視聴者からのご意見

2023年3月に視聴者から寄せられた意見

2023年3月に視聴者から寄せられた意見

恐怖を感じるか幼稚園児で試した企画、ペンギンの池に出演者が「落ちた」中継などに意見が寄せられました。

2023年3月にBPOに寄せられた意見は 1,728 件で、先月から 121 件増加しました。
意見のアクセス方法の割合は、メール 81% 電話 18% 郵便・FAX 計1% 
男女別(任意回答)は、男性41%、女性20%で、世代別では、40歳代27%、30歳代24%、50歳代18%、60歳以上17%、20歳代10%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、特定の番組や放送事業者に対するものは各事業者に送付、3月の送付件数は804件、47事業者でした。
また、それ以外の放送全般への意見の中から15件を選び、その抜粋をNHKと日本民間放送連盟の全ての会員社に送りました。

意見概要

番組全般にわたる意見

ある状況に恐怖を感じるのか幼稚園児で試した企画、ペンギンの池に出演者が「落ちた」中継などに意見が寄せられました。ラジオに関する意見は46件、CMについては21件でした。

青少年に関する意見

3月中に青少年委員会に寄せられた意見は144件で、前月から71件増加しました。
今月は「表現・演出」が64件、「要望・提言」が16件、それに「動物」が12件と続きました。

意見抜粋

番組全般

【報道・情報】

  • 自動販売機のニュースで利用客としてインタビューに答えていたのは現職の市議だった。市議選の立候補予定者であり、告示まで1か月を切っている。選挙の公平性の観点からいかがなものか。

  • 市議選の立候補予定者が報道番組の密着取材を受けた様子を、自身のSNSで番組名を明らかにして公開。放送は選挙後だそうだが、立候補予定者にたいへん有利に働くだろう。告示前ではあるが、選挙の公正さを著しく損なう行為だ。当該の局は候補者が取材を選挙に利用していることを知っておくべきだし、それを止めるべきだ。

  • 政治的公平性を「1つの番組でも判断する」のかどうかが問題になっているので情報番組でも少しは扱うかと期待していたが、連日、全編WBCの話題ばかりでがっかりしている。放送への介入にかかわる問題。バランスのある放送を望む。

  • ヘリコプターが22時前後に1時間にわたって羽田空港周辺の上空を低空飛行し、ひどい騒音だった。ニュースで大谷選手の帰国を伝えるためらしい。重大な事件や事故、災害等であれば理解できるが、これは公共性の高い内容とはとても思えず、ただただ迷惑。

  • 芸能事務所での未成年者への性加害疑惑について一切報じないのはなぜなのか。

  • 情報番組が朝からずっと自局の女性アナウンサーの結婚について伝えている。プライベートまでわざわざ伝える必要はない。

【バラエティー・教養】

  • バラエティー番組で幼稚園児を対象に、かくれんぼで隠れた友だち全員が知らない子に替わっていたら恐怖を感じるか、という実験をしていたが、幼児虐待ではないのか。精神科医の意見を聞きたい。

  • 出演者たちが斜面で雪玉を大きくしながら転がしていく企画で、推定1トン近い雪玉が制御できなくなり暴走するシーンがあった。安全を軽視していないか。

  • できるだけ少ない歩数でソウルまで旅行するという企画で、出演者が勢いをつけたスーツケースに体を預けて歩数を減らしていた。メーカーは「杖や歩行補助具代わりでの使用は大変危険」と注意を呼び掛けているし、周囲にも迷惑。やめてほしい。

  • トーク番組の出演者が「加齢で錠剤が飲み込めなくなり、砕いて飲んでいる。砕かないと胃に負担がかかる」などと話していたが、錠剤には砕いて服用してよいものとそうでないものとがある。このような発言を注意喚起などなしに放送するのはよくない。

  • 出演者が口にフォークをくわえて一輪車に乗り、投げられたりんごを受ける芸に挑戦していた。長い物をくわえて行動することは大変危険だ。この放送を見た子どもがまねをして事故を引き起こしかねない。

  • 動物園のペンギンのいる池から生中継していた出演者が、スタジオから「落ちるなよ」と繰り返し呼びかけられた後に池に落ち、スタジオ出演者たちが笑ったり拍手したりしていた。高病原性のウイルスを持ち込んだり、人間に対する恐怖から給餌ができなくなったりするなど命に関わるリスクがある。取材の際はルールを守るべきだ。

  • お笑い芸人の自室に突然“砂かけババア”が現れ、「やめて」と懇願してもて砂をまき続ける企画。これを面白いと感じる神経は、迷惑動画を見せれば人が面白がると考えるのと同じ。これを「ウケる」と笑うことは学校でのイジメにもつながる。

  • ロケ地の宿泊施設で就寝中の出演者の頭上で水を入れた風船を割り、驚かせるという企画。ベッドはびしょぬれのはずで宿泊施設にとっては迷惑行為。番組の視聴者には青少年も多いと思われ、「悪ふざけの迷惑行為」を助長しないか心配だ。

【その他】

  • 病気などで自分や身内の死を考えるような恐怖があるときにテレビで葬儀業者のCMが頻繁に流れるのは非常に精神にこたえる。もう少し配慮してほしい。

【ラジオ】

  • 「セルフ給油がオートでストップした後、あふれるギリギリまで注ぎ足した」というリスナーからのメールを紹介していた。静電気で引火する危険性があり、消防庁も禁止している行為だ。このメールは読むべきではなかったし、読むのであれば「これはダメです」と注意喚起するべき。

  • パーソナリティーが「スイカは腎臓にいいので腎臓の悪い人に食べさせようと季節外れに入手して持っていった」というエピソードを披露していたが、「腎機能が低下している人にはスイカはむしろよくない」という説明をしている医療機関もある。危険ではないのか。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組で、一人暮らしの男性芸人の部屋に妖怪に扮した女性が潜んでいて、部屋内に砂をまき散らすドッキリがあった。日常生活を送る自宅を砂だらけにされて、あまりにひどくて見ていられない。これは立派ないじめだ。これで笑いを取ろうとするのはひどすぎる。

  • 砂まきのドッキリは、専門の業者でも全てを吸い取り回収するのは困難だ。一歩間違えれば、家電などは壊れるし、犯罪行為に等しい。面白いといって笑っているスタジオ司会者にもドン引きした。

  • 男性アイドルグループのメンバーを対象にしたドッキリ企画で、進行役の芸人による、メンバーごとに持ち上げたり見下したりの差別感押し付けがひどかった。行きすぎた悪口もあり、ばかにされたメンバーのファンや一般の視聴者も気分を害した人が多かったようだ。

  • バラエティー番組で、幼稚園のかくれんぼの際、隠れているのが見ず知らずの子どもたちに入れ替わり、鬼役の園児を困惑させるドッキリがあったが、この園児の表情を見てひどく悲しくなった。子どもにトラウマを植え付けるかもしれないこんな企画を通したテレビ局などに失望した。

【「要望・提言」に関する意見】

  • 政治についての討論番組がもっとあればよいと思う。若者の選挙離れをいいことに、やりたい放題の高齢政治家。若者が政治について知ることができる番組がもっとほしい。

  • 飲食店内で特撮ドラマの蹴りをまねた動画がSNSで拡散している。テレビ局はそろそろ対応を考えるべきだろう。子どもたちに悪影響が出ているのだから。

【「動物」に関する意見】

  • ワイドショーの中継企画で、動物園内のペンギンの池に男性芸人が何度も落ちたが、スタジオの司会者が落ちるようあおっていたし、大笑いしているのがたいへん不快だった。春休みで子どもたちも見ていたと思う。笑いのためなら動物虐待をしてもよいのだろうか。