青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第101回

第101回 – 2009年5月

フジテレビ『めちゃ2イケてるッ!』4月11日放送分の局からの「回答」および5月16日放送分について

視聴者意見について

5月26日に開催した今年度第2回青少年委員会(通算101回)では、1社1番組からの「回答」について審議したほか、4月19日~5月16日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に、バラエティー2本、報道番組1本のビデオを視聴のうえ審議した。

議事の詳細

日時
2009年5月26日(火) 午後4時30分~7時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、境副委員長、小田桐委員、加藤委員、軍司委員、萩原委員、渡邊委員

フジテレビ『めちゃ2イケてるッ!』4月11日放送分の局からの「回答」および5月16日放送分について

4月11日放送分の審議内容については前回の議事概要を参照。
同番組の5月16日放送分で、女性タレントが他の女性タレントに対し「いじめ」的な行為を連続して行ったことに対し、「特定の一人に対していやがらせをしつこく繰り返し、周囲の人間も笑っている。陰湿ないじめによく似ている」「いじめをエスカレートさせる恐れがある」といった視聴者意見が複数寄せられ、あわせて審議した。

【青少年委員会からの「回答のお願い」】

(1)番組のコンセプト及び次々といじめ的な行為を仕掛ける意図は何ですか、(2)「とりわけ児童・生徒の視聴に十分配慮する」時間帯に放送されていますが、視聴者、特に子ども達が真似するのではとの危惧はなかったのですか、(3)『めちゃ2イケてるッ!』については、今年2月24日の青少年委員会でも、頭からビニール袋を被せたりするコーナーについて議題になり、「英国ではスーパーマーケットの袋に穴をあけるほど(窒息の)危険性を考えている」「制作者達が長時間かけ、真剣に議論した結果なのかと疑問を感じる」などの意見を第98回の議事概要に掲載しています。これらの意見は、制作現場に反映されていますか。反映されているとすれば、具体的にどのような議論があり、放送に至りましたか、(4)青少年委員会では、2000年11月に『バラエティー系番組に対する見解』を、さらに2007年10月に『「出演者の心身に加えられる暴力」に関する見解』を公表していますが、これらの見解は制作現場にどのように浸透していますか。また、制作者はどう受け止めていますか。

【フジテレビからの「回答」】

(1)について
番組のコンセプトは、SMAPの中居正広さんとナインティナインの3人が日本一周の旅をする中、各所でハプニングが起き、それを中居さんが明るく乗り越えていくというコントです。不景気の中、視聴者の方々に明るく元気をもたらしたいというロケ企画でした。ご指摘のシーンはその企画の一環で、中居さんの鼻の下に描かれたヒゲをビニール袋を破くと初めて見えてくるという演出意図で、いじめ的な行為を表現したものではございません。

(2)について
上記の演出意図のもと企画されたもので、ヒゲを隠す道具としてビニール袋を使用することに専心してしまいました。特にいじめを目的としたことではございませんが、ご指摘を受けた点は真摯に受け止め、今後の番組作りに生かしていきたいと考えております。

(3)について
ご指摘頂いた点につきましては認識をしており、リハーサルを行い、安全性を担保して収録を行いました。今回のご指摘に関しましては視聴者、とりわけ子供たちに与える影響を鑑み、十分に検証し、今後更なる配慮をもって番組制作を行っていきたいと考えております。

(4)について
各々ご指摘頂きました見解に関しましては十分に認識しており、日常の会議、収録に際しましても折りにつけ指導、意識を徹底するべく注意を喚起し、番組スタッフに遵守させるような形でのぞんでおります。今回の放送に際しましても議論をし、安全性を確保して収録を行いましたが、ご指摘頂きました点につきましては重く受け止め、今後、ビニールを頭に被せるという演出は番組として回避するよう、改めてスタッフ全員に周知徹底をはかり、番組制作に反映させて頂く考えです。

【「回答」に対する委員の主な意見

  • プロデューサー名で来た回答であるのに想像以上に事務的・表面的で、現場では真剣に議論されていないのではないか。
  • このような「回答」は初めてで、会話になっていない。苦情を寄せた視聴者がこの回答で納得するわけはない。
  • 番組が大きくなっていくと、現場自身も自己コントロールができなくなっている状況があるのではないか。
  • ビニール袋をかぶせるというような手法は今後やらないという回答ではある。

【5月16日放送分についての委員の主な意見】

  • 今回の放送のほうがはるかに不快。出演者ファミリーが単に悪ふざけを楽しんでいるだけで、こういう放送を続けることが、新たな規制を呼び込んでしまう危険性があることを認識してほしい。
  • いじめの積み重ねで、不愉快極まりない。いじめる方といじめられる方、そしてその周囲が笑っているというまさにいじめの構図。
  • この放送がいじめを助長することにはならない。子供達もいじめがこんなに不快なものであるということを感じとるはず。

以上の審議の結果、青少年委員会としては、この番組について視聴者からの懸念、批判の意見が多く、人気番組でありその影響も大きいことなどから、回答の件を含め、直接、制作担当者との意見交換をしたいという方向になった。この件については、再度協議をしたうえで最終的に判断することとした。

視聴者意見について

1.日本テレビ『ザ!世界仰天ニュース』

血液型に関する事例の再現VTRを核に、スタジオ出演者が会場アンケートなどを交えトークを展開する企画に対し、「BPOの『血液型を扱う番組に対する要望』に抵触しているのではないか」「科学的根拠がなく、差別・偏見を助長させる」といった意見が寄せられ、VTRを視聴のうえ審議し、委員から以下の意見が出された。

<委員の主な意見>

  • 一般的にいわれる血液型と性格との関連を否定する発言もあり、差別や偏見を助長するとまではいえないのではないか。
  • BPOの「要望」には従っていないとの印象を受けた。
  • 血液型は話題としてある程度共有されており、この番組も必ずしも断定的でない。

以上の審議の結果、青少年委員会としては、今回放送分は血液型による差別を助長するような内容にはなっていないと判断した。そのうえで、各局に対し、血液型を扱う番組の制作にあたっては、今後とも血液型によって人間の性格が規定されるという見方を助長することのないよう注意することを求めるという意見で一致した。

2.TBSテレビ『総力報道!THE NEWS』

18歳未満が購入することができないアダルト系ゲームの規制問題を取り上げた際、その内容説明やパッケージの映像表現について、「直接的で子どもが見ている時間にふさわしくない」「子どもへの悪影響が心配だ」といった意見が寄せられ、VTRを視聴のうえ審議し、委員から以下の意見が出された。

<委員の主な意見>

  • 報道のあり方として、このような問題を取り上げること自体は問題ない。
  • 放送する時間帯を深夜などにすべきだったとの意見については、ある程度は理解できる。
  • 報道として伝えるべきことは伝えるべきであり、子どもに悪影響があると思うなら親子で話し合うべきだ。時間帯をずらせばよいという話ではない。

以上の審議の結果、青少年委員会としては、番組で取り上げたこと自体については社会に伝えるべき正当な事柄であり、問題と感じるのであれば親子で対話するなどして解決すべきだ、という意見で一致した。

中学生モニター報告

5月は、バラエティー番組について普段から感じていることを率直に書いてもらったが、31人全員から33件(1人で複数件の報告あり)の意見が寄せられた。
局別では、日本テレビ系が14件(うち読売テレビが1件)、フジテレビ系が8件、TBS系とテレビ朝日系が4件ずつ、テレビ東京系と関西テレビ(ローカル)が1件ずつだった。そしてあまり見ないという意見が1件あった。

  • まずバラエティー番組を肯定的に見ているか否定的に見ているかに大きく分けると、肯定的な意見が3分の2だった。ただしそのうち手放しに絶賛する意見は6件だけで、肯定しながらも番組への批判意見を持つモニターが多くいたのが目立った。
  • 一番多く3件の意見があった番組は『サプライズ』で「火曜日が好き。ブカツの天使というコーナーがよい」、「国民にアンケートをとるような形で進められるのがとても面白い。ただ選択肢に”その他”というものも入れてほしい」などだった。
  • 2件の意見があったのは4番組で、『エンタの神様』は「ネタをじっくり見られ、芸人が切磋琢磨しており、ネタのジャンルも幅広くて良い」という意見と、「マンネリ化でつまらなくなった。単につまらないだけならまだマシだが、シモネタに走って笑いを取る芸人がいるのはよくない」という意見で、賛否に分かれた。『クイズヘキサゴン?』も、「工夫をこらしたクイズの出し方は評価できるが、毎週同じようなことをすることに対しては反対」という意見と「ワンパターンにならずずっと楽しんで見ることができる」という意見があり、2人の見方が異なっている。『行列ができる法律相談所』は2人とも「法律のことをもっとたくさん放送してほしい」という意見だったが、1人は「法律外のトークからカンボジアに学校を作ろうプロジェクトができた」という事実も認めている。『ひみつのアラシちゃん』は「はじめの頃は、メンバーが社会のなぞを紹介していくもので、とてもためになって面白いなと思っていました。今は世界各地のすごい映像をただ流しているだけで、どこが”ひみつ”なのか分からないです」という批判があり、もっと嵐のメンバーを生かしてほしいということが2人の共通した要望だった。
  • 他に21番組に1件ずつ意見があったが、まず6件の絶賛意見を紹介する。『太田光の私が総理大臣になったら・・・』は「今世の中で起こっていることがとても分かりやすい」、『東京フレンドパーク』は「いろいろな分野で活躍している芸能人がかわるがわる出ていて、内容もとても面白い」、『志村どうぶつ園』は「出てくる動物もかわいいが、出演者もとてもいいメンバーがそろっていて、夕食の時一番見やすい」、『たけしのニッポンのミカタ』は「物理や化学に親しみがわき、研究者になりたいと思った」、『アメトーーク』は「普段ほかの番組では見られない部分が良く見え面白い」、『たかじん胸いっぱい』は「キー局のようなどこかかた~い番組でなく、何となく見られ本当に笑える」、などという内容だった。
  • その他好評意見としては、『スクール革命』に「罰ゲームは気になるが、JUMPの3人が似た年代で気持ちが通ずる」、『ナニコレ珍百景SP』に「気分転換にもってこいの番組。平和な日本に住んでいるのが感じられる」、『ペケ×ポン』に「つくり笑いが少なくしらけずに見ることができる」、『サタスペ!1万人に徹底調査!女子が好きなアニメvs男子が好きなアニメ』には「アンケートをとり、名場面を抽出しており偏りがなく良かった」、などがあった。
  • 批判意見の主なものを紹介する。『しゃべくり007』に「ピー音が多すぎ、スタジオは盛り上がっても、見ている方はしらけることがよくある」、『ネプリーグ』に「ネタがつきてしまっている感じ。レギュラーが司会ではなく解答者になっているためパターン化している」、『爆笑レッドカーペット』に「ゲストは面白くないことが多く、エロネタはゴールデン放送になったのでほどほどに」、『爆笑レッドシアター』には「”100人の笑顔を集める旅”も面白いが『田舎に泊まろう』とそっくり」、『秘密のケンミンSHOW』には「県民というのに、その県の中の一部の市だけだったりするのが、ちょっとおかしい」などの批判があった。
  • バラエティーを見ないという意見は「お笑い芸人が、同じフレーズを連呼したり、意味不明なことを言ったり、他のタレントをばかにしたりで面白くない。ネタ番組はネタが短すぎる」というものだった。

6月のモニター報告は、3日(水)から9日(火)までの一週間で見た主な番組を5本まで挙げ、面白かった番組・つまらなかった番組1本ずつについて、その理由を書いてもらう。