第201回 放送と人権等権利に関する委員会

第201回 – 2013年9月

宗教団体会員事案の審理
大阪市長選関連報道事案の審理…など

「宗教団体会員からの申立て」事案について審理し、「委員会決定」案を検討した。「大阪市長選関連報道への申立て」事案の「委員会決定」修正案を了承し、本事案に関する「委員会決定」の通知・公表を10月1日に行うことになった。

議事の詳細

日時
2013年9月17日(火)午後4時~8時05分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

三宅委員長、奥委員長代行、坂井委員長代行、市川委員、大石委員、小山委員、曽我部委員、田中委員、林委員

1.「宗教団体会員からの申立て」事案の審理

テレビ東京が2012年12月30日に放送した報道番組『あの声が聞こえる~麻原回帰するオウム~』で、番組で紹介された男性が、公道で盗撮された容姿・姿態が放送されたほか、カウンセリングにおける会話や両親に宛てた手紙の内容が公にされるなどプライバシーが侵害されたとして、謝罪と今後二度と当該番組を放送しないと誓約するよう求めて申し立てたもの。
この日の委員会では、双方から提出された書面や前回委員会でのヒアリングの結果をもとに担当委員が起草した「委員会決定」案が提出され、各委員が意見を述べた。本件放送による「プライバシーの侵害」はあったか、具体的な被害はあったか、公共性・公益性をどう考えるか、放送倫理上の問題はあったかなどについて意見交換した。
次回委員会で、さらに審理を進める。

2.「大阪市長選関連報道への申立て」事案の審理

朝日放送が2012年2月の『ABCニュース』(午前11時台)で放送した「大阪市交通局の労働組合が、去年の大阪市長選挙で『現職市長の支援に協力しなければ、不利益がある』と、職員を脅すように指示していた疑いが独自の取材で明らかになりました」というリードで始まるニュースについて、交通労組と組合員が事実と異なる報道によって名誉や信用を毀損されたとして謝罪等を求めて申し立てた事案。独自にリストを入手した朝日放送の「スクープ」報道だったが、その後リストは内部告発者によるねつ造だったことが分かった。朝日放送は「疑惑が出たこと自体視聴者に知らせるべきニュースであり、弊社を含むすべての報道機関が第一報として報道している。労組が関与していなかったことは続報で明らかにしている」等と主張している。
委員会では、第3回起草委員会での検討を経た「委員会決定」の修正案が示され、審理の結果、一部の文言を修正のうえ最終的に了承した。「委員会決定」の通知・公表は
10月1日(火)に行うことを決めた。

3.その他

次回委員会は10月15日(火)に開かれることとなった。

以上

2013年9月13日

参院選関連2事案と「弁護士紹介の被害者は"関係者"」事案、
計3事案が審議入り

放送倫理検証委員会は9月13日の第74回委員会で、下記3事案の審議入りを決めた。

(1) 関西テレビ『スーパーニュースアンカー』

関西テレビが2013年6月10日午後6時台に放送した夕方のローカルニュースで、7月の参院選から解禁されるインターネットでの選挙運動について取り上げた企画を約11分にわたって放送。この中で、候補者サイドの取り組みの例として、自民党から比例代表選挙に立候補を予定していた太田房江元大阪府知事を約2分間、インタビューを交えて紹介した事案。参院選の公示予定日まですでに1ヶ月足らずとなっていた。放送後、同社報道局内でも疑問の声があがり、1週間後の同番組内でお詫び放送を行った。

(2) テレビ熊本『百識王』

テレビ熊本が2013年7月21日、参院選投票日当日の午前9時30分から10時まで放送したバラエティー番組に、自民党から参院選比例代表選挙に立候補していた渡邉美樹氏が約2分間VTR出演していた事案。これはフジテレビが関東エリアで2013年4月16日に放送したものを番組購入し放送したもので、関東エリアの放送時点では渡邉氏は立候補表明をしていなかった。テレビ熊本は放送前のチェックで気付かず、他局からの指摘により発覚した。

(3) 日本テレビ『スッキリ!!』

日本テレビの朝の情報番組の中で、2012年2月と6月に放送されたインターネット詐欺の企画で、被害者として詐欺の手口や被害の実態を語った2名の人物が、同じ番組に出演した弁護士の事務所職員であったことが明らかになった事案。2回の企画はそれぞれ別のディレクターが担当していたが、弁護士の紹介だったため信用して十分な裏づけ取材などをしていなかった。インタビューは弁護士の担当した実例をもとにした詳細な内容だったため、番組のほかのスタッフも気付かなかったという。今年7月に発覚後、弁護士は虚偽の事実を認め謝罪、日本テレビも7月19日の同番組で詳細なお詫び放送を行った。

2013年8月に視聴者から寄せられた意見

2013年8月に視聴者から寄せられた意見

有名な元演歌歌手の自殺報道がWHOのガイドラインを無視しているなどの意見。女性アイドルグループにプロレス技をかけた後、頭を蹴ったりしたことに対する批判の意見など。

https://www.bpo.gr.jp/wp/wp-admin/edit.php

2013年8月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,696件で、先月と比較して432件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール73%、電話24%、FAX1%、手紙ほか2%。
男女別は男性71%、女性26%、不明3%で、世代別では30歳代27%、40歳代29%、20歳代16%、50歳代17%、60歳以上8%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。8月の通知数は813件【42局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、19件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

麻生副総理の「ナチス発言」に様々な意見が寄せられた。連日の猛暑や豪雨があったが、お天気の報道に関して、東京偏重ではないのかといった、様々な角度から視聴者意見が寄せられた。
恒例の長時間のテレビ番組に対しては、内容がくだらない上、女性を侮蔑するものだといった声や偽善だといった意見が多く寄せられた。
元有名歌手の死亡報道について、WHOの自殺報道のガイドラインを無視した、興味本位の伝え方だといった批判が寄せられた。
ラジオに関する意見は47件、CMについては76件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は147件で、前月より14件増加した。
今月は「暴力・殺人・残虐シーンに関する意見」が48件、次いで「低俗、モラルに反する意見」が11件、「性的表現に関する意見」が10件と続いた。
「暴力・殺人・残虐シーンに関する意見」では、バラエティー番組の中で男性タレントが女性アイドルグループのメンバーに、両足を持って振り回すプロレス技をかけた後、頭を踏んだり蹴ったりした場面について、"暴力的で、限度を超えている"などの意見が多く寄せられている。
その他、銭湯を描いたドキュメンタリー番組の中で男児の性器が映ったことへの意見や、未成年者が殺害された事件の報道のあり方についての意見などがあった。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 麻生副総理の「ナチス発言」における野党側の動きばかり報道していた。臨時国会で何が決まったかを流していない。国民の「知る権利」をないがしろにしているのではないのか。

  • ここのところ、各局とも朝から晩まで「暑さ」の話題で持ち切りだ。しかも「暑い、暑い」、「○×市は最高気温が何度にまで上がった」等と騒ぐので、余計に暑く感じる。他に話題はないのか。

  • 私は神奈川県川崎市に在住の者です。関東で大規模のゲリラ豪雨が発生し、様々な被害が出ました。私が住んでいる近くでも雷が落ち、電線が切れ電車が止まるという被害が発生し、乗客が最寄の駅まで線路を歩いて避難せざるを得ない状況になりました。その避難する模様を番組内でヘリコプターから生中継していたのですが、付近には病院や学校もあるのに、1時間半も上空を低空飛行で旋回し、撮影していたのです。それも、付近のタワーマンションに激突するのではないかというぐらいの低空で飛行し続けており、墜落したら大惨事になる所でした。騒音も1時間半以上続きました。番組の内容だけではなく、取材方法等についてもきちんとしたルール作りや配慮が必要だと感じます。

  • 高校野球を中継する際、あわせて「高温注意情報」を報じていた。今年は異例の暑さで熱中症による死者や搬送者が急増している。高温の日は野外などでの運動を避けるように連日呼びかけている。気象庁も同様の呼びかけをしている。それなのに炎天下の高校野球を中継していいのか。視聴者に向けては「炎天下で運動するな」といい、一方で中継することは矛盾している。選手は未成年の高校生で、重大な健康被害が出てからでは遅い。また応援の人たちの中には熱中症になる人も少なくないという。時間を午前中に限定したり、地方ごとに分散開催するなど、見直しが必要ではないのか。

  • 「ゲリラ豪雨」という表現をやめていただきたい。ただの夕立も、家が押し流される豪雨も全て「ゲリラ豪雨」と表現していたのでは、その雨にどのくらい注意すべきなのか、視聴者に伝わらない。

  • 全国ネットにおける、今年の夏の暑さについての報道や情報について、もう少し公平に扱っていただきたい。今年は例年になく暑い日々が続き、国内最高気温が更新されたこともあったから、大きく報道し、熱中症への対策などを伝えることは大切なことだと思う。ただ、暑さを取り上げた情報番組でいつも強調されるのは、「東京が暑かった」といったものだ。東京の情報が中心になることは、気候に限らず、他のジャンルについても同じことを感じる。ある程度仕方のないことかもしれないが、もう少し偏りをなくしてほしい。

  • 「麻生ナチス発言」を取りあげていた。ゲストが「ナチスなんて言葉が出てくるのは、党の中にナチスに憧れや称賛があり、研究会などで勉強しているのかも」と発言していた。何を根拠に、このような発言ができるのか。失礼だ。テレビという公の場で、偏見に満ちた発言をすることは許しがたい。

  • 連日、山口連続殺人放火事件の報道をしているが、番組内でのコメンテーターの発言はあまりにも勝手で無責任なものばかりではないか。今回の事件は特異なもので、事件に至るまでに複雑な要素が含まれていると思う。原因究明はこれからなのに、一方的に容疑者を非難するばかりだ。容疑者を擁護するわけではないが、容疑者が「村八分にあっていた」等の報道もある。コメントをすることは言論の自由があるので良いとしても、報道する以上は何事も公平にしなければならないのではないか。偏った報道で大変な誤解を生じさせたことは過去いくつもあった。責任を持って慎重に報道してほしい。

  • テレビで散々「LINE」が流行っていると特集し、番組中では「ツィッター」で意見を募集し、四六時中ネットゲームのCMを流している。しかし中高生の多くがネット依存していると報じられると、一転「依存は危険」「依存は病気」「ネット依存はアルコール・タバコ依存と同じ」などと報じている。メディアはいつもこうだから信用できない。

  • 生活保護の引下げ問題について報道していましたが、受給者の目線に立ち、弱者視点を考慮した内容に、前向きな評価をします。生保を取り巻く現況は、著しい攻撃を受けており、その動きに惑わされず、本質に向き合う姿勢に好感を覚えました。原因は昭和から現在までの経済・産業・労働政策に在ります。その根底には、失策と無策と問題の先送りが共通項としてあると思います。

  • 朝の生番組について、意見をFAXで局に送っている。「FAXは24H受付」とのことなので、朝の放送中も送っている。ところが最近2回、送信ができないことが続いた。局の視聴者センターに問い合わせたところ「紙づまり」だと言われた。今日も送ったが、また送信不能だった。電話したが視聴者センターの業務開始前だったので、警備に繋がった。FAXの不具合ならすぐに直してもらいたい旨伝えたところ、「(警備なので)事件などでない限り対応できない」と言われた。24HFAX受付としながら、意見を受け付けないのはおかしいではないか。

  • 福島第一原発で高濃度汚染水が海洋に漏れ出している事故について報道しているが、何ベクレルを高濃度といい、それはいったいどのぐらいの危険があるのか、また、どのような放射能なのか、どのぐらいの量が漏れ出しているのか、今後続いた場合にどのような被曝の影響があるのか、全くわからなかった。福島の漁協だけが怒っているイメージを受けたが、一般庶民の私も海が汚されていることには怒りを感じる。国際社会からも海の汚染は問題になっていないのだろうか。もっと庶民にわかりやすいように、放送をしてもらいたい。

  • CM前にあえてスキャンダラスな海外のニュース映像を見せ、CM後まで引っ張るという事が毎日のようにある。どこで起こったかをCM前には伏せておき、国内のニュースに巧妙に紛れこませて流すということは悪質だ。この日は「法の番人が買春」などという映像を出し、CM後には「中国で~」といったものだった。あの手この手で視聴者をひきつけたい気持ちはわかるが、見る側としては身近な問題かと思ってしまう。海外だから何があってもいいということではないが、弄ばれているような不快な気分になる。堂々と国名を告げてからCMをまたいでいただきたい。

  • 終戦記念日が近づき、今年も「靖国参拝問題」が取りざたされるだろう。毎年思うことだが、日本のマスコミは「靖国参拝」の海外の反応について大げさに報道し過ぎる。「近隣諸国は」「アジアは」と、アジアの多くの国が反発しているような表現するが、敏感に反応しているのは「中国」と「韓国」の2国だけだ。「中国」「韓国」2国側に立った報道はやめてほしい。

  • 「世論調査」が固定電話を対象に行われていることは不公平だ。携帯電話しか持たない若者が増えている時代に、ツールが固定電話では本当の「世論調査」にならない。テレビ局の調査なら、テレビの「相互通信」を使って、新しい世論調査をするべきだ。地デジになったのに「相互通信」が生かされないことはテレビ局の怠慢なのではないのか。

  • 外国の内戦やテロの映像が流れる際に、群衆や担架に運ばれる人などがモザイクなしで流れる。その一方で、国内の事件などでモザイクが使用されている。中には公務中の警察官や消防署員などもモザイク処理されている。モザイクをかける必要のない人にまで及んでいるが、どういう基準があるのだろうか。日本人は保護する、外国人は構わないという理由だろうか。

  • 8月は広島・長崎の原爆投下や終戦など戦争関連の出来事が多い月である。にもかかわらず、民放はそんなこと全く感知しないといわんばかり、相変わらず芸人のバカ騒ぎ番組ばかりだ。1年に1回くらいまともな番組を流せないものか。

  • 今年で終戦68年を迎えた。私が幼い時は毎年8月上旬からお盆にかけて戦争の内容の番組が始まり、連日家族揃って視聴し、日本人なら忘れてはならないことを身に染みて痛感する期間だったが、最近は番組数が少ないと感じている。終戦68年を迎えて体験を話せる方達は年々減ってきており、いかに戦争が悲惨で繰り返してはならないことかが、希薄になってしまう。テレビでもっと戦争のドラマや映画を流せば、大人が子どもに戦争のことを話すきっかけになったり、一人一人が戦争と平和について考えるきっかけができるのでいいと思う。

  • 毎日のように「日常生活で持っていると便利なグッズ」を紹介するコーナーがあり、メーカー名を伏せてはいるが、一目見れば企業名が容易に分かるため、宣伝に繋がるのではないか。また、購入した(とされる)人が実際にその商品を使用したり、使用の感想を述べるシーンがある。「〇〇市にすむこの女性は商品を購入して」などとナレーションが入るが、どういった経緯でその利用者を見つけるのか。番組内で紹介した商品を利用している人がそう都合よく見つかるものなのか。

  • この番組の出演者は「言論の自由」をはき違えている。韓国や中国をバカにし、差別的な表現をする。「韓国・中国のアホが」「韓国なんてサムスンだけだからすぐ潰れる」「慰安婦なんて日本には関係ない。韓国が嘘をついているのだ」などと聞くに堪えない発言ばかりで、見識を疑う。日本在住の韓国人や中国人もこの番組を見ているだろう。先日、日本人であるかどうかを尋ねた上で切りつける通り魔事件が大阪で起こったが、このような番組を見て日本人への憎悪を募らせる外国人がいてもおかしくない。特定の民族に対して差別的な番組を放送することは、日本の恥だ。

  • 有名な元演歌歌手の死亡に関する報道ですが、WHOの自殺報道のガイドラインに従わず、ワイドショーが自殺報道を扇情的に行っていました。結果的に他の自殺を誘発するとされているのに、必要最低限の情報ではなく、遺族や関係者への執拗なインタビューなどが放送されていました。意識の低さ、文化の低さを感じます。

【番組全般・その他】

  • 「1億3千万人が選ぶ不朽の名作」という内容でした。"1億3千万人が選ぶ各部門賞、それぞれのベスト10を発表"との、大文字でのテロップ表記がされていましたが、実際のアンケートの集計方法は男女各年代で2000人ずつ合計1万2千人でした。差異が大きすぎます。

  • 食べ物のリポートや料理番組の試食時、一口食べた後で口に物を入れたまましゃべる人が多いが、クチャ、ペチャという咀嚼音までマイクが拾うので、気持ちが悪い。口に物を入れたまましゃべらないということは、基本的なマナーのはずだ。飲み込んでからしゃべれないのなら、試食などするべきではない。

  • 毎年この季節になると「24時間テレビ」「27時間テレビ」と称した、一昼夜垂れ流しの番組が放送されるが、24時間放送が当たり前となった時代に、これらの番組は時代にそぐわないのではないのか。一昼夜とおしで出演する出演者や、夜通しテレビを見続ける視聴者の健康を損ねる恐れもあるし、節電時代に反する企画でもあると思う。

  • あまりにも下品で醜悪で、明らかに女性に対する蔑視が見て取れる。こんなものが公共の電波で放送されているのかと思うと、吐きそうになる。若い女性タレントの頭を蹴ったり、転がしてミニスカートの両足を無理矢理開かせて、プロレス技をかけ、下着が見えるほど振り回したり、水の中に叩き込んだり、みるに堪えない場面が続いた。なぜこのような下品で醜悪なものを平気で放送するのか。放送界全体に対する不信感がいっそう増すことになった。

  • 女性の臀部を晒したり、叩いたり、また女性芸人に生卵を飲ませるなどといった演出だったが、演者の中には明らかに嫌がったり、困った顔をしている方もいた。こういった日本の品位のない番組について海外で取り上げられることも多く、世界に配信されているのを知らないのか。こういった演出について改善をしていただきたい。

  • 低俗な内容を長時間放送しており、社会の癌のように思えました。23時頃から深夜3時頃までは下ネタばかりで、最後はお決まりのように女性お笑いタレントが胸を出していました。ただバカ騒ぎをしているだけの番組で、害にしかならないと思いました。

  • 出演タレントの高額ギャラが話題になっているが、真偽はどうであれ、善意ある募金~チャリティー活動が、いつしか違う方向性に行ってしまった感がある。タレントが24時間かけダラダラ走ったり、障害者が何かに挑戦したり、決して悪い内容ではないが、ワンパターン化し面白味はない。また、集めたお金の使途の明細を番組で公表しないのは、どういうことなのだ。

  • 深夜の企画は、エスカレートしすぎではないか。チャリティーの本質はどこへという感じで、下品な暴露ばかりだ。あれが何か募金につながるのだろうか。深夜で視聴率が低いからなんでもできるというなら、もっと地味でも人が見て楽しめる企画ができるはずだ。下品な内容の途中に募金のお願いが出るが、何か意味があるのだろうか。お笑いは好きだが、この番組でしなくてはいけないのか。障害者の人も楽しみに夜更かしできる企画を24時間通して放送して、初めて24時間チャリティーが成立するのではないのか。

  • 小型ヨットで6月に太平洋横断中、遭難事故を起こし謹慎中のニュースキャスターがレギュラー復帰するという。「自らを省みる時間がいる」としてレギュラー番組の出演を控えていたのだが、約1ヵ月で復帰するという期間の短かさに、本当に自らを反省したのか、疑問を感じる。

  • 「旅番組」は興味があるのでよく見ている。ゲストが商店街で「つまみ食い」をしているが、代金を支払っているのだろうか。そうでなかったら、まさしく「食い逃げ」だ。商店はいかに1円を稼ぐか努力しているのだから、慎重に放送してほしい。

  • この番組は長年視聴してきた数少ない優良なバラエティー番組だと信じていたのに最近、一部地域だろうか次週予告のテロップが流れない状態が続いている。昨今はインターネットも普及しているが、この番組のファン層は幅広く、ネットを活用できない年齢層もいることも配慮し、字幕テロップの次週予告を流してほしい。

  • 幼児向けのアニメ番組だが、国会でも番組名が出るほど、公共性・文化貢献度が高く、再放送を望む声が今も続いています。しかし、再放送はされず、番組の公式サイトのご意見コーナーも停止したままです。どうかまた放送をしてください。

  • あたかも鯖を食べていればダイエットできると勘違いするような放送だった。摂取して痩せるのであれば世の中、肥満の人はいない。視聴者を侮っているのだろうか。実際、鯖の缶詰が売れているそうだ。ダイエット目的で購入している人は本当に愚かだ。テレビとはいったい何なのか。まともなテレビ番組を制作することを願う。

  • いわゆる一般人のお見合い企画だが、今回は特に不快だった。シングルマザーという事情だが、女性側の意見が一方的に反映されているのではないのか。別れた夫などのプライバシーの問題はないのだろうか。今回は「元夫が逮捕」などという内容もあった。視聴率狙いもあると思うが、簡単に個人を検索出来るネット社会なのだから、危険ではないだろうか。一般視聴者参加の企画は慎重にするべきである。

  • AV女優まがいのグラビアタレントが、卑猥な下ネタを連発するなど過激なことをしている。このようなタレントを午前中の番組に出演させるとは、もってのほかだ。ましてや今は夏休み中だ。子ども達が影響を受ける恐れがある。既に子ども達が変なしぐさを真似しはじめているので心配だ。

  • フルマラソンの日本の選手と外国の選手が3位争いをしていました。その後その争いをしていた外国の選手が不調でリタイアしてしまったとき、その選手の脱落を実況者が拍手で喜ぶようなシーンがあり、不快でした。相手の不幸を喜ぶようなことが、スポーツ放送において起きたことは残念です

  • 競歩で、日本人選手は6位なのにインタビューでは「5位おめでとう」と言っていた。その選手も信じてしまっていたが、テロップにはきちんと6位と明示されていた。その後も間違いを訂正することなく放送していたが、如何なものか。スタッフ間の意思の疎通に問題があるのではないのか。とにかくみっともなかった。

  • あるタレンントだが、「ブスは外に出るな」等、勘違いも甚だしい。「美人が好き」とプライベートで発言するならともかく、テレビでこうした発言をすることは遺憾だ。ブスであろうと美人であろうと外に出て堂々と歩いていい筈だ。「ブスの女はブスである事が周りに迷惑だから、一生引きこもって誰ともかかわらずに亡くなれ」と言っているようにも聞こえる。大勢の人が不快になることをテレビで平然と言うのは、精神か何かの病気なのかもしれない。国会議員の失言よりも腹が立った。

  • パンツ(下着)1枚の体にボディーペイントをして街に出てもばれないかという企画だった。男性・女性の芸能人や評論家などがやっていたが、公然わいせつにならないのか。不快な番組だった。

  • 3人の女性タレントの話は楽しいが、彼女たちの会話を聞きづらくする男性スタッフの笑声が騒音のようで不愉快だ。番組のやわらかいイメージをこわしている。不愉快で番組を見なくなった。久しぶりに見たら、まだその男性の笑い声がかなり大きく響いていた。昔はスタッフの笑い声がなくて静かだった。番組イメージが落ちるのではないのか。女性タレントもかわいそうだ。あの品の悪い笑い声を出すスタッフはやめてほしい。昔のような静かで楽しい番組にもどってほしい。

  • プロゴルフ選手権の番組を見ていた。生中継していたのに、結果も出ないまま、たくさんのホールを残したまま中継をやめた。楽しみにしていたのにまことに残念だ。局の都合で勝手なことをしないでほしい。ほかでもみられるようなニュースと1年に1回しかないメジャー選手権なら、どちらが大切かわかるだろう。ゴルフに対する愛がない。こんなことなら、中継権を放棄して、ほかの局にやってもらいたい。

  • 薬物と飲酒運転の解釈について、視聴者に誤解を与えかねない発言があった。タレントが「もし芸能人でなかったら、薬物に手を染め、飲酒運転もするだろう」というようなニュアンスのことを言った。この発言が薬物と飲酒運転を正当化するように聞こえ、不快だった。薬物の乱用を助長するだけでなく、飲酒運転による交通事故被害者への配慮を全く欠いていて、多くの被害者の心情を害するものだ。社会的影響力のある芸能人が、このような発言はすることは如何なものか。

  • 不倫を推奨するような内容の、昼顔妻や近距離恋愛などの特集は、あまりにもモラルに欠けている。見ていてすごく気分が悪くなる。「皆やっている」「こんなにいいことがある」と煽るような取り上げ方は、テレビ番組をつくる者としてあまりに無責任すぎる。視聴率さえ取れれば、日本の倫理が崩れても関係ないのか。他にも見ていて吐き気のする企画ばかりだ。こんな低モラルな番組ばかり作っていたら、テレビの質はどんどん下がり、視聴者が離れる。テレビを楽しみにしているだけに、最近の番組のモラルの無さ、質の低下にはガッカリする。お願いだから、同じ主婦として、不倫を推奨するような内容の特集だけでもやめてほしい。

  • 「史上初の重大発表」と公式サイトや、いくつものニュースサイトに表示し、元メンバーの復帰や話題となった事件の謝罪などではないかとネット上を騒がせ、番組を見たら何と自社商品(DVD)の宣伝という、重大でもなんでもない発表だった。ニュースサイトや公式サイトを見て、何人の視聴者が裏切られたと思ったことだろう。

  • 10から20歳代の女子に料理をさせて、とんでもない調理をみて笑いを取るのだが、もはや企画として時代遅れだ。料理は女子がつくる時代は終わった。また食べられない料理を作って捨てることは、いかにも飽食の時代を象徴しているようで気分が悪い。いかに飽食の時代であっても食べ物を粗末にしてはいけない。

  • 人の顔のアップ映像について考えてほしい。バラエティーに限らずニュースのインタビューなどでもアップが多過ぎる。タレント、素人、老若男女問わず、人の顔が画面いっぱいに映ることは気持ち悪くて仕方がない。画質が良くなり、大画面化が進んでいる今、画面に収まりきらないアップが必要なのか。以前はタレントがわざとやっていたことが多かったが、最近は普通のインタビューでもそんなに寄って映す必要があるのかと感じるものが多い。

  • タレントたちが中心になって番組を進めているが、彼らは政治の専門家ではない。したがって中国人や韓国人との討論になると、知識が浅いため到底太刀打ちできない。お粗末すぎる。政治を扱う番組である以上、きちんと勉強をした"相応しい専門家(日本人)"を出すべきだ。

  • 人を騙すことを何度も行い、騙される人をみて出演者があざ笑うという、悪趣味な番組だとは思っていたが、今回は特にひどかった。富士山に「何も持たずに腹を空かせた人」「ランニングに短パンの人」「厚底サンダルの女子」の仕掛け人を用意し、登山客がどのような反応をするかの観察を行っていた。登山は危険が伴う行為で、生命にかかわるのに、「いたずら」「どっきり」を仕掛けるのは不快である。腹を空かせた仕掛け人は、しきりに「おなかがすいた」などと口にし、見かねた登山客は菓子を分け与えていたが、真似をしてそのような物乞いする人が出てきたらどう責任をとるつもりなのか。また、スタジオの芸能人も下品に笑うばかりで、たしなめるような声が上がらなかったのも不快だった。

  • 他局の人気ドラマのパロディだった。面白さはどこにもなく、ただ下品で不愉快な気分にさせられただけだった。これが「健全な娯楽」といえるのか。深夜枠ならまだしも、この時間帯で放送する内容ではない。これを「面白い」と思う制作サイドの感性が理解できない。もっと楽しい番組を提供してほしい。

  • 最近のドラマは「人気作家の小説」か「人気コミック」が原作のものばかりで、テレビ局と脚本家が作りあげたオリジナルドラマが少ない。原作ものならリスクが少ないかもしれないが、結末がわかってしまう。他力本願の番組作りで面白いドラマができるわけがない。わくわくするようなドラマを放送してほしい。

  • 芸能人を落とし穴に落として、その落ち方でランキングをつけるという企画だった。数年前に、夫の誕生日にサプライズで砂浜に掘った落とし穴で脅かそうとして、結果的に夫婦ともに生き埋めとなり死亡するという痛ましい事故があったのに、不謹慎だ。子ども達は大笑いしていたが、その映像の後、事故のことを話すと「テレビはおかしい」と、子ども達ですら言っていた。番組の悪ふざけには、うんざりしている。

  • この番組は整形手術の宣伝番組なのだろうか。美容整形のネタばかり放送して不快です。いい加減に止めてほしい。この番組が過剰に整形手術を煽り、視聴者に整形を推奨、宣伝していることは問題にならないのだろうか。今回は整形依存症の女に憧れて自分も整形するという女性が登場し、整形するという内容だった。なぜそんなことをバラエティー番組でやるのか。視聴率が取れれば何をやってもいいのか。整形手術や倫理的に問題のあることを、番組で宣伝することは止めてほしい。

  • ニートに対して偏見と差別的、無理解でバカにした放送に終始していた。ニートにも、なった原因や状態など様々な人がいるにもかかわらず、ただ「楽をしている」「甘えている」など、まるで生きている価値がないとでも言っている感じだった。苦しんで悩み、もがいている私にとって本当にショックだった。社会の無理解や敵意が怖い。ニート当事者の様々な意見など知りもせず、一方的に侮辱するだけの番組は、ニートや引きこもりで悩んでいる人たちを傷つけるだけでなく、社会の無理解を助長するだけだ。公平な放送をしてほしい。

  • 番組のメイン司会者が女性アナウンサーのお尻あたりを触って、その女性が手で振り払っているようなのが一瞬確認された。これはセクハラ及びパワハラではないのか。このような人物が国民の財産である電波を通してニュースを流していることは、倫理的に問題である。この事件のさらなる問題点は、CM開けの映像であったということである。CM開けということは少なくともCM中に幾度もセクハラ行為を働いていたと想像できる。司会者と女性だけの問題ではなく、この事実を知りながら隠蔽していたほかの出演者、コメンテーター、カメラマンなどテレビ局そのものの責任といえるのではないのか。こういう人物が今後も政治家を招いて能弁を垂れるなど、許されることではない。

【ラジオ】

  • 少しふくよかな女性パーソナリティーに対し、アシスタントの男性が「デブ」「ブタ」「おすもうさん」などと、たとえ冗談とはいえ、不適切な発言をすることを不快に感じることが多々ある。痩せ身で男性の私でも、この男性アシスタントがあまりにも「デブ」や「ブタ」などと執拗に発言すると不快になるのに、ふくよかな人からすれば不快に感じないわけがない。例え女性パーソナリティーの方が軽く受け流していても、リスナーの気持ちも考慮した方がいいかと思う。少しは慎むべきだ。

  • お便りのコーナーで「あるスーパーで『3000円以上のレシートで抽選が1回できる』という催しをしていた。私の子どもが何回も抽選に参加していたので不思議に思って尋ねると『ゴミ箱にレシートがいっぱい捨ててあるから、それを拾って抽選した』と子どもが言った」という母親からの投稿が紹介された。司会者やコメンテーターが「この子は将来有望で素晴らしい」などと絶賛していたが、違和感を覚えた。子ども達によくない影響を与えるので、紹介するお便りも選んでほしい。

【CM】

  • 携帯ゲームのCMに度肝を抜かれた。アニメだが、女性がカバンから刃物を取り出し男性に突きつけ、男性の「君になら殺されてもいい」というセリフが続く。あまりの驚きに、思わず「信じられない!」と声を上げてしまった。このようなゲームを作る会社も会社だが、それを流す放送局の神経も疑う。スポンサー収入さえあれば、どのようなCMでもいいのか。すでに色々なところで流れていて、ネット上でも問題になっているようだが、ゲーム会社だけではなく、ぜひともCMを放送した放送局の見解も聞きたい。

  • 生理用品のCMは、商品説明の表現が露骨すぎて不快だ。生理用品を画面いっぱいに表示したり、液体を吸水させた映像を流したり、挙げ句の果てにはガラス面に商品を貼りつかせて、商品の特性を紹介するCMまである。中でもソフトタンポンのCMの表現は不愉快極まりない。男性や子どもが目にする公共のCMであるにもかかわらず、配慮が欠落している。デリカシーのないCM作りは、やめてほしい。

青少年に関する意見

【暴力・殺人・残虐シーンに関する意見】

  • この男性タレントの態度はひどい。女性アイドルの頭を蹴る、顔や首を踏みつける、持ち上げて床に叩きつける、嫌がる女性芸人の臀部を強くつねる、ズボンを下着ごと上に強く引っ張り身体に食い込ませる、床に落ちた生卵を食べさせる等、常軌を逸した行動があった。バラエティー番組にありがちな演技ではなく、本気で嫌がっている表情も散見され、非常に不愉快だった。青少年も多く見ていたであろう時間帯に、このような番組を放送したことはあまりにも軽率ではないか。

  • この男性タレントの行為は許されるのか。アイドルが倒れているところで、頭を足蹴にすることはお笑いとして許されるのか。子どもが見ている時間帯であること、子どもが視聴を欲するであろうと思われる出演者群であること、内容がお笑いを逸脱していること、未成年が真似をする懸念があること、他人の頭を蹴ることがお笑いであると誤認しかねないこと……。暴力行為で笑いが取れるという考えそのものが時代錯誤も甚だしく、以前から不快に思っていた。

  • 女性タレントに対する暴力行為があまりにひどく、見るに堪えないものだった。悪ふざけも度を超したもので、頭を足で踏みつけたり、あげくのはてに顔を蹴ったり、やりたい放題、女性タレントも泣きそうな顔をしていた。子どもにこのような番組を見せても良いのか。いじめ、校内暴力が問題視されている昨今、非常識極まりない番組だ。

  • 罰ゲームと称し、バズーカ砲を連想させる空気銃で、未成年者を含む女性アイドルの顔面へ至近距離からクリームを浴びせていた。その演出方法は明らかに暴力的、暴力行為であり、見るに堪えない。テレビはこういう女性や未成年に対する暴力行為を許容するのか。

【人権に関する意見】

  • ドキュメンタリー番組で、いきなり銭湯で入浴中の男児が映り驚いた。男児の全裸を公共の電波で流すことは、人権的配慮に欠け、不愉快だ。一度放送された映像はインターネットで世界に拡散し消すことができないので、特に一般人の裸を電波にのせることには注意してもらいたい。他の先進国では、いかなる理由があっても児童ポルノに抵触するような番組は制作しないだろうし、人権侵害のおそれのある番組制作はやめてもらいたい。

【報道・情報に関する意見】

  • 有名人の自殺報道について、過去の自殺報道すべてに言えることでもあるが、内閣府ホームページ掲載の「自殺予防・メディア関係者のための手引き」に著しく反している。青少年のイジメ、それによるとみられる自殺が絶えない中、このような形の報道は不適切だ。

  • 女子中学生が殺害され放置された事件で、被害者本人の身元が判明するや否や顔や実名を報道していたが、何処の誰がどんな悲惨な状態で亡くなっていたか事細かく視聴者に知らせることは如何なものか。視聴者の好奇心を煽るだけで、遺族や身内の悲しみの気持ちを考えたことはあるのか。たしかに、子どもを持つ親や、ある年齢に達した子ども達には「夜遅くに外出することは危険、いつどこで事件に巻き込まれてもおかしくない」と危機感を喚起する必要はある。しかし、被害者のプライバシーにまで及ぶ報道は避けるべきであろう。

【低俗、モラルに反する意見】

  • バラエティー番組で、芸能人を落とし穴に落として、その落ち方でランキングをつけるという企画があった。数年前に、夫の誕生日にサプライズで、砂浜に掘った落とし穴に落として脅かそうとして結果的に夫婦ともに生き埋めとなり死亡するという痛ましい事故があったのに、不謹慎だ。子ども達は大笑いしていたが、その映像の後、この事故のことを話すと「テレビはおかしい」と、子ども達ですら言っていた。この番組の悪ふざけには、うんざりしている。

【性的表現に関する意見】

  • 深夜のバラエティー番組で、ローションまみれの未成年のアイドルに対して、下着姿の司会者が性的な接触を装うようなプレッシャーをかけてゲームをやるという、卑猥で下品な内容があり、不快で見るに堪えなかった。即刻やめさせるべきだ。

【要望・提言】

  • 夏休み期間なので、多くの子ども達がテレビを見ていると思う。テレビでは連日、殺人ドラマや刺激的な宣伝などが多く、子ども達に悪影響を与える。せめて夏休みの間だけでも子ども達に良い影響を与えるような放送を心がけてほしい。

第148回 放送と青少年に関する委員会

第148回–2013年8月

「27時間テレビ」で男性タレントが女性アイドルグループのメンバーに対し、頭を蹴るなどの行為があった企画について、審議入りを決定

第148回青少年委員会は、9月3日に7人の委員全員が出席して名古屋の中部日本放送の会議室で開催しました。まず、7月16日から8月15日までに寄せられた視聴者意見の中から、『生爆烈お父さん27時間テレビスペシャル!!』(フジテレビ)に対して「爆烈お父さんのコーナーは、いくら演出とはいえ、暴力的過ぎる」など、多数の意見があった件について討論し、審議入りすることを決めました。また、「子ども向けアニメ番組で男女の恋愛描写が必要なのか」という意見があった女児向けアニメ番組と、地方の銭湯を取り上げたドキュメンタリー番組の中で男児の性器が映った件について、討論の結果、いずれも審議入りしないことを決めました。また、地方局で放送されている深夜のお色気番組については、次回の委員会で討論することになりました。その他、8月の中高生モニター報告、調査・研究企画、10月4日に札幌で開く意見交換会について話し合われました。
委員会終了後、名古屋地区のテレビ6局の番組制作者・編成関係者と、青少年委員との意見交換会が行われました。内容については後日報告します。
次回委員会は9月24日に開催する予定です。

議事の詳細

日時
2013年9月3日(火)正午~午後2時00分
場所
中部日本放送(名古屋)第三集会室D
議題
出席者
汐見委員長、加藤副委員長、小田桐委員、川端委員、最相委員、萩原委員、渡邊委員

視聴者意見について

・『FNS27時間テレビ女子力全開2013』(フジテレビ)の「生爆烈お父さん27時間テレビスペシャル!!」のコーナー(8月3日放送)に対し、「男性タレントがAKB48のメンバーに対し蹴ったり、叩いたり、ジャイアントスイングしたり、抱え上げて投げ落としたりしていた。いくら演出とはいえ、暴力的過ぎる」「女性アイドルにプロレス技を掛け、両足を開閉したり顔を蹴ったりしていた。制作サイドはまともな判断力を失ったのか」など多数の視聴者意見があり、委員全員が番組のコーナーを視聴した上で討論し、審議入りしました。委員の主な意見は次の通りです。

  • たとえ相手が了解していても、見ている側を不愉快にさせる。生放送だが台本があったのかどうか、現場でディレクターが監督し止めることは出来なかったのか。フジテレビの現場がどうなっているのか知りたい
  • バラエティーには意外性の面白さがあることは理解しているが、頭を蹴る・踏みつけるという行為は許容しがたい。このようなシーンを外国人が見た時に、日本人はこんなことをやっているのか、日本の文化水準はこんなものかと思ってしまう。最低限のモラルを逸脱している
  • いくら下着の上に見えても良いウエアーをはいているとはいえ、きわどい姿をカメラにさらすのは問題だ。どういう意図で局側がやったのか聞いてみたい
  • 足を持って振り回す行為は、力の弱い子どもたちが真似をすれば危険性が高い。しかし力を誇示して嫌がらせや、いじめをするようには見えなかった
  • 27時間テレビでは、他にも芸人が下着で出てきたり、"ヌーブラ"をしている女性を当てるクイズ等、視聴者も含めた女性に対する扱いがひどい
  • 今どきのバラエティー番組のモラルは、行き着くところまで行ってしまったのか。現在のバラエティー番組の制作現場の状況を聞いてみたい

討論の結果、審議入りを決め、次回の委員会で、当該放送局の制作責任者等を招いて制作意図などについて意見交換を行うことにしました。

・「幼児向けアニメ番組で男女の恋愛描写が必要なのか」「あまり男女の関係が目立つ番組にしてほしくない」という視聴者意見があった日曜日朝の女児向けアニメ番組について、委員全員が視聴した上で討論しました。委員からは「アニメで表現されたものに対しての子どもの反応は大人の反応と全く異なるものであるので、アニメによる表現の場合、子どもを意識した十分な配慮が必要」との意見も出ましたが、「大人が少し過敏になりすぎているのかも知れない」という趣旨の発言もあり、審議入りしないと決めました。

・「男児の全裸を公共の電波で流すのは人権的配慮に欠ける。一度放送された映像はインターネットで世界に拡散して消すことができない」という視聴者意見があった、地方の銭湯を取り上げたドキュメンタリー番組について、委員全員が視聴した上で討論しました。委員からは、「男児の裸の映像を流すことについて、最近は批判的見方が強まっている。この10年でスタンダードが変わった事を考えてほしい」「子どもの裸に関して、そんなに窮屈に考える必要があるのだろうか。男児の性器が映りこむのはいけないが、入浴シーン程度は良いのではないか」などの意見が出ました。青少年委員会は、2008年4月11日に「児童の裸、特に男児の性器を写すことについて」という注意喚起※を行っています。各放送局がこの注意喚起の内容を再度確認して、それぞれで時代と意識の変化を考えてほしい旨をBPO報告等に付記することとしました。そのうえで、今回は当該放送局が事後の対応を速やかにしたこともあり、審議入りはしないことになりました。
※注意喚起「児童の裸、特に男児の性器を写すことについて」は、こちらに掲載しています。

中高生モニターについて

8月の中高生モニターは、BPO青少年委員会の「青少年へのおすすめ番組」を視聴して、その番組の良かった点や、こうしたら良いのに、など率直な意見を書いてもらいました。
23人から報告が寄せられました。なるべくそれぞれの地域の番組を視聴してくださいという依頼をしたせいか、地方テレビ局の制作番組に関する報告も多く集まりました。仙台放送が制作した『東日本大震災特別企画「ともに」』に関しては、地元の宮城県のモニター2人から、「被災地域に対しもっと真剣に考えねばと考えさせられた」とか「自分ももっと頑張らねば。これからもこういう番組を作ってほしい」という意見が寄せられました。山形放送の『笑顔かがやくカンボジア』と名古屋テレビ放送の『どまつりLIVE2013』などについても地元のモニターが大変好意的な意見を書いてくれました。
全国放送番組の中では、NHKEテレの『考えるカラス』に3件の意見が寄せられ、「小・中学生向けの番組だが、高校生の私が見ても面白いと感じた」とか、「初めて見たが、とても面白いし、科学の興味深さを再確認できる番組でもある」などの意見が寄せられました。
戦争に関係する番組の中ではテレビ朝日の『二十四の瞳』に3件、テレビ東京の『池上彰の戦争を考えるスペシャル第4弾』に1件、NHK-BSプレミアムの『零戦~搭乗員たちが見つめた太平洋戦争~』に1件報告が寄せられました。「ドラマで戦争を描くことはデリケートな部分があるとは思うが、当時の人たちの戦争に対するいろいろな想いを効果的に取り入れると、自分たち若者に戦争の悲惨さがより伝わると思った」「番組を見て日本人の視点のみでなく異なる国、異なる立場の人の見かたを知ることができて良かった」「戦争の事実を後世にもしっかり伝えるためにもこのような番組は必要不可欠だと思う」などの意見が寄せられました。
<自由記述欄>では、「ラジオ・テレビについて思ったことを自由に書いてください」と依頼しました。日本テレビ放送網の『24時間テレビ「愛は地球を救う」』について「24時間マラソンをしているが毎年、本当に必要なのか疑問に思う」というような意見が2名から寄せられました。また、「最近、二匹目のドジョウを狙うような、似たような番組が多い」とか、「視聴者を不愉快にさせる下品な番組など誰も望んでいない。今すぐにでもやめてほしい」など、テレビ番組に対する批判の意見も寄せられました。

【中高生モニターリポートの主な意見と委員の感想】

●【委員の感想]中高生モニターが「おすすめ番組」をきっちり見ているという印象を受けた。番組制作者の思いが届いていると思った。

●【委員の感想】番組内容に刺激を受けた、というモニターの声が多く寄せられた。

  • (山形・中学2年女子)『笑顔かがやくカンボジア』(山形放送)はじめは、高校生の旅行気分の番組かなと思ってみました。でも、実際は、日本赤十字山形県支部の一生懸命な活動の様子を紹介したもので、高校生の真剣な表情や目つきを見ていてカッコイイ大人だなと思いました。

  • (埼玉・高校1年女子)私は『ヤマザキマリのアジアで花咲け!なでしこたち「タイでコスプレを広めたい!~雑誌編集長滋野真琴~」』(NHK-BS1)を視聴しました。この番組を視聴して、取材されていた「なでしこ」の滋野さんの「自分らしく生きても問題ない」ということを教えてくれたタイの地で、今度は自分が若者たちにそのことを伝えていきたい、という考え方がとても素敵だと思いました。

●【委員の感想】自由記述欄を見ると、「同じような番組が多い」、「オリジナリティがない」など、中高生も番組のマンネリ化を厳しく見ているようである。

  • (東京・中学3年男子)最近、二匹目のドジョウを狙うような、似たような番組が多いのが目につきます。

  • (北海道・高校1年男子)このところ、テレビ番組がどれも同じような企画を取り上げているように感じる。特に問題に感じるのが、「世界にいる日本人を訪ねる」というコンセプトの番組で、3つの放送局で3番組が放送されている。しかも、そのうち2番組の放送曜日が同じなのだ。各局、オリジナリティのある番組を創ろうとする気はないのだろうか?

●【委員の感想】『24時間テレビ』(日本テレビ放送網)に関して意見がいくつか寄せられた。マラソンに関して批判的な声がある。

  • (兵庫・高校2年女子)24時間マラソンはほんとうにずっと走っているの?24時間にこだわらなくてもいいと思います。

  • (埼玉・高校1年女子)毎年、『24時間テレビ』で24時間マラソンをしていますが、私は24時間も走っている姿に感動したことがないので本当に必要なのか毎年、疑問に思います。

●【委員の感想】地方の中高生がその地方局制作の番組を見て、とてもよい感想を送ってくれている。こういう地方発の番組が他の地方でも視聴できる仕組みができるとよいのですが。

  • (愛知・中学3年女子)今回、私が見たのは、『どまつりLIVE2013』(名古屋テレビ放送)です。私は"どまつり"を見たことがないのですが、この番組を見ていて、"どまつり"の勢いに引き込まれていきました。この番組から"どまつり"の良さがすごく伝わってきました。来年の"どまつり"はぜひ行きたいと思いました。

  • (仙台・中学2年女子)『東日本大震災特別企画「ともに」第29回』(仙台放送)を見ました。頑張っている姿を見ると、自分ももっと頑張らなければという思いと、自分が無力であるふがいなさを考えてしまいます。番組内で、被災した仮設住宅に住む子供たち30人を集めて野外サマーキャンプを催したNPO法人の方々がいました。これを企画したNPO法人の方々も、それを番組にした仙台放送の方も素晴らしいです。

●【委員の感想】Eテレ=幼稚というイメージがあった、という報告があったので、驚いた。しかし、科学を解析する番組を評価していたのが印象に残った。

  • (鳥取・中学2年男子)『考えるカラス』(NHKEテレ)僕はこの番組を初めてみました。Eテレ=幼稚というイメージがあったので、あまり期待していなかったのですが、とても面白くて次回も見たくなりました。また科学の興味深さを再確認できる番組でもあるので、そんな番組を増やしていってほしい、と感じました。

  • (岐阜・中学1年女子)『考えるカラス』(NHKEテレ)を見て、初めて知ることが沢山ありました。ナレーションで「ここからは自分で考えましょう」と、視聴者にも考えさせるという構成があり、とてもよいと思いました。この番組は10分間なのに、この短時間でこんなにも初めて知ることがあったり、頭を使えたりして、とても良い番組だと思います。

●委員の感想】8月だったので、戦争に関する番組への感想も多かった。「アカ」という言葉を知らないとか、沖縄戦についてほとんど知らないという中高生もいる実態を知った。

  • (千葉・中学2年男子)『二十四の瞳』(テレビ朝日)この中でたびたび「アカ」ということばを耳にしました。しかし僕たち中学生には「アカ」の意味が分かる人は少ないと思います。戦争をしていた時代に使われていた言葉で、今の小中学生が分かりにくそうな言葉は物語の中で説明したり、字幕を使って説明をした方が良いと思います。

  • (島根・中学3年男子)『テレビ未来遺産終戦特別企画報道ドラマ「生きろ」~戦場に残した伝言~』(TBSテレビ/山陰放送)。広島の原爆については、多く放送されているので見ていますが、沖縄戦は知らないことも多かったので、ドラマと実体験を交えた番組構成になっていて、分かりやすかったです。

●【委員の感想】スポーツ関連の番組についてより多く放送してほしいという意見があった。甲子園大会の放送に関しては、CMのことまで褒めているモニターがいて、丁寧に制作、放送すれば、ちゃんと見てくれるのだな、と思った。

  • (千葉・中学2年男子)甲子園の野球大会で盛り上がっていますが、中学生や高校生がいろいろな競技で最後の闘いに頑張る時期なので、できれば野球だけでなく他の競技も、決勝戦だけでなく、地方大会や予選大会もテレビで放送してくれたらと思います。

  • (岐阜・高校2年女子)私が良かったと思う番組は、『熱闘甲子園』(朝日放送・テレビ朝日/名古屋テレビ放送)です。単に一つの高校の試合というだけでなく、その県の代表として勝ち抜いてきたドラマがあることが見ていて感動させられます。また、選手の笑顔や汗、涙、スタンドのどよめきがストレートに伝わってくる放送の仕方には、毎回感動です。最後にCMが入りましたが、番組の雰囲気を壊すことなく素晴らしいCMだったと、私は思います。75歳のおばあさんが、目標を持ってあきらめずに水泳に挑戦する姿は、甲子園を超えるくらい感動しました。熱闘甲子園にぴったりのCMだと思いました。

今年度の青少年委員会活動について

  • 調査・研究の内容に関する議論が行われ、「子どもの視聴実態と子どもの言動へのテレビの影響について(仮)」について、質的、量的な調査を、2015年1月の完成を目指して行うことになりました。

  • 10月4日に札幌で行う意見交換会について、進捗状況の報告がありました。

  • 8月1日の事例研究会、8月16日のJAROとの意見交換についての報告がありました。

2013年9月3日

フジテレビ『27時間テレビ生爆烈お父さん』審議入り決定

青少年委員会は9月3日開催の第148回委員会で、上記番組を審議の対象とし、当該局の制作責任者等を招いて当該番組について意見交換を行うことを決定した。
2013年8月3日~4日の「FNS27時間テレビ女子力全開2013」の中のコーナー『生爆烈お父さん27時間テレビスペシャル!!』で、男性タレントが女性アイドルグループのメンバーに、両足を持って振り回すプロレス技をかけた後、頭を踏んだり蹴ったりする場面が複数回あり、視聴者から「バラエティー番組の度を越している」「暴力行為であり不快」「台本通りにやっているのか、アクシデントなのか」などの意見が多数寄せられた。第148回委員会では「振り回される側が了解していても見ている人を不快にさせる」「以前にも同じアイドルグループに対して蹴るなどの行為があった。こういった行為は大丈夫と認識されてしまうのか?」「台本通りの演出だったのかどうかが知りたい」などの討論が行われ、審議入りにすることを決めた。次回委員会にも、当該局の番組企画意図・制作方法などについて意見交換を行う予定。

第200回 放送と人権等権利に関する委員会

第200回 – 2013年8月

宗教団体会員事案のヒアリングと審理
大津いじめ事件報道事案の通知・公表の報告・・・など

「宗教団体会員からの申立て」事案のヒアリングが行われ、申立人、被申立人から詳しく事情を聞いた。8月9日に行われた「大津いじめ事件報道への申立て」事案に関する「委員会決定」の通知・公表について、事務局から報告した。

議事の詳細

日時
2013年8月20日(火)午後3時~7時30分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

三宅委員長、奥委員長代行、坂井委員長代行、市川委員、曽我部委員、田中委員、林委員(大石委員、小山委員は欠席)

1.「宗教団体会員からの申立て」事案のヒアリングと審理

テレビ東京が2012年12月30日に放送した報道番組「あの声が聞こえる~麻原回帰するオウム~」において、番組で紹介された男性が、公道で盗撮された容姿・姿態が放送されるなどプライバシーが侵害されたとして、謝罪と今後二度と当該番組を放送しないと誓約するよう求めて申し立てた事案。
この日の委員会では、申立人、被申立人双方からそれぞれヒアリングを行った。
この中で申立人は、「個人情報を無断で放送したこと、とりわけ両親あての直筆の手紙やカウンセリングの隠し撮りを無断で放送したことは私のプライバシーを完全に踏みにじるものであり、重大な人権侵害だ」と主張した。学生時代のサークルの仲間と一緒に写っている写真が使われことについても、人権侵害であると訴えた。また、被申立人がアレフへの団体規制法などを理由に今回の放送の公共性・公益性を主張していることについては、「アレフの団体活動と私、個人の私生活は全く別物」などと反論した。
被申立人は報道責任者や番組担当者ら4人が出席し、「ビデオテープを編集する際にもプライバシーが侵されることがないか、ボカシを入れるなど映像の加工も加えながら個人が特定されないよう最大限の配慮をした」と強調。また「(写真を使ったのは)ごく普通の学生生活を送る普通の若者が入信していくということを表現したいと考えた。今この日本の中で何が起きているか、この事実を報道することに非常に社会的意義があって、公益性があると考えこの番組を制作した」などと、放送に至る経緯や目的を説明した。
ヒアリング後も審理を行い、担当委員が「委員会決定」文の起草作業に入ることになった。
その上で、次回委員会でさらに審理を進める。

2.「大津いじめ事件報道に対する申立て」事案の通知・公表の報告

8月9日に行われた本事案に関する「委員会決定」の通知・公表について、事務局がまとめた資料をもとに報告した。また、当該局であるフジテレビが決定について報じた当日の番組同録DVDを視聴した。 【詳細はこちら

3.「大阪市長選関連報道への申立て」事案の審理

朝日放送が2012年2月の『ABCニュース』(午前11時台)において、「大阪市交通局の労働組合が、去年の大阪市長選挙で『現職市長の支援に協力しなければ、不利益がある』と、職員を脅すように指示していた疑いが独自の取材で明らかになりました」とのリードで伝えたニュースについて、交通労組と組合員が事実と異なる報道によって名誉や信用を毀損されたとして謝罪等を求めて申し立てた事案。内部告発者から大阪維新の会の市議会議員に持ち込まれたリストに基づく「スクープ」報道だったが、その後リストは内部告発者によるねつ造だったことが分かった。朝日放送は「疑惑が出たこと自体視聴者に知らせるべきニュースであり、弊社を含むすべての報道機関が第一報として報道している。労組が関与していなかったことは続報で明らかにしている」等と主張している。
委員会では、第2回起草委員会での検討を経た「委員会決定」の修正案が示され、担当委員の説明をもとに審理した。結論の方向を確認しつつ記述等を議論したが、引き続き次回の委員会で審理することになった。

4.その他

次回委員会は9月17日(火)に開かれることとなった。

以上