視聴者からのご意見

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2017年5月

2017年5月に視聴者から寄せられた意見

愛媛県今治市連続殺傷事件について、各局の情報番組における容疑者やその家族への取材のあり方への意見。痴漢疑惑による線路立ち入り事件についての報道のあり方や、情報番組でのコメンテーターへの批判など。

2017年5月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,476件で、先月と比較して20件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール74%、電話24%、FAX1%、手紙ほか1%。
男女別は男性70%、女性29%、不明1%で、世代別では30歳代26%、40歳代25%、50歳代22%、20歳代14%、60歳以上11%、10歳代2%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該放送局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。5月の通知数は664件【50局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、19件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

愛媛県今治市連続殺傷事件について、各局の情報番組における容疑者やその家族への取材のあり方への意見が多く寄せられた。また、痴漢疑惑による線路立ち入り事件についての報道のあり方や、情報番組においてのコメンテーターへの批判も多く寄せられた。
ラジオに関する意見は70件、CMについては22件あった。

青少年に関する意見

5月中に青少年委員会に寄せられた意見は123件で、前月から33件増加した。
今月は「低俗・モラルに反する」が28件と最も多く、次に「表現・演出」が18件、「いじめ・虐待」が16件、「性的表現」が12件と続いた。
「低俗・モラルに反する」では、全裸でお盆だけを使って股間を隠す男性芸人の出演について意見が寄せられた。「表現・演出」では、相方の頭を叩く芸人の出演について意見が寄せられた。「いじめ・虐待」では、バラエティー番組でのプロレス技をかける企画について意見が寄せられた。「性的表現」では、アニメ番組の内容について意見が寄せられた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 今治市連続殺傷事件に関連し、参考人が自殺したことについて。報道では、警察の事情聴取のやり方を論じようとしているが、メディアの取材・報道の仕方が適切だったのかどうかも甚だ疑問。防犯カメラに映っていたというだけの時点で、参考人となった女性の自宅前に取材陣が殺到し、自宅から出てきた捜査員の前を塞ぐように撮影し、事情聴取の行われた翌朝には母親にインタビューする。そうした行為が女性に精神的なプレッシャーを与え、自殺に追い込んだという可能性はないのか。「現地の状況を伝える」という報道の役割を逸脱し、各局が競うように「犯人探し」をしていなかったか。検証し、問題があれば正す必要があるのではないか。

  • 痴漢の疑いの男性が駅のホームから飛び降り、逃げる様子をニュースに取り上げていた。実名を公表するのはやり過ぎではないか。「男性がジュースをこぼし、隣に座っていた女性客ともめて線路に逃げた」と伝えていた。確かに、線路に降りて金網のフェンスを越えた行為は法に触れるかもしれないが、それだけで実名を流すテレビ局の基準が信じられない。彼はまだ若いし、これからの人生もあるのに、この件で会社を退職せざるを得なくなったり、場合によっては命を絶ったりするかもしれない。あまりにも犯した行為と、それに対して受けたテレビ局からの罰が比例しない。放送で実名をさらすことに見合う犯罪なのかどうか、厳正な基準を設けるべきだ。

  • 皇族と婚約される一般の男性について。大量の報道関係者が夜間に自宅に押しかけ、インターホンを鳴らして取材、早朝から「職場へ出発」などと中継、過去の交友関係を洗い出して根掘り葉掘りしているが、必要あるのか。皇族との婚約相手であろうが、現状は一般人だ。プライベート情報を流すのは如何なものか。さらに、「職場へ出発」など、正直、どうでもいいレベルの内容で報道する。これは意味のないことではないか。報道のあり方、内容がかなり行き過ぎている。

【番組全般・その他】

  • 獣医学部新設について、文科省前事務次官が現政権にとって致命傷となるような爆弾発言をした。前後してその人が不適切な店に通っていたことがすっぱ抜かれ、各局のワイドショーでは、そちらのほうが大きく騒がれている。「文科省のトップにいた人物が何という体たらくか」と怒りを覚えるのは確かだ。しかし、彼の発言の重大さは、不適切な店に通うこととは別次元のものだ。簡単に片づけられるものではない。問題のすり替えは官邸側を利するだけだ。テレビなどのメディアは、問題の本質を見誤ることなく、伝えるべきことを伝えてほしい。

  • 情報番組で、タレントがコメンテーターとして出演しているとすごく不愉快になる。事件そのものを批判するのではなく、相手によって批判したり、擁護したりすること。例えば、不倫騒動も「こいつは芸能界から引退してほしい」「人としてどうなんだ」とまで言っていたかと思えば、別の人の不倫だと「この方は活躍のスケールが違うから」などと扱い方が全く違う。「不倫自体が悪い」と一貫してほしい。色々な事件も、ことを起こした芸能人によって、許容範囲だったり、許せなかったりではおかしい。相手が大物タレントの場合や、後々仕事に影響がありそうな人に対しては擁護する発言をする。これは聞いていてあきれる。そんな人はコメンテーターとして仕事をしないでほしい。

  • 「テレビに映った美人を追跡」と題し、路上インタビューを受けた女性や、高校野球中継に映ったチアガールを探して会いに行くという企画をやっていた。なかでも、チアガールの女性に対しては、在籍していた高校へ電話し、卒業後の居場所について尋ねるといったシーンも放送され、さもストーカーのように感じた。彼女に対して過度に執着を持つ人が現れる危険性もある。当該女性には、すでに何らかの手段で出演依頼をしていたのだろうが、このような企画は、今後、一般の人でも、気になった人物が映れば、居場所を特定してもよいと誤解させるような内容だった。

  • いつも楽しく見ているが、今回はあまりにもふざけ過ぎていた。女性芸人が登山をするコーナーで、プロの登山家まで使って危険がないようにサポートしているのに、かたや芸人とはいえ、お尻丸出し、鼻水垂れ流し、体調不良で脱落した芸人が、下山してきたメンバーやサポートしていたプロの登山家の前に、あられもない水着姿で登場するなど、ふざけ過ぎている。この芸人達は、温泉同好会というコーナーにも出て裸になっていた。ボカシが入るなら何をやってもいいものなのか。

  • 紹介したフリップが間違いであったとテレビ局が謝罪した。「真偽を確認しないまま放送に至り」とコメントしているが、放送する情報について「真偽を確認」することは放送人の基本ではないか。事実でもウソでも面白ければ何でもいい程度の感覚なのか。だとすれば、他の情報の真偽はきっちりと確認しているのか疑問になる。放送倫理に関する理解が足りなすぎる。スタッフや出演者が、誰もウソ情報に気付かなかったのも不思議だ。ネタ元と思われるSNSを確認するだけでも、ある程度は真偽が分かるはずだ。出演者がこのウソ情報を基に、映画監督を馬鹿にするように笑っているように感じた。誰かを揶揄したり、傷つけたり、迷惑をかけたりするような笑いは不愉快だ。

  • アフリカの貧困層やシリアからの難民が直面している食糧難、国内でも貧困児童が存在する現状を、定時ニュースなどで伝えた後に、「大食い番組」を平然と流すのは道徳上よくないのではないか。一方では満足な食事ができない人達がいるのに、もう一方では残飯を出し、捨てている。

  • 男性アナウンサーが「他局の女性アナウンサーと婚約した」と出演した番組内で発言した後に、女性アナウンサーがMCを務める報道番組で、自分の婚約について話をしていた。受信料を徴収している公共放送でこのような個人的なことを話すのは如何なものか。他に伝えるべきニュースがたくさんあるはずだ。最近、アナウンサーがこのような話題を話すことが増えているようだが、個人的な事は避けるべきだ。

  • BSの紀行番組でハワイ・ハレイワを紹介していた。定番の観光地を避けようとするあまり、退屈な内容になることもあるが、この日の番組は良かった。誰もが行きたいと思うような美しい場所、美味しそうな食事もきっちり紹介されていた。特に、サーフィンの取り上げ方が印象的だった。ビーチで、サーファーの見事なライディングを見せ、街歩きの途中にサーフボードの工房を訪れ、後半では、障害を持つサーファーの、ビーチを転がってでも波に乗りたいという、サーフィンに対する強い思いがしっかり伝わってきた。ゆるい仕込みはあるそうだが、仕込みだとしても、それを感じさせない見事な構成と演出だった。私も障害を持つ身だが、これほど自然に、しかも重要な役割として障害者が登場する番組はなかなか無い。お涙頂戴や感動の押し売り的な意図も全く感じなかった。サーフィンとともにある、ハワイ・ハレイワの日常を見事に表現した素晴らしい番組だった。

【ラジオ】

  • 午前11時すぎに、DJが、面白おかしく「Jアラート」の音を流していた。テレビと違い、字幕などがないので、音声だけでは、その時にラジオをつけた人には何だか分からない。「これはテストです」とも言わず、番組の流れで「Jアラートの音声を聞いてみようか」ということで音声を流していた。不安を煽る紛らわしいことは流さないのが放送局の役目だ。北朝鮮問題など、世の中が不安で緊張している状況に、簡単に面白おかしく、こういった音声を流してしまう局の倫理観を疑う。

【CM】

  • ピザのCMで、飲食店の前でタクシーに乗り込む若い男女、男は勝ち誇ってVサインを送り、見送る男たちは「お持ち帰りいいなあ」と言って、羨ましそうな顔をしている。この「お持ち帰り」は、飲み会などの帰りに、気に入ったに女性を誘って家やホテルに連れ込む隠語ではないか。言葉として流布しているのは仕方がないが、CMで放送するのは疑問を感じる。

青少年に関する意見

【「低俗・モラルに反する」との意見】

  • バラエティー番組で、全裸でお盆だけで股間を隠す芸をしていたが、これは芸でもなんでもない。子どもが真似をして大変不快だ。面白ければなんでもいいという考えは改めてほしい。

  • バラエティー番組で、カリスマ編集者と名乗る人物が、男性編集者が女性作家にする「枕営業」について話していた。家族で安心して見られる番組だと思っていたので、セクハラへの無神経ぶりに呆れてしまった。

【「表現・演出」に関する意見】

  • あるお笑い芸人が、相方の頭をきつく叩いたり、「ばかちん」など暴言を吐いたりして、見ている方はとても不快だ。子どもが真似をして、怪我などしないか心配だ。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • バラエティー番組で、突然にプロレス技をかける企画は、子どもがふざけて真似しかねない。面白おかしく放送し、怪我や弱いものいじめにつながる恐れがある。放送するなら、決して素人が真似しないよう「注意」をのせるべきだ。

  • 県民性を扱う番組は、見ていて不愉快になる。東京都だけ貶さず、他の道府県を見下しているように見える。これは、東京一極集中、地方の衰退、地方出身者に対するいじめや差別を助長する原因の一つになりやすい。

【「性的表現」に関する意見】

  • アニメ番組で、断ることのできない年上の男性から、若い女の子が身体を触られたり、下着を覗かれたりというシーンが放送された。ストーリーとはほとんど無関係だ。我が家の子どもも大好きで毎週欠かさず見ているが、子どもも見るアニメとしては不適切な内容だ。

【「要望・提言」】

  • テレビをつまらなくしないでほしい。「裸芸」を見て真似る子がどれだけいるだろうか。たぶん、ほとんどいないと思う。テレビの影響は悪いものばかりでなく、良いこと悪いことを判断する力を養う役目もあるはずだ。テレビを見ながら会話して、何をやってはいけないかを教えるのが親の役目だ。