第194回 – 2013年2月
イレッサ報道事案の審理
国家試験事案の審理…など
「肺がん治療薬イレッサ報道への申立て」事案の「委員会決定」第3次案について審理し、これを大筋で了承した。「国家試験の元試験委員からの申立て」事案の「委員会決定」修正案をもとに審理し、委員会としての結論を確定するとともに決定案を大筋で了承した。いずれも次回委員会で最終確認を行うこととなった。
議事の詳細
- 日時
- 2013年2月19日(火)午後4時~8時30分
- 場所
- 「放送倫理・番組向上機構 [BPO] 」第1会議室(千代田放送会館7階)
- 議題
- イレッサ報道事案の審理
国家試験事案の審理
このほかの審理中の事案
その他 - 出席者
- 三宅委員長、奥委員長代行、坂井委員長代行、市川委員、大石委員、小山委員、田中委員、林委員、山田委員
「肺がん治療薬イレッサ報道への申立て」事案の審理
本事案は、フジテレビ『ニュースJAPAN』が2011年10月5日と6日の2回にわたり肺がん治療薬イレッサに関する問題を取り上げた企画「イレッサの真実」に対し、長期取材を受けて番組にも登場した男性から、イレッサの危険性を過小評価し有効性を過剰に強調する偏頗な内容で、客観性や正確性、公正さに欠けた報道により人権を侵害されたと申立てがあったもの。
この日の委員会では、前回の委員会での議論を受けて起草委員が再修正した「委員会決定」第3次案について審理した。各委員から事前に寄せられた指摘や意見を踏まえ、決定文を読み上げながら、その表現や内容、結論等について時間をかけて細かく検討した。
この結果、第3次案は大筋で了承され、今後一部表現上の手直しをしたうえ、来月の委員会で最終的な確認を行うこととなった。
「国家試験の元試験委員からの申立て」事案の審理
本事案はTBSテレビが2012年2月25日に放送した『報道特集』の企画「国家資格の試験めぐり不平等が?疑念招いた1冊の書籍」』で、国家資格である社会福祉士の試験委員会副委員長を務めた大学教授が、過去問題の解説集を出版するなど国家試験の公平・公正性に疑念を招く行為があったと放送され、名誉と信用を毀損されたと申し立てたもの。
この日の委員会では、2月5日の第2回起草委員会を経て提出された「委員会決定」修正案について審理した。決定文を読み上げながら時間をかけて検討し、委員会としての結論を確定するとともに表現等についても詰めを行った。
この結果、決定案は大筋で了承されたものの、今後さらに細かい手直しをしたうえ、次回委員会で最終的な確認を行うこととなった。
このほかの審理中の事案
2012年12月に審理入りした「大津いじめ事件報道への申立て」事案と「大阪市長選関連報道への申立て」事案について、それぞれ事務局より書面の提出状況等に付き報告した。
この日は先行する2つの事案の審理が長時間に及んだため、両事案とも本格的な議論は次の委員会で行うこととし、当事者へのヒアリング等を含めた今後の審理日程についても次回の議論を踏まえた上で改めて検討することとなった。
その他
次回委員会は3月19日(火)に開かれることとなった。
以上