青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第98回

第98回 – 2009年2月

バラエティーについて意見交換

視聴者意見について

2月24日に開催した今年度第10回青少年委員会(通算98回)では、TBS、フジテレビの番組制作者とバラエティー番組について意見交換を行ったほか、1月15日~2月15日までに青少年委員会に寄せられた視聴者意見を基に、バラエティー1本、報道番組1本、ドラマ1本、米国ドラマ1本のVTRを視聴のうえ審議した。

議事の詳細

日時
2009年2月24日(火)午後4時15分~7時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
大日向委員長、橋元副委員長、小田桐委員、軍司委員、是永委員、境委員、山田委員

バラエティー番組について意見交換

前回に引き続き、バラエティー番組をめぐり制作担当者と意見交換を行った。

1.TBS

バラエティー番組の制作責任者と考査担当者を交え、”制作者は視聴者をどう想定して番組を作っているのか””制作者と演者(お笑いタレント)との関わり方”など制作に携わる側の考え方を聞いた。局側からは「番組によってはいろいろなターゲットがあり、バラエティーの中には、主に若者に喜んでもらえることを目指しているものもある。テレビの視聴者は多様なので批判を受けることもあるが、潜在的に多く人たちが喜んでいると信じて作っている」「お笑い系バラエティーは、演者と演出側の共同作業で作られている。バラエティーでは演者の瞬発力が重要なので、演出側がネタ作りに時間をかけても、演者が持っている面白さにかなわない場面もある」などの発言があった。
視聴者センターの対応についての質問に関しては、「視聴者センターはお客様である視聴者と真っ先に接するところなので、さらに迅速に対応できるように、システムを改善しているところである」と説明があった。

2.フジテレビ

委員から”危険が伴うコント”や”バラエティー番組におけるスタンスの取り方”などについて質問が出され、制作者からは番組名やお笑いタレントを例に挙げながら「危険と思われるコントについては何度もリハーサルを行い、やる側、やられる側も演技と承知してやっている」「タレントによって色が違うので、その個性を生かしながら作っている」といった発言があった。
また、「青少年委員会の存在をどう思うか」といった委員からの質問に対し「今のバラエティーをすべての人が肯定してしまう世の中ではおかしいし、批判があって当然だと思う。制作者は錯覚で面白いと思って作っている場合もあるので、ときには青少年委員会の存在でシフトダウンする必要もある」と意見が述べられた。

視聴者意見について

1.日本テレビ 『ゴゴドラ HEROESシーズン1』

夕方に再放送された米国テレビドラマについて、「残虐なシーンがあるのに、子どもが目にする時間帯に放送するのはどうかと思う」といった視聴者意見が寄せられ審議した結果、次のような意見が出された。

<委員の主な意見>

  • 視聴者意見は、放送する時間帯を問題にしている。米国のドラマには青少年向けにレーティング(番組格付け)が付けられているので、考査担当者はそれを参考にしながら編成的なことも考えてほしい。
  • 編成的な問題だと思う。時間帯に合わせた番組選びがおろそかになっているのではないか。子どもにはストーリー展開が分かりづらいドラマなので、なおショッキングだったのではないか。
  • ドラマの種類によっては暴力シーンがよく出てくるものがあるので、特に未成年が見る時間帯に放送するものは慎重に考えて選んでほしい。

2.フジテレビ 『めちゃ2イケてるッ!』

バラエティー番組で、頭からビニール袋を被せたり、手錠をかけたまま熱湯に突き落としたりしたコーナーについて「危険だ。子どもへの影響を考えてほしい」といった批判意見が視聴者から多数寄せられ審議した結果、次の意見が出された。

<委員の主な意見>

  • やっているタレントたちはリハーサルを重ね、演技をしていても、見ている子どもたちは演技とは思わずリアルに感じてしまうので、危険だと言わざるを得ない。
  • 英国ではスーパーマーケットの袋に穴をあけるほど(窒息の)危険性を考えている。日本では日常的に事故があるわけではないからといって、このような行為をテレビでやることは危険だ。
  • 制作者たちが長時間かけ、真剣に議論した結果なのかと疑問を感じる。
  • “子どもに影響がある””子どもが真似をしたら危険だ”といった点についてもっと議論する必要がある。

3.フジテレビ 『スーパーニュース』

高校教師が男子生徒に性的行為を強要したというニュースで、生徒が録音した会話を放送したことについて、「子どもが見ている時間帯に、未成年に聞かせる内容ではない」「このニュースを報道するのに、この音声が必要だったのか」といった視聴者意見が寄せられ審議した結果、次のような意見が出された。

<委員の主な意見>

  • 女性が性的被害にあった時のニュースは、あまりリアルな表現はしない。今回のニュースも性的行為を強要する会話を放送しないで、教師からの性的暴行といったニュースにとどめてもよかったのではないか。
  • 最近のニュースの作り方は、多角的な作り方をして視聴者に判断してもらうのではなく、放送局が加害者を断罪しているような報道がみられる。また、刺激的な部分や独占入手を強調したものを放送する傾向が見受けられるのが残念だ。
  • メディア環境が発達して、個人からの情報をそのままニュースの素材として使用することが多くなっているが、取材方法として疑問を感じる。
  • ニュースの取り上げ方が演出過剰になっていて問題だと感じた。
  • 近年、教師による学校内セクハラが多くなっているが、セクハラの実態がなかなか立証できない。今回、録音されたものがあることで保護者たちへの注意喚起にもなるので、啓蒙的な点では放送した意味がある。
  • 夕方のニュースなので、ニュースバリューはあると思うが表現の工夫が必要だ。

4.東海テレビ 『非婚同盟』

昼の時間帯に放送の連続ドラマについて視聴者から、「放送の中に”奴隷ごっこ”や”レイプシーン”が出てくるが、子役の子どもたちにこんな演技をさせるのは酷い」という視聴者意見が寄せられ審議した結果、次のような意見が述べられた。

<委員の主な意見>

  • ドラマだからフィクションがあってもいいが、もっとカメラワークや演出で表現できたのではないか。
  • 出演している女の子たちは中学生の設定だが、未成年にレイプシーンを演じさせることに対しては、制作者側にモラルを求めたい。
  • ドラマの流れとして受け止めるが、不快なシーンだ。今後は演出方法に気をつけてほしい。

今回の委員会で審議した4番組については、「回答のお願い」を出すに至らなかったが、いずれの番組も議論された問題点を議事録にとどめることになった。

■ 中学生モニター報告

2月は、このひと月ほどの間に見た番組について自由に書いてもらったが、30人のモニターから41件(1人で複数件の報告あり)の意見が寄せられた。
分野別に分けると、バラエティー番組が17件、ドラマが12件、情報系番組とニュースが3件ずつ、スポーツ番組が2件、音楽番組とラジオ番組が1件ずつ、その他全般的意見が2件だった。
局別では、フジテレビ系が11件、TBS系が10件、日本テレビ系が7件、テレビ朝日系が6件、NHKが3件、テレビ東京系とTBSラジオが1件ずつだった。

・バラエティー番組

バラエティーでは、16番組に意見があったが、すべて1件ずつだった。
好評意見を列挙すると、  『太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中』 に「本物の国会よりも分かりやすいし、興味が持てる」、  『世界の果てまでイッテQ!』 に「世界中の映像が見られるし、身近な謎や不思議を解決してくれる面白い番組」、  『リンカーン』 に「みんなバカバカしいことや、真剣なことをやっていて、とても良いです」、  『爆笑レッドカーペット』 に「毎回新鮮さがあります。司会者も企画もおもしろく、よく見る番組です」、  『いきなり黄金伝説』 に「おもしろい企画がいっぱいで見ていて飽きません」、 『世界を変える100人の日本人』 に「鳥インフルエンザから日本を守る研究をされている方の話がとても印象に残りました。日本人のコツコツと真面目に研究をする性格が世界で認められているのだと思いました」などで、6番組に寄せられた。
賛否両論があったのは3番組で、 『世界一受けたい授業』 には「最近ちょっとマンネリ化気味です。ただ、でんじろう先生の理科の実験はおもしろいです」という意見。 『深イイ話』 には「長所は深イイなほんとにいいなと思う話から、これはちょっと違うなと言う話まで、ふんだんに取り入れてるところです。短所は同じ”紳助番組”といった感じで、話の展開ややり方も同じで、全くオリジナリティーを感じないところだと思います」という意見。 『あのシーンをもう一度』 には「テレビ朝日の50周年のさまざまな番組が2時間半にまとめられていてよかったです。しかし、その時間では無理があったようで、番組の一部のカットを数秒で切り替えていくという、少し薄い内容となってしまいました。ただこの番組でやっていたような、昔の筋が通った笑いを放送してほしいと思いました」という意見が寄せられた。
批判意見としては、 『エンタの神様』 に「マンネリ化している気がします。時々出る人気芸人見たさに、この番組を見ますが、1時間が長いです」、 『とんねるずのみなさんのおかげでした』 に「とんねるずは体を張らずに若手の芸人に、ヒドいことをしています」、 『ほんとにあった怖い話』 に「毎週やっていた時の方が内容的に面白かったと思います。番組の中でやる”恐怖郵便”という視聴者からの体験ドラマも、いつも新しいものが出てきて面白かった」、などがあった。
また今年3月末で 『どうぶつ奇想天外!』 が終了することについて、「私はこの番組が大好きで欠かさず見ているのにガッカリです。どうぶつを差別せず、色々とりあげてくれるこの番組がなくなったら、私の生物の成績も下がりそう」という感想が寄せられた。

・ドラマ番組

ラマ番組では 『RESCUE』 と 『メイちゃんの執事』 に3件ずつ、 『ヴォイス』 に2件、 『銭ゲバ』 『キイナ』 『トライアングル』 『警官の血』 の4番組に1件ずつ意見があった。
『RESCUE』 は好評2件不評1件で、好評は「深く”働く”ということを考えさせられる番組だと思います。どんな仕事であっても、その仕事にほこりをもてる、やりがいを見つけられる、そして自分のベストを尽くせる、そんな姿が伝わってきます」、「私は自分が信じられる道を進めば、必ず希望、夢、将来が見えてくることを信じたい。このドラマは、そういう気持ちを、考えを教えてくれる」などの意見で、不評は「中心人物がジャニーズでそれも二人もいるのが考えられない。演技がうまければいいけど、見ていてイライラしてくるから一話目で見るのをやめました」という意見だった。
『メイちゃんの執事』 は、原作の漫画ファンからの意見で「見てはいるのですが、少しがっかりしています。というのも、物語の各部分の設定がかなり原作とは違うからです」、「あまり見ようとは思わなかった。一番の原因はドラマは人間が演じるという点である。どんなに髪を切って短くしたって、メイクをしたって、そのキャラクターになることは不可能だ」などと不評だった。
『ヴォイス』 は2件とも好評で「この番組は法医学で死亡した人を調べて、この人がどんな気持ちでどうして死亡したのかを断定するという新しい感じで、いつも最後に感動があって、この期のドラマでは一番面白いと思う」などという意見だった。
他に 『警官の血』 について、「まさかこんなにもドロドロしたものだとは思っていなかったので、驚きました。ですが、主人公がただの良い人ではない、というのは良いと思いました。きれいごとだけでは済まされない現実的な刑事の世界が描かれていたからです」という、意見があった。

・その他の番組

2件意見があったのは 『みのもんたの朝ズバッ!』 で、「司会者は、進行役という立場なのだから、自分の主観を含めないで発言していただきたい」、「結婚詐欺事件の紹介で、なぜか私には番組に出演している人たちの笑顔が目についた。なんだかあまりこの事件を真面目に受け取っていないように見えた」などと、いずれも批判意見だった。
他に、 『ワールドカップサッカー予選』に「解説者とアナウンサーの声が不必要にうるさい気がします。同じ事を何度も何度もくりかえして言ったり、よく訳の分からない事を言ったりして、少し邪魔に感じました。また同じ時間帯に放送していたのでNHKの方も見てみましたが、私的にはNHKの方が叫んだりせずに落ち着いて解説していたように思えました」という意見もあった。

3月のモニター報告は、締め切りまでのひと月ほどの間に見た番組の感想・意見・批判などを自由に書いてもらう。

以上