青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第100回

第100回 – 2009年4月

委員長・副委員長選任

視聴者意見について

4月28日に開催した今年度第1回青少年委員会(通算100回)では、委員長および副委員長の選任を行ったほか、3月14日~4月18日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に、事前にVTR視聴したバラエティー2本、情報番組1本について審議した。

議事の詳細

日時
2009年4月28日(火) 午後4時30分~7時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、境副委員長、小田桐委員、加藤委員、軍司委員、萩原委員、渡邊委員

委員長・副委員長選任

任期満了により3月末に退任した大日向雅美前委員長、橋元良明前副委員長、是永論前委員、山田由紀子前委員の後任として、加藤理委員、汐見稔幸委員、萩原滋委員、渡邊淳子委員を紹介した。後任の委員長には、委員の互選の結果、汐見委員を選出、副委員長には汐見委員長の指名により境真理子委員が就任した。
この後、新体制のスタートに伴う委員会冒頭の撮影取材が行われた。

視聴者意見について

1.フジテレビ『めちゃ2イケてるッ!「笑って笑って景気回復DGやねんスペシャル!!」』

タレントに頭からビニール袋を被せるなどしたコーナーについて「大変危険だ。子どもが真似をして事故が起きかねない」といった意見が寄せられ、VTRを視聴のうえ審議し、委員から以下の意見が出された。

<委員の主な意見>

  • 2月の委員会でも、同番組のビニール袋を被せるシーンが議題になり、危険性や子どもへの影響を指摘している。現場に伝わっていないのではないか。
  • ビニール袋は子どもにとっても身近な存在で、真似をする危険性が高い。それを軽々しく扱ったことは問題だ。
  • 番組全体の流れを考えても、あのようないたずらをやる意味がわからない。
  • 本番組はPTAの「見せたくない番組」にも選ばれているが、逆に言えば子どもがよく見ているということ。影響力は大きい。

以上の意見等を踏まえて、委員会としては、(1)番組のコンセプト及びいじめ的な行為を仕掛ける意図、(2)「とりわけ児童の視聴に十分配慮する」時間帯に放送されているが、子ども達が真似するとの危惧はなかったか、(3)本番組については、今年2月の委員会でも頭からビニール袋を被せたりするコーナーについて議題になり前々回の議事概要に意見を掲載している。これらの意見は制作現場に反映されているか、また、具体的にどのような議論を経て放送に至ったか、(4)青少年委員会では、2000年11月に『バラエティー系番組に対する見解』を、さらに2007年10月に『「出演者の心身に加えられる暴力」に関する見解』を公表しているが、これらの見解は制作現場にどのように浸透し、制作者はどう受け止めているか、について回答を求めることになった。
上記番組の「局からの回答」に対しては、次回委員会で審議のうえ報告することになった。

2.日本テレビ『スッキリ!!』

“先生を流産させる会”を取り上げた際のコメンテーターによる「どこの学校でも多少はある。わざわざ騒ぎたてるほどのことでない」との発言に対し、「生命を軽視している」「制作者の倫理観を疑う」といった意見が寄せられ、VTRを視聴のうえ審議し、委員から以下の意見が出された。

<委員の主な意見>

  • 社会全体で見れば多くある出来事と言いたかったのだろうが、視聴者に対しては一方通行。コメンテーターおよび制作者はそこを理解する必要がある。
  • 命に関わる問題なのに取り上げる時間が短く、あまりに簡単なコメントの投げ捨てになっている。番組作りとして問題ではないか。
  • 生徒から先生に対する愛情の裏返しといった側面もあったのかもしれないが、この報道では伝わってこない。

委員会では審議の結果、命に関わる問題であるため、より多角的に取り上げるべき旨を局側に伝えることとした。

3.日本テレビ『所さんの目がテン!』

うさぎがペットに適するかどうかを判定するための実験と称し、ライオンの檻の隣に置いたり、リモコンカーで追い立てて走らせるなどした企画に対し、「動物虐待ではないか。ひどすぎる」「うさぎは恐怖やショックで死ぬこともあることを知っているのか」といった意見が寄せられ、VTRを視聴のうえ審議した結果、委員から以下の意見が出された。

<委員の主な意見>

  • うさぎのペットとしての適性を検証するにあたって、なぜライオンが必要なのか。
  • 本番組は「青少年に見てもらいたい番組」に選定されている。面白く、ためになる番組だけに、今回の企画は残念だ。
  • 視聴者の感覚により、その評価の違いもある。あくまで実験としてなら、許容できる人も多いのではないか。

委員会では審議の結果、必ずしもライオンの隣に置くなどの実験は必要なかったのではないか、との意見を局側に伝えることとした。

中学生モニター報告

4月は、ひと月ほどの間に見た番組について自由に書いてもらったが、31人の新モニター全員から39件(1人で複数件の報告有)の意見が寄せられた。
分野別に分けると、ドラマ番組が一番多く12件、次にバラエティー番組が11件、報道・情報系番組が6件、教養・教育系番組が4件、音楽番組が2件、スポーツ番組とラジオ番組が1件ずつだった。
局別では、TBS系が12件、日本テレビ系が6件、フジテレビ系が5件、NHKとテレビ朝日系が4件ずつ、テレビ東京系が2件、東京メトロポリタンテレビ・北海道テレビ・東名阪ネット6という地方局の共同制作・ニッポン放送が1件ずつだった。

・ドラマ番組

11番組に意見が寄せられたが2件意見があったのは『DOOR TO DOOR』で、「出演者の魅力が出ている。現実的で脳性まひの事が良く分かった。印象が強いドラマ」、「人って人に支えてもらっていると感じた。とてもいいドラマ、再放希望」などと、いずれも好評意見だった。
他に『スマイル』には「今の社会問題を取り上げたいいドラマ」、『夫婦道』には「スタンダードでありふれたコミカルなドラマは、ワンクールに1つくらいあって良い」、『おちゃべり』には「良い発想。演者の表情がいい」、『BOSS』には「個性豊かな出演者がドラマに引きつけてくれた」などと、好評意見が寄せられた。
一方『アイシテル』には「子供が子供を殺すなんて想像できない。ちょっと刺激が強い」、『イケ麺そば屋探偵』には「意味不明なドラマ。携帯で実況中継風に出演者の裏話などを紹介するWモニター方式を使っているが、パケット代がかかる。お金のかからない方法があれば」、『ゴットハンド輝』には「リアリティーを感じない。僕が期待していたような医療ドラマではなかった」、『絶対彼氏-最終章』には「最終回を見ていなかったので、少しでも流して欲しかった」、などの批判意見があった。

・バラエティー番組

2番組に2件ずつ意見があった。『世界の果てまでイッテQ!SP』は「とてもおもしろかった。男3人がアメリカの丸太祭りに挑戦したのが印象に残った」、「珍獣ハンター・イモトはすごい」などと概ね好評だった。また『春のオールスター感謝祭2009』には「今後放送するドラマのキャストが出演したり、昨年活躍した人も出るので年の流行が良く分かる。体中ローションをつけて相撲をするのが面白い」、「けが人を出しているにもかかわらず、ヌルヌル相撲をやっていた。なぜ改めないのか」と賛否に分かれた対照的な意見が寄せられた。
そして『ネプリーグ』には「そろそろレギュラー交代を。書き取りより読み方を。歴史や理科の出題も」という、かなり否定的な意見が寄せられた。

・報道・情報系番組

始まったばかりの2番組、『追跡!AtoZ』と『総力報道 THE・NEWS』には、「臨場感にあふれニュースが良く分かった」、「読むニュースを増やして欲しい。NHKに負けないニュース番組に成長して欲しい」など、それぞれ励ましの意見があった。
他には『めざましテレビ』に「内容が濃くなり分かりやすくなった。さらに視聴者とのつながりを深めて欲しい」、東京ローカルの『5時に夢中』にも「コメンテーターの自由さが良い。たまに失言まがいの発言があるのは注意が必要」と好意的な意見が寄せられた。

・教養・教育系番組

『知る薬・歴史眠らず県境の謎』に「地名や境目が地域住民の歴史や意識に左右されると知った。おもしろかった」、『地球便』に「世界は広くて外国で頑張っている日本人もいっぱいいるということが分かる。いつも最後の両親からの手紙で泣いてしまう」、『決着!歴史ミステリー』に「歴史の深みやおもしろみを感じる」、『新説!?日本ミステリー』に「歴史の裏などを調査するのはとても良い」など、概ね好評意見が寄せられた。

・その他の番組

他には『うたばん』に「日曜日に変わったが、これまで通り司会者の面白さを出していけばムリにファミリー的でなくてもよい」、ラジオ番組『誠のサイキック青年団』に「番組が無くなってしまい残念。どこが不適切な発言か分からない。何事も隠さず情報を伝え合う事ができるようになってほしい」などの意見が寄せられた。

5月のモニター報告は、バラエティー番組について、ふだんから感じている率直な意見を寄せてもらう。