青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第106回

第106回 – 2009年11月

視聴者意見について

中学生モニター報告 …など

11月24日に開催した第106回青少年委員会では、10月16日~11月15日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に、バラエティー1番組について視聴し審議した。このほか中学生モニター報告について審議し、来年1月10日に開催する「中学生モニター会議」のテーマ、進行等についても議論した。

議事の詳細

日時
2009年11月24日(火) 午後4時30分~7時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、境副委員長、小田桐委員、加藤委員、軍司委員、萩原委員、渡邊委員

視聴者意見について

  • 日本テレビ『行列ができる法律相談所』

司会者が女性タレントに対し「黙れ。来るな」などと発言したことについて、「いじめであり、他の女性タレントには、セクシュアルハラスメント的な発言があった」といった意見が寄せられ、番組を視聴の上、審議した。

<委員の主な意見>

  • 番組は芸風と役割分担で成り立っている。特段の悪意などは感じられず、問題にするような話ではない。
  • セクハラ的発言にテロップまでかけるという制作者の姿勢が気になる。
  • 下ネタがなくても十分面白い番組なのに、エスカレートすると、番組の品性が失われ失速していく。
  • 最近、人気芸人のやりたい放題が目に付き、視聴者の反感を買っている。制作者はどこかでコントロールすべき立場にある。

委員会としては審議の結果、上記各委員の発言をBPO報告及びBPOホームページに掲載することとした。

中学生モニター報告

11月のモニター報告のテーマは、小学生の時に見た好きな番組・嫌いな番組を思い出し、「どこが良かったか、何が印象に残ったか、あるいは何が嫌いだったか」について書いてもらい、現在の好きな番組・嫌いな番組と「どう違うのか、何が足りないのか、今も見たいか」について比べるもので、30人から報告が寄せられた。今回は、中学生モニターの個々の記憶や思い出をひもといたため、バラエティー50番組に78件、アニメ21番組に32件、ドラマ14番組に14件、教育関係9番組に11件、ニュース関連5番組に9件、音楽と映画それぞれ1番組に各2件、合計101番組に148件と、多数の番組に対しさまざまな意見や感想が寄せられた。

【担当委員の所感】

  • 今回は、今の時点だけでなく、小学生の頃と比較して番組の好みがどう変わったのかを一生懸命に思い出して書いてくれ、とても興味深い報告だった。小さかった頃、自分はどんな番組に夢中だったのだろうか、家族や友だちとどんな話をしたのだろうかなど、熱心に視聴の思い出も振り返って丁寧な報告が寄せられた。
  • 全体を読んだ印象では、各自の”好き嫌い”があまり変わっていないように感じられた。例えば、いじめが嫌いだと感じていた小学生は、中学生になってもやはり嫌いだと感じており、いっそう嫌いになったという報告もあった。
  • 『トリビアの泉』や『学校へ行こう!』を見た翌日、以前は「学校でテレビの話で会話がはずんだ、大いに盛り上がった」という報告が寄せられた一方、「現在の番組がワンパターン化してワクワクしなくなった、工夫がなくなった」という声もあった。
  • テレビを通して自分の成長について考えたメンバーもいた。例えば「ニュース番組」について、「以前は分かりにくく好きではなかったが、今は社会のことを知るのが楽しく熱心に見るようになった」など、自分の視聴体験を振り返ることから、現在の”視聴”を深く考えることにつながっている様子もうかがうことができた。
  • 現在の番組と比べ、「どう違うのか、何が足りないのか、何に引きつけられたのか」を考え、「大きくなっても何度でも見たい、あるいは今も見たくないのはなぜだろう」など、さまざまな視点から意見を寄せてくれることを今後も期待したい。

【全体集計】

今回、最も多くの意見が寄せられたバラエティー番組は、『トリビアの泉』(2002~06)と、『学校へ行こう!』(『学校へ行こう!MAX』含む、1997~2008)。それぞれ4件の好評な意見が寄せられた。『トリビアの泉』には、「うんちく話が楽しめ学校でも話題になった」「クスッと笑える豆知識などを幅広く紹介してくれた」「ムダ話なのだがきちんと検証してくれたので納得できた」などの声が寄せられた。『学校へ行こう!』『学校へ行こう!MAX』には、人気グループのV6が各地の学校を訪ねて生徒たちの様子を紹介したことから、「同世代が取り上げられ共感した」「週に1回、生放送があり身近に感じられるいい番組だった」「ぜひ復活してほしい」という声が寄せられた。
そのほか『伊東家の食卓』(1997~2007)には「さまざまな”裏ワザ”に感心したり驚かされたり家族みんなで楽しんだ」という声が、『驚きの嵐!世紀の実験』(2006~不定期)には「大人も分からないことを大人が身を持って実験してくれて良かった」「素朴な疑問に向き合ってくれたのが良かった」という声もあった。また、『どうぶつ奇想天外!』(1993~2009)や『天才!志村どうぶつ園』(2004~)には、「動物たちの知られざる生態をきちんと伝えてくれた」「保護者が薦める『どうぶつ奇想天外』がなぜ終了したのか疑問」という声も寄せられた。
現在放送されている番組の中では、『クイズ!ヘキサゴンII』(2005~)に5件、『はねるのトびら』(2005~ゴールデン)に4件、『爆笑レッドシアター』(2009~)に3件の意見が寄せられた。『クイズ!ヘキサゴンII』や『はねるのトびら』には、「小学生の頃は好きで面白く見ていたが、今はクイズがマンネリ化している印象」「出演者の暴言が目立ったり、罰ゲームも不快だ」といった声も聞かれた。また、『いきなり!黄金伝説。』(2000~)については2件の意見が寄せられ、「1ヵ月1万円節約生活のコーナーが好きだった」「スタート時は子どもが親と離れて暮らすなどハラハラ、ドキドキ感があったが、今は食べ物の話ばかりでつまらない」という意見が寄せられた。また、『笑点』(1966~)から『ちびまる子ちゃん』(1990~)『サザエさん』(1963~)などの長寿番組について、「ほのぼのとした内容で共感でき”我が家の日曜日の定番”」という感想も寄せられた。
次に意見の多かったアニメ番組では、『サザエさん』に4件、『ドラえもん』(1973~日本テレビ、1979~テレビ朝日)と『ポケットモンスター』(1997~)にそれぞれ3件の声が寄せられた。『サザエさん』を欠かさず見ているというモニターからは、「”戦闘シーン”や”残酷なところ”がなく心温まる番組で、”面白くて笑え”、季節の行事や昔の生活、思いやりの心などを教えてくれる”アニメの知識箱”」という意見が寄せられた。『ドラえもん』については長年見ているというファンから、「今でも大ファンで見ているが、昔の番組と比べると、最近の”悪役”ジャイアンのいじめがひどすぎないか」という注文も寄せられた。
また、主に男子からは『ポケットモンスター』、『ドラゴンボール』(1986~97、2009~)、『NARUTO~ナルト~』(2002~07)、『銀魂』(2006~)などの冒険活劇ものが好きだったという意見が数多く寄せられた。「小学生時代からヒーローものが大好きで今も大ファンである」「戦闘シーンに迫力があり現実にはありえないドラマを見せてくれる」「知らないことが出てくるが、調べてみようという気にさせてくれる番組」などの声が寄せられ、漫画やアニメが根強いファンに支えられている様子がうかがえた。
一方、小学生の頃に嫌いだったのは「ニュース番組」という意見が複数寄せられた。「難しい用語が理解できず内容が分からなかった」「殺人事件などの再現シーンが気味悪く嫌だった」「スポーツニュースしか見なかった」などである。しかし、中学生になると「社会的な出来事に関心が持てるようになった」「朝のNHKニュースは必ずチェックする」という声も寄せられ、成長とともにテレビ視聴に変化が現れている様子が印象的だった。また、『秘密のケンミンSHOW』(2007~)には「各地のブームや特産品などの情報で好奇心をかき立てられた」という報告が、小学生時代「旅番組」が嫌いだったというモニターからは「旅番組はつまらないと思っていたが、今は日本の知らないことを知ることができ、将来、各地を旅する楽しみができた」などの意見も寄せられた。そのほか、ワイドショーでたびたび取り上げられた芸能人のスキャンダルについては、「バッシングの量を減らして、もっと幅広くニュースを報道してほしい」という意見も寄せられた。
次に教育関連の番組では、『天才てれびくん』(1993~99)『天才てれびくんMAX』(2003~)について「出演者の一人一人がしっかりした感じがあり、現在でもこの番組を見ている」、また幼児向けの時間帯に放送されている『クインテット』(2003~)『にほんごであそぼ』(2003~)『えいごであそぼ』(1990~)などについて、「中学生になって幼児向け番組にも見るべきものがあることに気づいた」など、小学生時代とは異なった視点で番組を視聴している様子がうかがえた。

なお、2009年度後期の中学生モニター会議を、2009年1月10日正午からBPOのある千代田放送会館会議室で開催する。主なテーマは「わたしの見たいテレビ、作りたいテレビ」で、今月のテーマである「小学生時代の好きなテレビ、嫌いなテレビ」などの意見も交え、活発な議論をしたいと考えている。

その他

11月2日に公表した「青少年への影響を考慮した薬物問題報道についての要望」に対する各放送局の対応について、事務局より報告した。