視聴者からのご意見

2020年1月に視聴者から寄せられた意見

2020年1月に視聴者から寄せられた意見

冬休みに入り、子ども向けの番組についての意見や年末年始の特別番組への意見が多く寄せられた。

2020年1月にメール・電話・FAX・郵便でBPOに寄せられた意見は1,716件で、先月と比較して447件増加した。
意見のアクセス方法の割合は、メール83%、電話15%、郵便 1%、FAX 1%。
男女別は男性51%、女性48%、不明1%で、世代別では30歳代25%、20歳代24%、40歳代23%、50歳代14%、60歳以上11%、10歳代3%。
視聴者の意見や苦情のうち、番組名と放送局を特定したものは、当該放送局のBPO連絡責任者に「視聴者意見」として通知。1月の通知数は延べ1,115件【56局】だった。
このほか、放送局を特定しない放送全般の意見の中から抜粋し、24件を会員社に送信した。

意見概要

番組全般にわたる意見

冬休みに入り、子ども向けの番組についての意見や年末年始の特別番組への意見が多く寄せられた。
ラジオに関する意見は64件、CMについては16件あった。

青少年に関する意見

1月中に青少年委員会に寄せられた意見は118件で、前月から30件増加した。
今月は「表現・演出」が34件、「低俗、モラル」が32件、「編成」が8件、「いじめ・虐待」が7件と続いた。

意見抜粋

番組全般

【取材・報道のあり方】

  • 国内ニュースにおりまぜて、海外の交通事故の映像が、「間一髪の瞬間」などとして取り上げられている。なぜそういった映像を選んで報じているのか、意図や選定理由がはっきりしない。事故の起きた場所なども詳しく伝えない海外の交通事故の映像に対し、しかも「結局、ケガ人はいなかった」ということを、視聴者はどのように受け取ればいいのだろうか。

【番組全般・その他】

  • 偶然、高校生・中学生・小学生の孫たちと大食い番組を見た。孫たちは、次々に食べ物が口の中に消えて行くところを見て大喜びしていた。しかし私には、大食いをすることも、それを見て孫たちが喜ぶことも異様な光景に見えた。"食べる"ということは、本来、"生きる"ためである。たくさん食べることに何の意味があるというのか。苦しそうに食べ物を詰め込む姿は、食べ物を粗末にしているようにも映る。テレビは、子どもたちの純粋な心に与える影響が大きい。大食い番組はもうやめてもらいたい。

  • 私は、青少年育成にかかわる委員をしている。最近、歩くシーンが多い旅番組やバラエティー番組で、出演者が、道路左側を歩いていることが非常に多い。安全確保の上なら致し方ないが、どのような道路環境であろうが、左側を堂々と歩いている。子どもたちにどう説明すればいいのか。非常識な番組作りが多い。

  • 小さな子どもが難題を乗り越えて、一生懸命"おつかい"に頑張る姿を見せたいという制作者の気持ちは分からなくもない、しかし今回の放送では、4歳の男の子に8キロも歩かせていた。本来は片道2キロのところ、「母親が忘れ物をしたので、2回行くことになり、8キロの行程になった」ということだった。しかし、母親が忘れ物をしたというのは、制作者側の設定だったのではないかと疑いたくなる展開に見えた。本当に忘れたのだろうか?感動的な場面をあえて演出したようで、興醒めしてしまった。

  • 「子どもに悪影響」「青少年に見せたくない」というようなクレームが多く寄せられているが、純粋に笑って楽しみたい者としては、この現状に憂慮している。行き過ぎた表現規制や、事あるごとに巻き起こる自粛ムードによって、地上波、BS、CSを問わず、魅力ある番組が減り、どんどんテレビがつまらなくなってしまっているのは本当に悲しい。そもそも、人によって好き嫌いがはっきり分かれるようなジャンルがあって当然ではないか。それを自分が気に食わないから、「規制しろ」「自粛しろ」などと苦情を言うのはお門違いだ。嗜好に合わないなら見なければいいだけだ。少なくとも法に触れる可能性のあるものや、公序良俗に著しく反するものでなければ、表現の自由は尊重されるべきだと思う。昨今のインターネット社会によって、メールやWEBサイトに匿名で送れるがゆえ、悪質なクレーマーやモンスターペアレントが増えてしまったように感じる。

  • 朝の情報番組を見た。女性が通勤などで、女性専用車両に乗りたくない理由としてあげられた例が、事実とかけ離れている。専用車両に乗るか乗らないかは個人の判断だ。痴漢など、男性からいやな目に合わされたことのある女性にとって誤解を抱かせる内容だった。取り上げた事例がどこの誰からの情報なのか、また、今回の放送に対する抗議の声についてどのように対処するのか、説明してほしい。

  • 水曜夜の番組は、高齢タレントの認知機能の衰えをあざ笑う内容だった。放送を見た限り、彼の発言や取り乱し方は、元々の彼の性格だけでなく、高齢者特有の判断力と認知機能の衰えがあると感じられた。彼に冷静な判断力があったとは思えず、彼が取り乱している姿やそれを笑いのネタにされるのはとても悲しい。もし、自分の家族が衰えた姿をさらされ、世間の記憶に晩年の姿として残ったらと思うとやりきれないのではないか。老いを笑いにすることが、高齢者をどれほど傷つけるか認識してほしい。

  • 大みそかに放送された懐かしの歌番組を家族で楽しく見た。一曲一曲見やすい文字で曲名や歌詞テロップが出ていて、「あの当時は何をしていたか…」などと思い出しながら、家族の会話も弾んだ。毎年、年末恒例の歌番組にうんざりしていたが、こちらは、昭和30年代の曲から最近の曲までバランスよく詰め合わせられ、様々な年代の人が楽しめるように丁寧に作られていて好感が持てた。40歳代の私にとって懐かしい歌もあり嬉しかった。一緒に見ていた70歳代の両親も、知っている曲を口ずさみながら見ていて、こちらまで幸せな気分になった。この番組にチャンネルを合わせて本当に良かった。次回も楽しみにしたい。

青少年に関する意見

【「表現・演出」に関する意見】

  • バラエティー番組で、与えられた課題に対して、失敗すれば体罰が下される内容は、子どもたちに対して悪影響を及ぼしかねない。”失敗イコール体罰”的な番組は排除されるべきでないか。

【「低俗、モラル」に関する意見】

  • 風俗店を題材にした性的な内容の深夜アニメが放送されている。セクハラ行為をギャグにするなど女性差別的な描写もある。このようなアニメが年齢規制もなく青少年が見られる現状に憤りを感じる。

【「編成」に関する意見】

  • 子どもが見ている時間帯に、殺人や死体の出るドラマの番宣はやめてほしい。楽しく見ていたのにテレビを消したり、他のチャンネルを見せたりと安心して見られない。

【「要望・提言」】

  • アニメの規制を強化し過ぎないでほしい。昨今の視聴者は下ネタに不寛容過ぎるのではないか。子ども向けアニメなら子どもが楽しめていればいいのではないだろうか。子ども向けアニメでは下ネタよりもDVシーンを入れるほうが子どもに見せられないと思う。