BPO_20周年記念誌
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091BPOの20年 そして放送のこれから放送そしてBPO 14のメッセージ関する厳しい現状認識にもとづいて実践した局もありました。2019年8月に初めて「中高生番組モニター」を実施した局は、その動機を次のように説明しています。 積年のプレゼントの応募者のデータ分析から、主力の応募者層が30〜50代から40代以上に推移し高齢化しているほか、若年層の応募者数が半減しており、顕著に〝テレビ離れ〟の傾向がうかがえたことから、若年層にテレビ視聴の動向を直接把握する機会を設けたいということから実施。テレビ告知やファン組織(アプリ会員・メール会員)で広く中学生や高校生を募集して、視聴動向をインタビューした。いわばアクションリサーチに近い取り組みであり、取り組みを通じて得られた知見は次のようなものだったそうです。 彼らにとってスマホやタブレットが1ファーストstスクリーンであり、ネットフリックスやアマゾンプライム、TVerなどのネット系のサービスの利用が主であり、主要な連絡手段はSNSである。彼らは、テレビは見ないか、気になったり、話題のものしか見ないということが当事者の口から語られ、衝撃的であった。コンテンツの流通経路も多様化し、当たり前に見てもらえる時代はおわり、どのようにして見てもらうのかを考えて行かなくてはいけない時代になったことを痛感した。

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