放送人権委員会

放送人権委員会 議事概要

第282回

第282回 – 2020年7月

「大縄跳び禁止報道に対する申立て」事案のヒアリングと審理…など

議事の詳細

日時
2020年7月21日(火)午後3時~8時
場所
「放送倫理・番組向上機構 [BPO]」 千代田放送会館7階会議室
議題
出席者
奥委員長、市川委員長代行、曽我部委員長代行、紙谷委員、城戸委員、國森委員、廣田委員、松田委員、水野委員

1.「大縄跳び禁止報道に対する申立て」事案、ヒアリングと審理

フジテレビは、2019年8月30日の『とくダネ!』で、都内の公園で大縄跳びが禁止された話題を放送した。放送は、近所の進学塾の生徒たちが大縄跳びをしながら声を出して歴史を覚えていることに周辺住民から苦情が出て、行政が規制を始めたことを紹介したもので、周辺住民のインタビューが流された。
そのインタビューに答えた女性が、突然マイクを向けられ一度も見たことがないのに誘導尋問され、勝手に放送に使われたとして、フジテレビに対して「捏造に対する謝罪と意見の撤回」を求めて申立書を提出した。これに対してフジテレビは、インタビュー内容を加工せずそのまま放送しており、「捏造には該当しない」などと反論している。
今委員会では、申立人とフジテレビに対するヒアリングが行われ、双方に対して、とくに取材時の過程を詳しく聞いた。ヒアリングを受けて委員会は審理を行い決定の方向性を固め、決定文の起草に入ることを決めた。

2.「一時金申請に関する取材・報道に対する申立て」事案の審理

札幌テレビは、2019年4月26日の『どさんこワイド179』内のニュースで「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金支給等に関する法律」に基づく一時金申請に関する報道を行った。これに対して一時金を申請した男性が申立てた事案。
委員会は、すでに論点整理とヒアリングにおける質問項目を決定しているが、ヒアリングの時期については、新型コロナウイルス感染拡大防止の自粛要請のため、日程の決定を保留してきた。今委員会では、事態の状況と審理の遅延を勘案し、次回委員会で全委員出席のもとヒアリングを行うことを確認した。

3. その他

  • 6月30日に行われた委員会決定第73号「オウム事件死刑執行特番に対する申立て」の通知公表について報告されたほか、新規申立てについて事務局より報告があり、意見が交わされた。

以上