第107回 放送と青少年に関する委員会

第107回 – 2009年12月

視聴者意見について

中学生モニター報告 …など

12月22日に開催した第107回青少年委員会では、11月16日~12月15日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に、報道及びバラエティーの各1番組について視聴し審議した。また、中学生モニター報告について審議したほか、1月10日に開催する「中学生モニター会議」の内容や進行等についても議論した。

議事の詳細

日時
2009年12月22日(火) 午後4時30分~7時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、境副委員長、小田桐委員、加藤委員、軍司委員、萩原委員、渡邊委員

視聴者意見について

1.日本テレビ 『真相報道バンキシャ!』

未成年の少女を働かせる「密着エステ店」の実態を報道するコーナーで、男性の下半身部分をマッサージする映像が流されたことに対し、「ひわいな映像で、休日の夕方の子どもが見ている時間に流す映像ではない」といった意見が寄せられ、番組を視聴の上、審議した。

<委員の主な意見>

  • 未成年者をいかがわしい商売の道具に使っている実態を報道する意味はある。特に、対象となっている子どもたちが見ている時間にやることも理解できる。
  • 問題の映像をことさら強調しているわけでもなく、ひどい映像でもない。問題にする番組にはあたらない。
  • 取り上げることは重要だと思うが、視聴者から複数の意見が来たのは、取材や掘り下げが浅く、映像だけに目が行ってしまったからではないか。

委員会としては審議の結果、問題のある放送内容にはあたらないということで一致した。

2.TBS 『ひみつの嵐ちゃん!』

嵐のメンバーの一人を霊に見立て、塩をまくといった除霊行為をするなどの放送内容に対し、「集団いじめで、子どもたちがまねをする」等の意見が寄せられ、番組を視聴の上、審議した。

<委員の主な意見>

  • 企画自体は安易だが、遊びだとすぐ分かる内容でいじめなどに結びつくものではない。
  • 人気グループだけに、ファン心理から多くの意見が寄せられたもので、問題がある内容とは思わない。
  • 霊的なものを道具に使ったことに対する不快感を多くの人が感じたのではないか。制作者はそのことに気づくべき。

委員会としては審議の結果、問題のある放送内容にはあたらないということで一致した。

中学生モニター報告

12月のモニター報告のテーマは、「司会者が面白いから見る番組」「司会者が面白くないから見ない番組」で、日ごろ見ているテレビの司会者のどんなところに好感を持てるのか、また逆に持てないのか、その理由などについて自由に意見を書いてもらった。12月22日までに30人から率直な報告が寄せられた。

【主なモニター意見】

「司会者が面白いから見る番組」でいちばん多かった番組は『笑っていいとも!』だった。「タモリさんがそこにいるだけで面白い」「日替わりの芸能人の話を最大限に引き出し、誰も傷つけずにとる笑いが好き」「マニアックな深い話や普通の人が気づかない新鮮なトークが心をくすぐる」「ちょっと”ゆるい”ところや、みんなに慕われそうな人柄が好き」などの声が寄せられた。
次に多かったのは『爆笑レッドカーペット』で、「今田耕司さんのテンポの良さに好感が持て、見ていてスッキリする」「すばやいツッコミで番組が盛り上がり楽しい」「ふざけすぎないところもいい」「若手を大事にして面白いところを引き出すコメントがいい」などの意見が寄せられた。また、『おしゃれイズム』や『しゃべくり007』にも好評な意見が寄せられ、「くりぃむしちゅーの上田晋也さんのゲストに対するツッコミにはバリエーションがあり、見ていて飽きない」「出演者を”いじる”ことはあっても人を追い詰めることをしないのがいい」などである。
そのほか複数回答があった『ダウンタウンDX』『リンカーン』には、「ダウンタウンの二人は話をまとめる時はきっちりまとめ、ゲストとの絡みも面白く司会者としての腕は確か」「大物俳優にもしっかりと突っ込んでくれるので、すっきりとした気分になれる」などの声が、『SMAP×SMAP』には「リーダーの中居正広さんや木村拓哉さんの話にはテンポがあり、家族みんなでリラックスしながら楽しく見ることができる」、『所さんの目がテン!』や『世界まる見え!テレビ特捜部』には「所ジョージさんのボケをまじえた進行が番組を盛り上げてくれてとても好き」、『お試しかっ!』には「タカさんのボケで会場が盛り上がり、トシさんの進行でばっちりだ」といった意見が寄せられた。また、長寿番組『笑点』には「桂歌丸さんの司会進行が滑らかで機転がきき、共演者との息もピッタリ」「他の出演者がおかしな話をしても司会者がうまく締めていてレベルが高い」といった意見が寄せられた。
『ズームイン!!SUPER』や『ぴったんこカン・カン』など司会を務めるアナウンサーへの好印象の声もあった。「羽鳥慎一さんは見た目がかっこよくてまじめそうなのに、たまに面白いことを言うギャップが好き」「朝、明るくていい。出演者の意見や話をまとめるのが上手で進行がとてもスムーズ」「穏やかそうに見える安住紳一郎さんが、キレたり怒ったりするところが面白い」などである。
一方、「司会者が面白くないから見ない番組」で最も回答が多かったのが『クイズ!ヘキサゴンII』や『行列のできる法律相談所』。「島田紳助さんは人を傷つけたりする場面もあるが、人生について深い話をたくさんされるので僕は好き」「いろいろプロデュースされているのがすごいし影響力もすごい」などと評価する声がある一方、「司会はうまいかも知れないが、”おバカ”キャラに歌を歌わせてお金もうけをしている様子が目に浮かんでくる」「商品や歌手をヒットさせようとしているのが、番組の目的じゃないと思う」「少しずつクイズ番組から離れていっているように感じる」「出演者が必死で合わせているように見える」「以前は子どもにも分かりやすい法律の解説などで面白かったが、いまは法律には触れずにトークばかり」「すぐに自分の意見を押し付け、むだ話が多い」などの批判の声が多数寄せられた。
次に意見の多かった番組は『みのもんたの朝ズバッ!』で、「みのさんのキレのいいテンポに好感が持てる」「トークが軽快で好きだが、やりすぎも目立つ」「すぐ怒鳴り、自分勝手な話ばかりで寝覚めが悪くなる」「話していることが難しく、中学生にも分かるように話してほしい」などの意見が寄せられた。『報道ステーション』には、「古舘伊知郎さんがコメンテーターに意見を求めるときの発言が誘導的で、司会者は公平であるべき」という声が寄せられた。
また、『踊る!さんま御殿!!』には「ゲストの話より明石家さんまさんの自分の話や笑い声だけが耳につく」「トークがチャラい感じで、小学校2年から見ていない」という声や、『アッコにおまかせ!』には「他のメンバーが発言すると和田アキ子さんが空気を凍らせて、誰にも批判させない雰囲気が許せない」などの声も寄せられた。
そのほか、評価する意見の多かった『笑っていいとも!』にも「出演者がタモリさんに気を遣いすぎている」という声や、『ガキの使いやあらへんで!!』には「ダウンタウンの浜田さんは他の芸人さんの頭を叩いたりすることが多く、見ていて気分が悪い」という意見があった。
中学生が「どんな司会者像を好ましいと考えているのか」についての全体的な意見は以下の通り。「”人を傷つけない”、”人を不快にさせない”という基本的なルールを守れる人と守れない人では大きく差が出る」「司会者の役割は出演者の話を膨らませたり、鋭いツッコミで視聴者を爆笑させたりできる人」「内輪ネタばかりでゲストと盛り上がっている司会者だと、視聴者は置いてきぼりにされた感じになり、私たちが求める番組からは程遠い」「以前は、局のアナウンサーが司会することが多かったと思うが、今は芸能人で簡単に司会を済ませてしまう場合が増えている。しっかりした司会者の方が見ている方からすると安心して見やすい」「民主主義において政府批判が認められているのは分かるが、司会者は自分の意見を押し付けるのではなく公平・公正な立場で発言すべき」など、たいへん率直な意見が数多く寄せられた。

【委員の所感】

  • かつて名司会者といわれた人たちは実際に現場を取材した人が多く、その発言も示唆に富んだ的確なものだったが、今の司会者は現場に出たことのない人が増え、発言も底が浅く自己中心的になっていることをモニターたちはきちんと見ている。
  • 中学生ならではの視点が興味深かった。面白い司会者については、話の振りや膨らませ方がうまい、ツッコミが鋭い、キレがいい、テンポがいいなどの要素を挙げていた。一方、面白くない司会者の要素として、言葉がきつい、すぐ怒鳴る、内輪ネタが中心で番組を私物化しているなど、率直な意見が報告された。
  • 中学生たちがバラエティーを中心に見ていることがよく分かり、彼らが感じている「面白さ」を膨らませていくと、今の中学生が望んでいる「見たいテレビ」「作りたいテレビ」というものに近づいていくのではないかと感じた。

なお、1月10日正午から、東京・紀尾井町の千代田放送会館で2009年度後期「中学生モニター会議」を開催する。参加者は20人の予定で、テーマは「もし自分がディレクターだったら、『私の見たい番組』『私の作りたい番組』」である。

調査研究

次回の調査・研究課題について、4委員によるワーキンググループを編成し、調査テーマなどを検討した上で、今年度内に委員会に案を提出し決定することとした。

2009年11月に視聴者から寄せられた意見

2009年11月に視聴者から寄せられた意見

死体遺棄事件で逃亡中の容疑者の整形後の顔写真を各局が独自に作成して放送した件や、逮捕後に移送する際の新幹線車内からの中継、東京駅での混乱、深夜のヘリからの追跡中継、護送車にむらがる過熱取材、そして容疑者の両親の顔出しインタビューなど、この事件関連で多くの意見があった。

11月の視聴者意見では、事件報道のあり方についての意見が多く寄せられた。死体遺棄事件で逃亡中の容疑者の整形後の顔写真を各局が独自に作成して放送した件や、逮捕後に移送する際の新幹線車内からの中継、東京駅での混乱、深夜のヘリからの追跡中継、護送車にむらがる過熱取材、そして容疑者の両親の顔出しインタビューなど、この事件関連で144件の意見があった。

政治関連では、情報番組のコメンテーターによる国会での総理の行状に対する「我々も支持率を下げないように辛抱して支えているのに」発言への批判意見が145件あったほか、自民党政権時と民主党に政権交代後の報道に違いがあり過ぎるという意見が多く見られた。

意見概要

人権等に関する苦情

11月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情の内訳は次のとおり。

  • 人権に関する審理・斡旋の要請・・・・・・・ 15件
    (個人または直接の関係人からの要請)

番組全般にわたる意見

11月の視聴者意見では、事件報道のあり方についての意見が多く寄せられた。死体遺棄事件で逃亡中の容疑者の整形後の顔写真を各局が独自に作成して放送した件や、逮捕後に移送する際の新幹線車内からの中継、東京駅での混乱、深夜のヘリからの追跡中継、護送車にむらがる過熱取材、そして容疑者の両親の顔出しインタビューなど、この事件関連で144件の意見があった。また、女子大生のいわゆるバラバラ殺人事件の報道で、発見された身体の部位を詳細に伝える報道への批判意見が18件あった。
意見分類のキーワードで、具体的な報道姿勢を指摘した「不適切な報道」が181件、より広く「報道のあり方」を論じた意見が118件あった。また、政治関連では、情報番組のコメンテーターによる国会での総理の行状に対する「我々も支持率を下げないように辛抱して支えているのに」発言への批判意見が145件あったほか、自民党政権時と民主党に政権交代後の報道に違いがあり過ぎるという意見が多く見られた。「公平」というキーワード検索で62件、「偏向」で42件該当した。今月はスポーツ番組に関する意見も多く、57件あった。プロ野球・ゴルフ・フィギュアスケート・ボクシングなどで、「一方に片寄った中継が多い」「解説者のコメントが不適切である」「スポーツにアイドルやお笑いの要素を持ち込むな」「優勝した選手ではなく、話題の選手ばかりを取り上げるのはおかしい」といった意見が多く寄せられた。
バラエティー番組への意見は164件で、先月より増加している。そのうち、人気アイドルグループのメンバーの一人を幽霊扱いし、塩を振りかけて除霊する企画が典型的な「いじめ」だと指摘する意見が56件あった。ドラマへの意見は先月とほぼ同じ26件であった。キーワード検索の「人権」で78件、「いじめ」で103件と増加している。キャスターなど出演者の発言への意見は今月も多く、「不適切な発言」検索で161件、不適格な出演者」で96件該当した。放送局の視聴者・聴取者対応に関する意見は、今月は38件。ラジオに関する意見は40件。CMに関する意見は45件あった。BPOの委員会決定に対する意見として、放送人権委員会の「割り箸事案」について11件、放送倫理検証委員会の「バラエティー番組意見」について43件がそれぞれ寄せられた。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は前月より約40件増加した。
今月はいじめに関する意見が50件近く寄せられた。そのほとんどは、バラエティー番組で1人のタレントを「霊」扱いし、塩を投げつけるなどした企画に対する批判で、30件という異例に多い意見数だった。
この他、未成年に性的なサービスを行わせている密着エステ店を批判的に取り上げた報道番組に対し、「子どもも見ている時間帯に相応しくない」といった意見が6件寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 「英国人講師死体遺棄事件」で指名手配中の容疑者が整形手術をしたということで、番組独自に検証した整形後の写真を公開していた。警察から「間もなく本人と思われる写真を正式に公開する」と発表があったにもかかわらず、なぜ番組で独自に作成する必要があるのだろうか。しかも、その”想像写真”を示した上で、「この顔を見たら情報提供を」と言っていた。これでは警察の捜査を混乱させるばかりか、真剣に犯人の逮捕を望む被害者遺族の感情を踏みにじる行為である。もし、多くの視聴者が誤解し、誤った顔を記憶してしまったらどう責任を取るのだろうか。
  • 死体遺棄事件で逮捕された容疑者護送のニュースを見たが、その報道は異常だ。すさまじい数の報道関係者、そしてその人たちによる無秩序な行為、自分たちを審判者だとでも思っているかのような「顔を見せろ、そこをどけ」といった怒号、どれもこれも本当に異様だった。特ダネのためなら被害者はどうなってもよい、周辺の迷惑など関係ないといった、マスコミの思い上がりを実感した。マスコミは情報を伝えるのが仕事であって、裁きをすることが仕事ではないはずだ。
  • 昨日、死体遺棄事件の容疑者が逮捕され、深夜に新幹線で大阪から東京に移送された。私は東京駅のすぐ近くに住んでいるのだが、夜中の12時過ぎにヘリコプターの爆音で起こされてしまった。音の大きさからすると、かなりの低空飛行をしていたと思う。私は睡眠障害で医師から睡眠誘導剤を処方してもらっているのだが、やっと眠りにつけたと思った時に起こされてしまった。深夜12時過ぎのヘリコプターによる取材・中継は禁止にすべきと思う。世の中には、私のように病気と闘い、必死で睡眠をとっている人がたくさんいることを知って欲しい。
  • 死体遺棄事件の容疑者逮捕の報道で容疑者のご両親の会見が放送されたが、たとえ両親の許諾を得ていても、その映像を放送することは人権侵害だと思う。これまでも犯罪者の両親が放送されると、必ずバッシングを受けてきたはずだ。親として自責の念に駆られて会見を開かれたものと思われるが、メディアは配慮を欠いていると思う。
  • 死体遺棄事件の容疑者の両親のインタビューが顔を出して放送されていたが、どうしてモザイク処理をしなかったのか。今朝の新聞では写真無しで両親のインタビューを伝えているが、それで充分に伝わるではないか。「映像がないとニュースにならない」と考えているのはテレビ局の大きな間違いだ。今朝の放送からはモザイク処理された映像が放送されている。「両親が許可したから顔出しする。両親が断ったからモザイク処理をする」では、放送局の報道に当たっての主体性はどこにあるというのか。
  • 死体遺棄事件の容疑者逮捕のニュースで、昨日は両親のインタビューが顔を出して放送されていたが、今日はモザイク処理がされていた。同じインタビュー内容なのにどうして違うのか。視聴者にはモザイクの基準が分からない。視聴者にも分かるように、説明のテロップを流すなど工夫してほしい。
  • 死体遺棄事件の容疑者逮捕のニュースで、インタビューしていたアナウンサーが両親に向かって「あなたの息子は許せない」と言っていた。正義感から視聴者の声を代弁しているつもりかもしれないが、両親に個人的感情をぶつけることに、どれほどの意味があると言うのか。
  • 死体遺棄事件の取材の仕方を見て思った。「各社、カメラマンは一人にする」「ヘリによる空からの撮影は一切しない」「狭い道に中継車を停めない」「複数のマスコミが同じ人を囲んでインタビューしない」「容疑者移送の公共の乗り物には同乗しない」等の取材の基準を作るべきだ。
  • 死体遺棄事件の容疑者逮捕に触れ、「容疑者が勤務していた建設会社が取引先から契約を解除された」という記事を紹介する際に、アナウンサーが建設会社を擁護する発言をしていた。しかし、基本的に考えれば雇用する際には身元をはっきりさせるのは当たり前であって、企業としての義務であるはずだ。それを建設会社が怠り、結果的に容疑者の逃亡を助ける形になったのは明白である。このような企業倫理が低い企業があるので、時効まで逃げのびようとする犯罪者が減らないのだと思う。今回、建設会社との契約を解除した企業の判断は正しいはずだ。
  • 私は整形外科の医師です。ニュースで死体遺棄事件の容疑者が逃走中に何度も”整形手術”を受けたようだ」と報道しています。しかし、この”整形手術”という表現は整形外科医が行う「治療のための手術」を指すのであって、形成外科医が行う「美容目的の手術」を表すものではありません。従って、今回の場合は「美容整形手術」と呼ぶのが正しいのです。今後の報道番組においては正しい呼び方を使って頂きたい。
  • 女子大生殺人事件の報道で、被害者の生前の顔やプロフィールを詳しく報道する一方で、連日「今日はどこそこで遺体の一部が発見されました」と、まるで散乱した落し物を発見したかのような即物的な報道をし続けている。被害者の尊厳や名誉といったものは全く感じられない。これでは被害者があまりにも哀れでならない。
  • 女子大生殺人事件で、遺体への常軌を逸した扱いの報道が朝から晩まで行われています。マスコミには遺族への配慮というものがないのですか。犯罪も常軌を逸していますが、報道も異様です。自分の子供の事件でも、こんなむごい放送ができますか。
  • 韓国の射撃場での火災事故のニュースで、重症を負った方のインタビューを放送していたが、肺を損傷している患者にインタビュー取材するなんて正気の沙汰とは思えない。「医師の許可を得ている」というテロップが出ていたが、許可があるとかないとかの問題ではないだろう。
  • 釜山射撃場火災での日本人死亡事故で、批判対象が射撃場の防災施設の不備ではなく、日本人観光客が国内では許されていない「射撃に興じる姿」になっていた。韓国だけでなく諸外国の射撃場が日本人向けの観光施設になっている事実を紹介し、その行為を女性コメンテーターが「旅の恥はかき捨て」と非難していた。しかし、これは今回の犠牲者を冒とくすることにならないか。ご家族がこの番組を見たらどういう気持になるか、番組のスタッフは考えなかったのか。
  • 行政刷新会議の事業仕分け作業のとりまとめ役である民主党の議員が出演していたが、コメンテーターが「命を狙われないように気をつけて下さい」と発言したのには驚いた。確かに仕分け作業によって予算を削減された団体も多く、その議員を快く思っていない人がいるかも知れないが、「命を狙われる」とはあまりに常軌を逸した発言である。
  • 注目される判決の報道で、裁判所から走り出て来た報道記者がカメラに向かい「たった今、判決が出ました!」と叫びながら第一報を伝えることが多い。その際、記者は決まって「ハァ、ハァ」と息を切らしており、しかも甲高く上ずった声のために肝心の判決内容がよく聞き取れない。事実を正確に伝えるという報道記者の役目を果たしていないと思う。
  • 結婚詐欺の疑いで逮捕・起訴されたいわゆる「詐欺女」に関して、各放送局は実名の公表を避け、匿名で報道しています。その一方で夕刊紙や週刊誌は実名を報じています。各放送局はなぜ実名を報じないのか、説明する責任があると思います。
  • 各地で連続不審死事件が発生し、大きく報道されている。いずれの事件でも、亡くなった男性に共通して”睡眠導入剤”を盛られた形跡があり、そのことがワイドショー等の興味本位の伝え方に拍車をかけているようだ。だが、医薬品である”睡眠導入剤”についてこのように犯罪との関連性を強調して伝えると、”睡眠導入剤”そのもののイメージが非常に悪くなってしまう。私のように医師から処方されてこの薬を常用している者としてはとても気になる。不眠症やうつ病の治療のためにこの薬を使っている人は非常に多い。その人達のためにも、”睡眠導入剤”について伝える際は、誤解を招かないよう慎重な扱い方をして欲しい。

【番組全般・その他】

  • 新聞の朝刊を紹介するコーナーで、「本会議中ですが・・・」という、鳩山総理が国会の本会議中に審議そっちのけで扇子に揮毫する一幕があったという記事を紹介した。その際、コメンテーターが「われわれも支持率を下げないように辛抱して支えてやっているのに、この人は何をやっているんだ」と発言した。この発言はいくらコメンテーターの発言だといっても不適切だと思う。というよりも、このような人物をコメンテーターとして出演させていることが不適切だと思う。
  • 「代理母」について、コメンテーターが「自分の子供がほしいというのは誰もが思う当たり前のこと」と言っていたが、そういう決め付けはやめていただきたい。日本では今でも「結婚している夫婦には子供がいて当たり前だ」というような風潮がある。価値観は人それぞれだ。そういうことを言われると、子供がいないことをとがめられているみたいで心が痛む。
  • 沖縄で、また子供の暴行による死亡事件が発生した。ニュースでは相変わらず「いじめ」という言葉で報道されているが、どこがいじめなのか。恐喝、脅迫、暴行、強盗、殺人ではないか。もういい加減に改めるべきだと思う。「いじめ」という言葉では、あまりにも軽く感じる。当事者も世間も、もっと重く受け止めるべきだ。
  • 普段の放送では「エコ」や「低CO2排出」を声高に放送しているにもかかわらず、クリスマスシーズンになると「どこそこの一般家庭のイルミネーションがスゴイ」という放送が目立ってくる。商店などが客寄せのために電飾で飾るのはある程度仕方がないとしても、一般家庭の電飾をここまで取り上げる必要があるのか。「太陽光や風力発電で作った電気でやっているからエコだ」という論点のすり替えをしている放送もあるが、そもそも電飾などともさない方がよっぽどエコだろう。
  • スペシャル番組で女優の薬物使用について放送していたが、出演者の「お前使ってんだろう」「使ってません」という不適切な会話があった。芸能人の薬物使用が問題視される中、非常に軽率な発言だ。この発言をするタレントにも問題はあるが、この部分をカットせずに放送するテレビ局にも問題がある。
  • ドラマの中で主人公が10円硬貨を手にするシーンがありましたが、硬貨の製造年が「平成二十二年」になっていました。ちょっと考えてCGかなと思いましたが、CGなら何をしてもいいのでしょうか。CGで何でも偽装できるテレビが、信用できなくなります。CGで加工されたものがドラマでなく報道として放送されても、全く気が付かないと思います。
  • 歌舞伎俳優とフリーアナウンサーの婚約について、夕方のニュース番組や彼女がキャスターを務める夜のニュースで時間をかけて報道していた。一私人の結婚について、公共の電波を使って大々的に報道することは不適切ではないか。ニュース番組がますますバラエティーのように低俗になっていく気がする。
  • 建築リフォーム番組を見ていると、どの現場においても安全対策を全くしていない点が気になる。建築現場において2m以上の高所作業の際は安全帯などの墜落防止対策を講じることが義務付けられているのに、テレビの番組では現場の職人は誰一人として安全帯等を使用していない。ぜひ、今一度現場内の安全管理を見直し、法令を順守した状態での撮影・放送をお願いしたい。
  • 鳩山総理の7200万円の申告漏れがあった件で、コメンテーターの女性弁護士が「そんなささいなことを追及しないで、もっと大きなことを問題にしてほしい」とコメントした。法の順守を説くべき弁護士という立場で、7200万円もの申告漏れを「ささいなこと」と発言することは極めて不適切だ。報道の公平性・倫理性を著しく欠いていると思う。
  • 放送で敷地などの広さや大きさを伝えるときに、「東京ドーム**個分」という表現がよく使われている。しかし、地方に住む私は東京ドームに行ったこともなければ直接見たこともない。放送で聞くたびに、なぜ東京ドームなのかと疑問を感じる。
  • 民放の利益優先主義が目に余る。ドラマで着用した商品を自局で販売する番組を作っているが、番組そのものがCM扱いにならないのはおかしい。また、自局が製作に関わっている映画の出演者を情報番組やバラエティー番組に出演させて映画の宣伝をさせているが、これもCMにあたるはずだ。
  • ニュース番組で、視聴者提供による火災現場の映像が流れることに抵抗がある。放送局はそのような映像を借用して放送するよりも、現場付近に居合わせた方に、撮影よりも緊急車両の誘導やできる限りの救助活動を行うように促してほしい。
  • 犯罪が起き被害者が亡くなった場合、テレビでは一斉に実名、年齢、職業などと共に写真や、最近では個人的なブログなどが放送されるようになりました。果たしてどういう権利でメディアはこれらを放送しているのでしょうか。家族の許可なのでしょうか。私はこれが許せません。自分が亡くなっても絶対にブログなどをさらして欲しくはありません。被害者をさらしものにするのがマスメディアなのでしょうか。
  • バレーボールの中継で、毎回バレーボールに関係のない芸人が出てくることが許せません。最近はバレーに限らずほとんどのスポーツ中継がバラエティー化しており、大変失望しています。視聴者はスポーツが見たいのです。芸人を見たいのではありません。そこを理解していないテレビ局が多すぎます。
  • 最近のゴルフ番組は「石川遼選手」ばかりで疑問に思う。最年少で記録を作り話題性があるのは分かるが、視聴者全てが彼だけを見たくて番組を見ているわけではない。中継でも上位の戦いを見たいのに、石川選手中心だったりする。結果を伝えるスポーツ番組も石川選手の結果が中心で、ひどい時には優勝者が字幕スーパーのみの時もある。スポーツは競技なのだから、成績の良い選手中心の放送を切望します。
  • 自転車事故に関する報道で子供と自転車がぶつかった映像を流し「自転車は危険」と放送していた。しかし、遊歩道と紹介されていたその河川敷はたしかサイクリングロードで、自転車が優先なのではないか。放送された映像でも子供が突然飛び出していると思われる。もちろん自転車側も注意と自制が必要だが、一方的に悪いような報道ではなく、歩行者側にも注意喚起するような公平な報道を望む。
  • 今朝、覚せい剤使用の元アイドルの判決があったが、「この判決をどう思いますか?」とコメントを求められた弁護士が、「芸能人なのだから、一般人よりも重い刑にした方が良いのでは」と発言した。職業によって量刑に差をつけろと言うのか。それでは彼女があまりにもかわいそうだ。
  • リタイアした高齢者のインタビューで、よく「**歳・無職」という表現を使っています。今まで社会を支えてきた高齢者の方に、ただの「無職」という肩書きの字幕表示をするのは少し違うのではないかと思います。たとえば「元会社員」とか「元自営業」などという配慮があってもよいのではないでしょうか。
  • 「野菜でホームランは打てるのか?」ということで、大根やニンジンをバットがわりにしてバッティングセンターでボールを打つという放送をしていました。このような食べ物を粗末にする事をやって良いのかと、非常に不愉快でした。番組の最後に「使用した野菜はスタッフで美味しく食べました」とテロップが出ていましたが、生産者の方はこのようなことを納得するのでしょうか。
  • 番組への意見を述べるためにテレビ局の視聴者センターに何度か電話しているが、毎回、本当に対応が悪い。推奨意見でさえ「はいはい、分かりました」と冷たくあしらわれる。番組への苦情の時などは最初からケンカ腰で、「意見を聞く」という態度は全く感じられない。視聴者センターというのは、視聴者からの意見を聞き関係各部署に伝えるところではないのか。それとも、視聴者からの意見など必要ないのか。
  • ダム建設計画を取り上げていた。川の上流でリポーターが指を第二関節くらいまで川に入れて水位を示し「こんなに水位の低い川の水を貯めようとしているんですよー」と言っているVTRを流し、スタジオでは「ええっ、こんなに小さい川なの」という反応をしていた。VTRの右上には「上流で撮影しています」と表示が出ていたが、上流なんてどの川だって細くて浅いものだろう。そこをわざわざ選んで放送するところに、意図的なものを感じた。
  • アメリカに赴任して現地のテレビを見て衝撃を受けた。ニュースはキャリアのある実力派がアンカーマンを務め、ドラマでもキャリアのある渋い役者が主役を担う見応えのあるものばかりだ。バラエティーは基本的に視聴者参加型で、歌番組は歌唱力のあるアーティストばかりだった。タバコを吸うシーンすら規制される厳しい条件下で、質の高い番組が作れることに驚いた。一方、日本のテレビにはがっかりするばかりだ。入社間もない女子アナが見た目がキレイというだけで番組を持ち、ニュースでは突っ込んだ政治の議論もない。演技のキャリアもないアイドルと芸人による学芸会のようなドラマ。あげくタレントが視聴者そっちのけでゲームをして遊ぶだけのバラエティーに、見た目重視のアイドルによる歌番組。一度アメリカの番組を見てしまうと、日本の番組は質が低いように見えてしまう。なぜこんなに違いが出るものなのか。
  • 各局とも「ボジョレーヌーボー」について宣伝しすぎではないか。酒についてあそこまで「楽しみだ」「早く飲みたい」と騒ぎ立てるのは、ちょっといきすぎだと感じる。
  • 埼玉県草加市の煎餅会社の工場を、お笑いタレントがリポートしていた。その際、彼女は手に持った食べかけの煎餅で、機械から出てくる出来立ての煎餅を触っていた。こうした不潔な行為は清潔第一の食べ物工場ではご法度のはずだ。
  • アイドルタレントが「ペットOK」でもない飲食店で愛犬を遊ばせながら食事をしていたという視聴者からの目撃情報が寄せられた。本人は全く反省した様子はなく当たり前のことのように話していたが、このようなルール・マナー無視の行動が放送されると、視聴者がまねをする。他の出演者には、彼女を厳しく注意する姿勢が欲しかった。

【ラジオ】

  • 「粗悪なマスクが市場に出回っているという統計結果を厚労省が発表した」というニュースを紹介した後、ラジオショッピングでマスクの販売をしていました。ニュースを自社の通販番組の販売促進に利用する局の姿勢に疑問を感じます。

【CM】

  • パチンコ店のCMで、盛んに「大福8コ」というせりふを強調したCMが放送されていた。その時は意味が分からなかったのだが、その店では11月8日に出玉を良くしていたそうだ。どうやらお客さんには暗黙の了解がなされているようだった。以前には「3コ」というせりふを強調したものもあり、そのときは11月3日を表したものだったようだ。しかし、一部の人しか理解できない暗号のようなCMが許されるのだろうか?
  • サラ金のCMはおかしくないか。「ご返済は計画的に」などと言うが、それは絶対ありえない。計画的にお金を使う人が、サラ金から借りるだろうか。

【BPOへの意見】

  • 不思議に思うのは、どうして重大な放送倫理違反をおかす番組についているスポンサーが降りないのだろうか。世間では企業に対して厳格なコンプライアンスを求めており、各企業も厳しい対応をとっている。その企業が、倫理違反を繰り返す番組・放送局をどうして応援するのだろうか。BPOにお願いしたい。番組が放送倫理違反を繰り返したら、番組に対する「勧告」だけでなく、提供スポンサーに対する「番組提供辞退勧告」を出してもらいたい。
  • 誤報や虚偽についてBPOは是正に貢献していると思うが、メディアの質の低下を是正するまでには至っていない。社会に多大な影響を与える放送に、矜持を持たせてほしい。視聴者の意見を読むと、以前から同じことが叫ばれているにもかかわらず、放送には全く反映されていない。今一度、メディアのプロ意識の大改革が必要なのではないか。

青少年に関する意見

【いじめに関する意見】

  • 生きている人間を大勢で霊のように扱い、全員でその一人に向かってお清めの塩を投げる場面があった。バラエティーの何もかもがいじめを誘発すると言いたいわけではないが、かなり不愉快な思いをし、見ていて気持ち悪くなった。一人に大勢が集中して物を投げたり、いるのにいないふりをするなど、いじめによる自殺が深刻になってきている世相に合っていないと思える。公共の電波を使ってこんな低俗な笑いを押しつけるのは止めて欲しい。
  • 本番中に座っていたタレントを霊に見立て、出演者全員とゲストの僧侶までもが寄ってたかって塩を投げつけ「成仏!」と言っていた。子どもに人気のあるアイドルグループが出ており子ども達もたくさん見ているはず。体が弱く、すぐ座ってしまう子どももいる。その子が同じ目に遭わないとは言い切れない。生きている人間に「成仏」なんて「死ね」と同じだ。楽しいはずの番組でなぜそのような企画が行われてしまったのか。
  • レギュラーのタレントが誕生日のお祝いと称して、いじめとしか思えない行為をされていた。本人は嫌がっているのに、わさび団子を食べさせられる、鼻をフックで思い切り引っ張られる、マイナス50度の冷蔵庫の中に裸で入れられるなどの非常識な行為だ。子どもたちにいじめを推進させるようなもので、絶対にやめさせてほしい。

【低俗、モラルに反する】

  • この番組は”教養番組””青少年に見せたい番組”として高く評価されているが、この日の放送は「居酒屋」という、未成年には不適切なテーマだった。その内容も「一軒の店で飲むこと」と「何軒かではしご酒をすること」を比較するなど、未成年以外の視聴者にも悪影響を与えかねないものだった。青少年に見せたい教養番組でありながら、なぜこのようなテーマを扱ったのか。
  • 最近のアニメ、特に深夜枠に放送しているものの内容がひどい。血まみれ、呪術、ホラー、オカルト系の内容があまりに多すぎる。深夜とはいえ録画視聴が当たり前の昨今、子どもが平気でそのような内容の番組を録画し視聴している。いくら見るなと注意しても、放送自体が垂れ流しで制限しきれない。まさに倫理観が求められる。早急に見直しをお願いしたい。
  • 司会者が「老人が食べ物を口からこぼすまね」をした。そのまねの仕方が、人をバカにしているようで不快だった。中学生の孫と見ていたが、孫は司会者の思いやりのない表現にショックを受けた。私は親の介護をし、次は自分が介護される番だと思っている。介護する方もされる方も支え合っているのに、あまりにもバカにしたまね方だった。子どもも一緒に見ている時間なので、人間としてのモラルやルールは守るべきだ。
  • あるタレントがマリファナ柄の服を着て出演していた。以前にも同様の服を着ていた。一見迷彩柄に見えるが間違いない。大麻や覚せい剤汚染が問題になっている今、芸能人が着るとおしゃれなファッションとして若者がまねをする。放送局には何度も苦情を言っているが改善されない。
  • パチンコのスロットを思わせる表現がある。画面下にスロットの絵合わせが表示されるもので、パチンコを宣伝するいやらしい演出にへきえきする。青少年への影響、パチンコ依存者への誘発なども考えられる。何より、画面下のスロットに気持ちが向かい、肝心のトークに集中できない。また、CMを提供するパチンコメーカーを間接的に宣伝しているようにしか見えない。
  • お笑い芸人中心のつまらない番組はいつまで続けるのか。テレビ局は世の中の意見を公正かつ迅速に発信できる唯一の存在だと思う。それがいつスイッチを付けても、お笑い番組ばかり放送している。子どもがいじめや暴力に走るのも無理がないのかもしれない。平気で弱い者を作り出し、それを大勢の芸人で笑い合う。何が楽しいのか。昔のテレビに出演している人々は憧れの存在だった。自分達の立場を理解しなければ自然とテレビ業界は自滅するだろう。

【性的表現に関する意見】

  • (未成年に性的サービスを行わせている)密着エステ店の特集を放送していた。日曜の夕食時、家族で食事をしながら見るにはとても刺激的な内容だった。子どもも見ている時間帯に放送するにはふさわしくないと思うし、女性として気分が悪くなる内容だった。内容によって放送時間帯にもっと配慮が必要かと思う。
  • 深夜のバラエティーで子どもが視聴しにくい時間帯とはいえ、出演者は学生メインであり、大学名を公表した上での番組としてはあまりにも不謹慎だ。「水着ファッションショー」と銘打ってのストリップまがいのコーナーは見るに堪えない。男性がかぶりつきで女子学生の水着姿を下からのぞき大騒ぎするなど、放送局のすることか。女子学生を性の対象としてしか扱わないような番組は害悪である。深夜であろうと放送には一定のモラルが必要と考える。
  • 番組は学生をメインターゲットとして放送している。小学生のリスナーも番組内で確認されており、実際の視聴者電話コーナーにも出演しているが、その番組内で頻繁に性を意味する用語が飛び交っている。性に興味を持つ年齢層に性行為をあおる内容が放送されることが多々あり、健全な放送といえるのか疑問だ。

【差別・偏見に関する意見】

  • 「大阪うまいもんの歌」について、有名で楽しい歌だと思うが、大阪についてステレオタイプ過ぎるのではないか。大阪=たこ焼き=お好み焼きということを子どもに刷り込ませてしまう。そうでなくても、テレビではステレオタイプな「大阪」が繰り返されている状況では、さらに強めるだけでしかないと感じる。子どもが既存の固定観念、先入観にとらわれない自由な発想、考えを持てるようにしていただきたい。

【非科学的な事柄に関する意見】

  • 「テレビゲームで脳を活性化させ天才になる」という実験をしていた。協力したのは小学校低学年の男児だった。実験は「戦国武将の戦いをテーマにしたゲームをプレイし、直後に漢字の読み書き問題を解く」というもので、男児が10問中9問を正解したのを受け、ゲームが天才を生むことが証明されたとしていた。だが、出題されたのはゲームに出た武将の名前に由来する漢字ばかりである。しかもたった一人の実験では、その結果は何の意味もない。全く下らない内容で、最後まで真剣に見て損をした。

【言葉に関する意見】

  • 情報番組やワイドショーの司会者やアナウンサーが、美味しい物を食べた時に「ヤバイ」と表現しているのが気になる。本来「ヤバイ」とは危険な時に使われる言葉なのに、美味しいものを食べてなぜ「ヤバイ」と表現するのだろうか。料理人が聞いたら非常に不快に感じるはずだ。子どもの話し方の模範となるべきアナウンサーらまでが「ヤバイ」と表現すると子ども達は「美味しい」の正しい表現が「ヤバイ」と誤解してしまう。

【残虐シーンに関する意見】

  • 眼球をえぐり取る場面があった。私の子どもも「最近このアニメはグロテスクだ」と言っている。子どものクラスでもこの番組で放送されたことをまねした子がいて、友達にけがをさせたと聞いた。極力子どもにこの番組を見せないようにはしているが、この番組のキャラクターグッズが多数売られていることもあって、子どもが興味を持って番組を見てしまうことがある。残虐な表現は控えてほしい。
  • 子どもと一緒に見ていたが、人殺しや流血、首のない死体など、残虐なシーンが多く驚いた。子ども向けのアニメ番組でこのようなシーンを放送することは、犯罪を誘発することにもなるし、何より子どもたちに悪影響を与える。もっと子どもに配慮した番組作りをしていただきたい。

【視聴者意見への反論】

  • 「民放で放送されているアニメはどれも卑猥で性表現が過激だ。テレビで放送するアニメとして相応しくない」という意見があるが、民放の深夜アニメの中には、心温まるものや感動的なものもある。意見を出した人は、一部の作品の一部分だけ見て意見を送っているとしか思えない。もっと多くの種類の番組を見てほしい。
  • BPOの9月分の青少年に関する意見で、「パチンコCMは『18歳未満禁止』と画面に大きく表示すべき」「死ね・殺すぞという言葉を安易に使わないでほしい」「芸能人の間違ったはしの持ち方を正すべき」という意見があったが、子どものしつけまでテレビがいちいち手取り足取りしなければならないことなのか。これらは本来親が子どもに教えるべきことではないのか。子どものしつけや教育に関することまでテレビに責任を負わせようとする最近の傾向は問題だ。

【CMに関する意見】

  • パチンコのCMが多過ぎる。これは子どもの成長過程に著しい障害を与え、パチンコ依存症の人にとっては、生活が破綻する引き金ともなる。あえて今、パチンコの危険性を訴えるCMがあってもいいと思う。
  • 最近、債務整理関係の弁護士事務所のCMが多いが、当然借りた方にも責任はあり、簡単に債務整理ができるような表現はやめてほしい。将来クレジットなどを利用するかもしれない子どもたちにも、「借金をしても債務整理すればOK」と受け取られては困る。CMの内容自体に問題はないと思うが、せめて深夜帯などに限定し、ゴールデンタイムに放送するのはやめてほしい。
  • ゲームのCMで、小学校の先生がゲームのために「先生は明日からお休みします」と児童たちに宣言するシーンがある。これは教育に対して有害である。あえてCMの舞台を小学校の教室にしたことには、脱ゲームの教育方針にあらがって児童ユーザーを獲得したいという思惑を感じる。児童たちに先生の思いを勘違いさせる恣意的な捏造である。

第156回 放送と人権等権利に関する委員会

第156回 – 2009年12月

「拉致被害者家族からの訴え」事案のヒアリングと審理

「旅館再生リポート・女将の訴え」事案の審理 ……など

「拉致被害者家族からの訴え」事案のヒアリングと審理が行われ、「委員会決定」案の起草に入ることになった。「旅館再生リポート・女将の訴え」事案の審理の結果、1月の委員会で当事者へのヒアリングを行うことが決まった。審理要請案件について審議し、審理入りが決まった。

議事の詳細

日時
2009年 12月15日(火) 午後3時~7時50分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
堀野委員長、樺山委員長代行、三宅委員長代行、大石委員、小山委員、坂井委員、武田委員、田中委員、山田委員

「拉致被害者家族からの訴え」事案のヒアリングと審理

本事案は、2009年4月24日のテレビ朝日『朝まで生テレビ!』で司会者のジャーナリスト田原総一朗氏が横田めぐみさんと有本恵子さんの名前を挙げ、「生きていないことは外務省も分っている」と発言したことについて「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」から最も重大な人権侵害と申立てがあったもの。
この日は双方の当事者に対するヒアリングとその後の審理が行われた。ヒアリングは午後3時過ぎからBPO内会議室で行われた。申立人である家族会側から4名、被申立人のテレビ朝日側からは3名がそれぞれ出席し、申立人側、被申立人側の順で約1時間ずつ行われた。
申立人は質問に対し「大事な命が連れ去られ、何も分らない日々が20年続いた。親としてはどこかで必ず生きていると信じて命がけで頑張ってきた。そういう中で田原さんの発言があった」、「田原氏の発言は公共の電波を使って被害者が生きていないと印象付けるもので救出運動への妨害であり、被害者の帰国を妨げることによって彼らの人権をも傷つけるものだ」などと述べた。
これに対し、被申立人は「生放送中の事前に想定していない発言であり直ちには判断がつきかねた。発言内容の事実関係や経緯を確認するため、放送後、田原氏から複数回にわたり聞き取りを行うなどした。そのうえでテレビ朝日として確認できていないことが放送されたとの認識の下、5月29日の当該番組でお詫びした」と述べた。
ヒアリング後も審理を行った結果、「委員会決定」の方向が大筋で固まった。起草委員が決定案をまとめ、次回委員会でその内容を検討することになった。

「旅館再生リポート・女将の訴え」事案の審理

この事案は本年7月17日のフジテレビ『FNNスーパーニュース』の放送内容をめぐって、宮城県の温泉旅館の女将が申し立てたもの。放送は不況下での旅館の女将さんたちの奮闘ぶりを紹介したが、申立人は売り上げが伸びない旅館という負のイメージを視聴者に与え、温泉街も暗いシーンばかりが編集されるなど事実に反する内容だったとして、謝罪などを求めている。これに対してフジテレビは「当番組はニュース・報道番組であり、取材に基く事実を伝えたものです」と主張している。
前回11月の委員会で審理入りして今月も審理を続行し、申立人の旅館の温泉街ともう一方の温泉地の旅館の取り上げ方などをめぐって意見を交わした。そして、1月の委員会でヒアリングを実施することになった。

審理要請案件

テレビ朝日が2008年12月23日の『報道ステーション』で、「特集 身近に潜む境界トラブルの悲劇・住宅地の惨劇はなぜ起きた」を放送したのに対し、被害者遺族から申立てがあった。
申立人は「両親の長年にわたる嫌がらせが、殺害の動機との放送内容は事実ではない。また、本件放送は、両親を”嫌がらせを行った人物””常識のない人物”としてその社会的評価を著しく低下させるものであり、両親への敬愛追慕の情を著しく侵害された。さらにそのような両親の子供として、申立人本人の名誉も侵害された」と主張している。
委員会は申立人から提出された「申立書」及び「関連資料」、被申立人から出された「交渉経緯と見解」「同録DVD」等をもとに審理入りするかどうかについて協議した結果、次回委員会から実質審理に入ることとした。
放送は、2008年11月に長野県上田市で老夫婦が隣人に殺害された事件を取り上げたもの。被害者と加害者は狭い私道を挟んで住んでおり、車による通行をめぐるトラブルが原因となったが、そもそもは明治時代に行われた精度の低い測量公図によって曖昧で複雑な境界線を生じさせたことも一因ではないかと伝えた。
テレビ朝日は上記申立て内容に対し、「番組は決して被害者を貶めるつもりで放送したものではなく、また、謝罪、訂正放送が必要な事実誤認もなかった」と反論している。

仲介・斡旋解決事案

事務局より下記の仲介・斡旋解決事案について報告し、了承された。

「夫の死亡ニュースに際し、息子の名前をスーパーされた」との訴え

四国のテレビ局が2009年7月、ニュース番組で元参議院議員の死亡ニュースを報じた際、画面に息子(現職衆議院議員)の名前を40秒間スーパーで入れるというミスを犯し、4分後に同じ番組内で訂正・お詫びを放送した。
この放送について、死亡した議員の家族から、「訂正放送をすればそれで放送局の責任は免れるのか、葬式を前に悲嘆にくれている家族に多大な精神的ショックと混乱を与えておきながら何の説明もお詫びもない」との苦情が放送人権委員会に寄せられた。
委員会では、当事者に対する謝罪のあり方が問題とされているケースであることから、当該局に対して、まず家族に誠意を持って説明するなど当事者間での話し合いを勧めた。
その後、当該局が家族へ話し合いを申し入れたところ、対応の遅れなどの経過説明を求められたため、ミスの発生から訂正にいたるまでの経緯と「関係者への連絡が遅かったという批判を謙虚に受け止めたい」とのお詫びを記した文書を役員名で送付した。
これに対し、家族は丁寧な説明を受けたとして、この「説明・お詫び」を受けいれることにし、その旨当該局に伝えた。また、放送人権委員会堀野委員長宛てに手紙を寄せ、問題が解決したことを連絡するとともに、被害者の立場から「誤報の影響が予想される場合は少しでも早く当事者に連絡していただくことを放送局側に要望したい」と述べている。

(放送2009年7月 解決12月)

11月の苦情概要

11月中に BPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情・相談・批判の内訳は以下の通り。

  • 審理・斡旋に関する苦情・相談・・・・・・15件
    (個人又は直接の関係人からの要請)
  • 人権一般の苦情や批判・・・・・・・・・・・ 92件
    (人権問題、報道被害、差別的表現など一般視聴者からの苦情や批判)

その他

  • 12月2日福岡で開かれた「放送人権委員会委員との意見交換会」について事務局より報告した。
    当日は9人の委員全員と事務局からも9名が出席、九州・沖縄地区の各局からは31社・86名が参加し、意見交換会では過去最高の参加者数となった。また、取材も8社8名の記者とテレビカメラ4台が入り、当日夕方から夜にかけてのテレビ各局の地元ニュースや翌朝の新聞で会の模様が報道された。
    参加者への事後アンケートでは、多くが委員との直接の意見交換を有意義だったとしているが、ディスカッションにもう少し時間が欲しかったとの声もあった。個別のテーマでは、モザイクや顔なしなど最近の「匿名映像」の多用について、報道の信頼性の観点からあくまでも実名報道・モザイクなしを原則とすべきだとする委員の意見に励まされた、議論が有益だったとする声が相次いだ。
    また、この種の会合をもっと頻繁に、各地で開いてほしいとの要望もあった。
    なお、予想を越える参加者数となったため、会場が狭かったとの声も多く聞かれた。
  • 事務局より以下の件について報告した。
    12月11日にTBSで「委員会決定」についての研修会が行われ、堀野委員長が「保育園イモ畑」事案と「割り箸」事案の決定内容について説明し、制作・報道の現場スタッフなどと意見を交換した。局側から200名近くが参加した。
  • 11月26日に東京で開かれた「BPO第1回事例研究会」について事務局より報告した。
  • 次回委員会は2010年1月19日(火)に開かれることになった。

以上

第33回 放送倫理検証委員会

第33回 – 2009年12月

「バラエティー番組問題」に関する今後の展開

視聴者からの問い合わせに真実でない説明をしたフジテレビ『とんねるずのみなさんのおかげでした』 …など

第33回放送倫理検証委員会は12月11日に開催された。まず、「バラエティー番組問題」の委員会決定について、今後民放連とどのように協力して議論を深め、実効性のあるものにしていくかを検討した。
視聴者からの問い合わせに対して真実でない説明をしたフジテレビ『とんねるずのみなさんのおかげでした』は、当該局の説明とホームページによる対応を了承した。民間業者による貧困ビジネスに愛知県岡崎市が関与している疑惑があると伝えた、テレビ東京『週刊ニュース新書』に対して、岡崎市長が抗議した事案については、当面、両者の折衝を見守ることにした。

議事の詳細

日時
2009年12月11日(金) 午後5時~8時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
川端委員長、上滝委員長代行、小町谷委員長代行、石井委員、市川委員、里中委員、立花委員、服部委員、水島委員、吉岡委員

「バラエティー番組問題」に関する今後の展開

委員会は、11月17日に公表した「意見書」で、バラエティー番組についての議論を深めて実効的な指針を作ることが適切な場合もあると述べ、意欲的な番組づくりに向けて放送界全体で議論する場が必要なので、シンポジウムなどを開催して考えを深めることを提言した。それらを実行するのは民放連(およびNHK)であるが、委員会としてはどのように協力すべきかについて検討した。

視聴者からの問い合わせに真実でない説明をしたフジテレビ『とんねるずのみなさんのおかげでした』

10月に、お笑いタレントの運転免許証等(本物)を研磨機にかけて、その一部を削ってしまうシーンが放送されたが、視聴者から問い合わせがあった場合、それらは美術品(小道具)であると真実ではない回答をするよう、番組担当者が指示していた事案。委員会の質問に対して当該局はその事実を認め、番組ホームページに経過説明とお詫びを掲載した。委員会は「これまでも原則として視聴者には事実を回答してきたが、その原則をもう一度確認し、徹底を図る」とする当該局の対応を了承した。

貧困ビジネスに対する岡崎市の関与疑惑を伝えたテレビ東京『週刊ニュース新書』

生活保護を受けている人を食い物にする民間業者の貧困ビジネスに、岡崎市が関与している疑いがあると、テレビ東京が報道した。これに対して岡崎市長が、この報道は事実確認が不十分で、証言者の一方的な主張ばかりを伝えたと、当該局に抗議した事案。両者の折衝は始まったところであり、言い分が対立しているため、委員会としては当面推移を見守ることとした。

『真相報道 バンキシャ!』のブックレット発行

昨年7月30日に通知・公表を行った日本テレビの『バンキシャ!』は、調査にあたって特別調査チームを編成し、はじめての「勧告」を出した重要な事案であり、報道番組における裏取り取材の重要さや制作体制の問題など、他山の石として全局に参考になりうる事案であるので、今後の議論の材料になるよう、ブックレットを発行することにした。

連絡事項

第1回BPO事例研究会が11月26日に開催されたこと、総務省が立ち上げた「今後のICT分野における国民の権利保障等の在り方を考えるフォーラム」(座長・濱田純一東大総長)の動向について、事務局から報告があった。

以上