第94回 – 2008年10月
「回答のお願い」に対する「回答」について
視聴者意見について …など
10月28日に開催した今年度第6回青少年委員会(通算94回)では、2社4番組に出した「回答のお願い」に対する「回答」ついて審議したほか、9月11日~10月20日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に、バラエティー1本、ドラマ3本(海外ドラマ含む)、報道番組2本のVTRを視聴のうえ審議した結果、バラエティーと報道各1番組に関して当該局に「回答のお願い」を出すことを決めた。また、中学生モニター報告について審議したほか、中学生フォーラムについて検討した。
「回答のお願い」に対する「回答」について
番組の審議内容に関しては、前回の議事概要を参照してください
TBS 『リンカーン』 *[A]、[B]は放送日が異なる
[A] 司会の男性が女性芸人の胸を揉むシーン
[B] ” ゴムパッチン” のコーナー
【青少年委員会からの「回答のお願い」】
(1)このコーナーの企画意図、(2)子どもへの配慮はあったのか、特に”ゴムパッチン”については、子どもが真似をする可能性、また危険性について考慮したのか、(3)青少年委員会では2000年11月に『バラエティー系番組に対する見解』を、さらに2007年10月に『「出演者の心身に加えられる暴力」に関する見解』を公表しており、「出演者に加えられる暴力」と「性的表現」に関して検討するよう要望を出しているが、これらの見解をどう受け止めて制作したのか。
【TBSからの回答】
[A]に関して
当該番組は、男女のお笑いタレントを多数集めて運動会を行いながら、折々に即興のお笑いや芸を織り込もうという企画でした。
ご指摘のシーンにつきまして、制作担当者は、気心の知れた芸人同士が、お互いの信頼関係の中で双方了解のうえで行った『演技』であるという認識の下で放送いたしました。また、過去に何度も他局でも放送されていることから、ある種「芸人の持ちネタ」であり、視聴者からのご指摘にあるような「上下関係があるため反発することができなかった」という状況で行なわれた行為ではないと判断いたしました。
しかし、放送後すぐに、社内の各セクションの委員からなる「放送倫理小委員会」(「放送倫理委員会」の専門部会)が、制作局長および番組制作責任者に対し、このシーンの放送について「番組自体がこのような行為を助長、もしくは容認していると受け止められてもやむを得ず、家族での視聴もあるこの番組として、不適切であった。」と注意喚起を行いました。これを受け、テレビ編成制作本部長が制作局長に対し、厳重注意をいたしました。制作現場では、年少者の視聴も多い夏休みという時期や、頂いたご意見のように感じる方がいらっしゃることに対し配慮が足りなかったことを反省し、視聴者からのご意見やご指摘を真摯に受けとめ今後の番組作りに生かしてまいることを、改めて確認いたしました。
[B]に関して
口にくわえたゴムを伸ばして手を離す、通称「ゴムパッチン」は、昔から演芸番組や舞台ではよく見られる伝統的なお笑い芸です。今回の企画は「そのゴムパッチンのゴムは一体どこまで伸びるのか?」という素朴な疑問から生まれてきた企画です。
今回の撮影にあたって、演出サイドは出演者の安全を充分配慮し、ケガの心配が無い事を確認した上で撮影に臨みました。場面の中で出演者が痛がっている様子は、もちろん大げさに強調した演技ですし、現場で実際にケガ等は発生しておりません。
しかしながら、この場面を視聴した子どもたちが模倣をする可能性に関する配慮が欠けておりました。今後、より慎重な番組作りを心がけてまいります。
『バラエティー系番組に対する見解』『「出演者の心身に加えられる暴力」に関する見解』に関して
貴委員会から示された2000年11月の『バラエティー系番組に対する見解』、ならびに2007年10月23日の『出演者の心身に加えられる暴力』につきましては、当社でも周知を図っており、バラエティー番組担当者らも認識しておりました。しかしながら、今回、結果的に青少年に対して配慮を欠いた放送となってしまったことについて、制作現場に対しては、反省の上に立って「番組の受け止められ方」への配慮を促すと共に、放送の公共性やバラエティー番組が青少年に与える影響について、弊社「放送倫理委員会」等での議論を通して、さらに認識を深めてまいる所存です。
また、当社へ寄せられた視聴者からのご意見ご指摘や、貴委員会への視聴者からのご意見は制作現場にフィードバックするとともに真摯にうけとめ、今後の番組作りに生かしてまいります。
【「回答」に対する委員の主な意見】
[A] 司会の男性が女性芸人の胸を揉むシーン
- 子どもに与える影響についてどう考えているのかというリアクションが乏しい。子どもへの配慮については、もっと踏み込んだ回答がほしかった。
- 青少年委員会が公表した「見解」の中で指摘している「性的表現」について、社内や制作会社に周知されているのか知りたい。
- 回答には制作局長および番組制作責任者に厳重注意したと書いているが、現場でどんな内容の議論がされたのか、そこが見えてこない。やはり議論の中身をきちんと公開していくことが大事だ。
- 視聴者からの意見や委員会からの指摘を受けとめ、今後の番組作りに生かしたいと書いてあるが具体的にどう生かしていくのか知りたい。
[B] “ゴムパッチン” のコーナー
- “ゴムパッチン”は、制作サイドでケガの心配がないことを確認したと書いてあるが、子どもが真似するなど予想外のことが起こることについて、どれだけ想像力を働かせて考えていたのか疑問だ。
- 委員会が公表した『「出演者の心身に加えられる暴力」に関する見解』について、どう考え、どう番組作りに生かすのか、といった具体的な今後のプロセスをあきらかにしてほしい。
フジテレビ『カスペ~地上最大のTV動物園』の「赤ちゃんVSコブラ」のコーナー
【青少年委員会の「回答のお願い」】
(1)このコーナーの企画意図、(2)「とりわけ児童の視聴に十分、配慮する」時間帯に放送されているが、視聴者、特に子どもたちに不安を与えるのではないか、という危惧はなかったのか、(3)毒や牙を抜いてあったのか?抜いてあったとすれば、それを明言しなかったのはなぜか?
【フジテレビからの「回答」】
(1)について
「カスペ~地上最大のTV動物園」は愛らしい動物映像や、驚きの特技を持つ動物映像、人間と動物の触れ合う映像など様々な動物映像をお見せし、動物の魅力を伝える事を目的として企画されました。ご指摘戴きましたコーナーは滅多に見られない貴重な動物の映像をお見せする「プレミアゾーン」というコーナーで、このコーナーの意図は、世界中の珍しい動物や、人間と動物たちのふれ合いをお伝えするのが主旨となっております。
(2)、(3)について
(2)(3)のご質問は関連がございますので総括して答えさせて頂きます。本企画は世界中の動物を紹介する事によって、その土地の人々や多種多様な生活文化をあわせて視聴者へお伝えしたいという意図でございました。その一例として放送したのがご指摘の映像でございました。
この映像はヘビつかいファミリー内のパフォーマンスを関係者が撮影したものを購入しました。映像をプレビューチェックした際に当該シーンの赤ちゃんが怖がっている様子もなく、その他の素材映像に映っている人たちの雰囲気からも、撮影時の状況は危険なシチュエーションではなかったと判断しました。(尚、映像元に情報確認を致しました所、昨年5月に撮影されたもので、この赤ちゃんは2歳になり現在も元気に過ごしているとの事です。)
そして放送に際し視聴者に対して不安を感じさせないと判断した根拠は次の通りです。
第一に、関係者の話でもヘビつかいは毒や牙を抜いてあるのが一般的であり、視聴者にいたずらに不安や恐怖を与えるような映像ではないと判断致しました。
第二に、演出上も元の映像をそのまま使用せず、スタジオの歓声やタレントの笑顔のリアクションを入れる事によって、この時間帯の子ども達を含む視聴者に不安感を与えることのないような演出を施しました。これらのことを総合的に判断し、放送に至りました。 また、この「カスペ~地上最大のTV動物園」には放送時に多くの視聴者から好意的なご支持を頂きました。
- 「久し振りに家族みんなで、リラックスして楽しめ、そして感動した」40代主婦
- 「小5の息子は無条件に笑って喜んでいた」40代主婦
- 「家族で楽しむ事ができました。とてもおもしろかったです」40代主婦
- 「終始ビックリ、笑い、癒される2時間でした」30代主婦
- 「子供からお年寄りまで、家族そろって見られる番組だと思いました」40代 アルバイト
以上のような好意的な反響も頂きましたが、今回のご指摘にあるようなご意見を頂戴した事につきましては真摯に受け止め、改めて今後の番組制作に反映させて参りたいと思います。
【「回答」に対する委員の主な意見】
- 視聴者意見の中に、「局に問い合わせをしたところ”コブラの毒は抜いてある”と答えられたが、なぜ番組内でそのことを説明しなかったのか」とあったが、そのことについては「回答」に書かれていない。もう少し踏み込んだ答えがほしい。
- 「回答」を読む限り、今回の指摘を受けてから映像元に情報確認をしているので、放送時には何も考えていないことが分かる。番組を見ている視聴者のことを考えて放送してほしい。
フジテレビ『FNS27時間テレビ』の「車のペンキ塗り」のコーナー
【青少年委員会の「回答のお願い」】
(1)このコーナーの企画意図、(2)「とりわけ児童の視聴に十分、配慮する」時間帯に放送されているが、子どもへの配慮はあったのか、(3)エコ活動の精神に反していないか、(4)車は2人のタレントの私物なのか?そうだとすれば了解はとったのか?
【フジテレビからの「回答」】
(1)について
今回の「FNS27時間テレビ」のテーマは「笑顔」。80年代のバラエティと、現代のバラエティとの融合を目指し、総合司会の明石家さんまさんが、27時間日本中に「笑顔」を提供しようという意図で放送致しました。その中でこのコーナーは80年代のリメイク版として企画されました。
(2)について
今回の「FNS27時間テレビ」は前述のように「笑顔」をテーマに全体が構成されています。このコーナーに限らず、番組全体を通して子どもから大人まで家族揃って楽しめるように配慮しておりました。また放送終了後には毎年「FNS27時間テレビ」の総括反省会が行われており、その中でもご指摘された同様の意見が出て、社内でも議論を致しました。当該箇所も安全面に関しては、充分に考慮しておりました。
しかしながら一部の視聴者より内容が過激ではというご意見を頂いたことに関しては、真摯に受け止めて、改めて今後の番組作りに反映させていきたいと思っております。
(3)について
内容に関しては、バラエティの演出の範疇と認識しておりましたが、今回エコロジー的観点からのご意見を戴いた事に関しては、貴重な意見として受け止めて、上記のご質問の回答同様今後の番組作りに反映させて参りたいと考えております。
(4)について
1台は私物であり、番組終了後、企画意図を理解され、了承していただきました。もう1台はタレント所有の同型の車を局が用意したものですが、当該タレントは放送終了までその事実を知りませんでした。
【「回答」に対する委員の主な意見】
- 視聴者に対し「想像力やメディアリテラシーを発揮してくれれば制作意図が分かってもらえるだろう」といったところが見える。
- 総括反省会で同様の意見が指摘され、社内でも議論したと書いてあるが、議論の内容を公開していく必要があるのではないか。
- 車を使われたタレントが番組終了後に、企画意図を理解し了承したと書いてあるが、何をもって了承したのか分からない。
以上の2社4番組の「回答」については、各委員の意見を記載した審議内容を当該社に報告し、今後も類似番組を見守った上で、必要があれば「見解」あるいは「要望」といった形で公表していくことになった。
視聴者意見について
1.日本テレビ『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』
番組内で新しい罰ゲームを考え試しているバラエティーについて、「”テレビ業界初!©罰ゲームを考える”は何を考えて放送しているのか、判断できない子ども達が真似をするのではないか。見ていて心が苦しくなる」といった視聴者意見が寄せられた。
<委員の主な意見>
- 罰ゲームの内容が笑いをとるというより、どれも過激で実際に怪我をするのではないかと思われる危険な内容を含んでいる。
- 「事前にスタッフが安全を確認した」とテロップを入れているゲームもあるが、安全性が確認されれば放送できるというのは、論理的に無理がある。むしろテロップで表示することが必要と判断されるほど危険に見えることを予見し、視聴者に恐怖や不安を感じさせることは、制作側で織り込み済みであったと考えられる。
- 青少年委員会が2007年の10月に『「出演者の心身に加えられる暴力」に関する見解』を公表しているにも関わらず、罰ゲームの創造性を競うような内容となっており、これまで罰ゲームの再考と検討を促している委員会見解への挑戦とも受け取れる。
以上の審議の結果、(1)この番組の企画意図は何か、(2)罰ゲームの具体的内容は、誰が、いつ、どのような経過を経て考案し、放映の是非が決定されたのか、(3)「罰ゲーム」をどのように考えているのか、(4)制作するにあたり、2000年11月『バラエティー系番組に対する見解』と2007年10月『「出演者の心身に加えられる暴力」に関する見解』についてどのように受け止め、配慮・検討はされたのか―について回答を求めることになった。
2.フジテレビ『スーパーニュース』内での保育園児へのインタビュー
千葉5歳女児死体遺棄事件の報道について「同じ保育所に通っている子どもにインタビューをしていたが、そういうことをする必要性はあるのか。学齢未満の子どもにインタビューする神経に疑問を持つ」といった視聴者意見が寄せられた。
<委員の主な意見>
- 子どもへのインタビューは絶対に慎むべきとは言わないが、このインタビューの内容を見ても事件の真相を伝えるために必要不可欠な声とは思えない。どういう意味があるのか疑問だ。
- 事件の悲しみを、同じ保育所の園児を通して表現したいのであれば、直接のインタビューではなく、他に描き方があるのではないか。
- この事件では女児が着衣のない状態で発見されたことも大きく報道され、子どもを失った家族への配慮を欠く取り上げ方がされている中で、園児のインタビューが使用されている。友達を失った園児や被害者家族の心理状態についてもっと配慮すべきではないか。
以上の審議の結果、青少年委員会では、2002年3月に『「衝撃的な事件・事故報道の子どもへの配慮」についての提言』、2005年12月に『「児童殺傷事件等の報道」についての要望』を公表しているが、今回、委員会が特に検討を求めたい事項は「被害児童の家族・友人に対する取材に関して」で、特に、児童へのインタビューには慎重に期すよう要望を行っている点である。
(1)貴社及びニュース制作担当者は、上記の『見解』『要望』をどのように理解しているのか、(2)5歳児へのインタビューに関して、1)どのような判断と基準で実施したのか、2)何人ぐらいの子どもに、どのような取材を行ったのか?その中から、当該児童へのインタビューを放映した理由は何か?、3)死体遺棄の状態を繰り返し、センセーショナルに報道しているが、被害者家族への配慮についてどのような議論が行われたのか?―について回答を求めることになった。
3.その他
(1) 昼間放送の海外ドラマについて
昼間の時間帯に放送された人身売買を取り締まる捜査官が主人公の海外ドラマについて、「すさまじい内容で、子どもが見る可能性がある時間帯に放送するのは極めて不適切だ」という視聴者意見が寄せられ、審議した結果、子どもが見る可能性のある昼間の時間帯での暴力シーンや性的描写の多い映画やサスペンスドラマの再放送などについても、”配慮してほしい”との視聴者意見が寄せられているので、今後、編成などの問題についても考えていくことになった。
(2) パチンコCMについて
小田桐委員から「今月もパチンコCMについての視聴者意見が寄せられている。最近は子どもが見ている時間帯で、パチンコ機器メーカーの新機種のCMをよく目にするし、地方に行くとパチンコ店の新規オープンのCMも多い。青少年への影響を考え、委員会として各社のパチンコCMに関する現状をアンケート調査してはどうか」との発言があり、検討した結果、今後も継続して視聴者意見の動向を注視しながら、放送時間帯の配慮などについて議論を深めていくことになった。
中学生モニター報告について
2008年度後期中学生モニターの初めての報告について、委員から次のような意見が出された。
- 『行列のできる法律相談所』の番組のコンセプトとズレてきているという意見や、一般視聴者から批判意見が多い『ブラッディ・マンデイ』が面白いという意見は、普通の中学生らしい感想で親しみが持てる。
- 番組の選択と意見の中身にも多様性が出てきている。『オールスター感謝祭』で前年にけが人が出ているのに、かえって危険になっているという意見や、5歳幼児殺人事件のニュースでもっと遺族に配慮する必要があるという意見、『開運!なんでも鑑定団』の物に秘められた人生や歴史が分かるのが面白いという意見などは、しっかりテレビを見ている意見で感心する。
- 純真な子が素直な意見を書いてくれていると思う。アナウンサーがよくかむし、服装が派手などという意見は、今さら言うまでもないと思い勝ちだが、的確な意見だと思う。
- もっと肩の力を抜いた、くだけた意見でよいと思う。意見には正しい・間違いということはないのだから、自由に何でも書いてほしい。
*中学生モニター報告は下記に掲載
中学生フォーラムについて
第8回中学生フォーラムは、12月26日(金)に「激論! ニュース番組」(仮)をテーマに、中学生モニター15人と在京テレビ6局のニュース報道系番組の制作担当者が参加し、東京・千代田区のルポール麹町で開催することになった。また、コーディネーター・橋元副委員長、司会・木場弘子氏(キャスター)のほか、ゲストに日本のビデオジャーナリストの先駆けである神保哲生氏(ビデオニュース・ドットコム代表、立命館大学教授)を招き、ニュースなど報道系番組の課題と期待について問題提起をしてもらうことを決めた。
なお、同フォーラムは、NHK教育テレビ『日曜フォーラム』で放送する予定。
■中学生モニター報告■
10月は、31人の2008年度後期モニターのうち30人から、34件(1人で複数件の報告あり)の意見が寄せられた。
このひと月ほどの間に見た番組についての意見を自由に書いてもらったが、分野別に見ると、バラエティー番組が最も多く18件、ドラマが10件、報道・情報系番組が4件、スポーツ番組と音楽番組が1件ずつだった。 局別では、TBS系が8件、日本テレビ系とフジテレビ系が7件ずつ、NHKとテレビ朝日系が3件ずつ、テレビ東京系が2件、またテレビ全般への意見が4件あった。
・バラエティー番組
バラエティーでは2件意見があったのは『行列のできる法律相談所』だけで、あとは1件ずつ別の番組などへの意見だった。 『行列のできる法律相談所』への意見は、「出演者全員で旅行に出かけ遊んで帰るという企画だった。何か法律に関係のある旅行や企画ならまだしも、番組のコンセプトとあまりにもかけ離れていて、チャンネルを変えた」、「なんだか前よりもトークの時間の方が多い気がするのです。視聴者の相談が、あまり取り上げられていないように私には見えます」などで、2件とも批判意見だった。
他に批判意見は6件で、『誰だって波瀾爆笑』に「正直私は元の『いつみても波瀾万丈』の方が良かったと思います」、『オールスター感謝祭超豪華!クイズ決定戦』に「前回けが人が出ているのに改善するどころかかえって危険になっていると思いました」、『クイズヘキサゴンII』に「クラスメイトの中には”おバカブーム”の悪影響として勉強しないという人が増えてきています。すべてとは言えませんが、一つの原因として”おバカブーム”があると思います」、『爆笑レッドカーペット』にも「スペシャル番組でたまにやってるのはおもしろかったけど、毎週やっているとだんだんあきてくる。それと東京と大阪では笑いのツボが違って、MCの人やゲストさんが大笑いしていてもまったくおもしろくない」、などの意見が寄せられた。また『バラエティー全般』について「”リアクション芸”などが増え、笑いの質の低下が起こっている」、そして『大食い・早食い番組』については、最近の事件を予測するかのように「食べ物を粗末にしているし、小さい子供がマネをしてしまい、事故がおきてしまう」、という意見もあった。
好評意見は5件で、『東京カワイイTV』には「NHKにしては、気軽、タイムリーで流行を分かりやすく教えてくれます」、『世界一受けたい授業』には「他のバラエティーと違ういい所があると思います。司会者の話よりも講師の話が長く、またその内容が濃いということです」、『青春アカペラ甲子園 ハモネプリーグ』には「皆で1つのものに向かっていく学生達の絆、笑い、涙がたくさんつまっていて、同世代の私にとっては、見ていてとても熱くなれる番組だった」、『開運!なんでも鑑定団』には「物の価値だけでなく物に秘められた人生や歴史がわかるところがおもしろいです」、『パネルクイズアタック25』にも「現在一般視聴者が参加できる唯一のクイズ番組だということを知りました。私個人としてはこちらの方が親しみやすさを感じます」、などの意見が寄せられた。
・ドラマ番組
ドラマ番組では『流星の絆』に3件、『ブラッディ・マンデイ』に2件意見があった。 『流星の絆』は「両親が殺されて、犯人に復習することを誓った兄弟の絆をシリアス で少し重い感じで描くのかなと予想していたけれど、どちらかといえばコミカルで、話の所々に面白さが散りばめられていて、笑って見ることができました」などと好評だが、「テーマがよく分からず、どういうジャンルなのか、全く分かりません」という指摘もあった。 『ブラッディ・マンデイ』も「誰もが信用できず、1人1人の行動に興味を持って見ていると、みんな怪しく見えてきました。だからこそ、私ははまったのです」などと好評だが、「ただ原作のマンガを読んだ人からすれば少し原作と役の雰囲気が違う役があったので、マンガの原作にもう少し合った人を選んで欲しかった」という要望もあった。 また『花ざかりの君たちへ』に「昨年の夏に放送していたドラマのスペシャル編でした。登場人物の設定の説明がほとんど無かったため、初めて見る人には分かりにくいドラマでした。また、見ていても一年前のことなど忘れていたので、説明をしないのは視聴者のことを考えなさすぎだと思いました」という意見が寄せられた。
・その他の番組
ニュース全般への批判意見が2件あり、「ロス事件の三浦さんが自殺した事件が気になりました。なぜ、日本で無罪になったのに年月が経って裁判のやり直しをしていたのかわかりません。ワイドショ-などは、筋道だてて教えてくれないのが不満です」、「最近、とても気になることがあります。番組のアナウンサーがニュースを読んでいる途中、よく、かむことです。あと、お化粧や服装がすごく派手で、ニュースよりも、そのことが気になる人もいます」、という内容だった。
NHKスペシャル『病の起源』には「すごく分かりやすく解説していたりしてストレスから腰痛がくることなどがよく分かりました。でももう少しバラエティーのようにおもしろいと、もっと見ていて楽しいと思います」という意見が、また『カウントダウンTVスペシャル』には「普段私達がなかなか見られない夜中の番組を、ゴールデンにやってくれるような、ステキな企画を、TV局のみなさんに考えてもらえたら、と思います」という意見が寄せられた。
11月のモニター報告は、テーマをニュースやワイドショーなどを中心にした報道系の番組(ドキュメンタリー番組も含む)とし、意見を聞く。