BPO_20周年記念誌
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195BPOの20年 そして放送のこれからBPO設立20周年記念セッション池上 SNSとの連動はいかがでしょう? 批判や誹謗中傷があると制作者としてはへこみますか?TBSテレビ 久我雄三 X(旧Twitter)を見れば見るほどテンションが落ちていくのは毎週、生で経験しているのですが、どんなにフラットなことを言っても、言ってくる人はいるだろうから、受け止め方次第と考えています。全部そのまま受け止めず、自分たちの気持ちの置きどころを大切に守りたいと思っています。第1部でも出ましたが、批判の声の方が強くて大多数として見えてくるというところを前提に、うしろには分かってくれる人がいるだろう、そう信じているという感じです。制作現場から見たBPO西田 BPOの取り組みが制作者やテレビ関係者の間で20年かけて伝わってきている部分が多くあって、制作現場の意識は本当にすごく高くなったと思います。一方で、BPOの意見がニュースになると、テレビ局に対して「テレビあかんぞ」「なにしとんねん」みたいに視聴者から批判されることもある。BPOさんが伝えたいことが想定する以上に大きく伝わっちゃった場合、若い子らがテレビの仕事をしたいと思わなくなるのではないかと心配になります。若い子たちにテレビメディアの意義を伝えることにも取り組んでいただいたほうがいいかなと思います。BPO放送倫理検証委員会委員長 小町谷育子 2011年に「若きテレビ制作者への手紙」を発表しました。BPOとして伝え方を工夫しようと書いたものでしたが、最近はそうした工夫が十分ではないかもしれないので、気をつけたいと思

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