視聴者からのご意見

2023年1月に視聴者から寄せられた意見

2023年1月に視聴者から寄せられた意見

番組内での動物の扱い、新型コロナウイルス感染症を想起させるような「医療ギャグドラマ」、いわゆる「ドッキリ」番組などに意見が寄せられました。

2023年1月にBPOに寄せられた意見は 1,607件で、先月から 258 件増加しました。
意見のアクセス方法の割合は、メール 85% 電話 14% 郵便・FAX 計1% 
男女別は男性38%、女性22%で、世代別では30歳代25%、40歳代24%、50歳代19%、
20歳代13%、60歳以上13%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、特定の番組や放送事業者に対するものは各事業者に送付、1月の送付件数は766件、39事業者でした。
また、それ以外の放送全般への意見の中から19件を選び、その抜粋をNHKと日本民間放送連盟の全ての会員社に送りました。

意見概要

番組全般にわたる意見

番組内での動物の扱い、新型コロナウイルス感染症を想起させるような「医療ギャグドラマ」、いわゆる「ドッキリ」番組などに意見が寄せられました。
ラジオに関する意見は19件、CMについては14件でした。

青少年に関する意見

1月中に青少年委員会に寄せられた意見は115件で、前月から25件減少しました。
今月は「表現・演出」が29件、「動物」が18件、それに「暴力・殺人・残虐シーン」と「いじめ・虐待」が12件ずつと、続きました。

意見抜粋

番組全般

【報道・情報】

  • 連続強盗のニュースで、ハンマーで質店内を荒らす犯人の顔にモザイクが施されていた。犯人はまだ分かっていない。モザイクは必要なのか。

  • 「高齢者は集団自決すべき」などの発言を繰り返して騒がれている人物をコメンテーターとして起用しているのはいかがなものか。

  • ネパール旅客機墜落事故を伝える中で「乗客がライブ配信していた映像を入手した」として墜落直前の機内の映像を何度も放送していた。窓から景色を撮影していたアングルが突然乱れ、機内の炎が映っていた。大勢の乗客の最後の瞬間であろう映像を何度も流すのはよくない。

  • 荒れた成人式や新成人の問題行動が毎年報道される。報道が騒ぎを抑止する力になるならともかく、逆に一部の者を煽る結果になっているように思える。

【バラエティー・教養】

  • 高級住宅街にある豪邸を紹介するコーナーで、室内の様子はもちろん、家の外観、住人の顔なども放送されていた。連続強盗事件はまだ解決していない。危機感が足りないと思う。住人が承諾していても慎重になった方がいいと思う。

  • 新たなアレルギー検査として“遅延型IgG食物アレルギー検査”を紹介していたが、この検査については日本アレルギー学会が「食物アレルギーの原因食品の診断法としては推奨しない」との見解を示しており、放送すべきではない。

  • 私のパートナーと同じ多重人格障害を持つ方のドキュメンタリーだと思って共感しながら見ていたところ、ドキュメンタリーに似せたフィクションだと分かった。病気をエンターテインメントに利用されたことで裏切られた、侮辱されたと感じている。

  • 番組中に出演者が訪問した先が、番組のはじめに提供社として表示された企業の店舗で、商品の特徴や価格などを紹介していた。この部分が番組本編なのかCMなのか判然としなかった。もし広告なのであれば途中から見た人は広告だと分からないだろう。ステルスマーケティングのようだと感じた。

  • バラエティー番組で正解発表の前に使われていたMCの着物姿の画像が、亡くなられた方に着せる「左前」。新年早々、縁起が悪い画像でびっくりした。時々あるのでチェックしてほしい。

  • 「土壌に蛍光塗料をまいたら木は光るのか」という実験を、周囲に畑などがある場所で行っていた。人間や動植物に影響を及ぼさないか不安になった。

  • 全国ネットの番組だが名古屋では冒頭30分が放送されず「スゴい声優50人」のはずが43人しか紹介されなかった。タイトルと放送内容が違う。再放送してほしい。

  • ゴールデン帯の全国ネットの番組なのに、地元山形では番組終了の数分前にコマーシャル、ニュースに切り替わり、終わってしまった。最後まで放送してほしい。

  • インコが無重力下で飛べるか、動物に詳しいわけでもないタレントが「実験」。結果として虐待になってしまうおそれはないのか。動物を家族に迎えている私としてはとても不快だった。

  • 番組内で数年前の人気ドラマを扱った際、ドラマ放送当時に大手芸能事務所に所属していた主演俳優の映像だけが不自然にカットされていた。この番組だけの問題ではなく、テレビ界全体の問題だと思う。どうにかならないのか。

  • スイカ割りで「誤って人間の頭を強打した」と誤認させるドッキリ。「人をあやめたのか」とパニックになっているターゲットを見てスタジオの出演者がゲラゲラ笑っているのは異様。また、人の生死に関わるドッキリはよくない。

  • 画面右上の「○○まで○秒」と予告するカウントダウンが終わったと思えばCM。視聴者をだましている。何度も繰り返すのでストレスがたまるし、バカにされている気になる。

  • 毎週、大御所タレントが特定の若手出演者をターゲットにして、全身にペンキをかけたり、何度も水をかけたりする。文句が言えない人を苦しめて楽しむ弱い者いじめの典型的な姿。元々は大御所タレントが好きだったのに残念。

  • 産後半年の出演者に登山を「サプライズプレゼント」。医師から産後1年は運動を控えるように言われているので出演者の体調が気になった。

【ドラマ・アニメ】

  • 「パロディ」「フィクション」のドラマとはいうが、ワクチンに関する陰謀論のような主張が終始なされている。その出演者、スタッフはネット上で新型コロナウイルスについて反ワクチン論を展開している。視聴者に事実を誤認させるような内容が3か月間放送され続ける事態は看過できない。

  • 子どもも見る長寿アニメ番組で成人の日を扱った際、ある女性の晴れ着姿を見た主人公たちが「げっ、すごいのが出てきたね」などとその容姿を否定的に評するシーンがあった。もう少し配慮のある内容にした方がいいと思う。

  • 岡本太郎の世界を「昔の特撮番組」風に仕立てた番組が年始にまとめて再放送された。制作の技術を褒めたい。リアリティがあり斬新でユニークだった。息子たちが夢中になって見て、岡本太郎の作品に興味を持ち、学んだりもしていた。大阪万博の話題で珍しく息子たちと祖父との会話も弾み楽しい正月になった。

【ラジオ】

  • 特定の政党をPRする番組を一般の番組と同じように放送している。番組名はその党の都道府県本部のサイトにあるキャッチフレーズと同じ。ゲストは2か月後に迫った地方議会選挙の、その党公認の予定候補者。内容はインタビュー形式での候補者の経歴や人となりの紹介。問題ではないのか。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組のドッキリ企画で、スイカ割りのはずがうっかり人の頭をたたいて殺してしまう設定があった。仕掛けられた者が殺人者呼ばわりされるのを笑いにするのは精神衛生上よろしくない。子どもがこういう悪質ないたずらをしてもよいのだと解釈しかねない。

  • 子ども向け特撮ドラマで、正義のヒーローが複数で怪人の学校に乗り込んで大暴れする。丸腰の怪人に暴行し、校舎から突き落としていた。これではどちらが悪者かわからない。見ていて非常に腹立たしく、子どもに見せられるものではないと思った。

  • 夕方のローカル情報番組で、出演者の気象予報士が、右手で持った自身に似せた雪だるまを左手で上から一撃して粉々にする演出があった。その人の人間性はわからないが、驚愕した。子どもには見せるのではなかったと後悔した。

【「動物」に関する意見】

  • クイズ・バラエティー番組で、「インコは無重力状態で飛べるか?」との出題があり、小型機を急降下させた機内でインコを放す実験をした。命を軽く見ているし、小動物には何をしてもよいと子どもに思わせてしまう。

  • インコは環境の変化や音など、些細なことでもストレスを感じやすく弱ってしまう動物。実験は動物虐待ではないかと感じた。

【「暴力・殺人・残虐シーン」に関する意見】

  • アニメで残虐な描写が未就学児も視聴可能な夕方の時間帯に放送された。主人公が味方を救出するために、自分の搭乗・操縦するロボットの手で生身の人間である敵を圧殺。腕や血液などが吹き飛ぶが、救出に成功した主人公は楽しそうな表情を浮かべる。未成年の情操の発達に悪い影響を与えないか。

【「いじめ・虐待」に関する意見】

  • 新春バラエティー番組のコントで、男性ピン芸人の顔に点火したろうそくのロウが垂らされた。ロウが本物ならひどい火傷になるし、子どもが見たらいじめで真似しかねない内容だった。男性芸人は大丈夫だったろうか。