BPO_20周年記念誌
209/280

201BPOの20年 そして放送のこれからBPO設立20周年記念セッションたとしても、1割の人はしっくりくるだろうという気持ちで出てもらっています。ただその土台として、自由な発言が出ても『サンジャポ』だからしょうがないかと思ってもらえる空気は保とうと思っています。西田 テレビの許される感じって大切じゃないかな。真正面からぶつかるんじゃなくて、テレビは新聞とは違う、ほかとも違う、そういった意味で許してくださいねっていうようなこと。対立する意見や立場があっても、真正面からぶつけない。面をずらしたり、衣にくるんだり、いろいろな番組があって、全体でバランスをとっているのがテレビではないかと思っています。久我 一辺倒にならない、いろいろな考え方があるんだよ、ということがあっていいし、言っていい。その自由さが大事じゃないかと思います。小町谷 光市で起きた母子殺害事件が、最高裁までいって差し戻しになったとき、被告の弁護団は多くの番組で強く批判されていました。批判一辺倒の合唱のなか、唯一東海テレビだけが弁護団に密着したドキュメンタリーを作り、非常に良くできていました。あのときに違う視点を提示すること自体、とても難しかっただろうと思“そうじゃない”という意見を言っていい

元のページ  ../index.html#209

このブックを見る