放送倫理検証委員会

放送倫理検証委員会 議事概要

第127回

第127回–2018年6月

東京メトロポリタンテレビジョン『ニュース女子』沖縄基地問題の特集に関する意見への対応報告を了承など

委員会は、2017年12月、東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)『ニュース女子』沖縄基地問題の特集に関する意見を通知・公表した。これに対する対応報告書は、2018年3月に当該放送局から提出されたが、その内容が不十分だとして、委員会は4月に追加の質問を行い、5月に当該放送局の補充の報告書を受け取った。委員会では、これを受けて意見交換を行い、一連の対応報告を了承した。

議事の詳細

日時
2018年6月8日(金)午後5時~午後8時
場所
「放送倫理・番組向上機構[BPO]」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

神田委員長、是枝委員長代行、升味委員長代行、岸本委員、斎藤委員、渋谷委員、鈴木委員、中野委員、藤田委員

1. 東京メトロポリタンテレビジョン『ニュース女子』沖縄基地問題の特集に関する意見への対応報告を了承

2017年12月14日に委員会が通知・公表したTOKYO MX『ニュース女子』沖縄基地問題の特集に関する意見(委員会決定第27号)への対応報告書は、当該放送局から2018年3月に提出された。しかし、委員会は内容が不十分だとして4月に追加の質問をし、5月末に当該放送局から補充の報告書の提出を受けた。
委員会は、当該放送局からの二つの報告書を踏まえて意見交換を行った結果、「番組の放送を打ち切った経緯が具体的に明記された点は評価できる」「TOKYO MXは、委員会が意見書を通知する前の2017年2月、番組は放送基準に沿った内容だったという『当社見解』を発表した。補充の報告書ではこれが誤りだったと認めているのだから、『当社見解』を自社のホームページから削除するだけでなく、視聴者に対して撤回理由をきちんと説明すべきではないか」「問題が解決しない場合は毅然とした態度で放送を見合わせるなどの『凛とした矜持』を持つことを意識するというTOKYO MXの今後の放送に期待したい」等の意見が出された。そのうえで、かつて委員会は、情報バラエティー番組であっても報道番組と同様に放送局は事実に基づいて報道しなければならない(委員会決定第13号 2011年9月27日)との意見を述べたが、事実についての十分な裏付けの有無を吟味する必要は番組のタイトルに「ニュース」ということばが含まれるか否かによって変わるものではないという点を、当該放送局だけでなく各放送局に改めて訴えることを確認して、一連の対応報告を了承し、公表することとした。

以上