第55回 放送倫理検証委員会

第55回 – 2012年12月

原発事故による放射能が日本各地の食事に与える影響を検証したデータに誤りがあり、謝罪と訂正を行ったNHK『あさイチ』

事前収録した出演者の映像を生中継であるかのように演出した日本テレビの音楽番組『ベストアーティスト2011』 ……など

第55回放送倫理検証委員会は12月9日に開催された。
まず、NHKの情報番組『あさイチ』が、原発事故による放射能の食事に与える影響を検証した企画を放送した際に、誤ったデータが使われたことについて討議を行った。結論を出す前に、NHKが12月15日に予定しているミスがなぜ起こったかを明らかにする放送を見る必要があるということで、継続討議となった。
日本テレビ『日テレ系音楽の祭典 ベストアーティスト2011』が3時間の生放送中に、2組のアーティストの演奏を生中継を装って挿入した問題についても討議を行った。生であるという付加価値に寄り掛かった、嘘がすぐにわかるような拙い演出手法ではあるが、当該局としては、今後視聴者の誤解を招かない別な手法を考え、導入すると表明しているので審議入りはしないこととした。
また、「東海テレビ放送『ぴーかんテレビ』問題に関する提言」については、前回の2局に続いて、新たに3局からの対応が事務局から報告された。

議事の詳細

日時
2011年12月9日(金) 午後5時~7時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
川端委員長、小町谷委員長代行、吉岡委員長代行、石井委員、香山委員、是枝委員、重松委員、立花委員、服部委員、水島委員

原発事故による放射能が日本各地の食事に与える影響を検証したデータに誤りがあり、謝罪と訂正を行ったNHK『あさイチ』

NHKの情報番組『あさイチ』で、10月17日、「放射能大丈夫?日本列島・食卓まるごと調査」と題して全国7家族を対象に食事に含まれる放射性物質の量を1週間分調査、分析した結果を放送した。放送されたデータについて視聴者から誤りがあると指摘を受け、11月24日同番組の冒頭でこの時点までに判明した誤りについて謝罪、訂正する放送を行い、更に12月15日に、間違いが起きた原因について、改めて同番組の中で詳しく説明することを公表した。
委員会では10月と11月の両放送の視聴、NHKのホームページ、NHKから提出された経過報告をもとに討議を行った。議論の中では、11月の謝罪と訂正の放送が、当面判明した間違いを説明したものであり、NHK自体もより慎重な調査・分析が必要としていることから、12月15日の『あさイチ』の放送内容を検討するまで判断を留保した方が良いとの意見が大勢を占めた。
このため、委員会は12月15日の『あさイチ』での放送を視聴した後に議論を再開する事になった。

【委員の主な意見】

  • 11月24日の放送はとりあえずお詫びをということで終わっていると思う。12月15日の放送を見ないと判断がつかないところがある。
  • 検出限界についての説明があやふやになっている。この意味をきちんと説明して欲しい。
  • 誤りが事後に判明したのだとすると、倫理上の問題ではないのではないか。あらかじめ分かっていてやったとは考えにくい。
  • ホームページで原因は分析装置の不備といっているが、混乱を招く言い方ではないだろうか。

事前収録した出演者の映像を生中継であるかのように演出した日本テレビの音楽番組『ベストアーティスト2011』

11月30日に放送された日本テレビの『ベストアーティスト2011』は、午後7時から約3時間にわたり幕張メッセから生放送されたが、このうち2組のアーティストの映像が2週間前に収録されたものであったという事案。
放送では、生放送の会場から、司会者が別会場に呼びかける形をとり、収録の際もそれを受けるやり取りをしたもので、画面上にもパラボラアンテナのマークが表示されていた。放送後、視聴者から「てっきり生で歌っているのかと思った。騙された」という批判が相次いだ。当該局は、騙す意図はなく音楽番組としての臨場感、疾走感を出すための演出である旨の経緯報告を委員会に提出した。また、収録の際、観覧客に「口外しないよう求めた」と報じた一部記事に対し、そうした趣旨の説明はしていない、と述べている。
委員会では、演出の範囲、視聴者の許容度、実質的被害者の有無など様々な観点から論議が行われた。また、この番組の後で放送された他の放送局の音楽番組で、冒頭に収録部分があることを断った事例があったことも話題となった。
その結果、このような演出手法に問題がないとは言えないものの、視聴者の誤解を招かない新たな手法を考えたい、とする当該局の姿勢に期待し、審議入りはしないこととした。

【委員の主な意見】

  • 3時間生放送という謳い方がどうかだ。収録だと言われなきゃわからないし、いかにも生放送のような挨拶も交わしているので、姑息といえば姑息だ。
  • 生放送であることの付加価値を作り手が感じているから偽ったのだろう。
  • 生放送の臨場感を作るために、自然に乗っかるように収録映像を入れたもので、報道的な生の価値とエンターテイメント的な生の価値は別ではないか。
  • 収録であることがバレないはずはなく、騙す、騙されるということではなくて、サービス精神で下手を打ったということだ。
  • 会場の客のボルテージを下げないためという局の説明だが、これはある意味で会場の客をも騙している。あまり良い感じはしない。演出方法としてもセコい。
  • 生でないことが分かってしまう時代なのだから、そのことを考えて演出することが大事だ。
  • この様な演出手法で問題はない、と委員会が言っているようには捉えられたくない。
  • 当該局も別の新たな手法を考える、と言っているので、そこに期待を残したい。

福岡の各局と検証委員会との「意見交換会」開催

在福テレビ局とBPO検証委員会との意見交換会が、2011年12月6日、福岡放送の9階大会議室で開かれた。前年の大阪に続く2回目の開催である。RKB毎日放送、九州朝日放送、テレビ西日本、福岡放送、TVQ九州放送、NHK福岡放送局の6局を中心に、九州・沖縄地区からの参加局を含めて14局約90人が出席した。
委員会側からは、川端委員長をはじめ、小町谷・吉岡両委員長代行、香山・是枝・重松・服部・水島各委員のあわせて8人が参加した。この意見交換会は、放送局の取材・制作現場の人たちに、委員会の活動について理解と認識を深めてもらうとともに、放送局側からも委員会に対する疑問や要望などを、率直に語ってもらおうという趣旨に基づくもの。双方が本音の意見を交換できるようにという趣旨から、今回も非公開で行われた。意見交換のテーマとして、今回は2つの柱を設定した。

  • 2011年は、報道番組や情報バラエティーで、事実や情報の取り扱いの杜撰さを指摘する委員会決定が相次いだことについて、どう考えるか。
  • 東海テレビの「ぴーかんテレビ問題」を受けて、委員会がすべてのBPO加盟社を対象に公表した「提言」について、どう受け止めたか。

テーマ(1)については、情報の確認=裏を取ることに関連して、出席者のなかから「完全無農薬の野菜」と紹介する際に、実態は店頭の表示などを信用してそのまま伝えており、生産者まで溯っての裏取りには限界がある場合が多いなどの意見が出された。また、テーマ(2)をめぐっては、他山の石として放送現場の再点検を進めているという発言が目立ったが、たった一人の非常識な行為によって、放送界全体に問題があるように言われるのはおかしいという意見もあった。意見交換会は、予定の3時間を15分余りオーバーして午後5時前に終了し、会場を移して懇親会が行われた。懇親会には6局の社長・放送局長も全員参加し、委員を囲んでの歓談が続いた。各局から寄せられた出席者の声としては、「多くの委員から生の話が聞けたことはとても有意義。検証委員会が身近になった」「議論が盛り上がってきたなと思ったらもう終わりという感じで、もの足りなかった」「テーマをもっと絞り込んで、議論が噛みあうように工夫してほしい」などが多かった。
「8人もの委員が参加されたのだから、分科会のような方法も加味すれば、もっと充実した意見交換ができたと思う」との指摘も相当数あったので、次回への検討課題にしたいと考えている。

以上

第178回 放送と人権等権利に関する委員会

第178回 – 2011年12月

委員会運営上の検討課題

在京・在阪放送局への聞き取り調査 ……など

審理において当事者から直接事情を聞くヒアリングを改善するための具体案がまとまった。BPO事務局が行った在京・在阪の放送局への聞き取り調査の報告をもとに意見を交わした。

議事の詳細

日時
2011年12月20日(火) 午後4時~6時25分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
堀野委員長、樺山委員長代行、三宅委員長代行、大石委員、小山委員、坂井委員、武田委員、田中委員

委員会運営上の検討課題

審理において申立人と被申立人(放送局)の双方から直接事情を聞くヒアリングの改善について、前回委員会の議論のまとめをもとに詰めの検討を行った。
この結果、書面審理で明らかになった論点や申立人が明確に主張していない点を含め、委員会が問題意識を持つに至った放送倫理上の問題点についてヒアリング前に書面で送付することや、ヒアリング終了後に書面で回答の追加、補足ができること等の改善を講じることでまとまった。
また、苦情申立ての受理から「委員会決定」の通知・公表に至る委員会運営のあり方全般についてもこれまでの検討をもとに最終的なとりまとめをしたが、申立ての受理をめぐって議論となり、次回、さらに検討することとなった。

在京・在阪放送局への聞き取り調査

BPO事務局では2011年9月から10月にかけ在京・在阪の民放テレビ局およびNHK計12局と在京のAM民放ラジオ3局を対象に、BPOの活動について聞き取り調査を実施した。調査はスタッフが各局に出向き、BPOを担当する部門や報道・制作現場の関係者に直接面談して尋ねた。
この日の委員会では、調査結果を(1)BPOの委員会決定や意見書の局内での周知等、BPOの活動全般について局がどう受け止め対応しているか、(2)放送人権委員会に対する局からの意見・要望、の二つに分けてそれぞれ事務局担当者から報告し、これを受けて各委員が全体的な感想や意見を述べた。
次回から、放送人権委員会への意見・要望について議論することにしている。

11月の苦情概要

11月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情・相談・批判の内訳は以下の通り。

  • 審理・斡旋に関する苦情・相談・・・・・2件
    (個人又は直接の関係人からの要請)
  • 人権一般の苦情や批判・・・・・・・・・・・15件
    (人権問題、報道被害、差別的表現など一般視聴者からの苦情や批判)

その他

  • 放送人権委員会では2月にNHKを訪問することになった。放送現場を視察した後、関係スタッフとの意見交換を予定している。
  • 次回委員会は2012年1月17日(火)に開かれることになった。

以上

第128回 放送と青少年に関する委員会

第128回 – 2011年12月

視聴者意見について

中高生モニターについて …など

第128回青少年委員会は12月20日に開催され、11月15日から12月12日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に審議したほか、12月度の中高生モニター報告及び来年度の活動予定等について審議した。

議事の詳細

日時
2011年12月20日(火) 午後4時30分~7時00分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、境副委員長、小田桐委員、加藤委員、軍司委員、萩原委員、渡邊委員

視聴者意見について

担当委員及び事務局より、今月の視聴者意見の概要等について報告を受けた上で、各委員からの意見が述べられた結果、審議対象とするべき番組はなかった。

中高生モニターについて

12月~来年2月まで「ドラマ・アニメ番組」のジャンルを取り上げる。12月のテーマは、最近見たドラマ・アニメの中から「好きな番組、面白い番組」を選んで、どこが面白かったのか、どんな設定や構成、俳優や声優に好感が持てたかなどについて意見を求め、27人からリポートが届いた。
今回はドラマについてのリポートが多く、23人が19番組について報告してくれた(ドラマ・アニメの重複あり)。最も意見の多かったのは日本テレビの『家政婦のミタ』で5人(重複あり)、『ドン★キホーテ』に2人で、日本テレビの番組に合計8人から感想が寄せられた。TBSでは『南極大陸』『ランナウェイ』など5番組について5人、テレビ朝日では『相棒』『はぐれ刑事純情派』など4番組に4人から報告が届いた。フジテレビとNHKの番組にはそれぞれ3人から意見が寄せられ、フジテレビ『謎解きはディナーのあとで』に2人、NHKでは『坂の上の雲』『真珠湾からの帰還』など別々の番組だった。
アニメでは、『名探偵コナン』(日本テレビ系列)や『けいおん!』(TBS)、『ノイタミナ』(フジテレビ)など、7人から(重複あり)別々の8番組についてのリポートが寄せられた。

  • 「私が今毎週欠かさず見ているのは『家政婦のミタ』です。このドラマはタイトルが印象的で、番組が始まる前から興味を持ちました。この番組のいちばんの見所はやはりミタさんです。回を重ねるにつれて過去が明らかになっていくという構成は、どのドラマでも視聴者をひきつけると思います。あとミタさんの発言も毎回同じセリフがあり、家族で見ていて次のセリフをあて合ったりして楽しめます。また、このドラマでは父親と子どもの関係が変化していくのも見所の1つだと感じます」。(東京・高校1年女子)
  • 「『家政婦のミタ』は見ていて目が離せないといった感じだった。1話1話刺激の強い内容なので、あれだけの視聴率が取れているのだと思う。このご時世マジメにやっていては視聴率など取れないと思うので、放送コードギリギリのことをやれば、おのずと視聴率もついてくると思う」。(栃木・高校1年男子)
  • 「私が最近見ている好きな番組は『謎解きはディナーのあとで』です。北川景子さん演じる宝生麗子と、櫻井翔さん演じる執事の影山が事件を解決していくのですが、その過程がとても面白いです。原作と違う設定も良かったです。原作はあの人が犯人だったから、あの人捕まるんだと思って見ていたら、実は別の人物が犯人だったという予想外の展開で驚きました。原作を読んでいる人にも飽きない作品だと思います」。(岡山・中学2年女子)
  • 「父が仕事の合間に見るため撮りだめした『はぐれ刑事純情派』を見てとても面白いと思い、すぐに好きになりました。藤田まことさん扮する安浦刑事が主人公で、毎回事件解決にむけて奔走しますが、事件を起こさざるを得なかった犯罪者の立場を常に考慮し、犯罪行為そのものは許さないものの人を憎まずの精神がとても印象的で、私たちが今後生きていく上でとても参考になることがちりばめられているように思いました。また、安浦刑事が仕事帰りに寄るスナックの場面で、真野あずささん扮するママとの掛け合いがとても面白いです。大人の会話というものはこんなんだろうなあと毎回見入ってしまいます」。(徳島・高校2年女子)
  • 「私が最近みたアニメで面白いなと感じたのは『けいおん!』です。高校の軽音部を中心としたストーリーなのですが、舞台が女子高というのがポイントの一つです。今までのアニメでは、基本的には女の子と男の子の出会いや淡い恋を織り交ぜつつ、バトルものなら戦闘を中心に描いていったりするのですが、このアニメにはそのようなくだりは一切出てきません。最終回には卒業するシーンがあるのですが、自分の卒業式の様子と重なりあうような気がしました。学生時代の何気ない日常と、そこで繰り広げられる他愛のない会話はだれしもが経験してきた道なので、それをあえてアニメにすることですべての年代に人気を博した理由なのだなぁと思いました」。(千葉・高校2年男子)
  • 「私は深夜アニメ『ノイタミナ~あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。~』が好きです。素晴らしい所はよく考えられたストーリーの深さにあります。幼少期の友人の死をきっかけに離れ離れになっていってしまったキャラクターたちが再び心を一つにするという、ストーリーは簡単でありながらも、それぞれの抱える感情(後悔や罪悪感)が複雑に絡み合っていて、その点が深いと思います。学校のクラスの友人たちに意見を聞いたのですが、みんな最高だったと言っていたし、アニメを見た子が周りの子に見るように勧め、ふだんアニメを見ない子も見てくれていました」。(神奈川・高校1年女子)
  • 「NHK制作の『川の光』は動物を主体としたアニメ番組で、背景にとても大きな意味を持たせていると感じました。内容は単純で、かつて住んでいた川を求めて主人公であるクマネズミ3匹が、人間界から川までを大冒険するというものです。ネズミ視点の番組にすることによって、川という自然を破壊している人間の姿、タバコを平気で地面に捨てる人間の姿、動物に暴力をふるう人間の姿…。この番組は自然の大切さを伝えるだけでなく、人間としての生き方を考えさせられる、とても新鮮な番組だったと思いました」。(宮城・高校2年男子)

【委員の主な所感】

  • 「報道・情報番組」のジャンルから「ドラマ・アニメ番組」にジャンルが変わって、モニターみんなが生き生きとしている感じがする。良い悪いは別にして、ドラマ・アニメ番組がこの世代にとって身近で自分たちの生活圏の中に入っているからだと思った。
  • 同世代が主人公になっている番組が自分と重ね合わせて見られているようで、多く好まれていると感じた。中学1年生から高校2年生までの年齢差によって、見方や受け止め方がずいぶん異なっているようにも感じた。
  • 以前ならみんなが見ている番組があったのに今回のモニターを読むと全体的にバラバラで、学校などで話題になる番組が少なくなっているという印象が強かった。
  • 複数回答のあった『家政婦のミタ』『ドン★キホーテ』『謎解きはディナーのあとで』の3番組とも、内容は別々のストーリーだが、それぞれとがった部分をマニュアル化して映像化されているように感じ、そういうドラマが好まれているのだと強く感じた。
  • 自分なりの意見を持ったモニターも何人かいてよかった。ただ、巷間草食系男子が増えているという話のように、女性が主役の番組が数多く見られているのも特徴だった。

「今月のキラ★報告」神奈川・中学3年女子

私の最近見た面白いドラマは『ドン★キホーテ』です。CMなど番宣をあまり目にしなかったのですが、たまたま1話を見て、それから家族全員でハマって最終回まで楽しく見ました。今までのドラマにはなかったような楽しい工夫が凝らしてあるのがよかったと思います。
具体的には、前回までのあらすじを紹介するときに字幕と共にスペイン語で紹介するというものです。急にスペイン語が流れとても驚きました。視聴者を楽しませようとする工夫が良いと思います。HPを見てみると、撮影風景がUPされていたり、Twitterでは主人公がツイートをしている設定で面白いことを言っていたりと、スタッフと視聴者が直接関わっていました。作っている側も楽しんでやっているのだろうというのが伝わってきました。
内容は児童相談所の職員と、裏社会の組長という関わることのなかった2人が突然入れ替わってしまうという設定です。ありきたりの設定のようにも思いましたが、本来のテーマである児童相談所を舞台とした、児童虐待などの社会問題が頭に入ってきやすかったのだと思います。また主役の松田翔平さんと高橋克己さんの2人それぞれ演技を楽しませてもらいました。1人が2役ずつ演じるのでそれがとても上手で面白かったです。このドラマを見てからファンになりました。最終回もおなかを抱えて笑いました。最後まで裏切らないドラマでした。最近のドラマでは一番です!!
最近のドラマではないのですが、先ごろ再放送されていた『野ブタ。をプロデュース』を懐かしくて、つい毎日楽しみに見てしまいました。このドラマは私が小学生の低学年の時に放送されていて当時も見ていました。しかし今改めて見てみると、当時とは捉え方が全く変わって当時とは違うことを感じながら見ました。内容は、学校中の人気者である男の子が、いじめを受けているさえない女の子を人気者にしようとプロデュースするという友情青春ドラマです。当時は幼かったので表面上の意味しか理解していなく、ただただ出演者が好きで見ていました。
でも今見てみると、とても興味深くて格段に当時より楽しんで見ることができました。表面上の意味だけでなく一歩深くまで読み取れて、とても興味深かったです。歳も主人公と一段と近くなったので自分と重なる部分がたくさんあっていろいろ考えさせられ、昔は出なかった涙が出てきました。「うそ」「孤独」「友達」「信じる」など毎回テーマがあり、感じながら自分と重ねて深く考えてしまいました。同時に「いじめ」などといった社会問題も含まれていてとてもメッセージ性のあるドラマと思いました。こういったテーマが主人公と同世代の私たちにすんなりと伝わってきて考えさせられる、とてもいいドラマだなと心から思いました。
昔のドラマもまた違った楽しみ方や良いものがたくさんあると思うので再放送をもっと充実させたら良いと思います。今の時代はインターネットが発達していて過去のドラマもYouTubeなど動画投稿サイトにもUPされていますが、画質の悪い途切れ途切れの動画より、やはりTVの大画面で見るTVならではの感動や楽しみ方があると思います。

【委員会の推薦理由】

ドラマのストーリーに関心をよせるだけではなく、なにが、このドラマを面白くしているかを多角的に分析し、制作や演出の工夫にも言及したところが評価されました。また、以前好きだったドラマを再放送で見た経験から、自分の受け止め方が変化したこと、理解が深まったことについても、よく自己観察をしています。テレビドラマを通して、自らの成長や心理をも振り返り、テレビドラマの魅力について素直な感想を書いてくれたことが高く評価されました。

調査・研究について

青少年委員会主催の公開シンポジウム「”新時代テレビ”いま、制作者たちへ」を2012年2月10日に全国都市会館大ホールにて開催する。内容は、在京テレビ各局のドラマ・バラエティ制作担当者666人の意識調査の結果発表及びパネルディスカッションの2部構成で、パネリストには杉田成道(演出家)、桧山珠美(テレビコラムニスト)、宇野常寛(評論家)他各氏。詳細及び案内はこちらに掲載。

その他

2012年度の青少年委員会の活動方針について委員長他各委員から意見があり、引き続き3月委員会まで協議することとした。

2011年11月に視聴者から寄せられた意見

2011年11月に視聴者から寄せられた意見

TPP参加に関する報道について「取り上げ方が類型的過ぎる」「農業分野以外の利害得失など、きめ細かな報道が必要」との指摘があった。 朝の情報番組で、全国7家族の食事サンプルに含まれる放射性物質量を調査したが、セシウム検出のデータは誤りと分かり、批判意見が多く寄せられた。

11月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,127件で、10月と比較して210件減少した。
意見のアクセス方法の割合はメール70%、電話25%、FAX3%、手紙ほか2%。性別は男性72%、女性23%、不明5%。年代は30歳代35%、40歳代25%、20歳代17%、50歳代10%、60歳以上8%、10歳代6%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。11月の通知数は447件【35局】であった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、29件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

11月の視聴者意見は1,127件と前月より210件減った。
TPP参加に関する報道についての意見が多く寄せられた。交渉推進派、反対派の意見の取り上げ方が類型的過ぎる。農業分野以外の利害得失など、きめ細かな報道が必要との指摘があった。
大阪ダブル選挙は、維新の会を率いる前知事の橋下徹氏が、現市長の平松邦夫氏を破り勝利した。激しい選挙戦を反映して多くの意見があった。報道のあり方について、イメージ選挙に流されすぎ、出演者などが一方に偏りすぎといった批判もあった。
米軍普天間飛行場の移設をめぐる発言で、沖縄防衛局長が更迭された。政策を女性への暴行に例えた不適切な発言だった。懇談の席での”オフレコ”や、”記者クラブ”のあり方を問う声もあった。
朝の情報番組で、全国7家族の食事サンプルに含まれる放射性物質量を調査したが、セシウムが検出されたとされるデータは、外部からの指摘で誤りと分かり、批判意見が多く寄せられた。
バラエティー番組では、お笑い芸人たちが熱い食べ物を手づかみにして持ちきれず、落として笑っている場面に批判意見があった。また階段状のヌルヌル滑り台から落ちる際、女子芸人のパンツを脱がしたことには、顰蹙、怒りの意見が多かった。
CMに関する意見は31件あった。特に人気アイドルグループの女性が、「私と赤ちゃん作らない」と発言する、プロバイダーサービスのCMには多くの批判があった。ラジオに関する意見は46件だった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は125件で、前月とほぼ同数だった。
今月は、低俗・モラルに反するとの意見が41件、次いで視聴者意見への反論・同意が19件、性的表現に関する意見が15件と続いた。
低俗・モラルに反するとの意見については、主に複数のバラエティー番組に対し、「青少年に悪影響だ」「子どもが見るのにふさわしくない」といった批判意見が寄せられた。視聴者意見への反論・同意 については、「青少年に悪影響だ」とする意見や、主にアニメに対する批判意見への反論が寄せられた。性的表現については、複数のドラマにおける性的描写やセリフに対する批判意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • TPP問題で、国民への情報が不足している。情報開示しない政治家・官僚への批判も必要だとは思うが、マスコミは多くの情報を持っているのだから、決め細やかに情報を伝えていくことが重要だ。反対派の特集などでは、関税撤廃に反対する農家のことが大半で、制度などに反対する各種団体や識者のことを取り上げる番組が少ない。
  • 医療、保険、知的財産など、日本の社会システムの根幹が覆る可能性があるTPP交渉であるにもかかわらず、「旧弊な体質の農業関係者が反対している。しかし意欲のある農家はTPPに賛成」というビデオだけを長々と流している。TPP問題を農業問題に矮小化して世論を操作しようとしていることが見て取れる。
  • TPPに関する報道を見ているが、どの放送局も農業と工業の問題ばかり。コメンテーターも的外れな意見が多い。解説委員も賛成や反対の意見を言うのでなく、どういったメリット・デメリットがあるのか報道していない。政治・経済分野の問題はもうテレビで知るより、他のメディアを使ったほうが有効だ。
  • テレビ局サイト内の番組紹介のページで、オンエア情報の欄に「速報・大阪秋の陣!橋下VS平松一騎打ち”独裁”か”実績”か・・・」とあるが、この独裁というのは誰のことを指しているのか。誰のことにしても、選挙で公平に選ばれて議会の運営によって政治をすすめる政治家の何処が独裁にあたるのか。日本の議会制民主主義を冒涜するような記載は許されない。
  • 福島を含め、いくつかの地点での食事の放射線量を計り、結局どこも安全であるという結果だった。そもそも各地点から一家庭しか取り上げないなど、サンプルの取り方に問題がある。今回外部からの指摘で放射線量測定器に故障があったことが明らかになった。しかし、その事実は、探してやっと行き着くような番組のホームページにしか掲載せず、番組内での謝罪・訂正などは一切行っていない。
  • 「放射線大丈夫?日本列島・食卓まるごと調査」を見た。番組では終始”食の安全”を強調していた。しかし、番組HPには「データの精度についての指摘があった。そこで現在、調査を担当した大学と外部分析機関の協力を得てデータの再検討を行っている。再検討したデータについては後日放送の特集でお伝えする」と記載されている。つまり必ずしも食が”安全”とは言い切れないのではないか。放送では、まったくこの件に触れていなかった。視聴者全てがインターネットを使えるわけではない。放送の中できちんと伝えるべきだ。
  • タイの洪水の取材をしていたが、取材リポーターが現地の人に「深刻度は何パーセント?」と聞いていた。なぜ、海外の被災地でそんなことを聞くのか。大体、被災者にそんな質問をすること自体、おかしい。東日本大震災の被災地でも「深刻度何パーセント?」なんて聞いて放送したら、顰蹙を買うはずだ。タイの洪水を楽しんでいるようで腹がたった。
  • 夕方の報道番組などで生活保護の特集が度々放送されているが、いずれの場合も受給者の生活態度が悪く、納税者に反感を抱かせるケースがほとんどだ。10人中9人までは散らかり放題の部屋に住みタバコを吸っており、保護費でパチンコに行くなどしている。それが現状であるなら、包み隠さず視聴者に伝えるという点で意味がある。しかし、あまりにだらしなく荒れた生活が強調されている状況を見ると、ひょっとすると演出なのかと思ってしまう。「やらせ」ではないことを信じたいが、これが現実であるならそれはそれで情けない。
  • ニュースやワイドショーで、テロップやフリップのミスが以前より多いと感じる。人名と顔写真の間違い、国旗と国名など、失礼なミスが目立つ。スタッフのみでなく、MCやその番組の出演者もリハーサルでミスをなぜ指摘しないのか。最悪の場合は本番で訂正しても良いと思うが、できる人がいないのが残念だ。後刻、修正お詫びする場面を多く見るが、それをどのくらいの人が見ているだろうか。一体、チェック体制はどうなっているのか。
  • 各局の報道でパネルなどを使用して数字を説明する場合に、昔はあったコンマがなく、数字の羅列になっている。例えば”123000000″。なぜ123,000,000のように三桁ごとのコンマを入れないのか。コンマがないから数字を数えなければならない。数字を数えるのは至難の業だし、数えているうちに画面が変わってしまう。コンマがあれば瞬時に桁がわかり、数字の把握ができるのにといつも思う。視聴者のためにも、三桁ごとのコンマを入れるようにしてほしい。

【番組全般・その他】

  • 何らかの超能力で、動物が過去に経験した出来事が分かったり、動物の言いたいことが分かるという。こんなインチキを野放しにしていていいのか。普通に考えれば、飼い主しか知り得ないことを、事前にスタッフに教え、スタッフがその人物に教えていることが丸分かりといったところだ。番組出演者、動物の飼い主、スタジオの観覧者、全員が超能力を信じ込んでいるようで、彼女の猿芝居に涙まで流すという異様な状況だ。いかがわしいカルトと何ら変わらない。
  • 女性の下半身が丸出しになるシーンが2回あった。放送時は映像が加工されていて、視聴者には見えないようにしてあったが、女性出演者のパンツを脱がせたのが男性出演者であったこと、収録時には大勢のスタッフが見ていたことを考えると、お笑い番組とはいえ許容できない。脱がされた女性出演者の尊厳を傷つけるものだと思うし、女性全体への侮辱だ。番組制作者の女性への思いやりのなさ、倫理観の欠如に驚く。
  • 芸能人をゲストとした番組で、画面内にワイプで顔が映し出されることが、当たり前になってきた。ゲストの反応を視聴者に共有させる目的なのか、よく理解できない。しかたなく我慢しているが、見苦しく、うっとうしい。番組内容だけに集中できる画面構成に戻してほしい。
  • 生きて手脚の動いている蟹を、そのまま脚を食いちぎって食べていた。『良い子はマネしないで下さい』というテロップが流れていたが、テロップを流せばいいというものではない。”ワイルド”を表現したかったらしいが、『踊り食い』のつもりなのか。何も生きている蟹をそのまま食べなくても良いではないか。第一、甲羅のまま食べるのも危険極まりない。表現が残酷過ぎる。
  • 応援がうるさく耳障りだ。拡声器を用いた応援や、細長いバルーンのようなものを叩くことは不要だ。バレーボールとは関係のないアイドルによるパフォーマンスも必要性がわからない。あれではアウェー戦で挑んでいる相手国にあまりにも失礼だ。見ていて本当に不快だ。日本の恥さらしだ。
  • 芸人が熱々の食べ物を素手でつかんで食べる様子を、他の芸人たちがみて笑うという企画だが、その企画に挑戦した芸人たちは熱さに耐えられずに食べ物を手から落とし、周囲に散らかしていた。このようなことをすれば食べ物を粗末にするであろうことは容易に分かる。思慮を欠いた番組関係者には適正な処分を求める。こんな企画で笑いをとろうとする芸人は、もはや芸人とは呼べない。
  • 最近のテレビには飽き飽きする。すべてがバラエティー番組のようになっている。報道番組も扇情的な報道ばかりで、門外漢のコメンテーターばかり並べている。いかにも常識人のようなこと言っているが、「本当か?」というようなことがたくさんある。最近はテレビに出ていない有名司会者が、「テレビは嘘だらけですよ」と言っていたが、そうだと感じるようになり、ドキュメンタリーや報道番組でさえ見たくなくなった。

【CM】

  • 「私と赤ちゃん作らない?」などと発言するCMを許していいのか。アイドルと会員の間で写真合成による赤ちゃんを作成できるというサービスの告知だが、日本の放送倫理はどうなっているのか。性交渉を連想させるような発言はセクハラだ。だいたいテレビを見る人10人に10人がオタク族とは限らない。一部のオタク族の機嫌取りだけに未来ある女性を弄ぶなど論外である。いかがわしいCMを白昼堂々放送することはやめてほしい。

【ラジオ】

  • スタジオでの放送の他に、外に日替わりでリポーターを派遣して中継するという番組だが、本日は恵比寿からだった。リポーターが食べたいという高級なイベリコ豚の生ハムを買うため、リスナー1人当たり100円を持って来させていた。パーソナリティーは、集まったリスナーを「100円がやって来た」と呼び、その後も集まってきたリスナーは「100円」と呼ばれていた。道徳心というものはないのだろうか。番組を盛り上げるためと思っているかもしれないが、最低限の節度は持ってほしい。リスナーにたかるような内容、それを放送していることに放送局は何も感じないのか。
  • リポーターがアポ無しでデパートの食料品売場へ行き、試食リポートをするという内容だったが、客に対して販売をする目的で行なっている試食を、店側の許可無く番組でリポートするために食べるということは問題だ。何も事情を知らない一般の客にしてみればリポーターやその取り巻きのリスナーがぞろぞろついて回っていることは迷惑ではないだろうか。
  • 「逃げた。逃げられた」と題し、視聴者からの意見を紹介していた。その中で「マムシ酒」の話があった。「”マムシ酒”を作ろうと、瓶にマムシと水を入れ、一ヵ月経った頃蓋を開けるとマムシが生きたまま出て来て逃げ出した」というもので、出演者が大笑いしながら話していた。とんでもないことだ。マムシの恐ろしさを知らないのか。放送局に謝罪放送をするよう抗議したが、30分経った今もない。BPOから今すぐ謝罪放送するよう連絡してもらいたい。

青少年に関する意見

【低俗、モラルに反する】

  • 子どもも見るようなバラエティー番組で、異性にもてる方法や恋愛指南などすることはどうかと思う。子どもへの教育的影響を考慮すべきだ。しかもこれはただのバラエティー番組ではなく、大学教授などの教育者も出演している。そのような立場の人間がこれほど低俗な情報を流していてはだめだ。
  • ドラマに限ったことではないが、ほぼ毎週のように子役が番組に出演している。義務教育中の子どもがドラマに出演していることに疑問を感じる。学校を休んで芸能活動することを容認して良い訳はない。未成年の出演時間は削減するべきだろう。
  • 過激なサブタイトルが毎回ついているドラマだが、あまりにえげつない。しかもドラマの中で、似たような台詞を中学生くらいの子どもに言わせていることはもっと問題だ。果たしてこれが本当に良いドラマと言えるのか。今一度、制作者にはモラルについて考えてもらいたい。

【性的表現に関する意見】

  • 新しく始まるドラマの番組宣伝を見た。風呂場で裸で抱き合ったり、台所で裸になったり、ポルノまがいの映像だった。男女の浮気を格好良く見せるだけのドラマで、青少年に悪影響の内容だ。
  • 情報番組の中の新聞記事紹介のコーナーで、性的な内容の記事を読み上げるなど、時間帯を考えずモラルもない。夕方に幼い子どもも見聞きする可能性を考えないテレビ作りを野放しにしないでいただきたい。
  • 子役もたくさん出演しているドラマで、子どもの通う小学校でも話題になっている。大家族の心温まるドラマだと思って見ていたら、高校生の妊娠など性的な話ばかりだ。深夜であっても録画して子どもが見てしまうので、悪影響だ。息子に「見てはいけない」と言いたいが、なぜだめなのか説明することも憚られる。

【いじめに関する意見】

  • 主人公がロボットで人間の代わりにいじめられるという内容のドラマだったが、このような内容は学校でのいじめを助長する。例えば、学校でいじめられている生徒が「お前はロボットだ、いじめられるための存在なんだ」などと一層いじめられるような口実を作っているとしか思えない。このような番組をゴールデンタイムに流すことは許せない。
  • バラエティー番組で、タレントの車のガラスをハンマーで殴って割ることを楽しみ、笑いの種としていた。他人が大切にしている高価な物を壊すことが楽しいのか。個人では決してやらないだろう卑劣な行為を、番組というだけで平然とやってのける低俗な笑いの作り方に不快感を持った。子どもも沢山見ている。他人の嫌がることをやって面白がることはいじめの助長につながる。誠意とモラルを持って番組作りをしてほしい。

【残虐シーンに関する意見】

  • 子どもと夕食をとりながらバラエティー番組を見ていたら、血まみれの死体の再現映像が流れた。大人の私でさえ思わず目をそむけた。このような映像は幼児だけではなく、青少年全体に影響を与えかねない。残虐な事件を伝えるのであれば、もっと別の表現方法があると思う。20時台という家族団らんの時間に流す必要のない映像だ。
  • 夜のドラマの番組宣伝が、子どもの起きている時間にランダムに放送される。番組本編は見せないようにすることはできるが、番組宣伝は防ぎようがない。包丁を人に向けているシーン、ピストルで人を撃って血が流れているシーンなど、残虐な場面は子どもには見せたくない。何とかならないものか。

【マナーに関する意見】

  • 飲食の場面での芸人やタレントの行儀が悪すぎる。口を大きく開けて食べたり、くちゃくちゃと音をたてて食べている姿を見ると大変不快になる。子どもへのしつけの一貫で、口をあけて食べないことは当たり前だと思う。長年テレビに出ている芸能人は、口を閉じたりしゃべるときには口の前に手を出して隠すなどしている。

【殺人シーンに関する意見】

  • 殺人事件を扱うドラマだが、殺人シーンがリアルで生々しい。先週は包丁が死体に突き立てられていた。生々しいシーンは子どもの潜在意識に刻まれてしまうし、ドラマで殺人を見慣れてしまうことも恐ろしい。そうしたシーンが過激にならないようにしてほしい。

【表現・演出に関する意見】

  • 特撮番組で緊急地震速報のような効果音が流れた。子どもが怯え、私も地震が来るのかと思い飛び起きた。そのような音を効果音として流すことはいけないと思う。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 個人的感情によるクレーム的な意見が多い。メールは匿名で簡単に送れるため悪用されやすく、なりすましも容易だ。また、現在は番組を見なくてもインターネットで容易に情報収集できる。「まとめサイト」などで、実際は瞬間的なシーンをあたかもひどいシーンのように取り上げ、結果としてクレームが発生するなどしている。こうした意見を制作側に送ることで、多様な表現が失われる恐れがある。倫理的な意見を送ってほしい。
  • 視聴者意見を読むと、「子どもに悪影響だからやめろ」という意見と「親が注意すべきだ」という意見があり興味深い。「親が注意すべき」とはその通りで、上手く親が番組の悪いところを説明すればよい教育にもなる。ただ、親が常に子どものそばにいるわけではない。やはり放送局は子どもに悪影響がないような番組を心がけるべきだ。低品質な番組を作る一方、ニュースで政治や社会を批判しても説得力はない。

【CMに関する意見】

  • 人気アイドルグループのメンバーが「私と赤ちゃん作らない?」などと発言するCMが、宣伝とはいえ破廉恥極まりない。アイドルとはいえ年頃の女性に性交渉を思い浮かばせるセリフを言わせることは、明らかなセクハラであり非常に不快だ。