青少年委員会

青少年委員会 議事概要

第152回

第152回–2013年12月

今回は、討論対象の番組なし

中高生モニター報告は、日本民間放送連盟賞特別表彰部門(青少年向け番組)最優秀番組の『ありがとう いのち~みんなきみが大事~』(北海道テレビ放送制作)について

第152回青少年委員会を12月16日、7人の委員全員が出席してBPO第1会議室で開催しました。今回は、討論の対象番組はありませんでした。その他、11月16日から12月8日までに寄せられた視聴者意見と、12月の中高生モニター報告、また、2014年3月開催予定の中高生モニター会議、調査・研究、来年度の活動計画などについて話し合いました。
次回委員会は1月28日に開催します。

議事の詳細

日時
2013年12月16日(月) 午後4時30分~午後6時50分
場所
放送倫理・番組向上機構 [BPO] 第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者
汐見委員長、加藤副委員長、小田桐委員、川端委員、最相委員、萩原委員、渡邊委員

視聴者意見について

  • 視聴者からの意見を基に委員間で話し合いましたが、今回は特に取り上げるべき番組はありませんでした。

中高生モニター報告

12月の中高生モニターは、「日本民間放送連盟賞 特別表彰部門(青少年向け番組)で今年、最優秀となった番組の感想」というテーマでリポートを書いてもらいました。番組は、北海道テレビ放送制作のHTBノンフィクション『ありがとう いのち~みんな きみが大事~』(放送2013年5月5日16時30分~17時25分)で、5月の「青少年へのおすすめ番組」でした。小学校を回り"誕生学"という授業をする札幌の主婦達の活動を通じて"いのち"が危うい学校現場の現状を描くと同時に、今の"こころ"の教育のあり方を考える内容となっています。
今回は27人から報告がありました。たくさんのモニターから、大変影響を受け考えさせられたという報告が寄せられました。「いのちについてじっくり考える時間を持てました。誰の悲しい顔も見たくないので、学校でもこのDVDを見たいな、友達と一緒に考えたいなと思いました」「最近は期末テスト、塾でのテスト、外部のテストのことで頭が一杯ではっきり言ってこういう命の学習について考える余裕はありませんでした。でもこれを見て、まず、元気のない子やしょんぼりした子がいたら、自ら声をかけてみようという気持ちになりました」「この番組を見て、自分について深く考えさせられました。さらに自己肯定感があれば、いじめや不登校が減るのではないかとも思いました」。
また、自らの学校で行われているいじめについての取り組みを書いてくれたモニターもいました。「岐阜県では、各学校で『ひびきあいの日』という人権の取り組みをしています。各学校が『いじめについての話し合い』や『人権集会』などを行い、人権について考えています。僕はこのビデオを見て、今の小学校の低学年からこうした『命の教育』を行っていかなくてはいけないと思いました」「私には、学校でいじめについての『授業』が何回もあったくらいで、特別に『いのち』の授業を受けた記憶はあまりない。私たちもこの誕生学を小学生の時受けたかった」。
一方、タイトルがちょっと硬い感じがするという意見もありました。「もしこの題だったら、自主的に選んで見ていなかったと思います。学校の保健の授業で見た番組のようだと思うからです」「番組テーマが『いのち』ということで視聴する前はすごく硬そうな番組かなと思っていたのですが、結構見やすい番組構成で、あっという間に1時間が過ぎました」。
また、「このビデオを母と一緒に見ました」というモニターも2名おり、親子でいのちの尊さについて話し合うきっかけになったという報告が寄せられました。
<自由記述欄>では、「ラジオ・テレビについて思ったことを自由に書いてください」と依頼しました。『国会討論会』(NHK)の特別秘密保護法案をめぐる論議について4件の意見が寄せられました。「なんだかみんな、自分の利権を守ろうとして必死に見えるし、耳元で大きな声でがなっているし、見るに耐えません」「どのマスコミ報道も激しい反対ばかりで、中立的な冷静な報道というより、単に、利害関係者としての自己主張のような気がしました」。テレビ番組に対する要望では、「私たち青少年向けのドキュメンタリー番組をシリーズで放送してくれるといいな。私たち世代に近づいた感じの放送。期待しています」「夜7時以降の番組がほぼバラエティーで埋め尽くされている。一つ改革を起こすような感じで、違うジャンルの番組で見たくなるような番組を取り入れてほしい」。
また「どの番組も同じような内容・取材の仕方でそれぞれの番組の独自性がない」「いじめをした側の情報が報道されないなら、いじめを受けた側の情報も報道されてはいけないはずです。この報道の不平等さに、少し悲しいかなと思うことがあります」「アナウンサー自身が洋服を選ぶわけではないのでしょうが、あまりにスカートが短いなど肌の露出が多く、職業に対してふさわしくないのでは」など、モニターからのテレビ番組に対する厳しい批判が目立ちました。

◆中高生モニターと委員の主な意見

●【委員の感想】主役の女性のことを批判的に見たり、放送されることによる娘さんへの影響を心配する報告があったり、いろんな視点で見る人がいるなと思った。

  • (兵庫・高校2年女子)授業を行う主役の女性の人があまり好きになれませんでした。無理して頑張っているように見えました。

  • (愛媛・中学2年女子)放送されたことで娘さんがさらに傷つかないか心配になりました。

●【委員の感想】番組に肯定的な感想が多かったが、普通に放送されていて自主的に中高生が見たかは疑問。内容的にはいい番組でも、タイトルを見て子どもたちが進んで見るだろうか。しかし、なかには、番組内容に関連して、「ナルシ」という言葉を出して、はっとさせられる中高生の実態を書いてくれたモニターもいた。また、「自己肯定感」という言葉に強い印象を受けたと書いた人が目立った。

  • (千葉・中学1年男子)友達の間では自分を好きになることをナルシ(ナルシストの略)と呼んでいて、自分のいいところを口に出すと陰で何か言われそうな気がするので、口に出せないし、あえて言わない。

  • (愛知・中学3年女子)この番組の中で「自己肯定感」という言葉がたくさん出てきました。自分を肯定する気持ちがあれば、自分を否定する気持ちが芽生えにくくなるのではないかと思います。

【委員の感想】授業などで、こういういのちの尊さについて話をする時の大学生の感想ととても似ていて、中高生と大学生の感覚の相違はそんなに大きくはないと思った。ほとんどのモニターが肯定的な意見だが、親から否定され憎まれていた経験を持つ子どもたちは、全く違う感想を持つのではないか。また、番組の後半が重く感じたという意見があったが、全くそのとおりだと思った。

  • (愛媛・中学1年女子)命の誕生を取り上げながら、いじめ、自殺問題などを言っていましたが、ちょっと欲張りすぎたかなとも感じました。あまり色々番組に入れると重く感じます。

●【委員の感想】我々の世代と違って、今の中高生にとって"いのち"の重みを考えることが「いじめ」とつながり、日常的な関心とつながっているのがわかった。「自己肯定感」という言葉に対して両極端の感想があったのは興味深かった。

  • (愛知・中学3年女子)この番組を見て、自分というものをもっと認めてもいいのではないかと思いました。さらに、自己肯定感があれば、いじめや不登校が減るのではないかとも思いました。

  • (埼玉・高校2年女子)「自己肯定感」、私はこの言葉を初めて耳にしました。自己を肯定するのは、良いことばかりではないと思います。その理由は、自己肯定感を過剰に持つことが、いじめの原因になることもあると思うからです。

【委員の感想】「自己肯定感」に関連して、親を鋭く批判した意見は、そのとおりだと思った。また、自由記述欄に特定秘密保護法案についての記述が多く見られ、テレビが反対派に偏った報道をしていたのではないか、という指摘もあった。

  • (東京・中学3年男子)ありのままの自分を受け入れて自分を大切に思える気持ち「自己肯定感」について、生まれてくる時は「元気で生まれてくればそれだけで良い」とどの親も思うようですが、成長するに伴ってあれもこれもと要求が増えて、達成できないと「どうしてできないの!」と言われてしまうので、「ありのままの自分でいる」というのは結構難しいのだと思います。

  • (神奈川・中学3年男子)法案について反対派の意見や、集会などはたくさん報道していましたが、賛成派の意見などはあまり報道されなかったような印象を持ちました。メディアは、賛成派にも反対派にも納得できるような平等な報道をすべきだと思います。

●【委員の感想】 両親と一緒に見た、という人もいれば、番組内容に対して批判する姿勢をとった人もいた。また、口を閉ざしたモニターもいるわけで、そういう人たちはどういう感想を持ったのか聞いてみたい気もした。

  • (埼玉・高校2年女子)いのちの授業に関してはやはり小学校高学年の子どもにするのが一番であると私も感じました。しかし、中学生にやるのははっきり言って意味があまりないのでは?と思います。それは彼らの中には自立心が少しずつ芽生えてきているので、大人になんと言われようと知るか!と思われてしまったら、そこまでだからです。

今年度の青少年委員会活動について

  • 3月16日に開催予定の中高生モニター会議と、来年度の中高生モニター募集について話し合いました。

  • 来年度実施予定の調査・研究について、現状報告がありました。