第267回放送と人権等権利に関する委員会

第267回 – 2019年3月

委員会決定、通知公表の報告…など

議事の詳細

日時
2019年3月19日(火)午後4時~5時45分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

奥委員長、市川委員長代行、曽我部委員長代行、紙谷委員、城戸委員、
白波瀬委員、二関委員、廣田委員、水野委員

1.「芸能ニュースに対する申立て」委員会決定、通知公表の報告

本件事案の委員会決定(見解:放送倫理上問題あり)の通知・公表を3月11日に行った。事務局がその概要を報告し、当該局のTBSテレビが放送した決定を伝えるニュース番組と当該番組(通常編成)の同録DVDを視聴した。

2. その他

  • 委員退任の件
     白波瀬佐和子委員が3月末で退任する。

  • 講師派遣の報告

  • 申立ての状況

  • 2019年度の委員会予定

以上

第135回 放送倫理検証委員会

第135回–2019年3月

日本テレビの『世界の果てまでイッテQ!』を審議

第135回放送倫理検証委員会は3月8日に開催され、海外ロケをした「祭り企画」にでっち上げの疑いがあると週刊誌が報じ、審議入りしている日本テレビの『世界の果てまでイッテQ!』について、前回の委員会の後に行われた制作者へのヒアリングの内容が担当委員から報告された。次の委員会では、意見書の骨子案が示される予定。

議事の詳細

日時
2019年3月8日(金)午後5時~午後7時50分
場所
「放送倫理・番組向上機構[BPO]」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

神田委員長、升味委員長代行、岸本委員、斎藤委員、渋谷委員、鈴木委員、中野委員、藤田委員

1. 「海外ロケの企画をでっち上げた疑いがある」と報じられた『世界の果てまでイッテQ!』を審議

日本テレビの「謎とき冒険バラエティー『世界の果てまでイッテQ!』」で、2017年2月に放送された「タイのカリフラワー祭り」と2018年5月に放送された「ラオスの橋祭り」にでっち上げの疑いがあると週刊誌が報じ、委員会は、この二つの「祭り企画」を審議の対象としている。
この日の委員会では、担当委員が、前回の委員会の後に行われたヒアリングの内容について報告した。ヒアリングは、放送局や制作会社の社員のほか、現地ロケに関わった人たちを対象に3日間実施され、担当委員は、企画内容の決め方や現地でのロケ、東京での編集の様子などについて明らかになったことを説明した。これを受けて質疑応答があり、「バラエティーの面白さ、可能性を考えるきっかけになるような議論をしていきたい」といった意見が出された。
次の委員会では、ヒアリングの内容をさらに検討したうえ意見書の骨子案が提出される予定。
なお、神田委員長は『世界の果てまでイッテQ!』の審議には参加していない。

2. その他

宮崎県と鹿児島県のテレビ・ラジオ局9社を対象に鹿児島市で開かれた(2月14日)意見交換会の模様が、出席した委員から報告された。放送局の自主・自律を尊重するBPOの姿勢が理解できたという参加局の感想が紹介され、こうした意見交換会を今後も各地で開催していく意義を確認した。

以上

2019年2月14日

宮崎・鹿児島地区テレビ・ラジオ各局と意見交換会開催

放送倫理検証委員会と宮崎・鹿児島地区のテレビ・ラジオ局9社との意見交換会が、2019年2月14日、鹿児島市内で開かれた。放送局出席者は9局38人、委員会からは神田安積委員長、岸本葉子委員、渋谷秀樹委員、藤田真文委員の4人が出席した。
初めにBPOの濱田純一理事長が「BPOとはなんだろうか」と題してBPOの性格や活動を説明し、「放送人の誇りと緊張が、放送の自由と自律を支えていく。『職業倫理』の基本である、この誇りと緊張を思い起こしてもらう機会をつくることがBPOの役割だ」と話した。
意見交換会は二部構成で行われた。まず第一部では、各局が最近対応した具体的な事例を取り上げ、実際に放送したDVDを見ながら、意見を交わした。この中で、事件を報道した際、被害者側から実名や写真を放送しないでほしいと言われたという複数の放送局の報告に対して、神田委員長は「放送した理由をきちんと説明できるかどうかが大事だ。一律的な答えがあるわけではないので、各放送局が自律的に対応してほしい。その一方で、視聴者の知る権利の観点から、報道しなかった場合のデメリットにも配慮してほしい」と述べた。容疑を持たれている男性が自殺した際、この男性に「さん」を付けて報道したところ、視聴者から抗議が多かったという報告に対して、渋谷委員は「どういう放送をするかしないかは放送局の責任で判断する必要があり、抗議の量に左右されることは、報道機関としてあるべき姿ではないと思う」と述べた。
社会的に問題になった歌手の曲を放送するとクレームが多いというFM局の報告に対して、藤田委員は「一定期間、放送しないという姿勢は理解できるが、行き過ぎた『自粛』には批判もある」と指摘した。また岸本委員は「リスナーの意見に耳を傾けつつも、自分たちはこう考えて放送したときちんと説明できることが大切だ。事件や事故の報道の際に、こういう理由で放送したという説明責任が必要なことと同じだ」と話した。
続く第二部は、宮崎・鹿児島両県の放送局にとって大きな課題の災害報道から議論が始まった。鹿児島県の口永良部島の噴火警戒レベルが上がって住民説明会が開かれた際、取材のために島に入るかどうか、放送局によって判断が分かれた事例が報告された。また宮崎県の放送局からも、新燃岳の噴火取材の難しさについて話があった。東日本大震災のあと、岩手・福島の放送局からヒアリングをした経験がある藤田委員は、取材の安全の大切さを強調するとともに、「被災者の情報を匿名で発表する自治体がある中で、被災直後は、避難所の映像を放送することが大切な安否情報の提供になる。放送する時点で地元の人が必要としている情報を考えて発信することが必要だ」と述べた。
続いてインターネットを放送に利用する際に直面した問題について、実例が報告された。神田委員長は、委員会が2017年9月に出した委員長談話「インターネット上の情報にたよった番組制作について」に触れながら、まず情報の正確さが求められること、そのうえで著作権の権利関係のクリアが問題となることを指摘、また、市議会のホームページを引用して放送したところ議長から抗議を受けたという事例に対して、「公的な機関のホームページであり、放送で引用しても問題ない」と説明した。
意見交換会を通して藤田委員は「委員会が出す意見書を懲罰的に受け止めず、放送にいかしてほしい」と、また岸本委員は「きょうの参加各局は視聴者との距離が近いので、それを番組制作の力にしてください」と感想を述べた。また渋谷委員は「『これを伝えたい』という気持ちを大切にして番組作りにあたってほしい」と話し、神田委員長が「この番組を見たいという視聴者の信頼をそこなわず、放送する勇気をもってほしい」と締めくくった。
最後に、参加局を代表して南日本放送の有山貴史取締役が「私たちの一丁目一番地は『信頼』だということを改めて認識する有意義な会議だった」と述べて、3時間30分を超える会議を終えた。

終了後、参加者から寄せられた感想の一部を以下に紹介する。

  • 大切なのは、私たち放送する側の「覚悟」だと思った。これからも緊張感を持って業務にいかしていきたい。

  • 各社の事例紹介などを通じ、放送倫理とは「視聴者の信頼を裏切らないこと」だと感じた。

  • 報道する側、報道される側、双方から報道を考えるいい機会になった。

  • SNSが発達した時代、ニュースソースの正確さの見極めが大切だと痛感した。

  • ネットと放送局の大きな違いは「信頼」であることを再認識した。

  • 災害報道に関して、災害発生時はキー局から全国報道の要請が殺到するのが常だが、特に初動段階では地元住民に向けた「命を守るための情報発信」が大事、という参加局の意見はもっともで、賛同できた。

  • エリアを超えて、鹿児島・宮崎合同で開催されたことでお互い同じような問題、悩みを抱えていることが分かった。今後は益々こういう情報共有の機会を増やし団結して取り組んでいかなければならないと思う。

  • BPOは、我々のすぐ脇にいる組織なのだと認識し、力づけられた。今日の話を組織内で共有し、よりよい報道を出せるように努めていきたい。

以上

2018年度 第69号

「芸能ニュースに対する申立て」に関する委員会決定

2019年3月11日 放送局:TBSテレビ

見解:放送倫理上問題あり
TBSテレビは、2017年12月29日に「新・情報7daysニュースキャスター超豪華!芸能ニュースランキング2017決定版」で、タレント細川茂樹氏に関し、「パワハラを理由に契約を解除された」などと放送した。
この放送について、細川茂樹氏は「放送は、事務所からパワハラを理由に契約解除されたことを強調して取り上げているが、仮処分決定で事務所側の主張には理由がないことが明白になっており、申立人の名誉・信用を侵害する悪質な狙いがあった」として委員会に申立書を提出した。
委員会は、審理の結果、「放送は、疑惑が相当濃厚であるという事実を摘示するものといえ、申立人の社会的評価を低下させる」としながらも、「名誉毀損の成否について判断するよりも、放送倫理上の問題を取り上げることの方が有益」と判断し、当事者の主張が食い違う紛争・トラブルを扱いながら仮処分決定に触れなかったこと、使用したVTR素材が申立人の名誉や名誉感情に対する配慮に欠いていたことの2点について、放送倫理上の問題があると結論づけた。そしてTBSテレビに対して、本決定の趣旨を真摯に受け止め、掘り下げた検証を行い、今後の番組制作に活かすよう求めた。

【決定の概要】

本件申立ての対象となったのは、TBSテレビで2017年12月29日に放送された『新・情報7days ニュースキャスター超豪華!芸能ニュースランキング2017決定版』(以下、「本件番組」という)の一部である。本件番組は2017年の芸能ニュースをランキング形式で取り上げるものであり、その14位の項目の冒頭に申立人に関して放送された部分が問題となった(この部分を以下、「本件放送」という)。
本件放送では、まず、「14位、俳優・細川茂樹、事務所と契約トラブル」というナレーションのあと、過去に放送された申立人のVTRが放送され、その中で「誰に何を言われようと、やんちゃに生きていきますね」という申立人の発言が流される(以下、「やんちゃ発言VTR」という)。その後再びナレーションで、「昨年末、所属事務所からパワハラを理由に契約解除を告げられた細川茂樹さん。今年5月、契約終了という形で、表舞台から姿を消した」などと述べられる。本件放送の放送時間は31秒である。
本件放送による摘示事実について、「昨年末~」というナレーション自体は多義的であるが、それに先立つやんちゃ発言VTRや、本件放送のテロップも含めると、申立人がパワハラを行ったことを断定しているとまでは言えないが、そうした疑惑が相当程度濃厚であるという事実を摘示するものと言え、申立人の社会的評価を低下させる。
ところで、委員会には事案を人権侵害の問題として扱うか、放送倫理上の問題として扱うかについて、判断の余地が存在する。次の(1)から(3)までを総合的に考慮すると、名誉毀損の成否についての判断をするよりも、放送倫理上の問題を取り上げることの方が、報道被害の解決を図りつつ、正確な放送と放送倫理の高揚への寄与のために有益だと考える。
(1)本件放送がごく短いもので、ナレーション及びテロップそのものは概ね真実であること(もっとも、重大な言及漏れがあることは後述 a)の通りである)、そして、本件放送はごく短いものであり、特に揶揄するような表現を用いているわけでも、パワハラの存在を断定するものでもなく、本件放送そのものが申立人の社会的評価に及ぼした影響は小さいこと、(2)申立人の被害感情が大きいことには理解できる側面があるが、TBSに悪意があったわけではないこと、(3)TBSは早い段階から本件放送に一定の問題があったことを認めて協議に応じてきたのであり、早期に被害回復措置がとられる可能性もあったこと。
そして、次の2点について放送倫理上の問題がある。a)申立人の主張を認める東京地裁の本件仮処分決定に言及しなかったことによって、当事者の主張が食い違う紛争・トラブルの事案を扱う際に特に求められる公平・公正性及び正確性を欠くことになったこと、b)やんちゃ発言VTRを使用したことが申立人の名誉や名誉感情に対する配慮に欠けたこと。他方、本件番組が年末特番であって、申立人の契約トラブルが話題になった時点から時間が経っていることとの関係で、事後確認を十分にしていなかった点に放送倫理上の問題があるとまで言えるかについては、委員の間で一致をみなかった。
本件放送は芸能情報番組の一部であるが、芸能情報については、制作者側に、視聴者が必ずしも真剣に受け止めるわけではないし、芸能人である以上は多少不正確な情報でも甘受すべきだという考えがあるのかもしれない。一般的にはそのように言える場合もあり得るが、本件は申立人の芸能人生命に関わる事案として法的措置にまで訴えていることからすれば、より慎重な考慮が必要であった。
TBSも、本件放送に関しては「言葉足らず」であったとして反省を示しているが、その背景には何があるか、検証が求められる。TBSには、本決定の趣旨を真摯に受け止め、本決定で指摘した諸問題について、「言葉足らず」という総括にとどまらない掘り下げた検証を自ら行い、今後の番組制作に活かしてもらいたい。

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2019年3月11日 第69号委員会決定

放送と人権等権利に関する委員会決定 第69号

申立人
細川茂樹
被申立人
株式会社TBSテレビ
苦情の対象となった番組
『新・情報7daysニュースキャスター 超豪華!芸能ニュースランキング2017決定版』
放送日時
2017年12月29日(金)午後9時00分~午後11時04分
(午後9時57分10秒~57分41秒)

【本決定の構成】

I.事案の内容と経緯

  • 1.放送の概要と申立ての経緯
  • 2.本件放送の背景事情
  • 3.本件放送の内容
  • 4.論点

II.委員会の判断

  • 1.名誉毀損について
    • (1) 摘示事実について
    • (2) 名誉毀損について判断することの適否
  • 2.放送倫理上の問題について
    • (1) 本件仮処分決定への言及がないことについて
    • (2) やんちゃ発言VTRについて
    • (3) 本件仮処分決定後の事情について

III.結論

IV.放送概要

V.申立人の主張と被申立人の答弁

VI.申立ての経緯および審理経過

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2019年3月11日 決定の通知と公表の記者会見

通知は、2019年3月11日午後1時からBPO第1会議室で行われ、午後2時から千代田放送会館2階ホールで公表の記者会見が行われた。
詳細はこちら。

2019年6月18日 委員会決定に対するTBSテレビの対応と取り組み

委員会決定第69号に対して、TBSテレビから対応と取り組みをまとめた報告書が6月11日付で提出され、委員会はこれを了承した。

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第211回 放送と青少年に関する委員会

第211回-2019年2月26日

視聴者からの意見について…など

2019年2月26日、第211回青少年委員会をBPO第1会議室で開催し、7人の委員全員が出席しました。
委員会では、まず1月16日から2月15日までに寄せられた視聴者意見について意見を交わしました。
報道番組や情報番組において、高校教師による生徒への暴行動画が前後のやり取りも含めて流されたことについて、「暴力の加害者を擁護し、被害にあった生徒を叩くことはあってはならない」「これが今どきの高校生だという誤解を与える。"最近の若者は…"という思いしか伝わらず、少しやり過ぎだ」という意見が寄せられました。これに対し委員からは、「ネット上の動画の取り扱い、特に子どもや生徒が登場する場合は、課題があると思う」などの意見が出されました。
2月の中高生モニターのリポートのテーマは「最近見たニュース・報道番組について」でした。29人から報告がありました。
モニターからは、「報道番組を見て思うのは、取り上げ方によって見るほうの考え方が左右されることの怖さです。ある高校で先生が生徒に暴力をふるった事件があったが、一連の流れの一部を流すと、見る側は先生が悪いと取る。その後、全容が流されたが、ここから本当に良いか悪いか議論できると思う」、夜のニュース情報番組について「野田市の少女虐待事件について、司会者やコメンテーターが、自分なりの推測をしていて疑問に思った。『推測』ではあるものの『事実』と捉えられるニュアンスの発言もあったので間違った認識をしてしまう可能性があると思った」、夜のニュース番組ついて「出演者の"内輪ノリ"もなく、あくまで『ニュースを伝える』ことに重点を置いている姿勢が伝わってきた。池江選手の白血病のニュースでは、本人の立場に寄り添い、温かく見守っているような印象を受けた」、1週間のニュースをランキングで紹介する番組について「ニュース番組はあまり意識して見るジャンルではないが、今、社会で何が起きているかちゃんと知るべきだと思った。この番組は短時間で1週間のニュースをだいたい知ることができるし、今さら聞けないニュースの用語もわかりやすく解説してくれるため、毎週見る習慣をつけようと思った」などの意見が寄せられました。委員会では、これらの意見について議論しました。
次回は3月26日に定例委員会を開催します。

議事の詳細

日時
2019年2月26日(火) 午後4時30分~午後6時30分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
調査研究について
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、緑川由香副委員長、稲増龍夫委員、大平健委員、菅原ますみ委員、中橋雄委員、吉永みち子委員

視聴者からの意見について

報道番組や情報番組において、高校教師による生徒への暴行動画が前後のやり取りも含めて放送されたことについて、「番組の出演者が、生徒側が挑発したと決めつける発言をした。事実確認が取れていない時点で生徒が悪いと決めつけるのは不適切だ」「暴力の加害者を擁護し、被害にあった生徒を叩くことはあってはならない」「これが今どきの高校生だという誤解を与える。"最近の若者は…"という思いしか伝わらず、少しやり過ぎだ」などといった意見が寄せられました。これに対し委員からは、「ネット上の動画の取り扱い、特に子どもや生徒が登場する場合は、課題があると思う」との意見が出されました。
情報番組において、高校生が自らの救急車による搬送場面をソーシャルメディア(SNS)に投稿していたというニュースについて、「緊急性の高い救急車内でこの行為はいかがなものかと批判的に取り上げているが、SNSで当事者の高校生が特定され、プライバシーがさらされてしまっている。番組がきっかけになったのではないか。本人の責任ではあるが、一人の青年の人生に何らかの影響を与えたかもしれず、SNSの扱いについて放送局は慎重になるべきだ」との意見が寄せられました。これに対し委員からは、「放送では個人が特定されないよう映像的な配慮はなされているが、テレビに出てしまうことによる影響の大きさを放送局側も意識するべきだ」との意見が出されました。
学校が舞台のバラエティー番組において、出演者が鉛筆の芯の原料は鉛と発言したことに対して、「鉛筆の芯は黒鉛で鉛を使うことはあり得ない。子どもも見る番組なのに作りがお粗末すぎる」との意見が寄せられました。これに対して委員からは、「正しくない知識を子どもたちに刷り込むのは良くない」「間違ったことを放送した場合は、訂正するべきではないか」との意見が出されました。
これらの件に関しては、これ以上話し合う必要ない、となりました。

中高生モニター報告について

34人の中高生モニターにお願いした2月のテーマは、「最近見たニュース・報道番組について」でした。また、「自由記述」と「青少年へのおすすめ番組について」の欄も設けました。全部で29人から報告がありました。
「最近見たニュース・報道番組について」では、全部で17番組について報告がありました。複数のモニターが取り上げた番組は6番組で、『news zero』(日本テレビ)と『報道ステーション』(テレビ朝日)を4人、『NHKニュース7』(NHK総合)と『めざましテレビ』(フジテレビ)を3人、『news every.』(日本テレビ)と『Mr.サンデー』(フジテレビ)をそれぞれ2人が取り上げていました。
また、「自由記述」を含め複数の報告が寄せられたトピックスがいくつかあり、アイドルグループの活動休止のニュースについては最多の4人から報告がありました。
「青少年へのおすすめ番組」では、『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞』(日本テレビ)を5人のモニターが取り上げています。

◆委員の感想◆

  • 【最近見たニュース・報道番組について】

    • ある情報番組で「占いのおもしろコーナーがあるので小学生に受けがいい。でも中学校だともっとニュースの多い番組を見ると思う」という報告があったが、子どもなりに、年齢による発達段階に応じて必要な情報があるということを指摘していて面白いと思った。

    • 中高生にとってテレビは、報道であれ、ドキュメンタリーであれ、楽しくて面白くてわかりやすいといことが評価の基準になっているようだと感じた。もちろん中高生なので、社会的なことに対する理解がまだ少ないのかなと思う半面、自分自身を振り返ると全く真逆で、報道番組は、世の中で起きている問題や暗いことも教えてくれるというところに意味があると思っていた。しかし、今の中高生にとっては、報道さえも「楽しい」ということがキーワードになっているのかもしれない。報道番組って今、何なんだろうということを考えながら読んでいた。

    • 全体についての印象だが、これまでは報道の公正・中立を求めるような意見が割とあったが、今回はそのような意見が見られず、時事問題ではない芸能的なニュースについての報告が多いように感じた。去年までとちょっと趣向が変わったと思いながら全体を見ていた。

    • もしかすると去年まではいろいろと批判的な報道などもあったが、今年はそのような伝え方が減ったという面があるのかもしれない。ある事象を淡々と伝えることはあっても、社会的・政治的に争点になっている問題について報じるニュースは、より神経質に、公平に、偏向をなくす方向に向かっているのかもしれない。

  • 【自由記述について】

    • ラジオで聴いたニュースが、テレビよりも詳しく解説され、細かい情報があって、いつも以上に興味を持ったという報告があった。ある意味、テレビは映像を伴うので映像に頼ってしまう部分があり、説明をはしょってしまう側面がある。しかし、説明をするということは、恐らくそのニュースの本質を報じる側がつかむわけで、映像に頼らない分、ラジオのほうが人の興味をひく説明になっているのかもしれず、これはテレビも考えないといけない課題かもしれない。

    • 今、テレビの演出として多いパネルショーについて指摘をしたモニターがいた。事件の概要などを説明する際に、わかりやすい演出ではあるが、人の顔写真をまるで記号のようにペタペタとあっちに貼ったり、こっちに貼ったりすることは「人をものとして扱っているようで嫌な気持ちになった」という感想だった。たしかに、わかりやすいということを主眼にしていくと、何気なく行ってしまう演出ではあるが、それはやはり少し無神経なのかもしれないというようなことを、この指摘を受けて考えた。

    • 「事件が不起訴になったとき、逮捕時に比べてあまり報道されないことが気になりました」という感想があった。逮捕されたということで社会的信用が落ちており、不起訴であるならば名誉を回復すべきではないか、という指摘だが、これも一つの問題提起だと感じた。

◆モニターからの報告◆

  • 【最近見たニュース・報道番組について】

    • 『news every.』(日本テレビ)水泳の池江選手が白血病になったニュースについてです。これからの活躍を期待されている選手が「白血病」という病気になったことで「白血病」について関心が高まり、骨髄ドナー登録者が増加したり、白血病経験者の心のこもったコメントが公開され、影響の大きさに驚いた。(東京・中学2年・男子)

    • 『めざましテレビ』(フジテレビ)占いなどの面白いコーナーがあるので小学生には受けがいいと思った。中学生になると社会科などで時事問題があるのでもっとニュースの多い番組を見るようになるのかな、と思った。(新潟・中学2年・男子)

    • 『報道ステーション』(テレビ朝日)報道番組を見ていて思うのは、取り上げ方によって視聴者側の考え方が大きく左右されることの怖さです。ある高校で、教師が生徒に暴力をふるった事件がありました。一連の流れの一部分を放送すると視聴者は「教師が悪い」と受け取ります。私も最初はそう思いました。でもすぐに全容が報道されました。そこで教師が手をあげた理由もわかり、ここから初めて本当に良いか悪いかの議論ができます。その後、明石市長の暴言・パワハラ発言問題が出ました。しかし、問題部分の続きの市長の発言はほとんど報道されていない気がします。私は、その続きの部分こそ市長が本当に言いたかったことではないかと考え、あらためてニュースは全容を報道してほしいと思いました。(大阪・中学3年・女子)

    • 『Mr.サンデー』(フジテレビ)野田市の少女が虐待死した事件について連日報道されていますが、この番組では司会者やコメンテーターが自分なりの推測をしていて疑問に思いました。「推測」なのに「事実」ととらえられるようなニュアンスの発言もあったので、視聴者に間違えた認識をさせてしまう可能性があると思った。(東京・中学3年・女子)

    • 『NHKニュース7』(NHK総合)ニュースの伝え方で気づいたことは、厚生労働省の統計不正問題を伝える時の背景に、天気の薄暗い日の東京の街並みを空から映した映像が流れて、なんだか「暗黒の東京」のようなイメージが感じられたり、アメリカの大統領選挙の話題の中では、トランプ大統領の意見や考えが赤い文字や赤く縁取りされた書体の字幕で示されていたのが、印象的で面白いと思いました。ニュース番組を作っている人たちは、映像や字幕のデザインも、とても工夫しているのだと感じました。(福岡・中学3年・女子)

    • 『報道ステーション』(テレビ朝日)出演者の「内輪ノリ」のようなものもなく、あくまで「ニュースを伝える」ということに重点を置いているという姿勢が伝わってきた。水泳の池江選手の「白血病」について取り上げていたが、本人の立場に寄り添い、温かく見守ってあげているような印象を受けた。(兵庫・高校1年・男子)

    • 『報道特集』(TBSテレビ)私は、毎朝新聞を見ている。見るのは、興味がある経済欄と地方欄。私たちは、何か情報を得ようとするとき、本を読んだり、インターネットで調べたりする。これは、多くの情報を得られることにはつながるが、この情報収集は自分の常識、経験の範囲でしか行うことができない。何か、調べるときには必ず、「何かに役にたつはずだ」という意識が入っているからである。しかし、このようなやり方では知識の総量は増やせたとしても、知識の多様性・幅は増やせないと思う。そこで、意味をなすのが、ニュース番組だと思う。ニュース番組を見ていれば、興味がない情報も否が応でも強制的に入ってくる。そのような環境は意外と大事だと思う。現代では、このような興味のない情報が入ってくる機会はますます減っている。特にインターネットの世界ではソーシャルネットワークやリコメンド機能が発達し、個人に流れてくる情報がますます偏るようになっている。自分自身にあった情報を効率よく手に入れることができる。たしかに、それはとても便利だ。しかし、それは同時に問題でもあると思う。そればかりに頼りすぎてしまうと知識の幅や多様性がますます失われていくからだ。そして知識を広げようにも、そのことを知らないということを、知らないため、広げられない。そういう意味で、これからもニュース番組を見続けようと思った。そして、そのためにニュース番組のより一層の情報の普遍化、信頼性の向上に期待したい。(福井・高校1年・女子)

    • 『週刊まるわかりニュース』(NHK総合)ニュース番組はあまり意識して見るようなジャンルではないが、今、社会で何が起きているのかということをちゃんと知るべきだと思った。この番組なら30分という短時間で1週間のニュースをおおよそ知ることができるし、いまさら聞けないと思うようなニュースの用語などもわかりやすく解説してくれるので毎週見る習慣をつけたいと思った。(東京・高校2年・女子)

  • 【自由記述】

    • ラジオでニュースを聴いていて、テレビより詳しく解説されていたり細かい情報があったりして、いつも以上に興味がわきました。このように細かい情報のニュースは災害の時にラジオが大事だと言われる所以だと思いました。(岐阜・中学2年・女子)

    • 情報番組の虐待のニュースで、人の顔写真をまるで記号のようにフリップに貼ったりしていた。人をモノとして扱っているようで嫌な気持ちになった。(福岡・中学2年・男子)

    • 事件が不起訴になった時、逮捕された時に比べ、あまり報道されないことが気になりました。逮捕された、という報道がされることによって、その人の社会的信用は地に落ちてしまいます。いくら無罪と推定されていても、人は有罪だという目で見てしまうのです。そして、不起訴となったとしても、大きく報道されず、新聞の片隅に小さく掲載されるだけです。せめて逮捕時と同じくらいで、不起訴になったことを報道すべきだと思います。そうすることによって、少しでも社会復帰しやすい環境にすべきだと思います。(福井・高校1年・女子)

    • 朝の情報番組で衝撃映像を流すコーナーがあり、その時にとても緊迫感のあるBGMが流れるので、毎朝その音にビビッています。夕方のバラエティーなどならいいけど、朝からはやめてほしいと思います。(東京。高校2年・女子)

  • 【青少年へのおすすめ番組】

    • 『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞』(日本テレビ)40年間も続いている番組なので私もよく見ています。一般の方々が協力して良いものを作り上げようとする姿勢に毎回驚くとともに、とても楽しく見ています。(東京・高校2年・女子)

    • 『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞』(日本テレビ)今年も様々なアイデア作品が見られて面白かったです。来年はどんな作品が見られるのだろうと楽しみになる番組です。(山梨・高校2年・女子)

調査研究について

次期調査研究について、担当の中橋委員より、3月の委員会に今後の調査の方針を提案したい旨、報告がありました。

今後の予定について

  • 2月23日(土)昨年に引き続いて東京で開催された「学校の先生方との意見交換会」について、出席した委員から感想が述べられ、総括しました。また、2019年度の意見交換会について、事務局より説明がありました。

以上

2019年2月に視聴者から寄せられた意見

2019年2月に視聴者から寄せられた意見

飲食店やコンビニで働くアルバイト店員による不適切動画を取り上げた情報系番組など、投稿動画に関する報道のあり方への意見など。

2019年2月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,130件で、先月と比較して671件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話28%、郵便 0.6%、FAX 0.4%。
男女別は男性68%、女性31%、不明1%で、世代別では40歳代25%、30歳代22%、50歳代21%、20歳代16%、60歳以上13%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該放送局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。2月の通知数は延べ590件【50局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、23件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

飲食店やコンビニで働くアルバイト店員による不適切動画を取り上げた情報系番組など、投稿動画に関する報道のあり方への意見が多く寄せられた。
ラジオに関する意見は46件、CMについては26件あった。

青少年に関する意見

2月中に青少年委員会に寄せられた意見は64件で、前月から16件減少した。
今月は「表現・演出」が23件、「いじめ・虐待」が8件、「報道・情報」と「低俗・モラル」がそれぞれ6件と続いた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 女子競泳選手が白血病であると公表したことが、大きなニュースとなっている。翌日も同様に、どの番組も長い時間をかけてこの話題を取り上げていた。このような話題は、病気を公表したという事実だけでよい。「過去に白血病を患った有名人一覧」などの情報はいらない。今、何よりも不安なのは彼女本人であろうし、多くの白血病の患者さんも見ている。そっと見守るようにしてほしい。

  • このところ、高齢者や児童への虐待報道が多いが、その中でも、施設職員による犯罪行為が多発しており、これらの報道がもたらす影響として、福祉関連業務従事者に対する社会的評価の下落や、人手不足に拍車がかかることは必至だ。また、仕事内容を伝えるにしても、従事者個人に焦点を当て、綺麗な部分だけを紹介し、結局は施設の宣伝的な作りの番組が多く、社会福祉に関する問題を掘り下げて報道しようとする姿勢が感じられない。実際の現場の声を集約して伝えることがまずは大事で、それらの声を基に番組を構成したほうが、視聴者に真意が伝わるのではないか。

  • 火災や災害の現場で救護活動をせずに、その様子を撮影・取材できるのは、報道に従事する者に与えられた特権であり、そのほかの人たちには、目前の被災者の救護活動にあたるなどの倫理的な義務があると考えている。一方、昨今の情報系番組などでは、報道に従事しない視聴者が、災害を待ち構えて撮影したとしか思えない動画や、盗撮の疑いのある動画が無分別に放送されている。昨年の台風時、屋上の小屋が暴風で吹き飛ばされる場面や、横断歩道手前のマンホールから水が吹き上げる場面の動画は、ことが起きる前から撮影されていて、ことが起きることを期待している撮影者の意図が明白だ。また最近、飼い犬虐待の動画が流れているが、これも蹴りを入れる前から撮影されているので、ことが起きるのを期待していると言える。しかも、飼い主に分からないように撮った、後方からの盗撮映像である。このようなことから、視聴者投稿動画などの放送に関しては、一定のガイドラインを作成し、その周知・徹底を図ってもらいたい。

【番組全般・その他】

  • 昼の番組で、アルバイト店員の不適切動画を取り上げていた。「動画を撮った人間も、拡散させた人間も、同様に責任がある…」と結論づけていたが、私のような高齢の視聴者は、ことの次第をテレビで初めて知った。であれば、拡散させたテレビにも責任があるのではないか。テレビで取り上げることの影響力を再認識したほうがいい。

  • 無料で商品が当選するという深夜番組を見たが、多くの視聴者が企画に参加できず、また、番組進行もめちゃくちゃなまま終了。SNS上は炎上状態になった。番組内でシステム不具合について謝罪を述べる司会者の横で、半笑いで立つもう一名の女性司会者、笑い顔で映り込むスタッフなど、ことの深刻さを理解していない姿勢が強く感じられた。

  • BS放送が、長時間のTVショッピング番組、ドラマの再放送、韓流ドラマばかりなのは如何なものか。TVショッピングは、CMを延々見せられているとしか思えない。また、海外の様々な番組を放送するなら納得できるが、なぜ韓流ドラマばかり放送するのか。公共放送なのに、このような番組ばかりだとテレビを見るのが嫌になる。嫌なら見るなということなのかもしれないが、それにしても多少は視聴者の要望も聞いて、番組の編成を考えてほしい。

  • 朝の番組で千葉県の女子児童虐待死事件を取り上げていた。市役所、教育委員会、児童相談所を一方的な悪に見立てて非難を浴びせ、記者会見の様子も一部の質疑応答だけを切り取って流していた。この事件を鑑みるに、関係機関の対応に問題がなかったとは言えないが、それには法制度の不備、昨今の行政機関の立場の弱さや人員の慢性的な不足、その他、社会の側面に起因することは明白である。それにも関わらず、それらの諸要件にはほとんど言及することなく、視聴者が溜飲を下げることだけを狙った勧善懲悪的な報じ方は、いかにも非建設的で見苦しかった。

  • "テレビ離れと言われる昨今、その理由を若者が、「原因は、レジャーの多様化や生活スタイルの変化にあるとしているが、そうではない。質の悪い番組は見ず、浮いた時間を他のことに充てるようになっただけなのだ…」と夕方の情報系番組で指摘していたが、私も同感だ。視聴者が知りたいのは事実であるのに、そこを無視して無責任にあおり立てるだけの番組を誰も見るわけがない。「CMのあと重大発表…」など、誇大広告的な手法にも多くの視聴者が辟易している。そこを改めない限り、"テレビ離れは今後加速していくものと危惧している。

【ラジオ】

  • 各放送局が共同でラジオのキャンペーンを始めた。リスナーのオススメ番組のツイート募集や、番組のコラボといったものがあり、ラジオの魅力が伝わる良い企画だと思う。その一方で、10代の若者たちにラジオを聞いてもらおうとするならば、「radikoの使い方について教えるサイト」などがなければ、意味がないのでは?とも感じた。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • 学校が舞台のバラエティー番組において、鉛筆の製造現場を紹介する映像の説明で「原材料が鉛だ」と紹介していた。鉛筆に鉛を使うことはあり得ない。黒鉛だ。子どもも見る番組なのに作りがお粗末だ。

  • 10代の出演者がクイズに答えるバラエティー番組で、正解できなければ他の出演者に電流を流すという罰ゲームが行われていて、電流を流された女性は言葉が出なくなるほど泣いていた。いくら番組の企画とは言え、かわいそうだ。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • 様々な実験をするバラエティー番組で、スキンヘッドのタレントの頭の上で炎を上げてチャーハンを作っていたが、子どもに見せられる内容ではなかった。髪の毛がないことへのイジリは、いじめにしか見えない。

【「報道・情報」に関する意見】

  • 朝の情報番組で「教師が生徒に手をあげる」「飼い犬を蹴り上げる」など、目を背けたくなる映像が映されるが、コメンテーターが話している間、何度も何度も繰り返し流される。心が削られて行くようで大変苦しい。子どもがあのような映像を繰り返し目にすることにより、何らかの心的ストレスを受けるのではないか。

  • 聴覚障害支援学校の前校長が児童ポルノ法違反で逮捕されたことを報道するためなのか、学校の外観を撮影していた。耳の聞こえない子どもたちは視覚が発達してるので学校前で撮影する様子は、登校する子どもたち、送迎している親に大きなストレスを与えている。報じてもらって一向に構わないが、取材する際には配慮してほしい。