2013年3月に視聴者から寄せられた意見

2013年3月に視聴者から寄せられた意見

東日本大震災から2年、震災をイベントにしないでほしいといった声や、この時期の娯楽番組に、疑問の意見。また、バラエティー番組では、女性蔑視の発言を繰り返す男性タレントに批判の声など。

2013年3月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,241件で、先月と比較して92件増加。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話25%、FAX2%、手紙ほか2%。
男女別は男性67%、女性28%、不明5%で、世代別では30歳代27%、40歳代28%、20歳代18%、50歳代17%、60歳以上8%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。3月の通知数は446件【43局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、18件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

3月の視聴者意見は1,241件と先月より92件増えた。
これにより2012年度の視聴者意見の総数は前年度より186件減少し、19,022件となった。
東日本大震災から2年が経ち、各放送局で追悼番組や検証番組が制作されたが、震災をイベントにしないでほしいといった声や、被災者の気持ちを考慮しない娯楽番組などに対し、疑問を投げかける意見があった。
また安倍内閣がTPPの交渉参加を表明したが、参加した場合のデメリットばかり強調しているといった批判的な意見や、特定の分野ばかり取り上げているといった声も寄せられた。
バラエティー番組では、女性蔑視の発言を繰り返す男性タレントのコーナーに対して、あまりに下品な演出だといった意見や、通常の1時間番組を合体させているだけのSP番組の手法に対し、安易すぎるといった批判があった。
ラジオに関する意見は30件、CMについては53件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は104件で、前月より14件増加した。
今月は「低俗、モラルに反する意見」が24件、次いで「いじめ・虐待に関する意見」が13件、「表現・演出に関する意見」と「性的表現に関する意見」がそれぞれ8件と続いた。
「低俗、モラルに反する意見」では、春休みの時期であるため、日中の時間であっても子どもが見ることを考慮した内容を求める意見が寄せられている。「いじめ・虐待に関する意見」では、バラエティー番組内での言動が"いじめ"に繋がってしまうことを危惧する意見が多く寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 東日本大震災から2年が経ち、各局で特番が放送された。主な被災地からアナウンサーなどが中継を行っていたが、どの局も被災者にマイクを向け「復興が遅い」と言わせ、コメントでそれを煽り、さらにはつらい当時の話を蒸し返し、最後は得意の「感動物語」でまとめている。視聴者が知りたいことは現状や今後の展望などであり、2周年記念のイベント企画ではない。いい加減に被災者を追い掛け回すようなことはやめてほしい。

  • 東日本大震災以降被災地で様々な支援活動をしています。とても気になるのは、東日本大震災を「サンテンイチイチ」、阪神・淡路大震災を「イチテンイチナナ」などと表現することです。これらの災害は事件ではなく天災であり、亡くなられた方も多数います。略数値ではなく阪神・淡路大震災、東日本大震災などと丁寧かつ正しい表現に出来ないのでしょうか。

  • 「震災から2周年」に関連して、キャスターが福島第一原発の建屋に入り、中の様子を伝えていた。細部まで見せてくれるのはいいが、セキュリティー面を考えると、そこまで公開することに疑問も感じた。建屋内部の詳細を知ったことで、犯罪者がその知識を悪用し、テロなど原発施設を標的にしないとも限らない。情報公開に関し、昔とは別のレベルで慎重さが求められる時代になっている。報道する側はそのことを忘れないでほしい。

  • 震災関係の番組で、自主避難した人を大きく取り上げていたが、それより福島に残って頑張っている人を応援してほしい。

  • 東日本大震災関連で"被災地の今"を特集していたが、被災地の防潮堤建設を巡る現地住民の取り上げ方や報道姿勢が偏っていて、中立性に欠け、被災地の事や今を本当に取り上げているとは思えなかった。防潮堤建設に反対の住民の意見を取り上げ、公共事業は悪と言わんばかりの内容に不快感を覚えた。命を守る為の防災減災対策の公共事業やそれとセットの復興計画がそんなにいけないことなのか。

  • ニュースでTPPをやっていた。参加した場合どうなるか。農家のインタビューや交渉の条件に特化して、報道されている印象があった。ミクロな話になっている。TPPは国際自由貿易の話だ。非常にマクロな話のはずだ。農家のインタビューや交渉の条件などメインで流すことは本題から明らかに外れている。マクロな話として、参加した場合どうなるか、参加しなかった場合はどうなるのか。本当に報道しなければいけないことは、問題の本質だ。一部の業界の利権でなく、より多くの国民の損得、より影響の大きい方ではないだろうか。

  • 一票の格差がここまで広がったのは今に始まったことではない。徐々に不平等感を解消させることは必要だが、報道姿勢が、司法を盾にした政治運動としか思えない。ついこの前までメディアは「選挙はお金もかかるし、有権者に負担もかかる」と言っていた。そもそも違憲判決が出ても、放置してそのまま解散したのは民主党だ。しかしテレビのネガティブキャンペーンは自民党に向けられている。以前から指摘されているが、なぜ偏向報道は直らないのか。テレビはこの前の選挙のみを問題にして叩くが、民主党の勝った選挙も違憲だとはっきり言うべきだ。安倍政権成立の選挙のみを、違憲で民意でないと主張するのは、明らかにおかしい。

  • 民主党を小馬鹿にした内容を見て、憤りに変わった。民主党の欠席に対し、「欠席裁判」といった言葉で揶揄していた。報道機関の中立性の放棄と言える。政治的にもいかがなものか。行き過ぎた場合、報道機関による独裁につながる。早急に対策を練るべきであり、放置するべきことではない。真実を曲げずに伝える、公正なテレビの実現をお願いしたい。

  • 北海道東部で発生した暴風雪に関する各局のニュース報道で、暴風雪で命を落とした父親や生存した娘のプロフィールを詳細に取り上げていた。死者を美談化する報道が目立つ一方、暴風雪警報発令中の外出を控える呼びかけ、もし車で立ち往生した場合の対処法など、生活に重要な情報を流したニュースは皆無に近かった。市民の防災意識を喚起するという責任を自覚し、生存者を根掘り葉掘りいじりまわす報道は控えていただきたい。

  • 為替の変化によるメリット・デメリットは中学で勉強するような基本なのに、円安で燃料や小麦があがることばかり強調することは、報道の公平さを無視している。メリットが多い株価の上昇すら「一般国民には関係ない」と平気で言う。政府は景気をよくするために頑張っているのに、また臨時ボーナスや、昇給など明るい話題も結構あるのに、景気が悪くなるかのような印象を与えるテレビの番組には、違和感を覚える。

  • マスコミは自分たちの結論を決めて、それに合わせて報道している。自分たちの都合のよい結論のためには、指示通り話すコメンテーター、編集されたインタビュー、都合のよいデータ、これまたうまく編集された取材ビデオ、都合の悪いことは言わないという方法でゴリ押しする。たとえば少子化問題では必ず「移民」の話をするが、世界でこの移民問題は深刻なことは語らない。国民の世論を恣意的に誘導しないでほしい。

  • 「PM2.5」についての各局の報道だが、もう少し客観的な内容にしてもらいたい。「PM2.5」は日本にも以前からある物質で、既に吸い込んでいる。中国の大気汚染がひどいからといって騒ぐのはおかしい。

  • ツイッターの意見が表示される、いわば「今時」の構成だが、多くの人の考えを知ることができる反面、くだらないつぶやきも多い。たとえば天気コーナーで気象予報士の髪型や服装にいちいちコメントする輩がいる。「○○さん(気象予報士)、元気ですか?」「床屋行きましたか?」そんなことはどうでもいいではないか。程度の低さにあきれることがしばしばある。ニュースの本筋に関係ないような、どうでもいい低レベルのつぶやきはカットしてほしい。

  • 各地の学校で体罰の発覚が後を絶たないが、報道番組のほとんどが「体罰は絶対にいけない」と決めつけている。確かに体罰は悪いことだが、中には仕方のないケースもある。たとえば、他の生徒の学校生活に害を及ぼすような非行があった場合、阻止するために手を上げた教師を批判することはおかしい。個々の事情に踏み込まず、単純に体罰そのものを批判する報道が多く、どうも納得が行かない。

  • ニュース解説番組や情報番組で、大きなパネルやモニターを目隠しの状態からめくっていく手法がとられるが、めくる度、モニターが変化する度に一々「デデン」や「シュイーン」の効果音が付く。何枚も連続してめくる時も「デデン」「デデン」「デデン」と耳障りで、見ることが苦痛だ。

【番組全般・その他】

  • 東日本大震災で被災して、いまだに幸せを感じることなく生きている人がたくさんいる。復興も進まず不便な生活をしている人がいるのに、何不自由なく生きているセレブを取り上げる番組が跋扈している。被災者のことを考慮した番組を作ってほしい。

  • WBC野球放送についてですが、民放はCM収入により成り立っていることは分かるが、試合開始時間があいまいで「まもなく、まもなく・・」という言葉で約40分もCMにつきあわされた。視聴者を翻弄する番組の進め方にはいつもあきれる。「まもなく」の基準は、10分以内であると思う。

  • WBCを扱ったコーナーで、台湾対韓国戦の試合の解説が韓国側からの目線のみで、解説者からは「韓国が決勝に進出していればもりあがったのに」等の発言もあった。台湾側からの発言が全くなく、著しく公平性を欠いたものだった。自国の選手の話題が中心になってしまうことは仕方がないが、せっかくの国際大会なのに参加各国を平等に扱えないのでは、国際大会を放送する資格はない。

  • WBCが開催されました。どうしてアスリートの真剣勝負に芸能人が必要なのでしょうか。芸能人を公認サポーターにする必要がどこにあるのでしょうか。主役はアスリートのはずです。またタレントは解説者気取りに、いちいち情報を入れなくていいです。

  • チョコレートがやめられない女性の悩みを解決しようといった趣旨だったが、一緒に出演した友達の女性への扱い方があまりにひどく、見ていて不愉快だった。「イジり」の一言で片づけてしまえばそこまでかもしれない。番組側もツイッターの中で、「〇〇さん(友達の女性)を活用して、チョコレートをやめさせようとします」と内容を説明しているが、「活用」という表現も気になる。結局、その友達はタレントの真似を強制的にさせられてしまうことになるのだが、涙を流してまで嫌がっていた。まさに「イジメ」そのものなのではないか。このようなことは芸能人だから許されるのか。テレビだから許されるのか。

  • ある男性タレントが「ブスは家から出るな」などの発言をしたことで、女性芸能人と議論になった。発言は、他人、しかも不特定多数の人間を傷つけることが明らかであり、さらには本人がそれを「売り」にしているという、下劣極まりない手法だ。そんな人間を平気で出演させるこの番組は許せない。これからも、女性の不細工さを貶めることで人気を上げる芸人は多々出てくると思われる。そういった趣旨の番組はやめてほしい。

  • 海外の文化を知ることが出来る良い番組で、毎週楽しみに見ている。今回の「流氷の上でイナバウアー」も大変良かった。企画に関わる方々の苦労や一生懸命さが画面を通して伝わって来た。とても感動的だった。是非、今後も楽しい番組を続けて頂きたい。

  • クイズのチームの分け方で、ブサイク軍団イケメン軍団と、大の大人が笑いながら差別的な放送をしている。子どもも見る番組で、堂々と容姿で人を判断していることは如何なものか。素直に物事を受け止める子どもが見たら、いじめも深刻化するだろう。家族団欒の時間帯なのだ。即刻チーム分けを改善するか、せめて"さえない"など、もっとましな表現にするべきだ。

  • 小学生向け工作番組が3月末をもって終了することが決まった。放送期間が長期間であるため、親子2代で番組を見ていた視聴者も多いと思う。番組開始当時、私は小学生だった。前番組も長寿番組だったが、この番組も20年を超える長寿番組になった。2番組とも放送期間が20年を超えて、合計でも40年を超えたことはすごい。4月からの新しい工作番組も人気を得て長く続いてほしい。

  • 段ボールに猫を閉じ込めている映像が虐待にしか見えなかった。段ボールに入れて入口をガムテープでふさいでしまえば、小さな穴をかじって出るしかないのに、さも猫が自らやりたがっている言い方だった。それを喜ぶスタジオの人たちも理解できない。映像を見ていると一部段ボールを食べてしまっているようなので、今すぐにでもやめてもらいたい。

  • 内容としては悪くなかったが、スタジオの芸能人の顔がワイプで常に映ったり、安っぽいコメントで台無しになっていた。出演者をもっと選べといいたい。また、数も多すぎる。視聴者が見たいものは「内容」であって、リアクションをとる芸能人の顔ではない。いい場面でCMを長々とはさんでいたこともどうかと思う。CMまたぎやワイプに関する苦情は多いと思うが、なぜ改善されないのか。改善されるどころか、以前に比べひどくなっている。

  • 毎週のように大阪の県民性を取り上げているが、信憑性に欠ける情報が多い。街頭インタビューなどを情報の根拠としているが、制作者がいくらでも操作できる。バラエティー番組の情報に明確な根拠を求めるつもりはないが、あることないことを放送し、大阪への偏見を助長させることはやめてほしい。血液型差別と同じで、ひどい場合は人権侵害に当たるのではないのか。

  • 朝の情報番組の占いコーナーはいらない。占いが好きな人もいるだろうが、目障りに思っている人の方が多いと思う。なにしろ根拠がない。百害あって一利なしだ。子どもが信じることも変だし、大人が信じることはもっと変だ。では一体、誰が信じるというのか。

  • 2つの番組の合体2時間SPと銘打っている番組を見た。地デジテレビの番組表や新聞のラテ欄にもそのように表記されている。しかし、「SP」となっていたが名ばかりで、実際には元々1時間の番組を合体して表記しているだけだった。このように繋げて表記されると、別々に録画予約が出来ず迷惑だし、何だか視聴率狙いで浅ましい。

  • 芸人に不意に投げ技をかける。転がって来る玉にぶつける。坂道からボーリング玉を転がした結果、芸人が玉の上に乗ってしまいそのまま後ろへ転倒するなど、安心して見ていられないだけでなく、不愉快だった。安全を考慮してある旨があったが、具体的にどう考慮してあるのか、それではわからない。騙して笑いをとることは構わないが、芸人に怪我を負わせる可能性のあることはしないでほしい。芸人だから怪我をしてでも笑いをとればいいという考えは間違っている。

  • 子ども達とテレビを見ていたところ、番組の宣伝スポットが突然流れた。眼球のない赤ちゃんの映像で、子どもが大変ショックを受けた。チャンネルはすぐに替えたが、大人でもショッキングな映像を、なんの前触れもなく突然放送することはいかがなものか。以前も同様に番組宣伝としてショッキングな映像を見せられ、驚いたことがある。衝撃映像の類の見せ方がエスカレートしている感がある。

【ラジオ】

  • ラジオニュースで「世論調査によれば"TPPに不安や懸念が8割超"」と言っていた。しかしよく聞いてみると「TPPへの参加については賛成が50%、反対が26%で、賛成が大きく上回っている」ということだった。これでは最初の言葉と矛盾が生じるように聞こえてしまう。ラジオは耳だけが頼りなので、聴取者の誤解を招きやすい。報道の仕方には充分気をつけてもらいたい。

  • いわゆる下ネタがとても多く、下品極りない。また、MCの芸人は他人への誹謗中傷発言が毎回多く、不愉快だ。ブス、ハゲ、デブ等の他人の容姿を馬鹿にする発言も多い。10代のリスナーも多く、暴力的な言葉遣いは少なからず影響があると思う。

  • リスナーと電話で繋いでリスナーがモノマネをするコーナーがあり、実際エントリーがあるにもかかわらず、「今日はエントリーしている人がいない」と言って、ほぼ毎週のように何度も出ているリスナーに電話をしている。他の応募しているリスナーは蔑ろにされているのではないのか。

【CM】

  • 携帯ゲーム各社のCMについて疑問に思う。どのCMもゲームへの参加をよびかけるものばかりで、興味本位で子どもがアクセスし、多額な通信料を請求されているという。ゲームに没頭させて情報通信量やアイテムの購入によって収益を上げているのだろうが、少しはゲームへの依存性に警鐘を鳴らしたらどうか。

  • 最近のCMでは同じタレントが採用されるケースがあまりにも多く、タレントの売り出しだけを優先しているように感じる。企業や商品、サービスが印象に残らず、タレントのプロモーションビデオを見させられている気分になる。

青少年に関する意見

【低俗、モラルに反する意見】

  • 午前中の番組で、「夫以外の男性とキスするのはありか」と問題提起をしつつ、一部の出演者やゲスト等が不倫を肯定するような発言をしていた。見ていて不愉快だ。今は春休み時期なので、子どもに見せられるような内容ではない。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • タレントが「ブスは家から出るな」と発言していた。いくらバラエティー番組でもひどすぎるとは思ったが、それ以上は感じずに見ていた。しかし今日、偶然に小学校3・4年生くらいの女の子が男の子たちにとり囲まれ「昨日テレビを見ただろう。おまえブスなんだから外に出るなよ」といじめられているのを見た。子どもは何の迷いもなく、すぐに真似をするという典型的な例なのかもしれない。テレビの影響力の大きさに愕然とした。発言には気をつけていただきたい。

  • バラエティー番組の中で、出演者のひとりを邪魔者みたいな扱いをしていた。いじめが社会問題化している中、いじめを助長するようなことをしてよいのか。子どもが見ていたら、どう思うだろうか。

  • 番組上の演出とはいえ、出演者やスタッフを池に落としたり、後輩芸人に高額なものを買わせたりすることは、一種のパワハラにあたるのではないか。子どもが真似をしだすと、いじめの原因にもなりそうな気がする。もう少し放送内容を見直したほうが、番組もより良くなると思う。

【要望・提言】

  • どこの局も、金持ちやセレブなどを話題にした内容が多すぎる。世の中、就職難で働きたくても働けない人もいれば、何十年頑張っても報われないで苦労している人もいるのに、あのように物事を軽く言うような人は、今の子どもたちにも悪影響だ。もっと頑張っている人もたくさんいるのだから、テレビではそういう人を取りあげて欲しい。

【性的表現に関する意見】

  • このラジオ番組は、とにかく卑猥な話が多すぎる。パーソナリティーのタレントが暴走している時はたしなめる立場にある女子アナまでもが、一緒になって朝っぱらから下ネタをするとは、何を考えているのか。今は春休みなので、子どもたちが偶然聞いてしまう可能性もある。即刻、改善するべきだ。

【言葉に関する意見】

  • 「すごい」という言葉遣いは、聞いていて気になる。「すごい大きい」や「すごいビックリした」「すごい美味しい」など明らかに間違った日本語だ。バラエティー番組やドキュメンタリー、インタビューなどでは仕方がないとしても、CMやドラマのように台本があるものにまで使用している。こういう所から日本語が乱れ、本当に正しい日本語はなくなってしまう気さえする。テレビは大きな影響力がある。それを考えて制作していただきたい。

【委員会に関する意見】

  • 今回の『幸せの時間』についてのBPOの判断に疑問を感じた。私が子どもの頃は、子どもが起きている時間のドラマなどに過激な性的シーンがあれば「子どもは見てはいけません」と親が諭していたはずだ。それをなぜ制作サイドに苦情を言い、BPOが介入するのだろうか。放送倫理も度をこせば表現の自由を奪い、無責任な親の言いなりになるだけだ。なんでもかんでも「倫理に反する」と押さえつけてしまうことは反対だ。

2013年2月に視聴者から寄せられた意見

2013年2月に視聴者から寄せられた意見

遠隔操作ウイルス事件の「猫カフェ」の容疑者映像が隠し撮りであり、容疑段階での報道のあり方を問う意見。視聴者の電話投票で温泉宿の一位を選ぶ番組で、投票結果が公表されず不自然という意見など。

2013年2月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,149件で、先月と比較して219件減少。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話24%、FAX2%、手紙ほか3%。
男女別は男性68%、女性28%、不明4%で、世代別では30歳代32%、40歳代25%、20歳代19%、50歳代13%、60歳以上9%、10歳代2%の順になっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。2月の通知数は400件【37局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、17件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

2月の視聴者意見は1,149件と先月より219件減った。
グアム無差別殺傷事件の空港での取材殺到についてメディアスクラムではないかといった批判的な意見が寄せられた。遠隔操作ウイルス事件の容疑者逮捕の報道では、「猫カフェ」で戯れる容疑者の映像撮影は、事前に隠し撮りされたもので、人権侵害ではないかといった声や、容疑段階での報道のあり方に疑問を投げかける意見もあった。
バラエティー番組では、温泉宿の人気ナンバーワンを視聴者の電話投票で決めるという番組で、投票の内容も公開されず、結果に不自然さが残るといった不満があった。
少女アイドルが丸坊主になって泣く映像や、グラビアアイドルの女性がテレビでもてはやされていることにも多くの視聴者からの意見があった。
ラジオに関する意見は28件、CMについては36件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は90件で、前月より12件増加した。
今月は「性的表現に関する意見」が20件、次いで「表現・演出に関する意見」が12件、「低俗、モラルに反する意見」が11件と続いた。
「性的表現に関する意見」では、最近人気のセクシーさを売りにしたグラビアアイドルについて、コメントや格好、態度が過激だとして、子どもが見る番組への出演を控えてほしいとの意見が複数寄せられている。また、東海テレビ放送のドラマ『幸せの時間』について、青少年委員会で審議入りしたことに関する意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • グアム無差別殺傷事件の遺族への取材について。成田空港ターミナルで遺族へのカメラのフラッシュ、ビデオ撮りが凄かった。俗にいう「メディアスクラム」ではないだろうか。まるで、被疑者か容疑者のようだ。どうして代表取材で済まないのか。テレビだと二局ないし三局で済むし、新聞とも歩調を合わせて自重してもらいたい。遺族の立場に立って考える"アタマ"はないのか。

  • グアム無差別殺傷事件の報道は、どの局もやりすぎだ。事件現場の映像や写真を繰り返し流し、憶測にもとづくコメントをしたり、野次馬が撮った写真や映像音声の提供を求めたりしている。私は被害者となってしまった方々とは何のつながりもないが、遺族がこれを目にしたらどう思うかと胸が痛くなる。報道は慎重に扱ってほしい。

  • グアム無差別殺傷事件のリポートで、犠牲になられた方の自宅が映されていた。その映像の中に、玄関のガラス部分から内部を映した映像があった。ブーツが乱雑に散らかった映像。今回のリポートでそんな映像が必要だろうか。勝手に映されてご家族はどのように思うだろうか。盗撮と一緒ではないのか。本当に不愉快だった。

  • 遠隔操作ウイルス事件で、容疑者の男とされる人物が「猫カフェ」で遊ぶ映像をニュースで流していた。それは隠し撮りされたと思われる映像だった。容疑者として逮捕されたのが10日、この映像は少なくとも逮捕の数日前に撮影されたものだ。テレビ局がこのように一般人を隠し撮りすることが許されるならば、報道の自由といいつつ一般人の生活を付回し調査することも可能といえるのか。この映像が何時どのような経緯で撮影されたのか。なぜそのようなことが可能だったのか。

  • 遠隔操作ウイルス事件で容疑者逮捕のニュース。逮捕されたとたんに、それ以前の画像がこれでもかと各局で流されているが、人権侵害ではないのか。本人は否認しているし、あくまで容疑者なので推定無罪だ。逮捕情報が、マスコミに事前に流れていたという情報漏えいの疑いさえ感じる。起訴されて被告となっても推定無罪だ。きちんと法律を理解し人権を守る報道姿勢をもってほしい。報道するためには何をしてもいいという感覚は、恐ろしい。

  • 現段階では「容疑者」であり、真犯人かどうか未確定であるにもかかわらず、卒業文集を晒したり、行きつけのお店の店員に「気持ち悪い客」と言わせたりと、個人の人権を無視した報道をしているが、いかがなものか。過去にいじめられていたから性格が歪んで今回の事件を起こしたかのように説明するアナウンサーもおかしい。テレビの持つ影響力の大きさと、報道のあり方について考えていただきたい。

  • 各局のニュース番組でAKBのメンバーの丸坊主謝罪のニュースを報道していた。事件や事故を起こしたのならまだしも、週刊誌に色恋沙汰で記事が載ったことに対してのタレントの謝罪会見を、ニュース番組でニュースとして取り上げる必要があるのか。まったく呆れる。

  • AKBのことが連日のようにニュースになっている。最近は内容が過激になってきた。児童に胸を隠させた写真集だったり、泣いて丸刈り動画だったり。特に丸刈りする動画はユーチューブにあげられており、世界の人が目にする。ナチスのユダヤ人への迫害を連想する人もいて不快に思うだろう。知名度を上げるためのパフォーマンスの一つだと思うが、やりすぎだ。AKBは違法すれすれの問題を起こして話題性をアピールしているだけで、不快でしかない。

  • 「警察密着24時」のような番組は、風景にボカシが入り過ぎていて、見ていて何が何だかわからない。個人情報やプライバシーへの配慮なのだろうが、いくらなんでも過剰すぎる。表札やナンバープレートのように個人が特定できるものを修正することはまだ理解できるが、公共の場所は誰もが目にするわけだから修正する意味がわからない。そこまでしなければ放送できないのなら、最初から放送しない方が良いのではないか。

  • ツイッターの意見が表示される、いわば「今時」の構成。多くの人の考えを知ることができる反面、くだらないつぶやきも多い。たとえば天気コーナーで気象予報士の髪型や服装にいちいちコメントする輩がいる。「○○さん(気象予報士)、元気ですか?」「床屋行きましたか?」そんなことはどうでもいいではないか。一部だろうが、程度の低さにあきれることがしばしばある。以前「偏った情報ばかりが表示される」という指摘があった。情報が偏ることは問題だろうが、逆に、ニュースの本筋に関係ないようなどうでもいいような低レベルのつぶやきはカットしてもいいと思う。

  • ニュース解説番組や情報番組で、大きなパネルやモニターを目隠しの状態からめくっていく手法がとられるが、めくる度、モニターが変化する度に一々「デデン」や「シュイーン」の効果音が付く。何枚も連続してめくる時も「デデン」「デデン」「デデン」と耳障りで、見ることが苦痛だ。

【番組全般・その他】

  • 全国の温泉宿を紹介し、視聴者の電話投票で一位を選ぶという番組だったが、不自然な点が多かった。電話投票の内容が全く公開されない。集計すらも発表されない、すごく不親切な終わり方だった。1位だけではなく、せめて上位ベスト3位までは数字を示して発表してほしかった。エンディングの粗末さと、視聴者の気持ちを踏みにじった番組制作に落胆した。電話をかけて投票した側の気持ちを大切にしていない、視聴者の気持ちを無視した構成だった。生放送ということだったが、本当に生放送だったのか?電話投票は結果にきちんと反映されていたのか?テレビを見ていた視聴者側からは全く分からず、不本意な結果に、憤りと不信感を覚えた。

  • 依存症や摂食障害など、何かに病んでいる人を見せ物にしている悪質な番組だ。見ていて気分が悪いし、社会に悪影響だ。この間の放送では整形依存症の女性を出演させて見せ物にしていた。病んでいる人たちには医療機関の診療が必要であって、タレントが何か忠告しても意味がない。番組のテーマは「女性」などと謳っているが、何故、整形手術や依存症などの暗いことばかりなのか。そういう下衆な企画で視聴者の関心を引き、視聴率を稼ごうとするやり方が不快だ。

  • 「身体中から爪が生えた女子大生」という内容を番組予告に取り上げていた。その宣伝の映像は作り物、再現だとは思うが、身体からたくさんの白いイボのようなものが生えた映像だった。とても気持ち悪く、不快だった。宣伝を見た瞬間から全身に鳥肌が立ち、嘔吐感に襲われた。放送されている番組を見たくないのなら、その時間他の番組を見れば良いが、番組予告の宣伝では否応なく見てしまう。とても腹立たしい。

  • 容姿に対する差別発言を平然とする人は、テレビやラジオに出さない方がいい。性別・学歴・職業・障がいの有無、そして容姿などの"差別"を助長するのは放送による影響が大きい。海外では、特に人種差別の発言や態度について、放送で物議を醸したり、改善したりしている。視聴者の心に潤いを与えるのも、深い傷を負わせるのも、放送だという自覚を、制作スタッフと出演者が持った方がいい。

  • 体罰問題などをニュースで伝えている。その一方、バラエティー番組などで普通に罰ゲームなどをしている。苦いお茶を飲ませたり、ケツバットをしたりと体罰を普通にやっている。また、芸人が出る番組などでは芸を見せるのでもなく、上の人間が逆らえない後輩に、無理やり買い物をさせるなどしている様子を企画し、放送している。パワハラであり、いじめにつながる体罰だと思う。メディアはニュースで体罰禁止などと言いながら、一方ではパワハラや体罰に類似する行為を放送している。おかしくないか。

  • 生活保護の不正受給、詐欺オークションなどにかかわっていた芸能人がいまだにテレビに出ていることが不愉快だ。所属事務所が大きいから守られているのか知らないが、どうであれ悪いことをしたのならきちんと何らかの制裁を受けさせるべきだ。覚せい剤を使用した芸能人も短期間で復帰するなど、とにかく芸能界は甘すぎる。

  • 人気の商品を比較して順位をつける番組。普段から企業タイアップが過剰に盛り込まれ、本末転倒が目に余る。今回はタイアップ企業のCMに出演しているタレントを使うなど、一線を越えた演出が目立った。これで当該企業から何らかの金銭授受があった場合、倫理だけではなく、放送法にも抵触する可能性が高い。

  • 「エッチなお姉さん」などと、いやらしさを売りにしている女性がテレビでもてはやされている。この番組でも、胸元の大きく開いた衣装を身にまとい、いやらしい目線を投げかける映像が何度も流れていた。時間的に、子どもの目に触れる可能性もある。昼間の番組で、このようなタレントを取り上げることはやめて頂きたい。

【ラジオ】

  • 我が家は惣菜店を営んでおり、一日中ラジオを流している。この日は夕方の番組で、二人の出演者の会話がひどかった。「ストリップ劇場」の話題で盛り上がり、その大半が女性についての過激トークだった。当時、店は買い物客で賑わっていたが、あまりの内容に一瞬店内が凍りついた。深夜放送ならいざ知らず、夕方の番組の内容として相応しくない。

  • リポーターが市中の商店などから中継するコーナーで、いつも同じような商店ばかりから中継している。極端な例では、特定の同じ商店が月に2~3回以上取り上げられるケースもある。同じ商店ばかりからの中継では、その商店の広告的な中継の利用と思われてしまう。様々な業態や業種の商店から中継したほうが、より旬の情報を伝えられ、取者の役に立つのではないか。

【CM】

  • テレビ、ラジオを問わずローカル局ではほとんど無制限にパチンコCMを流している。パチンコは依存性の高いギャンブルであり、親のパチンコ中、車内で子どもが死亡する事故が後を絶たない。タバコや酒のCMでは、「健康を損なう恐れがある」「二十歳未満の飲酒は禁止」などの警告が出るが、パチンコに関しては何の注意告知もない。せめて「子どもを巻き込むな」とか「お金の使いすぎに注意」などの警告を出してほしい。

  • 大げさに食べる音を強調したCMは何とかならないか。イギリス人の友人が「ぞっとする」と顔をしかめ、耳をふさいでいる。日本以外の国で音を立てて食べることは厳禁だ。日本でも蕎麦以外は厳禁である。日本の恥だし、下品極まりない。

青少年に関する意見

【性的表現に関する意見】

  • バラエティー番組で、グラビアアイドルが肌を露出した衣装で、卑猥なことを連想させるようないやらしい発言をしていた。他の出演者もかなり調子に乗っていた。この番組は、わが家の小学生の子どもも楽しみにしている。今後こういった内容はやめてもらいたい。

  • 最近人気のセクシータレントのコメントやパフォーマンス、出演ビデオの映像などが、子どものいる朝の情報番組の芸能コーナーで放送されている。子どもには絶対目に触れさせたくないので、時間帯をわきまえてほしい。

【表現・演出に関する意見】

  • 「先輩格の芸人が年下の芸人に無理やり高価な買い物をさせる」というコーナーがある。威嚇し、強制的に何かをさせるというのは法律違反であるし、子どもたちが真似ていじめにつながる心配もある。この企画をすぐにやめさせてほしい。

【低俗、モラルに反する意見】

  • 「ひな壇に飾られたひな人形を的にして、扇を投げつけて倒す」というゲームをしていた。紙で模したものとはいえ、おひなさまを飾っている家庭が多い時期でもあり、小さな子どもが真似をしないか心配だ。

【喫煙・飲酒に関する意見】

  • アニメの中で喫煙シーンが出てくるが、子どもの教育上良くないので、やめたほうがいいと思う。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 番組内容が「いじめにつながる」との意見が多数寄せられているが、本当にいじめにつながるのか。最近の未成年者はテレビだけが全てで、テレビだけから全ての情報を得ていると思っているのか。小学校高学年にもなれば物事の分別はできると思う。わかっている子なら、テレビでやっていたからと言い訳をしても、実際に傷害事件は起こさない。「子どもが孫が・・・」と、それを盾にしないでほしい。

【委員会に関する意見】

  • 『幸せの時間』の性的表現に関して苦情が多いという話を聞いた。確かに過激ではあるが、一方でこれを取り除いてしまってはドラマの面白みの一端を削ぐと思う。視聴者は、必ずしもあの映像を見て性的興奮をしているわけではないし、昼の時間は子どもが見る可能性も低い。一方で、ドラマの開始時や新聞予告に性的な表現に関する注意や、そういった表現もあることを暗に読み取れる表現をしていたから良いのではないか。

  • 『幸せの時間』は多くの批判が寄せられているが、本編の放送以外の宣伝でも、どぎつい場面をつなげて編集していた。目を覆いたくなるような宣伝だった。子どもが学校から帰宅している時間帯などにも、頻繁にこの宣伝が流れていた。ドラマ本編はもちろん、ドラマの宣伝についても節度を求めてほしい。

2013年1月に視聴者から寄せられた意見

2013年1月に視聴者から寄せられた意見

アルジェリア人質殺害事件について、報道のあり方に批判的な意見が数多く寄せられた。大半は実名報道に疑問を呈するものだが、被害者家族への取材や報道の仕方に反発もあった。大阪市立桜宮高校の体罰による生徒自殺問題では、キャスターや出演者の発言に、「公正ではない」といった抗議が多かった。

2013年1月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,368件で、先月と比較して110件増えた。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話24%、FAX2%、手紙ほか2%。
男女別は、男性67%、女性29%、不明4%で世代別では30歳代30%、40歳代24%、20歳代18%、50歳代16%、60歳以上9%、10歳代3%の順になっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。1月の通知数は593件《46局》だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、27件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

1月の視聴者意見は1,368件と先月より110件増えた。
アルジェリア人質殺害事件について、報道のあり方に批判的な意見が数多く寄せられた。大半は実名報道に疑問を呈するものだが、被害者家族への取材や報道の仕方に反発もあった。大阪市立桜宮高校の体罰による生徒自殺問題では、キャスターや出演者の発言に、「公正ではない」といった抗議が多かった。
バラエティー番組などでのCMへの入り方、特にむやみに引っ張るやり方に強い反発があった。誤字脱字など間違いの多さや、アナウンサーがタレントのようにふるまっているという意見もあった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は78件で、前月より2件減少した。
今月は、「いじめ・虐待に関する意見」が12件、次いで「性的表現に関する意見」が11件、「低俗、モラルに反する意見」が10件と続いた。
バラエティー番組における“罰ゲーム”について、いじめだけでなく体罰を連想させるとの意見が寄せられているほか、子どもたちの”言葉遣い”に放送が与える影響に関する意見が複数寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • アルジェリア人質事件において、政府と会社から「遺族への配慮もあり被害者の氏名公表は控える」とのことだったのに、実名報道した。これは問題ではないのか。キャスターが弁明していたが、「無念を晴らすための実名報道」なんて聞いたことがない。自分たちの立場を上手く利用した言い訳でしかない。もちろん遺族が公表を望んでいるならよいと思うが、望んでいないことをなぜ報道機関の勝手な言い分だけで報道するのか。
  • 遺族へのインタービュー取材を控えるべきだ。政府や会社が被害者家族のことを考え、名前を公表しなかったのに、すぐにマスコミは報道する。現地の状況が分からないまま発言を求め、亡くなっていたことが分かるとすぐ、「今の心境は?」などと馬鹿な質問をする。傷口に塩を塗りつける質問をすることが、遺族の為になるのだろうか。
  • アルジェリア人質事件では日本人を含め多くの人命が失われたが、相変わらず「興味本位」の報道で呆れた。ドラマであるかのようにBGMをつけて放送していた。コメンテーターは憶測混じりの無責任な発言、政府や会社の記者会見における記者の幼稚な質問。おそらく遺体が日本に到着すれば、また土足で葬儀に殺到するのだろう。マスコミは「知る権利」を盾にどれほど無礼な振る舞いをしてきたか。今もって自らの非礼を自覚する気配が見られない。事件は「エンターテインメント」ではない。猛省を促したい。
  • キャスターは「無念を伝えるために、数だけで表現するのではなくお名前をお伝えさせていただく」と言った。名前を言わなければ無念は伝わらないとでもいうつもりか。どれだけ遺族、視聴者を馬鹿にしているのか。遺族の感情を無視し、報道の自由の名の下に、勝手に報道する。放送倫理はどうなっている。
  • 報道の自由は、突然のテロで家族を失い苦しんでいる遺族の願いより優先されるべきものではない。この事件だけではなく、犯罪被害者の実名報道にきちんとしたルールを設け、実名報道は被害者遺族が望む場合だけにするよう徹底してほしい。
  • 大阪市立桜宮高校の体育科入試中止のニュースで、「市長の独断だ」と言っているが、それはおかしい。この学校は以前から体罰が問題になっていたのに、調査や改善もせず、体罰はないと嘘の報告をしていた。体罰問題の情報を隠匿したのはこの学校の責任者ではないか。生徒の為、受験生の為というのであれば、ちゃんとした情報を出すべきだ。「体罰があり、自殺者が出た」だけで、入試の中止が決まったように報道しているところもあるが、根本的な問題に触れもせず、市長の独断という批判はあたらない。
  • 桜宮高校で生徒が自殺した事件で、生徒が顧問に宛てて書いた手紙の内容が紹介された。それによると、生徒は「なぜ自分だけが暴力を振るわれるのか」と苦しんでいたようだ。それについてキャスターは「昔からキャプテンは怒られ役で、褒められることは稀だった。生徒はキャプテンとしての重責と体罰の辛さに耐えられなかったのだろう」とコメントした。「自殺したのは生徒が精神的に弱かったから」という意味に取れる。「精神的な弱さ」といった単純な理由で事件が起きたのではない。教育現場において、自殺者が出るほどの恒常的な暴力が黙認されてきたことが問題なのだ。生徒の資質に原因があるという考え方は間違っている。
  • 桜宮高校生自殺事件が報じられているが、マスコミの無節操さに憤りを覚える。つい数週間前までは、若者を体罰で指導する学校や団体を取材した番組を放送したり、「体罰やいじめは子どもが強くなるために必要」などという持論を展開する学習塾の代表を”カリスマ教育者”として取り上げたり、概して「今どきの若者はひ弱になった」と結論付けていたではないか。ところが、生徒の自殺が報じられて以降、まるで流行りものに飛びつくように「体罰は問題だ!」と騒ぎ始めた。マスコミが真に体罰を問題視しているようには感じられない。
  • 退職金の減額による年度途中の教師の退職が問題になっている。「職務への自覚がない」や「無責任」という公務員叩きのような論調が多い。しかし、公務員も労働者であり、退職金を計算してローンや退職後の人生設計をしている人も多いはずだ。民間も苦しい、その中で「公務員が?」という気持ちも分からないではない。しかし問題は、実施時期は適切かなど十分な議論もせずに条例を施行する国や行政にある。一方的に公務員を叩くことはおかしい。
  • 私は県の福祉部門で働いている。生活保護の申請に通らなかった方からは罵声を浴びせられ、「一家まるごと死ねというのか!」と怒鳴られる。そういった方々にとって、5000万円もの年収があったり、マンションの高額なローンを返済していたりと報道された芸人が今もテレビに平然と出ていることは、いかがなものか。「芸人の○○はいいのに、おれは駄目なのか!どっちが貧窮していると思っているのだ」と、あの事件以来何度も言われた。社会的な倫理からしても、ああいった方がテレビに出て、社会に容認されたような態度をとっていると、とても我慢ならない。どうかテレビに倫理観を取り戻してほしい。
  • 私は関西圏に住んでいるが、首都圏での大雪報道にうんざりしている。大雪も天災だから、何が起きたのか、これから何が起こる可能性があるのか、インフラの状況、交通規制、人的被害等は全国放送で報道すべきことと理解する。しかし、わざわざ報道すべき内容でもない些細なことも全国放送で延々と報道している。何年かぶりの大雪の苦労を楽しんでいるかのような、半分笑いながらの報道もある。沖縄の人も北海道の人も東北の被災地で避難生活をしている人にも、その報道が伝わっているという自覚があるのか。
  • 「爆弾低気圧」という言葉は、不適切な言葉だと思う。この言葉は避けるべきだ。理由は、低気圧は「爆弾」ではないし、その言葉が連想させるものは穏やかでない。頭上に爆弾があると連想させることは、戦争を経験した人たちへの配慮に欠ける。世界で紛争が絶えない中、爆弾という言葉を軽々しく使うべきではない。どこで誰が言い出した言葉かわからないが、正式な気象用語でないのであれば、使用は避けるべきだろう。
  • 元局アナウンサーが起こした死亡交通事故について、テレビの扱いが甘すぎないか。一般人が同様な事故を起こせばワイドショーでも徹底的にプライバシーを暴いて吊し上げるのに、この人に限っては完全に扱うことも憚られる雰囲気だ。この事故を取り上げたワイドショーでも、女性キャスターが元アナウンサーに同情して涙ぐんでいた。なんだか遠慮しているようだ。ただでさえこのような事故が多いのに、有名人に限ってこのような扱いでは示しがつかないだろう。
  • 昨年末、由布院でテレビ番組の取材と遭遇した。のんびり温泉に浸かっていると、数人のカメラクルーが入ってきて、断りもなくカメラを回し出した。リポーターも放送局もわからないし、私が写ったかどうかもわからないが、傍若無人さに呆れた。自分が写らなくても、異様な集団が入ってくればかなりのストレスだ。温泉取材の時は、一般客のいない時間か、貸し切りで収録すべきだ。客がいる時は事前に了解を得るなど、最善の配慮をすべきではないか。

【番組全般・その他】

  • ホームビデオの映像をまとめた「決定的瞬間」系の番組や、整形手術で大変身したというような番組で、よく使われる引っ張りの手法にうんざりしている。「その映像がこちら」と言った後で、「3・2・1」といった無意味なカウントダウンが入る。時には「その映像がこちら」と言ってカウントダウンが始まったものの、その映像が流れる直前でCMに入ることもある。さらにひどい場合にはCMをまたいでなおかつカウントダウンに入り、再度の直前の停止で別のコーナーに行き、番組の最後まで引っ張られたりすることもある。
  • バラエティー番組等でのCMへの入り方を不快に感じる。視聴者が待ち望む瞬間に突然CMになることが多い。スポンサーありきの民放だから、CMに入るタイミングを制作者なりに追求した手法なのだろうが、気持ちよくCMも見ようとは思えず腹立たしい。CMの後に同じシーンを繰り返すことも多く、イライラさせられる。最近では番組とCMとの区別がつかない時がある。同じタレントが出ている場合もあり、突然CMに入ることも如何なものかと感じる。制作者は、本当に自信のある番組を視聴者に届けようと思っているのか。番組を丁寧に作る意識に欠けるように思えてならない。
  • 最近のアナウンサーはたるんでいる。事実を正確に、聞き取りやすく伝えることが本来の使命であるにもかかわらず、漢字の読み間違えや誤った内容の報道が後を絶たない。政治家が同じことをしたら、鬼の首を取ったように何度も問題の場面を報道して笑うくせに、自分たちの時は何事もなかったかのように開き直っている。お笑い芸人と一緒になってバカ騒ぎをし、クイズ番組で無教養さを晒しては、へらへら笑っている。アナウンサーはタレントではない。自分の社会的な使命・役割をしっかり自覚して仕事をしてほしい。
  • 最近、テレビの番組宣伝で、やたらと字幕テロップを入れる。そのたびに「キーン、ピュー、ビュー、ボコボコ」等、変な擬音を使っているが、耳障りだ。何故あんな無駄なことをしているのか。視聴者がその番組を心地よく見続けたいと思うだろうか。すぐ真似をして、どの局も番組も「キーン、ビュー、ビュー」。実に不愉快だ。

【ラジオ】

  • その日のニュースをランキングするコーナーを聴いていて、気になることがある。リスナーからの意見を紹介する際、特に政治関係のニュースとなると、毎回といっていいほど「横浜市在住の40代男性」という人の意見が紹介される。それも何年も前からだ。こう毎回同じ肩書の人物の意見ばかり紹介されるのは変な感じがする。同一人物の意見なのか否かは不明だが、毎回「横浜在住の40代男性」とは不自然だし、関係者によるヤラセではないかとの疑いも出てくる。しかもその意見の内容が常に同じ方向を向いているから尚更ヤラセ臭い。
  • 女性出演者への出題として、「虫を食べる」「美味しそうに虫を食べる」というのがあった。ラジオならではのリスナーの想像をかきたてるところだが、その期待されるリアクションが案の定、極度に嫌がる女性喚き声だった。番組の企画を逸脱したディレクターのパワハラ=イジメ・虐待にも等しい行為を聞かされた。ネタバレ的にはこの虫はイナゴだったようだが、大津イジメ自殺追い込み殺人の虐待を連想させる。

【CM】

  • 汚い食べ方をするCMが多い。パンを目の前にぶら下げ、魚がエサに食いつくように下から食べる、わざと口の中に食べ物が入る様子を見せる、指をベチャットなめてみせる、汁物や茶漬けをズルズル音立てて吸い込むなど、表現が目に余る。そんなCMを見せられてもおいしそうだとは思わないし、購買意欲もわかない。
  • 最近の番組は、CMの時間が以前に比べて増えていると思う。番組の時間に対してCM時間の比率のルールなどはないのか。特に一時間番組の後半では、番組内容を細切れにしてCMが入っており不快に感じる。例えば、1分のCMの後10秒ほどの放送、そしてまた1分のCM、最後に30秒程度で番組が終了となっている。CMの時間配分等について改善する気はないのだろうか。

青少年に関する意見

【いじめ・虐待に関する意見】

  • 始まった当初は面白かった番組だが、だんだん身体をいたぶったり、なぐったり、股間をみんなの前で連打する、などを行うようになった。いじめに直結するようなお仕置きが、平然とお茶の間に流れていて唖然とした。いじめ撲滅をしているのに、あれでは、いじめのヒントを得て、やりかねない子どもたちもいるかもしれない。あんな番組をだれもおかしいと感じずに見ていることに、恐ろしい感覚の麻痺を感じる。
  • “けつバット”は体罰だ。年々エスカレートしている。ニュース番組で体罰を批判しながら、バラエティー番組は体罰で笑いをとる。放送局として矛盾している。こんな番組が続いたら、イジメや体罰が後を絶たない。

【性的表現に関する意見】

  • 日曜のお昼の時間帯に、ラブホテルの話題を取りあげていた。”ある芸能人がラブホテルで浮気”との情報で、それを茶化しながらラブホテルの紹介(休憩○○円、宿泊○○円、浴室テレビなど)をし、出演者たちが「休憩ってなにするの?」などと言っていた。子どもと一緒の日曜の昼に流すような番組構成ではない。

【表現・演出に関する意見】

  • 小学生の孫と一緒にこの番組を見た。お笑い芸人が次々に卑猥な言葉を連呼し、その度に孫から「どういう意味か」と聞かれ困ってしまった。小学生も見るような時間帯に、このような出演者は出さないで頂きたい。また、出演者は”時間帯や番組内容”を考えてから発言していただきたい。

【言葉に関する意見】

  • 最近高校生の孫が「全然だいじょうぶ」や「全然おいしい」などと話している。テレビでもアナウンサーが「全然○○」と言っていた。「全然」は打消しや否定的な表現で「大丈夫」や「おいしい」などの肯定表現には不適切だ。テレビに出る表現者が日常的に使うと、子ども達に悪影響だ。放送で使うことをやめてほしい。
  • 「取らさせて頂きます」などの、聞いていて気持ち悪い誤用を平気で使うタレントがいる。この変な日本語が普通になってしまうのではないか、と怖い。影響力のあるテレビ番組で間違った日本語が多いということは、それこそ子どもの日本語に対して悪影響があると思う。

【動物に関する意見】

  • お笑い芸人が、水槽に顔を入れて金魚の入った水を入れるシーンは、動物虐待だと思う。見ていて不快だった。床にも金魚がこぼれていた。子ども達への悪影響にもなると思う。笑いを取るために、動物や生き物を使わないでほしい。

2012年12月に視聴者から寄せられた意見

2012年12月に視聴者から寄せられた意見

衆議院選挙の結果、自民党が政権を取り戻し、第2次安倍内閣がスタートした。選挙にかかわる報道では、出演者の発言が公平でない、ツイッターなどの利用も悪くないが、意見の選択に片寄りがあるなどの意見があった。
年末恒例の長時間特番への批判もあった。お笑いタレントの内輪話や、いじめにつながるようなドタバタばかりでうんざりするといった意見が多かった。

2012年12月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,258件で、先月と比較して338件減った。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話24%、FAX2%、手紙ほか2%。
男女別は男性67%、女性29%、不明4%で、世代別では30歳代30%、40歳代30%、20歳代15%、50歳代15%、60歳以上8%、10歳代2%の順になっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。12月の通知数は535件【35局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、22件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

12月の視聴者意見は1,258件と先月より338件減った。4ヵ月にわたって減少傾向が続いている。
衆議院選挙の結果、自民党が政権を取り戻し、第2次安倍内閣がスタートした。選挙にかかわる報道では、出演者の発言が公平でない。ツイッターなどの利用も悪くないが、意見の選択に片寄りがあるなどの意見があった。
年末恒例の長時間特番への批判もあった。お笑いタレントの内輪話や、いじめにつながるようなドタバタばかりでうんざりするといった意見が多かった。
またペニーオークション詐欺に関連して、問題になった芸能人の出演に厳しい批判があった。
ラジオに関しては27件、CMに関する意見は43件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は80件で、前月より26件減少した。
今月は、「表現・演出に関する意見」と「低俗、モラルに反する意見」が18件、次いで「性的表現に関する意見」が14件と続いた。
年末の特別編成のため長時間の番組が多く放送されており、それに関する意見が多く寄せられている。その中でも特に、バラエティー番組における"罰ゲーム"について、いじめを連想させる内容だったとの意見が複数あった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 批判ばかりでうんざりする。つい先日国民が選んだわけだから、しばらく見守っていてはどうか。魔法使いでもあるまいし、今日、明日に結果が出るわけがない。なにも重箱の隅をつつくことばかりがメディアの仕事ではない。メディアにしか出来ない、被災地の実情や、福島第一原発の現状など、国民はそちらのほうが知りたい。

  • 民主党が政権を取ったときは「民主主義が機能した」と言っていた人たちが、自民党が政権を取り返すと、「ほとんど支持されていない自民党が政権を取った」と耳を疑うような発言をしていた。いくら自分たちの考え方と違う選挙結果になったからといって、まるで選挙に不正でもあったかのような発言はいただけない。選挙民を馬鹿にしすぎだ。

  • 偏った報道が多い。どうしてあれほどまでに批判的な報道ができるのか不思議だ。民主党政権下に引き起こされた問題を、当時野党の自民党に問題があったように感じさせる報道内容などは、度が過ぎる。消極的な理由かもしれないが、自民党は民意によりこれだけの議席を獲得した。意図的に印象を悪くするような報道をしているようにしか思えない。

  • 「新政権に問う」という形で、番組への意見をツイッターで募集していたので、ツイッターを見ながら番組も見ていた。番組中の画面下にメールやツイッターへのコメントが紹介されていたが、投稿コメントの中で少数意見と思われるコメントばかりを選び出していた。ある一定の方向へ誘導するようなコメントの選択は、公平な放送とは言えないのではないか。

  • 池上彰さんには感心した。ジャーナリストとして政治家や政党に鋭く切り込んでいた。久しぶりに気骨のあるジャーナリズム精神を見せてもらった。今の日本の放送局には発信者としてのメディア・リテラシーが欠けている。メディアはプレスリリースや記者会見を垂れ流すだけでなく、「権力の監視」として機能しなければならない。その為には鋭く深く切り込み、情報を日の当たる場所まで引きずり出さなければならない。そこに、遠慮や恐れが存在してはならない。この点は海外の放送局に比べ日本は劣っていると思う。この番組には失われつつあるメディアの理想の姿が反映されていた。

  • iPS細胞移植、尼崎事件写真取り違え等、報道のいい加減さが露呈しているが、今回の北朝鮮のミサイル発射前日の解体中の報道もそうである。軍事問題だけに規制や難しいことがあるのは理解できるが、ほぼ全ての局が「解体中、しばらく発射はない」と報じた。これも大誤報ではないのか?バラエティー番組にしても「決定的瞬間」系の番組はほぼ動画共有サイトからの寄せ集めだ。どの局もそうだから結局同じ映像が各局で順番が違うだけで流れる。テレビの存在意義自体が薄れてしまっているのではないか?

  • 「世論調査」に意見したい。一般的に「世論調査」は全国津々浦々、電話による調査だと思うが、被災者の仮設住宅に固定電話はない。選挙の争点である「原発」に関する世論調査に、被災者が含まれないことはおかしい。電話以外の手段で、被災者の意見も世論調査に汲み上げてほしい。

  • トンネル事故で命からがら逃げてきた人が、「助けて」という声が崩落した中から聞こえてきたと話した。これに対して、記者が「どのような声で助けを求められましたか?」と聞いていた。何を考えているのか。常識で考えてものを言え。他の記者も「どんな声でしたか?」などと無神経に聞いていた。取材を受けた方達と閉じ込められた方達は、ほんの何秒かの運命の違い。その上、助けを求める声を聞いてしまったことを考えると、PTSDが心配だ。もう少し配慮した取材ができないものか。

  • 西成区の女医怪死事件を取り上げた中で、生活保護受給者の処方薬の不正転売を取材していた。不正転売が悪いことは当然だが、デタラメな処方を書く医師やバンバン薬を出す薬局がなければ転売しようにもできないわけで、より強く医師や薬局が非難されるべきだ。問題の本質と公平な報道を望む。また国民医療費の一覧を表示して、生活保護受給者が突出して医療費が高いと言っていたが、高齢者や疾病者が多い訳だから高いことは当然ではないのか。そうした背景説明もなしに数字だけを出すと、生活保護受給者の全てが転売予備軍のように勘違いするひとが出てくるのではないか。巷に溢れている生保叩きを助長しかねない。

  • 地震があり津波の可能性がある時にはテレビ画面に日本地図と警報のある地域が表示される。先日地震があり、テレビを見ていたらその警報を邪魔するような番組がほとんどだった。主にバラエティーだが、無駄にワイプを出していたり、出演者が話している内容と同じコメントをテロップとして出していたりしているせいで、地震の警報を見づらくしていた。このワイプとかテロップは必要ない。むしろ禁止にするくらいでいいのではないか?地震があった時に画面が見辛くなるような、今の番組のあり方を変えてほしい。

  • 私の家族には難聴者がいる。テレビの字幕表示について申し上げたい。画面に不要な字幕やテロップがたくさん出ていて、本来の字幕が読みにくい。これは一緒に見ている家族も不快に感じている。特にバラエティーはひどい。字幕を必要としている人間もいる。「読めれば良いだろう、敬語や丁寧語でなくても何を言っているのかさえわかれば良いだろう」という難聴者を軽視しているような字幕の出し方はやめてもらいたい。

  • 現地に行かず、スタジオで「プロ野球中継」をするのは、臨場感がなく面白くない。球場での実況なら、打球が飛べばすぐわかるはずだ。ところが、モニターで試合を見ているので、打球がどこに飛んだか分からず実況が遅い。海外の試合なら仕方がないが、国内の試合で、手抜きすることは視聴者をバカにしている。球場からの実況放送にすべきだ。

  • 星占いは捏造報道ではないのか。朝夕の情報番組の最後に必ず星占いのコーナーがあり、着る服の色、食べる物の種類、その日の行動まで指定する。カルト宗教紛いのものだ。科学的根拠もないのに、あたかも証明された事実のように報道する。これは洗脳であり捏造報道ではないか。バラエティー番組でお遊びとして星占いをすることと、情報番組でニュースの後に毎日星占いを報道することとは意味合いが違う。

【番組全般・その他】

  • 毎年この季節になると3時間を超える長時間番組が多くなる。過去に放送された長時間の特別ドラマの再放送はまだ良いが、バラエティー番組で3時間超という番組が多い。これらの番組のほとんどがタレントの内輪話ばかりで、視聴者としては面白くもなんともない。くだらない内容をだらだらと流さないで、中身が濃いまともな特別番組を制作できないのだろうか。

  • 2~3時間の特番的な番組が多い。それもお笑いタレントの集団的番組、食べ物を無駄にするといった低俗な番組、人をこけおろす番組など、とても見るに堪えない。警察ものの特番もあるが、「いかにも頑張っているんだぞ」のようなアピールものばかり、警察なら当たり前ではないのか。家族や高齢者の時間帯に、このような低俗な番組ばかりでは、憩いを得られない。地デジになったのに何の意味があるのか。もっと楽しみや興味をもてる番組を制作してほしいものだ。

  • 美容整形を過剰に取り上げている。「若返り整形」や「声の整形」「歯の整形」など、とにかく様々な整形手術を取り上げている。一度やった特集と同じような特集を何度も繰り返し放送するのでタチが悪い。"整形でこんなに得をする"という感じで美容整形を宣伝しているようなものだ。テレビはとても影響力がある。度々美容整形を特集して視聴者の気持ちを煽るような番組作りは放置されるべきではない。

  • ペニーオークション詐欺が問題になっている。芸能人が自分のブログで、「私もオークションで落札した」とファンをだました女性タレントがワイドショーに出演していたので驚いた。録画なら仕方ないが、生放送なのに、何故、問題になっている人間を出すのか。この放送局の考え方が理解出来ない。金を貰ってファンをだますという行為は許されない。ブログを見ていたファンはもっと腹が立っていると思う。

  • 昨今のドラマ番組は高齢者に優しくない。「ひそひそ話」「つぶやき話」などの低い音量の台詞の場面で、かなり高い音量でBGMや効果音が流れることがある。強調することはわからないではないが、肝心の台詞が聞き取れない。高齢者にとってはとても聞き取りにくい。かといって音量を上げると、CM等で急に音量が上がる。もう少しBGMや効果音の音量を下げて、「ひそひそ話」「つぶやき話」等の場合は台詞の音量レベルを上げていただくとありがたい。

  • 生きた金魚を口ですくうという場面があった。案の定そんなことは出来ず、用意された金魚たちは床に散乱、粗末に扱われていた。不愉快極まりなかった。度が過ぎている。一瞬の笑いをとる為だけにこんな形で命を利用することは如何なものか。金魚の命を軽視しているとしか思えない。二度と見たくない。

  • 大量の香辛料を入れたカレーを芸人に食べさせ、口もきけないほど苦しむ姿を見て、平然と笑っている出演者を映している。もはや暴行の域であり、公然といじめをエンターテインメントとして披露し「いじめは楽しい」「ヒトを苦しませることはゲーム」と教える俗悪な番組だ。いくら何でも度が過ぎている。こんなものを平気で放送する放送局の低俗さに怒りを覚える。

  • 「ゆとり教育」の影響で、だらしない人間ができてしまったかのような描写に気分を害した。同じ教育を受け今必死に真面目に生きている人間も数多くいるのに、一部のだらしない人間を取り上げることはおかしい。だらしない人間は「ゆとり世代」に限らず、どの世代にも存在する。「ゆとり」と言われて馬鹿にされながらも、真面目に生きている人たちのことを考えてほしかった。「ゆとり教育」やそれによって生み出された「ゆとり世代」を擁護する気は全くない。しかし、「ゆとり教育」を生み出した政治家を選出したのは今「ゆとり世代」を馬鹿にしている大人たちだということを忘れてほしくない。

【ラジオ】

  • ラジオショッピングの手法は、殆んど"やらせ"に近く許しがたい。例えば「これだけのカニが入って1キロ1万1500円のご案内になります」と最初のコメントが入る。するとパーソナリティーがすかさず「もう少し何とかならないですか」と言うと、「わかりました。では更にもう1キロ、合計2キロのカニでいかが」、「いやもうちょっと」という掛け合いの後、「じゃあ、カニ2キロ8900円で」、となる。最初からそのつもりではないのか。お客の購買意識を煽る"詐欺まがい"の商法が見え見えで腹立たしい。

  • キャスターが、「選挙中なので、どの政党とは言いませんが」と言いながら、特定政党の公約の批判ばかりしていた。誰が聞いてもわかる内容で、選挙中に公共の電波を使って政治に関して偏った意見を言うことは許されない。マスコミの影響力を自覚すべきだ。公平な放送を望む。

CM

  • 平日朝の情報番組の途中や前後に地元パチンコ店のCMが入る。深夜であればともかく、朝の時間帯にパチンコCMを放送するのはいかがなものか。パチンコ依存症の人たちを刺激することにもなる。放送局というものは、お金になりさえすれば何の業種でもスポンサーとして受け入れるのだろうか。

  • マヨネーズのCM。女優さんは可愛いが、内容がひどい。胡坐をかいて、マヨネーズを床に乱暴にドンと打ちつけ、袋を破り、ジャガイモにマヨネーズをこぼれそうなほどかけ、ガシャブッというかヒャゴブッというか、なんともいえない不愉快な音を立ててかぶりつく。しまいには口に物が入った状態で、マヨネーズを口の周りにつけながら「ぶっかけうまい!」という、品のない台詞で締めくくる。

青少年に関する意見

【表現・演出に関する意見】

  • 毎年、この特番の放送を楽しみにしていた。だが近年、最後に行われている罰ゲームが、見ていてつらく感じるようになった。今回は、タレントを宙吊りにしてペンキの中に落とすということを何度も行っていた。その時、このタレントは呼吸ができずに苦しい表情を浮かべており、その様子を見て、周りが笑っていた。この場面を見て、実際に真似してしまう子どもが出てきてしまうのではないか、と感じた。

  • 罰ゲームとして、番組ディレクターにバンジージャンプをさせるという内容だった。ディレクターは無理をして笑顔を作っているように思えた。スタジオではその様子を見て笑っている。これらのことは中学生のいじめにも繋がるのではないかと不安に思う。

【低俗、モラルに反する意見】

  • 大家族の暮らしぶりを紹介する番組で、当初は楽しく見ていたが、今では不快な番組になった。この父親の身勝手さは、ひどすぎる。子ども達が犠牲になっていることが可哀想でならない。こんなひどい状況をテレビで放送することはおかしい。

  • 覚せい剤で捕まったタレントが、こんなに早く復帰するのは信じられない。なぜテレビで対談などのコーナーを設けるのか。テレビに出演して、ニコニコ笑顔で笑っているのを放送するとは、テレビ局の倫理感を疑わざるを得ない。

【性的表現に関する意見】

  • ラジオ番組の中のあるコーナーには、性的な内容や冗談が多すぎて、あまりにも下世話でくだらなく、聴くに堪えない。ラジオはテレビと比べて若年層の聴取者が多いためか、限度を超えた会話が多いように思う。「表現の自由」や「聴かなければいい」という意見もあるかと思うが、公共の電波だ。ファンにとってはいいかもしれないが、一般の人が耳にした時は充分に不愉快に感じる内容だ。もう少し改善していただきたい。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 11月の視聴者意見を読んだ。なるほど多くの人が「この番組を子どもに見せていいのか?」と思っていることが分かる。確かに「やりすぎではないか」と言いたくなる番組もあるが、それを放送したとして、子どもがすぐ真に受けるものか。そんなことはないだろう。そもそも子どもの価値観の形成は、テレビだけの仕事ではない。そこをわきまえて意見を言うべきだ。

2012年11月に視聴者から寄せられた意見

2012年11月に視聴者から寄せられた意見

選挙報道に関するものが増えた。ワイドショーなど情報系番組についての偏向批判や、キャスター、出演者の発言に関する意見が多数。信用金庫の立てこもり事件では、現場からの中継報道に、人質の安全への配慮が足りないとの批判も。昼の連続ドラマで過激な性的シーンが多いとして、放送時間を配慮するべきだとの声もあった。

2012年11月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,596件で、先月と比較して303件減った。
意見のアクセス方法の割合は、メール70%、電話26%、FAX2%、手紙ほか2%。
男女別は男性62%、女性34%、不明4%で、世代別では40歳代31%、30歳代27%、20歳代13%、50歳代18%、60歳以上10%、10歳代1%の順になっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。11月の通知数は779件【30局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、22件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

11月の視聴者意見は1,596件と先月より303件減った。
総選挙に向けて走り出した。視聴者からの意見も、選挙報道に関するものが増えた。ワイドショーなど情報系番組についての偏向批判や、キャスター、出演者の発言に関するものが多い。文字の間違いの多さや、放送事故などへの対応のまずさを指摘する声もあった。
信用金庫の立てこもり事件では、現場からの中継報道に、人質の安全への配慮が足りないとの批判があった。
バラエティー番組では、食べ物を粗末にすることや出演者の食べ方が汚いなどの批判が多かった。ドラマでは、昼の連続ドラマで過激な性的シーンが多いとして、放送時間を配慮するべきだとの声もあった。
ラジオに関しては30件、CMに関する意見は33件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は106件で、前月より10件減少した。
今月は、性的表現に関する意見が33件、次いで表現・演出に関する意見が12件、いじめ・虐待に関する意見が11件と続いた。
バラエティーの演出に関して、罰ゲームの内容や、いわゆる"いじり""ふざけ"などの行為および言葉について"いじめを想起させる"との意見のほか、番組内での飲酒に関する意見があった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • ワイドショーなど情報番組での偏向が激しい。番組中、○○党も駄目だが△△党も駄目と断定するものがあまりにも多い。素直に聞いている人は影響を受けるだろう。誘導し決めつけることは一種の洗脳ではないか。「今のような状況になったのは有権者のせい」とも言っていた。正論だが、それをマスコミが言う資格はない。正しい選択をするためには、できる限り多角的な情報が必要だが、マスコミは恣意的で偏った情報しか流さない。

  • 各局とも「ニュース番組」と位置づけながら"ワイドショー化"している番組が多すぎる。しかも、公平であるべきキャスターが個人的な意見を押し通そうとする姿には疑問を感じる。「ニュース番組」として、公平・公正であるべきだ。

  • 情報番組にコメンテーターとして出演する人物に、芸能人や芸人を多用し、政治などについて意見を言わせる意味がわからない。テレビ局の意向に沿ったことしか言わない芸能人の意見を、まるで"世論"であるかのように放送している。いつも反対意見の人はおらず、公平な放送とは思えない。せめて、専門的知識のある人を出すべきだ。

  • 田中文科相の大学認可のニュースについて、どの局も大臣の個人的資質のみにスポットを当てている。あまりにも低レベルで、公平性を欠く。そもそも、大臣の認可前に事務レベルで進め、巨額の投資が終わった後にお飾りの大臣が判子を押すだけというシステムに問題があるのではないか。この点をどの局も触れていない。テレビ局もお上の意向をくんで偏向していると国民に思われても仕方がない。

  • 豊川市の信金立てこもり事件の現場を中継していたが、銀行裏だと思われる場所に待機している警察(映像が鮮明でないので断定しかねるがSATのようだった)を望遠で撮影していた。これはやってはいけないことではないか。犯人が情報収集をしていないとでも思っているのだろうか。人質の命を軽視し、犯人逮捕を妨害しているとしか思えない。リスクを考えたら許されない行為だ。

  • 情報番組において、氏名や数値の間違い、誤字脱字が目立つように思う。後日に訂正とお詫びをしているが、放送前に原稿やテロップを精査するシステムが甘いのではないか。氏名を間違えるなどもってのほかだ。些細なことであっても、放送に携わる者にとって、恥ずべきことだ。その感覚が尼崎変死事件の写真の件など、大きな誤報に繋がるのではないか。スピードや話題性よりも、正確さを大切にしてほしい。

  • 朝のワイドショーだが、時刻を"赤"で表示しているテレビ局が増えた。白のテレビ局は少数だ。この番組ではやたらと"赤文字"を使っていて見づらい。そもそもテロップや文字表示は目の不自由な人の為にあるものだという認識を持っているが、最近は色が派手になっている。なぜ"赤"を使っているのか聞きたくてテレビ局に電話をしたが、答えてもらえなかった。

  • 台湾電力が少数民族の住む孤島に原発由来の低レベル廃棄物の保管場を作ったことについて伝えていた。日本の研究者の調査で、ずさんな保管状態が明らかになり、万一漏れればそれは潮流に乗って日本にも流れてくる恐れがあることもわかり興味深かった。原発で儲ける人たちだけが、「原発は安全ですよ」と言っているように思う。メディアは今後ともこのような現実を伝え、原発を使い続けていくべきなのかどうか視聴者に問題提起してもらいたい。

【番組全般・その他】

  • 1ヵ月を1万円で生活する企画で、女性タレントが5日間で逃げ出した。東日本大震災の被災地では今も大勢の人が不自由な生活を強いられている。昨年の台風で被災し、いまだに避難所生活をしている人もいる。そういった人々に娯楽を提供する使命を負っているテレビ番組が、電気・ガス・水道完備のマンションでの生活を5日間で逃げ出すという茶番を放送する。逃げ出した女性タレントは社会人としての自覚がない。仕事ができることへの感謝が微塵も感じられない。このタレントを起用したテレビ局にも非があると思う。

  • 俗に昼ドラと言われるドラマは人間関係がドロドロしているイメージがあるが、このドラマは初回から人間関係の描写よりも露骨な性行為の描写が多く、見ていてとても不愉快になった。俳優の演技が良くてもそのようなシーンばかりが印象に残ってしまう。深夜番組ならともかく昼なので子どもも見ることもあるので、ドラマの中止、もしくは内容を見直す必要があるのではないか。

  • 「番組内容が過激すぎる」と一部の視聴者から抗議が来て、内容を変更したという記事を見た。しかし、そんなに騒ぐような内容でもないので、このまま制作者の意図通りに放送していただけるようお願いしたい。抗議にいちいち対応していたら表現の自由が損なわれ、まともな番組作りが出来なくなる。見る、見ないは視聴者の判断に委ねるべきだ。

  • 巨額横領事件を起こした公社職員の元チリ人妻を取り上げていた。彼女は無罪になったのではなく、罪に問えるだけの証拠や、二国間での法的整備がなされていなかっただけである。事実が明らかになるや直ちに帰国するなど、初めからこの種の犯罪を起こすことを意図していた悪質性がある。犯罪によって得た金銭で母国に豪邸を建設するなどして、マスコミの注目を浴びた。盗っ人猛々しいにも程がある。世間の注目を集めているからといって、面白おかしく取り上げるテレビ局の感覚が非常識である。

  • 「お見合い」の企画がある。地方の農家では嫁不足が深刻で、農家では結婚相手を探すにも一苦労である。「地元だと嫁になってくれる人との出会いがない」というセリフをよく聞く。嫁さがしは知人の姉妹が相手ではお互いに遠慮があるのか、違う町の出身の女性を望むことが多い。農家の1人娘も婿探しは大変だ。この番組がきっかけとなり結婚できた男性も既に数人いる。番組に出る男性の両親や兄弟などの結婚に期待する思いは視聴者にも伝わってくる。最近は都会の男女の「婚活」も話題になっているが、他の局も率先してこういった企画を行い、地方の農家の嫁不足(婿不足)の解消に一役買ってほしい。

  • お笑い芸人が刺し身の船盛を無理やり食べ尽くすという企画だった。震災の傷痕も未だ癒えず、また、現下の経済情勢の中、生活保護受給世帯も増え続けているというのに、こんな低レベルな番組を放送できる神経が理解できない。常識的な感覚が麻痺しているとしか思えない。このような低俗な番組のスポンサーになっている企業の倫理観も疑われる。

  • 食べ物を粗末にするパフォーマンスが嫌だった。男気じゃんけんもいじめに繋がりかねない。買った物をすぐにゴミに出したということも気になった。トラの剥製も、ただ殺され捨てられたということになる。食べられないという人もいるのに、大量の食品を買ってただゴミにしているかと思うと心苦しい。お金を払っていれば何でもいいというものではない。「こんなもんいらねー」など、それを作っている人に対しての批判的な言葉も不快だった。

【ラジオ】

  • キャスターとゲストの会話の中で、「やばい」の言葉が多くて、聞くに堪えない。「馬鹿笑い」も不愉快だ。最近のテレビ・ラジオ放送等マスコミで使われる言葉の汚さが、世の中の乱れやイジメに通じるものがあるのではないかと危機感を抱いている。

  • 食べ物や飲み物を紹介する際、口に含んだままアナウンスすることが多いが、耳障りだ。食べ物を口に入れたまま話さないことは、世界のマナーだ。ラジオなので何とかおいしさを表現したいのだろうが、聞きたくない。

CM

  • 最近、R15指定の映画の宣伝を目にするが、過激な内容が多い。未成年への視聴を制限する映画なら、テレビでCMを流すことは疑問に思う。子どもがその映画を見ないように注意喚起するなら、保護者が分かるように、R15の意味を画面上で伝えてほしい。

  • ドロリッチのCMは、おかしい。若い女の子がヒップパングのショーツをはいて、トップスはおへそが見えるくらいのチビTに胸の谷間が見えるような穴を開けていやらしい。若い男性にはいいかもしれないが、女性から見ると不愉快だ。制作側は、インパクトを狙ったとかいって、罪の意識が皆無だ。いつ見ても不愉快だ。

青少年に関する意見

【性的表現に関する意見】

  • タイトルからほのぼのとした心温まるドラマであろうと思っていたら、とんでもない内容だった。大人のドロドロとした性描写ばかりで、とても正視できなかった。何故こんなドラマを昼間から放送するのか。テレビにおける「表現の自由」は大切だが、この番組はそれ以前の問題だ。昼間なので、偶然青少年が目にする可能性もある。

  • 裸体の描写こそ露骨にならないよう配慮されていたが、このドラマの破廉恥な性描写の連続はアダルトビデオと大差なく、公共の電波に載せて発信して良い内容ではない。不快感とともに青少年への影響を危惧せざるを得ない。性行為のような秘め事は、ストーリーや演出の工夫によって慎重に扱っていただきたい。

  • 18歳未満の女性の出演者が男性出演者の前で性的な感情を刺激させるように衣服を脱いだり、男性出演者に尻を触らせるなど、このドラマは児童ポルノ法に触法するのではないだろうか。

【表現・演出に関する意見】

  • バラエティー番組等の罰ゲームで、熱いものを食べさせたり、冷水の中に落とすなど、人の嫌がることをさせるのはやめてほしい。また、その様子を見て笑う人の気が知れない。こうした番組の影響で、いじめを見ても痛みを感じず笑っているような子どもが育つのではないかと心配だ。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • バラエティー番組の中で、お酢を無理やり飲ませたり、作ってきたクッキーを投げて壊したり、顔をテープでぐるぐる巻きにし、バリカンで髪を刈るという行為を平然とやっていた。司会の2人はそれを見て笑うだけだった。いじめを助長する内容で、子ども達の間で模倣されかねない。

  • 女性アナウンサーがバラエティー番組の中で、男性出演者を拳で殴ったり、熱した耳あてを相手の頭部や顔につけ、笑いを取ろうとしていた。こうした行為は、子どもへの虐待を連想させる。また、アナウンサーはそのような事件をニュースで伝えるはずであり、冗談でもしていいわけはない。

【言葉に関する意見】

  • 番組内で発言をいじられたタレントが「殺すよ~」と叫ぶシーンが何度かみられた。子どもも見ている時間に不適切ではないか。笑いながらとはいえ、人の命を軽く見ている感じがした。テレビ局側も、わざわざ字幕までつけて強調していることに疑問を覚える。

【喫煙・飲酒に関する意見】

  • 出演者に酒を飲ませる番組が多い。いくら芸能人とはいえ、仕事中に飲酒とはいかがなものか。子どもに「芸能人は仕事していてもお酒を飲めるのに、何で普通の人はダメなの?」と聞かれた。ゴールデンタイムのバラエティー番組は子どもも見ているので、番組内での飲酒は禁止してほしい。

【報道・情報に関する意見】

  • 有名スポーツ選手の裁判について、連日、法廷内でのやり取りを非常に具体的に紹介している。性犯罪ということで、どうしても興味本位の伝え方になりがちだが、この番組は特に面白半分の表現に終始している。昼間からこのようなものを放送されては、中学生の娘がたまたま見てしまうことも考えられ、とても心配だ。

2012年10月に視聴者から寄せられた意見

2012年10月に視聴者から寄せられた意見

ニュース報道に関する批判意見が多かった。「尼崎連続変死事件」の報道では、事件の中心人物とみられる被告の顔写真を、取り違え、数日間使用し続けたことに、人権侵害だとの意見が寄せられた。また、iPS細胞を使って心臓手術を行ったという報道について虚報に踊らされたマスコミのあり方を問う声があった。

2012年10月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,899件で、先月と比較して827件減った。
意見のアクセス方法の割合は、メール69%、 電話26%、 FAX3%、手紙ほか2%。
男女別は男性62%、女性33%、不明5%で、世代別では30歳代33%、40歳代30%、 20歳代 18%、50歳代12%、 60歳以上5%、10歳代2%の順になっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。10月の通知数は863件【41局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、19件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

10月の視聴者意見は1,899件と先月より827件減った。
ニュース報道に関する批判意見が多かった。「尼崎連続変死事件」の報道では、事件の中心人物とみられる被告の顔写真を、まったく別人のものと取り違え、数日間にわたって使用し続けたことに、人権侵害だとの意見が寄せられた。また、iPS細胞を使って米国で心臓手術を行ったと嘘の記者会見をした人物への取材についても、批判が多かった。虚報に踊らされたマスコミのあり方を問う声があった。遠隔捜査ウィルス事件で誤認逮捕が相次いだことにも、厳しい意見が多かった。警察・検察の自白強要などに対するマスコミのチェック機能への不信の声があった。
ラジオに関しては47件、CMに関する意見は80件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は116件で、前月より21件増加した。
今月は、いじめ・虐待に関する意見が30件、次いで低俗・モラルに反する意見が18件、性的表現に関する意見が10件と続いた。
バラエティー番組の中の「川柳」のコーナーで、女性アイドルの容姿を笑いのネタにした内容に関して、いじめではないかという意見が複数寄せられている。また、子どもが見る可能性がある午後の時間帯でのサスペンスドラマなどの再放送について、配慮を求める意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 「尼崎連続変死事件」の角田美代子被告の顔写真が別人のものだったという。これは「松
    本サリン事件・犯人誤報」以来の大問題だ。いずれの局も謝罪はしていたが、散々この事件についてあれこれ報道した後に、「すみません、間違っていました」の一言で終わらせていた。これは人権侵害であり、一言謝って済まされる問題ではない。なぜこんなことが起きたのか、各テレビ局で検証し、視聴者に説明するべきだ。倫理観を疑う。
  • 「iPS細胞を使った手術」が捏造だと分かったとたん、今度は手のひらを返したようにバッシングが始まった。そもそも、虚言癖のある人物の言葉に惑わされ、ウラを取らないまま報道してしまったのは自分達マスコミである。それを反省するどころか本人バッシングにすり替えるとは報道者の風上にも置けない。
  • iPS細胞の移植で問題になっているMさんの報道に関して疑問を持っている。本人の話が正しいとも思っていないし、擁護しているわけではない。しかし、元はといえば新聞社が情報の裏を取らずに、いい加減な記事を載せてしまったことだ。世紀の大誤報ではないか。しかし記者会見では、記者が責め立てるような口調で質問したり、バカにしたような笑い声が聞こえたりと聞くに堪えない。報道の誤りを認めずに、スキャンダルを得たとばかりに執拗に1人を責めるような報道は放送倫理が守られていると言えるのか。
  • 沖縄で起きたアメリカ兵によるレイプ事件で、「代わる代わる暴行をした」と女性キャスターが読み上げていた。1人の女性を集団でレイプすると聞くだけでも、彼女がどれほど傷ついたことか。それを更に「代わる代わる」と表現する必要があるのだろうか。彼女は米兵にレイプされただけではなく、テレビからも犯されたようなものだ。こんなデリカシーのない、心ない報道がジャーナリズムなのか。複数の人の手を渡ったはずの記事をチェックする機能はないのか。真摯に反省すべきだ。
  • 「週刊朝日と橋下徹大阪市長」について、各局の情報番組は“単なる興味本位”で取り上げているように感じられる。「同和問題」は非常に微妙な問題だ。知らない世代が増えていることを考えれば、正確な知識、情報もなく、ただテレビで騒ぐことが必要だとも思えない。また、橋下氏が記事を掲載した週刊朝日について「ペンの力での家族抹殺だ」と発言したことを、面白おかしく紹介していることに危機感を覚える。マスコミは「同和問題」という“事の重大性”を今一度認識して頂きたい。
  • 近隣トラブルから、元警視の男性が女性を日本刀で刺し殺したという事件があった。その報道の中で、救急車が報道陣の前を通る際に、某テレビ局の記者が、「今、救急車が」と救急車の前に立ちふさがりリポートし、救急車が徐行せざる得なくなった。救急車はわずか数秒でも人の命を左右する緊急車両だとわかっているのに、自分たちの都合で邪魔をする。こんな行為は許されない。
  • 遠隔操作ウィルス事件のマスコミの報道について。無実の人が、“自白の強要”により犯人にされてしまった事実をしっかり検証するべきだ。検察や警察の捜査、取り調べの問題点を追及するべきだ。誤認逮捕された人たちの生活はその後どうなったのか。またマスコミ自身で調査もせずに検察や警察の発表通りに報道した責任を感じてほしい。
  • 誤認逮捕された人を、テレビや新聞でも最初は完全に犯人扱いで取材、報道していた。今になってテレビも、誤認逮捕と報道や解説をしているが、犯人扱いで報道していたテレビや新聞の責任は重大である。逮捕された段階で実名報道することは、推定無罪の原則をないがしろにするものではないか。こうした場合のテレビや新聞の反省を一度も聞いたことがない。報道の自由の拡大解釈であり、自らの責任を放棄している。
  • お笑い芸人や芸能人をコメンテーターとして個人的な意見を言わせることはいかがなものか。特定の政党や政治家を批判するのならば、自分はどの政党や政治家を支持しているのか、明確に表明してからにすべきだ。批判だけ垂れ流すことは世論誘導だ。
  • 最近、通行人などにボカシが入っている映像をよく見るが、気持ち悪い。肖像権を気にしているのかと思うが、そもそもテレビに映り込む通行人や野次馬などは雑観だ。通行人が自身の肖像権侵害に関して新聞社やテレビ局を抗議したとか訴訟を起こしたなどという話も聞いたことがない。自主規制なのだろうが、それなら生放送もぼかしたらどうか?

【番組全般・その他】

  • とても良い番組だ。毎週見ている。地方の素朴な産品を使って一流の料理人が素晴らしい料理を作ってみせる。それと同時に地方の産品の紹介、風光明媚な田舎を紹介していることはとてもすばらしい。こんないい番組ができるのであれば、ぜひ地方の山間僻地や離島へも出掛けてほしい。私の妻は島根県の隠岐島の出身だが、一時期沢山来ていた観光客も今は少なくなり、人口は昭和40年代に比べると3分の2に減っている。こんなところへも是非一流料理人に来ていただき、地域の産品の生かし方と風景などの紹介をしていただきたい。
  • 北極でシロクマを探すというコーナーで、あたかも偶然見つけたような放送だったが、その後接近しての映像を見ると、母熊の首に首輪のようなものがついていた。GPS機能がついていて、場所を特定出来るものではないのか。やらせにあたるのではないか。
  • 視聴者の質問に対する男性アナウンサーの答え方に違和感があった。筋力の衰えの自己チェック方法が紹介されていたが、その結果をもう一度知りたいという要望に、「番組のホームページを見るように」との返答であった。スタジオの壁に貼り出されたその方のFAXは手書きのものであった。もしかしたらインターネットを使う方ではないのかも知れない。日々、インターネット環境にどっぷり浸かった生活をしていると気がつかないのかもしれないが、放送に携わる側は、こうした人々にこそ配慮する想像力が必要ではないのか。
  • なぜ最近の番組は、「ワイプ」と称する小窓を出すのだろう。出演者の反応やリアクションを映したいのだろうが、不要だし邪魔だ。そんなものは必要ない。中にはそれを意識して過剰ともいえる反応をする出演者もいる。どんな反応をしようが、視聴者には関係ない。わざとらしいリアクションなどみたくもない。

【ラジオ】

  • 1日4回も同じラジオショッピングを放送しているが、発毛剤やダイエット商品の効能が「ほぼ100%」や、使用した人の「96%に効果があった」など、誤解を生みかねない表現が多用されている。番組のホームページを見ても、効能や効果の出典の明記がなく、「景品表示法」で定める不当な表示に反する恐れがある。

【CM】

  • CMに胸を打たれた。幼い兄弟が、田舎のおじいちゃんの家ではしゃいで虫捕りをするうちに暗くなってしまい、お兄ちゃんが健気に弟を励ましながら真っ暗な道を歩くという内容だ。最後にはおじいちゃんが普段給油をするスタンドの明かりがついているのを見て、ほっとすると同時に母親に見つけてもらい、思わずそれまで泣かなかったお兄ちゃんが泣いてしまうというもの。自分の子供時代を思い出し、いつもけんかをしていても困った時には姉妹で助け合ったこと、迷子になった時に母親に会えた時は心から安堵し、やはり泣いたことを思い出した。離れて暮らす両親に親孝行したいと思った。
  • 自動車のCMで、女性歌手が歌う「Waiting for  you」という曲が、どうしても「うぇいちん、うぇいちん、うぇいちんぽ~」と歌っているようにしか聞こえない。家族と一緒にテレビを見ていて気まずくなる。先日母が同じように聞こえたと言ったので、インターネットで検索したら何件か似たような書き込みがあった。おそらく他の人にもそう聞こえているのだと思う。女性歌手も商品の車も嫌いなわけではない。そういう風に聞こえないように改善していただけないか。

青少年に関する意見

【いじめ・虐待に関する意見】

  • バラエティーで、女性アイドルの容姿を馬鹿にする川柳を放送していた。子どもたちも見る番組なのに、本人のいない所で容姿を馬鹿にして笑うのは、まるでいじめではないか。それを見て育つ子どもたちに、どんな影響があるだろうか。こんな内容を公共の電波を使って発信するなんて、とても疑問に思う。
  • ドラマの番組宣伝の最後に「頼むから死んでくれ」と言っていたが、今問題になっているいじめの最たる言葉ではないか。今現在、いじめを受けている子どもたちは、この言葉によって深く傷つくかもしれない。「頼むから死んでくれ」などという言葉は、軽々しく使う言葉ではない。

【低俗・モラルに反する意見】

  • バラエティー番組で、“ドッキリ”をやっていた。芸能人が驚いたり、怒ったり、よくある構成だった。しかし、ドッキリを仕掛けられるのが芸人だったら面白いが、今回、芸能人の5歳の子どもに“ドッキリ”を仕掛けていた。いくらなんでも良くない。

【暴力・殺人・残虐シーン関する意見】

  • 7歳と9歳の子どもがこのアニメを予告で知り、楽しみにしていたので見ているが、あまりにも残虐なシーンが多くて見せるべきか迷っている。悪者が味方の脇腹を何度も刃物で刺す、悪者が味方の少女を何度も踏みつけるなど、恐ろしい。それ以外の主人公達が冒険しているシーンは楽しいが、無駄な暴力シーンに違和感がある。

【編成に関する意見】

  • 午後の再放送枠で放送中のサスペンスドラマは、夜9時以降に放送する内容だ。同居している姑が見ているので、不可抗力で小学生の子どもが見てしまう。殺人やレイプなど、子どもに見せられる内容ではない。サスペンスの再放送は、昼間は放送しないでほしい。

【CMに関する意見】

  • サスペンスや刑事ドラマのスポットCMは殺人のシーンが多い。番組は選んで見られるが、スポットCMは突然流れてくるので選べない。特に刃物で殺害する場面や、刃物のアップはインパクトが強い。簡単に手に入る刃物での殺傷シーンは、青少年に悪影響だ。

2012年9月に視聴者から寄せられた意見

2012年9月に視聴者から寄せられた意見

「尖閣問題」をめぐる政府の対応や、マスコミの報道に対する厳しい批判意見があった。自民党総裁選について、ワイドショー番組などの出演者による発言が、安倍総裁の首相辞職時の病気を揶揄する表現が多いと批判する声もあった。

2012年9月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は2,726件で、先月と比較して1,024件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール83%、電話15%、FAX1%、手紙ほか1%。 男女別は男性62%、女性36%、不明2%で、世代別では30歳代33%、40歳代30%、20歳代18%、50歳代12%、60歳以上5%、10歳代2%の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。9月の通知数は1,673件【33局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、19件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

9月の視聴者意見は2,726件と先月より1,024件増えた。

「尖閣問題」をめぐる政府の対応や、マスコミの報道に対する厳しい批判意見があった。また、自民党総裁選について、ワイドショー番組などの出演者による発言が、安倍総裁の首相辞職時の病気を揶揄する表現が多いと批判する声もあった。

昼間のメロドラマで、子どもも見る時間帯なのに表現が過激すぎるといった意見や、昨年実際に起きた落とし穴生き埋め事件を彷彿とさせるシーンなどに批判が多かった。
お笑いタレントのスギちゃんが、番組収録時に重症を負った件では、無理をさせてしまうプレッシャーが問題だといった制作サイドへの批判が多かった。
ラジオに関しては73件、CMに関する意見は37件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は95件で、前月より25件減少した。
今月は、低俗・モラルに反する意見が18件、次いでいじめ・虐待に関する意見が13件、暴力・殺人・残虐シーンに関する意見が12件と続いた。
バラエティー番組の中で歴史上の著名人を侮辱しているという意見のほか、外国から嫁いできた女性が”セミを食べる”という食文化の違いに関する意見も複数寄せられている。また、バラエティー番組だけでなく、報道・情報系番組における「いじめ」の扱いについても、意見が寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 尖閣問題で、漁船1000隻が尖閣諸島へ向かっていると伝えていた。これはあたかも尖閣諸島の政府国有化に対する大規模な抗議活動であるかのように連想させているが、他の報道では禁漁期間明けに見られるいつもの光景に尖閣問題の時期が重なっただけとのこと。伝え方を見ていると、大げさに煽っているように感じた。番組では最終的には冷静に行動するよう求めていたが、背景を説明するとしないでは受ける印象に大きな違いがある。国際紛争に直結しかねない場面において、このような演出方法は好ましくない。
  • ワイドショーの「中国尖閣問題」の取り上げ方に疑問がある。中国における「デモ行進」や日本企業に対する「破壊行為」、日本大使館への過激な「抗議活動」などを延々放送されると、仕返しをしろとけしかけられているような気がする。いくら日本人が冷静で規律正しい民族でも、連日中国人の不条理な行動を見せられれば洗脳されてしまう。ひとつ間違えば戦争になりかねない国際問題を、芸能情報と同列に興味本位で放送するワイドショーは「中国尖閣問題」を取り上げるべきではない。
  • 自民党新総裁に決まった安倍晋三氏について、各局のワイドショーで「お腹が痛くて総理大臣の座を投げ出した」などと否定的な批評をしている。安倍氏は「潰瘍性大腸炎」という難病が原因で辞めたのであって、それを無責任な辞め方と批判することは、同じ難病で苦しむ患者たちをも批判することになる。/li>
  • 電車脱線事故についての報道だが、取材時のモラルの欠如や、事実誤認が多いのが気になる。担架で運ばれる負傷者に無理な取材をしていた。避難用の梯子として使うため外されていた座席を、脱線の衝撃で外れたと誤認していた。運転士を専ら批判し、事故当時の対応等に一切触れない。どれを取っても裏取りが浅く、とても中立的な報道とは思えない。また、国道16号沿いに放送局の車両が路上駐車し、渋滞を引き起こしている。緊急取材の場合の駐車は認められているとはいえ、ただでさえ交通量の多い2車線の道路を平然と塞いで駐車するのは問題がある。
  • 名古屋女児監禁事件について。被疑者が勤めていたアルバイト先から入手した履歴書をモザイク付きで放送していた。そもそも履歴書は個人情報で、報道陣に履歴書を提供した会社は被疑者の住所・氏名・電話番号・学歴などをそのまま開示しており、個人情報保護法に違反しているのではないか。テレビ局も違法とみなされる行為により入手した情報をモザイク付きとはいえ、世間に晒すということは事件報道の域を逸脱しているのではないか。被疑者のプライバシーがある程度制限されても仕方がないという見方はあるかもしれないが、同様の取材行動がより軽微な事件にも適用される、あるいは取材元に強要される恐れがある。
  • 広島女児監禁事件の報道に関連して、アニメやインターネットなどを好きな人間はコミュニケーション能力が不足しており、仮想現実に浸って相手を人間と感じないという趣旨の発言があった。このような発言には根拠がないばかりか、創作物の及ぼす影響については、否定する学説の方が有力だ。アニメを見て罪を犯すのではなく、犯罪者がただアニメを見ていただけではないか。漫画やアニメのファンとして、このような差別発言に非常に傷つく。
  • 食品製造や調理場などでのリポート番組で、従業員は、帽子やマスクなど、衛生に配慮した恰好をしているのに、リポーターは髪の毛そのまま、マスクなしで喋りまくる等、不適切が散見される。視聴者も不愉快だが、完璧な衛生管理を推進している現場も不愉快を感じていることだろう。食品事故をおこせば即営業停止だ。

【番組全般・その他】

  • 湘南のビーチギャル300人に調査「もっとも抱かれたくないのは誰?(1)福沢諭吉(2)新渡戸稲造(3)野口英世」という問いだった。いずれもお札の肖像画を見せて聞いているようで、ギャルたちは「気持ち悪い」「名前が読めない」「脂っぽい」「ほくろが・・・」などと言っていた。スタジオのパネラーが笑っていたが、これはひどい。実在した偉人で、子孫もいるだろう。偉人として教科書に載っていて、尊敬するようにと教えているはずだ。自国出身の偉大な人物を辱める国があるだろうか。
  • スギちゃんが、10メートルの飛び込みをして胸椎骨折で大怪我をしたそうだ。以前から、バラエティー番組で、芸人に危険なことをさせることを不快に思っていたが、今回の事件でますます嫌な気持ちになった。芸人はなんとしても売れたいから、危ないことや嫌なことも頼めばするだろうが、そんなことをさせることは間違っている。いわゆるハラスメントだと思う。スギちゃんが不憫だ。
  • “土下座めし”という企画に憤りを感じた。内容は予約しないと中々手に入らない食べ物を、土下座して購入者から手に入れるというものだが、テレビなら何でも許される、何でも通用すると考えていることが伝わり、またスタジオでのADの態度、「土下座までして取ってきたのに」のような態度が許せない。テレビ局の傲慢さ、何でもできると思い込んでいるスタッフの考えに、怒りを抑えられなかった。
  • わらしべ長者と称して、「わら」から高価な物へと次々交換していく企画だった。まるで、おいはぎだ。最初の若い男の子は、ただの「わら」と1万円以上する時計を交換させられている。強引に奪われたとしか思えない。テレビカメラに撮られている状況であれば、断りにくいのは当然だ。見るに堪えない。意思確認の言葉が「いいじゃん」ではないだろう。
  • 番組にずっと出演していた人気者チンパンジーが、研修生に重傷を負わせたとのニュースを聞いた。長年人間の都合で振り回された挙げ句、本来の姿が出てしまったことで、悪者に見られてしまうチンパンジーが気の毒だ。引退間近だったそうだが、今までの番組内容を見る限り、猛獣であるチンパンジーを軽く見ていたのではないかと思う。そもそもこの番組は、動物をただ可愛いだけのぬいぐるみのような扱いをしていて、不愉快だった。子どもの頃は可愛くても、成長したらクマや猿はどれだけ危険な動物なのかなど、もっと動物本来の姿を伝えていかないと、動物による同じような事故が今後も起こりかねない。
  • 犬の尻尾にリボンをくくりつけたり、鳩を仰向けにして何分ひっくり返ったままでいられるかなど、動物を虐待しているとしか思えなかった。嫌がっている動物たちを面白がって撮影し、「面白いですね~」「可愛いですね~」と言っている。スタジオ内のタレントやナレーターに唖然とした。そのVTR内には「※専門家の許可の下、撮影を行っています」という文字が小さく入っていたが、放送しているテレビ局スタッフは、この映像を見て何とも思わなかったのか。
  • 主人公の友人が、結婚パーティーで海岸に掘った穴に生き埋めになるシーンが不謹慎だ。昨年石川県で同様の事件が起きており、その事件がモチーフとされているようだ。三回忌も済んでいない遺族の感情は全く考えておらず、人権を甚だしく侵害しているドラマだと思う。このドラマの放送中止を求める。
  • これだけ世間でいじめ問題が出ているにもかかわらず、いじめを助長するようなことばかりしている。ある芸能人の家にとんねるずを泊めようという企画だったが、家の中やその家にある物をめちゃくちゃにしたりしている。テレビで何をやってもいいということはおかしい。この番組は後輩芸能人などに高額のものを買わせたり、いじめを生み出すようなことばかりしている。

【ラジオ】

  • リスナーが投稿する川柳のコーナーでのこと。病気を理由に総理大臣を辞任した国会議員が、今回の総裁選に意欲を示していることに懸念する川柳をリスナーが読み上げたところ、司会者がその国会議員をバカにするような発言を繰り返した。「あのときのことを思い出しましたよ」だとか「診断書を提出して立候補してほしい」だとか。この議員の病気は難病に分類されているという報道もあり、あまりにも配慮に欠けた発言だ。

【CM】

  • ゲオのCMです。携帯買取り宣伝で着信音を鳴らしているのがとても不愉快。職業柄、緊急出動がある身なので、あの着信音を聞くと寝ているときでも条件反射で起きてしまうことが頻繁にある。疲れていても起されてしまうし、起きていても音を聞いたら非常に不愉快になる。同じ境遇の方は少なくないかと思いますので着信音だけでも消してもらいたい。
  • テレビでもラジオでも、コマーシャルに子どもの出演が多すぎる。子ども言葉で聞き苦しく不愉快極まりない。子どもが偉そうにしている国は、日本ぐらいだろう。特にラジオは言葉だけで子ども言葉のしゃべり方は聞き苦しく堪えがたい。広告会社にも猛省を促してほしい。これ以上の低下は避けてほしい。

青少年に関する意見

【低俗・モラルに反する意見】

  • 若い女性に対して、「福沢諭吉、新渡戸稲造、野口英世の中で最も抱かれたくないのは誰?」という質問を行うコーナーがあった。偉人を侮辱するような内容で、見ていて不愉快だった。バラエティー番組とはいえ、子ども達も見る時間帯であり、偉人を馬鹿にして笑いを取るような番組内容は即刻改善していただきたい。
  • ここ数年来のアニメ番組の内容はあまりに低俗ではないか。昔なら夕方やゴールデンタイムには子ども向けのアニメがあり、内容も教育的なものや夢のあるものが多かった。しかし、最近はゴールデンタイムからアニメは消え去り、深夜にばかり放送され、その内容といえば下ネタを扱ったものばかり。深夜に放送されているから問題ないように思われるが、録画機があることを思えばそれは何の意味もない。一概に犯罪と低俗アニメを結びつけることはできないが、成人男子が見るような内容を、子どもでも見られるアニメとして垂れ流すことは非常識だ。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • 朝の情報番組の中で、海外で起こったいじめの現場を録画した動画を放送していた。このような動画でいじめについて知ってもらい、いじめをなくすために放送したのだと思う。しかし、このような放送を見た子ども達は「自分も」と、さらにいじめが深刻化していくのではないかと感じた。なにより、あのような残虐的な動画を流すことがどうかと思う。
  • 22時過ぎであったが、バラエティー番組の中で、集団で芸人を殴ったり蹴ったりする部分があり、学校などでのいじめにつながる光景で、テレビ的に好ましくないと思われる。本人たちは冗談でやっていても子どもにとっては冗談では済まされず、いじめなどにつながるものと思われる。ここ数年同じことを行っており、放送局に反省の態度がなく、本当に自分たちが放送を行うものとしてのスタンスを分かっているとは思えない。
  • 人間観察と称して、一般人に対して様々な仕掛けを行い、その反応を芸能人たちがあげつらうことで笑いを誘うという趣旨の番組だった。その一例として、飲食店(回転すし)で他人に勘定を押し付けられそうになった場合の反応を見るという場面があったが、詐欺罪が適応されるような反社会行為であるのに、それを楽しむかのような姿勢は疑問である。さらに、気が弱いために、勘定を押し付けられても泣き寝入りした一般人がいたが、それを嘲笑の対象として扱っており、いじめ問題が重大な社会問題となっている昨今、子ども達への影響が心配だ。

【暴力・殺人・残虐シーン関する意見】

  • 外国人の主婦からの依頼で、彼女が子どものころ故郷で食べていたセミを食べるというものがあった。あらかじめ用意されたセミを調理して食べることを想像していたが、実際は生きたセミを公園で捕まえ、その場で食べるというものであった。そのやり方があまりに残酷である。捕まえたセミの羽を引きちぎり、火で炙り、身をほじくり食べるというのだ。その様子を見ただけでも気分が悪くなった。外国の食文化を否定するつもりはないが、それを知らない人々に向けてこうした食べ方を突然見せるのはいかがなものか。

【食べ物に関する意見】

  • タレントの一家が「食べ放題を食べ尽くす」という企画に出演していたが、子どもの前で「もとを取るため、高い物を選ぶ」「炊き込みご飯の具材のみを食べるように指示する」「試飲の飲み物を飲みつくす」等、食べ物への感謝、食事をする意味、ものを味わう、ということが欠如していた。見ている子どもへの悪影響が著しい。

【要望・提言】

  • お笑いタレントが収録中に大けがをした。近年のお笑いタレントは、落語や漫才など話術や身振りではなく体を張ることで笑いをとる傾向があるが、一部にタレントに無茶な要求をしたりウソを信じ込ませたりして、怖がったり怯えている場面を皆で笑う番組が増えている。人が嫌がることをしてそれを皆で笑うという構図は、今の子ども達のいじめそのものであり、これらのタレントいじめ番組が子ども達のいじめを助長し、正当化、日常化してしまっているのではないか。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 視聴者意見を読んだ。最近の大人は自分の子どもに対してどのような教育をしているのだろうか。お笑い番組を例にあげて、子どもが真似していじめを助長させているなどの批判があったが、あくまでもお笑い番組はお笑いのひとつだ。子どもに対して、こういうことをしてはいけないと教えてあげることは親の仕事でありメディアの仕事ではない。特にお笑いに関しては、あれは駄目これも駄目などと批判され、結局は番組作りを制限され、身内だけの盛り上げり番組で終わるか、マンネリのクイズ番組になってしまう。

2012年8月に視聴者から寄せられた意見

2012年8月に視聴者から寄せられた意見

ロンドンオリンピックに関する意見が多かった。尖閣諸島に香港の活動家が上陸したことや、竹島での韓国大統領の発言など、領土をめぐるニュース報道についての意見も多かった。テレビ局が、韓流ドラマや韓国人アイドルを使いすぎだといった意見もあった。

2012年8月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,702件で、先月と比較して397件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール73%、電話23%、FAX2%、手紙ほか2%。 男女別は男性68%、女性28%、不明4%で、世代別では330歳代30%、40歳代26%、20歳代22%、50歳代11%、60歳以上7%、10歳代4%の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。8月の通知数は666件【41局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、24件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

8月の視聴者意見は1,702件と先月より397件増えた。
ロンドンオリンピックに関する意見が、約150件と多かった。時差の関係から放送が深夜におよび、日本人選手がいつ出てくるか分らないなどの苦情や、芸人やタレントをインタビュアーに使うことへの批判もあった。マラソン中継では、CMが入りすぎて競技の展開が分らないとの不満も多かった。
尖閣諸島に香港の活動家が上陸したことや、竹島での韓国大統領の発言など、領土をめぐるニュース報道についての意見が多かった。テレビ局が、韓流ドラマや韓国人アイドルを使いすぎだといった意見もあった。
恒例の長時間特番では、台風が近づいているのに足が不自由な少女を無理に登山させたなどの批判があった。
ラジオに関しては40件、CMに関する意見は50件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は120件で、前月より35件減少した。
今月は、表現・演出に関する意見が25件、次いで低俗・モラルに反する意見が17件、編成に関する意見が9件と続いた。
夏休みということもあり、子どもがテレビを見る機会が増えたことから、放送する時間帯と内容を考慮するよう望む意見が多く寄せられている。また、事前の告知やタイトルから受けたイメージと、放送されたドラマの内容との違いに戸惑う意見も、複数寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • ロンドンオリンピックで、日本人選手の登場を待っていると、テレビ画面に「もうすぐ」「まもなく」といった字幕が出て、視聴者をさらに待たせる。やめてほしい。実況アナウンサーが「このあと何番目に」と具体的に言ってくれたほうが見やすくていい。字幕で「もうすぐ」などの過剰な演出はいらない。
  • テレビのEPG画面からオリンピックの好きな競技だけを録画したいと思っても、ひとつの枠として記載されている為にできない。その結果、何時間も録画しなければならず、非常に不便だ。競技の放送時間を表示するか、競技ごとに区切って表示してもらいたい。
  • 速報のテロップと効果音が鳴ったので、災害や大きなニュースかとテレビを見たが、「オリンピックのメダル獲得」のニュースだった。ニュースかと思って肝を冷やしたし、そもそもオリンピック中継番組内だったのでテロップの意味はまったくなく、馬鹿にされたような気分になった。メダル獲得は確かに大きなニュースなのだろうが、「ニュース速報」とするには違和感がある。
  • マラソン中継に大量のCMが入っていて不快だ。民放はスポーツ番組をバラエティー番組と同じ感覚で作っているのではないか。マラソンやサッカーなどは刻一刻と状況が変化する競技だ。CMの入れ方が異常で、マラソンがどんな展開をしたのか全然わからない。
  • オリンピックの放送で、芸能人や芸人を起用することに違和感がある。インタビュアーにアイドルグループの芸能人を起用していたが、質問の仕方や内容が素人レベルだ。なぜアナウンサーを起用しないのか。芸能人にインタビューさせるということは、選手に対しても失礼だ。ある芸人は、つまらないコメントに終始し、とても見るに堪えない。また、別の芸人は金メダルを獲得した柔道選手に、「顔が怖い」などの失礼な言葉を投げかけただけでなく、くわえタバコでのやり取りと、見るに堪えない振る舞いだった。
  • オリンピックのメダリストを番組に呼ぶのはいいが、オモチャにするのは如何なものか。日本のテレビでしか通用しないタレントたちの、メダリストに対する敬意のなさ。それほどテレビは偉いのか。真剣勝負の世界に生き、実績をあげたメダリストに対して尊敬の対象であるのに、テレビは馬鹿にすることしか考えていない。
  • 日本人選手の活躍がめざましい。特に、女子選手のひたむきさ、素顔の美しさには心を打たれる。それに引き替え、テレビに出る女性芸能人の姿はどうだろう。容姿はけばけばしく、態度は品がない。オリンピックを機会に、みんなが日本女性本来の美しさを再認識し、テレビ出演者を選ぶ際の参考にしてくれることを願う。
  • 日本人女性ジャーナリストが、シリアで亡くなった。紛争地帯を女性が取材していたことにも驚いたが、女性ならではの視点での取材もあり、一つの国の中の痛ましい現実を私達が知ることが出来ていることを痛感した。日本の倫理観を、そのまま外国に持ち込むことは危険だろうが、人の命の重さに地域や人種、性別や年齢に差があってはならない。安易に外国人ジャーナリストの情報だけに頼れとは言わないが、何度も聞くジャーナリストの悲報は大変悲しい。戦争という不条理の、一つの現実として語り継いでほしいし、悲劇が繰り返されないように願わずにはいられない。
  • 「池上彰の戦争を考えるSP~戦争を起こした独裁者と熱狂~」を見た。池上彰さんが、日本が戦争に走った背景や戦争反対の思想が消された事実、戦中の暮らし、ユダヤ人と白人の対立が生んだアウシュビッツの悲劇やその収容所の跡地の取材、中東で紛争が絶えない理由や現状などを分かりやすく解説していて、よい番組だった。ゲスト出演していた方もアイドルや女子アナ、女優、タレントと様々な世代の方が出演していたにもかかわらず、番組の雰囲気を崩さないように発言していてよかった。この番組のおかげで視野が広がった。
  • 連日報道されているいじめ事件だが、火のついたタバコを押し付ける”根性焼き”、赤くはれあがった肌に言葉を失った。せめてモザイクをかけるか、もう少し配慮がほしかった。今日一日、チャンネルを替えるたびに、あの痛々しい”根性焼き”の映像を目にしてしまうのではないかとビクビクしてしまった。全ては加害者が悪い。被害者への同情ももちろんある。目にしてショックというか、人間はなんと残酷なのだろうと、とても嫌な気持ちになった。

【番組全般・その他】

  • 韓国大統領の竹島不法入国、天皇陛下侮辱発言、オリンピックサッカーでの政治パフォーマンスと、韓国の日本への非礼ぶりは常軌を逸している。ここまで緊迫した状況であるのに、テレビでは未だに韓国アイドルを出演させ、韓流ドラマを流し続けている。どう考えても異常だ。
  • 地上波・BSともに、韓国のドラマが多すぎる。竹島問題で揺れる中、反日の国のドラマの放送はやめてほしい。日本の昔のドラマの方が社会問題や、恋愛をち密な脚本や俳優の迫真の演技など胸を打つものがあり、考えさせられることが多い。大人も子どもも楽しめる良質なドラマを放送してほしい。
  • 毎年チャリティーをテーマにした長時間番組が放送されているが、そんな単発的なものよりニュース番組の中で定期的に福祉の現状や介護や福祉職で頑張る人たち、困難に負けずにたくましく生きる障害者、社会復帰に向けてリハビリに励む人、東日本大震災から復興に向かう被災地の人々など「頑張っている人」を取り上げてほしい。見た人が勇気や感動を与えられるような番組を放送してほしい。
  • 北海道で深夜に最大震度5の地震が起こった。それなのに生放送の「24時間テレビ」は地震速報をやらずに、お笑い芸人のおふざけをやっていた。生放送なのに地震速報をやらないのはどうしてか。どこかで震度5の地震があった時は、番組を一時中断しても地震速報を流すべきだ。
  • 番組の看板犬が飼い主の不注意で死んでしまった。テレビ局は打ち合わせの段階で飼い主と何度も接触しているだろう。生き物を商品としか思っていない儲け主義の飼い主であることをなぜ見抜けなかったのか。制作者としての能力もモラルも足りないのではないか。テレビ局はひたすら「飼い主が死なせた」というニュアンスを強調し、飼い主だけの責任にしているようだが、生き物を大切にする意識が欠けているという意味では、飼い主もテレビ局も同じだ。
  • 北海道について、嘘や誤解を受けるような表現があった。昼食にとうもろこしの塩ゆでだけを食べることはあり得ない。北海道出身の俳優が、三食とうもろこしを食べると言っていたが、実際にそのようなことは聞いたことがない。以前、美唄のことを放送していた時にも、有名な焼き鳥をシメで蕎麦に入れて食べるという放送があった。美唄に住んでいる兄弟に聞いたところ、そのような食べ方は初めて聞いたと言っていた。また、北海道は標準語に近いイントネーションなので、テレビでやっているような訛りはない。見ていて不愉快だった。
  • 「もらえるものはもろとけ」発言で問題になった芸人がまだ出演しており、不快な思いをした。目立とうと必死でやっていたが、彼を見るだけで嫌な気持ちになる。どうして最近のテレビはモラルが低いのか。謹慎もなく、平然とテレビに出続ける神経が理解できない。出演させ続けるテレビ局に倫理観はないのか。法に触れなければ、何をしてもいいということではない。
  • 出演者二人が顔を突っ込んでぐちゃぐちゃになったケーキについて、「スタッフがおいしくいただきました」とテロップが出ていた。少なくともぐちゃぐちゃになったところを食べているとは思えない。バラエティーでも視聴者向けに出す連絡事項のテロップは真実であるべきではないか。責任逃れのための真実味のないテロップを出すのをやめてほしい。
  • 傾けたアングルの映像は見るに堪えない。歩行を表す撮影でカメラをわざと斜めに動かす表現や、映像を早送りし時間短縮の映像表現なども含め、カメラを左右に振り過ぎだ。アングルをわざと斜めに固定したのもとても見にくい。何の目的でななめアングルを多用するのか理解できない。体幹機能障害3級の僕は、ななめアングルを見ることが堪えられない。めまいが起きる。おしゃれを演出するつもりでななめアングルを多用するのかと思うが、できるだけ水平アングルで撮影してほしい。

【ラジオ】

  • ラジオ各局の「オリンピックハイライト」について。同じ内容の放送を別の局が時間をずらして放送するので2回聴かされ不快である。内容が異なっていればいいが、録音だから同じ内容だ。オリンピックの結果などテレビやインターネットでも入手することができるので、何のありがたみも、有用性も感じられない。この放送自体をやめて、通常通りの放送に戻してほしい。
  • 番組で「女医」をゲストに呼んで性行為の話題を延々と話していた。内容は恥ずかしくて言えない。ゲストの芸人の風俗での体験など、本当に低俗なものだった。あのような放送は、放送コードとして許されるのか。深夜番組とはいえ、公共の電波を使い、このような低俗な放送はやめていただきたい。

【CM】

  • 「ぷっちょ」の新CMが完成したようだが、そのCMの内容が不快だ。AKB48のひとりが歌のお姉さんの役になり、その他のメンバーが子どもの役となっているが、子ども役のメンバーは身体だけ子どもで、メンバーの顔で合成されている。違和感もあり生理的に受け付けない。毎回AKBのプロモーションCMのような出来になっている。
  • 「CookDo」のCMは、出演者が箸の音をカチャカチャさせて食べるときの音もはしたなく、不快だ。これまで他の商品やCMでこのような印象を抱いたことはなかった。演出過剰ではないか。

青少年に関する意見

【表現・演出に関する意見】

  • 過去の世界にタイムスリップした兄妹の冒険ストーリーかと思って見たが、まったく違っていた。近親相姦一歩手前の行為や売春などが露骨に描かれており、題名のイメージとはかけ離れた路線のドラマである。中学・高校生の子どもたちも気まずく感じたようで、じきに一緒には見なくなった。夜遅い時間に放送するならともかく、夏休みの子どもが見るような時間に放送する内容ではない。
  • テレビによく子役が出ているが、番組側がわざとやらせているのか知らないが、大人びたようなコメント等を子役にやらせていて不快だ。子どもに毒舌コメントをさせて何が面白いのか。そもそも子役をテレビに出しすぎだ。特に子役が主役でない場合は出さなくてもいいのではないのか。

【いじめ・虐待に関する意見】

  • 大津いじめ自殺事件以来、報道番組でいじめ問題を取り上げ、再発防止のための検証や議論をしている。しかし、その一方で、同じ放送局のバラエティー番組では、大人数で一人のタレントをいじめて笑い者にしている。いじめられキャラのタレントはそれを「芸」としているかもしれないが、見ている子どもにはそんなことはわからない。いじめが社会問題になっている今、放送局をあげていじめ防止対策に取り組むべきだ。

【暴力・殺人・残虐シーン関する意見】

  • 日曜日の午前中に放送するアニメにしては、暴力的な表現が直接的だ。人の頭を後ろから殴り殺すところや、どす黒い血の色や首がぽっきり折られるシーンなど。もう少し別の見せ方もあるように思う。子どもが対象のアニメのようだが、疑問だ。

【編成に関する意見】

  • 子ども向けのアニメで大津波により甚大な被害を受けるシーンを描いていた。東日本大震災による大津波被害を受けてから、たった1年程度しか経過していないのに、このアニメを放送することは間違っている。被災した子どもたちもこのアニメを見ていた可能性があると考えると、あまりにも酷な話だ。アニメを放送するなとは言わないが、もう少し放送するアニメを考えるべきだ。
  • 8月6日は「広島原爆の日」である。にもかかわらず、朝から各局とも「オリンピック」ばかりだ。若い世代へ「戦争の悲惨さ」を伝えるためにも、各局で特集を組むべきだ。

【報道・情報に関する意見】

  • アイドルグループのメンバー脱退について、その脱退理由が飲酒・喫煙であったとして、まるで犯罪者であるかのように報道された。報道されたメンバー全員が未成年者であり、中には14歳の女子中学生も含まれているにもかかわらず、実名・顔写真を晒されて犯罪者のように報道された。報道された内容に確固たる証拠はなく、単にネット上での噂をあたかも事実であるかのように報道した。地上波の影響力がどれほど大きいものか理解しているのか。

【その他】

  • いじめの助長になるバラエティー番組が多い中、フジテレビ『ほこ×たて』は素晴らしい番組だ。日本は「技術立国」であり、高い技術力と勤勉な日本人の性格で「経済立国」といわれるまでに成長した。その日本の技術を知る機会がないなか、バラエティー番組でそれを紹介するという新しい試みに感動した。日本が豊かな状態も、技術者のおかげだ。技術者の仕事を知るということは、若い世代にも勇気と元気を与えられる。理系離れが問題になっているが、この番組を見て技術者になりたいと思う若者が増えたら、日本もよくなると思う。

2012年6月に視聴者から寄せられた意見

2012年6月に視聴者から寄せられた意見

地下鉄サリン事件以来、17年間にわたって逃亡を続けていた最後のオウム指名手配犯2名が、相次いで逮捕された。大阪心斎橋では白昼通り魔殺人事件が発生、2人が殺された。報道に関連して、防犯カメラや市民提供の映像の扱いについて疑問や意見が寄せられた。

2012年6月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,573件で、先月と比較して202件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話24%、FAX2%、手紙ほか2%。 男女別は男性69%、女性27%、不明4%で、世代別では30歳代31%、40歳代28%、20歳代18%、50歳代14%、60歳以上6%、10歳代3%の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。6月の通知数は676件【44局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、33件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

6月の視聴者意見は1,573件と先月より202件減った。
地下鉄サリン事件以来、17年間にわたって逃亡を続けていた最後のオウム指名手配犯2名が、相次いで逮捕された。大阪心斎橋では白昼通り魔殺人事件が発生、2人が殺された。報道に関連して、防犯カメラや市民提供の映像の扱いについて疑問や意見が寄せられた。国会では消費税増税法案が衆議院を通過、採決に反対した小沢一郎氏らは民主党を離党した。政局本位の報道という批判も多かった。
バラエティー番組について厳しい意見が多かった。バラエティーならなんでも許されるのか。せっかくの料理を食べずに、洋服のポケットやカバンに隠したりしていた。「食べ物を粗末にして、どう笑えというのか、稚拙で笑えない」。出演者全員で、酒の飲み比べをするというのも芸がない。「自由な発想、表現ではなく、単に常識やモラルに欠けているだけだ」などの意見があった。
先月来、視聴者の興味を煽り、むやみに期待させた上で、”登場”させずに裏切るという制作手法が、過剰な演出として問題となったが、今回も”このあと・・・””CMのあと・・・”と字幕を提示しながら、結局来週の話だったりする引っぱり手法に対し、「視聴者を馬鹿にした詐欺的方法だ」と厳しい批判があった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は133件で、前月より9件増加した。
今月は、表現・演出に関する意見が33件、次いで低俗・モラルに反する意見が21件、視聴者意見への反論・同意が11件、編成に関する意見と言葉に関する意見がそれぞれ5件と続いた。
表現・演出に関する意見では、アイドルグループのメンバーに生放送で騒動の内容を尋ねたことへの意見や、食べ物の扱い方について配慮を求める意見が複数あった。
また、言葉遣いに関する意見や、子役の出演について番組内容との適性を考慮してほしいとの意見も寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 消費税増税問題が報道されているが、政局の行方に関する論評ばかりだ。確かに面白いことだろうが、消費税増税の必要性や課税方法、内容などについても含めて報道しないと今の状況ではおかしいのではないか。どのテレビ番組も新聞各紙の取材記事を元にアレンジしながら、面白可笑しくしているとしか思えない。
  • 情報番組にコメンテーターとして出演する人物に、芸能人や芸人を多用して、政治などについて意見を言わせる意味がわからない。テレビ局の意向に沿ったことしか言わない芸能人の意見を、まるで”世論”であるかのように放送している。いつも反対意見の人はおらず、公平な放送とは思えない。せめて、専門的知識のある人を出すべきだ。なぜ浮気を自慢するような芸人に事件や事故、政治について語らせるのか。
  • オウム手配犯の取材で、川崎駅の防犯カメラなどを放送していたが、タクシーの防犯システムのスイッチの位置を放送したことはいかがなものか。タクシートラブルが多い中、防犯システムの存在を知られたくないタクシー会社もあると思う。これでは犯人が車載カメラのついていない車を選んで乗るのではないか。逃走手段をアドバイスしているように感じた。
  • 先日逮捕された菊地直子容疑者の潜伏先周辺からリポートしていた。同容疑者の地元での日常生活について、焼き鳥店の店員が取材に応じていた。リポーターは「菊地容疑者は何を食べていたか?」という質問に続き「タレ?それとも塩で?」と尋ねた。この状況で聞くようなことだろうか。菊地容疑者は殺人カルト教団の広告塔であり、サリン製造にも関わった特別指名手配犯だ。潜伏生活の様子を伝えるのはよいが、「焼き鳥の味付け」を聞いて何になるというのか。いくら何でもふざけており、真剣味に欠ける。
  • AKB48の総選挙は、ファンだけが興味あるものだと思う。彼女たちのための番組をわざわざ特番で生中継する意味がわからない。日本代表のサッカーなど国民全体で興味のあるものならわかるが、若者だけしかほとんど興味のないものを、あたかも「国民の関心事」であるかのように放送するのはおかしい。ニュースで舞台裏を報道したり、特番直前SPなどを放送したりして1日中AKBになっている。
  • 生活保護の話題で、受給そのものが悪いというような報道が多い。私の近所には生活保護受給者が数人いるが、皆それぞれ必要があって受給している。その人達が最近のテレビで受給者が批判されているのを見て、「自分は生活保護が打ち切られるのではないか」と不安がっている。弱い立場の人達をいたずらに不安に陥れることに憤りを感じる。朝の情報番組で「隣人が不正受給しているようだ。行政に報告したいが匿名でも可能か?」という視聴者からの質問を紹介していた。それに対し「匿名でも大丈夫です」という答えだった。番組を挙げて「告げ口」を奨励しているようで、不快極まりない。
  • お笑い芸人の母親らの生活保護不正受給だが、お金を返し、テレビで謝罪すれば許されるというものではない。今回発覚しなかったなら、そのまま受給させ続けていただろう。生活保護そのものに対する信頼を大きく損なった張本人であるから、テレビに出すべきではない。
  • 昔なら常識的なラインがあったと思うが、最近のテレビはそれさえない。お笑い芸人生活保護不正受給の問題で「どうしてこれが問題なのか」という意見を、出演者ほぼ全員がしていた。吉本が株主の制作会社の番組らしいが、公共のテレビで流して良いのだろうか。今回の問題は、それが法的にどうとかいう問題とは違う。有名人のあまりのモラルの低さにあきれた。
  • 「学校の節電対策が難しい」という話の流れの中で、女子高生が学校のトイレで携帯電話を充電するという話をしていた。節電とは何の関係もないばかりか、電気の受給契約者以外の者が、契約者に無断で電気を使用することは窃盗行為に当たる。もしその映像を学校側が確認すれば、彼女たちが学校から何らかの処分を受ける可能性は十分にある。盗電行為の模倣を誘発する結果にもつながる。視聴者に対する配慮、取材対象に対する配慮、社会に対する配慮のいずれをも欠いた放送だ。

【番組全般・その他】

  • 最近のテレビを見ているとあまりにも常識のない番組が多く、テレビ業界への不信感を持つ。どのテレビ局にも倫理観など存在しないようだ。芸能人が反社会的なことをしても、罪を犯しても、テレビ局は弁護士まで連れて来て正当化する。一般社会だとそのような言い訳は通用しない。あまりにも視聴者とかけ離れた感覚ではないか。
  • “ネコババ王決定戦”は、相手にばれないうちに物や食べ物を盗むという企画だった。盗むということ自体がよくないのに、店で注文した食べ物を服やかばんの中に入れて隠す。後でスタッフが食べられる状態でもなく、ただ食べ物を粗末にしているだけだ。店は汚すし、せっかくの食べ物は食べずにグチャグチャにされて本当に失礼なことだ。不愉快でチャンネルを替えた。なぜあれで笑えるのか。
  • 自分の目を疑った。出された食事を洋服のフードの中に詰め込んだり、カバンの中に流し込んだりしていた。子を持つ芸人までもが食べ物を粗末に扱うなんて、親としての神経を疑う。公共の電波で放送して良い内容かどうか、よく考えてほしい。
  • 酒を飲んで酔っ払った芸人がトークをしている。酒を飲んで仕事するなんてあり得ない。バラエティーならなんでも許されるのか。番組最後に、芸人が酔っ払って全裸になり、女性芸人もいる中、前転などして騒いでいた。モザイクがあれば何をやってもいいのか。裸になってしか笑わせることができないような番組はやめてほしい。
  • 楽しく見た。新聞によると、暴飲の助長につながると、視聴者や団体から抗議が殺到しているそうだ。ちょっと古臭い発想だが、メンバー同士がお酒を飲んで本音を話す企画はよかったと思う。新メンバーが涙を流し、酔いに任せて本音を吐露するシーンもよかった。規制してばかりでは、テレビがつまらなくなる。
  • 「芸人が芸人に強制的に高価な商品を買わせる」というコーナーがあるが、そのような無駄遣いをして何になるのだろう。特に、震災で何もかも失った人達がその企画を見たら一体どう感じるだろうか。ちなみに、以前そのコーナーで高価な時計を買った芸人が、母親に生活保護を受けさせていたことが分かり批判された。テレビは、倫理というものを失っているのではないか。
  • 海外を体当たりで体験しようという主旨の番組が多い。内向きになりがちな日本人の目を海外に向けるという点では良いことだと思うが、いくつか気になることがある。お笑い芸人などが内輪のノリをそのまま海外に持っていくことで、現地の人が当惑している。時には笑いをとろうと必死になるあまり、かなり失礼なことをしているケースも見られる。「旅行者一人一人が外交官」という言葉があるが、外国での一人の行動が、他の日本人にも多大な迷惑を及ぼす。よく考えて行動してほしい。
  • 「ワイプ」の小窓が邪魔だ。今のテレビ界の主流なのかもしれないが視聴者にとってはストレスだ。だから「リモコンdボタン」で「ワイプ選択消去システム」を作ってくれとテレビ局に問い合わせているが、一向に動いてくれない。タレントの顔色なんて見たくない。リアクション取ろうと無駄にうるさいし、みんな映りたくて前に出ようと必死に喋っている。見ている側には不愉快でしかない。消せるように「選択制」にしてほしい。
  • 最近のテレビ番組は開始時間も終了時間もまちまちで中途半端なものが多いため、録画する際に不便だ。たとえば番組Aの終了が19時57分、他局の番組Bの開始が19時56分であると、一部重なってしまい、最初の番組が終わるまで後の番組は録画できない。こうした番組同士の重なりは特にゴールデンタイムに多い。視聴率を効果的に稼ぐための手段なのかも知れないが、視聴者の都合も考え、各局が足並みを揃えて番組の開始と終了の時間は合わせるようにしてほしい。
  • デジタル放送になり間もなく1年になる。地震、気象情報やニュース速報等、未だにテロップが流れるが、必要か?番組参加などでdボタン利用などが多くなっている現在、アナログ当時のテロップは不必要ではないか。dボタンで詳細が分かるし、速報として流しても、発生後であれば発生地区の人がテレビで確認出来ないのが実情ではないか。

【ラジオ】

  • 生放送の10時からの聴取者参加型クイズコーナーで、リスナーが「工事現場のクレーンを操縦中」と話し、片手で携帯電話をつなぎ会話していた。「ベテランだからクレーン操縦中であっても電話できる」と豪語し、「現在24メートルの高さまで物を吊り上げ中」とまで話している。電話をやめるなり作業を中断させるなりするのが番組進行者の役目だと思うが、パーソナリティーの発した言葉は「片手間で余裕ですね」だった。たとえ目に見えない相手の言動でも、真偽のほどがわからないのに危険を放置するような言動は相応しくないのではないか。
  • 番組中に下ネタを言ったり、大声で叫んだり、不適切な内容が多い。公共の電波で放送を行うのだから考えて貰いたい。リスナーからの下ネタ投稿を、番組内で放送する。最低なラジオ番組だ。我々、サラリーマンは不祥事を起こすと処分される。彼らにも一度ペナルティーを与えるべきではないか。このまま放置すると日本社会がバカになる。
  • 夕方のラジオ番組だが、下ネタが多い。この日はリスナーの悩み相談で、題材は「セックスレス」だった。いくら性にオープンになった今の世でも、時間帯に節度があっても良いのではないか。会社でFMがBGMになっている場合もある。不愉快な番組だ。

【CM】

  • 問題になった「ぷっちょ」の続編が放送された。CMの最初の部分は前回の実写のままで、後半は粘土でアニメ化したメンバーに差し替えている。これは批判を無視し、馬鹿にした態度だ。視聴者をどういう流れでどの程度にすれば丸め込めるかというものだ。内容はなにも変わっておらず、卑猥で不衛生であり不快である。とても商品を買う気にはならない。
  • 多くの番組で、「このあとすぐ登場」といってCMに入り、CM明けはただの次週の予告で、実際に登場するのは次週であるといった手口が多発している。これは視聴者を欺く行為であり、許されるものではない。

青少年に関する意見

【表現・演出に関する意見】

  • 最近、週刊誌で過去の恋愛報道が出たアイドルグループのメンバーに、「本音を聞く為」と称して”ドッキリ企画”を仕掛けていた。週刊誌で叩かれ、バッシングされ、傷ついているであろう19歳の女の子に、ここまでする必要があるのか。明らかに公開イジメではないか。彼女の特別なファンではないが、非常に腹が立った。今後、視聴率稼ぎのこうした企画はやめるべきだ。
  • 映画番組で、3月から有名な子役がナビゲーターを担当しているが、彼はまだ10歳だ。映画には大人向けの内容の映画もあるのに、10歳の子役からその映画を勧められるということはどうも納得できない。この番組は楽しみにしている番組の一つだ。それなのに、子役のナビゲーターが気になってしまい、気分を損ねてしまう。子ども向けの映画のみのナビゲーターなら、まだ納得もする。
  • 色々な店を紹介する際、芸人が店の人には内緒で店の中を物色し、商品をつまみ食いすることがよくある。大人には演出だと理解できるが、純粋な青少年にはわかりにくい。テレビの影響力を考え、こうした行為は放送するべきではない。

【低俗・モラルに反する意見】

  • 20時台の子どもも楽しめる番組であるのに、最後に男性芸人たちが風俗の話をしていたのが不快だった。「××あたりの店に行った」とか「××マッサージ云々」などと平気で話すのにはあきれた。せっかくの良い番組が台無しだ。子どもが見ているということを忘れないでほしい。

【食べ物に関する意見】

  • 料理ができない若いタレントに、料理ができる人が目隠しして指示をだし、料理を作る番組だった。あからさまに食材を無駄に使って、遊んでいる様を面白おかしく放送していた。子どもが食べ物を投げたりして、食べ物を粗末にする、教育上よくないものだと思う。子供が目にする時間帯に放送していいのか。

【編成に関する意見】

  • 日曜日の朝、子どもが楽しみにしている番組があるが、この日は海外のゴルフ大会を放送していた。致し方ないが、もう少し子どもに配慮したプログラムを組めないものか。土曜日と日曜日の午前中の他局(BSも) の番組編成も、政治の話や通販番組などばかりで、家族で楽しむ番組がないように感じる。

【言葉に関する意見】

  • 最近の子どもたちは、かわいそうだ。民放での子ども向け番組が少ない。関東では民放での朝の子ども向け番組はテレビ東京だけ。でも、他の地方ではEテレだけで、他は全てニュース。もし、自分が今の時代の子どもだったら、間違いなく朝はテレビを見なくなる。それどころか、大人向けの番組ばかりで見たい番組がない。テレビは目先の視聴率競争ばかり。各局で、子ども向け番組の放送をしてほしい。

【その他】

  • 最近BS放送をよく見ているが、民放局でも自然環境や世界の国々のドキュメンタリーを放送するなど、質の高い番組が多い。まさに子どもにとって、うってつけの番組をやっている。子どものいる前では、BS放送にチャンネルを合わせるよう薦めたい。

2012年7月に視聴者から寄せられた意見

2012年7月に視聴者から寄せられた意見

ロンドン五輪が開幕した。日本人選手の活躍に声援を送る意見がある一方、どこの放送局も五輪の放送ばかりで、他の情報・ニュースが報道されないといった批判もあった。また、滋賀県大津市で発覚した中学生いじめ自殺事件では、教育委員会や学校、教師の対応をめぐって多くの意見が寄せられた。

2012年7月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,305件で、先月と比較して268件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話26%、FAX1%、手紙ほか2%。 男女別は男性72%、女性24%、不明4%で、世代別では30歳代32%、40歳代26%、20歳代16%、50歳代14%、60歳以上9%、10歳代3%の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。7月の通知数は535件【38局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、28件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

7月の視聴者意見は1,305件と先月より268件減少した。
ロンドン五輪が開幕した。日本人選手の活躍に声援を送る意見がある一方、どこの放送局も五輪の放送ばかりで、他の情報・ニュースが報道されないといった批判もあった。また競技中継がLIVEなのか、録画なのか判然としないので、画面に字幕などで明示してほしいという要望もあった。時差の関係で深夜にわたる放送も多く、「まもなく××選手登場」といった、今にも登場するような表現にも、多くの批判が寄せられた。
滋賀県大津市で発覚した中学生いじめ自殺事件では、教育委員会や学校、教師の対応をめぐって多くの意見が寄せられた。自殺直後におこなわれた生徒へのアンケート調査結果をあいまいにし、真剣に対応しなかったというもので、被害届を三度も受け付けなかった警察も批判の対象となった。報道の過程で、いじめたとされる加害少年らの名前の消し方不十分だったため、ネット上に流出し、問題になった。
バラエティー番組では、長時間の特番に、「節電の夏にやることか」「身内ばかりで騒いでいるだけだ」などの批判や、芸人に生中継で”プロポーズ”させた演出などに反発があった。
また親族の生活保護費受給が問題になったお笑い芸人がテレビに出演し続けていることにも、テレビ業界の倫理観を疑うといった厳しい意見があった。
ラジオに関しては34件、CMに関する意見は43件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は155件で、前月より22件増加した。
今月は、一連の大津いじめ自殺事件の報道の影響もあり、いじめ・虐待に関する意見が44件、次いで表現・演出に関する意見と低俗・モラルに反する意見がそれぞれ22件と続いた。
いじめ関連では幅広い視点から意見が届いており、特にバラエティー番組の中の企画がいじめを連想させるとの意見が多いほか、ドラマや報道・情報番組内での扱いについても、複数意見が寄せられている。
また、子どもが見る時間帯における番組や映画の宣伝の内容について、配慮を求める意見が恒常的に寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 大津いじめ自殺事件について。確かに教育委員会や学校それに警察の対応には問題があったと思う。報道では、学校や役所をスケープゴートにして叩いているが、そういう報道のみで良いのだろうか。家庭や地域、社会やテレビ番組に問題はないのだろうか。大人の社会でも毎年3万人の自殺者が出ている。いじめとは直接関係ないが、そういうことが子供社会にも影響しているのではないか。
  • 私は40年近く教師をしていた。大津いじめ自殺事件の教師や教育委員会の態度に腹を立てていたので、厳しく追及する報道姿勢に感謝している。現場の教師が見て見ぬふりをしなければ、最悪の事態は防げたはずだ。今後も教育現場が改善されるような報道をお願いしたい。
  • 他人事のように弁解する教育委員会や学校を批判するのではなく、今もいじめに苦しんでいる子どものための報道をしてほしい。自分も同様のことをされるかもしれない恐怖、自分がされていることのフラッシュバックなど、彼らは今も怯えているに違いない。一部の番組では24時間対応の「いじめ相談窓口」を紹介していたが、画面下に電話番号などを表示して、今いじめに苦しんでいる子どもを救う報道をしてほしい。
  • 大津いじめ自殺事件の報道で、加害生徒の名前を不十分な塗りつぶしをした状態で放送したため、名前が判明してしまった。そのため、ネット上では生徒や家族への嫌がらせが行われている。十分な配慮がなされていたとは思えない。今後同様のことがないように注意すべきだ。
  • 大津いじめ自殺事件は、本当に心が痛む。もちろん加害生徒や教育委員会、学校の責任を追及していただきたいが、それらを放送するテレビ局はどうなのか。直接関係なくても、日ごろからいじめや罰ゲームをお笑いとしているテレビ番組のあり方も見直していく必要がある。テレビで放送される罰ゲームやお笑い受けするいじめギャグを日常的に見ることによって、正義の感覚が麻痺するのではないだろうか。
  • ロンドン五輪中継で、「この後すぐ」の字幕や司会者が「もうすぐ」と同じセリフを連呼するが、すぐに日本人選手が登場することはない。バラエティー番組でも同じような手法がとられるが、こういったやり方は過剰演出だ。日本人選手を中心に見ようとしても不可能で、テレビ画面ではこの後すぐといった字幕スーパーに踊らされてしまう。
  • ロンドン五輪の放送について、「LIVE」と「録画」の違いをはっきりさせてほしい。時差のある海外での放送だし、録画放送を知らずに見続けさせられているのではと勘ぐってしまう。安心して応援できない。
  • 米海兵隊のオスプレイ配備報道について。どの局も「オスプレイには墜落する危険性がある」「オスプレイ配備反対の主張と市民団体の主張」という報道ばかりだ。重要なことが無視されている。「オスプレイは日本の国防にとって役に立つのか」という検証報道が少ない。そのために、結果的には「オスプレイ配備にとにかく反対」という一方的な報道ばかりがされており、国民がこの問題に関して冷静に判断する機会を奪っている。
  • 上野動物園のパンダが出産し、朝から晩までそのニュースを報じていた。確かに珍しいこと、おめでたいことではあると思うが、出産のニュースを伝える際に交尾中の映像が必ずといっていいほど使われているのはいい気分がしない。一日中各局で交尾の映像を見せられても困る。
  • ワイドショーのテーマの取捨選択に疑問を感じる。大きな話題なのにテレビで取り上げないケースがある。最近では、プロ野球監督の女性問題だ。事件の発端は80年代のようだが、反社会的人物との金品授受は数年前であり、時効ではないはず。その金額も尋常でない金額なのに、どのテレビ局も追随して独自の追加取材や事件の真相を調べようとしていない。うやむやのまま終わらせようとしている感じだ。テレビ界には、情報を操作することや、圧力などがあるのか。

【番組全般・その他】

  • 昨年もそうだったが、身内だけが盛り上がるだけのくだらない番組を延々とやっていた。節電が叫ばれている中で、このような番組を長時間放送する意味があるのか?各地からアナウンサーを集めてのど自慢をやる意味があるのか?被災地の人間からみれば、そのようなことに費やす時間とお金があるなら、復興に取り組んでいる団体や、被災地にやってきているボランティアの活動に焦点をあてて紹介するなど、良質な番組を作ろうと思えばいくらでも出来るはずだ。
  • 男気じゃんけんなる企画で、出演者がスーツ姿で同じバッジを付けている。過去の優勝者は金バッジで幹部だそうだ。デザイン、制度からも明らかに暴力団の代紋のバッジ・金バッジを真似したものだ。近年暴力団と芸能界の関係が厳しく問われているのに、この程度の認識だ。あきれたことにそのバッジを子どもが中心のテレビ局のイベントでも販売するそうだ。出演者、スタッフだけでなく、局までこの程度の認識かと思うと情けない。
  • お笑い芸人に無理やりプロポーズさせていることが、とても気の毒で不快だった。生放送だからしないわけにはいかず、時間が迫っているから考える時間を与えない。台本があったのかはわからないが、本来喜ばしいプロポーズという行為なのに、不快になった。何の心構えもなく無理やりさせられたプロポーズで、幸せな結婚ができるのか。不幸な結果になったときテレビ局は責任をとれるのか。
  • クイズの王様を決める企画。当初はそれぞれの番組優勝者を集めることに意味はないと思っていた。しかし見てみると、さすがに実力者と思わせる知識量、実力者同士の駆け引きはスポーツ観戦よりも見応えがあった。やはりクイズ番組は一般参加型がよいと感じた。ここ何年も、クイズ番組といえば芸能人が回答者であるものばかりだったが、無能な出演者の稚拙な回答には呆れていた。有名人でなくても、勉強を積んだ、本当に一流の人々の振る舞いを見ていると、それだけでも見本になる。
  • 整形手術の繰り返しにより容姿が変形してしまった韓国女性が登場し、日本で最終的な治療を受ける様子を放送していた。しかし過剰な演出でショー化し、彼女の異様な姿を見世物にしているとしか思えなかった。また、隣り合わせの話題が「アメリカ発、浮気現場映像」など低俗な内容であったため、韓国女性の話題も同じく興味本位のネタとして扱われているように思え、本人がかわいそうだった。
  • 生活保護不正受給問題で、悪質な行為をはたらいていたお笑い芸人が毎日のようにテレビに出続けることが不思議だ。番組で馬鹿笑いし、何事もなかったかのようにしゃべり続けている。笑えないばかりか心底不快だ。彼らの言い訳を擁護し、起用し続けるテレビ局の常識を疑う。罪にならなければ何をしてもいいと言っていることと同じだ。テレビ業界は倫理観がまるでない。
  • 秋公開予定のアニメ映画劇場版の未公開映像が放送されるという触れ込みだったが、実際放送されたのは前作のダイジェスト映像と作りかけのピアノのCGを背景にしたタイトルロゴだけであった。確かに初公開映像には違いないが、これでは詐欺もいいところだ。最近、こういう不愉快な告知が多すぎる。業界として改善に取り組むべきではないか。
  • モラルの低さを露呈したような番組ばかりが目立つ。常識もなければ秩序もなく、テレビ業界への不信感が募る。芸能人が脱法的なことをしても、罪を犯しても、テレビ局は弁護士を盾に正当化し、さも世論だといわんばかりの偏向報道を平気でしている。テレビが嫌いになった。
  • 各局で、「衝撃映像」などといって海外の映像を集めた番組を放送している。映像を見せる番組なのに必ずワイプで芸能人の顔を映すことは邪魔だ。なぜ映像の邪魔をするのかわからない。大げさな「このあとすぐ!」などのコメントを画面の上の方に出していることも邪魔だ。なぜ普通に映像を見せないのか。
  • ツイッターなどと連動させて、画面下部に視聴者のリアルタイムの感想を表示させる手法の番組が多い。生放送ならではのライブ感ということなのだろうが、目がチラチラして見辛いし、そちらを読んでしまって、放送内容をほとんど見聞きしていないことも多い。自分と異なる意見を見てしまい、無意味に腹が立つこともある。意図は分かるが、皆が皆、他人の感想を眺めつつテレビを見たいわけではない。
  • 「東南アジアのアイドル、ヘビロテを歌う」という字幕を見た。「ヘビ=蛇」の話ではない。「ヘビロテ」とは「ヘビーローテーション」という曲の名前だが、こうした表現を理解しろというのは無理である。日本人が作ったとは思えないニュース原稿であった。自分はわかっているから視聴者は理解すると思っている独善的な態度では、マスコミに携わる資格はない。「コミュニケーション能力」が退化しているという自覚すらないようだ。
  • 最近の民放の女性アナウンサーはいわゆるキャピキャピギャルばかりだ。それでもアナウンサーとして「正しい日本語で分かりやすく伝える」ことが出来ていれば良いのだが、それすら怪しい。少々のことには目をつぶるが、厳しい選抜を経て採用された人達にしてはあまりにもお粗末なのではないか。

【ラジオ】

  • 「顔を美容整形している人と話したい!」を聞いた。「美容整形によって人生が変わった」「きれいになった方がいいじゃない」など、美容整形を推奨する意見ばかりで、リスクの説明が全くなかった。これでは、未熟な若者が安易に飛びついてしまう。美容整形は医療行為で、失敗もあれば、思った通りにならないこともある。賛否両論を紹介し、慎重な判断を促すべきだ。
  • 他人を口汚く罵倒すれば批判になると勘違いしている「自称」批評家や「独自」ジャーナリストを、午前および昼過ぎから夕方のバラエティーにゲストやコメンテーターとして多数採用しているが、昨今のネット世論に迎合した偏向報道であり著しく中立性を欠く。
  • 大人の女性に対し、「なぎさちゃん」と言っている。放送局は、キャバレーじゃない。こういう女性蔑視発言を公共の電波で流すのは、放送局の社会的責任としていかがなものか。相手が良いと言ったとかそういう問題ではない。きちんと対処してほしい。

【CM】

  • 番組の山場になると、必ずCMが入るのでイライラする。正解や得点、料理や変身後など挙げればきりがない。これではCMの商品を買う気がしない。CMをはさまず、そのまま見せてくれたら良いのに逆効果だ。民放はみな同じ手法で視聴者をイライラさせる。改善してほしい。
  • CMになると普通の番組との音量差が大きい。CMの度に、ボリュームを小さくしなければならない。CMの音量に合わせると一般番組の音が聞こえづらく、ボリュームを大きくしなければならない。病人や乳幼児のいる家庭では、健康面にも多大な影響を与える。

青少年に関する意見

【いじめ・虐待に関する意見】

  • 芸人同士が悪ふざけで殴り合うシーンがあった。先日、中学生が小学生を暴行している動画がインターネットに公開される事案があったが、放送されたシーンはその動画を彷彿とさせるものだった。テレビ局は「これは演出」と言うかもしれないが、放送を見た子ども達がそんな区別をできるだろうか。世間でこれだけいじめの問題が取りざたされ、自身の局でも「いじめはいけない」と報道している今、あまりにも配慮にかける放送だったのではないか。
  • 子どもが深夜の時間帯の番組を録画して翌日見ていたが、その中でお笑い芸人が生きた蟹を口移しでリレーしていき、はさまれたら負けというゲームが唐突に始まった。大津いじめ自殺事件で、死んだ蛙や蜂を食べさせられたとの報道があったが、それを連想させる上、やらされている芸人を囲んでみんなが笑って見ている構図はどう見てもいじめにしか見えなかった。毎日報道でいじめを非難しているテレビ局が、同じ構図のいじめを垂れ流している。いくらバラエティーで、お笑い芸人が参加しているとはいえ、こういうことを企画するべきではない。同じゲームがいじめで使われることを危惧している。
  • お笑いタレントによるゲームのコーナーで、「一人が口にゴム状のものをくわえ、その端っこをもう一人が持ったまま数メートル離れ、一気に離す」というゲーム(ゴムパッチン)をやっていた。ゴムは顔面を直撃し、当てられた方は痛さに声をあげ、顔をゆがめていた。その様子にスタジオ内からは爆笑が沸き起こった。子どもを対象とした番組で、いじめのヒントを与えるような内容を放送するとはとんでもない。また、テレビ局に電話で抗議したが、横柄な対応をされた。
  • 最近、いじめている状況を携帯で撮った動画をテレビで放送しているが、やめてほしい。考えが未熟な子ども達は真似をする。ニュースで流すこと自体がいじめを誘発しているのではないか。いじめをすることは間違いなくいけないことだが、それをそのまま放送するマスコミも感覚がおかしくなっているのではないか。

【表現・演出に関する意見】

  • 大津いじめ自殺事件を扱っていた番組を見ていて、気になったのはBGMだ。ホラービデオのようなおどろおどろしい音楽を用いていたからだ。怨念や呪いを感じるような気持ちの悪いBGMだったので、青少年、特にいじめのあった中学校に通っている生徒がこの番組を見た場合、強い不快感を覚えるだろう。配慮を求めたい

【低俗・モラルに反する意見】

  • 子役タレントに、男性芸能人のファッションをチェックさせて「辛口」という名目で毒舌(時に大変失礼)な意見を言わせていた。子役自身は要望を受けて仕事の上で行ったことだとしても、視聴者の子どもたちにはそのような割り切りは存在しない。ましてやネットユーザのように子役よりも年上の視聴者であっても、「生意気」「失礼」といった印象を強く持つ。そもそも他人を罵るような内容で笑いをとる姿勢が問題だが、子どもにまでそれをさせる番組制作者のモラルについて問いたい。

【性的表現に関する意見】

  • 衛星放送の「韓流ラブストーリー特集」の宣伝を、子どもが見る午前7時30分頃に放送していた。何回もの執拗なキスシーンは、朝の時間帯に相応しくない。子どもの見ない深夜にしてほしい。

【要望・提言】

  • この番組に限ったことではないかもしれないが、収録とはいえ、深夜番組に小中学生のアイドルを出すことはどうかと思う。

【暴力・殺人・残虐シーンに関する意見】

  • 司会のタレントは、毎回出演者の芸人を叩いている。時にはカツラがズレるほど強く叩いている。子どもに「どうしてあんなに叩くの」と聞かれたが、理由が分からなかった。大した理由もなしに人を叩くことは子どもに悪影響だ。

【犯罪の助長に関する意見】

  • 脱法ハーブの取材内容を放送していたが、購入の様子や、販売のやり取りなどが含まれていた。こうした内容は購入方法を安易に知ってしまい、少年や興味を持つ人は、これを見て真似をするのではないか。また、麻薬類の取り引き現場を放送することも、買い方を知ってしまう等の弊害も多いと思う。

2012年5月に視聴者から寄せられた意見

2012年5月に視聴者から寄せられた意見

バラエティー番組で、「あの占い師がついに登場」と過剰に煽っておきながら、最後まで視聴者が期待していた人物は出てこず、別の占い師がでてきたことに視聴者から「詐欺だ」と、批判が集中した。情報番組では、若手俳優の二股騒動をめぐって、「バッシングが過ぎる」「大騒ぎしすぎだ」などの批判が寄せられた。

2012年5月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,775件で、先月と比較して345件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール75%、電話22%、FAX2%、手紙ほか1%。 男女別は男性74%、女性23%、不明3%で、世代別では30歳代33%、40歳代28%、20歳代17%、50歳代13%、60歳以上6%、10歳代3% の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。5月の通知数は839件【41局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、34件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

5月の視聴者意見は1,775件と先月より345件増えた。
バラエティー番組で、「あの占い師がついに登場」と過剰に煽っておきながら、最後まで視聴者が期待していた人物は出てこず、別の占い師がでてきたことに視聴者から「詐欺だ」と、批判が集中した。このほか「CM明けすぐ」などの引っ張り手法や、不必要に視聴者をじらしたりする番組制作のありかたに苦情が多かった。
また、最近増えている画面上のワイプの多用にも否定的な意見が多かった。
情報番組では、若手俳優の二股騒動をめぐって、「バッシングが過ぎる」「大騒ぎしすぎだ」などの批判が寄せられた。
お笑い芸人の母親の生活保護費をめぐる”不正受給”騒動では、賛否さまざまな意見が寄せられたが、お笑い芸人を一方的に擁護し、すぐ復帰させる番組やテレビ局の姿勢に、「倫理観を疑う」という厳しい批判意見があった。
ラジオに関しては22件。CMに関する意見は67件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は124件で、前月より36件減少した。
今月は、表現・演出に関する意見が31件、次いで低俗・モラルに反する意見が17件、視聴者意見への反論・同意が11件、同じく要望・提言が11件と続いた。
表現・演出に関する意見では、ホラー映画のCM・宣伝の扱いについて配慮を求める意見もあった。
深夜アニメに関して、内容に配慮を求める意見とともに、戦争や暴力の恐ろしさをきちんと伝えているものもある、との意見も寄せられた。
また、編成に関する意見として、子ども向け番組をもっと放送してほしい、との要望も寄せられている。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 数千万円の年収がありながら母親を扶養せず、生活保護を受給させていたことが問題となり、お笑い芸人が謝罪会見を行った。番組では、今回のケースが厳密には不正受給にあたらないとして、「お金を返す必要はない」「問題を追及したほうが悪い」という内容だった。公序良俗に反し、「貰えるものは貰っとけ」と、ふざけた発言をした芸人を擁護する番組は問題だ。
  • 母親が生活保護不正受給の疑惑を受けているお笑い芸人が生放送に出ていた。とても不快だ。謝罪会見は開いたが、不正受給についての疑惑は一切晴れておらず、犯罪者といっても過言ではない。出演させるテレビ局の神経が信じられない。何の疑問も持たないようなテレビ業界は異常だ。
  • 芸人達が口をそろえて「彼は人柄が良くて優しい。ちょっとした勘違いで、故意ではない」というコメントを流していた。こんな仲間内の擁護コメントばかり流すのはおかしい。生活保護は本当に困った人を救うための制度で、数千万円の所得がある人の家族を養うものではない。仲間だからという理由で会社ぐるみ、芸能人ぐるみで不正受給擁護の発言をしていることはモラルがなさすぎる。
  • テレビに出ている人は何をやってもあっさり許される。世の中はそんなに甘くないはずだ。みんな必死に働いて生活して、税金を払っている。その税金をお笑い芸人の親・姉・叔母たちの生活保護につかわれてきた。自分たちは豪邸マンションに住み、この正月にはビジネスクラスでハワイ旅行までしているという事実。ここ5年間の返還など、何のペナルティーにもなっていない。二度とテレビに出演させないでほしい。
  • テレビで、「一緒に生活していない子どもはどんなに収入があっても、扶養を必ずしなければならないということではない。お笑い芸人の母親には受給資格があった」といった説明をしていたが、福祉の現場で働いている者として納得できない。生活保護受給をいたずらに推奨するような説明であると感じた。この説明では世帯を分離し1世帯一人の単位になれば、現在の日本では誰でも生活保護が受給できる条件が整うことになる。このような説明は誤った認識を広めることにつながる。
  • 私は病気でやむなく生活保護を受けているが、月に10万円程度の支給がやっとの苦しい生活をしている。働ける身体であればすぐにでも働きたいが、それができないから仕方なく生活保護を受けている。お笑い芸人のようなケースが報道されることで、今後生活保護者への風当たりは益々強くなる。テレビの影響力の大きさを認識してもらいたい。
  • 小沢一郎氏に無罪判決が下った。昨年1月、石川元秘書と建設元社長の現金の受け渡しがCGで再現され、小沢氏の不正献金を裏付ける証拠としてテレビで放送された。しかし、小沢氏に「無罪判決」が出たということは、この証言は否定されたわけだ。他の報道番組でも同じ再現CGを使い、放送局をあげて小沢氏への不正献金を訴えていた。多くの不明な点はもちろんあるが、少なくともあの再現CGは誤りだったわけだ。放送局はなぜ間違ったか、説明し謝罪すべきだ。
  • 関越道でのバス事故について。テレビ局は、「激安運賃の裏側で安全性が軽視されていたのではないか」と報道している。それはもちろん正しい。しかし、この事故が起こる以前には、どこのテレビ局も激安ツアーの報道をしていた。一般に、価格破壊の裏側には、何らかのしわ寄せがあるわけだから、激安等の報道をする際には、そうした点にも視聴者の注意を喚起すべきである。テレビ局による激安価格報道は、消費者を刺激する広告の役割をはたしている。その点について反省すべきではないか。
  • 茨城県筑波市で発生した竜巻について各局こぞって被害状況を報道しているが、事が終わってから偉そうに解説しても何の役にも立たない。当日、竜巻注意報が出ていたようだが、その時点で竜巻発生の徴候の見きわめ方と、防御方法を具体的に知らせて注意を促すことが重要ではないか。視聴者からの映像や、被害の状況から、竜巻であることは明白なのに、報道機関は「竜巻と思われる突風」や「竜巻らしいもの」などと言っている。はっきり「竜巻」と表現すべきだ。
  • 民放のニュースは、取り上げる内容、話題の掘り下げ方もワイドショーと同じだ。ニュースとバラエティーの線引きはできないのか。ニュース番組で自局の番宣をしている。取材に関しても答えを誘導するような質問しかなく、偏った考え方や見方を助長している。事件の遺族への取材に関してはやりすぎと取れるものが多い。すぐに「表現の自由だ」という話になりそうだが、テレビ局は本当におかしい。
  • きちんとしたニュース番組ではなく、情報番組の中でニュースを挿し込んで放送するような場合、ニュースを読むナレーションの後ろに流れる音がとても不快だ。”ズン、ズン”や”チャカ、チャカ”といったリズム音のみの場合でも、メロディーがある場合でも、いずれにしても耳障りだ。

【番組全般・その他】

  • 新聞のテレビ欄や番組宣伝で「あの女性タレント騒動の占い師が出演」と紹介していた。番組内でも何度もアピールしていた。騒動になった占い師がついにテレビ出演するのかと思って真剣に見ていたら、出演したのはその占い師と以前同居していたことのある女性だった。女性は現在占い師をしているとのことで、テレビ局としては「あの占い師」だから嘘ではないと主張するかもしれないが、「あの占い師」では、誰が見ても明らかに女性タレントと同居していた占い師と考える。以前からテレビ局の手法に怒りを覚えていたが、今回はあまりにもひどい。
  • 番組放送中、ずっとテロップで「あの女性占い師スタジオへ」と流れていたのに、最後まで出ずに終わった。視聴者が一番知りたいネタを、番組中ところどころでちらつかせ最後まで引っ張るということはあるが、結局出ないというのは、あまりにもひどい。テレビ局のモラルの低さに唖然とした。何かあれば謝ればいいと、いつまでも視聴者を馬鹿にするからテレビ離れが起きているのだ。
  • CM前とCM明けで同じ内容を反芻するという手法は、15年ほど前からよく見られるようになった。「しつこい」「視聴者をバカにしている」などという声も多い。同じVTRを何度も繰り返すという手法は、まるで制作側の手抜きのように見える。最近のテレビ番組は、煽るだけ煽り、次週に持ち越しということが多い。視聴者をなめているとしか思えない。
  • 一番盛り上がる場面でCMを挟むような、視聴者を苛立たせる行為が多い。以前は番組コーナーのちょうどいい区切りでCMを挟んでいた。視聴者をCM後までひっぱるような番組作りはやめてほしい。「答えはCMのあと」や、そんな場面でCMを見てもそのCMが腹立たしいだけで、宣伝効果はない。なぜこんな変なことが、テレビの標準になってしまったのか。視聴者を馬鹿にした今のテレビは見ていて気分が悪い。
  • 日本人のマジシャンが外国人マジシャンのネタをばらすという企画だった。マジシャンはネタがあることを前提として商売している。そのマジックの最中に「バラし人マジシャン」と称する人物が「チョット中を見せろ!」と飛びかかってネタをばらそうとすることは、マナー違反もいいところだ。マジックのネタをばらすことは死活問題である。エンタテインメントとしてマジックをやっているのであり、心霊商法のように欺業で詐取をしている悪徳業者でもあるまい。他のマジシャンのネタをばらして、さも「いんちき」であるなどとする番組作りには呆れた。
  • 二股愛は許されないことだが、当事者同士が納得するように解決すればいいのではないか。必要以上にメディアが叩くような報道をし、誰に向けたのかわからない公開謝罪をさせている。メディアによるリンチのようだ。文化人気取りのタレント、落ち目のタレントまでもがここぞとばかりにコメントし、演技が下手だの生い立ちがどうだなど、関係ないことばかり喋っている。もっと他に報道すべきことがあるのではないか。
  • タレントのプライベートやスキャンダルを、暴露したり白状させたりする番組が、あちこちで見られる。ある番組では、タレントの所持金を暴露させるなど、ひどいものであった。”芸のない芸人”がごまんといるが、プライベートの切り売りはやめて、きちんと芸を売ってほしい。放送局も情けない。
  • 画面下に、複数のタレントの顔が帯状のワイプで出ていた。テロップを読もうとしても、タレントの顔が邪魔になって読めない。左右や上下に2人位のワイプは我慢するが、帯状に9人のワイプは気分が悪くなるのでやめてほしい。放送局に抗議したら「局の勝手だ」と言われた。
  • 情報番組やバラエティー番組を見ていると、観客の「おおー」や「エー」などの声が入っている。観客がいたとしても、大勢の人が同じ場所で同じような声を揃えてあげるわけがない。たいして驚く内容でもないのに、後付けで声を足している。「ここは驚く場所」とテレビ局に無理矢理押し付けられているようで、腹が立つ。
  • 歯に矯正装置が装着されているにもかかわらず、わざわざメガネをはずさせて頬を平手打ちする場面があった。歯列矯正を行っている人は、歯が歯槽骨中を移動しているため、骨の支えを失っており、装置や針金で固定している状態だ。口の周りに強い打撲を受けると、内側の唇や頬が切れることがあるし、歯根にダメージを受けることもある。歯科医としては、配慮のない放送にあきれている。笑いながらあのような場面が流されるのを見て、黙って見過ごせない。
  • やたら食べるだけの番組が多い。気になるのが、女性のタレントやアイドル、女性芸人たちが、「うまい」という男言葉を使っていることだ。一般人にまで飛び火して、最近の女性は「おいしい」と言わずに「うまい」と平気で言っている。品のかけらもない。テレビでみんなが言うからそれがいいことだと勘違いしている。女性の言葉を使ってほしい。

【ラジオ】

  • 昼間の放送なのに男性器の俗称を軽々しく口にして、下品極まりない。私もいわゆる下ネタは嫌いではないが、こんな下品な放送が続いているとは信じられない。女子アナや女性リポーターに夜の生活のことをしつこく聞くことも日常茶飯だ。聴取率が1位とのことで、あぐらをかいているのではないか。開始当初はこんなことはなかった。この下品さにはガッカリする。

【CM】

  • CMの音量が大きすぎる。CMになると音量が急激に上がり、耳が痛い。CMの音量は放送する番組と同程度の音量にしてほしい。いくらCMを見てほしいとはいえ、限度がある。
  • OLを馬鹿にしている。あんな派手な制服などないし、上司に「頑張ってほしいの」と言う馬鹿な女性社員はいない。男性社員の缶コーヒーを回し飲みするなんて不衛生なことは会社でもありえない。
  • 殺虫剤のCMで、蚊の音をリアルに流している。私は蚊の音を聞くと全身がかゆくなる体質なので、テレビから不意に聞こえ大変困っている。聞くたびにじんましんのような症状になり不快だ。本物の蚊なら仕方ないとしても、テレビCMのせいで、こうなることは心外だ。

青少年に関する意見

【表現・演出に関する意見】

  • 怖い映画の宣伝を流されると子どもが泣き出してしまい、悪影響だ。全ての年代の方々が安心して見ることができる宣伝を流してほしい。宣伝が流れることにビクビクし、テレビが見られなくなってしまう。
  • 芸人の実家にアポなしで御飯を食べにいくという企画があった。親に御飯を作らせておきながら、「人の家で食べるのは嫌い」などとひどい言葉を芸人の親に言っていた。また別の日の放送も、芸人の親に「あっちの親の料理の方が美味しかった」と言っていて、芸人の親は悲しそうな顔をしていた。子どもが見る番組でありながら、他人の親を罵倒することは見ていて不愉快だ。

【低俗・モラルに反する意見】

人気の深夜アニメらしいが、強姦・絞殺と見るに堪えない。こういった”倫理以前”の描写を誰でも受信できる地上波で放送することは許されるべきではない。アニメは子どもも見るものだし、大人が全てチェックできるものではない。

【視聴者意見への反論・同意】

深夜アニメの暴力的シーンを批判する意見があったが、私は子どもに悪影響を与えるとは思わない。アニメの中には戦争を題材にしたものも多く、その中には死体や暴力的なシーンがどうしても出てくる。しかし、そのような表現を避けてばかりでは、戦争の恐ろしさやむなしさは伝わってこない。戦争物のアニメにはそういったことを訴えかけるようなものが多く、ただ単に子どもに暴力を教えているわけではない。

【要望・提言】

  • 日本テレビ『THE!鉄腕!DASH!!』は批判の対象となるいじめや悪ふざけなどがほぼ皆無の状態であり、一部の企画を除いて番宣絡みのゲストも少ない。そして、実生活でも役立ちそうな企画を数多く取り上げているなど、自然体的な印象がある。全部をそうしろとは言わないが、この番組のような感じのバラエティーが増えれば、批判も最小限に抑えられるのではないか。
  • 普段は健康や美容の情報を扱うことが多い番組のようだが、今回のスペシャルでは芸能人の浮気事情を取り上げていた。この番組の前に子ども向けアニメ番組が放送されているのだが、その放送終了直後にこの番組の番宣が流れ、その中に下品な発言があった。見せたくなければチャンネルを変えろという意見もあるが、アニメの直後に流れてしまっては回避の仕様がない。番組内容が放送時間に適しているかということと、番宣を流す時間をよく考えてほしい。

【編成に関する意見】

  • 最近の子どもたちは、かわいそうだ。民放での子ども向け番組が少ない。関東では民放での朝の子ども向け番組はテレビ東京だけ。でも、他の地方ではEテレだけで、他は全てニュース。もし、自分が今の時代の子どもだったら、間違いなく朝はテレビを見なくなる。それどころか、大人向けの番組ばかりで見たい番組がない。テレビは目先の視聴率競争ばかり。各局で、子ども向け番組の放送をしてほしい。

2012年4月に視聴者から寄せられた意見

2012年4月に視聴者から寄せられた意見

報道姿勢、取材方法についての意見が多数、被害者や加害者の家族らへの無神経なインタビューを批判するものや、取材時のマナーの悪さを指摘する意見があった。バラエティー番組では、大御所タレントが代役の司会者を罵倒しいじめる内容に不快を訴える意見など。

2012年4月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,430件で、先月と比較して239件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール74%、電話23%、FAX2%、手紙ほか1%。 男女別は男性66%、女性30%、不明4%で、世代別では30歳代31%、40歳代23%、20歳代21%、50歳代12%、60歳以上8%、10歳代5% の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。4月の通知数は581件【34局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、25件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

4月の視聴者意見は1,430件と先月より239件増えた。
前年4月とくらべて同水準の件数である。
各地で交通事故が相次いだ。いずれも多数の死傷者が出る悲惨なもので、事故の特異さなどから視聴者の関心も高かった。報道姿勢、取材のやり方などについての意見が多く、被害者や加害者の家族らへの無神経なインタビューを批判するものや、取材時のマナーの悪さを指摘する意見があった。
花見のニュースに津波の映像を出してしまった映像の取り違えには、「緊張感が足りない!」との厳しい批判があった。
大飯原発再開問題や小沢元代表の無罪判決などの報道についても、キャスターや出演者の発言に不注意なものがあるとの指摘があった。
春の改編をめぐる長時間の特番は、テレビ局の都合だけを優先し、視聴者を無視しているとの声が強かった。
バラエティー番組では、大御所タレントが代役の司会者を罵倒し、いじめる内容に不快を訴える意見や、お笑い芸人たちの内輪話や下ネタにピー音を入れてごまかす手法に批判が多かった。
これまでもよく言われているが、本編とCMの音量が違いすぎて視聴に困難をもたらすとの意見があった。
ラジオに関しては32件。CMに関する意見は66件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は160件で、前月より36件減少した。これは、前月はアイドルグループのメンバーがお菓子を口移しで渡すCMへの意見が多かったことによる。
今月は、表現・演出に関する意見が76件、次いで視聴者意見に対する反論・同意が20件、同じく低俗・モラルに反する意見が20件と続いた。
視聴者意見への反論・同意では、テレビ番組やCMの内容への批判の前に、親が子どもにきちんと教育することが必要ではないか、という主旨の意見が複数寄せられている。
また、深夜帯からゴールデンタイムに放送時間を移したバラエティー番組の内容が時間帯に相応しくないなど、子どもが視聴する時間帯に関する意見や、深夜アニメについて配慮を求める意見が見受けられる。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 京都府亀岡市で、18歳の少年の無免許運転の自動車が登校途中の子どもの列につっこみ10人が死傷した。死亡した妊婦の夫を大勢の記者がとり囲んでインタビューしていたが、目を覆いたくなった。こういう無神経な取材はやめてほしい。被害者や遺族がどれだけ悲しく悔しいか、聞かなくてもわかる。視聴者もそんなわかりきった映像やコメントを求めてはいない。ただでさえ事件に巻き込まれて苦しんでいるのに、さらに苦しめるようなことをなぜするのか。第二の加害者になっていることをもっと自覚するべきだ。
  • 関越高速道バス事故に関するディレクターの取材姿勢が不適切だと感じた。事故を起こした会社の社長が取材陣の前で時間を割いて取材に応じたのに、その後車に押し掛け、更には会社社長が被害者に会うために訪れた病院内にまで入り込んで廊下で「何か一言コメントを」と付きまとうことは、良識ある大人の行動とは思えない。取材方法に問題があると思う。
  • 最近の報道は行き過ぎではないか。加害者の家族、親族の家まで押し掛け、あたかも正義の味方然として詰問する。加害者は当然責められるべき、罰せられるべきだが、果たして家族、親族をそのように晒し者にして、テレビ局は何が満足なのだろう。いくら加害者の家族、親族とはいえ、それは常軌を逸した行動だ。声を変え、モザイクを入れれば何をしても良いと考えているのであれば、それは報道の思い上がりであり、傲慢さの表れだ。自分たちの行動が、恥ずかしくないのか。
  • 京都・祇園の交通事故の報道で、「加害者がてんかん持ちであった」と繰り返し強調されている。事故原因もはっきりしないのに、そこだけが一人歩きしており、結果的にてんかん症への偏見を生んでいる。テレビのニュースは瞬時にネットにアップされることが多い上、テレビと違って長く残ることもある。事故発生直後の「てんかん原因説」も、1度ネットに出てしまうと広まるのは簡単だが、削除するのは不可能に近い。こうしたネットの特性にも配慮して、テレビで流す情報は慎重に選んでもらいたい。
  • 花見のニュースで、「たくさんの人でにぎわいました」というコメントとともに”津波に町が襲われる映像”が流れた。中継と津波の録画映像を間違えるわけはないだろう。悪意で遊んでいた「セシウムさん」と同じではないのか。テレビ局には緊張感が感じられない。「セシウムさん」で再発防止策は立てられていないのか。映像を間違えた経緯を説明してほしい。
  • 「車で自転車を追い回す」事件の報道で、オリジナルではなく、音声が編集された動画サイト上の映像をテレビ局が使用した。視聴者はマスコミに対し、正しい情報を伝えてほしいと思っている。事件のドラマ性を高めるために動画の音声を切り貼りする必要はないし、バラエティーのような効果音を足す必要もない。事件の善悪は視聴者が判断するので、伝える側で意図的な工作をしないよう徹底するべきだ。テレビ局は「既に編集されていた動画を誤って使用した」と説明したが、「既に編集されていた動画」が放送日よりも前にネット上に本当に存在したのかどうか、BPOで確認して頂きたい。ここ数年、テレビ局があまりにも無責任な放送をしていて不快に思う。
  • 最近各局で”首都圏直下型地震”を取り上げる番組が多くなった。しかし今もなお、東日本大震災による福島原発事故の放射能に脅え、帰宅できずにいる被災者がいることを忘れてはならない。福島原発による被害は災害ではなく人災だ。それにもかかわらず、原発に携わった人間の責任を追及する番組は未だに放送されていない。二度と同じ過ちを起こさないよう、その責任を徹底追及する番組を作るべきだ。
  • 北朝鮮からミサイルが発射された。まだ政府の正式な発表はないが、情報が錯綜している中で、司会者が「なんか拍子抜けですね」と発言していた。発射数分で墜落もしくは空中分解らしいが、その「拍子抜け」は何に対する拍子抜けなのか。日本領空内や本土に飛来しなかったから拍子抜けと聞こえる。沖縄に飛来しPAC3が発射されることを期待していたのか?不謹慎極まりない。
  • 民放番組の天気予報コーナーで、最近「ステルス雷雨」「爆弾雨」「ゲリラ豪雨」といった新しい表現がよく使われている。いずれも戦争に関連した言葉で、単なる受け狙いの奇抜な表現に過ぎない。気象庁に確かめても、「正式にはそのような表現はない」と言われた。気象予報士の仕事は、正確な天気予報を提供することに尽きる。大衆向けの新奇な言い方ばかりに気を取られているようでは困る。

【番組全般・その他】

  • お笑いタレントがテレビを席巻している、というより侵食している。どのチャンネルをつけてもお笑いタレントの姿が飛び込んでくる。しかも低俗でくだらない。人の失敗や欠点を嘲笑したり、自分たちの身内話で盛り上がったり、視聴者はすっかり蚊帳の外である。低俗番組だけではない。俳優や司会者、コメンテーター、リポーター等にもお笑いタレントが進出していて、もはやお笑いタレントの出ていない番組の方が珍しいくらいだ。
  • 最近のバラエティー番組は人をけなして笑いをとるような手法ばかりで、不愉快極まりない。「ブス」「デブ」「馬鹿」などと言って内輪で大笑いしているのを見ていると気分が悪い。人を不愉快にさせることが最近のお笑い芸人というものなのか。お笑い芸人がシモネタや具体的な人物名を発した時などに、音声を加工して放送しているが、そこまでしなければならない内容なら放送しないでほしい。
  • 「嫌いな人物」や「付き合った人物」などを話す時に、ピーという音が入ることに腹が立つ。そもそも視聴者に内容が伝わらないのにその場の盛り上がりだけを見せるという手法が卑怯だ。ピー音を入れるなら最初からそんな話題をするべきでない。言いたいなら堂々と言うべきだ。守られることを前提に悪口を言うなんて卑怯なバラエティーは不愉快だ。ピー音が当たり前のテレビの傲慢さに腹が立つ。情報が伝わらない内容を平気で放送する志の低さにあきれる。
  • 何かを紹介する時や正解を表示する時に、画面をモザイクなどで隠して、CMに切り替わるパターンが横行している。あたかもカッコイイかのように取り扱われている。もっと視聴者にやさしい番組編成をしてほしい。モザイクをかけなくても、チャンネルは替えない。
  • フィギュアースケートなどを見ていると、画面に映っている選手たちの演技の映像が、「今の演技」なのか、「以前の演技(参考VTR)」なのかが、画面のどこにも記されていないので、とても戸惑う。「今回の演技だ」と思って見ていたのに、演技の最後に「さあ先日の演技を見て頂きました」というアナウンスが入ったりするから、ガッカリする。視聴率対策でわざと分かりにくくしているのだろうが、「今の演技」か「以前の演技」かをはっきり明示しないことは怠慢であり、姑息だ。
  • 料理の値段を当てるコーナーで、MCの代役として出演した兄に対するゲストの大御所タレントの態度がひどかった。登場していきなり「熊本に帰れ」と罵倒、その後も何か話すと罵倒し、喋らずにいれば「何か喋れ」と言う。間に「あたしの一日の稼ぎはお前の年収だ」などの暴言。それが笑いになっていればいいが、兄も委縮してしまった。他の共演者も大御所タレントに媚びて兄を嘲笑していた。まさにイジメの構図だ。このように大御所タレントとそれに媚びる連中との集団で一人を執拗にからかう構図は大変不愉快だ。これが演出だとすればスタッフの神経を疑う。
  • アイドルを壊れたイスに座らせて尻もちをつかせていた。お笑い芸人を押さえつけて鼻の穴に金具をつけて引っ張ったり、大きな真空パックに入れて空気を抜いたりしていた。スタジオの人間が大笑いしていたが、私は気分が悪くなってチャンネルを替えた。「危険なので真似をしないでください」「呼吸できるように、安全対策をしています」とテロップが入るが、番組自体が安全対策を行っているかどうかより、それを見て短絡的に真似をしたりする人間が事故を引き起こしかねないのであれば、そういった行為は慎むべきである。
  • 最強のドリル(矛)と最強の金属(盾)の対決が名物だが、地味なものづくりの技術に光を当てる企画で素晴しい。日本の製造業の高い技術は長年培われたもので、経済成長を支えてきた。コスト面では有利な新興国には、まだ追い越されていない技術が多く、その多くを地味な中堅企業や町工場が継承し発展させている。一方で、大企業はコスト重視で日本の技術を軽視し海外移転をはかり、若い世代はものづくりの現場に興味を持たなくなっている現象もある。日本のものづくりの力を維持するにはこういう番組がもっとあって良いはずだ。
  • 毎日、女子アナが「食事」をしているが、アナウンサーが生放送中に朝食をすることは、モラルの欠如としか言いようがない。視聴者は女子アナの女子会や、身内だけで面白おかしく騒いでいる場面を見たいと思わない。報道と情報が知りたいだけだ。早朝から騒ぐだけのバラエティー番組なら放送してほしくない。報道のあり方、伝え方を真剣に考えて頂きたい。

【ラジオ】

  • 以前はテレビを見ていたが、本編とCMの音量の違いに我慢ができず、テレビをやめてラジオに転向した。ところがラジオもやはりCMの音量が大きく、その度にボリュームを絞らなければならない。スポンサーの意向もあってそうした演出をするのかも知れないが、リスナーすなわち消費者の立場から言えば、それこそ逆効果だ。印象的なCMが適切な音量で流れた時に、リスナーは思わず耳を傾ける。
  • DJの反社会的な暴言や行き過ぎた性的表現、番組内でのイジメを公認する表現があり、とても不愉快だ。こうしたラジオ番組が日本において当たり前のように公共電波で放送されていることに疑問を感じる。放送倫理観に問題がある。

【CM】

  • 食べ物のCMにもかかわらず、そのスナック菓子をお尻のあたりに巻きつけ、そのお菓子はむき出しのままお尻をくねくね回すことは、下品だし、見ているこっちが恥ずかしい。子どもに見せたくないし、真似されたら困る。ふざけたCMづくりで、食べ物を粗末にしている。

青少年に関する意見

【視聴者意見への反論・同意】

  • 最近は何かと批判的な意見が多いようだが、テレビの番組内容やCMの内容の前に、きちんと教育していないことが問題ではないか。時代の流れはあるだろうが、昔はもっと卑猥な表現や危険な行為の映像は多数存在した。しかし家庭のあり方がしっかりとしていれば何の問題も起きなかった。しかし現代は人に対する痛みや、やってはいけない行為を親が教えず、何かあれば「テレビが悪い」「ゲームが悪い」等、疑問に思う点もある。テレビ等で多大な影響が考えられる映像が流れた場合、まずは親が子どもに対し教えるべきだ。意見している方の中には、昭和のバラエティーを笑って見ていた方も多くいるはずだ。意見者に、子どもの頃、昭和のバラエティーを見て悪影響を受け問題を起こしたのかと聞きたい。
  • 「子どもが真似するからテレビで放送するな」「子どもに悪影響だから放送するな」というような意見が多いが、必ずしもそのテレビを見たからといって子どもに真似や悪影響を与えるものだろうか。それは親の育て方次第ではないか。私にも1歳の子がいるが、テレビは自由に見せるつもりだ。その代わり、いけないことはきちんと「いけない」と教える。親が子どもの教育をきちんとすれば真似や悪影響は与えないと思う。何でもかんでもテレビのせいにするものではない。
  • 深夜の番組やアニメの内容が卑猥・猟奇的だなどという指摘は違うと思う。そういった内容だからこそ昼間ではなく深夜に放送しているのではないだろうか。夜中にテレビをつけるなら、それなりに理解しているはずだ。ただ、そういった番組の番宣では、あえてそういったシーンを選んでいるのではないかと疑うこともある。番宣やCMはどんな番組を見ていても目に入ってしまうのだから、もう少し考えてほしい。

【表現・演出に関する意見】

  • 元ヤンキーの芸能人、力士などが過去の振舞を反省するという体裁をとっているが、実際には、やくざに一目おかれた自慢話など、悪事を面白おかしく紹介する内容となっている。本人にとっては過ぎ去った話であっても、被害を受けた人、あるいは現在も暴走族などの迷惑を被っている人々にとっては、笑って聞き流せることではない。また、青少年には決して薦められる話ではないので、このような扱い方をする番組は倫理上問題があると考えられる。オムニバスドラマの中の一話についてだが、フィクションとはいえ教師が生徒の靴をヒールで踏みつける場面や、子ども二人のうち片方を施設、片方を親が育て7歳のときに審査をし、優秀なほうを選び、選ばれなかったほうはトラックに積まれて運ばれ、最後は夢落ちで終わるというもので、あまりにもひどすぎる。とても不快に思った。虐待や親のスパルタ教育等も現実にあるので、少なからず影響されると思う。最近、アニメやドラマなどを含め殺人シーンなど不適切と思われる表現のある番組についての意見が増加傾向にある。私自身もそのようなシーンは苦手だ。ストーリーの特性上やむを得ない部分もあると思うが、見ていて良い気分にはなれない。遺体に関しては演出方法の工夫をしたり、放送時間に関しては特に未成年者に配慮するなどの工夫が必要と思われる。

【低俗・モラルに反する意見】

  • 3月まで深夜の時間帯に放送していたものを、子どもが見られる時間帯に移動したにもかかわらず、コントの中身が全く変わっていない。下品でいやらしい。男性芸人が股間を押さえて「痛てて」を連発し、男性が男性を背後から抱き締めワイシャツのボタンを引きちぎって胸毛を露出させる。男性2人の何とも言えない、情事に酔ったようないやらしい表情もあった。こんな下品でいやらしいコントをゴールデンタイムに流すことはやめてほしい。ゴールデンタイムに移した責任をもう少し自覚し、放送内容を変更するなど、もう少しきちんと考えてほしい。

【編成に関する意見】

  • 年齢制限のある映画をテレビで放送することはよくない。放送された映画はPG12だが、12歳未満が見てしまった可能性がある。
  • 深夜アニメに視聴制限がないことに疑問を感じる。今回見たアニメは、武器商人をテーマに傭兵出身の子どもも銃を持ち、人を撃ち殺すシーンがある。原作の漫画は大手出版社から出版されているので、おそらく掲載雑誌も小学生が自由に買えるし、深夜アニメを録画して見ることも可能。原作漫画もアニメも年齢制限に関するルールが曖昧。ゲームや映画には年齢制限があるのに、深夜アニメは暴力的でも性的表現が多くてもそういう規制が全くない。この作品に限らず深夜アニメ等に関して、各局とも野放しになっているようで驚く。テレビ局にも視聴者年齢制限のルールが必要ではないのか。