第238回放送と人権等権利に関する委員会

第238回 – 2016年8月

自転車事故企画事案の対応報告、世田谷一家殺害事件特番事案の審理、STAP細胞報道事案の審理、事件報道に対する地方公務員からの申立て事案の審理、都知事関連報道事案の審理入り決定…など

自転車事故企画事案について、フジテレビから提出された対応報告を了承した。世田谷一家殺害事件特番事案の「委員会決定」案を検討し、大筋で了承。またSTAP細胞報道事案、事件報道に対する地方公務員からの申立て事案を審理した。都知事関連報道に対する申立てを審理要請案件として検討し、審理入りを決めた。

議事の詳細

日時
2016年8月16日(火)午後4時~10時00分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

坂井委員長、奥委員長代行、市川委員長代行、紙谷委員、城戸委員、
白波瀬委員、曽我部委員、中島委員、二関委員

1.「自転車事故企画に対する申立て」事案の対応報告

2016年5月16日に通知・公表が行われた本決定(見解:放送倫理上問題あり)に対して、フジテレビから対応と取り組みをまとめた報告書が8月9日付で提出され、委員会はこれを了承した。

2.「世田谷一家殺害事件特番への申立て」事案の審理

対象となったのは、テレビ朝日が2014年12月28日に放送した年末特番『世紀の瞬間&未解決事件 日本の事件スペシャル「世田谷一家殺害事件」』。番組では、FBI(米連邦捜査局)の元捜査官(プロファイラー)マーク・サファリック氏が2000年12月に発生したいわゆる「世田谷一家殺害事件」の犯人像を探るため、被害者遺族の入江杏氏らと面談した模様等を放送した。入江氏は殺害された宮澤泰子さんの実姉で、事件当時、隣に住んでいた。番組で元捜査官は、「当時20代半ばの日本人、宮澤家の顔見知り、メンタル面で問題を抱えている、強い怨恨を抱いている人物」との犯人像を導き出した。
この放送を受けて入江氏は、テレビ朝日に対し、演出上の問題点などについて抗議。放送法第9条に基づく訂正放送・謝罪等を求めたが、テレビ朝日は「放送法による訂正放送、謝罪はできない」と拒否した。このため入江氏は、委員会に申立書を提出。「テレビ的な技法(プーという規制音、ナレーション、画面右上枠テロップなど)を駆使した過剰な演出、恣意的な編集並びにテレビ欄の番組宣伝によって、あたかも申立人が元捜査官の犯人像の見立てに賛同したかの如き放送により、申立人の名誉、自己決定権等の権利侵害が行われた」として、放送による訂正、謝罪並びに責任ある者からの謝罪を求めた。
これに対しテレビ朝日は、サファリック氏の怨恨説を否定する申立人の発言をそのまま放送しており、申立人がサファリック氏の「強い怨恨を持つ顔見知り犯行説」に賛同したように見えるという申立人側の指摘は当たらないと反論。申立人が指摘するような「恣意的な編集」や「過剰な演出」はないと認識しており、「放送法第9条による訂正・謝罪の必要はないと考えている」と主張している。
今月の委員会では、「委員会決定」再修正案が提示され、詳細に検討した。その結果、大筋で了承されて委員長一任となり、9月に決定の通知・公表が行われる運びになった。

3.「STAP細胞報道に対する申立て」事案の審理

対象となったのは、NHKが2014年7月27日に『NHKスペシャル』で放送した特集「調査報告 STAP細胞 不正の深層」。番組では英科学誌「ネイチャー」に掲載された小保方晴子氏らによるSTAP細胞に関する論文を検証した。
この放送に対し小保方氏は人権侵害等を訴える申立書を委員会に提出、その中で「何らの客観的証拠もないままに、申立人が理研(理化学研究所)内の若山(照彦)研究室にあったES細胞を『盗み』、それを混入させた細胞を用いて実験を行っていたと断定的なイメージの下で作られたもので、極めて大きな人権侵害があった」などとして、NHKに公式謝罪や検証作業の公表、再発防止体制づくりを求めた。
これに対しNHKは答弁書で、「今回の番組は、世界的な関心を集めていた『STAP細胞はあるのか』という疑問に対し、2000ページ近くにおよぶ資料や100人を超える研究者、関係者の取材に基づき、客観的な事実を積み上げ、表現にも配慮しながら制作したものであって、申立人の人権を不当に侵害するようなものではない」などと主張した。
今回の委員会には、8月9日の第1回起草委員会での議論を反映した決定文の素案が提出され、各委員が意見を述べた。9月に第2回起草委員会を開き、次回委員会で「委員会決定」案について審理をさらに進めることになった。

4.「事件報道に対する地方公務員からの申立て」(テレビ熊本) 事案の審理

5.「事件報道に対する地方公務員からの申立て」(熊本県民テレビ) 事案の審理

対象となったのは、テレビ熊本と熊本県民テレビが2015年11月19日にそれぞれ放送したニュース番組で、地方公務員が準強制わいせつ容疑で逮捕された事件について報道した。
申立人は、放送は事実と異なる内容であり、フェイスブックの写真を無断使用され、初期報道における「極悪人のような報道内容」により深刻な人権侵害を受けたとして、謝罪文の提出など放送局の対応を求めた。
これに対してテレビ熊本は「現職公務員による準強制わいせつの事案であり、取材を積み重ね、事実のみを報道した」と主張、熊本県民テレビは、「報道は、正当な方法によって得た取材結果に基づいて客観的な立場からなされたものであり、悪意的でモラルを欠いた内容ではない」と主張している。
この日の委員会では、まず起草委員より論点案と申立人、被申立人に対する質問項目案が説明された。これを基に委員の間で意見交換が行われ、論点と質問項目を決定、9月13日の次回委員会で本事案に関するヒアリングを行うことを決めた。

6.審理要請案件:「都知事関連報道に対する申立て」

上記申立てについて審理入りを決定した。
対象となった番組は、フジテレビが2016年5月22日に放送した情報番組『Mr.サンデー』で、舛添要一東京都知事(当時)の「政治資金私的流用疑惑」に関連して、舛添氏の資金管理団体が、ファミリー企業である舛添政治経済研究所に事務所家賃を支払っていた問題をテーマの一つとして取り上げた。番組は、同研究所の代表取締役で夫人の雅美氏を取材するため、同月20日朝、番組クルーを舛添氏の自宅兼事務所前に派遣し、雅美氏が「いくらなんでも失礼です」と発言した模様等を放送した。
この放送に対し、親権者である舛添夫妻は代理人を通じてフジテレビに5月25日付で書面を送り、未成年の長男と長女を執拗に撮影したことは肖像権の侵害に当たると主張、また雅美氏の発言を「作為的に編集、放送した」等と抗議した。これに対しフジテレビは6月2日、長男、長女への「執拗な撮影はしていない」、雅美氏の発言は「ノーカットで放送されており、作為的編集・放送はしていない」等とする回答書を舛添氏代理人に送付した。
これを受けて、雅美氏と二人の子供は6月22日付で人権侵害を訴える申立書を委員会に提出(要一氏、雅美氏は子供両名の法定代理人親権者)。本件放送は雅美氏が「視聴者から誤解を受けるよう仕向ける行為であり、視聴者をも欺く」作為的編集、放送だったとして、番組内での謝罪、作為的な編集と未成年者に対する撮影の中止、放送局としての姿勢の改革、再発防止のための抜本的な改善策の策定・公表を求めた。
申立書は、番組カメラマンが自宅前で長男を執拗に撮影したため、雅美氏が「子供を映さないでください」と何度も抗議したが、その部分は放送ではカットされ、その後、執拗な撮影に対し「いくらなんでも失礼です」と抗議しているにもかかわらず、「それが、視聴者にはわからないように、あたかも同社リポーターの家賃についての質問に答えているかのように、都合よく、カット編集されて、放映された」としている。
さらに二人の子供への撮影行為については、「1mくらいの至近距離からの、執拗な撮影行為により、未成年者である長男と長女は、衝撃を受けた。そのため、両名は、これがトラウマとなり、登校するために、家を出る際、恐怖感を感じ、時には、泣いて家に戻ることもある」と訴えている。
この申立てに対しフジテレビは8月9日、「経緯と見解」書面を委員会に提出、申立人が指摘している放送部分は、「家賃収入に関する女性ディレクター(申立書ではレポーターと記載)の質問から雅美氏の回答部分を一連の流れとしてノーカットで放送したもので、その際には、女性ディレクターの質問の音声の場所を動かすなどの加工も一切していない」として、「申立人が主張するような作為的編集、放送は一切ない」と反論。そのうえで、雅美氏の「いくらなんでも失礼です」という発言については、「早朝であること、アポイントメントを取っていないことなど雅美氏への我々の取材姿勢について『失礼』という発言につながったと理解していている」と述べた。
またフジテレビは自宅兼事務所周辺の取材の主な目的は雅美氏への質問にあり、「取材スタッフには長男、長女を撮影するという意図は全くなく、二人に対する執拗な撮影行為など一切行っていない」と主張。そのうえで、番組では長男、長女の映像は一切使用しないという判断をしたことから、「雅美氏が子供の取材について言及した一連の発言は、当然放送では使用しなかった」と主張した。
長男に関しては、「雅美氏を撮影していた際に、ごく短時間映り込んでしまったものにすぎず」、長女については、「雅美氏を撮影する意図で撮影を開始したところ、2階出入口から出てきたのが長女であったために即座に撮影を中止した」と反論した。
このほかフジテレビは、家賃問題など一連の疑惑において、「金の流れの鍵を握る重要なキーパーソンが雅美氏であり、単なる『家族』ではなく、政治資金の使い道についての説明責任がある立派な『当事者』で、雅美氏を取材することについては、『公共性公益性』が極めて高いと考えている」と、主張している。
委員会事務局は申立人と被申立人に対し、話し合いによる解決を模索するよう要請したが、不調に終わり、申立人代理人から7月26日、改めて「委員会の判断を仰ぎたい」との申立人の意思が事務局に伝えられた。
委員会は、委員会運営規則第5条(苦情の取り扱い基準)に照らし、本件申立ては審理要件を満たしていると判断し、審理入りすることを決めた。
次回委員会より実質審理に入る。

7.その他

  • 委員会が年内に開催する系列別意見交換会について、事務局から概要を説明し、詳細を詰めることになった。
  • 次回委員会は9月13日に開かれる。

以上

2016年8月16日

「都知事関連報道に対する申立て」審理入り決定

放送人権委員会は8月16日の第238回委員会で、上記申立てについて審理入りを決定した。
対象となった番組は、フジテレビが2016年5月22日に放送した情報番組『Mr.サンデー』で、舛添要一東京都知事(当時)の「政治資金私的流用疑惑」に関連して、舛添氏の資金管理団体が、ファミリー企業である舛添政治経済研究所に事務所家賃を支払っていた問題をテーマの一つとして取り上げた。番組は、同研究所の代表取締役で夫人の雅美氏を取材するため、同月20日朝、番組クルーを舛添氏の自宅兼事務所前に派遣し、雅美氏が「いくらなんでも失礼です」と発言した模様等を放送した。
この放送に対し、親権者である舛添夫妻は代理人を通じてフジテレビに5月25日付で書面を送り、未成年の長男と長女を執拗に撮影したことは肖像権の侵害に当たると主張、また雅美氏の発言を「作為的に編集、放送した」等と抗議した。これに対しフジテレビは6月2日、長男、長女への「執拗な撮影はしていない」、雅美氏の発言は「ノーカットで放送されており、作為的編集・放送はしていない」等とする回答書を舛添氏代理人に送付した。
これを受けて、雅美氏と二人の子供は6月22日付で人権侵害を訴える申立書を委員会に提出(要一氏、雅美氏は子供両名の法定代理人親権者)。本件放送は雅美氏が「視聴者から誤解を受けるよう仕向ける行為であり、視聴者をも欺く」作為的編集、放送だったとして、番組内での謝罪、作為的な編集と未成年者に対する撮影の中止、放送局としての姿勢の改革、再発防止のための抜本的な改善策の策定・公表を求めた。
申立書は、番組カメラマンが自宅前で長男を執拗に撮影したため、雅美氏が「子供を映さないでください」と何度も抗議したが、その部分は放送ではカットされ、その後、執拗な撮影に対し「いくらなんでも失礼です」と抗議しているにもかかわらず、「それが、視聴者にはわからないように、あたかも同社リポーターの家賃についての質問に答えているかのように、都合よく、カット編集されて、放映された」としている。
さらに二人の子供への撮影行為については、「1mくらいの至近距離からの、執拗な撮影行為により、未成年者である長男と長女は、衝撃を受けた。そのため、両名は、これがトラウマとなり、登校するために、家を出る際、恐怖感を感じ、時には、泣いて家に戻ることもある」と訴えている。
この申立てに対しフジテレビは8月9日、「経緯と見解」書面を委員会に提出、申立人が指摘している放送部分は、「家賃収入に関する女性ディレクター(申立書ではレポーターと記載)の質問から雅美氏の回答部分を一連の流れとしてノーカットで放送したもので、その際には、女性ディレクターの質問の音声の場所を動かすなどの加工も一切していない」として、「申立人が主張するような作為的編集、放送は一切ない」と反論。そのうえで、雅美氏の「いくらなんでも失礼です」という発言については、「早朝であること、アポイントメントを取っていないことなど雅美氏への我々の取材姿勢について『失礼』という発言につながったと理解していている」と述べた。
またフジテレビは自宅兼事務所周辺の取材の主な目的は雅美氏への質問にあり、「取材スタッフには長男、長女を撮影するという意図は全くなく、二人に対する執拗な撮影行為など一切行っていない」と主張。そのうえで、番組では長男、長女の映像は一切使用しないという判断をしたことから、「雅美氏が子供の取材について言及した一連の発言は、当然放送では使用しなかった」と主張した。
長男に関しては、「雅美氏を撮影していた際に、ごく短時間映り込んでしまったものにすぎず」、長女については、「雅美氏を撮影する意図で撮影を開始したところ、2階出入口から出てきたのが長女であったために即座に撮影を中止した」と反論した。
このほかフジテレビは、家賃問題など一連の疑惑において、「金の流れの鍵を握る重要なキーパーソンが雅美氏であり、単なる『家族』ではなく、政治資金の使い道についての説明責任がある立派な『当事者』で、雅美氏を取材することについては、『公共性公益性』が極めて高いと考えている」と、主張している。
委員会事務局は申立人と被申立人に対し、話し合いによる解決を模索するよう要請したが、不調に終わり、申立人代理人から7月26日、改めて「委員会の判断を仰ぎたい」との申立人の意思が事務局に伝えられた。

委員会は、委員会運営規則第5条(苦情の取り扱い基準)に照らし、本件申立ては審理要件を満たしていると判断し、審理入りすることを決めた。
次回委員会より実質審理に入る。

放送人権委員会の審理入りとは?

「放送によって人権を侵害された」などと申し立てられた苦情が、審理要件(*)を満たしていると判断したとき「審理入り」します。
ただし、「審理入り」したことがただちに、申立ての対象となった番組内容に問題があると委員会が判断したことを意味するものではありません。

* 委員会審理に必要な要件については、同委員会「運営規則 第5条」をご覧ください。

2016年7月に視聴者から寄せられた意見

2016年7月に視聴者から寄せられた意見

参議院議員選挙と東京都知事選に関する番組への意見が多数寄せられた。都知事選では、候補者を平等に扱うべきといった内容が多かった。バラエティー番組では、不適切な編集のあった番組や、事件を起こした芸人を復帰させた番組への意見など。

2016年7月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,731件で、先月と比較して324件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール72%、電話27%、FAX0%、手紙ほか1%。
男女別は男性68%、女性30%、不明2%で、世代別では40歳代32%、30歳代24%、50歳代18%、60歳代12%、20歳代11%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。7月の通知数667件【47局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、22件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

参議院議員選挙と東京都知事選に関する番組への意見が多数寄せられた。都知事選では、候補者を平等に扱うべきといった内容が多かった。バラエティー番組では、不適切な編集のあった番組や、事件を起こした芸人を復帰させた番組への意見、そのほか、殺人の描写が強烈な印象を与えたドラマや、不動産会社を舞台にしたドラマに関する意見が寄せられた。
ラジオへの意見は55件、CMについては34件あった。

青少年に関する意見

7月中に青少年委員会に寄せられた意見は102件で、前月から34件増加した。
今月は、「表現・演出」が29件と最も多く、次に「性的表現」が24件、「暴力・殺人・残虐シーン」が14件と続いた。
「表現・演出」では、熱湯が入ったジョッキを持ってジェットコースターに乗るという企画について複数の意見が寄せられた。
「性的表現」では、音楽番組での歌手のパフォーマンスが卑猥だとの意見が目立った。
「暴力・殺人・残虐シーン」では、ドラマでの残虐なシーンに意見が集中した。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • テレビを見ていると、目前に迫った参院選よりも、都知事選のほうに時間を取っている。都民にしか投票権のないものを長々とやられても、他県に住んでいる者としてはどうしようもない。それよりは、参院選についての報道をもっとやってほしい。各局、参院選番組のお知らせはするが、肝心の参院選の中身より都知事選についてのことが多いのはおかしい。国民の知る権利というが、視聴者が知りたいことと、報道関係者の知らせたいことが違うように思う。

  • 都知事選の候補者3人が討論していたが、他にも候補者が複数名いるのにもかかわらず、特定の人物のみを番組に登場させていることに疑問を感じた。報道は平等に行うべきである。どのテレビ局でもこのような傾向があるため、早急に改善していただきたい。

  • 都知事選について、21人の候補者がいるのに3人の候補者しか取り上げていない。せめて政策だけでも21人の候補者の違いを放送してほしい。聞くべき政策があるかもしれない。放送を見ていると3人の中から都知事を選べと言われているようだ。21人は供託金も支払い、自分の信念を持ち都知事選に立候補したのだから、公平に扱うべきだ。

  • 都知事選開票速報を、全国ネットで放送する必要があるのか。一地方自治体の知事選であるにもかかわらず、ニュースで非常に多くの時間を割いている。知事選は大多数の視聴者にとって関係がないのに、なぜ東京ローカルとして放送しないのか。各キー局にとって、東京都政が重要であると感じて全国ネットで放送しているのだと思うが、選挙権のない人間にとっては迷惑千万である。

  • バレエ講師指切断事件の報道で、凶器のタガネについて、どのような使い方をするものか細かく説明していたが、一般的な工具で、普通に入手可能であるため、犯罪にも使える道具として紹介されていたと感じた。犯行手口を細かく説明する場面を何度か見ており、報道として正しく伝えることよりも、いかに刺激的に伝えるかで、視聴者の目を釘付けにしたい思惑が垣間見えた。

  • 麻薬や覚せい剤の使用で有名人が逮捕されるたびに、「麻薬・覚せい剤を使用するとこういう感覚になる」「結局、やめられなくなった」などの経験者の話を紹介している。これでは、麻薬・覚せい剤の使用に興味をかきたてているように感じる。一度ぐらいは大丈夫と思ってしまうのではないか。

  • 碑文谷公園バラバラ殺人事件の報道で、容疑者の幼少の頃の写真を使用していたが、配慮がなさすぎる。最近の写真が入手できなかったのであれば、無理に小学生時代の写真を使う必要はない。過去の写真など公開せず、名前のみの報道で十分なはずだ。これをいきなり見た人は、小学生が罪を犯したのかと誤解しかねない。

  • 相模原障害者施設殺傷事件で、容疑者の犯行動機が繰り返し報道されているが、これは、容疑者の理不尽な主張を拡散させ、障害者への偏見を増長させる恐れがある。容疑者のコメントをそのまま放送するのではなく、被害者に配慮して報道すべきだ。

  • 韓国の歌手・俳優の暴行疑惑について、事務所側が事実無根とのコメントを出していたのにもかかわらず、韓国メディアの情報をそのまま流して、イメージを著しく悪くする内容が多く見られた。真実も解明されない中、犯人扱いした報道は疑問だ。

  • 情報番組で、ポケモンGOをこぞって取り上げていた。日本で配信される前から、海外では事故が多発している。内閣府が注意喚起するほどの事態なのに、リポーターが「ここにもいます」などと喜んでいた。わざわざやって見せる必要はない。テレビでこのように紹介することは、アプリの利用を煽っているも同然だ。

  • 未婚の母親が子どもを殺害したとか、将来を見据えた結婚をしなかったために収入も無く、我が子を虐待する事件などの報道が多すぎて不快になる。結婚して子どもを産むことは良いことだが、それは、経済的な面で子どもに迷惑をかけないよう自立し頑張る状況があってこそだと思う。無収入で働く気がなく、暴力やギャンブルに走るような親の元に生まれた子どもはとてもかわいそうである。将来の計画が立てられないか、悩んでいる家庭に対しては、結婚する際にアドバイスを国や地域が行い、結婚して良いのか吟味する機会を与えるべきだ。テレビでもそういう放送があってもよいはずだ。

【番組全般・その他】

  • 不動産会社を舞台にしたドラマにおいて、成績の良くない社員にパワハラを平気で行う内容が多々見受けられた。それを受ける社員は気にしていない設定だが、実社会で見られるパワハラの内容が多く、ドラマとはいえ、見ていて気持ちの良いものではなかった。

  • 相模原で凄惨な殺傷事件があった。その夜に放送したドラマは、刃物で喉を切られた複数の女性遺体が発見されるという設定で、実際の事件とよく似ていた。放送を延期するなどの配慮が必要ではなかったか。

  • 尿のスイーツを作って食べさせる企画は、何も知らないお笑い芸人が、尿を使ったレモン色のかき氷や、ところてんを食べる様子を、スタジオの芸能人らが楽しむものだった。使われた尿はろ過させていたものの、高齢男性の2週間分の尿を使用していた。深夜の時間帯とはいえ、このような内容を放送する局の良識を疑う。

  • バラエティー番組で、最後まで残っていた回答者の映像を編集で消して、ルールまで改変していた。局側は「画像を一部修正して放送した」と謝罪したが、回答者は「自分は最後まで答えていたのに、序盤に失格になったように放送されていた」と言っている。これは修正とは違う。でたらめな番組を視聴者に見せたことに他ならない。

  • 事件を起こした芸人が復帰したが、釈然としないのは、「10年間の謹慎という十分な社会的制裁を受けている」と番組内でたびたびテロップ表記されたことだ。これは、局側や番組側の勝手な解釈だ。視聴率稼ぎに利用するのでなく、ワイド番組などでの謝罪が先ではないか。過剰な演出をして、まるで悲劇のヒーロー的な扱いをしていたのもどうかと思う。

  • リポーター役のタレントが海外に行き、必ずキャスター付きのトランクを引きながら日本人探しをする番組で、空港周辺の移動中ならともかく、都心から離れた田舎町でも同じようにトランクを引きながら歩き回るのは、日本人が海外で強盗被害に遭う事件が多発している昨今、とても不自然で危険に思う。

  • 朝の情報・天気番組を休止し、海外ゴルフの中継を放送したが、平日の出勤時間帯に地上波でゴルフ中継を入れるのはどうかと思う。大手キー局は、BS・CSの衛星チャンネルを持っている。平日朝の趣味・娯楽系の番組は、BS・CSで対応すべきだ。

  • 芸人の演じる"滑舌の悪い人"というコントを見た。中年の男性が喫茶店で「○○でちゅ」などと赤ちゃん言葉のように、思うように喋ることができないという内容で笑いをとっていた。お笑い芸人や番組制作者には、ある程度のモラルと配慮を望みたい。

  • 外国産の牛肉を国産和牛のようにおいしく食べるには、「肉屋のタダでもらえる牛脂を使う」と紹介していた。確かにサービスの一環で、購入したお客に差し上げている店舗もあるが、有料にしている店舗もあるのが現状だ。番組で「タダでもらえる」と伝えることはやめてほしい。肉を購入していない者が、わし掴みで牛脂を持っていく行為に、うんざりしている。

  • 若い女性アイドルに裸足でゲームをさせるという企画は、ゲームのお題がすべて筆やバナナ、ゾウなど卑猥なものを連想させる内容になっていた。見ていて不快だし、やらされているアイドルもかわいそう。足でペンを握ったり、物を触ったりなどの行為自体も行儀が悪い。深夜とはいえ下ネタがすぎる。

  • 隅田川の花火大会をテレビで見たのだが、会場に見に行けない視聴者のため、隅田川での花火の美しさを見せるのが本来の目的のはずが、余計なバラエティー的な演出のために、せっかくの花火の感動を削がれた。私たちは花火を見たかったのだ。

  • 夏になると民放各局が意味もなくただ長いだけの音楽番組を放送する。その中で「復興支援」というコンセプトがしっかりしていた歌番組は、司会者も出演者も「歌で日本を元気に」「歌で日本を繋ぐ」という意味を理解していて、見ていて本当に癒やされた。生バンドの演奏で歌うというスタイルも、歌手・曲へのリスペクトに溢れていて良かった。来年もまたやってくれることを祈っている。

【ラジオ】

  • ラジオ局のスペシャルウイークと謳った聴取率週間。「葉書に合言葉を書けば、抽選で現金50万円とホテルVIPルーム宿泊券プレゼント」など、ラジオ離れや不況を懸念しているこの業界にしては、羽振りの良さを実感した。しかしながら、この現金をばら撒く方法は、聴取者への還元には見えず、新規リスナーの取得にはたして有効か、疑問に思った。

  • パーソナリティーが、健康情報を紹介するコーナーのある番組は、細切れに伝えるため分かりにくい。情報の出所も聞き取れず信憑性が薄い。最終的にギャグ的に締めることも理解しがたい。聞いた後、消化不良でモヤモヤ感だけが残る。紹介するのであれば、きちんと伝えていただきたい。

  • 関東地区のAMラジオは、全局で野球中継をしていることが多い。2、3局で同じ対戦カードの時もある。ラジオを楽しみたいので、違う番組も放送してほしい。野球ファンだけではないのだから。

【CM】

  • カビなどの防止剤のCMを食事の時間帯に流されると、非常に気分が悪くなる。食事しながらカビを見せられる気持ちになっていただきたい。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • アイドルグループのメンバーの一人が熱湯の入ったジョッキを持ってジェットコースターに乗せられ、顔いっぱいに熱湯を浴びていた。子どもも見ている時間帯に、人を傷つけて笑いをとるような企画はいかがなものか。

【「性的表現」に関する意見】

  • 有名歌手が音楽番組に出演した際に、成人向け雑誌のような本を映したり、"モザイク"をマイクにかけて、そのマイクを男性器に見立てて自慰行為を思わせる動きをしたりしていた。歌詞の世界観を出すためとはいえ、子どもも見ている時間帯でこのようなことをすべきではない。

  • 日曜日の情報番組にセクシー系のタレントが出演していたが、番組内の話題とは全く関係なく、そのタレントの胸や脚をアップで映していた。子どもたちが見ていることも考慮してほしい。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • ホラー小説が原作のドラマをゴールデンタイムに放送していたが、死体の描写がリアルで、見ていられなかった。子どもも一緒に見ている時間帯であり、事前に配慮を求めるテロップを流すか、時間帯を変えて放送できなかったのだろうか。

【「危険行為」に関する意見】

  • スマートフォンを使用するゲームに関するニュースで"歩きスマホ"は危険だと注意喚起していたが、番組スタッフが街中で同ゲームをしているシーンでは"歩きスマホ"をしていた。これでは注意喚起に説得力がなくなる。これを子どもが見たら、「大人がやっているから大丈夫だ」と思いかねない。

【低俗・モラルに反するとの意見】

  • "ドッキリ番組"は悪趣味としか言いようがない。人を騙して面白がるのは人間不信を助長するし、いじめにもつながるのではないかと思う。いかにも変質者を思わせるような恰好で女性タレントを怖がらせているシーンもあった。セクハラ的な行為にも感じた。

【言葉に関する意見】

  • 平日昼の情報番組で、司会者が他の出演者を呼び捨てにするときがある。夏休みに入り、この時間帯であっても子どもが視聴する可能性がある。言葉遣いには気を付けてほしい。

第183回 放送と青少年に関する委員会

第183回–2016年7月26日

残虐なシーンのある番組を放送する際の配慮に関する「委員長コメント」を公表…など

2016年7月26日に第183回青少年委員会を、BPO第1会議室で開催しました。7人の委員全員が出席し、まず、6月16日から7月15日までに寄せられた視聴者意見から1案件について「討論」しました。そのほか、7月の中高生モニター報告、今後の予定について話し合いました。
8月の委員会は休会とし、次回は9月27日に定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2016年7月26日(火)午後4時30分~午後7時20分
場所
放送倫理・番組向上機構 [BPO] 第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見稔幸委員長、最相葉月副委員長、稲増龍夫委員、大平健委員、菅原ますみ委員、中橋雄委員、緑川由香委員

視聴者からの意見について

連続ドラマの第1回放送について、「ゴールデンタイムなのに死体の描写がグロテスクすぎて、大人でも見ることに限界を感じた。異常犯罪が続く中、子どもや青少年が見た時の影響が怖い。事前に注意喚起のテロップを流すなり時間帯を考えて放送してほしい」という意見が多数あり、委員全員が番組を視聴した上で「討論」しました。委員からは次のような意見が出ました。

  • 番組タイトルも入らず、いきなりインパクトを狙った過激なシーンで始まった。今回は初回で、特別に午後9時からの編成だったことを考えると、視聴者への配慮が足りなかったのではないか。一般的に、過激なシーンでもスタイリッシュに描くと絵空事に見えることもあるが、冒頭のシーンは私にはそうは見えなかった。ただ、ミステリーや殺人事件を扱ったドラマは既に市民権を得ており、やり方や見せ方に問題はあったが、この番組を「審議」にするとドラマ制作現場に萎縮を与えるので、討論内容を公表することで終えてよいと思う。
  • このドラマは、女の子が口に物を詰められて殺されているシーンなど、残虐な映像を多用している。ストーリーとしても心理学的・医学的常識を超えた部分がある。子どもへの影響については、映像を見てショックで眠れないということはあるだろうが、普通は残虐なシーンを見てもカタルシスがあって行動を抑止する効果があるものだ。ただ、想像力を刺激されると繋がってしまうこともあるが、真似をする人はまずいないと言われている。とはいえ、青少年委員会として何らかのメッセージを公表したほうが良いだろう。
  • 映像を見て不快な気分になったという視聴者意見もあったが、見ていて素朴に怖いと思った。子どもの視点から言えば、午後9時はまだ子どもがテレビを見ている時間と考えられるので、いきなり少女の死体の過激なシーンから始まったのは問題があると思った。ホラー、ミステリーというジャンルは有るので、時間帯や演出方法を考えてほしかった。
  • 青少年委員会の「討論」は、番組批評をする場ではないので、放送倫理の問題としてとらえたい。視聴者の心の準備が全くない状態でショッキングな映像を放送してある種の不安を与えてしまうことは、日本民間放送連盟 放送基準 第8章 表現上の配慮 に対する意識が足りなかったのではないか。
  • 冒頭のシーンに絞って考えると、いきなりこのような映像で始まったのは、視聴者に対する配慮に欠けていると思うが、青少年委員会として一定のメッセージを発することで「審議」まで進む必要はないのではないか。
  • このドラマには死体の描写と暴力シーンがたくさん出てくるのだが、インパクトが強いのは冒頭の女の子の死体のシーンだ。しかし制作者は色味を抑えるなど必要以上に強調したとは思えず、相当気をつけながら限界に挑戦して作ったのではないか。ただ、注意喚起をしないままに冒頭のシーンをもってきたのは考えどころだ。2001年に日本民間放送連盟 放送基準審議会が出した"「番組情報の事前表示」に関する考え方について"では、「午後5時~9時に放送する番組については、とりわけ児童の視聴に十分配慮する」となっており「番組情報の事前表示」について、「午後9時以降の劇場用映画やドラマなどにおいて、保護者による児童・青少年への配慮が必要であると各放送事業者が判断した場合、番組冒頭での事前表示や他の有効な方法による事前表示を行うこととする」とある。この「番組情報の事前表示」があれば問題なかったと思う。
  • 視聴者の選択権の問題だと思う。怖いシーンがあれば見ないという選択権を視聴者に与えた方が良いのではないか。そのためには、ある程度事前に残虐なシーンが含まれていることを知らせる必要があったのではないか。
  • 最近、バラバラ事件など残虐な事件が目立つようになってきている。このような時代に、死体をリアルに執拗に表現しているこのドラマを見て嫌悪感を抱く視聴者が多くいたのは理解できる。

討論の結果、「審議」には進まないことにしましたが、汐見委員長は次のような「委員長コメント」を公表しました。

2016年8月9日

残虐なシーンのある番組を放送する際の配慮に関する
「委員長コメント」

放送と青少年に関する委員会
委員長 汐見 稔幸

残虐なシーンをわざと視聴者に見せることによってある種の恐怖感などを与え、それによって期待感や効果を高めようとする手法がある。江戸時代の「怪談もの」に見られるように昔からそのような庶民文化はあり、現在でもそうした「ホラーもの」は市民権を得ている。最近は夏場にテレビで放送されることが多い。テレビの視聴者の中には、そうしたジャンルの作品が好きという人もいるが、逆にこの類いのシーンを見ると恐怖感が募り夜寝るのも怖くなるという人もいる。それだけに、公共的なメディアである放送においては配慮が必要になる。
最近、ある連続ドラマが始まったが、その第1回放送が、こうした「ホラーもの」の手法を取り入れたものになっていて、それに対して多数の視聴者意見が寄せられた。「ゴールデンタイムなのに死体の描写がグロテスクすぎて、大人でも見ることに限界を感じた」「異常犯罪が続く中、子どもや青少年が見た時の影響が怖い」「事前に注意喚起のテロップを流すなり時間帯を考えて放送してほしい」などである。青少年委員会では、この番組を委員全員が視聴し、その上で討論した。
論点は以下の二つである。

  • (1).残虐なシーンが多いが、視聴者に対する配慮がどこまで行われたのか。
  • (2).第1回放送は、いわゆるゴールデンタイムの午後9時から始まっていて、番組開始後、タイトルもなくいきなり残虐なシーンに入っていくので、視聴者は心理的な構えをつくることなく急に恐怖感に引き込まれることになる。ホラーものが好きな人にはいいが、嫌いな人には選択の余地がなく、放送が持つ公共性の点から問題はないか。

この番組の紹介には、「スリリングなストーリーと衝撃の結末」「猟奇犯罪ミステリードラマ」とある。
(1)については、日本民間放送連盟 放送基準の第8章「表現上の配慮」に「(55) 病的、残虐、悲惨、虐待などの情景を表現する時は、視聴者に嫌悪感を与えないようにする」とあり、NHKの放送ガイドライン2 放送の基本的な姿勢(4)品位と節度【暴力】に「ドラマなどフィクションの世界であっても、過度の刺激的な描写や暗示、不適切なことばなどは避ける」とある。猟奇的に殺された人間の、殺されている姿をそのまま突然前触れもなく放送するというのは、一部の人に「嫌悪感」「過度の刺激」を与える可能性がある。この番組では残虐なシーンでは色味を押さえたり、短いシーンを積み重ねるなど、一定の配慮が見られるが、放送時間帯との兼ね合いもあり、さらなる工夫が必要ではなかったかと考える。
(2)については、2001年に日本民間放送連盟 放送基準審議会が出した"「番組情報の事前表示」に関する考え方について"で、「午後5時~9時に放送する番組については、とりわけ児童の視聴に十分配慮する」となっており「番組情報の事前表示」について、「午後9時以降の劇場用映画やドラマなどにおいて、保護者による児童・青少年への配慮が必要であると各放送事業者が判断した場合、番組冒頭での事前表示や他の有効な方法による事前表示を行うこととする」とある。
制作者が、第1回放送の番組の冒頭部分で意表を突き、刺激的なシーンで効果をあげようとする意図はよく理解できる。しかしそのシーンが「嫌悪感」や「過度の刺激」を与える可能性がある場合は、番組視聴者に、内容によって「見る」「見ない」を選択するための情報を示すことが、放送が持つ公共性の点から必要なのではないか。
同シリーズの第3回以降の放送では、その点を配慮した導入になっていて、制作側が検討の上で改善したことをうかがわせるものになっている。従って委員会としてはこれ以上問題としないが、今後、同様の番組が放送される際の参考に資するために、上記の点についての配慮を各局に促したいと考え、コメントすることにした。意を汲んでいただきたい。

以上

中高生モニター報告について

32人の中高生モニターにお願いした7月のテーマは、「最近見たバラエティー・クイズ・音楽番組の感想」でした。また「先生や親に見てもらいたい番組」と「青少年へのおすすめ番組について」の欄も設けました。全部で26人から報告がありました。
「バラエティー・クイズ・音楽番組の感想」では、バラエティー番組について11人、クイズ番組については4人、音楽番組については9人、その他の番組について2人から報告がありました。バラエティー番組に関しては、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)のように「世界中の知らなかったことを新たに知ることができたり、感動に涙したりと、待ち遠しくなる番組」という感想もある一方、他の複数の番組に対して「もう少し視聴者の気持ちを考えて企画をすべき」や「スタジオのゲストは必要なのか?」といったような指摘や疑問も寄せられました。音楽番組については、『THE MUSIC DAY 夏のはじまり。』(日本テレビ)に5人から報告があったのをはじめ、「音楽の持つ人の心を癒やすパワーを感じた」などの感想がありました。
「先生や親に見てもらいたい番組」では、お笑いや映画、音楽番組に複数の意見が寄せられ「親と一緒に見たい」「親に見てもらって共通の話題にしたい」など番組をコミュニケーションのきっかけにしたいという思いがみられました。
「青少年へのおすすめ番組」では、『Road to RIO 世界で輝く長崎アスリート』(テレビ長崎)や『週末ちぐまや家族』(テレビ山口)の地元の放送局が制作した2番組へ、感想がありました。

◆委員の感想◆

【最近見たバラエティー・クイズ・音楽番組の感想について】

  • 様々な番組を取り上げる際に、「なぜその番組を評価するのか」について、子どもたちなりに理由を説明していることに感心した。
  • 「知られざる話」や「マニアだけが知る裏側」にとても興味を持っていることがわかる感想があったが、情報が過剰な世界で育っている子どもたちが、何かを必死に探しているのだろうと感じられた。
  • 『BS世界のドキュメンタリー ギャレス・マーロンの職場で歌おう』(NHK BS-1)に対し、「今まであって話をしたこともない人たちが一緒に合唱で素晴らしいメロディーを作っていることに自分までうれしくなった」という、いかにも中学生らしい感想が寄せられており、いい意見だと思った。
  • モニターの感想を丁寧に読み解くことで、今の若者の感性を探るヒントを垣間見ることができた。

【先生や親に見てもらいたい番組について】

  • ファミリーで安心して視聴できる番組が多く寄せられる傾向があった。
  • 寄せられた番組からは、「自分の好きなものを共有したい」「若い世代の気持ちを知ってほしい」との思いが表れていると感じた。
  • ドキュメンタリー番組を挙げて、「(先生や親に)さまざまな考え方を知ったり、地域に根付く文化について考えてもらいたい」という意見があったが、子どもたちが「大人の知的好奇心の幅が狭くなっている」と感じているのではないだろうか、と思わされた。
  • 選挙特番やニュースを挙げる意見が複数あったが、彼らに共通していたのは「報道に対する公平性の保持と、偏った意見はやめてほしいという強い思い」だと感じた。「自分自身は常にバランスをとって中立にいようとする子どもたちの姿」が浮かび上がるようにも思えて、考えさせられる。
  • 親が子どもに見せたくない番組としてよく挙がるバラエティーは、子どもも親に見てもらいたくないと考えているのか、家族一緒に見られる番組を推す人が多かった。そんな中、賛否両論あるからこそ親にも見てほしいという少数意見が有り興味深かった。

◆モニターからの報告◆

【最近見たバラエティー・クイズ・音楽番組の感想】

  • 『金曜☆ロンドンハーツ』(テレビ朝日)ターゲットの顔面にパイをぶつけるという企画があり、見ているとぞっとしてしまうような場面がありました。もう少し視聴者の気持ちを考えて企画するべきだと思います。(東京・中学1年・女子)
  • 『BS世界のドキュメンタリー ギャレス・マーロンの職場で歌おう』(NHK BS-1)私は音楽や歌が大好きです。この番組の中で、今までただ同じ会社というだけで、会って話をしたこともないような人たち、しかも歌の素人が一緒に合唱で素晴らしいメロディーを作っているところを見て、私までうれしくなりました。失敗を繰り返しながらも、少しずつ歌が形になってきて、合唱団の仲も深まっていく姿に、私は感動しました。こういう番組を日本の会社でもやってほしいです。色々な中学校・高校から生徒を集めたり、大きい学校で学年を超えて合唱するのも面白いと思います。特に、学校ですると、子どもが音楽を好きになってくれたりして、成長できるチャンスにもなると思います。この番組はいろいろな年代の人たちが一緒に楽しめる番組だと思います。いろいろな人に見てもらいたいです。(岡山・中学2年・女子)
  • 『仰天パニックシアター  ~まさかの瞬間ビビる77連発!!~』(テレビ東京/テレビ北海道)僕はこの番組をよく見るので見るたびに思いますが、オモシロ動画などを放送するのになぜゲストがいるのかということが気になっていました。いちいち「芸能人のビビり度」とかいって時間を埋めるのが少し視聴者としては時間がもったいないと感じました。音響は、いつ見ても良いと思います。その時その時に合った吹き替えの声や、動きに合わせた効果音が、その時の様子を巧みに表現してくれていると思いました。(北海道・中学2年・男子)
  • 『出るの!?出ないの!?潜在能力テスト』(フジテレビ) この番組は、普段からよく目にしている街中の看板等を、きちんと見て記憶しているかどうかをチェックする二択問題や、読まれた文章の内容に着目し、きちんと理解していないと答えられない問題など、様々な問題が出題されていました。今回初めて見た番組でしたが、ゲーム感覚で見ることができてとても勉強になったので、また放送してほしいです。そして自分の中の潜在能力を出していきたいと思いました。(東京・中学2年・男子)
  • 『THE MUSIC DAY 夏のはじまり。』(日本テレビ)お昼から夜11時まで11時間音楽番組を生放送するという、ライブ感が伝わる演出がとても素敵で毎年楽しみにしています。私の知らない世代の昔の歌に触れる機会にもなり、この番組がきっかけで好きになったアーティストもいます。日本テレビ開局60周年を記念して開始されたそうなのですが、東日本大震災の翌年から放送されたこともあり、母から、音楽には人の心を癒したり励ましたりする国境を超える不思議なパワーがあるんだと言われたことを思いだし、改めて音楽の素晴らしさを感じました。(神奈川・中学3年・女子)
  • 『THE MUSIC DAY 夏のはじまり。』(日本テレビ)色々なアーティストの方たちがたくさん出てくるので、飽きずにずっと見ていられました。私たち若い世代が知らない歌手が出演しても親が昔を思い出すように教えてくれたので、話題ができて、その日一日中音楽のことばっかり話していました。それに、データ放送での視聴者参加型番組企画もまた面白く、とても工夫されていると思いました。(東京・高校1年・女子)
  • 『Uta-Tube』(NHK総合)この番組は中部地方だけでしか放送していないローカル歌番組です。この番組の良いところは短い時間にアーティストの魅力をぎゅッと詰め込んでくれているところです。音楽番組にしては20分というとても短い放送時間ですがとても大好きな番組です。まず、この番組では音楽を最初から最後までフルで歌ってくれます。最近の音楽番組ではフルで歌ってくれる番組はないのでとても豪華だと思います。次に会場の雰囲気です。この番組では本当のファンの方がアーティストの目の前にいるため小さなライブハウスのような雰囲気です。アーティストとお客さんとの距離がとても近くとてもいい会場だと思います。あまり知らないアーティストの方でもお客さんの盛り上がり方や、曲ごとのアーティストの方とファンの方の雰囲気が見ていていろいろありとても面白いです。他にも音楽に合わせた照明もとても良いと思います。かっこ良い曲には赤色の照明や、綺麗な音楽には青色の照明だったり、とても見ていて良いと思いました。カメラの撮り方もいろんな角度から撮っているので他の番組よりとてもおしゃれに感じます。次に家族みんなで見られる時間帯が良いと思いました。土曜日の朝はみんなが家にいるので家族みんなで見ることができます。(愛知・中学3年・男子)
  • 『SASUKE』(TBSテレビ)なぜか、心が「うるうる」きてしまうのである。なぜだろう。みんな所謂「おじさん」なのに、「ピュア」であるからだと思う。やっていることは、時間内に、精巧に作られた「罠」をパスすることなのである。ちょっとでも油断すると、1年間を台無しにするのである。100人が、予選に参加するが、超狭き門である。出演するまでの、それぞれの涙ぐましい「努力」が見えるのである。それをパスしても、次の「罠」が待っている。自分が挑戦者だったら、どうしようという「臨場感」が良いのかもしれない。家庭で見ていても、家族みんなが、「手」に汗を握るのである。とにかく、みんなで「熱くなって」汗をかく。そのRPGでは味わえない、心に対する「罠」なのかも知れないと感じた。(東京・中学3年・男子)
  • 『パネルクイズ アタック25』(朝日放送)最近のバラエティー番組は、視聴者参加型の番組が少なく、同じような芸能人ばかり出演しているように感じるが、この番組は違う。この番組の素晴らしい点は、視聴者が参加することで、クイズに正解すれば、豪華な賞品が参加した「視聴者」にもらえるということでとても夢がある。朝日放送は『アタック25』以外にも『探偵ナイトスクープ』や『新婚さんいらっしゃい』など視聴者参加型のバラエティー番組が多数ある。考えれば、アメリカをはじめとする海外の番組で、面白いと自分が感じた番組は、視聴者参加型の番組が多いように感じる。親の話によれば昔はもっとたくさん視聴者参加型の番組があったという。最近の番組が昔より面白くなくなったと祖母がよくつぶやいているのはこのせいなのかもしれない。(兵庫・中学3年・男子)
  • 『人志松本のすべらない話』(フジテレビ/関西テレビ)僕がこの番組を選んだのは、伝統的に続く番組ならではのこだわりを随所に感じるからだ。サイコロを振って当たった人が自らの「すべらない話」を披露するという単純なスタイルはもちろん、芸人の話に干渉しないように字幕をほとんど使わなかったり、番組のスタッフを紹介するエンドロールがなかったり、普通のバラエティー番組ではないようなこだわりが見られる。最近のバラエティー番組は、特有のスタイルが確立されていないことで視聴率が伸び悩み、簡単に番組内容を大きく変更したり、あるいは終了してしまうケースが多くみられ、バラエティー番組の人気が低下している大きな要因になっているように感じる。この番組のこだわりはあくまで一つの例であるが、もっと個性を発揮したバラエティー番組がどんどん世に出てくることを期待したい。(京都・高校1年・男子)
  • 『人志松本のすべらない話』(フジテレビ/テレビ西日本)自分が面白いと思った経験を人にも共感してもらうためには、どのように話を構成して、どんな話し方で伝えればいいのかがよくわかると思う。学校の授業の中でも、自分の意見をいかに分かりやすく先生や友達に伝えるのかをよく考える。授業のほかにも、係決めや委員の選出、部活での作戦やチームの作り方などでも、自分の意見をはっきりと分かりやすく伝えるのはとても難しい。この番組は、お笑いなので、単純に笑って面白いなぁと見ているが、人を引きつける話し方としても参考にできるなと、僕は思う。(福岡・高校1年・男子)
  • 『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)謎解き冒険バラエティーをテーマに構成されており、毎週、世界中の知らなかったことを新しく知ることができたり、時には感動の物語に涙したりと、とにかく見るのが待ち遠しくなる番組である。この番組の良い点として挙げられることの一つに、「出演者の憎めなさ」がある。出演者の中に、いわゆるキレ役の人はおらず、番組内で特定の人をいじる場面もほとんど見かけない。キレ役を投じて笑いをとるバラエティー番組を「お笑い系バラエティー」とすると、『イッテQ』は「正統派バラエティー」と言えるだろう。そのため、少し過激なバラエティー番組は無理だけど、『イッテQ』なら見られるという人も多くいるために、長い間多くの人に愛されてきたのではないだろうか。また企画の面白さは言わずもがなだ。こういったことが総じて、人気につながっているのだろう。(東京・高校2年・男子)
  • 『マツコの知らない世界』(TBSテレビ/テレビ山口)毎回、テーマに詳しいマニアの人を呼び、タレントのマツコ・デラックスさんにプレゼンしていく番組です。テーマに対して誰もが知る基本的な情報からマニアの人だけが知る裏側を知ることができるので、どのテーマにもとても興味が持てます。また、マツコさんの独自の視点での軽快なツッコミも面白い番組です。多種多様で様々なテーマを紹介するので毎週番組を見ても、毎回違う面白さがあります。また、いままで全く興味のなかった分野のことも知ることができるので新しい視点を持つこともできると思います。番組の構成もしっかりしていて、視聴者を飽きさせず、家族みんなで楽しく視聴することができるのでとても良い番組だと思います。(山口・高校2年・男子)

【先生や親に見てもらいたい番組について】

  • 『いじめをノックアウト』(NHK Eテレ)私は、いじめはなくならないと考えています。でも、それをみんなで考えることはとても大切なことだし、みんなで考えることでいじめは減らしていけると思います。いじめについて、子どもが何を考え、どう行動しようとしているか、この番組をぜひ見て、一緒に考えてみてほしいです。(岡山・中学2年・女子)
  • 『LIFE!~人生に捧げるコント』(NHK総合)30分ほどの、短いコントが何個か放送される番組です。なぜ、この番組を先生や親に見てもらいたいかというと、もう少しこのくらい先生や親が面白くてもいいからです。この番組を見て学んでほしいです。(埼玉・中学2年・男子)
  • 音楽番組を見てもらいたいです。理由は自分が好きなアーティストについて知ってもらいたいからです。親に少しでも自分の好きなグループなどについて理解してもらえれば共通の話題としても話すことができるのではないかと思います。(東京・中学3年・女子)
  • 『金曜ロードSHOW!』(日本テレビ/中京テレビ)毎週違う映画などを放送してくれます。最近のものから僕が知らないような海外の映画までとても幅広いです。最近は海外の映画にハマっているので映画好きの親と一緒に見られたら楽しいと思います。逆に最近の映画は僕の方が詳しいと思うので一緒に見られたら楽しいと思います。見てもらいたいというよりかは一緒に見たい番組です。(愛知・中学3年・男子)
  • 『池上彰の参院選ライブ』(テレビ東京/テレビ大阪) もうすでに先生や親が見ているかもしれないが、未成年の自分が本当に知りたい政治のことを他局では取り扱わないような踏み込んだ内容まで知ることができ、偏っていないので公平な立場から知ることができる。つまり何を大人に伝えたいかというと、思想の押し付けやただただマシンガンのように知識を教えるのではなく、自分で考えた意見や自ら学んだことをもっと大切にしてほしいということだ。(兵庫・中学3年・男子)
  • 『テストの花道 ニューベンゼミ』(NHK Eテレ)この番組は一見、先生が子どもに見せたいと思うかもしれないけど、私は逆に先生にじっくり見てもらいたいです。というのは、テストは私たちにとって真剣に取り組まなきゃいけないものだから、先生方にはこれを見て、生徒が何を思い、どうやって臨んでいるかを考えてテストを作ってほしいからです。(東京・高校1年・女子)
  • 『ドキュメント72時間』(NHK総合)この番組は一つの場所に72時間スポットをあて、そこを訪れる人や暮らしている人たちに話を聞く番組です。例えば空港にスポットを当てた回では、飛行機でどこに行くのか、なぜ行くのかなどをインタビューしていきます。いろいろな事情をもった人が過ごす空港のロビーでの話はとても面白かったり感動するものもありました。私はこのような番組を見てもらうことで、さまざまな考え方を知ったり、その地域に根付く文化などについて考えてもらいたいのです。普段なかなか行くことが出来ない場所を身近に感じることも出来るかもしれません。(高知・高校1年・女子)
  • ニュース番組は見てもらいたいです。(多分、みんな見ていると思いますが)社会は大人が作っています。選挙権が18歳から持てるようになり、自分も最近、政治に関心を持っていますが、日本の選挙投票率が低いのは、関心が低いからではないかと思います。だから、大人にはニュースをしっかり見て社会を担う一人だということを自覚してほしいです。(福島・高校1年・女子)
  • 『昭和元禄落語心中』(BS-TBS)今年の1月から3月にかけて、深夜アニメ枠で放送され、2期の制作も決定しているアニメ。本当に良質なアニメだった。落語という日本の伝統芸能がアニメという形で丁寧に表現されているので、幅広い年代が楽しめると思う。また、ストーリーはもちろん、作画や声優の演技、音楽の質も極めて高いので、普段アニメを見ない大人が見ても納得のいく作品だと思う。(神奈川・高校2年・女子)
  • 『人生デザイン U29』(NHK Eテレ)29歳以下の主人公の仕事や暮らしの様子をドキュメントして、仕事の醍醐味などを知る番組です。この番組は若者向けですが、ぜひ先生や親にも見てもらいたいと思います。この番組では、若者がときには困難もありながらも楽しく仕事をしています。そして「人生デザイン」を考えています。先生や親たちは、このような若者の新鮮な仕事に対する気持ちを忘れているのではないかと思います。この番組で、若いころの気持ちや「人生デザイン」を思い出して、気持ちを新たにして生活してほしいです。(山口・高校2年・男子)
  • 『水曜日のダウンタウン』(TBSテレビ)最近の人はあまりテレビを見ていないとよく聞くが、この番組は、学生で見ている人が多いのか、学校でよく話題になる。またこの番組はBPOさんにクレームのようなものが来ることがあり、親は子どもたちにあまり見せたいとは思わないかもしれないが、ギャラクシー賞を取ったこともあり、すぐれた番組だと僕は考える。それなので、先生や親に見てもらいたい番組としてあげた。(東京・高校3年・男子)
  • 『ファミリーヒストリー』(NHK総合)親と一緒に見るにはぴったりの番組である。一緒に見ることによって、親から昔の家族の様子を聞くきっかけになると思うからです。また、祖父母のことがよく知りたくなると思いました。(群馬・高校3年・男子)

【青少年へのおすすめ番組について】

  • 『Road to RIO 世界で輝く長崎アスリート』(テレビ長崎)世界で活躍している選手が長崎にはたくさんいることが嬉しく思います。私も人に必要とされるだけではなく、手本となる人になりたいと思いました。私も音楽でもっと成長できるようになりたいと思いました。頑張っている人を見ると、私の努力が小さいことが分かりました。今回はオリンピックで体操選手でした。長崎で活躍している体操選手以外の人も見たいです。(長崎・中学1年・女子)
  • 『スーパープレゼンテーション』(NHK Eテレ) この番組がおすすめ番組となっていてとても嬉しかったです。一つ一つの分野や自分の仕事に真剣に取り組んでいる人達は本当にかっこ良いと思います。また、高校生になった自分にとっては、将来の自分の道を見つける手段の一つです。新しくなって、字幕でも吹き替えでも見ることが出来るようになりました。この番組は有名ではないけれど、これからもたくさんの学生に見てほしい番組です。(高知・高校1年・女子)
  • 『週末ちぐまや家族』(テレビ山口)この番組は、スタジオや出演者がとてもアットホームな雰囲気です。スタジオには犬も歩きまわっています。このアットホームな雰囲気が長く番組が続く理由だと思います。私の視聴した回の「教えてやま珍」のコーナーでは、高校を訪問し、珍しいものを探していました。授業や部活の雰囲気などが良く分かりました。このコーナーでは、私たち山口県民の知らないことも多く出てくるので面白いです。他にも、様々な山口県のユニークな情報を多く知ることができるのでとても良い番組だと思います。ただ山口県のおすすめ番組は、過去にさかのぼっても、ほとんど「ちぐまや家族」だと思います。とても良い番組だと思うのですが、他の局の他の番組もおすすめしてほしいです。(山口・高校2年・男子)

調査研究について

2015年度から2017年度にかけての調査研究について、現状報告が菅原委員からありました。テーマは「青少年のテレビに対する行動・意識の形成とその関連要因に関する横断的検討」で、今年度中に調査票の作成と小学校5年生から高校3年生までを対象にした予備調査を検討しています。

今後の予定について

  • 8月3日に開催する「夏休み関東地区中高生モニター会議」の内容について確認しました。担当は最相副委員長です。
  • 9月12日に開催予定の意見交換会(広島)について、在広島局との事前打ち合わせを基に主要テーマについての話し合いをしました。担当は菅原委員です。
  • 10月14日に開催予定の留学生との意見交換会(立命館アジア太平洋大学)について、大学との事前打ち合わせを基に、主要テーマについての話し合いをしました。

その他

  • 8月の委員会は休会とします。