2001年3月

『ワンダフル』TBS

『ワンダフル』(3月7日放送)に関するTBSからの回答

意見の要旨

  • 番組の1コーナーで更衣室に子どもを裸のまま置き去りにしていた。子どもは不安で泣いていた。保護者が了承していたとしても幼児虐待が問題とされているときに、メディア側が配慮すべきであったと考える。子どもの心に傷を残していないかと胸が痛くなった。子どもをだまして、しかも裸で放置するというのは、子どもの人権に疎い日本のメディアの現状を露呈していると思った。

    (Eメール 群馬 男性)

  • “仕込み”だとは一見して分かるし、演出とも分かるが、ブリーフ1枚の男性が飛び出してきて子どもをおびえさせ泣かせた。許せないし、制作者の良識を疑う。最近の幼児虐待の風潮に拍車をかけるのでは?と思った。

    (電話 東京 女性)

  • なぜ子どもを裸にし、しかもひとりぼっちにする必要があったか?バラエティーのために子どもに何をしてもいいのか?制作したテレビ局に非常に疑問を感じる。

    (Eメール 鹿児島 男性)

局の回答

3月7日放送「ワンダフル」内のコーナー企画「ワンギャル更衣室」で、ご指摘のような幼児の出演がありました。

番組は、シチュエーションを知らない女子タレント二人が、与えられた条件の中でどのような反応をするかを見ようというものでした。更衣室内にいた、裸で出番を待つ幼児についても、幼児の親御さんには演出の意図を説明した上、了解をいただいておりましたが、タレント二人には知らされていませんでした。

また、ブリーフ一枚の男性の出現は、二人のタレントを驚かせる、最後の「大落ち」を企図したものでしたが、幼児に恐怖感を与えてしまったことも事実です。

スタッフは、二人のタレントの反応に目を奪われ、劇団所属のタレントとはいえ、幼児の気持ちを汲み取るなど、幼児を出演させる際の配慮に欠けていた、と指摘されても致し方ありません。

ことの重大性を認識し、番組プロデューサーに厳重注意いたしました。さらに、今後について、幼児ばかりでなく、児童の出演に際しても、行き過ぎた演出をしないなど、細心の注意が必要であることを確認し、研修会で伝えてゆく所存です。

2001年2月

『めちゃ2イケてるッ!』フジテレビ

『めちゃ2イケてるッ!』(3月3日放送)に関するフジテレビからの回答

意見の要旨

  • 青少年委員会の見解を受けて“しりとり侍”を中止したことに対し「楽しませようと思ったらいじめと取られた」などと言って、反省の色はなく逆ギレしている感じだった。今の子ども達が注意されると逆に食ってかかるのと似ている。大人がこのような姿勢を示すこと自体、子どもに悪影響を与えるのではないか。また、全裸で走り回っておいて、小さな子どもが喜んだことを「笑ってるんだからいいんだ」と言い訳のようにしているのはおかしい。

    (電話 神奈川 女性)

  • 自民党や民主党の検討している規制法案には反対だが、3月3日の放送を見ると、フジテレビが見解をまじめに受けとめ、自主的にコーナーを打ち切った、というようには見えない。客が喜べば何をやってもいいと考えていると取れる。委員会を隠れ蓑としてしか捉えていないのではないか。見解を聞きたい。

    (Eメール 長野 男性Mさん)

局の回答

「めちゃ2イケてるッ!」につきましては、昨11月の青少年委員会の見解を受けて、“7人のしりとり侍”コーナーをどうするべきか、制作者を含めて社内で議論を重ねました。社内にも「中止すべき」「改善して続けるべき」などさまざまな意見がありました。委員会の見解に対する反論もいくつかありました。しかし、番組の持つ影響力の大きさと委員会見解を十分考慮した結果、ご存知のように中止を決断した訳です。この決定に至る中で制作者も青少年委員会の存在意義や見解の持つ重要性を十分認識しております。

しかし、3月3日の放送分につきましては「反省がなく逆ギレしているのでは・・」とか「見解を不服に思っているのではないか」「客が喜べば何をやってもいいと考えていると取れる」とのご指摘を真摯に受け止めるとともに、番組の表現方法に至らない部分があったと言わざるを得ません。

いうまでもなく、青少年に対する配慮は、青少年委員会まかせで達成できるものではありません。テレビ局の自律自浄があってこそ達成できるものと考えております。

「めちゃ2イケてるッ!」の制作にあたりましては、特に若い世代に人気があることを認識し、青少年に与える影響を十分に配慮して、家族で楽しめる番組作りを目指してまいりたいと存じます。

2001年2月

『トゥナイト2』テレビ朝日

『トゥナイト2』に関するテレビ朝日からの回答

意見の要旨

  • アダルトの話題ばかりで描写も過激になり、SEXプレイまで放送し、許しがたい状況。青少年も遅くまで起きているから、与える影響を考えないといけない。即刻中止して欲しい。

    (Eメール 愛知 男性Kさん)

  • 風俗業を奨励するような内容や、AV、ストリップ、エロ本など、性産業を中心に取り上げ、風俗店の紹介、風俗業を奨励するような内容が多く、夜の番組とはいえ、余りにひどい。視聴者センターに電話したら無責任な応対だった。国の規制を受けたくないのなら自らの手で改善して欲しい。

    (郵便 埼玉 女性Kさん)

局の回答

当番組は放送開始から20年の月日がたっております。基本コンセプトは、大人の視点に立った社会文化情報番組です。確かにご指摘のような話題も取り上げてまいりましたが、基本的には社会的関心度の高い事象・話題を取り上げ、放送してまいりました。しかしながら、最近の放送内容は、話題の捉え方が風俗文化に偏っているのではないか、映像表現が露骨で品位に欠けているのではないかと、番組OBおよび社の内外から指摘され、昨年より社内機関である「青少年問題会議」の場を設け、改善に向けて企画の変更も含む内容の検討を続けてまいりました

その結果としてこの1月22日より、〈過度な性表現を避ける〉、〈話題を広範囲に探す〉、〈社会常識に則った内容〉、これらの指針を制作スタッフ共通の認識として放送に臨んでおります。

また、新聞の番組欄における表記につきましても、いたずらに煽ることがないようにし、青少年の視聴をも配慮した、大人の視点に立った社会文化情報番組を目指してまいります。

今後とも、貴委員会および視聴者の皆様のご意見を参考にし、より一層の番組内容の向上に努めてまいります。

2000年12月

『フジリコ』YTV

『フジリコ』に関するYTVからの回答

意見の要旨

  • OLが鬱憤晴らしにコメディアンのお尻を蹴飛ばす、という企画。他人を蹴ったり殴ったりすることで、ストレスを解消させる行為を見せることは問題。

    (男性 40才 東京)

  • 男女の服をベッドの中で取り替えるコーナー。女性の胸がチラリと見えたりすることをはじめから意図しているように思える。ギャラリーの「脱げ!」「もっと見せろ!」という掛け声もどうかと思う。企画自体をやめる、やめないではなく、あり方についてもう一度離れて考えてみて欲しい。

    (男性 27才 神奈川)

局の回答

  • 見解

    「フジリコ」は、20代女性を中心に若年層にアピールする深夜のバラエティー番組として、一昨年10月にスタートしました。番組は、毎週、多様なコーナー企画を組み合わせて構成しており、ご指摘の「オシリキック」と「歌うベッドサイド」はその一部です。

    「オシリキック」は、男女雇用機会均等法が成立して以来、さまざまな職場に進出しているとはいうものの、いまだ根強い職場の男女差別感に苛立つ若い女性達にスポットを当てたものです。つまり、上司や職場環境への不満から生じるストレスを、出演タレントのお尻を蹴り上げることで解消してもらう、番組を見ている女性達にもスカッとしていただくという狙いでした。このコーナー企画は今年の5月に始まり、すでに12回放送しています。

    視聴者の方がご指摘する以前から、審査室では、企画意図は理解できるがストレス解消の表現としては、いささか安易過ぎる、暴力の肯定と取られる恐れがあると判断、改善策を現場に求めていたところです。その結果、来年1月19日の放送をもって、このコーナー企画を終了することになっていました。決定が遅れたのは、このコーナー企画を支持する視聴者も多かったためです。

    次に、「歌うベッドサイド」ですが、この企画は、表現上の問題があるとして、審査室から現場に企画変更を要望していました。現今、報道被害のひとつとして、INDECENCY(卑わい、猥褻、下品な行為や言葉)が、クローズアップされていますが、審査室としては、そのINDECENCYに近い内容と判断したものです。この企画については、12月8日の放送をもって終了したことをご報告しておきます。ちなみにこのコーナーは今年10月にスタートし、6回放送しています。

  • 青少年配慮等の改善対応策

    ご指摘があったコーナー企画は、「歌うベッドサイド」はすでに終了。「オシリキック」は来年1月19日の放送一回分で終了します。

    また、編成局長と審査室長、制作担当者が協議の上、1月以降、既存の企画を一掃し、健全な深夜のバラエティーをめざして番組のあり方を再構築することを決めました。さらに新年度からは、大幅に番組内容を変更し、青少年に配慮した番組として制作していく方針です。

2000年12月

『ガチンコ!』TBS

『ガチンコ!』に関するTBSからの回答

意見の要旨

  • “最後の晩さん”というコーナーは余りいい感じがしない。毎回数組ものカップルが出てきて相手を批判し、勝敗を決める、というものだが、「浮気をした」「親友のアイツとやった」など、信じられないような言葉が飛び交う。これから恋をする人が、あれが全てだと勘違いするのでは、と心配。

    (男性 21才)

  • ヤラセかどうかわからないが、暴力シーンをアピールして面白がらせる低俗なバラエティーだ。モラルを大事にした番組作りを望む。

    (男性 38才 兵庫)

局の回答

ガチンコ晩餐会」について;

「ガチンコ晩餐会」というコーナーは、番組で公募したカップルに、番組が用意した「ガチンコレストラン」という場所で、普段は言いたくてもなかなか言い出せないことを、思う存分語り合ってもらおう、という企画です。

普段一緒にいても「本音をぶつけ合う」ということは大変なことらしく、この収録が「お互いを理解し合う良い機会になった」とおっしゃる出演者も多数おられます。

その「本音をぶつけ合う」過程で、過激な言葉が飛び交うこともありますが、それは、彼らが「本当に言いたいこと」「関心を持っていること」そして、「普通は言いにくいこと」が、そういう方面に偏っている現実だ、と私たちは受け取っています。

もちろん、そういう過激な言い合いばかりでなく、「ハートウォーミングな事」(例えば、この晩餐会でプロポーズをしたり・・・)が、このレストランで語り合われることもあるのです。やはり、それも、なかなか言い出しにくい言葉の一つだから、と思われます。

私たちは、出来る限り、出演者の言葉の本当の意味を汲み取ろうとしながら、このコーナーを制作しています。

「ガチンコファイトクラブ」について;

「ボクシング」は、選手同士が、純粋に裸でぶつかり合い、勝敗を競い合う、一つの完成された「スポーツ」だと、理解しています。

このコーナーでは、街の荒くれ者たちがボクシングを志し、元世界チャンピオン竹原慎二氏のもとに集い、ボクシングを心身ともに学んでいく様子を、同時進行ドキュメントとして、お伝えしています。彼らは、本気でボクシングというスポーツに取り組んでいる若者達なのです。

いつしか、そこには、ボクシングだけではない、人間として成長していく若者の姿が映し出されています。「強くなる」ということの本当の意味を出演者が考えていくだけでなく、視聴者の皆さんにも「頑張れば何かが出来る」というメッセージをお届けできれば・・・と考えています

ドキュメントとして彼らの様子を描く中で、ご指摘のように、一見暴力的なシーンが登場することはあります。しかし、それはあくまで、彼らが成長していく過程での「人間ドキュメント」の一部だ、と理解しておりますし、番組としては、放送の中でも申し上げておりますが、あくまで「暴力」を否定しております。

2001年1月

『いけ年こい年世紀越えスペシャル』日本テレビ

『いけ年こい年世紀越えスペシャル』(12月31日放送)に関する日本テレビからの回答

意見の要旨

  • 大晦日に放送された「電波少年」スペシャルで、新年を迎えるカウントダウンをわざと2分ほどずらし、視聴者をもてあそび、バカにするという最低のヤラセが行われた。公共の電波を使用して、嘘の時間を流すという行為は、冗談とか演出うんぬんで済まされるものではない。日本テレビを処分して欲しい。

    (男性Yさん 千葉 24才)

  • 事故なら許せるが、ヤラセなら許せない。庶民のささやかなイベントをどう思っているのか。

    (男性Tさん 静岡 37才)

  • 過剰な演出。おかげで千年に一度のカウントダウンを見ることが出来ず、新年早々とても嫌な思いをした。公共の電波を使っている放送局が、2分も狂った時計で視聴者を惑わせるようなことはあってはならない。未だ謝罪しない日本テレビの態度は視聴者をなめているとしか思えない。行政処分を受けてもおかしくない。

    (男性 福井 38才)

  • 生放送を何度も強調しておきながら、画面に2分早め、時計の画像を断続的にオンエアし、「21世紀まであと○分」とテロップを示して嘘の告知をし、放送したことはいくらなんでも公共の電波でやることではない。(中略)放送基準には、「劇的効果のためニュース形式などを用いる場合は、事実と混同されやすい表現をしてはならない」という規定が51条に「表現上の配慮」として存在する。

    (男性Tさん 東京 34才)

ほか、同内容の意見が多数寄せられています。

番組内の、年末のカウントダウン企画についての意見が寄せられた。

局の回答

この番組において、年越しのカウントダウンを2分早めて行い、即座に時間が異なっていたことを伝えました。皆様に“ユニークで楽しい年越しをしていただきたい”との意図の元に全編を通して「電波少年」的手法を用いましたが、演出的な不徹底もあり、それが上手く伝わらなかった視聴者の方からクレームを頂戴しました。

「カウントダウンを意図的に早めた」ことは、娯楽番組での手法であったとはいえ、放送局としての「表現の配慮」に欠けていたことは否めません。視聴者のご指摘を待つまでもなく、日本テレビ自身このことを深く反省し、番組担当者には厳重に注意し、尚且つ関連番組内でお詫びメッセージを流すことにいたしました。

以上、ご回答申し上げます。

2000年12月

『学校へ行こう!』TBS

『学校へ行こう!』に関するTBSからの回答

意見の要旨

  • ヤラセ番組である。“高校生夫婦”の出演者の彼女役が他局のバラエティー番組の再現ドラマで出演していた。俳優であるということを明記すべきだ。番組の中ではこの夫婦を実際のものとし、演技であるとは一切通知していない。父親役や彼氏役も俳優と見られ、ストーリーの進行にも脚本があると思う。テレビ局に問い合わせても「演出です」の一言で片付けられるのはおかしい。

    (男性 18歳 神奈川 Eメール受)

局の回答

この企画の出演者は、肩書き、人間関係も含め、すべて実在の人物です。従って、登場人物が俳優によって構成されているということは、ございません。

夏に放送した「高校生夫婦」の企画に出演した女子高生が、他局のバラエティー番組の再現ドラマに出演していたことは、ご指摘のとおりです。

私共の企画が始まる前に、アルバイトで出演、収録されていたとのことです。

しかし、彼女は「実際に高校に通っている、交際中の現役高校生」という、この企画の出演条件を満たしているので、シミュレーション共同生活をしてもらったのであり、問題はなかったと考えます。

2000年12月

『スキヤキ!ロンドンブーツ大作戦』テレビ東京

『スキヤキ!ロンドンブーツ大作戦』に関するテレビ東京からの回答

意見の要旨

  • わざわざ女の子同士でケンカをさせるという番組の趣旨にも開いた口がふさがらないが、司会のロンドンブーツの態度やマナーにも目に余るものがある。汚い言葉を投げかけて少女達を傷つけ、動揺させ、ケンカしたくなるようにあおっていく少女達を引きずり出してテレビの前で仲たがいさせることにどんな意義があるというのか。

    (男性 東京 Eメール受)

  • 新人タレントと称してAV女優や風俗嬢みたいな若い女の子が4人集まり、ヘッドホンで聞こえないようにした上でお互いの悪口を言い合ったり、裏話を暴露しあったりする番組。それも、若い女性の会話と思えない下品さだ。テレビで流す会話ではない。いったい誰に見せたいのか?

    (男性 34歳 埼玉 Eメール受)

「ヤミスキ」:女の子仲良しグループ内の、赤裸々なランキングを暴露する。 (番組HPより)

局の回答

『スキヤキ!ロンドンブーツ大作戦』における“ヤキスキ”のコーナーは「ほんとうの友達とは何か」をコンセプトに始めたものです。

この番組では、普段仲良しと思っている友達に「本当は注意してあげたい事」や「本当は不満に思っている事」、また「機会があるなら謝りたい事」など、いつもなら口に出さないようなことを本音で話してもらっています。

ただテレビの演出上、番組内でゲストの本音をはっきりさせるため司会者がきつく質問したりしますが、面白さを出そうと努力するあまり表現方法にご指摘のように見える部分があったかもしれません。今後の課題として、司会者を含め表現が過度に至らないよう十分に注意を払ってまいります。

また、出演者に関しましては、各所属事務所からタレントとして紹介を受けて出演していただいております。

制作者としては、番組を見た人が「本当の友達とは・・・」を見つめ直す機会としてとらえていただき、参考になればと考えております。

2000年11月

『24時間テレビ』日本テレビ

『24時間テレビ』(8月19日・20日放送)に関する日本テレビからの回答

意見の要旨

  • 日本テレビは20年以上にわたって、身障者のための「24時間テレビ」と称して募金活動をしている。が、不思議なことに日テレ自身も、番組に出ているタレントたちも、ただの1円もカンパをしていないのである。ところが彼らに対しては通常よりも高額なギャラが払われているという。CMの収入が多いことによって可能なのであろうが、視聴者にはしつこいほど募金を呼びかけておきながら自らは全く金を出さないというこの図々しさにはあきれて物が言えない。知らず知らずのうちに洩れてくる、このようなうわさが子ども達の耳に入れば「大人って汚いなあ」と思うようになるだろう。それが怖いのである。

    (東京 男性)

局の回答

  • タレントの募金について

    タレントが1円もカンパをしていないとのご指摘ですが、ほとんどのタレントはご自宅より武道館へ募金をお持ちになります。その様子は当日の放送で紹介されておりますので、ご覧になられた方はお解りと思います。決して局側で用意したものではありません。

  • 日テレ自身も募金していない云々・・・について

    「24時間テレビ」の募金のほとんどは全国の視聴者から寄せられた募金ですが、協賛する企業もさまざまな形で24時間テレビに協力しています。たとえば日産自動車では「福祉車両」3台を現物寄付していますし、セブンイレブンやイエローハットでは全国のお店で、JCBではカード募金で協力していただいています。これらにかかる費用はすべてそれぞれの企業で負担しています。日本テレビでも同じように募金の回収・集計や管理・運営等にかかり事務局費用は募金からではなく、日本テレビが全額負担しています。

  • 出演して頂いているタレントのギャラについて

    24時間テレビに出演して頂いたタレントのギャラについては、基本的にボランティアでお願いしております。しかし、拘束時間の長い方など、場合によっては謝礼という形でいくらかのお支払をしております。但し、それは通常の拘束時間に対して払うものの何割かにあたる程度であり、タレントによっては謝礼を辞退される方もいらっしゃいます。「通常より高額のギャラが支払われている」というご指摘は事実無根です。

    目に見えないところで様々な人達に支えられ、成り立っているのが「24時間テレビ」なのです。

2000年10月

『ここがヘンだよ日本人』TBS

『ここがヘンだよ日本人』に関するTBSからの回答

意見の要旨

  • 10月4日放送分(秋のスペシャル):ドイツやオランダでは売春が許可されているとか、オランダの喫茶店では簡単に麻薬が買えるということを放送していたが、ゴールデンタイムで取り上げるべきことだろうか。麻薬を買うためにオランダに行ったり、売春目的でドイツ、オランダに行く日本人が増えたりするのではないか。それで事件が起きたらどう責任をとるのか。

    (福岡 女性 18歳)

  • 10月25日放送分:中絶経験者の話す言葉が直接的で露骨。編集段階で配慮をすべき。視聴者は番組の意図と構成を理解している人ばかりでない。メディアの影響力について認識してもらいたい。

    (東京 男性 65歳)

10月4日スペシャル

(『外国人に告ぐ!そんな事でいいのか&ここがヘンだよ織田無道スペシャル!』): 売春が許可されているオランダやドイツの人たちは「営業には届出が必要で18歳以上であれば立派な労働として認められている」と言うが、アジアやアフリカの人たちは「売春を商売にしてはダメ」と反論。ほか世界で唯一麻薬が認可されているオランダについて討論を。

10月25日:

『女性の権利を考える!“妊娠中絶”』を。ある女性はカラオケボックスで半ば強制的に妊娠させられ、知らない人の子をどうすればいいか迷っているという。「中絶するかしないかは女性に与えられた権利なのではないか?」と中絶を擁護する意見の者もいれば「どうして子どもを殺すのか?生まれてくれば何とでもなるんだ!」とあくまで反対する者もいて・・。

局の回答

  • 〈10月4日放送分〉

    麻薬の所持や使用、売春行為は、日本では当然のことながら法律で禁止されています。しかし、一方で、同じ行為でありながら、ドイツ、オランダでは法律で禁じられているということもありません。これは紛れもない事実です。
    なぜ同じ行為でも、こんなにも常識の尺度が違うのか。

    文化の違い、考え方の違いを議論するためにテーマとして取り上げることにしたのです。

    実際には、麻薬の入手には制限がある旨、番組で放送しております。そのため、事件に発展するとは考えられません。

    さらに、売春に関しましても、文化の違い、考え方の違いを議論するための素材として、法律で認められているオランダ、ドイツの文化を取り上げました。

    番組の姿勢として、麻薬や売春を肯定的に取り上げることはしていません。

    国際化が進む日本の社会で、明らかな事実は事実として放送することにより、お互いの文化や習慣の理解が進むものと考えるのが私達の番組の本意なのです。

  • (10月25日放送分)

    放送された言葉は、出演された方の心の叫びです。差し障りのない言葉では、彼女の本心は伝わらないと、我々は考えました。

    また、普段の言葉で語ってもらうことで、視聴者の方々に「当事者としての目線」を持っていただけるとも考え、放送に至りました。

    さらに、11月4日付の読売新聞に、当日の番組を見た視聴者の方々から「多くの人が見るべきだ」「出演女性の発言に考えさせられた」といった、中絶や性について考える好機となったという投書が相次いでいることが掲載されています。

    こうした反応をみましても、今回の放送に関しまして、皆様に、中絶を真剣に考えるという番組の本意が伝わっていると考えています。

    事実を隠すことなく放送することで、広く皆様に現実の問題を考えていただくきっかけにするというのが、私たちの番組の姿勢であります。

2000年7月

『リミット~もしも、わが子が』讀賣テレビ

『リミット~もしも、わが子が』に関する讀賣テレビからの回答

意見の要旨

  • 誘拐、監禁、臓器売買に子どもを利用など、同じ年頃の子どもを持つ親として見ていられなかった。「子どもの成長過程を描く」などと言っていたが、犯罪が低年齢化している今、10代の子どもが誘拐をするというのは、マネをされそうで恐ろしい。設定がいきすぎだし、やるべきではない。1回目から変えて欲しい。

    (女性、32才)

  • 中学の教師が教え子と関係を持ち、共謀して犯罪に関わる話だが、教師に対する冒とくであり、不愉快。少年犯罪について考えなければいけない時に、笑いながら子どもを誘拐し、テニスバッグに子どもを入れて運ぶ、など実際に起こった事件を想起させる。被害者の関係者が見たらなんと思うか。ニュースだけでも毎日、明日は被害者になるかと思いながら見て暮らす時代に何がいいたくて制作しているのか理解できない。子どもたちの将来に影響するのではと心配だ。

    (女性、32才)

  • 臓器移植のために子どもを売る、性の対象にする、遊園地で遊んでいる子に睡眠薬を与えスポーツバッグに詰めて運ぶ、身代金目的で檻に入れて船で子どもを運ぶ、など幼児虐待の極みだ。幼児を対象にしたこのような犯罪をテレビで放送するのは、最近の犯罪を助長するようなもので怒りを感じる。制作した局に電話したら収録は済んでいるから放送するといわれた。何とかして欲しい。

    (男性、37才)

局の回答

  • 見解

    野沢尚の原作『リミット』に基づくこのドラマが目指すところは「母性の強さと親子の愛情の強さをベースにしたミステリードラマ」です。

    このドラマでは幼児誘拐・臓器売買・違法移植といった犯罪を扱っています。しかし、決してそれらの社会的凶悪事件自体を面白おかしく描こうとしているわけではありません。制作担当者と審査室が企画段階から、考査的倫理的問題について協議を重ね、民放連放送基準65条、66条、70条(下記添付条文参照)に鑑み、犯罪表現については特に慎重を期することを取り決め、その趣旨を制作担当者は脚本、映像構成、演出に反映させるべく努力をしてきました。

    65条 犯罪を肯定したり犯罪者を英雄扱いしたりしてはならない。
    66条 犯罪の手口を表現する時は、模倣の気持ちを起させないよう注意する。
    70条 誘かいなどを取り扱う時は、その手口を詳しく表現してはならない。

    しかしながら初回放送後、視聴者から「誘拐、子どもの臓器売買等、同じ年頃の子を持つ親として見ていられなかった」「幼児を対象にしたこのような犯罪をテレビで放送するのは、最近の犯罪傾向を助長するようなもの」等々の意見・苦情・抗議が、制作局の讀賣テレビに81件、系列の日本テレビには168件寄せられました。またそのうちの一部は当社の視聴者センターによる番組意図の説明に納得せず、「放送と青少年に関する委員会」に意見・苦情を寄せてきた旨、貴委員会よりご指摘を受けました。

    企画意図の如何に関わらず、この事態を重く受け止めた当社では、副社長の指示のもと、次項目のとおり、青少年配慮を中心に対応策を協議・具体化させております。

  • 青少年配慮等の改善対応策

    編成局長、制作局長および審査室長が善後策を協議、制作局長を通じて、「第3話以降最終話(第2話は収録済みであったが、大きな問題なしと判断)までの台本を再チェックし、細部にわたって青少年の視聴等に十分に配慮するように」と制作現場に指示しました。

    これを受けて、制作担当者は再度審査室と話し合ったうえで、下記のごとく演出配慮することを改めて確認し、視聴者の皆様のご理解を得るべく努力を続けています。
    a.青少年が模倣しないよう、犯罪表現については最大限の注意を払いつづける。
    b.具体的な犯罪手口は今度も一切表現しない。
    c.7月3日放送の第1話は、連続ドラマの初回という性質上、幼い子どもを連続して誘拐する犯罪者達の行為を中心に描いたが、2話以降は予定通り息子を救おうとする母の愛の強さを中心に描いていく。そこでも子どもに対する犯罪表現が残酷と思われる部分については、視聴者の皆様の嫌悪感をいたずらに刺激しないよう配慮演出する。
    d.犯罪者の醜悪さを描き、犯罪を犯した人間はどんなに巧妙に逃げても、必ず罰せられるという勧善懲悪的結末を迎える構成にする。

    尚、7月26日現在、すでに第4話まで放送しておりますが、2話以降は視聴者からの意見・苦情・抗議が大幅に減少していることを申し添えさせて頂きます。

2000年9月

『とんねるずの生でダラダラいかせて!』日本テレビ

『とんねるずの生でダラダラいかせて!』に関する日本テレビからの回答

意見の要旨

  • 『子作り合宿』企画。“生命を授かる”という重大な出来事を面白おかしく興味本位に取り上げている事が不愉快。HPで企画の趣旨を読んだが「子どもを仕込む」という言い方、予定日に生まれたらお金を出す、というやり方、全てが命を軽く扱うような内容。番組を見た青少年が「命」の大切さを見失ってしまうのではないか?人気のあるタレントの影響は大きいのだからもっと慎重であって欲しい。

    (女性、35才)

  • 本人達が了解しているとはいえ、性生活についてのインタビューや、モニターによる覗き見は、いやらしい発言もあり、子どもに見せられない。しかも、子どもを作る事を面白半分に扱うのは問題がある。テレビは公共性があることを考えて欲しい。

    (女性、36才)

子作り合宿:

子どもが欲しい夫婦たちが応募。合宿して医師の指導を受けながら子作りをする様子を隠しカメラで映し出し、後日妊娠しているか一斉にチェックする。もし妊娠していた場合、出産費用を番組が持ち、目標出産日ぴったりに出産したら出産応援金が出るなど、夫婦の「子作り・出産・育児」を番組がサポートするというシリーズ企画。(コーナー終了)

局の回答

平成12年8月30日、9月6日放送『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』の「子作り合宿」に対する回答をさせていただきます。

2人の男の子の父親である木梨憲武、そして来年には2人目の子どもが誕生する石橋貴明。この企画はとんねるずのそんな父親としての一面にスポットを当てたものとして立てられました。少子化が進む現在の日本において、ミレニアム企画として、とんねるずが生まれてきた子どもの命名をしたり七五三のお祝いをしたりと、21世紀元年に誕生した子どもと共に新たな世紀を歩んでいくということを目標にした長期企画の第1回目でした。

医学的にも、西新宿ナルミクリニックの岡崎成美院長から指導を受け、アカデミックに構成していく予定でした。

しかし、第1回目の放送において、表現方法や映像処理に配慮を欠き、本来の目的から逸脱した演出になってしまったことは否めません。

放送後に視聴者からのお叱りを頂く以前に、シリーズ化を考えていたこの企画を打ち切ることを決め、2週目(9月6日)に予定していた後半部分も半分以上カットし事実のみをシンプルに放送するにとどめました。また、その週に予定しておりました本企画第2回目の撮影も急遽中止いたしました。

今回視聴者に対し結果的に色々な面で配慮が足りない放送をいたしましたことに対して深く反省しております。今回の反省を教訓とし、スタッフ一同皆様に喜んでいただける番組を制作するよう努力いたします。

2000年5月

『のりノリ天国』サンテレビジョン

『のりノリ天国』に関するサンテレビジョンからの回答

意見の要旨

  • “ 女性をセックスの道具ぐらいにしか考えていない番組。レイプもののビデオを紹介して視聴者に配ったり、裸の女性がセックスの真似事をしたりする。風俗嬢がレギュラー出演しているのもどうかと思う。「最近の子供は」という前に大人が態度を改めるべき。

    (女性)

  • ものすごく低俗な番組。早くやめて欲しい。

    (男性)

局の回答

この番組は、大人向けの深夜のバラエティー番組として、17年間続いている番組で、その時代の社会環境に応じて番組内容、出演者等については変更や手直しをしながら現在に至っております。番組の性格上、ご指摘のようなビデオを紹介するコーナーがあり、過去に視聴者から苦情をいただいたことも事実です。ただ、今年度4月放送分からはチェックを強化し、今回ご指摘のようないわゆる過激な作品の紹介は避けるようにしております。

今後は、視聴者の生活習慣と青少年への配慮のため放送時間の変更も含め、番組内容や、出演者の選考について再度検討を加え、チェック機能を強化し善処したいと考えております。

2000年4月

『稲妻!ロンドンハーツ』テレビ朝日

『稲妻!ロンドンハーツ』に関するテレビ朝日からの回答

意見の要旨

  • “やるキッス2000”のコーナーについて。知らない男性にキスしてお金をもらうゲームは、金と引き換えに何をしても良いという教育をしているようなもの。子供に悪影響を与える。ゴールデンにやる内容ではない。

    (女性、25才)

“やるキッス2000”とは:

一般のカップルが出演。女性が10人の覆面をした男性とキスをし、1人するごとに1万円もらえる。男性がストップをかけた時点で終了。10人全員とキスをすると海外旅行がプレゼントされる。(コーナー終了)

局の回答

  • 当番組は、現代の若者の恋愛観はどうなっているのか?をテーマに“明るく、リアル”にその生態を明らかにしていく恋愛バラエティーです。メインキャラクターのロンドンブーツ1号2号だからこそ引き出せる若者の実態と本音がそこに垣間見られます。

    キスという行為は今の若者にとっては欧米並の軽い感覚で捉えられているという現状があります。

    このコーナーは、そのことをふまえての、仲良しカップルが参加するゲームコーナーであり、これをして“金と引き換えに何をしても良いのか?”とする考えは飛躍しすぎてはいないでしょうか?

    ただその表現方法については、不潔感、不快感を与えないよう、注意しなければと思っています。企画の本質は「カップルの幸せの再確認」だったり「彼氏、彼女の本音を知る」ことだったり「出場者の意外な素顔、個性的な一面を垣間見る」ことです。コーナー全体としては結果的に若者の恋愛観の一つの形を発見できることが番組の目的なのです。(4月)

  • 当番組のコーナー企画は、毎回の視聴率分析を中心に視聴者の反応を見ながら、また番組に寄せられる視聴者の数々のご意見・ご批判も参考にしながら、細かい部分の手直し、大幅なリニューアル、新企画の開発など含めて常に改善を重ねています。“やるキッス”は、番組が昨年4月にスタートした直後から、インパクトあるオープニングコーナーとして長く定着していました。そしてこの4月に番組2年目に突入するにあたって行っていた番組全体の強化作業の中で、“やるキッス”に代わるオープニングコーナーの開発についても検討してきました。5月に入り、“やるキッス”内で人気を博した出演者を中心に別企画を展開したり、また「稲妻コロシアム」という新オープニング企画をスタートさせるなど次なる鉱脈が見えてきた時点で、“やるキッス”としては幕を閉じた形になりました。他のコーナーに関しても、常に新しい展開を模索し、よりよい番組作りを目指す努力を続けています。(6月)

2000年4月

『めちゃ2イケてるッ!』フジテレビ

『めちゃ2イケてるッ!』に関するフジテレビからの回答

意見の要旨

  • “しりとり侍”のコーナー。しりとりに負けたタレントに対する罰が暴力的。いじめを肯定するような内容。4月8日には過去放送したきわどい部分をネタに番組を作り、出演者が番組への批判に「見なきゃいいじゃん」と発言。

    (女性、東京)

局の回答

弊社で放送中の番組『めちゃ2イケてるッ!』中の「七人のしりとり侍」というコーナーについて、視聴者の皆さまから様々なご意見を頂いております。

このコーナーは侍に扮した七人の参加者がひらがな三文字の言葉を一文字ずつ変えながらしりとりのように進めていく、というゲームです。しりとりを間違えた参加者には、野武士が刀を模したウレタン製の棒でたたくという罰ゲームが用意されています。あくまでもプロの出演者によるコントとして制作しておりますが、ご指摘のように青少年がこれをそのまま真似をするという可能性を考慮して、本年5月の放送分から、スーパー・ナレーション等でいくつかの改善を盛り込んで制作・放送しております。

〈例〉「三文字の戦は大人気だけど、侍たちのお仕事だった。皆はしりとりで遊ぶだけで、乱暴なマネはしてはならない。」「野武士VS侍はあくまでコントの世界。皆はしっぺ・くすぐり等で、戦を楽しもう!」

毎回、文言は異なりますが、“三文字しりとり”のゲーム性と楽しみ方を前面に押し出すとともに、罰ゲームのシーンを短くするなどの配慮とともに制作に当たっております。「めちゃ2イケてるッ!」はティーン・キッズを中心に幅広いご支持を頂いている番組です。青少年へ与える影響については今後とも十分に留意して番組制作を行ってまいりたいと考えております。

なお、出演者の一人が「見なきゃいいじゃん」と発言したというご指摘ですが、この発言は「あなたはテレビで見たくないタレントナンバーワンと言われている」という指摘に対してのものであり、番組へのご批判について述べたものではないことをご理解いただきたいと存じます。

2000年4月

『おネプ!』テレビ朝日

『おネプ!』に関するテレビ朝日からの回答

意見の要旨

  • 女性を投げるコーナー(“ネプ投げ”のコーナー)が不愉快。セクハラ、女性蔑視につながる。中高生に悪い影響を与えることも心配。

    (男性、50代)

“ネプ投げ”とは:

原田泰造扮する“原田大明神”が、番組宛に応募してきた団体の希望で巴投げをするコーナー。投げられると、祈願成就する、という主旨。(商店街の発展、やサークルの試合の勝利等)主に若い女性を対象とし、投げる際に下着や肌が見えることもある。

局の回答

このコーナーのコンセプトは、タイトルにもあるように、祈願成就、つまり依頼者の願い事をネプチューンが巴投げをして、願い事を叶えてあげる、という儀式だと考えております。

まず、このコーナーは番組宛にハガキなどで応募してきた団体、大学、商店街、会社、村おこしなど依頼が来た視聴者を対象に行っています。コーナー主旨なども事前に説明して、あくまでも各団体、グループの意志で会場に来ていただいており、出場者はネプチューンとの会話や投げられる行為自体を楽しんでいます。

制作側としては、このコーナーはネプチューンと自らの意思で出場する素人との共演コーナーであり、そういう意味において、これが女性蔑視、セクハラにつながるとは考えておりません。

2000年4月

『めちゃ2イケてるッ!』フジテレビ

『めちゃ2イケてるッ!』に関するフジテレビからの回答

意見の要旨

  • “しりとり侍”のコーナー。しりとりに負けたタレントに対する罰が暴力的。いじめを肯定するような内容。4月8日には過去放送したきわどい部分をネタに番組を作り、出演者が番組への批判に「見なきゃいいじゃん」と発言。

    (女性、東京)

局の回答

弊社で放送中の番組『めちゃ2イケてるッ!』中の「七人のしりとり侍」というコーナーについて、視聴者の皆さまから様々なご意見を頂いております。

このコーナーは侍に扮した七人の参加者がひらがな三文字の言葉を一文字ずつ変えながらしりとりのように進めていく、というゲームです。しりとりを間違えた参加者には、野武士が刀を模したウレタン製の棒でたたくという罰ゲームが用意されています。あくまでもプロの出演者によるコントとして制作しておりますが、ご指摘のように青少年がこれをそのまま真似をするという可能性を考慮して、本年5月の放送分から、スーパー・ナレーション等でいくつかの改善を盛り込んで制作・放送しております。

〈例〉「三文字の戦は大人気だけど、侍たちのお仕事だった。皆はしりとりで遊ぶだけで、乱暴なマネはしてはならない。」「野武士VS侍はあくまでコントの世界。皆はしっぺ・くすぐり等で、戦を楽しもう!」

毎回、文言は異なりますが、“三文字しりとり”のゲーム性と楽しみ方を前面に押し出すとともに、罰ゲームのシーンを短くするなどの配慮とともに制作に当たっております。「めちゃ2イケてるッ!」はティーン・キッズを中心に幅広いご支持を頂いている番組です。青少年へ与える影響については今後とも十分に留意して番組制作を行ってまいりたいと考えております。

なお、出演者の一人が「見なきゃいいじゃん」と発言したというご指摘ですが、この発言は「あなたはテレビで見たくないタレントナンバーワンと言われている」という指摘に対してのものであり、番組へのご批判について述べたものではないことをご理解いただきたいと存じます。

2000年4月

『池袋ウェストゲートパーク』TBS

『池袋ウェストゲートパーク』に関するTBSからの回答

意見の要旨

  • 現代の若者の生態をリアルに描いており、ドラマの趣旨は理解できるが、警官の描き方がひどい。誤解し、バカにしてしまうのではないか。

    (女性、30代)

  • 血、刃物、暴力などの描写は今の時代を考えているとは思えない。テレビドラマが世の中の風潮を作り、その風潮をまたドラマ化するという具合で、局は自分たちがその風潮自体を作り出したことを認識していない。人気のタレントを使ってカッコ良く描くと、子供たちが勘違いをする。

    (男性、41才)

  • 暴力シーン、女性の裸、未成年の喫煙シーンはやめて欲しい。

    (女性、47才)

局の回答

本作品は、同名の原作を基に企画されており「イマドキノワカモノ」の悩みや成長や友情を描いていくことが意図するところです。主眼に置いているのは、一見、暴力的で刹那的に見える彼らのなかにも、まだ義理や人情といった「ナニワ節」が生きており、人間的な魅力にあふれているというメッセージです。そういう意味では、まさに若者に視聴して考えてもらいたい作品です。そのため絵空事ではなく、彼らの生活をリアルの描いていこうとすれば、街で起こる様々な現代的風俗を、演出として取り上げることが必要不可欠となります。

番組内には暴力シーンがあり、暴力による問題解決を安易に選びがちな若者たちの生態を描く場合もありますが、制作側としては「暴力は最終的な問題解決にはなりえない」と考えており、暴力や違法行為を礼賛したり、肯定したりする意図はいっさいありません。その為、演出の方法としても、カット割などで、暴力の局部的、物理的な描写は極力避けるなど、配慮しています。ただ、第1話、第2話の放送後、視聴者の方々の反応や、局内での感想として「暴力的表現が過剰なのでは」という意見もあったので、編成部、審査部などとも総合的に検討し、第3話以降の描写に関しては、さらに慎重に配慮しています

若者の事件が数多く発生し、「病んでいる」とも言われる現在の状況のなかで、あえてこの番組を制作するのは、日本の若者に現実の誘惑や欲望に安易に流される事なく、「夢や希望」を持って、生きてほしいと願っての事です。学生時代は劣等生、仕事もちゃんと持っていないけれど、人生回り道をしたおかげで、かえって懐の深い「頼れる男」になったという主人公の活躍を描いていくことによって、型破りなヒーロー像を新たに提示し、「こんなヤツが仲間にいてくれたらいいな」と思ってもらえたら幸いだと思っています。

また、元来連続ドラマは1クール通して視聴していただいた後に、初めて作品の意味や意図が正確に伝わるものなので、途中の回で誤解等が生じる事も充分考えられます。その為この種の作品は、1回ごとに、より配慮が必要であるとも考えております。

ご指摘の点に関してですが、女性の裸を必要以上に描写している箇所はありません。(シャワーシーンも背中から及び、腹部だけしか映っておらず、風俗店の女性も水着を着用しております。)未成年の喫煙シーンは存在せず、喫煙する登場人物は全て、役の設定も俳優の実年齢も20歳以上です。

警官の描写に関しては、確かにご指摘の通りの部分もありますが、この巡査の出てくるシーンは、コメディーの意味合いが強く、行動も意識的にかなりデフォルメしており制作側としては、劇画調の描写を狙ったつもりです。それ故、決して「警官をバカにし」たり、誤解を生むように意図しているわけではなく、視聴者も充分理解できると考えておりましたが、今後は、より慎重に配慮していくつもりです。

2000年6月

『進ぬ!電波少年』日本テレビ

『進ぬ!電波少年』に関する日本テレビからの回答

意見の要旨

  • “箱男”のコーナー。いじめを楽しんでいるように見える。大人が見れば演出であると理解できるが、子供はそうではない。笑いとしてみているので面白いと感じてしまう。遊びに自然に取り入れたりするのではないかと心配。

    (女性、50才位)

“箱男”とは:

人を信じられない芸人・川元文太が立方体の箱(120×120×120cm、トイレ有、外部への専用引出し付、出入り口溶接済)の中に入る。鹿児島・佐多岬から東京まで箱を押してもらうことで直接人のやさしさに触れ、川原文太が少しでも人を信用できる様にする為の企画。 東京ゴールまで外に出られない。《「進ぬ!電波少年」HPより》(コーナー終了)

局の回答

「箱男」という企画についてのご意見ですが、まずご理解いただきたい点はこの企画は本人の意思に基づいて行っているものであり、内容は人を信じられず他人とふれあうことが苦手な青年を、他人と交流せざるを得ない状況下に置きその心の変化と成長を見守るというものであることです。

箱男と子供たちとの交流の様子も何度か放送し、日本テレビには「今の日本にもあんなに温かい心を持った子供たちがいることを知って感動した」「ぼくたちの学校にも是非きてください。」といった、今回のご意見とは反対の意見も数多く寄せられております。

また、日本テレビでは、午後5時から午後9時までの時間帯は特に青少年に配慮して番組編成を行っております。当番組は日曜夜10時30分からの放送です。日本テレビでは、夜9時以降の時間帯は良識があり正しい判断ができる方々の視聴時間であると認識しております。