第80回 放送と青少年に関する委員会

第80回 – 2007年6月

フジテレビ『はねるのトびら』について

視聴者意見について …など

フジテレビ『はねるのトびら』について

『はねるのトびら』におけるシリコンゴム巻きのパフォーマンスについて、再度審議した。

各委員の意見は次のとおり。

  • シリコンゴム巻きだけをターゲットにして文書を出しても、また別の罰ゲームが出てくれば同じことであまり意味がないのではないか。視聴者や中学生モニターの意見に出てくるほかのバラエティー番組を視聴し、罰ゲームといじめ問題について時間をかけて議論したうえで、委員会としての姿勢を示すことが望ましい。
  • 視聴者意見だけを基に議論するのではなく、委員会が自主的・集中的にバラエティー番組を視聴して罰ゲームの子どもへの影響についてもっと議論することを提案したい。
  • 委員会としては、すでにバラエティー番組における罰ゲームなどについて「バラエティー系番組に対する見解(2000年11月29日)」を出しているが、あまり効果は見られていない。これを機会に改めてこの問題について審議するする必要があるのではないか。
  • 罰ゲームについては、問題があるたびに委員会として指摘しているが、同様のものが出てくることをみると、いままでの経緯が生かされていないのではないか。局の番組審議会で審議することも重要だが、7月に開催されるモニター会議に制作担当者を呼んで中学生モニターと罰ゲームについて意見交換するほうが意義あるのではないか。
  • モニター会議で制作者の意見を聞いても結局その場限りで終わって局全体の取り組みにはならないのではないか。今回のシリコンゴム巻きだけでなく、罰ゲームといじめについては、自粛を促す文書を委員会として出すべきだ。
  • 前回委員会でも時間をかけて議論し、さらに今回も検討した結果として、やはりフジテレビに対して再度「シリコンゴム巻きの危険性の検討」と「番組審議会への報告」については、文書にして出すべきである。
  • 回答に記された「番組審議会での審議予定はない」といった局の態度は問題だ。局として番組審議会で審議するなど社内できちんと問題点を継承しているようには思えないので、自局の番組には責任を取る姿勢を示してほしい。
  • 「放送法第3条の4の?」には、苦情その他の意見概要は審議会等へ報告することが明記されているのだから、青少年委員会からの「回答要請」等の文書は審議会等に報告することが当然と考えていいのではないか。

以上、前回委員会の議論を踏まえてさらに検討した結果、フジテレビに対して「シリコンゴム巻きの危険性について今後の適切な対応を期待する。また、『はねるのトびら』に関して同社の番組審議会への報告を求める」旨の文書を出すことを決めた。また、委員会ではバラエティー番組での罰ゲームといじめに関して、今後、議論を深め審議を進めることとなった。

視聴者意見について

バラエティー番組で出演者の女性タレントにいたずらを仕掛ける企画について「番組の中でインターネットに悪口を書き込んだり、ノーメイクの写真を動画サイトに送ったり、悪意のある使用方法を紹介していて問題だ」といった意見が多数寄せられ、委員からは次のとおり発言があった。

  • インターネットを使ったいじめは影響が大きく、それをテレビが率先してやるということは問題ではないか。
  • テレビ番組でやるということは、当たり前のこととして市民権を与えてしまうことになり、いじめを助長するようなものだ。
  • 悪質なものには市民権を与えないよう”NO”と言っていくことが委員会としての役割だ。
    また、「会津若松頭部切断事件」と「長久手立てこもり事件」について、「過剰な報道が多く、青少年に悪影響を与える」「取材・報道が行き過ぎだった」といった報道のあり方に関して視聴者意見が多数寄せられ、委員から次のような意見が述べられた。
  • 事件・事故報道は、各局必死でやっているので、ある程度過熱になるのは仕方がないが、取材対象者にストレスを与えたり、各局が同じ方向に行くことは考えるべきだ。
  • 事件・事故が起きた直後の報道には人権問題や公にできないこともあって制約が多いが、時を経てから真実を解き明かしていく検証報道等がある。こういったテレビ報道の実態を子どもたちに伝えていくことも必要だ。

中学生モニターについて

今月は全国の中学生モニター28人から39件(1人で複数件の報告有)の意見が寄せられた。内容はバラエティーについてが一番多く16件、ドラマが14件、情報・討論番組が4件、アニメ番組と教養番組が2件ずつ、CMについてが1件だった。局別ではフジテレビ系が13件、日本テレビ系が8件、TBS系7件、テレビ朝日系4件、NHK3件、テレビ東京系2件、テレビ愛知が1件だった。

  • 件数が一番多かったバラエティー分野では、『はねるのトびら』に今月も2件意見があったが、他は1件ずつだった。『はねるのトびら』は賛否に分かれ、「やっぱり一番面白いのは”短縮鉄道の夜”というコーナーです。今流行っている言葉とかを知ることができるので、とても面白いです」という意見と、「どのコーナーも何ていうか、品がない、伝えたい意味が分からない」という意見だった。『学校へ行こう!MAX』は今月も好評で「視聴者からの1本の投稿ビデオがハリウッドスターに演奏を聞かせるまでに広がっていく番組の影響力はすごい。こういう視聴者参加型の番組はすごく面白い」という意見だった。他に好評だった番組は『ガリレオの遺伝子』、『めちゃ2イケてるッ』『とんねるずのみなさんのおかげでした』『田舎に泊まろう!』など。また『日曜ワイド・大胆MAP』には、普通ではあり得ない設定が多いという批判が、『いきなり!黄金伝説』にはマナーが悪いという批判が寄せられた。
  • ドラマでは4本の番組に2件ずつ意見が寄せられた。『わたしたちの教科書』は「このドラマは、本当にすごいと思う。近頃の薄っぺらいドラマと違い深い深いドラマである。その理由はおそらく人物の描き方だろう。たまにこのような深い人間ドラマが放送されると、身がひきしまる思いがする」、「中学校が舞台という事で、中学生の自分も他人事ではないと思い、いつも見ていてイジメ等の問題について考えさせられています。今までにないマジメなドラマだと思います」などと好評だった。『ライアーゲーム』も「トリック等で頭を使う事が多いので最高です。この系統のドラマを増やしてほしいです」などと好評だったが、放送時間をもっと早くしてほしかったという要望もあった。『プロポーズ大作戦』も「ありきたりなラブストーリーだろうなと思っていましたが、見てみるとタイムスリップの所とかで話が結構こっていて、見ごたえがありました」などと好評だった。『生徒諸君!』には、先月「あまりに悲惨な内容で3話見たところで見るのをやめてしまった」という意見が寄せられたが、今月は「私は現実をしっかり捉えていて、とてもいい内容だと思いました」という好評意見と「たいした山場となる所もなかったような気がします。原作を読んでみたいと思うのが今の感想です。原作とテレビの違いが知りたくなるくらい、テレビに足りないものがあるような気がしてしょうがないです」という批判意見に分かれた。
  • 情報系番組では『藤原紀香 陣内智則 披露宴生中継』に「マスコミだけが視聴率のために大騒ぎしているという感じで、我が家では全員しらけていた」という批判意見が寄せられた。
  • アニメ番組では『アイシールド21』には「みんなが何か1つの夢に向かってがんばるというのは、とても良いことだと思います。感動したりするアニメはあまりないので、とてもいいアニメ番組だと思います」という好評意見が、『セイントオクトーバー』には「土曜日の朝あたりにやる番組かと思いきや深夜枠に。子供に影響を及ぼす番組でも無いからこれは朝でもいいのではないか」という注文が寄せられた。
  • NHK教育テレビの2本『ETV特集 ワタシの見たニッポン』と『明日をつかめ 平成若者仕事図鑑』は好評で、『平成若者仕事図鑑』には「将来どういう仕事に就けばいいのか今悩んでいるので、仕事の情報があるのはいいことです。これからもいろいろな仕事を取り上げてほしいです」という意見も寄せられた。

少年委員会での、委員の主な発言を紹介する。

  • 『はねるのトびら』について、芸人が院長になりモデルや芸能人にカウンセリングするコーナーへの批判と、他のコーナーも面白いけど品がないという意見があった。「心から笑える楽しい番組になるように期待しています」という中学生の声に耳を傾けるべきだ。
  • 『行列のできる法律相談所』への「だんだん内容が低下している。バラエティーの部分とまじめな部分とのバランスの取れた内容に期待したい」という意見も説得力がある。
  • 『学校へ行こう!MAX』への「視聴者参加型の番組は面白い」という評価には共感する。
  • 『生徒諸君!』に関して、先月のモニター意見への反論も出されている。中学生モニター会議での議論を期待したい。
  • 連盟賞の地区審査に参加したが、目を見張るようなドキュメント番組があった。是非全国の子どもたちに見てもらいたい
  • 子どもに配慮する放送時間帯の問題について話がおよび、「現行は5時から9時であるが、やはり11時くらいまでは子どもへの配慮が必要になっている」という意見と、「11時までにすると子どもが11時過ぎまで起きていることを奨励することにならないか」という意見が出され、継続して審議していくことになった。

7月の中学生モニター報告のテーマは「好きな番組・嫌いな番組、その理由」とし、7月27日に開催される「中学生モニター会議」でも、この報告をもとに話し合うことになった。

調査・研究活動について

橋元委員から「今、テレビは子ども達にどう見られているか?(仮)」の調査について、報告書全体の構成が決まり、8月下旬を目途に完成する予定になっている。9月のシンポジウムで発表するが、インタビューの引用、図表等もあるので相当のボリュームになる、との報告があった。

2007年6月に視聴者から寄せられた意見

2007年6月に視聴者から寄せられた意見

2007年6月に電話・ファクシミリ・郵便やBPOのHP経由で「BPO視聴者応対窓口」へ寄せられた意見は1,319件で、5月との比較では129件の減少となった。

意見のアクセス方法の割合は、Eメール60%、電話35%、ファクシミリ3%、郵送ほか2%である。(*Eメール数には同一人の多数意見を含む)

男女別は男性76%、女性22%、不明2%で、世代別では30歳代(31%)、40歳代(19%)、20歳代(13%)、50歳代と60歳以上(9%)、10歳代(5%)の順となっている。

2007年6月に視聴者から寄せられた意見 1,319件

BPOに寄せられた意見内訳

意見分類 2007年6月件数 年度累計
人権等に関する意見 18 件 51 件
放送と青少年に関する意見 149 件 [ 意見内容 ] 516 件
放送番組全般にわたる意見 556 件 [ 意見内容 ] 1,851 件
BPOに関する意見・問い合わせ 84 件 403 件
その他(放送関連以外) 512 件 1,768 件
意見件数 計 1,319 件 4,575 件

視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局が特定したものは当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。6月の通知数は478件(35放送局)であった。

意見概要

人権等に関する苦情

6月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情の内訳は次のとおり。

人権関連の苦情[18件]

  • 人権に関する審理・斡旋の要請・・・・・・・ 18件
    (個人又は直接の関係人からの要請)
  • 人権一般の苦情や批判・・・・・・・ 0件
    (人権問題、報道被害、差別的表現など一般視聴者からの苦情や批判)

番組全般にわたる意見

6月の放送番組全般(人権、青少年を含む)の意見総数(1,319件)のうち【情報ワイド番組・バラエティー番組】に関する意見が圧倒的に多く、述べ件数では1,581件と、意見総数を超えている。これは同一意見に複数の指摘項目が多く含まれているためであるが、中でも意見総数の94%にあたる1,246件が”不適切な内容や発言・表現、不適格な出演者”など、番組への具体的な指摘となっている。

次いで”取材・報道のあり方”(452件:同34%)、”放送の公共性・報道の影響力等”(303件23%)、”低俗・下品”(193件:同15%)、”モラル・倫理観の欠如”(142件:同11%)の順となっている。

特に6月の視聴者意見では”取材・報道のあり方”や”放送の公共性・報道の影響力等”に関する意見が多く、「アマチュアゴルフ選手権大会」中継での隠しマイク問題やヘリ取材への抗議と併せ、関連番組の出演者および放送局批判を筆頭に、洋菓子メーカーに係わる特定番組の捏造・虚偽疑惑や司会者批判、ならびに「年金・社会保険」「介護関連企業」「農水相自殺」「食肉偽装」などにおける取材・報道批判が集中した。

また、”情報ワイド番組”批判や霊能・占いなどの非科学的番組と出演者の言動への批判は続いている。

なお、「人権等権利に関する委員会(放送人権委員会)」への相談・意見(18件)とは別に、番組(放送倫理検証委員会に改組)・青少年各委員会に寄せられた意見の中で「人権問題や差別にあたる表現ではないか」との提起や懸念は5月の215件から197件と減少した。

【放送局の電話対応や応対の姿勢】に関する苦情・抗議は174件であった。
【CM関係】「不適切な表現・内容」との指摘を中心に55件の意見があった。

青少年に関する意見

6月にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送と青少年に関するものは149件と先月より29件減った。アクセス方法では電話によるものが30%と先月の13%から大幅に増えた。年代別では、今月は30代からの意見が最も多く、次いで40代となっている。
内容別では、先月は減少した”いじめ”を含む意見が再び増え27件あった。

番組全般

【特記事項】(「取材・報道のあり方」「局の姿勢」などから抜粋)

  • 夜のニュース情報番組は与党が国会で次々と強行採決して年金や公務員制度改革重要法案を通し住民税が6月から上がるという内容だったが、批判ばかりで法案がどんな内容なのかわからなかった。キャスターは個人的な考えを視聴者に押し付けているように感じとても報道とは思えない。視聴率が良いのかも知れないが、もう少し丁寧に中立的に報道ができないものか。こんな番組を見ていたら、日本人はニュースの判断を自分でできない”バカ”になってしまう。BPOは報道の正確性や中立性について指導はしていないのか?
  • 教科書検定で沖縄戦における「国民による集団自決」の表記が歴史教科書から削除され、”沖縄の慰霊の日”を前に物議を醸しているが、命令を下した当時の軍関係者の言い分が何であれ、家族を失いながらも奇跡的に一命を取り止め、命ある限り事実と自らの体験、戦争の愚かさを後世に伝えようとする生存者の方の証言を聞くと”ねつ造””作り話”であのようなリアルな証言が出来るだろうか。最近、日中戦争における「南京大虐殺」を巡り虐殺記事が捏造であるかのように書かれた出版物が発刊されているが、テレビは広島、長崎への原爆投下を正確に伝え、歴史的事実をわい曲する記事を糾弾すべきではないのか。

【取材・報道のあり方】

  • 報道は一般人の視点で取材・編成をしていただきたい。取材をする人たちには一般常識の欠如や配慮のなさを感じます。今日(6/6)ヘリでゴルフ大会の低空取材を行ったニュース番組のことが報道されていました。正直いって、取材陣の集まっている中で殺人に至った豊田商事事件や、被災者に無配慮な取材・中継が横行した阪神淡路震災の頃よりもさらに倫理観が低下しているように感じます。先日は愛知県で警官の配置を生中継するという事案もあります。視聴率や出し抜き・横並びを気にするあまり、放送人として当然持つべき節度が欠落していると思わざるを得ません。一方で報道の自由・自主自律を叫ばれても視聴者として納得は出来ません。
  • 年金生活者である。今日の番組で年金に関するコメントをしていたが、あまりにもひどい内容であった。年金問題を何から何まで官庁を悪者にして国民の不安をあおっているが、マスコミこそ国民に正確な情報を伝える責務があるのではないか。公共の電波を使っている以上、テレビ局自ら問題を解明して国民に知らせるべきである。こうした傾向は東京キー局の2局は特にひどい。言論の自由を掲げていたずらに政府にけちをつけ行政を叩くばかりでは、何の成果も得られないことを認識してもらいたい。キー局に電話をしたところ、視聴者の意見や抗議に一向に耳を傾けようとしない。公共的企業の放送局としてとるべき態度ではない。
  • 選挙が近づくと、各政党はタレントやスポーツマンを候補に擁立する。その結果、民放テレビ局と週刊誌はこぞってそれらの候補者を追い大々的に報道する。政治を志したわけではないタレント候補者を追いかけるのは公平を欠く報道であり、ひいてはゆがんだ社会をもたらす原因になる。宮崎県知事選の時の過熱報道は目に余った。今度の参院選挙に関しては、こうした一方的な偏った報道は規制すべきである。新聞とNHKはまだ大丈夫であるが、民放テレビはBPOで取り締まるべきではないか。
  • 私は現在介護福祉士として問題となった介護医療関連企業の下で働いているが、今回の問題で心を痛めている。数々の不正があったことを御利用者様にお詫び申し上げます。私の知っている限り仲間たちは誠意を持って利用者に接してきた。しかし放送を見た方はどんな印象を持たれたか?ヘルパ-の質の悪さ、施設でのひどい扱いなどが強調されていたように思われる。私達は今、心無い人たちに数々の嫌がらせを受けている。車へのイタズラや罵声など。この番組にかかわらず、報道では退職した人ばかりのインタビューのように思われる。私達のように利用者の笑顔を大切にし、誠意を持って勤めているヘルパーが圧倒的に多いことを知って頂きたいと思う。
  • 牛肉ミンチの偽装事件についての記者会見報道はひどすぎる。話題性があれば何でも飛びつくテレビ局の体質が出ている。なんでもかんでも非難して問い詰めればすむと言わんばかりの取材や報道では何の解決にもならない。最近の某キー局は問題山積であるにも関わらず、他社が事件を起こすと大騒ぎをして非難する。テレビ局自体が自分たちのしていることを省みて問題を解決してからものを言うべきではないか。いつまでたっても放送局の体質が変わらないことこそ大きな問題である。
  • 食肉偽装問題は主婦として見過ごしにできないので展開を注視している。しかし、マスコミのやっていることも彼の会社と似たり寄ったりなのではないか。牛肉(真実)に先入観や特定のゆがんだ思想傾向やこういう展開の方が視聴者に受けるだろうという勝手な決めつけによるストーリーあるいはイメージ作りといった豚肉等を混入させておきながら牛肉(真実)100%などと言って人々にサービスを提供しているのだから。彼の会社はおそらくもたないだろう。しかし、マスコミに関して言えば東京キー局の洋菓子メーカー捏造問題やゴルフのハニカミ王子への問題取材などが記憶に新しいが、あの企業とその幹部がなにか痛手を被るような社会罰を受けたか。もしあの食肉業者が今回の件で社長の口先だけの謝罪と幹部の減俸だけで償いは終わったならマスコミは一体何と言うのか。
  • 昨日の渋谷のガス爆発事故取材で、夜中の10時だというのに10機以上のヘリコプターが飛来しその騒音のひどさといったらない。現場は事故発生から変化するわけでもなく報道の必要性があるのかと思う。住宅街で病人もいるし、年寄りは就寝が早く安眠妨害である。代表取材にするとか環境問題やエネルギー消費の面からも配慮して貰いたい。
  • なぜ今回の大宮駅の架線事故が大々的に取り上げられないのか?延べ18万人の乗客だけでなく近隣道路の渋滞を引き起こし社会へ大きな影響を与えている。一般企業であれば間違いなく報道されている一大事故。JRの体質を根本から調べるべきではないのか?このところ放送は、面白く視聴率をとれる事件や事故ばかりを取り上げているとしか思えない。それが余計につまらないものとしている。視聴者の知りたい真実を報道する。そんな報道になることを期待する。
  • 仙台の女性殺人事件に関して何回も報道され、その都度「全裸遺体」と表示しているが、そのように繰り返し表示することは遺族にとっても失礼で非情なことではないか。またこの種の事件で元警視庁捜査一課長なる者が登場して、今回も「地元の不良グループの犯行ではないか」などといっているが、警察ではそんな見込み捜査は厳に戒めていた筈、元捜査一課長ならもっと良識を持った発言がほしい。
  • 番組の中で取り上げていた「最先端の再生医療に密着」について、「再生医療」は細胞を操作する高度な細胞医療であるため、独特の高いハードル(無菌室CPC、それを扱う専門技術者、倫理委員会)がある。しかし、番組で取り上げられた医療機関の一部は「再生医療」を実施するための必要施設・ノウハウ等を全く所有していないことが判明している。それにも係わらず、番組ではその医療機関を「再生医療」を行う最先端医療機関として取り上げ報道している。「再生医療」が広く一般的に認知されるにつれ、再生医療が「広告手段」として利用されてしまうという危険性を報道に携わる方々には重々認識していただきたい。「再生医療」には多くの可能性や、人類の夢が含まれている。夢のある「再生医療」を発展させるためにも、真実を見抜いていただきたいと感じている。
  • 「逮捕状を請求」「逮捕する方針」「家宅捜索することに」等の報道が依然多い。昨日も「よど号容疑者の妻二人について逮捕する方針」というのが各局から流された。そもそも逮捕や強制捜査は、証拠の隠滅の防止、逃走の防止、裁判に備えての身柄の確保などの目的で行われるものであるはず。事前に報道されれば一般視聴者や犯人にもわかることだ。「国民の知る権利」ともっともらしいしことを言っているが、このような報道で”逮捕””捜索”を事前に察知した犯人に逃走されたり、証拠を全て焼却されたりした例は枚挙にいとまがない。そうなると国民の知る権利どころか、危険な犯罪者を野放しにして犯罪者として立件・処罰を逸するという、社会的に大変な危険を生じさせていることになるであろう。
  • テレビ各局ともニュースの事実関係の捉え方が極めて不十分だ、ロシアのラブロフ外相がサミット直前に北方領土を訪問し、ロシア領土であることを印象付けようとデモンストレーションをしたのに対し、これを正確に位置づけて放送したのはNHKぐらい。民放では1局が少し取り上げたくらいで他の民放は触れることもなかった。「ハンカチ王子」「ハニカミ王子」報道にうつつをぬかすよりはこういった動きを知らせることこそ報道機関の使命だ。中国の民主化闘争の活動家が亡命先のアメリカから日本に入国しようとした際に「上からの指示で入国を拒否」したという出来事に至ってはどの局も触れずじまい。こうした大事な「事件」を報道しないのは問題だ。

【不適切・低俗な表現や発言、モラルの低下、局の姿勢】

  • 最近に限らないが民放の情報ワイド番組の品のなさに呆れる。新聞記事を使って社会時評をする手法もさることながら、スポーツ新聞のゴシップネタをふんだんに盛り込み下品な放送を続けるワイドショーには心底腹が立つ。また、他局の不祥事はことさら批判し報道をするが、自局の問題は一切触れない卑劣な姿勢は不愉快極まりない。
  • 放送局に盗聴の自由があるとは知らなかった。事件発覚後も、自らのことはさておき、堂々と高校生ゴルファー目当てのファンのマナーの悪さを指摘して自慢げに説教をするあたりは、放送局とはとても偉くて賢いんですね。
  • 今、年金についての問い合わせ電話がつながらなくて当方をはじめ多くの国民は大変困っている。ところが、放送では45分間も回線を占有して緊急とは思えない問題について電話インタビューの模様を放送した。こうした放送のあり方について問題提起をしたい。電話が集中して忙しい官庁に対して、30分以上にわたる長時間の電話回線の占有は放送局がやるべき事柄ではない。また、本当に困っている国民を押しのけて電話をするのは放送局として倫理違反である。この件でテレビ局に電話をしたところ「社員に該当者がいて心配して電話をした」と言い訳をした。テレビで見る限り緊急とは思えない内容である。本当に困っている視聴者を押しのけて電話回線を占有したのであるから謝罪すべきである。放送局であっても問題である。
  • 寝ているお笑いタレントたちを司会者(お笑いコンビの一方の芸人)が、乳首やパンツの中に電流を流したり、両手を縛って乳首をねじったりして起こすシーンが放送された。見るに耐えない下劣な内容だった。明らかに放送倫理に反しておりBPOに厳しく改善勧告をしてもらいたい。
  • シュークリームを使ったロシアンルーレットのコーナー。シュークリームに包み込んだものは、山葵、辛子、生きたザリガニ、タガメのフライ、ドライアイスそれに通常のシュークリームの6品が用意された。ドライアイスまでの5品は2人のタレントがルーレットに従い口にした。普通のシュークリームは他のタレントが履いている靴下を脱いでークリームに巻きつけ2人のタレントに勧めた。タレントの所作の受けを狙ったものであるが、食物を冒涜し口にしたタレントの人格を蹂躙するものであり不快感を催した。局に電話したら女性が出て、「お答え出来ません」の一点張りだった。
  • 「コンハブ」という内容のVTRを見せられた。芸人の肛門にハブラシを突っ込むという内容だった。何度も何度も繰り返し流しており、深夜時間帯とはいえこのようなSMビデオまがいの内容を公共の電波を通じて流すことに非常に不愉快、不見識。免許を与えている総務省の監督の責任さえ感じた。放送に関わった現場責任者、出演者はもちろん、東京のテレビ局社長にも内容を再度確認の上、記者会見すべきだと強く思う。
  • 視覚障害者(弱視)だが、ダンスグループが駅のコンコースで音楽のボリュームを上げて、点字ブロックを全く意識せず踊りまくっていた。視覚障害者にとって点字ブロックは必要不可欠なものだ。この放送は屈辱的映像で不快感を催した。局に電話したら撮影許可は取っているとのことだったが、意見を聞かず途中で電話を切られた。再度電話したら高圧的な態度で誠実に耳を傾けているという感じはなかった。
  • 介護医療サービス企業の不正指定による取消し処分に関連し、関連企業の社長は番組に出演して謝罪や釈明をしたのだから民放キー局の社長も番組に出演し謝罪や釈明をすべき。各紙の報道によれば、6月6日に行われた定例会見で同局社長は「不適切取材」について一定の謝罪の意を示したものの、局としての報道姿勢についての謝罪はなかった。さらに、「一言で言えばバッカじゃないか。野球解説者風に言えば喝どころではなく、喝、喝、喝、喝」などと冗談交じりに述べている。これには6月7日のスポーツ各紙も、「人ごとのようだった」「ギャグを交えて謝罪」などとその姿勢を批判的に報道している。
  • 女性占い師が出演する番組の検証をお願いしたい。数年前より、彼女が出演する番組には彼女自身に対する苦情が毎月のようにあり、私も頻繁に電話やメールで連絡してきたが、発言は改善されるどころか最近では霊感商法と思われる言動が目立ってきた。また、テレビ局は、霊感商法の疑いがあると認識しながらこの霊感商法の幇助を行っていると考えられる。彼女の番組は、放送法及び民放連の放送基準に違反しており番組の打ち切りを強く要望する。
  • “Tシャツ重ね着”と称し、やせたタレントにTシャツを重ね着させ体重が60Kgになったら負けという内容と、”ギリギリロープ”と称し女性モデルを数本のロープで張ったシートに立たせ、タレントがそのロープを切りモデルが落下したら負けという内容のゲームが放送された。特にTシャツを無理矢理着せるゲームは明らかにいじめを連想させ怒りを越し嫌悪感すら抱いた。数年前に起きたマットに巻かれて死亡した中学生のいじめ事件を思い出させ怒りを感じた。Tシャツを着せられているタレントの苦痛の表情を面白がり更に苦痛を与え続ける。これはもはやバラエティーではなく醜悪ないじめだ。そしてゲームの進行役はニュースを読む局アナとは何とも情けない。いじめ問題などを取り上げる良心的な報道番組を制作している局が、たとえバラエティーとはいえいじめを彷彿させる内容を放送してもいいのだろうか?商業主義のメディアとはいえ倫理観を欠如することは許されない。現代社会において非常に影響力の高いメディアであるテレビがこの様な番組制作を許していること自体が若者のモラルハザードを引き起こしている要因のひとつのような気がする。ぜひ委員会で検証していただき、放送人としての良識とモラルの回帰を切に願う。
  • 言葉が分からない中国人に”物々交換”と称して蛇を捕まえさせようとした時、右手の指あたり噛みつかれた。もしこれがハブならどうするのか?中国人が噛まれた時にスタッフは逃げたそうだ。その様子を放送するとはこの局は何を考えているのか?それをVTRで流して見ている司会の2人をはじめ、外国の出演者が笑うなどもってのほかだ。もし亡くなったらどうするつもりなのか?放送する以前の問題だ。何を考えているのか分からない。即刻この番組の放送を中止してください。放送に携わった人間全員の処分が必要だ。
  • 超多忙といわれる司会者が、朝鮮総連売却問題で日本政府が680億円貸したかのような発言をして、コメンテーターが「朝鮮銀行から総連への融資」と補足していたが、補足がなければ問題が違う方向へ行く。この司会者は新聞すら読んでいないのではないか。もしくはスタッフとの打ち合わせすらしていないのではないか!真実を伝える事を怠っている危うい番組だ。
  • 出演弁護士の「倫理、倫理とうるさい会社は利益が上がっていない」との発言は、「儲ける為には倫理は不要」と取れる内容だった。昨今問題になっている介護医療企業や社会保険庁、生保の未払い等、企業倫理がないために起こっている問題ではないか。社会的地位のある弁護士本人はもとより、公共の放送としてテレビ局がそのようなことを発言させ放送することに憤りを感じる。
  • 当方は精神障害者のケアを担当している。精神障害者や知的障害者に対して、治療をして社会復帰を果たすべく国をはじめ地方自治体も大きな努力を払い社会もそれをサポートしている。そうした動きに逆行するような不適切な内容のドラマだ。視聴率が高い連続ドラマであればあるほど、悪者に仕立て上げられた者に対するダメージは大きい。問題点は次の2つである。?「不登校女子生徒が自殺未遂をしたのは、精神障害者の兄の家庭内性暴力に対する恐怖心によるものである」という設定で実際に性暴力シーンまで放送した。多くの精神障害者はまじめに社会復帰を目指して治療に励んでいる。そうした精神障害者に対して、差別や人権侵害に当たるのではないか。?テレビドラマとはいえ、自ら声をあげられない弱者の立場の精神障害者や知的障害者を悪者に仕立て上げるのは倫理に反する。単に面白く刺激的であればよいと言うような安易な設定のドラマは、差別意識を世間一般に植付けることになってしまう。
  • 関西のテレビ局は娯楽番組の捏造であれだけの処分となった。報道を主とするテレビ局が報道の場で不正をするのであれば、存在価値はない。洋菓子メーカーの捏造報道は謝罪とは思えない謝罪で終わり、アマチュア選手への隠しマイク、大会中のヘリ接近、取材禁止区域での手紙渡しなどに司会者は涙の謝罪をしたが社長は他人事で終わった。”放送倫理”という言葉はこの局にはない。他にも多くの不祥事を起こしているにも関わらず何の咎めもない。視聴者が多い東京キー局だからこそ国民への影響力を考慮して厳罰を望む。それが出来ないのならば総務省の指示に逆らう資格はない!
  • 放送業界は常々「放送倫理・道徳を遵守する」と公表しているが、実際の放送は担当するキャスターやアナウンサーの自分勝手な行動や、出演しているタレント・キャスター・アナウンサーの言いなりになっているのではないか。このように視聴率主義の放送をしていると知性ある番組は期待できないのではないか。放送業界も業界内に閉じこもり「報道の自由」「言論の自由」を持ち出すのではなく、公共性を持った放送企業として正しく、善悪の判断をして世の中を明るくするようにテレビ局の改革を実行してほしいと思う。
  • 人権侵害内容を含む放送をカットもせず番組を垂れ流している。いわんや傷害事件を起こした有名タレントの刑事告訴もせず、無名タレントを笑い者にして視聴率を稼ぐ放送局の倫理観の浅薄さには驚かされる。無名タレントに暴力をふるう、侮辱言動をする、スタントマンでもないのに(安全対策も不十分な中で)危険行為を迫り、恐怖の念を与え笑い者にする。熱湯に入れる、暴食の強要、体調を崩し心臓発作を起こすかも知れない過酷な環境変動に耐えることの強要、プライバシーの暴露などにより笑いをとる。無名タレントにとっては本来の仕事もなく生活に困窮していることはよくわかるし同情を禁じ得ない。無名タレントの生活の窮状に乗じてこのような人権侵害を平気でやるプロダクションの姿勢は”極悪卑劣”と言わざるとえず、放送局は責任をもって過去に遡り制作責任者や有名タレントに対する法的措置をとるべきだ。
  • “けん銃””流ちょう””覚せい剤””ろう城””漏えい””破たん””改ざん””粉じん””隠ぺい”等の熟語の概念を破壊する表記が多すぎる。そのくせ日本人の国語力が下がると呆れたように報道する。”拳銃””破綻””籠城””改竄”と正確に表記するように指導を要望する。

【その他、番組全般】

  • ベトナム戦争における枯れ葉剤散布により体を蝕まれながら戦後家庭を持ち、様々な障害を持ち産まれた子ども達の施設や彼らを取材した日本人を紹介するドキュメンタリー番組が放送されていたが、内容が素晴らしかっただけに放送時間帯が明け方近くというのが非常に残念。この種のドキュメンタリー番組は出来るだけゴールデンタイムに放送すべきではないのか。”視聴率目当て”だけの低俗な番組よりもこういった教養番組を多くゴールデンタイムで放送して欲しい。
  • ニュース番組において、訂正とお詫びが多すぎると思います。字幕の間違い、ナレーション等での人や土地の言い間違い、イベントや催しものの日程の間違い等々。酷いときは一時間程度の番組時間で2度3度と訂正、お詫びがあった。もう少し放送前のチェックをしっかりすべきではないでしょうか?
  • 介護医療企業問題でグループ企業の会長が出演し弁明を繰り返した。その発言以上に問題なのはキャスターやコメンテーターの質問や問題の捉え方が恣意的ともいえる不自然さで、両社の起こした原因や責任に触れず、出演の会長の一方的な弁明のみを放送し擁護・容認した事である。その挙句、番組では問題の責任を厚生労働省に向け、同省批判に終始する偏ったものとなり印象操作・世論誘導ともいえる報道となった。これでは余りにも視聴者への影響が大きい。本来、この問題は福祉事業継続のための”グループへの譲渡”を企んだ企業を追及しなければ意味がない。同社は人材派遣会社としてネットカフェ難民やワーキングプアと言われる人々を契約社員化し、劣悪な条件や厳しい勤務を課している。今回の問題は同社だけの問題ではなく関連企業の運営と姿勢に問題があるのだ。制作会社や放送局に人材を多数派遣している実態や、民放のスポンサーでもあり、民放界は関連企業への追及姿勢が甘いのではないか。放送界は問題の究明に向けて全体構造の問題として取材・報道すべきだ。同社の人材派遣会社所属の者の告発として受け止めてほしい。
  • 日曜朝の討論番組で司会者が介護医療関連企業の会長に対して指定取り消し問題の真相に迫るという形式だったが、ゲストとして迎えた会長への人権を無視した(「詐欺師」「インチキ」などの)発言は明らかに名誉毀損である。社会的に非難を浴びている会長だから反論できないことを知っていての暴言は明らかに問題である。番組には会長をサポートする出演者はいなかった。そのために司会者らの一方的な攻撃に反論する余地さえも許されない状況であった。今回の番組は他のキー局系列の同様な番組と比べても明らかに突出して異常であり、これによる企業のイメージダウンは必至である。また、司会者は司法の人間でもないのに、このように公共の放送を利用して裁くようなことを番組で放送してよいのであろうか?人権問題として取り上げてもらいたい。私は医師だが、今回の番組出演で会長は多大な精神的なダメージを受けている。彼が社会的に非難されて自己責任を必要以上に感じすぎて自殺をする恐れがあるし、カウンセリングを受けるべくサポートをすべきである。
  • 各局が報道とかバラエティーで渋谷のガス爆発事故を取り上げて、女性経営者をクローズアップして出身学校、勤務先経歴などを放送した。個人情報保護法50条の適用除外は”報道?に限られている。番組で個人情報を取り上げる場合は報道かどうか画面に表示すべきだと思う。ワイドショー、バラエティーは適用除外にはならないと思う。公共の電波がなんでもありだと週刊誌と同じになってしまう。
  • テレビ番組における<箸の持ち方>がめちゃくちゃだ。グルメ番組のタレントたち、それにドラマの食事シーンでの俳優たち…間違いだらけだ。子供たちが真似をしたら困るではないか。日本の文化を守るためにテレビ関係者は箸の正しい持ち方を厳しく指導すべきだ。更に、スピリチュアル・カウンセラーと称する男が人の人生や生き方を左右しかねないようなことを”託宣”する番組、あんな非科学的な番組が倫理的に許されるのか。科学的に根拠がないことは放送してはいけないはずではなかったのか。BPOはこのような番組(他に女性占い師の番組)に厳しく対処すべきだ。また、NHKは最近、関西芸能団体の芸人や若手タレントを使ったりして民放的な番組づくりをしているのが目立つが、そこまで視聴者におもねる必要はない。視聴者はそんなものをNHKに求めてはいない。
  • 視聴率取りたさに時報より2分5分と早めに始まる民放の夕方のニュース。しかし毎日大事件が起きて時間が潰せるわけもなく、ほとんどの局のニュースは低俗な夕方のワイドショーと化している。特にいち早く番組が始まる局はひどすぎる!ニュースを軽く流したあとは芸能や週刊誌の見出しまがいのくだらない話題ばかりだ。どの局も出演者がやたらと多いのもくだらなさに拍車を掛けている。こうも民放が横並びの姿勢なら、むしろ時報ピッタリにスタートし、思いっきり硬派でセンスのあるニュース番組を作った方が好感が持てる。夕方のニュースには出演者のコメントなんかいらない。

【CM】

  • 2002年6月に飲酒運転・飲酒事故の厳罰化に向けて、刑法に「自動車運転過失致死罪」が施行されたが、民放では頻繁に酒のCMが放送されている。酒気帯び運転の基準が1970年に基準が設けられて以来始めて「呼気中アルコール濃度0.15ミリグラム以上(改正前は0.25ミリグラム以上)」に引き下げられている。福岡市職員の飲酒運転により追突された車が橋から転落し、子供3人が死亡した悲惨な事件を大々的に伝える一方で、平然と酒のCMを放送している。放送局には倫理観の欠片もないのか。
  • 最近の便秘薬のCMは、食事時間帯に放送され不快感を覚える。内容もより具体的になり、とても食事をする気になれない嫌な内容だ。時間に関わらず、あのようなCMはやめていただきたい。会社でも自宅でも複数の者から同じような意見が出ている。
  • いま大手語学教室の問題が大きく取り上げられているが放送各局は問題を知りながら当該社のCMを垂れ流ししていたわけで自らの責任について厳しく検証すべきではないか。挙げればきりがない程の問題企業のCMが流されている。業界としては儲けのもとなので問題にしないのかもしれないが一般消費者はテレビCMで流されているからと信用して被害にあう。その被害の一端の責任を放送各局も負っていることを自覚すべきだ。業界の構造的な問題だからBPOとしても取り上げにくのかもしれないが私は業界の体質を改める際の本質的な問題だと考えている。
  • IT企業のプロセッサーのCMは女性の人権を侵害する表現をしているのではないかと思う。このCMは、「母親が子どもを起こすために布団をめくると男の子のはずが女の子になっている」という場面からスタートする。自分の身体が突然、女になった子どもが、パジャマの襟元から胸を覗き込み「おぉー」と言い、それに対し母親が「やめなさい!」と注意する。その後、商品の紹介シーンが入って、女の子(精神的には男性)が自分の胸を触る(揉む)のに対し、母親が再度「やめなさい」と怒鳴るという構成になっている。これは女性の身体を性的対象としてのみ扱う表現となっていて女性差別的だといわざるを得ない。また性同一性障害の方が自分の身体をどのように感じているかということに対する誤った印象を与えかねないものでもあるように思う。
  • 午前7時15分頃、ゲーム機のCM内容が余りにも過激なものなので、放送倫理検証委員会で検討をしてもらいたい。CMでは、学校らしい建物の高い位置から自動小銃で学生・生徒を狙い撃ちにして殺害するのをリアルに表現したものであった。登校前の学童を対象にしたこのようなCMは、青少年に悪影響を及ぼす。CMの放送中止を考慮してもらいたい。この企業は、最近はイギリスの大聖堂を破壊するシーンがあるゲームソフトの件で、英国国教会に謝罪すると言う事件を起こしたばかりである。今回の内容も学生・生徒を狙い撃ちするなど過激であり、ゲームとして許される限界を超えている。外国には謝罪するが国内では何をやっても良いと言わんばかりの同社の過激なゲームソフトの販売も問題であるが、CMに関して放送局の倫理を検討し確立をしてもらいたい。
  • 消費者金融のCMが減ったと思ったら、パチンコや宝くじ、競馬など、射幸心を煽るCMが増えている。CMの影響力の大きさを認識しCM全体の質向上に努めてもらいたい(業種の選択や表現方法などの面で)。

青少年に関する意見

【”いじめ”を含む意見】

  • バラエティー番組。シュークリームにからしやわさびを入れて芸人に食べさせようとすることはよくあるが、明らかに常識外の量を混入しており全く笑えなかった。からしやわさびはまだ良いが、ドライアイスや生きたザリガニをシュークリームに入れて食べさせるという行為は明らかに行き過ぎている。子どもが見て真似をしたらいじめにつながる恐れもあり、このような内容は子どもに悪影響を与えることは必至である。限度というものを考えて番組を制作するべきである。
  • バラエティー番組。出演した芸能人に対して、「キモイ」や「ブサイク」などと、外見に関する差別的な話をしていた。全国の学校で外見に関するいじめに遭う子も多い中、いじめを助長するような内容の放映は控えて欲しい。また、「ブサイク」などという言葉は放送禁止にするべきではないか。誰かを見下すのではなく、見ている人が楽しく笑える番組作りを心がけて欲しい。
  • 音楽番組。あるグループのメンバーの容姿や行動について侮辱的な発言を繰り返したり、クイズと称して答えられないと罰ゲームをさせるたり、回答以外の場面でも不意に静電気の器械を当ててその驚愕の様子を楽しむといった悪質な行為が多く大変不快。初出演のメンバーは行為を仕掛ける側に対して抗議もできず、仕掛ける側はそれをもまた楽しむという様子で、これはまさにいじめの構図そのものと感じた。この番組は視聴率も高く20時台ということで学齢期の子どもの視聴も多いと思うが、このような行為がテレビで繰り返され、それが許されるのでは、いじめを社会的に容認していると同じことになるのではないか。
  • バラエティー番組。男の芸人が無理やりパンツを脱がされるシーンがあった。これはいじめに繋がると思う。実際学校でパンツを脱がすいじめがあり自殺者が出ている。こういった演出をしないでほしい。
  • 料理番組。番組開始早々、出演者の顔がクローズアップされ「お前死ね!」との発言があり思わず驚いた。不快なこの言葉が”つかみ”として冒頭に意識的に流されたと思う。放送局の無神経さ、基本的人権の取り組みの甘さにきわめて不愉快になった。子どものいじめ問題で度々自殺する原因に「オマエ死ね」の言葉がある。この放送を見た未成年にこの一言が悪影響を与えるのではないか。
  • バラエティー番組。芸人が居酒屋で馬鹿騒ぎをし、先輩芸人が後輩の肛門に次々と歯ブラシを挿入して虐待する場面が延々と流されていた。公共の電波で流すには、あまりにも品位がない。先輩が後輩をいじめている”パワハラ”である。いくら深夜とは言え、未成年者が視聴する可能性がありいじめを助長しかねない。このような番組を提供するスポンサーの品位と見識が問われる。
  • 情報番組。牛肉ミンチの偽装事件について社長以下がそろって謝罪会見をしているのをテレビで見た。記者一同が寄ってたかって横柄な口調で社長以下を質問攻めにして、大の大人のいじめショーを見ているような映像で不愉快であった。この頃のワイドショーは程度が低く、問題解決などの建設的な提言はそっちのけで、居丈高に報道すればよいと言う姿勢が見える。その上に、映像にしていじめショー的な記者会見の見本を見せて、青少年に与える悪影響を考えたことがあるのだろうかと、テレビ界の常識を疑ってしまう。
  • 情報番組。いじめ問題についてコメンテーターが「いじめられる子が悪い」と言っていた。この発言はご法度な筈で府の教育委員会に聞いたら「言うべき言葉ではない。放送であれば尚更だ」と言っていた。早急に謝罪なり訂正をして欲しい。
  • 明らかな人権無視や大半の視聴者に不快感を与える番組なら抗議は当然だろうが、番組上の些細な演出やお笑いに対し「低俗だ」「青少年に悪影響」などと”バラエティー叩き”をするのはおかしい。視聴者が低俗だと思えば、それはどんなものでも低俗だということになるし、結局は受け手側の問題のはず。「子供が真似する」「いじめを助長する」という主張も、TV側に責任を押し付けすぎである。元々、いじめに走る人間というのはTVの影響があろうと無かろうと”いじめ”をしてしまうものだ。それは本質的には当人や家族の問題であって、TVはただのきっかけに過ぎない。そんな抗議のために次々と番組が消え去っていくのも我慢ならない。

【低俗、モラルに反する】

  • バラエティー番組。公開中の映画にちなんだテーマを取り上げ、番組中にも何度か映画の場面が流れたが、この映画はR-15指定である。”子供に見せたい番組”の上位にも選ばれている番組としては不適切な内容だ。
  • バラエティー番組。子供キャラクターが実験中のADに対して「ほら早くしろよ!!」「何やってんだよー!!」など、威圧的な口調で命令している。テレビでこういう言い方をしていたからいいんだと思いこみ悪態をつく子どもが増える。身近な題材を科学的に追跡する内容はいいものだけに、子どもに見せられないのが大変残念である。CSで再放送される番組なので直ちに修正してほしい。
  • 最近テレビでよく見るタレントはやたらと相手の頭を叩くが、これを子供たちが真似をして、子供たちの間で流行っているのを知っているか。先日も、公園にいた子供たちがお互いの頭をぽんぽん叩きあって遊んでいたので止めさせた。子供に悪影響を与え、教育上よろしくないから、彼らに頭を叩くギャグを止めさせてください。
  • バラエティー番組。水中に顔をつけて息継ぎの練習をする時、出演者が男性の頭を水から上がってこない様に押さえつける場面があった。【マネをしないで下さい】と字幕を出していたが、映像自体を流すべきでないと思う。
  • アニメ番組。夕方の放送にも関わらず女の子の全裸の映像が何度も出ていた。子どもが見る漫画番組で、こういったいかがわしい内容を放送するなど局はどう考えているのか。このような番組は夕方に放送しないでほしい。局の姿勢を疑う。
  • アニメ番組。子ども向けの時間帯にしては、下品かつ猥褻に近い内容が多い。無意味に近いピー音やモザイク表現など猥褻さを連想させる手法や、度が過ぎるパロディーも非常識と言える。深夜の時間帯ならまだしも小さな子どもも見る可能性が高い時間帯に放送すべき内容ではないと思った。
  • バラエティー番組。女性の乳首が露出している。視聴率をとるために故意にアダルトビデオを紹介し、女性の乳首を隠さずに流している。チェック忘れではない。とても不快だし子どもの教育上よくない。
  • ドラマ番組。白髪に白い服という登場人物が出てきたが、鼻から異物を吸い込みハイテンションな様子だった。それはマリファナなど薬物を連想させるものだと思う。出演者に人気の若い俳優がいたり日曜日の前夜で中高生を含む若い視聴者も多いと思うので、このシーンを見た時は驚いた。このようなドラマで薬物使用を描くことは薬物についてあまり知識がない若者にも影響することもあると思うので良くないと思う。
  • ドラマで実際の事件を模倣した。犯人が獄中から友達に手紙を書いていたことが判明し、その内容がひどく、まったく反省していないということで波紋をよんでいるという部分があった。これは、山口母子殺人事件の当時少年だった犯人が友人に当てた内容がまったく反省していないという実際の話をヒントに作られたものだと思う。この事件はまだ審理中であり、大変不快な気持ちになった。バラエティーのドラマで、昨今の少女に対するわいせつ事件、および、わいせつ殺人事件が軽々しい感じで出されてしまうことにモラルの低下と苛立ちにも似た腹ただしさを感じた。
  • 最近、規定外の制服姿のお笑い芸人等が多く出演しているが、このような乱れた服装姿はテレビで放送するべきではない。周りに不快感を与えるし子ども達が真似をする。また、女性に対して暴力を振るうような行為も放送するべきではない。青少年が見る時間帯には特に出演させるべきではない。
  • ドラマ番組。温泉の場面があり、裸の女性が大勢出ていた。きょうに限らず、この枠の再放送ドラマにはきわどいベッドシーンなどの性的シーンや女性の裸が”氾濫している”。子供が見ている時間帯にこのようなドラマは不適切だ。
  • アニメ番組。高校生という設定のキャラクターが成人指定のアダルトPCゲームで遊んでいるという表現があった。これに似たような表現は以前からあたりまえのようにあり、作品を見た未成年者に何かしらの影響を与えかねない。
  • ドラマ番組。子役に卑猥な台詞を喋らせていて大変ショックを受けた。他にも性について強調された台詞が何度か出ており大変不快感を覚えた。ギャグドラマとして締めくくられていたが、テレビの向こうには年齢を問わず多数の視聴者がいることを完全に無視して作られた非常識な番組であった。
  • 音楽番組。歌手が半袖の衣服で左腕の刺青が露出していた。刺青は日本では社会通念上公序良俗に反する。また血液関係の疾病の可能性が高いので生命保険に入れない場合がある。医療においてもMRI検査ができない。献血を断られたり、海水浴場やプール、銭湯、サウナの入場制限もある。また一度刺青を入れると容易に元に戻せず、無理に取るとケロイド状の皮膚障害が残る場合がある。東京都条例では未成年者の刺青を禁じている。一般女性が若気の至りで芸能人の真似をして刺青をすると、将来、銭湯や市民プールや公園デビューなどで負い目を感じることになる。放送で刺青をしている人を出演させるべきではないと思う。

【報道・情報に関する意見】

  • 報道番組。福島県会津若松で高校生が自分の母親を殺害し、頭部をバックに入れて警察署に出頭した事件で、少年が通う高校は全生徒を午前中で帰宅させたり、県教育委員会は県内全高校に対し、十分な心のケアをするよう緊急通知を出していた。にも関わらず、リポーターが高校生に「あなたは母親を殺そうと思ったことがありますか」とインタビューしていた。このような質問は”報道の暴力”であり、インタビューを受けた少年は生涯忘れる事はないだろう。
  • 報道番組。神戸児童連続殺傷事件報道にて教育関係者が「残虐なDVDや小説が影響、これらの創作物に対しPL法を当てはめ製造物責任がある」と発言していた。まさか青少年問題に取組んでいる先生からこの様な発言があるとは思わなかった。残虐な表現を見た者は残虐な人間になるという科学的根拠はないし、同じく見た者が集合的に罪を犯したという統計的事実もない。事実でないことをあたかも事実であるかの様に言わないでもらいたい。そしてPL法だが、これは製造物(ハードウェア)の欠陥に対する責任法で、創作物の表現内容に適用するものではない。そもそも表現内容の欠陥をどう証明するのか、もしかして創作者の思想信条に欠陥があるとでも言いたいのか。先生は青少年問題の本質が見えている人と思っていたが、この様な責任転嫁をする人だったとは誠に残念。
  • 情報番組。この番組はわざわざ専門家を招いて解説を願った後、その専門家の見立てに対し何にでも口出しするコメント屋に総評を求めてまとめや結論とする進め方。何でも屋のコメンテーターに質問を出させてそれについて専門家が応えるほうが理にかなっており流れも自然だと思うが?
  • 未成年ゴルファーに対する盗聴およびラウンド中の空撮が問題とされているが、マスコミ全体で未成年に対する報道姿勢を真剣に考え厳しい倫理規定をもうけるべきだ。思春期の若者に対し昨今の報道のあり方をみると人権侵害も甚だしく、スポーツ選手、芸能人であっても否応なしに人目にさらされるプレッシャーというのは計り知れず多大なる影響があると考える。マスコミ側の人間でさえ何かあっても報道から逃げまわる姿勢からもその恐怖感は充分に承知のはず。未成年に対しての規定が自ら作れないのであれば国からの規制もやむなしと考えている。
  • 報道番組。「過激な少女コミックの性描写」という特集が組まれていたが、科学的知見にたった意見が見られなかった事が残念。ただ単に危機感を煽っているとしか思えなかった。VTRに登場した出版社の意見を補強する科学的な意見を付加するだけでも大きく変わるはずだ。
  • 情報番組。佐世保の児童殺傷事件での校長の会見で「ある児童がPTSDにかかった」という内容の放送をしていたが、PTSDになった児童は、ニュースでの校長の会見を見てPTSDになったという趣旨の説明をしていた。それならば会見の内容を放送すると、その児童の心を傷つけてしまうということはマスコミにも予見出来たはずだし、予見しなければいけなかったはずだ。それをマスコミは棚に上げて一方的に元校長や元担任の自宅まで押しかけて「悪者はあなただ」と言わんばかりの報道は、見ていておかしいのではないかと思った。

【CM・番組宣伝に関する意見】

  • 少年がサッカーをうまくなりたくて、あちこちで練習するシーンがあるが、電車や家の中で母親にうるさいからやめるように怒られているのに平気でやっているシーンもある。公共マナーに反するし、子どもが親をなめることを助長する可能性があり、真似をすることを考えずに放送しているのだろうか。このCMは即中止すべき。
  • 殺虫剤のCMで、あちこちにスプレーを面白がって噴射しているシーンがあるが、子どもも共演しており面白がって噴射すると子どもが真似するのではないか。こういうCMはやめてもらいたい。
  • 最近、女性の下着スタイルでのCMが多い。このような内容は子ども達の教育に良くないので放送するべきではない。
  • テレビショッピングの番組が多くなっているが、放送基準に定める「広告の時間」に加算するべきである。
  • ドラマ番組。番組予告を頻繁に放送しているが、内容は女子高生が飛び降り頭部から出血するという残酷なシーンがある。気分が悪くなるので止めるなり頻度を減らして貰いたい。

【言葉遣いについて】

  • アナウンサー、キャスターの「がぎぐげご」の発音が耳障りになります。NHKの女性キャスターですら鼻濁音で発音できないことが全国に放送されて百万単位の視聴者、特に子供への影響が大きいです。民放の女子アナはあまり評価をしておりませんからNHK程気にしません。以前にNHKの番組と記憶していますが鼻濁音がらみの制作番組がありました。あらためて取り上げて下さい。美しい日本語を話していますと心が穏やかになります。
  • 最近のアナウンサーは幼児語を使う人が多い。中でも女子アナウンサーにその傾向が強い。多分そのせいだと思うが、小学校高学年になっても親子して幼児語しか話せない人さえいる。ことばが滅びると国が滅びると言う話があるが、まさにそのとおりの現象が日本中に蔓延している。影響が大きいテレビ局のアナウンサーは、正しい日本語を話すようにきちんと教育してもらいたい。

【差別や偏見を助長する】

  • 情報番組。17歳の少女が32歳の男性と援助交際していた事件で、レギュラー出演者が「いまどき女は2~3万で買えるやんか」と、女性を蔑視する発言をした。局アナが「不適切な発言があったようですネ」とコメントしたが、周りの出演者が「何云うたん」」と聞き返し、局アナが「女の子を2~3万で買える云うた発言が」と、説明したが「そんなん謝ることあらへんで」と擁護し、正式な謝罪はなかった。局に意見を伝えたら「本当に困った人なんです。申し訳ないです」と応対されたが、本来は番組で謝罪すべきである。
  • バラエティー番組。先天的に身体に特徴のある方を好奇の目に晒すような演出をしていた。出演者の意思は分からないが、見ていてまるでフリークスショーのように感じた。同じ身体的特徴を持っていて、このように大衆の娯楽として晒されることに傷つく方もいるのではないか。番組としてこのような演出は許されないことだと思う。ご一考をよろしくおねがいします。

【推奨意見】

  • バラエティー番組。先日新聞にて、この番組が4年連続”子どもに見せたくない番組No.1”になったことを知った。我が家には娘が2人いるが、テレビを見ながら思った事を良く話し合う。国会中継も見るが、「何で議員の人はヤジを飛ばすの?」や「大人なのに話し合いのルールを守れないの?」と聞かれる。この番組の格付けのコーナーを見て、「自分の意見を主張しつつ人の意見を聞ける大人もいるよね」や「世間的に立派と言われてもマナーを守れない人に自分がならないようにして欲しい」と話す。ドッキリコーナーでは、人間の本性というものについて話し合う。危機管理の考え方からしても、子どもと話し合う事が大切という研修を受けた。それには、良い事も悪い事も楽しく話すきっかけを多く作れる番組は、子どもと見たいテレビと言える。これからも番組が続く事を願っている。。
  • アニメ番組。是非青少年に見てもらいたい番組だ!いじめが横行する現代社会に仲間との絆の大切さや夢の大切さなど多くのメッセージを持っている。タレントの馬鹿さをひけらかすくだらない番組を選ぶならこっちを選ぶべきだと思う。
  • バラエティー番組。毎回、きちっとしたテーマが設けられているので、分かり易く子どもでも十分に理解出来る内容になっている。賛否両論はあるだろうが、食べ物がテーマの時に女性アナの食べるシーンが入るが、本当に美味しそうに食べるので、子どもが興味を持って食べてくれる事も考えられる。バラエティー番組でこれほど質の高い作りになっているのは”科学がテーマ”である事と、”少数精鋭の出演者”という作りによる事が大きいと思う。これこそ「子どもに見てもらいたい科学番組」と言っても過言ではないと思う。全国放送して欲しい内容だ。
  • 青少年に推奨する番組。「オタクはどこに向かっているの?」は非常によい特集であった。ゲストの識者の意見もよく、聴取者の意見も良かった。惜しいのはこれを関西の放送局では放送されなかったことだ。仕方ないので近隣の愛知・三重の放送局で聞くしかなかった。特集内容によっては関西でも放送するべきだと思う。関西で放送されなかったことは非常に残念。

【性表現について】

  • 映画番組。土曜日の午後、子ども達がテレビを見ていることが多い時間帯に全裸女性の場面や男女の性交場面が抑制不足の映像表現で放送されていた。子ども達の健全育成に有害な放送表現であり、放送時間帯と表現内容を是非とも見直して欲しい。これでは安心して子ども達にテレビを見せられない。

【喫煙に関する意見】

  • 毎年5月31日はWHOが制定した「世界禁煙デー」であり、日本では2003年に制定された「健康増進法」で公共施設等の管理者に「受動喫煙防止義務」が課せられている。しかし、ドラマではストーリーに関係なく未成年の前で平然と喫煙するシーンが放送されている。名古屋タクシー協会が5月1日から同市内と近郊の殆どのタクシー全面禁煙にしたニュースを伝えた時も、禁煙に反対の市民の意見しか放送していなかった。「受動喫煙防止」は放送界全体で取り組むべき問題である。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 「青少年の生活のリズムが壊れるので深夜アニメはやめたほうがいい」とあるが、子ども向けの深夜アニメはないと思う。深夜アニメが禁止されたらアニメ業界が消滅に近づく。「明らかに子ども向けであるアニメが深夜放送になったら、生活のリズムが壊れる」との意見に賛同するが、子ども向けでないアニメで生活のリズムが壊れる事はないと思う。
  • 寄せられる意見のほとんどが「これは悪影響だ」「即刻中止しろ」といった批判意見だ。もっと番組を奨励する意見があってもいいのではないか。番組のいい部分を見つけても「あぁ良かった」のみで受け流し、悪い部分を見つけると「これはだめだ」とすぐにBPOに意見を押し付け中止を求めるようでは、良い番組は育っていかない。番組に対して粗探しをする冷たい目ではなく温かい目で見る人が増えれば、自然と番組も良くなっていくのではないか。
  • 特にアニメに対してよく見かける意見で、「○○の表現は子どもに悪影響を与えかねない」や「真似をする可能性があるので止めてほしい」といったものがある。因果関係がはっきりしていないのに、疑わしきを罰するべきという考えはおかしい。容疑をかけられた人は即刻有罪にすべきと言っているのと同じ。それに疑わしいというのなら、アニメだけでなく、ドラマや映画などもだろう。実写である分、よけいに現実との区別が出来ず、より大きな影響があるのではないのか?自分の子どもがそんなに心配なら、自分が見て検閲した物を見せるなり、悪影響があると思った部分についてはその都度それがしてはいけないことだと教育するのが親の役目だろう。テレビに全てを任せるのは道徳面での育児放棄だ。
  • 会津若松母親殺害事件に関して批判が多数寄せられている。確かに、一部メディアに浅はかな行動があったことは事実だが「ショッキングな事件だから報道するな」というのは大きな間違いだ。このような事件は社会的関心も高い。「詳しく報道するな」というのはおかしい。また「詳しい報道は真似をするものが出る」という意見もあったが、人間はそれ相応の理由がないと他人を殺したりはしない。

【その他】

  • 子供は現実とテレビをゴッチャにすることが多いので、子供に分かりやすい表現で「フィクション」か「ノンフィクション」という断り書きがつけられないだろうか。必ずしも子供だけの問題ではないのかもしれませんが。

第124回 放送と人権等権利に関する委員会

第124回 – 2007年6月

「広島ドッグパーク関連報道」事案のヒアリングと審理

「エステ店医師法違反事件報道」事案の最終審理…など

「広島ドッグパーク関連報道」事案のヒアリングと審理

本件事案は、06年12月、大阪の動物愛護団体の代表が、「11月から12月にかけて放送された朝日放送の報道番組『ムーヴ!』で、犬たちを救済する我々の活動が、偏見や憶測によってあたかも募金目当てであるかのように放送され、名誉を毀損された」と申し立てたもので、これに対し朝日放送は「動物愛護団体の募金と活動実態が整合しているかを検証する報道であり、関係者の人権、プライバシーには十分に配慮している」と主張している。

6月の委員会では、申立人、被申立人双方を個別に招いてヒアリングが行われ、”募金収入の内訳や使途がどのようになっているのか””コメンテーターの発言はどのような根拠に基づいているのか”などについて質疑が行われた。

ヒアリングの後、審理が続けられ、起草委員がこれまでの審理内容を踏まえた素案作りに入ることになった。

「エステ店医師法違反事件報道」事案の最終審理

本事案は、東京都在住のエステ店経営者が「私が医師法違反で送検されたことを伝えた日本テレビのニュースの中で、極悪人の如く報道されて人格が否定され、プライバシーも侵害された」と訴えたもの。

放送人権委員会は本事案の「委員会決定」案について6月の委員会で最終審理を行った。その結果、「本件放送は、記者がその身分を隠して行った隠しカメラ、隠しマイクによる取材を基に放送することが不可欠であったとは言い難いものがあることに加えて、申立人個人の報道に重点を置き過ぎ、行き過ぎた懲罰的内容になってしまった点において、放送倫理違反があったというべきである」との「委員会決定」案を委員全員一致で了承した。

この「委員会決定」は、6月26日に申立人、被申立人双方に「通知」された後、記者会見で「公表」されることになった。

「ラ・テ欄表記等に対する訴え」事案の最終審理

本事案は、ルーマニア人セラピストが、テレビ朝日に対し、「バラエティー番組に出演した際、ラ・テ欄で”バツイチ”と表記されるなど名誉・プライバシーを侵害された。また、子どもに対する過剰な演出もあり、放送倫理に違反している」などと申し立てたもの。

放送人権委員会は、起草委員会での検討結果を踏まえ、6月の委員会で最終審理を行った結果、「番組に家族ぐるみで出演し、自ら離婚の事情を語ったりしており、名誉・プライバシーの違法な侵害があったとは認められない。ラ・テ欄表記や子どもたちに対する演出等についても放送倫理に反するとまではいえないと判断する」との「委員会決定」を全員一致で了承した。

また、放送人権委員会はこの決定の中で、ラ・テ欄の表記も放送内容と一体との判断を示し、放送局に対しいっそう「適正な言葉」と「品位ある表現」を用いるよう要望した。この「決定」も、6月26日に「通知・公表」されることになった。

審理要請案件

「部落解放同盟大阪府連幹部からの訴え」案件

6月、部落解放同盟大阪府連書記長ら2人から連名で下記のような苦情申立があった。

「大阪市の民間福祉施設への補助金問題に関する毎日放送の報道で、部落解放同盟やそのリーダーである個人が関係している福祉法人をことさらに強調して、新たな”闇の補助金支出”の疑いがある、とされた。償還金補助を受けてきた施設は約50あるが、解放同盟や人権協会に関係する者が役員をしているのは、その4分の1に過ぎない。しかし当該報道では解放同盟幹部らが理事をしている特定の法人だけが補助金を受給してきたような誤解を視聴者に与え、解放同盟やそのリーダーである個人の悪いイメージを広め、その名誉権を著しく侵害することになった」

この苦情申立てに対し、毎日放送では「当該報道は、大阪市の予算化されていない一部補助金のあり方に疑問を呈したものであり、補助金を受給した福祉施設の内、解放同盟が関係する法人の占める割合が多かったことから解放同盟の名称を出した。この報道は、公益目的・公共性を有するものであり、また、そもそも申立人だけでなく組織としての部落解放同盟の名誉を損なうものではなかった」と反論している。

放送人権委員会では「苦情申立書」及び局側から提出された「事案の経緯と当社の見解」の2書面を慎重に検討し、また当該報道の同録テープを視聴の上、次回委員会から本事案について本格的に審理を始めることを決めた。

5月の苦情概要

5月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情の内訳は次のとおり。

◆人権関連の苦情[11件]

  • 斡旋・審理に関連する苦情(特定個人または直接の関係人からの人権関連の苦情)・・・6件
  • 人権一般の苦情(人権関連だが、関係人ではない一般視聴者からの苦情)・・・5件

その他

村井専務理事より、放送人権委員会運営規則改正の7月1日から施行に伴い体制強化を図るため、調査役を1名増員することになったこと、新委員の1名増員については10月をめどに実施できるよう人選を進めていることなどが報告された。次回委員会は7月17日(火)に行うことを決め、閉会した。

以上

第2回 放送倫理検証委員会

第2回 – 2007年6月

TBS『みのもんたの朝ズバッ!』不二家報道の審理入りを決定

視聴者意見の検討 …など

TBS『みのもんたの朝ズバッ!』不二家報道の審理入りを決定

委員長は「われわれが判断すべきは、まず、この放送によって虚偽の疑いのある番組が放送されたということになるのかどうか、その結果、視聴者に著しい誤解を与えた疑いがあると言えるのかどうかであり、以上の2つの要件が満たされていると判断されたときには、放送倫理上問題があるか否かの審理をここで行うことになる。従って、一番の問題はこの放送に虚偽の疑いがあるかどうかということだが、もう一度、放送内容を見て、それから議論したい」と述べ、改めて全員で番組録画を視聴した。

(委員会での議論の概要は以下の通り)

  • 十分な調査、あるいは裏づけのないままを放送したということは、虚偽の疑いを引き起こす、あるいは誤解を生むと思う。またお詫び訂正の不明確な提示のあり方が、更にこの問題をおかしくしていて、倫理上の問題として考えなければいけない。
  • 最初の放送では、「こういうことがあった」とは断言していない。「疑いが出てきた」と言っている。表現の問題は確かに言い過ぎじゃないのかという印象は受けたが、しかし、今時、世の中怒りたいことはいっぱいあるわけで、自分の意見を言える、自由に言うという場に対して結果として制約をかけることはしたくない。
  • この委員会の役割は何なのか。これに白黒をつけるのが私たちの役割なのか。事実関係を明らかにすることよりも、こういう問題が起きたときに、当事者間でどういう話し合いをするのか解決のモデルケースのようなものを出す必要があるのではないかと思う。
  • 終わった事例だ。放送で問題を起こし、放送で謝り、不二家もそれを一応了としたということで、終わっているのではないかと思う。
  • この問題は、情報バラエティー、ワイドショー、ニュース番組の企画ものの中に皆ある。極めて拙速なスクープ主義で、単一証言に頼ってものを言っているというのは、そこら中にある。
  • 一般視聴者として見てみるとTBSは充分謝っていない、どこをどう間違って、それは何故間違ったのか、お詫び訂正放送のあり方のモデルケースみたいなものを、この番組を材料にして作っていけたらと思う。
  • 放送したことに多少の誤りがあったとして、それを放送の時点で放送当事者がその誤りを誤りだと認識しないで、何らかの誤信をした理由が充分にあったかどうかが大きなポイントだと思う。実際に放送番組を作っていく上で、取材して編集してそれを放送するという過程の中で、「編集」というのが実は一番大きな問題で、そこで大きな誤りが生じる場合がある。表現の自由というのは、誤って信じたことを誤って発表、表現、放送してしまう、その自由を含むという線を崩してはいけない。
  • 10年前に勤めていた人があたかも今のように放送されたこと、それについてはコメントなり表示で「証言は10年前のものだった」と示すべきだ。
  • 小売店からの返品を工場に集めることはありえない事、そんなことをやって採算が取れるはずがないという指摘は、無視できない。虚偽の疑いがある番組が放送されたかどうかということは、もうちょっと慎重に審理すべきではないかと思う。
  • ここで問題にすべきは、放送の中で悪意のうそがどれぐらいあったかということ。それがあったとはっきりした場合に、それに対しては何か言わなきゃいけない。
  • 明らかな虚偽とは言えないまでも、明らかに視聴者を誤信に導くような編集のしかたについてはガイドラインとして出すというやり方はあると思う。

以上の意見を踏まえて更に議論した結果、審理入りすることで意見の一致を見た。

審理にあたっては、特別調査チームを設ける必要はなく、委員の中から担当の委員を決め、ヒアリングなどの調査を行う。その結果をまとめて委員に送り、次回、それを皆でディスカッションするという方向が決まった。担当委員は、小町谷委員長代行、吉岡委員。

視聴者意見の検討

アマチュアゴルフのスター選手の音声を録るために、パートナーの選手にマイク装着を依頼し断られ、また、上空からヘリコプターで撮影した問題について、視聴者からの抗議が多数寄せられた。なお、この件に関して、当該放送局は、既に番組内で謝罪し、ゴルフ連盟にも謝罪していることも報告。

委員会の最後に、第1回委員会の議事概要について委員会の承認を得た。

以上