青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第102回

第102回 – 2009年6月

在京各社連絡責任者との意見交換

フジテレビ『めちゃ2イケてるッ!』について …など

6月23日に開催した今年度第3回青少年委員会(通算102回)では、在京各社の連絡責任者と意見交換を行ったほか、5月16日~6月15日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に、1番組を視聴のうえ審議した。また、中学生モニター報告についても審議したほか、調査研究について報告があった。

議事の詳細

日時
2009年6月23日(火) 午後4時~7時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、境副委員長、小田桐委員、加藤委員、軍司委員、萩原委員、渡邊委員

在京各社連絡責任者との意見交換

青少年委員会では、4月の4名の委員交代を受け、委員会と各放送局との相互理解のための意見交換の場の設定について議論を重ねてきた。今委員会では、在京民放キー局5社とNHKの連絡責任者が出席し、BPOに対する局側の要望や今後の意見交換の枠組みなどについて議論し、今後とも幅広い意見交換の場を持つことで一致した。

フジテレビ『めちゃ2イケてるッ!』について

前回委員会の意向を踏まえ再度審議し、制作意図などについて、番組制作担当者との直接の意見交換の場を持つことで一致し、次回委員会に担当者の出席をお願いすることとした。
番組内容については前回および前々回の議事概要を参照。

視聴者意見について

サンテレビ 『今夜もハッスル』

サンテレビが制作し、独立UHF5局で放送されている深夜番組に対し、視聴者から複数の批判意見が寄せられた。

<BPOに寄せられた視聴者意見の概要>

  • 全編を通し、過激な内容満載の番組である。中学生や高校生も夜更かしをする週末の夜に、このようなポルノ同然の番組を放送する放送局の常識を疑う。
  • 非常にわいせつなアニメーション画像や音声が流されている。ゲーム感覚で女性をいたずらする映像は、「性に対する健全な感覚」を歪める。青少年を悪い妄想に陥らせないようにして欲しい。

<委員の主な意見>

  • 番組全体を通じて根底に流れる倫理観の欠如の問題だ。チャンネルを合わせれば受動的に見られる状況にある地上波での放送であり、深夜なら何をやっても良いというのは、放送全体に児童・青少年への配慮を求めた放送基準を理解していない。
  • それぞれの業界が自ら定めているルールに基づいた18禁ゲームやアダルトビデオの映像をそのままテレビで流すことは、そのルールを無視することであり、明らかに許されるべきではない。
  • 青少年への影響というレベルを超えて、放送全体の品位を下げている。このような番組が公権力の介入の糸口になり、表現の自由が侵害されるきっかけにもなりかねない。

委員会としてはサンテレビに対し、視聴者意見および各委員の意見を記載したうえで次に掲げる事項について回答を求め、その回答を受けて次回委員会で再度審議することとした。

【青少年委員会からの「回答のお願い」】

  • 直近の貴局番組審議会に、視聴者意見及びBPO青少年委員会各委員の意見を報告していただくことをお願いします。また、番組審議会での審議結果を当委員会にお知らせください。
  • 当該番組の今後の方向や方針などで決まっていることがありましたらお知らせください。
    * なお、当該番組を6月27日の放送をもって終了するとの連絡がサンテレビからあった。

中学生モニター報告

6月は、1週間のうちに見た主な番組5本のタイトルと、その中で面白かったものとつまらなかったもの1本ずつについて意見を書いてもらった。
意見を局別に多い順に見ると、フジテレビ系が面白い7件・つまらない14件、日本テレビ系が11件と5件、TBS系が4件と6件、テレビ朝日系が5件と2件、テレビ東京系が3件と1件、そして関西テレビ(ローカル)が面白い1件、NHKがつまらない1件と続いた。つまらない番組がないというモニターも2人いた。
ジャンル別では、バラエティー番組が面白い10件・つまらない15件と最も多く、ドラマが11件と6件、報道・情報系番組が8件と5件、などだった。

【担当委員の所感】

委員会では、6月の中学生モニター報告の担当委員が報告の全体的な感想を述べた。

  • 中学生なりによくテレビを見ていてメディアリテラシーの能力が高い。
  • けっして下品な話題や安易な話題を求めていない点は、制作現場の人に伝えたい。
  • 特にドラマについての見方がしっかりしていて、安易なドラマのパターン化を見抜いている。
  • 今回は面白い番組・つまらない番組について漠然と聞いたが、モニターの面白いという言葉の受け取り方に興味をもった。別の機会に面白さの中身を深く聞きたい。

他の委員からは以下の意見が出された。

  • 中学生は今のような時代状況の中で心に残るものや心底笑えるものを求めている。
  • 中学生もモニター報告を書くだけの一方通行だとむなしいのだと思う。今月は質問項目が絞られたせいか内容が濃かった。今後こちらのスタンスを明確にし、かつ視点が狭くなりすぎないよう、質問を考える必要がある。

【面白かった番組】

中学生モニターが選んだ面白かった番組で、一番多かったのは『アタシんちの男子』の3件で、「毎回繰り出される困難をみんなで乗り越えるのが面白い。先が見えないのでこれからの展開も楽しみ」、「俳優も役のイメージに合っている」などという意見だった。
2件意見があったのは6番組で、ドラマでは『ザ・クイズショウ』に「クイズ番組とドラマを一緒にしたような構成がいい。最後が予想外の展開になったのも面白い」という意見があったが、「展開が早すぎて分かりにくい。全体的にオーバーアクション。おすすめはエンディングの嵐の歌だけ」という反対意見も1件あった。『アイシテル』は「いろいろなことを考えさせるドラマ。親殺し、子殺しが起きている世の中に、親のこと、子どものことを一番に考えるこのドラマはすばらしい」、『BOSS』も「BOSSを演じる天海さんが本当にかっこいい。内容も毎回新鮮で本当におもしろい」などという意見だった。
バラエティーでは『中井正広のブラックバラエティー』に「いつもしまりのない、自由でグダグダな感じがいい」。
報道・情報系番組では『Touch!eco いま、私達にできること。』に「司会者の”まず自分でできることから取り組みましょう”という言葉が印象的」、「宇宙から見た地球の話が一番印象に残った」という意見が、『ルビコンの決断』にも「世界のラーメン王。企業を一代で築いた人が苦労したり悩んだりする様子に感動した。特許を業界に開放したのはすごい」、「再現ドラマも親しみやすかった」などの意見があった。

【つまらなかった番組】

つまらなかった番組では、『爆笑レッドカーペット』が一番多く3件で「このごろ毎回同じ人が出てきてネタ切れになっている。変なことを言ったり踊ったりするだけでは芸人とは言えない」、「ごはんを食べている時にふさわしくないシモネタに疑問」などの意見だった。
2件意見があったのはバラエティーで、『ザ・ベストハウス123』には「おもしろいものと、つまらないものとの差が激しい」など、『ネプリーグ』には「普段と違い接戦でも大差がつくわけでもなく、見せ場がなかった」などの意見があった。

【全体集計】

この週に見た主な番組名も1人5本ずつ書いてもらったが、集計すると『ザ・クイズショウ』が9件で1位、2位は7件で『MR.BRAIN』だった。『MR.BRAIN』は感想が書きづらかったのか、面白かった・つまらなかった番組としての意見は1件もなかった。3位は『ミュージックステーション』『ひみつの嵐ちゃん』『スマイル』の3番組で5件ずつ。6位は4件で4番組が並び、『アタシんちの男子』『アイシテル』『BOSS』の他に『天地人』が入った。10位は3件で7番組が並び、『ネプリーグ』『爆笑レッドカーペット』の他に『つばさ』『ザ!世界仰天ニュース』『サプライズ』『ザ・イロモネアSP』『ターミネーター3』となっている。
そして2件の17位には16番組が並んだが、ここで『Touch! eco いま、私達にできること。』『ルビコンの決断』の他、『ズームイン!!SUPER』『スーパーニュース』『報道ステーション』という情報・報道系番組が多く登場する。中学生が情報・報道系の番組も、ドラマやバラエティー程ではないが、よく見ていることが分かる。

7月のモニター報告は、日本PTA全国協議会が毎年行っている「子どもとメディアに関する意識調査」のうち、中学2年生の保護者が子どもに見せたくないと思っている番組について、感想を聞くこととなった。
また、半年の任期中に1回行っている「中学生モニター会議」を8月21日に開催することに決めた。

調査研究について

事務局から「デジタルネイティブはテレビをどう見ているか?」(仮)調査研究の進捗状況について、「9月中の報告書完成に向けて作業を進めている。完成を受けてのシンポジウムを10月9日の午後に開催することで決定した」との報告があった。