放送倫理検証委員会

放送倫理検証委員会 委員会決定

2011年度一覧

放送倫理検証委員会は、「問題がある」と指摘された番組を、調査、審議・審理した結果を、「委員会決定」として公表、掲載しています。

※「放送倫理上問題がある」と指摘された番組は審議、「内容の一部に虚偽がある」と指摘された番組は「審理」

第13号 - 2011年9月27日 放送局:テレビ東京

テレビ東京『ありえへん∞世界』に関する意見

沖縄県の「南大東島」を取り上げ、サトウキビ農家の収入が1000万円を超え、沖縄本島に別荘を持つような裕福な暮らしをしていると放送したところ、村から抗議を受け、当該局が実態とかけ離れていることを認めて謝罪した事案。委員会は、意図的に事実をゆがめ、視聴者を誤った認識に導く演出が行なわれていたこと、取材対象者への「愛」が欠落していたことなどを指摘した。

提言-2011年9月22日

東海テレビ放送『ぴーかんテレビ』問題に関する提言

情報番組『ぴーかんテレビ』で、「怪しいお米」「汚染されたお米」「セシウムさん」と不適切な表示のなされた字幕テロップが23秒間放送されたという事案。委員会は、この放送の背景には、他の放送局にとっても汲みとるべき点があるのではないかとして4項目からなる初めての「提言」をまとめ公表した。

第12号 - 2011年7月6日 放送局:テレビ東京、毎日放送

情報バラエティー2番組3事案に関する意見

1.番組で酸素飲料を飲み、ダイエットに成功したと紹介した女性が、その飲料を販売する会社の社長だった事が分かったテレビ東京の『月曜プレミア!主治医が見つかる診療所』(2010年11月8日放送)

2.ホテルを購入しようとしたセレブな女性に密着した取材が、ホテルの宣伝のための作り話ではないかと視聴者から指摘された毎日放送の『イチハチ』(2010年11月17,24日放送)

3.同じ『イチハチ』で、出演した女性がニューヨークに23件もの不動産物権を持っていると紹介し、その後、毎日放送が女性の所有とは証明できず、事実と異なる情報を放送した可能性が極めて高いと言わざるを得ないと公表した事案(2011年1月12日放送)

委員会は、情報や事実の正確さを前提に制作されている以上、その正確性や公正性に対する確認や裏づけ取材は、バラエティーといえどもあやふやであってはならないと指摘した。
そのうえで、若い制作者たちへの手紙という「別冊」で、委員会への思いを表明した。

別冊「若きTV制作者への手紙」

第11号 - 2011年6月30日 放送局:BS11

BS11『"自"論対論 参議院発』に関する意見

司会者もゲストも、全ての出演者がひとつの政党所属の議員だけで構成されており、政治的公平性に問題があるのではないかと視聴者から指摘された政治討論番組。当該局は、番組編成の全体で、配慮していると主張したが、委員会は、他の政治関連番組も視聴したうえで、政治的公平性を損なっていることや放送局の自主性が発揮されていないことを指摘した。

第10号 - 2011年5月31日 放送局:日本テレビ

日本テレビ 「ペットビジネス最前線」報道に関する意見

番組の中で紹介されたペットサロンとペット保険の2人の女性客が、実は一般の利用者でなく、ペットビジネスを展開する運営会社の社員だったという事案。担当ディレクターは、そのことを知りながら、一般客として放送していた。委員会は事実を正確に伝えておらず、公正性も損なわれていると指摘した。