放送倫理検証委員会

放送倫理検証委員会 ニュース・トピックス

2013年9月13日

参院選関連2事案と「弁護士紹介の被害者は"関係者"」事案、
計3事案が審議入り

放送倫理検証委員会は9月13日の第74回委員会で、下記3事案の審議入りを決めた。

(1) 関西テレビ『スーパーニュースアンカー』

関西テレビが2013年6月10日午後6時台に放送した夕方のローカルニュースで、7月の参院選から解禁されるインターネットでの選挙運動について取り上げた企画を約11分にわたって放送。この中で、候補者サイドの取り組みの例として、自民党から比例代表選挙に立候補を予定していた太田房江元大阪府知事を約2分間、インタビューを交えて紹介した事案。参院選の公示予定日まですでに1ヶ月足らずとなっていた。放送後、同社報道局内でも疑問の声があがり、1週間後の同番組内でお詫び放送を行った。

(2) テレビ熊本『百識王』

テレビ熊本が2013年7月21日、参院選投票日当日の午前9時30分から10時まで放送したバラエティー番組に、自民党から参院選比例代表選挙に立候補していた渡邉美樹氏が約2分間VTR出演していた事案。これはフジテレビが関東エリアで2013年4月16日に放送したものを番組購入し放送したもので、関東エリアの放送時点では渡邉氏は立候補表明をしていなかった。テレビ熊本は放送前のチェックで気付かず、他局からの指摘により発覚した。

(3) 日本テレビ『スッキリ!!』

日本テレビの朝の情報番組の中で、2012年2月と6月に放送されたインターネット詐欺の企画で、被害者として詐欺の手口や被害の実態を語った2名の人物が、同じ番組に出演した弁護士の事務所職員であったことが明らかになった事案。2回の企画はそれぞれ別のディレクターが担当していたが、弁護士の紹介だったため信用して十分な裏づけ取材などをしていなかった。インタビューは弁護士の担当した実例をもとにした詳細な内容だったため、番組のほかのスタッフも気付かなかったという。今年7月に発覚後、弁護士は虚偽の事実を認め謝罪、日本テレビも7月19日の同番組で詳細なお詫び放送を行った。