第124回 放送と青少年に関する委員会

第124回 – 2011年7月

視聴者意見について

中高生モニターについて …など

第124回青少年委員会は7月26日に開催され、6月16日から7月15日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見について、また、7月に寄せられた中高生モニター報告及び8月のテーマ等について審議したほか、今年度の調査・研究について担当委員より進捗状況及び内容等について報告が行われた。

議事の詳細

日時
2011年7月26日 (火) 午後4時30分~6時30分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、境副委員長、小田桐委員、加藤委員、軍司委員、萩原委員、渡邊委員

視聴者意見について

6月16日から7月15日までに寄せられた視聴者意見の概要等について担当委員からの報告を受けた上で、視聴対象となる番組はなかった。

中高生モニターについて

7月の中高生モニター報告は、「バラエティー・クイズ・音楽番組」のジャンルの中から「こんな番組が見たい」「こんな番組を作りたい」という企画を考えてみようというもので、31人から提案が寄せられた。内訳は、バラエティー番組18、クイズ番組3、音楽番組10だった。
なかでも”中高生が主役”といった企画が数多く寄せられた。
『(じゅにあ)はいすくーるすちゅうでんと!!』(中学1年女子)。この番組は、まず話題の中高生たちに密着して彼らの”今”を届けたり、インターネットを使って普通の中高生から”生”の悩みや質問を投稿してもらったりという企画で、司会者はベッキーとユースケサンタマリアを起用する。理由は、ベッキーは人柄の良さ、ユースケサンタマリアはいい意味での適当さで2人の良さが存分に発揮され、中高生の考えも知ることができるはず、という内容だった。
『ダウンタウンの国際交流村』(高校2年男子)という企画では、中高生がさまざまな国の外国人とスタジオで交流して”国際化”の一助にしたいという企画。司会は”ボケ”と”ツッコミ”のするどいダウンタウンを起用したいというものだった。
そのほか、中高生の学校で流行っていたこと(わず)、いま流行っていること(なう)を生電話で紹介する『わず&なうmyhome!』(中学2年女子)といったユニークなタイトルの提案も寄せられた。
クイズ番組でも、地上デジタル化に対応して各家庭から参加できるクイズ番組『視聴者完全体験型クイズゴーールドラッシュ』(高校2年男子)、中高生が中心に参加できる『歴史まるごと日本史』(高校2年女子)といった提案が寄せられた。
また、身近な町を知ろうという『意外と知らないマイタウン』(中学2年男子)という企画の一方、誇れるニッポン発掘番組『日本をJAPANに変えてやる!!!』(高校2年女子)という提案も寄せられた。また、もっと”単純に笑える”番組を復活してほしいという『新8時だョ!全員集合』(中学1年男子)、お笑い芸人がすごろくを使って鬼ごっこをする『リアルすごろく』(中学1年女子)という企画を考えた中高生もいた。
次に意見の多かった音楽番組では、生演奏で自分たちが参加できる番組や、生バンドをバックに歌手が歌う番組が欲しいという提案がいくつかあった。視聴者参加型の番組では、『音楽のチカラでジモトを熱く!!チホウのチカラ』(中学3年男子)、ヒット曲を別の歌手が生演奏で歌えば楽しいという『The Dream Music Festival(略称Mフェス)』(中学3年女子)、ロックに徹した音楽番組やブームのK-POPを取り入れて、歌・ダンス・モデルなど韓国でのオーディション番組『Kスター☆』(高校1年女子)などの企画が寄せられた。

【委員の所感】

  • 中高生を取り上げた番組が少ない現況から、同年代をターゲットにした番組を作りたい、子どもからお年寄りまでを視聴対象にした番組を作りたいという企画が目につき、テレビを通じて世代を超えた”共有の場”を持ちたいという気持ちが強いことが印象的だった。
  • 予想したよりも音楽番組を企画した人が多いことに驚いた。内容も、一般の人が参加する番組からプロの歌手や生演奏のバンドで歌う企画、また、K-POPに焦点を合わせたものなど中身は多種多様だったが、音楽が若者たちに根強く支持されていることがよく分かった。
  • デジタル化に伴った双方向性を活用した番組を作りたいという企画や、電話を使ってオーディションをすれば手軽に番組が実現できるのでは、という企画には意外性があった。
  • また、今回は”地元”とか”地域”とか、”ディスカバーご近所”的な番組、身近なところから考えた番組が多かったことも特徴的だった。
  • 面白い企画が多かったという印象だ。地元に密着した番組とか、おじさん応援番組とか、大震災の影響からか、家族とか地域のことに目を向けた企画が目についた。
  • 一般的にどんな番組でも最初は模倣からスタートしている訳だから、今ある番組に少し味付けを変えた企画と、時代を感じて自分にこだわった企画の2通りの傾向があったが、後者のような自分の意見を前面に出したリポートを期待したい。

モニターの企画書に対する在京局の制作現場の方から届いたコメント。

◆◆◆◆

◆企画1.バラエティー番組:『リアルすごろく』(大阪・中学1年女子)

【ねらい・内容】(抜粋)

私が考えている番組の視聴対象は、小中学生以上。出演者はお笑い芸人で売れている人も売れてない人もなんでもアリです。
内容は出演者全員ですごろくの上で鬼ごっこをします。ルールは15人で行って、逃げる人が12人、鬼となって捕まえる人は3人です。はじめに鬼となる人を決めます。次にサイコロをふる順番を決めます。でも鬼は最後です。順番を決めたらサイコロを転がし、逃げる人全員が5マス以上進んでから、鬼がサイコロをふって進んでいくんです。鬼が逃げる人のいるマスに来たら、その人と鬼はチェンジします。マスには「振り出しに戻る」や「鬼になる」などといった仕掛けがたくさんあります。
最後に、鬼にはバツゲームを受けてもらいます。1度でも鬼に捕まらずにゴールに達した人が、バツゲームを決めることができ、ゴールに達した人が誰もいなければ鬼がバツゲームを選ぶんです。本当は私たち視聴者も一緒に参加したいけど、そうなったら間延びしそうだからやめておいた方がいいかもしれません。芸人の必死さを見たいです。
◇◇

【TBSテレビ編成制作局制作センターバラエティ制作3部ディレクターの感想】
コンセプトはわかりやすくていい。出演者は面白くやってくれるかもしれないが、後はすごろくをやっていく中で面白みをどこで出すかと見る側のモチベーションをどこまで保てるかが課題かと思う。もう少し詰めて考えれば、企画になるかもしれない。発想のよさ、可能性は感じる。
◇◇

【テレビ朝日『アメトーーク』『ロンドンハーツ』担当プロデューサー】
「すごろく」…実は僕も数カ月前に興味を持ち、企画に出来ないかと考えました。すごろくを調べると、起源は古代エジプトという説まである、まさに「伝統の遊び」。誰もが楽しめるし、シンプルで素晴らしいですよね。今回の企画のポイントは「鬼ごっこ」になっているという点。しかし、ここに難しさがあると思います。それは、「鬼ごっこ」が持っている面白さは、「逃げる・追う」というスピーディーなドキドキ感。一方、「すごろく」は「1マスごとの指令」という間逆の面白さであること。つまり、この2つは共存できないと思います。
[改善案]
もし、この企画が「すごろく」にこだわるのであれば、シンプルに、誰が1番にゴールするか?誰がビリか?でいいのではないでしょうか?そして、その先にオリジナリティーを出すものを考えるべきです。例えば、マスが全て暴露になっている『暴露すごろく』とか、何かテーマ性を作ってはどうでしょう。
企画を考える上で大切なのは、実際にやったらどうなるかを、しっかりシミュレーションすることなんです。そうすると、色んな問題に気づくことができます。他にも、すごろくには面白さや難しさがありますが、僕も興味をもっている題材なので、この先は企業秘密ということでお願いします(笑)。

◆企画2.バラエティー番組:『夢見たきのう。』(神奈川・高校1年女子)

【ねらい・内容】(抜粋)

視聴対象は、中学生・高校生、30歳~50歳位、男女問わないが、でもどちらかと言えば女性向け?出演者は、アイドル・芸人さんたちで毎回変わる。ナレーションはバカリズムさん。
内容は、出演者の夢を何でも叶えるという番組。夢の内容はなんでもいいけれど、子どものころの夢でなりたかった職業を体験して叶えるとか、今までの人生でやり残したことをやりきる、とか。その夢を叶えるために、夢を叶える人(Dreamer)が頑張っている様子を伝えたい。大事なのは、Dreamer自身が自覚を持って行動、努力し、自分で夢を掴みにいくという姿勢。制作側は、Dreamerに夢を叶えるチャンスを与えるだけ。このDreamerが頑張っている様子から、視聴者は何かすがすがしい思い、明日への活力を感じられるといい。ただ、あくまでもバラエティーなので、Dreamerの真剣さを伝えると同時に少しのギャグ要素を加えたい。勢いよく笑える番組ではないが、見ていてなんだかいいよね、というような番組にしたい。
◇◇

【TBSテレビ編成制作局制作センターバラエティ制作3部ディレクターの感想】
まずタイトルがおしゃれ。女性らしいセンスを感じた。中身は出演者の夢を叶える企画ですが、毎回の放送を1人のDreamerを対象としていくとすると、それなりの物語、見どころが必要なので、結構キャリーしていくのが大変な感じかなと思います。ただ、既存の番組の中のコーナーとしてであれば可能性あるか?

◆企画3.バラエティー番組:『日本をJAPANに変えてやる!!!』(東京・高校2年女子)

【ねらい・内容】(抜粋)

視聴対象は、小学校高学年~すべて。司会はくりぃむしちゅー、関根麻里。出演者は世界が好き、旅行によく出かける芸能人等。
番組は、海外の考え方を受け入れ、幅広い部分からの視点で物事をとらえる1つの指標となるというのがコンセプト。日本や海外の国に対する良いところや悪いところ探しではなく、あくまでも、純粋に日本と他国との違いや、そこから発生する面白さをとらえることをテーマとする。
コーナーのひとつ、「日本の社会問題について、世界がモノ申す!」。現在の日本の社会問題について、他国だったらどのように対応するのかを色々な国の専門家に話して頂くコーナー。もちろん日本の専門家も交じって、話を聞くこととなる。色々な国の対応をのぞいてみることで、国民性の違いにも気づかされるものとなるだろう。また、現在の日本に足りないものはなんなのかをゲスト出演者に聞いてみたり、事前に話すテーマについての質問を視聴者から受け付けておいたりすると、内容が充実すると思われる。
二つ目のコーナーは、「セカイとニホン!」。日本に来て驚いたこと、もしくは、世界に行って日本人が驚いたこと、等の旅行でびっくりしたこと、面白体験等の紹介。体験談はゲスト出演者の体験話でもいいし、視聴者からの話を募集する形でもいいと思われる。(例:日本から外国に行って、チップを渡すという習慣について)また、特派員等が世界各地へ向かい、標識や世界の新聞広告、CM、お菓子のパッケージ、日本にはない謎のものなどを表示して、クイズ形式として視聴者と一緒に楽しむ形式も想定している。
◇◇

【TBSテレビ編成制作局制作センターバラエティ制作3部ディレクターの感想】
海外と日本との比較という切り口はわかるが、コーナー内容がちょっとゆるい気がする。ただ、世界の標識や新聞広告、CM、お菓子のパッケージなどで驚けたりする部分はあるかもとは思う。

◆企画4.音楽番組:『Kスター☆』(神奈川・高校1年女子)

【ねらい】(抜粋)

なぜ、私がこのような番組を企画したかというと、日本以外の国をもっと紹介してほしいと思ったからです。また、今は韓流ブームということもあり多くの人に韓国は支持されていると思ったので、今回は韓国についての番組にしようと思いました。
【内容1】K‐POPグループや韓流スターたちが総出演し、韓国のおススメスポット、文化、教育、ファッション、食べ物などを紹介する。また、歌やダンス、出演者でのトークも行う。
【内容2】まだデビューしていないグループや個人のオーディションを、歌・ダンス・モデル・キッズなど、部門ごとに行い、未来のスターを見つける。
司会進行は島田紳助さんにしました。私はこの前のレポートに紳助さんは嫌いだと書きましたが、今回紳助さんにやってもらう理由は、紳助さんは人を褒めるトーク力があるからです。オーディションを受ける人の長所をすぐに見つけ、うまく褒めることができるのは、紳助さんだけだと思います。審査員は、日本の女優・俳優、アイドル、プロデューサー、モデル、歌手。
オーディションを行う理由は、日本人のオーディションはたくさんありますが、韓国人のオーディションは聞いたことがないのでやったら面白いと思ったし、それがきっかけでデビューできたら、オーディションの時から見ていれば、ファンが長く応援してくれると思ったからです。
◇◇

【TBSテレビ編成制作局制作センターバラエティ制作3部ディレクターの感想】

韓国人のパフォーマー、エンターティナーのオーディション番組。結構いいなと思いました。韓国情報およびまだ見ぬスター”青田買い”という2大構成のため、韓国をしゃぶりつくした後、違う国で同じことができるのかというのが検討課題かと思います。

◆企画5.バラエティー番組:『おじさん応援番組おじさんFight!!』(東京・中学2年女子)

【ねらい・内容】(抜粋)

世の中にいるかっこいい、おもしろいオジサンを紹介する。ねらいは、父子関係の回復を図ったり、家族の中で肩身の狭い思いをしているお父さんに共感を与えたりする、オジサンのイメージアップ番組。
(例)「おもしろいオジサン」・終電後で酔っ払っているオジサンに共通の話題についての意見を求める(原発問題・節電…)。その意見を比較する。そして最後に、家族への愛や会社(社会)への不満を叫んでもらう。
「かっこいいオジサン」・1つの会社を取材して、学生が憧れるようなすごい開発をした人にインタビューをする。そして最後に、家族への愛や会社(社会)への不満を叫んでもらう。
司会・出演者は、ピース(芸人)・滝川クリステル・温水洋一・柳原可奈子など。
◇◇

【フジテレビ『ごきげんよう』担当プロデューサーの感想】
中高生の皆さんの企画の多くが情報番組であることを知り、皆さんの知的好奇心のすごさに驚かされました。クイズだったり地域密着型バラエティだったりと番組の形式は様々でしたが、その中で僕が一番おもしろいなと思った企画は『おじさん応援番組おじさんFight!!』です。世の中にいるかっこいい、おもしろいおじさんを紹介するというシンプルな企画なのですが、同じ情報でも「おじさん」という哀愁ある生き物を通して伝わる情報に、クスッとした温かい笑いが潜んでいるような気がしたからです。
伝えたいメッセージや情報をそのまま伝えるのではなく、オリジナリティーあふれるフィルター(=企画)を通して伝えることがエンターテイメントの作り手としてとても大事なことだと思います。

◆企画6.音楽番組:『電話で、オーディション』(北海道・中学2年男子)

【ねらい・内容】(抜粋)

僕には、”こんな番組が作りたい”という夢があります。それは、視聴者が楽しめて、それに参加もできる音楽番組です。放送時間は、日曜の午後8:00から生放送というのがポイント。司会は中居正広さん、審査員は歌手、音楽プロデューサー。
視聴者がテレビスタジオで歌い、音楽プロデューサーがその場でスカウトするといった番組はありますが、視聴者が電話で参加して歌うといった番組は見たことがありません。なかなかスタジオに行って歌う勇気がなくても電話なら、と思う人もいるでしょう。参加したくても場所の関係で参加できないという人もいるでしょう。だからこそ、”電話”なんです。音楽プロデューサーに、アドバイスや感想などをその人に向けてしてもらうだけの番組で十分だと思います。僕は、”歌の魅力を皆に知ってもらう”、そんな番組を作りたいと夢を持っています。
◇◇

【テレビ朝日『ミュージックステーション』担当プロデューサーの感想】
「なかなかスタジオに行って歌う勇気がなくても、電話なら、と思う人もいるでしょう。だからこそ電話なんです」と力強く書いているあたり、逆に普通の人にはない想像力を感じさせます。通常なら、「テレビである以上、声のみでの参加は映像的に持たないし、企画として物足りない」と考えるでしょう。
しかし、そこにこそ、この企画の可能性があるのかもしれません。下世話な自己顕示欲とは無縁な、純粋に音楽を愛する気持ちを汲み取りたい、という真摯な想い。ルックスやその他の付帯条件を切り捨てた「純粋に声のみで音楽を伝えたい」というシンプルな意図。「人前に出ることが怖い」という引っ込み思案なシャイネスの奥にこそ、まだ見ぬ才能の原石があるはずと考える慧眼。セオリー通りに発想しないことの面白さ、逆転の発想が…。
そのためには、あえて「声だけ」にこだわるために、そこを補完する上でどんな工夫をしたらいいか、もう少し具体的に考えて書くといいでしょう。
視聴者や出演者がイマジネーションを膨らますための手助けとなる、演出やストーリーづくり、見せ方などを考えてみてください。誰の真似でもない企画を実現させるためには、発想の発端は、常に純粋で無垢でシンプルであるべきです。だからこそ、それを商品として成立させるためには、もう少し踏み込んだ「大人の計算」にチャンレジしてみてください。

◆企画7.クイズ番組:『視聴者完全体験型クイズ・ゴーールドラッシュ』(千葉・高校2年男子)

【ねらい・内容】(抜粋)

アナログ放送から地上デジタル放送に完全移行した今なので、『クイズ$ミリオネア』を彷彿とさせるようでありながら、視聴者が全面参加できるクイズ番組。データ放送に特有の青・赤・緑・黄の4つのボタンを使用し、視聴者が放送される問題に答え、番組終了までに正解した数により、得点を獲得でき、その得点数に見合う特典やプレゼントをゲットできる。毎週見続けていて、かつその得点数により、××旅行が当たる、食品が当たるなどがあると視聴者側も見続けてやろう、という気になると思われる。また、番組を観覧できる権利から『クイズ$ミリオネア』のように賞金を懸けて、実際に番組に出演できる権利などがあれば”本当に××なんて商品が当たるのか?当たんないしやめよう”という気にさせにくい。問題は、冠婚葬祭に始まる一般常識、芸能・スポーツ、出演者に関する問題などを出題する。家族全員で話あって答えを決めてもらうことで、ただ出演者がおもしろおかしく答える番組よりも好感度も良くなる。
出演者は局アナ、その時々に合わせたタレントなどで、司会者以外にレギュラーで固定はしない。なるべく出演者にお金をかけないようにすることで視聴者プレゼントに還元できるようにする。司会は頭の回転も早く、出演者も活かすことができ、現在右肩上がりの有吉弘行さんを採用。放送時間は夕飯の支度も終わる午後7時30分にすることにより家族で視聴できるようにした。
◇◇

【テレビ朝日『ナニコレ珍百景』担当プロデューサーの感想】
地上デジタル放送に切り替わった今、視聴者参加型の本格的な双方向番組が、近い将来、続々と誕生することは間違いないと思います。それをクイズ番組に利用することは大抵思いつくことでしょう。
しかし、企画を出した彼は、『ポイント制』や『スタジオにも招待してクイズに挑戦』という新たなシステムを取り組むことで、より一層厚みを増した企画にしています。ただし、あまり複雑な要素を盛り込むと…。
番組最大の魅力が何なのか?
例)・テレビの前で気軽に参加できること
・賞金や景品が必ずもらえること
・クイズに実際に参加できること、
など、どれが番組のキモの部分なのかがぼやけてしまいとっつきにくい番組になるかもしれません。ただ、ひとつ言えることは高校生の彼の「新しいモノを生み出そう!」という、既成概念にとらわれない発想。これこそが今のテレビには大切だということ。彼の発想力にあやかりたいと正直に思いました。

[企画総評]

【NHK制作局エンターテインメント番組部チーフプロデューサーの感想】

いずれも楽しく拝読しました。センスの良さが光るタイトルが多かったですね。まず幾つかあった視聴者参加型企画、このタイプは参加する方はともかく、一般視聴者にとって面白くなるような工夫が必要です。中高生だけに受けるようでは、番組は伸びません。音楽番組では『Mフェス』のバラエティ感のある音楽番組志向に光るものを感じました。現在テレビ界では、芸人がひな壇で目まぐるしいトークを展開させるバラエティ番組が大流行。これはお客を逃さないために発明した効果的な手法です。しかし、今後のゲームや通信業界などとの厳しい競合時代には、手法も大切ですが、他が作ることが出来ない「大きな感動」をいかに紡いでゆけるかがとりわけ大事だと考えます。その点、『新8時だョ!全員集合』の企画にはハッとさせられ、『意外と知らないマイタウン』の”人と関わる温かさ”を共有したいという主張には感動しました。どんな番組でも一番大切なのは「人の心」だと思います。

【日本テレビ『世界の果てまでイッテQ!』担当プロデューサーの感想】

30あまりの企画書には、「視聴者を飽きさせない様々な工夫」「タレントの適正を考えたキャスティング」など、様々な番組構成案が書かれており、テレビ番組を作る上でのポイントやテクニックを本当によく知っていると感心した。しかし一方、多くの企画は斬新さやオリジナリティーという輝きが乏しく残念だった。様々な人気番組から面白い要素を集めたり、人気番組を中高生向けにアレンジしたり…。人は絵を描けと言われた時、過去に見た好きな絵をつい模倣してしまう…。良い絵を模倣することは決して悪いことではないが、「自分が一番描きたいものは何か」「多くの人に見てもらいたいものは何か」と考え、粗っぽくてもいい、既成の番組の呪縛から離れた独創的な企画にチャレンジしてほしい。また、今の閉塞感のある時代を反映しているのかスケールの大きい企画も無かった。「お金や時間がどれだけ掛かってしまうのか」と驚くような企画も期待したい。

【TBSテレビ編成制作センターバラエティ制作1部プロデューサーの感想】

今回「中高生モニター報告」の中で30あまりの企画書を見させて頂いて…。最初に感じた事は、「一般視聴者の参加型企画」が多いことです。テレビ関係者はもちろん意識している事ですが、中高生の皆さんもデジタル化に伴い相互放送への意識が高く、僕らにとっても非常に参考になる企画書が多かったです。
また「外に向かっての企画」が目に付き、中高生の皆さんが《内輪的バラエティ》よりも《外に向かって何かしら発信》する番組への期待が高い事がわかりました。
総じて現在テレビ番組を作っている僕らよりも、放送時間帯や、制作費など気にせず「とにかく自分が面白い」と思うことを企画にする姿勢が見受けられ、中高生の皆さんの数々の企画書に刺激を受けた自分がいました。

【テレビ東京制作局長の感想】

全体的には、真面目で大人しい企画が多いなと感じました。震災後に皆さんが感じた日本や日本人、身近なものを見直す風潮もあり、馬鹿馬鹿しいお笑いよりも役に立って楽しめる企画が多くを占めていました。10代の本音やトレンドを取り込んだ企画も数点見受けられ、中高生らしいピュアでストレートな感覚を番組化することはとても大切なことだと改めて思いました。
最近どの局も同じような内容の番組が多いといわれる中で、我々も斬新で尖った企画を常に考え、求めています。皆さんも10代の今しか発想できないスゴイ番組を是非妄想し続けて下さい。”レディ・ガガを連れて国際宇宙ステーションへ行き、ライブを世界生中継する”なんていう企画も自由自在!番組企画はタダで出来る素晴らしい脳トレなのです。

調査・研究について

本年度予定されている番組制作者を対象とした調査について、担当委員よりその分析及び概要が報告された。また今後の作業日程及び作業分担等について協議が行われた。

第174回 放送と人権等権利に関する委員会

第174回 – 2011年7月

委員会運営上の検討課題

仲介・斡旋解決事案の報告 ……など

先月に引き続き、委員会の指示に基づいて事務局が独自に調査・収集する資料の取り扱いの明文化について検討した。その関連で、苦情の受理と審理の手続き全般に及ぶ議論が交わされた。

議事の詳細

日時
2011年 7月19日(火) 午後4時~6時20分
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
堀野委員長、樺山委員長代行、三宅委員長代行、大石委員、小山委員、坂井委員、武田委員、田中委員、山田委員

委員会運営上の検討課題

先月の議論を受け、委員会審理において、申立人、被申立人の双方から提出される書面および資料とは別に、委員会の指示に基づき事務局が独自に調査・収集する資料の取り扱いの明文化について検討した。
この日の委員会ではこれに関連してさらに、苦情の受理と審理の手続き全般にまで間口を広げた議論が行われ、双方の当事者から提出される苦情申立書や答弁書等の書面および関係資料の取り扱い、当事者に直接事情を聞くヒアリングのあり方等についても意見が交わされた。
次回もさらに検討を続ける。

仲介・斡旋解決事案の報告

事務局から下記案件について報告し、了承された。

「店の信用にかかわる映像使用をされた」との訴え

在京テレビ・キー局が2011年4月に放送した情報バラエテイー番組について、古美術店の経営者から、「『以前に撮影した店の外観映像を風景として使用したい』とのことで許可したのに、あたかも放送で取り上げられた古美術品を私の店で売ったかのように見える使われ方をされた。このため、お客さんからは『放送ではすごい価格だったのに、なぜあんなに安い値段で売ったのか』といわれ、信用問題になっている」として、テレビ局に対し、放送での「お詫び」を求めて抗議が行われた。
テレビ局は、「店の名前を明示しているわけではないのでホームページ上でのお詫び・訂正であれば可能だが、番組内で取り上げることはできない」と回答した。これに対し経営者はあくまでも番組での「お詫び」を求めたが、双方の話し合いは進展せず、経営者から放送人権委員会に訴えが寄せられた。
委員会事務局では、テレビ局に対し、経営者側の意向を伝えるとともに、局として再検討し話し合いを続けるよう要請した。
その結果、6月に入って番組責任者が直接経営者と会って話し合いを行い、外観映像の使用について番組内で説明を行う旨の提案をした。経営者はこれを了承、その後放送された「お詫び」を視聴した結果、最終的に納得し、本案件は解決した。
(放送2011年4月 解決7月)

6月の苦情概要

6月中にBPOに寄せられた視聴者意見のうち、放送人権委員会関連の苦情・相談・批判の内訳は以下の通り。

  • 審理・斡旋に関する苦情・相談・・・・・1件
    (個人又は直接の関係人からの要請)
  • 人権一般の苦情や批判・・・・・・・・‥29件
    (人権問題、報道被害、差別的表現など一般視聴者からの苦情や批判)

その他

8月の委員会は休会とし、次回は9月20日(火)に開かれることになった。

以上

2011年6月に視聴者から寄せられた意見

2011年6月に視聴者から寄せられた意見

菅首相の”退陣”をめぐり、与野党が政局に明け暮れることへの批判意見が多かった。バラエティー番組では、女性タレントの”恋人登場”とさんざん引っ張り期待させながら、結局公表しないという制作手法に、視聴者を欺き愚弄するものだとの声が多かった。

6月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,534件で、5月と比較して192件増加した。 意見のアクセス方法の割合はEメール68%、電話29%、FAX2%、手紙ほか1%。性別は男性70%、女性26%、不明4%。年代は30歳代33%、40歳代24%、20歳代20%、50歳代10%、60歳以上9%、10歳代4%。

視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該局のBPO責任者に「視聴者意見」として通知。6月の通知数は619件[38局]だった。
またこの他に、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、46件を会員社に送信している。

意見概要

番組全般にわたる意見

6月の視聴者意見は1,534件と前月より192件増加した。
東日本大震災の被災地の復旧、原発事故の収束への展望がいまだ見えない中、菅首相の”退陣”をめぐり、与野党が政局に明け暮れることへの批判意見が多かった。夏の電力需要の最盛期を迎え、放送などで節電の呼びかけが行われているが、テレビ局自体は努力しているのかといった疑問の声も多い。
アイドルグループ内の順位を決める人気投票、”総選挙”をめぐっては、宣伝や販売のためにファンに無理を強いるものだとの批判が寄せられた。またバラエティー番組では、女性タレントの”恋人登場”とさんざん引っ張り期待させながら、結局公表しないという制作手法に、視聴者を欺き愚弄するものだとの声が多かった。またお笑い芸人のトークの中で、学校で友達のめがねをカレーに煮込んで黄色く変色させたという話や、アニメマニアが大切にしているフィギュアを口に咥えたりした行為に対して、弱いものいじめを助長しかねないとの抗議の声が多かった。
障害を持つ子供の学校でのできごとを扱ったドラマで、誤解や偏見を招きかねない内容や表現があり問題だとの意見が多かった。
ラジオに関する意見は50件、トークがお色気に走りすぎているのではとの意見が多かった。CMについては63件あった。

青少年に関する意見

放送と青少年に関する委員会に寄せられた意見は130件で、前月より20件ほど増加した。
今月は、低俗・モラルに反するとの意見が48件、次いでいじめに関する意見が19件、性的表現に関する意見が17件と続いた。
低俗・モラルに反するとの意見については、複数のバラエティー番組や情報番組への批判意見が多数寄せられた。いじめに関する意見については、バラエティー番組でお笑い芸人が披露した自らの学生時代の体験に対し、「いじめを助長する」などの批判意見が寄せられた。性的表現に関する意見については、深夜のアニメに対して「性的表現が過激で不適切だ」などの批判意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 福島県相馬市で酪農家の方が自殺した。原発事故によって行き詰ったことによるものだと思うが、今回の件はまだまだ氷山の一角かと思う。首相がいいか悪いかを論じるよりも、被災地の実情を正確に伝えることの方が、政治や社会を動かすいい報道になるのではないか。いまの報道のあり方には疑問がある。数字取りにしか見えない。何が起きていて、見ている人に何ができるのかを訴えかけることの方が重要ではないか。震災以降、政治家で被災地にいて国の政策に疑問を持ち、政治を変えようとしている人を見たことがない。報道の人で被災地にいて、国のやり方に疑問を投げかけている人をあまり見たことがない。
  • 足の引っ張り合いをしたり、重箱の隅をつついたりするような放送にうんざりしている。あれだけの大震災が起こった後だ。もう少し考えるべきではないか。未だに不便な生活を強いられている被災者の方々や原発の作業員の方々に本当に失礼だ。作業員の方々が、あの危険な現場で作業していなかったら、私たちの生活もテレビ放送も成り立たないだろう。
  • 「菅首相がいつ辞めるのか」「大連立はあるのか」という報道が多い。全力を挙げて被災地の復旧・原発収束に取り組むべき時なのに、子供のケンカのような政治家の争いを大々的に報道している。事実を報道することはメディアの責務だが、批判的立場を堅持するべきだ。一番の政局好きはテレビ局ではないのか。
  • 菅首相の不信任決議案が否決された報道で、何人もの国会議員がテレビに出演してさまざまな意見を述べているが、今テレビで言うべきことなのだろうか。国民に伝えたいこともあるだろうが、話の内容のほとんどが、首相や政府に対する苦情苦言ばかりだ。なぜ、もっと別の場で直接発言しないのか。どの番組も同じような報道ばかりで腹が立つ。政治家もテレビ局ももっとやるべきことがあるはずだ。
  • 「猛暑の大停電危機再現シミュレーション」は見ていて不快だった。大停電が起きる可能性があるからと、原発の容認を視聴者に煽っているとしか思えない。停電が起こると視聴者を脅迫している。我々は震災後、計画停電を経験し、節電努力をしながら数ヵ月を生活してきた。馬鹿ではないので、停電対策や節電対策については学習している。今、我々が知りたいことは停電が起きるかも知れないという”可能性”ではなく、漏れ続けている放射線についての真実の報道だ。放送局はこのシミュレーションを報道した目的をきちんと説明するべきで、東電を擁護するような誤解を招く放送は避けるべきだ。
  • 3月、4月は東電や原子力保安院の情報を垂れ流し続け「安全」「ただちに健康被害はない」と放送し、国民を信じこませた。5月以降は「メルトダウン」「汚染水流出」「内部被曝」などの事実が露呈して、垂れ流し情報に視聴者が納得しなくなってきた。なぜマスコミは独自取材をせず、東電や保安院の情報を鵜呑みにしてきたのか。解説する学者も原子力村の御用学者ばかりで、楽観的な解説しかなかった。最悪の事態を想定する学者がいてもよかったのではないか。放送局は大きなスポンサーである東電を擁護したとしか思えない。最近では「停電」の恐ろしさを煽って「節電」を呼びかけ、その陰で「原発の重要性」を視聴者に植えつけようとしている。
  • 私は大学で福祉を専攻している。高齢者の方々と話をする機会が多いが、やはり節電ブームのせいか「今年の夏はクーラーをつけない」と言っている高齢者が多いように感じられる。その度に私は「節電ブームも大事だが自分の体も気遣ってください」と言う。最近の節電ブームは異常なほどテレビのほうから急かされている気がする。改善すべきだと思う。高齢者は、暑さに耐えられなくなるかもしれない。
  • 電力不足で節電が叫ばれる中、違和感を持つのは、テレビのスタジオだ。照明が煌々と照らされ、スーツを着込んだアナウンサーや司会者が汗ひとつかかずに進行している。その内容が節電特集だったりするから白ける。テレビもクールビズできないのか。自分達で実践もせず、押しつけられても説得力はない。
  • 「WHOのがん研究機関が携帯電話について、『がんを発症させる可能性がある』分類に位置づけた」とのニュースを見た。このニュースだけを見ると、携帯電話がかなり危険であると思われる。しかし、海外の携帯電話と日本の携帯電話では周波数も違うのでいっしょにはできない。科学的な要素も国際的な違いも説明せず、単に「携帯電話の使用は脳腫瘍になる危険性がある」と報道すれば、いたずらに国民に恐怖を煽ることになる。報道するのであれば詳細まで公表するべきだ。
  • 検察の不正に対して、取り調べ可視化を声高に主張しているが、もう少し他国の前提条件を説明してもらえないか。例えば、アメリカは司法取引があるし、おとり捜査もできる。イギリスはそもそも黙秘していたら、不利になる。韓国は全面ではない。そういうことを一切報道しないのは、いささか疑問だ。いたずらに警察や検察を縛り付けることは、かえって自分たちの首を締めることになりかねない。

【番組全般・その他】

  • 色々なアカンと思われる事やものをスタジオで映像を見て判定する番組だが、アカン嫁というコーナーがあり、夫に対して酷い行為や理不尽な虐待、度の過ぎた暴行をあびせる奥さんを紹介するというものだ。あまりに酷くて、とても笑えない。家族で見ていて気まずくなるし、ああいう奥さんが増加するのではないかと懸念するほどだ。子供にも悪影響だと思う。奥さんの中には、子供とともに夫に暴言をあびせたり、暴行したり、奴隷扱いしたりしている人もいた。女性から男性へのドメスティックバイオレンスだ。
  • ある女性タレントの恋人を紹介するというものだった。番組がCMを挟む度に、「この後、恋人の顔を公開!」といった視聴者の関心を引き付ける告知を何度も出していた。番組の最後に公開されることは、視聴者も知るところであり、番組の最後を楽しみに視聴していた。ところが、モザイク越しに話を聞くことはできたものの、一般人であるという理由から、恋人の顔はスタジオだけで公開され、結局視聴者には公開されなかった。公開できないにもかかわらず、「顔を公開」と何度も謳った番組に対しては、視聴者の関心の引き付け方に悪質なものを感じた。公開できないのなら「公開」ではなく、より適切な言い方があったと思う。番組を楽しみにしていた者としては、騙されたように感じた。
  • 各局とも「アイドルグループの総選挙」をトップ項目として、様々な番組で放送している。今、大変人気があるグループであることは承知している。しかし大震災で今後の生活の見通しも立たず苦労している人々がいる一方で、ここまでテレビが大騒ぎする必要があるとは思えない。
  • 政治家に「アイドルグループの総選挙」について聞く記者がいたが、この国難で生活もままならない人が多い中、そんな質問をする側にも、まともに答える側にもモラルを疑う。政局を「そんなことをしている場合か」という論調にしているが、マスメディアにも同じ感想を持つ。
  • オタクと呼ばれる人の趣味への傾倒を、不当に笑い者にする番組の構成は、「差別してもよい人間」や「笑い者にしてもよい人間」を作るようで、大変不愉快に感じた。オタク趣味は幼稚であるから笑い者にしてもよいという風潮は差別につながる要因であり、また商品や作品に携わっている人々への侮辱である。多様化される文化の中で、一趣味を不当に愚弄してよいとする態度は番組として不適当だ。
  • 発達障害の児童をクラスに残すか転校させるかを問う投票を学級内で行ったシーンがあった。いくらフィクションのドラマにしても放送倫理に抵触すると思う。意図しない演出がされてショックを受けた原作者のHP掲示板や番組HPの掲示板には、「番組により精神的苦痛を受けた」などと発達障害をお持ちの方や自身や身近に発達障害者がいる方々からの書き込みがあった。放送局は検証番組を作って放送に至った経緯を説明し、発達障害への正しい理解につとめ、再発防止に努めるべきだ。
  • 東日本大震災の被災地復興のためにポケットマネーを含む約2億4000万円を寄付したレディー・ガガを紹介した際に、司会の女性歌手が「ガガにしては少ないと思うのだけど」と発言した。寄付は善意であり収入には関係ない。個人でここまでの額を日本人ではない方が寄付してくれたことを素直に感謝すべきだ。正直なところ、東京も放射能のリスクがないとは言えない。外国人アーティストの来日キャンセルが相次ぐ中、来日してくれていることを考えると、本当に日本を応援してくれているのだと思う。女性歌手の発言は、世界に向けての恥ずかしい発言だ。
  • 最近、「番組内ツイッター」なるものを募集し、それらの意見を紹介することに力を入れている。だが、もともとツイッターは若い人を中心としたコミュニケーションツールであり、「ユーザーの90%は20代である」という調査結果もあるほどだ。年齢的に非常に偏った人たちの意見を重用することは、テレビ番組としてよくないことだと思う。やはり、情報弱者などの意見もまんべんなく取り入れるために、視聴者の意見は原則として電話で受け付け、ツイッターはあくまで補助的手段として使うべきだ。

【ラジオへの意見】

  • デリバリーヘルスの店長にインタビューを行い宣伝までしていた。暴力団の資金源になっている業種の風俗店を公共の電波を使った番組で取り上げるなど言語道断ではないか。具体的な店名やホームページへの誘引、リスナー割引など考えられない内容であり、局のHPにも掲載してある。この番組はこれまでにも職業差別、人権無視、女性蔑視の発言が多く見受けられ問題が多いにもかかわらず、このような放送を行っていることは放送局としていかがなものか。
  • 「芸能人の悪口をどれだけ言えるか」というおかしなコーナーがあった。大体の芸能人については匿名だったが、人によっては実名を挙げた上で悪口を言っていた。局に苦情を伝え「どういう趣旨でこんなことをしているのか」と問うと、プロデューサーから「放送できる内容のボーダーラインがどのあたりか、という意識で放送しました」と言われた。あきれた。

【CMへの意見】

  • 番組スポンサーであることはわかるが、朝、昼、特に夕食時の掃除用品のCMはやめてほしい。特にパイプ掃除のもので髪の毛の詰まりを溶かすCMは食事中でなくても見ると吐きそうになる。トイレ用品やゴキブリ退治、掃除機のCMもゴミをリアルに見せるものもあり、それが食事中に突然目に飛び込んで来ると、せっかくの団らんの食事が台無しになってしまう。最近はCGでインパクトを強めることができるのか、汚いものもリアルな表現のものが多い。明らかに不快感を与える表現や、それを放送する時間帯というものに基準を設けていただきたいと切に願う。
  • “中年女性が店に的外れなクレームをつける”という内容の殺虫剤のCMは不愉快だ。私は飲食店を経営しているので、今後このCMを真似してクレームを言ってくるお客がいるのではないかと心配している。視聴者の中には、このような見方があることをスポンサーに伝えてもらいたい。

青少年に関する意見

【低俗、モラルに反する】

  • お笑い芸人の振る舞いがひどかった。女性タレントに襲いかかってスカートの中に顔を押し付けたり、無理やりキスをしたりしていたが、こんなことをテレビで放送しても良いのかと唖然とした。一緒に見ていた小学生の子どもも呆然としていた。子どもが見る時間帯の番組として相応しくない。今後一切、こういうことはやめてもらいたい。
  • バラエティー番組の司会者が、海外アーティストが日本復興のために寄付した金額に対して「少ない」などと番組中に呟いたことに不快感を覚えた。子どもの教育に悪影響だ。「金を沢山持っているから寄付して当たり前」のような態度や発言を公共の電波で流すことはやめてほしい。子どもには感謝の気持ちを忘れずに育ってほしいと思っている身として、害のある番組だと思った。
  • バラエティー番組だが、芸能人の個人的な話ばかりを取り上げていて番組タイトルからかけ離れた内容になっている。先日の放送では、女性タレントの付き合っている男性を登場させ、その話題にかなりの時間を費やしていた。芸能人の個人的な話などどうでもいい。また、その女性タレントを罵っている場面も、子どもたちには見せたくない場面であった。
  • 深夜のバラエティー番組だが、お笑い芸人が性器の手術を行うところをドキュメンタリー風に放送する場面があった。万人が見ることのできる地上波で放送する内容ではない。非常に低俗だ。特に番組の中にはアイドルグループが出演するコーナーもあり、これが目当てで見ている人もいるはずだ。青少年にも容易に見られる状況はよくないと思う。

【いじめに関する意見】

  • お笑い芸人が、自分が学生時代に同級生に対してやったいじめの話を面白おかしく語っていた。はっきりいって不快なだけだった。そして、私の子どもがそれを見て笑っていたことに戦慄を覚えた。子ども達に与える影響を考えるべきだ。いじめをすることを笑う大人に育ったらと思うとゾッとする。このような番組はやめてほしい。いじめを反省せず笑っているタレントはテレビに出すべきではない。
  • バラエティー番組のオープニングで、一人のメンバーが話をしていることを他のメンバーが無視するという寸劇をするが、いじめにしか見えなくて不愉快だ。彼らは国民的アイドルグループで小中学生にファンが多いので、真似をすることでいじめを助長してしまうと思う。あのような寸劇はやめた方がいい。

【性的表現に関する意見】

  • 最近の深夜アニメは残虐な暴力などをテーマにしすぎていておかしい。また、アダルト作品のような表現すら散見される。少しばかりの戦闘や奇術なら分かるが、露骨な表現があまりにも目につく。アダルトでやるべき表現に対しては、きちんと18歳未満視聴禁止、購入禁止などのゾーニングの措置を取るべきだ。
  • 学校を舞台にしたドラマをたまたま見たが、性的表現が露骨すぎる。生徒役の未成年者にこのような露骨な台詞を言わせることに違和感を覚えた。さも「こういうことは一般的です」という感じで放送することは不快だ。

【言葉に関する意見】

  • 子ども向けバラエティー番組の”学校で使える言葉”を教えるコーナーで、「うざい」という言葉を業界用語では「ざいうと言う」と紹介していた。使用例として、学校で女児が教師に向かって「ざいう」と言い放つシーンを流していた。子ども向けの番組なので、悪口を人に向かって言う、しかも学校で使えるとして紹介することは不適切だ。ディレクターも、子役にどう演技指導をしていたのだろうと思うと、こういった大人と触れる子役が不憫だ。

【表現・演出に関する意見】

  • 殺人事件について、現場の模様をCGで再現していたが不快に感じた。アニメやCGに子どもはすぐに反応し、視線を向ける。見た映像は少なからず頭に残ることもあるだろうし、真似て遊ぶこともあると思う。このような映像が普通に流れていることがおかしい。映像を用いて分かりやすく伝えるべき事、そうでない事、この判断を間違えないでほしい。

【殺人シーンに関する意見】

  • 昼間の再放送も含め、殺人事件を取り上げるドラマが多いことが気になっている。幼い頃から毎日殺人シーンを目にしている子どもが大人になった時、殺人なんて特殊なことではないと心に刷り込まれてしまわないかと恐れる。それが殺人事件へ結びつくのではないかと危惧している。各局ともこのことについて一考いただきたい。

【危険行為に関する意見】

  • ドイツで行われたお祭りで、日本のお笑い芸人が高飛び込みに挑戦した。この競技はポーズと水しぶきの大きさを競うもので、練習ではプールサイドから様々なポーズで飛び込み、水しぶきをあげていた。かなり危険な飛び込みにもかかわらず、まるで子どもが遊んでいるように見えた。これでは子どもが真似をしてしまう。放送には不適切だ。

【動物に関する意見】

  • バラエティー番組で、歌が一番下手な優勝者への賞品という名目の罰ゲームで亀を出品していた。命あるものを景品として扱うことは不快に感じた。最後まで飼育する、手離すにしても責任をもって飼育できる人に引き継ぐという飼育者の責任の放棄、それを賞品として何とも思わない番組制作者の倫理観の欠如。亀がどのように扱われたかはわからないが、子どもに命あるものを軽んじても良いと受け取られても仕方ない内容だった。

【報道に関する意見】

  • 麻薬を使って捕まったタレントらのその後の生活を追って報道することがあるが、「たいした罪をおかしたわけではない」「更生すれば大丈夫」といったイメージに偏りがちではないか。これは青少年の育成によくない。芸能界追放くらいの措置を取ったほうがいいと思う。

【視聴者意見への反論・同意】

  • 深夜アニメに対する批判が多いようだが、筋違いではないか。暴力シーンや性的シーンを含むから深夜に放送しているのではないか。そしてそういったシーンにも伝えたいことがあるからこその表現であり、「子どもに悪影響」と思うのであれば、子どもに見せない配慮をすれば良いのではないか。深夜アニメを見る程の年齢であれば、そのくらいは自分で判断できる。伝えたいものが何かを見ないうちに「暴力的」「性的」であるから規制するというのであれば、ドラマやアニメも規制されて当然だ。

【CMに関する意見】

  • 最近、未成年者に人気のある歌手を起用したパチンコのCMを見かけるが、パチンコはギャンブルである。未成年者にギャンブルを勧めようとしているのではないか?震災以降減ったのにまた増えてきている。パチンコCMを規制すべきだ。

第51回 放送倫理検証委員会

第51回 – 2011年7月

BS11『”自”論対論 参議院発』に関する意見の通知・公表について

テレビ東京『月曜プレミア!主治医が見つかる診療所』と毎日放送『イチハチ』の情報バラエティー2番組3事案に関する意見の通知・公表について ……など

第51回放送倫理検証委員会は7月8日に開催された。
6月30日に通知・公表が行われたBS11(日本BS放送)の『”自”論対論 参議院発』事案、および7月6日に通知・公表が行われたテレビ東京『月曜プレミア!主治医が見つかる診療所』と毎日放送『イチハチ』の情報バラエティー2番組3事案については、記者会見を報じたテレビニュースや新聞記事を見たうえで意見交換を行った。
前回審議入りしたテレビ東京の情報バラエティー番組『ありえへん∞世界』僻地第3弾「南大東島」は、当該局への聞き取り調査の結果をもとに2回目の審議が行われた。その結果、「実態とかけ離れた誇張表現」に至る原因などの分析と問題点についての合意が得られたため、意見書の草案作りに着手することとなった。

議事の詳細

日時
2011年 7月 8日(火) 午後5時~7時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
川端委員長、吉岡委員長代行、石井委員、香山委員、是枝委員、重松委員、立花委員、服部委員、水島委員

BS11『”自”論対論 参議院発』に関する意見の通知・公表について

2011年の1月から3月まで、11回にわたって放送されたBS11の政治討論番組『”自”論対論 参議院発』は、番組の司会者もゲストも、全ての出演者がひとつの政党所属の議員だけで構成されていて、政治的公平性に問題があるとされた。
委員会は6月30日、「この番組が放送倫理に違反する」と判断した意見を、当該局に対して通知し続いて記者発表を行った。委員会の席上では、記者会見での質疑応答などに関する報告が事務局からあり、続いて記者会見の模様を報じたテレビニュースや新聞記事を見たうえで、意見交換が行われた。

テレビ東京『月曜プレミア!主治医が見つかる診療所』と毎日放送『イチハチ』の情報バラエティー2番組3事案に関する意見の通知・公表について

一括審議となっていた上記3事案は、いずれも取り上げた情報や事実の正確さを確認する努力を怠っていて、その扱い方が杜撰であったこと、また、そのうち2事案については、出演者が放送で取り上げた情報と密接な利害関係を有していた点で、公正さを欠くとして、「放送倫理違反」とする意見書を7月6日に当該2局に通知し、公表した。2日後の委員会では、これを扱ったテレビ各局の放送や新聞記事を検討したが、委員会の「意見」が正確に反映されていないニュースや記事があるとの指摘がなされた。
また今回、意見書の別冊として添えた「若き制作者への手紙」に対し、当該局のみならず各放送局の関心も深く、勉強会の開催が各局で予定、検討されていることが報告された。

誇張表現が著しく南大東村長から抗議を受けたテレビ東京の情報バラエティー番組『ありえへん∞世界』

僻地紹介シリーズの第3弾として『南大東島』を取り上げたが、多数の農家の収入が1000万円を超え、沖縄本島に豪華な別荘を持つような裕福な暮らしをしていると放送したところ南大東村長から抗議を受け、当該局が実態とかけ離れていることを認めて謝罪した事案。
審議2回目の今回は、番組制作者に対する聞き取り調査の結果が担当委員から提示され、それに基づいて議論が展開された。視聴者に誤った印象を与えてしまった原因はどこにあったか、笑いを取るための許される演出の範囲や、取材対象者への敬意の意義など多角的に意見交換が行われた。審議はほぼ終了し、次回9月の委員会で意見書をまとめることになった。

以上