青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第266回

第266回-2024年3月26日

中高生モニター会議の開催… など

2024年3月26日、第266回青少年委員会を千代田放送会館BPO第一会議室で開催し、榊原洋一委員長をはじめ8人の委員全員が出席しました。
当日は中高生モニター18人によるTBSテレビオンライン見学会と中高生モニター会議に引き続いて通常の委員会が開催されました。
委員会では、2月後半から3月前半までの1カ月間に寄せられた視聴者意見について担当の委員から報告がありました。
3月の中高生モニターリポートのテーマは「この1年間で最も印象に残った番組について」でした。
委員会ではこれらの視聴者意見やモニターリポートについて議論しました。
最後に今後の予定について確認しました。

議事の詳細

日時
2024年3月26日(火) 午後4時00分~午後7時00分
放送倫理・番組向上機構BPO第一会議室(千代田放送会館7階)
議題
中高生モニター会議(オンライン) 詳細はこちら
視聴者からの意見について
中高生モニター報告について
今後の予定について
出席者
榊原洋一委員長、緑川由香副委員長、飯田豊委員、佐々木輝美委員、
沢井佳子委員、髙橋聡美委員、山縣文治委員、吉永みち子委員

視聴者からの意見について

2月後半から3月前半までの1カ月間に寄せられた視聴者意見について担当の委員から報告がありました。
バラエティー番組でゲームに負けた罰として、司会の男性芸人の指を瞬間接着剤で接着させて番組を進行させたことに視聴者から「身体に危険な行為で、悪質ないじめのように感じた」などの意見がありました。
担当委員は「周囲の出演者が笑うことで(子どもに)模倣される可能性が高くなるし、使用目的外の使い方なので、商品の注意書きを無視した印象がある」と報告しました。
ある委員は「子どもが模倣する可能性はある。番組を仕切る司会者がやられたことだとしても、それでよいということではない。(委員会として)繰り返しメッセージを出していくことに尽きるだろう」と述べました。
平日昼の情報バラエティー番組の中継コーナーで、赤ちゃんに餅を背負わせる神事を模した「背負い肉」という企画を放送。視聴者から「1歳の赤ちゃんが泣き続け、背負わされた牛肉の重みで仰向けに倒れる場面もあった。ひどい企画だ」などの批判的な意見が寄せられました。
担当委員は「伝統的な神事では、子どもの健康や成長を願うという文脈があって(赤ちゃんが泣き出しても)許されるのだろうが、この場合は本人ではなく、大人の母親が『お肉がほしい』という文脈なので、批判されたのだろう」と指摘しました。
一方、別の委員は「私は虐待とは思えなかった。本人は(中継が始まった周囲の様子に)びっくりして、しかも重いので泣き叫んでしまったが、終わった後に母親が抱きしめていて、(親子の)関係性が悪いようには見えなかった。おそらくリハーサルではうまくできたのだろうが、(番組が)あまりに幼い子を選んでしまったのが失敗だったのだろうと思う」と述べました。
この2番組を含め、これ以上の議論になる番組はなく、「討論」に進むものはありませんでした。

中高生モニター報告について

現モニターが最後となる3月のテーマは「この1年間で最も印象に残った番組について」で、27人のモニターからあわせて25番組への報告が寄せられました。
複数のモニターが挙げたのは『2023ワールドベースボールクラシック 決勝』(テレビ朝日)と『金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」』(TBSテレビ)の2番組で、そのほかにも多岐にわたるジャンルの番組に関する報告が集まりました。また「自由記述」では、1年間のモニター活動で感じた“これからの放送に求めること”に関する記述が目立ちました。
「青少年へのおすすめ番組」では『アイ・アム・冒険少年 3時間スペシャル』(TBSテレビ)に9人から、『発進!ミライクリエイター「第8弾~AIはここまで来てるぞスペシャル~」』(テレビ朝日)と『日曜ビッグバラエティ「密着!JR24時」』(テレビ東京)にそれぞれ3人から、『生中継!第96回アカデミー賞授賞式』(WOWOW)に2人から報告がありました。

◆モニター報告より◆

【この1年で最も印象に残った番組について】

  • 『金曜ロードショー「かがみの孤城」』(日本テレビ)
    いろいろな理由で学校に行くことができない子は身近にも多くいるけれど、理由や心情などは詳しく知らないので、知ることができて良かったです。小説をアニメ化したり映画化したりすると、一部がカットされることが多く情報量が減るので、そのようなことはなくしてほしいです。(中学1年・女子・千葉)
  • 『がっちりマンデー!!』(TBSテレビ)
    3月10日の放送では、ゲストの森永卓郎さんが今の経済のことを教えてくれてとても勉強になったし、今の時期は高校受験の志望校を決めなくてはいけないので、どんな会社があるのかがたくさん分かって参考になりました。(中学1年・女子・島根)
  • 『ワイドナショー』(フジテレビ)
    1月14日の放送では、週刊誌が報じた有名お笑いタレントの性的スキャンダルについて触れていた。時代が違えば今のような状況にならなかったと思うし、また最初は“単なるスキャンダル”と軽く見られていたものの時間の経過とともに対応が変わっていった点も興味深かった。時代とともに世論は変わることを痛感した騒動だった。出演者のコメントで印象に残ったのは「結局この件で一番利益を得るのは週刊誌であり、被害を訴えている女性も、有名お笑いタレントも大きなダメージを受けるだけだ」という趣旨のもの。芸能スキャンダルは何のためにあるんだろう。そしてこの番組を見ている私もこのスキャンダルに加担しているのではないか。ウクライナの戦争や地球規模の大きな環境変化といったさし迫った課題があるのに対し、芸能スキャンダルは何の役に立つのだろう。ただ私自身もこのような文章を書くくらい興味を持っているということも、まぎれもない事実だと思った。(中学1年・女子・福岡)
  • 『女王の教室 第6話』(日本テレビ・2005年制作)
    とても学びのある作品だった。現代でこのドラマと同じようなことが起こったら、教育委員会が会見を開いて謝罪したり保護者に頭を下げたりして、世間は学校や教育委員会の事を叩くだろう。そう考えると昔の環境に憧れる。今の方がもちろん安全だとは思うが、少し過保護すぎる気もする。どちらが良いか悪いかはさておき、教育制度が移り変わっていると実感した。(中学2年・男子・埼玉)
  • 『NHKスペシャル「アナウンサーたちの戦争」』(NHK総合)
    毎年8月になると太平洋戦争関連の番組が放送されるが、日本がどのように海外侵略を進めたのか、またどのように軍部の政権が成立したのかについて注目した番組はほぼない。私たち世代は、戦争は“武力による衝突”といういわば表層だけの存在だと認識しがちなので、この番組のように戦争を新しい視点から描いている番組は非常に重要だと思う。(中学2年・男子・東京)
  • 『あなたはこの衝撃に耐えられる?ワールドドキドキビデオ』(日本テレビ)
    この番組が大好きで、放送されるときは必ず見る。世界の衝撃動画やおもしろ動画を、いかにリアクションせずに見ることができるかに挑戦する番組だが、動画がとても面白く楽しい気分になる。衝撃動画は“間一髪で難を逃れた”ものが多くて安心して見ることができるし、自分も出演者と同じチャレンジをする楽しみ方もできる。もっと放送頻度を増やしてほしい。(中学2年・女子・愛知)
  • 『いちばんすきな花』(フジテレビ)
    プロデューサーの村瀬健さんが手がけたドラマ『silent』がとても好きだったのでこのドラマも視聴していた。映像がとても綺麗で儚い印象だったが、それがストーリーととてもマッチしていた。また主人公4人の境遇や言動は、自分が学校などで体験したことがあるものが多くてとても共感した。主題歌を担当した藤井風さんが最終回のラストシーンに出演する演出も、そのシーンを放送当日に撮影したこともとても驚いた。村瀬さんがこの仕事が好きだからこそこんな素晴らしいシーンが生まれたのだと思い感動した。(中学2年・女子・東京)
  • 『ラヴィット!』(TBSテレビ)
    夏休みや冬休みの朝に番組を見て、それまでひまだった朝がとても楽しくなった。オープニングが一時間にもなっているのに、飽きずに楽しく見ることができるのはすごい。でももう少し本編が長くなってほしいなと思う。(中学2年・女子・栃木)
  • 『厨房のありす』(日本テレビ)
    私はずっと優秀な姉と比べられるのが嫌だったので、自閉症だからといろいろな人から色眼鏡で見られ傷つきながら生きてきた主人公の女の子にとても共感した。このドラマはただのハートフルストーリーではなく、主人公の過去をめぐるミステリー要素や、初めての恋愛要素など、ワクワクドキドキする展開も多くあったところが大きな魅力だと思った。(中学2年・女子・福井)
  • 『有吉弘行の故郷に帰らせていただきます。~地元でもっと驚いちゃったよ~』(中国放送)
    今年で3回目の放送ですが、毎回違う場所に行っているので飽きずに見ることができて毎年の楽しみになっています。広島にゆかりのある人だけが出演するし、有名になって忙しくなった人が毎年広島に帰ってきて番組に出演してくれるのは嬉しいです。(中学3年・男子・広島)
  • 『テレビ朝日ドラマプレミアム 友情 ~平尾誠二と山中伸弥『最後の一年』~』(テレビ朝日)
    BPOの「テレビ局が薦める青少年へのおすすめ番組」でこの番組を知りましたが、それぞれ道は違えども強い目標を持っている二人が、お互いに理解し尊敬し合う姿に心を動かされました。分野が違う二人がなぜ親友なのか、どんな一年だったのか、番組名からもドラマに興味がわきました。本人のインタビューで当時の感情や考えていたことを聞いてみたかったです。(中学3年・男子・神奈川)
  • 『VIVANT』(TBSテレビ)
    劇中に伏線がたくさんあって理解しやすく、とても面白くて毎週日曜日が楽しみだった。豪華な出演者とモンゴルでの撮影がよりリアルさを出していたと思う。また最終的に問題は解決していなくて、ドラマの続編がありそうだと感じた。(中学3年・男子・神奈川)
  • 『裸のアスリートⅡ「髙橋藍」』(BS-TBS)
    この一年はスポーツ番組をよく見ていました。アスリートというと雲の上の存在のように感じる人も多いと思いますが、ドキュメンタリーで生活の一部分を見ると身近に感じられ「応援しよう!」という気持ちになります。この番組で出会ったたくさんのアスリートの活躍を祈っています。(中学3年・女子・滋賀)
  • 『100カメ「ミュージカル 帝国劇場でSPY×FAMILY」』(NHK総合)
    ミュージカルの裏側を知ることができてとても興味深かった。「評判がいい」と言われるのは、それを裏から支える人がいてこそだと感じた。またミュージカルには子どもが出演していたが、子どものために大人がかけ回る姿はかっこいいと思った。(中学3年・女子・広島)
  • 『★SAPPORO新春スポーツスペシャル 第100回東京箱根間往復大学駅伝競走』(日本テレビ)
    監督や仲間のために選手たちが力を振り絞って走る様子が印象的で、監督の声かけや走り終わった選手のコメントを聞いて、選手について興味が湧きました。ちょうど受験期間で復路は塾の冬期講習中でしたが、頑張っている選手に元気をもらいました。(中学3年・女子・福岡)
  • 『NHKスペシャル「世界に響く歌 日韓POPS新時代」』(NHK総合)
    日韓のポップスがいかにして世界で快進撃を続けているか多角的な視点から描いていて、なぜ世界を熱狂させるのか、どこまで飛躍するのかについて学ぶことができた。NHKスペシャルらしい多くの学びを得ることができた。(高校1年・男子・群馬)
  • 『King&Princeる。』(日本テレビ)
    始まった頃から面白くてずっと見ていて「English Cooking」「どっちが海人でSHOW!」の企画が好きです。出演者同士の思いやりのある会話に感動するし、お互いへのツッコミも面白くて、私が一番好きな番組です!後継番組の『キントレ』(日本テレビ)も、劇団ひとりさんと永瀬廉さんの会話がとても面白く、大好きな企画も復活すると知って楽しみにしています!(高校1年・女子・京都)
  • 『金曜ドラマ「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」』(TBSテレビ)
    人間が生きていくうえで必要な「サバイバル知識」「人と協力することの大切さ」「普段の日常の大切さ」を学ぶことができ、とても勉強になった。またこのドラマには「他にはない独創性」がある。“タイムスリップする”という世界観をテレビドラマで初めて見たし、未来の地球が“隕石が落ちて人類が滅亡した世界”という設定も自分の想像と大きく違っていて興味を引いた。“新しい”ということはすごいパワーを持っている。これからも見たことなのいような新しい世界観のドラマがたくさん見られたらいいなと思う。(高校1年・女子・北海道)
  • 『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』(TBSテレビ)
    オーディション番組の最終回で、動画配信サービス「Lemino」で前話まで一緒に見ていた友だちと通話しながら番組を見て、とても盛り上がりました。また最終回がテレビ放送だったので、今まで見ていなかった別の友だちも番組を見ていて嬉しかったです。最近あまりオーディション番組を見ない気がしますが、毎週の楽しみになるので、またあったら嬉しいです。(高校1年・女子・茨城)
  • 『2023ワールドベースボールクラシック 決勝』(テレビ朝日)
    • 試合後も各放送局が様々な番組で取り上げていて、特に9回大谷翔平選手がマイク・トラウト選手を空振り三振にとるシーンは何十回とみてきたので印象深い。侍ジャパンの活躍は他のスポーツの日本勢にも刺激を与え盛り上げたと思う。(高校2年・男子・山形)
    • 阪神の優勝よりWBCの印象が強烈で、WBCはリアルタイムですべて見ました。もうこれ以上のスポーツ番組はないのではないかと思えるくらい、毎試合興奮して応援していました。(高校3年・女子・京都)
  • 『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日)
    これまで全シリーズ全話を見てきましたが、シリーズが変わるにつれて内容がグレードアップされ非常に面白かったです。ゴールデンタイムということであえて放送に配慮している部分を公開することにより、より安心して見ることができるうえに笑いもとれ、今の時代ならではのやり方だなと思いました。(高校2年・男子・山形)
  • 『金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」』(TBSテレビ)
    • 最近のテレビ業界やコンプラ意識について世間をうまく風刺している素晴らしい作品だと思いました。あまりに窮屈なコンプラ意識に主人公の小川(阿部サダヲ)が違和感をもつという流れは、その多くに思わず共感しました。特に第8話で、不倫したアナウンサーが世論や誹謗中傷によって辞職に追い込まれそうになる流れはさすがに同情しました。不倫はだめだし職業としてのイメージは大事ですが、なぜ世間は自分とは全く無関係な人の人生を左右したがるのだろうと思いました。(高校3年・男子・神奈川)
    • これまで阪神淡路大震災の起きた日すら知らず関心がなかったが、ドラマ内で出演者が震災で亡くなるエピソードを見て関心を持つようになった。(高校2年・女子・東京)
  • 『それSnow Manにやらせて下さいSP』(TBSテレビ)
    2月23日の放送は「ダンスノ完コピレボリューション」第3弾。学校の授業で創作ダンスを行っていたので、腕の使い方によってしなやかに見えたりあるいはキレのあるダンスに見えたりと、授業内でも取り入れることのできそうな発見ができた。また待機している間の出演者のトークでも、全員が話せるように振るなどしてそれぞれの面白さが伝わる会話だったので、話し合いの場だけでなく日常会話でも今後の参考にしたいなと思った。(高校2年・女子・東京)
  • 『ザ!世界仰天ニュース~福知山線脱線事故はなぜ起こったのか~』(日本テレビ)
    私は2006年生まれだが、そのたった1年前にこんな凄まじい事故が起こっていたことを知らなかった。JR線は毎日通学で利用しているが、身近な会社がこのような事故を起こしていたことが衝撃だった。事故当時の社員の厳しい管理教育体制や、事故当日の様子のCGやニュース映像はとてもインパクトがあった。重大な事故を何年かに一度改めて放送で取り上げることは、同じことを繰り返さないためにも、また事故を経て会社がどう変化しているのかを知るためにも、とても意義のあるものだと思った。(高校2年・女子・愛知)
  • 『ゴールデンラヴィット!』(TBSテレビ)
    番組開始当初から『ラヴィット!』が大好きで、どれも似たり寄ったりでつまらなかった年末に、地上波で面白い放送を見ることができました。“お笑い”だけでなくサンボマスターの歌にも感動しました。またイス取りゲームの時には大勢のスタッフの動きがそのまま映されていて、番組をつくるすべての人の努力を見ることができて感激しました。(高校3年・女子・北海道)

【自由記述】

  • “テレビ離れ”と近年よく言われていますが、テレビという大きなメディアだからこそできる企画や特集(例えば「鉄道密着」など)をどんどん放送してほしいです。コンプライアンスが厳しくなって自由なテレビ制作が難しいのかもしれませんが、なにか一つ“とがった”番組を見てみたいです!(中学3年・男子・神奈川)
  • 最近は「多様性」や「性」についての番組が増えていると感じています。例えば月経に関することなど、今までタブー視されていた話題も取り上げられてきて良い流れだと思います。影響力のあるテレビやラジオで放送することは重要だし、これからも期待しています。また視聴率が低くさまざまなことを言われている番組がありますが、人それぞれ好みがある中で全員に向けた番組を作ることは難しいと感じています。動画配信サービスとも互いに住み分けをして共存できたらいいなと思いました。「どうしたらよくなるのか」「なぜそうなのか」など、さまざまなことを常に考えた一年でした。(高校1年・男子・群馬)
  • 朝の情報番組を毎日見ているが、ここ数年で「Z世代の流行」を取り上げる企画が増えたように感じる。しかし朝はニュースを一切見ない友だちも少なくないし、Z世代である高校生・大学生はその情報をSNSでもっと早く得ている。番組に対して親近感は感じるが、Z世代にとって需要はないのではないか。好きなアイドルが出る番組は絶対に見る!という人も多いので、アイドルに関する話題の方がZ世代を強く惹きつけると思う。(高校2年・女子・愛知)
  • いま一番好きなお笑い芸人は爆笑問題です。今の時代にそぐわないかもしれないけれど、番組の流れを破壊しそうなヒヤヒヤするお笑いが爆笑問題だけになっている気がするからです。もちろん見ていて不快な番組は世間的にいいものではありませんが、そうやって番組の幅を狭めていけばテレビ番組は単調になって、スリルを求める若者はテレビからより離れていきます。万人受けするものなんて多くはつまらないと思います。最近の番組は「懐かしの○○」ばっかりですが、この流れは止まらないのでしょうか。自分は悲しくてしょうがありません。(高校3年・男子・神奈川)
  • 旧大手芸能事務所の問題を受けて、どの放送局も番組編成が変わり、視聴者が求める楽しさがどんどん失われている気がします。スポンサーの顔色をうかがうだけでなく、本当に人気のある番組は続けていくための努力をするべきではないでしょうか。まずは特番からでも復活させるべきです。(高校3年・女子・北海道)

【青少年へのおすすめ番組】

  • 『高校生のじかん』(九州朝日放送)
    よく知っている近隣の高校がクローズアップされていて、本当に地元密着の番組だと感じました。高校生の活躍は素晴らしく、例えばニュースで取り上げられたならばもっと堅苦しい内容に仕上がっていたと思うけれど、サブ司会は現役高校生で終始ほのぼのとしたゆるい感じにまとまっていました。番組のスタイルが違うだけで伝わり方が変化するので面白いです。(中学1年・女子・福岡)
  • 『女性の明日が楽になる!あしたのラク子さん』(朝日放送テレビ)
    女性の体は複雑で自分でもわからないことが多いけれど、大切な体だからこそ、正しいのか分からないインターネットの情報よりテレビの情報のほうが安心できます。映像があると想像しながら見ることができるし、ホームページの情報も便利だと思いました。(中学3年・女子・滋賀)
  • 『生中継!第96回アカデミー賞授賞式』(WOWOW)
    映画が受賞した時に、他の人たちもみんなで拍手してお祝いしている様子がとてもいいなと思った。世界では紛争が起こったりしているけれど、ここでは世界の一体感がみえて世界平和ってこういうことかと思った。(高校1年・女子・北海道)

◆委員のコメント◆

【青少年へのおすすめ番組について】

  • 『アイ・アム・冒険少年 3時間スペシャル』(TBSテレビ)に多くのモニターから報告があったが、サバイバル知識を有名タレントが披露する番組は、例えば災害時の困難を乗り越えるノウハウを学習できる機会になると実感した。
  • 1年間を通して多くのモニターがBPOウェブサイトに掲載された全国の『青少年へのおすすめ番組』のリストを見て、番組ホームページや見逃し配信サービスなども活用しながら、住んでいる地域とは別の地域の番組を視聴し意見を寄せてくれた。それぞれの地域を知る機会にもなったと思う。

【自由記述について】

  • 高校3年生のモニターの報告に「テレビ番組などで『視聴者から頂いた意見等を…』というフレーズを聞くが、どうやってテレビ局に番組への意見を伝えるのかが分からなかったし『わざわざ電話などでテレビ局に意見をいう人はクレーマーだろう』としか思っていなかった。しかし中高生モニター制度に参加して、視聴者からの意見の“聞き方”が分かった気がする。さまざまな意見がBPOを通じてテレビ局などに伝えられていることもわかった」とあった。視聴者の意見はネガティブなものだけではないし、放送局やBPOがそういった多くの意見をどう収集しているのかを、より多くの人に分かりやすく伝える仕組みを構築できると良いだろうと思う。

【その他】

  • 複数のモニターが「今の時代」というキーワードを報告に盛り込んでいたが、“今の時代のテレビ観”は中高生モニターの間でも全然違うと感じた。普段の生活の中でどのような情報に触れているかによってテレビ観は変わるので、今の若い人のテレビ観には相当振れ幅があるのだろうと感じた。

委員の退任について

緑川由香副委員長が3月末で任期満了となり、退任することになりました。3期9年務められました。

今後の予定について

次回は4月23日に千代田放送会館BPO第一会議室で定例委員会を開催します。

以上

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