2022年度「中高生モニター」募集のお知らせ

2022年度「中高生モニター」募集のお知らせ

募集は締切ました。

BPO・放送と青少年に関する委員会[青少年委員会]では、2022年度「中高生モニター」を下記の要領で募集します。モニターには、毎月1回、様々なジャンル(バラエティー・ニュース報道・ドラマなど)の番組をテーマに、率直な意見や感想を送ってもらいます。報告は、青少年委員会の議論の参考となり、各放送局にも送られます。任期は1年です。

 応募要領

  • 【任期】 2022年4月~2023年3月

  • 【応募条件】

    • (1) 上記の任期中、中学1年生から、高校3年生までであること

    • (2) 保護者の同意を得ていること

    • (3) テレビやラジオに関心があり、月1回放送に関する意見を報告できること

  • 【募集人員】 30人程度

  • 【応募方法】
    • 専用の応募用紙に氏名・住所・年齢・学校名・電話番号・メールアドレス(ある方)・「モニター応募の理由」など必要事項をお書きいただき、必ず保護者が署名および押印を行ったうえで、以下の宛先までご郵送ください。

    • ※お送りいただいた個人情報は、モニター申込みに関する受付確認やモニター運営業務のために利用いたします。ご本人の同意なく目的外で利用したり、第三者に開示したりすることはありません。

  • 【応募締切】 2022年1月24日(月)※当日消印有効

  • 【あて先】

    〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町1-1 千代田放送会館7階
    BPO・青少年委員会 中高生モニター係

  • 【採用決定】
    採否については、2022年3月下旬までに連絡します。

  • 【報告への謝礼】
    毎月、報告いただいた方に図書カード1000円分をお送りします。

  • 【報告の公表】
    毎月送っていただくモニター報告は、BPO会員の各放送局に送られるとともに、『BPO報告』ならびにBPOウェブサイトに概要を公表します。


以上

「中高生モニター制度」について

このたび、2022年度「中高生モニター」を募集するにあたり、制度のご説明をさせていただきます。

放送倫理・番組向上機構[BPO]の放送と青少年に関する委員会[青少年委員会]では、青少年の育成に資する放送の在り方について、一般視聴者から寄せられる意見などをもとに話し合いをしています。しかし、一般視聴者から寄せられる意見を年代別に分類すると、青少年からの意見が大変少ないのが現状です。そこで、青少年のテレビ・ラジオに関する考え方や、番組に対する意見を知り、より良い番組作りにつなげるため、2006年4月「中高生モニター制度」を設けました。
毎年、全国の中高生30人前後をモニターに選出し、月に一度、様々なジャンル(バラエティー・ニュース報道・ドラマなど)の番組について、率直な意見や感想を報告してもらっています。中高生モニターのみなさんの「声」は、概要をBPO報告等に掲載するほか、当該放送局にもお送りし、制作現場に伝えられ、番組作りの参考にしていただいています。

つきましては、上記趣旨をご理解の上、ご協力をお願いいたします。

2019年度 中高生モニター会議

2019年度「中高生モニター会議」

◆概要◆

8月3日、テレビ東京の協力のもと、今年度の「中高生モニター会議」を開催しました。中高生モニターにとってモニター会議は自分たちの意見を委員や放送局に直接伝える機会であり、また、放送局内を見学したり放送に関する討論をしたりすることでメディアリテラシーを涵養する場になっています。夏休みに開かれるようになって今年で3年目となりますが、任期半ばで委員と顔を合わせ、交流を深めることによって、その後、いっそう意義を感じながらモニター活動を行ってもらえればと考えます。

会議には、全国から中高生モニター26人が集まりました。テレビ東京からは『Youは何しに日本へ?』の村上徹夫チーフプロデューサー、牧佑馬ディレクター、清沢大地ディレクター、竹中哲カメラマン、通訳の斎藤美緒さんにディスカッションにご参加いただきました。また、オブザーバーとして前田琢総合編成局次長、ADの菱田将太さんと坂井勇貴さん、視聴者センターの原祐美子さんが加わってくださいました。BPOからは榊原洋一青少年委員会委員長、緑川由香副委員長、稲増龍夫委員、大平健委員、菅原ますみ委員、吉永みち子委員が出席しました。

午前11時、テレビ東京に集合しオリエンテーションを終えたモニターと委員ら参加者は、テレビ東京社屋内のスタジオを見学しました。まずは第4副調整室。競馬中継準備前のこの部屋で、音声スタッフの説明を聞き、放送卓に座って効果音を出す体験をさせてもらいました。次に訪れたのは、若者向けバラエティ番組『青春高校3年C組』のイベントリハーサル中の第4スタジオ。そして最後に、『ワールドビジネスサテライト』など生放送のニュース番組に使われている第3スタジオを見学。モニターたちは興味津々といった様子でした。

その後昼食をすませ、会議室に戻って『Youは何しに日本へ?』をテーマにディスカッションを行いました。今回、進行は緑川由香副委員長が担当しました。まず、村上チーフプロデューサーから、『Youは何しに日本へ?』で大事にしているのは、番組名の通り、日本に来た外国人を空港で捕まえてインタビューし密着する「一点突破」であると教えていただきました。放送開始から7年間で、およそ20万人にインタビューしたこと、インタビューして実際に放送できるのは100人に1人であることなど、モニターも委員も熱心に耳を傾けていました。そして、実際に現場で取材にあたっている牧ディレクター、清沢ディレクター、竹中カメラマン、通訳の斎藤さんも議論に加わり、取材は1チーム3人(ディレクター、カメラマン、通訳)で動くこと、月曜日から金曜日まで毎日3チームが成田空港に張り付くことなどの取材・撮影にまつわる手法や撮影後の制作の流れを裏話を交えながらお聞かせいただきました。

モニターからは『Youは何しに日本へ?』について、「外国人に声をかける時に基準はあるか」や「取材現場を過酷だと感じたことはあるか」などの質問が出るとともに、「番組を見ることで日本のよさを再認識できた」などの感想の声が上がりました。

後半は、『2025年にヒットするテレビ番組はこれだ!』をテーマに、モニターと委員が4班に分かれて話し合うグループワークでした。モニターたちはそれぞれ、テクノロジーがますます進化してテレビを取り巻く環境が大きく変化しているであろう6年後の2025年にどんな番組がヒットしそうかというテーマで、事前に企画を考えてきました。どれも若者ならではのオリジナリティーにあふれる内容で、議論は白熱しました。議論の後は各グループで「ぜひ見てみたい」という企画を発表し合いました。

☆1班は2つの企画について発表しました。まずは、中学1年生が考えた『あの時の企画をもう一度』という過去に人気だった企画をSNSなどを駆使しながらリメイクする企画について、「前に進むだけでなく昔のものを懐かしむという気持ちを大事にして、過去のものと先進的なものを融合させることができれば楽しくなるのではないか」と話しました。もう一つは『展開は視聴者が決めるRPG型ドラマ』。高校1年生が書いたドラマの企画で、ゲームのように視聴者が未来の展開を選択できるという内容です。「与えられたストーリーを楽しむのではなく、視聴者が自分の見てみたい形に作れるのが面白い」という意見が出ました。

☆2班からは『あなたのスゴ技見せてください!』について。中学3年生が考えた、世界中の人たちがスゴ技を披露しあうという企画について、「一般の人が自分の特技をイキイキと見せられるし、テクノロジーの進化によって新しい特技が増えているかもしれない。面白くなる」という発表がありました。

☆3班からは『私たち、素人だけど番組つくりました。』という高校1年生の企画について。番組制作経験ゼロの素人が1時間番組を作るという内容で、「プロではなく素人の自分たちが番組を作るという視点が面白い」という意見でした。

☆4班は、『大発見カルチャーショック!』という高校2年生が考えた、国籍や文化の異なる人たちが対談したりプレゼンし合ったりするという企画と、『昭和から令和まで!あなたはどの時代の人?? 』というこちらも高校2年生の、昭和・平成・令和の違いを比べるクイズ番組の2つについて、「世代間や国籍の違いによって生じるギャップを埋めるという視点は大事。世代間のギャップを埋めることで家族のつながりが深まるのではないか」とまとめました。

そのほか、AI関連の企画にも関心が寄せられ、「人間とAIの向き合い方がわからないからこそ番組でやる価値がある」などの意見が出されました。その後、モニターたちの26本の企画について、村上チーフプロデューサー、牧ディレクター、清沢ディレクターそれぞれが2本ずつ選び、講評を行いました。

★村上チーフプロデューサー

  • 中学2年生が考えた『現役デスク"と"考える今のニュース』という、各放送局の現役デスクがニュースについてネット上で会話し、1週間の出来事を解説するという内容の企画について。「偏った情報が錯綜する中、メディア同士が会話することやメディアが一般の人たちとキャッチボールすることがさらに必要になってくると思う」。
  • 中学2年生の『#○○、なんかしたってよ。』という人々が挑戦する姿と視聴者のつぶやきを紹介するという視聴者参加型の企画について。「いろんな人がいろんな可能性を追求することで世の中が豊かになっていく。そういう視点から、面白そうな番組になりそう」。

★牧ディレクター

  • 中学3年生が考えた『行けるとこ、行っちゃいませんか?』という、街の人の手持ちのお金で行ける一番遠い場所に行くというコンセプトの番組について、「"素人×ガチ感"があり、テレビ東京っぽい。個人的に好きな企画」。
  • 高校3年生の『あいロボ』という、人間とロボットの男女が共同生活をする恋愛リアリティーショーについて、「切り口が斬新。こういう発想が番組作りには必要と思う」。

★清沢ディレクター

  • 1班も取り上げた『展開は視聴者が決めるRPG型ドラマ』について、「技術が進化すればこのような斬新なドラマを作ることができる。すごく未来的な企画」。
  • 中学3年生が考えた『サーチ リサーチ』という、ネット検索の予測変換で出た言葉について調べる探求型バラエティーについて、「着眼点が面白い。掘り下げれば秘められたドラマが待っているのではないか」。

その後も議論は尽きず、モニターからは今のテレビ番組に対する不満や評価の声が上がりました。「マンネリ化している」「斬新さが足りない」「どの局も出演者が同じような人たちで偏りを感じる」など率直で厳しい意見が出た一方で、深夜近くに放送している番組について「中高生である自分たちの感覚に合う、面白い番組がある」という感想がありました。

会議の最後、榊原 委員長は以下のようなに締めくくりました。

≪委員長まとめ≫

今、『2025年にヒットするテレビ番組はこれだ!』ということから、皆さんの自由な意見が出ました。例えば「最近のテレビでは規制が厳しくなった」とか「ドラマがおもしろくない」とか、未来を担う皆さんの意見というのは、多分、テレビ局にとっても重要だと思う。私が感じたことは、確かに規制が厳しくなったと皆さんが感じるのは、一方にSNSとかYouTubeとかがあるので、それと比較すると確かにそう感じるのではないかなと思います。それを受けてテレビを作る方はどうしたらいいのかということになる。BPOはもしかしたら規制をしている側だと誤解されているかもしれませんが、そうではないんです。一般の方から来る「こういうのはやり過ぎだ」というクレームに対して、ではどうしたらいいかということを検討し、テレビ局で番組を作っている方と話し合って「こうした方がいいんじゃないか」と提案をする。確かに最近非常に規制が強くなっているという感じがあるが、その規制がどんどん強くなってもっと息苦しくなってしまわないように、話し合いによって、作る側が自由につくれるような環境を整えるのが、BPOの役割だということをお話しておきたいと思います。
本日の議論では非常に面白いお話がありました。これからもモニターの皆さん、ぜひいろいろなご意見を聞かせてください。それから、今日の『Youは何しに日本へ?』の裏話も面白かった。皆さん、本当にありがとうございました。

以上

2018年度 中高生モニター会議

2018年度「中高生モニター会議」

◆概要◆

2006年から始まった「モニター制度」も、13年目を迎えました。その間、若い世代のさまざまな意見が委員会に寄せられ、放送局に届けられました。「中高生モニター会議」は、中高生の意見を委員や放送局に直接伝えるとともに、放送局の見学や放送体験、放送に関する討論を通してメディアリテラシーを涵養する場にもなっています。
今年度は、フジテレビの協力のもと7月28日に中高生モニター会議を開催しました。昨年度と同様に、モニター任期の半ばで中高生モニターと委員が顔を合わせ、交流を深め、その後のモニター活動をより意義のあるものにしたいとの考えから、夏休み期間中の開催となりました。

会議には、全国から中高生モニター25人が集まりました。フジテレビからは『めざましテレビ』渡邊貴チーフプロデューサーがディスカッションとグループワークに、西山喜久恵・宮澤智 両アナウンサーがスタジオ見学の案内役として加わってくださいました。またオブザーバーとして塚越裕爾編成局長、現王園佳正編成センター室長、久保木準一編成センター局次長、田信癸危機管理担当役、大野貢制作担当局長、岩村真理子情報制作センター部長、編成部から江花松樹さん、加藤亜利沙さん、前田泰成さん、佐々木萌さんがご参加くださいました。BPOからは、榊原洋一青少年委員会委員長、緑川由香副委員長、稲増龍夫委員、大平健委員、菅原ますみ委員、中橋雄委員、吉永みち子委員が出席しました。

午前11時、フジテレビに集合しオリエンテーションを終えたモニターと委員ら参加者は、まずフジテレビ社屋内V8スタジオを見学しました。スタジオでは、『めざましどようび』の放送を終えた西山、宮澤両アナウンサーが出迎え、スタジオセットの説明や生放送ならでは工夫や苦労などをお話しくださいました。その後は、スタジオカメラの仕組みを解説してもらい、実際にカメラを操作したり、副調整室ではVE(ビデオエンジニア)・SW(スイッチャー)・SE(音響効果)・TK(タイムキーパー)などの役割について説明を受けたのち、放送卓に座ってスイッチングやお天気カメラの操作を体験したりするなど、プロの仕事に触れる機会を得ました。

その後、会議室に戻り稲増委員が進行役となって『めざましテレビ』をテーマとしたディスカッションを行いました。ここからは渡邊チーフプロデューサーが議論に加わり、『めざましテレビ』の制作には全体で200人ものスタッフが関わっていることや、「家族で見られる朝」をコンセプトに、多世代の人に視聴してほしいという思いで制作していることなど、意図や番組への思いなどをお話しくださいました。
モニターたちも「『めざましテレビ』と他局情報番組との違い」や「朝の情報番組に求めること」についてなど、率直な意見を述べ合いました。「『めざましテレビ』は番組のリズムがちょうどよく、決まりを持って朝の時間を過ごすことができる」、「番組テーマカラーのオレンジ色に新鮮味が感じられなくなってきて、今は青がテーマカラーの他局番組を見ている」や「朝、すごく知りたい情報はその日の天気なので、朝の情報番組にとって天気予報は結構重要だ」といった中高生らしい発言がありました。
後半は、『めざましテレビのコーナー企画を考えよう』をテーマにモニターが5班に分かれるグループワークでした。事前に考えてきた自分の企画をプレゼンテーションしあい、討議を経てグループ代表となる企画を決定し、発表するというワークショップでは、熱のこもった話し合いが繰り広げられました。模造紙にグループごとの企画をまとめる頃には、どのグループも初対面とは思えない息の合った作業で、チームワークの良さを発揮していました。その後のプレゼンテーションでは“朝の番組”であることや“時間帯ごとの視聴者層”などを意識したオリジナリティーあふれる10代ならではの発想の企画が次々と発表され渡邊チーフプロデューサーから講評が述べられました。

☆1班「休日何してる?」:世界各国の学生が休日の過ごし方を自撮り動画で紹介する
☆2班「めざましENGLISH!」:曜日ごとにテーマを変え、使える外国語のフレーズを紹介する
☆3班「私の元泉」:著名人が自分の「元気の源」となった映画や本、音楽などを紹介する
☆4班「めざましアニメ」:相反する事柄について2つの視点を取り上げ、視聴者に考えさせる
☆5班「10代が探す!地方の星」:地域の特産・絶景・グルメなどを地方の10代が紹介する

最後にはプレゼンテーションされた5本の企画の中から「企画の実現性の計算と情報番組にとって一番大切な“今”が伝えられる企画であること」、また「番組ホームページに動画を投稿してもらうという企画のオペレーションまで提示し、どんどん垣根がなくなる世界の日常、しかも若者の日常を伝える企画の新しさがある」ことが評価され、1班の「休日何してる?」に渡邊チーフプロデューサーから≪めざましテレビ大賞≫が送られました。

会議の締めくくりとして、榊原 委員長から以下のような言葉がありました。

≪委員長まとめ≫

私は皆さんの何倍も生きていますけれども、こういう新しいアイデアというのが皆さんの中にあるのだなと、生まれてからまだ十何年しか生きてないのに、よくこんなことを考え付くことができるな、と驚きで見ていました。例えば、テレビ離れのディスカッションでも、私たちの世代の人間にとっては、テレビというのは新しいことを知るツールだった。ところが、今は、家族の団らんとか、家族がみんなで一緒に見られることがテレビの意味になってきたんだなということも学べました。
最後の企画も、今日、初めて会った人たちが、短い時間で、これだけおもしろいテーマをつくられたということです。渡邊チーフプロデューサーも「これはもしかすると番組になるかもしれない」ということをおっしゃっています。
皆さんは、今はまだ若いわけですけれども、今から20年、30年たつと社会の中心になっていく。そういう世代なわけです。こういう若い世代が、いろいろな新しい考えを持っていくということで、私のように年とった者も、未来は若い人に任せてもいいのかなと、そういういい思いを持つことができる機会になりました。皆さん、本当に最後までありがとうございました。

以上

2017年度 中高生モニター会議

2017年度「中高生モニター会議」

◆概要◆

7月25日、2017年度中高生モニター会議を開催しました。例年は年度末の3月に行っている会議ですが、今年度はモニター任期の半ばで中高生モニターと委員が顔を合わせ、交流を深め、その後のモニター活動をより意義のあるものにしたいとの考えから、夏休み期間中の開催としました。
NHKで行われた会議には、全国から集まった25人のモニターと、汐見稔幸青少年委員会委員長、最相葉月副委員長、稲増龍夫委員、大平健委員、菅原ますみ委員、中橋雄委員、緑川由香委員が出席しました。また、NHKから『プロフェッショナル 仕事の流儀』の池田由紀チーフプロデューサーが参加してくださいました。

第1部では、NHK放送センター114スタジオで、『あさイチ 解決!ごはん』のカメラリハーサルの様子を見学しました。翌日の放送に向けて、出演者やカメラマン、ディレクターらスタッフが、真剣に内容の確認を行う様子を間近で見ることができました。また数名のモニターは、出演者の役で、リハーサルに参加しました。出演者の駒村多恵さんに本番さながらに質問をされ、臨機応変に受け答えを楽しんでいました。リハーサル終了後は、スタジオフロアで番組プロデューサーによる質疑応答の時間も設けられました。また、副調整室も見学し、テクニカルディレクターによる副調整室の機能の紹介や機材の解説などに神妙に聞き入り、また活発に質問するモニターの姿も見られました。

第2部の前半は、『プロフェッショナル 仕事の流儀』を題材に、池田由紀チーフプロデューサーを交え、中橋委員が聞き手となって「番組の制作体制と制作期間」「企画の採択基準」や「取材対象者との関係性」「ドキュメンタリーとは何か?」、さらには「伝える工夫と行き過ぎた演出」などついてのディスカッションやモニターとの質疑応答を行いました。
後半は、『“10代に見せたい”プロフェッショナル』の企画会議をモニターが5つのグループに分かれるグループワークの形式で行いました。事前に考えてきた自分の企画をプレゼンテーションしあい、討議を経てグループ代表となる企画を決定し、発表するというワークショップでは、熱のこもった話し合いが繰り広げられました。模造紙にグループ代表の企画をまとめる頃には、どのグループも初対面とは思えない息の合った作業で、チームワークの良さを見せていました。その後のプレゼンテーションでは「ギャンブラー」や「ディズニーリゾートのアトラクション企画者」「公立中学校教師」「給食甲子園優勝者の栄養教諭」「ユーチューバー」といった10代ならではのねらいと視点が光る企画が発表されました。グループワークの最後には、池田チーフプロデューサーから「給食甲子園優勝者」の企画にグランプリが送られ、それぞれの企画への講評が述べられました。
最後には、汐見委員長から以下のような総括の言葉がありました。

≪汐見稔幸委員長まとめ≫

きょうは、「プロフェッショナル」という番組をつくっている方のプロ性というものを体験してもらったように思う。実際に一人の人間を紹介するというのは物すごく難しいことだ。生きて活動している人の何をつなぎ合わせていくのかといったときに、どの場面を紹介すれば本当のその人が出てくるかというのは、なかなかわからない。出演者と一緒になって「この場面を撮ってくれ」「こんなシーンはどうだろう」とやると、それは一つの物語にはなるけれども、結局、その人を見せるのではなくて、その人と一緒につくった物語を見せただけということが起こりかねない。そういうことを深く考えていかないと、本当のことは伝わらないかもしれないという難しさがある。
もう一つは、番組を作り放送することによって「日本人の中に何を残すことができたのだろう」、「何を伝えたことになるのだろう」ということを客観的に考えなければいけないということ。番組は、日本人の考え方だとか生き方だとか、結果としていろんなものに影響を与える。だから、そのことをしっかり考えないと番組はつくれない。それらを全部考えて、みんなで議論しながら一つの作品にしていくという作業が番組制作に携わる人たちがやっていることで、そこには深いプロフェッショナル性というのがあるということを、僕は改めて、きょう、感じた。皆さんもきょうは、日常ではできない経験ができたのではないかと思う。

以上

2016年度 夏休み関東地区中高生モニター会議

◆概要◆

若い人たちの放送に対する考え方にも耳を傾けようと2006年から始まった「モニター制度」も、丸10年が過ぎました。年度末に行う「中高生モニター会議」は、中高生の意見を委員や放送局に直接伝えるとともに、放送局の見学や放送体験を通してメディアリテラシーの涵養の場にもなっている重要な委員会活動の一つです。今年度は、「中高生モニターとの意見交換の場を年度途中にも設けてみてはどうか」との委員からの提案を受け、夏休み中に関東在住の中高生モニターを対象にした小規模な意見交換会を企画、TBSテレビの協力を得て、「夏休み関東地区中高生モニター会議」を開催しました。
2016年8月3日に行われた会議には、関東地区在住の中高生モニター11人、TBSテレビから真木明コンプライアンス室担当局次長、瀬戸口克陽ドラマ制作部プロデューサー、BPOからは、汐見稔幸 青少年委員会委員長、最相葉月 同副委員長、稲増龍夫 同委員、緑川由香 同委員が参加しました。
中高生モニターは、まずTBS放送センターで、生放送中の情報番組『ひるおび』のスタジオ及び副調整室、報道番組『Nスタ』の準備風景などを見学し、竹内明キャスターとの質疑応答を行いました。その後、BPO会議室にて、全参加者の自己紹介ののち、瀬戸口プロデューサーが担当したドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』に関する懇談と質疑応答、「どっきり企画・私のボーダーライン」「子どもが関わる事件の取り扱いについて」「深夜アニメの性的表現や罰ゲームについて」などをテーマに意見交換を行いました。

≪『99.9-刑事専門弁護士-』について≫

  • 【モニター】予算内でドラマを作ることに苦労はあるか?

  • 【瀬戸口氏】予算内に収める苦労もあるが、制約がない方が、実は大変だと思う。制約を逆手にとって知恵を絞ることが大切。答えは必ずどこかにある。制約があるからといって、面白いものが作れないなどということはない。

  • 【モニター】『リーガル・ハイ』(2012年フジテレビ)に似ていた気がするが、影響を受けているのか?

  • 【瀬戸口氏】今回のドラマを作るにあたり『リーガル・ハイ』、『HERO』(2001年、2014年フジテレビ)、『古畑任三郎』(1994年、1996年、1999年フジテレビ)、『踊る大捜査線』(1997年フジテレビ)などのドラマを見直した。放送された当時も見ていたが、扱っている事件の詳細は覚えていないのに、役者たちのセリフのやりとりは記憶している。つまり、登場人物のキャラクター設定が大切なのだと思った。仮に、同じ事件を題材として扱ったとしても、「古美門なら…?」「久利生なら…?」「青島なら…?」それぞれの描き方があると思う。似た内容になることを避けようと意識しすぎると誰も見たくないものになってしまう可能性がある。だからこそ、一番大事なことは登場人物にオリジナリティーがあり、魅力的であること、だと考えている。

  • 【モニター】一つのドラマを企画制作するのにかかる時間はどのくらい?

  • 【瀬戸口氏】放送開始の1年前から企画は始まっている。だいたい2年で3本くらいのペースで制作している。たまに突発的なハプニングが起きて急に穴を埋めろと言われることもある。けれども、時間の有無は視聴者には関係のないことなので、どんな状況であってもベストを尽くして制作するだけ。

≪委員との意見交換≫
(1)ドッキリ企画・私のボーダーライン

  • 【委員】BPOに寄せられる意見は、番組を見た子どもたちが真似をするなど子どもたちへの悪影響を懸念する声が多いのだが、ドッキリ企画を見て、やってみようと思うことはある?

  • 【モニター】番組を見て真似なんて、普通しない。

  • 【モニター】ドッキリや嫌がらせ的な番組がなくなってもイジメはなくならない。だからドッキリ企画自体は別にいいと思う。

  • 【委員】いたずらは楽しめると思うが、やりすぎると人権に関わることもある。許されるボーダーラインを皆さんはどう考えている?

  • 【モニター】ボーダーラインは特にないが、最近はどれも「落とし穴」か「パイ投げ」か「水かけ」で、バリエーションが少ない。同じことばかりしつこくやるからつまらなくなってしまった。

  • 【モニター】見ている方が楽しめればいい。どんな番組でもドッキリが嫌いな人は一定数いると思う。

  • 【委員】ドッキリ企画がいじめにつながるのではないか?という大人の意見をどう思う?

  • 【モニター】なんでもかんでも非難したい人は、ヒマなんだと思う。「自分が小さい頃は危険なことを何もしなかったの?」と聞いてみたい。そうやって子どもからどんどん取り上げようとすることで、子どもの世界がつまらなくなる。

  • 【モニター】大人が規制をかけすぎると、かえって反発したくなる。

(2)子どもが関わる事件の取り扱いについて

  • 【委員】子どもが関わる事件の状況をどう伝えるか?子どもの被害状況はどこまで知りたい?

  • 【モニター】殺害の顛末を具体的に伝えることは、新たな殺害方法の提示になってしまう。模倣犯が出てしまうのではないかと思う。

  • 【モニター】具体的な殺害方法をテレビで報道しなくていい。知りたい人はインターネットで調べられる。インターネットは調べようと思わなければたどり着けないけれど、テレビはふいに見てしまうことがある。

  • 【モニター】事件を伝える作り手の姿勢が問われる。伝えるのであれば下世話な好奇心ではなく、きちんと報道すべき。

  • 【モニター】殺害方法など事件の内容をきちんと伝えないと残酷さが伝わらないし、罪の重さが分からない。

  • 【モニター】顔写真などは、テレビで公開を取りやめたとしてもインターネットには永久に残るから、扱い方を慎重に考えた方がいい。

  • 【モニター】殺害方法の報道で模倣犯が出るのなら、サスペンスドラマや小説もダメだ、ということになってしまう。問題はそういうことではなく、現在の報道を見ていて気になるのは、視聴者の興味を引こうと面白おかしく取り上げているように見えること。もっと真摯に伝えてほしい。

(3)深夜アニメの性的表現や罰ゲームについて

  • 【委員】深夜のアニメ番組について、性的表現が露骨だとの意見が寄せられることが多い。録画視聴する中高生の52%は、深夜番組を録画しているという調査結果があるが、深夜アニメを見たことがあるという人は?
    (モニター6人挙手)

  • 【モニター】性的シーンやグロテスクな場面は、テレビ放送では過激な表現は抑えられている。見たい人はDVDを買って見ている。

  • 【モニター】なぜ未成年が見ることがタブーとされるのか?誰も説明してくれない。残酷シーンは分かるが、なぜ性的シーンがダメだと頭ごなしに言われるのか、理解できない。

  • 【委員】一般的には性犯罪を誘発すると言われている。

  • 【真木氏】テレビは公共性が高く、誰でも目にしてしまうメディアである以上、ある程度の配慮があるのは当然だと思う。深夜の時間帯に放送しても、見たい人は選んで見にきている。しかし、露骨な性的シーンは以前に比べて減ってきている。それは規制のためではなく、視聴率が下がることが分かったから。つまり、視聴者がテレビでそういうものを見ることを望んでいないということ。視聴者の判断で自然に淘汰されてきた。そういう視聴者の判断を信頼している。

(4)中高生からみた公平な放送とは?

  • 【委員】先月のモニターリポートで「キャスターが自分の意見を言い過ぎだ」「選挙報道で特定の候補しか取り上げていない」という意見があった。テレビの公平性についてどう考えている?

  • 【モニター】世論を具体的に言葉で表現することは難しいから、キャスターが個人の意見を言うのはいいと思う。ただ、自分の発言の影響力を分かったうえで語ってほしい。

  • 【モニター】(7月の)都知事選では、いわゆる主要3候補しか報道されていなかったと感じた。

  • 【モニター】都知事選の報道は、面白かった。キャスターには事実だけ述べてほしいと思う。完全に公平な報道なんてできるはずはないので、見ている側が判断する力を養うしかない。

  • 【真木氏】あくまで個人的な見解だが、報道において客観的な判断なんて実はない。「どんなニュース」を「どの順番」で、「どんな長さ」で報道するのか、あるいは報じないのか。中味や、意見を言う言わない以前に、報道機関は、実はそこにおいて日々判断を迫られ、示している。

  • 【委員】放送には、政治的公平が求められているが、その「公平」にはいろいろな考えがある。「誰にとっての公平なのか?」「時間を同じにすれば公平なのか?」「どの場面を放送するのか?」受け手の評価によって、「公平」は全く違うものになる。「公平」という言葉が一人歩きすることに敏感でなくてはならない。「テレビは何のためにあるのか?」「公平性は誰のためのものなのか?」をきちんと考えてみてほしい。テレビから必要な情報を得て、他の経験や情報と併せて糧とするために、「公平」の一言でジャッジしてしまうのではなく、「なぜそう思うのか?」常に考えてほしい。もう一つ「多様性」というキーワードがある。社会の中から多様な意見が出てくること、多様性を寛容することで、「公平な視点」が養われるかもしれない。

≪まとめ≫

汐見委員長から、今後のモニター活動への期待が述べられるとともに「みなさんの話を聞いていると「公共の利益って何だろう」ということをいつも考えていると感じる。番組を作っている人たちも同じだ。インターネットがどれだけ発達しても、テレビの影響力は簡単にはなくならないと思う。「いいテレビ番組って何だろう?」と考え、率直に議論する場を今後も放送局と設けていきたい。若い世代がいいと思う番組は、すべての世代にとってもいいものに違いないと信じている」との話がありました。

≪中高生モニターアンケートより≫

モニター会議終了後、参加者にアンケートの記入をお願いしました。

  • 同世代の様々な意見を交換し合うことによって、自分の世界を広げることができた。テレビには新聞とは違う役割があると思うので、そのテレビがもっと良くなればと思い参加している。(中学1年・女子)
  • ほかのモニターの意見を聞くことができ良かった。今後のリポートに生かしたい。(中学2年・男子)
  • 11人のモニターとの意見交換はとてもやりやすかったし、自分と違う意見には「そんな考えもあるんだ」と考えさせられた。(中学3年・女子)
  • 初めての経験で緊張したが、身近なテーマについて話し合え、同世代の人の意見には共感できることもたくさんあった。しかし、視聴環境の違いなどから、自分とは意見の違う人もいてとても興味深かった。(中学3年・女子)
  • 会議では、大人世代の視聴者意見を知ることができ、大人が感じていることについて、私たち子どもの意見を伝えることができて良かったと思う。(高校1年・女子)
  • テレビを改めて批判的な視点でも視聴できるようになった気がする。(高校2年・女子)
  • 会議を通じ、一つの議題に関しても多くの視点があることを改めて実感した。一つの視点にとらわれずに、異なる視点も考えてみるということを意識して、これからのモニター活動を行いたい。(高校2年・男子)
  • 普段リポートを書いていても、対面している人が分からずやりにくい部分もあったが、今回実際に委員やほかのモニターと議論したことで、自分の考えだけでなく多角的な物の見方を知ることができた。機会があればモニターでディスカッションできたらいいな、と思う。(高校3年・女子)

以上

2016年度 中高生モニター会議

2016年度「中高生モニター会議~日テレフォーラム18~」

◆概要◆

2006年から始まった「モニター制度」も、11年目を迎えました。その間、若い世代のさまざまな意見が委員会に寄せられ、放送局に届けられました。「中高生モニター会議」は、中高生の意見を委員や放送局に直接伝えるとともに、放送局の見学や放送体験、放送に関する討論を通してメディアリテラシーの涵養の場にもなっている重要な委員会活動の一つです。今年度は、日本テレビと共同で「2016年度 中高生モニター会議~日テレフォーラム18~」として開催しました。
2017年3月5日に日本テレビで行われた会議には、全国から集まった中高生モニター22人、日本テレビから加藤幸二郎制作局長、杉本敏也コンプライアンス推進室長、BPOからは汐見稔幸青少年委員会委員長、最相葉月副委員長、稲増龍夫委員、大平健委員、菅原ますみ委員、中橋雄委員、緑川由香委員が出席しました。また、会議の進行役として蛯原哲日本テレビアナウンサーが、社内見学の案内役として豊田順子アナウンサーがご参加くださいました。

第1部では、参加者全員が自己紹介をしたのち、日本テレビ社内のスタジオを見学しました。最初に行った報道フロアでは、昼のニュースを読み終えたばかりの豊田アナウンサーにニューススタジオを案内していただき、天気予報などに使われるクロマキーによる映像の合成を体験しました。
その後、平日の生放送『ZIP!』と『ヒルナンデス!』を送出している番組スタジオに移動し、引き続き豊田アナウンサーに、スタジオの使い分けの演出などついて教えていただきました。また副調整室も見学し、演出や音声、映像など多くの専門スタッフが一つの番組に関わっていることを知ることができました。
第2部では、今年2月に放送開始10周年を迎えた『世界の果てまでイッテQ!』を題材に、番組初代プロデューサーでもある加藤制作局長を交え、演出方法や制作過程についての質疑応答や、番組に寄せられた批判の多い企画について意見交換を行いました。

≪『世界の果てまでイッテQ!』について≫

  • 【委員】『世界の果てまでイッテQ!』(以下、『イッテQ』)が誕生した経緯は?

  • 【加藤さん】2006年に深夜の30分番組として立ち上げた。当初は、タレントが世界に出かけてクイズを見つけてくるというコンセプトだったが、正直、迷走していた。結果、番組は終了することになり、終了特番の打ち合わせの場で、ロケハン帰りのディレクターの一言がきっかけとなり、「現場に行き、汗をかいて調べてみないとわからない」「インターネットでは調べられないことをアンサーにする」という今の番組の原型が誕生した。例えば、「火山の溶岩で焼肉は焼けるのか?」や「サメ肌でわさびをおろすことができるのか?」といったことをクイズにしてみた。この特番が好評を博し、急遽2月から新番組としての放送が決まった。しかし、番組スタート時は、長期間の海外ロケを行うことができる出演者のスケジュールを押さえることにも難航し、また低予算だったために、有名ではなくスケジュールに余裕があり、ギャラが安いタレントや芸人に必然的に出演してもらうことになった。有名になりたいというタレントの熱と番組を面白くしたいというスタッフの思いが相乗効果を生み、『イッテQ』の雰囲気ができていき、番組が人気になるにつれて、タレントたちも人気者になっていった。

  • 【委員】タレントが体当たりで頑張る姿が印象深いが、人によっては不快なのでは?というシーンがあることもまた事実だが…。

  • 【モニター】体当たり頑張っている姿が『イッテQ』らしさだが、女性芸人が裸になるボディペイントや、吹き矢を刺して痛がる様子を笑うことは道徳的にダメだという考えもあると思う。

  • 【委員】BPOにも結構、視聴者から意見が来る。中には「これは女性蔑視ではないか」「男性目線の企画じゃないか」などいろいろ厳しい意見もあった。女性から見て、どうだろう?

  • 【モニター】自分自身は、女性蔑視云々は感じなかったが、タレントの痛がっている姿を見るとあまりいい気持ちはしない。個人的には好みではない。

  • 【モニター】決して高度な笑いではないとは思うが、ああいう刺激的な映像をテレビが自粛していくなかで、インターネットの動画が伸びてきているのかなと思う。そういうなかで、刺激的な企画も堂々と放送しているからこそ、『イッテQ』が人気なのではないかなと思った。

  • 【加藤さん】番組を作る側としては、『イッテQ』は刺激のあるものを目指している感覚はない。みなさん、「笑い」について考えたことは?「笑い」は、人の失敗を笑う。だめなところを笑う。それができる関係性は幸せな関係。日本では「失敗は笑ってはいけない」と言うが、実は平和じゃないと笑えないと思う。もう一つ、笑いに高等や下品などのレベルがあるとは考えていない。ただ番組には人格があると思っている。『イッテQ』だから、視聴者は見方がわかっている。受け入れてくれる。ただ、あれが「好きではない」いう人がいることも理解して、その意見に対して「笑ってもいいんですよ」と啓蒙していかなければならないという思いもある。芸人たちは、そういう志を持ってやっている。かつてエルビス・プレスリーが初めてテレビに出た時、品のない歌い方や腰つきだと、放送局に猛抗議があった。大多数の大人はだめだと言った。しかし、若者は熱狂した。テレビはそれを放送した。それが文化になっていった。文化になるには時間がかかる場合があり、賛否両論あるかもしれないが、全員がいいと言うものは大体文化にはなりにくい。

  • 【委員】バラエティー番組を見ていて、「これは笑えない」と感じたことはない?

  • 【モニター】軍隊の訓練を女性芸人がやらされていて、女性として体がおかしくなったりしないかと心配になった。ロケの基準はどうなっているのか?

  • 【加藤さん】『イッテQ』においては、「安全第一」が全てにおいて優先する。危険だったらやらせない。その辺のリスク管理は必要。やらない勇気を持つというバランスが重要。

  • 【モニター】『イッテQ』は、「笑い」だけが目的なのか?ほかにも視聴者に伝えたいことはないのか?「笑い」だけが目的の番組は、見ていて飽きてしまうと思ったりもする。

  • 【加藤さん】お笑い系の番組で言われて嬉しい言葉が1つある。「くだらない」と言われること。何のためにもならないが、「時間を忘れて笑ってしまった」と言ってもらうこと。『イッテQ』が続いているのは、特別な強いメッセージを持っていないからだと思う。そういう押しつけがあった時、メッセージを受けとめる人と受けとめない人に分かれてしまう可能性がある。しかし、全ての人が喜ぶものを作るのがテレビとしての正しいバラエティーではないだろうか。ためにならないようなこともできる世の中にいられることが、実は幸せ。全て無駄のない時間を過ごさなければいけない状況は、すごく窮屈な世の中かもしれない。また「笑い」がなければ、不寛容な、優しさのない世界になる。

  • 【モニター】今まで、制作側で自粛した企画はあるのか?

  • 【加藤さん】あまり記憶にない。しかし、明確に現場で指示を出しているのは、家庭で面白半分にマネができ、さらに命に関わるような重大な案件になるものはやるな、と言っている。命に関わる、関わらないということが、何より一番重要だと思っている。家庭では真似できないような大がかりなものはやる。そういう基準で自主規制をすることはある。

  • 【モニター】出演者が、笑いを前提としていない時、例えば、一般の人が出てきて、その人は真剣にやっているけれども周りから見たら面白いことなどを笑いに変えているのは、ちょっとどうかと思う時がある。どこかの民族が出てきて、日本人から見れば面白いと、それを笑いにしていたりする場面を見た時など、決して全員が笑いを前提に何かをしているわけではないと思うことがあり、視聴者としては面白いかもしれないが、出ている人のことを考えた時に、どうなのかなというのは思うことがある。

  • 【委員】その国の風習であったり、その人にとっては当たり前の行為であったり、特に素人の出演者を笑ってしまうドッキリ企画などでよくあるかもしれない。

  • 【加藤さん】そこは気にしている。ただ『イッテQ』ではあまりないと思う。『イッテQ』では番組と視聴者やロケの相手方との関係性ができている。番組の人格で『イッテQ』は笑いをやっているけれども、相手に対して失礼なことをしているという人格がないから、許してもらえていると思う。しかし、違う番組が同じことを同じ手法、同じネタをやったとしても、その番組と視聴者との関係性ができていないと、なんて失礼なことをやっているんだと見えてしまう。それと、出てくれた人たちに対して制作者が愛情を持っているかどうかというのが、すごく大事なところ。

  • 【モニター】『イッテQ』で以前、宮川大輔さんが牛乳を飲むレースに参加し、吐いてしまう場面が放送されていた。きれいなモザイクがかけられていたが、食事をしながら見ていたことや、自分も普段飲んでいるものなので、ちょっとどうかと思った。

  • 【加藤さん】実は、私がプロデューサーの時の企画。今でも覚えているが、ロケから帰ったディレクターが「すごく面白いロケだが、放送できそうにない」と言った。牛乳を丸々1リットル飲んで走る参加者が、必ず嘔吐する。それをみんなが大笑いしながら見るというカナダの祭り。人が失敗するとか、滑稽なところを笑っちゃうという祭り。しかし、考査からは口から食べ物を出す映像を注意されるだろうと。『イッテQ』は海外の文化を紹介する番組でもある。そこで、ワイプという映像加工の手法を使って工夫するようアドバイスした。するとディレクターは、汚いものを隠すのなら、せめてきれいにしようと考えて、きらきらするCGをわざわざ作った。あれは、実は結構お金がかかっている。そして放送してみたら、クレームが1件も来なかった。汚い物を見て笑っているわけじゃないという放送の意図を受け取ってもらえたと感じた。しかし、だからといって、他の番組で同じことをやって同じ結果になるかどうかは分からない。

  • 【モニター】きらきらのCGに関してだが、森三中が鼻ヨガに挑戦して、よだれや鼻水を流す場面は隠さずに放送しているが、その判断の違いは?

  • 【加藤さん】私は、よだれや鼻水を汚いと思わない。人が思い切り泣いた時、涙や鼻水でぐずぐずになったりするが、汚いとは思わない。同じようにその国の文化であるヨガで、よだれを垂らしたからといって汚いとは思わない。気持ち悪い虫や動物だから映さないとか、何でも隠してしまう世の中よりも、ある程度のものは見せてもいいんじゃないかという感覚がある。そういうものも見られる寛容な世の中のほうが、素敵だと思っている。もちろん時と場合によるが、あの時は「いい」と判断した。

  • 【モニター】番組は、批判を受けたりもするぎりぎりの線で制作されていると思うが、テレビ放送は公共の電波なので、小さな子どもからお年寄りまで見ている。また過激な動画を見たい人は動画サイトなどで検索して、動画を探して見ていると思う。そんななか、それでもやはりテレビで批判覚悟の放送を流すということに何か理由があるのか?

  • 【加藤さん】テレビというメディアは、全ての人が楽しむことができるという方向性を持って作られるべきメディア。一部の人だけが分かればいいというメディアではない。そこがインターネット動画との大きな違い。100人が100人、見た人全員を楽しませようと思っている。その時に、半分以上の人が番組を不快に思ったら、それは失敗ということ。そして、失敗は淘汰されていく。その表現のぎりぎりを突くというのはどういうことかというと、道幅に例えるならば、絶対安全な道路の真ん中だけを歩いていても道路の幅というものはわからない。「これ以上はみ出ると溝に落ちるぞ」と知らせてくれるのが視聴者の反応、クレームだ。100件ぐらい来ると、「やばい、半分溝に落ちかかっているぞ」と分かる。「不快な人のほうが多いぞ」というふうに。ただ、安全なことだけをやっていたら、そのことも分からないままになる。そこに『イッテQ』は挑戦しているところはある。

休憩をはさんで行われた第3部には、スペシャルゲストとしてタレントのイモトアヤコさんがサプライズで登場、中高生モニターを沸かせました。その後、イモトさんも討論に参加し、出演者の立場から、『イッテQ』のロケ裏話や、制作スタッフとの関係や、過酷な撮影に挑む時の気持ちなど、率直にお話しくださいました。

≪『世界の果てまでイッテQ』について、イモトアヤコさんを交えて≫

  • 【イモトさん】こんにちは。実際見ている人の意見を直接聞く機会はあまりないので、正直な意見を聞かせてほしい。

  • 【モニター】『イッテQ』に出演する芸人にとってのスタッフの存在について聞きたい。もう一つはBPOについてだが、モニターに参加するまで、自分は勝手にテレビ局とBPOとは生徒と怖い生徒指導の先生みたいな関係だと思っていたが、今はそんなこともないと思っている。芸人にとってBPOというのはどういう存在かも教えてほしい。

  • 【イモトさん】BPOについては、正直、きょうまで意識したことがない。『イッテQ』に関しては、BPOの存在は気にせず自由にやっている。もう一つの「スタッフとの信頼関係の愛を感じるか」という質問だが、『イッテQ』では、そこが全て。同じチームとして、なんとかVTRを面白くしようという目的意識が共通している。例えるならいい意味での共犯者のよう。仲間意識はとても強い。

  • 【モニター】イモトさんとスタッフとで対立したり仲直りをしたりといったこともあるのか?

  • 【イモトさん】めちゃくちゃある。でもそこがいいところ。しかもケンカの時も全てカメラが回っている。たまにスマホのカメラで撮影していることさえある。今ではスタッフは家族より一緒にいる時間が長いので、一番わがままな部分を出せる人たちになっている。スタッフのことは信頼しているので、「どのシーンを使われても大丈夫ですよ」というスタンスでロケをしている。

  • 【モニター】『イッテQ』をやめたいと思ったことは?

  • 【イモトさん】いい質問。やめたいことは多々ある、毎回ぐらいの勢いで。しょっちゅうやめたいと思っている。でも結局、自分の意思でやっている。最終的にはケンカしつつも、やめた自分は嫌だと思うので、自分と葛藤しながらやっている。

  • 【加藤さん】スタッフもそう思いながらやっている。いつもやめたいって言いながら。でも仕事などは、9割5分がつらいこと、でも残り5分がすごく楽しい。9割5分つらいほど、そのわずか1割に満たない成功や達成感がすごく楽しい。わずかな喜びがすごい喜びになる。何もやらなければ、そんな感動もないかもしれないが、9割やめたいと思っている人間が、でも頑張ってやっていることが視聴者に届いているのだと思う。

  • 【モニター】牛のおしっこで頭を洗うような、普通の人なら絶対できないことができるようにイモトさんを突き動かしている原動力は何か?

  • 【イモトさん】究極、追い込まれた時は、頭にぷっと現れる人がいる。目の前にいるディレクターだったり、田舎にいる姪っ子だったり。その思いつく誰か一人のために頑張ろうって思って、いつもやっている。

  • 【委員】番組制作の際、面白くしたいという気持ちが行き過ぎてしまうことはないのか?そういうところでいかに踏みとどまるか?どのように調整しているのか?出演者やスタッフの意見は、どのように相互に作用しているのかを教えてほしい。

  • 【イモトさん】生放送ではなくロケなので、その状況に甘えて、自由にやっている。制作スタッフを信頼して、彼らが編集するのならば大丈夫!というふうに。たまにエゴサーチをすると「言葉遣いが悪い」など言われていることもあり、反省もする。でもロケ中にそれを考えすぎて、自分のよさが出なくなるのも嫌なので、基本、ノンストップでやっている。

  • 【加藤さん】表現については、よくネットで「テレビが自主規制して表現が苦しくなってきた」などと言われているが、日本テレビではあまりそういうことはない。イモトも言っているように、のびのびとやる。一つの価値観とか、固定観念だけでものを見ないということを含めて、多様な見方をしてもらえると嬉しく思う。

  • 【モニター】イモトさんにとって『イッテQ』という仕事は、どういう存在なのか?

  • 【イモトさん】全て。この10年に関しては仕事が全て。20代全部、仕事。自分を表現する全てだった。だからこれからは、アマゾンや雪山ばかりではない、きらきらしたものも見ていこうと思っている。アンコールワットなど海外の遺跡にはたくさん行ったが、京都の金閣寺、銀閣寺を見たことがないことについ1年前に気づき、最近は国内の行ったことがない所に一人で行くようにしている。

  • 【蛯原アナ】会議の最後に、イモトさんから感想を一言。

  • 【イモトさん】皆さんの鋭さにびっくりした。すごく年上の方としゃべっているような感覚だった。これまで自分の情報源はツイッターのエゴサーチしかなかったので、こんなふうに思ってくださる方もいるということがわかり嬉しい。すごく参考になったし、いい機会だった。
    (イモトさん 退場)

  • 【蛯原アナ】加藤制作局長からも一言。

  • 【加藤さん】バラエティーは、ちょっと下に見られることが多く、なかなか褒めてもらえない番組。いつも本当にくだらないと怒られる。けれども、ためにならないことも視聴者を勇気づけることがある。2011年の震災の時、一時、テレビからバラエティーの放送は一切消えた。その後、日本テレビは批判覚悟で、最初にバラエティーを復活させた。『イッテQ』も放送した。すると被災3県ですべて視聴率が20%を超えた。ためにはならない、くだらないと言われる番組だが、被災地の人たちは求めてくれていたということ。私は無駄なものなど一切ないと思っている。バラエティーがなくなっていく世界は、すごく不幸な世界になっていくのではないだろうかという感覚がある。汚いとか気持ち悪いとか言われるものにふたをして放送しなくなると、視聴者は見る機会を失うことにもなる。大人に「子どもがマネをするから放送してはだめ」と言われたら、「僕たちはマネをするなんてバカなことはしない」と声をあげてほしい。「お笑いだし、お約束だとわかっている」「素直に笑えばいいんだよ」と伝えてほしい。みなさんがこれから社会人になっていく時に、自分とは価値観の違う人に出会うかもしれない。その時に、お互いを認め合う。相手をただ否定することはしない、という世の中になっていけばいい。テレビがほんの少しでも、その環境をつくる足しになればいい。そういう番組をこれからも作っていこうと思う。

≪まとめ≫

最後に汐見委員長から、「BPO青少年委員会の一番の仕事は、放送を深いところから応援すること」であり、「放送の表現の自由を守るために活動している」と、青少年委員会の活動の意義が述べられました。さらに、「番組が真剣勝負のなかで作られているということが、きょうは手に取るように分かったと思う。『イッテQ』では、笑いを扱いながら、実は、人間にとっての文化の多様性の大切さをあわせて伝えていて、結果としてそのことがグローバル社会のなかでどれほど大切な価値あることなのかを、我々視聴者に知らせてくれている。皆さんも、きょう感じたこと、また放送から受ける影響などをポジティブに表現していってほしい」との話がありました。

以上

2015年度 中高生モニター会議

◆概要◆

青少年委員会は2016年3月13日午前11時から15時半までの間、テレビ朝日2階のプレゼンテーションルームで「中高生モニター会議」を開催しました。BPOからは汐見稔幸青少年委員会委員長を始め7人の全委員が参加、全国から集まった中高生モニター26人(中学生14人、高校生12人)、それにテレビ朝日から長田明お客様フロント部長、太田伸『サンデー!スクランブル』プロデューサー、下平さやかアナウンサー、平石直之アナウンサーが参加しました。
まず、午前11時に始まった第1部では最相葉月副委員長の開会あいさつや出席者の自己紹介の後、放送中の生番組スタジオに見学を行いました。スタジオでは実際に生放送がおこなわれる模様を見学した後、当日夜に放送が予定されている『報道ステーション SUNDAY』のセットをたてつけてあるスタジオを見学するなどテレビ朝日局内の様々な制作現場を見て回りました。中には、放送の原稿や映像を作成する作製室や、スタジオと制作室がコンピューターで直接結ばれ突然の発生ニュースにも対応できるような仕組みの説明を受けるなど、参加したモニターたちは専門的な分野についても理解を深めることができました。
見学を終えた後会議室に戻り、委員とモニターそれにテレビ朝日の長田部長らが加わって意見を交わす第2部の会議に入りました。テーマは(1)放送全般について、(2)情報番組についての2つです。まずモニターから、「1年間モニターを務めてみて、今まで視聴者という視点からでしかテレビを見る事がなかったが、制作者たちの考えや制作者側と視聴者側双方の視点からテレビを見る事ができるようになったと思う」「番組を中立的・第三者的視点から見ることの重要性を認識できるようになった」などの意見が出されました。仙台からの出席者は震災報道を引き続き是非やってほしいという切実な意見が出ました。委員からは、「中高生ならではの視点にとても驚かされた点がたくさんあった」「1年間のモニター報告を通じて、全員が成長していく模様がわかった」などの感想が述べられました。
情報番組については、「朝の情報番組で、芸能やエンターテインメントの情報が多いが、もう少しニュースの比重を多くしてほしい」との意見に続き、「大きなニュースが起こるとどの局を回しても同じようなことしかやっていない」などの意見が出ました。また、「ニュースを見たい、エンターテインメント情報を見たいなど、人によってニーズが違うので、機能的に仕分けができないか」という意見も出ました。また、「全国ネットの番組の一部をローカル局が差し替えている場合は、ネットニュースの重要な部分が欠けてしまうことがある」という不満が出ました。岩手在住のモニターからは「震災情報についても『復興が進んでいない、大変だ』というようなマイナスイメージの報道だけではなく、被災地の人々がいかに前向きに明るく生きているかも報道してほしい」という意見も出ました。他のモニターからも「青森や別の地方でも被災という意味では大変な地方があり、報道の地域格差のようなものを感じている」という意見が出ました。
地方在住のモニターからは「ローカルの催しなどを扱う地方ローカル番組が少しでも全国放送される機会が多くなればよい」や「地域ローカル番組同士がタイアップして協力して番組を作り、県と県や地域と地域を連携する企画を試してみるといいのでは」など地方局の積極的な番組制作を望む声が上がりました。
復興報道のテーマについては、長田お客様フロント部長から、「定期的に復興の状況を伝えることに関しては、『スーパーJチャンネル』というニュース番組でやろうとしており、被災地の国道の状況を見て行く定期シリーズ企画などをおこなっている。充分でないという批判は受け止めるが、局側としても意識して取り組んでいる」ということが語られました。また、居住地によって考え方に差異が出てくるのは当たり前で、より多くの人に見てもらうために何を選択するかということは情報番組の担当者は日夜頭をひねっていることが伝えられました。
休憩後の第3部からは生放送を終えたばかりの『サンデー!スクランブル』のキャスター2人と制作担当の太田プロデューサーも会議に加わりました。まず下平アナウンサーから、日頃の仕事の中での面白さ、番組制作での悩みや日頃番組を作っていく上での配慮など、担当者ならではの話が披露されました。平石アナウンサーからは、ニューヨーク支局での経験をはじめ、現在担当している番組を制作する上で心がけていることなど詳しい仕事内容が述べられました。「もっとも大切にしていることは、正確に伝える、わかりやすく伝える、また、興味深く伝えることである」など、日頃の仕事上の重要なポイントが伝えられました。1つの番組に多くの制作者が関わっているので、番組として何を目指したいのか、何を作ろうとしているのかなどの思いを汲み取りつつ日頃の制作現場に関わっていること、正確にわかりやすくということだけでなく、テレビとして一歩踏み込んで、コメンテーターや解説者からその経緯、今後の流れなどを引き出していくという作業だと説明されました。
太田プロデューサーからはプロデューサーの仕事内容が時系列的に説明され、これまで担当した番組の説明があった後、『サンデー!スクランブル』の番組制作現場で意識している内容、情報をきちんと整理して興味深く伝える経緯などが述べられました。情報をそのまま伝えるのでなく、事件の背景を探るというやり方で面白く視聴者を引き付けるやり方、またニュースの選択の仕方など具体的なポイントをあげて説明されました。
質疑応答では、モニターからのアナウンサーの仕事内容などについての質問があり、両キャスターが丁寧に答えました。平石アナウンサーは自ら被災地に入って現地から生中継を担当した経験などを踏まえて、災害などの現場での対応などについて話を進めました。また、視聴率に関する質問に対しては、話題になっていることに対して突き進むことは視聴率に結びつく場合も多いが、その際にもチェック体制を何重にも敷いて様々なことに配慮している、というニュース制作の仕組みが語られました。さらに、きちんと裏とりをしないものは放送できないなど、情報の正確性を求めて、それがなされてはじめて放送されるということが語られました。
この後情報番組の企画を立ててみようというコーナーに移りました。各モニターと委員、テレビ朝日担当者が4つの班に分かれて「情報番組の企画を立ててみよう」というテーマでグループワークを行ないました。各班それぞれ、企画を立て、模造紙に書き込んでホワイトボードの前で順番に発表しました。
まず、C班が地方のことをメインに伝えようということで、『うちの県にも来てくれ』というタイトルのテレビ番組を考えました。地方の工芸品、イベント、景色などを紹介し、各県がそれぞれに持ち回りで宣伝するという番組で、紹介したものをすぐに買える仕組みとか、毎日リレー方式で日本各地を紹介して進めていくと地方活性にもなるという企画でした。
B班は『ニュースの参考書』。視聴者の方々からその日のニュースに関してSNSなどで意見を募集し、それらについて模型を用いて説明するような番組です。キャスターは司会進行役が1人か2人。説明は専門家を招き視聴者と同じ目線でわからない単語に関して突っ込むという番組です。
D班の番組は「人生を豊かにする番組」というコンセプトを掲げ、人生という尺度で見た場合大事になる情報を与える番組としました。受験勉強だけでなく、若者に勇気ややる気を与える番組ということです。
A班は『ニュースと歩く』というタイトルの番組。家族向けの旅番組とちょっとしたニュースを組み合わせるものです。最初にニュースを15分間くらいやって、その後メインの旅番組にするというもので、毎週の出演者は地域出身の人や、その地域の人にする、放送はテレビとラジオ双方で連動してやることでテレビがないところにいる人も聞こえるというアイデアを取り入れました。
この後それぞれの企画に関し、太田プロデューサーから批評と助言が述べられ、ラジオとテレビの連動やインターネットテレビのあり方などについても制作者の立場から説明されました。
最後に汐見委員長から、「BPOは放送倫理と番組向上のための組織である。その中でも青少年委員会は“番組向上”に力を入れており、どうしたら良い番組を作れるのかを常に考えている。そのために視聴者の皆さんの意見を制作者に届けるなど、視聴者と放送局を太いパイプでつなごうという考えを持っている」との感想が述べられ、4時間半にわたる会議が終了しました。

以上

中高生フォーラム

中学生モニターの6ヵ月の任期内に1度モニター会議を開催し(ただし「中学生フォーラム」を開催する場合は、フォーラムをその期のモニター会議に替えます)、内容をまとめた冊子を発行しています。

第8回中学生フォーラム

「激論! ニュース番組」

日 時 : 2008年12月26日(金) 13時00分~15時50分

会 場 : ルポール麹町

バラエティーやドラマ好きが多い今の中学生は、ニュースなどの報道系番組をどのように見ているのだろうか?今回は中学生モニターがニュースなどのあり方について、テレビ局の制作者と活発に意見交換をした。

前半は中学生モニターが現在のニュースの伝え方やコメンテーターのあり方などについて注文を出した。後半はビデオジャーナリスト神保哲生さんの問題提起を受け、情報環境が急速に変化する中での、これからのテレビ報道のあり方などについて、話し合った(登壇者は、中学生モニター15人、番組制作者6人《NHK解説主幹・鎌田 靖、日本テレビ報道局ニュース編集部チーフクリエーター・柴崎朋樹、TBS報道局編集センター長・矢部恒弘、フジテレビ報道センター デスク担当部長・石原正人、テレビ朝日お客様フロント部長・鈴木裕美子、テレビ東京 報道局プロデューサー・大久保直和》、ゲスト ビデオニュース・ドットコム代表 立命館大学教授・神保哲生)。 

コーディネーター:青少年委員会副委員長 橋元良明(東京大学大学院情報学環教授)
司会:木場弘子(キャスター、千葉大学教育学部特命教授)

第7回中学生フォーラム

「バラエティー大討論」

日 時 : 2008年3月26日(木) 13時00分~15時30分

会 場 : 千代田放送会館

2007年度から全国募集を始めた中学生モニターが集まり、お笑い系バラエティー番組にテーマをしぼって、日ごろ感じていることや疑問をバラエティー番組制作者にぶつけた。

中学生モニターの好きなバラエティー番組・嫌いなバラエティー番組の紹介から始まり、バラエティー番組への疑問、罰ゲームについて、これからのバラエティー番組のあり方についてなどを、中学生モニターと番組制作者が率直に話し合った(登壇者は、中学生モニター12人、番組制作者4人《NHK番組制作局・山田良介、日本テレビ制作局・松岡 至、フジテレビ編成制作局・小須田和彦、テレビ朝日 編成制作局・植村真司》、ゲスト メディアプロデューサー澤田隆治)。

コーディネーター:小田桐 誠委員、司会:木場弘子(キャスター、千葉大学教育学部 特命教授)

第6回中学生フォーラム

「中学生モニター 今、テレビに言いたいこと!」

日 時 : 2006年12月26日(火) 13時30分~16時00分

会 場 : ルポール麹町

2006年度から始まった中学生モニター制度を生かして、中学生モニターの現在のテレビ番組への評価とテレビとの付き合い方を探り、より良い放送やこれからのテレビのあり方を考えた。

中学生モニター報告を『14才の母』や“いじめ問題”など分野別に紹介し、番組制作者とのやり取りの中でテレビへの注文を出し話し合った。

さらに青少年委員会橋元委員が実施中の調査データをもとにテレビ視聴の実態について問題提起、中学生・制作者とともにテレビのこれからの見られ方や可能性について考えた(登壇者は、中学生モニター24人、番組制作者6人《NHKスペシャル番組センター・原神 琢、日本テレビ制作局・井上 健、TBSテレビ編成局・合田隆信、フジテレビ情報制作局・宗像 孝、テレビ朝日 編成制作局・植村真司、テレビ東京 制作局・深谷 守》)。

司会:麻木久仁子(タレント)

第5回中学生フォーラム

「いま、中学生にとってテレビとは」

日 時 : 2005年12月23日(金・祝) 13時30分~16時00分

会 場 : 千代田放送会館

多メディアの中で生きるいまの中学生にとって、テレビはどういう存在なのか、どう付き合っていけばいいのかを探った。

参加4校の意見発表やビデオ作品(テーマは、 “メディア活用の実態~ある中学一年生の1日をみつめて~”“テレビの良いとこ悪いとこ”“テレビと他のメディアの比較”“こんな番組あったらいいな”)などをもとに、各局の番組制作者と中学生が議論を展開した(登壇者は、中学生23人《4校》、番組制作者6人《NHK番組制作局・熊埜御堂朋子、日本テレビ編成局・井上 健、TBSテレビ報道局・杉尾秀哉、フジテレビ編成制作局・西山仁紫、テレビ朝日 報道局・宮川 晶、テレビ東京 制作局・松本篤信》)。

コーディネーター:斎藤次郎副委員長、司会:麻木久仁子(タレント)

第4回中学生フォーラム

「テレビ大討論」

日 時 : 2004年7月21日(水) 13時30分~17時00分

会 場 : イイノホール

「前半 報告『テレビ番組づくり体験』」では、“学校紹介”をテーマに4校の中学生がそれぞれ制作した、約3分の番組4本を上映。その後、番組制作者の感想やそこから学んだことなどについて、司会者と中学生が壇上で質疑応答(計 4校、11人)。

「後半 討論『本音で語ろう 中学生とテレビ』」では、青少年委員会「テレビメディア影響調査」の結果の一部などを引用しながら、“テレビの影響”“ニュースの伝え方”などについて討論(登壇者は、中学生11人《4校》、第1回フォーラム参加の高校生3人、番組制作者6人《NHK番組制作局・亀谷精一、日本テレビ編成本部・吉田 真、TBSエンタテインメント・吉田裕二、フジテレビ編成制作局・水口昌彦、テレビ朝日 報道局・朝本香織、テレビ東京 制作局・近藤正人》、青少年委員会委員3人)。

司会:斎藤次郎委員、駒谷真美(成蹊大学講師)

第3回フォーラム

「テレビへの提言~中学生からのメッセージ~」

日 時 : 2003年7月25日(金) 13時30分~16時45分

会 場 : イイノホール

「第1部 発表『テレビへのメッセージ』」では、中学生がグループ(学校)ごとに、“テレビの品格について”“私たちの視聴傾向とイチオシ番組”“よりよくテレビと関わろう”などをテーマに、それぞれの考えを発表(計 6校、33人)。

「第2部 公開討論『青少年のためにテレビは何をすべきか』」は、主にバラエティー番組やニュース番組について、中学生たちが番組制作者に注文や意見を投げかけるという形で進められた(登壇者は、中学生12人《6校》、制作者4人《NHK番組制作局・市川克美、TBSエンタテインメント・伊佐野英樹、フジテレビ編成制作局・吉田正樹、テレビ朝日 報道情報局・村尾尚子》、青少年委員会委員6人)。

司会:斎藤英津子(フリーキャスター)

第2回フォーラム

「これからのテレビ・中学生とともに考える」

日 時 : 2002年7月23日(火) 13時30分~16時55分

会 場 : abc会館ホール

「第1部 中学生の主張『テレビへの提言』」では、中学生が数人のグループごとに、“CMの落とし穴”“テレビの行き過ぎた演出「やらせ」について”“テレビの中の暴力”などをテーマに、それぞれの考えを発表(計 5校、27人、9グループ)。

「第2部 公開討論『青少年のためにテレビは何をすべきか』」では、第1部の発表を手がかりに、“やらせ”“暴力シーン”などをめぐり討論(登壇者は、中学生24人《5校》、番組制作者6人《NHK番組制作局・嘉悦 登、日本テレビ編成局・小山 啓、TBSエンタテインメント・鶴岡滋之、フジテレビ編成制作局・石原 隆、テレビ朝日 情報局・玉井愛美子、テレビ東京 制作局・多田 暁》、青少年委員会委員5人)。

司会:酒井ゆきえ(フリーアナウンサー)

第1回フォーラム

「青少年のための新テレビ論」
~公開討論「テレビはこのままでいいのか 中学生とともに考える」

日 時 : 2001年7月24日(火) 13時30分~16時50分

会 場 : abc会館ホール

中学生23人(海城中学校、東京女学館中学校ほか)、保護者6人、教師3人、放送局番組制作者3人(NHK番組制作局・吉田圭一郎、TBSエンタテインメント・高柳 等、フジテレビ編成制作局・大多 亮)、青少年委員会委員5人が登壇。

前半は、都内中学生600人へのアンケート調査結果(“中学生の好きな番組”“保護者が考えるテレビのマイナス面”など。臨床教育研究所「虹」による)を切り口に、バラエティー、ニュース、ドラマをめぐる論議が展開された。

後半は、青少年委員会が前年11月に発表した『バラエティー系番組に対する見解』をめぐり、意見が交わされた。

コーディネーター:尾木直樹委員、司会:斎藤英津子(フリーキャスター)

中高生モニター会議

中学生モニターの6ヵ月の任期内に1度モニター会議を開催し(ただし「中学生フォーラム」を開催する場合は、フォーラムをその期のモニター会議に替えます)、内容をまとめた冊子を発行しています。

2009年度後期

「私の見たい番組、私の作りたい番組」などについて

日 時 : 2010年1月10日(日)12時45分~15時30分

会 場 : 千代田放送会館 7階会議室

全国の中学生モニター32人中19人、青少年委員7人が出席

話し合われたテーマ:前半は「司会者が面白い番組」「面白くない番組」などについて話し合った。後半は、「もし自分がディレクターだったら『自分が見たい番組』『作りたい番組』」について率直な意見交換を行った。

2009年度前期

「保護者が見せたくない番組」などについて

全国の中学生モニター31人中16人、保護者11人、青少年委員6人が出席

話し合われたテーマ:前半は日本PTA全国協議会の調査「中2の保護者が見せたくないと思っている番組」(2009年3月)について、保護者も参加し率直な感想や意見交換。後半は中学生モニターと委員でニュース・情報系番組やドラマを含め、これからのテレビに求めることについて議論

2008年度

「ニュース、ワイドショーなど報道系番組について」

日 時 : 2008年7月26日(土)12時45分~15時30分

会 場 : 千代田放送会館 7階会議室

全国の中学生モニター33人中16人、青少年委員6人が出席

話し合われたテーマ:ニュースを見る理由・見ない理由、ニュースに違いはあるのか、最近の報道で感じたこと、ニュースについての本音トーク、中学生モニターに伝えたいこと、話し合いの中で考えたこと

2007年度

「好きな番組・嫌いな番組、その理由」

日 時 : 2007年7月27日(金) 13時00分~16時00分

会 場 : 千代田放送会館 7階会議室

全国の中学生モニター30人中14人、青少年委員会委員7人が出席。

話し合われたテーマ:バラエティー番組と罰ゲーム、どんなドラマを見るか?テレビの暴力やいじめをめぐって、漫画が原作のドラマについて、アニメ番組について、その他の番組について、テレビと他のメディア

2006年度

「テレビのここがいや」~7月モニター報告を中心に~

日 時 : 2006年7月2日(木) 10時30分~12時30分

会 場 : 千代田放送会館 7階会議室

東京都内と近郊の中学生モニター28人中12人、青少年委員会委員6人が出席。

話し合われたテーマ:トーク系バラエティー番組について、お笑い系バラエティー番組について、CMについて、ニュース・情報系番組について、地域と放送のありかたについて、テレビのデジタル化について、テレビに望むこと