視聴者からのご意見

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2017年11月

2017年11月に視聴者から寄せられた意見

神奈川県座間市のアパートで、9人の遺体が発見された事件で、被害者の実名、顔写真などをめぐる報道のあり方への意見や、大相撲の暴行事件についてのコメンテーターや芸能リポーターの発言に対する意見など。

2017年11月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,361件で、先月と比較して404件減少した。
意見のアクセス方法の割合は、メール71%、電話27%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性65%、女性33%、不明2%で、世代別では40歳代29%、30歳代24%、50歳代20%、20歳代13%、60歳以上12%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該放送局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。11月の通知数は575件【42局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、21件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

神奈川県座間市のアパートで、9人の遺体が発見される凄惨な事件が起こった。それに関して、被害者の実名、顔写真などを巡る報道のあり方への意見が多く寄せられた。また、大相撲の暴行事件について、各局ワイドショーのコメンテーターや芸能リポーターの発言に対する意見も多く寄せられた。
ラジオに関する意見は30件、CMについては29件あった。

青少年に関する意見

11月中に青少年委員会に寄せられた意見は88件で、前月から27件減少した。
今月は「報道・情報」が25件と最も多く、次に「表現・演出」が15件、「低俗、モラルに反する」「いじめ・虐待」がともに7件、と続いた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 連日各局で、座間の事件を報道しているがウンザリだ。ある番組では、事件が起きたアパートの下の階の部屋を取材していた。殺人事件が起きた部屋と同じ間取りであることを強調し、「こんなに狭い風呂場で遺体を解体し…」と紹介した後、流しを映して「下の部屋だからか、ここから異臭がしたようだ」と説明していた。また、別の番組では、猫用の砂を入れた収納ボックスを用意して「このように首が入っていた」などとリアルに再現していた。これだけ残酷な事件だ。容疑者の境遇や育ち方などの背景を伝えるまでは仕方がないにしても、死体の遺棄方法をリアルに再現する必要があるのか疑問に思う。

  • 座間の事件で、被害者の卒業文集がテレビで放送された。このようなことは、どうしてなくならないのだろう。死後、自身の卒業文集などのプライベートなものが全国に報じられたら、誰だっていやだと思う。自分のことに置き換えて考えてもらいたい。視聴者としても、被害者の卒業文集を見せられ、何を訴えたいのか全く分からない。亡くなってからもいろいろとさらされ可哀想だ。どこから入手したのか分からない写真や、どの程度親しかったかも疑わしい同級生のコメントを放送するのも理解できない。被害者家族に寄り添った報道に改善されることを望みたい。

  • 大相撲の暴行事件について。推測に基づく主観的報道が目立ち、視聴者の考えを意図的に仕向ける報道は如何なものか。専門家や有識者であっても、事実や実態を知らない非当該者であり、発言や意見は推測の域を出ないものだ。それをさも事実であるかのように報じ、その推測に基づき勝手に"悪"を仕立て上げ、それを放送を通じ拡散するのは、報道機関としての良識を疑う。

  • 大相撲の暴行事件について、各局で何日にもわたり報道している。メディアが勝手に取材しコメントしているが、そもそも警察に被害届を出しているので警察に任せるべきだ。被害者側の親方が、相撲協会に対し何も話さないことをよく言っておらず、その直後にサングラスをかけた親方の映像を流し、印象を悪くしているように感じる。親方に疑問を投げかける一方で、優勝した横綱の、千秋楽での万歳三唱には触れない。横綱の行動は問題があるのに、メディアが追及しないのはなぜか。報道が公平でなく、親方を叩いているだけに見える。

  • 横綱の引退記者会見をいくつかの番組で見た。本人は「指導が行き過ぎた」と釈明し、親方は涙ながらの同席だった。まるで引退に追い込まれた悲劇の主人公みたいな振る舞いで、強い違和感を覚えた。そもそも暴力事件の加害者である。正装で記者会見を開く資格などあるのだろうか。ところが各番組では横綱を批判するどころか、彼が苦労と努力を重ねて横綱の地位に上り詰めたとして、輝かしい映像やエピソードを紹介し、引退に花を添えるような演出をしていた。日本のテレビはどこまでおめでたくできているのか。あきれてものも言えない。

  • 東京都知事をワイドショーが面白おかしく取り上げている。政治家としてそれなりの人だろうが、とても一つの政党を率いる人ではないように思える。しかし、彼女の人気を煽ったのはメディアだ。そのメディアが手のひらを返して都知事叩きをしている。つまりメディアは、持ち上げて潰すことを意図的にやっている。面白ければいいというわけだ。このような状況である限り、日本の政治は良くならない。メディアの作った人気よりも中身だ。必要以上に囃し立て、どこかで躓けば面白おかしく叩く。政治家のレベルが低くなったが、メディアのレベルはそれ以上に低下している。

  • 選挙報道について「与党に批判的だから偏向している」という意見がある。現実に政権を担い、政策を実行しているのは与党なのだから、それに対する検証や批判が多くなるのは止むを得ないだろう。最近は、コメンテーターに与党擁護派、野党擁護派の双方を起用する情報番組が増えており、一昔前よりは公平な報道になっているように感じる。

  • トランプ大統領が来日し、総理とのゴルフやランチに出されたハンバーガーなどのリポートが続いている。アメリカは世界一の大国であり、日本と同盟国であるので、報道が多くなるのも分かる。その一方、数日前にフィリピンのドゥテルテ大統領が来日したが、これについての報道はほとんどなかった。フィリピンに限らず、外国からどのような要人が訪れ、どのような会話がなされ、それにより日本との関係はどうなるのか、そういうことが知りたいのに、晩餐会のメニューとか大統領の乗る車とか、どうでもいいことばかり報じられる。私達の知りたいことと、報道の知らせたいことが離れすぎている。

  • 朝6時頃、滋賀県の有名な寺の参道へ紅葉を見に行ったところ、参道近くの道に警備員が立っており、「生放送収録のため8時半までここで待機して下さい」と言われた。私は混雑する時間帯を避け、深夜から3時間かけてせっかく来たというのに、人が多くなるであろう8時半まで待つというのは馬鹿らしいのでその場を去った。この日のために仕事も休みを取っていたので、参道を見られなかったのは残念でならない。撮影許可を取っていたとしても、何の権利があって一般人の通行を禁止にしているのか。座る場所などなく、寒い中2時間半待てというのもどうかと思った。観光地である以上、一般人の通行を邪魔せずに、人がいる様子を映せばいいのではないか。

【番組全般・その他】

  • 世界各国の奥地に住む日本人を紹介する番組で、ブラジル・サンパウロから南部のフロリアノポリスまで移動するのに、夜行バスで中継地まで行き、翌日にフロリアノポリスまで、さらにバスで行くルートをとっていた。ブラジルは航空網が発達しており、サンパウロからフロリアノポリスまでは毎日飛行機の便がある。「こんな奥地に」と思わせるためとはいえ、いくらなんでもやりすぎではないか。ブラジルという国が誤解されて伝わる懸念もある。他の国の取材でも同じようなことが行われているのではないか。ブラジルに5年間駐在したことのある人間として疑問を感じた。

  • 朝の番組でタクシーの乗客トラブルを特集していた。運転手に暴言を吐きながら暴れる客の実際の映像が流されたが、このような行為をテレビが放送すると、残念ながら模倣する人間が増える。最近、視聴率を狙ってか、各局が競うように何から何まで放送する傾向にあるが、これは非常に危険なことだ。まずは放送することで、社会に対してどのような影響があるかを考えてもらいたい。

  • 20数年ぶりに復活したスポーツバラエティー番組を見た。当時の番組や、不定期に放送された特番を知らない視聴者も当然いると思われるが、冒頭で番組の概要や説明がないまま、いきなり最初の対決コーナーに入った。「見ればわかる」つもりでやっているのであれば、視聴者はついてこないと思う。また、スタジオゲストを紹介もしないまま、コメントだけさせておいたのもひどい扱いに感じた。

  • アジアプロ野球の日本×台湾戦は、予定では中継が21時に終わり、その後映画を放送するはずだったのに、少しずつ延長し、最終的に映画の開始が23時になってしまった。ここまでズラされるのはどうか。映画の特別企画のプレゼント応募パスワードを集めていたが、明日の仕事の関係で最後まで見ることができず、パスワードが分からない。このためだけに今週の仕事を乗り越えてきた。2時間の延長はやり過ぎだと思う。

  • アジアプロ野球の日本×韓国戦は、試合終了まで中継されたが、放送時間の延長ではなく、別番組の放送枠内で対応していた。そのため、テレビや録画機に使用されている電子番組表が更新されず、試合の途中で録画が途切れてしまった。放送局からの説明表記がないため、原因を突き止めるに苦労した。放送形態については事前に明確なアナウンスを行うべきだ。

【ラジオ】

  • 昼の番組に、街角からの中継で、日替わりリポーターが様々な年代の人と会話するコーナーがある。私は毎日楽しみにしているが、昨日の司会者の発言には少し悲しい気分になった。リポーターが、親子(母親と中学生の娘)にインタビュー。母娘ならではの仲の良さそうな感じが伝わってきて、微笑ましい中継だった。ただし、お嬢さんの声が少し大きく、素直過ぎる受け答えに、(もしかすると?)と聞いていて私は思った。すると、スタジオから司会者が暴言を吐いて、そのお嬢さんの回答を揶揄。聞いていてショックだった。この番組には、新聞記事から、高齢者やLGBTなど弱者やマイノリティーに対する社会の問題点を取り上げてコメントするコーナーがあり、多様性を受け入れているはずの番組なのに、素直な少女の発言に対してまさかの暴言。せっかく放送に協力してくれた親子に失礼で、落胆したリスナーも少なくないと思う。様々な人が暮らしているからこそ成り立っている今の社会。どうかもう少し思いやりを持って、ラジオ放送に臨んでもらいたいと思う。

青少年に関する意見

【「報道・情報」に関する意見】

  • 「座間9人遺体事件」のニュースを、登校前の小学生の子どもが見ていて気分が悪くなってしまった。子どもが見ている時間帯に、長時間、あまりに具体的に報道するのは、心理的に悪影響がある。

  • 事件報道では、加害者が未成年だと名前は報道されないのに、被害者は未成年でも名前を出す。「座間9人遺体事件」は、単純に事件に巻き込まれたのではなく、被害者に自殺願望があったことが、今回の報道で多くの人に知れ渡ってしまった。仮に自分の子どもがこのようなことになったら、親としていたたまれない気持ちになる。未成年が関連した事件については、もっと配慮した報道をするべきだ。

【「表現・演出」に関する意見】

  • 深夜のドラマで、童貞、処女を否定するかのような内容で不愉快であった。不倫やいじめを助長するようなドラマ、低俗なテーマを扱うドラマは、子どもたちに悪影響を与える。ますますテレビ離れが進むだけだ。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • 大相撲の暴行事件の報道で、暴行によって引退に追い込まれた横綱を擁護していた。まるで加害者を被害者のように扱い、殴られるほうに問題があるかのように情報操作していた。いじめの助長にもつながる。

【視聴者意見への反論・同意】

  • アニメへの視聴者意見が、多く掲載されているが、少しばかり過剰反応していると感じる。確かに、いじめや体罰が問題になっている今日、アニメにおける暴力シーンやお色気表現が問題視されるのは仕方ないのかもしれないが、一方、こういう過激な作品はあらゆるジャンルにおいて一定数存在するものであり、アニメばかりを批判するのはおかしな話ではないか。