放送倫理検証委員会

放送倫理検証委員会 委員会決定

2010年度一覧

放送倫理検証委員会は、「問題がある」と指摘された番組を、調査、審議・審理した結果を、「委員会決定」として公表、掲載しています。

※「放送倫理上問題がある」と指摘された番組は審議、「内容の一部に虚偽がある」と指摘された番組は「審理」

第09号 - 2010年12月2日

参議院議員選挙にかかわる4番組についての意見

参議院選挙に関連して、2つのローカルニュース番組と2つの情報バラエティー番組に対して、放送の公平・公正性に疑念が持たれた事案。

(1) 長野朝日放送『abnステーション』(6月22日放送)
(2) 信越放送『SBCニュースワイド』(7月8日放送)
(3) TBS『関口宏の東京フレンドパークII』(6月28日放送)
(4) BSジャパン『絶景に感動! 思わず一句 初夏ぶらり旅』(7月11日放送)

2010年7月の参議院選挙比例代表には12の政党・政治団体から186人が立候補したが、長野県内で放送された(1)と(2)は、長野県に関係がある3つの政党の4人の候補者だけを取り上げ、その他の政党や候補者には言及しなかった。一方、(3)は、公示期間中に立候補者である特定の議員の名をあげ所属政党を当てさせるクイズを出題した。(4)は、タレント候補がリポーターを務めた3年前の旅番組を、投票日の夕方の投票時間中に再放送した。 委員会は、公平・公正な選挙は民主主義の根幹であるとして、選挙にかかわるすべての放送関係者に公平・公正性の徹底を求めた。

第08号 - 2010年4月2日 放送局:TBS

TBS『報道特集NEXT』
ブラックノート詐欺事件報道に関する意見

偽札詐欺事件が放送された際、TBSから番組を受注した制作会社のスタッフが、制作過程で配達された郵便物をポストから抜き取って開封するなどの違法な取材が行われたことが外部からの通報で明らかになり、TBSが番組でそれらを説明しお詫びした事案。委員会は違法行為の取材による放送責任を指摘するとともに、放送局と制作会社の信頼関係が空洞化しているのではないかと述べた。