放送人権委員会

放送人権委員会 議事概要

第201回

第201回 – 2013年9月

宗教団体会員事案の審理
大阪市長選関連報道事案の審理…など

「宗教団体会員からの申立て」事案について審理し、「委員会決定」案を検討した。「大阪市長選関連報道への申立て」事案の「委員会決定」修正案を了承し、本事案に関する「委員会決定」の通知・公表を10月1日に行うことになった。

議事の詳細

日時
2013年9月17日(火)午後4時~8時05分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

三宅委員長、奥委員長代行、坂井委員長代行、市川委員、大石委員、小山委員、曽我部委員、田中委員、林委員

1.「宗教団体会員からの申立て」事案の審理

テレビ東京が2012年12月30日に放送した報道番組『あの声が聞こえる~麻原回帰するオウム~』で、番組で紹介された男性が、公道で盗撮された容姿・姿態が放送されたほか、カウンセリングにおける会話や両親に宛てた手紙の内容が公にされるなどプライバシーが侵害されたとして、謝罪と今後二度と当該番組を放送しないと誓約するよう求めて申し立てたもの。
この日の委員会では、双方から提出された書面や前回委員会でのヒアリングの結果をもとに担当委員が起草した「委員会決定」案が提出され、各委員が意見を述べた。本件放送による「プライバシーの侵害」はあったか、具体的な被害はあったか、公共性・公益性をどう考えるか、放送倫理上の問題はあったかなどについて意見交換した。
次回委員会で、さらに審理を進める。

2.「大阪市長選関連報道への申立て」事案の審理

朝日放送が2012年2月の『ABCニュース』(午前11時台)で放送した「大阪市交通局の労働組合が、去年の大阪市長選挙で『現職市長の支援に協力しなければ、不利益がある』と、職員を脅すように指示していた疑いが独自の取材で明らかになりました」というリードで始まるニュースについて、交通労組と組合員が事実と異なる報道によって名誉や信用を毀損されたとして謝罪等を求めて申し立てた事案。独自にリストを入手した朝日放送の「スクープ」報道だったが、その後リストは内部告発者によるねつ造だったことが分かった。朝日放送は「疑惑が出たこと自体視聴者に知らせるべきニュースであり、弊社を含むすべての報道機関が第一報として報道している。労組が関与していなかったことは続報で明らかにしている」等と主張している。
委員会では、第3回起草委員会での検討を経た「委員会決定」の修正案が示され、審理の結果、一部の文言を修正のうえ最終的に了承した。「委員会決定」の通知・公表は
10月1日(火)に行うことを決めた。

3.その他

次回委員会は10月15日(火)に開かれることとなった。

以上