2007年10月に視聴者から寄せられた意見

2007年10月に視聴者から寄せられた意見

2007年10月に電話・ファクシミリ・郵便やBPOのHP経由で「BPO視聴者応対窓口」へ寄せられた意見は2,099件で、9月との比較では581件の増であった。
意見のアクセス方法の割合は、Eメール73%、電話24%、ファクシミリ2%、郵送ほか2%である。(*Eメール数には同一人の多数意見を含む)
男女別は男性77%、女性20%、不明2%で、世代別では30歳代(35%)、20歳代(24%)、40歳代(13%)、60歳以上(7%)、50歳代(6%)、10歳代(6%)の順となっている。

2007年10月に視聴者から寄せられた意見 2,099件

BPOに寄せられた意見内訳

意見分類 2007年10月件数 年度累計
人権等に関する意見 5件 94件
放送と青少年に関する意見 387 件 [ 意見内容 ] 1,432 件
放送番組全般にわたる意見 981 件 [ 意見内容 ] 4,572 件
BPOに関する意見・問い合わせ 75 件 714 件
その他(放送関連以外) 651 件 4,168 件
意見件数 計 2,099 件 10,980 件

視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局が特定したものは当該局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。10月の通知数は944件(45放送局)であった。

意見概要

人権等に関する苦情

10月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情の内訳は次のとおり。

人権関連の苦情[5件]

  • 審理・斡旋に関連する苦情(特定個人または直接の関係人からの人権関連苦情)・・・・・・・ 5件
  • 人権一般の苦情(人権関連だが、関係人ではない一般視聴者からの苦情)・・・・・・・ 0件

番組全般にわたる意見

10月の放送番組全般(人権、青少年を含む)の意見総数(2,099件)のうち【情報ワイド番組・バラエティー番組】に関する意見が1,605件(全体の76%)で、前月の847件から758件の増加(前月比1.9倍)となった。その内容は”不適切な内容や発言・表現、不適格な出演者”(807件:全体の38%)、 “低俗・下品な番組”
(399件:19%)、”モラル・倫理観の欠如や局の責任・処分”など(399件:19%)である。

次いで【報道番組】に関した意見が1,081件(全体の52%)で、”取材・報道のあり方、放送のあり方”
(440件:21%)、”放送の影響と公共性、メディアの規制、言論・報道の自由”など(398件:19%)、”公平・公正な報道への要望、偏った内容批判”など(243件:12%)である。

特に10月はボクシング世界選手権中継に関する意見やその後の関連報道をはじめ、音楽製作ソフトを紹介した番組への批判とともに、問題となった番組を続けた放送局の姿勢やその責任を問う意見が多く寄せられた。

なお、「放送と人権等権利に関する委員会(放送人権委員会)」への苦情(75件)とは別に、放送番組全般の意見の中で「人権問題や報道被害、いじめ・差別にあたるのではないか」との提起や懸念は9月の211件から249件に増加した。
【放送局の電話対応や応対の姿勢】に関する苦情・抗議は347件で前月と比較して239件、3倍の増加となった。
【CM関係】「不適切な表現・内容」などの指摘を中心に66件の意見があった。

青少年に関する意見

10月にBPOに寄せられた意見のうち、放送と青少年に関するものは387件と先月に比べ144件増えた。

これは10月25日に青少年委員会が発表した『「出演者の心身に加えられる暴力」に関する見解』に対する意見が134件(同一人の同一文書は除く)寄せられたためである。

内訳はEメールによるものが94%を占め、男女別では男性からの意見が87%、年代別では20代がもっとも多く47%、次いで30代が26%、10代が21%となっている。

内容に関しては、「納得がいかない」「規制には反対だ」「テレビをつまらなくしないで」といった批判・抗議が73件、「なぜバラエティー番組だけなのか」「ドラマやワイドショーのほうが悪影響がある」が27件、「罰ゲームはいじめや暴力につながらない」が14件、「親のしつけの問題だ」が8件、「Vチップを導入するなど他の方法はある」といった提案が7件等、批判意見が圧倒的多く、「よく言った」「歓迎する」といった評価は5件のみだった。

他では、ボクシング中継に絡む意見が青少年委員会にも56件寄せられた。

BPOに関する意見

75件の意見・問い合せのうち、BPOへの意見は40件、問い合せは35件であった。これとは別に「放送と青少年に関する委員会見解」に関する意見は134件寄せられた。

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 緊急地震速報がテレビでも放送されるが、その時の警告音が各局ばらばらで普通のニュース速報等と同じ音が使われるようだが、これは国民にとって非常に緊急性を要する情報なので、各社共通でニュース速報とは違う警告音を使用していただきたい。
  • 富山冤罪事件だが、逮捕時のマスコミ報道はどうだったのか?結局、犯人扱いをしていたのではないか。現に他の事件でも裁判で確定する前から犯人扱いして報道している。無罪とされた方には同情するが、富山冤罪事件のマスコミ非難は「警察から情報を貰っているマスコミとして『ニュースソースに間違い、冤罪があっては誤報になるから困る』」という非難にしか聞こえない。マスコミとして対岸の火事とせず、事件報道のあり方や警察情報のみに頼るのではなく、自身で事件取材すべきではないか。事件報道が覗き見趣味にならないように報道の原点として認識すべきではないか。
  • 夜10時前からの報道番組でキャスターが沖縄集団自決問題を取り扱った際の報道の仕方について問題があったと考えます。これは抗議集会参加人数が実際には2万人だったものを11万人としていた件について、「仮に2万人だったとしても何がいけないんでしょうかね」と発言した問題です。局アナも「人数の問題なんですかね」と同調していました。放送とは正確さを求められる性質のものなのではないでしょうか?事実と違う報道をしても問題ないと考えるこの姿勢は、テレビ局や系列新聞などがこれまでに起こしてきた諸問題、たとえば香港で実際には対日デモが起こっていなかったにもかかわらず、他の件でのデモ風景をニュース内で取り上げて「香港で抗日デモが起こった」などと報道した問題にも通ずるものです。他局の捏造も目立ちますが、このまま放っておいては報道そのものへの信頼性を失ってしまいます。実際身の回りでは、もう日本国内の放送は信用せず、なるべく海外の放送をインターネット経由で見るようにしている人が増えています。日本の放送はこんな状態でよいのでしょうか?
  • 殺人事件等のニュースの中で被害者の家庭環境、境遇、人となり等を取り上げるのはプライバシーの侵害にあたるのではないか。例えば、加古川の女児殺害事件について、公共放送の7時のニュースでは「被害者の××ちゃんは両親が離婚して祖母と暮らしていた」とか「学芸会で何をした」とか、「××ちゃんは明るく元気な子でした」といった近所の住人のコメントなどが放送された。これらは被害者の極めて個人的な情報であり、報道すべき性質のものではない筈である。そもそも事件の原因とは直接関わりがないもので、興味本位のネタに過ぎない。こういった殺人事件のニュースでは、毎回このような「被害者ネタ」が必ずセットで報道される。明らかに制作上のマニュアルに組み込まれているとしか思えない。民放のニュースも同様ではあるが、特に公共放送でこのような報道の仕方がなされるのは不快極まりない。善処していただきたい。
  • 社会保険庁職員による保険料着服等の不正が問題になっているが、これらを告発しない事に決めた自治体への不信、不満が本日の同番組のテーマであった。そのことは良いが告発を断念する理由の掘り下げもなく、あまりにも一方的に自治体の姿勢を批判する内容に終始し、肝心の社会保険庁の責任がぼやける印象になっていた。もっと多方面から検証しこの問題を論じて欲しかった。
  • 難病状況の話題を取り上げていたが、こういった話は軽々しく放送するものではないと思う。そういった状況を知ることは大事だろう。しかし、気を付けないと周囲の人間や関係者に大きな迷惑をかけたり、トラブルを発生させてしまったり、よくないことを引き起こす原因になるかと思う。放送のはじめから終わりまで、ほんの少しでも悪意的意図が入った時点で、それは視聴者にはすぐに見破られてしまうものだと思う。第一、障害者もあまりしつこく放送で取り上げられれば嫌悪感を持つだろうし人権にも関わってくると思う。BPOには、こうした放送は迷惑放送として、きちんと処理・注意をお願い致したいと思う。

【不適切・低俗な表現や発言、モラルの低下、局の姿勢】

  • 霊能者と称する男が、子供を幼くして失った犯罪被害者に対して、「子供は殺される役目で生まれてきた」などと、子供の人権を無視するとともに犯罪を擁護し正当化するかのような発言をした。彼は正気の人間では口にできないようなことを言い、オウム信者の狂気を髣髴とさせた。このように放言した出演者は論外として、番組の制作、編集の関係者の誰一人として、殺されることを目的として生まれてくる子供などいないということを理解できないのであろうか。公共の財産である電波を使用する者にはその意味を理解する責任があると思う。放送するに値しない番組であり、打ち切りを心から願う。
  • チャンピオンであり目上の先輩でもある内藤を呼び捨て、ゴキブリ呼ばわりの見るに耐えない非礼の数々。切腹するという公約を謝罪もせず、いとも簡単に翻すお客を馬鹿にした背信行為。目に指を突き入れ首投げを行うという公共の電波に乗せた残虐行為。本人のルール無視の暴走のみならず、社会正義、公平性をも否定する亀田援護射撃の偏ったレフェリー。馬鹿な実況と解説。それをのうのうと企画・中継する放送局。いかにスポーツ(バラエティーだったのか?)とはいえこの有様は何だ。朝ズバ問題、盗撮問題、捏造問題などが絶えない放送局に対してBPOは何も感じないのか。
  • 4大民放局のひとつである某キー局の社長には社を率いる能力も資格もないです。今春から不祥事をいくつ起こしましたか。 そして昨今の亀田親子の騒動ですが、あの親子の素行の悪さ、過去にも行っていた反則行為の数々を黙認して持ち上げて増長させた責任は間違いなくキー局にあります。にもかかわらず、亀田親子は処分をうけて謝罪をしたけど(それをどうとらえるかは人それぞれですが)この局の方はまるで自分は無関係というような顔をして、他の局と同じようにあの一家を非難するのは一体どういう訳ですか。もう徹底的に腐りきった局を中から解体して再生させるのはマスコミ全体の責任ではないですか、あの局に自浄能力があるとはとても思えませんからね。
  • 早朝からのワイド番組を初めて見てあまりにも被害者軽視の放送にびっくりしました。5時30分に番組が始まって、いきなりコンビニ強盗でお亡くなりになった店長と、シゴキ殺人疑惑の相撲部屋元親方の顔写真を並べた大きなパネルが出てきました。とかく話題の司会者は被害者がまるで悪いことをしたかのように顔写真に×マークを容赦なく貼っていくのですが、この番組からは、亡くなった方の家族の気持ちを考える事など微塵も感じられませんでした。次の元親方の時は一応×の形ですが、優しく顔写真にパネルを貼っていて、かなりの違和感がありました。CMの前にそのパネルの二人の顔写真が映りましたが、二人共に顔に×マークが貼られており、あたかも被害者が犯罪者の様に思えました。被害者の顔写真を演出のために愚弄するのはあってはならない事だと思い報告しました。
  • 罰ゲームで火に顔を近づけたりするのはちょっとやりすぎだと思う。ああいうのは問題だと思う。
  • 特定のバラエティー番組には芸人に苦痛を味あわせてそれに対するリアクションで笑いをとろうするものが大変多いが、視聴者としては全く面白くなく、むしろ不快である。芸能人が体罰や屈辱的な体験を受けさせられてその反応を面白いかのように放送されても、見ている側は面白味が全く感じられない。番組の作り手達は面白がっているかのように笑い声を付け加えているようだが、視聴者としては苦痛でしかない。人が痛めつけられている状況に対して笑いなど起きようか?またその様な番組を見た子供は学校等で真似をし、体罰を与える役と受ける役を作り再現して遊ぶ。興味本位で他人に苦痛を与えてはならないことは倫理的に守るべきモラルであるのに、何故テレビで堂々と人が人を傷付ける映像を制作し放送するテレビ番組が存在するのか怒りさえ覚えてしまう。このようなシナリオしか作れない番組は有害であると言わざるを得ない。
  • 法律相談のバラエティー番組中「死ねば良いじゃん」、「死ね」と司会やゲストが連発するだけでなく、画面下にわざわざ文字として出すというのは、それがテレビ局の方針だと言い切るのならばあきらめますが、一方、報道番組などで殺人犯罪を深刻に扱っていることに矛盾を感じます。こういった問題で民事でテレビ局を訴えることができるのかどうかは分かりませんが、せめてBPOによる改善を期待いたします。
  • 東京のテレビ局の洋画劇場の合間に「女子高生の身体に絡みつく、義理の父親の視線」と盛んに番組宣伝を流しているが、余りにも低俗過ぎる!モラルの欠けらもなく、犯罪一歩手前だ!すでに、別件で罪は犯しているが。売春防止法違反、児童ポルノ処罰法違反と集団強姦罪の各幇助罪が、すでに成立しているといえる。
  • 昼の時間帯の女性歌手が司会する番組で音楽製作ソフトのイメージに対して悪影響を及ぼす編集・放送を行っています。放送の中では職業差別に当たるナレーションも確認できました。当ソフトへのイメージも悪くなっており、私自身もこのソフトを使用していますが、放送を見た人から差別的な発言を受け、このソフトで作曲をする事が少し怖くなり制作活動は現在ストップしております。放送倫理の観点から審議が必要だと思います。
  • 女性歌手の名を冠した昼の番組でIT技術の音楽製作ソフト特集の際、この技術(ソフト)を「オタクの遊び道具」と位置付ける紹介をした事に非常に悪意を感じた。私は作・編曲家だが、音楽業界では3年前から注目され、私達もレコーディング前の仮歌等のコストダウンの手段として使用している。このようなソフトウェアに対して、いくらバラエティー番組とはいえ、あの紹介の仕方は非常にバランスを欠いており、開発元、販売元は勿論、私達エンドユーザへの侮辱と言わざるを得ない。開発元販売元の抗議には期待しているが、私達エンドユーザとしても抗議の声をあげたい。昨今の「亀田問題」を筆頭に、放送局の倫理感の欠如には今や狂気すら感じる。行政や司法の判断の前に、是非BPOが積極的な懲戒処分に乗り出す事を強く望む。
  • 女性歌手が司会する番組内で、奔放な態度や発言が話題の若手女優に”ヤキ入れ”宣言したという件について。若手女優の態度が悪かったのは言うまでもない事であるが、しかし「シメ放送局がボクサー選手亀田の暴言や素行不良に対してこれまで一切注意や苦言を呈さず、その逆に煽りたてるような行為を散々行ってきたにも拘わらず、試合の後になって支離滅裂な対応を行っている。その上、今日の状況は視聴者に責任があるとのコメントしているのは全く筋が通らないのではないか?更にネット上にUPされた、亀田の父親が反則行為を指示している証拠画像等を著作権の問題として一切合財証拠隠滅するかのように消去するという対応は特に悪質といえます。自局が放映してきた亀田関連の番組や、亀田一家に対する管理及び教育を放棄した結果が招いた騒動であるのですから、この局は先ず視聴者に対して謝罪するのが当然の筈ですが、どこまでも恥知らずなテレビ局らしく視聴者に責任転嫁するようなコメントを出している事はいかがなものかと思われます。る」発言はありえない。昨今いじめの問題や相撲関連でのしごきやムカついたからなどといった傷害、殺人事件も頻繁に起きている中、「シメる」即ち「制裁を加える」といった発言を安易に行ったのは極めて不謹慎であり、またそういった行為を当然行ってよいものだと認識しているようにもとれ、とても不愉快且つ、社会的にも悪影響を及ぼすものではないかと思う。事情も知らない人間が勝手にシメるという考え方は、相撲部屋で言って見ればシメた結果のリンチ殺人が起きた昨今を考えれば最低な発言だと思う。
  • 番組内で元チャンピオンのボクサーが渋谷で女性にインタビューをするコーナーがありましたが、言動があまりに低俗で非常識。女性の肩に手をまわして「いいボディーしてるね。たまんないよ、○○○(伏字・警告音)が立っちゃうよ」「人がいなかったらやっちゃう」、握手を求める女性に自分の股間を触った手を差し出し「男は○○○が大きいのがいいのよ」「オレの○○○も大きいんだよ」などなど…。そのVTRを見て司会者のOBアナウンサーやコメンテーターは笑っており、女性の局アナウンサーにいたっては「○○さん大人気でしたね」などという無神経極まりないコメントをする始末。日曜朝といえば家族でテレビを見ている家庭も多いのに、伏字と警告音で誤魔化せば済むというものではないし、視聴者としては朝から不愉快な気分にさせられます。元ボクサーの言動は明らかにセクシャルハラスメント・違法行為であり、このような言動を面白おかしく放送する番組制作スタッフの良識を疑います。
  • 夜8時の”爆笑トークが人気の音楽番組”に出演の大阪のタレント2人は番組中に何度も不適切(卑猥・下品)な発言をし、そのたびに「ピー音」がかけられた。不愉快きわまりないふざけた奴らを出演させるな。下品な番組を作るな!
  • 最近、海パン姿の男性タレントがバラエティー番組に頻繁に出ているが、見る側としては非常に不快である。「まともな衣装を着ろ」と言いたいところだが、半裸以外にセールスポイントのないような芸人なので哀れでもある。そのうち飽きられてテレビから消えるのを待つしかないのだろうか。
  • 規制の裏を突くような児童ポルノを京都の民放は放送を強行していましたが自分らの挙げる放送基準にも満たない内容で許されるのでしょうか?間違いなく悪しき前例として今後さらに過激な作品も出ると懸念されるなか、BPOとして何か出来ないのでしょうか?
  • 現在マレーシアに長期滞在をしておりますが、帰国時に番組を見てあまりにも非常識且つ下品な内容に驚きました。番組後半で「2臭年記念」(2周年記念のギャグ?)と銘打って、10名近くのお笑い芸人が一室に集まり、オナラの出し比べを始めました。お尻の部分だけ網目にしたズボンのお尻を画面一杯に茶の間に向け、オナラをして大笑いをして騒いでいました。中国系マレーシア人の友人達と見ていましたが、あまりにも品の無い内容に日本人として本当に恥ずかしく、又悲しく、途中でスイッチを切りました。不祥事続きの東京キー局の上層部の方々はこの番組をチェックされたのであれば、是非ご感想をお聞かせ頂きたいと思います。このような品位のない番組を放送した局の良識を疑います。
  • 2~3か月前、アニメ番組で少女マンガの性描写は悪影響があるとして、スタッフが出版社に配慮を申し入れるということは良いことだった。しかし、深夜の番組では首、手足を切断し、生首を少女がぶら下げるという場面があった。朝の番組と深夜の番組と全く矛盾している。局に電話したら「私達の自由でこの時間帯はいいんだ」という返事が返ってきた。この局の姿勢を疑う。
  • 最近、深夜番組の放送時間○月×日(日)深夜25:00~26:00の様な書き方をしていますが、正確には○月×日(月)1:00~2:00か○月×日(月)深夜1:00~2:00ではないでしょうか。何かこのような表記方法が、かっこいいような風潮があるような気が致します。NHKはそのような表記はしていない様ですが、本来の日時、曜日で表して欲しいものです。本来の曜日でビデオの録画予約をしたとき、違うものが録画される事があるので、正しい日時、曜日で表してください。
  • 民放テレビでの日本語の使い方が乱れていることに日本人として嘆かわしく思っているが、最近ではNHKのアナウンサーまでひどい日本語を話すので怒りに似た思いを抱いている。バラエティー番組での関西のお笑い系プロダクションの若手お笑い芸人達の話し言葉は、最早日本語とは言えないくらい乱れている。そろそろ本気でテレビ局が日本語の存続を考えていかないと、正しい日本語、正しい標準語が廃れてしまう。こういう問題でもBPOは力を発揮して欲しい。

【その他、番組全般】

  • 近頃のテレビは、ニュース・バラエティー・ドラマどれもみな番組の品位が下がっている。ニュース番組もバラエティーのような演出をし、新聞をそのまま見せてコメントする無責任な内容になっている。一般市民に取材した場合も、自社に都合のいい反応のみを選んで放送する。またバラエティー番組では「いじめ」を助長するような罰ゲームがある。番組内容の「CMまたぎ」や、同じ映像の繰り返しも相変わらずだ。番組内で他の番組の宣伝をするが、これは自社の番宣なのだからCM時間内に放送するべきだ。やらせもあるし、相手の身体的特徴を欠点のように指摘することも平気だ。出演者が話した言葉そのままのオウム返しのように画面にテロップで出すのもやり過ぎ。ドラマでは未成年の母とか「性同一性障害」とか「できちゃった婚」など過激な設定が多く見られる。社会的なモラルの低下はテレビが助長している。テレビを見る人が減っていって、地デジ移行の際にとんでもないことが起きるような気がしている。テレビ全体の自浄力がなくなって、全ての番組が子供に見せたくないものになってしまう日が近くなっているように思う。CMにしてもCMをカットしたものがネットで流されたりしている。地デジ移行の際には家庭でも一度ハードディスクに録画するタイプになって、再生時にはCMを見ずに内容の繰り返し部分を飛ばすようになるだろう。自分で自分の首を絞めているテレビ局は一体何を考えているのだろうか。
  • 関西放送局の情報番組でニート問題を取り上げていたが、厚生労働省の新たな対策を「税金の無駄」と切り捨てるだけで、建設的な話題が無く、2人のコメンテーターは個人的な感情で進められて不愉快に感じた。この日の夜のニュース番組で派遣問題の不正を追及したのと比較すると、労働問題に対しての番組スタッフの意識の差を感じた。今や社会問題化している労働問題を「怠け者だから」とか「放っておけばいい」などと軽口を叩く出演者の見識の無さに辟易する。フリーターや派遣など非正規雇用社員の賃金や労働条件の悪さは政治でも問題となっていて、北九州市で起きた生活保護費打ち切りのような事態が起こるべきではないと多くの国民が望んでいるのに、そういう貧困層を馬鹿にして笑い者に仕立て上げようとする悪意ある制作姿勢は慎むべきであるし、また、出演者は自らの言葉に責任を持つべきだ。
  • 今年度の「日本民間放送連盟賞」のテレビドラマ部門で、日本テレビの”未成年の母”が最優秀賞に選ばれた事を知り正直なところ呆れて言葉を失いました。民放なんてこんなものかと、今更ながら思い知らされました。このドラマは、放送史上稀に見るモラルのない、女性の人権を見世物にした番組であると思っていました。「これは命の大切さを知らせる番組です」と滑稽な事を言い、晴れた青空の映像を流せば何でもありという姿勢に怒りすら感じます。民放連に期待していた自分が馬鹿だったと後悔しています。
  • 民放のニュース放送が少なすぎる。同じようなバラエティーばっかり。亀田一家を40分以上も放送する必要があるか?今の腐敗した政治、官僚問題をもっと放送するべきで、監視するべきだ。NHKは戦争のドキュメントなどよく放送され、NHKは色々な問題があったが必要だと思った。民放だけのテレビは心配。
  • 子供も見ている時間帯に延々と3時間も低劣で下らない大食い競争をやっていた。日本の食糧自給率が40%、世界には飢餓に苦しむ人がいるというのに公共の電波を使ってこんな番組を放送するなんて許せない。明らかに放送倫理に反し、公序良俗にも反しており、このような番組は二度と放送すべきではない。東京のテレビ局が私のような視聴者の声を無視するのであれば株主として訴えてやろうか、そう思っている。
  • この日は死刑廃止論の弁護士を招いての論議が行われたが、招いた弁護士以外の10人は皆死刑廃止反対派。さすがに1対10では論議にならず、廃止派の弁護士も辟易していた。この番組は放送禁止用語がバンバン飛び交ったり中国に対し侮蔑的発言を行うなど以前から問題があった。放送局に電話したら「政治バラエティー番組なので(何でも許される)」と言っていた。BPOとして同番組を独自に視聴して問題点を明らかにして欲しい。
  • 不倫作家の新作の番宣が早朝から放送されている。「遠き落日」や、不倫を描き一大ブームを呼んだ「愛の流刑地」など、彼の作品は不倫を描いたものが多い。娘達と朝食をとっている時間に突然放送されるので戸惑っている。作品の内容は把握していないが、娘もこの作家の新作と聞いただけで落ち着きがなくなる。放送時間帯を考慮して欲しい。
  • 最近病院に入院した経験から、テレビ番組に対して要望がある。普段は余りテレビを見ていないが、入院していると唯一の楽しみはテレビである。テレビを見て、お笑い芸人が必ずと言っていいほど何処かの番組に出演していることに驚いた。しかし、やたら相方を叩くだけで、昔の漫才師のようなオチのある噺をする訳ではない。ドラマも殺人ものが多く、心が荒む内容で希望が持てないものばかりだ。霊能に関する番組も止めるべきである。もっと気持が安らぐ番組を要望する。余談ではあるが、テレビでは婚前セックスの話題も扱わないで欲しい。
  • 世界のゴールデンタイムに放送されている番組を紹介していたが、日本で制作した場合には社会的な問題になるような余りにも酷い内容だった。オランダの番組では、臓器提供者が腎臓の臓器提供を待っている3人の患者の内、誰に提供するか苦渋の選択を迫られて患者と直接話し2人に絞られた。その時突然司会者が登場し「この番組はどっきり番組だ」と伝えていた。また、韓国の番組では肝臓癌が転移し、余命3ヶ月と宣告された新婦の変形した顔や、腫れた歯茎など見るに耐えない映像を放送していた。日本のテレビ局には民放連が定める放送基準を準用した放送基準があると聞いているが、たとえ海外番組であっても基準を適用すべきではないのか。

【CM】

  • 海外出張で5年間米国にいたが、米国同様にCMの放送時間が多くなっているのに驚いた。民放連放送基準第18章広告の時間基準に「週間のコマーシャルの総量は、総放送時間の18%以内とする」と定めているが、明らかに抵触しているのではないか。放送時間を監視しているのは、民放連なのかBPOなのか明らかにすべきである。ある局の統計を取ってみたが総放送時間の内、テレショッピング番組を約8時間半放送している。他の民放も頻繁にショッピング番組を放送しているが、画面に申し込みの電話番号を表示した番組は広告の時間として算入すべきである。
  • これまで何回か云ってきたが本編に比べなぜCMの音量が大きいのか。CMが出るたびにリモコンで操作せざるを得ない。局の視聴者センターに電話したら「最近は受信機の性能もよくなって」といわれるが、性能アップならなおのことCMの音量は抑制して欲しい。何度言っても駄目なのか
  • 最近のテレビCMは、オリジナリティーを通り越して難解さや奇抜さを競い合うあまり、制作者が同業者に自己を顕示する表現の場になっていないだろうか。そこには視聴者と言う受け手の存在を無視したような「作品」が示される。CMの直後、「今のは何の会社だったかな?」と頭をひねる事も少なくない。昔に戻れとまでは言わないが、もっと企業のメッセージや製品の良さがストレートに伝わる、視聴者の方に顔を向けたCMを期待する。
  • ペット・フードのCMについて。「犬・猫に限らず、ペットとのキスや餌の口移し等は人獣共通感染症の危険性がある」という理由から、多くの医療関係者が厳禁行為であると指摘しているにも関わらず、犬に飼い主の口をなめさせるシーンがあり、この行為の危険性の認識を希薄化させてしまう恐れがある。

【BPOへの意見】

  • 関西系お笑い芸人のメンバーの一人がラジオ番組のコーナー毎に”青少年委員会の見解?について触れ、「バカ、アホ」の言葉をはさみながら「見解に従わない」と過激に批判を繰り返した。公共の電波を使って流すことを放置することは局の問題である。局が見解に関心がないのかということになると、BPOの存在の意味が問われるのではないか。見解を出したら、フィードバックとして局に見解への対応を求めるとか、さもなくばBPOでは無理かもしれないがモニタリングをするなどすべきではないか。
  • いわゆる超自然現象、例えば死者の霊との交信、霊の憑依、前世などを肯定的に扱う番組について。番組では一度もこういった現象を客観的・批判的・科学的立場から検証していない。したがって、この番組は明らかに民放の放送基準の複数の条項に違反している。このような番組をBPOは容認しているのだろうか。もしBPOがこのような番組を放置するのなら、BPOがテレビ業界の放送倫理を向上させてくれると期待している多くの視聴者を失望させることになるだろう。ぜひともBPOで、この番組のような超自然現象を肯定的に扱っている放送基準違反の番組について厳しく検討していただきたい。もし、BPOがこういった問題のある番組をテレビ局側に配慮して放置、看過するのなら、BPOはテレビ業界の自浄作用に少しも貢献できない団体なのだと考えざるを得ない。そうなれば、総務省がテレビへ干渉するのもやむをえない。BPOには危機感を持って積極的に行動していただきたい。
  • 亀田親子と所属ジム会長への処分が決定し報道されたことはよしとするが、では彼らを散々煽りたてそれをダシに番組化し金儲けをたくらんだ結果、スポーツ報道にもとるマッチメイクをして中継放送を繰り返すなど視聴者に誤ったスポーツ報道をする放送局に対して誰がとがめるのか。自浄作用など微塵もないこの局の姿勢をただすのがBPOではないのか。スポーツ(ボクシング)を芸能番組化しバラエティー番組と同列の扱いをしたこの局は、過去に多くの疑惑や不祥事を重ねているではないか。もっとBPOがしっかり指導してくれなければ困る。最近の放送のモラルはひどくなる一方で、むしろこちらの方が問題だと考えている。これを見過ごすようではBPOは信用されなくなる。青少年委員会副委員長問題で矛先が鈍るようではBPOの存在を問われることになりかねない。何回も意見をBPOに伝えているが局には伝えているのだろうな。それを受けたテレビ局が何も反応しないのならそのこと自体が問題で、BPOにもっと頑張ってほしい。

青少年に関する意見

【<「出演者の心身に加えられる暴力」に関する見解>に対する意見】

規制への反対意見

  • テレビでの暴力描写、エロ表現等、何かと規制したがるが、規制したところで青少年への悪影響が本当に抑えられるとでも思っているのでしょうか? いくら抑えても、そういったものには興味ある年頃だし、だったら彼等はそういうものを見られる方法を探るし、正直そんな規制など何とも思ってない。抑圧=反動を生むだけだとは思わないのでしょうか? 非常に悪循環だと思います。
  • 本当に薄っぺらい見方だけでテレビ局に自粛を求める見解で、いい加減にしてください。「悪影響を与える」という意見は聞き、「悪影響などない」という意見を無視しているとしか思えない。
  • 定められた勝負をし、その勝負に負けた場合、罰ゲームを課すことに何の問題があるというのでしょうか?逆に「負けられない」という気持ちから、その勝負に対するモチベーションの向上や、集中力が増すのだと思うのです。勝負に勝った場合に賞品が貰えるのと全く同じ効果です。実社会においても往々にしてあります。むしろ、健全な青少年がこのような駆け引きを知らぬままぬくぬくと育ってしまって、実社会で潰されてしまう方が危惧されます。今回のような浅はかな意見の押し付けはやめて頂きたい。
  • 僕はずっといじめられっ子だったが、バラエティー番組を見ることで今まで救われてきた。これ以上、バラエティー番組をいじめるのは止めてください。お願いします。
  • 番組内でお笑い芸人同士が信頼関係の下に行われている罰ゲームがいじめを助長させるという考え方は、あまりにも短絡的過ぎると思います。「イジメ」等の原因は大抵、家庭や育った生活環境にあると思います。本当にたくさんの人が楽しみにしている番組をなくさないでください。DVDの売り上げからも分かるように、本当にたくさんの人が癒され日々のストレスを笑って解消しているのです。
  • これ以上テレビをつまらなくしてどうするつもりなのでしょうか。ぼくのようにテレビのバラエティーを愛し、共に歩んできた人間も多くいると思うのです。そんな人達からからおもしろいものを奪う権利があなた方にはあるのでしょうか?そもそも苦情だけではなく、感謝の意見なんかも受け付けてはいかがでしょうか。バラエティーへの苦情より感謝の意見のほうが多いと思うのですが。

他のジャンルのほうが問題

  • 「罰ゲーム」を規制する?じゃあ、人を簡単に切り捨てる時代劇も廃止にすべきだ。それと、残酷なシーンもあるサスペンスも廃止にするべきです。青少年が一番影響されているのは、アニメや時代劇、サスペンスだ!こういうものを先に廃止にすべきです。
  • 罰ゲーム云々言う前にマスコミの偏向報道、捏造報道を先にどうにかするべきだ。
  • バラエティー番組の罰ゲームが過激だと言っていますが、ある程度ないとつまらない番組ばかりになります。昔に比べてバラエティー番組がドンドンつまらなくなっていっている。BPOは過敏に反応しすぎだと思う。不快に感じるならば見なければ良いのでは?それよりも無秩序に色々な事を煽るワイドショーの方がよほど問題だと思う。あれこそプライバシー侵害なのではないですか?大人と子供では見たい物が違うし、感じ方も違います。色々な番組があるから選択して見る。全てが同じ様になったら面白くないでしょう。大人が勝手に善悪を決めるのではなく、ちゃんと子供の意見を聞くべきです。

親の教育やしつけが問題だ

  • 罰ゲームの自粛? 例えば、子供が触るもの全てに抗菌処理を施したら子供達はどんなに弱い子になるでしょう。それよりもむしろ病気にかかってみて免疫がつき、治す為に食事をしっかりとり、睡眠をとる事で体力も上がり健康な子に育つのではないでしょうか??それと同じ事で、世の中の悪い因子を取り払ったところで、何が解決するんですか?TVよりも学校よりも、まず何よりも親の心構えを改めるように働きかけるべきでしょう。夜中に子供を連れまわさないとか、他人に迷惑をかけないとか、挨拶がきちんと出来るとか、基本的なことが出来なくて、いくらTV番組の内容を変えても同じ事ですよ。
  • いつから日本はこんなに”過保護”になったんですか?テレビで行き過ぎた行動があったり発言があったりしたら、それをテレビ側に止めさせるんではなくて「こうしちゃいけない」と教え正すのが本当の大人でしょ?親でしょ?完全に日本はおかしい!少年犯罪や非行が増えないように配慮しているつもりで、こういった過保護の大人のやり方を確実に増やしている。

提案

  • バラエティー番組の罰ゲームについてのBPOの見解を新聞で読んだ。結構なことだと思うが、この見解に従わずに罰ゲームを放送し続ける局が出てきた場合はペナルティはあるのか。もしペナルティがないのなら制度を作るべきだ。テレビは自分達の不祥事に対しては全くといっていいほどペナルティを受けていない。BPOが放送局に対してペナルティを課さないなら、テレビは今のまま変わらないと思う。
  • 携帯電話ですら携帯電話会社によってフィルタリングが推奨されている。パソコンでもプロバイダなどによってフィルタリングソフトが用意されている。テレビだけがフィルタリングを用意せず、表現を規制しろと言っているのはおかしい。ちゃんとテレビもVチップでフィルタリングするべき。

評価する意見

  • BPOがバラエティー番組の罰ゲームなどに関する見解を公表したことを心強く思っている。最近のテレビ番組は悪い方向にエスカレートしすぎだと思う。これからもBPOの積極的な行動に期待している。
  • 「よく言った!」の一言に尽きると思います。過激な暴力表現や性描写、やらせ、情報操作ともとれる偏向報道など、最近のテレビを取り巻く問題は枚挙に暇がありません。これからも、テレビ局が適切な番組制作を行うようBPOの監視の目を十分に生かしていただきたいと思います。
  • バラエティー番組の罰ゲームの自粛を求めるBPOの取組には大賛成です。実際、子供時代を過ごしてきてバラエティー番組で芸人たちが行う罰ゲームや暴力が実際のいじめの原因になっているという実感があります。むしろ、あれはいじめそのものではないでしょうか?いじめだけではなくてモラルの低下も低俗な番組から影響を受けている部分は多いと思うし、よく指摘されるテレビゲームなどよりよっぽどひどいと思います。この問題に関してBPOには自信を持って活動してもらいたいです。

【ボクシング中継関連】

  • アナウンサーが全面的に挑戦者・亀田大毅選手を応援するという、前代未聞の放送倫理に反する番組作りをする局に対して、視聴者の一人として、強い不快感を覚えた。特にスポーツ中継の場合、アナウンサーが中立であることは大前提だ。ボクシング中継中、会場全体が亀田選手の反則について、強いブーイングを発しているのにもかかわらず、今回の番組ではアナウンサーが亀田選手を擁護する発言が相次いだ。まったく信じられない愚行である。このような番組作りをこれからも行うなら放送界から除名処分にするべきではないか。亀田選手をはじめ、亀田一家の発言は以前から苦々しく感じており、青少年に与える影響も少なくない。
  • 亀田選手の反則行為や同トレーナーのスポーツ倫理に欠ける行為に対して、厳しくも当然の処分が下された。だが、そもそも最初から亀田選手を全面的に売り出し、バックアップしてきたのはテレビ局である。トレーナーについては、去年から厳重注意を受ける不謹慎な行為を繰り返していたにもかかわらず、また、八百長疑惑で数万件を越える視聴者の抗議があったにもかかわらず、あえて放送を続けて来た。同選手の言動は礼儀に欠け乱暴で青少年に多大な悪影響を与えかねない。
  • 亀田ボクシングの試合を見ましたが放送局の対応に問題があると思います。亀田一家は社会的常識が無く、チャンピオンを「ゴキブリ」呼ばわりしたり、負けたら切腹などと非人道的なことを平気で言います。試合では、反則のオンパレード(ルール無視)。反則をセコンドから指示している。このような家族を正当化し、堂々とテレビで取り上げ、中継するなんて、許せません。各種アンケートでも、永久追放など厳しい内容になっています。当人だけでなく、それを担いで、お金儲けをやっている放送局は厳罰に処すべきだと思います。日本人にこのようなことを正当化する人が出てきて、それをまねする青少年が増えて、モラルが無い社会になります。放送局には、モラルを守れない人は出演させないでもらいたいです。
  • 最近、亀田家問題を取り上げているようだが、いささか過剰な気がする。取り上げる理由はボクシングの違反行為だが、それは違法行為ではないわけで犯罪者ではないですよね?各局の報道番組では様々なコメンテーターが亀田家の暴挙?などを批判しており、亀田家を追い詰める事を煽っているような気がする。公共の放送を行うメディアがこのようなことをしていいのだろうか?いじめ問題が多発している近年、メディアがこのようなことをしていいのか?このような行為は許されてはいけないと思う。亀田大毅さんはまだ18歳、まだまだ未来のある青年だ。そんな人間の未来を葬るような行為は絶対許されないと思う。

【低俗、モラルに反する】

  • バラエティー番組。冒頭の部分をみて面白そうだと思ったが、新聞のラジオ・テレビ欄を確かめて驚いた。「R指定 処女一万人の・・」と青少年にはとても刺激的な文言が並び、女性にとっては非常に不愉快なサブタイトルである。これだけで続きを見る気が失せて消してしまった。ラジオ・テレビ欄は宣伝効果を計算して派手な言葉が並ぶのは分かるし、新聞の掲載内容どおりのものが放送されたかは不明だが、それ以前に青少年への影響を考慮し、ラジオ・テレビ欄の文言にも一層の注意を払うべきだ。
  • バラエティー番組。午後7時から8時54分と幼稚園児でも起きている時間帯、ましてや小さな子ども達も好きな子役が出演していたので、子役が出演したコーナーが終わってもそのまま見続ける子ども達も多いはず。しかし番組後半には”夜這い”や”覗き”等を題材にしたギャグを放送した。番組を発信する側の小さな子ども達への配慮があまりにも欠けている。
  • ラジオ番組。「いらない人募集!」とメールを募集して、あざけり笑うといった内容。芸能人や有名人とはいえ、個人名を挙げていらない人呼ばわりするのは不愉快だし、時間的に若い人や子どもも聴いていると思うのでやめてほしい!この番組はいつも似た内容を放送しているし、ナビゲーターが気に入らないゲストだとあからさまに馬鹿にした態度をとるのもよくない!
  • バラエティー番組。同番組で、読み間違えるとチョークが顔に飛んでくるシーンがあります。これは、いくらなんでもやりすぎではないでしょうか。顔面に速いスピードでチョークの先が飛んでくるのですが、当たり所が悪ければ怪我につながりかねないと思います。
  • 情報バラエティー。各国のテレビ番組を紹介していた。その中で「隠しカメラで撮った」とされる映像で、オフィスで女性がコピーをしていて、その後洋服を脱ぎ全裸になり自分の体のあちこちの部分をコピーしている様子が放送された。7時台は子ども達も視聴している時間帯で、このような映像を放送してもいいものかと疑問に感じた。

【報道・情報系番組に関する意見】

  • 最近、凶悪事件などが起こるとすぐに類似した事件が起こる。凶器の入手方法、犯行の状況などをあまりにも細かく報道しすぎているような気がする。報道の自由ということもあるが、これでよいのかと思う。青少年が絡む事件で特に多いような気がする。
  • 情報番組。女性教師による元男子生徒に対するいかがわしい行為について、罪の大きさに対し容疑者の子供がいる自宅まで映して2度と立ち上がれないほど叩きのめすような報道はやりすぎだ。事件とは関係ないこの女性教師の親や特に子供について番組で話題にしている。自分の責任でない事件が発生したことにより、弱い立場に立たされた人間に対する配慮が足りない。この頃この様なやり過ぎの報道が多すぎる。
  • ミャンマーで反政府デモを取材中のジャーナリスト・長井健司さんが治安部隊に銃撃され死亡した事件で、各局のニュースはその射殺シーンを繰り返し流しているが、長井さんの家族の気持を思えば、またこの画面を見た子供たちへの影響を考えれば、このシーンの反復報道はいかがなものか・・・不適切ではないかと思う。
  • 情報番組。「過激水着でDVD製作、4人逮捕・児童ポルノ違反容疑」として、18歳以下、未成年の過激水着のDVDを作成した人間が逮捕された。番組では未成年者の過激な水着での映像が放送された。つまりテレビおいて結果的に児童ポルノが放送されたことになります。児童ポルノを放送することは非難されてしかるべきです。
  • 長野父親斧刃殺人未遂事件について。影響があるであろうとアニメが放送中止されたにも関わらず、このような事件が起きたことは京都父親殺害事件のニュース報道の影響があるとしか言えない。アニメが放送されていない以上、この事件では影響はない。アニメよりも報道の方が事件を引き起こす影響力がある。

【差別や偏見を助長する】
【差別や偏見を助長する】

  • バラエティー番組。放送の中でPCソフトウェアの紹介があったのだが、その放送内容は明らかに「オタク」と呼ばれる人たちに対する偏見であり侮蔑的な放送であった。本題であるソフトウェアは殆ど紹介されず、オタク叩きに重点を置かれた番組構成になっており、オタクに対する偏見や差別感を社会に植え付けてしまう危険性が極めて強く、オタクに対する人権侵害であると思いました。
  • バラエティー番組。悩みを抱えた女性が、整形手術などにより変身していく様子を伝えていたが、不適切な表示が目立った。少女時代に受けた差別用語「かまきり女」「かまきりの叫び」等を、そのままテロップで表示していた。新聞のラ・テ欄の告知も同様の表現をしている。番組を見た子供達が今後”いじめ”言葉として使う危惧がある。何故人権を無視した差別用語をためらいも無く用いるのか。この時間帯の番組は表現に細心の注意をはらうべきである。
  • 討論番組。「モンスターペアレント」について放送していた。10月から学校で自分の子供に関する「理不尽な苦情」や「無理難題な要求」など、常識はずれの要求を突きつける保護者を総じて「モンスターペアレント」と呼ぶようになった。一部の教育関係者が使用し始めた言葉であるが、苦情を申し入れた親達の意見が、正しいか否かの判断がつかない子供達が”モンスターの子”と、差別や虐めを受ける可能性を否定出来ない。確かにこのような保護者に対し、教職員が四苦八苦している現状は別の番組でも取り上げていたが、名称については再考の余地があるのではないか。

【性表現について】

  • アニメ番組。このアニメは幼女を性の対象とするアニメで、性の表現が著しく突出した作品であり、ロリコン犯罪を助長する作品です。この作品以前にも幼女の性を売りにしたアニメ番組が多数ありました。もはや、放送局もロリータコンプレックスの方が大半を占めているのかと疑いたくもなります。このようなアニメが深夜放送だからという理由でなんの規制もされずに垂れ流されては娘を持つ親としてはとても許しがたく思っています。最近、教育者の幼女へのいたずらなどマスコミを騒がせていますが、学校へ娘を見送る親としては、もはや怒りの限界でもあります。ましてや訴えることさえ出来ない幼い子供達のことを少しでも考慮していただき早急にこの放送を中止をしてもらいたいです。
  • 報道番組。小学6年生の勉強合宿に密着取材という特集で、男子の入浴現場を放送していた。局部やでん部など映ってしまったシーンはカットされずにそのまま放送されていた。そもそも男の子の羞恥心やプライバシーを無視して浴場でカメラを回すのは問題だと思う。ましてやそれをカット、修正の編集作業が行われず放送されてしまう番組は無責任で杜撰。女児については児童ポルノに引っ掛からぬ様厳重に扱って、男児の裸は高学年だろうと平気で放送されるのはおかしい。男児に対する差別だと思う。またたとえ数秒のシーンであっても児童・少年ポルノ愛好者の間で動画や画像が出回るという危険性もある。取材における児童(特におろそかにされている男児)の裸の撮影および放送を法律で全面的に禁止すべきだと思う。

【CM・番組宣伝に関する意見】

  • 最近、朝夜問わずパチンコ台のCMが放送されているが、パチンコは18歳未満はお断りの遊びである。それにもかかわらずゴールデンタイムにCMを流しても良いのか?お酒やタバコのように規制をしてほしい。

【要望・提言】

  • 地上デジタル放送になることで、B-CASカードなどによって暴力や低俗、露骨な性表現の視聴制限導入が可能になる。欧米では既に視聴制限を導入している。日本でも導入する段階に来ているのではないか。BPOには「低俗だから放送するな」「放送局がテレビで暴力行為を放送していいのか」という一方的な非難が寄せられている。実際に深夜アニメなど放送中止にされているものもある。放送中止は検閲や表現の自由に関わる問題で放送中止や規制を導入すべきではない。B-CASカードの事前登録により、子供のいる家庭では暴力や露骨な性表現を物理的に見られないようにする、見たくない人は予め見られないようにする視聴制限を導入していただきたい。
  • バラエティー番組。最近、お笑い番組を批判する投稿ばかり目立つが、この番組に子供達が参加する事を推奨したい。漫才には国語能力と掛け合いの表現能力が必要であり、コミュニケーション能力が低下している子供達こそ参加するべきだ。人を馬鹿にして笑うのではなく、人を幸せな方法で笑わせる人間にする、そういう情操教育が必要だ。実践している教師もいます。

【推奨意見】

  • バラエティー番組。食べ物を玩具にするとはけしからんと見ていたが、大食いというよりまさにアスリート、スポーツだった。不覚にも感動した。何より美味しそうに食べている選手達に感心した。「いただきます」ときちんと言っているところにも好感が持てた。好き嫌いせず何でも美味しく食べるということを訴えているように感じた。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 今のテレビ放送などで不適切な部分はあるが、BPOに寄せられている意見を読むと過剰反応すぎると思う。確かにテレビに影響される人もいるが、子供が見ているのならば保護者が「これは、おもしろいけどだめだよ」などと反面教師的に扱えばいいのではないか。むしろ、言葉でいうよりも映像で見せて「これはダメ」というほうが具体性がある。テレビ局にはそういう意図はないだろうが、そういう風に使えばいいし、視聴率主義は仕方がないと思う。娯楽のテレビが倫理性ばかりを追っていれば娯楽でなくなるのではないか?娯楽と倫理性は相反するものではないだろうか?
  • BPOに寄せられた意見をいつも見ているが、特にバラエティー番組に対して、視聴者自身のストレスのはけ口的な過激な表現ばかりで見苦しい。特にバラエティー番組などでは、ショーでは見えない部分での芸能人同士のマナーとルールがあるのであろうし、それを前提にした上での不真面目な部分もあるかと思う。それを分からずして単に批判され続けるのは筋違いであり、これらの意見をそのまま鵜呑みにしてはタテマエばかりでどんな番組もただただ真面目に当たり障りなく作るのでは番組の深みを減らしかねない。

【その他の意見】

  • よくバラエティー番組などで、お笑い芸人などが「万引き」をギャグとして軽々しくあつかっています。まるで少年時代に、誰もが通る通過儀礼とでも言わんばかりです。「笑って許してもらえる」「捕まっても武勇伝として笑い飛ばせる」ような印象を、若者の間に広めていると思います。刑罰だけが抑止力ではありません。捕まったら後ろ指さされるぐらいの社会的な風潮を作らなければならないのに善悪の区別もつかない芸人が公共放送で垂れ流しているのは不愉快というより、非常識にすら感じられます。
  • バラエティー番組。この番組だけにいえることではないが、大食い競争のようなものを小さい子供と一緒に見ていると日本人の鈍感さを感じずにはいられない。世界各国で食糧難にあえぐ子ども達がたくさんいるのに、日本人が食べたくもない料理を味わうこともなくただ口にほおばる姿は、不快感こそあれ、感動も面白さも感じない。また、その挑戦者に12歳の少年を起用していることについてもとても問題に思う。どうみても肥満体型にあるその少年にそのような行為をさせることは、国が健康増進法という法律を作ってまで防止しようとしている生活習慣病の危険を全く無視した内容。テレビで行われていることが、当たり前のことととりがちな子ども達が見ている時間帯であのような内容の番組は控えて欲しいと思う。
  • 映画番組。この作品はホラー映画にカテゴライズされる作品で、人間や犬などのゾンビが登場する。本作は有名な映画でありながらも非常にグロテスクだから、青少年のみならず一般の大人の方にも恐怖と不快感を与えかねない。番組冒頭に「ホラー映画等が苦手な方はこの番組の視聴を取りやめるなどの対処をお願いします」などといったテロップを流してはいかがか?例えば、ある戦争映画ではそのようなテロップが流れた前例がある。

第83回 放送と青少年に関する委員会

第83回 – 2007年10月

斎藤前委員の解嘱に当たっての青少年委員会の対応について

バラエティー番組における罰ゲーム等について …など

10月23日に開催した今年度第6回青少年委員会(通算83回)では、斎藤前委員の解嘱に当たっての青少年委員会の対応とバラエティー番組における罰ゲーム等についての審議。また、9月14日~10月12日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に審議した。

斎藤前委員の解嘱に当たっての青少年委員会の対応について

青少年委員会は、大麻取締法違反で逮捕された斎藤前委員が10月3日付で解嘱されたことを受け、委員会としての対応を協議した結果、声明(詳細はこちら)を発表するとともに今回の事態への対処として、本田和子委員長が委員長職および委員を辞することとなった。

後任の委員長には委員の互選の結果、大日向雅美委員を選出した。また、副委員長は大日向委員長の指名により橋元良明委員が就任した。

バラエティー番組における罰ゲーム等について

継続審議となっていたバラエティー番組における罰ゲーム等について、前回委員会で申し合わせたとおり、テレビ局に対する要望文書の原案を本田委員長が作成し、それを基に審議した結果、若干の修正を加えることで了承した。その後、10月25日に「見解」(詳細はこちら)を公表するとともに加盟各社に送付した。

視聴者意見について

京都父親殺人事件とゲーム・アニメ番組との関連を取り上げた情報番組に対して、インターネット上で抗議文が掲載されたこともあって、「アニメが事件と類似しているような番組内容だが、事実とは違う」「事件とアニメの関連性が拡大され、このアニメが放送中止になったことに憤りを感じる」といった、主に10代男性を中心に批判的な意見が多数寄せられた。委員からは次のような意見が出された。

  • 番組内でどう取り上げられたか分からないので、ビデオ視聴して真意を確かめたほうがいいのではないか。
  • 事件との関連の有無は別にして、自主的に放送を中止したということは、表現の自由を自ら放棄しているのではないか。委員会としては中止した経緯も知る必要がある。
  • 視聴者意見では、アニメが放送中止となったのは、情報番組で取り上げたためのように言っているが、事実はアニメを放送している局が自主的に中止したのだから委員会で情報番組を問題にすることではないのではないか。むしろ中止されたアニメが青少年に影響あるのかどうかを問題にすべきだ。
  • ゲームが原作のアニメは、一般的に暴力的・性的内容が強いものが多いと言われている。そういった番組を局が自主的に中止したからといって、表現の自由を危惧することはないのではないか。

以上の審議の結果、同情報番組での京都父親殺人事件とアニメの取り上げ方について、視聴者意見が多数寄せられていることもあり、委員会として内容の確認をするため、当該局に対しビデオ提供を依頼することとなった。また、問題となったアニメを放送していた局に対しても、放送中止に至る理由と同アニメのビデオ提供について協力を求めることとなった。

次に、夕方の情報番組で小学生の強化合宿を取 材した際、男子の入浴シーンで性器が写っていたことに対し「児童・少年ポルノ愛好者の間で動画や映像として出回る危険性もある。局は児童に対してどのような責任を負うのか」「女児の裸については児童買春・ポルノ禁止法を厳しく扱っているが、男児の裸は高学年だろうとも平気で放送するのはおかしい」などといった視聴者意見が寄せられ、委員から次のような意見が述べられた。

  • 以前は、男児の裸に対してはおおらかで、問題にはならなかったが、最近は批判的な意見が多くなってきている。やはりネットなどで利用されることが影響しているのではないか。
  • 日本人の性的な感性が変わってきている。善意のつもりで子どもはかわいいからといって放送してもいいという時代ではなくなって来ている。児童ポルノに関しては、日本もようやく法律ができたが、まだまだ国際的には遅れているということを警告すべきだ。
  • 放送された裸の映像がネット上に出るなどということは、その子どもの一生に関わることなので、ポルノ禁止法の趣旨をよく理解してこういった問題を検討していくことも委員会としての役割だ。
  • 児童ポルノ関しては世界の潮流に遅れないように、法律的なことを含め、委員会でも検討していくことを考えるべきだ。

以上の審議の結果、児童ポルノに関する資料を取り揃え、今後、委員会として時間をかけて調査・研究をしていくことを決めた。

新体制での委員会活動について

大日向委員長、橋元副委員長による新体制の下、改めて青少年委員会のあり方や委員会運営について議論した。

  • 視聴者意見を基にするだけでなく、もっと社会で起きていることに対しても委員会として発信していくべきだ。
  • 中学生モニターに対して、自分が見ている番組だけで社会を知るのではなく、ほかの世界があることを教えてあげたい。例えば民放連の連盟賞を受賞した作品を見せることもその一つだ。
  • 委員会として番組を批判するばかりでなく、いい番組を選び推奨することもやっていきたい。

以上の意見交換の結果、定例の審議のほか、各委員が視聴者意見の中から関心のある社会的なテーマを事前に提案し、委員会で議論していくこととなった。そのためには、月1回の委員会の中で議論するだけではなく、メールを利用するなどして頻繁に委員同士の意見交換を行うこととした。

中学生モニターについて

後期中学生モニターに代わった今月は、8月から10月半ばくらいまでに見た番組についての感想・批判・期待することなどの意見を募集した。結果、33人の新モニター全員から、計43件(1人で複数件の報告あり)のモニター報告が集まった。報告をジャンル別に分けると、バラエティーが断然多く21件、次がドラマで8件、そしてドキュメンタリーと情報・討論番組が3件ずつ、アニメと映画とラジオ番組が2件ずつ、報道番組と音楽番組が1件ずつだった。

局別ではフジテレビ系が13件、日本テレビ系が8件、TBS系が7件、テレビ朝日系が6件、NHKとテレビ東京とテレビ愛知が2件ずつ、読売テレビ・東海ラジオ・NHKFMが1件ずつだった。

  • 件数が多かったバラエティー番組で、5番組に2件ずつ報告があった。『行列のできる法律相談所』は「バラエティーと法律という2つの要素を持つこの番組は、永久に不滅だろう」、『世界一受けたい授業SP』は「これからも、役に立つ情報や考えさせる情報をたくさん、放送して欲しいと思っています。本当にこの番組では考えさせられました」、『ウンナン極限ネタバトル』は「最近見かけなかった本物の芸人を見られるよい番組だった」、『SMAP×SMAP』は「歌、トーク、コントなどがバランスよく配分されていて、毎回飽きることなく、とても面白く見ています」、『探偵ナイトスクープ』は「視聴者参加型の番組です。どんな些細な調査でも行ってしまうところがとても好きです」などと、いずれの番組も好評だった。
    他の11番組に1件ずつ意見があったが、批判は4件で『幸せってなんだっけSP』に「細木数子のワンマンショーのような感じで全体的には少し不快でした」、『からくりNEOドミノ甲子園』に「全然レベルのちがうチームをつれてきて優勝させてしまっては、あまりにも他のチームがかわいそうです。来年この番組があっても、もう見る気はしません」、『クイズ・ガリベン』に「普通、クイズ番組は視聴者も一緒に問題を考えるから面白いのに、問題を言う前から正解が出るのでクイズ番組としてはまったく面白くありませんでした」、『ロンドンハーツ』に「イタズラ番組はおもしろいですが、あとで笑えるソフトなイタズラ番組がいいです」などであった。
  • ドラマでは、9月まで放送されていた『花ざかりの君たちへ』に「このドラマは1秒も見のがしませんでしたッ!!終わってしまってすごくさみしいです!」、「ドラマの最後にオチがあったので、そこもやはり原作がマンガなだけあるな、と思った。ドラマを見終わった後は、納得いったせいか、すっきりした」と好評意見が2件寄せられた。
    他の6番組は1件ずつで、『マラソン』に「自閉症の青年がマラソンに挑戦し、見事3時間以内にゴールする成長物語だ。自閉症の人達の施設へ行って研究してきたという演技は迫真に迫っており、自閉症に関心を持てるようになった」と言う意見が、今月から始まった『医龍2』には「できれば最初のほうで前作をまとめたものを流してほしい」という注文が、『ガリレオ』には「キャストで堅い大人っぽいドラマなのかな?と思ったけれど、見てみると笑える所もありました。これからあの2人のキャラに絶対はまってしまう気がします」という好評意見が寄せられた。
  • ドキュメンタリー分野の3番組にはいずれも共感する意見が寄せられた。『命の輝きスペシャル』に「本では読んで想像するしか出来ませんが、テレビでは本当の現実を見せてくれる所が良い所だと思います。私はこの番組を見て自分の生活環境はとても恵まれていると思いました。だから、もっとその事に気付いてくれる人が増えれば良いと思います」と。ETV特集『ごたごた荘の人々~東京・練馬共同保育所』には「ごたごた荘の魅力がある理由は”保育者と保護者が共に作る保育所”だからだ。他の保育園や幼稚園にも”保育者や保護者が共につくる”園になって欲しいと思う。構成が良く、飽きが来なく、最後まで見られた」。『世界ウルルン滞在記秋風にのって!再会スペシャル』には、「1回の番組で複数の国に出演者が訪ねて、観光では訪れることはできない、その国だけしかもっていない魅力を見ることもできる。日本の家庭とは180度違ったヌー民族の生活を見ることができ良い番組だなと思った」という内容だった。
  • 情報番組では大阪の読売テレビがキー局になっている『情報ライブミヤネ屋』について「関西の”みのもんた”との異名を持つフリーアナウンサー宮根誠司さんの冠番組が、ついに福岡でも始まりました。東京ではできない、話せないような独自の世界がさらにワイドになることを願います」という番組を推奨する意見があった。
  • その他、アニメ番組では『きらりんレボリューション』と『さよなら絶望先生』が、映画では『踊る大捜査線THE MOVIE2』と『火垂るの墓』が、音楽番組では『僕らの音楽』が、いずれも好評だった。
  • ラジオ番組ではNHKFMのラジオドラマ『風神秘抄』に「毎日15分間、15日完結のドラマだった。聞き終えて、ラジオドラマのすごさを改めて感じた。例えば異空間につながる場面。あれは「音」だけだからこそ表現できたのだ。音から自分の頭の中での想像が広がる」と言う意見が寄せられた。

新モニター最初の報告は、番組に共感し絶賛する意見が多く26件で、良かったと賛同する意見を含めると43件中37件もが好評意見であった。賛否両論を記しているのは5件、良くなかったと批判しているのは1件だけだった。

第128回 放送と人権等権利に関する委員会

第128回 – 2007年10月

「”グリーンピア南紀”再生事業の報道」事案のヒアリングと審理

「部落解放同盟大阪府連幹部からの訴え」事案の審理…など

「”グリーンピア南紀”再生事業の報道」事案のヒアリングと審理

“グリーンピア南紀”の再生事業を請け負った香港ボアオのオーナー蒋暁松氏が「読売テレビの報道により、自分の名誉が著しく傷つけられ、また、取材・放送によりプライバシーが侵害された」と申し立てた事案について、放送人権委員会は10月の定例委員会で、申立人・被申立人の双方を個別に招きヒアリングを行った。

申立人の代理人は、「ボアオは土地・建物の賃貸借期間の10年が過ぎれば、勝手に転売できる」とのキャスター発言や「それを狙っている」とのゲストのコメントは、明らかな誤解であり、名誉を著しく傷つけられたと主張した。また、自宅周辺の撮影取材で、家族のプライバシーが侵害されたと訴えた。
被申立人の読売テレビは、「キャスター、ゲストの発言は、事実関係を踏まえて意見を述べたもので、名誉毀損にはあたらない。撮影した建物は、会社と自宅を兼ねたものであり呼び鈴も同一であった。自宅であることは番組では一切報道していない」と主張した。

委員会は、ヒアリングの後、審理を行い、11月初めに起草委員会を開き起草案を作成し、次回11月の委員会では、その案をもとに更に審理を行うことになった。

「部落解放同盟大阪府連幹部からの訴え」事案の審理

本事案は、部落解放同盟大阪府連書記長らが「大阪市の償還金補助問題を取り上げた毎日放送の報道は、解放同盟やそのリーダー個人の名誉権を著しく侵害している」と訴えているもの。

9月の委員会でのヒアリングを受けて、10月5日には起草委員会が開かれ、「委員会決定」の起草委員会草案作りが行われたが、本委員会では、起草委草案をタタキ台に、「本件報道による名誉権侵害の成否」や「表現の仕方及び取材のあり方」などについて意見を交わした。

その結果、「委員会決定」案について大筋意見がまとまり、構成の修正や字句・文言の手直しなどを経て、11月12日(月)午後に「委員会決定の通知・公表」を行うことになった。

苦情概要

9月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情の内訳は次のとおり。

◆人権関連の苦情[6件]

  • 審理・斡旋に関する苦情(特定個人または直接の関係人からの人権関連の苦情)・・・3件
  • 人権一般の苦情(人権関連だが、関係人ではない一般視聴者からの苦情)・・・3件

その他

放送人権委員会設立10周年記念イベントについて

放送人権委員会は今年、発足10周年を迎えた。これを記念し、12月5日(水)に「放送人権委員会10周年フォーラム」を、全国都市会館(東京千代田区平河町2-4-2)で開催することにしているが、これまでにその内容や出席者の顔ぶれがほぼ固まり、10月の委員会に報告された。

報告内容は下記の通り。

  • タイトルは「放送と人権~放送倫理の確立を目指して~」。
  • フォーラムでは、まず、放送人権委員会の竹田稔委員長による「放送による人格権侵害と放送倫理」をテーマとした基調講演があり、次いでパネルディスカッションとなる。
  • パネリストには、ジャーナリストの江川紹子さん、読売新聞編集委員の鈴木嘉一さんをはじめ、放送局側からも加わって頂く。コーディネーターは放送人権委員会委員でもある弁護士の三宅弘さんが担当する。
  • 放送による人権侵害や放送倫理をめぐる問題については、BPOにも視聴者から多くの意見や批判が寄せられている。このためフォーラムには、全国の放送局のコンプライアンス担当だけでなく制作現場の人達にも出席してもらい、人権を守る放送、放送倫理の確立、放送の自主・自律のため具体的で実りのある意見交換を行う。

10月委員会は、次回委員会を11月20日に開くことを決め閉会した。

以上

第6回 放送倫理検証委員会

第6回 – 2007年10月

裁判員制度と事件報道

総務省の行政指導 …など

裁判員制度と事件報道

裁判員制度の発足を1年半後に控え、委員から事件報道のあり方を議論する必要があるのではないかとの問題提起があった。委員会として検討する必要があるのか、あるとするならどういうやり方があるのかを審議した。

まず提案委員から、立法段階からの報道のあり方をめぐる議論の流れが紹介された後、「公正」「推定無罪」「予断排除」「評議の秘密」の裁判の原則、9月のマスコミ倫理懇談会第51回全国大会で最高裁総括参事官から「被疑者があたかも犯人であるかのような事件報道のなかで、裁判員が公正・中立な判断をできるかどうか不安がある」との懸念が表明されていることなどをふまえ、委員会として公正な裁判を受ける被告人の権利と報道の自由をどうバランスをとるべきか、議論を深めるべきではないか、との問題提起があった。

議論の概要は以下の通り。

  • 基本的に、この委員会の存在理由は、既に放送されたものについて議論すること。”予習”としてはわかるが、放送されてから議論するのではないか。
  • 問題になるのはテレビの影響力をどうみるか。基本をおさえるのは大事だが、具体的事例でないと難しい。
  • まだ報道側の自主的なガイドラインができていない。できてからでないと議論もしにくいのではないか。
    この件に関しては、具体的事例がないと議論しにくいという意見が多くだされ、報道側のガイドライン作成を待ち、具体的な番組などがあった時にあらためて議論することになった。

総務省の行政指導

昨年から件数が増えている総務省の行政指導について、委員会として審議するかどうか、するとすればどういうやり方があるかを議論した。

  • 総務省と各局が個別対応しているが、どう対応したのか事例研究し、情報が周知されることが必要ではないか。
  • 総務省が、どういう根拠で指導を行ったかがわからないものが多い。社会に公開する仕組み、いわば”可視化”が重要。
  • 委員会として、運営規則第4条にある「放送倫理を高め、番組の質を向上させるため」と行政指導のあり方・放送局の対応の議論をどう結びつけるのか。
  • 何か問題があるとしても行政指導に対して表現する側(放送局)が毅然とした態度を示さなければ委員会としてはやりようがないのではないか。

こうした意見が出された後、委員長から「委員会として審議あるいは審理している番組などが行政指導を受けていれば、取り上げようもあるかもしれないが、過去に指導を受けた番組について、改めて委員会で議論するのは、委員会の目的からして難しい」との判断が出された。

一般の人にドッキリカメラ手法を用いて、霊能者が亡き人のメッセージなるものを伝え、「傷つけられた」と抗議のあった番組

「善意の放送の形をとりながら、結果的に自分や周囲の人たちが傷つけられた」と出演させられた一般の人から抗議が寄せられた番組について、制作手法や霊能者の使い方などについて審議した。なお、審議に先立ち、事務局が当該放送局の放送後の対応を報告し、出演者から抗議を受けた後、制作放送された当事者の活動を改めて紹介し直したフォロー番組を視聴した。

  • 取り上げた人に対する愛情が感じられない。最初から「感動を作ってやろう」という意図が見える作りだ。
  • 抗議を受けて作ったフォロー番組は、訂正でも何でもない。最初の放送は、相手方の了解をとらずにドッキリ手法で騙している。最初からストーリーありきで作っている。
  • 出演者にとって心外な内容を前提にストーリーができているのではないか。あざとい印象がある。仮に、それが事実であったとしても、触れてほしくない、開示されたくない情報を出すことを本人に断わらずに放送していいのか、という問題があるのではないか。
  • 仮に一般の人をだまして作るドッキリ手法の番組が許されるとしても、結果として撮影された人が喜んで納得しなければ、その時点で失敗。放送してはいけないと思う。
  • 有名タレント、有名な霊能者に会えば喜んでくれる、といった作り手の驕りがどこかにあるのではないか。番組の作り方の問題だと考える。
  • 委員会として何を問題にするのか。一般の人をだましたような作り方と霊能者と呼ばれる人の使い方、その発言内容が問題になるのではないか。また、抗議を受けて作ったフォロー番組は、訂正ではないので一般視聴者はわからない。問題のある番組を作ったという意識がないのでは。
  • 民放連の放送基準には、迷信、占いの類の表現に関する条文や、個人的な問題を扱う場合は、出演者および関係者のプライバシーを侵してはならないとか、不快な感じを与えてはならないなどいくつか条文がある。これに触れるという言い方はできるのではないか。
  • 総務省が放送局の作った基準を理由に行政指導を行うことが増えているので、違うフレームで見るほうがよいと思う。

委員会では、今回の議論をふまえ、問題点を整理したうえで、さらに審議していくことにした。

事務局からの報告

  • 浮くコンクリートは、真っ赤なうそで国民をだましたとの訴え。事務局で当該局から提供された番組録画を視聴した結果、放送表現上問題はないと判断。
  • 光市母子殺害弁護団に対する懲戒請求発言の放送について、公正・公平な検証を求めるとの要請。すでに、弁護士同士で係争中であり、委員会の審理要件に合致せずと判断。
  • 片輪走行競技の不適切な映像表現について、当該局から委員会に報告。視聴者からの指摘で、当該局が調査した結果、記録自体に間違いはなかったが、ビデオで確認した結果、スタントマンのお手本走行の映像を途中挿入していたことが判明。同社のホームページでお詫び。

その他、TBSが委員会の見解を受けたことなどによって、10月1日に組織改正を行ったこととあわせ、井上社長が会見で「番組をもっとちゃんと作るべきとの指摘を受け、非常に恥ずかしい思いをしている。これまでよりきめの細かい監督管理体制とし、番組の質的向上を目指す」と述べたことを報告。

また9月の委員会以降の視聴者意見概要とデータを報告。今年度上半期だけで、BPOに寄せられる意見が前年と比較し、80%増加し、放送局への批判、BPOに対する注文が強まっていることを指摘。

以上