第112回 放送と青少年に関する委員会

第112回 – 2010年5月

視聴者からの意見について

中高生モニターについて …など

5月25日に開催した第112回青少年委員会では、4月16日から5月15日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に審議したほか、5月の中高生モニター報告および調査研究について、担当委員からの報告および審議が行われた。

議事の詳細

日時
2010年5月25日(火) 午後4時30分~6時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、境副委員長、小田桐委員、加藤委員、軍司委員、萩原委員、渡邊委員

視聴者からの意見について

担当委員および事務局より、今月の視聴者意見の概要の報告を受けた上で審議したが、今月は審議の対象となる番組はなかった。

中高生モニターについて

5月は「バラエティー・クイズ番組、音楽番組」のジャンルの中から、「嫌いな番組、面白くない番組」を選んでその理由を報告してもらい、32人からレポートが寄せられた。

【モニターの主な意見】

今回いちばん意見の多かった番組は『クイズ!ヘキサゴンII』で12件(男子5人、女子7人)。主な意見は、以前のようなクイズ番組ではなく”おバカ”ユニットの歌番組化していることへの批判や、司会者が番組を私物化しているという批判である。「最初6角形で陣組んで、頭のいい人たちの心理戦って感じだったよね? あの感じは好きだったのに…どうなってんの? しかも”おバカ”キャラが流行り始めてからはただの”イジリ”大会になって見ていて飽きる。疲れる。もうちょっと気の利いた答えは出てこないのかって感じ…」
「小さいころから芸能活動していた人を”バカ扱い”して笑い者にして、何がおかしいのか…と思います。”芸能人”という遠い世界のような人々が近く感じるテレビ番組なので、頑張る人々をバカにして笑いをとるのは、よくないと思います」「司会者の趣味としか思えない番組になっている。『◎◎と△△』次は『口口と××』など、次々とユニットを選んで歌を作り、しまいには作詞者本人の口から『名曲です。感動しました』などのオンパレード。もはやワンパターン化しています」 「人を見下して笑いを取ろうとする芸風とお決まりのグループのうまくも面白くもない歌など、内輪受け狙いの番組を制作する姿勢は今はやりの”ガラパゴス化現象”とでも呼ぶより仕方ないのかなと思う」「CDや本など、お金儲けの道具にしか見えない番組になってしまい見苦しい」「ペーパーテストで成績の悪かったタレントをみんなで笑い、画面で『”おバカさん”の思考を探る脳解明クイズ』と小見出しを入れるなど言いたい放題、やりたい放題…。人気のある番組ですから以前のような経済・歴史の脳解明クイズや、古今東西クイズなど趣向を凝らしてもう一度ヘキサゴンの原点に返って直してほしいと思います」。
次に批判的な意見の多かった番組は『行列のできる法律相談所』の4件。「法律をテーマにした番組なのに内容はくだらない内輪話や低俗な内容になっている。なかでも司会者の”出演者たたき”がひど過ぎる。出演者が離婚したとき、元夫が登場するとあおりながらも次週という構成も話題になった」「この番組にかかわらず最近の兆候として、ジャニーズ系やAKB48などの人気タレントを出演させて視聴率を取ることだけに熱中しているように思います。番組を作る人たちには、視聴率を取るということだけではなく、いかに見ている自分たちを楽しませてくれる番組を制作するかということに頑張ってほしいと思います」。
複数意見が寄せられた番組は『いきなり!黄金伝説』、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』、『魔女たちの22時』、『ミュージックステーション』の4番組。『いきなり!黄金伝説』については、「メニューを食べつくす企画ばかりになってつまらない。『3日間サバイバル自炊生活』のような企画を見る方が楽しかった」「店のメニューを食べつくすという企画は、私には食べ物を粗末にしているようにしか見えません。『無人島ゼロ円生活』を復活させてほしいです」。『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』には、「下品なネタ、お粗末なゲーム、そしてお決まりの罰ゲームなど、実にくだらない」「深夜放送ならではのくだらなさも多少は必要だと思いますが、あまりにもくだらな過ぎだと思います。大物芸人を出演させるだけで安心しきって、内容がまったく練られていません。あくまでも視聴者にとって”面白い”番組を作ってほしいと思います」といった意見。『ミュージックステーション』には、「あまりにそっけなさ過ぎ。もう少し見せる工夫をしてほしい」「中学生でも知っている歌手を大勢出してほしい」という声が寄せられた。

【委員の所感】

  • 番組の私物化という意見が多かった。自らがプロデュースしているタレントの歌のセールスプロモーションの場になっている。キャスティングもファミリー化していたり、構成や演出方法もパターン化して内輪ネタや楽屋オチで出演者だけが楽しんでいたりすることへの批判が多かった。中高生たちが番組を冷静に視聴している様子がよく分かる内容だった。
  • 似たような意見が多かったが、番組スタート時の趣旨から外れてきたことへの批判が目立った。インタビューの仕方やナレーション、BGMや視聴者の涙を誘おうとする手法に対して、「それって同情の押し売りでしょ」という厳しい批判など、耳を傾けるべき内容だと感じた。
  • グルメ番組や”食べつくす企画”が増えているなかで、「うまい」「最高」以外の表現ができないタレントのボキャブラリーの貧困さを嘆く声も散見された。
  • 制作費削減のためか、視聴率を稼げる人気司会者や人気グループに頼りきった、換言すれば売れっ子タレントをコントロールできなくなっている「制作現場の劣化」を嘆く声もあり、改めて中高生の感性の鋭さを気づかされる思いだった。

「今月のキラ★報告」 (福岡県・中学3年生男子)

僕は、日本テレビ系列の『秘密のケンミンSHOW』があまり好きではありません。周りのみんなは「面白い」と言って人気ですが、僕はあまりそう思いません。この番組は、紹介された都道府県(地域)にとっては活性化に繋がったり、良い効果が生まれたりするかも知れません。しかし、たまに大げさに表現している時があります。なかでもこんなことがありました。かなり前に自分の住んでいる福岡県が紹介された時、「福岡県ではイソギンチャクを料理して食べる」という紹介があり、これは違うだろうと思いました。実際、イソギンチャクを食べるのは福岡県南部のごく一部の地域であって、この回を見た限りでは県民全員が食べているみたいでした。このことに対して特に悪くは思いませんでしたが、一番気の毒だなと思ったのは本当に食べているその”地域”です。これではその地域の文化あるいは特色が薄れてしまいます。同じ県民でも自分たちの地域とは少し違うところがあるから面白いのに、”××県が”という一言によって「県全体がそう」というように誤って認識され、一番重要視されるべき地域の「珍しさ」「面白さ」が減ってしまいます。視聴者獲得のためなのか、少し大げさなところが面白くない理由です。

【委員会の推薦理由】

番組は、”地域”それぞれが育んできた豊かな文化や慣習を紹介するものですが、一方でその文化が県全体のことのように理解され、BPOにも視聴者から意見が寄せられることがあります。しかし、今回のレポートはそのことは寛容に受け入れた上で、その文化や慣習の特性を失ってほしくないという視点から、”地域”の人々への優しい眼差しで書かれていることを評価しました。

調査研究について

2010年度から2011年度にかけて行う予定の調査研究について、委員4人からなるワーキンググループの議論の報告と、今後の日程等の作業予定について、担当委員から報告し、委員会として了承した。

2010年4月に視聴者から寄せられた意見

2010年4月に視聴者から寄せられた意見

春の編成替えの特番について、「出演者も内容も似たり寄ったりで、ウンザリする」という意見が多かった。また、練習中にくも膜下出血で倒れたプロ野球巨人軍コーチについて、誤って「急死」のテロップを出してしまったことなどへの批判が数多く寄せられた。

2010年4月に電話・ファクシミリ・郵便やBPOのHP経由で「BPO視聴者応対窓口」へ寄せられた意見は2,154件で、3月と比較し59件減少した。意見のアクセス方法の割合は、Eメール68%、電話28%、FAX2%、手紙ほか2%。
男女別は男性60%、女性37%、不明3%で、世代別では30代32%、40代24%、20代22%、50代10%、60歳以上8%、10代4% の順となっている。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局が特定したものは当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。4月の通知数は1,194件(42局)であった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、47件を会員社に送信している。

意見概要

人権等に関する苦情

4月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情の内訳は次のとおり。

  • 人権に関する審理・斡旋の要請・・・・・・・ 2件
    (個人又は直接の関係人からの要請)

番組全般にわたる意見

4月の視聴者意見は、春の編成替えで各局が放送する長時間の特番について、「出演者も内容も似たり寄ったりで、ウンザリする」という意見が多かった。また、先月に引き続き、女子フィギュアスケートに関する意見が多いのが特徴的であった。特にトリノで開かれた世界選手権大会の表彰式後のインタビュー映像で、不適切な編集がおこなわれていたことへの抗議の意見や、練習中にくも膜下出血で倒れたプロ野球巨人軍コーチについて、誤って「急死」のテロップを出してしまったことなどへの批判が数多く寄せられた。さらに東京都青少年健全育成条例の改正、いわゆる「アニメ規制」をめぐる討論番組での猪瀬副知事の発言に事実誤認があり、漫画家の作品や人権を貶めているとの抗議の意見が多くあった。
報道関連意見は238件、そのうち報道姿勢を指摘した「不適切な報道」が143件、「報道のあり方」を論じた意見は82件であった。政治関連では、普天間基地移設問題や、「立ち上がれ日本」など新党関連、ゆとり教育問題などに意見が多かった。落選中の前議員を妻の現議員とともに番組に出演させ選挙区を明示したテロップを出した上、司会者が激励したとして、不謹慎さを指摘する意見もあった。
バラエティー番組への意見は3月より減って125件であった。情報バラエティー番組で「薬の説明を断ると90円得する」「献血するとタダで検査ができる」などと表現したことに対し、医療従事者などから批判意見が相次いだ。
番組出演者に関する意見は「不適切な発言」検索で44件、不適格な出演者検索で113件であった。
ラジオに関する意見は78件、CMに関する意見は62件であった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は129件で、前月を10件ほど上回った。
今月はバラエティー、ドラマ、アニメ、ラジオ番組など幅広い番組に対し、低俗・モラルに反するとの意見が26件に上った。次いで、バラエティー番組で小学生の女児がダンスを披露したコーナーに対し、性的に過激だとする批判意見が4件寄せられたのを含め、複数の番組について性的表現の過剰さ・不適切さを指摘する批判意見が24件寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 「お薬手帳」を理解しないまま番組を作っていたことが伺える。「薬の説明書を毎回もらっていたら90円の損」という内容で、薬の説明書と「お薬手帳」を間違えて放送していた。
    「お薬手帳」によって、同じ薬を別の病院でもらっていることが判ったり災害時に今まで飲んでいた薬履歴が判るなどのメリットがあるのに、「断わらなければ損をする」という事実誤認を誘導している内容に怒りを覚える。
  • 宇宙飛行士の山崎直子さんについて、「ママさん」と強調する報道が目立つ。一人の宇宙飛行士としてよりも、「ママ」を強調することは、「結婚した女は家に入ることが当たり前で、それ以上のことをしているからすごい」というのが、いまだにマスコミの考え方なのだろう。「ママ」であるかないかなど関係ない。一人の宇宙飛行士としての能力を評価するべきだ。頑張っている女性に対して失礼だ。
  • 読売巨人軍の木村拓也コーチが練習中に倒れたという報道で、”意識不明”であったにもかかわらず、”急死”というテロップを出していた。そうなった場合に備えて、いち早く報道するためにテロップを用意していたのでしょうか?それではあまりにも不謹慎です。人を思う気持ちが少しでもあれば、このような準備はしなかったはずです。謝罪して済む話ではありません。
  • 「東京都青少年健全育成条例改正案」については、著名な漫画家や出版社等、多くの関係者が反対を表明している。だが、テレビではそのことをほとんど報道していない。「都の条例」にならって全国の他の自治体が同様の条例を制定することも十分に考えられる。このままでは漫画文化そのものを差別するような事態になりかねない。「表現の自由」を守るために、メディアがもっとこの問題を取り上げるべきだ。
  • 高等学校で講師をしているものです。確かに学力が下がったのは、「ゆとり教育」が一因だというのはわかりますが、なぜ「ゆとり教育」を導入したのかという点が抜けています。「ゆとり教育」は自ら考え自ら学び、主体的に行動できる人間を生み出すことを目指したものだったはずです。
  • 政治や事件などの報道に対して、一方的な内容が多く公平性に欠けるのではないかと思う。コメンテーターが何人かいても、常に片方に意見が偏っている。事実かどうかわからない内容までが報道され、視聴者に一方的に意見を押し付けている印象が強い。中立性を保った放送ができないのであればワイドショー的な番組はやらない方が良いのではないか。
  • 目上の人に対する言葉が敬語になっていない。特に民放のアナウンサーの質が落ちているような気がする。イントネーションや敬語の使い方を新人研修で指導しないのだろうか。せめてアナウンサー、キャスターはきちんとした日本語を話すようにしないと、言葉がどんどんおかしくなっていく。現に街角インタビューなどで受け答えをする人たちの言葉が、おかしな敬語を使う芸人と同じになっている。
  • メーカーなどは「不良品に関する告知」をホームページに掲載している。例えば、トヨタ、パナソニック、日清食品などはトップページに置き、消費者に広く知らせている。放送局もこのような姿勢が必要なのではないだろうか。事実と違う内容を放送した場合や不誠実な放送があった場合は、番組内で訂正やお詫びをするのはもちろんのことだが、一瞬にして過ぎてしまう放送だけで終わらせるのではなく、責任ある企業としてホームページ内のわかりやすい場所に訂正専用のページを設置し、そこで一定期間の告知をするべきだ。

【番組全般・その他】

  • どこのチャンネルでも、ここ数週間「特番」ばかりだ。出演者も内容も似たりよったりの番組にはもうウンザリだ。芸人を集めて騒げば良いというものではない。とにかくつまらない。このままではテレビ離れがもっと進んでしまう。原点に帰って、テレビにしかできない、内容ある番組を作ってほしい。
  • テレビが楽しみで、親から「見ていい」と言われてワクワクした時代は、もう昔なのですね。今は見せる側と見る側のどちらに主体があるのか。食事の時間もわきまえず、遠慮のない残酷な映像や、人気があるだけの芸人が新人芸人の人格までも痛めつける番組ばかり。見たくなければ見るなと言うのか。テレビ離れは、パソコンが普及したという理由だけでは決してない。それはテレビ側の言い訳だ。「面白い」感覚が、視聴者と制作者と違うようになっているのだ。笑いの根本が分かっていない。
  • 「サスペンスドラマ」や「刑事ドラマ」が多い。その上、この春から新たに刑事ドラマが始まる。現実で殺人事件が増加しているのに、ドラマは殺人の隠蔽方法まで教えている。「殺人」がなければ成立しないような「サスペンスドラマ」や「刑事ドラマ」は放送するべきではない。もっと心温まるドラマを放送して欲しい。ドラマもバラエティーも後々まで心に残る番組を作って欲しい。
  • テレビの情報番組でリポーターやスタジオ出演者らがモノを食べるシーンがよく出てくる。彼らが「おいしい」などと満面の笑みを浮かべて舌鼓を打っているのを見て、我々視聴者はテレビの前でよだれを垂らしているだけである。出演者の飲食シーンを排除することはできないのか?
  • 各局とも、テロップが非常に多い。速報が入った時に、もともとあるテロップと速報が重なって見づらいので改善してほしい。速報用のスペースを常に空けておくと良いのではないか。また、出演者がカンニングペーパーを見ながら話していることが丸わかりでみっともない。あんなことをするくらいなら、手元に持った原稿に時々目を落として話したほうが良いと思う。
  • 「血液検査を兼ねて献血をするとタダで各種の検査ができるので得である」と言っていた。とんでもない話だ。献血は検査目当てにするものではない。健康な人間が、不足している血液を補うために「協力する」のだ。もっとテレビの影響力が大きいことを考えて番組を作るべきだ。「損か得か」という安易な発想だけで番組を作ることは危険である。
  • タイトルはさまざまだが「全国警察24時」というような、警察や警察官に密着した番組がある。この中には「暴走族」を追いかけるシーンが必ずある。暴走族が逃走して、カーチェイスの末に逮捕されるというものだ。しかし、カーチェイスだけ見せても何もならない。逆に「××県警はゆるい」などと、弱点が露呈するよう場合もある。今のままの放送は暴走行為の歯止めにはならない。
  • 最近、占いを肯定的に取り扱う番組が増えているように思う。オウム真理教の事件後、オカルトに対する反省から心霊や占いなどを扱うことを避けていたはずだが、なし崩し的に占い礼賛傾向が強まっていて、若年者の「占い信仰」が目に付くようになった。占いを肯定的に扱う危険性や、検証を行わない無責任な言いっ放しを放置しておいて良いのか。
  • 最近のテレビ番組は、自局のドラマ、映画やバラエティー番組などの「宣伝」が非常に多い。宣伝するなとは言わないが、同じ俳優やタレントばかりを見せられる視聴者の身にもなってほしい。出演する俳優たちも芝居に集中したいだろうし、以前よりバラエティー出演などの仕事が増えて、いくら視聴率のためとはいえ、大変だろうと同情してしまう。
  • 画面の隅に小窓のような別画面をよく見かける。事件報道などを真剣に見たい時でも、小窓に男女のキャスターらが映ることで気が散って映像に集中できない。視聴者の中には、小窓のキャスターの表情に引き込まれて行くうちに、彼らの思いに同調してしまう者もいるのではないだろうか。少なくとも報道・情報系のコーナーでは「小窓」表示はやめるべきだ。

【ラジオ】

  • 「メッセージやリクエストをどんどんお寄せください!」と盛んに呼びかけている割には、紹介される投稿の数が少ないように思う。呼びかけに応じて投稿しているのだから、できる限りの時間を割いてたくさん読み上げるべきだ。
  • とんでもなく卑猥な放送をしているので驚いた。アダルトのコーナーでは、女性のあえぎ声を流すなどしており、明らかに放送番組の限界を超えている。昔と違い、今は子どもも自室で自由に夜更かしをする時代である。子どもがそのような番組を見つけ、毎週聞くようになったらどうするのか?
  • パーソナリティーのアシスタントやリポーターへの過度のパワハラ言動が目立ちます。仕事をしながら聴いていますが、哀しい気持ちになります。番組にもメールを送ったのですが改善が見られません。
  • 番組中にかかる音楽が”今風”なものばかりだ。国民歌謡もぜひ放送するべきだ。確実に増えている高齢者が楽しめるような曲をどんどん放送して欲しい。

【CM】

  • 番組からCMへ切り替わった際の音量を統一して欲しい。番組内の音量が、突然大きな音になることがあるので驚いてしまいます。寝付いた子どもが起きてしまったりして困ります。
  • 健康食品や健康器具等のCMで「あくまでも個人の感想です」と但し書きをしているが、良い意見だけ一方的に放送して何が個人の感想だ。「個人の意見です」と表記すれば何でも放送できるような体制はおかしい。

【BPOへの意見】

  • TBSに対し、郵便物開封の問題についてBPOの意見が出たことをニュースで知りました。納得がいきません。TBS側はいつものように「以後は注意します」とコメントしました。すべての局に言えることですが、報道における捏造や非常識な取材、偏った報道が多すぎると思います。その度にBPOから見解が出され、局は「反省する」という声明を出しますが、数年前から全く変わっていないように感じます。

青少年に関する意見

【低俗、モラルに反する】

  • クイズ番組は本来クイズに正解することを目指して番組が進行するが、この番組は問題を間違えたタレントをからかって笑っている。タレントはそれで笑いがとれて満足かもしれないが、たとえば子どもが学校で出された問題に正解できなかった友達をからかうようにならないか。少なくとも、司会者は人をバカにし過ぎだ。この番組ほど子どもに悪影響を与える番組はない。
  • 中学生の大麻所持のニュースが報道された。最近は麻薬などと青少年の関わりが増えているらしい。これは、昨年の芸能人の薬物騒動の時に薬物の怖さをきちんと伝えなかったことが原因の一つとも言えるのではないか。制作者の方には、テレビの影響力が大きいことを再認識してほしい。
  • 学園をテーマにしたドラマは、不良が更正したり美化されるような内容が多いと感じている。不良を美化することにより、見ている子どもたちは「かっこいい」と受けとり、行動や服装を真似て風紀が乱れてしまう。同じ学園物でも不良を主役にするのではなく、スポーツなどをテーマにしてもいいのではないか。もっとさわやかな、子どもの心の成長になるような番組を放送して欲しい。
  • 毎日のように競艇場から中継している。そこで子どもにレースの着順を予想させ、正解すると商品をプレゼントしている。競艇場に子どもを連れてくる親も親だが、ギャンブルを教える放送局はおかしいのではないか。子どもに着順を予想させることもそうだが、この時間は多くの子どもがラジオを聴いている。このような放送はすぐにでも止めてほしい。

【性的表現に関する意見】

  • 小学生の女の子のグループが出ていたが、音楽に合わせてビキニスタイルになるまで、洋服を一枚ずつ脱ぎながら踊る様子はストリッパーのようだった。大人のいやらしい視線にさらされている自覚がない子どもたちに、このようなダンスをさせる親も親だ。それを公共の放送で披露させる放送局の倫理観も疑われる。もっと放送内容を精査するべきだ。
  • 近頃のアニメは性的な表現や言葉が多い。不特定多数の人が見るということは、当然ながら子どもも見ている。バラエティーでも下品な表現があるが、アニメもひどくなっている。もちろん良いアニメもあるが、通常の番組と同様に厳しく管理と監視をすべきだ。子どもたちや良いアニメを望む人たちのためにも考慮してほしい。
  • 深夜帯の番組は性表現をもう少し開放させるべきではないか。「青少年に悪影響を与える」という意見があるが、録画させないようにし、家庭や学校で教育すればいいのではないか。過剰な規制は番組作りの萎縮を招きかねない。昔はもっと性表現が含まれるテレビ番組が多かったが、その結果青少年に悪影響があったのかと問いたい。

【いじめに関する意見】

  • お笑い芸人がゲームの結果賞品を獲得したが、後半のコーナーで別の芸人がその芸人から賞品を無理矢理奪い取ってしまった。嫌がる人から力ずくで物を取ってしまう行為は笑えるものではない。子どもも見ているのに悪影響だ。イジメや恐喝につながるので、このような行為が横行しないようにしてほしい。
  • 司会者の絶妙なトークや芸人とのやりとりが好きで毎週見ている。唯一不愉快な点が、ひな壇芸人に対するいじめ的な発言である。この日の放送でも、タレントに対し「お前はしゃべるな」といった発言があり、いじめに近いものを感じた。「いじる」と「いじめ」の区別が付かない子どもにとっては、よくないいじり方であると思う。

【危険行為に関する意見】

  • 出演者が底なし沼に沈むゲームがある。発砲スチロールで作られているので出演者には問題ないと思うが、以前から砂場で小学生らが窒息死する事故が発生している。子どもは顔を出していれば平気だと思っているが、胸部圧迫で呼吸が出来ずに死んだ例もある。真似をしないようにというレベルで済む問題ではないと思う。
  • 夕方の子ども向けの番組で、バンドが激しく頭を振ってパンク風の歌を歌うシーンがあった。歌詞は子どもらしい内容の替え歌で問題ないが、頭を振る行為を子どもが真似ることがあってはいけないと思う。「揺さぶられ症候群」など、頭を振る行為は脳にダメージを与えることがあり危険だ。パンクバンドは子ども番組には相応しくないので出演を止めさせてほしい。

【暴力・殺人シーンに関する意見】

  • 暴力的な描写が非常に多く驚いた。具体的には、主人公らの適性を見極めるためのテストとして、残酷な拷問を課すシーンが4~5分にわたって描かれていた。そのリアルさは大人の私でさえ気分が悪くなったほどだ。このようなドラマは遅い時間に放送されるべきだ。比較的早い時間帯で放送しては子どもの目に触れてしまい、教育上非常に問題があると思う。
  • 民放各局が放送しているアニメは過激に戦うシーンが多い。血を流して殺し合っても「生き返る」「死なない」など、再生できてしまうものが多い。これでは子どもたちの死や暴力に対する意識が鈍感になってしまう。深夜に放送されているアニメはもっと過激だ。アニメに何らかの規制をかけるべきだ。

【推奨番組に関する意見】

  • 若者が主人公のドキュメンタリー番組。とてもいい番組だったが終了してしまい残念だ。「最近の若者は」などとよく言うが、この番組に出てくる若者たちは何事にも一所懸命で、見知らぬ土地でがんばっている姿がすがすがしかった。子どもたちに色々な職業を知って貰ういい機会でもあったと思う。またこのような素晴らしい番組を見たい。

【食べ物に関する意見】

  • 食べ尽くしや大食い系の番組は不快だ。無理をして食べることに腹が立つ。子どもの教育に良くないことは明白だ。暴力や罰ゲームよりもひどい。そんなにたくさん食べないと生きていけないのか?

【要望・提言】

  • 子ども番組に関して保護者からの意見が多いようだが、子どもと大人の好みは根本から異なる。アニメ等に興味のない大人の視聴者の意見を鵜呑みにせず、本当に子どもに対して害があるのか、本当に是正せねばならないものなのか、吟味することを切に願う。ユーモアやコメディーは些細なことなら笑って許せる広い心を育む一要素になり得る。BPOは、そうした要素も視野に入れた上で指導を行うべきだ。

【CMに関する意見】

  • 最近、パチンコや消費者金融のCMをやたらと見る。少なくとも子どもの見ている時間帯に流すのはやめてもらいたい。パチンコに魅力を感じたり、お金は簡単に借りられるものだと思ってしまうのではないか。
  • 1日に何度も見る携帯ゲームのCMだが、このCMを見ていた子どもが「店の物もこんな簡単に盗めたら良いのに」と、犯罪に興味を持ったようなことを言った。このゲームは「他人から物を盗む」という内容であり、子どもに大変な悪影響を及ぼすのではないか。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 「子どもに低俗番組を見るなとは言えない」「低俗番組は子どもに悪影響なので早く終了させろ」といった親の監督放棄に近い意見や、一般的に子どもが視聴できない平日の深夜帯の番組に対する苦情が目立つが、BPOは放送倫理に関する議論を求める機関であり、各々の個人的な私情をぶちまける場所ではない。視聴者ももう少し考えて意見するべきではないか。

第161回 放送と人権等権利に関する委員会

第161回 – 2010年5月

「上田・隣人トラブル殺人事件報道」事案の審理

審理要請案件「機能訓練士からの訴え」~審理入り決定 ……など

「上田・隣人トラブル殺人事件報道」事案のヒアリングと審理が行われた。障害を持つ少女の中学入学問題を取り上げたTBSテレビの報道番組について、機能訓練士から肖像権や名誉権等の侵害を訴える申立てがあり、審議の結果、審理入りが決まった。

議事の詳細

日時
2010年 5月18日(火) 午後3時~7時55分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
堀野委員長、樺山委員長代行、三宅委員長代行、大石委員、小山委員、坂井委員、武田委員、田中委員、山田委員

「上田・隣人トラブル殺人事件報道」事案の審理

この事案は、テレビ朝日が2008年12月23日の『報道ステーション』で放送した「特集 身近に潜む境界トラブルの悲劇・住宅地の惨劇はなぜ起きた」について、被害者遺族が申し立てたもの。
今月の委員会では、まず申立人とテレビ朝日に対するヒアリングを実施した。
申立人側は本人と姉とが出席し、「放送内容は、被害者が加害者に嫌がらせともとれる行為をしていたかのように受け取れるものばかりで、事実でない内容もあった。番組のためなら、だれが傷ついても、たとえ多少の虚偽があっても、それは関係ないことだと言えるのか。今回の事件は、番組で取り上げた境界線問題とは何の関係もなく、ましてや明治時代に作られた公図などは無縁のものである。なぜ私たちの両親が悪者のようにストーリーを作られ、全国的に否定されなければならないのか」と述べた。
一方、テレビ朝日からは『報道ステーション』の担当者ら3人が出席し、「刑事裁判の判決は、被害者が被告人の車の通行妨害をしていたと認め、嫌がらせ行為と言われても仕方がないものだったと指摘している。その点で、放送内容の真実性はある程度裏付けられたと考える。境界トラブルは明治時代に測量された精度の低い公図に一因があるが、放送では相談に応じる第3者機関があることを提示した。ご遺族が精神的苦痛をさらに患ったというのであれば申し訳なく思うが、境界トラブルはあらゆるところで起きていて、悩んでいる人には多少なりとも一助になりえた内容だったと考える」と述べた。
ヒアリングを受けて審理を行い、「委員会決定」の方向性を決めた。起草委員会を開いて決定案を検討し、6月の委員会に諮ることになった。

審理要請案件「機能訓練士からの訴え」~審理入り決定

TBSテレビ(以下、TBS)は2009年4月11日の『報道特集NEXT』で、「車イスの少女が入学できない訳」を放送した。この放送に対し、少女が幼い頃から機能訓練を受けている機能訓練士から申立てがあった。
番組は、脳性まひの少女が様々な困難を乗り越えながら普通小学校を卒業したものの、普通中学校への入学を拒否されたことに対し問題提起を行ったもの。
申立人は、「少女の機能訓練の様子を紹介したビデオ映像は、申立人に無断で使用されたもので、肖像権の侵害である。また、リハビリという用語を使ったことで申立人らが医師法違反にも問われかねない。さらに、悪意のある編集により今後の活動に障害を生じ、精神的苦痛や誹謗中傷を受け、名誉を毀損された」と主張している。放送後、局との数回にわたるやり取りを経ても解決しないとして今年3月に申立てを行った。
TBS側も話し合いの余地はないとしたため、委員会は、TBSに対し「交渉の経緯と局の見解」および番組同録DVDの提出を要請し、双方から提出された文書および資料、番組DVDをもとに審理入りするかどうかについて審議した。その結果、本案件は運営規則に定められた要件を満たしているとして審理入りすることを決めた。6月の委員会から実質審理を開始する。
申立人の主張に対し、TBSは「機能訓練のビデオ映像は少女の両親が申立人の了解を得て撮影したもので、放送に際しては両親の許諾を得た。申立人に断りなく使った点については、放送直後に配慮が足りなかったことを謝罪し、表記や表現については、少女の普通中学校への入学が実現した過程を追跡した2009年11月の放送で訂正している。これらの点については申立人も了解しており、解決済みであると理解している。また、悪意ある編集との主張は、主張の内容自体が判然としない」と反論している。

4 月の苦情概要

4月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情・相談・批判の内訳は以下の通り。

  • 審理・斡旋に関する苦情・相談・・・・・・・・2件
    (個人又は直接の関係人からの要請)
  • 人権一般の苦情や批判・・・・・・・・・・・・47件
    (人権問題、報道被害、差別的表現など一般視聴者からの苦情や批判)

その他

次回委員会は6 月15 日(火)に開かれることになった。

以上

第38回 放送倫理検証委員会

第38回 – 2010年5月

選挙の事前運動とも受け取れる放送があった日本テレビの『行列のできる法律相談所』

「バラエティー番組」のブックレットを刊行…など

第38回放送倫理検証委員会は5月14日に開催された。ダメな夫をテーマにした日本テレビの『行列のできる法律相談所』で、出演した前衆議院議員への投票依頼とも受け取れる放送があった事案について、当該局からの回答書を基に討議した。制作担当者に、政治的な公平公正に対する問題意識や、公職選挙法に抵触するのではないかという認識が欠落していたことが明らかになり、それは放送倫理以前の問題だと指摘があった。当該局は非を認めて、バラエティーなどの番組制作者に繰り返し勉強会を実施しているので審議入りはしないが、局の回答の要約とそれに対する委員の意見をBPO報告に掲載し、当該局の今後の放送に事後措置の実効性が表れているかどうかを見守ることにした。
「バラエティー番組」に関するブックレットが完成したので、出席した委員に配付し、簡単な意見交換を行った。
事務局からは、番組制作会社でつくるATP(全日本テレビ番組製作社連盟)に対して、今後委員会決定を読んでもらうよう依頼したことを報告した。

議事の詳細

日時
2010 年 5月14日(金) 午後5時~6時半
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
川端委員長、小町谷代行、吉岡代行、石井委員、香山委員、是枝委員、重松委員、立花委員、服部委員、水島委員

選挙の事前運動とも受け取れる放送があった日本テレビの『行列のできる法律相談所』

ダメな夫をテーマにした『行列のできる法律相談所』(3月21日放送)に、前衆議院議員である夫と現職の参議院議員であるその妻が出演し、前議員である夫および所属する政党に対して、次回の選挙で投票を依頼するかのような放送が行われた。選挙の事前運動を禁止した公職選挙法や放送法、民放連の放送基準に示されている政治的な公平公正に抵触する疑いがあるので、委員会から質問書を出したところ、当該局からは、概略、次のような回答が寄せられた。

  • 上記2人に出演依頼をしたのは、当該局の別番組に出演してもらった際、立場の落差があるトークが展開されて、面白いと判断したためである。
  • 選挙区や政党の名前を字幕スーパーしたのは、トークの内容を理解しやすくするためで、日常的にやりとりの大部分は字幕スーパーでフォローしている。放送内容が、公職選挙法・放送法や民放連の放送基準に抵触するとは考えず、同じ選挙区の他陣営やほかの政党から批判が出るとも思わなかった。
  • 放送当日まで、チーフプロデューサーやプロデューサーなど19人のスタッフが、繰り返し内容のチェックをしたが、問題を指摘する声は出なかった。
  • 放送終了後、視聴者から「事前運動ではないか」との指摘を受けて、部外の専門家などからも意見を聞いたが、公職選挙法上の事前運動には該当しないとの見解を得た。
  • しかし、誤解を生む可能性に思いが至らなかったことは、勉強不足・認識不足であり、反省している。社内の各職場で今回の問題点が提示され、改めて認識を深めるように指示がなされた。バラエティー局や情報エンターテインメント局の勉強会では、「演出する上での慎重さが足りなかった」「バラエティー番組でもテレビ局の責任は免れないのが分かった」などの反省の言葉が相次いだ。今後さらに指導を徹底し、再発防止に努める。

この回答について、委員の間で議論が交わされ、政治的な公平公正が理解されていない、放送法や放送基準についての認識はどうなっているのか、放送倫理を議論する以前の問題ではないか、などの指摘がなされた。

【委員の主な意見】

  • 面白い夫婦なので出演させたが、選挙のことは全然考えなかった。放送後に指摘されて反省したという説明だが、制作スタッフに誰ひとりとして問題意識がなかったというのは、とても信じ難い。
  • 制作スタッフに全然認識がなかったというが、本当にそうなのだろうか。テロップの扱い方などの問題について、チーフプロデューサーもチェックして、何にも気がつかなかったとは、ただ驚くしかない。
  • 認識がなかったというのにも2段階あるのではないか。つまり完全に頭から抜けていたというレベルなのか、選挙ネタ自体を、このような方法ならば扱えると思ってやったのかが問題なのだが、「おねがいします」というテロップを入れる際に、発言者ではなく前議員の画像を選択しているなど、後者の可能性がうかがえるのではないか。
  • 夫の前議員の選挙区をあれだけ細かくテロップ表示したことは許容できない。なんとも思わずにこのようなテロップを流したとすれば、それが一番問題だと思う。
  • 民放連の放送基準(12)は「事前運動の疑いがあるものは取り扱わない」となっている。そもそも制作者は、選挙事前運動の疑いすらも持たなかったというのだから、それ以前の話であり、論外だろう。
  • 当該局は、番組内で謝罪すると再度出演者の印象を強めるので触れられないという意味のことを言っているが、出演者の固有名詞などを出さずに反省点を伝えることはそんなにむずかしくはない。
  • 今回の問題の反省を、ぜひ今後に生かしてほしいし、反省点が改善されているかどうかを見守る必要があると思う。

議論の結果、委員会としては、当該局が今回の問題の原因が単に番組担当者の勉強不足・認識不足であることを認め、既にバラエティーなどの制作担当者に対して繰り返し勉強会を実施するなどの事後処置をとっていることなどから審議入りはしないが、今後の放送にその事後処置の実効性があらわれているかどうかを見守ることとした。

「バラエティー番組」のブックレットを刊行

ブックレット第5号「最近のテレビ・バラエティー番組に関する意見と各局の対応」を5月14日刊行した。これは、昨年11月17日の委員会意見に、意見発表後の新聞記事および各局が行った勉強会、研修会やアンケート結果、あるいは番組審議会の扱いなどさまざまな反響を資料編として添付したものである。バラエティー番組に関する資料は少ないので、放送関係者がこのジャンルについて議論する際に参考になることを期待している。

連絡事項

放送倫理検証委員会が出す決定文を、放送局だけではなく、実際に番組を制作している制作会社のスタッフにも読んでもらうべきだとの委員からの提案を受けて、事務局がATPの事務局を訪問し、その旨を依頼した。ATPも同意見であったので、今後連絡を密にすることとした。

以上