であるにも関わらず偏向的な、与党の広報番組に成り下がっている。不偏・不党の精神を貫いてこそ報道番組と言えるのではないのか。
  • 不法投棄の廃棄物から個人情報が続々出てきたという報道の中で、あたかも問題の廃棄物を扱ったのは産業廃棄物業者であるというような決め付け方をしていた。しかし、番組で問題になった書類などのゴミは市町村の委託による処理業者が扱うべきもので、産業廃棄物処理業者が扱うものではない。ゴミ廃棄事件が起きると、いつでも産業廃棄物処理業者が問題を起こしているかのような報道姿勢は、業者に対する悪意ある報道であり、業者として報道被害を訴えたいくらいである。こうした報道によって、産業廃棄物に関わる仕事をしている人たちの子供たちまで、いじめや仲間はずれなどの被害にもあっている。公共の電波を使って報道するからには、基礎的な調査をして正確な報道をしてもらいたい。
  • ライブドア事件や元大学院助教授の痴漢事件もそうだが、容疑者が否認しているにも関わらず、その容疑者を完全に有罪と決めつけた放送が行われているのが多く見受けられる。このような、裁判前の容疑者を有罪と決めつけることはどこまで許されるのか?2009年までに裁判員制度が導入されるが、裁判の中で明らかにするべきことを先走った放送によって裁判員に容疑者有罪の固定観念を植え付け、裁判結果に大きな影響を与えてしまうのではないかということを危惧する。ロス疑惑でもテレビでは有罪と決めつけた放送が連日連夜行われたが、結果は被疑者(推定)無罪になっている。当時もし裁判員制度を導入していたなら、テレビを見た裁判員は被疑者を有罪にしてしまったのではないかと思えてならない。これらについて議論をしてほしい。

【不適切・低俗な表現や発言、モラルの低下、局の姿勢】

  • 近年、番組の質が落ち嘆いており放送の将来に危機感を感じざるを得ない。どの局を見てもお笑いタレントが出演し低俗な番組ばかりだ。視聴率を取るためだろうが残念でならない。また、テレビショッピングは番組全体がCMになっている。地方では、テレビショッピング番組の編成が全番組の35%を超えた局もある。もっと視聴者のための放送局であって欲しい。何らかの規制が必要ではないか?
  • 各局ともアナウンサーの教育が全くなされていないためか、イントネーションや言葉遣いの乱れがはなはだしい。「放棄」と「箒」、「厚い」と「暑い」などのイントネーション、湿度を「ひつど」と読んだり、フレーズ間の息継ぎが荒ら荒らしく下品だ。「○○会議が開催されました」とすべきところを「開催しました」と表現するケースが多い。身の「処し方」が(ほどこしかた)と、「遊興費」が(ゆうこうひ)と読まれたりしている。放送は免許事業なのだから、「日本語の乱れ」も免許条件のひとつにすべきだ。本来は各局が自主的にただすべきだが、今やそういってはいられないほど乱れている。
  • お笑いコンビの片割れが司会の番組で、その司会がコンビの相方やコメディアンの頭を何度も叩いた。この男は他にも司会をしている他局の番組でもゲストの頭を叩く事があった。人気があるのだろうが、傲慢・思い上がりも甚だしく、よく「死ねばいいのに」などと発言している。こんな態度の悪い礼儀知らずな人物を出演させている日本のテレビは社会常識がない。
  • 医学的な誤りや制度に対する理解不十分に基づく不適切な内容が多く、勤務医の私は見ていて悲しくなった。特に産婦人科関係の部分は医学的に滅茶苦茶な内容だった。また、告発匿名産婦人科医として登場した医師は男性であるにもかかわらず、女性用の白衣を着用していた。現場の人間が見たらできの悪い芝居であることはすぐにわかるが、一般の方が見た場合には、本当の医師が告発しているように受け取ってしまうのではないか。医療関係の番組を制作する時はきちんとした考証が必要であると思う。
  • 精神障害の病名を笑いのネタにしていた。13時10分頃、ゲストのお笑い芸人が相方に対し「この子多動なんです」と病名をネタにしていじめ、観客の笑いを取っていた。自分の子供も自閉症で悩んでいるが、この様な行為を絶対に許すことは出来ない。また、録画番組にも関わらず何故担当者は編集しないのか、放送局の倫理観も欠落している。局に苦情を言ったが、女性担当者には「番組担当者が会議なので分かりません」と冷ややかな応対をされた。
  • テレビはNHKと民放の2局しか受信出来ない地域のため、早朝は出かける前の支度をしながらラジオを聴いているが、早朝には相応しくない下ネタの話しが多い内容だ。山間部で生活しているため一般の企業勤めの人達に比べれば確かに早い時間帯だが、朝は交通や生活の情報番組にして欲しい。局にも苦情と要望を言ったが全然変わらない。
  • 潜水を競技する企画について一言。競技中に失神した人をゴールデンタイムでカットせずに写すとは何事だ?深夜でも映してはいけない上に、潜水をバラエティー番組の企画で安易に扱うスタッフらもどうかしている。潜水とは習得したものでも危険な面があり、真似をすると極めて危険な行為である。この番組では、それ以外に怯えている人に対して水中高飛び込みを無理にさせたり、陸上競技で敗北した者にパイを投げつける行為を行っているが、スポーツをバカにしているのではないかと思う。このテレビ局は、以前不祥事を起こした時に免許を剥奪された方が良かったのではないのだろうか。
  • 民放のフィギュアスケート競技の中継番組を見ていたら、画面の右上に”Taped Coverage”(録画報道)の字幕が出た。録画なら録画と正直に日本語で表示すればいいものを、この部分だけ英語にして誤魔化している。なぜこういう信用をなくす様な事をするのか。このテレビ局の視聴者を馬鹿にした放送は許せない。
  • 東京キー局のフィギュアスケート中継について局には何度も苦情を申し入れたが改善が見られない。過剰な女子種目偏重(特に10代の選手に執着)で、男子・アイスダンスがほとんど放送されない。アナウンサーがとてもうるさく他の局と比べても最低レベル。選手への敬意や配慮が不足しています。視聴率だけが目当ての放送権獲得のようですが、あまりにも勉強不足で耐え難いシーンがいっぱいです。今後はNHKに放送権が戻ることを切に願います。
  • 雇用についてフリーター、パート、アルバイトなどの言葉が乱発されるが、これらの言葉は差別語ではないか。自分は分類からいうとフリーターになるんだろうが、フリーターはぶらぶらしているという響きが強い。自分はフリーターで生計をたてているという自負があるがフリーターと表現されると差別表現だと強く感じる。マスコミとしてはそうした言葉の使い方が差別を生み出していることを反省し厳密な定義づけをして使用して欲しい。
  • 最近批判の多いこの局には倫理観というものが無さ過ぎる。いじめや女性差別をやめようと言っておきながら女性ペルー人出演者なら許すのか。年上の人を「こんな婆なんか誰も相手にしない」とか、一生懸命子育てをしている日本女性の事を「日本人母の格好は汚いから浮気されても仕方無い」などと好き放題言わせ、その一方で南米はこんなにも素晴らしいなどと根拠の無い事を言っている。こんな輩に好き放題言わせているから、日本人に対して罪を犯してもいいと思う愚かなペルー人が出てくるのだ。こんな人間を出している局も事務所もスポンサーも同罪である。これではいじめも差別もあっていいと言うのと同じだ。公共の電波を使った暴力行為ではないか。ペルー人なら何を言っても許されるわけではない。ペルー人と関係者に対し放送倫理上対処が必要だ。

【その他、番組全般】

  • 命の大切さや、家族愛、友達など、とても考えさせられる番組でした。深夜の2時という、とても遅い時間帯の“贈り物”と称した放送でしたが、この番組をぜひ、夕方の6時台とか、子供さんなども見られる時間帯に放送してほしいです。番組を見てとても感動しました。
  • 近年「ニュースのワイドショー化」が叫ばれて久しいが視聴者の批判そっちのけで改善されるどころか益々ひどくなっている。よほど時間を掛ける内容がない限りいきなり芸能やスポーツ、新聞記事の紹介で10分近く掛けた後、ようやくメインニュースに入るなど無駄に時間を掛けすぎている。それに、最近CMを挟む回数が減るどころか更に増えている気がする。放送時間を長くするのならスポーツやニュースに掛ける時間を増やすなどもう少し内容の充実を図るべきではないだろうか。
  • 最近、視聴率が取れれば内容など気にしない番組が多すぎる。ライブドア事件で風説の流布で逮捕されてもおかしくない詐欺まがいの女占い師が未だに好き放題言っている番組や、ボクサーを祭りあげるだけのボクシング中継、世界でメダルを狙える程の実力も実績もないのにタレントがはしゃいで煽るバレーボール中継。番組制作にかかわっている人間の程度の低さが知れる様な番組ばかり。一体いつまでこんな状況で放置しておく気なのか?
  • 日曜日の討論番組で、岐路に立つ同和行政と題し部落解放同盟問題を取り上げていたが、当たり障りの無い表面だけの討論だった。横領事件や、奈良市職員が5年病欠であったにも関わらず給与が満額支給されていた問題など、既に報道された事件ばかりで、部落解放同盟という肩書きがどのように利用されたのか問題の核心を突いていなかった。名刺に刷り込んだ「部落解放同盟」という肩書きが、“恫喝”として利用されている事実を出演していた同盟の幹部と討論すべきだった。
  • 民放のフィギュアスケート競技の放送は本来のスポーツ放送のあり方から逸脱している。ワイドショー的な過剰な演出。競技を理解していない実況。出場選手への配慮を欠いたリポーターの言動などが問題である。このような放送ではフィギュアスケート本来の魅力が伝わらず、結果的にこの競技を支える健全なファン層の育成はもとより、この競技の人気を一過性のものにしてしまう恐れがある。
  • 最近の政治討論番組やワイドショー番組に乱暴な言動の元政治家や自民党寄りの政治評論家がよく登場する。公共の電波を使うからにはもっと公平に出演者を選ぶべきである。

青少年に関する意見

意見分類 2006年12月件数
E-mailによるもの 118 件
電話によるもの 29 件
郵便によるもの 2 件
FAXによるもの 1 件
意見件数 計 150 件

(男性108件、女性41件、不明1件)

【意見の概要】

  • 12月にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送と青少年に関するものは150件で先月より約50件減った。アクセス方法でEメールによるものが79%と増加したのが目立つ。
    内容に関しては、今月も意見の中で“いじめ”や“自殺”という言葉を使ったものが72件と全体の48%を占めた。特に携帯電話のCMがいじめを助長するという意見が34件もあったほか、バラエティー番組などがいじめを助長するという批判意見に対する反論も9件あった。番組別では中学生の妊娠をテーマにしたドラマに対して今月も8件の意見があった。

【意見の抜粋】

{お断り}

放送と青少年に関して、電話やホームページ、FAX、郵便でいただいたご意見の中から、代表的な意見を抜粋して掲載させて頂きます。
ただし、意味不明なもの、個人攻撃や誹謗中傷にあたるもの、不快感を与える表現などは非掲載とさせて頂いています。  
また、いただいたご意見は事実関係などを確認できない場合もあるため、放送局名、番組名、出演者名は原則削除させて頂き、あまり長い文章は要約、類似意見は代表的なものを掲載させて頂いています。

[内容分類]  [E]はEメール

“いじめ”に関する意見(72件)
{CM関連}34件
受付 内容 方法 地方
12/11 携帯電話のCMで女子生徒が数人で話している。周りの生徒は全員某社の携帯電話を持っており、その中の一人だけがその携帯電話を持っていないという設定だが、見方を換えればこれはいじめのきっかけや、いじめそのものと取れるのではないか?このCMを見た保護者の方や子どもに危機感を与え、購入を迫っている一種の詐欺まがいのCMではないか?このような現代の社会問題を逆手に取り、危機感を与えるようなCMを堂々と流すような企業を許すべきではないと思う。(同様意見33件) E 22 愛知
{報道関連}5件
受付 内容 方法 地方
12/04 報道番組。日曜日の夕方という、家族団欒で夕食を取る可能性の高い時間帯に、あえて親による子どもの虐待の実態を詳細に報道することに正当性があるのか。最近、いじめによる子どもの自殺が続発しているが、これは明かにマスコミの報道が加熱していることによる影響だ。欧米で自殺についての詳細な報道を禁じているのは報道による連鎖反応が起きることが証明されているからなのに、日本では相変わらず衝撃的なタイトルや、おどろおどろしい音楽をつけた再現ドラマなどを垂れ流し続けている。まさにマスコミによるマッチポンプ。その自覚があるのか。 E 26 大阪
12/19 報道番組。事故の映像なんか流さないでください。人が死んだというのに何度も何度もしつこい。何という不謹慎さでしょうか。そういう、テレビの人の痛みを理解しないおろかさが、命をふみにじる卑劣な態度が、いじめや少年犯罪を生んでいるんじゃないのですか?それなのに何かというと「親が悪い」「先生が悪い」という。本当に悪いのはこういう映像を流すテレビです。 E 12 東京
12/25 自殺報道など放送局の責任が問題視される状況になると放送局は「放送には問題がない」「放送によるものかどうか因果関係がはっきりしない」と抗弁し、他のメディア(インターネットやアニメ、ゲーム、ビデオ)が事件を引き起こしたとする論調になることが多々ある。他のメディアはそのメディア自身で弁明することもままならず、放送局を通じてしか中々弁明できない。放送局によって原因説を流布されるだけである。逆に放送局は自ら原因とされる自殺報道の有りかたや、問題視されている状況についての報道をあまりしない。放送局は自身の責任や原因を直視するべきではないのか?少なくとも他のメディアを事件に関連性があるとしてバッシングする資格はない。(同様意見2件) E 18 大阪
{いじめに関するその他の批判意見}24件
受付 内容 方法 地方
12/01 バラエティーやお笑い番組は各局とも非常識な状態である。ふざけるにも度が過ぎていじめにしか見えない。青少年のいじめを増長させる上、世界的に「日本は悪ふざけも規制の無い愚民国家です」と言いふらしているようなもの。特定の人物を貶す、虐める、まじめなシーンでふざける、物を壊す、しまいには顔などの近くで風船を破裂させるのはどう考えてもいじめである。こんな番組が青少年に悪影響を与え日本のイメージを壊していく。同じ日本人として非常に恥ずかしい。(同様意見5件) E 22 大阪
12/04 バラエティー番組。家族で楽しく見られる番組だと思っていたが、この日の放送は、一人の女性タレントがルーレットでハズレばかりだったため、最後までひとりだけ何も食べることができなかった。これを見ていた小5の娘は「お姉さんかわいそう」と泣き出してしまった。彼女が最後まで食べられなかっただけでなく他の出演者もルールだからといって同情はしても結果的に見捨てる形になった。学校でよく仲間外れにされている娘にとっては、クラスの仲間に見捨てられる自分とダブって見えたのだろう。このような子どもの心に傷を残すようなルールは変えられないものか?安心して楽しめるルールにしてほしい。 E 44 埼玉
12/05 アニメ番組。主人公の天然パーマを馬鹿にしたり揶揄したりするが、天然パーマそのものにコンプレックスを持ち、学校でいじめられている子もいると思う。メディアでそのような内容を放送すると、いじめられてる子が更にいじめの対象となるのではないか。改善を望む。 E 16 熊本
12/05 現在のバラエティー番組では“空気を読む”ということが重視されていて、空気の読めない人は笑い者にされる。空気を読むという事は多数派に付く事であり、その場その場で瞬時に判断することが求められる。多数派であることが重要で善悪は関係がない。いじめ問題で言えば、いじめられている人を助ける正しい行為でも、多数派でなければ逆にいじめられてしまう。“多数派=正しい”と短絡的に考えてしまう風潮が強くなっているのが問題であると思う。 E 32 愛知
12/07 情報番組。お笑い芸人が“ど突き”ながら笑いを取るような態度で、いじめに関するニュースを紹介していた。芸人達は“芸”として行なっているとは思うが、公共の電波で人を“ど突く”ような行為はするべきではない。いじめに繋がるような芸は、見たい人だけが集まる場所でだけ見せるべきだ。今、問題となっている“いじめ”も、いじめている側はふざけている感覚でも、いじめられる側は真剣に受け止めている。この現状にマスコミももう少し配慮して欲しいと思う。(同様意見1件) 電話 50代 埼玉
12/13 昼間にサスペンスドラマの再放送するのは止めて貰いたい!理由は簡単。教育上好ましくない。特に最近の世の中は非常に物騒で殺人事件やいじめなどといった痛ましいニュースを聞かない日がない。それなのに何故ダラダラと放送しているのか?それに午後の2時~4時台では小学校1,2年生くらいのお子様が帰宅する時間帯。もし自分の家族、親戚、友人、知人などがそんな痛ましい事件にあったらどう思うのか?考えたほうが良いのではないか?そんなにサスペンスドラマの再放送をしたいのだったら夜中の1時~3時台にしたほうが良いのではないか?(同様意見1件) E 33 富山
12/18 “いじめによる自殺”が社会問題となり、国を挙げてその防止に取り組んでいる中で、これに水を差すようにテレビ各局は連日、(いじめを生む要因にもなる)暴力シーンを放送している。この放送局の倫理観欠如には怒りを覚える。容認できない。放送局もいじめ防止への国民的な取り組みに協力し、暴力シーンなど、いじめにつながりかねない内容の場面や番組の放送を自粛すべきだ。 電話 40代 東京
12/19 人の生死を軽々しく扱うような発言で笑ったりしてるバラエティー番組が多すぎます。「死ね」だとか「殺す」という最低な言葉を電波で平気で流してるのは問題ではないですか。そもそもこんな言葉は冗談にしてもなにも面白くもない。不愉快なだけです。こんな言葉を笑いに利用するな。「いじめをするな」、「命の尊さを学べ」という一方でこういう言葉が氾濫する今のメディアは憂うべき状態にあると思います。放送禁止用語はいくつかは知ってますがそれらと比べても、人の生死を軽々しく言うこの言葉は不愉快きわまりないです。(同様意見1件) E 29 京都
12/22 バラエティー番組。最近、“でぶ”と言われて自殺した子供がいた。“でぶ”と言う言葉を浴びせられた人にとっては、いじめであり名誉毀損であり人権侵害でもある。子供のいじめ自殺などが相次ぐ昨今、番組のタイトルとして“でぶ”を標榜するのはやめるべきである。 電話 30代 東京
12/27 ドラマ番組。この局は昔から暴力奨励・肯定の番組が非常に多い。かつて視聴者から散々批判されたにも関わらず続けている。言葉も「うるせえ」「ぶっ殺す」などひどすぎる。しかも若い役者がこれらの言葉を使っているのだから未成年者への悪影響は計り知れない。こんないじめや犯罪を誘発するような危険な番組を放送しておきながら一方のニュースでは恥ずかしげもなくいじめ問題を取り上げ、学校や親・教師などを批判しまくる。いじめ問題を取り上げるならまずこれらの低俗番組を放送中止してからやれ! E 32 千葉
{批判意見に対する反論}9件
受付 内容 方法 地方
12/18 今の世の中の変な風潮なのか、“いじめ=バラエティー番組や報道番組”と何でも其処に繋げる視聴者意見が多いが、単刀直入にいじめっ子にも問題ありだと発言した方がいいのでは。子供だから何をしてもいいのか?子供だから非道な行為を行ってもいいのか?自分の非を誤魔化してTVに責任を押し付けるなんて最低な行為であり、インターネットが主流の中、今のTV番組にそんな影響力はない。(同様意見2件) E 36 奈良
12/18 【いじめに関わった教師について、責任があるなら自殺しろと言うのはコメンテーターとしてどうかと思う】といったような内容の意見について反論。TVマンとしては失礼な発言に値するが、私は彼の意見に大いに賛成である。その教師は人権もなにも無い発言をしているのだから、そんな教師を擁護する様な意見は矛盾するにも程がある。 E 22 大阪
12/25 バラエティーがいじめを助長しているとする意見が以前から根強いようだが反論させてもらう。漫才というものはお互い理解しあった上で行われているもので決していじめ行為ではない。例えば、漫才コンビで相手の頭をハリセンや手で叩いたととしてもそれが暴力行為だとは誰も思わない。いじめ行為は親の躾けの責任ではないのか。 E 16 東京
12/25 先月の意見で「イジメ=自殺の逃げ道を作る=TV局が放映する事によってイメージ付けているから自殺志願者が増える・・・」等の意見があったがそれは違うと思う。誰でもイジめられたら自殺を考えるのは当然の事であり、何でもTV局やマスコミ・報道番組に責任を押し付けるのはどうなのだろうか?マスコミにも問題があるのは分らない訳でも無いが、何でもマスコミに責任転嫁するのは意味のない事であり、周りが話をややこしくする前に、皆でいじめの定義に付いて考え、各々で考える事ではないのか?(同様意見1件) E 54 徳島
12/25 イジメの件に付いて一言。視聴者もマスコミばかりを責めていたら、マスコミをいじめてるのと一緒では無いか。 E 25 千葉
12/25 いじめ報道が自殺を煽っているとの意見がある。しかし、いじめ自殺が増えたのは今まで他の事が原因の自殺とされていたものや、原因不明の自殺だったものがはっきりと「いじめが原因です」と遺書に書かれていたり、学校・教育委員会が隠蔽できなくなったことで増加となったのではないか。そもそも、いじめが報道されなければ、今でも「いじめが原因の自殺は0」とされて対策もとられなかっただろう。「いじめ自殺予告の手紙」が文科省に送られた報道を見て、同じように文科省に手紙を送りいじめが判明し助かった子も十数名いる。また、このような報道が増えたことにより教師の目が厳しくなっていじめがなくなるとか、早期発見され対処されるケースも増えてきている。メディアがいじめ自殺を報道しなければ今でも対策は何もとられず、いじめられている子達はいじめられ続けて、自殺があっても隠蔽されるままだったのではないか。メディアが報道したことの有益性も理解されるべきだ。 E 16 東京
中学生が主人公のドラマについて(8件)
受付 内容 方法 地方
12/11 今更放映中止しろとは言わないが、この局は一体何を考えているのか?こういった子供を食い物にする番組や企画を垂れ流すテレビ局に、子供がらみの犯罪が起きた際にオタクを犯罪者扱いしたり、インターネットやゲームやフィギュアを非難する資格はないと思う! E 35 東京
12/11 「貴方はどう思いますか」と番組の宣伝をしていたが、逆にモラルに反した内容のドラマを公共の電波で放送する放送局の倫理感を問いたい。このような子供は生まれた瞬間から児童擁護施設などの国の世話になり、親の愛情も知らないまま育つ事になる。その結果ワーキングプアやニートなどと同様に、一生国の補助金で暮らす事になる可能性がある。青少年の異常な性行為は軽々しく扱うべきではない。 電話 50代 東京
12/11 未成年者の妊娠が一際目立つようになり、来年以降の急増が見込まれるのではないかと思われている現代社会で、この様なテーマを取り上げた良いドラマがあって安心した。色々と批判意見はあると思うが、最近我々大人は性について差し障りの無いことしか子どもに教えず、子どもは無知なままであるわけで、子供に対して性について教えるよい機会と捉えてもよいのでは。また、これからの現代社会のための勉強、現代社会の負の側面を知る勉強にもなるので、子どもにも大人にも熟年にも見てほしいと思った。様々に話し合う機会を設けるきっかけになる番組だと思う。なぜ低年齢での妊娠や出産がいけないのか、生まれてしまった子どもや周りの人間にどんな苦労があるのか、様々な議論を喚起してくれるという点では評価すべきだ。ただ、暴力シーンやグロテスク映像、万引きなどの過激表現はある程度控えて欲しいと思う。(同様意見1件) E 44 青森
12/20 かつて東京都が青少年に対し行なったエイズ防止キャンペーンや、昨今のいじめ問題、更に14歳の女子中学生をAVに出演させた男の逮捕事件など荒んだ世相の下で、なぜこのような番組を放送するのか。性犯罪のヒントや、性への刺激を煽るいわば性犯罪の低年齢化を促すような番組をなぜ放送するのか。公共的な電波に対する規制も止む無しと思う。更に、この局のニュースでは18歳の父と称する男と14歳で母になった女子中学生を紹介したり、単にヤンキーで非常識な人間をニュースで扱うなど悪乗りがひどい。 郵送
12/22 番組の公式ホームページの掲示板を見ると、十代の女性から「私も彼の子どもを妊娠したら産む」などといった意見が続出している。現実の厳しさを中途半端にしか描いていない番組の内容と照らし合わせて考えると、これが現実の厳しさの全てと誤解し、性交渉・妊娠・出産・育児を安易に考える十代の女性が増える可能性がある。制作者の真の意図がどうあれ、実際には十代の女性から上記の旨の意見が続出している。制作者はその責任をどう考えているのであろうか?「ドラマ」であり、あとは見た者の自己責任と逃げて終わりなのか?テレビの制作者は、多感な十代を視聴者層に想定している場合には、与える影響力を厳しく自覚してほしい。(同様意見3件) E 38 宮城
{上記を除いた意見}
低俗、モラルに反する(19件)
受付 内容 方法 地方
12/01 ドラマ番組。原作を読んだ時、世間知らずの子どもには見せられない内容だと思ったが、ドラマを見ると覚せい剤を打つ描写があり驚いた。こんなシーンを見るとシャブは普通のことと思い簡単に真似をする子もいると思う。シャブの恐ろしさを知らない人が制作しているとしか思えない。すべての青少年が判断力があるとは限らない。青少年の見ている時間にとんでもない内容の番組に憤りを感じた。 E 38 大阪
12/04 情報番組。紅白出場歌手を誹謗中傷していた。誰でも判別できる実名に近い名前で、紅白に出場出来るのは歌手の実力や実績ではなく、裏の力関係があるからだと話していた。一緒に見ていた中学生の娘も「テレビを見てこんなに腹が立つのは初めてだ」「テレビは信用出来ない」と相当なショックを受けていた。例え事実であったとしても三流週刊誌並みのネタを公共の電波で放送するべきではない。 電話 40代 大阪
12/06 ラジオ番組。この番組は放送倫理に反している。月曜日の放送では番組に応募した女子高校生や、二十歳前後の女性のリスナー3人に“あえぎ声”を出させるコーナーがあり、火曜日はグラビアアイドルに何かをくわえさせ“ピチャピチャ”音を出させて、何を食べているのか当てるコーナーがある。また、両コーナー共に映像配信もしている。特に現役の女子高校生に卑猥な演技をさせている月曜日のコーナーは性犯罪を誘発する危惧があり、深夜の時間帯といえども倫理的に許されない。 電話 40代 東京
12/06 バラエティー番組。ローカル番組に乱入して理由も無くリポーターを殴り、その後も傍若無人な態度をとる司会者らを不愉快に感じた。最後に「すいませんでした」と言ったものの番組が悪くなった。他人と他番組を巻き込んでまで笑いを取ろうする事は笑えない。視聴率を優先してわざわざ不愉快な場面を見せる番組のやりかたもよくない。視聴率を上げたいのなら、老若男女に受け入れられる面白さを入れるべきだ。 E 19 滋賀
12/11 バラエティー番組。お笑い芸人が子供も見る時間帯に不適切な発言をしていた。その番組に出ていたほかの芸人がHな勘違いナゾナゾを出して、その芸人はワザと不適切な発言をしていたように見えた。ナゾナゾを出したお笑い芸人も、そのような問題もテレビで出さないで欲しい。たとえ勘違いナゾナゾとは言え、教育に悪いことを連想できるような問題は出さないで欲しい。(同様意見3件) E 40 京都
12/15 バラエティー番組。お笑い芸人が大人気ない態度で子供に接して笑いを取っていた。この番組に限らず、最近お笑い芸人が子供達を相手に馬鹿ふざけをして笑いを取ったり、“さん”付けで呼んだりして気に入られようとしているが、躾けや児童教育の問題にお笑い芸人が関わるべきではない。 電話 32 東京
12/18 この深夜のバラエティー番組は内容を変えて放送しているが、相変わらず性的な内容が多い。青少年に悪影響がある性的な内容はテレビ・FMなど公共の電波を使って放送しないで欲しい。2006年度中に強制放送終了を求む! E 26 埼玉
12/18 某有名占い師の態度に非常に憤りを感じる事がある。確かにこの人の発言に関しては当たっている時もあるが、自分が気に喰わないゲストの時には不貞腐れた態度を取り、そのゲストを酷評して暴言を吐き、自分の好きなゲストの時には、人格が変ったようにニコっとして、そのゲストを持ち上げる姿勢は如何な物かと思う。とにかく中高生の言葉遣いが悪いのは、今の関西系大物お笑い芸人や若手芸人より、この占い師の方が影響力があるのでは無いのか? E 18 福岡
12/25 バラエティー番組。「ブティックホテル特集」と題して、実質ラブホテル特集をしていた。小中高校生は冬休みに入り、次の日は休みとなるこの時間帯は起きている。また最近人気のお笑い芸人が出ているとなると見る人も多いと思う。もっと遅い深夜時間帯ならまだしも23:00過ぎにやる事は配慮が足りないと思う。最近の青少年の性と暴力の事件を大人が助長しているようにしか思えず、とても情けなく思う。厳重に抗議したい。 E 35 沖縄
12/26 バラエティー番組。来年1月から開始する漫才コンビの出演番組で、彼等が公道を歩いている女性にキスをする「どっきり」番組を放送するという。同番組の記者会見では同席したタレントに土下座してキスしたと聞いている。こういった行為は普通なら公然わいせつ罪で捕まっても仕方がないものだが、テレビ局、タレントがやることなので許されるということか。もし公道で私の親戚がやられたら警察沙汰にして徹底的に戦う。テレビ局は一流企業だという驕りがあるのではないか。 電話 30代 東京
12/28 バラエティー番組。タレントの一人が横切った救急車のサイレン音を聞いて笑いをとるようなシチュエーションがあったが、人命に関わることで笑いをとることなどあってはならないことである。テレビ局ともども謝罪すべきではないだろうか? E 16 熊本
視聴者意見への反論・同意(15件)
受付 内容 方法 地方
12/05 青少年に有害な番組の規制について、Vチップの導入を薦める意見があったが、日本と米国の国内事情はあまりに違うし、議論が不十分だから反対。市民不在の議論という指摘もあるし、“青少年保護とテレビ”について措置を講じている国々すべてがVチップの導入を決定しているわけではない。たしかにアメリカは番組格付けを実施しているが、それは長年にわたり調査研究の結果であり、またイギリスは「一時しのぎの制度にすぎない」としてVチップの導入を当面見送る方向を打ち出している。諸外国の多様なとりくみの状況や結果を踏まえ、より詳細な検討をすべき時期だと思う。 E 23 青森
12/18 先月の意見に対して疑問。背丈の低い人に対して、「チビ」という言葉は立派な差別発言になるが、「チビッ子」や「ちびまる子」が差別用語でイジメの対象になるとは到底思えない。それは単に言葉狩りを助長するのではないか。 E 23 神奈川
12/18 先月の、討論系番組の成り行きを楽しむのは視聴者であって、最終的には視聴者が決めると言った意見については個人的にはどうかと思う。確かに、その意見に関しては一理はあるが、最近の討論番組は低俗化しており、「討論番組」ではなく、誹謗中傷の多い「口論番組」であるのが実情である。感情的になった政治家の暴言を真似する子供が出てくる危険性もあり、更にはその手の発言でショックを受ける視聴者も出てくるのは確かである。(同様意見1件) E 18 新潟
12/18 「健康の為に煙草を吸うな」。私も非喫煙家なので、この手の意見に対しては大いに賛成です。ですが、TVで煙草のシーンを流すなといった意見には全く同意できません。ドラマでもそういった場面があってこそ成り立つ場合もあります。ドラマなどの喫煙シーンに対して批判するのはお門違いです。では、飲酒シーンは良いのかと疑問に思います。 E 45 大分
12/18 最近BPOに来る意見がおかしい。普通、子供が寝ている時間帯のお笑い番組に対して「子供が真似をするから番組を打ち切って欲しい」とか、善良なアニメ番組に対しても数々の批判が来るが、ハッキリ言ってそれは親の教育上の問題をはじめ視聴者にも問題があるのだと思う。そんな事位でいちいちクレームを付けて、その意見が通ったら、今のテレビ番組の衰退が加速して、何のテレビ番組も出来ないと思うし、テレビ局が潰れてしまう。もう少し感情的にならずに論理的に考えて欲しい。 E 32 徳島
12/25 差別発言をテレビからなくせという意見があった。確かにそのとおりかもしれないし、私自身これらの言葉を許容するつもりはない。しかし現実として、もう「ウザイ」「キモイ」などの言葉は世に浸透していて今更テレビからなくしても意味はない。世からなくすならもっと別の対策をとるべきだ。また、これらの言葉はテレビが創り、広めたのではなく子供達が略語(キモイは気持ち悪いの略語)等として自ら生み出した物であり、これを生んだ責任がテレビにあるとするのは的外れである。 E 16 東京
12/25 低俗だと番組を批判する意見の多くが自分の嫌いな番組の悪いところだけを抜き出して批判していて怒りを覚える。自分が嫌いな番組は放送するなというのはただのわがまま。嫌いな番組をその人が見なければいいだけの話で、何の権利があって自分の好みで他の多くの視聴者の楽しみを奪うのか。 E 16 東京
12/25 日本でも番組等級制度を導入すべきとの意見に反論。では、だれがそのような等級を決めるのか。結局、選ぶ人の好き嫌いが色濃く反映される結果になるだろうし、国に任せたりしたら政権批判をする番組は悪い番組とされかねないし、そもそも日本では国による検閲行為は禁止されている。そもそも、目的が違うジャンルの番組を一くくりにするのは無理がある。教育番組は全て優良、それ以外は俗悪となりかねない。今の時代はテレビ以外にも多くのメディアがあり、情報が溢れている。それらの中から自分に必要な情報を個人が選別する時代で、そのような制度は時代の流れに逆行する。 E 16 東京
12/26 「青少年が起きているような時間に不適切な番組を放送するべきではない」という意見がBPOのHPに相次いで紹介されているが、具体的にどの時間帯かということに関しては曖昧な部分があるのではないだろうか。もちろんゴールデンタイムや学校の休み期間などと言った時間帯では規制等されるべきだとは思うが、場合によっては「青少年も起きている可能性があるから」という理由で深夜番組も表現を大幅に規制される可能性もある。当然ながら青少年の生活にも個人差があるので具体的にどの時間までと決めることは難しいだろうが、ある程度の大枠を決めるのもいいのではないだろうか。 E 19 東京
報道・スポーツ中継に関する意見(8件)
受付 内容 方法 地方
12/04 報道番組。「冷酷!交通事故死の子どもを教師が…」の報道で、子どもに「これはあなたが水着を着ている写真だよね」と尋ねるシーンがあった。このHPには遺体写真も多く掲載されており「その中にあなたの画像もあったよ」と告げる行為に非常に嫌悪を感じる。今の時代、子どもとはいえパソコンなどを使えばそのHPがどういうものかすぐに分かるだろう。彼のしたことが冷酷と言うが、取材の上で子どもに直接確認することは冷酷ではないのか。子どもの心に傷を残したとは思わないのか。「知らぬが仏」ではだめだったのか? E 26 兵庫
12/05 教師による“交通事故キッズ”のHPが取り立たされているが、公共の電波に乗せる事も同じ事だと思う。HPの内容をそのまま報道している。そして教師の顔は報道しない。人権的差別だ。見ていて双方に不快感を抱く。報道の自由の前に人権が尊重されるべきだ。 E 48 福島
12/11 情報番組。70歳の女が79歳の男性にストーカー行為をしていたという事件を取り扱っていたが、その扱い方が酷すぎる。というのも加害者の女に対して甘いからだ。もしこの加害者が男だったらこのような甘い扱いはなかっただろう。男はストーカー行為をしてはダメだが女はしても良いというはずがない。被害者の男性はこの女のせいで、ある程度の被害を受けたことに変わりはない。 E 15 静岡
12/12 報道番組。ある朝、この局のニュースを視聴していたら「メイド狩り」の報道をしていた。「メイド狩り」についてどう思うかという質問はまだ納得ができる。そのあとの「あなたにとってメイドはどんな存在ですか?」という醜態を見せられひどくあきれた。事件について思うことを聞くのはまだよしとしても、くだらない質問をぶつけるのはマスメディアとしてどうかと思う。 E 16 埼玉
12/13 情報番組。選挙制度改革をめぐる話の中であるコメンテーターが、焦点になっている選挙権取得を18歳に引き下げる案について、もしこれが実現すれば飲酒や喫煙が許される年齢も18歳となるから社会への悪影響が大きい。若者の飲酒運転事故が増えたり、二日酔いで授業に出席する、そんな学生も出てくるだろう―などと断定して選挙権取得18歳に反対していた。しかし、これはおかしい。選挙権と喫煙・飲酒規制は全く別問題だ。それぞれの年齢をそろえねばならない根拠など無いではないか。彼はこの無関係な二つを強引に結びつけて選挙権取得18歳に反対する方向へ視聴者を誘導しようとしたとしか思えない。この極めて独断的、一方的な発言に抗議する。 電話 64 大阪
12/18 スポーツ中継。スポーツとバラエティーの区別がついていないと思います。演技後、体調が悪くて苦しそうな選手に長々とインタビューをしたり、失敗して涙を滲ませている選手に長々と、無神経な質問を繰り返していました。まだ10代の選手たちも多い中で、精神的なショックは大きいのではないでしょうか。大人の都合で、まだ若い選手を潰してしまうのではないかと心配でたまりません。青少年の健全な育成という意味でも、人権という意味でも大いに問題があると思います。(同様意見2件) E 29 熊本
12/19 最近の傾向ですが、少年事件が起きるたびに「リセットボタン」と言う言葉が出てきます。これは小学生へのアンケートが元だったと思います。高校生や社会人になった少年の事件の際も、小学生を対象としたアンケートを定番の質問として使う状況に疑問を感じてきました。そもそも、多くの小学生が質問の主旨を理解できていなかったり、回答の拡大解釈がないとは言えないでしょう。高校生や社会人でゲームに親しんでいる人がどれぐらいの割合で「リセットボタンで人の人生が元に戻る」と答えるのでしょうか?なぜ、そうまでしてゲームのせいにしたいのかといろいろな邪推が浮かんでいます。マスコミが自分の創った意見を世論として押し通すという近頃見られる傲慢さがここにもあると思います。 E 22 大分
CMへの意見(6件)
受付 内容 方法 地方
12/06 最近のパチンコに関わるCMの多さが不愉快でたまらない。どの時間帯でも目に付き、どうかと思う。子どもが見ると「これどんなゲーム?」と聞かれ心が痛む。青少年の育成の為にも時間帯を絞って欲しい。また、たばこ・お酒・消費者金融のCMと同じようCMの中に注意と警告文も入れるべきだ。(同様意見2件) E 28 大阪
12/13 コンドームのCMで「はやくぅ~」という女性の悶えがある。深夜ならまだしも、自動車に乗っている労働者も多く、運転しながら聞いているドライバーが性的興奮から事故を起こしかねない。また、自宅でニュースを聞き政治経済の学習をしている学生児童生徒に悪影響を及ぼしかねない。直ちに放送を中止するよう要請されたい。 E 35 香川
12/26 男性タレントが車の屋根の上でヘッドスピンをするシーン。あれは、危険なのでやめてほしい。もし実際にやって、車から転落して大ケガもしくは死亡したらどうするのか。あんなシーンを、CMに使ってもいいのか!是非とも放送をとりやめるべきだ。 E 19 栃木
差別や偏見を助長する(6件)
受付 内容 方法 地方
12/11 バラエティー番組。この番組はさまざまな一般生活のささいなトラブルを法律の観点から判断しようという趣旨の番組で楽しく見させてもらっているが、司会者の話が長く、番組の相談内容とは全く関係ない話ばかりする。もっと趣旨に沿った話をした方が良い。それと今回の放送で納得いかないのは、司会者がパネラーの色黒の弁護士に「備長炭みたいな顔して!」と罵声を浴びせた場面。これは広い意味でいう人種差別にはあたらないのか?子供が見てこういうことを私生活で乱用しないか心配である。司会者は直ちに謝罪するように! E 33 広島
12/11 最近のテレビ番組を見るとジャンルを問わず、一般人も含めて女性が男性蔑視発言をするシーンをよく見かける。これは男性の立場からすると不愉快でならないので、金輪際このような男性蔑視発言は一言も放送しないで欲しい。日本で男女平等が進まないのは、男性の意識が古いからだというが、それはこういったマスコミの報道姿勢にも原因があると思う。 E 15 静岡
12/27 情報番組。違法な店の人を逮捕した件を紹介した時、逮捕した容疑者の女を「女性」と呼び、ストーカーの女を「女性」と呼び、ストーカーの犯人に同情させるかのようなナレーションをしている。まるで女が犯罪をしたときだけは守るべきだと言っているかのように感じられた。犯罪者が女だろうが男だろうが平等に扱うべきなのは報道機関も同じと考える。 E 18 埼玉
放送局の姿勢、責任を問う(2件)
受付 内容 方法 地方
12/18 最近のNHKの幼児番組はみな、以前と違って画面の転換が激しく騒々しい。このような番組作りが果たして子供によい影響を与えているのだろうか…孫の反応を見ているとそんな疑問がわいてきて心配になる。 電話 70 大分
12/25 ある討論番組で以前問題発言・虚偽発言をした自民党議員達がいつまでもレギュラー出演している。なぜ、局側も降板させないのか不思議。このような嘘をつく議員を出演させ続けるのは青少年やその他の人々の思考を害する。即刻降板させ、もうテレビに出てこないようにしていただきたい。 E 16 東京
その他(14件)
受付 内容 方法 地方
12/18 先月か先々月に、公立や私立の学校の先生が生徒や親に対してや今の教育に対して好き勝手に発言する番組があった。先生にも不満があるのは理解出来るが、教師の一部が公の場に出てきて発言するから、今の先生が全体的に批判されたり、学校の先生と言った職業を世間から冷たい目で見られるのだと思う。一部の行為で教育界を揺るがす事に少しは気付いてほしい。 E 40 大分
12/19 情報番組。出演しているレポーターが必要以上に子供たちにベタベタし過ぎている。親子関係の場合でも、父親は父親らしく威厳をもった存在であってほしいし、番組中でもそんな形で描いてほしい。よく友達感覚がよいと言われるがあくまで程度問題でやはり父親らしくが望ましい。 電話 32 東京
12/25 近年、コンピューターグラフィックス(CG)やアニマトロニクスやぬいぐるみ制作の技術の向上にともない、現実と見まごうハイクオリティーなヴァーチャルリアリティー画像がCM、番組で使われており、一見、本物なのか作り物なのか見分けがつかないことがある。CMで肉食獣と草食獣が抱き合うぬいぐるみ画像や、魚や動物が立ち上がって踊るようなCGをよく見かけるが、50代の父でも時折「これは本物なの?」と首を傾げるくらいだから、子どもにはすべて本物に見えるのではないか。テレビ番組の再現コーナーでCGですべて作られたものであっても、滅多に「CGによる再現映像です」とテロップがついているものは見ない。CGやぬいぐるみ等で作られたリアルな画像には、「ぬいぐるみによるフィクションです」等といった、ただし書きをつけるべきではないだろうか。 E 29 青森
12/27 旅や土地紹介番組でタレントが土地の料理を飲食する場面がある。このとき食卓に肘をついたり、食器を高く持ち上げたりと、食事マナーの悪いタレントを見かけることがしばしばある。青少年にとってテレビ放送の内容は教科書のように正しいと捉える傾向が強いので注意が必要だ。コマーシャル、特にラーメンや茶漬けなどですする音を高く出すが、国際的にはこのような行為は嫌われている事実を放送局は考えるべきと思う。 E 65 東京

第118回 放送と人権等権利に関する委員会

第118回 – 2006年12月

「放送人権委員会運営規則」の改正について

「燃費向上グッズ販売会社からの訴え」について…など

「放送人権委員会運営規則」の改正について

放送人権委員会は、10年間の運営の実情に照らし、その運営規則の改正を検討してきたが、先月の委員会に引き続いて改正検討小委員会から出された案をもとに協議をおこなった。

とくに「公平・公正」問題などの扱いについて話し合い、次回も更に詰めた検討を継続することになった。

「改正運営規則」案は、放送人権委員会での議決を経た後、BPO理事会の承認を得て施行されることになる。

「燃費向上グッズ販売会社からの訴え」について

11月、東京の自動車関連部品の製造・販売会社から「ニュース特集で、当社の”燃費向上商品”について、番組独自の測定の結果からほとんど効果がない、と報道された。放送後、番組と同じ測定法で実験したところ、20%の効率アップが認められたが、クライアントからの問合せが殺到し、営業に支障をきたしている」との苦情が文書で寄せられた。

これに対し、当該局では「燃料専門学者にも取材し、また国土交通省が自動車メーカーに義務付けている10・15モードによる試験も行って、グッズの効果を多角的に検証したものであり、報道に問題はない」と反論していた。

放送人権委員会で送付されてきた文書の記載事項を検討した結果、「当案件は、放送人権委員会の運営規則第5条に定める申立人またはその直接の利害関係人の名誉、信用、プライバシー等の権利侵害に関する苦情には当らない」ということで委員全員の意見が一致し、製造・販売会社に対し「今回の申立ては、放送人権委員会の審理の対象外である」旨を委員長名で伝えることを決めた。

苦情対応状況報告[11月]

2006年11月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情の内訳は次のとおり。

◆人権関連の苦情(13件)

  • 斡旋・審理に関連する苦情(特定個人または直接の関係人からの人権関連の苦情)・・・12件
  • 人権一般の苦情(人権関連だが、関係人ではない一般視聴者からの苦情)・・・1件

その他

次回委員会を1月16日に開催することを決め、閉会した。

以上

第74回 放送と青少年に関する委員会

第74回 – 2006年12月

青少年に関する視聴者意見について審議

調査・研究活動について …など

12月12日に開催した今年度第8回青少年委員会(通算74回)では、11月21日~12月4日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に審議したほか、調査・研究活動や中学生フォーラムならびに2007年度の委員会活動について検討した。

議事の詳細

日時
2006年12月12日(火)
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」(千代田放送会館7階)
議題
出席者

青少年に関する視聴者意見について審議

今回も、いじめによる自殺報道について、視聴者から報道のあり方に関する意見が寄せられ、これを基に審議した。

各委員の意見は次のとおりである。

  • 新聞では自殺防止のメッセージを掲載したりしているが、放送もいじめによる自殺者を悲劇の主人公のように扱うのではなく、自殺をさせないための報道を考えてほしい。
  • 最近では、事件の再現や状況を放送する時に、情緒的なBGMを入れたりすることがよくあるが、もう少し冷静に報道することが望ましい。
  • 報道姿勢とは別に、放送技術の発達で編集なども簡単にできるので、過剰に情に訴えるなど報道の方法も変わってきているのではないか。
  • いじめ自殺だけではなく、飲酒運転事故もそうだが、もう少し客観的に報道できないものか。一つの問題だけ集中的に報道していては、長続きしないのではないか。事件・事故によっては静かに長く報道していかなくてはならないものもあるので、報道するテーマをより分けて取り上げることも必要だ。
  • 民放連がWHOの「自殺予防―メディア関係者向け手引き―」を民放各社に送付し、自殺報道については十分留意するよう要請したことが効果あったのか、このところの報道は多少あらたまった感じがする。

次に、同じく報道のあり方について視聴者から「事故死した子どもの写真を自分のHPに無断掲載し、訴えられている教諭を取り上げた番組で、前任の小学校の生徒に水着などの写真を見せ、”これは君の写真だよね”と直接取材をしていたが、事件を知らないかもしれない子どもの心に、傷を残したと思わないのか」といった意見が寄せられた件について、委員からは「やりすぎではないか、子どもへの取材は慎重に考えるべきではないか」「事実を知らないかもしれない子どもにわざわざ写真を見せて知らせることはない」といった意見が述べられた。

そのほか、中学生の妊娠をテーマに取り上げたドラマについて、委員から「番組が終了した段階で、なぜこのような企画の番組を作ったのか聞きたい」「子どもたちが妊娠・出産について考えるきっかけになったのではないか」「この局は以前も視聴者から問題だと言われたドラマを放送していたが、今回も話題づくりとしか思えない」といった発言があった。

調査・研究活動について

橋元委員から、第4回インタビュー調査の報告があった。また、12月26日開催の中学生フォーラムで発表するインタビュー調査の中間報告について、説明があった。

主な報告内容は次のとおり。

  • 長時間視聴の子どもだからといって、テレビが一番大切なわけではない。
  • 10年前の調査と比べ、子どもにとって一番大切なメディアは、テレビから携帯電話になりつつある。
  • 今の子どもは、ほかの情報メディアを利用しつつ、”ながら”でテレビを見ている。

中学生フォーラムについて

事務局からフォーラムについて、下記のとおり説明があった。

  • 司会は、昨年同様タレントの麻木久仁子氏に依頼した。
  • 今回は、4月からの中学生モニターが主役で、モニターからのレポートを中心に番組制作者との話し合いを進めていく。
  • モニターからのレポートを集計し、関心が高い番組ベスト10や評価する番組・しない番組ベスト10などの番組評価を基に意見交換を行う。

2007年度委員会活動について

来年度の委員会開催日、中学生モニターの公募、中学生フォーラムの開催、インタビュー調査の結果報告などについて検討した。また、視聴者意見を基に委員会が出している「要望」や「回答要請」の取り扱いについて、意見交換した。

(注)今年度は、テレビ界全体の問題とし「少女を性的対象視する番組に関する要望」をNHK、民放全社に、放送前の個別番組に対し「自粛のお願い」を当該局に出している。

主な意見は次のとおり。

  • 今年度は放送前の番組に対し当該局に「自粛のお願い」を出したが、今後もこういったかたちで出していってもいいのではないか。
  • 放送界全体の問題については「要望」として出す必要もあるので、ケースバイケースで「要望」または「回答要請」として出していけばいいと思う。
  • 「要望」というかたちで出すと局側は厳しく考えてしまう。委員会は検閲機関ではないので受け取る側が萎縮しないような体裁や用語を考えていく必要がある。
  • 局側は「回答要請」についても重く受け止めているのではないか。局側の考え方を知るためには、報告のようなかたちで説明を求めればいい。もっと局側と委員会との意見のやりとりができる方法を考えるべきだ。
  • 委員会として問題点を指摘することも必要だが、表現者の意欲をそぐようなことだけは避けたい。

以上の結果、視聴者意見の取り扱いについては、委員会で合意したうえで、放送局との間でより頻繁に意見の交換を行い、対応していくこととした。

中学生モニターについて

◆12月の報告

12月のレポートは23人から、37件(一人で複数件の報告有)寄せられた。分野別では今月もドラマが断然多く16件、バラエティーと情報・討論番組が5件ずつ。スポーツが4件。アニメが2件、映画とドキュメンタリーが1件ずつだった。

報告が多かったドラマから紹介する。

  • 『14才の母』への意見は5件。これまでは共感の意見が大半だったが、やや風向きが変わった。共感する意見は「最近は”いじめ”などの理由から、自ら命を絶とうとしてしまう子供が多いので、もっと命の大切さを主張するようなドラマを作ればよい」という1件。他は「命の大切さを教えてくれる」という点には共感しても、「話の展開が速すぎたりゆっくりすぎたりしてついてゆくことができない」、また「14才という年齢でしてはいけない行為だと訴えてもいい」というものだった。さらに「世界を見ると、暴力により強制的に”10代の母”にならされている人もいるのに、そのことを考えないで遊び心でこのような番組を作っている。番組を作っている人の考えが伝わってこない」という注文もあった。

    また「中学生フォーラム」(12月26日開催、後述)の事前打ち合わせ会で『14才の母』について話し合ったのをきっかけに、『家族善哉』という、主人公が16歳で妊娠出産したお昼の連続ドラマを取りあげ、中絶の現状なども調べ、自分に引き寄せて考えを述べた男子の報告も寄せられた。「一番大切なのはそういう(妊娠させるような)行為を軽々しくしないということ。中途半端な”生きること”に対する教育しかされていないことが、原因なのではないかと思った。この番組をみて”生きること”などについて知らないことが分かってきた」という内容だった。

    『のだめカンタービレ』には4件。「最近どんどん面白くなってきて、次回も早く見たい」など好評が2件、他は「最初はのだめの発言やリアクションが笑える内容で楽しかったが、中盤からどんどん真面目な話になった」「初めに漫画を読んでとてもよいイメージがあったのに、演奏を聴いてがっかりしました」という意見だった。

    『僕の歩く道』は、「このドラマを見た後は気持ちがすごくおだやかになれる」、「これからもメッセージ性の強い上質なドラマをつくってほしい」などと2件とも内容は好評だった。しかし「放送の次の日学校でふざけてセリフを真似している人がいる」という影響への心配と、「ドラマ内のCMに同じ俳優が出演すると興ざめする」という注文が添えられていた。

    さらに土曜深夜の『地獄少女』について、「地獄通信というサイトに地獄に流したい人の名前を書きこむと、相手を地獄に流してくれるという話ですが、ネット上に同名のサイトがある。テレビの影響がこのような形で現れてしまうのはイヤだなと思いました」という報告も寄せられた。

  • その他の分野で2件意見が寄せられたのは『世界バレー』について。「受験生ですが、日本選手が一生懸命最後まで戦っている姿に感動し、自分も頑張ろうと励まされました」などといずれも好評だった。
  • バラエティー・情報番組では、『熱血!平成教育学院』は「見ている人を熱中させる問題を選んでいる」、『クイズ!ヘキサゴン?』は「少し人を馬鹿にして笑うところに疑問も感じるが、許容範囲なのでよ」、『ぷっすま』は「むちゃなところもあるが、叩いたりせず口で勝負していて品がある」、『世界まる見え!テレビ特捜部』は「毎週驚かせてくれて楽しみ」、『金曜かきこみTV』は「意見を掲示板に書き込め、大人が自分達の意見をもとに話し合ってくれて、とても親しみが持てる」等、各番組とも概ね好評だった。ただ『IQサプリ』に「小中学生向けにもうちょっと簡単な問題を出して欲しい」という注文があった。
  • 先月はたくさん寄せられた”いじめ”に関するレポートは1件で、『感動特番!みのもんた動物に聞いてみよう』について、「この番組のテーマが、生きることだったり、いじめだったりした所が驚きで、番組からもその内容がしっかり伝わってきた」という意見だった。

中学生フォーラム開催

第6回の中学生フォ-ラムは、12月26日に千代田区平河町のルポール麹町で「中学生モニター 今、テレビに言いたいこと」をテーマに開催された。中学生モニター24人(前・後期合わせ)と、在京民放キー5局とNHKの番組制作者が集まり、麻木久仁子さんの司会で話し合いが進められた。 まずこれまでの中学生モニターの報告をもとに、関心が高い番組と評価が高い番組のベスト10を紹介。そして関心も評価も一番高かった『14才の母』についてと”いじめ”にまつわる問題を中心にすえ、活発な議論が繰り広げられた。

休憩後、青少年委員会橋元委員の「小中学生はテレビをどう見ているか?」という調査・研究の中間報告をもとに、熱心に見る番組・テレビと携帯どちらが大切か・これからのテレビのあり方などについて、意見交換が行われた。

このフォーラムの内容は、在京民放各局の検証番組で放送される他、NHK教育テレビ『土曜フォーラム』(2月17日夜11時30分からの予定)で全国放送される。また内容をまとめた冊子を、3月中に発行する予定。