青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第103回

第103回 – 2009年7月

フジテレビ『めちゃ2イケてるッ!』制作担当者との意見交換

サンテレビ『今夜もハッスル』の回答について …など

7月28日に開催した今年度第4回青少年委員会(通算103回)では、フジテレビ『めちゃ2イケてるッ!』担当プロデューサーと当該番組について意見交換を行ったほか、サンテレビ『今夜もハッスル』の回答について審議した。また、6月16日から7月15日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見及び7月度の中学生モニター報告について、担当委員からの報告及び審議が行われた。事務局からは、8月21日開催の「中学生モニター会議」及び10月9日開催の「調査発表およびシンポジウム」の概要が報告された。

議事の詳細

日時
2009年7月28日(火) 午後4時30分~7時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
境副委員長、小田桐委員、加藤委員、軍司委員、萩原委員、渡邊委員
議事の概要

フジテレビ『めちゃ2イケてるッ!』制作担当者との意見交換

前回委員会の結論を受け、当該番組プロデューサーが出席し、率直な意見交換が行われた。委員からの質問に対し、局側からは概要以下の発言があった。

【制作意図】

制作スタッフ・出演者を含め自分たちが面白いと思っていることを信じて、あえて固定のコーナーを持たずに、毎回違うものを目指し、楽しく笑ってもらえることがベストであると考えている。

【批判意見があった番組について】

当初の目指した方向と放送された番組内容が、企画力不足・演出力不足で乖離してしまったというのが率直なところで、視聴者に不快感を持たれたことについて反省している。

【青少年への配慮】

10代以下の子どもたちもたくさん見ている番組であり、その影響力も大きく、今後とも危険と見られる行為等も含め、番組内容については十分に配慮をしていく。

番組内容については4月および5月の議事概要を参照。

サンテレビ『今夜もハッスル』の回答について

サンテレビ『今夜もハッスル』に対し、前回の審議を踏まえて委員会が行った質問に対して、次の回答があった。番組内容及び回答のお願いについては前回の議事概要を参照。

【サンテレビからの回答】

貴委員会から6月25日付で「今夜もハッスル」に関する回答要請の文書をいただきましたが、すでに口頭でお伝えしましたとおり、6月24日の時点で小社の自主判断により6月27日の放送を最後に同番組を終了することを決定しておりました。
6月10日の貴委員会からのご指摘を契機に、小社内で当該番組を総合的に検証・再検討した結果、内容の一部に民間放送連盟放送基準からみて好ましくない表現や、青少年に対する配慮に欠ける演出があり、当該番組を打ち切るという結論に達しました。
当該番組の放送枠は、1983年より深夜の大人向けお色気バラエティー路線として継続してきました。その時々の社会環境・世相に応じて内容・構成・出演者を見直しながら現在に至りました。また、当初より広告代理店が企画・内容等を主導、外部プロダクションが制作を請け負う形でした。「今夜もハッスル」は昨年4月にスタートした番組ですが、同じ構図で制作されておりました。
外部制作番組とはいえ、社内のチェック体制が甘かったこと、また、番組に関わるスタッフの放送基準に対する意識不足が、結果的に番組の表現・演出をエスカレートさせ、視聴者の苦情・批判を受けることとなってしまいました。
小社といたしましては、今回の反省を踏まえ、今後とも貴委員会や視聴者からご意見をいただきつつ、放送倫理と番組放送規準を尊重し、より良い番組作りに努めていく所存です。
なお、今回の「今夜もハッスル」の打ち切りに関わる事由及び経緯につきましては、7月14日開催の小社番組審議会で各委員に説明いたしました。

上記の回答を受け意見交換を行ったが、委員会としては、番組終了をサンテレビが自主・自律的に判断したことを尊重し、審議を終了することにした。

視聴者意見について

ドラマ番組に、「殺人シーンが残虐すぎる」などの意見が5件以上寄せられたが、局内での検討に基づき対処がなされ、その後の放送回には視聴者意見がなかったことに鑑み、委員会では取り上げないこととした。

中学生モニター報告

今月は、8月の「中学生モニター会議」の題材にすることを踏まえて、日本PTA全国協議会(日本PTA)が毎年行っている「子どもとメディアに関する調査」(平成21年3月調査)のうち、中学2年生の保護者が「子どもに見せたくないと思っている番組」の上位10位の番組について感想を書いてもらった。そのうち現在放送されている番組は8本で、見せたくない1位が『ロンドンハーツ』、2位は『めちゃ2イケてるッ!』、3位『クレヨンしんちゃん』、4位『クイズ!ヘキサゴンII』、5位『はねるのトびら』、6位『ガキの使いやあらへんで!!』、7位『リンカーン』・同『エンタの神様』。
7月28日までに30人から報告が寄せられ、「保護者が見せたくない」ことに同調できるという意見が51件、「中学生が見ても構わない」という意見が44件で、2つの意見がほぼ均衡していた(複数回答による)。

【担当委員の所感】

委員会では、7月の「中学生モニター報告」担当委員が、全体的な感想を述べた。

  • 今回は「保護者が見せたくないと思っている番組」について感想を書いてもらった結果、「保護者に同感」という意見が多い番組もあれば、「私はおもしろい」が多数を占める番組もあり、中学生と保護者の考え方の差がよくあらわれていて、興味深い意見が数多く寄せられた。
  • 「保護者が見せたくないと思っている理由」についても、中学生が保護者の考えを冷静に想像・類推した上で、自分なりのスタンスで明確に番組を選んで見ている様子もうかがえた。
  • また、日本PTAのホームページを検索して、調査サンプル数が少ないことを指摘し、保護者はもっと積極的に子どもとテレビの関係について考えるべきという意見には感心させられた。

他の委員からは以下の意見が出された。

  • 親子で考え方や感じ方にずいぶんと差のあることがよく分かった。保護者は”ためになる”番組を見せたがるが、”私たちには気晴らしも必要”との意見には共感。
  • 保護者が考えている以上に番組の良し悪しを見抜いており、”下品”なものや”不愉快”なものは、排除していることがよく分かった。
  • “本音”に迫るためには、毎回異なるテーマで感想を書いてもらうのではなく、長期にわたってテーマを絞って意見を聞く必要があるのではないか?

【全体集計】

見せたくない番組の1位『ロンドンハーツ』については、保護者の意見に同感という声が最も多く、10件寄せられた。「司会者の言葉遣いが悪く出演者をバカにしている」、「隠しカメラで芸人を笑いものにしている」、「”下ネタ”を小学生には見せたくないという保護者の気持ちが分かる」などの声が大半。一方、「興味深い企画のときは楽しめる」、「そんなに悪い内容ばかりではない」という意見も4件あった。
次いで保護者の意見に同調できるという回答が多かった番組は『クレヨンしんちゃん』と『エンタの神様』で、7件ずつだった。『クレヨンしんちゃん』についての主な理由は「テーマソングの映像が下品で、幼い子どもに見せたくないという保護者の意見に賛成」というもの。一方、保護者の意見に賛同できないという声も8件あり、「小さいときからのファンで、子どもがアニメーションを見たがるのは当たり前」、「”お尻”を出したりするのは良くないが、中2が真似をするわけがないから僕らを信頼して」という意見が寄せられた。『エンタの神様』については「”下ネタ”が多すぎるし、コントもマンネリ気味」、「”エッチ”な話には笑えないので、もっといい芸を見せて」という意見が寄せられ、見せてもいいという意見は2件だった。
それに対し、保護者の意見には同調せず、「見せてもいい」という回答が多く寄せられた番組が『クイズ!ヘキサゴンII』と『はねるのトびら』である。最も多く意見が寄せられたのは『クイズ!ヘキサゴンII』で、「ためになるクイズもあって楽しめる。なぜ見せてはいけないのか分からない」、「見せたい番組ランキングの8位にも入っている。なぜ、見せたくない番組と両方に選ばれているのか疑問」など、番組を支持する意見が11件あった。それに対し否定的な意見は「純粋なクイズ番組ではなくなって、”おバカ”タレントの番組になってしまった」、「”おバカ”な解答を保護者は見せたくないのでは…」など4件だった。『はねるのトびら』については、「”100円ショップ”や”おしゃれ魔女”のコーナーは楽しいトークや笑いがあって見ている」、「疲れたときや嫌なことの後ちょっと元気になれる」という意見が8件。批判的な意見には「食べものを粗末に扱う”回転すし”のコーナーはよくない」、「中学生にはくだらない内容が多い」など4件だった。
保護者が見せたくない番組2位の『めちゃ2イケてるッ!』については意見が8件寄せられ、賛否が4件ずつだった。「下品な発言や過激な行動など、保護者が見せたくない理由は分かる」という一方、「企画が面白く親と一緒に見ている。なぜ見てはいけないのか?勉強にならないからか」という声もあった。
『リンカーン』には9件、『ガキの使いやあらへんで!!』には8件の意見が寄せられ、「保護者が見せたくない理由は理解できる」というものが多かった。『リンカーン』では「下ネタやいじめが多い」、「内輪話で盛り上がっていて不愉快」など、『ガキの使いやあらへんで!!』では「言葉遣いが悪い」が主な意見だった。
総体的な意見としては、「子どもたちに人気のある(支持されている)番組なのだから自由に見させてはどうか」、「ストレスの発散にも役立っている」、「そんなに悪い番組とは思わない。中2にもなれば自分で選択して視聴できる」、「バカな真似はしないから僕らを信頼してほしい」という声がある一方、「下品な発言や過激な行動が嫌いだ」、「保護者が見せたくない気持ちは理解できる」という意見も多かった。最後に、今回の日本PTAの番組ランキングについて、「サンプル数が実際には少ないし、データの分析にも疑問。保護者が見せたくなければ”見せないこと”が大切で、”見せたい番組”は子どもと一緒に見ればいい」という声も参考になる意見だった。

8月のモニター報告は、夏休み中に放送された番組の中から1本を選んで、できるだけ親子や兄弟もしくは友人と見てどんな感想を持ったかを話し合い、本人の意見と家族や友人の意見を交えて報告してもらうことになった。8月の青少年委員会は休会のため、9月の委員会で、8・9月のモニター意見及びモニター制度自体についてあわせて審議する。
また、8月21日に開催する「中学生モニター会議」の参加者は17人を予定しており、7月のテーマである日本PTAの調査を基に、「保護者が子どもに見せたくない番組」を中心に委員と中学生たちが意見交換を行う。

調査研究について

事務局から10月9日開催の「デジタルネイテイブはテレビをどう見ているか?」(仮)調査発表及びシンポジウムについて、データの概要及びパネリストの候補者などが報告された。