第22号

“全聾の天才作曲家” 5局7番組に関する見解

2015年3月6日 放送局:TBSテレビ、テレビ新広島、テレビ朝日、NHK、日本テレビ

全聾でありながら『交響曲第1番HIROSHIMA』などを作曲したとして、上記5局の7番組をはじめ数多くの番組で紹介されていた佐村河内守氏が、実は別人に作曲を依頼していたことが発覚した事案。
約1年間にわたる討議と審理の結果、委員会は、佐村河内氏の作曲活動や聴覚障害に対する各局の裏付け取材は不十分なところもあったが、放送時点において、その放送内容が真実であると信じるに足る相応の理由や根拠が存在していたとして、各対象番組に放送倫理違反があるとまでは言えないと判断した。
ただし、問題発覚後の対応については不足している点があるとして、視聴者への説明責任を果たすため、民放4局に対しては自己検証の結果の公表を、NHKに対しても再度の自己検証とその結果の公表を要望した。

 

2015年3月6日 決定の通知と公表の記者会見

通知は、3月6日午後2時から、千代田放送会館7階のBPO第一会議室で行われた。また、午後3時から記者会見を開き、決定内容を公表した。記者会見には27社62人が出席し、テレビカメラ7台が入った。
詳細はこちら。

2015年6月12日【委員会決定を受けての当該5局の対応】

標記事案の委員会決定(2015年3月6日)を受けて、当該の5局(TBSテレビ、テレビ新広島、
テレビ朝日、NHK、日本テレビ)は、対応と取り組み状況をまとめた報告書を当委員会に提出した。
6月12日に開催された委員会において、各局からの報告書の内容が検討され、5局ともに了承された。

TBSテレビの対応

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テレビ新広島の対応

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テレビ朝日の対応

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NHKの対応

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日本テレビの対応

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第21号

テレビ朝日『報道ステーション』「川内原発報道」 に関する意見

2015年2月9日 放送局:テレビ朝日

テレビ朝日の『報道ステーション』(2014年9月10日放送)で、原子力規制委員会が九州電力川内原発の新規制基準適合を正式決定したニュースを放送した際、規制委員会・田中委員長の記者会見の報道内容に事実誤認と不適切な編集があった事案。
委員会は、問題の放送にいたった経緯や原因などを検証した結果、担当ディレクターらの「故意」や「恣意的・作為的な編集」は確認されず、過失であったとしながらも、事実誤認と不適切な編集のいずれも、客観性や正確性を欠き、放送倫理に違反すると判断した。
その上で、「この事案で萎縮することなく、失敗から学んだ教訓を血肉化して、今後の報道に当たってほしい。視聴者の信頼を回復する道は、前へ進むことによって開かれる」と結んでいる。

2015年2月9日 決定の通知と公表の記者会見

通知は、2月9日午後1時15分から千代田放送会館7階のBPO第一会議室で行われた。
また、午後2時から記者会見を開き、決定内容を公表した。会見には29社61人が出席し、テレビカメラ7台が入った。
詳細はこちら。

2015年5月8日【委員会決定を受けてのテレビ朝日の対応】

標記事案の委員会決定(2015年2月9日)を受けて、当該のテレビ朝日は、対応と取り組み状況をまとめた報告書を当委員会に提出した。
5月8日に開催された委員会において、報告書の内容が検討され、了承された。

テレビ朝日の対応

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目 次

  • 1.委員会決定の放送対応
  • 2.委員会決定内容の周知徹底
  • 3.放送番組審議会への報告
  • 4.委員会決定前の取り組み
  • 5.委員会決定後の取り組み
  • 6.終わりに

第20号

フジテレビ『ほこ×たて』「ラジコンカー対決」 に関する意見

2014年4月1日 放送局:フジテレビ

フジテレビのバラエティー番組『ほこ×たて 2時間スペシャル』(2013年10月20日放送)で、出演者のラジコンカー操縦者が放送後、「対決内容が編集で偽造された」と指摘し、社内調査の結果、視聴者の期待と信頼を裏切ったとして、番組が打ち切られた事案。
委員会は、「ない対決を、ある」としたことや制作体制の組織的な問題などを指摘して、「番組の制作過程が適正であったとは言い難く、重大な放送倫理違反があった」とする意見を公表した。
また、出演者が演出上の問題点を指摘し、委員会があわせて審議の対象とした2011年と2012年の2回の放送については、当事者間で議論をつくし、できればその結果を公表してもらいたいと要望した。

2014年4月1日 決定の通知と公表の記者会見

通知は、4月1日午後2時30分から千代田放送会館7階のBPO第一会議室で行われた。
また、午後3時30分から同ホールで記者会見を開き、決定内容を公表した。会見には25社50人が出席し、テレビカメラ6台が入った。
詳細はこちら。

2014年7月11日【委員会決定を受けてのフジテレビの対応】

標記事案の委員会決定(2014年4月1日)を受けて、当該のフジテレビは、対応と取り組み状況をまとめた報告書を当委員会に提出した。
7月11日に開催された委員会において、報告書の内容が検討され、了承された。

フジテレビの対応

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目 次

  • 1.委員会決定直後の放送対応に関して
  • 2.番組審議会への報告に関して
  • 3.再発防止に向けた取り組みについて
  • 4.「鷹対決」「猿対決」に関する議論について
  • 5.まとめ